JP2005121552A - 格子歪み測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】格子歪み量等を高分解能かつ高精度で分かりやすく表示し得る格子歪み測定装置及び測定方法並びに応力測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】走査透過型電子顕微鏡12を用い、収束した電子線を試料に入射させ、試料についての収束電子回折像を取得するステップと、取得された収束電子回折像に基づいて、試料における格子歪み量を算出するステップと、算出された格子歪み量を、試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップとを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、格子歪み測定装置及び測定方法、並びに、応力測定装置及び応力測定方法に関する。
結晶材料に生じた格子歪みは、結晶材料の様々な物性に影響を及ぼす。特に、高集積化及び微細化が著しく進められた超LSIにおいては、格子歪みはデバイス特性を大きく左右する重要な要素となる。
従来、格子歪みの測定には、X線回折法やラマン分析法が用いられてきた。
しかし、これらの方法は、空間分解能が粗いため、微細な電子デバイスの評価には用いることができない。
近時では、透過型電子顕微鏡を用いた収束電子回折法により、格子歪みを評価する技術が提案されている。収束電子回折法は、収束した電子線を結晶材料中に入射することにより収束電子回折図形を取得し、格子歪みに伴う幾何模様の変化量を検出することにより、格子歪み量を求めるものである。
例えば、特許文献1には、収束電子回折法を用いて、シリコン半導体の局所領域における格子歪みを評価する技術が提案されている。
また、特許文献2や非特許文献1には、酸化物高温超伝導体やステンレス鋼など、シリコン半導体以外の結晶材料の格子歪みを、収束電子回折法を用いて評価する技術が提案されている。
特開2000−9664号公報 特開平7−167719号公報 特開2001−147206号公報 特開2001−27619号公報 J.M. Zuo, "Automated lattice parameter measurement from HOLZ lines and their use for the measurement of oxygen content in YBa2Cu3O7-δfrom nanometer-sized region", Ultramicroscopy, 41, (1992), p.211-223
しかしながら、提案されている測定方法では、電子線の入射位置を操作者の操作により移動させるため、位置合わせに長時間を要してしまう。このため、多数の箇所についての歪み量を測定することは、時間とコストの関係上、極めて困難である。また、電子線の入射位置を操作者の操作により移動させるため、高精度で電子線の入射位置を設定することも困難である。また、提案されている他の測定方法では、試料を移動させることにより電子線の入射位置を変化させるが、試料を極めて微小な距離ずつ正確かつ短時間で移動させることは極めて困難である。例えば、試料をナノメータのオーダーの微細なピッチで正確かつ短時間に移動させることは極めて困難である。このため、これらの提案されている技術では、ナノメータのオーダーの微細構造を有する電子デバイスの格子歪み量を、高い分解能で測定することはできなかった。しかも、これらの提案されている測定方法では、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いるため、試料の下方に設けられている結像レンズの影響により収束電子回折像が歪んでしまい、格子歪み量を高精度に求めることはできなかった。しかも、提案されている測定方法では、測定箇所と電子顕微鏡像との精密な対応付けを行うことが困難であり、デバイス開発における有力な指針とは必ずしもなり得なかった。
本発明の目的は、格子歪み量等を高分解能かつ高精度で分かりやすく表示し得る格子歪み測定装置及び測定方法並びに応力測定装置及び測定方法を提供することにある。
上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップとを有することを特徴とする格子歪み測定方法により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における前記格子歪み量の分布を画像表示するステップとを有することを特徴とする格子歪み測定方法により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、算出された格子歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力を算出するステップと、算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップとを有することを特徴とする応力測定方法により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、算出された格子歪み量に基づいて、前記試料の各箇所に生じている応力を算出するステップと、算出された応力に基づいて、前記試料に生じている応力の分布を画像表示するステップとを有することを特徴とする応力測定方法により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段とを有することを特徴とする格子歪み測定装置により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得する収束電子回折像取得手段と、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における格子歪み量の分布を画像表示する表示手段とを有することを特徴とする格子歪み測定装置により達成される。
また、上記目的は、走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、算出された結晶格子の歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力の大きさを算出する応力算出手段と、算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段とを有することを特徴とする応力測定装置により達成される。
以上の通り、本発明によれば、走査透過型電子顕微鏡を用いるため、電子線を走査させることによりの入射位置を適宜設定することができる。このため、電子線の入射位置をナノメータのオーダーのピッチで正確かつ短時間に移動させることが可能となる。また、走査透過型電子顕微鏡を用いるため、試料の下方に結像レンズを設けることを要せず、結像レンズの影響により収束電子回折像が歪んでしまうことがない。このため、本発明によれば、例えばナノメータのオーダーの微細構造を有する電子デバイスにおける格子歪みの分布を、高分解能かつ高精度で、しかも、短時間で画像表示することができる。
