JP3187107B2 - パターン検査装置 - Google Patents
パターン検査装置Info
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Description
表示装置の製造に使用するレチクル,マスクなどのパタ
ーン欠陥を検査するパターン検査装置に係わり、特に基
準パターンデータの丸め処理機能を備えたパターン検査
装置に関する。
ン転写に供されるフォトマスクにパターン断線などの欠
陥が存在すると、所望する半導体素子を得られずに歩留
りの低下を招く。そこで従来、電子ビーム描画装置で製
作されたフォトマスクのパターン欠陥などを検査するパ
ターン検査装置が用いられている。この装置は、フォト
マスクに光を照射してマスク上に形成されているパター
ンに応じた光信号を検出し、該マスクにパターンを形成
する際に用いられた設計データから得られる基準信号
と、上記検出信号とを比較照合して、マスク上のパター
ン欠陥の有無及びパターンの正否を検査するというもの
である。
構成を示すブロック図である。この装置では、まずフォ
トマスク1を載置したテーブル2をX方向或いはY方向
に連続的に移動してストライプ3単位の検査を行う。さ
らに、テーブル2の連続移動方向と直交する方向にスト
ライプ幅だけテーブル2を移動して上記ストライプ単位
の検査を繰り返し、フォトマスク1のパターン形成領域
全面を網羅した検査を行う。
上に形成されているパターンに応じた光信号を光センサ
4で検出して観測値Aを得ると共に、フォトマスク1に
パターンを形成する際に用いられた設計パターンデータ
Bを計算機5から読み込み、ビット展開回路6で図20
のビットパターンデータC′を作成し、観測データAの
画素毎に対応する基準信号Cを生成して、双方の信号を
テーブル2の測定位置毎に比較判定回路9で比較照合を
行うという処理を、テーブル2を一定速度で連続的に移
動しながら行う工程となっていた。
Bから作成する基準データCが、観測データAに比べて
あまりに正確な像を形成するため、実際のパターンと比
較判定する場合に、特にパターンのコーナの部分で差異
が大きくなり欠陥と判定することがあった。つまり、図
21に示すように、設計パターンデータをビットパター
ン展開した元図形(a)は、パターンの白黒のエッジや
コーナ形状がはっきり現れるのに対して、光センサ4で
撮像した観測データ(b)は白黒エッジ・コーナ形状共
にぼやけたり、丸まったりしている。このため、単純に
比較した場合には比較結果(c)のように、コーナやエ
ッジに相当する部分で誤差が大として欠陥と指摘するこ
とになる。
ーンの角が丸まるのが普通であり、ある程度の丸まりで
あれば半導体集積回路の電気的特性にも影響しない。こ
のため、マスクパターンの角が丸まっていることは、欠
陥とはせずに検査を進めることが望ましい。
回路7において、観測光学系で発生するぼやけ(レンズ
の開口特性,センサにおける隣接画素の干渉等に起因す
る)を補償するために点広がり分布関数を用いて、基準
データCを重み付け加算,多値化して、観測データA全
体の丸まり(ぼやけ)を近似して基準データEとしてい
る。さらに、観測領域にある、検査中の図形がコーナな
のか或いはコーナ以外の全面白パターン,全面黒パター
ン,パターンのエッジ部分に相当するものなのかを特徴
抽出回路8で特徴抽出して、比較検査時の誤差のしきい
値Fを特徴毎に変更して、パターン形状による微妙な差
異があっても欠陥としないようにしていた。このしきい
値Fを変更する手段は、特にパターンのコーナ部分にお
いて疑似欠陥を発生しないために有効であった。
のような問題があった。即ち、コーナに丸まりがあるマ
スクパターンでは、疑似欠陥を発生させないためにコー
ナにおけるしきい値を甘くする必要があるが、しきい値
の設定を必要以上に甘くした場合には、コーナ付近に隣
接して存在する本来指摘すべき欠陥でも、検出できなく
なるという改善すべき点があった。
ターン検査装置においては、実際に製造されるマスクパ
ターンのコーナが一般に丸まっているため、コーナにお
ける基準パターンデータと検査パターンデータとの比較
