JP2000286310A - パターン欠陥検査方法および検査装置 - Google Patents

パターン欠陥検査方法および検査装置

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JP2000286310A
JP2000286310A JP11091269A JP9126999A JP2000286310A JP 2000286310 A JP2000286310 A JP 2000286310A JP 11091269 A JP11091269 A JP 11091269A JP 9126999 A JP9126999 A JP 9126999A JP 2000286310 A JP2000286310 A JP 2000286310A
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Hiroyuki Shinada
博之 品田
Atsuko Takato
敦子 高藤
Hisaya Murakoshi
久弥 村越
Yusuke Yajima
裕介 矢島
Mari Nozoe
真理 野副
Masaki Hasegawa
正樹 長谷川
Kaoru Umemura
馨 梅村
Souichi Katagiri
創一 片桐
Katsuya Sugiyama
勝也 杉山
Katsuhiro Kuroda
勝広 黒田
Yasutsugu Usami
康継 宇佐見
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の製造過程にあるウェハ上の同一
設計パターンの欠陥,異物,残渣および段差等を電子線
により検査する装置において、検査の高速化を実現する
こと。 【解決手段】 半導体試料7の表面に一定の面積を持っ
た電子ビーム(面積ビーム)を照射し、試料表面からの反
射電子を結像レンズ11により結像して、半導体試料7
表面の複数の領域の画像を取得して画像記憶部18,1
9に記憶させる。この記憶された複数の領域の画像同士
を比較することによって、上記領域内における欠陥の有
無および欠陥の位置を計測する。 【効果】 半導体試料表面に照射する電子ビームを面積
ビームとしたので、点状ビームを用いる場合に比べ、検
査の高速化,効率化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料(半導体装置
等)の表面状態を検査する方法および装置に関し、特
に、電子ビームを用いて、半導体装置表面の微細なパタ
ーン欠陥および段差欠陥を高感度,高分解能で、かつ高
速に画像化して検査することのできる検査方法および検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造過程において、ウェハ
上に形成された回路パターンの欠陥を比較検査により検
出する検査方法として以下の方法が既に実用化されてい
る。すなわち1つのウェハ上の2つ以上の同種LSIパ
ターンの画像を光を用いて取得し、これら複数の画像を
比較してパターン欠陥の有無等を検査する方法である。
この検査方法の概要は「月刊セミコンダクタワールド」
1995年8月号,pp.114−117に述べられて
いる。このような光学的検査方法で半導体装置の製造過
程におけるパターン欠陥を検査した場合、光が透過して
しまうシリコン酸化膜や感光性レジスト材料等の残渣は
検出できなかった。また、光学系の分解能以下となるエ
ッチング残りや微小導通孔の非開口不良等も検出できな
かった。また、ウェハ平坦化後の段差に起因する欠陥の
効率的な検出も困難であった。
【0003】このような光学的検査方法における問題点
を解決するために、電子線を用いたパターンの比較検査
方法が、特開昭59-192943号公報, J. Vac. Sci. Tech.
B,Vol.9, No.6, pp.3005-3009 (1991), J. Vac. Sc
i. Tech. B, Vol.10, No.6,pp.2804-2808 (1992),SPIE
Vol.2439, pp.174-183,および 特開平05-258703号公
報等に記載されている。そこでは、実用的な検査速度を
得るために非常に高速にパターンの画像を取得する必要
が有る。そして、高速で取得した画像のS/N比を確保
するために、通常の走査型電子顕微鏡の100倍以上
(10nA以上)のビーム電流を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した電子線を用い
た従来の検査技術では、検査可能なS/N比を維持した
画像を形成するために、電子ビームを大電流化してい
る。しかし、電子ビームを点状に絞ってこの「点ビーム」
を試料表面上で平面状(2次元的)に走査しているがため
に、高速化(検査時間の短縮)には限界があった。また、
使用電子源の輝度や空間電荷効果等によって、使用電子
ビームの大電流化にも限界がある。例えば、0.1μm
程度の分解能を得ようとした場合は、使用電子ビーム電
流は数百nA程度が理論限界であり、実際には、100
nA程度が用いられ得るに過ぎない。画像のS/N比
は、画像を形成するのに用いられる電子の数、すなわ
ち、ビーム電流値と画像取得に要する時間との積により
決まる。画像処理が可能なレベルのS/N比を確保する
必要があることを考慮すると、ビーム電流値が100n
Aで0.1μm の分解能を得ようとすると、試料表面の
面積1cm2 を検査するのに約100sec以上を必要
とする。一方、前述した従来の光学式検査装置では、検
査面積1cm2 当たりの検査所要時間が約5sec程度
と非常に高速であった。 従って、本発明の目的は、電
子ビームを用いたパターンの比較検査および段差に起因
する欠陥の検査の所要時間を従来の光学式検査方法のそ
れと同等か、またはそれ以上に高速化することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的、
すなわち電子ビームを用いたウェハ比較検査方法の高速
化は以下の方法で達成できる。すなわち、試料表面の複
数の照射領域(面積領域)に、電子ビームを「点ビーム」と
してではなく2次元的な広がりを持った「面積ビーム」と
して順次照射し、これら複数の照射領域(面積領域)から
の後方散乱電子または二次電子を結像させる。そして上
記複数の照射領域の拡大像を順次形成し、これら複数の
照射領域の拡大像を電気的な画像信号に変換して、上記
複数の照射領域についての画像信号同士を比較する。こ
れにより上記各照射領域についてのパターン欠陥を高速
に検出することが可能となる。
【0006】すなわち、本発明のウェハ欠陥検査方法に
おいては、電子源からの電子ビームを所謂「面積ビーム」
として半導体試料表面の複数の照射領域(面積領域)に順
次照射する。そしてこれら複数の照射領域からの後方散
乱電子または二次電子を電子光学的に結像させて上記複
数の照射領域の拡大像を順次形成させる。これら複数の
照射領域の拡大像を順次電気的な画像信号に変換して記
憶させ、上記複数の照射領域についての記憶画像信号同
士を比較することにより上記各照射領域についてのパタ
ーン欠陥を検出するようにしている。本方法によれば、
従来のような各照射領域(面積領域)内での「点ビーム」の
2次元走査が不要であるので、検査時間の大幅な短縮が
可能となり、欠陥検査の高速化が可能となる。
【0007】また、本発明によるパターン欠陥検査装置
は以下の構成要素が必要である。1.電子源からの電子
ビームを面積ビームとして半導体試料表面に照射し該照
射領域(面積領域)からの後方散乱電子または二次電子を
結像させて上記照射領域の拡大像を形成するための電子
光学系。2.上記半導体試料を載せて該半導体試料表面
上の所望位置に上記電子ビームが照射されるように上記
半導体試料を移動させるための試料移動ステージ。3.
上記拡大像を電気的な画像信号に変換して検出する画像
信号検出手段。4.該画像信号検出手段により検出され
た上記半導体試料表面の複数の照射領域についての画像
信号同士を比較して各照射領域におけるパターン欠陥を
検出するための画像信号処理手段。
【0008】なお、上記試料に負電位を印加することに
より上記試料表面に照射される電子ビームを減速して、
上記試料表面に入射するようにする。または、この減速
された電子ビームが上記試料表面には入射せずにその極
近傍で反射されるようにするのが有効である。
【0009】また、上記試料移動ステージは、上記試料
をほぼ等速度で連続的に移動させるよう動作設定するこ
とにより、欠陥検査のより高速化が実現できる。この場
合、上記試料移動ステージの位置をモニタするステージ
位置モニタ手段を備えることによって、上記試料表面へ
の電子ビーム照射領域が所定時間、同一箇所となるよう
制御する必要があることは云うまでもない。
【0010】さらに、上記の画像信号検出手段は、上記
電子光学系によって結像形成された上記照射領域の拡大
電子像を蛍光板上に投射することによって光学像に変換
し、この光学像を光学レンズまたは光ファイバーを介し
て光学画像検出素子上に結像させる。または、上記電子
光学系で結像された拡大電子像を電子感応性を有する画
像検出素子上に直接結像させるようにしてもよい。な
お、画像検出素子としては、電荷結合型素子(CCDセ
ンサ),または時間遅延して入力した光信号を積分し出
力する素子(TDIセンサ)を用いることができる。ま
た、画像検出素子からの検出信号の読み出しは、並列に
多チャンネルで読み出す方式とする。
【0011】一方、電子ビームを同時に照射することに
より同時に得られる半導体試料表面の拡大像の大きさが
画像検出素子の受光面の大きさとほぼ等しくなるように
設定する方法がより簡便である。一方、以下の方法によ
ればより高精度化を達成できる。すなわち1.半導体試
料表面の拡大像の大きさが画像検出素子の受光面に比べ
て小さくなるように上記電子ビームの照射領域の大きさ
を設定する。2.該電子ビームを上記半導体試料表面上
で走査する。3.捜査の結果、該画像検出素子の受光面
全体に同時ではなく一定の時間をかけて上記拡大像が投
射されるようにする。4.上記電子ビームの走査信号に
は照射位置と照射範囲の変動要因を補正する信号を重畳
させる。
【0012】また、半導体試料に照射する電子ビームを
減速し、試料に照射される時の電子ビームのエネルギー
値を減速前のエネルギー値に比べて十分に小さくするる
ために、上記半導体試料に負電位を印加する。このとき
電子ビームの照射により試料表面から発生する後方散乱
電子のエネルギー分散が結像系の分解能に影響を及ぼさ
ない範囲となるように十分に減速する。または、電子ビ