また、本発明によれば、走査透過型顕微鏡を用いるため、各測定箇所の座標に関連付けられた電子顕微鏡像のデータを取得することができる。電子顕微鏡像のデータと格子歪み量のデータとが、いずれも同じ座標系に関連付けられているため、電子顕微鏡像と格子歪みの分布の画像とを対応させて表示することができる。本発明によれば、格子歪みの分布の画像を電子顕微鏡像に対応させて分かりやすく表示させることができるため、測定結果をデバイス開発における有力な指針として容易に利用することができる。
また、本発明によれば、基準となる箇所Rにおける格子歪み量に対しての相対的な格子歪み量の分布を画像表示するため、基準となる箇所Rにおける格子歪み量より格子歪み量が大きい領域や小さい領域を分かりやすく表示することが可能となる。また、格子歪みが導入されていない箇所Rを基準とした場合には、圧縮歪みが生じている領域と引っ張り歪みが生じている領域とを分かりやすく表示することができる。
また、本発明によれば、上記の格子歪み測定装置及び測定方法により求められた格子歪み量に基づいて、試料の各箇所に生じている応力を算出するため、微細構造を有する電子デバイスに生じている応力の分布を、高分解能かつ高精度で、しかも、短時間で画像表示することができる。しかも、応力の分布の画像を電子顕微鏡像に対応させて分かりやすく表示させることができるため、測定結果をデバイス開発における有力な指針として利用することができる。
また、本発明によれば、基準となる箇所Rにおいて生じている応力の大きさに対しての相対的な応力の大きさの分布を画像表示するため、基準となる箇所Rで生じている応力の大きさより、大きな応力が生じている領域や小さな応力が生じている領域を、分かりやすく表示することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法を図1乃至図6を用いて説明する。図1は、本実施形態による格子歪み測定装置を示す構成図である。図2は、本実施形態による格子歪み測定装置の一部を示す構成図である。
(格子歪み測定装置)
まず、本実施形態による格子歪み測定装置を図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態による格子歪み測定装置は、測定装置全体を制御するとともに所定の処理を行う処理部10と、走査透過型電子顕微鏡(STEM、Scanning Electron Transmission Microscope)12と、試料が載置される箇所の下方に設けられ、試料を透過した電子線の強度を検出する検出器14と、検出器14の表面に現れた収束電子回折像36(図2参照)を撮影する撮像手段16と、測定結果等を表示する表示部18とを有している。
撮像手段16としては、例えば、CCDが搭載されたカメラを用いることが可能である。撮像手段16の形状は、図1に示した撮像手段16の形状に限定されるものではない。また、撮像手段16はCCDが搭載されたカメラに限定されるものではなく、他のあらゆる撮像手段を適宜用いることが可能である。
処理部10は、例えば、パーソナルコンピュータにより構成することができる。また、処理部10は、パーソナルコンピュータに限定されるものではなく、産業用コンピュータ等を用いてもよい。
処理部10には、記憶部20が接続されている。また、記憶部20には、測定結果等の様々なデータが一時的又は継続的に記憶される。記憶部20は、例えば、ハードディスクやRAM等により構成することができる。記憶部20には、処理部10に所定の処理や制御を行わせるためのプログラムがインストールされている。
処理部10には、操作者による命令を入力するための入力部22が接続されている。入力部22は、例えば、キーボードやマウス等により構成することができる。
走査透過型電子顕微鏡12には、走査透過型電子顕微鏡12の透過レンズ系を制御する透過レンズ系制御部24が設けられている。処理部10と透過レンズ系制御部24との間には、透過レンズ系制御用入力部26が設けられている。透過レンズ系制御用入力部26は、処理部10から出力される信号に基づいて透過レンズ系制御部24を制御するものである。処理部10は、透過レンズ系制御用入力部26及び透過レンズ系制御部24を用いて、走査透過型電子顕微鏡12の透過レンズ系を制御することができる。
また、走査透過型電子顕微鏡12には、走査透過型電子顕微鏡12の走査レンズ系を制御する走査レンズ系制御部28が設けられている。処理部10と走査レンズ系制御部28との間には、走査レンズ系制御用入力部30が設けられている。走査レンズ系制御用入力部30は、処理部10から出力される信号に基づいて走査レンズ系制御部28を制御するものである。処理部10は、走査レンズ系制御用入力部30及び走査レンズ系制御部28を用いて、走査透過型電子顕微鏡12の走査レンズ系を制御することができる。処理部10は、例えば、試料に対して電子線を走査させたり、電子線の入射位置を所望の箇所で停止させたりすることができる。
図2に示すように、走査透過型電子顕微鏡(STEM)12は、透過型電子顕微鏡(TEM)と異なり、試料32に対して収束した電子線34を走査させ、電子線34の各入射点における電子回折強度及び電子散乱強度を検出器14により検出することにより、電子顕微鏡像を表示する電子顕微鏡である。走査透過型電子顕微鏡12では、電子顕微鏡像を取得する際に結像レンズを必要としないため、試料32を透過した電子が結像レンズの収差に影響されることがない。このため、走査透過型電子顕微鏡12により得られた収束電子回折像は、レンズによる歪みの影響を受けることがない。
収束電子回折像とは、収束した電子線を試料に入射することにより得られる回折像のことである。収束電子回折像36には、収束した電子線が試料内部を透過する際に結晶の格子面で反射することにより形成される複数の高次回折線、即ち、ホルツ線(High Order Laue Zone、HOLZ)線38が現れる。
走査透過型電子顕微鏡12は、結像レンズ等を必要としないため、透過型電子顕微鏡と比較して色収差による影響を受けにくく、比較的厚い試料32に対しても観察することが可能である。比較的厚い試料32に対して観察ができるという点は、明瞭な収束電子回折像を得るのに有利である。収束電子回折像に現れる幾何模様であるホルツ線線38は、試料32の厚さが厚いほど明瞭になるためである。試料32の厚さが厚いほどホルツ線38が明瞭になるのは、ホルツ線38が非弾性散乱によって生じるためである。非弾性散乱とは、試料32に入射した電子が散乱する際にエネルギーを失って散乱することをいう。非弾性散乱は、試料32の厚さが厚いほど起こりやすい。このため、試料32の厚さが厚いほど、ホルツ線38が明瞭となり、格子歪みに起因するホルツ線の微小な変化を検出することが可能となる。
