JP4384022B2 - 詳細観察の機能を備えた電子線装置、及びその電子線装置による試料の検査並びに試料観察方法 - Google Patents

詳細観察の機能を備えた電子線装置、及びその電子線装置による試料の検査並びに試料観察方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子線装置を使用して試料表面の構造並びに電気的導通(電子ビームテスティング)等の検査、観察或いは評価を行う試料観察方法、及びそのような方法を用いたデバイスの製造方法に関し、詳しくは、最小線幅が0.1μm以下のデバイスパターンを有する試料(例えば、ウエハ等)の欠陥検査を高いスループットでかつ高精度・高信頼性で行う方法、並びにその方法を用いてプロセス途中のウエハ等を検査することにより歩留まり率を向上させることができるデバイスの製造方法に関する。
従来から、ウエハ表面にスポット状の電子ビームを照射してウエハ表面を走査し、ウエハから放出される二次電子又は反射電子を検出し、その検出信号からウエハ画像データを生成して、ウエハ上のセルとセルの画像データの比較、又はダイ毎の画像データと隣接する画像データとの比較を行うことにより欠陥を検出する装置及びそのような検査方法は知られている。また、ウエハ上に電子ビームを照射しそれから放出される二次電子又は反射電子を対物レンズ・投影レンズから構成される多段レンズ系を介して拡大し、二次電子の像を検出装置に結像させることにより欠陥を検出する写像投影方式の検査装置及びそのような検査方法も既に知られている。
特開平7−249393号公報 特開平11―132975号公報
走査型電子顕微鏡型式(以下、SEMと呼ぶ)の電子線装置は、電子ビームを試料表面に照射して試料検査を行うことで、光学式の検査装置に比較して高分解能の試料表面検査が可能である。また、写像投影型の電子線装置の場合には、電子ビームを試料上の大きな面積に対して一括照明を行うため高いスループットの検査が可能である。これらの電子線装置を使用してウエハ等の試料の欠陥を検出する場合には、一旦ウエハ上のセル対セルの画像データ比較、又はダイ毎の画像データと隣接する画像データとを比較することにより欠陥座標抽出を行い、その後、当該電子線装置とは別にSEMレビュー装置等の欠陥の種類判別を行うための観察装置により、抽出された欠陥部位での詳細な形状観察を行っている。更に、自動欠陥分類を行ってウエハ製造プロセスへの不良解析フィードバックを行っている。このように、従来ではSEMレビュー装置等のような別の装置を使用して詳細観察するため、当該別の装置へウエハを搬送する時間を必要とし、検査時間を増大させる大きな要因となっていた。更に、電子線装置及びSEMレビュー装置等の2台の装置を必要とするため、クリーンルーム内の床面積が増大するという問題もあった。
本発明が解決しようとする一つの課題は、従来のように別の装置を使用して詳細観察するのではなく、同一の電子線装置を使用して試料の詳細観察をすることができる試料観察方法を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、試料検査と平行して、欠陥座標抽出と詳細観察とを同時にリアルタイムで行うことができる試料観察方法を提供し、検査時間の短縮を図ることである。
本発明が解決しようとする別の課題は、上記のような試料観察方法を用いて、プロセス途中の試料を評価するデバイスの製造方法を提供することである。
上記課題は以下の手段により解決される。即ち、本願の発明の一つは、電子ビーム照射により試料表面の観察を行う試料観察方法において、試料表面に向けて前記電子ビームを照射する一次光学系と、前記試料表面の情報を得た電子を検出する二次光学系とを備えた電子線装置を使用し、前記電子ビームを試料表面に照射して試料表面の検査を行い、その検査に基づいて試料の欠陥部位を抽出した後、前記抽出された欠陥部位に再度電子ビームを照射して前記欠陥部位の拡大または詳細観察を行うようにしている。
本発明による試料観察方法の一つの実施形態において、前記電子線装置が複数本の電子ビームを照射する一次光学系を有しており、前記複数本の電子ビームの内少なくとも一本の電子ビームで試料表面の検査を行い、残りの電子ビームで前記詳細観察を行うようにしている。
本発明による試料観察方法の別の実施形態において、前記電子線装置を写像投影方式の光学系を有する装置とし、前記試料表面の検査及び詳細観察の双方を行うようにしている。
本発明による試料観察方法の更に別の実施形態において、前記詳細観察には写像投影方式の高倍観察モードを用いるようにしている。
本発明による試料観察方法の更に別の実施形態において、前記試料表面の検査には写像投影方式の光学系を使用し、前記詳細観察には、試料近傍に二次電子検出器を有する走査型電子顕微鏡方式の光学系を使用するようにしている。
本発明による試料観察方法の更に別の実施形態において、前記電子線装置の二次光学系にラインセンサーを設け、試料又はウエハステージを連続的に移動させながら試料表面の検査と前記詳細観察とを同時に行うようにしている。
本発明による試料観察方法の更に別の実施形態において、前記電子線装置の一次光学系において対物レンズと試料との間に制御電極を設け、前記制御電極に、ウエハ電位に対して0V〜10kVまでの電位を印加し、試料と前記制御電極間の電界を強めることにより二次電子収集効率を向上させ及び/又は歪みを低減させて、前記試料表面の検査及び詳細観察を行うようにしている。
本発明による試料観察方法の更に別の実施形態において、前記電子線装置の一次光学系において対物レンズと試料との間に制御電極を設け、前記制御電極に、ウエハ電位に対して1V〜−1kV程度の電位を印加し、試料と前記制御電極との間の電位差を減少させることにより光学倍率を増大させ及び/又は放電を抑制させて、前記試料表面の検査及び詳細観察を行うようにしている。
本願の別の発明は、上記の試料観察方法を使用して、プロセス途中のウエハ評価を行うデバイス製造方法である。
本願の更に別の発明では、電子ビーム照射により試料表面の観察を行う電子線装置において、電子源からの電子線を電子ビームに成形して試料表面に照射する一次光学系と、前記電子ビームの照射により放出された二次電子の像を投影し、投影された二次電子の像を検出する二次光学系と、検出された試料表面の検査及び詳細観察を行う画像処理装置とを備え、前記画像処理装置は、検査結果に基づいて試料の欠陥部位を抽出し、前記抽出された欠陥部位に再度電子ビームを照射することにより得られたデータに基づいて、前記欠陥部位の拡大または詳細観察を行うようにしている。
本発明による電子線装置の別の実施形態において、前記電子線装置が複数本の電子ビームを照射する一次光学系を有しており、前記複数本の電子ビームの内少なくとも一本の電子ビームで試料表面の検査を行い、残りの電子ビームで前記詳細観察を行うように構成している。
本発明による電子線装置の別の実施形態において、前記電子線装置を写像投影方式の光学系を有する装置とし、前記試料表面の検査及び詳細観察の双方を行うように構成している。
本発明による電子線装置の別の実施形態において、前記詳細観察のために、電子線装置の光学条件を写像投影方式の高倍観察モードに設定することができる。
本発明による電子線装置の別の実施形態において、写像投影方式の光学系と、試料近傍に二次電子検出器を有する走査型電子顕微鏡方式の光学系とを備え、前記写像投影方式の光学系で前記試料表面の検査を行い、前記走査型電子顕微鏡方式の光学系で前記詳細観察を行うように構成している。
本発明による電子線装置の別の実施形態において、試料又はウエハステージを連続的に移動させながら試料表面の検査と前記詳細観察とを同時に行うように、前記電子線装置の二次光学系にラインセンサーを設けている。
本発明による電子線装置の更に別の実施形態において、前記電子線装置の一次光学系において対物レンズと試料との間に制御電極を設け、前記制御電極に、ウエハ電位に対して0V〜10kVまでの電位を印加し、試料と前記制御電極間の電界を強めて二次電子収集効率を向上させ及び/又は歪みを低減させるように構成している。
本発明による電子線装置の更に別の実施形態において、前記電子線装置の一次光学系において対物レンズと試料との間に制御電極を設け、前記制御電極に、ウエハ電位に対して1V〜−1kV程度の電位を印加し、試料と前記制御電極との間の電位差を減少させることにより光学倍率を増大させ及び/又は放電を抑制させるように構成している。
本発明は、電子ビームを照射する一次光学系と、二次電子を検出して試料表面の画像を形成する二次光学系とを備えた電子線装置を使用し、電子ビームを試料表面に照射して試料表面の検査を行い、その検査画像に基づいて試料の欠陥部位を抽出した後、抽出された欠陥部位に再度電子ビームを照射して欠陥部位の拡大または詳細観察を行うようにすることにより、同一の電子線装置を使用して試料の詳細観察をすることが可能となった。
また、電子線装置の二次光学系にラインセンサーを設け、試料を連続的に移動させながら試料表面の検査と詳細観察とを同時に行うことにより、試料検査と平行して、欠陥座標抽出と詳細観察とを同時にリアルタイムで行うことができるようになった。
更に、半導体デバイスの検査工程に本発明に係る試料観察方法を用いることにより、微細なパターンを有する半導体デバイスでも、スループット良く検査できるので、全数検査が可能となり、製品の歩留まりの向上、欠陥製品の出荷防止が可能となった。
1.半導体検査装置
まず、本発明による試料表面の観察を行う試料観察方法及びそのための電子線装置を説明する前に、試料観察対象として表面にパターンが形成された基板すなわちウエハを検査する半導体検査装置の全体を説明する。
図1及び図2において、半導体検査装置1の主要構成要素が立面及び平面で示されている。
本実施形態の半導体検査装置1は、複数枚のウエハを収納したカセットを保持するカセットホルダ10と、ミニエンバイロメント装置20と、ワーキングチャンバを画成する主ハウジング30と、ミニエンバイロメント装置20と主ハウジング30との間に配置されていて、二つのローディングチャンバを画成するローダハウジング40と、ウエハをカセットホルダ10から主ハウジング30内に配置されたステージ装置50上に装填するローダー60と、真空ハウジングに取り付けられた電子線装置70と、を備え、それらは図1及び図2に示されるような位置関係で配置されている。半導体検査装置1は、更に、真空の主ハウジング30内に配置されたプレチャージユニット81と、ステージ装置上でのウエハの位置決めを行うためのアライメント制御装置87を構成する光学顕微鏡871とを備えている。
