JP4274247B2 - 回路パターンの検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置や液晶等微細な回路パターンを有する基板製造方法及び装置
に係わり、特に半導体装置やフォトマスクのパターン検査技術に係わり、半導体
装置製造過程途中のウエハ上のパターン検査技術、電子線を使用して比較検査す
る技術に関する。
半導体ウエハの検査を一例として説明する。
半導体装置は、半導体ウエハ上にホトマスクに形成されたパターンをリソグラフ
ィー処理およびエッチング処理により転写する工程を繰り返すことにより製造さ
れる。半導体装置の製造過程において、リソグラフィー処理やエッチング処理そ
の他の良否、異物発生等は、半導体装置の歩留まりに大きく影響を及ぼすため、
異常や不良発生を早期にあるいは事前に検知するために製造過程の半導体ウエハ
上のパターンを検査する方法は従来から実施されている。
半導体ウエハ上のパターンに存在する欠陥を検査する方法としては、半導体ウエ
ハに白色光を照射し、光学画像を用いて複数のLSIの同種の回路パターンを比
較する欠陥検査装置が実用化されており、検査方式の概要は「月間セミコンダク
タワールド」1995年8月号pp96-99に述べられている。また、光学画像を用いた検
査方法では、特開平3-167456号公報に記載されているように、基板上の光学照明
された領域を時間遅延積分センサで結像し、その画像と予め入力されている設計
特性を比較することにより欠陥を検出する方式や、特公平6-58220号公報に記載
されているように、画像取得時の画像劣化をモニタしそれを画像検出時に補正す
ることにより安定した光学画像での比較検査を行う方法が開示されている。この
ような光学式の検査方式で製造過程における半導体ウエハを検査した場合、光が
透過してしまうシリコン酸化膜や感光性フォトレジスト材料を表面に有するパタ
ーンの残渣や欠陥は検出できなかった。また、光学系の分解能以下となるエッチ
ング残りや微小導通穴の非開口不良は検出できなかった。さらに、配線パターン
の段差底部に発生した欠陥は検出できなかった。
上記のように、回路パターンの微細化や回路パターン形状の複雑化、材料の多様
化に伴い、光学画像による欠陥検出が困難になってきたため、光学画像よりも分
解能の高い電子線画像を用いて回路パターンを比較検査する方法が提案されてき
ている。電子線画像により回路パターンを比較検査する場合に、実用的な検査時
間を得るためには走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy、以下SEMと
略す)による観察と比べて非常に高速に画像を取得する必要がある。そして、高
速で取得した画像の分解能と画像のSN比を確保する必要がある。
電子線を用いたパターンの比較検査装置として、J. Vac. Sci. Tech. B, Vol. 9
, No.6, pp. 3005 - 3009(1991)、J. Vac. Sci. Tech. B, Vol. 10, No.6, pp
. 2804 - 2808(1992)、および特開平5-258703号公報とUSP5,502,306に、通常
のSEMの100倍以上(10nA以上)の電子線電流をもった電子線を導電性基板(X線
マスク等)に照射し、発生する二次電子・反射電子・透過電子のいずれかを検出
し、その信号から形成された画像を比較検査することにより欠陥を自動検出する
方法が開示されている。
また、絶縁物を有する回路基板を電子線で検査あるいは観察する方法としては、
特開昭59-155941号公報および「電子、イオンビームハンドブック」(日刊工業
新聞社)pp622-623に、帯電の影響を少なくするために2keV以下の低加速電子線
照射により安定な画像を取得する方法開示されている。さらに、特開平2-15546
号公報には半導体基板の裏からイオンを照射する方法、特開平6-338280号公報に
は光を半導体基板の表面に照射することにより、絶縁物への帯電を打ち消す方法
が開示されている。
また、大電流でなおかつ低加速の電子線では、空間電荷効果により高分解能な画
像を得ることが困難となるが、これを解決する方法として、特開平5-258703号公
報に、試料直前で高加速電子線を減速し、試料上で実質的に低加速電子線として
照射する方法が開示されている。
高速に電子線画像を取得する方法としては、試料台を連続的に移動しながら試料
台上の半導体ウエハに電子線を連続照射し取得する方法が特開昭59-160948号お
よび特開平5-258703号公報に開示されている。また、従来のSEMで用いられてき
た二次電子の検出装置として、シンチレータ(Al蒸着された蛍光体)とライトガ
イドと光電子増倍管による構成が用いられているが、このタイプの検出装置は、
蛍光体による発光を検出するため、周波数応答性が悪く、高速に電子線画像形成
するには不適切である。この問題を解決するために、高周波の二次電子信号を検
出する検出装置として、半導体検出器を用いた検出手段が特開平5-258703号公報
に開示されている。
特開昭59-160948号 特開平5-258703号公報 特開平5-258703号公報
上記従来技術の光学式検査方式を用いて、微細構造の半導体装置の製造過程に
おける回路パターンを検査した場合、光学的に透過材質でかつ検査に用いる光学
波長と屈折率に依存した光学距離が十分小さいシリコン酸化膜や、感光性レジス
ト材料等の残渣は検出できず、又、線状で短辺の幅が光学系の分解能以下となる
エッチング残りや、微小導通孔の非開口不良の検出が困難であった。
一方、SEMを利用した観察および検査においては、以下に述べる二つの問題点が
ある。一つは従来のSEMによる電子線画像の形成方法では極めて長い時間を要す
るため、半導体ウエハ全面にわたって回路パターンを検査すると極めて膨大な時
間を要する。従って、半導体装置の製造工程等において実用的なスループットを
得るために非常に高速に電子線画像を取得する必要があった。また、高速に取得
した電子線画像のSN比を確保し、且つ所定の精度を維持する必要があった。
もう一つの問題点は、検査対象である回路パターンを構成する材料が感光レジス
トやシリコン酸化膜等の絶縁性を有する材料によって形成された場合、および絶
縁性を有する材料と導電性を有する材料が混在して形成された場合には、電子線
による検査で安定した輝度の画像を得ることと、所定の検査精度を得ることが困
難であった。これは、物質に電子線を照射するとその部分から二次電子が発生す
るが、照射した電流値と二次電子電流値は等しくないため、検査対象が絶縁物の
場合は帯電する。帯電が発生するとその部分からの二次電子発生効率や発生した
後の二次電子の軌道が影響を受け、画像の明暗が変化してしまうと同時に、画像
が実際の回路パターンの形状を反映せず歪んでしまう。この帯電状態は、電子線
の照射条件に敏感であり、電子線の照射速度や照射範囲を変えると同一の箇所の
同一の回路パターンでもまったく異なるコントラストを持った画像となってしま
う。
上記従来技術に記載したように、光学式検査方式では検出できない欠陥を検出す
るために、特開昭59-160948号および特開平5-258703号公報に電子線を導電性基
板に照射し電子線画像を取得して比較検査する方法として、細く絞った電子線を
高速に試料基板に照射して検査する方法が開示されている。しかし、本従来技術
では、絶縁物等の材料に対して検査条件を調整する方法は記載されていない。ま
た、別の従来技術である特開昭59-155941号公報には、絶縁物を有する基板を観
察するために、試料基板に照射する一次電子線を減速して照射エネルギーを低加
速、例えば2keV以下する方法が記載されている。しかし、この従来技術は、ある
局所領域について連続的に電子線を照射し、該局所領域の帯電が安定してから画
像を取得するという方法であり、電子線画像取得に長時間を要するため高速に広
い領域を検査するには適さない。また、局所領域内の帯電は安定しても、比較す
べき別の領域を同様な帯電の状態に制御するのは困難であり、例えば半導体ウエ
ハ等の広い領域を検査することは困難であった。
従来のSEMのように電子線電流の少ない細く絞った電子線を試料にゆっくり照射
し、信号検出も長時間かけて行う場合、比較検査に必要なSN比を得るために、単
位画素あたりの検出時間に検出された信号を積分して該単位画素の画像信号とす
る。既に述べたように、帯電は照射時間によって経時的に状態が変わるため、積
分している間の画像信号が変化し、安定したコントラストを得ることが困難であ
る。本発明者らは、このような絶縁材料を有する回路基板を検査する方法として
、安定したコントラストを得るために、二次電子信号の検出時間を十分短くし、
上記積分等の処理によるコントラスト変動をなくすとともに、帯電による経時変
化の影響を抑制することが効果があることを見出した。また、本発明者らは従来
技術のSEMにように5nm〜10nmと細く絞った電子線で取得する形状の輪郭情報によ
る電子線画像よりも、50nm〜10nm程度の太い電子線を高速に試料に照射し瞬時に
画像を取得することにより、試料の材料の二次電子発生効率によって生ずるコン
トラストの電子線画像の方が適していることを見出した。このように、従来技術
と比べて太い電子線を高速に走査し、瞬時に材料によって生じる明暗コントラス
トの電子線画像を取得し、且つ本電子線画像が画像の比較検査に十分対応できる
SN比た分解能を確保することが本発明の課題である。
このように、高速に電子線を照射し、高速に信号を検出し、且つ電子線画像のSN
比や分解能を確保するためには、上記従来技術に記載したように、通常のSEMよ
りも電子線電流の大きい電子ビームを被検査基板に照射する必要がある。上記従
来技術に記載したように、大電流でなおかつ低加速の電子線では、空間電荷効果
により高分解能な画像を得ることが困難となるが、これを解決する方法として試
料直前で高加速電子線を減速し、試料上で実質的に低加速電子線として照射する
方法がある。この一次電子線の減速を実施するためには、試料基板あるいは試料
台等に減速のための負の電圧を印加する必要がある。負の電圧によって減速され
た一次電子線が試料基板に照射されると、基板表面から数十mV程度のエネルギー