検出器14により検出された電子線の強度を示す信号は、処理部10に入力される。処理部10は、検出器14により検出された電子線の強度のデータを、各測定箇所の座標に関連付ける。各測定箇所の座標に関連付けられた電子線の強度のデータは、記憶部20に記憶される。
収束電子回折像36を取得する際には、処理部10は、走査レンズ系を制御することにより、電子線34の入射位置を各測定箇所で順次停止させる。処理部10は、電子線34の入射位置を測定箇所で停止させた際、その測定箇所についての収束電子回折像36を撮像手段16により撮影させるべく、撮像手段16に対して撮影を行うべき旨の信号を出力する。
撮像手段16は、処理部10からの信号に基づいて、検出器14の表面に現れた収束電子回折像36を順次撮影する。撮像手段16としては、例えば、スロースキャンCCDカメラを用いることができる。
収束電子回折像36についての画像データは、処理部10に入力される。処理部10に入力された収束電子回折像36のデータは、各測定箇所の座標に関連付けられて、順次記憶部20に記憶される。
処理部10は、各測定箇所についての収束電子回折像36に基づいて、各測定箇所における格子歪み量を算出する。なお、格子歪み量の算出方法は、後に詳述する。処理部10により算出された各測定箇所における格子歪み量は、各測定箇所の座標に関連付けられたデータとして、記憶部20に記憶される。処理部10は、算出された各測定箇所における格子歪み量に基づいて、格子歪みの分布を示す画像を生成する。
処理部10は、格子歪みの分布を示す画像を、表示器18の表示画面に表示する。格子歪みの分布を示す画像を表示する際には、試料32の電子顕微鏡像に対応させて表示する。各測定箇所における格子歪み量のデータと電子顕微鏡像のデータとは、いずれも同じ座標系に関連付けられているため、試料の電子顕微鏡像に対応するように格子歪みの分布を示す画像を表示することが可能である。表示部18は、例えば、CRTや液晶ディスプレイ等により構成することができる。また、試料の電子顕微鏡像は、プリンタ(図示せず)により印刷表示することも可能である。
こうして、本実施形態による格子歪み測定装置が構成されている。
(格子歪み測定方法)
次に、本実施形態による格子歪み測定方法を図3を用いて説明する。図3は、本実施形態による格子歪み測定方法を示すフローチャートである。
まず、透過レンズ系及び走査レンズ系を制御することにより、電子線34を走査させながら、試料34を透過した電子線の強度を検出器14により検出する。検出器14により検出された電子線の強度を示す信号は、処理部10に入力される。処理部10は、検出器14により検出された電子線の強度のデータを、各測定箇所の座標に関連付ける。各測定箇所の座標に関連付けられた電子線の強度のデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、各測定箇所の座標に関連付けられた電子線の強度のデータに基づいて、電子顕微鏡像を生成する。生成された電子顕微鏡像のデータは、記憶部20に記憶される。
こうして、試料の電子顕微鏡像が取得される(ステップS1)。
次に、処理部10は、生成した電子顕微鏡像を、表示器18を用いて表示する。
次に、操作者が、表示器18の表示画面に表示された電子顕微鏡像を視認しながら、格子歪みの測定を行うべき領域を入力手段22を用いて指定する。
次に、処理部10は、走査レンズ系を制御することにより、格子歪み量の測定を行うべき箇所で電子線34の走査を停止させる。試料32に電子線34を入射する際には、試料32に対して例えば[230]方位から電子線34を入射する。電子線34を[230]方位から入射するのは、電子線34を[230]方位から入射すると、収束電子回折像36に多くのHOLZ線38が現れるためである。
なお、ここでは、試料32に対して[230]方位から電子線34を入射したが、必ずしも[230]方位から電子線34を入射しなくてもよい。所望の収束電子回折像36が得られるよう、電子線34が入射される方位を適宜設定すればよい。
次に、検出器14の表面に現れた収束電子回折像36を、撮像手段16により撮影する。
図4(a)は、スロースキャンCCDカメラを用いて撮影された収束電子回折像を示す図である。図4(a)から分かるように、収束電子回折像36には、多数のHOLZ線38が現れている。撮像手段16により撮影された収束電子回折像36の画像データは、処理部10に入力される。
次に、処理部10は、収束電子回折像36の画像データを、測定箇所の座標に関連付けて記憶部20に記憶させる。
次に、処理部10は、走査レンズ系を制御することにより、試料32に対する電子線34の入射位置を移動させる。例えば、格子歪みの分布を1nmの分解能で測定する場合には、電子線34の入射位置を1nm移動させる。こうして、電子線34の入射位置が次の測定箇所に移動される。
なお、ここでは、格子歪みの分布を1nmの分解能で測定する場合を例に説明したが、分解能は1nmに限定されるものではない。所望の分解能で格子歪みの分布を表示しうるよう、電子線34の入射位置を移動させるピッチを適宜設定すればよい。
次に、上記と同様に、検出器14の表面に現れた収束電子回折像36を、撮像手段16により撮影する。撮像手段16により撮影された収束電子回折像36のデータは、上記と同様に、処理部10に入力される。
次に、処理部10は、上記と同様に、収束電子回折像36のデータを、測定箇所の座標に関連付けて記憶部20に記憶する。
この後、上記と同様にして、走査レンズ系を制御することにより、格子歪みの測定を行うべき箇所に、電子線34の入射位置を順次移動させる。撮像手段16は、検出器14の表面に現れる収束電子回折像36を、各測定箇所について順次撮影する。各測定箇所についての収束電子回折像36のデータは、上記と同様に、処理部10に順次入力される。処理部10は、上記と同様に、各測定箇所についての収束電子回折像36のデータを、測定箇所の座標にそれぞれ関連付けて記憶部20に記憶させる。電子線34の入射する位置を測定箇所に設定するタイミングと、撮像手段16のシャッターのタイミングとを適宜同期させることにより、試料32の各測定箇所における収束電子回折像36を円滑に撮影することが可能となる。
こうして、格子歪みの測定を行うべき領域内の各測定箇所について、収束電子回折像36のデータがそれぞれ取得される(ステップS2)。
次に、取得された収束電子回折像36のデータに基づいて、各測定箇所における格子歪み量を算出する。格子歪み量を算出する方法としては、例えば、本出願人による特願2002−236663号明細書に記載された格子歪み測定方法を用いることができる。
なお、格子歪み量を算出する方法は、特願2002−236663号明細書に記載された測定方法に限定されるものではなく、他の方法を用いてもよい。但し、格子歪み量を高精度で測定するためには、特願2002−236663号明細書に記載された測定方法を用いることが有利である。
