半導体ウェハの検査を一例として説明する。半導体装置は、半導体ウェハ上にフォトマスクに形成されたパターンをリソグラフィー処理及びエッチング処理により転写する工程を繰り返すことにより製造される。半導体装置の製造過程において、リソグラフィー処理やエッチング処理その他の良否,異物発生等は、半導体装置の歩留まりに大きく影響を及ぼすため、異常や不良発生を早期にあるいは事前に検知するために製造過程の半導体ウェハ上のパターンを検査する方法は従来から実施されている。
半導体ウェハ上のパターンに存在する欠陥を検査する方法としては、半導体ウェハに白色光を照射し、光学画像を用いて複数のLSIの同種の回路パターンを比較する欠陥検査装置が実用化されており、検査方式の概要は「月間セミコンダクタワールド」1995年8月号第96-99頁に述べられている。また、光学画像を用いた検査方法では、特開平3-167456号公報に記載されているように、基板上の光学照明された領域を時間遅延積分センサで結像し、その画像と予め入力されている設計特性を比較することにより欠陥を検出する方式や、特公平6-58220号公報に記載されているように、画像取得時の画像劣化をモニタしそれを画像検出時に補正することにより安定した光学画像での比較検査を行う方法が開示されている。このような光学式の検査方式で製造過程における半導体ウェハを検査した場合、光が透過してしまうシリコン酸化膜や感光性フォトレジスト材料を表面に有するパターンの残渣や欠陥は検出できなかった。また、光学系の分解能以下となるエッチング残りや微小導通穴の非開口不良は検出できなかった。さらに、配線パターンの段差底部に発生した欠陥は検出できなかった。
上記のように、回路パターンの微細化や回路パターン形状の複雑化,材料の多様化に伴い、光学画像による欠陥検出が困難になってきたため、光学画像よりも分解能の高い電子線画像を用いて回路パターンを比較検査する方法が提案されてきている。電子線画像により回路パターンを比較解査する場合に、実用的な検査時間を得るためには走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy、以下SEMと略す)による観察と比べて非常に高速に画像を取得する必要がある。そして、高速で取得した画像の分解能と画像のSN比を確保する必要がある。
電子線を用いたパターンの比較検査装置として、J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.9, No.6, pp.3005-3009 (1991)、J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.10,No.6, pp.2511-2515 (1992)、及び特開平5-258703号公報と米国特許第5,502,306号に、通常のSEMの100倍以上(10nA以上)の電子線電流をもった電子線を導電性基板(X線マスク等)に照射し、発生する二次電子・反射電子・透過電子のいずれかを検出し、その信号から形成された画像を比較検査することにより欠陥を自動検出する方法が開示されている。
また、絶縁物を有する回路基板を電子線で検査あるいは観察する方法としては、特開昭59-155941号公報及び「電子,イオンビームハンドブック」(日刊工業新聞社)第622-623頁に、帯電の影響を少なくするために、2keV以下の低加速電子線照射により安定な画像を取得する方法が開示されている。さらに、特開平2-15546号公報には半導体基板の裏からイオンを照射する方法、特開平6-338280号公報には光を半導体基板の表面に照射することにより、絶縁物への帯電を打ち消す方法が開示されている。
また、大電流でなおかつ低加速の電子線では、空間電荷効果により高分解能な画像を得ることが困難となるが、これを解決する方法として、特開平5-258703号公報に、試料直前で高加速電子線を減速し、試料上で実質的に低加速電子線として照射する方法が開示されている。
高速に電子線画像を取得する方法としては、試料台を連続的に移動しながら試料台上の半導体ウェハに電子線を連続照射し取得する方法が特開昭59-160948号及び特開平5-258703号公報に開示されている。また、従来のSEMで用いられてきた二次電子の検出装置として、シンチレータ(Al蒸着された蛍光体)とライトガイドと光電子増倍管による構成が用いられているが、このタイプの検出装置は、蛍光体による発光を検出するため、周波数応答性が悪く、高速に電子線画像を形成するには不適切である。この問題を解決するために、高周波の二次電子信号を検出する検出装置として、半導体検出器を用いた検出手段が特開平5-258703号公報に開示されている。