で本来欠陥でない部分(疑似欠陥)も欠陥と判定されて
しまう。また、コーナにおける比較のしきい値を甘くす
ると、コーナ付近に存在する欠陥を検出できないという
問題があった。
ので、その目的とするところは、コーナの丸まりに起因
する疑似欠陥の発生を防止することができ、且つコーナ
付近に存在する本来の欠陥を確実に検出することがで
き、パターン検査精度の向上をはかり得るパターン検査
装置を提供することにある。
ターンデータのコーナ部分に丸め処理を施して検査パタ
ーンデータと比較することにある。
る設計パターンのデータをビットに展開するビット展開
手段と、このビット展開手段によりビット展開して得ら
れた基準パターンデータに対しコーナの丸め処理を行う
コーナ丸め手段と、基準パターンデータに基づきパター
ンの特徴を抽出する特徴抽出手段と、抽出された特徴に
基づき丸め処理された基準パターンデータと検査対象パ
ターンから得られた検査パターンデータとを比較する比
較手段とを具備し、被検査対象パターンの欠陥の有無を
検出するパターン検査装置において、コーナ丸め手段
を、基準パターンデータに対してコーナパターン検出ウ
インドを走査してコーナパターンを検出するコーナパタ
ーン検出回路と、この回路により検出されたコーナパタ
ーンに応じたマスキングパターンデータを発生するマス
キングパターンデータ発生回路と、基準パターンデータ
の中でコーナ部を含む図形パターンデータとこれに対応
するそれぞれのマスキングパターンデータとを排他的論
理和処理によって合成処理して、基準パターンデータに
おけるコーナ部を丸める図形合成回路と、複数の近接し
たコーナに対してコーナ丸めを行った場合に発生する不
適当な過剰丸めを、基準パターンデータとこれに対応す
るマスキングパターンデータとを走査することで検出す
る過剰丸め検出回路と、この回路の検出結果に応じてマ
スキングパターンを変更するマスキングパターン変更回
路とから構成するようにしたものである。
展開して得られる基準パターンデータに対しコーナの丸
め処理を施すことにより、基準パターンを実際に形成さ
れたコーナに丸みを有する検査対象パターンに近付ける
ことができる。従って、コーナの丸まりに起因する疑似
欠陥を欠陥と判定する不都合はなくなる。しかもこのと
き、コーナで単に比較のしきい値を甘くした従来装置と
は異なり、コーナにおける比較判定のしきい値を従来よ
りも厳しくできるので、コーナ付近における欠陥を確実
に検出することができる。これにより、パターン検査精
度の向上をはかることが可能となる。
路及びマスキングパターン変更回路を設けているので、
マスキングパターンの大きさに比べ丸められる各コーナ
間の距離が小さい時に生じる、実際のレチクル製作プロ
セスでは有り得ない基準パターンデータが発生しないよ
うにすることができる。従って、より複雑なパターンで
あっても、その欠陥検査を高精度に行うことが可能とな
る。
する。図1は、本発明の第1の実施例に係わるパターン
検査装置の概略構成を示すブロック図である。
ル11上のパターンは、照明光源13及び照明光学系1
4aにより照明され、検査光学系14bによって一次元
センサアレイ15上に投影される。一次元センサアレイ
15からの出力は、センサ信号処理回路16によりデジ
タル信号に変換され、観測データ(検査パターンデー
タ)Aとなって比較判定回路17に供給される。一次元
センサアレイ15の幅は被検レチクル11を一度にスキ
ャンするのに足らないので、X−Yテーブル12は、例
えばY方向に連続定速移動してストライプ単位の検査を
行い、さらに直交するX方向に間欠駆動をすることで、
被検レチクル11のパターン形成領域全面を走査する。
タBは、基準信号発生部20のビット展開回路21によ
りビットパターンデータに展開され、この基準パターン
データCはコーナ丸め回路22及び特徴抽出回路19に
それぞれ供給される。コーナ丸め回路22は、基準パタ
ーンデータCに基づき後述するコーナの丸め処理を行
い、分布関数演算回路23に結果を出力する。分布関数
演算回路23の出力Eは比較判定回路17に供給され、
検査パターンから得られるパターンデータAと比較され