カセットホルダ10は、複数枚(例えば25枚)のウエハが上下方向に平行に並べられた状態で収納されたカセットc(例えば、アシスト社製のFOUPのようなクローズドカセット)を複数個(この実施形態では2個)保持するようになっている。このカセットホルダとしては、カセットをロボット等により搬送してきて自動的にカセットホルダ10に装填する場合にはそれに適した構造のものを、また人手により装填する場合にはそれに適したオープンカセット構造のものをそれぞれ任意に選択して設置できるようになっている。カセットホルダ10は、この実施形態では、自動的にカセットcが装填される形式であり、例えば昇降テーブル11と、その昇降テール11を上下移動させる昇降機構12とを備え、カセットcは昇降テーブル上に図2で鎖線図示の状態で自動的にセット可能になっていて、セット後、図2で実線図示の状態に自動的に回転されてミニエンバイロメント装置内の第1の搬送ユニットの回動軸線に向けられる。また、昇降テーブル11は図1で鎖線図示の状態に降下される。このように、自動的に装填する場合に使用するカセットホルダ、或いは人手により装填する場合に使用するカセットホルダはいずれも公知の構造のものを適宜使用すれば良いので、その構造及び機能の詳細な説明は省略する。
なお、カセットc内に収納される基板すなわちウエハは、検査を受けるウエハであり、そのような検査は、半導体製造工程中でウエハを処理するプロセスの後、若しくはプロセスの途中で行われる。具体的には、成膜工程、CMP、イオン注入等を受けた基板すなわちウエハ、表面に配線パターンが形成されたウエハ、又は配線パターンが未だに形成されていないウエハが、カセット内に収納される。カセットc内に収容されるウエハは多数枚上下方向に隔ててかつ平行に並べて配置されているため、任意の位置のウエハと後述する第1の搬送ユニットで保持できるように、第1の搬送ユニットのアームを上下移動できるようになっている。
図1ないし図3において、ミニエンバイロメント装置20は、雰囲気制御されるようになっているミニエンバイロメント空間21を画成するハウジング22と、ミニエンバイロメント空間21内で清浄空気のような気体を循環して雰囲気制御するための気体循環装置23と、ミニエンバイロメント空間21内に供給された空気の一部を回収して排出する排出装置24と、ミニエンバイロメント空間21内に配設されていて検査対象としての基板すなわちウエハを粗位置決めするプリアライナー25とを備えている。
ハウジング22は、頂壁221、底壁222及び四周を囲む周壁223を有していて、ミニエンバイロメント空間21を外部から遮断する構造になっている。ミニエンバイロメント空間を雰囲気制御するために、気体循環装置23は、図3に示されるように、ミニエンバイロメント空間21内において、頂壁221に取り付けられていて、気体(この実施形態では空気)を清浄にして一つ又はそれ以上の気体吹き出し口(図示せず)を通して清浄空気を真下に向かって層流状に流す気体供給ユニット231と、ミニエンバイロメント空間内において底壁222の上に配置されていて、底に向かって流れ下った空気を回収する回収ダクト232と、回収ダクト232と気体供給ユニット231とを接続して回収された空気を気体供給ユニット231に戻す導管233とを備えている。清浄空気の層流状の下方向の流れすなわちダウンフローは、主に、ミニエンバイロメント空間21内に配置された後述する第1の搬送ユニットによる搬送面を通して流れるように供給され、搬送ユニットにより発生する虞のある塵埃がウエハに付着するのを防止するようになっている。ハウジング22の周壁223のうちカセットホルダ10に隣接する部分には出入り口225が形成されている。
排出装置24は、前記搬送ユニットのウエハ搬送面より下側の位置で搬送ユニットの下部に配置された吸入ダクト241と、ハウジング22の外側に配置されたブロワー242と、吸入ダクト241とブロワー242とを接続する導管243と、を備えている。この排出装置24は、搬送ユニットの周囲を流れ下り搬送ユニットにより発生する可能性のある塵埃を含んだ気体を、吸入ダクト241により吸引し、導管243、244及びブロワー242を介してハウジング22の外側に排出する。
ミニエンバイロメント空間21内に配置されたアライナー25は、ウエハに形成されたオリエンテーションフラット(円形のウエハの外周に形成された平坦部分を言い、以下においてオリフラと呼ぶ)や、ウエハの外周縁に形成された一つ又はそれ以上のV型の切欠きすなわちノッチを光学的に或いは機械的に検出してウエハの軸線O−Oの周りの回転方向の位置を約±1度の精度で予め位置決めしておくようになっている。プリアライナーは請求項に記載された発明の検査対象の座標を決める機構の一部を構成し、検査対象の粗位置決めを担当する。このプリアライナー自体は公知の構造のものでよいので、その構造、動作の説明は省略する。
図1及び図2において、ワーキングチャンバ31を画成する主ハウジング30は、ハウジング本体32を備え、そのハウジング本体32は、台フレーム36上に配置された振動遮断装置すなわち防振装置37の上に載せられたハウジング支持装置33によって支持されている。ハウジング支持装置33は矩形に組まれたフレーム構造体331を備えている。ハウジング本体32はフレーム構造体331上に配設固定されていて、フレーム構造体上に載せられた底壁321と、頂壁322と、底壁321及び頂壁322に接続されて四周を囲む周壁323とを備えていてワーキングチャンバ31を外部から隔離している。この実施形態において、ハウジング本体及びハウジング支持装置33は、剛構造に組み立てられていて、台フレーム36が設置されている床からの振動がこの剛構造に伝達されるのを防振装置37で阻止するようになっている。ハウジング本体32の周壁323のうち後述するローダハウジングに隣接する周壁にはウエハ出し入れ用の出入り口325が形成されている。
ワーキングチャンバ31は公知の構造の真空装置(図示せず)により真空雰囲気に保たれるようになっている。台フレーム36の下には装置全体の動作を制御する制御装置2が配置されている。
図1、図2及び図4において、ローダハウジング40は、第1のローディングチャンバ41と第2のローディングチャンバ42とを画成するハウジング本体43を備えている。ハウジング本体43は底壁431と、頂壁432と、四周を囲む周壁433と、第1のローディングチャンバ41と第2のローディングチャンバ42とを仕切る仕切壁434とを有していて、両ローディングチャンバを外部から隔離できるようになっている。仕切壁434には両ローディングチャンバ間でウエハのやり取りを行うための開口すなわち出入り口435が形成されている。また、周壁433のミニエンバイロメント装置及び主ハウジングに隣接した部分には出入り口436及び437が形成されている。このローダハウジング40のハウジング本体43は、ハウジング支持装置33のフレーム構造体331上に載置されてそれによって支持されている。したがって、このローダハウジング40にも床の振動が伝達されないようになっている。ローダハウジング40の出入り口436とミニエンバイロメント装置のハウジング22の出入り口226とは整合されていて、そこにはミニエンバイロメント空間21と第1のローディングチャンバ41との連通を選択的に阻止するシャッタ装置27が設けられている。また、ローダハウジング40の出入り口437とハウジング本体32の出入り口325とは整合されていて、そこには第2のローディングチャンバ42とワーキンググチャンバ31との連通を選択的に密封阻止するシャッタ装置45が設けられている。更に、仕切壁434に形成された開口には、扉461によりそれを閉じて第1及び第2のローディングチャンバ間の連通を選択的に密封阻止するシャッタ装置46が設けられている。これらのシャッタ装置27、45及び46は、閉じ状態にあるとき各チャンバを気密シールできるようになっている。
第1のローディングチャンバ41内には、複数(この実施形態では2枚)のウエハを上下に隔てて水平の状態で支持するウエハラック47が配設されている。
ローディングチャンバ41及び42は、図示しない真空ポンプを含む公知の構造の真空排気装置(図示せず)によって高真空状態(真空度としては10-5〜10-6Pa)に雰囲気制御され得るようになっている。この場合、第1のローディングチャンバ41を低真空チャンバとして低真空雰囲気に保ち、第2のローディングチャンバ42を高真空チャンバとして高真空雰囲気に保ち、ウエハの汚染防止を効果的に行うこともできる。このような構造を採用することによってローディングチャンバ内に収容されていて次に欠陥検査されるウエハをワーキングチャンバ内に遅滞なく搬送することができる。このようなローディングチャンバを採用することによって、欠陥検査のスループットを向上させ、更に保管状態が高真空状態であることを要求される電子源周辺の真空度を可能な限り高真空度状態にすることができる。
第1及び第2のローディングチャンバ41及び42は、それぞれ真空排気配管と不活性ガス(例えば乾燥純窒素)用のベント配管(それぞれ図示せず)が接続されている。これによって、各ローディングチャンバ内の大気圧状態は不活性ガスベント(不活性ガスを注入して不活性ガス以外の酸素ガス等が表面に付着するのを防止する)によって達成される。
なお、電子線を使用する本発明の検査装置において、電子光学系の電子源として使用される代表的な六硼化ランタン(LaB6)等は一度熱電子を放出する程度まで高温状態に加熱された場合には、酸素等に可能な限り接触させないことがその寿命を縮めないために肝要であるが、電子光学系が配置されているワーキングチャンバにウエハを搬入する前段階で上記のような雰囲気制御を行うことにより、より確実に実行できる。
ステージ装置50は、主ハウジング30の底壁321上に配置された固定テーブル51と、固定テーブル上でY方向(図1において紙面に垂直の方向)に移動するYテーブル52と、Yテーブル上でX方向(図1において左右方向)に移動するXテーブル53と、Xテーブル上で回転可能な回転テーブル54と、回転テーブル54上に配置されたホルダ55とを備えている。そのホルダ55のウエハ載置面551上にウエハを解放可能に保持する。ホルダは、ウエハを機械的に或いは静電チャック方式で解放可能に把持できる公知の構造のものでよい。ステージ装置50は、サーボモータ、エンコーダ及び各種のセンサ(図示せず)を用いて、上記のような複数のテーブルを動作させることにより、載置面551上でホルダに保持されたウエハを電子線装置から照射される電子ビームに対してX方向、Y方向及びZ方向(図1において上下方向)に、更にウエハの支持面に鉛直な軸線の回り方向(θ方向)に高い精度で位置決めできるようになっている。Z方向の位置決めは、例えばホルダ上の載置面の位置をZ方向に微調整可能にしておけばよい。この場合、載置面の基準位置を微細径レーザによる位置測定装置(干渉計の原理を使用したレーザ干渉測距装置)によって検知し、その位置を図示しないフィードバック回路によって制御したり、それと共に或いはそれに代えてウエハのノッチ或いはオリフラの位置を測定してウエハの電子ビームに対する平面位置、回転位置を検知し、回転テーブルを微小角度制御可能なステッピングモータなどにより回転させて制御する。ワーキングチャンバ内での塵埃の発生を極力防止するために、ステージ装置用のサーボモータ521、531及びエンコーダ522、532は、主ハウジング30の外側に配置されている。
電子ビームに対するウエハの回転位置やX、Y位置を予め後述する信号検出系或いは画像処理系に入力することで得られる信号の基準化を図ることもできる。
ローダー60は、ミニエンバイロメント装置20のハウジング22内に配置されたロボット式の第1の搬送ユニット61と、第2のローディングチャンバ42内に配置されたロボット式の第2の搬送ユニット63とを備えている。
