JP5034295B2 - 応力測定方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、応力測定方法及び装置に係り、特に、微小領域の応力分布を測定する応力測定方法及び装置に関する。
トランジスタや配線などの素子は、その周辺部も含めると、多種類の多結晶物質や非晶質物質により構成されている。このような複数の材質が接する界面近傍では、物質の熱膨張率の違いや構造的な理由から様々な応力が発生し、デバイスの性能を変化させることもある。このため、製造工程や信頼性評価工程では、応力源となりうる要素について結晶性の違いに関係なく評価することが重要である。
結晶性物質の応力評価方法としては、X線回折法、電子線回折法、レーザを用いたラマン分光法等により、結晶格子の歪みに伴う信号変化を計測し、応力を算出する方法が知られている。
一方、膜の結晶性に依らない方法としては、基板の反りの変化量により評価する方法、レーザを用いたフォトルミネッセンス信号の変化量により評価する方法等がある。しかしながら、前者については、基板の平均応力しか評価できず、電子デバイス構造等における局所的な応力評価はできない。また、後者については、レーザの集光能力が約1μm程度であることから、サブミクロンの微小領域の応力評価は原理的に不可能である。
特許第3285157号 特開平04−179215号公報 特開2004−327843号公報
上述のように、現状では微小デバイスを構成する非晶質物質の応力評価技術は存在せず、非晶質物質の応力評価は、それに隣接する結晶性物質の応力評価結果から連想し、或いは有限要素法などの計算結果に基づいて予測することにより行っていた。このため、従来の測定方法では非晶質物質の微小領域における応力の評価を正確に行うことが困難であり、非晶質物質の微小領域における応力を正確に評価しうる応力測定方法が望まれていた。
本発明の目的は、物質に加わる応力及びその分布、並びに応力に伴って変化する密度や屈折率及びそれらの分布を、測定物質の結晶構造によらずにサブミクロンレベルで評価しうる応力測定方法及び装置を提供することにある。
本発明の一観点によれば、試料の評価領域に、電子線、原子線、又はX線であるエネルギー線を入射し、前記試料を透過した前記エネルギー線の前記評価領域内における位相分布像を取得し、取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を測定することを特徴とする応力測定方法が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、試料の評価領域に電子線、原子線、又はX線を入射し、前記試料を透過した電子線の前記評価領域内におけるホログラムを取得する電子顕微鏡と、前記ホログラムを変換することにより電子線、原子線、又はX線の位相分布像を取得し、取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を算出する処理装置とを有することを特徴とする応力測定装置が提供される。
本発明によれば、評価試料における電子線の位相分布像を取得し、取得した位相分布像に、位相情報と屈折率との関係、屈折率と密度との関係、及び密度と応力との関係を照合するので、位相分布像からは直接的には解析できなかった物質の応力を測定することができる。また、位相分布像に基づいて応力を測定するので、評価試料の結晶構造によらずに実施をすることができる。また、位相分布像を取得することにより、応力、密度及び屈折率の2次元分布像を得ることができる。
また、位相分布像の取得に電子線ホログラフィ等の電子顕微鏡を用いた測定機器を用いれば、倍率の異なる位相分布像を得ることができるので、ナノオーダーからサブミクロンオーダーまでの任意の大きさの物質の測定を行うことができる。したがって、微小トランジスタ周辺部や多層配線周辺部など、電子デバイスに使用される様々な大きさの構成部分についての応力評価を行うことができる。
本発明の一実施形態による応力測定方法及び装置について図1乃至図9を用いて説明する。
図1は本実施形態による応力測定装置を示す概略図、図2は本実施形態による応力測定方法を示すフローチャート、図3は本実施形態による応力測定方法に用いた評価試料を示す電子顕微鏡像、図4は電子線ホログラフィ装置の概略図、図5は評価試料のホログラム及び位相分布像を示す図、図6は位相差と屈折率との関係の一例を示すグラフ、図7は屈折率と密度との関係の一例を示すグラフ、図8は密度と応力との関係の一例を示すグラフ、図9は位相差と応力との関係の一例を示すグラフである。
はじめに、本実施形態による応力測定装置について図1を用いて説明する。
本実施形態による応力測定装置は、評価試料のホログラムを形成するためのホログラフィ装置10を有している。ホログラフィ装置10には、試料の位置等を制御する試料制御装置12と、ホログラフィ装置10により形成されたホログラムを取り込む画像取り込み装置14とが設けられている。
ホログラフィ装置10、試料制御装置12及び画像取り込み装置14は、処理装置16に接続されている。処理装置16は、ホログラフィ装置10、試料制御装置12等を制御する制御装置として、また、画像取り込み装置14から入力される測定データの分析を行う分析装置として機能する。
処理装置16には、外部から測定等に必要な情報を入力するための入力装置18、測定データの分析に用いられるデータベース等を記憶する外部記憶装置20、分析結果等を表示する表示装置22が接続されている。
ホログラフィ装置10は、ホログラムを取得しうる装置であれば特に限定されるものではないが、微小領域の測定が可能な観点から電子線ホログラフィ装置が好適である。
次に、本実施形態による応力測定方法について図2乃至図9を用いて説明する。