る。
プロセスでパターンのコーナ部が丸まることをシミュレ
ートし、基準パターンデータCのコーナを丸めること
で、観測データAの丸まりを近似し、コーナ部の丸まり
を誤って欠陥と判定することを防止する。コーナ丸め回
路22に接続されたストライプメモリ24は、コーナ丸
め回路22及び分布関数演算回路23で必要な、ストラ
イプの接続部分のデータを記憶する。分布関数演算回路
23は、検出光学系14bの解像度を表す点広がり分布
関数を用いて、設計データを重み付け加算し、多値化し
て、最終的な基準データを作り出す。なお、コーナ丸め
回路22及び分布関数演算回路23の作用は、厳密に
は、上記のように分離しているものではなく、互いに補
い合って、観測データの丸まりを近似している。
領域の図形が、コーナなのか或いはコーナ以外の全面黒
パターン,全面白パターン,パターンのエッジ部分に相
当するものかのかを特徴抽出し、比較検査時の誤差判定
に用いるしきい値Fを特徴毎に変化させる。比較判定回
路17は、基準パターンデータEと観測データAを比較
照合して差異を検出し、これが検査している領域の図形
の特徴毎に変化するしきい値Fを越える場合に欠陥が存
在すると判定する。
に、コーナパターン検出ウインド回路31,マスキング
パターンデータ発生回路32,マスキングパターン変更
回路33,マスキングパターン隣接検出ウインド回路3
4,エッジ検出ウインド回路35,マスキングパターン
抑止ビットパターン発生回路36及び図形合成回路37
から構成されている。ここで、33〜36からコーナ丸
めパターン補正回路40が構成されている。
て説明するが、まずコーナ丸めパターン補正回路40を
除いた部分について説明する。コーナパターン検出ウイ
ンド回路31は、ストライプデータである基準パターン
データCが順次入力される毎に、所定のビット構成のコ
ーナパターン検出テンプレートを作用させ、コーナを丸
めるべきパターンが含まれているか否かを検出する。コ
ーナを丸めるべきパターンを検出した場合、コーナパタ
ーン検出ウインド回路31は一致検出した図形を示す図
形コードHと共に、特徴に一致する旨のフラグIを立て
る。
は、コーナパターン検出ウインド回路31が出力した図
形コードHに応じたマスキングパターンデータJを出力
する。マスキングパターンデータは、コーナ丸め処理を
する前の元図形パターンのうち、白黒反転をすべきビッ
トの位置がデータ“1”、それ以外の部分が“0”とな
るよう構成されている。図3は、コーナパターン検出ウ
インド回路31で検出したコーナパターンと、マスキン
グパターンデータ発生回路32が発生する、元図形パタ
ーンに対応するマスキングパターンを例示したものであ
る。
ン(元図形パターン)とマスキングパターンを、ビット
毎に排他的論理和(EX−OR)演算する。即ち、元図
形パターンは、マスキングパターンのビットが“1”で
あるビットだけ白黒反転(データの“1”、“0”を反
転)されることになる。元図形パターンが凸コーナパタ
ーンであればコーナを削り取ることに相当し、凹コーナ
パターンであればコーナを膨らませることになる。この
図形合成回路37の出力をもって、図4に示すような、
図3のコーナパターン(元図形パターン)がコーナ丸め
された図形パターンが得られる。
の6×6ビットのウインドを示している。丸め処理する
ビットは4ビットに限るものではない。1〜4ビット丸
めに相当するコーナパターン検出を行う状態を、図5に
示しておく。
パターン)においては、丸めに用いるマスキングパター
ンの大きさに比べて、丸められる各コーナ間の距離dが
大きい。しかし、図6(a)のコーナパターン(元図形
パターン)に、図3の下部に示されているのと同様なマ
スクパターンを作用させる場合のように、丸めに用いる
マスクパターンの大きさに比べて丸められる各コーナ間
の距離dが小さい時には、図6(c)に示すような、実
際のレチクル製作プロセスでは有り得ない結果が得られ
る。これは、コーナ丸め回路22が、それぞれのコーナ
を互いに独立に認識してしまい、図6(b)に示すよう
な、互いに隣接したマスキングパターンを発生するため
である。