ームの照射により発生する後方散乱電子または二次電子
をエネルギー分別するためのフィルタを備え、特定のエ
ネルギー幅の後方散乱電子または二次電子のみを結像さ
せる。これにより高速検査の課題を解決すると同時に、
分解能をも向上させることができる。
【0013】さらにまた、半導体装置の段差に起因する
欠陥を積極的に検出するために、同様の電子光学系を用
いて高速に検査することが可能である。すなわち、試料
表面にビーム減速電界を形成させて一次電子ヒ゛ームを照射
すると、段差部分で発生する二次電子、反射電子の軌道
は平坦部分と異なる軌道になる。これら電子を一点に集
めて検出するのではなく、結像させてそのまま位置検出
器に入射させることにより、試料表面の段差構造による
二次電子、反射電子の軌道方向の差が画像の歪み、輝度
変動としてそのまま信号化できる。CMP等の表面平坦化
後のパターンなしウェハに対し、この輝度変動を所望の
しきい値と比較し、しきい値以上の変動が生じたときに
主に段差に起因する欠陥が存在していると判定する。試
料の種類、検出したい段差の深さに応じて電子ビームの
電流量と試料照射面積を調節可能にし、高スループット
化とともに平面および深さ分解能が所定の範囲内に収ま
るように調節できるように構成している。その結果、上
記各照射領域について段差に起因する欠陥を高速、高精
度かつ深さ方向に高分解能に検出することが可能になっ
た。また、電子ビーム照射により生じる反射電子の発生
量は試料の材質に大きく依存する。そこで、信号の変化
により、段差底部の材質が判定可能となる。その結果、
段差が最表面層より下の層に達しているか否かの致命度
に関る情報を取得することが可能になる。しきい値によ
る判定を行うことで、画像比較の必要もなく高速かつ単
純に検査が可能である。
【0014】また、しきい値判定手法と画像比較手法の
両方を具備した欠陥検査を行える構成にすれば、表面に
パターンのない平坦ウェハに限定されず、パターン付き
ウェハ欠陥検査に本装置を用いることが可能になる。さ
らにまた、従来技術の走査画像形成用検出器と制御系、
走査画像形成回路を具備すれば、高分解能な電位コント
ラスト像による欠陥検査にも応用することが出来る。そ
の結果、一台で、複雑な座標のやり取りをすることなく
多種類の欠陥検査に適用可能な検査装置を実現させるこ
とが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
き、実施例を挙げて詳細に説明する。
【0016】〈実施例1〉図1に、本発明の一実施例に
なる検査装置の概略構成を示す。本実施例による検査装
置は、大別して、電子光学系101,試料室102,画
像検出部103,画像処理部104および制御部105
より構成されている。
【0017】先ず、電子光学系101について説明す
る。加速電源23により負の高電位が与えられている電
子源1から放出された加速電子ビームは、コンデンサレ
ンズ2によって収束され、矩形開口を有する絞り4を照
射する。なお、この電子ビームは、絞り4上を照射する
前に、電磁偏向器3によって偏向を受ける。電磁偏向器
3は、電子源1からの入射電子ビームと試料からの反射
電子(後方散乱電子または二次電子)ビームの光路を分
離するためのものである。絞り4の矩形絞り開口を通過
した入射電子ビームは、対物レンズ6によって結像され
て、半導体試料7表面上に矩形絞り開口の像を形成す
る。絞り4上での矩形絞り開口の大きさは例えば400
μm角であり、対物レンズ6によってこれを1/4に縮
小し、試料7表面上では100μm角の絞り開口像(照
射領域)が得られるようにする。この絞り開口像(照射
領域)は、照射系偏向器5によって試料7表面上の任意
の位置に移動(または、走査)され得る。電子源1に
は、先端部が平面状でその平面状部分が10μmφ以上
のLaB6熱電子源を用いた。これによって、試料7表面
上での広い面積(照射領域)にわたって均一に電子ビー
ムを照射することが可能となる。
【0018】試料7,試料移動ステージ8には、電源9
により、電子源1よりも低い(絶対値の小さい)負電
位,または僅かに高い(絶対値の大きい)負電位を印加
する。電子源1の電位よりも僅かに低い負電位を印加す
るのは、試料7からの後方散乱電子を用いて検査する場
合である。その場合には、入射電子ビームは、上記の負
電位によって試料7の手前で減速されて試料7表面に向
かい、試料7表面の原子によって後方散乱される。この
後方散乱電子を電磁偏向器3,結像系偏向器10を介し
て結像レンズ11に導き散乱電子像12として結像させ
る。さらに、この散乱電子像12を拡大レンズ13,1
4によって蛍光板15上に拡大投影させることによっ
て、試料7表面のパターンを反映した蛍光像(顕微鏡
像)を得ることができる。
【0019】試料室102内では、2次元(X,Y,θ)
方向に移動可能な試料移動ステージ8上に試料7が載置
され、試料7には電源9により上記したような負電位が
印加されている。試料移動ステージ8にはステージ位置
測定器27が付設され、ステージ位置をリアルタイムで
正確に計測している。これは、ステージ8を連続移動さ
せながら画像を取得するためである。このステージ位置
測定器27には例えばレーザ干渉計が用いられる。ま
た、半導体試料(ウェハ)表面の高さを正確に計測するた
めに、光学的な試料高さ測定器26も取りつけられてい
る。これには、例えば、ウェハ表面上の検査すべき領域
に斜め方向から光を入射させ、その反射光の位置変化か
らウェハ表面の高さを計測する方式のものを用いること
ができる。この他、試料室102には、検査領域の位置
決め用に用いられる光学顕微鏡30も付設されている。
【0020】次に、画像検出部103について説明す
る。画像検出には、散乱電子像12の拡大像を光学像に
変換するための蛍光板15と光学画像検出素子(例えば
CCD素子)17とを光ファイバー束16により光学結
合させる。これにより蛍光板15上の光学像を光学画像
検出素子17の受光面上に結像させる。光ファイバー束
16は、細い光ファイバーを画素数と同じ本数束ねたも
のである。また、上記光ファイバー束16の代わりに光
学レンズを用い、該光学レンズによって蛍光板15上の
光学像を光学画像検出素子(CCD)17の受光面上に結
像させるようにしてもよい。蛍光板15の両面には電極
300と透明電極301を設け、両電極間に透明電極3
01側が正の高電圧を印加して電子ビームの散乱を防い
でいる。光学画像検出素子(CCD)17は、その受光面
上に結像された光学像を電気的な画像信号に変換して出
力する。出力された画像信号は、画像処理部104に送
られ、そこで画像信号処理が行われる。
【0021】画像処理部104は、画像信号記憶部18
及び19,演算部20,欠陥判定部21より構成されて
いる。なお、取り込まれた画像信号はモニタ22により
画像表示される。装置各部の動作命令および動作条件
は、制御部105内の制御計算機29から入出力され
る。制御計算機29には、予め電子線発生時の加速電
圧,電子線偏向幅・偏向速度,試料ステージ移動速度,
画像検出素子からの画像信号取り込みタイミング等々の
諸条件が入力されている。ビーム制御系28は、制御計
算機29からの指令を受けて、ステージ位置測定器2
7,試料高さ測定器26からの信号を基にして補正信号
を生成し、電子線が常に正しい位置に照射されるように
対物レンズ電源25や走査信号発生器24に補正信号を
送る。
【0022】以下に、本検査装置の動作条件を示すこと
によって、従来の電子ビームによるパターン検査装置と
比べてどの程度の検査の高速化が図れたかについて述べ
る。画像比較検査法によってパターン欠陥の検査をする
には、画像のS/N比が10以上必要である。ここに云
うS/N比の「S」は電子の平均信号量,「N」は信号の3
σ値で定義される。σ値は照射電子数のショットノイズ
で決まり、1画素当たりに照射される電子数Sの平方根
(√S)となる。従って、S/N比はS/(3√S)=√S
/3となる。これにさらに試料からの電子放出を考慮す
ると、S/N比は√S/(3√2)となる。例えば、約1
8のS/N比を得るためにはS≧6250となり、一画
素当たり6250個の電子を照射する必要がある。一
方、欠陥検査に必要な分解能は0.1μm 以下である。
従って、電子ビームを点状に絞り、これを試料表面上で
走査して行く従来方法では、電子ビームを0.1μm 以
下に絞る必要がある。このような微細なビームを作るに
は電子源の輝度と空間電荷効果によりビーム電流値には
限界があり、ビーム電流値Iとしては高々100nA程
度しか得られない。照射ビーム電流が100nAでは、
1秒間当たり100(nA)/(1.6×10~19(C))=
6.25×10+11個の電子が照射されることになる。従
って、1画素当たり6250個の電子照射を行うには1
0nsecの照射時間が必要である。そうすると、面積
1cm2を検査するのには(1cm/0.1μm)2×10
nsec=100secの検査時間が必要となる。
【0023】一方、本実施例の検査装置の場合には、一
辺がxの正方形の領域にビーム電流Iの電子ビーム(面
積ビーム)を照射する(これを1ショットと呼ぶことにす
る)。それによって照射電流のη倍の後方散乱電子が放
出されたとする。この後方散乱電子により試料表面の拡
大像を形成し、分解能0.1μm の画像として画像検出
素子(CCD)で検出する場合を考える。比較条件とし
て、0.1μm 角当たりからの必要な信号数(後方散乱
電子数)は従来例と同じ6250個とする。1ショット
の所要時間をt,面積1cm2 を検査するに必要な時間
をTとすると、tは次式で表される。
【0024】 6250=[I・η・t/(1.6e-19)]・[1e-7/x]2 ∴ t=0.1・[x2/(I・η)] ・・・(1) また、Tは次式で表される。
【0025】 T=(0.01/x)2・t ∴ T=1e-4・(t/x2)=1e-5・[1/(I・η)] ・・・(2) この式に、実際の値を代入して、検査所要時間Tを求め
る。
【0026】本実施例では、1ショット100μm×1
00μmの面積領域を100μAの面積ビームで照射し
た。画像検出素子(CCD)には、1024×1024の
画素を持つものを用い、該CCD素子上での一画素が試
料上での0.1μm 角に対応するように電子光学系およ
びCCD素子への結像光学系の倍率を設定した。この場
合、画像の周辺部では歪みが発生するので、この歪みが
補正されるように、光ファイバー束16の代わりに光学
レンズを用いる場合は、非球面レンズを用いることとし
た。さらに、これで補正しきれない歪みを画像処理によ
り補正してから使用した。ここで、上式中のη値を0.