をもった二次電子が発生する。この二次電子に、減速のための負の電圧によって
生じた電界が作用し、二次電子は数kVのエネルギーに加速されるため、高速の二
次電子を検出器へ集めるのが困難となる。検出器に二次電子を集めるための方法
として、一次電子線に対しては電界と磁界による偏向量が打ち消しあい、二次電
子に対しては両者の重ね合せで電子を偏向させる偏向器(以下ExB偏向器と略す
)を用いる方法が従来技術で提案されている。しかし、検出器が一次電子線軌道
からずれた場所に存在する場合には、検出器に二次電子を集めるためには上記Ex
B偏向器で二次電子を大きく偏向する必要があり、偏向量を大きくしすぎるとExB
偏向器の偏向板自体に二次電子が衝突してしまい検出器に導けないという問題が
あった。また、ExB偏向器による偏向を強力にすると、一次電子線に収差が生じ
、対物レンズ等で試料基板表面上において電子線を細く絞ることが困難となると
いう問題点があった。
また、上記従来技術に記載したように、高速に電子線画像形成するために、高周
波の二次電子信号を検出する検出装置として、半導体検出器を用いた検出手段が
あるが、従来技術の手段では、逆バイアスされた応答速度の速い半導体検出器と
、半導体検出器が検出したアナログ信号を増幅するプリアンプと、プリアンプに
より増幅されたアナログ信号を光伝送する手段をそなえており、上記半導体検出
器と上記プリアンプは正の高電位にフローティングされている。この従来の方式
では、半導体検出器により検出されたアナログ信号はアナログ信号のまま光伝送
手段により伝送されるが、この光伝送手段は、電気信号を光信号に変換する発光
素子と、光ファイバケーブルと、光信号を電気信号に変換する受光素子とを備え
た構成であるため、発光素子および受光素子で発生するノイズが元のアナログ信
号に加わり、二次電子信号のSN比が低下してしまうという問題があった。
本発明の第一の目的は、光学画像では検出困難で、且絶縁性を有する材料によっ
て形成された回路パターンあるいは絶縁性を有する材料と導電性を有する材料が
混在して形成された回路パターンについて、電子線画像を用いて検査できる検査
技術を提供することにある。
本発明の第二の目的は、上記電子線画像を用いた検査を行うために、電子線画像
を高速、安定、高分解能且つ明暗コントラストの大きくSN比の大きい良質の画像
として取得することにより、比較検査において微細な回路パターン上に生じた欠
陥を誤りなく検出することである。
本発明の第三の目的は、大電流の比較的太い電子線を高速に試料に照射し、発生
した二次電子を瞬時に効率良く検出することで、試料の材料によって生ずる明暗
コントラストからなる電子線画像を試料の材料に応じた条件で形成することによ
り、絶縁材料についても安定した電子線画像を取得する技術を提供することであ
る。
本発明の第四の目的は、試料に電子線を照射して発生した二次電子を効率よく検
出したり、高速高周波の二次電子を高SN比で検出する手段を提供することにより
、上記第一、第二、第三の目的を達成することにある。
本発明の第五の目的は、上記第一から第四の課題を解決し、回路パターンを高精
度に検査する技術を提供し、その検査を半導体装置その他の微細回路パターンに
適用することにより、その検査結果を半導体装置等の製造条件に反映し、半導体
装置等の信頼性を高めるとともに不良率を低減するのに寄与する検査方法を供与
することにある。
半導体装置をはじめとする微細回路パターンを有する基板は、導電膜のみで形
成されている場合だけでなく、絶縁材料を有する場合も多々ある。絶縁材料を有
する回路パターンに電子線を照射して微細なパターン上の微細な欠陥を高速に検
出するという上記目的を達成するため、本発明に係わる回路パターンの検査方法
および検査装置について以下に述べる。
本発明者らの検討によると、絶縁物を含む基板表面の局所領域に不均一に多量の
電子線を照射するとコントラストは時間、場所によって大きく変化するが、基板
の被検査領域周辺の電位と比較してほぼ同じ電位の状態で電子線を被検査領域に
均一に試料に照射し、非常に短い時間で発生した二次電子を検出すると、絶縁物
材料でも安定したコントラストの電子線画像を得ることができることを見出した
。これは、電子線を照射したことにより試料が帯電する過渡状態にあっても、非
常に短い時間で瞬時に二次電子を検出することで時間による二次電子発生率変動
の少ない信号を取得できるためである。また、本発明者らは従来技術のSEMによ
うに5nm〜10nmと細く絞った電子線で取得する形状の輪郭情報による電子線画像
よりも、50nm〜10nm程度の太い電子線を高速に試料に照射し瞬時に画像を取得す
ることにより、試料の材料の二次電子発生効率によって生ずるコントラストの電
子線画像の方が欠陥の検出に適していることを見出した。回路パターンを形成し
ている下地と表面パターンの材料や膜の厚さによって二次電子の発生効率が異な
るため、この材料によって生じるパターンと下地の明暗コントラストの大きい電
子線画像を取得すれば、パターンあるいは下地の欠陥を検出することが容易にな
る。回路パターンを構成する各材料の二次電子発生効率は、電子線を照射する条
件により変化する。帯電の状態によっても二次電子発生効率は変化する。そのた
め、表面パターンと下地の材料による明暗コントラストが大きくなる照射条件あ
るいは帯電条件を材料によって最適化することにより、様々な材料の組み合わせ
に対応して各々欠陥を検出するのに適した電子線画像を形成することが可能とな
る。その方法として、電子線を1回照射して発生した二次電子を非常に短い時間
で検出することで電子線画像を形成する方法と、材料によっては数回電子線を照
射して材料による明暗コントラストを大きくした状態で発生した二次電子を非常
に短い時間で検出する方法がある。また、電子線を1回あるいは数回高速に照射
し、帯電による電位の過渡的な変化が少ない間に非常に短い時間で二次電子を検
出し電子線画像を得る方法と、材料の組み合わせによっては電子線あるいは他の
荷電粒子線を事前に試料基板に照射し、帯電の状態が安定し明暗コントラストが
大きくなった後に非常に短い時間で二次電子を検出し電子線画像を得る方法があ
ることを見出した。いずれの方法も、基板被検査領域周辺の電位と比べてほぼ同
じ電位状態すなわち同じ帯電状態のところで電子線を被検査領域に均一に照射す
るので、取得画像のコントラストは異なる検査領域でもほぼ均一となり、電子線
画像を比較検査する際にコントラストの変動が誤検出にならない。
上記前者の検査方法を実現するために、大電流の電子線を被検査基板に高速に一
様に照射し、照射とほぼ同時に当該箇所に相当する二次電子信号を瞬時に検出す
る方法が有効であることを見出した。すべての検査領域では検査時に均一に一瞬
電子線を照射するので、その瞬間には帯電による基板電位は一様であり、その状
態での二次電子を瞬時に検出することにより帯電の過渡的な時間変動の影響を避
けることができる。また、試料に照射する電子線のエネルギーを制御しすること
により、材料によって異なる試料に入射した電子数と試料から放出される二次電
子数の比がほぼ等しくなるように設定可能になるので、コントラストが安定し、
且つ試料回路基板への損傷が回避できるようになる。すなわち、絶縁性の材料を
有する回路パターンにおいても、コントラストの安定した画像を形成できるよう
になる。試料に照射する電子線のエネルギーを制御は、試料あるいは試料台に負
の電位を印加し、一次電子線を試料直上で減速し、この印加電圧を可変制御する
ことにより減速の程度を可変できるので可能となる。
高速に半導体ウエハ等の回路パターンの表面に発生した欠陥を自動検査する手段
としては、試料台を一方向に連続的に移動しながら、移動方向と直交する向きに
電子線を高速に走査して、試料台移動の実時間で二次電子を検出して画像を形成
し、この画像を比較検査する。この検査方法を実現するためには、材料により電
子線の照射条件は異なるが、電子線を一回あるいは数回高速に照射して画像を形
成する。電子線を一回あるいは数回の照射により、比較検査に対応し得る電子線
画像の画質を確保するためには、次に述べる四つの手段により可能となる。第一
の手段は、試料に高密度の電子線を照射することにより、検査に必要な電子線画
像のもとになる二次電子信号のSN比を確保することである。電子線の電流値は27
0pA以上、好ましくは13nA以上の電子線を用いて検査を実施する。この電流値
は、照射する電子数の平方根が検査に必要な電子線画像のSN比よりも十分大きく
なるよう設定することで達成される。第二の手段は、大電流電子線を試料に照射
する際に、試料上で電子線の径が十分小さくなるように電子線を絞ることにより
、微細な回路パターンの検査に必要な分解能を確保することである。従来技術に
おいて述べたように、絶縁材料を有する半導体等の電子線による観察においては
、試料に照射する電子線のエネルギーが低加速であるほうが望ましい。大電流で
なおかつ低加速の電子線では、空間電荷効果による収差が生じ、電子線を試料上
で細く絞ることが困難となる。そのため、上記電子線を試料に照射するエネルギ
ーを制御する手段で述べた方法と同じ手段を用いることにより、この問題を解決
できる。すなわち、電子源からは高加速で電子線を発生することにより、空間電
荷効果を抑制し、試料あるいは試料台に負の電位を印加することで試料直前で高
加速電子線を減速し、試料に実質的に最適な低加速のエネルギーの電子線を照射
することにより、試料上での電子線の径を細く絞り、必要な分解能を確保するこ
とが可能となる。第三の手段は、表面で発生した二次電子を効率的に検出器に導
くことにより、検査に必要な電子線画像のSN比を確保することである。上記第二
の手段により、試料に電子線を照射すると、試料から発生する二次電子は一時電
子線を減速させるための負の電位る電界によって逆に加速される。加速された二
次電子は、ExB偏向器により偏向して検出器に導かれるのであるが、この二次電
子を、一時電子線の光路と検出器の間に設けた金属片に照射するように偏向し、
さらにこの金属片で発生した低速の二次電子を検出器に導くことにより、高速の
二次電子を検出器方向に大きく偏向する必要はなく、偏向量を小さくできる。こ