回路17に実際と即していない基準データが入力される
ことになり、実際には欠陥がないにもかかわらず、欠陥
を検出したと判断してしまう結果となる。本実施例で
は、この問題を解決するために前記したコーナ丸めパタ
ーン補正回路40を設けている。
べ丸められる各コーナ間の距離が小さい時に生じる、実
際のレチクル製作プロセスでは有り得ない基準データが
発生しないようにするための一つの方法として、コーナ
パターン検出ウインド回路31の元図形を参照する範囲
を広げ、コーナの隣接をも考慮してコーナを検出し、マ
スキングパターンデータ発生回路32がコーナの隣接を
も考慮したマスキングパターンを出力するようにするこ
とも考えられる。しかし、この方法は参照する範囲が二
次元であるため、わずかのウインドの拡大でもコーナパ
ターン検出ウインド回路31の参照すべき画素数が急激
に多くなり、従ってこの処理を実現する回路の規模も急
激に大きくなるので実現的ではない。
したマスキングパターンを検知する方法も考えられる
が、マスキングパターンをスキャンしなければならない
範囲は前記のコーナパターン検出ウインド回路31の元
図形を参照する範囲を広げる例とさほど変りがなく、か
つ、マスキングパターンの隣接状態の発見は、マスキン
グパターンが不規則な形状を取るため、大変困難であ
る。
正回路40は、丸めに用いるマスクパターンの大きさに
比べ、丸められる各コーナ間の距離が小さい時に生じる
マスキングパターンの隣接を、排他的論理和処理をする
前の処理前基準パターンと、その処理前基準パターンに
対応するマスキングパターンから、処理前基準パターン
のエッジと、マスキングパターンがそのエッジの両側に
存在にしていることを検知することで検出し、その走査
検出した隣接するマスキングパターン形状に応じたマス
キングパターン抑止ビットパターンを発生し、マスキン
グパターン抑止ビットパターンが存在する部分のマスキ
ングパターンデータを除去することで、上記目的を達成
している。
いてコーナ丸め回路22のコーナパターン検出ウインド
回路31が検出するストライプデータのパターン、マス
キングパターンデータ発生回路32が出力するマスキン
グパターン、及びコーナ丸めパターン補正回路40によ
るマスキングパターンの変更を表示し、説明する。ま
た、ある一つのパターンを考えると、回転4方向,鏡像
2種,白黒の反転2種、計16通りのバリエーションが
考えられるが、以後、その代表例一種類のみを図示する
ことにする。
いて検討する。図8に、コーナ丸め回路22により検出
される元図形パターンと、丸めのパターンの代表例を示
す。ここで、タイプAはコーナ部の丸まりを円弧近似す
る場合、タイプBは45度斜線で切り落とす場合であ
る。レチクル製作のプロセスにおいて、白が突出した部
分と黒が突出した部分の丸まり方はそれぞれ異なるの
で、丸め量を白が突出した部分と黒が突出した部分それ
ぞれ独立に設定する必要がある。最大丸め量は、プロセ
スにおける丸まり量が大きくてもかまわない場合には検
査の精度を下げてよいと考えられるので、最大3ビット
丸め、白が突出した部分と黒が突出した部分の丸め量に
差をつける場合を考えても、白又は黒のいずれかが4ビ
ット丸めまで考えればよい。
データに適用した時に発生する修正すべき過修正パター
ンの例を、図9に示す。この図において、1ビットに相
当する升目の間を通る実線は、丸め後の白/黒の境界を
示す。これらの例では、縦の白/黒の境界を挟んでマス
キングパターンが並んだ時に過修正パターンが生じるこ
とが分かる。また、図10に示すように、同一サイズの
ステップが連続するストライプデータに丸め処理を施す
と、元の図形の凹んでいる部分が突出し凸部が凹むと言
う、いわゆる位相の反転が生じる場合がある。これらの
例では、縦の白/黒の境界を挟んでマスキングパターン
が斜めに並んだ時に位相の反転したパターンが生じるこ
とが分かる。
マスキングパターンが隣接した場合を検知し、これを修
正すれば、過修正パターンの発生を無くすことができる
ことが分かる。図8に示すようなマスキングパターン
の、過修正パターンを発生する可能性のある並び方を検