ここでは、特願2002−236663号明細書に記載された測定方法により格子歪み量を算出する場合を例に説明する。
即ち、まず、収束電子回折像36からHOLZ線38を抽出する。HOLZ線38を抽出する際には、例えばハフ変換を用いる。ハフ変換とは、原点からある直線に垂線を降ろしたときの垂線の長さと角度とにより、直線を抽出する技術である。ハフ変換を行う際には、まず、元画像の各座標(i,j)を三角関数で表される曲線に変換する。変換画像での座標(ρ,θ)は、元画像における原点から各座標までの距離ρと角度θとにより表される。次に、変換された複数の曲線の交点(ρ,θ)を求め、求められた交点(ρ,θ)を逆変換する。交点の座標(ρ,θ)は原点からの距離ρと角度θとが一義的に決まっているため、逆変換により得られる像は直線を示す。このようにして、収束電子回折像36からHOLZ線38が抽出される(ステップS3)。
次に、ハフ変換により抽出された収束電子回折像36と理論計算により得られる収束電子回折像36aとを比較することにより、格子歪み量を求める。図4(b)は、理論計算により得られた収束電子回折像を示す図である。格子歪み量を求める際には、ハフ変換により抽出された収束電子回折像36と理論計算により得られる収束電子回折像36aとを比較し、両者の差が最も小さくなるようなパラメータを求めることにより最適解を求める。格子歪み量を求める際には、例えば、シンプレックス法を用いる。シンプレックス法は、複数のパラメータを有する関数の最小値を求めるのに有効な方法である。判定には、χを用いる。ハフ変換により抽出された収束電子回折像36におけるHOLZ線38の交点間距離をD(n)、理論計算により得られた収束電子回折像36aにおけるHOLZ線38aの交点間距離をD(n)とすると、以下のような式が成立する。
ここで、mは、測定の対象となる交点間距離の数である。
理論計算により得られる収束電子回折像36aにおけるHOLZ線38aの交点間距離D(n)は、パラメータである格子歪み量を変化させることにより変化する。理論計算における格子歪み量を適宜設定しながら、χの値をそれぞれ算出し、χの値が最小となるような理論上の格子歪み量を求める。χの値が最小となるような理論上の格子歪み量が、格子歪み量の最適解である。こうして、格子歪み量が高い精度で算出される。
この後、上記と同様にして、各測定箇所における格子歪み量を順次算出していく。こうして、試料の各測定箇所における格子歪み量が求められる(ステップS4)。
なお、測定方法の詳細については、特願2002−236663号明細書を参照されたい。
次に、処理部は10は、算出された各測定箇所における格子歪み量に基づいて、格子歪みの分布を示す画像を生成する(ステップS5)。格子歪みの分布を示す画像のデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、格子歪みの分布を示す画像を表示器18の表示画面に表示させる。格子歪みの分布を表示する際には、例えば、格子歪みの要素毎に行う。図5は、結晶構造のモデルを示す概念図である。3次元的な結晶構造のモデルを考えると、格子歪みは、稜の長さLXY、LYZ、LZXについての3種類の要素と、面間の角度θ、θ、θについての3種類の要素とから成る。格子歪みの分布を表示する際には、これら6種類のすべての要素についてそれぞれ表示するようにしてもよいし、結晶構造や応力場の対称性を考慮して、6種類の要素のうちのいくつかの要素についてのみ表示するようにしてもよい。
図6は、電子顕微鏡像と格子歪みの分布を示す画像とを表示した例を示す図である。図6における上側の画像は、電子顕微鏡像を示している。図6における下側の画像は、格子歪みの分布を示す画像を示している。図6の上側の画像において太線で囲まれた領域40は、格子歪み量の測定が行われた領域である。格子歪みの分布を示す画像を表示する際には、図6に示すように、電子顕微鏡像に対応するように、格子歪みの分布を画像表示する。電子顕微鏡像のデータと格子歪み量のデータとは、いずれも同じ座標系に関連付けられているため、電子顕微鏡像に対応するように格子歪みの分布を示す画像を表示させることが可能である。例えば、図6に示すように、電子顕微鏡像を表示画面の上側に表示し、格子歪みの分布を示す画像を表示画面の下側に表示する。また、電子顕微鏡像に重ね合わせるように、格子歪みの分布を表示してもよい。
本実施形態では、電子線34を例えば1.5nmずつ走査させながら、試料32を透過した電子線の強度を測定しており、試料32における1.5nm×1.5nmの領域が、電子顕微鏡像36の1画素に対応している。図6に示す電子顕微鏡像は、1536nm×960nmの領域についてのものであり、1024画素×640画素の画像により示されている。
図6の上側の画像において太線で囲まれた領域40、即ち、格子歪み量の測定が行われた領域40は、1200nm×375nmの領域である。図6の下側の画像、即ち、格子歪みの分布を示す画像は、800画素×250画素の画像により示されている。
なお、1画素に対応する試料32における領域の大きさや、電子顕微鏡像を取得する対象となる領域の大きさ等は、上記に限定されるものではない。電子線の収束サイズや電子顕微鏡像の倍率等を適宜設定することにより、任意の電子顕微鏡像等を得ることが可能である。
格子歪みの分布を表示する際には、例えば、格子歪み量に対応した色を用いて表示すればよい。また、格子歪みの分布を表示する際に、例えば、格子歪み量に対応した色の濃淡を用いて表示するようにしてもよい。
こうして、格子歪みの分布の画像が電子顕微鏡像に対応するように表示される(ステップS6)。
なお、ここでは、シリコン基板42にSTI(Shallow Trench Isolation)法により素子分離領域44が形成され、素子分離領域44により画定された素子領域にゲート電極46とソース/ドレイン拡散層とを有するトランジスタ48が形成された半導体装置を試料として用いる場合を例に説明したが、試料はこのような半導体装置に限定されるものではない。本発明の原理は、あらゆる試料を対象として測定する際に適用することが可能である。
また、ここでは、格子歪みを測定すべき領域40内の全ての測定箇所について収束電子回折像36を取得した後に、各測定箇所における格子歪み量を算出したが、収束電子回折像36を取得しながら各測定箇所における格子歪み量を算出するようにしてもよい。
このように本実施形態による格子歪み測定方法及び測定装置は、走査透過型電子顕微鏡12を用いて各測定箇所についての収束電子回折像36を取得し、取得された収束電子回折像36に基づいて各測定箇所における格子歪み量を算出し、格子歪みの分布を示す画像を電子顕微鏡像に対応させるように表示することに主な特徴がある。