れにより、高速の二次電子を大きく偏向する際に発生する問題点、すなわち二次
電子偏向器への衝突による二次電子の損失や、一次電子線に影響がおよぶことに
よる分解能の低下等を解決でき、しかも上記金属片に二次電子の発生効率の高い
材料を使用することにより一次電子線の電子数よりも多くの二次電子を得ること
ができ、結果として画像のSN比を向上させることが可能になる。第四の手段は、
高速に高SN比の画像を形成するために検出器に半導体検出器を用い、半導体検出
器が検出したアナログ信号をデジタル化して伝送することである。また、このデ
ジタル化した信号を光信号に変換し、光信号を光ファイバ等の手段により伝送し
、伝送された信号を再度電気信号にに変換する手段を備え、上記半導体検出器か
ら上記光変換手段までの構成要素を正の電位にフローティングする。これにより
、半導体検出器により検出されたアナログ信号は、AD変換器によりデジタル化さ
れてから光伝送される。半導体検出器を用いることにより、高速に二次電子を検
出するために必要な応答性を確保することができるようになり、デジタル化され
た信号を光伝送することにより光電変換手段の発光素子あるいは受光素子におい
て多少ノイズがのってもデジタルの1か0かの判別には影響しないので、ノイズ
を抑制することができる。また、半導体検出器から光変換手段までを正の電位に
フローティングすることにより、半導体検出器に二次電子を引き込むことができ
、光変換手段以降の回路はグランド電位で動作させることが可能となる。従って
、試料に電子線を照射して試料から発生した二次電子を高速にノイズの影響を少
なく検出することができる。
以上で述べた各種手段により、絶縁材料を有する回路パターンに対しても、帯電
による画像コントラスト変動を抑制する条件で、安定した画像を得ることができ
、高感度、高速且つ高SN比の電子線画像を形成することができるようになる。
以上は、既に述べた絶縁物材料を有する回路パターンを検査するために有効な、
電子線を1回あるいは数回のみ高速に照射し、帯電による電位の変化が起きる前
に電子線画像を得る方法と、電子線あるいは他の荷電粒子線を照射し、帯電の状
態が安定した後に電子線画像を得る方法という二つの手段のうち、前者について
述べてきた。以下に後者の検査方法について、その手段を述べる。
後者の、検査の前に帯電状態を安定させるためには、二つの手段があげられる。
まず第一の手段は、検査するチャンバとは異なる予備室等で、被検査基板に第二
の荷電粒子線、例えば電子線やイオンビームやプラズマや電子シャワー等を予め
照射し、検査前に正または負に帯電させる方法である。第二の手段は、被検査基
板を検査するためのチャンバに移載し、検査画像を形成するための位置に置いて
第二の電子線を照射する。第二の電子線を、検査に影響せずに被検査領域に検査
の前に照射するために、(1)検査画像を形成するための第一の電子線照射と第
二の電子線照射を時間的にずらして照射する。(2)検査画像を形成するための
第一の電子線は被検査基板上をラスタ走査しており、その走査のうち電子線を振
り戻している間に第二の電子線を照射する。(3)検査画像を形成するための第
一の電子線と第二の電子線は同軸で同時に被検査基板に照射するが、第二の電子
線は第一の電子線の径よりも十分大きい径であり、且つ第一の電子線の最大電流
密度よりも十分小さい電流密度となるようにする。構成としては、第二の電子線
源を検査画像形成用の第一の電子線の照射がなされる開口の周辺部に単数あるい
は複数配置し、それらは各々独立に動作し、第一の電子線が照射される前に被検
査基板の被検査領域に第二の電子線が照射されるようにすれば良い。
上記以外の方法で第二の荷電粒子線を照射するための手段としては、荷電粒子線
をイオン線とし、上記画像形成用の第一の電子線の照射がなされる開口の周辺部
にイオン源を設け、被検査基板が検査される際に、イオン線を被検査基板に照射
する。照射のタイミングは、上記第二の荷電粒子線が電子線の場合と同様に、第
一の電子線とイオン線を時間をずらせて照射するか、あるいは第一の電子線の走
査の振り戻しの間に照射することで問題無い。
上記に述べた手段により、被検査基板に第二の荷電粒子線を照射し、基板表面の
帯電状態をを均一になるようにしてから、検査画像を形成するための第一の電子
線を照射することにより、絶縁材料を有する回路パターンに対して、常に安定し
た帯電状態で電子線画像を形成することができるようになった。絶縁材料によっ
ては、帯電した方が下地材料とのコントラストが大きくなるものもある。このよ
うな場合には、検査画像形成のための第一の電子線の照射条件を制御するのみで
は、帯電による電子線画像の変動は抑制できるが、比較検査を行うために十分な
コントラストが得られないので、本発明による第二の荷電粒子線を照射する方法
が有効となる。
以上述べた、第二の荷電粒子線により被検査基板表面の帯電状態を安定させてか
ら電子線画像を形成する手段において、第一の電子線を照射するための条件や手
段については、前記の第一の電子線を1回あるいは数回照射し帯電による変動が
生じる前に画像を形成する手段と同様である。また、高速に検査する手段や、高
速検査の際に電子線画像の画質を高SN比、高分解能にするための手段についても
前記の手段と同様である。さらに、第二の荷電粒子線を照射して帯電を安定させ
てから第一の電子線で検査のための電子線画像を形成する手段において、試料に
照射する第一の電子線と第二の荷電粒子線の照射エネルギーを制御することによ
り、帯電の状態を調整する手段を併用することが可能である。画像形成用の電子
線以外の荷電粒子線を電子線と同時あるいはほぼ同時間に照射する場合には、本
来画像形成には必要の無い二次電子信号が発生し検出される可能性がある。この
場合には、二次電子により被検査基板回路パターンの像を形成する手段であり且
つ該試料表面の像面に絞りを配置し、検査画像形成用の電子線を照射した領域か
ら発生した二次電子のみを絞りが通過するようにして二次電子検出器に導くこと
により、不要な二次電子を排除することができる。
これまでに、微細な回路パターンを形成した基板を電子線により検査する手段
のうち、電子線画像を形成するための各種手段について述べた。以下に電子線画
像から回路パターン上に生じた欠陥を検出する手段について述べる。試料の第一
の領域を第一の電子線で照射して、試料表面から発生した二次電子を高速高効率
に検出して、被検査基板第一の領域の電子線の画像信号を得て第一の記憶部に記
憶する。この際に必要に応じて第一の電子線を照射する前に第二の荷電粒子線を
照射する。同様に、試料の第二の領域であり、第一の領域と同等の回路パターン
を有する領域の電子線画像を得て、第二の記憶部に記憶しながら、第一と第二の
領域の画像について詳細な位置調整を画像処理部にて行った後に第一と第二の領
域の画像を比較し差画像を得て、差画像の明るさの絶対値がある所定のしきい値
以上となる画素を欠陥候補と判定する等の処理を行う。もう一つの手段としては
、第一の記憶部に、被検査基板とは異なる良品の回路パターンの電子線画像を所
定の条件で形成し記憶しておき、被検査基板の第一の領域を第一の電子線で照射
して、試料表面から発生した二次電子を高速高効率に検出して、被検査基板第一
の領域の電子線の画像信号を得て、第一の記憶部に記憶された良品の回路パター
ンの画像を比較し、差画像の明るさの絶対値が所定のしきい値よりも大きい場合
に欠陥と判定する等の処理を行う。この際においても、必要に応じて第一の電子
線を照射する前に第二の荷電粒子線を照射する。また、被検査基板の第一の領域
と第二の領域は、いずれも1回あるいは数回第一の電子線で照射して画像を形成
するため、画像形成以外に電子線が照射しないようにする手段として、第一の電
子線の焦点位置を調整するためのモニタを電子線以外の例えば白色光を常時照射
して反射光をモニタする。あるいは、検査に先立ち、被検査基板に合せて感度条
件や電子線の照射条件を設定する際に、検査対象領域以外の領域において電子線
画像を取得し、検査対象領域は常に検査時が1回目の電子線照射となるように管
理する手段等により、被検査基板の検査対象領域が局所的に帯電するのを防止す
ることができ、誤検出の原因をなくすことができるようになる。
上記の検査方法を実施することにより、絶縁物材料を含む基板上回路パターンを
電子線により高速高感度に検査し、回路パターン上に発生した欠陥を自動的に検
出することができる検査方法と検査装置を実現することができる。
これらの方法と装置を用いて、回路パターンを有する基板、例えば製造過程にお
ける半導体装置を検査することにより、各々の工程の半導体装置について、従来
の技術では検知できなかった、プロセス加工によって生じたパターンの形状不良
や欠陥を早期に検知でき、その結果、プロセスあるいは製造装置条件等に潜在し
ている問題を顕在化することができるようになる。これにより、従来よりも高速
且つ高精度な半導体装置をはじめとする各種基板の製造プロセスにおける不良の
原因を対策することができ、高い歩留まりすなわち良品率を確保できると同時に
問題となっていた検査中に発生する誤検出が低減することから、高精度な検査が
可能となる。
本発明によって得られる代表的な効果を以下に簡単に説明する。
本発明の回路パターン検査装置を用いて回路パターンを有する半導体装置等の基
板を検査することにより、従来の光学式パターン検査では検出できなかった光を
透過するシリコン酸化膜やレジスト膜によって形成された回路パターンの検査を
実現することができた。しかも、従来のSEMでは安定した画像を得ることが困難
であった絶縁性材料を有する回路パターンの検査を、半導体装置等の製造方法に
おいて実用に供することができる検査時間をもって検査することができる。
本検査を基板製造プロセスへ適用することにより、上記従来技術では検出し得な
かった欠陥、すなわち製造装置や条件等の異常を早期に且つ高精度に発見するこ
とができるため、基板製造プロセスにいち早く異常対策処理を講ずることができ
、その結果半導体装置その他の基板の不良率を低減し生産性を高めることができ
る。また、上記検査を適用することにより、異常発生をいち早く検知することが
できるので、多量の不良発生を未然に防止することができ、さらにその結果、不
良の発生そのものを低減させることができるので、半導体装置等の信頼性を高め