討した結果、図11に示すようなマスキングパターンと
ストライプパターンを検知してマスキングパターンを変
更すれば、過修正パターンの発生を無くすことができる
ことが分かった。この手続きを図9と図10に作用させ
た例を、図12と図13に示す。
パターン補正回路40の構成と、そのコーナ丸め回路2
2への組み込まれ方を示すもので、破線で囲んだ部分が
コーナ丸めパターン補正回路40である。
34は、マスキングパターンデータJが順次入力される
毎に、図11(a)〜(f)の右側に示すようなマスキ
ングパターン隣接検出テンプレートを作用させ、テンプ
レートと入力のパターンが一致した場合に、一致したマ
スキングパターンを示すマスキングパターンコードMと
共に、特徴に一致する旨のフラグNを立てる。
ストライプパターンCが順次入力される毎に、図11
(a)〜(f)の左側に示すようなエッジパターン検出
テンプレートを作用させ、テンプレートと入力のパター
ンが一致した場合に、一致したエッジパターンを示すエ
ッジパターンコードOと共に、特徴に一致する旨のフラ
グPを立てる。
生回路36は、マスキングパターン隣接検出ウインド回
路34のフラグN及びエッジ検出ウインド回路35のフ
ラグPが立った場合に、マスキングパターンコードM及
びエッジパターンコードOを調べて、両者が正しい組み
合わせであった場合、両入力に応じ、マスキングパター
ンのうち、抑止すべきビットの位置をデータ“0”と
し、それ以外をデータ“1”としたマスキングパターン
抑止ビットパターンQを発生する。
ンド回路34,エッジ検出ウインドウ回路35及びマス
キングパターン抑止ビットパターン発生回路36から過
剰丸め検出回路が構成されている。
ナ丸め処理する前の、ストライプデータのうち、白黒反
転すべきビットの位置がデータ“1”、それ以外がデー
タ“0”で表されたマスキングパターンデータJと、マ
スキングパターン抑止ビットパターンQとを、ビット毎
の論理積(AND)演算をする。即ち、マスキングパタ
ーン抑止ビットパターンQがデータ“0”である部分の
マスキングパターンが取り除かれることになる。マスキ
ングパターンデータJの代わりに、このマスキングパタ
ーン変更回路33の出力である補正されたマスキングパ
ターンデータKを図形合成回路37に与えることによっ
て、図12と図13に示すような、この発明による過修
正パターンのないコーナ丸め処理結果が得られる。
の補正を行うコーナ丸め補正回路40の具体的回路構成
例を、図15に示す。図15において、50はシフトク
ロック発生器、51(51a〜51c)はマスキングラ
ッチ群、52(52a〜52d)はストライプデータラ
ッチ群、53はROM(読み出し専用メモリ:Read Onl
y Memory)、54(54a,54b)はマスキングパタ
ーン抑止ビットパターンラッチ群、55(55a,55
b)はORゲート、56(56a,56b)はANDゲ
ートを示している。
34及びエッジ検出ウインド回路35は、二次元のパタ
ーンマッチングを行う必要がある。この機能を実現する
のには各種の方法を用いることができるが、ここでは、
テーブル化したROMを用いた例を説明する。マスキン
グパターン隣接検出ウインド回路34,エッジ検出ウイ
ンド回路35,マスキングパターン抑止ビットパターン
発生回路36は、いずれも単に特定の入力パターンに対
して特定のパターンを出力をするという、いわゆるテー
ブル変換を行っているだけであるので、十分な容量のR
OMがあればこれらの回路を一つのROMにまとめるこ
とができる。
34の参照するマスキングパターンは12ビット、エッ
ジ検出ウインド回路35の参照するストライプデータは
4ビットであるので、合計16ビットのアドレス入力が
あればよい。また、マスキングパターン変更回路33
は、対象とする4つのマスキングパターン画素のうちの
任意の画素を抑止する必要があるので、4ビットの出力
があればよい。従ってこれは、容量64kバイトのRO
Mで実現することができる。
データの様子を、図16に示す。図16(a)はマスキ
ングパターン隣接検出ウインド回路34とエッジ検出ウ
インド回路35の、入力パターンのROMアドレスビッ