2 とすると、1ショットの所要時間tは50μsec
となり、また、面積1cm2 当たりの検査所要時間Tを
計算すると、0.5 secとなる。このように、照射電
子数のショットノイズから要求される検査所要時間は飛
躍的に短縮され、高速検査が可能になることが判る。
【0027】次に、試料移動ステージ8の整定時間につ
いて述べる。ステージ8の移動方法を例えばステッフ゜
・アンド・リピート方式とすると、ステージ8の整定時
間はmsecオーダが必要となるため、十分に検査時間
を短縮することができない。従って、ステージ8の移動
方法は、ステージが常に等速で移動している連続移動方
式とした。これによりステージの整定時間による検査時
間の制約はなくなる。ただし、ステージ8が連続移動し
ていると、1ショット時間例えば50μsecの間にも
ステージ8が移動して、試料表面上での照射位置が変化
してしまう。そこで、1ショットの間に照射位置が変化
しないように、偏向器5により照射電子ビームをステー
ジ8の移動に追従させるようにした。また、静止座標系
である電子光学系から見ると、電子ビーム照射位置は移
動しているから結像レンズ11により作られる像12も
移動してしまう。この移動が生じないようにするため
に、偏向器10を偏向器5と連動動作させるようにし
た。
【0028】次に、画像検出素子(CCD)の読み取り時
間について述べる。本実施例では、CCD17に蓄積さ
れた電荷を32チャンネルの読み出し口から1Mライン
/秒の読出速度で多チャンネル並列読み出しできるよう
にした。1ライン当たりの画素数は32で、1ライン当
たりの読み出所要時間は1μsecである。従って、1
画素当たりの読み出所要時間は1(μsec)/32(画
素)=32nsecとなる。これに対し、CCDからの
画像データの読み出しが1チャンネル方式では1画素当
たりの読み出所要時間が1nsecと非常に高速での読
み出しが必要となり、現在の技術では実現不可能であ
る。本実施例では、CCDからの画像データの読み出し
口を32チャンネルに分け、この32チャンネルで並列
同時読み出しする方式とすることによって、1画素当た
りの読み出所要時間を32nsecとし、十分実現可能
な読出速度としている。これを模式的に示したのが図3
である。CCD17からの画像データの読出チャンネル
数は32chであり、各チャンネル毎に32画素×10
24ラインがあるから、このCCDから一枚の画像デー
タを読み出すに必要な時間は約1msecとなる。すな
わち、100μm角の1ショット領域の画像信号を1m
secで取り込めることになり、試料表面積1cm2 当
たりの検査所要時間は10secとなる。以上のよう
に、従来方式による試料面積1cm2 当たりの検査所要
時間100secに比べて、10倍もの高速化が達成で
きた。また、本実施例では、検査所要時間を決めている
のはCCD素子からの信号読み出速度であるので、将来
CCD素子におけるより高速のデータ読み出方式が実現
されれば、さらなる検査の高速化が期待できる。
【0029】以上では、検査速度の改善効果について説
明したが、その他の特長についても述べる。本実施例で
は、半導体試料7に負の高電圧を印加して、照射電子ビ
ームを試料表面の直前で急激に減速して照射している。
これにより、次に示すような特長が得られる。すなわ
ち、電子ビームを固体試料に照射すると二次電子や反射
電子が発生する。二次電子は、入射電子が固体中の電子
にエネルギーを与えて、このエネルギー付与された固体
中の電子が真空中に放出されるものである。このため
に、二次電子の持つエネルギーの拡がりは大きい。一
方、反射電子は、入射電子が固体中の原子核や電子と相
互作用してその軌道を変え、再び真空中に放出する電子
である。この時、相互作用が弾性散乱のみであれば、入
射エネルギーと同じエネルギーの反射電子が放出され
る。これを模式的に表したのが、図2である。入射電子
のエネルギーが高いと、固体内部に奥深く侵入する電子
が増えるため、真空中に再び放出する反射電子は少数で
ある。さらに、非弾性散乱が増加するために、低エネル
ギー側に広い裾野を引きエネルギーの広がりが大きくな
る(同図(a))。エネルギーの広がりが大きい電子を電子
光学系により結像する場合には、色収差により分解能が
低下するという問題が生じる。一方、低エネルギーの電
子を照射する場合には、弾性散乱の割合が増加するた
め、低エネルギー側の裾野が減少し、また、二次電子の
放出も減少するがため、同図(b)に示すようになる。す
なわち、本実施例では、エネルギーの低い電子を試料表
面に入射させることで、まずエネルギーの広がりの大き
い二次電子の放出を抑え、かつ反射電子すなわち後方散
乱電子の放出割合を増加させる。さらに後方散乱電子の
エネルギーの広がりをも小さく抑えることができるた
め、高分解能の画像を形成することができるという特長
がある。
【0030】次に、実際の検査に当たっての手順につい
て説明する。まず、光学顕微鏡30と電子線画像を用い
てのアライメントの方法について説明する。試料7を試
料移動ステージ(X−Y−θステージ)8上に載置し、光
学顕微鏡30の下へ移動する。モニタ22により試料7
表面の光学顕微鏡画像を観察し、画面内の例えば中央に
現れた任意のパターンを記憶する。この際、選択するパ
ターンは電子線画像上でも観察可能なパターンである必
要がある。
【0031】次に、上記の光学顕微鏡画像を用いて試料
(半導体ウエハ)7表面上の回路パターンがステージ移動
方向と平行あるいは直交となるように、X−Y−θステ
ージ8により回転補正を行う。回転補正時には、あるス
テージ位置におけるウエハ7表面上の回路パターンの任
意のチップ内の任意のパターン部分の光学画像を取り込
んでモニタ22に表示させて、表示画面内の任意箇所に
マーキングを付す。そして、その光学画像信号を記憶部
18に記憶させる。次に、ウエハ7表面上の回路パター
ンの数チップ分の距離だけステージ8をx方向またはy
方向に移動させ、新たなチップ内の先と同一のパターン
部分の光学画像を取り込んでモニタ22に表示させる。
そして先のマーキング箇所に対応する箇所にやはりマー
キングを付した後、その新たな光学画像信号を記憶部1
9に記憶させる。次いで、演算部20において、記憶部
18,19に記憶された光学画像信号同士を比較演算し
て、両画像間でのマーキング箇所の位置ずれ量を算出す
る。このマーキング箇所の位置ずれ量と両画像間でのス
テージ移動量とから、ウエハ7の回転角度誤差を算出
し、その分ステージ8を回転させて回転角度を補正す
る。以上の回転補正操作を数回繰り返して、回転角度誤
差が所定値以下となるようにする。さらに、光学顕微鏡
画像を用いてウエハ7表面上の回路パターンを観察し、
ウエハ上でのチップの位置やチップ間の距離(例えば、
メモリセルのような繰り返しパターンの繰り返しピッ
チ)を予め測定し、その値を制御計算機29に入力す
る。そして、ウエハ7表面上の被検査チップおよびその
チップ内の被検査領域をモニタ22の光学顕微鏡画像上
で設定する。光学顕微鏡画像は、比較的低倍率で観察が
可能であり、また、ウエハ7表面の回路パターンが例え
ばシリコン酸化膜のような透明な膜で覆われている場合
でもその下地まで観察可能である。したがって、チップ
内回路パターンのレイアウト等が簡便に観察でき、検査
領域の設定が簡便に行える。
【0032】次に、試料(ウエハ)7を電子光学系の下へ
移動する。そこで、先に光学顕微鏡画像上で設定した被
検査領域を含むと予想される領域に電子線を照射して電
子線画像を取得する。この時、1ショットの電子線照射
領域内に上記の被検査領域が入るようにする。この電子
線画像上においても、先の光学顕微鏡画像上においてマ
ーキングしたのと同じ画面内に、先にマーキングした箇
所のパターンが現れるようにステージ8を移動するこ
と。これにより、予め検査開始前に電子線照射位置と光
学顕微鏡観察位置との間の対応をつけ、かつ、電子線照
射位置を校正することができるようになる。そして、こ
の電子線画像上において、先に光学顕微鏡像上で行った
のと同様の操作を実施する。これにより、光学顕微鏡を
用いての簡便な観察位置の確認や位置合わせ、および電
子線照射位置の調整が可能となる。さらには、ある程度
の回転補正も実施した後に、光学顕微鏡画像に比べて分
解能が高く、高倍率画像を得ることのできる電子線画像
を用いてさらに高精度な回転補正ができるようになる。
くわえて、この電子線画像を用いて、被検査領域または
同一パターン領域を高倍率で高精度に観察確認・補正す
ることができる。ただし、半導体ウエハ7の表面の全部
(または一部)が絶縁物で覆われている場合には、電子線
を照射するとこの絶縁物が帯電して、一度電子線を照射
した場所は検査できなくなってしまう場合がある。そこ
で、上記のような検査に先だっての検査条件設定のため
の電子ビーム照射は、実際には検査を行う予定のない領
域であってかつ被検査領域と同じパターンを有する場所
を選択して行うようにすればよい。
【0033】上記した検査条件の設定が完了したら、半
導体ウエハ7表面上の被検査領域の一部を実際の検査条
件と全く同一の条件で電子線画像化し、被検査領域の材
質や形状に依存した画像の明るさの情報およびそのばら
つき範囲を算出しテーブルにして記憶する。そして、後
の検査工程において該記憶テーブルを参照して実際に画
像化検出された被検査領域内のパターン部分が欠陥であ
るか否かを判定する際の判定条件を決定する。
【0034】上記の手順によって被検査領域および欠陥
判定条件の設定が完了したら、実際に検査を開始する。
検査時には、試料(半導体ウエハ)7を搭載したステージ
8はX方向に一定速度で連続移動する。その間、電子線
は各1ショットの間ウエハ7表面上の同一照射領域(面
積領域)を一定のショット時間(本実施例では、50μ
sec以上)照射する。ステージ8は連続移動している
ので、電子ビームは偏向器5によってステージ8の移動
に追従して偏向走査させる。
【0035】電子線の照射領域あるいは照射位置は、ス
テージ8に設けられたステージ位置測定器27,試料高
さ測定器26等により常時モニタされる。これらのモニ
タ情報が制御計算機29に転送されて詳細に位置ずれ量
が把握され、かつこの位置ずれ量はビーム制御系28に
よって正確に補正される。これにより、パターンの比較
検査に必要な正確な位置合わせが高速・高精度で行われ
得る。
【0036】また、半導体ウエハ7の表面高さを、電子
ビーム以外の手段でリアルタイムに測定し、電子ビーム
を照射するための対物レンズ6や結像レンズ11の焦点
距離をダイナミックに補正する。電子ビーム以外の手段
としては例えば、レーザ干渉方式や反射光の位置変化を
計測する方式等による光学式の高さ測定器26である。
これにより、常に被検査領域の表面に焦点のあった電子
ビーム像を形成することができる。また、予め検査前に
ウエハ7の反りを測定しておき、その測定データを基に
上記の焦点距離補正をするようにして、実検査時にはウ
エハ7の表面高さ測定を行う必要がないようにしてもよ
い。
【0037】電子線を半導体ウエハ7表面に照射し、反
射電子(後方散乱電子)によりウエハ7表面上の所望の被
検査領域(面積領域)についての拡大光学像を蛍光板15
上に形成する。この拡大光学像をCCD素子17により
電気的な画像信号に変換し、この画像信号を画像処理部
104に取り込む。そして、制御計算機29からの指令
を受けて制御部28により与えられた電子線照射位置に
対応した面積領域についての電子線画像信号として、記
憶部18(または19)に格納する。
【0038】半導体ウエハ7表面上に形成された同一設
計パターンを有する隣接チップA,B間でのパターンの
比較検査をする場合には、先ず、チップA内の被検査領
域についての電子線画像信号を取り込んで、記憶部18
内に記憶させる。次に、隣接するチップB内の上記と対
応する被検査領域についての画像信号を取り込んで、記
憶部19内に記憶させながら、それと同時に、記憶部1
8内の記憶画像信号と比較する。さらに、次のチップC
内の対応する被検査領域についての画像信号を取得し、
それを記憶部18に上書き記憶させながら、それと同時
に、記憶部19内のチップB内の被検査領域についての
記憶画像信号と比較する。このような動作を繰り返し
て、全ての被検査チップ内の互いに対応する被検査領域
についての画像信号を順次記憶させながら、比較して行
く。
【0039】上記の方法以外に、予め、標準となる良品
(欠陥のない)試料についての所望の検査領域の電子線
画像信号を記憶部18内に記憶させておく方法を採るこ
とも可能である。その場合には、予め制御計算機29に
上記良品試料についての検査領域および検査条件を入力
しておき、これらの入力データに基づき上記良品試料に
ついての検査を実行し、所望の検査領域についての取得
画像信号を記憶部18内に記憶する。次に、検査対象と
なる試料7をステージ8上にロードして、先と同様の手
順で検査を実行する。そして、上記と対応する検査領域
についての取得画像信号を記憶部19内に取り込むと同
時に、この検査対象試料についての画像信号と先に記憶