図2は本実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。このフローチャートでは、ホログラムを取得し(ステップS11〜S12)、ホログラムから位相分布像を取得し(ステップS13)、位相分布像から評価領域の位相差を算出し(ステップS14)、評価領域の位相差から評価領域の屈折率を算出し(ステップS15)、評価領域の屈折率から評価領域の密度を算出し(ステップS16)、評価領域の密度から評価領域に加わる応力を算出し(ステップS17)、密度又は応力の分布を取得する(ステップS18)。
まず、ホログラフィ装置10としての電子線ホログラフィ装置に、評価試料をセットする(ステップS11)。ここでは、評価試料として図3に示す試料を用いた場合を例にして説明する。図3に示す試料は、絶縁膜に形成されたビアホールを介して上層金属配線層が下層金属配線層に接続された構造を有するものである。また、この試料の評価領域は、ビアホール近傍の絶縁膜形成領域であるものとする。
次いで、ホログラフィ装置10により、評価試料のホログラムを取得する(ステップS12)。ここでは、ホログラフィ装置10として電子線ホログラフィ装置を用いた場合を例にして説明する。
図4に示すように、電子線ホログラフィ装置は、電界放出型電子銃を搭載した電子顕微鏡にバイプリズムを設けたものである。
電界放出型電子銃30から出射された電子線は、コンデンサレンズ32によって平行ビームに成形され、評価試料34に入射される。ここで、評価試料34は、電子線のおよそ半分が入射するように、試料制御装置12によって予め配置しておく。すなわち、コンデンサレンズ32から出射された電子線は、半分(物体波)が評価試料34を透過し、他の半分(参照波)が真空領域を通過した後、対物レンズ36に入射される。これら電子線は対物レンズ36により集束され、対物絞り38を介してバイプリズム40に導入される。
バイプリズム40は、電子線に対して垂直に置かれた細い糸状の電極40aと、電極40aの両側に配置された平行平板の接地電極40bとにより構成される。電極40aには正の電圧が印加され、電極40aの一方の側を物体波が通り、他方の側を参照波が通るように配置されている。
バイプリズム40に導入された電子線の物体波及び参照波は、電極40aに引き寄せられるように偏向し、これら2つの波が重なることによって干渉縞(ホログラム)を形成する。この干渉縞の中には、評価試料34による振幅と位相変化の情報が含まれる。
図5(a)は、電子線ホログラフィ装置を用いて取得した評価試料34のホログラムである。
このようにして得られたホログラムは、CCDカメラなどの画像取り込み装置14によりデジタルデータとして取り込まれ、処理装置16に送られる。
次いで、処理装置16により、取得したホログラムを位相分布像に変換する(ステップS13)。位相分布像とは、位相変化の2次元分布である。位相分布像は、ホログラムのデジタルデータをフーリエ変換及びフーリエ逆変換することにより得ることができる。なお、ホログラムを位相分布像に変換する方法については、例えば、「材料評価のための分析電子顕微鏡法」、進藤大輔・及川哲夫共著、共立出版、143〜145頁に詳述されている。
図5(b)は、図5(a)のホログラムから変換した位相分布像である。
次いで、ホログラムから変換した位相分布像から、評価領域の応力フリー領域との位相差を算出する(ステップS14)。
ホログラムから変換した位相分布像は、相対的な位相の変化を示したものである。そこで、位相分布像において、位相差の絶対評価に必要な基準点を設定する。基準点を設定する方法としては、例えば、1)無応力領域の位相を基準点に設定する方法、2)有限要素法などを用いて理論計算し任意領域の位相を基準点に設定する方法、等が挙げられる。
ここでは、図5(b)において、b点を無応力領域である基準点として、b点に対するa点の位相差を算出するものとする。
次いで、算出した評価領域の位相差から、評価領域の屈折率を算出する(ステップS15)。位相差からの屈折率の算出は、外部記憶装置20に蓄えられた位相差と屈折率との関係を記述するデータベースを参照することにより行う。このデータベースは、光の屈折を説明したホイヘンスの原理を利用した計算式であってもよいし、密度条件を振って屈折率を変化した実サンプルを利用して構築したものであってもよい。
図6は、評価領域に圧縮応力が印加された場合における位相差と屈折率との関係の一例を示すグラフである。図6において、縦軸の屈折率は、基準点の屈折率に対する相対比率を表したものである。図6に示すように、位相差と屈折率とは、電子線の波長をλとして、直線の傾きがλ/2πに比例する一定関係を有する。したがって、このような情報を外部記録装置20にデータベースとして蓄積しておくことにより、任意の位相差に対する屈折率を算出することができる。
なお、ここで算出される屈折率は基準点の屈折率に対する相対比率であるが、基準点における屈折率の絶対値が判れば、図6のグラフは屈折率の絶対値の相関図に書き換えることもできる。
次いで、算出した評価領域の屈折率から、評価領域の密度を算出する(ステップS16)。屈折率からの密度の算出は、外部記憶装置20に蓄えられた屈折率と密度との関係を記述するデータベースを参照することにより行う。屈折率は、光が物質中を進行するときの抵抗の量を表す。よって、同一材料における屈折率の変化は、密度の変化を意味するものである。
図7は、評価領域に圧縮応力が印加された場合における屈折率と密度との関係の一例を示すグラフである。図7において、屈折率及び密度は、基準点の屈折率及び密度に対する相対比率を表したものである。図7に示すように、屈折率と密度とは、一定の比例関係にある。したがって、このような情報を外部記録装置20にデータベースとして蓄積しておくことにより、任意の屈折率に対する密度を算出することができる。
なお、ここで算出される密度は基準点の密度に対する相対比率であるが、基準点における密度の絶対値が判れば、図7のグラフは密度の絶対値の相関図に書き換えることもできる。
次いで、算出した評価領域の密度から、評価領域に加わる応力を算出する(ステップS17)。密度からの応力の算出は、外部記憶装置20に蓄えられた密度と応力との関係を記述するデータベースを参照することにより行う。このデータベースは、例えば、1)有限要素法などの理論計算を活用し、評価サンプルと同様の構造を有する理論モデルに応力を印加して変形させ、そのときの計算結果から密度と応力との関係を得る方法、2)実サンプルに応力を印加して密度変化量を実測する方法、などにより構築することができる。