特開平3-167456号公報
特公平6-58220号公報
特開平5-258703号公報
米国特許第5,502,306号
特開昭59-155941号公報
特開平2-15546号公報
特開平6-338280号公報
特開昭59-160948号
「月間セミコンダクタワールド」1995年8月号第96-99頁
J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.9,No.6, pp.3005-3009(1991)
J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.10, No.6, pp.2511-2515(1992)
「電子,イオンビームハンドブック」(日刊工業新聞社)第622-623
以下、本発明による検査方法、及び装置の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、荷電粒子線を用いた本発明の回路パターン検査装置の構成例を示す図である。この回路パターン検査装置1は、室内が真空排気される検査室2と、検査室2内に被検査基板9を搬送するための予備室(本実施例では図示せず)を備えており、この予備室は検査室2とは独立して真空排気できるように構成されている。また、回路パターン検査装置1は上記検査室2と予備室の他に制御部6,画像処理部5から構成されている。検査室2内は大別して、電子光学系3,二次電子検出部7,試料室8,光学顕微鏡部4から構成されている。電子光学系3は、電子銃10,電子線引き出し電極11,コンデンサレンズ12,ブランキング偏向器13,走査偏向器15,絞り14,対物レンズ16,反射板17,ExB偏向器18から構成されている。二次電子検出部7のうち、二次電子検出器20が検査室2内の対物レンズ16の上方に配置されている。二次電子検出器20の出力信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ21で増幅され、AD変換器22によりデジタルデータとなる。
試料室8は、試料台30,Xステージ31,Yステージ32,回転ステージ33,位置モニタ測長器34,被検査基板高さ測定器35から構成されている。光学顕微鏡部4は、検査室2の室内における電子光学系3の近傍であって、互いに影響を及ぼさない程度離れた位置に設備されており、電子光学系3と光学顕微鏡部4の間の距離は既知である。そして、Xステージ31又はYステージ32が電子光学系3と光学顕微鏡部4の間の既知の距離を往復移動するようになっている。光学顕微鏡部4は光源40,光学レンズ41,CCDカメラ42により構成されている。画像処理部5は、記憶手段45と画像処理回路46,欠陥データバッファ47,演算部48より構成されている。取り込まれた電子線画像あるいは光学画像はモニタ50に表示される。装置各部の動作命令及び動作条件は、制御部6から入力される。制御部6には、予め電子線発生時の加速電圧,電子線偏向幅,偏向速度,二次電子検出装置の信号取り込みタイミング,試料台移動速度等々の条件が、目的に応じて任意にあるいは選択して設定できるよう入力されている。制御部6は、補正制御回路61を用いて、位置モニタ測長器34,被検査基板高さ測定器35の信号から位置や高さのずれをモニタし、その結果より補正信号を生成し、電子線が常に正しい位置に照射されるよう対物レンズ電源16や走査偏向器15に補正信号を送る。
被検査基板9の画像を取得するためには、細く絞った一次電子線19を該被検査基板9に照射し、二次電子51を発生させ、これらを一次電子線19の走査及びステージ31,32の移動と同期して検出することで該被検査基板9表面の画像を得る。自動検査装置では検査速度が速いことが必須となる。従って、通常のSEMのようにpAオーダーの電子線電流の電子線を低速で走査したり、多数回の走査及び各々の画像の重ね合せは行わない。また、絶縁材料への帯電を抑制するためにも、電子線走査は高速で1回あるいは数回程度にする必要がある。そこで本実施例では、通常のSEMに比べ約100倍以上の、例えば100nAの大電流電子線を1回のみ走査することにより画像を形成する構成とした。走査幅は100μmとし、1画素は0.1μm□とし、1回の走査を1μsで行うようにした。