提案されている測定方法では、上述したように、例えば試料を移動させることにより電子線の入射位置を変化させるため、微小なピッチで正確かつ短時間に試料を移動させることは極めて困難である。このため、提案されている測定方法では、例えばナノメータのオーダーの微細構造を有する電子デバイスにおける格子歪みの分布を、高い分解能で測定することはできなかった。しかも、提案されている測定方法では、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いるため、試料の下方に設けられている結像レンズの影響により収束電子回折像が歪んでしまい、格子歪み量を高い精度で測定することはできなかった。また、提案されている測定方法では、測定箇所と電子顕微鏡像との精密な対応付けを行うことが困難であり、デバイス開発における有力な指針とは必ずしもなり得なかった。
これに対し、本実施形態によれば、走査透過型電子顕微鏡(STEM)12を用いるため、電子線34を走査させることにより電子線34の入射位置を適宜設定することができる。このため、電子線34の入射位置をナノメータのオーダーのピッチで正確かつ短時間に移動させることが可能となる。また、走査透過型電子顕微鏡12を用いるため、試料32の下方に結像レンズを設けることを要せず、結像レンズの影響により収束電子回折像36が歪んでしまうことがない。このため、本実施形態によれば、例えばナノメータのオーダーの微細構造を有する電子デバイスにおける格子歪みの分布を、高分解能かつ高精度で、しかも、短時間で画像表示することができる。
しかも、本実施形態によれば、走査透過型顕微鏡12を用いるため、各測定箇所の座標に関連付けられた電子顕微鏡像36のデータを取得することができる。電子顕微鏡像のデータと格子歪み量のデータとが、いずれも同じ座標系に関連付けられているため、電子顕微鏡像と格子歪みの分布の画像とを対応させて表示することができる。本実施形態によれば、格子歪みの分布の画像を電子顕微鏡像に対応させて分かりやすく表示させることができるため、測定結果をデバイス開発における有力な指針として容易に利用することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法を図1、図2、図7及び図8を用いて説明する。図1乃至図6に示す第1実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法は、相対的な格子歪みの分布を表示することに主な特徴がある。
(格子歪み測定装置)
まず、本実施形態による格子歪み測定装置を図1及び図2を用いて説明する。
本実施形態では、処理部10は、基準となる箇所における格子歪み量と各測定箇所における格子歪み量との差分を、それぞれ算出する。基準となる箇所Rは、操作者が基準となる箇所を指定することにより設定される。操作者は、表示器18に表示された電子顕微鏡像を視認しながら、基準となる箇所R(図8参照)を入力手段を用いて指定する。
なお、ここでは、基準となる箇所Rを操作者が設定する場合を例に説明したが、基準となる箇所Rを自動で設定するようにしてもよい。
こうして、基準となる箇所Rにおける格子歪み量を基準とした場合の、各測定箇所における相対的な格子歪み量が算出される。算出された相対的な格子歪み量は、各測定箇所の座標に関連付けられて記憶部20に記憶される。
処理部10は、算出された相対的な格子歪み量に基づいて、相対的な格子歪みの分布を示す画像を生成する。処理部により生成された相対的な格子歪みの分布を示す画像のデータは、記憶部20に記憶される。
処理部10は、相対的な格子歪みの分布を示す画像を、表示器18を用いて表示する。相対的な格子歪みの分布を示す画像を表示する際には、電子顕微鏡像に対応するように、相対的な格子歪みの分布を示す画像を表示する。
こうして、本実施形態による格子歪み測定装置が構成されている。
(格子歪み測定方法)
次に、本実施形態による格子歪み測定方法について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態による格子歪み測定方法を示すフローチャートである。
まず、絶対的な格子歪み量を算出するステップ(ステップS4)までは、第1実施形態において示したよ測定方法と同様であるので、説明を省略する。
次に、処理部10は、基準となる箇所Rにおける格子歪み量と各測定箇所における格子歪み量との差分を、それぞれ算出する。基準となる箇所R(図8参照)は、任意の箇所とする。基準となる箇所Rにおける格子歪み量と各測定箇所における格子歪み量との差分を求めることにより、相対的な格子歪み量が求められる(ステップS11)。
次に、処理部10は、算出された相対的な格子歪み量に基づいて、相対的な格子歪みの分布を示す画像を生成する(ステップS12)。生成された画像のデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、相対的な格子歪みの分布を示す画像を、表示器18を用いて表示する(ステップS13)。図8は、電子顕微鏡像と相対的な格子歪みの分布を示す画像とを表示した例を示す図である。図8に示すように、電子顕微鏡像に対応するように、相対的な格子歪みの分布を示す画像を表示する。
本実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法は、上述したように、相対的な格子歪みの分布を画像表示することに主な特徴がある。
本実施形態によれば、基準となる箇所Rにおける格子歪み量に対しての相対的な格子歪み量の分布を画像表示するため、基準となる箇所Rにおける格子歪み量より格子歪み量が大きい領域や小さい領域を分かりやすく表示することが可能となる。また、格子歪みが導入されていない箇所Rを基準とした場合には、圧縮歪みが生じている領域と引っ張り歪みが生じている領域とを分かりやすく表示することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による応力測定装置及び測定方法を図1、図2、図9及び図10を用いて説明する。図1乃至図8に示す第1又は第2実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による応力測定装置及び測定方法は、上記の方法により求められた格子歪み量に基づいて、各測定箇所に生じている応力を算出し、算出された応力の分布を画像表示することに主な特徴がある。
(応力測定装置)
まず、本実施形態による応力測定装置について図1及び図2を用いて説明する。
処理部10は、以下のような変換式を用いて、各測定箇所に生じている応力を算出する。以下の式は、弾性論に基づいて、格子歪み量を応力の大きさに変換する変換式である。
ここで、εXX、εYY、εZZは、結晶格子のモデルにおけるX方向、Y方向、Z方向に関する歪み量をそれぞれ示している。また、γXY、γYZ、γZXは、結晶格子のモデルにおける面間の角度に関する歪み量を示している。σXX、σYY、σZZは、歪み量εXX、εYY、εZZに対応する応力を示している。τXY、τYZ、τZXは、歪み量γXY、γYZ、γZXに対応する応力を示している。なお、応力を算出するための式は、式(2)に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