図8は、評価領域に圧縮応力が印加された場合における密度と応力との関係の一例を示すグラフである。図8において、応力及び密度は、基準点の応力及び密度に対する相対比率を表したものである。図8に示すように、密度と応力とは、構成材料や構造等に応じた一定の関係を有している。したがって、このような情報を外部記録装置20にデータベースとして蓄積しておくことにより、任意の密度に対する応力を算出することができる。応力を算出するにあたっては、屈折率と応力との関係を記述するデータベースを用意し、屈折率から応力を求めるようにしてもよい。
なお、ここで算出される応力は基準点の応力に対する相対比率であるが、基準点における応力の絶対値が判れば、図8のグラフは応力の絶対値の相関図に書き換えることもできる。
上述したように、位相差と屈折率、屈折率と密度、及び密度と応力には一定の関係を有するつながりがある。したがって、これらの関係を一旦データベース化してしまえば、その後は位相差から直ちに応力を求めることも可能である。
図9は、評価領域に圧縮応力が印加された場合における位相差と応力との関係の一例を示すグラフである。図示するように、位相差と応力とは、構成材料や構造等に応じた一定の関係を有している。したがって、このような情報を外部記録装置20にデータベースとして蓄積しておくことにより、任意の位相差に対する応力を直ちに算出することができる。
例えば、図5(b)において、b点における位相差が例えばπ/2であるとすると、図9のグラフからb点における応力値は例えば0.2GPaと算出することができる。
次いで、上述のようにして算出した位相差と応力との関係に基づき、位相分布像における位相差のスケールを応力のスケールに変換する。或いは、上述のようにして算出した位相差と密度との関係に基づき、位相分布像における位相差のスケールを密度のスケールに変換する。これにより、位相分布像を、応力の分布図又は密度の分布図に書き換える(ステップS18)。
こうして、評価試料の評価領域における応力値及びその分布、密度及びその分布、屈折率及びその分布を測定することができる。
位相分布像から応力値を算出する本実施形態による応力測定方法は、X線回折法、電子線回折法、レーザを用いたラマン分光法などの結晶格子の特性を利用した測定方法を用いることができない非晶質物質の測定に特に有用である。しかも、本実施形態による応力測定方法は、非晶質物質の測定のみならず、単結晶物質や多結晶物質の測定にも適用することができる。
単結晶物質の測定を行う場合、電子線の回折現象が生じると本実施形態による応力測定が困難となる。そこで、単結晶物質の測定にあたっては、電子線が結晶格子のランダム方向から入射するように評価試料を傾けることが望ましい。また、金属等の反射率の高い物質の測定を行う場合には、電子線の波長(加速エネルギー)を変え、反射の少ない波長域での測定を行うことが望ましい。
このように、本実施形態によれば、評価試料における電子線の位相分布像を取得し、取得した位相分布像に、位相情報と屈折率との関係、屈折率と密度との関係、及び密度と応力との関係を照合するので、位相分布像からは直接的には解析できなかった物質の応力を測定することができる。また、位相分布像を取得することにより、応力、密度及び屈折率の2次元分布像を得ることができる。
また、位相分布像の取得に電子線ホログラフィ等の電子顕微鏡を用いた測定機器を用いれば、倍率の異なる位相分布像を得ることができるので、ナノオーダーからサブミクロンオーダーまでの任意の大きさの物質の測定を行うことができる。したがって、微小トランジスタ周辺部や多層配線周辺部など、電子デバイスに使用される様々な大きさの構成部分についての応力評価を行うことができる。
本実施形態による応力測定方法により取得しうる微小領域の応力情報は、電子デバイスの製造開発工程において極めて有用である。この手法を、例えば電子デバイスの製造工程に組み込み、応力モニタリングとして生産管理することで、応力を制御したデバイス構造を実現することができる。
また、本実施形態による応力測定方法により取得しうる微小領域の応力情報は、電子デバイスの信頼性評価工程においても有用である。例えば、配線のストレスマイグレーション試験は、熱応力により非晶質・結晶性物質が混在した配線の耐久性を評価するが、現状では1週間から1ヶ月と評価時間が長い。このような場合、本実施形態による応力測定方法を実施すれば、例えば結晶性物質(配線)と非晶質物質(絶縁膜)との界面に発生する応力を即座に評価できる。また、加熱環境下で本実施形態による応力測定方法を実施すれば、熱応力の温度依存性を短時間で得ることができる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、位相分布像を取得するためにホログラフィを用いたが、他の方法により位相分布像を取得するようにしてもよい。なお、バイプリズムを用いずに位相情報を得る方法は、例えば特許文献1に記載されている。
また、位相分布像の取得にホログラフィを用いる場合においても、電子線ホログラフィのみならず、他のエネルギー線を用いたホログラフィ、例えば原子線ホログラフィやX線ホログラフィを用いることも可能である。
以上詳述した通り、本発明の特徴をまとめると以下の通りとなる。
(付記1) 試料の評価領域にエネルギー線を入射し、前記試料を透過した前記エネルギー線の前記評価領域内における位相分布像を取得し、
取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を測定する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記2) 付記1記載の応力測定方法において、
前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料に加わる応力との関係を記述するデータベースを用意し、