ることができ、新製品等の開発効率が向上し、且つ製造コストが削減できる。
以下、本発明の実施例の検査方法、および装置の一例について、図面を参照しな
がら詳細に説明する。
(実施例1)
本発明の第1の実施例の回路パターン検査装置1の構成を図1に示す。回路パター
ン検査装置1は、室内が真空排気される検査室2と、検査室2内に試料基板9を搬送
するための予備室(本実施例では図示せず)を備えており、この予備室は検査室
2とは独立して真空排気できるように構成されている。また、回路パターン検査
装置1は上記検査室2と予備室の他に制御部6、画像処理部5から構成されている。
検査室2内は大別して、電子光学系3、二次電子検出部7、試料室8、光学顕微鏡部
4から構成されている。電子光学系3は、電子銃10、電子線引き出し電極11、コン
デンサレンズ12、ブランキング用偏向器13、走査偏向器15、絞り14、対物レンズ
16、反射板17、ExB偏向器18から構成されている。二次電子検出部7のうち、二次
電子検出器20が検査室2内の対物レンズ16の上方に配置されている。二次電子検
出器20の出力信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ21で増幅され、AD変
換機22によりデジタルデータとなる。試料室8は、試料台30、Xステージ31、Yス
テージ32、回転ステージ33、位置モニタ用測長器34、被検査基板高さ測定器35か
ら構成されている。光学顕微鏡部4は、検査室2の室内における電子光学系3の近
傍であって、互いに影響を及ぼさない程度離れた位置に設備されており、電子光
学系3と光学顕微鏡部4の間の距離は既知である。そして、Xステージ31またはYス
テージ32が電子光学系3と光学顕微鏡部4の間の既知の距離を往復移動するように
なっている。光学顕微鏡部4は光源40、光学レンズ41、CCDカメラ42により構成さ
れている。画像処理部5は、第一画像記憶部46、第二画像記憶部47、演算部48、
欠陥判定部49より構成されている。取り込まれた電子線画像あるいは光学画像は
モニタ50に表示される。装置各部の動作命令および動作条件は、制御部6から入
出力される。制御部6には、あらかじめ電子線発生時の加速電圧、電子線偏向幅
、偏向速度、二次電子検出装置の信号取り込みタイミング、試料台移動速度等々
の条件が、目的に応じて任意にあるいは選択して設定できるよう入力されている
。制御部6は、補正制御回路43を用いて、位置モニタ用測長器34、被検査基板高
さ測定器35のの信号から位置や高さのずれをモニタし、その結果より補正信号を
生成し、電子線が常に正しい位置に照射されるよう対物レンズ電源45や走査偏向
器44に補正信号を送る。
被検査基板9の画像を取得するためには、細く絞った電子線19を該被検査基板9に
照射し、二次電子51を発生させ、これらを電子線19の走査およびステージ31、32
の移動と同期して検出することで該被検査基板9表面の画像を得る。本発明の課
題で述べたように、本発明の自動検査では検査速度が速いことが必須となる。従
って、通常のSEMのようにpAオーダーの電子線電流の電子線を低速で走査したり
、多数回の走査および各々の画像の重ね合せは行わない。また、絶縁材料への帯
電を抑制するためにも、電子線走査は高速で一回あるいは数回程度にする必要が
ある。そこで本実施例では、通常SEMに比べ約100倍以上の、例えば100nAの大電
流電子線を一回のみ走査することにより画像を形成する構成とした。走査幅は10
0μmとし、1画素は0.1μmとし、1回の走査を1μsで行うようにした。
電子銃10には拡散補給型の熱電界放出電子源が使用されている。この電子銃10を
用いることにより、従来の例えばタングステン(W)フィラメント電子源や、冷
電界放出型電子源に比べて安定した電子線電流を確保することができるため、明
るさ変動の少ない電子線画像が得られる。また、この電子銃10により電子線電流
を大きく設定することができるため、後述するような高速検査を実現できる。電
子線19は、電子銃10と引き出し電極11との間に電圧を印加することで電子銃10か
ら引き出される。電子線19の加速は、電子銃10に高電圧の負の電位を印加するこ
とでなされる。これにより、電子線19はその電位に相当するエネルギーで試料台
30の方向に進み、コンデンサレンズ12で収束され、さらに対物レンズ16により細
く絞られて試料台30上のX−Yステージ31、32の上に搭載された被検査基板9(半
導体ウエハ、チップあるいは液晶、マスク等微細回路パターンを有する基板)に
照射される。なお、ブランキング用偏向器13には、走査信号およびブランキング
信号を発生する信号発生器44が接続され、コンデンサレンズ12および対物レンズ
16には、各々レンズ電源45が接続されている。被検査基板9には、高圧電源36に
より負の電圧を印加できるようになっている。この高圧電源36の電圧を調節する
ことにより一次電子線を減速し、電子銃10の電位を変えずに被検査基板9への電
子線照射エネルギーを最適な値に調節することができる。
被検査基板9上に電子線19を照射することによって発生した二次電子51は、基板9
に印加された負の電圧により加速される。被検査基板9上方に、ExB偏向器18が配
置され、これにより加速された二次電子51は所定の方向へ偏向される。ExB偏向
器18にかける電圧と磁界の強度により、偏向量を調整することができる。また、
この電磁界は、試料に印加した負の電圧に連動させて可変させることができる。
ExB偏向器18により偏向された二次電子51は、所定の条件で反射板17に衝突する
。この反射板17は、試料に照射する電子線(以下一次電子線と呼ぶ)の偏向器の
シールドパイプと一体で円錐形状をしている。この反射板17に加速された二次電
子51が衝突すると、反射板17からは数V〜50eVのエネルギーを持つ第二の二次電
子52が発生する。
二次電子検出部7は、真空排気された検査室2内には二次電子検出器20が、検査室
2の外にはプリアンプ21、AD変換器22、光変換手段23、伝送手段24、電気変換手
段25、高圧電源26、プリアンプ駆動電源27、AD変換器駆動電源28、逆バイアス電
源29から構成されている。既に記述したように、二次電子検出部7のうち、二次
電子検出器20が検査室2内の対物レンズ16の上方に配置されている。二次電子検
出器20、プリアンプ21、AD変換器22、光変換手段23、プリアンプ駆動電源27、AD
変換器駆動電源28は、高圧電源26により正の電位にフローティングしている。上
記反射板17に衝突して発生した第二の二次電子52は、この吸引電界により検出器
20へ導かれる。二次電子検出器20は、電子線19が被検査基板9に照射されている
間に発生した二次電子51がその後加速されて反射板17に衝突して発生した第二の
二次電子52を、電子線19の走査のタイミングと連動して検出するように構成され
ている。二次電子検出器20の出力信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ2
1で増幅され、AD変換器22によりデジタルデータとなる。AD変換器22は、半導体
検出器20が検出したアナログ信号をプリアンプ21によって増幅された後に直ちに
デジタル信号に変換して、画像処理部5に伝送するように構成されている。検出
したアナログ信号を検出直後にデジタル化してから伝送するので、従来よりも高
速で且つSN比の高い信号を得ることができる。
X−Yステージ31、32上には被検査基板9が搭載されており、検査実行時にはX−Y
ステージ31、32を静止させて電子線19を二次元に走査する方法と、検査実行時に
X−Yステージ31、32をY方向に連続して一定速度で移動されるようにして電子線1
9をX方向に直線に走査する方法のいずれかを選択できる。ある特定の比較的小さ
い領域を検査する場合には前者のステージを静止させて検査する方法、比較的広
い領域を検査するときは、ステージを連続的に一定速度で移動して検査する方法
が有効である。なお、電子線19をブランキングする必要がある時には、ブランキ
ング用偏向器13により電子線19が偏向されて、電子線が絞り14を通過しないよう
に制御できる。
位置モニタ用測長器34として、本実施例ではレーザ干渉による測長計を用いた。
Xステージ31およびYステージ32の位置が実時間でモニタでき、制御部6に転送さ
れるようになっている。また、Xステージ31、Yステージ32、そして回転ステージ
33のモータの回転数等のデータも同様に各々のドライバから制御部6に転送され
るように構成されており、制御部6はこれらのデータに基いて電子線19が照射さ
れている領域や位置が正確に把握できるようになっており、必要に応じて実時間
で電子線19の照射位置の位置ずれを補正制御回路43より補正するようになってい
る。また、被検査基板毎に、電子線を照射した領域を記憶できるようになってい
る。
光学式高さ測定器35は、電子ビーム以外の測定方式である光学式測定器、例えば
レーザ干渉測定器や反射光の位置で変化を測定する反射光式測定器が使用されて
おり、X−Yステージ上31、32に搭載された被検査基板9の高さを実時間で測定す
るように構成されている。本実施例では、スリットを通過した細長い白色光を透
明な窓越しに該被検査基板9に照射し、反射光の位置を位置検出モニタにて検出
し、位置の変動から高さの変化量を算出する方式を用いた。この光学式高さ測定
器35の測定データに基いて、電子線19を細く絞るための対物レンズ16の焦点距離
がダイナミックに補正され、常に非検査領域に焦点が合った電子線19を照射でき
るようになっている。また、被検査基板9の反りや高さ歪みを電子線照射前に予
め測定しており、そのデータをもとに対物レンズ16の検査領域毎の補正条件を設
定するように構成することも可能である。
画像処理部5は第一画像記憶部46と第二画像記憶部47、演算部48、欠陥判定部49
、モニタ50により構成されている。上記二次電子検出器20で検出された被検査基
板9の画像信号は、プリアンプ21で増幅され、AD変換器22でデジタル化された後
に光変換器23で光信号に変換され、光ファイバ24によって伝送され、電気変換器