トへの割り付けと、マスキングパターン抑止ビットパタ
ーン発生回路36の出力パターンのROMデータビット
への割り付けの例を示すものである。ストライプデータ
の白を“0”、黒を“1”、マスキングパターンの無し
を“0”、有りを“1”で現わしている。変更抑止ビッ
トパターンについては、表と図では表し方が異なってお
り、表では、抑止する場合を“0”で(ビットパターン
図では“1”で)現わしている。
0で駆動されるラッチ群51a〜51cから成るストラ
イプパターンシフトレジスタと、ラッチ群52a〜52
dから成るマスキングパターンシフトレジスタに、スト
ライプパターンデータCとマスキングパターンデータJ
が順次送り込まれると、各々のラッチの出力は、ROM
53のアドレス入力A01〜A15に図16の定義に従って
接続されているので、データがシフトされるに従い、マ
スキングパターン隣接検出ウインド及びエッジ検出ウイ
ンドが、各々の入力パターンの上をスキャンすることに
なる。即ち、ROM53の入力に両ウインドのビットパ
ターンが順次供給されるので、ROM53の出力D0 〜
D3 には、マスキングパターン抑止ビットパターンQが
順次現われる。
ターン抑止ビットが一度に現われるが、パイプライン処
理で、元のマスキングパターンとタイミングを合わせる
ために、ラッチ群54a,54bから成るマスキングパ
ターン抑止ビットパターンシフトレジスタに一時的に保
持されて、マスキングパターン変更回路33の機能を受
け持つANDゲート56a,56bに入力される。即
ち、マスキングパターン抑止ビットの右2ビットに相当
するD1 ,D3 の出力は、ラッチ52cの出力の位置
に、左2ビットに相当するD0 ,D2 の出力は、ラッチ
52bの出力の位置に、それぞれ相当するので、D1 ,
D3 の出力はラッチ54bで、D0 ,D2 の出力はラッ
チ54aと54bで、1クロックと2クロック遅延され
た後、ANDゲート56a,56bに入力される。OR
ゲート55a,55bは、スキャン中に別個に検出し
た、互いに隣接するコーナ丸めパターン補正を要する入
力パターンに補正を施すために必要になる。
ン補正回路40と、コーナ丸め回路22との関係につい
て説明する。コーナ丸めパターン補正回路40はコーナ
丸め回路22の一部を成しているわけであるが、コーナ
丸め処理すべきコーナパターンはストライプデータのど
の位置に出現するか不定である。また、nビットのコー
ナ丸めを施すとき、コーナパターン検出ウインドは、検
出/変更すべきコーナパターンにもよるが、ストライプ
幅からnビット外側までのビットパターンデータがない
と、ストライプ間にまたがるコーナを正確に処理できな
い。さらに、コーナ丸めパターン補正回路40は、同様
の理由によりコーナ丸めパターン補正を行う際、ストラ
イプ幅から2ビット外側までのマスキングパターンデー
タと、1ビット外側までのビットパターンデータを必要
とする。従って、ある幅を持ったストライプの並びに対
してコーナ丸めパターン補正機能を持ったコーナ丸めを
正しく行うには、ストライプ幅よりも広い幅にコーナ丸
めパターン補正機能を持ったコーナ丸め回路を1ビット
ずつずらして並べ、今回処理するストライプと共に、前
回処理したストライプの一部を再度入力する必要があ
る。
した図2である。ストライプデータ(基準パターンデー
タ)Cは、後続するストライプと隣接する所定の幅分が
ストライプメモリ24に入力され、ストライプメモリ2
4に蓄えられている前回分の所定幅のデータが今回のデ
ータに付加されてコーナパターン検出ウインド回路31
に入力される。コーナパターン検出ウインド回路31,
マスキングパターンデータ発生回路32,マスキングパ
ターン隣接検出ウインド回路34,エッジ検出ウインド
回路35,マスキングパターン抑止ビットパターン発生
回路36,マスキングパターン変更回路33,及び図形
合成回路37はストライプ幅に所定幅を加えた幅にアレ
イ化されており、コーナ丸めとその補正を、ストライプ
データCのデータ幅以上の範囲に渡って行う。この際、
各部では、データ幅方向の検出/変更が不正確な部分を
切り捨てながら処理を行う。