第1の搬送ユニット61は、駆動部611に関して軸線O1−O1の回りで回転可能になっている多節のアーム612を有している。多節のアームとしては任意の構造のものを使用できるが、この実施形態では、互いに回動可能に取り付けられた三つの部分を有している。第1の搬送ユニット61のアーム612の一つの部分すなわち最も駆動部611側の第1の部分は、駆動部611内に設けられた公知の構造の駆動機構(図示せず)により回転可能な軸613に取り付けられている。アーム612は、軸613により軸線O1−O1の回りで回動できると共に、部分間の相対回転により全体として軸線O1−O1に関して半径方向に伸縮可能になっている。アーム612の軸613から最も離れた第3の部分の先端には、公知の構造の機械式チャック又は静電チャック等のウエハを把持する把持装置616が設けられている。駆動部611は、昇降機構615により上下方向に移動可能になっている。
この第1の搬送ユニット61は、アーム612がカセットホルダに保持された二つのカセットcの内いずれか一方の方向M1又はM2に向かってアームが伸び、カセットc内に収容されたウエハを1枚アームの上に載せ或いはアームの先端に取り付けたチャック(図示せず)により把持して取り出す。その後アームが縮み(図2に示すような状態)、アームがプリアライナー25の方向M3に向かって伸長できる位置まで回転してその位置で停止する。するとアームが再び伸びてアームに保持されたウエハをプリアライナー25に載せる。プリアライナーから前記と逆にしてウエハを受け取った後はアームは更に回転し第2のローディングチャンバ41に向かって伸長できる位置(向きM4)で停止し、第2のローディングチャンバ41内のウエハ受け47にウエハを受け渡す。なお、機械的にウエハを把持する場合にはウエハの周縁部(周縁から約5mmの範囲)を把持する。これはウエハには周縁部を除いて全面にデバイス(回路配線)が形成されており、この部分を把持するとデバイスの破壊、欠陥の発生を生じさせるからである。
第2の搬送ユニット63も第1の搬送ユニットと構造が基本的に同じであり、ウエハの搬送をウエハラック47とステージ装置の載置面上との間で行う点でのみ相違する。
上記ローダー60では、第1及び第2の搬送ユニット61及び63は、カセットホルダに保持されたカセットからワーキングチャンバ31内に配置されたステージ装置50上への及びその逆のウエハの搬送をほぼ水平状態に保ったままで行い、搬送ユニットのアームが上下動するのは、単に、ウエハのカセットからの取り出し及びそれへの挿入、ウエハのウエハラックへの載置及びそこからの取り出し及びウエハのステージ装置への載置及びそこからの取り出しのときるだけである。したがって、大型のウエハ、例えば直径30cmのウエハの移動もスムースに行うことができる。
次にカセットホルダに支持されたカセットcからワーキングチャンバ31内に配置されたステージ装置50までへのウエハの搬送を順を追って説明する。
カセットホルダ10は、前述のように人手によりカセットをセットする場合にはそれに適した構造のものが、また自動的にカセットをセットする場合にはそれに適した構造のものが使用される。この実施形態において、カセットcがカセットホルダ10の昇降テーブル11の上にセットされると、昇降テーブル11は昇降機構12によって降下されカセットcが出入り口225に整合される。
カセットが出入り口225に整合されると、カセットに設けられたカバー(図示せず)が開きまたカセットcとミニエンバイロメントの出入り口225との間には筒状の覆いが配置されてカセット内及びミニエンバイロメント空間内を外部から遮断する。なお、ミニエンバイロメント装置20側に出入り口225を開閉するシャッタ装置が設けられている場合にはそのシャッタ装置が動作して出入り口225を開く。
一方第1の搬送ユニット61のアーム612は方向M1又はM2のいずれかに向いた状態(この説明ではM1の方向)で停止しており、出入り口225が開くとアームが伸びて先端でカセット内に収容されているウエハのうち1枚を受け取る。
アーム612によるウエハの受け取りが完了すると、アームは縮み、シャッタ装置を動作して出入り口を閉じ(シャッタ装置がある場合)、次にアーム612は軸線O1−O1の回りで回動して方向M3に向けて伸長できる状態になる。すると、アームは伸びて先端に載せられ或いはチャックで把持されたウエハをプリアライナー25の上に載せ、そのプリアライナーによってウエハの回転方向の向き(ウエハ平面に垂直な中心軸線の回りの向き)を所定の範囲内に位置決めする。位置決めが完了すると搬送ユニット61はアームの先端にプリアライナー25からウエハを受け取ったのちアームを縮ませ、方向M4に向けてアームを伸長できる姿勢になる。するとシャッタ装置27の扉272が動いて出入り口226及び436を開き、アーム612が伸びてウエハを第1のローディングチャンバ41内のウエハラック47の上段側又は下段側に載せる。なお、前記のようにシャッタ装置27が開いてウエハラック47にウエハが受け渡される前に、仕切壁434に形成された開口435はシャッタ装置46の扉461により気密状態で閉じられている。
上記第1の搬送ユニットによるウエハの搬送過程において、ミニエンバイロメント装置のハウジングの上に設けられた気体供給ユニット231からは清浄空気が層流状に流れ(ダウンフローとして)、搬送途中で塵埃がウエハの上面に付着するのを防止する。搬送ユニット周辺の空気の一部(この実施形態では供給ユニットから供給される空気の約20%で主に汚れた空気)は排出装置24の吸入ダクト241から吸引されてハウジング外に排出される。残りの空気はハウジングの底部に設けられた回収ダクト232を介して回収され再び気体供給ユニット231に戻される。
ローダハウジング40の第1のローディングチャンバ41内のウエハラック47内に第1の搬送ユニット61によりウエハが載せられると、シャッタ装置27が閉じて、ローディングチャンバ41内を密閉する。すると、第1のローディングチャンバ41内には不活性ガスが充填されて空気が追い出された後、その不活性ガスも排出されてそのローディングチャンバ41内は真空雰囲気にされる。この第1のローディングチャンバの真空雰囲気は低真空度でよい。ローディングチャンバ41内の真空度がある程度得られると、シャッタ装置46が動作して扉461で密閉していた出入り口434を開き、第2の搬送ユニット63のアーム632が伸びて先端の把持装置でウエハ受け47から1枚のウエハを受け取る(先端の上に載せて或いは先端に取り付けられたチャックで把持して)。ウエハの受け取りが完了するとアームが縮み、シャッタ装置46が再び動作して扉461で出入り口435を閉じる。なお、シャッタ装置46が開く前にアーム632は予めウエハラック47の方向N1に向けて伸長できる姿勢になる。また、前記のようにシャッタ装置46が開く前にシャッタ装置45の扉452で出入り口437、325を閉じていて、第2のローディングチャンバ42内とワーキングチャンバ31内との連通を気密状態で阻止しており、第2のローディングチャンバ42内は真空排気される。
シャッタ装置46が出入り口435を閉じると、第2のローディングチャンバ内は再度真空排気され、第1のローディングチャンバ内よりも高真空度で真空にされる。その間に、第2の搬送ユニット61のアームはワーキングチャンバ31内のステージ装置50の方向に向いて伸長できる位置に回転される。一方ワーキングチャンバ31内のステージ装置では、Yテーブル52が、Xテーブル53の中心線X0−X0が第2の搬送ユニット63の回動軸線O2−O2を通るX軸線X1−X1とほぼ一致する位置まで、図2で上方に移動し、また、Xテーブル53は図2で最も左側の位置に接近する位置まで移動し、この状態で待機している。第2のローディングチャンバがワーキングチャンバの真空状態と略同じになると、シャッタ装置45の扉452が動いて出入り口437、325を開き、アームが伸びてウエハを保持したアームの先端がワーキングチャンバ31内のステージ装置に接近する。そしてステージ装置50の載置面551上にウエハを載置する。ウエハの載置が完了するとアームが縮み、シャッタ装置45が出入り口437、325を閉じる。
以上は、カセットc内のウエハをステージ装置上に搬送するまでの動作に付いて説明したが、ステージ装置に載せられて処理が完了したウエハをステージ装置からカセットc内に戻すには前述と逆の動作を行って戻す。また、ウエハラック47に複数のウエハを載置しておくため、第2の搬送ユニットでウエハラックとステージ装置との間でウエハの搬送を行う間に、第1の搬送ユニットでカセットとウエハラックとの間でウエハの搬送を行うことができ、検査処理を効率良く行うことができる。
電子線装置70は、ハウジング本体32に固定された鏡筒71を備え、その中には、一次光学系と、二次光学系と、検出系とが設けられている。一次光学系と二次光学系とで電子光学系を構成する。電子線装置70については、後ほど実施例1ないし5に関して詳細に説明する。
プレチャージユニット81は、図1に示されるように、ワーキングチャンバ31内で電子線装置70の鏡筒71に隣接して配設されている。本検査装置では検査対象である基板すなわちウエハに電子線を走査して照射することによりウエハ表面に形成されたデバイスパターン等を検査する形式の装置であるから、電子線の照射により生じる二次電子等の情報をウエハ表面の情報とするが、ウエハ材料、照射電子のエネルギ等の条件によってウエハ表面が帯電(チャージアップ)することがある。更に、ウエハ表面でも強く帯電する箇所、弱い帯電箇所が生じる可能性がある。ウエハ表面の帯電量にむらがあると二次電子情報もむらを生じ、正確な情報を得ることができない。そこで、本実施形態では、このむらを防止するために、荷電粒子照射部811を有するプレチャージユニット81が設けられている。検査するウエハの所定の箇所に検査電子を照射する前に、帯電むらをなくすためにこのプレチャージユニットの荷電粒子照射部811から荷電粒子を照射して帯電のむらを無くす。このウエハ表面のチャージアップは予め検出対称であるウエハ面の画像を形成し、その画像を評価することで検出し、その検出に基づいてプレチャージユニット81を動作させる。
また、このプレチャージユニットでは一次電子線をぼかして照射してもよい。
アライメント制御装置87は、ステージ装置50を用いてウエハWを電子線装置70に対して位置決めさせる装置であって、ウエハを光学顕微鏡871を用いた広視野観察による概略合わせ(電子光学系によるよりも倍率が低い測定)、電子線装置70の電子光学系を用いた高倍率合わせ、焦点調整、検査領域設定、パターンアライメント等の制御を行うようになっている。このように光学系を用いて低倍率でウエハを検査するのは、ウエハのパターンの検査を自動的に行うためには、電子線を用いた狭視野でウエハのパターンを観察してウエハライメントを行う時に、電子線によりアライメントマークを容易に検出する必要があるからである。