25にて再び電気信号に変換された後に第一画像記憶部46あるいは第二記憶部47に
記憶される。演算部48は、この記憶された画像信号をもう一方の記憶部の画像信
号との位置合せ、信号レベルの規格化、ノイズ信号を除去するための各種画像処
理を施し、双方の画像信号を比較演算する。欠陥判定部49は、演算部48にて比較
演算された差画像信号の絶対値を所定のしきい値と比較し、所定のしきい値より
も差画像信号レベルが大きい場合にその画素を欠陥候補と判定し、モニタ50にそ
の位置や欠陥数等を表示する
これまで回路パターン検査装置1の全体の構成について説明してきたが、このう
ちの二次電子51の検出手段について、その構成と作用をさらに詳細に説明する。
一次電子線19は、固体に入射すると内部に進入しながらそれぞれの深さにおいて
殻内電子を励起してエネルギーを失っていく。また、それととにも一次電子線が
後方に散乱された反射電子が、やはり固体内で電子を励起させながら表面へ向か
って進む現象が生ずる。これら複数の過程を経て、殻内電子は固体表面から表面
障壁を超えて二次電子となって数V〜50eVのエネルギーを持って真空中へ出る。
一次電子線と固体表面のなす角度が浅いほど、一次電子線の進入距離とその位置
から固体表面までの距離との比が小さくなり、二次電子が表面から放出されやす
くなる。したがって、二次電子の発生は一次電子線と固体表面の角度に依存して
おり、二次電子発生量が試料表面の凹凸や材料を示す情報となる。
図2は二次電子51の検出するための電子光学系3、二次電子検出部7の主要構成図
を示す。一次電子線19は試料基板9へ照射され、試料基板9表面にて二次電子51を
発生させる。この二次電子51は、試料基板9に印加された負の高電圧により加速
される。本実施例では、試料基板9に印加する負の電圧を3.5keVに設定した。二
次電子51は、加速されるとともに対物レンズ16、ExB偏向器18により収束、偏向
され反射板17に衝突する。この反射板17は、検出器への印加電圧等が一次電子線
に影響を及ぼすのを防止するためのシールドパイプと一体で30度のテーパーの円
錐状をしている。材料はCuBeOで、平均で照射電子数の約5倍の二次電子を放出さ
せる構成として二次電子増倍効果を持たせた。上記の加速された二次電子51が衝
突することにより、反射板17からは数V〜50eVのエネルギーを持つ第二の二次電
子52が発生する。この第二の二次電子52は、二次電子検出器20と二次電子検出器
20に取り付けた吸引電極53により生成される吸引電界により二次電子検出器20前
面へ吸引される。本実施例では、試料基板9表面で発生した二次電子51をExB偏向
器18で二次電子検出器20側へ約5度偏向させる構成としたので、ExB偏向器18にか
ける電圧と磁界、電極間隔は、試料基板9に印加する負の高電圧が3.5keVの場合
にはそれぞれ35V、1.0×10-6T(テスラ)、10mmという条件とした。この電磁界
は、試料基板9に印加する負の高電圧に連動して可変設定することができる。以
上の構成および条件により、〜5度程度の小角度偏向と、試料基板9に印加する-3
.5keVの電圧による加速、対物レンズによる収束により、試料基板9表面で発生し
た二次電子51がExB偏向器18を通過する際に95%以上が通過できるようにし、反射
板17にてこの95%の二次電子51が約5倍の量に増倍されて第二の二次電子52が発生
することができた。
二次電子検出器20として、本実施例ではPIN型半導体検出器を用いた。PIN型半導
体検出器は通常のPN型半導体検出器よりも応答性が速く、逆バイアス電圧電源に
より逆バイアス電圧を印加することによりサンプリング周波数が〜100MHzの高周
波の二次電子信号を検出することができた。このPIN型半導体検出器20および検
出回路であるプリアンプ21、AD変換器22、光変換手段23を6keVにフローティング
し、吸引電極53は0Vに設定した。なお、PIN型半導体検出器20の有効な大きさは4
mmである。上記反射板17で生じた第二の二次電子52は、吸引電界によりPIN型
半導体検出器20に吸引され、高エネルギー状態でPIN型半導体検出器20に入射し
て表面層で一定のエネルギーを消失した後に電子正孔対を生成し、電流となって
電気信号に変換される。本実施例で用いたPIN型半導体検出器20は、信号検出感
度も非常に高く、表面層でのエネルギー損失を考慮すると、吸引電界により6keV
に加速されて入射した第二の二次電子52は約1000倍に増幅された電気信号になる
。この電気信号はプリアンプ21によりさらに増幅され、この増幅された信号(ア
ナログ信号)はAD変換器22によりデジタル信号に変換される。ここではAD変換器
22として12ビット、クロック周波数100MHzのものを用いた。そして、AD変換器22
の出力を各ビット毎に光変換手段23、伝送手段24、電気変換手段25をそれぞれ設
け、パラレルで伝送した。この構成によれば、個々の伝送手段はAD変換器22のク
ロック周波数と同じ伝送速度があれば良い。さて、光変換手段23により光デジタ
ル信号に変換された信号は、光伝送手段24により電気変換手段25へ伝送され、こ
こで光デジタル信号から再び電気信号に変換され、画像処理部5へ送られる。こ
のように光信号に変換してから伝送するのは、PIN型半導体検出器20から光変換
手段23までの構成要素が高電圧電源26により正の高電位にフローティングされて
いるからであり、本実施例の構成により、高電位レベルの信号をアースレベルの
信号に変換できる。また、本実施例では、光変換手段23として電気信号を光信号
に変換する発光素子を、伝送手段24として光信号を伝送する光ファイバケーブル
を、電気変換手段25として光信号を電気信号に変換する受光素子を用いた。光フ
ァイバケーブルは高絶縁材料で形成されているため、高電位レベルの信号をアー
ス電位レベルの信号に容易に変換できる。さらに、デジタル信号を光伝送してい
るため、光伝送時における信号の劣化が全くない。その結果、従来の技術である
アナログ信号を光伝送する構成と比べてノイズの影響の少ない画像を得ることが
できる。これらの構成により、PIN型半導体検出器20への第二の二次電子52の入
射電流が100nAの場合に、サンプリング周波数100MHzという高周波の二次電子信
号を信号SN比50以上で検出することができるようになった。
なお、上記の実施例では、半導体検出器20は逆バイアス電圧電源29により逆バイ
アス電圧を印加されていたが、逆バイアス電圧を印加しない構成にしても良い。
また、本実施例では半導体検出器20にPIN型半導体検出器を用いたが、他のタイ
プの半導体検出器、例えばショットキー型半導体検出器やアバランシェ型半導体
検出器等を用いても良い。また、応答性、感度等の条件を満たせば、MCP(マイ
クロチャネルプレート)を検出器として用いることも可能である。
次に、前記回路パターン検査装置1により被検査試料9として製造過程のパターン
加工が施された半導体ウエハを検査した場合の作用について説明する。まず、図
1には記載されていないが、半導体ウエハ9の搬送手段により半導体ウエハは試料
交換室へロードされる。そこでこの半導体ウエハ9は試料ホルダに搭載され、保
持固定された後に真空排気され、試料交換室がある程度の真空度に達したら検査
のための検査室2に移載される。検査室2では、試料台30、X−Yステージ31、32、
回転ステージ33の上に試料ホルダごと載せられ、保持固定される。セットされた
半導体ウエハ9は、予め登録された所定の検査条件に基きX−Yステージ31、32のX
およびY方向の移動により光学顕微鏡部4の下の所定の第一の座標に配置され、モ
ニタ50により半導体ウエハ9上に形成された回路パターンの光学顕微鏡画像が観
察され、位置回転補正用に予め記憶された同じ位置の同等の回路パタ−ン画像と
比較され、第一の座標の位置補正値が算出される。次に第一の座標から一定距離
離れ第一の座標と同等の回路パタ−ンが存在する第二の座標に移動し、同様に光
学顕微鏡画像が観察され、位置回転補正用に記憶された回路パターン画像と比較
され、第二の座標の位置補正値および第一の座標に対 する回転ずれ量が算出さ
れる。この算出された回転ずれ量分、回転ステージ33は回転し、その回転量を補
正する。なお、本実施例では回転ステージ33の回転により回転ずれ量を補正して
いるが、回転ステージ33無しで、算出された回転ずれの量に基き電子線の走査偏
向位置を補正する方法でも補正できる。この光学顕微鏡画像観察においては、光
学顕微鏡画像のみならず電子線画像でも観察可能な回路パターンが選定される。
また、今後の位置補正のために、第一の座標、光学顕微鏡画像観察による第一の
回路パターンの位置ずれ量、第二の座標、光学顕微鏡画像観察による第二の回路
パターンの位置ずれ量が記憶され、制御部6に転送される。
さらに、光学顕微鏡による画像が用いられて、被検査半導体ウエハ9上に形成さ
れた回路パターンが観察され、半導体ウエハ9上の回路パターンのチップの位置
やチップ間の距離、あるいはメモリセルのような繰り返しパターンの繰り返しピ
ッチ等が予め測定され、制御部6に測定値が入力される。また、被検査半導体ウ
エハ9上における被検査チップおよびチップ内の被検査領域が光学顕微鏡の画像
から設定され、上記と同様に制御部6に入力される。光学顕微鏡の画像は、比較
的低い倍率によって観察が可能であり、また、被検査半導体ウエハ9の表面が例
えばシリコン酸化膜等により覆われている場合には下地まで透過して観察可能で
あるので、チップの配列やチップ内の回路パターンのレイアウトを簡便に観察す
ることができ、検査領域の設定を容易にできるためである。
以上のようにして光学顕微鏡部4による所定の補正作業や検査領域設定等の準備
作業が完了すると、Xステージ31およびYステージ32の移動により、半導体ウエハ
9が電子光学系3の下に移動される。半導体ウエハ9が電子光学系3の下に配置され
ると、上記光学顕微鏡部4により実施された補正作業や検査領域の設定と同様の
作業を電子線画像により実施する。この際の電子線画像の取得は、次の方法でな
される。上記光学顕微鏡画像による位置合せにおいて記憶され補正された座標値
に基き、光学顕微鏡部4で観察されたものと同じ回路パターンに、電子線19が走
査偏向器44によりXY方向に二次元に走査されて照射される。この電子線の二次元