電子銃10には拡散補給型の熱電界放出電子源が使用されている。この電子銃10を用いることにより、従来の例えばタングステン(W)フィラメント電子源や、冷電界放出型電子源に比べて安定した電子線電流を確保することができるため、明るさ変動の少ない電子線画像が得られる。また、この電子銃10により電子線電流を大きく設定することができるため、後述するような高速検査を実現できる。一次電子線19は、電子銃10と引き出し電極11との間に電圧を印加することで電子銃10から引き出される。一次電子線19の加速は、電子銃10に高電圧の負の電位を印加することでなされる。これにより、一次電子線19はその電位に相当するエネルギーで試料台30の方向に進み、コンデンサレンズ12で収束され、さらに対物レンズ16により細く絞られて試料台30上のX−Yステージ31,32の上に搭載された被検査基板9(半導体ウェハ,チップあるいは液晶,マスク等微細回路パターンを有する基板)に照射される。なお、ブランキング偏向器13には、走査信号及びブランキング信号を発生する走査信号発生器43が接続され、コンデンサレンズ12及び対物レンズ16には、各々レンズ電源44が接続されている。被検査基板9には、リターディング電源36により負の電圧を印加できるようになっている。このリターディング電源36の電圧を調節することにより一次電子線を減速し、電子銃10の電位を変えずに被検査基板9への電子線照射エネルギーを最適な値に調節することができる。
被検査基板9上に一次電子線19を照射することによって発生した二次電子51は、被検査基板9に印加された負の電圧により加速される。被検査基板9上方に、ExB偏向器18が配置され、これにより加速された二次電子51は所定の方向へ偏向される。ExB偏向器18にかける電圧と磁界の強度により、偏向量を調整することができる。また、この電磁界は、試料に印加した負の電圧に連動させて可変させることができる。ExB偏向器18により偏向された二次電子51は、所定の条件で反射板17に衝突する。この反射板17は、試料に照射する電子線(以下一次電子線と呼ぶ)の偏向器のシールドパイプと一体で円錐形状をしている。この反射板17に加速された二次電子51が衝突すると、反射板17からは数V〜50eVのエネルギーを持つ第二の二次電子52が発生する。
二次電子検出部7は、真空排気された検査室2内には二次電子検出器20が、検査室2の外にはプリアンプ21,AD変換器22,光変換手段23,光伝送手段24,電気変換手段25,高圧電源26,プリアンプ駆動電源27,AD変換器駆動電源28,逆バイアス電源29から構成されている。既に記述したように、二次電子検出部7のうち、二次電子検出器20が検査室2内の対物レンズ16の上方に配置されている。二次電子検出器20,プリアンプ21,AD変換器22,光変換手段23,プリアンプ駆動電源27,AD変換器駆動電源28は、高圧電源26により正の電位にフローティングしている。上記反射板17に衝突して発生した第二の二次電子52は、この吸引電界により二次電子検出器20へ導かれる。二次電子検出器20は、一次電子線19が被検査基板9に照射されている間に発生した二次電子51がその後加速されて反射板17に衝突して発生した第二の二次電子52を、一次電子線19の走査のタイミングと連動して検出するように構成されている。二次電子検出器20の出力信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ21で増幅され、AD変換器22によりデジタルデータとなる。AD変換器22は、二次電子検出器20が検出したアナログ信号をプリアンプ21によって増幅した後に直ちにデジタル信号に変換して、画像処理部5に伝送するように構成されている。検出したアナログ信号を検出直後にデジタル化してから伝送するので、従来よりも高速で且つSN比の高い信号を得ることができる。
X−Yステージ31,32上には被検査基板9が搭載されており、検査実行時にはX−Yステージ31,32を静止させて一次電子線19を2次元に走査する方法と、検査実行時にX−Yステージ31,32をY方向に連続して一定速度で移動されるようにして一次電子線19をX方向に直線に走査する方法のいずれかを選択できる。ある特定の比較的小さい領域を検査する場合には前者のステージを静止させて検査する方法、比較的広い領域を検査するときは、ステージを連続的に一定速度で移動して検査する方法が有効である。なお、一次電子線19をブランキングする必要がある時には、ブランキング偏向器13により一次電子線19が偏向されて、電子線が絞り14を通過しないように制御できる。位置モニタ測長器34として、本実施例ではレーザ干渉による測長計を用いた。Xステージ31及びYステージ32の位置が実時間でモニタでき、制御部6に転送されるようになっている。また、Xステージ31,Yステージ32、そして回転ステージ33のモータの回転数等のデータも同様に各々のドライバから制御部6に転送されるように構成されており、制御部6はこれらのデータに基づいて一次電子線19が照射されている領域や位置が正確に把握できるようになっており、必要に応じて実時間で一次電子線19の照射位置の位置ずれを補正制御回路43より補正するようになっている。また、被検査基板毎に、電子線を照射した領域を記憶できるようになっている。