部18内に記憶された上記良品試料についての画像信号
とを比較する。これにより上記検査対象試料の上記所望
の検査領域についてのパターン欠陥の有無を検出する。
なお、上記標準(良品)試料としては、上記検査対象試
料とは別の予めパターン欠陥が無いことが判っている試
料(ウエハ)を用いても良いし、上記検査対象試料表面の
予めパターン欠陥が無いことが判っている領域(チップ)
を用いても良い。例えば、半導体試料(ウエハ)表面にパ
ターンを形成する際、ウエハ全面にわたり下層パターン
と上層パターン間での合わせずれ不良が発生することが
ある。このような場合には、比較対象が同一ウエハ内あ
るいは同一チップ内のパターン同士であると、上記のよ
うなウエハ全面にわたり発生した不良(欠陥)は見落とさ
れてしまう。しかし本実施例によれば、予め良品(無欠
陥)であることが判っている領域の画像信号を記憶して
おき、この記憶画像信号と検査対象領域の画像信号とを
比較するので、上記したようなウエハ全面にわたり発生
した不良をも精度良く検出することができる。
【0040】記憶部18,19内に記憶された両画像信
号は、それぞれ演算部20内に取り込まれ、そこで、既
に求めてある欠陥判定条件に基づき、各種統計量(具体
的には、画像濃度の平均値,分散等の統計量)、周辺画
素間での差分値等が算出される。これらの処理を施され
た両画像信号は、欠陥判定部21内に転送されて、そこ
で比較されて両画像信号間での差信号が抽出される。こ
の差信号と、既に求めて記憶してある欠陥判定条件とを
比較して欠陥判定がなされ、欠陥と判定されたパターン
領域の画像信号とそれ以外の領域の画像信号とが分別さ
れる。
【0041】これまでに述べてきた検査方法および検査
装置により、半導体試料7から発生する反射電子(後方
散乱電子や二次電子)による画像を形成し、対応するパ
ターン領域についての画像信号を比較検査することによ
って、パターン欠陥の有無を検出することが可能となっ
た。これにより、従来の電子線による検査装置と比べ非
常に高速な検査が可能になった。
【0042】〈実施例2〉次に、第2の実施例として、
表面の段差検出用高速検査装置について説明する。本実
施例は、第1の実施例と比較して、画像比較を行わず、
しきい値判定を行うものである。また、試料に印加する
リターディング電圧を制御するための制御系と制御電極
を持つ構成にした。本実施例の検査装置の概略構成を図
4に示す。その他、電子光学系の構成は第1の実施例とほ
とんど同様である。以下、特に第1の実施例と異なる部
分について記述する。
【0043】電子ビームが絞り4上を照射する手前に、
電磁偏向器3が設置してある。この電磁偏向器3は、電
界分布と磁界分布が重畳し、一次電子ビームには偏向作
用を及ぼさず、試料からの反射電子または二次電子のビ
ームの光路のみを偏向する。絞り4の矩形絞り開口を通
過した入射電子ビームは、対物レンズ6によって結像さ
れて、半導体試料7表面上に矩形絞り開口の像を形成す
る。絞り4には、4種類の大きさの矩形絞り開口が並べ
てあり、真空外から手動で所望のサイズの矩形絞り開口
を選べる可動絞りにしてある。一例として、400μm
角の絞りを選択し、対物レンズ6によってこれを1/4
に縮小し、試料7表面上で100μm角の絞り開口像
(照射領域)が得られるようにする。この絞り開口像
(照射領域)は、照射系偏向器5によって試料7表面上
の任意の位置に移動(または、走査)され得る。電子源
1には、先端部が平面状でその平面状部分が1μmφ以
上のLaB6熱電子源を用いた。これによって、試料7表
面上で広い面積(照射領域)にわたって均一な電子ビー
ムを照射することが可能となる。
【0044】試料7,試料移動ステージ8には、実施例
1と同様、電源9により、電子源1よりも低い(絶対値
の小さい)負電位,または僅かに高い(絶対値の大き
い)負電位を印加して試料ウェハに電位を与える。負電
界の終端として、対物レンズ6のすぐ下にグランド電極
を設ける。また、試料の上方に中間電極を設置し、試料
と中間電極には制御系から印加電圧の設定値が与えら
れ、この設定値通りに試料近傍の電子ビーム減速電界
(以下、リターディング電界と称する)が形成される。
この反射電子を電磁偏向器3,結像系偏向器10を介し
て結像レンズ11に導き散乱電子像12として結像させ
る。さらに、この散乱電子像12を拡大レンズ13,1
4によって蛍光板15上に拡大投影させることによっ
て、試料7表面のパターンを反映した蛍光像(顕微鏡
像)を得る。
【0045】試料室内のウェハ移動、画像処理系の画像
取得等は実施例1と同様である。画像処理部104は、
画像判定部21およびしきい値設定回路より構成されて
いる。しきい値はユーザにより、非検査ウェハの種類、
工程、検出したい欠陥サイズ等々に応じて所望の値を設
定される。装置各部の動作命令および動作条件は、制御
部105内の制御計算機29から入出力される。制御計
算機29には、予め電子線発生時の加速電圧,電子線偏
向幅・偏向速度,試料ステージ移動速度,画像検出素子
からの画像信号取り込みタイミング等々の諸条件が入力
されている。ビーム制御系28は、制御計算機29から
の指令を受けて、ステージ位置測定器27,試料高さ測
定器26からの信号を基にして補正信号を生成し、電子
線が常に正しい位置に照射されるように対物レンズ電源
25や走査信号発生器24に補正信号を送る。
【0046】しきい値との比較検査の場合においては取
得画像のS/Nは画像比較検査に比べてより低い数値でよ
く、実質的な検査達成のために8程度となるように条件
設定をした。その結果、S/N=10として構成した第1の実
施例と比べてさらに検査速度を上げることが出来た。反
射電子または二次電子で試料7表面の段差を検出する原
理について図5を使って説明する。試料ウェハ7には電
子ビーム減速用のリターディング電位が与えられてお
り、図5に示すようにグランド電極、中間電極との間に
電界を形成している。電子ビームがこの電界で急激に減
速されて試料に照射されるとともに、試料7から発生す
る反射電子および二次電子は試料近傍からリターディン
グ電界による加速を受けて上方に引きだされる。この反
射電子、二次電子を検出系上で結像させるための結像レ
ンズにより、試料表面状態はそのまま二次元画像として
検出される。このとき、図5(a)に示すように試料表面
が平坦な場合は電界分布も平坦であり、試料からの反射
電子および二次電子の軌道は場所によらずに均一に上方
へ向けられる。しかし、図5(b)のように表面に段差が
ある場合には、電界分布が不均一となり、段差近傍から
の電子は電界分布にしたがって歪む。その結果、段差が
ある場所からの二次電子、反射電子は他の場所からの電
子と異なり検出系のしかるべき位置へ結像していかな
い。よって、画像を取得してみると、段差近傍におい
て、本来存在しない輝度の変動が図6に示すように取得
される。この歪み量の大きさは、図の電位分布から明ら
かとなるように、段差の深さ、傾き等の情報を含んでい
る。すなわち、段差が浅い場合には、ほとんどコントラ
スト変動は見受けられなくなる。また、段差の端部の立
ち上りが垂直に近い場合ほど反射電子、二次電子の軌道
の歪み方が大きくなる。そこで、輝度の変動が急峻で変
動領域のサイズが小さいものは切り立った段差であるこ
とを意味し、緩やかな変動は段差の縁がなだらかである
ことを意味するものと仮定した。また、輝度の変動量が
大きい場合には深い段差、小さい場合には浅い段差であ
ると仮定した。これらの仮定から、検出した段差の深さ
や傾きを判定した。これらの絶対値は、電子ビームの照
射領域に応じて画素サイズが変わるので、相対的に変化
する。また、図5から分かるように、試料に印加するリ
ターディング電圧および中間電極の電圧を変化させるこ
とにより、電界の大きさおよび勾配が変化する。したが
って、電子ビームの照射領域(すなわち画素サイズ)とリ
ターディング電界を適切に設定することで、ユーザー所
望の深さ、傾きの段差が検出できるようになる。その
際、検出不要な浅いマイクロラフネス等は検出しないこ
とが可能となった。これらの段差形状の仮定について
は、後述するように、試料ステージの外周部に段差の標
準試料を設置し、電子ビームの照射条件とリターディン
グ条件、段差の大きさ、傾きに対する画像の輝度の対応
関係をデータテーブルとして取得し、随時適切な数値に
修正しながら検査装置を使うように構成した。
【0047】さらにまた、反射電子の発生量には試料の
当該部分の材質が大きく関与する。そこで、適切な倍率
設定により段差底部からの電子の発生量を画像化し、段
差の底部の材質が周囲と同じか否かの判断を行った。こ
の判断により、当該段差が最表面上のみの浅いキズであ
るか、2層目にかかる致命的なキズか否かを判定した。
これらの段差形状、材質に関するデータを欠陥の座標と
ともに記憶する記憶装置を具備して動作させておくこと
は言うまでもないことである。
【0048】なお、検査に先立ち、複数種類の幅、深さ
を有する段差欠陥を作り込んだ標準ウェハを試料台に載
置して電子線画像を取得し、輝度の変動幅と変動領域の
大きさを数値化する。見たい欠陥の検出に最適なビーム
照射条件、リターディング条件もここで決定させる。ま
た、検出器のゲインを調節して最適なゲインで画像を形
成するよう条件を決定する。最適条件下の輝度変動幅と
変動領域の大きさを記憶させる。また、この数値を一度
記憶させてからは、共通する条件のウェハでは同一数値
を与えればよいことから、ユーザが選択してこの数値を
設定できるように設定手段を持たせている。輝度変動幅
から最適なしきい値を決定し、これも設定手段からユー
ザが簡単に選択できるように構成している。このしきい
値を上回る輝度変動があれば、欠陥として直ちに検出
し、その正確な位置を記憶するように制御して検査す
る。
【0049】そして、画像のコントラストを各画素ごと
にあらかじめ入力してあるしきい値と比較し、輝度変動
がしきい値を越える画素を欠陥として検出する。この画
素の位置をウェハ上の座標値として正確に記憶し、ま
た、輝度の変動量と変動領域の大きさも記憶する。
【0050】これまでに述べてきた検査方法および検査
装置により、半導体試料7から発生する反射電子(反射
電子や二次電子)による画像を形成し、主に段差に起因
する半導体装置の欠陥の有無を高感度に検出することが
可能となった。これにより、従来の電子線による走査画
像による欠陥検査装置と比べ非常に高速な検査が可能に
なった。
【0051】〈実施例3〉図7に示すように、第1の実
施例に対して画像形成遅延回路、画像比較回路を付け加
えて構成した検査装置を第3の実施例として実施した。
そして、試料ウェハ上で同一パターンをもつ少なくとも
2領域の画像を取得して比較し、差が認められた場合に
欠陥として検出する構成とした。半導体ウエハ7表面上
に形成された同一設計パターンを有する領域をチップ
A,B,Cとする。A,B間でのパターンの比較検査をする
場合には、先ず、チップA内の被検査領域についての電
子線画像信号を取り込んで、一画像時間分の遅延をかけ
る。次に、チップB内の上記と対応する被検査領域につ
いての画像信号を取り込んで、同時に、遅延を欠けたチ
ップAの画像信号と比較する。さらに、次のチップC内
の対応する被検査領域についての画像信号を取得し、遅
延をかけたチップB内の被検査領域の画像信号と比較す
る。このような動作を繰り返して、全ての被検査チップ
内の互いに対応する被検査領域についての画像信号を順
次遅延させながら、比較して行く。本実施例により、被
検査領域に回路パターンが存在する場合にも、画像の比
較により欠陥の検出を行うことが可能になった。検査方
式について、図8に概念図を示す。第1の実施例ではウ
ェハの最表面にパターンがない場合の検査を、しきい値
との比較で行った。それに対し、本実施例では最表面に
パターンがある場合にも対応して検査を行うことが出来
た。しきい値法で欠陥検出するか、画像比較法で検査す
るかはユーザが検査開始時に検査ウェハの表面状態に合
わせて選択した。この結果、第2の実施例よりも幅広い
ウェハ表面状態に対して高感度な検査を行うことが可能
になった。
【0052】〈実施例4〉実施例1では、1ショットの
電子ビーム照射領域の面積が100μm×100μmと
かなり大きいため、半導体試料の拡大像の周辺部に歪み
が生じると云う問題や照射領域内でのビーム電流密度の
均一性に問題が生じる場合がある。画像歪みや電流密度
の不均一性が固定的に生じている場合には、光ファイバ
ー束16のファイバー素線配列に変化を付けることで補
正可能である。また、画像信号の取得感度や画像処理に
重みを付けることでも補正できるが、それらが時間的に
変動する場合には、それらの方法では対応が困難とな
る。本実施例では、1ショットの照射領域を5μm角と
して、1ショットの照射領域内では歪みや電流密度の不
均一性の問題が生じないようにした。照射電子ビーム電
流は1ショット当たり5μAである。この時、電子ビー
ムの照射時間は電子の散乱効率 ηを0.2とすると、先
の(1)式より、1ショット当たりの照射時間tは、2.