走査により、被観察部位から発生する二次電子51が上記の二次電子検出のための
各部の構成および作用によって検出されることにより、電子線画像が取得される
。既に光学顕微鏡画像により簡便な検査位置確認や位置合せ、および位置調整が
実施され、且つ回転補正も予め実施されているため、光学画像に比べ分解能が高
く高倍率で高精度に位置合せや位置補正、回転補正を実施することができる。な
お、電子線19を試料9に照射すると、その箇所が帯電する。検査の際にその帯電
の影響を避けるために、上記位置回転補正あるいは検査領域設定等の検査前準備
作業において電子線19を照射する回路パターンは予め被検査領域外に存在する回
路パターンを選択するか、あるいは被検査チップ以外のチップにおける同等の回
路パターンを制御部6から自動的に選択できるようにしておく。これにより、検
査時に上記検査前準備作業により電子線19を照射した影響が検査画像に及ぶこと
は無い。
次に、検査が実施される。検査時に被検査半導体ウエハ9に照射する電子線19の
条件は、以下の方法にて求めた。まず、一般に電子線画像におけるSN比は、試料
に照射する電子線の単位画素あたりの照射電子数Sの平方根と相関がある。画像
同士を比較検査する場合には、電子線画像のSN比は正常部と欠陥部の信号量を検
知できる値である必要があり、最低SN比は10以上が必要であり、好ましくは50以
上が必要である。前述のように、電子線画像のSN比は、試料に照射する電子線の
単位画素あたりの照射電子数Sの平方根と相関があるため、SN比10を得るために
は単一画素あたり少なくとも100個以上の電子が必要となり、SN比50を得るため
には少なくとも2500個以上の電子が照射されなくてはならない。
また、本発明の回路パターン検査方法を適用する主目的は、前述の通り光学式パ
ターン検査方法では検出が不可能な微小の欠陥を検知することであり、すなわち
微小な画素における画像間の差を認識する必要があった。これを達成するために
、本実施例では画素サイズを0.1μmとした。従って、最低限必要とされる単一画
素あたりの電子数と上記画素サイズから、必要とされる単位面積あたりの電子線
照射量は0.16μC/cm2になり、好ましくは4μC/cm2となる。この電子照射量を
通常のSEMの電子線電流(数pAから数百pA程度)により得ようとすると、例えば2
0pAの電子線電流によって1cm2の領域に0.16μC/cm2の電子を照射するには8000
秒を要し、さらに4μC/cm2の電子を照射するには20万秒を要する。しかしなが
ら、回路パターンの検査、例えば半導体ウエハの検査において要求される検査速
度は600s/cm2以下、好ましくは300s/cm2以下であり、これよりも検査時間が長
くなると半導体製造においては検査の実用性がきわめて低くなる。したがって、
これらの条件を満たし、実用的な検査時間で必要な電子線を試料に照射するため
には、電子線電流を最低でも270pA(1.6μC/cm2、600s/cm2)以上、好ましく
は13nA(4μC/cm2、300s/cm2)以上に設定する必要がある。そこで、本実施例
の回路パターンの検査方法では、13nA以上の大電流電子線を用いて一回の走査に
より電子線画像を形成することにした。
そして、通常のSEMに比べ約100倍以上の大電流(270nA以上、好ましくは13nA以
上)の電子線を用いてただ一回の走査によって電子線画像を形成することは、検
査速度の点から必要とされるだけでなく、以下に述べる理由により、下地膜ある
いは表面パターンが絶縁材料により形成された回路パターンを検査するのに特に
必要であることが本発明により究明された。
絶縁材料を有する回路パターンの電子線画像を通常のSEMにより取得すると、帯
電の影響により実際の形状とは異なる電子線画像が得られたり、視野倍率により
コントラストがまったく異なることが多い。これは、微弱な電子線電流(数pAか
ら数百pA)を局所的に繰り返し走査することにより、あるいは視野倍率を変える
際に焦点や非点補正のために画像形成に必要な電子線量以上に電子線を局所的に
走査することにより、電子線照射量がある一ヶ所に集中して照射され、その部分
の帯電が不均等になるためである。その結果、絶縁材料で形成されたパターンの
電子線画像の品質は、視野により全く異なってしまうので、このような画像は電
子線画像を比較する検査には適用できない。従って、絶縁材料を有する回路パタ
ーンについても導電性の材料の回路パターンと同様に検査できるようにするため
に、通常のSEMに比べ約100倍以上の大電流電子線を用いて一回の走査により電子
線画像を形成することとした。すなわち、本実施例では、単位面積あたり、およ
び単位時間あたりの試料への電子線照射量が一定であって、比較検査を行うのに
足る画質を形成するために必要な電子線量により、しかも、半導体ウエハ等の検
査方法の実用性に適した走査速度により、電子線を一回走査することで電子線画
像を取得することとした。そして、上記のように通常のSEMに比べ約100倍以上の
大電流電子線を用いて一回の走査により絶縁材料を有する回路パターンの電子線
画像を取得したところ、一視野内の電子線画像を構成する各種回路パターンの構
成材料や構造に依存して帯電量や画像のコントラストがそれぞれ異なること、同
種の材料の同等のパターン同士では同様な画像コントラストが得られることを確
認した。なお、大電流電子線による走査は本実施例では一回のみとしているが、
実質的に前述の作用が実現される範囲で数回の場合も有り得る。
図3(a)、図3(b)、図3(c)に試料のある点Pに電子線を照射した場合の
二次電子発生効率及び帯電の程度を模式的に示した。図3(a)の縦軸は試料に
照射される一次電子線の相対的な強度を、横軸は時間および距離を示す。図3(
b)の縦軸は相対的な試料の帯電の程度を、横軸は時間を示す。図3(c)の縦
軸は発生する二次電子の相対的な量を、横軸は時間を示す。これまでに述べてき
た本発明の検査方法で電子線を試料に照射すると、電子線は高速で点Pを走査し
通過する。10nsの間に電子線の強度の比較的大きい部分が点Pを通過する。本実
施例では電子線の走査速度を100MHz/画素に設定しているため、この10nsは1画素
に相当する。また、本実施例では1画素を0.1μmにしているので、この10nsは0
.1μmに相当する。試料上点Pでは、図3(a)のタイミングで試料に電子線が照
射されると、図3(b)に示すように試料が帯電する。帯電の程度および時間経
過による放電の程度は試料の材質により異なる。試料が絶縁物の場合は、電子線
が通過した後にも帯電が残存し、長時間経過しないと放電されないものもある。
図3(c)に示したように、試料に一次電子線が照射された瞬間より、二次電子
が発生する。該二次電子の発生量は、材料毎に決まる二次電子発生効率と、図3
(b)に示した帯電の程度に依存するので、例えば1回目の走査では図3(c)
に示す二次電子量が発生し、2回目の走査において帯電の程度が1回目の程度と異
なる場合には、二次電子の発生量も異なる。
次に、電子線画像のコントラストに影響する照射条件について述べる。電子線画
像のコントラストは、試料に照射した電子線により発生し検出される二次電子の
量により形成され、例えば材料等の相違により二次電子の発生量が異なることに
より明るさの差となる。図4(a)と図4(b)は、電子線照射条件のコントラ
ストへの影響を示すグラフであり、図4(a)は照射条件が適切な場合を示し図
4(b)は照射条件が不適切な場合を示している。また、縦軸は画像の明るさと
相関が大である帯電の程度、横軸には電子線の照射時間である。実線Aは、試料
にホトレジストを用いた場合、点線Bは試料に配線材料を用いた場合である。
図4(a)より、照射時間が少ない時間領域Cでは各材料の明るさ変動が少なく
、照射時間が比較的多くなってくる時間領域Dだと照射時間による明るさの変化
が大きくなり、最終的に照射時間が多い時間領域Eでは再び照射時間による明る
さ変動が少なくなる。また、図4(b)より、照射条件が適切でない場合には、
照射時間が少ない時間領域Cにおいても、照射時間に対する明るさ変動が大きく
、安定した画像を得るのが困難である。従って、高速に且つ安定した電子線画像
を取得するためには図4(a)の照射条件にて画像を取得することが重要である
上記電子線の試料への照射条件としては、単位面積あたりの電子線の照射量、電
子線電流値、電子線の走査速度、試料に照射する電子線の照射エネルギーが挙げ
られる。そのため、これらパラメータは回路パターンの形状や材料毎にその最適
値を求める必要がある。そのためには、試料に照射する電子線の照射エネルギー
を自由に調整制御する必要がある。そのため、前述のように本実施例では試料で
ある半導体ウエハ9に高圧電源36により一次電子を減速するための負の電圧を印
加し、この電圧を調整することにより電子線19の照射エネルギーを適宜調整でき
るように構成している。これにより、電子銃10に印加する加速電圧を変化させる
場合には電子線19の軸変化が発生し各種調整が必要になるのに対し、本実施例で
はそのような調整を行わずに同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の検査を行うための電子線画像を形成する電子線19の走査方法につ
いて述べる。通常のSEMでは、ステージが静止した状態で電子線を二次元に走査
し、ある領域の画像を形成する。この方法によると、広領域をくまなく検査する
場合には、画像取得領域毎に、静止して電子線を走査する時間の他に、移動時間
としてステージの加速・減速・位置整定を加算した時間がかかる。そのため、検
査時間全体では長時間を要してしまう。そのため、本発明では、ステージを一方
向に連続的に定速で移動しながら、電子線をステージ移動方向と直交または交叉
する向きに高速に一方向に走査することにより、被検査領域の画像を取得する検
査方法を用いた。これにより、所定距離の一走査幅分の電子線取得時間は、所定
距離をステージが移動する時間のみとなる。
図5(a)には、上記方法によりYステージ32がY方向に連続して定速移動してい
る際に電子線19が走査する方法の一例を示している。電子線19を走査偏向器44に