びシフト方向に割り当てたアドレスを基準にして、各ウ
インドの重なり具合を示している。コーナパターン検出
ウインド回路31は、幅方向に互いに1ビットずらして
重ね合わされている。その各ウインドの出力は、重なり
あった出力の論理和がさらにシフト方向に重ね合わされ
てマスキングパターンデータJとなる。このマスキング
パターンデータJにマスキングパターン隣接検出ウイン
ド回路34が、対応するストライプデータCにエッジ検
出ウインド回路35が、それぞれ同様の方法で作用し、
マスキングパターン抑止ビットパターンQを作り出す。
このマスキングパターン抑止ビットパターンQとマスキ
ングパターンデータJが論理積されて補正されたマスキ
ングパターンデータKとなり、これがストライプデータ
Cと排他的論理和演算をされて最終的なコーナ丸め回路
の出力となる。
回路22により、ビット展開回路21でビット展開され
た基準パターンデータCに対しコーナの丸め処理を施し
ているので、コーナに丸みを有する現実の検査対象パタ
ーンに基準パターンを近付けることができる。従って、
従来の検査に比べて比較誤差のしきい値を厳しくするこ
とができ、従来検出できなかったコーナ付近に存在する
欠陥をも発見できるようになる。つまり、疑似欠陥の発
生を招くことなく、コーナ付近における欠陥を確実に検
出することができ、これによりパターン検査精度の大幅
な向上をはかることが可能となる。
内に、過剰丸め検出回路(34,35,36)及びマス
キングパターン変更回路33からなるコーナ丸めパター
ン補正回路40を設けているので、マスキングパターン
の大きさに比べ丸められる各コーナ間の距離が小さい時
に生じる、実際のレチクル製作プロセスでは有り得ない
基準パターンデータの発生を未然に防止することができ
る。このため、より複雑なパターンであっても、その欠
陥検査を高精度に行うことが可能となる。
ターン検査装置の要部構成を示すブロック図である。な
お、図2と同一部分には同一符号を付して、その詳しい
説明は省略する。
は、マスキングパターンメモリ39を新たに付加したこ
とにある。第1の実施例では、コーナ丸めパターン補正
回路40が必要とするストライプ幅から2ビット外側ま
でのマスキングパターンデータを得るために、コーナパ
ターン検出ウインド回路31,マスキングパターンデー
タ発生回路32をストライプデータを処理するのに必要
な幅以上に用意し、前回のストライプのデータを再度余
分に処理していた。これに対し本実施例では、図18に
示すように、前回ストライプの所定幅のデータを蓄え、
今回のデータに付加するマスキングパターンメモリ39
を用意することで、コーナパターン検出ウインド回路3
1,マスキングパターンデータ発生回路32に要求され
るデータ処理幅(パラレルデータ処理量)を減らすこと
ができる。なお、本発明は上述した各実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することができる。
計パターンデータから得られる基準パターンデータに丸
め処理を施して検査パターンデータと比較することによ
り、コーナの丸まりに起因する疑似欠陥の発生を防止す
ることができ、且つコーナ付近に存在する本来の欠陥を
確実に検出することができ、パターン検査精度の向上を
はかることが可能となる。
構成を示すブロック図、
成を示すブロック図、
式図、
す模式図、
トを示す模式図、
結果の例を示す模式図、
図、
示す模式図、
図、
ロック図、
回路構成図、
込むデータの例を示す模式図、
ロック図、
を示す模式図、
図。
路、 37…図形合成回路、 39…マスキングパターンメモリ、 40…コーナ丸めパターン補正回路。
Claims (4)
- 【請求項1】検査対象パターンに対応する設計パターン
のデータをビットに展開するビット展開手段と、このビ
ット展開手段によりビット展開して得られた基準パター
ンデータのコーナ部分を選択してコーナの丸め処理を行
うコーナ丸め手段と、前記基準パターンデータに基づき
パターンの特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記抽出さ