被検査基板高さ測定器35は、電子ビーム以外の測定方式である光学式測定器、例えばレーザ干渉測定器や反射光の位置で変化を測定する反射光式測定器が使用されており、X−Yステージ上31,32に搭載された被検査基板9の高さを実時間で測定するように構成されている。本実施例では、スリットを通過した細長い白色光を透明な窓越しに該被検査基板9に照射し、反射光の位置を位置検出モニタにて検出し、位置の変動から高さの変化量を算出する方式を用いた。この被検査基板高さ測定器35の測定データに基づいて、一次電子線19を細く絞るための対物レンズ16の焦点距離がダイナミックに補正され、常に非検査領域に焦点が合った一次電子線19を照射できるようになっている。また、被検査基板9の反りや高さ歪みを電子線照射前に予め測定しており、そのデータをもとに対物レンズ16の検査領域毎の補正条件を設定するように構成することも可能である。
画像処理部5は記憶手段45と画像処理回路46,欠陥データバッファ47,演算部48により構成されている。上記二次電子検出器20で検出された被検査基板9の画像信号は、プリアンプ21で増幅され、AD変換器22でデジタル化された後に光変換手段23で光信号に変換され、光伝送手段24によって伝送され、電気変換手段25にて再び電気信号に変換された後に記憶手段45に記憶される。画像処理回路46は、この記憶された画像信号を用いてある特定位置離れた画像同士の位置合わせ,信号レベルの規格化,ノイズ信号を除去するための各種画像処理を施し、画像信号を比較演算する。比較演算された差画像信号の絶対値を所定の閾値と比較し、所定の閾値よりも差画像信号レベルが大きい場合にその画素を欠陥候補と判定し、モニタ50にその位置や欠陥数等を表示する。
次に、光源に光、レーザ光を用いた場合のウェハ外観検査装置の全体構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態によるウェハ外観検査装置の全体構成を示すブロック図である。検査ウェハ104は、X−Yステージ101の上に載置される。検査ウェハ104の上には、格子状にチップが規則的に配列形成されている。制御部103は、X−Yステージ101をチップピッチの整数倍の距離を動かす。光源106からの光が検査ウェハ104に照射される。検査ウェハ104から反射された光は、対物レンズ105を通し、ハーフミラー109により光路分割され、CCDカメラ102により2次元画像として検出される。
制御部103によって、X−Yステージ101をチップピッチ動かし、検査チップ107と比較チップ108の同一ポイントの画像を得ることができる。制御部103は、検査チップ107と比較チップ108の同一ポイントの濃淡差に基づいて、所定の閾値より大きいときは、検査チップ107の検査したポイントに欠陥があると判断する。
図2はモニタ部の構成例を示す図である。モニタの画面は大まかに5つの領域に分割されている。領域(1)は画面上部に配置され、装置名や装置ID、レシピ名として品種ファイル名と工程ファイル名などが表示されている。領域(2)には、操作や状態の説明をするガイダンスが表示される。画面中央の領域(3)にはマップ表示部55及び画像表示部56が含まれ、操作や進行状態により表示内容が変わる。画面右側の領域(4)には複数の画面で共通に必要となる操作ボタンが表示され、「印刷」、「ファイル保存」、「開始」、「終了」、「画像保存」などがある。例えば、「ファイル保存」を押すと、現在作成中のレシピを保存する品種ファイル、工程ファイルの名前を指定する画面が表示される。また、「画像保存」を押すと、現在、表示中の画像を画像ファイルとして保存するための名称を指定する画面が表示される。画面下部の操作領域(5)にはモード名が表示され、例えば「検査」を押すと自動検査を実行するモードになり、「レシピ作成」を押すと上記パラメータを入力するモードになる。