5 μsecとなる。ショット時間2.5 μsecで一
つの照射領域(5μm角)を照射した後、電子ビームは偏
向器5により隣接する次の照射領域(5μm角)上に移動
される。このようにして、次々に照射位置を移動して、
x方向100μm×y方向100μmの範囲全体を20
×20=400ショットで照射する。
【0053】この時、CCD素子17上には、各1ショ
ット毎に、その時の電子ビーム照射位置に対応した位置
に拡大像が得られ、電子ビームの走査による電子ビーム
照射位置の移動に応じてCCD素子に得られる拡大像位
置も移動して行く。この様子を示したのが図9である。
CCD素子17には1024×1024画素のものを用
いた。CCD素子上での1画素は試料7表面上での0.
1 μm角の領域に相当し、従って、試料7表面上での
1ショットの照射領域(5μm角)は、CCD素子受光面
上での50×50画素の領域(CCD素子受光面全体の
1/400に相当する)となる。そして、CCD素子の
受光面全体で試料表面上の100μm角の領域をカバー
できるようにした。従って、試料表面上での100μm
角の領域の拡大像を得るためには 2.5(μsec)×4
00(ショット)=1(msec)を要することとなる。
【0054】上述のようにして、試料7表面上の100
μm角の領域の画像を1msecでCCD上に形成させ
たら、該CCDに蓄積された画像信号をデジタル信号と
して画像記憶部18に記憶させる。試料表面上の隣接す
る次の領域の画像信号を取得するためにはステージ8を
100μm移動させる必要がある。このステージ移動に
は、先の実施例1の場合と同様、ステージ8を一定速度
で連続移動させる方式を採った。その際、照射電子ビー
ムに対してステージ8があたかも静止しているかの状態
になる様、偏向器5によって照射電子ビームをステージ
8の移動に追従させて偏向走査するようにした。これに
より、ステージ8を移動・停止させる際に生じる無駄時
間をゼロにした。このステージ8の連続移動への照射電
子ビームの追従走査に当たっては、ビーム制御系28内
で、ステージ位置測定器27からの信号を参照して偏向
補正信号を計算し、この偏向補正信号を偏向器5に送り
照射電子ビームの偏向を制御させる。さらに、電子線に
よる試料拡大像の歪みや位置ドリフト等に関する補正分
も上記の偏向補正信号に重畳させることにより、これら
の補正も行うようにした。また、偏向器5と連動して偏
向器10も動作させて、CCD上での試料拡大像の位置
が上記のステージ追従によるビーム位置移動の影響を受
けないようにした。これにより、ステージ移動による無
駄時間を無くし、高速・高精度の検査を実現することが
できた。なお、上記以後の欠陥検査のための画像処理等
については、先の実施例1の場合と同様である。
【0055】以上説明した手順により検査を進めていく
と、試料表面1cm2 当たりについての拡大像をCCD
上に順次形成するに要する時間Tは10secとなる。
一方、先の実施例1の場合と同様に、CCDから1Mラ
イン/秒の読出速度で画像信号を読み出すので、一枚の
画像(試料表面100μm角についての画像)を読み出す
のに1msecが必要であるため、試料表面積1cm2
当たり10secが必要となる。CCD素子における画
像形成と画像信号の読み出しは並行して行われるから、
検査に要する時間は、画像形成に要する時間と画像信号
読み出しに要する時間との内何れか長い方の時間とな
る。本実施例では、画像形成所要時間と画像信号読み出
所要時間とが、双方共に試料表面積1cm2 当たり10
secと、互いに等しくなっており、従って、本実施例
における試料表面積1cm2 当たりについての検査所要
時間は10secとなる。
【0056】本実施例では、実施例1の場合に比べ、1
ショット当たりの電子ビーム照射面積が小さい。従って
照射ビーム電流も小さくて済むので、電子源1として
は、先の実施例1の場合の先端部を広げたLaB6 電子
源に比べ、より先端の尖ったLaB6 電子源を用いた。
なお、本実施例では、LaB6 電子源に代えて熱電界放
出型の電子源、例えばZr/O/W電子源を用いることも
できる。
【0057】以上の説明では、1ショットの電子ビーム
照射領域を5μm角の大きさに固定した場合について例
示したが、半導体試料7表面でのパターン繰り返しピッ
チに応じて、この電子ビーム照射領域の大きさを可変で
きるようにしても良い。上述したように、本実施例で
は、1ショットの電子ビーム照射領域をより小さく設定
している。したがって、各照射領域間のつなぎ部分に多
少の歪みが生じたとしても、常に同一箇所に同程度の歪
みが生じることになり、相互比較すべき二つの画像上で
の歪みの現れ方も等しくなるため、歪みによる誤検出の
問題が無くなる。これにより、信頼性の高いパターン欠
陥検査が実現できる。
【0058】〈実施例5〉本実施例では、試料表面画像
を電気信号に変換する素子として、時間蓄積型のCCD
センサを用いた。この素子はTDIセンサと呼ばれるも
ので、光学式検査装置において一般的に使用されてい
る。それ以外は、先の実施例2の場合と同様である。こ
のTDIセンサの動作概念を図10を参照して説明す
る。TDIセンサでは、各受光領域で受光した光の強度
に応じて生成された電荷をx方向のラインに移動させて
行くと同時に、その移動先で受光した光の強度に応じて
生成された電荷を順次足し合わせて行くように動作す
る。そして、受光面の最終ラインに達した時点で電気信
号として外部に出力する。従って、x方向の電荷の移動
速度と受光面上の画像のx方向の移動速度を同一にする
ことで、画像がセンサ上を移動する間の信号を積分して
出力することになる。
【0059】本実施例では、先の実施例1から実施例4
の場合のCCDセンサと同様に、信号読み出しを32チ
ャンネルに分割しそれぞれ並行して読み出すことによ
り、読出速度を1Mライン/秒とした。また、受光領域
の大きさは、x方向に64画素,y方向に1024画素
のものを用いた。1ラインのx方向長さは、試料表面上
の0.1 μm,y方向長さは約100μmに相当する。
このとき、縦0.1 μm,横100μmの画像が1M/
秒の速度で出力されることになるため、ステージの連続
移動速度もこれと同じ速度(0.1μm/1μsec =
100mm/sec)としている。このように、検査領
域のx方向移動はステージ8を移動させることにより行
う。一方、1ショットの照射領域は5μm角であるの
で、図10のように、照射領域のy方向移動は電子線を
走査して行う必要が生じる。すなわち、ステージ8がx
方向に1ショット分(5μm)だけ移動する間に電子ビ
ームをy方向に100μm走査する必要がある。1ショ
ットの所要時間を 2.5μsecとすると、y方向に1
00μm(20ショット分)を走査するには50μse
c必要となる。一方、ステージ8のx方向移動速度は1
00mm/secであるから、ステージ8がx方向に丁
度1ショット分(5μm)移動するに要する時間は50
μsecとなる。このように、x方向に1ショット分
(5μm)のステージ移動に要する時間とy方向に20
ショット分(100μm)の電子ビーム走査に要する時
間とを一致させ、無駄時間が生じるのを防いでいる。こ
の方法によって試料表面積1cm2 の画像を取得するに
は、上述の5μm×100μmの単位走査領域について
の走査所要時間(50μsec)の2×105 倍を要す
ることになるので、試料表面積1cm2 当たりの検査所
要時間は10secとなる。なお、TDIセンサからの
信号出力速度が上記した例の2倍の2Mライン/秒を実
現できれば、検査所要時間はその半分の5secとな
る。
【0060】上述したように、本実施例では、TDIセ
ンサの信号出力速度から決まるステージの移動速度が1
00mm/secであるから、十分ステージ移動による
検査領域のx方向移動が可能である。しかもその間に電
子ビームの検査領域上y方向走査のための十分な時間を
確保できる。また、本実施例では、検査速度を決めてい
るのはTDIセンサの信号出力速度であるため、この信
号出力速度が改善されれば、さらに高速での検査が実現
できる。
【0061】〈実施例6〉先の実施例1〜5では、半導
体試料表面に減速した電子線を照射していたが、本実施
例では、電子線が試料表面に入射せずに試料表面直前で
反射されてしまうように、試料表面に電子線の加速電圧
よりも僅かに高い負電位を印加する。試料表面画像の形
成には、この試料直前で反射された電子を用いる。その
他は、先の第1の実施例の場合と全く同様である。近年
半導体プロセスにCMP,CML等の表面研磨加工プロ
セスが導入されつつあり、半導体試料表面の凹凸が平坦
化される傾向にある。本実施例では、このような平坦化
プロセス後の表面の微妙な凹凸を、先の実施例1の場合
に比較して、非常に感度よく検出することができる。す
なわち、本実施例の特徴は、先の実施例1,2,3に比
べ、試料に印加する負電圧をより高くする。これにより
照射電子が実際には半導体試料内に入射せずに、試料表
面に存在している原子核や電子と相互作用して試料表面
の直前で反射されてしまうような条件に設定している。
かかる条件の下で検査することにより、表面の微妙な凹
凸の変化として現れるプロセスの欠陥を実施例1の場合
よりもさらに感度良く検出できる等の利点が得られる。
【0062】〈実施例7〉先の実施例1〜6において
は、蛍光板を用いて電子線画像を光学像に変換した後
に、光センサ(CCDやTDI)センサで画像検出して
いた。本実施例では、電子線に対し直接感度のあるセン
サ57を用いることにより、先の実施例1〜4における
蛍光板と光ファイバー束とを省略したものである。その
構成図を図11に示す。センサ57の断面構造は、通常
の光センサの受光面の最表面に数百オングストロームの
導電膜を施したものである。これにより、試料表面の電
子線による画像を直接に検出できるので、先の実施例1
〜4におけるような光ファイバー束(または、それに代
わる光学レンズ)や蛍光板等が不要となり、装置構成が
簡単になる。そのため誤差要因が減少し、より信頼性の
高い検査が可能となる。
【0063】〈実施例8〉先の実施例1〜5,および7
では、半導体試料7に負の電位を印加し、試料に照射さ
れる電子のエネルギーを小さくすることで、試料から放
出される後方散乱電子のエネルギー分散を小さくする効
果が得られるようにしていた。本実施例では、新たにエ
ネルギーフィルタ31を半導体試料7から結像レンズ1
1に到る間に設けて、検査画像を形成する電子のエネル
ギー分散をさらに小さくしている。その装置構成例を、
図12に示す。エネルギーフィルタ31には、静電偏向
と電磁偏向とを組み合わせたウィーンフィルタと呼ばれ
るものを用いた。このウィーンフィルタは、ある特定エ
ネルギーの電子ビームに対して静電偏向作用と電磁偏向
作用とが相殺し合ってビームを偏向させずに直進させる
よう機能する。従って、このエネルギーフィルタ31の
後段の結像レンズ11の後方に絞り32を設けることに
よって、特定のエネルギーの電子ビームのみがこの絞り
32の開口を通過して試料電子線像を形成するようにす
ることができる。従って、結像レンズ11や拡大レンズ
13,14での色収差が低減され、センサ57(または
蛍光板15)上に形成される画像の分解能が向上すると
云う効果がある。
【0064】〈実施例9〉第9の実施例として、図13
に示すように、第3の実施例の検査装置に対して試料か
らの二次電子または反射電子を取得する高速の半導体検
出器、電子ビーム高速走査偏向系、走査偏向と同期して
検出信号から二次元画像を形成する走査画像形成回路、
試料からの二次電子または反射電子を一括照射結像用検
出系か、または高速の半導体検出器へ偏向させる偏向制
御系を付加させて構成した。さらに、電子ビームの収束
系にも制御をかけ、100nAの大電流ビームを0.1um程度に
細く絞って100MHz程度の高速取込みで画像を形成出来る
ように構成した。そのために、可動絞りには細束ビーム
用の円形開口を施した。試料ウェハのパターンが段差を
有するパターンである場合、第1から4の実施例で実行
した矩形ビームの一括照射結像では段差における像の歪
みが大きくなりすぎ、画像比較による欠陥検査において
精度が落ちるという問題があるが、この実施例により、
電子ビームを細く絞って走査画像で画像比較検査を行う
ことで段差を有するパターンでも高精度な欠陥検査が可
能になった。したがって、パターンなし、平坦ウェハで
は一括照射結像のしきい値比較、パターン有りの平坦ウ