光学顕微鏡871は、ハウジングに設けられ(ハウジング内で移動可能な設けられていてもよい)ており、光学顕微鏡を動作させるための光源も図示しないがハウジング内に設けられている。また高倍率の観察を行う電子光学系は電子線装置70の電子光学系(一次光学系710及び二次光学系730)を共用するものである。その構成を概略図示すれば、図6に示されるようになる。ウエハ上の被観察点を低倍率で観察するには、ステージ装置50のXステージ53をX方向に動かすことによってウエハの被観察点を光学顕微鏡の視野内に移動させる。光学顕微鏡871で広視野でウエハを視認してそのウエハ上の観察すべき位置をCCD872を介してモニタ873に表示させ、観察位置をおおよそ決定する。この場合光学顕微鏡の倍率を低倍率から高倍率に変化させてもよい。
次に、ステージ装置50を電子線装置70の光軸と光学顕微鏡871の光軸との間隔δxに相当する距離だけ移動させて光学顕微鏡で予め決めたウエハ上の被観察点を電子線装置の視野位置に移動させる。この場合、電子線装置の軸線O3−O3と光学顕微鏡871の光軸O4−O4との間の距離(この実施形態ではX軸線に沿った方向にのみ両者は位置ずれしているものとするが、Y軸方向及びY軸方向に位置ずれしていてもよい)δxは予めわかっているのでその値δxだけ移動させれば被観察点を視認位置に移動させることができる。電子線装置の視認位置への被観察点の移動が完了した後、電子光学系により高倍率で被観察点をSEM撮像して画像を記憶したり又はCCD761を介してモニタ765に表示させる。
このようにして電子光学系による高倍率でウエハの観察点をモニタに表示させた後、公知の方法によりステージ装置50の回転テーブル54の回転中心に関するウエハの回転方向の位置ずれすなわち電子光学系の光軸O3−O3に対するウエハの回転方向のずれδθを検出し、また電子線装置に関する所定のパターのX軸及びY軸方向の位置ずれを検出する。そしてその検出値並びに別途得られたウエハに設けられた検査マークのデータ或いはウエハのパターンの形状等に関するデータに基づいてステージ装置50の動作を制御してウエハのアライメントを行う。
2.試料観察をする方法の実施例
以下図面7ないし14を参照しながら、図1の半導体検査装置1を使用して本発明による試料観察をする方法の実施例を説明する。本実施例においては、
(1)図1の電子線装置70を単一の電子ビーム(シングルビーム)による写像投影方式とし、電子ビームを試料表面に垂直な方向に照射して、試料の写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う場合(実施例1)、
(2)図1の電子線装置70をシングルビームによる写像投影方式とし、電子ビームを試料表面に対して斜め方向から照射して、試料の写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う場合(実施例2)、
(3)図1の電子線装置70を複数の電子ビーム(マルチビーム)による写像投影方式とし、電子ビームを試料表面に対して斜め方向から照射して、試料の写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う場合(実施例3)、
(4)図1の電子線装置70をマルチビームによる写像投影方式とし、電子ビームを試料表面に対して斜め方向から照射して、試料の写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位でのSEM詳細観察を行う場合(実施例4)、及び
(5)図1の電子線装置70をマルチビームによる写像投影方式とし、電子ビームを試料表面に垂直に照射して、試料の写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位でのSEM詳細観察を同時にリアルタイムで行う場合(実施例5)、
について説明する。
図7には、図1の電子線装置70の実施例1における、シングルビームによる写像投影方式の電子線装置70が模式的に示されている。この電子線装置70は、電子銃から放出された電子線を所定の断面形状に成形し、成形された電子ビームを検査されるべき試料例えばウエハSの表面上に照射する一次光学系710と、ウエハSから放出された二次電子を検出器に結像させる二次光学系730とを備えている。
一次光学系710は、電子線を電子源711から引き出すためのカソード712と、電子線を加速するアノード713(電子源711、カソード712とアノード713とで電子銃を構成する)と、静電レンズ714と、電子線を所定の断面形状に成形するアパーチャ715と、電子ビームを集束する4重極レンズ716と、アライナー717とを備え、それらは、図7に示すように、ウエハSの表面に垂直な方向に対し一定の角度を有していて、電子銃を最上部にして順に配置されている。一次光学系710は更に、電子ビームを偏向すると共にウエハSからの二次電子を分離するE×B分離器718と、静電型の対物レンズ719と、制御電極720とを備え、これらはウエハSの表面に垂直な方向に沿って順に配置されている。
制御電極は厚さ1mmないし2mmの金属円盤の中央に直径Φ2mmの穴を有し、対物レンズ719とウエハSとの間にウエハSから2mmの位置に設置されている。二次電子を写像投影方式で検出する場合は制御電極720に0V〜+2kV(もしくはウエハ電位に対して0V〜10kV)程度の電位をかけることにより、ウエハSと制御電極720間の電界を強め、ウエハからの二次電子が加速されるため、二次電子の収集効率を高めることができる。本実施例では+2kVをかけることにより制御電極が無い場合に比べて二次電子の収集効率を約3倍に高めることができる。この効率は開口アパーチャ(NA:図示せず)の穴径に依存する。また、ウエハSと制御電極720間の電界が強められると、ウエハ表面の電界の乱れに対しての影響が低減される。例えば、ウエハエッジ付近のパターンは電界が大きく変化しているために歪みが認められるが、+2kVの電位を制御電極720にかけることにより、歪みを1/5以下に低減することができる。更に、「(3)詳細欠陥撮像条件の設定」の項において記述されているように、反射電子を検出する場合、制御電極720にウエハと同じ電位から−4kV(もしくはウエハ電位に対して1V〜−1kV)までの電位をかけることにより、光学倍率を2〜3倍に向上させることができる(例えば、光学倍率が320倍の時1000倍以上を得ることができる)。この場合、ウエハSと制御電極720間の電界が弱められる(0にもできる)ため、絶縁部が大きく放電が起きやすいパターンを有するウエハを観る場合に、放電を抑制することができる。
二次光学系730は、E×B分離器718で分離されたウエハSからの二次電子の光軸Oに沿ってウエハSの表面に対して垂直な方向に配置されており、投影レンズ731、732と、マイクロチャネルプレート(MCP)733、蛍光板734、リレーレンズ735,及びタイムディレイインテグレーション(TDI)若しくはCCDカメラ736と、画像処理装置737とを備えている。上記各構成要素は公知のものであってもよく、それらの構造の詳細説明は省略する。
次に上記構成の電子線装置70を使用してウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う方法を説明する。ウエハに照射される電子ビームは所定の照射面を持っており、また、電子ビームの照射によりウエハから放出される二次電子も所定の放射面を持っている。照射面と放射面は略等しく、大きさ及び形状を変えることができる。例えば、形状は、円形、楕円形或いは矩形とすることができ、楕円形はその比を1:1から1:6程度の比とし、また、矩形においても同様に1:1から1:6程度の比とすることができる。更に、楕円形及び矩形の大きさは、短い方の長さが20〜200μmとすることができる。電子源からの4.5keVで加速された電子線はアノード713、静電レンズ714及びアパーチャ715を通って電子ビームに成形され、この電子ビームは4重極レンズ716、アライナー717、E×B分離器718、対物レンズ719及び制御電極720を通過して、入射エネルギーが500eVかつビーム照明エリアが約φ200μmでウエハS上に照射される。ウエハ表面から放出された電子は二次光学系730の対物レンズ719及び投影レンズ731、732により拡大倍率65倍でMCP33に結像する。次にMCP33により拡大投影された検出電子は増倍され蛍光板734で光信号に変換される。この二次元の光信号はリレーレンズ735によりTDI若しくはCCDカメラ736に導かれて電気信号に変換される。電気信号に変換されたパターン画像データは、画像処理表示装置737にメモリとして格納され、ウエハの全面の検査画像が形成される。TDI736ではウエハSを連続移動しながら二次元画像信号の取得ができるため、高速で画像信号を取得することが可能である。
画像処理装置737においては、ウエハ全面の検査画像に基づいて下記の方法でウエハSの欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う。
(1)ウエハ全面検査
まず、通常の欠陥検査のEO光学条件、例えば、入射エネルギ500eV(加速電圧:マイナス4.5keV、ウエハ電位:マイナス4.0keV)、トータル照射ビーム電流1.6μA、照明エリアφ250μmでウエハ上に電子ビーム照射を行い、写像投影型の光学倍率160倍、ステージ装置速度15mm/secのTDI連続撮像(TDIのピクセル分解能は0.1μm)で、φ200mmのウエハ全面検査をスループット1時間で行う。
(2)欠陥座標抽出
TDI画像は画像処理表示装置737上のメモリに格納されて、画像処理表示装置737上の欠陥抽出アルゴリズムにおいて、被検査ダイと参照用ダイというようにダイ同士で比較するか、又は、同一ダイ内で周期構造をなしているセル(メモリ)とセルとを比較することにより差分画像から欠陥抽出を行う。また、ウエハ上の欠陥座標のデータが、欠陥番号と対応して、順次画像処理表示装置737上のメモリに格納される。モニター上に欠陥番号と座標のリスト(図13)及びウエハマップ上に欠陥位置(図14)が表示される。
(3)詳細欠陥撮像条件の設定
次に、詳細欠陥撮像時のEO光学条件として、入射エネルギ500〜1keV(加速電圧:マイナス4.0keV、ウエハ電位:マイナス3〜3.5keV)、トータル照射ビーム電流1.6μA、四重極レンズ716の電圧条件の変更により、照明エリアをφ250μmからφ30μmに絞り、高倍率観察時のS/N比を補う。更に、制御電極720をマイナス4.0keVとして、ウエハと制御電極720との間の電位差を無くして無電界とし、詳細欠陥撮像に必要とされる写像投影型の光学倍率1000倍、ピクセル分解能20nmのCCD又はTDIスチルを用いて欠陥撮像を行う。
(4)詳細欠陥画像取得
一つの欠陥撮像にはCCD撮像で1フレーム33msec×16回積算として約0.5sec程度の時間しか必要とせず、詳細欠陥画像取得に要する時間の殆どは欠陥座標位置へのステージ移動に費やされるから、ステージ移動が最短となるように、欠陥位置の検査順番を並び替えて観察を行う。並び替え後の欠陥番号と座標データを基にして順に欠陥座標位置にステージ移動を行い、上述(3)の撮像条件において詳細欠陥画像の取得を順次行う。このように取得された詳細欠陥画像は、上述の欠陥リスト上の番号を指定することにより、画面上に表示するか又は欠陥リスト上に一覧表示することができる。
(5)自動欠陥分類(ADC:オート ディフェクト クラシフィケーション)