前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から前記評価領域における応力分布を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記3) 付記2記載の応力測定方法において、
前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の屈折率との関係と、前記試料の屈折率と前記試料の密度との関係と、前記試料の密度と前記試料に加わる応力との関係を互いに関連づけることにより、前記データベースを作成する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記4) 付記1乃至3のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の無応力状態にある領域の位相を参照値とし、前記参照値と任意の領域における位相との位相差から、前記任意の領域における応力の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記5) 付記1乃至3のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の任意の領域における応力値を論理計算により算出し、前記任意の領域における位相を参照値として、前記参照値と他の任意の領域における位相との位相差から、前記他の任意の領域における応力の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記6) 付記1記載の応力測定方法において、
前記位相分布像から、前記評価領域における前記試料の屈折率分布を測定する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記7) 付記6記載の応力測定方法において、
前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の屈折率との関係を記述するデータベースを用意し、
前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から屈折率分布を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記8) 付記6又は7記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の無応力状態にある領域の位相を参照値とし、前記参照値と任意の領域における位相との位相差から、前記任意の領域における屈折率の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記9) 付記6又は7記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の任意の領域における屈折率の値を論理計算により算出し、前記任意の領域における位相を参照値として、前記参照値と他の任意の領域における位相との位相差から、前記他の任意の領域における屈折率の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記10) 付記1記載の応力測定方法において、
前記位相分布像から、前記評価領域における前記試料の密度分布を測定する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記11) 付記10記載の応力測定方法において、
試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の密度との関係を記述するデータベースを用意し、
前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から密度分布を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記12) 付記11記載の応力測定方法において、
前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の屈折率との関係と、前記試料の屈折率と前記試料の密度との関係とを関連づけることにより、前記データベースを作成する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記13) 付記10乃至12のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の無応力状態にある領域の位相を参照値とし、前記参照値と任意の領域における位相との位相差から、前記任意の領域における密度の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記14) 付記10乃至12のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記評価領域中の任意の領域における密度の値を論理計算により算出し、前記任意の領域における位相を参照値として、前記参照値と他の任意の領域における位相との位相差から、前記他の任意の領域における密度の絶対値を算出する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記15) 付記1乃至14のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記位相分布像は、前記試料により得られる前記エネルギー線のホログラムを変換することにより取得する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記16) 付記1乃至15のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
前記エネルギー線は、電子線である