処理部10は、上記のような変換式(式(2))を用いて算出された応力の大きさを、各測定箇所の座標に関連付けて、記憶部に記憶する。
処理部10は、算出された応力の大きさのデータに基づいて、試料32の各測定箇所に生じている応力の分布を示す画像を生成する。生成された画像のデータは、記憶部20に記憶される。
処理部10は、応力の分布を示す画像を表示器18を用いて表示する。応力の分布を示す画像を表示する際には、電子顕微鏡像に対応するように、応力の分布を示す画像を表示する。電子顕微鏡像のデータと応力の大きさのデータとは、いずれも同じ座標系に関連付けられているため、電子顕微鏡像に対応させて、応力の分布を示す画像を表示させることが可能である。例えば、電子顕微鏡像を表示画面の上側に表示し、応力の分布を表示画面の下側に表示する。また、電子顕微鏡像に重ね合わせるように、応力の分布を表示してもよい。
応力の分布を表示する際には、例えば、格子歪みの要素εXX、εYY、εZZ、γXY、γYZ、γZXに対応した応力の要素σXX、σYY、σZZ、τXY、τYZ、τZX毎に行う。応力の分布を表示する際には、これら6種類のすべての要素についてそれぞれ表示するようにしてもよいし、結晶構造や応力場の対称性を考慮して、6種類の要素のうちのいくつかの要素についてのみ表示するようにしてもよい。
図10は、電子顕微鏡像と応力の分布を示す画像とを表示した例を示す図である。図10の上側の画像は、電子顕微鏡像を示している。図10の下側の画像は、応力の分布を示す画像を示している。図10の上側の画像において太線で囲まれた領域20は、格子歪み量の測定が行われた領域である。
応力の分布を示す画像を表示する際には、例えば、応力の大きさに対応した色を用いて表示する。また、応力の分布を表示する際に、応力の大きさに対応した色の濃淡を用いて表示するようにしてもよい。
こうして、本実施形態による応力測定装置が構成されている。
(応力測定方法)
次に、本実施形態による応力測定方法を図9及び図10を用いて説明する。図9は、本実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。
まず、各測定箇所における格子歪み量を測定するステップ(ステップS4)までは、第1及び第2実施形態による格子歪み測定方法と同様であるので説明を省略する。
次に、処理部10は、各測定箇所における格子歪みを、上記のような変換式(式(2))を用いて、応力の大きさを算出する(ステップS21)。算出された応力の大きさのデータは、各測定箇所の座標に関連付けられて、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、算出された応力の大きさに基づいて、各箇所における応力の分布を示す画像を生成する(ステップS22)。生成された画像のデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、応力の分布を示す画像を表示器を用いて表示する(ステップS23)。応力の分布を表示する際には、電子顕微鏡像に対応するように、応力の分布を示す画像を表示する。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法により求められた格子歪み量に基づいて、試料の各箇所に生じている応力を算出するため、微細構造を有する電子デバイスに生じている応力の分布を、高分解能かつ高精度で、しかも、短時間で画像表示することができる。しかも、応力の分布の画像を電子顕微鏡像に対応させて分かりやすく表示させることができるため、測定結果をデバイス開発における有力な指針として利用することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による応力測定装置及び測定方法を図1、図2、図11及び図12を用いて説明する。図1乃至図10に示す第1乃至第3実施形態による格子歪み測定装置及び測定方法等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による応力測定装置及び測定方法は、相対的な応力の大きさの分布を表示することに主な特徴がある。
(応力測定装置)
まず、試料の各箇所に生じている応力は、第3実施形態において示したように、絶対値として算出される。
処理部10は、基準となる箇所Rにおける応力の大きさと各箇所における応力の大きさとの差分を、それぞれ算出する。基準となる箇所Rは、任意の箇所とする。基準となる箇所Rにおける応力の大きさと各箇所における応力の大きさとの差分を算出することにより、相対的な応力の大きさが算出される。
処理部10は、相対的な応力の大きさの分布を示す画像を生成する。生成された画像のデータは、記憶部20に記憶される。
処理部10は、相対的な応力の分布を示す画像を、表示器18を用いて表示する。相対的な応力の分布を示す画像を表示する際には、電子顕微鏡像に対応するように、相対的な応力の分布を示す画像を表示する。
こうして、本実施形態による応力測定装置が構成されている。
(応力測定方法)
次に、本実施形態による応力測定方法を図11及び図12を用いて説明する。図11は、本実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。図12は、電子顕微鏡像と相対的な応力の分布を示す画像とを表示した例を示す図である。図12の上側の画像は、電子顕微鏡像を示している。図12の下側の画像は、相対的な応力の分布を示す画像を示している。
まず、各箇所に生じている応力の大きさを、上記の変換式を用いて算出するステップ(ステップS21)までは、第3実施形態による応力測定方法と同様であるので、説明を省略する。
次に、処理部10は、基準となる箇所Rにおける応力の大きさと、各箇所における応力の大きさとの差分を、それぞれ算出する。これにより、試料32の各箇所に生じている相対的な応力が算出される(ステップS31)。算出された相対的な応力の大きさのデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、算出された相対的な応力の大きさに基づいて、相対的な応力の分布を示す画像を生成する(ステップS32)。生成された画像のデータは、記憶部20に記憶される。
次に、処理部10は、相対的な応力の分布を示す画像を表示部18を用いて表示する(ステップS33)。相対的な応力の分布の画像を表示する際には、電子顕微鏡像に対応するように、相対的な応力の分布を示す画像を表示する。
こうして、相対的な応力の分布の画像が、電子顕微鏡像に対応するように表示される。
上述したように、本実施形態による応力測定装置及び測定方法は、試料の各箇所に生じている相対的な応力の分布を表示することに主な特徴がある。