更に、詳細欠陥画像はADC等のアルゴリズムにおいて画像処理表示装置737上で処理される。例えば、DRAM等の配線工程上の欠陥画像を処理する場合であって、配線間のショートや配線オープン(断線)並びに層間接続孔工程の場合には、ビアコンタクト異常、又はパーティクル等に分類され、発生頻度のデータが画像処理表示装置37にグラフ表示される。これらのデータにより、ウエハ製造プロセス中の露光、エッチング、及び成膜条件へのフィードバックを行い、更にパーティクル発生環境や発生箇所を特定することでパーティクル発生を抑制する。このようにしてウエハ製造プロセスの歩留まりを向上することができる。
図8には、図1の電子線装置70の実施例2における、シングルビームによる写像投影方式の電子線装置70Aが模式的に示されている。この電子線装置70Aは、一次光学系710Aをウエハに対して平行に配置し扇型偏向器721を設けている点及び二次光学系730AにE×B分離器を備えていない点を除き、実施例1の電子線装置(図7)の場合と同じ構成である。本実施例においては、電子ビームを試料表面に対して斜め方向から照射するように、まず、電子ビームをウエハに対して平行に導き、アライナー717を通過した後扇型偏向器721で斜め方向から照射するようにしている。
ウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う方法については実施例1の場合と同じである。
図9には、図1の電子線装置70の実施例3における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置70Bが模式的に示されている。この電子線装置70Bは、電子線装置に複数の一次光学系710Aを設けた点を除いて、実施例2の電子線装置70Aと同じ構成である。複数本の電子ビームをウエハ上に照射できるので、ウエハからの放出比の低い反射電子モードで観察する場合には、全電子ビームの内幾本か(例えば4本の電子ビームの内3本)を同一の検査領域に同時に照射することでS/N比を向上させることができる。また、詳細観察を続いて行う場合に、残りの電子ビーム(4本の電子ビームの内残りの一本)の光学条件を詳細観察用に用途限定して、予め無電界反射電子モード(高倍)の光学条件(即ち、一次光学系のビーム照明エリアをφ30μm、加速電圧を4kV、ウエハ電位をマイナス3〜3.5kV、並びに制御電極720の追い返し電位をマイナス4kVとすること)に設定しておくことで、光学条件設定に要する時間を短縮できる。
ウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での写像詳細観察を行う方法については実施例1及び2の場合と同じである。
図10には、図1の電子線装置70の実施例4における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置70Cが模式的に示されている。本実施例の電子線装置70Cは、実施例3の電子線装置70Bと略同じ構成であるが、電子ビーム照射位置の近傍でかつウエハSの近傍にホトマル又はラインセンサ750が配置されている。このホトマル750は二次電子を検出してSEM画像を形成する。また、アライナー717の制御電源722が設けられている。
次に、ウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での詳細観察を行う方法を説明する。本実施例では、一次光学系の全電子ビームの内幾本かの電子ビームで写像投影方式によりウエハの全面の画像を形成し、欠陥部位の詳細観察は残りの電子ビームを使用してSEM方式で行う。各一次光学系の電子ビームはウエハ上でスポットとなるように4重極レンズ716の条件等が予め調整されている。
(1)まず、ステージ装置50を15mm/secの速度で連続移動しながらTDI736を使用して写像投影方式でウエハ全面の画像を形成する。この時、これら幾本かの電子ビームは同一検査領域に同時に照射されるためS/N比を向上させることができる。
(2)次に、ウエハ全面の画像に基づいて、画像処理装置737内の欠陥検査プログラムでセル対セル若しくは画像のダイ毎の比較をし、欠陥位置座標の抽出を行う。
(3)抽出後、画像処理装置737はアライナー717用の制御電源722に信号を与えて、欠陥位置座標に対応する領域に当該残りの電子ビーム(スポット径φ10nm)を移動する。
(4)更に、ステージ速度に追従できるように当該残りの電子ビームを移動させながら照射、走査を行う(図11参照)。照射された領域から放出された二次電子はホトマル(又はラインセンサ)750で検出され、SEM画像が形成される。このSEM画像によりウエハの欠陥部位での詳細観察を行う。
図11には、図1の電子線装置70の実施例5における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置70Dが模式的に示されている。この電子線装置70Dにおいては、複数の光学系の内一方は写像投影方式の光学系70D−1であり、他方は写像投影方式の光学系70D−1とは独立して設けられたSEM方式の光学系70D−2である。ウエハ全面の写像検査及び欠陥部位の抽出を写像投影方式の光学系70D−1で行いつつ、取得された欠陥部位での詳細観察を独立したSEM方式の光学系70D−2で行う。従って、ウエハ全面の写像検査、欠陥部位の抽出及び欠陥部位での詳細観察を並列してリアルタイムで行うことができる。写像投影方式の光学系70D−1は、実施例4の電子線装置70Cと略同じ構成であるが、MCP、蛍光板及びリレーレンズは設けられていない。また、SEM方式の光学系70D−2は実施例4の場合と同様に作動する。
図12は、ウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での詳細観察を行うフローチャートを示している。本実施例の電子線装置70Dでは、ウエハの全面の画像形成は写像投影方式の光学系70D−1を使用し、欠陥部位の詳細観察は別個のSEM方式の光学系70D−2を使用して行う。
(1)まず、ステージ装置50を連続移動しながら写像投影方式の光学系70D−1で所定の照明エリアS1を照射し、TDI736を使用して写像投影方式でウエハ全面の画像を形成する。・・・F1
(2)次に、ウエハ全面の画像に基づいて、画像処理装置737内の欠陥検査アルゴリズムでセル対セル若しくは画像のダイ毎の比較をし、欠陥位置座標の抽出を行う。・・・F2、F3
(3)抽出後、画像処理装置737はアライナー717用の制御電源722に信号を与えて、欠陥位置座標に対応する領域S2にSEM方式の光学系70D−2を移動する。・・・F4
(4)更に、ステージ速度に追従できるようにSEM方式の光学系70D−2を移動させながら欠陥位置座標に対応する領域S2の照射、走査を行う。照射された領域S2から放出された二次電子はホトマル750で検出され、SEM画像が形成される。・・・F5
(5)SEM画像の詳細観察を行い、オープン、ショート又は疑似等の自動欠陥分類(ADC)を行ってウエハ製造プロセスに不良解析等のフィードバックを行う。・・・F6
このように、ウエハの全面検査と欠陥部位での詳細観察とを並列してリアルタイムで処理できる。従って、検査時間を大幅に低減できる。
3.半導体デバイスの製造方法
次に、図15及び図16を参照して本発明による半導体デバイスの製造方法を説明する。図15は本発明による半導体デバイスの製造方法の一実施例を示すフローチャートである。この実施例の工程は以下の主工程を含んでいる。
(1)ウエハを製造するウエハ製造工程(又はウエハを準備するウエハ準備工程)・・・901
(2)露光に使用するマスクを製造するマスクを製造するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)・・・907,908
(3)ウエハに必要な加工処理を行うウエハプロセッシング工程・・・903
(4)ウエハ上に形成されたチップを一個づつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程・・・904、905
(5)できたチップを検査するチップ検査工程・・・906
なお、上記のそれぞれの主工程は更に幾つかのサブ工程からなっている。
これらの主工程の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼすのが(3)のウエハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリーやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウエハプロセッシング工程は以下の各工程を含んでいる。
(1)絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、或いは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)・・・910
(2)この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程・・・910
(3)薄膜層やウエハ基板を選択的に加工するためにマスク(レクチル)を用いてレジストパターンを形成するリソグラフィー工程・・・909
(4)レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる)・・・910
(5)イオン・不純物注入拡散工程・・・910
(6)レジスト剥離工程・・・910
(7)加工されたウエハを検査する検査工程・・・911
なお、ウエハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い(912)、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
図16は、図15のウエハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程(909)を示すフローチャートである。リソグラフィー工程は以下の各工程を含む。
(1)前段の工程で回路パターンが形成されたウエハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程・・・909−1
(2)レジストを露光する工程・・・909−2
(3)露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程・・・909−3
(4)現像されたレジストパターンを安定化するためのアニール工程・・・909−4
上記の半導体デバイス製造工程、ウエハプロセッシング工程、及びリソグラフィー工程については、周知のものでありこれ以上の説明を要しないであろう。
上記(7)の検査工程に本発明に係る欠陥検査方法及び電子線装置を用いると、微細なパターンを有する半導体デバイスでも、スループット良く検査できるので、全数検査が可能となり、製品の歩留まりの向上、欠陥製品の出荷防止が可能となる。
4.検査工程における検査手順
次に、上記(7)の検査工程における検査手順について図17を用いて説明する。
4−1.検査