ェハでは一括照射結像の画像比較、表面に段差パターン
有りの場合には走査画像による画像比較を行うことで、
多種類のウェハ表面状態に対し、欠陥検査を高感度に行
うことが可能になった。
【0065】〈実施例10〉さらに、第10の実施例と
して、第9の実施例に対し電子ビームの発生手段、収
束、偏向手段等の電子光学系を2式持つように追加して
構成させ、検査装置を実施した。本実施例の構成を図1
4に示す。本実施例では、一括照射結像用のビームと電
子光学系、走査画像用のビームと電子光学系をそれぞれ
最適条件で動作させられるように分けて持たせた。電子
源には、一括照射結像用には第2の実施例と同様に先端
部に1umφ以上の平坦部を有するLaB6熱電子源、走査画
像取得用には放射角電流密度が高く、細く安定した大電
流ビームが得られる拡散補給型熱電界放出型Zr/O/W電子
源を用いた。これにより、それぞれのビーム照射条件に
好適な電子ビームを得ることが出来、さらなる検査感度
の向上が図れた。その他の装置の動作制御のさせ方は、
第9の実施例と同様である。
【0066】また、これらの電子ビームを、一方を検査
画像取得用に試料に照射させ、他方を試料の帯電状態を
安定させるための予備照射に使うことも可能な制御系に
した。これにより、試料の帯電状態を所望の状態にして
検査ができ、試料の電位状態を含めた検査が可能なっ
た。
【0067】〈実施例11〉本実施例では、先の実施例
7(図11)、実施例8(図12)において利用したセンサ
57と同様の機能を有し、中心にビーム通過孔が設けら
れた絞り兼センサ204を、丁度半導体試料7における
電子線照射領域の逆空間像(フーリエ変換像)が形成され
る位置に設置した。本実施例の構成を図15に示す。こ
の絞り兼センサ204からの電子線強度分布像(信号)
は、信号切換装置205を介して画像処理部104内の
画像記憶部18,19に入力されるようにしてある。す
なわち、この信号切換装置205は、制御計算機29か
らの制御信号を受けて絞り兼センサ204からの画像信
号およびCCD17からの画像信号の何れか一方を選択
して画像処理部104内の画像記憶部18,19に供給
するよう機能する。
【0068】半導体試料7表面の電子線照射領域の逆空
間像(フーリエ変換像)は、試料表面から同一散乱角で放
出した後方散乱電子が対物レンズ6により一点に結像さ
れる面に形成される。一般に半導体試料表面に形成され
た回路パターンは規則正しい繰り返し構造を基本として
いるため、その逆空間像は少数のスポットや線から成る
単純なものである。従って、互いに異なる領域の逆空間
像間での比較は、それぞれ対応する実空間像間での比較
よりも容易である。そこで、この逆空間像比較を用いる
ことにより、実空間像比較を利用する場合に比べ、電子
線照射領域内における欠陥の有無の判定をより効率的か
つ高信頼度で実行できる。しかし、言うまでもなく、上
述したような逆空間像の比較からは電子線照射領域内の
どの位置に欠陥が存在しているのかを特定することはで
きない。そこで、本実施例では、先ず、絞り兼センサ2
04からの逆空間像信号を用いての比較検査によって簡
便かつ迅速に検査対象領域内での欠陥の有無を判定す
る。次いで、CCDセンサ17からの実空間像信号を用
いての比較検査によって、その欠陥の存在位置を正確に
同定できるようにした。これにより、実空間像比較によ
る詳細な欠陥位置同定に先立って欠陥発生領域の概略を
簡便に知ることができ、欠陥検査の効率化が達成され
る。
【0069】ここで、絞り兼センサ204を設置する位
置は、電子線照射領域の逆空間像が形成される位置でさ
えあれば、必ずしも本実施例のように対物レンズの後段
位置のみに限定されないことは云うまでもない。また、
先の実施例1〜10においても本実施例と同様な構成変
更を行うことによって、本実施例と同様な効果を実現で
きることも云うまでもない。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、電子線によるウェハパ
ターン検査装置の検査速度が飛躍的に高速化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例になる検査装置の概略構
成図。
【図2】本発明の効果を説明するための放出電子のエネ
ルギー分布図。
【図3】本発明の第1の実施例になる検査装置の一構成
要素であるCCDセンサの動作説明図。
【図4】本発明の第2の実施例になる検査装置の概略構
成図。
【図5】本発明の第2の実施例になる検査装置における
試料近傍の電界および電子軌道の説明図。
【図6】本発明の第2の実施例になる検査装置の検査画
像説明図。
【図7】本発明の第3の実施例になる検査装置の概略構
成図。
【図8】本発明の第2および第3の実施例になる検査装
置の検査方法の概念説明図。
【図9】本発明の第4の実施例による検査装置の動作説
明図。
【図10】本発明の第5の実施例になる検査装置の一構
成要素であるTDIセンサの動作説明図。
【図11】本発明の第7の実施例になる検査装置の概略
構成図。
【図12】本発明の第8の実施例になる検査装置の概略
構成図。
【図13】本発明の第9の実施例になる検査装置の概略
構成図。
【図14】本発明の第10の実施例になる検査装置の概
略構成図。
【図15】本発明の第11の実施例になる検査装置の概
略構成図。
【符号の説明】
1:電子源, 2:コンデンサレンズ, 3:偏向器, 4:絞り, 5:照射系偏向器, 6:対物レンズ, 7:試料, 8:X−Y−θステージ, 9:電源, 10:結像系偏向器, 11:結像レンズ, 12:電子像, 13:拡大レンズ, 14:拡大レンズ, 15:蛍光板, 16:光ファイバー束, 17:CCD, 18:画像記憶部, 19:画像記憶部, 20:演算部, 21:欠陥判定部, 22:モニタ, 23:加速電源, 24:走査信号発生器, 25:対物レンズ電源, 26:試料高さ測定器, 27:ステージ位置測定器, 28:ビーム制御系, 29:制御計算機, 30:光学顕微鏡, 31:エネルギーフィルタ, 32:絞り, 57:電子線画像センサ, 101:電子光学系, 102:試料室, 103:画像検出部, 104:画像処理部, 105:制御部, 204:絞り兼センサ, 205:信号切換装置, 300:電極, 301:電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/22 502 H01J 37/244 37/244 37/28 B 37/28 G01R 31/28 L (72)発明者 村越 久弥 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 矢島 裕介 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 野副 真理 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 長谷川 正樹 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 梅村 馨 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 片桐 創一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 杉山 勝也 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 黒田 勝広 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 宇佐見 康継 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器事業部内 Fターム(参考) 2G032 AA00 AE08 AE12 AF04 AF08 4M106 AA01 BA02 CA39 DB02 DB05 DJ04 DJ06 DJ11 DJ14 DJ18 DJ21 5C030 AA01 AB02 5C033 AA05 BB01 NN01 NN10 UU02 9A001 HH24 JJ45 KK54 LL02

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子源からの電子ビームを試料表面の一定
    の面積領域に拡げて同時に照射する電子ビーム照射手段
    と、該面積領域より得られる後方散乱電子または二次電
    子を結像させて上記面積領域についての拡大像を形成す
    る像形成手段と、上記試料表面の所望位置に上記電子ビ
    ームが照射されるよう上記試料を移動させる試料移動手
    段と、上記像形成手段により形成された上記面積領域に
    ついての上記拡大像を画像信号に変換する画像信号取得
    手段と、該画像信号取得手段により取得された上記試料
    表面上の一の面積領域についての画像信号を他の面積領
    域についての画像信号と比較して上記一の面積領域にお
    けるパターン欠陥を検出する欠陥検出手段とを有してな
    ることを特徴とするパターン欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】電子ビームを半導体基板の所望の面積を持
    つ一領域に照射するための電子ビーム発生手段と、上記
    電子ビームを所望の断面形状および電流量に収束させる
    収束手段と、上記電子ビームの照射により上記基板から
    発生する二次電子または反射電子を結像させ上記半導体
    基板の当該領域の拡大像を形成する結像系と二次電子ま
    たは反射電子を上記電子ビームの光軸から離すための偏
    向系とからなる電子光学系と、上記半導体基板を載せ上
    記電子ビーム照射位置を所望の位置に合わせるための移
    動可能なステージ手段と、上記結像した半導体基板の当
    該領域の拡大像を電気信号に変換するための画像検出手
    段と、上記画像検出手段で得られる画像に所望のしきい
    値を上回る輝度の変動が存在するか否かを判定する画像
    判定手段とからなる半導体装置の欠陥検査装置であっ
    て、上記電子ビームを所望のエネルギーに減速させて上
    記半導体基板に照射させるための可変減速機構と、減速
    機構を制御する手段とを有し、上記画像判定手段で上記
    試料の当該領域の主に段差に起因する欠陥を所望のレベ
    ルで高速に検出することを特徴とした半導体装置の欠陥
    検査装置。
  3. 【請求項3】上記の電子ビーム照射手段は、上記電子源
    からの電子ビームを上記試料表面に照射する際に、該電
    子ビームを減速するためのビーム減速機構を含んでなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のパターン欠陥検査装
    置。
  4. 【請求項4】上記のビーム減速機構は、上記試料表面に
    負電位を印加することによって、該試料表面に照射され
    る上記電子ビームを減速するものであることを特徴とす
    る請求項2および3に記載のパターン欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】上記のビーム減速機構は、上記試料に照射
    される上記電子ビームが、上記試料表面には入射せず
    に、該試料表面の極近傍において反射されるように、上
    記電子ビームを減速するものであることを特徴とする請
    求項2から4のいずれかに記載のパターン欠陥検査装
    置。
  6. 【請求項6】上記の電子ビーム減速機構は3段以上の電
    極からなる静電レンズ系であることを特徴とする請求項
    2から5のいずれかに記載の半導体装置の欠陥検査装
    置。
  7. 【請求項7】上記電子光学系において、上記減速制御手
    段は上記減速機構の最終段電極の電位と中間電極の電位
    とを独立に制御し、検出可能な段差高さと検出不要な表
    面粗さのサイズを調節可能に構成したことを特徴とする
    請求項2から6のいずれかに記載の半導体装置の欠陥検
    査装置。
  8. 【請求項8】上記の試料移動手段は、上記試料をほぼ等
    速で連続的に移動させるものであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