れた特徴に基づき丸め処理された基準パターンデータと
検査対象パターンから得られた検査パターンデータとを
比較する比較手段とを具備し、 前記コーナ丸め手段は、前記基準パターンデータに対し
てコーナパターン検出ウインドを走査してコーナパター
ンを検出するコーナパターン検出回路と、このコーナパ
ターン検出回路により検出されたコーナパターンに応じ
たマスキングパターンデータを発生するマスキングパタ
ーンデータ発生回路と、前記基準パターンデータの中で
前記検出されたコーナパターンを含む図形パターンデー
タとこれに対応するそれぞれのマスキングパターンデー
タとを排他的論理和処理によって合成処理して、基準パ
ターンデータにおけるコーナ部を丸める図形合成回路
と、複数の近接したコーナに対してコーナ丸めを行った
場合に発生する不適当な過剰丸めを、前記基準パターン
データとこれに対応するマスキングパターンデータとを
走査することで検出する過剰丸め検出回路と、この過剰
丸め検出回路の検出結果に応じてマスキングパターンを
変更するマスキングパターン変更回路と、から構成され
てなることを特徴とするパターン検査装置。 - 【請求項2】前記過剰丸め検出回路は、前記排他的論理
和処理をする前の基準パターンデータに対しエッジ検出
ウインドを走査することでエッジを検出するエッジ検出
回路と、前記基準パターンデータに対応するマスキング
パターンに対しマスキングパターン隣接検出ウインドを
走査することでマスキングパターンの隣接とその隣接の
仕方を検知するマスキングパターン隣接検出回路と、か
らなることを特徴とする請求項1記載のパターン検査装
置。 - 【請求項3】前記過剰丸め検出回路の検出結果に応じた
マスキングパターン抑止ビットパターンを発生するマス
キングパターン抑止ビットパターン発生回路を設け、こ
の回路から発生されたマスキングパターン抑止ビットパ
ターンが存在する部分のマスキングパターンデータを、
前記マスキングパターン変更回路により除去することを
特徴とする請求項1又は2記載のパターン検査装置。 - 【請求項4】前記過剰丸め検出回路に入力するマスキン
グパターンデータのうち、後続するストライプに接する
部分の所定の幅のマスキングパターンデータを記憶する
マスキングパターンメモリ回路を設け、このメモリ回路
に蓄えられた所定幅のマスキングパターンデータを次回
のマスキングパターンデータに付帯して過剰丸め検出回
路に再度入力することを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載のパターン検査装置。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1005092A JP3187107B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | パターン検査装置 |
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ID=11739575
Family Applications (1)
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JP1005092A Expired - Lifetime JP3187107B2 (ja) | 1991-09-05 | 1992-01-23 | パターン検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3187107B2 (ja) |
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-
1992
- 1992-01-23 JP JP1005092A patent/JP3187107B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH05198641A (ja) | 1993-08-06 |
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