より走査する際に、実線で示した一方向のみ電子線を試料である半導体ウエハ9
に照射し、破線で示した電子線の振り戻しの間は半導体ウエハ9に電子線19が照
射されないようにブランキングすることにより、半導体ウエハ9上に空間的、時
間的に均一に電子線を照射することができる。ブランキングは、ブランキング用
偏向器13により電子線19を偏向して、絞り14を通過しないようにすることにより
実施される。
図5(b)には、別の走査方法の一例として、電子線19が等速度で往復走査する
方法を示している。電子線19が一端かた他端まで等速度で走査されると、X−Yス
テージ31、32が一ピッチ送られ、電子線が反対の向きに元の端まで等速度で走査
される。この方法の場合には、電子線の振り戻し時間を省略することができる。
なお、電子線が照射されている領域または位置は、X−Yステージ31、32に設置さ
れた位置モニタ用測長器34の測定データが時々刻々と制御部6に転送されること
により、詳細に把握される。本実施例ではレーザ干渉計を採用している。同様に
、電子線19が照射されている領域あるいは位置の高さの変動は、光学式高さ測定
器35の測定データが時々刻々と制御部6に転送されることにより詳細に把握され
る。これらのデータに基き、電子線の照射位置や焦点位置のずれを演算し、補正
制御回路43によりこれらの位置ずれを自動的に補正する。従って、高精度で精密
な電子線の操作法方が確保される。
以上の電子線19の走査方法により、試料である半導体ウエハ9の全面あるいは予
め設定した検査領域に電子線が照射され、前述した原理により二次電子51が発生
し、前述した方法により二次電子51、52が検出される。前述の各部の構成および
その作用により、良質の画像を得ることができる。例えば、前述の構成および方
法で反射板17に照射することにより約20倍の二次電子増倍効果を得ることができ
るとともに、従来の方法よりも一次電子線への収差の影響を抑制することができ
る。また、同様の構成でExB偏向器にかける電磁界を調節することにより、半導
体ウエハ9表面から発生した反射電子を二次電子と同様に反射板17に照射して得
られた第二の二次電子52を検出することも容易に行える。また、ExB偏向器18の
電界および磁界を、試料に印加する負の高電圧に連動して調整制御することで、
試料毎に異なる照射条件においても二次電子を効率良く検出できる。また、半導
体検出器20を用いて二次電子を検出し、検出された画像信号を検出直後にデジタ
ル化してから光伝送する方法により、各種変換・伝送において発生するノイズの
影響を小さくし、SN比の高い画像信号データを得ることができる。検出した信号
から電子線画像を形成する過程においては、画像処理部5が制御部6から指定され
た電子線照射位置の所望の画素に、対応した時間毎の検出信号を、その信号レベ
ルに応じた明るさ階調値として第一の記憶部46または第二の記憶部47に逐次記憶
させる。電子線照射位置と、検出時間で対応つけられた二次電子量が対応される
ことにより、試料回路パターンの電子線画像が二次元的に形成される。このよう
にして、高精度でSN比の高い良質な電子線画像を取得できるようになった。なお
、本実施例では試料から発生する二次電子を検出する検査方法及び装置について
記載してきたが、試料からは二次電子と同時に後方散乱電子や反射電子が発生す
る。二次電子とともにこれらの二次荷電粒子についても同様に電子線画像信号と
して検出することができる。
画像処理部5へ画像信号が転送されると、第一の領域の電子線画像が第一記憶部4
6に記憶される。演算部48は、この記憶された画像信号をもう一方の記憶部の画
像信号との位置合せ、信号レベルの規格化、ノイズ信号を除去するための各種画
像処理を施す。続いて、第二の領域の電子線画像が第二記憶部47に記憶され、同
様の演算処理を施されながら、第二の領域の電子線画像と第一の電子線画像の同
一の回路パターンおよび場所の画像信号を比較演算する。欠陥判定部49は、演算
部48にて比較演算された差画像信号の絶対値を所定のしきい値と比較し、所定の
しきい値よりも差画像信号レベルが大きい場合にその画素を欠陥候補と判定し、
モニタ50にその位置や欠陥数等を表示する。次いで、第三に領域の電子線画像が
第一記憶部46に記憶され、同様の演算を施されながら先に第二記憶部47に記憶さ
れた第二の領域の電子線画像と比較演算され、欠陥判定される。以降、この動作
が繰り返されることにより、すべての検査領域について画像処理が実行されてい
く。
前述の検査方法により、高精度で良質な電子線画像を取得し比較検査することに
より、微細な回路パターン上に発生した微小な欠陥を、実用性に則した検査時間
で検出することができる。また、電子線を用いて画像を取得することにより、光
学式パターン検査方法では光が透過してしまい検査できなかったシリコン酸化膜
やレジスト膜で形成されたパターンやこれらの材料の異物・欠陥が検査できるよ
うになる。さらに、回路パターンを形成している材料が絶縁物の場合にも安定し
て検査を実施することができる。
(実施例2)
本実施例では、本発明の回路パターン検査装置1および方法を用いて半導体ウエ
ハを検査した適用例について述べる。図6は半導体装置の製造プロセスを示して
いる。図6に示すように、半導体装置は多数のパターン形成工程を繰り返してい
る。パターン形成工程は、大まかに、成膜・感光レジスト塗布・感光・現像・エ
ッチング・レジスト除去・洗浄の各ステップにより構成されている。この各ステ
ップにおいて加工のための製造条件が最適化しされていないと基板上に形成する
半導体装置の回路パターンが正常に形成されない。図7(a)および図7(b)
に製造過程における半導体ウエハ上に形成された回路パターンの概略を示す。図
7(a)は正常に加工された回路パターン、図7(b)は加工不良が発生したパ
ターンを示す。例えば図6の成膜過程で異常が発生するとパーティクルが発生し
、半導体ウエハ表面に付着し、図7(b)中の孤立欠陥等になる。また、感光時
に感光のための露光装置の焦点や露光時間等の条件が最適でないと、レジストの
照射する光の量や強さが多すぎる箇所や足りない箇所が発生し、図7(b)中の
ショートや断線、パターン細りとなる。感光時のマスク・レチクルに欠陥がある
と、感光単位であるショット毎に同一箇所に同様のパターン形状異常が発生する
。またエッチング量が最適化されていない場合およびエッチング途中に生成され
た薄膜やパーティクルにより、ショートや突起、孤立欠陥、開口不良等が発生す
る。洗浄時には、洗浄層の汚れや剥離した膜や異物の再付着により微小なパーテ
ィクルが発生し、乾燥時の水切れ条件により表面に酸化膜の厚さむらを発生し易
い。
従って、実施例1の回路パターン検査方法および装置1を半導体装置の製造プロ
セスに適用することにより、異常の発生を高精度且つ早期に検知することができ
、当該工程に異常対策処置を講ずることができ、これらの不良が発生しないよう
加工条件を最適化することができるようになる。例えば、現像工程後に回路パタ
ーン検査工程が実施されて、ホトレジストパターンの欠陥や断線が検出された場
合には、感光工程の露光装置の露光条件や焦点条件が最適でないという事態が推
定され、焦点条件あるいは露光量の調整等によってこれらの条件が即座に改善さ
れる。また、これらの欠陥が各ショット間で共通して発生しているか否かを欠陥
分布から調べることにより、パターン形成に用いられているホトマスク・レチク
ルの欠陥が推定され、ホトマスク・レチクルの検査や交換がいち早く実施される
。その他の工程についても同様であり、本発明の回路パターンの検査方法および
装置を適用し、検査工程を実施することにより、各種欠陥が検出され、検出され
た欠陥の内容によって各製造工程の異常の原因が推定される。
このように半導体装置の製造過程において回路パターン検査方法および装置1を
インラインで実施することにより、各種製造条件の変動や異常発生を検査実時間
内に検知することができるため、多量の不良発生を未然に防ぐことができる。ま
た、回路パターンの検査方法および装置を適用し、検出された欠陥の程度や発生
頻度等から当該半導体装置全体の良品取得率を予測することができ、半導体装置
の生産性を高めることができるようになる。
(実施例3)
本発明の第3の実施例では、図8に示すように電子光学系3内の対物レンズ16を
二次電子検出器20の上方に設置し、その他の検査装置の構成は、第1の実施例と
同様に構成した。図8にこの回路パターン検査装置の検査室2内の拡大部分図を
示す。以下、第3の実施例の構成による作用について説明する。第1の実施例と
同様の方法で、電子線19を試料被検査基板9に照射する。試料被検査基板9には、
第1の実施例と同様に、負の高電圧が印加されている。本実施例では、この試料
被検査基板9に印加する一次電子減速のための負の電圧を-3.5keVに設定した。電
子線照射により、既に述べた作用で試料基板9表面から二次電子51が発生する。
試料基板9表面で発生した二次電子51は、試料基板9に印加された負の電圧により
、急激に3.5keVに加速されるので、基板表面9で発生した二次電子51の方向はそ
ろっており、反射板17へ衝突するときの加速された二次電子51の広がりは数mm程
度と小さいため、この二次電子51を対物レンズ16で収束させなくても検出効率は
低下しない。従って、一次電子線19のみを収束させる位置に対物レンズ16を配置
する本実施例の構成においても、加速された二次電子51が反射板17に衝突し発生
する第二の二次電子52を高い効率で検出し信号化することができるので、良質な
電子線画像を取得することができる。本実施例によれば、対物レンズ16の焦点距
離が第1の実施例に比べて長くなるので、その結果、一次電子線19を第1の実施
例に比べて大きく偏向しても、分解能や精度を維持できる。その他の構成および
作用については、第1の実施例と同様であるので、ここでは省略する。
(実施例4)
第4の実施例として、反射板17の形状を湾曲させて構成し、その他を第1の実施
例と同様にして構成した。図9に反射板部の構造を示す拡大部分図を示す。本実
施例では、シールドパイプと一体化した反射板17の形状が湾曲しているので、試
料基板9に電子線19を照射し、試料基板9表面で発生した二次電子51が、試料基板