本実施形態によれば、基準となる箇所Rにおいて生じている応力の大きさに対しての相対的な応力の大きさの分布を画像表示するため、基準となる箇所Rで生じている応力の大きさより、大きな応力が生じている領域や小さな応力が生じている領域を、分かりやすく表示することが可能となる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、第1及び第2実施形態では、格子歪みの分布を電子顕微鏡像に対応させるように表示する場合を例に説明したが、格子歪みの分布は、電子顕微鏡像に対応させずに表示してもよい。例えば、格子歪みの分布を示す画像のみを表示するようにしてもよい。
また、第3及び第4実施形態では、応力の分布を電子顕微鏡像に対応させるように表示する場合を例に説明したが、応力の大きさの分布は、電子顕微鏡像に対応させずに表示してもよい。例えば、応力の大きさの分布を示す画像のみを表示するようにしてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、格子歪み量の詳細な分布を表示したが、必ずしも、格子歪み量の詳細な分布を表示しなくてもよい。例えば、格子歪み量を1箇所又は数箇所において測定し、測定された格子歪み量を、電子顕微鏡像に対応するように表示してもよい。図13は、本発明の変形実施形態における表示画面を示す図(その1)である。図13に示すように、格子歪み量が2箇所P、Pについて算出され、算出された格子歪み量が電子顕微鏡像に正確に関連付けられて表示されている。また、相対的な格子歪み量を1箇所又は数箇所において測定し、算出された相対的な格子歪み量を、電子顕微鏡像に対応するように表示してもよい。図14は、本発明の変形実施形態における表示画面を示す図(その2)である。図14に示すように、相対的な格子歪み量が2箇所P、Pについて算出され、算出された相対的な格子歪み量が電子顕微鏡像に正確に関連付けられて表示されている。
また、第3及び第4実施形態では、多数の箇所についての応力の大きさを算出し、応力の分布を画像表示したが、必ずしも、多数の箇所についての応力を算出しなくてもよい。例えば、応力の大きさを1箇所又は数箇所において算出し、算出された応力の大きさを、電子顕微鏡像に対応するように表示してもよい。また、相対的な応力の大きさを1箇所又は数箇所において算出し、算出された相対的な応力の大きさを、電子顕微鏡像に対応するように表示してもよい。
(付記1) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、
算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップと
を有することを特徴とする格子歪み測定方法。
(付記2) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、
算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における前記格子歪み量の分布を画像表示するステップと
を有することを特徴とする格子歪み測定方法。
(付記3) 付記2記載の格子歪み測定方法において、
前記格子歪み量の分布を画像表示するステップでは、前記試料の電子顕微鏡像に対応するように、前記格子歪み量の分布を画像表示する
ことを特徴とする格子歪み測定方法。
(付記4) 付記2又は3記載の格子歪み測定方法において、
前記格子歪み量を算出するステップでは、基準となる格子歪み量に対する相対的な格子歪み量を算出し、
前記格子歪み量の分布を画像表示するステップでは、前記相対的な格子歪み量の分布を画像表示する
ことを特徴とする格子歪み測定方法。
(付記5) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、
算出された格子歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力を算出するステップと、
算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップと
を有することを特徴とする応力測定方法。
(付記6) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、
算出された格子歪み量に基づいて、前記試料の各箇所に生じている応力を算出するステップと、
算出された応力に基づいて、前記試料に生じている応力の分布を画像表示するステップと
を有することを特徴とする応力測定方法。
(付記7) 付記6記載の応力測定方法において、
前記応力の分布を画像表示するステップでは、前記試料の電子顕微鏡像に対応するように、前記応力の分布を画像表示する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記8) 付記6又は7記載の応力測定方法において、
前記応力を算出するステップでは、基準となる応力の大きさに対する相対的な応力の大きさを算出し、
前記応力の分布を画像表示するステップでは、前記所定の基準値に対する相対的な応力の分布を画像表示する
ことを特徴とする応力測定方法。
(付記9) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段と
を有することを特徴とする格子歪み測定装置。
(付記10) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得する収束電子回折像取得手段と、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における格子歪み量の分布を画像表示する表示手段と
を有することを特徴とする格子歪み測定装置。
(付記11) 付記10記載の格子歪み測定装置において、
前記表示手段は、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて、前記試料における結晶格子の歪み量の分布を画像表示する
ことを特徴とする格子歪み測定装置。
(付記12) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
算出された結晶格子の歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力の大きさを算出する応力算出手段と、
算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段と
を有することを特徴とする応力測定装置。
(付記13) 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、前記試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得する収束電子回折像取得手段と、