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記17) 試料の評価領域に電子線を入射し、前記試料を透過した電子線の前記評価領域内におけるホログラムを取得する電子顕微鏡と、
前記ホログラムを変換することにより電子線の位相分布像を取得し、取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を算出する処理装置と
を有することを特徴とする応力測定装置。
本発明の一実施形態による応力測定装置を示す概略図である。 本発明の一実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による応力測定方法に用いた評価試料を示す電子顕微鏡像である。 電子線ホログラフィ装置の概略図である。 評価試料のホログラム及び位相分布像の一例を示す図である。 位相差と屈折率との関係の一例を示すグラフである。 屈折率と密度との関係の一例を示すグラフである。 密度と応力との関係の一例を示すグラフである。 位相差と応力との関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
10…ホログラフィ装置
12…試料制御装置
14…画像取り込み装置
16…処理装置
18…入力装置
20…外部記憶装置
22…表示装置
30…電界放出型電子銃
32…コンデンサレンズ
34…評価試料
36…対物レンズ
38…対物絞り
40…バイプリズム
40a…電極
40b…接地電極

Claims (12)

  1. 試料の評価領域に、電子線、原子線、又はX線であるエネルギー線を入射し、前記試料を透過した前記エネルギー線の前記評価領域内における位相分布像を取得し、
    取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を測定する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  2. 請求項1記載の応力測定方法において、
    前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料に加わる応力との関係を記述するデータベースを用意し、
    前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から前記評価領域における応力分布を算出する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  3. 請求項2記載の応力測定方法において、
    前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の屈折率との関係と、前記試料の屈折率と前記試料の密度との関係と、前記試料の密度と前記試料に加わる応力との関係を互いに関連づけることにより、前記データベースを作成する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
    前記評価領域中の無応力状態にある領域の位相を参照値とし、前記参照値と任意の領域における位相との位相差から、前記任意の領域における応力の絶対値を算出する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
    前記評価領域中の任意の領域における応力値を論理計算により算出し、前記任意の領域における位相を参照値として、前記参照値と他の任意の領域における位相との位相差から、前記他の任意の領域における応力の絶対値を算出する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  6. 請求項1記載の応力測定方法において、
    前記位相分布像から、前記評価領域における前記試料の屈折率分布を測定する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  7. 請求項6記載の応力測定方法において、
    前記試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の屈折率との関係を記述するデータベースを用意し、
    前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から屈折率分布を算出する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  8. 請求項1記載の応力測定方法において、
    前記位相分布像から、前記評価領域における前記試料の密度分布を測定する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  9. 請求項8記載の応力測定方法において、
    試料を透過した前記エネルギー線の位相と前記試料の密度との関係を記述するデータベースを用意し、
    前記データベースを参照することにより、前記位相分布像から密度分布を算出する
    ことを特徴とする応力測定方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の応力測定方法において、
    前記試料は、非晶質を含む構造体であり、
    前記評価領域は、前記試料中の非晶質である
    ことを特徴とする応力測定方法。
  11. 試料の評価領域に電子線、原子線、又はX線を入射し、前記試料を透過した電子線の前記評価領域内におけるホログラムを取得する電子顕微鏡と、
    前記ホログラムを変換することにより電子線、原子線、又はX線の位相分布像を取得し、取得した前記位相分布像を解析することにより、前記評価領域における応力分布を算出する処理装置と
    を有することを特徴とする応力測定装置。
  12. 請求項11記載の応力測定装置において、
    前記試料は、非晶質を含む構造体であり、
    前記評価領域は、前記試料中の非晶質である
    ことを特徴とする応力測定装置。
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