一般に電子線を用いた欠陥検査装置は高価であり、またスループットも他のプロセス装置に比べて低いために、現状では最も検査が必要と考えられている重要な工程(例えばエッチング、成膜、又はCMP(化学機械研磨)平坦化処理等)の後に、また、配線工程ではより微細な配線工程部分、すなわち配線工程の1から2工程、及び前工程のゲート配線工程等に利用されている。特に、デザイン・ルールが100nm以下、即ち、100nm以下の線幅を有する配線や直径100nm以下のビア・ホール等の形状欠陥や電気的欠陥を見つけ、また、プロセスにフィードバックすることが重要である。
検査されるウエハは大気搬送系及び真空搬送系を通して、超精密X−Yステージ装置上に位置合わせ後、静電チャック機構等により固定され、以後、(図112)の手順に従って欠陥検査等が行われる。はじめに光学顕微鏡により、必要に応じて各ダイの位置確認や、各場所の高さ検出が行われ記憶される。光学顕微鏡はこの他に欠陥等の見たい所の光学顕微鏡像を取得し、電子線像との比較等にも使用される。次に電子光学系の条件設定を行い、電子線像を用いて、光学顕微鏡で設定された情報の修正を行い、精度を向上させる。次にウエハの種類(どの工程後か、ウエハのサイズは200mmか、300mmか等)に応じたレシピの情報を装置に入力し、以下検査場所の指定、電子光学系の設定、検査条件の設定等を行なった後、画像取得を行ないながら通常はリアルタイムで欠陥検査を行なう。セル同士の比較、ダイ比較等が、アルゴリズムを備えた高速の情報処理システムにより検査が行なわれ、必要に応じてCRT等に結果を出力や、メモリーへ記憶を行なう。
4−2.検査方法
4−2−1概要
検査の基本的流れを、図18に示す。まずアライメント動作113・1を含んだウエハ搬送の後、検査に関係する条件等を設定したレシピを作成する(113・2)。レシピは被検査ウエハに最低1種類は必要であるが、複数の検査条件に対応するために、1枚の被検査ウエハに対して、複数のレシピが存在しても構わない。また同一パターンの被検査ウエハが複数枚ある場合、一種類のレシピで複数のウエハを検査しても構わない。図18の経路113・3はこの様に過去に作成されたレシピで検査する場合、検査動作直前にレシピの作成が不要である事を示している。
以下、図18において、検査動作113・4は、レシピに記載された条件、シーケンスに従いウエハの検査を行う。欠陥抽出は、検査動作中に欠陥を発見するごとに即時行われ、
a)欠陥分類(113・5)を行い、結果出力ファイルに抽出欠陥情報と欠陥分類情報を追加する動作
b)抽出欠陥画像を画像専用結果出力ファイルもしくは、ファイルに追加する動作
c)抽出欠陥の位置などの欠陥情報を操作画面上に表示する動作
をほぼ並列に実行する。
被検査ウエハ単位で検査が終了すると、
a)結果出力ファイルをクローズして保存する動作
b)外部からの通信が検査結果を要求する場合、検査結果を送る動作
c)ウエハを排出する動作
をほぼ並列に実行する。
連続的にウエハを検査する設定がなされている場合、次の被検査ウエハを搬送して、前記一連の動作を繰り返す。
以下、図18フローについて、さらに詳細を述べる。
(1)レシピ作成
レシピとは、検査に関係する条件等の設定ファイルであり保存する事も可能である。検査時もしくは検査前にレシピを使用して装置設定を行うが、レシピに記載された検査に関係する条件とは、
a)検査対象ダイ
b)ダイ内部検査領域
c)検査アルゴリズム
d)検出条件(検査感度等、欠陥抽出に必要な条件)
e)観察条件(倍率、レンズ電圧、ステージ装置速度、検査順序等、観察に必要な条件)
などである。具体的なc)検査アルゴリズムは後述する。
この中で、検査対象ダイの設定は、図19に示される様に、操作画面に表示されたダイマップ画面に対して、検査するダイをオペレータが指定する。図19の例では、ウエハ端面のダイ1、前工程で明らかに不良と判定されたダイ2をグレイアウトして検査対象から削除し、残りを検査対象ダイとしている。また、ウエハ端面からの距離や前工程で検出されたダイの良否情報をもとに自動的に検査ダイを指定する機能も有している。
また、ダイ内部の検査領域の設定は、図20に示される様に操作画面に表示されたダイ内部検査領域設定画面に対して、検査領域をオペレータが光学顕微鏡もしくはEB顕微鏡により取得した画像をもとにマウス等の入力機器で指定する。図20の例では、実線で指した領域115・1と破線で指した領域115・2を設定している。
領域115・1は、ダイのほぼ全体を設定領域としている。検査アルゴリズムは隣接ダイ比較法(ダイ−ダイ検査)としこの領域に対する検出条件、観察条件の詳細は、別に設定する。領域115・2は、検査アルゴリズムをアレイ検査(検査)としこの領域に対する検出条件、観察条件の詳細は、別に設定する。すなわち複数の検査領域の設定が可能でかつ、検査領域は、それぞれ独自の検査アルゴリズムや検査感度を条件設定出来る。また検査領域は重ね合わせる事も可能で、同じ領域に対して、異なる検査アルゴリズムを同時に処理することも可能である。
(2)検査動作
検査は、被検査ウエハに対して図21の様にある走査幅に細分され走査する。走査幅は、ほぼラインセンサの長さで決まるが、ラインセンサの端部が少し重なる様に設定してある。これは検出した欠陥を最終的に統合処理する場合にライン間の連続性を判断する為や比較検査を行う際に画像アライメントするための余裕を確保する為である。その重ね量は2048ドットのラインセンサに対して16ドット程度である。
走査方向およびシーケンスを、模式的に図22に示す。すなわち、検査時間短縮のために双方向動作Aや、機械制限からの単方向動作Bなどが、オペレータより選択出来る構成になっている。
またレシピの検査対象ダイ設定を元に走査量を減らす動作を自動演算して検査する機能も有している。図23は検査ダイが1個の場合の走査例で、不要な走査は行わない。
4−2−2 検査アルゴリズム
本装置で行う検査のアルゴリズムは、大別して
1.アレイ検査(セル検査)
2.ランダム検査(ダイ検査)
の2種類である。ランダム検査は比較対象により、さらに以下のように区分される。
a)隣接ダイ比較法(Die-Die検査)
b)基準ダイ比較法(Die-AnyDie検査)
c)CADデータ比較法(CadData-AnyDie検査)
一般にゴールデンテンプレート方式と呼ばれる方式は、前記b)とc)を表しており、基準ダイ比較法においては基準ダイをゴールデンテンプレートとする、CADデータ比較法おいてはCADデータをゴールデンテンプレートとする。
4−2−2−1 アレイ検査(セル検査)
以下、各アルゴリズムの動作を述べる。
アレイ検査は、周期構造の検査に適用される。DRAMセルなどはその一例である。
検査は、基準とする参照画像と被検査画像の比較を行い、その差分を欠陥として抽出する。参照画像と被検査画像は、二値化画像でも検出精度を向上するため多値画像でも構わない。
欠陥は、参照画像と被検査画像の差分そのものでも良いが、検出した差分の差分量や差分のある画素の合計面積などの差分情報を元にして、誤検出を防ぐための2次的な判定を行っても良い。
アレイ検査においては、参照画像と被検査画像の比較は構造周期単位で行われる。すなわちCCDなどで一括取得した画像を読み出しながら1構造周期単位で比較しても良いし、参照画像がn個の構造周期単位であれば、n個の構造周期単位を同時に比較できる。
参照画像の生成方法の一例を図24に示す、ここでは1構造周期単位で比較する例を述べるので1構造周期単位生成を表す。同じ方法で周期数をnにする事も可能である。
前提として図24での検査方向はAである。また周期4を被検査周期とする。周期の大きさはオペレータが画像を見ながら入力するので、図24において周期1から6は容易に認識できる。
参照周期画像は、各画素において被検査周期直前の周期1から3を加算し平均して生成する。1から3いずれかに欠陥が存在しても平均処理されるので影響は少ない。この形成された参照周期画像と被検査周期画像4を比較して欠陥の抽出を行う。
次に被検査周期画像5を検査する場合、周期2から4を加算平均して参照周期画像を生成する。以下同様に被検査周期画像取得以前に得た画像より、被検査周期画像を生成して検査を連続させる。
4−2−2−2 ランダム検査(ダイ検査)
ランダム検査は、ダイの構造に制限されず適用できる。検査は、基準となる参照画像と被検査画像の比較を行い、その差分を欠陥として抽出する。参照画像と被検査画像は、二値化画像でも検出精度を向上するため多値画像でも構わない。欠陥は、参照画像と被検査画像の差分そのものでも良いが、検出した差分の差分量や差分のある画素の合計面積などの差分情報を元にして、誤検出を防ぐため2次的な判定を行っても良い。ランダム検査は参照画像の求め方で分類することが出来る。以下に動作を記す。
A.隣接ダイ比較法(Die-Die検査)
参照画像は、被検査画像と隣接したダイである。被検査画像に隣り合った2つのダイと比較して欠陥を判断する。すなわち図25と図26において、画像処理装置のメモリ121・1とメモリ121・2がカメラ121・3からの経路121・41に接続するようスイッチ121・4、スイッチ121・5を設定した状況で、以下のステップを有する。
a)走査方向Sに従いダイ画像1を経路121・41からメモリ121・2に格納するステップ。
b)ダイ画像2を経路121・41からメモリ121・2に格納するステップ。
c)上記b)と同時に経路121・4からダイ画像2を取得しながら、取得したダイ画像2とダイにおける相対位置が同じであるメモリ121・1に格納された画像データを比較して差分を求めるステップ。
d)上記c)の差分を保存するステップ。
e)ダイ画像3を経路121・41からメモリ121・1に格納するステップ。
f)上記e)と同時に経路121・42からダイ画像3を取得しながら、取得したダイ画像3とダイにおける相対位置が同じであるメモリ121・2に格納された画像データを比較して差分を求めるステップ。
g)上記f)の差分を保存するステップ。
h)上記d)とg)で保存された結果より、ダイ画像2の欠陥を判定するステップ。
i)以下連続したダイにおいてa)からh)を繰り返すステップ。
設定によって、上記c)、f)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置アライメント:位置差が無くなる様に補正する。または濃度アライメント:濃度差が無くなる様に補正する。もしくはその両方の処理を行う場合がある。
B.基準ダイ比較法(Die-AnyDie検査)
オペレータにより基準ダイを指定する。基準ダイはウエハ上に存在するダイもしくは、検査以前に保存してあるダイ画像であり、まず基準ダイを走査もしくは転送して画像をメモリに保存、参照画像とする。すなわち図26と図27において、以下のステップを有する。
a)オペレータが基準ダイを、被検査ウエハのダイより、もしくは検査以前に保存してあるダイ画像より選択するステップ。
b)基準ダイが被検査ウエハに存在する場合、画像処理装置のメモリ121・1もしくはメモリ121・2の少なくとも一方がカメラ121・3からの経路121・41に接続するようにスイッチ121・4、スイッチ121・5を設定するステップ。