次に、レシピ作成の方法について説明する。図3に、レシピ作成モードの処理フローを示す。図2の初期画面において、「レシピ作成」のモードを選択すると、モード切替手段60が機能し、図3に示すレシピ作成のための画面に切り替わる。この画面で開始ボタンを押し、カセットの棚番が表示されているので、まず棚番を指定する(S1)。次に、レシピファイルの呼び出しを行い、新規か変更かの品種条件の入力、ロットID、ウェハIDの入力を行う(S2)。この変更とは、ロードする/しないに関わらず、レシピ作成条件の変更で、主としてロードしての変更となる。なお、後述する他装置のレシピは直接入力できないので、検査結果のファイル(欠陥情報ファイル:このファイル内容は使用者に公開されている)を入力し、それを変換して、自装置用のレシピを生成し、その不足データを補うためにこのステップで変更する。
ここでは、新規作成とし、次に、ウェーハカセットを検査装置のローダに設置する(S3)。その処理項目としては、(1)OF又はノッチを検出し、(2)試料ホルダ(試料交換室)に保持し、(3)試料ホルダを検査室ステージに移載する。次に、ステージ基準マークへ移動し、ビームの絶対校正を行う(S4)。ここでは、デフォルトレシピファイル条件に基づく校正とし、(1)ビーム照射、(2)偏向補正,基準座標補正、(3)焦点パラメータ補正を行う。次に、試料上の指定した位置に電子線を照射し、試料上の画像コントラストを確認の上で焦点、非点を再調整する(S5)。この際、充分なコントラストが得られない場合は、電子線照射条件の変更を行う。ここで、指定された照射条件、焦点、非点の条件はレシピパラメータとして工程ファイルに格納される。
電子線照射条件がきまり、コントラストが確認されたら、当該ウェハのショット、及びダイ(チップ)のサイズと配列を入力する(S6)。ショットサイズとショットマトリクスを入力し、ショット内ダイの配列が入力されたら、ウェハ周辺部のショット、あるいはダイの有無を指定する。ここで設定されたショット及びダイ配列はレシピファイル内のパラメータとして格納される。
次に、アライメント条件入力とアライメントを実行する(S7)。具体的には、(1)アライメントチップを指定(複数点)し、(2)1チップ目原点へ移動し、(3)光学顕微鏡モニタ切り替え、(4)1チップ目のアライメントマーク位置へマニュアル移動する。(5)光学画像を登録し、(6)SEM像モードに切り替え、(7)アライメントマーク位置へマニュアルで微調整し、(8)SEM画像登録、(9)アライメント座標登録を行う。また、アライメント実行の項目として、(1)1点目移動、(2)画像入力・探索・マッチング、(3)2点目移動、(4)画像入力・探索・マッチング、(5)残点への移動、探索、マッチング、(6)傾き・位置・チップ間隔補正を行う。
また、チップ原点のオフセット設定として、(1)最終点アライメントマークへ移動、(2)アライメントマーク位置指定(SEM画像モード)、(3)1点目チップ原点へ移動、(4)チップ原点位置指定(SEM画像モード)、(5)チップ原点−アライメントマークのオフセット算出・登録を行う。チップ原点のオフセットとは、アライメント座標とそのマークが在るチップの原点座標との距離である。
このように、指定したアライメント用パターン座標とチップ原点とのオフセット値を入力して、工程ファイル内のアライメントパラメータとして登録する。レシピ作成においては、ウェハ上の各種処理を実行する座標を指定するパラメータが多いので、最初にアライメント条件を確定、登録して、アライメントまで実行する。
次に、チップ内のメモリセル領域設定を行う(S8)。その項目として、(1)セル領域入力、(2)セルピッチ入力、(3)(1)、(2)の登録がある。セル領域の入力は光学顕微鏡像及び電子線画像を用いて行われる。次に、ダイ領域設定を行う(S9)。その項目として、(1)ダイ領域入力、(2)ダイ非検査領域入力、(3)(1)、(2)の登録がある。ダイ領域の入力も光学顕微鏡像、電子線画像を用いて行われる。
次に、検査領域を指定する(S10)。検査領域の指定では、検査ダイ及びダイ内の検査領域の2種類が指定できる。全ダイを検査する必要のない場合、また、ダイ内の特定領域のみを検査したい場合には、後述するように任意に指定できる。さらに、指定した領域に対して検査サンプリング率を指定できる。また、検査方向も指定できる。ダイ領域や検査領域のデータは、工程ファイル内のパラメータとして格納される。
検査領域の指定が完了したら、検査時の明るさを調整するキャリブレーション設定に移る(S11)。キャリブレーションは画像を取得し、その明るさの分布より信号量に応じたハードウェアのゲイン調整や明るさ補正を行うものである。実際には、キャリブレーションを行うダイの指定とダイ内の座標を指定して実施される。キャリブレーションを実施する座標値と、明るさのゲインと、オフセット値は、工程ファイル内のパラメータとして格納される。