  9. 【請求項9】上記の試料移動手段は、上記試料を載せて
    ほぼ等速で連続的に移動する試料ステージと該試料ステ
    ージの位置を計測するステージ位置計測機構とを備え、
    上記の電子ビーム照射手段は、上記ステージ位置計測機
    構からの計測信号に基づいて上記電子ビームが上記ステ
    ージの連続移動に拘らず一定時間の間上記試料表面の同
    一領域に固定照射されるよう上記電子ビームを上記ステ
    ージの移動に連動して偏向制御する電子ビーム偏向制御
    機構を備えてなることを特徴とする請求項8に記載のパ
    ターン欠陥検査装置。
  10. 【請求項10】上記の画像信号取得手段は、上記像形成
    手段により形成された上記面積領域についての拡大像を
    蛍光板上に投射することによって光学像に変換し、該光
    学像を光学画像検出素子の受光面上に投射することによ
    って該光学画像検出素子からの出力信号として上記画像
    信号を取得するものであることを特徴とする請求項1〜
    9のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
  11. 【請求項11】上記の光学画像検出素子は、CCDセン
    サまたはTDIセンサであることを特徴とする請求項1
    0に記載のパターン欠陥検査装置。
  12. 【請求項12】上記の光学画像検出素子は、検出した画
    像信号を並列に多チャンネルで読み出せるものであるこ
    とを特徴とする請求項10または11に記載のパターン
    欠陥検査装置。
  13. 【請求項13】上記の画像信号取得手段は、上記像形成
    手段により形成された上記面積領域についての拡大像を
    電子に対して検出感度を有する電子画像検出素子の受光
    面上に直接投射することによって該電子画像検出素子の
    出力信号として上記画像信号を取得するものであること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のパターン
    欠陥検査装置。
  14. 【請求項14】上記の電子画像検出素子は、CCDセン
    サまたはTDIセンサであることを特徴とする請求項1
    3に記載のパターン欠陥検査装置。
  15. 【請求項15】上記の電子画像検出素子は、検出した画
    像信号を並列に多チャンネルで読み出すものであること
    を特徴とする請求項13または14に記載のパターン欠
    陥検査装置。
  16. 【請求項16】上記の光学画像検出素子の受光面の大き
    さが、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の
    面積領域についての光学像の大きさと略等しく設定され
    ていることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査装置。
  17. 【請求項17】上記の電子画像検出素子の受光面の大き
    さが、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の
    面積領域についての電子像の大きさと略等しく設定され
    ていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査装置。
  18. 【請求項18】上記の光学画像検出素子の受光面の大き
    さが、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の
    面積領域についての光学像の大きさより大きく設定され
    ていることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査装置。
  19. 【請求項19】上記の電子画像検出素子の受光面の大き
    さが、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の
    面積領域についての電子像の大きさより大きく設定され
    ていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査装置。
  20. 【請求項20】上記のビーム減速機構は、該ビーム減速
    機構により減速された上記電子ビームの照射により上記
    試料表面から放出される上記後方散乱電子のエネルギー
    分散が上記像形成手段によって形成される上記試料表面
    の拡大像の分解能に殆ど影響を及ぼさなくなるようなエ
    ネルギー範囲まで上記電子ビームを減速するものである
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパタ
    ーン欠陥検査装置。
  21. 【請求項21】上記の像形成手段は、上記試料表面への
    上記電子ビームの照射によって該試料表面から放出され
    る後方散乱電子をエネルギー分別するためのエネルギー
    フィルタを備えてなり、それにより、ある特定のエネル
    ギー幅内の後方散乱電子のみによって上記面積領域につ
    いての拡大像が形成されるように構成されていることを
    特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載のパターン
    欠陥検査装置。
  22. 【請求項22】上記の電子ビーム照射手段は、上記電子
    源からの電子ビームを矩形絞り開口を通して矩形断面形
    状のビームに成形してから、該矩形断面形状ビームを上
    記試料表面に照射するよう構成されていることを特徴と
    する請求項1〜21のいずれかに記載のパターン欠陥検
    査装置。
  23. 【請求項23】上記の像形成手段は、さらに、上記試料
    表面への上記電子ビームの照射により該電子ビーム照射
    領域から放出される後方散乱電子または二次電子によっ
    て上記電子ビーム照射領域についての逆空間像を形成す
    る機能を備えてなり、上記の画像信号取得手段は上記逆
    空間像を画像信号に変換する機能をさらに備えてなり、
    上記欠陥検出手段は、上記画像信号取得手段により取得
    された上記試料表面上の一の面積領域についての逆空間
    像の画像信号と他の面積領域についての逆空間像の画像
    信号とを比較して上記一の面積領域におけるパターン欠
    陥の有無を検出する機能をさらに備えてなることを特徴
    とする請求項1〜22のいずれかに記載のパターン欠陥
    検査装置。
  24. 【請求項24】電子源からの電子ビームを試料表面の第
    1の面積領域に拡げて同時に照射する第1の電子ビーム
    照射段階と、上記第1の面積領域から放出された後方散
    乱電子または二次電子を結像させて上記第1の面積領域
    についての第1の電子像を形成する第1の電子像形成段
    階と、上記第1の面積領域についての上記第1の電子像
    の画像信号を取得する第1の画像信号取得段階と、上記
    電子ビームの照射位置を上記試料表面の上記第1の面積
    領域から第2の面積領域へと移動させる照射位置移動段
    階と、上記電子源からの上記電子ビームを上記試料表面
    の上記第2の面積領域に拡げて同時に照射する第2の電
    子ビーム照射段階と、上記第2の面積領域から放出され
    た後方散乱電子または二次電子を結像させて上記第2の
    面積領域についての第2の電子像を形成する第2の電子
    像形成段階と、上記第2の面積領域についての上記第2
    の電子像の画像信号を取得する第2の画像信号取得段階
    と、上記第1の画像信号取得段階において取得された上
    記第1の面積領域についての上記第1の電子像の画像信
    号と上記第2の画像信号取得段階において取得された上
    記第2の面積領域についての上記第2の電子像の画像信
    号とを比較して、上記第1の面積領域または上記第2の
    面積領域におけるパターン欠陥を検出する欠陥検出段階
    とを少なくとも含んでなることを特徴とするパターン欠
    陥検査方法。
  25. 【請求項25】上記第1および第2の電子ビーム照射段
    階における上記電子ビームの上記試料表面への照射に際
    して、上記電子源からの上記電子ビームが上記試料表面
    に到達する前に、上記電子ビームを減速してから上記試
    料表面に照射することを特徴とする請求項24に記載の
    パターン欠陥検査方法。
  26. 【請求項26】上記電子ビームの減速は、上記試料表面
    に負電位を印加することにより行なわれることを特徴と
    する請求項25に記載のパターン欠陥検査方法。
  27. 【請求項27】上記電子ビームの減速は、上記試料表面
    に照射される上記電子ビームが、上記試料表面には入射
    せずに、該試料表面の極近傍において反射されるような
    条件の下に行われることを特徴とする請求項25または
    26に記載のパターン欠陥検査方法。
  28. 【請求項28】上記第1および第2の電子ビーム照射段
    階における上記電子ビームの上記試料表面への照射は、
    上記試料を連続的に移動させながら行なわれることを特
    徴とする請求項24〜27のいずれかに記載のパターン
    欠陥検査方法。
  29. 【請求項29】上記第1および第2の電子ビーム照射段
    階における上記電子ビームの上記試料表面への照射は、
    上記試料の連続的な移動にも拘らず一定時間の間上記試
    料表面の同一領域に固定照射されるように上記電子ビー
    ムを上記試料の移動と連動して偏向制御しながら行われ
    ることを特徴とする請求項28に記載のパターン欠陥検
    査方法。
  30. 【請求項30】上記第1および第2の画像信号取得段階
    における画像信号の取得は、上記第1および第2の電子
    像形成段階において得られた上記第1および第2の電子
    像を蛍光板上に投射することによって一旦光学像に変換
    し、次いで、上記光学像を光学画像検出素子の受光面上
    に投射して上記光学像を上記画像信号に変換することに
    より行なわれることを特徴とする請求項24〜29のい
    ずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  31. 【請求項31】上記光学画像検出素子は、CCDセンサ
    またはTDIセンサであることを特徴とする請求項30
    に記載のパターン欠陥検査方法。
  32. 【請求項32】上記光学画像検出素子は、検出した画像
    信号を多チャンネルで同時並列に読み出しできるもので
    あることを特徴とする請求項30または31に記載のパ
    ターン欠陥検査方法。
  33. 【請求項33】上記第1および第2の画像信号取得段階
    における画像信号の取得は、上記第1および第2の電子
    像形成段階において得られた上記第1および第2の電子
    像を電子に対して検出感度を有する電子画像検出素子の
    受光面上に直接投射することによって上記電子像を上記
    画像信号に変換することにより行われることを特徴とす
    る請求項24〜29のいずれかに記載のパターン欠陥検
    査方法。
  34. 【請求項34】上記電子画像検出素子は、CCDセンサ
    またはTDIセンサであることを特徴とする請求項33
    に記載のパターン欠陥検査方法。
  35. 【請求項35】上記電子画像検出素子は、検出した画像
    信号を多チャンネルで同時並列に読み出しできるもので
    あることを特徴とする請求項33または34に記載のパ
    ターン欠陥検査方法。
  36. 【請求項36】上記光学画像検出素子の受光面の大きさ
    が、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の面
    積領域についての光学像の大きさとほぼ等しく設定され
    ていることを特徴とする請求項30〜32のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査方法。
  37. 【請求項37】上記電子画像検出素子の受光面の大きさ