取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
算出された格子歪み量に基づいて、前記試料の各箇所に生じている応力を算出する応力算出手段と、
算出された応力に基づいて、前記試料に生じている応力の分布を画像表示する表示手段と
を有することを特徴とする応力測定装置。
(付記14) 付記13記載の応力測定装置において、
前記応力算出手段は、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて、前記試料に生じている応力の分布を画像表示する
ことを特徴とする応力測定装置。
本発明の第1実施形態による格子歪み測定装置を示す構成図である。 本発明の第1実施形態による格子歪み測定装置の一部を示す構成図である。 本発明の第1実施形態による格子歪み測定方法を示すフローチャートである。 収束電子回折像を示す図である。 結晶構造のモデルを示す概念図である。 電子顕微鏡像と格子歪みの分布を示す画像とを表示した例を示す図である。 本発明の第2実施形態による格子歪み測定方法を示すフローチャートである。 電子顕微鏡像と相対的な格子歪みの分布を示す画像とを表示した例を示す図である。 本発明の第3実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。 電子顕微鏡像と応力の分布を示す画像とを表示した例を示す図である。 本発明の第4実施形態による応力測定方法を示すフローチャートである。 電子顕微鏡像と相対的な応力の分布を示す画像とを表示した例を示す図である。 本発明の変形実施形態における表示画面を示す図(その1)である。 本発明の変形実施形態における表示画面を示す図(その2)である。
符号の説明
10…処理部
12…走査透過型電子顕微鏡
14…検出器
16…撮像手段
18…表示器
20…記憶部
22…入力部
24…透過レンズ系制御部
26…透過レンズ系制御用入力部
28…走査レンズ系制御部
30…走査レンズ系制御用入力部
32…試料
34…電子線
36、36a…収束電子回折像
38、38a…HOLZ線
40…測定領域
42…シリコン基板
44…素子分離領域
46…ゲート電極
48…トランジスタ

Claims (10)

  1. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、
    算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップと
    を有することを特徴とする格子歪み測定方法。
  2. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、
    算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における前記格子歪み量の分布を画像表示するステップと
    を有することを特徴とする格子歪み測定方法。
  3. 請求項2記載の格子歪み測定方法において、
    前記格子歪み量の分布を画像表示するステップでは、前記試料の電子顕微鏡像に対応するように、前記格子歪み量の分布を画像表示する
    ことを特徴とする格子歪み測定方法。
  4. 請求項2又は3記載の格子歪み測定方法において、
    前記格子歪み量を算出するステップでは、基準となる格子歪み量に対する相対的な格子歪み量を算出し、
    前記格子歪み量の分布を画像表示するステップでは、前記相対的な格子歪み量の分布を画像表示する
    ことを特徴とする格子歪み測定方法。
  5. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得するステップと、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出するステップと、
    算出された格子歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力を算出するステップと、
    算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示するステップと
    を有することを特徴とする応力測定方法。
  6. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得するステップと、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出するステップと、
    算出された格子歪み量に基づいて、前記試料の各箇所に生じている応力を算出するステップと、
    算出された応力に基づいて、前記試料に生じている応力の分布を画像表示するステップと
    を有することを特徴とする応力測定方法。
  7. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
    算出された格子歪み量を、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段と
    を有することを特徴とする格子歪み測定装置。
  8. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線の入射位置を移動させながら、試料の各箇所についての収束電子回折像を順次取得する収束電子回折像取得手段と、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料の各箇所における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
    算出された格子歪み量に基づいて、前記試料における格子歪み量の分布を画像表示する表示手段と
    を有することを特徴とする格子歪み測定装置。
  9. 請求項8記載の格子歪み測定装置において、
    前記表示手段は、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて、前記試料における結晶格子の歪み量の分布を画像表示する
    ことを特徴とする格子歪み測定装置。
  10. 走査透過型電子顕微鏡を用い、収束した電子線を試料に入射させ、前記試料についての収束電子回折像を取得する収束電子回折像取得手段と、
    取得された前記収束電子回折像に基づいて、前記試料における格子歪み量を算出する格子歪み量算出手段と、
    算出された結晶格子の歪み量に基づいて、前記試料に生じている応力の大きさを算出する応力算出手段と、
    算出された応力の大きさを、前記試料の電子顕微鏡像に対応させて表示する表示手段と
    を有することを特徴とする応力測定装置。
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