次に、これまでに設定された各種条件で実際に画像を取得して、欠陥を検出するための画像処理条件を設定する(S12)。まず、画像を取得する際に、検出信号にかけるフィルタの種類を選択する。そして、実際に検査と同条件で1チップ内の小領域の画像を取得する。ここで、小領域とは、例えば電子線の走査幅である100μmの幅で1チップ分の長さの領域を指す。画像を取得したら、欠陥と判定するための閾値を入力し、欠陥と判定された箇所の画像を表示させる。これを繰り返して、最適な検査条件を決定する。この一連の作業を「小領域試し検査」と呼ぶ。ここで設定された閾値やファイル等のパラメータは、工程内ファイルのパラメータとして格納される。
以上の各種入力により、検査に必要な各種パラメータを設定することができる。しかし、実際の半導体ウェハにおいては、ウェハ面内や製造ロット間のプロセスのばらつきがあるので、小領域試し検査での画像処理条件設定では不十分であり、これらばらつき分を考慮して欠陥判定の閾値を決める必要がある。
そこで、作成したレシピファイルで最終検査を行う(S13)。すなわち、(1)ステージ定速連続移動,位置・高さをモニタし、(2)ビーム走査,実時間補正(ステージ・Zセンサ追従)し、(3)二次電子検出,AD変換,画像メモリ入力し、(4)画像処理,比較判定し、(5)Nストライプ毎にビーム補正し、(6)欠陥数・欠陥位置表示を行う。モニタの結果により、欠陥検出レベルや誤検出レベルを確認し(S14)、最終的に適切な条件であれば、これまで入力した各種パラメータを、品種ファイルと工程ファイルの中に登録する(S15)。最後に、ウェハのアンロードを行う(S16)。
本発明では、上記レシピ作成のチップ内のメモリセル領域設定を行う工程(S8)を改良して、複数の異なるセルピッチを有するセル領域の設定、セルピッチの設定、及び検査閾値の設定を可能とする。
図5により、メモリセル領域を例にとり検査閾値に関する説明をする。図5に示すように、チップ内のメモリセル領域においては、同一パターンが周期的に繰り返される。この繰り返し周期に合わせて画像比較して、画像の明るさや大きさ等がユーザ指定などで決定される特定な値以上のパターンを欠陥と判定する。この比較条件である特定な値を、検査閾値と呼ぶ。チップ内にはセルピッチの異なる複数のメモリセル領域を有する場合がある。この場合、各々のメモリセル領域で明るさが異なるので、メモリセル領域Aでは検査閾値1という値で比較検査をして、メモリセル領域Bでは検査閾値2という値で比較検査を実施すると欠陥検出感度が向上する。
図6を用いて、小領域試し検査による検査閾値の設定方法を説明する。まず、検査位置を指定して1チップ分の電子線画像を取得する。次に、メモリセル領域Aに対する検査閾値を決定する。検査閾値を指定して欠陥抽出処理を実施して、得られた欠陥をレビューして所望の欠陥が得られていることを確認する。所望の結果が得られないときは、検査閾値を変更して欠陥抽出処理を実施して、再レビューを実施する。この動作を所望の結果が得られるまで繰り返し実施する。同様な動作をセル領域Bに対して実行する。
この結果、以下のレシピ情報が作成され、保存される。
メモリセル領域A:検査閾値1
メモリセル領域B:検査閾値2
その他、検査に必要な検査領域情報及び、セル比較ピッチはメモリセル(図3のS8)及び、検査領域設定(図3−S10)において決定される。
次に、図7を用いて、セル比較検査動作を説明する。図7(a)は被検査ウェハの全体模式図、図7(b)はチップAの拡大模式図、図7(c)はメモリセルBの拡大模式図である。
図7に示すように、チップ内のメモリセル領域に着目する。図7(c)に示すように、Y軸方向にステージ移動しながらX方向に電子線を照射して、X方向の1次元画像を取得する。連続的に取得される画像1、画像2を先に求めたセル比較ピッチ間隔で画像比較することで欠陥座標を特定する。欠陥座標は、欠陥データバッファ47から全体制御部49に送られる。
具体的な画像比較動作に関して、図8を用いて説明する。まずは、本発明を実現するための画像処理を説明する。演算部48は、全体制御部49から設定されるレシピ情報を画像処理回路用の検査情報に変換して画像処理回路46(位置ずれ検出部、欠陥判定部及び、欠陥解析部)に設定する。ステージを移動しながら連続的に取得される1次元画像データは、記憶手段45を介しての画像処理回路に転送される。画像処理回路46は、検査情報に従って記憶手段45から画像データを取得しながらセル比較処理を実施して欠陥座標及び、欠陥データを決定する。決定された欠陥データは、欠陥データバッファに蓄積される。