c)基準ダイが検査以前に保存してあるダイ画像の場合、画像処理装置のメモリ121・1もしくはメモリ121・2の少なくとも一方がダイ画像である参照画像を保存してあるメモリ121・6からの経路121・7に接続するようにスイッチ121・4、スイッチ121・5を設定するステップ。
d)基準ダイが被検査ウエハに存在する場合、基準ダイを走査して、基準ダイ画像である参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ。
e)基準ダイが検査以前に保存してあるダイ画像の場合、走査を必要とせず、基準ダイ画像である参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ。
f)被検査画像を順次走査して得られる画像と、基準ダイ画像である参照画像を転送されたメモリの画像と、ダイにおける相対位置が同じである画像データを比較して差分を求めるステップ。
g)上記f)で得られた差分より欠陥を判定するステップ。
h)以下連続して図28で示すように基準ダイの走査位置と被検査ダイの原点に対して同じ部分をウエハ全体について検査し、ダイ全体を検査するまで基準ダイの走査位置を変更しながら上記d)からg)を繰り返すステップ。
設定によって、上記f)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置アライメント:位置差が無くなる様に補正する。もしくは濃度アライメント:濃度差が無くなる様に補正する。もしくはその両方の処理を行う場合がある。
上記d)もしくはe)において画像処理装置のメモリに蓄えられる基準ダイ画像は、基準ダイ全てでも良いし、基準ダイの一部として更新しながら検査しても良い。
C.CADデータ比較法(CadData-AnyDie検査)
図28に示した半導体製造の工程において、CADによる半導体パターン設計工程の出力であるCADデータより参照画像を作成し基準画像とする。基準画像はダイ全体もしくは検査部分を含んだ部分的な物でも良い。
またこのCADデータは、通常ベクタデータであり、走査動作によって得られる画像データと等価なラスタデータに変換しないと参照画像として使用出来ない。この様にCADデータ加工作業に関して、以下の変換がなされる。
a)CADデータであるベクタデータをラスタデータに変換する。
b)上記a)は、検査時に被検査ダイを走査して得られる画像走査幅の単位で行う。
c)上記b)は、被検査ダイを走査して得る予定の画像とダイにおける相対位置が同じである画像データを変換する。
d)上記c)は、検査走査と、変換作業をオーバラップして行う。
上記のa)〜d)は高速化のために画像走査単位の変換を行う例であるが、変換単位を画像走査幅に固定しなくても検査は可能である。また、ベクタデータをラスタデータに変換する作業に付加機能として、以下の少なくとも1つを有する。
a)ラスタデータの多値化機能。
b)上記a)に関し、多値化の、階調重み、オフセットを検査装置の感度を鑑みて設定する機能。
c)ベクタデータをラスタデータに変換した後で、膨張、収縮など画素を加工する画像処理を行う機能。
図26において、CADデータ比較法による検査ステップを示す。
a)計算機1でCADデータをラスタデータに変換しかつ上記付加機能で参照画像を生成してメモリ121・6に保存するステップ。
b)画像処理装置のメモリ121・1もしくはメモリ121・2の少なくとも一方がメモリ121・6からの経路121・7に接続するようにスイッチ121・4、スイッチ121・5を設定するステップ。
c)メモリ121・6の参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ。
d)被検査画像を順次走査して得られる画像と、参照画像が転送されたメモリの画像と、ダイにおける相対位置が同じである画像データを比較して差分を求めるステップ。
e)上記d)で得られた差分より欠陥を判定するステップ。
f)以下連続して図28で示すように基準ダイの走査位置を参照画像とし被検査ダイの同じ部分をウエハ全体検査し、ダイ全体を検査するまで基準ダイの走査位置を変更しながら上記a)からe)を繰り返すステップ。
設定によって、上記d)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置アライメント:位置差が無くなる様に補正する。もしくは濃度アライメント:濃度差が無くなる様に補正する。もしくはその両方の処理を行う場合がある。
c)において画像処理装置のメモリに蓄えられる基準ダイ画像は、基準ダイ全てでも良いし、基準ダイの一部として更新しながら検査しても良い。
4−2−2−3 セル検査とダイ検査を同時に行う方法
これまで、周期構造を検査するアレイ検査(セル検査)とランダム検査とのアルゴリズムを説明してきたが、セル検査とダイ検査を同時に行うことも可能である。つまり、セル部とランダム部とを分けて処理し、セル部ではダイ内でセル同士の比較を行うと同時に、ランダム部では、隣接するダイ、基準ダイ又はCADデータとの比較を行っていく。このようにすると、検査時間を大幅に短縮でき、スループットが向上する。
なお、この場合には、セル部の検査回路は別々に独立して備えるのが好適である。また、同時に検査を行わないのであれば、1つの検査回路を有し、セル検査用とランダム検査用のソフトを切換可能に設定しておき、ソフトの切換で比較検査を実行することも可能である。つまり、パターンの検査を複数の処理のアルゴリズムを適用して処理する場合には、それらのアルゴリズムは別回路を用意して同時に処理してもよいし、それらに対応するアルゴリズムを設けて1つの回路で切り換えて処理するようにしてもよい。いずれにせよ、セル部の類型が複数であり、それらは各々のセル同士で比較を行い更にランダム部についてダイ同士又はダイとCADデータで比較を行うような場合にも適用可能である。
4−2−2−4 フォーカスマッピング
フォーカス機能の基本的流れを、図29に示す。まずアライメント動作を含んだウエハ搬送の後、検査に関係する条件等を設定したレシピを作成する。このレシピの1つとしてフォーカスマップレシピがあり、ここで設定されたフォーカス情報に従い、検査動作およびレビュー動作時にオートフォーカスが行われる。以下、フォーカスマップレシピの作成手順及びオートフォーカスの動作手順を説明する。
フォーカスマップレシピの作成手順
フォーカスマップレシピは、例においては独立的な入力画面を有しており、オペレータは次のステップを実行してレシピを作成するが、別の目的で設けられた入力画面に付加することもできる。
a)フォーカス値を入力するダイ位置やダイの中のパターン等、フォーカスマップ座標を入力するステップ。図30のスイッチ126・1。
b)フォーカス値を自動測定する場合に必要な、ダイパターンを設定するステップ。このステップはフォーカス値を自動測定しない場合、スキップ出来る。
c)上記a)で決められたフォーカスマップ座標のベストフォーカス値を設定するステップ。
この中で、a)のステップではオペレータが任意のダイを指定する事も出来るが、全てのダイ選択や、n個毎のダイの選択などの設定も可能である。また入力画面はウエハ内のダイ配列を模式的に表現した図でも、実画像を使った画像でもオペレータが選択できる。
この中で、c)のステップではオペレータがマニュアルでフォーカス用電極の電圧値に連動したフォーカススイッチ126・2で設定するモード(図30のスイッチ126・3)。自動的にフォーカス値を求めるモード(図30のスイッチ126・4)で選択・設定する。
フォーカス値自動測定手順
上記c)のステップで自動的にフォーカス値を求める手順は、例えば図31において
a)フォーカス位置Z=1の画像を求めそのコントラストを計算する。
b)上記a)をZ=2,3,4でも行う。
c)上記a)、b)で得られたコントラスト値から回帰させコントラスト関数を求める(図31)。
d)コントラスト関数の最大値を得るZを計算で求め、これをベストフォーカス値とする。
例えば、フォーカス値を自動測定する場合に必要なダイパターンは図32の様なライン&スペースが選択された場合、良い結果を示すが、コントラストは白黒パターンがあれば形状によらず計測出来る。
a)からd)を行うことで1点のベストフォーカス値が求まる。この時のデータ形式は(X、Y,Z) XY:フォーカスを求めた座標、Z:ベストフォーカス値のセットであり、フォーカスマップレシピで決められたフォーカスマップ座標数(X,Y,Z)が存在することになる。これをフォーカスマップレシピの一部でフォーカスマップファイルと呼ぶ。
オートフォーカスの動作手順
フォーカスマップレシピから、画像を取得する検査動作、レビュー動作時にフォーカスをベストフォーカスに設定する方法は次のステップでなされる。
a)フォーカスマップレシピの作成時に作成されたフォーカスマップファイル1を元に位置情報をさらに細分化して、この時のベストフォーカスを計算で求め細分化したフォーカスマップファイル2を作成する。
b)上記a)の計算は、補間関数で行う。
c)上記b)の補間関数は、リニア補間やスプライン補間等でフォーカスマップレシピの作成時にオペレータにより指定される。
d)ステージ装置のXY位置を監視して、現在のXY位置に適したフォーカスマップファイル2に記載されたフォーカス値にフォーカス用電極の電圧を変更する。
さらに具体的に説明すると、図33において、黒丸がフォーカスマップファイル1のフォーカス値、白丸がフォーカスマップファイル2のフォーカス値であり、
(1)フォーカスマップファイルのフォーカス値の間をフォーカスマップファイルのフォーカス値で補間している。
(2)走査に従いフォーカス位置Zを変化させベストフォーカスを維持している。この時フォーカスマップファイル(白丸)の間は、次の変更する位置まで値が保持されている。
5.製造ラインの実施の形態
図34は、本発明の装置を使用した製造ラインの例を示す。検査装置171・1で検査されるウエハのロット番号、製造に経由した製造装置履歴等の情報をSMIFまたはFOUP171・2に備えられたメモリから読み出すか、または、そのロット番号を、SMIF、FOUP又はウエハカセットのID番号を読むことにより認識できるようになっている。ウエハの搬送中は水分の量をコントロールしてメタル配線の酸化等を防止している。
欠陥検査装置171・1は生産ラインのネットワークシステムと接続することが可能となっており、このネットワークシステム171・3を介して、生産ラインを制御している生産ラインコントロールコンピュータ171・4、各製造装置171・5及び別の検査装置に、被検査物であるウエハのロット番号などの情報とその検査結果を送ることが出来る。製造装置には、リソグラフィー関連装置例えば露光装置、コーター、キュア装置、デベロッパ等、又は、エッチング装置、スパッタ装置及びCVD装置などの成膜装置、CMP装置、各種計測装置、他の検査装置等が含まれる。
6.他の電子を用いた実施の形態
試料の検査においては、分解能の観点からは、電子線を基板に衝突させ、基板から放出された電子を検出して、基板表面の画像を得ることが望ましい。従って、上記実施形態では、主に、基板から放出された二次電子、反射電子、後方散乱電子を中心に例を挙げて説明してきた。しかし、検出される電子は、基板の表面の情報を得ているものであれば何でもよく、例えば、基板付近に逆電界を形成することにより、基板に直接衝突せずに、基板付近で反射するミラー電子(広義には反射電子ともいう)、或いは基板を透過する透過電子等でもよい。特に、ミラー電子を用いた場合には、電子が試料に直接衝突しないので、チャージアップの影響が極めて小さいという利点がある。