    が、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の面
    積領域についての電子像の大きさとほぼ等しく設定され
    ていることを特徴とする請求項33〜35のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査方法。
  38. 【請求項38】上記光学画像検出素子の受光面の大きさ
    が、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の面
    積領域についての光学像の大きさよりも大きく設定され
    ていることを特徴とする請求項30〜32のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査方法。
  39. 【請求項39】上記電子画像検出素子の受光面の大きさ
    が、該受光面上に投射される上記試料表面上の一定の面
    積領域についての電子像の大きさよりも大きく設定され
    ていることを特徴とする請求項33〜35のいずれかに
    記載のパターン欠陥検査方法。
  40. 【請求項40】上記した電子ビームの減速は、減速後の
    上記電子ビームの照射により上記試料表面から放出され
    る後方散乱電子のエネルギー分散が該後方散乱電子によ
    り形成される上記試料表面の電子像の分解能に実質上影
    響を及ぼさなくなるようなエネルギー範囲にまで上記電
    子ビームを減速するものであることを特徴とする請求項
    25〜27のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  41. 【請求項41】上記した第1および第2の電子像形成段
    階における電子像の形成に際しては、上記試料表面への
    上記電子ビームの照射によって該試料表面から放出され
    る後方散乱電子をエネルギーフィルタを用いてエネルギ
    ー分別し、ある特定のエネルギー幅内の後方散乱電子の
    みにより上記電子像を形成することを特徴とする請求項
    24〜40のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  42. 【請求項42】上記した第1および第2の電子ビーム照
    射段階における上記電子ビームの照射は、上記電子源か
    らの電子ビームを矩形絞り開口を通して矩形断面形状の
    ビームに成形してから、該矩形断面形状のビームを上記
    試料表面に照射することにより行なわれることを特徴と
    する請求項24〜41のいずれかに記載のパターン欠陥
    検査方法。
  43. 【請求項43】電子源からの電子ビームを試料表面の第
    1の面積領域に拡げて同時に照射する第1の電子ビーム
    照射段階と、上記第1の面積領域から放出された後方散
    乱電子または二次電子を結像させて上記第1の面積領域
    についての逆空間像を形成する第1の逆空間像形成段階
    と、上記第1の面積領域についての上記第1の逆空間像
    の画像信号を取得する第1の画像信号取得段階と、上記
    電子ビームの照射位置を上記試料表面の上記第1の面積
    領域から第2の面積領域へと移動させる照射位置移動段
    階と、上記電子源からの上記電子ビームを上記試料表面
    の上記第2の面積領域に拡げて同時に照射する第2の電
    子ビーム照射段階と、上記第2の面積領域から放出され
    た後方散乱電子または二次電子を結像させて上記第2の
    面積領域についての第2の逆空間像を形成する第2の逆
    空間像形成段階と、上記第2の面積領域についての上記
    第2の逆空間像の画像信号を取得する第2の画像信号取
    得段階と、上記第1の画像信号取得段階において取得さ
    れた上記第1の面積領域についての上記第1の逆空間像
    の画像信号と上記第2の画像信号取得段階において取得
    された上記第2の面積領域についての上記第2の逆空間
    像の画像信号とを比較して上記第1の面積領域または上
    記第2の面積領域におけるパターン欠陥を検出する欠陥
    検出段階とを少なくとも含んでなることを特徴とするパ
    ターン欠陥検査方法。
  44. 【請求項44】電子ビームを半導体基板の所望の面積を
    持つ一領域に照射するための電子ビーム発生手段と、上
    記電子ビームを所望の断面形状および電流量に収束させ
    る収束手段と、上記電子ビームを所望のエネルギーに減
    速させて上記半導体基板に照射させるための可変減速手
    段と、減速手段を制御する手段と、上記電子ビームの照
    射により上記基板から発生する二次電子または反射電子
    を結像させ上記半導体基板の当該領域の拡大像を形成す
    る結像系と、二次電子または反射電子を上記電子ビーム
    の光軸から離すための偏向系とからなる電子光学系と、
    上記半導体基板を載せ上記電子ビーム照射位置を所望の
    位置に合わせるための移動可能なステージ手段と、上記
    結像した半導体基板の当該領域の拡大像を電気信号に変
    換するための第1の検出手段と、上記検出手段で得られ
    る画像に所望のしきい値を上回るコントラストの変動が
    存在するか否かを判定する画像判定手段と、上記電子ビ
    ームを所望の位置に偏向する偏向系と、上記試料から発
    生する上記二次電子または反射電子を検出する第2の検
    出手段と、上記電子ビームの上記偏向器の走査偏向信号
    と上記第2の検出手段の検出信号との同期を取る走査画
    像形成用制御回路系と、上記試料から発生する二次電子
    および反射電子を第1または第2の検出手段のうちの所
    望の検出手段へ誘導する偏向手段と、偏向手段を制御す
    る偏向制御手段と、上記試料上の二つの領域で上記走査
    画像を取得し両者を比較する画像比較処理回路とを具備
    し、上記検出手段および上記電子ビームの照射条件、上
    記偏向条件等々を制御することで半導体装置の所望の欠
    陥を検査することを特徴とする半導体装置の欠陥検査装
    置。
  45. 【請求項45】上記第2の検出手段が半導体検出器であ
    ることを特徴とする請求項第44記載の半導体装置の欠
    陥検査装置。
  46. 【請求項46】上記検出手段への電子誘導用偏向系が電
    界と磁界を重畳させた偏向系であり、一次ビームにほと
    んど影響を与えずに試料からの二次電子および反射電子
    を偏向することを特徴とする請求項第44または45に
    記載の半導体装置の欠陥検査装置。
  47. 【請求項47】上記電子光学系において、少なくとも上
    記電子ビームの発生手段、収束手段が2組以上あり、少
    なくとも1つの上記ビームに対しては試料から出てくる
    二次電子または反射電子を主に第1の検出手段で検出
    し、他の少なくとも1つの上記ビームに対しては第2の
    検出手段で電子を検出するように上記電子ビーム発生手
    段、収束手段、二次電子および反射電子偏向手段、検出
    手段等を制御する制御手段を有し、上記試料基板の表面
    状態および検査したい欠陥の種類に応じてビームを選択
    して照射する選択手段を有することを特徴とする請求項
    第44から46のいずれかに記載の半導体装置の欠陥検
    査装置。
  48. 【請求項48】上記第1と第2の電子光学系の選択手段
    および二次電子および反射電子の偏向制御手段が、試料
    基板の状態に応じ、平坦モードと凹凸モードとで使い分
    ける手段であり、上記平坦モードでは上記第1の検出手
    段で像形成し、上記凹凸モードでは上記第2の検出手段
    で像形成するように選択、制御することを特徴とする請
    求項44から47のいずれかに記載の半導体装置の欠陥
    検査装置。
  49. 【請求項49】上記複数の電子ビームの内の少なくとも
    1つのビームが上記画像形成に関与せず、上記試料基板
    の帯電状態を制御するために試料に照射し、他の電子ビ
    ームにより画像を形成し検査することを特徴とする請求
    項44から48のいずれかに記載の半導体装置の欠陥検
    査装置。
  50. 【請求項50】上記の電子ビーム収束手段は、上記電子
    源からの電子ビームを矩形絞り開口または円形絞り開口
    を通して所望の断面形状のビームに成形してから、上記
    試料表面に照射するよう構成されていることを特徴とす
    る請求項1〜49のいずれかに記載のパターン欠陥検査
    装置。
  51. 【請求項51】電子ビームを半導体基板の所望の面積を
    持つ一領域に照射するための電子ビーム発生工程と、上
    記電子ビームを所望の断面形状および電流量に収束させ
    る収束工程と、上記電子ビームを所望のエネルギーに減
    速させて上記半導体基板に照射させるための可変減速工
    程と、減速手段を制御する工程と、上記電子ビームの照
    射により上記基板から発生する二次電子または反射電子
    を結像させ上記半導体基板の当該領域の拡大像を形成す
    る結像工程と二次電子または反射電子を上記電子ビーム
    の光軸から離すための偏向工程と、上記半導体基板を載
    せ上記電子ビーム照射位置を所望の位置に合わせるため
    のステージ移動工程と、上記結像した半導体基板の当該
    領域の拡大像を電気信号に変換するための画像検出工程
    と、上記画像検出工程で得られる画像に所望のしきい値
    を上回るコントラストの変動が存在するか否かを判定す
    る画像判定工程とからなる半導体装置の欠陥検査方法で
    あって、上記画像判定工程で上記試料の当該領域の主に
    段差に起因する欠陥を所望のレベルで高速に検出するこ
    とを特徴とした半導体装置の欠陥検査方法。
  52. 【請求項52】上記半導体装置の欠陥検査方法におい
    て、被検査試料ウェハの表面状態に応じて、上記試料ウ
    ェハの少なくとも異なる2領域の画像を取得して比較
    し、欠陥判定をするために画像形成遅延工程と画像比較
    工程とを有して画像比較結果から欠陥判定を行うことも
    可能にしたことを特徴とする請求項51に記載の半導体
    装置の欠陥検査方法。
  53. 【請求項53】電子ビームを半導体基板の所望の面積を
    持つ一領域に照射するための電子ビーム発生工程と、上
    記電子ビームを所望の断面形状および電流量に収束させ
    る収束工程と、上記電子ビームを所望のエネルギーに減
    速させて上記半導体基板に照射させるための可変減速工
    程と、減速手段を制御する工程と、上記電子ビームの照
    射により上記基板から発生する二次電子または反射電子
    を結像させ上記半導体基板の当該領域の拡大像を形成す
    る結像工程と、二次電子または反射電子を上記電子ビー
    ムの光軸から離すための偏向工程と、上記半導体基板を
    載せ上記電子ビーム照射位置を所望の位置に合わせるた
    めのステージ移動工程と、上記結像した半導体基板の当
    該領域の拡大像を電気信号に変換するための第1の検出
    工程と、上記検出工程で得られる画像に所望のしきい値
    を上回るコントラストの変動が存在するか否かを判定す
    る画像判定工程と、上記電子ビームを所望の位置に偏向
    する偏向工程と、上記試料から発生する上記二次電子ま
    たは反射電子を検出する第2の検出工程と、上記電子ビ
    ームの上記偏向器の走査偏向信号と上記第2の検出工程
    の検出信号との同期を取る走査画像形成用制御工程と、
    上記試料から発生する二次電子および反射電子を第1ま
    たは第2の検出工程のうちの所望の検出工程へ誘導する
    偏向工程と、偏向手段を制御する偏向制御工程と、上記
    試料上の二つの領域で上記走査画像を取得し両者を比較
    する画像比較処理工程とを有し、上記検出工程および上
    記電子ビームの照射条件、上記偏向条件等々を制御する
    ことで半導体装置の所望の欠陥を検査することを特徴と
    する半導体装置の欠陥検査方法。
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