ここで検査領域の情報は、各メモリセル検査領域の開始/終了座標、セル比較ピッチ、検査閾値であり、図5に示すようにメモリセル領域が2つ存在する場合には、メモリセル領域A、メモリセル領域B毎の各メモリセル検査領域の開始/終了座標、セル比較ピッチ、検査閾値が全体制御部49から演算部48に送られる。さらに、画像処理回路用に、検査領域情報に変換され、位置ずれ検出部、欠陥判定部に送られ、記憶手段45から送られる画像データの比較検査を実行する。
図9を用いて、複数のメモリセル領域がオーバーラップする場合のセル比較検査動作の説明をする。図9に示すようにチップ内でストライプ検査を実施する場合、以下に示すように領域A,B,C毎にセル比較検査領域の組み合わせが異なってくる。
領域A:セル比較検査領域I/II/III/IV
領域B:セル比較検査領域I/II/III/IV/V/VI/VII
領域C:セル比較検査領域V/VI/VII
領域Bにおいてセル比較ピッチ及び検査閾値の異なるセル比較検査領域が、混在することになり、レシピに以下のような検査領域情報を登録し、保存する。
検査領域情報
領域I(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ2、検査閾値2)
領域II(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ2、検査閾値2)
領域III(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ2、検査閾値2)
領域IV(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ2、検査閾値2)
領域V(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ1、検査閾値1)
領域VI(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ1、検査閾値1)
領域VII(検査開始/終了座標、セル比較ピッチ1、検査閾値1)
演算部48は、全体制御部49から設定されるレシピ情報を画像処理回路用の検査情報に変換して画像処理回路46(位置ずれ検出部、欠陥判定部及び、欠陥解析部)に設定する。従って、画像処理回路46は、検査開始座標の違いを判断して、ストライプ途中でセル比較ピッチ及び、検査閾値を変更し、各セル比較検査領域毎に該当するセル比較ピッチで比較検査を実行することが可能となる。
図10を用いて、ウェハ上の位置に依存して検査閾値を変更して検査する場合の検査動作を説明する。
一般的にウェハの外周は、中央部と比較して欠陥が多発する傾向にある。ウェハ外周に欠陥が多発することにより、ウェハ中央に存在する注目する欠陥を検出できない可能性が高くなる。そこで、図10に示すように、ウェハの最外周に存在するチップを含む領域を検査領域A、その内側を検査領域B、ウェハ中心部を検査領域Cとして各々の領域に対して異なる検査閾値を設定することで、欠陥検出精度が向上する。
上記を実現するために、図8に示される全体制御部49から演算部48に送られるレシピ情報に以下の情報を含ませる。演算部48から画像処理回路46への検査情報に変更は発生しない。
検査領域A :検査領域Aに属するチップ番号、検査閾値1
検査領域B :検査領域Bに属するチップ番号、検査閾値2
検査領域C :検査領域Cに属するチップ番号、検査閾値3
以上、本発明によれば、複数の検査領域に対して欠陥判別条件である検査閾値を複数設定する手段を有し、異なる検査閾値で複数の検査領域を検査する機能を有することで、欠陥検出精度が高く、時間効率の良い回路パターンの検査方法とその装置を提供することができる。
1…回路パターン検査装置、2…検査室、3…電子光学系、4…光学顕微鏡部、6…制御部、5…画像処理部、7…二次電子検出部、8…試料室、9…被検査基板、10…電子銃、11…引き出し電極、12…コンデンサレンズ、13…ブランキング偏向器、14…絞り、15…走査偏向器、16…対物レンズ、17…反射板、18…ExB偏向器、19…一次電子線、20…二次電子検出器、21…プリアンプ、22…AD変換機、23…光変換手段、24…光伝送手段、25…電気変換手段、26…高圧電源、27…プリアンプ駆動電源、28…AD変換器駆動電源、29…逆バイアス電源、30…試料台、31…Xステージ、32…Yステージ、33…回転ステージ、34…位置モニタ測長器、35…被検査基板高さ測定器、36…リターディング電源、40…白色光源、41…光学レンズ、42…CCDカメラ、43…走査信号発生器、44…対物レンズ電源、45…記憶手段、46…画像処理回路、47…欠陥データバッファ、49…全体制御部、55…マップ表示部、56…画像表示部、60…モード切替部、61…補正制御回路。