ミラー電子を利用する場合には、試料に、加速電圧よりも低い負の電位を印加し、試料付近に逆電界を形成する。この負の電位は、基板の表面付近で殆どの電子線が戻される程度の値に設定するのがよい。具体的には、電子銃の加速電圧よりも0.5〜1.0V以上低い電位に設定すればよい。例えば、本実施形態の場合、加速電圧がー4kVの場合、試料への印加電圧はー4.000kV〜―4.050kVに設定するのが好ましい。更に望ましくは、ー4.0005kV〜―4.020kVがよく、更に好ましくはー4.0005kV〜―4.010kVに設定するのが好適である。
また、透過電子を利用する場合には、加速電圧をー4kVに設定したとき、試料への印加電圧は0〜―4kV、好ましくは0〜―3.9kV、更に好ましくは0〜―3.5kVに設定するのが好適である。
他に、電子線ではないが、光線やX線も利用してよい。本実施形態のアライメント、二次系やダイ比較等は十分に適用可能である。
本発明による試料観察方法によれば、一台の電子線装置で、試料表面の全面検査、試料の欠陥部位の抽出及び抽出された欠陥部位の拡大または詳細観察をリアルタイムで同時に実施することができる。従って、詳細観察用の別の装置を購入するために要する費用、ウエハ搬送時間、及び当該別の装置にウエハを装着するための装着時間を大幅に低減でき、欠陥検査のスループットを向上させる、という産業上の利用可能性を有する。
本発明による検査装置の主要構成要素を示す立面図であって、図2の線A−Aに沿って見た図である。 図1に示す検査装置の主要構成要素の平面図であって、図1の線B−Bに沿って見た図である。 図1のミニエンバイロメント装置を示す断面図であって、線C−Cに沿って見た図である。 図1のローダハウジングを示す図であって、図2の線D−Dに沿って見た図である。 ウエハラックの拡大図であって、[A]は側面図で、[B]は[A]の線E−Eに沿って見た断面図である。 ウエハのアライメント制御装置の概略説明図である。 本発明の実施例1における、シングルビームによる写像投影方式の電子線装置を模式的に示した図である。 本発明の実施例2における、シングルビームによる写像投影方式の電子線装置を模式的に示した図である。 本発明の実施例3における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置を模式的に示した図である。 本発明の実施例4における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置を模式的に示した図である。 本発明の実施例5における、マルチビームによる写像投影方式の電子線装置を模式的に示した図である。 ウエハの写像検査、欠陥部位の抽出及び取得された欠陥部位での詳細観察を行うフローチャートである。 欠陥データリストを示す図である。 ウエハ上の欠陥マップを示す図である。 デバイス製造工程を示すフローチャートである。 リソグラフィー工程を示すフローチャートである。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順の基本的な流れを説明する図である。 検査対象ダイの設定を示す図である。 ダイ内部の検査領域の設定を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 (A)及び(B)は、本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における、検査ダイが1個の場合の走査例を示す図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における、参照画像の生成方法を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における隣接ダイ比較方法を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における隣接ダイ比較方法を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における基準ダイ比較方法を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順における基準ダイ比較方法を説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る検査装置を製造ラインに接続した実施の形態を示す図である。
符号の説明
1 検査装置 10 カセットホルダ
20 ミニエンバイロメント装置
21 ミニエンバイロメント空間 22 ハウジング
23 気体循環装置 24 排出装置
25 プリアライナー 26、27 シャッタ装置
30 主ハウジング 31 ワーキングチャンバ
32 ハウジング本体 33 ハウジング支持装置
40 ローダハウジング 41、42 ローディングチャンバ
43 ハウジング本体 45、46 シャッタ装置
47 ウエハラック 50 ステージ装置
60 ローダー 61、62 搬送ユニット
70、70A、70B、70C、70D:電子線装置
81:プレチャージユニット 87:アライメント制御装置
710、710A、710B、710C、710D:一次光学系
712:カソード 713:アノード
714:静電レンズ 715:アパーチャ
716:4重極レンズ 717:アライナー
718:E×B分離器 719:対物レンズ
720:制御電極 721:扇型偏向器
722:制御電源 730:写像投影光学系
731、732:投影レンズ 733:MCP
734:蛍光板 735:リレーレンズ
736:TDI又はCCDカメラ 737:画像処理装置
750:ホトマル又はラインセンサ

Claims (14)

  1. 電子銃より一次電子ビームを試料に照射し、試料より放出された電子を検出することにより得られた情報に基づき、試料表面の欠陥を特定する方法において、
    第1の入射エネルギーの一次電子ビームを照射する第1の検査工程と、
    該第1の検査工程により得られた二次電子、反射電子又はミラー電子の画像を形成し、該画像に基づき試料の欠陥部位を抽出する欠陥検査工程と、
    前記一次電子ビームを前記第1の入射エネルギーよりも大きい第2の入射エネルギーへ変換して前記欠陥検査工程で抽出された各欠陥部位に照射すると共に、試料面と対物レンズの間に設けられた電極に電圧を印加することにより、各欠陥部位の拡大像を得る第2の検査工程と、
    を備えていることを特徴とする、試料表面の欠陥を特定する方法。
  2. 請求項1に記載の検査方法において、前記欠陥検査工程において使用される画像が主に二次電子で形成される場合、前記試料面と対物レンズの間に設けられた電極に試料面電位よりも高い電圧(0〜+10kV)を印加する、試料表面の欠陥を特定する方法。
  3. 請求項1に記載の検査方法において、前記欠陥検査工程において使用される画像が主に反射電子で形成される場合、前記試料面と対物レンズの間に設けられた電極に試料面電位よりも僅かに低い電圧(1〜−1kV)を印加する、試料表面の欠陥を特定する方法。
  4. 請求項1に記載の検査方法において、前記欠陥検査工程において使用される画像が主にミラー電子で形成される場合、試料に対して前記一次電子ビームの加速電圧よりも0.5V〜20V低い電圧を印加する、試料表面の欠陥を特定する方法。
  5. 請求項1に記載の検査方法において、前記欠陥検査工程において使用される画像が主にミラー電子で形成される場合、試料に対して前記一次電子ビームの加速電圧よりも0.5V〜10V低い電圧を印加する、試料表面の欠陥を特定する方法。
  6. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の検査方法において、前記第1の入射エネルギーの一次電子ビームが第1の照明エリアで試料上に照射され、前記第2の入射エネルギーの一次電子ビームが第1の照明エリアよりも小さい第2の照明エリアで試料上に照射されることを特徴とする、試料表面の欠陥を特定する方法。
  7. 請求項1に記載の検査方法において、前記第2の検査工程にラインセンサ或いは走査型電子線検出装置を適用することを特徴とする、試料表面の欠陥を特定する方法。
  8. 電子銃より一次電子ビームを試料に照射し、試料より放出された電子を検出することにより得られた情報に基づき、試料表面の欠陥を特定する電子線装置において、
    電子源からの電子線を一次電子ビームに成形して試料表面に照射する一次光学系と、
    試料面と対物レンズの間に設けられた制御電極と、
    前記一次電子ビームの照射により放出された二次電子、反射電子又はミラー電子の像を投影し、前記投影された像を検出する二次光学系と、
    該検出された二次電子、反射電子又はミラー電子の画像を形成し、試料の欠陥部位を抽出する画像処理装置とを備え、
    前記一次光学系により第1の入射エネルギーの一次電子ビームを照射し、前記画像処理装置により試料の欠陥部位を抽出し、前記一次電子ビームを前記第1の入射エネルギーよりも大きい第2の入射エネルギーへ変換して前記欠陥部位に照射すると共に、前記制御電極に電圧を印加することにより、各欠陥部位の拡大像を得るようにしたことを特徴とする、電子線装置。
  9. 請求項8に記載の電子線装置において、前記画像処理装置により形成される画像が主に二次電子を使って形成される場合、前記制御電極には試料面電位よりも高い電圧(0〜+10kV)が印加される、電子線装置。
  10. 請求項8に記載の電子線装置において、前記画像処理装置により形成される画像が主に反射電子を使って形成される場合、前記試料面と対物レンズの間に設けられた電極に試料面電位よりも僅かに低い電圧(1〜−1kV)が印加される、電子線装置。
  11. 請求項8に記載の電子線装置において、前記画像処理装置により形成される画像が主にミラー電子を使って形成される場合、試料に対して前記一次電子ビームの加速電圧よりも0.5V〜20V低い電圧が印加される、電子線装置。
  12. 請求項8に記載の電子線装置において、前記画像処理装置により形成される画像が主にミラー電子を使って形成される場合、試料に対して前記一次電子ビームの加速電圧よりも0.5V〜10V低い電圧が印加される、電子線装置。
  13. 請求項8乃至12の何れか一項に記載の電子線装置において、前記第1の入射エネルギーの一次電子ビームが第1の照明エリアで試料上に照射され、前記第2の入射エネルギーの一次電子ビームが第1の照明エリアよりも小さい第2の照明エリアで試料上に照射されることを特徴とする、電子線装置。
  14. 請求項8に記載の電子線装置において、ラインセンサ或いは走査型電子線検出装置を備え、前記ラインセンサ或いは走査型電子線検出装置により各欠陥部位の詳細観察を行うようにしたことを特徴とする、電子線装置。
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