9に印加した負の高電圧により加速されて、ExB偏向器18により偏向され、反射板
17に照射する際に、反射板17の位置に応じて第二の二次電子52が発生する角度が
変化し、その結果、反射板17のいずれの場所に当たって生じた第二の二次電子52
をも半導体検出器20で補足することが容易になる。従って、ExB偏向器18により
加速された二次電子51を偏向する際に、その偏向角度の選択幅が広がるとともに
、試料基板9表面で発生した二次電子51の発生角度が広がっていても高い効率で
信号を検出することができるので、良質な電子線画像を得ることができる。その
他の構成および作用については、第1の実施例と同様であるので、ここでは省略
する。
(実施例5)
第5の実施例として、試料基板に第二の荷電粒子線を照射して被検査基板を帯電
させ、被検査基板の回路パターンを形成する部材の電位が安定してから検査する
方法および装置の構成について以下説明する。
図10に第5の実施例の回路パターン検査装置1の構成を示す。回路パターン検
査装置1は、室内が真空排気される検査室2と、検査室2内に試料を搬送するため
の第一の予備室(本実施例では図示せず)と、第二の荷電粒子線を照射するため
の第二の予備室100と、制御部6、画像処理部5より構成されており、第一の予備
室(図示せず)および第二の予備室100は検査室2とは独立して真空排気できるよ
うに構成されている。また、第二の予備室100は、電子銃101、レンズ102、大角
度偏向コイル103により構成されている。検査室2内は大別して、電子光学系3、
二次電子検出部7、試料室8、光学顕微鏡(図示せず)から構成されている。電子
光学系3は、電子銃10、電子線引き出し電極11、コンデンサレンズ12、ブランキ
ング用偏向器13、走査偏向器15、絞り14、対物レンズ16、反射板17、ExB偏向器1
8から構成されている。二次電子検出部7のうち、二次電子検出器20が検査室2内
の対物レンズ16の上方に配置されている。二次電子検出器20の出力信号は、検査
室2の外に設置されたプリアンプ21で増幅され、AD変換器22によりデジタルデー
タとなる。試料室8は、試料台30、X−Yステージ31・32、回転ステージ33、位置
モニタ用測長器34、被検査基板高さ測定器35から構成されている。光学顕微鏡(
図示せず)は、検査室2内における電子光学系3の近傍であって、互いに影響を及
ぼさない程度離れた位置に設備されており、電子光学系3と光学顕微鏡の間の距
離は既知である。取り込まれた電子線画像あるいは光学画像はモニタ50に表示さ
れる。装置各部の動作命令および動作条件は、制御部6から入出力される。制御
部6には、あらかじめ電子線発生時の加速電圧、電子線偏向幅、偏向速度、二次
電子検出装置の信号取り込みタイミング、試料台移動速度等々の条件が、目的に
応じて任意にあるいは選択して設定できるよう入力されている。制御部6は、補
正制御回路43を用いて、位置モニタ用測長器34、被検査基板高さ測定器35のの信
号から位置や高さのずれをモニタし、その結果より補正信号を生成し、電子線19
が常に正しい位置に照射されるよう対物レンズ電源45や走査偏向器44に補正信号
を送る。画像処理部5は、画像記憶部46・47、演算部48、欠陥判定部49より構成
されている。二次電子検出部7にて検出された電子線画像信号は画像記憶部に記
憶され、各種演算を施された後に隣接する他の電子線画像と比較され、欠陥部の
みが抽出される。
以下、第二の予備室100について詳細に説明する。予備室100に設置されている電
子銃101とレンズ102は、検査室2内の電子光学系3の近傍ではあるが互いに影響を
及ぼさない程度に離れた位置にある。基板搬送手段により被検査基板9は試料交
換室である第一の予備室(図示せず)へロードされる。そこでこの被検査基板は
試料ホルダに搭載され、保持固定された後に真空排気され、第一の予備室すなわ
ち試料交換室がある程度の真空度に達したら、試料ホルダごと被検査基板は第二
の予備室100に移載される。第二の予備室100は予め真空排気されている。第二の
予備室100において電子銃101から予備照射用電子線104が被検査基板9に照射され
る。電子銃101は光源が大きく大電流のものが適当であり、本実施例ではCRTモニ
タにて用いられている仕事関数の低い酸化物をヒータで加熱して熱電子を放出さ
せる酸化物カソードを用いた。電子レンズ102は電子銃101からの予備照射用電子
線104の照射領域をある程度制限するために設置してあり、被検査基板9上で予備
照射用電子線104の直径を数センチメートルから数ミリメートルに絞ることがで
きる。大角度偏向器103は、テレビジョン等のCRTモニタに使用されているような
非常に広角度に偏向可能なものであり、この偏向器103により例えば被検査基板
が半導体ウエハで8インチや12インチ以上のサイズであっても試料の隅々まで予
備照射用電子線104を被検査基板9上に走査することができる。このとき、電子線
の照射量が時間的、空間的に均一になるように、予備照射用電子線104の電流と
走査回数、走査速度を一定にしておく。また、予備室100での予備照射用電子線1
04の照射エネルギーは、検査室2内検査用電子光学系3で照射する電子線19の照射
エネルギーと同一とする。ここに記載した第二の予備室100での電子線104照射の
間、隣接した検査室2内では他の被検査基板9'がセットされ、電子銃10からの電
子線19により検査を実行している。すなわち、検査室2と第二の予備室100では独
立して動作が進行できる構成となっている。第二の予備室100での予備照射用電
子線104の照射は、検査に要する時間よりも十分短い時間で処理できるので、第
二の予備室100において上記の被検査基板9への前処理を行っても、検査全体に要
する時間はほとんど増大しない。
被検査基板9に予備用電子線104を照射することにより、被検査基板9は帯電しす
る。既に第1の実施例において説明したが、電子線を照射する時間やエネルギー
により被検査基板9の帯電状態が変化し、その結果画像のコントラストが変動す
る。図11(a)および図11(b)は、電子線照射時間がコントラストに与える影
響を示している。図11(a)は図4(a)において示した、試料にホトレジスト
(実線A)と配線材料(点線B)を用いた場合であり、図11(b)は試料にホト
レジスト(実線A)とシリコン酸化膜(点線C)を用いた場合を示している。照
射時間が少ない領域Fでは各材料の明るさ変動が少なく、照射時間が比較的多く
なっている時間領域Gでは時間による明るさの変化が大きく不安定になり、照射
時間が多い時間領域Hでは再び時間による明るさ変動が少なくなる。また、図11
(a)の二つの試料の組み合わせでは時間領域Fの方が二つの材料間の明るさの
差すなわちコントラストDが大きいが、図11(b)の組み合わせでは時間領域H
の方がコントラストE'が大きくなる。回路パターンの検査は比較検査であるた
め、パターンを形成する下地材料と表面材料のコントラストが大きい方が欠陥の
検出に有利である。回路パターンを形成するための材料の組み合わせにより、明
るさが安定しており且つコントラストの大きい電子線を得るための照射時間ある
いは帯電の状態が異なることが解る。第1の実施例では図11(a)における照射
時間帯Fで検査を実施したが、本実施例の予備照射用電子線104の照射により均
一に被検査基板9が帯電させることにより、検査の前に予め時間領域Hの帯電状態
にすることができるようになる。その後検査室2で電子線19を照射して電子線画
像を取得し、回路パターンの検査を実施する。
第二の予備室100での予備照射用電子線104の照射が終了したら、被検査基板9は
検査用の試料台30、X−Yステージ31・32、回転ステージ33の上に試料ホルダごと
載せられ、保持固定される。その後の検査方法については、第1の実施例と同様
であるので省略する。本実施例による検査を行うことにより、材料の組み合わせ
毎に、比較検査を実施するための最適な条件の電子線画像すなわち明るさが安定
し、回路パターンを形成する部材のコントラストが大きい電子線画像を得ること
ができた。また、第1の実施例で述べた検査方法により、SN比の大きい良質な画
像を高速に得ることができるため、その結果、絶縁材料等を用いた検査において
も欠陥でない部分を誤検出することなく、高精度で高感度の微細欠陥検出が可能
となった。
(実施例6)
第6の実施例では、第5の実施例において述べた予備照射用の第二の予備室100
を設けることなく、予備照射用電子線104を被検査基板9に照射する構成および方
法について説明する。基本的な構成は第1の実施例と同等であるが、電子光学系
3に第二の電子源を追加した。図12に検査装置1の検査室2の主要構成図を示す。
制御部6、画像処理部5や、検出系その他の詳細については第1の実施例を参照さ
れたい。電子光学系3の対物レンズ16とコンデンサレンズ12の間に第二の電子銃1
10から放出された電子線を導入する構造となっている。第二の電子銃110は、通
常は画像形成用の電子銃の電位と同一の負の電位とする。また、第二の電子銃11
0から放出された電子線104は、第二のコンデンサレンズ111により収束され、さ
らに電子光学系の光軸に合流させるための偏向器112により試料台上に搭載され
た被検査基板9の方向に偏向される。この偏向器112の一例として、電磁型の偏向
器の原理を図13に示す。円筒状の強磁性体の軸方向にコイルが巻かれており、電
流が流れている。従って、強磁性体内に円周方向の磁場が存在する。この円筒強
磁性体の側壁に小孔が開いており、その小孔に第二の電子線が入射するよう配置
されている。強磁性体内の磁場は、この小孔内の空間に漏れ出ているため、そこ
を通過した第二の電子線は偏向を受け、電子光学系の光軸上に導入される。その
後は画像形成用の電子線とほぼ同一の光軸上を進み、被検査基板に照射される。
但し、この第二の電子線は結像条件は画像形成用の電子線と異なるので、被検査
基板上で焦点を結ぶ事はない。
さて、このようにほぼ同一の光軸を進む予備照射用電子線104と画像形成用の電
子線19の照射を同時に行う方法と、タイミングをずらして照射する検査方法が考
えられる。通常同時に照射すると、画像形成用の電子線19を照射したことにより
発生する二次電子と予備照射用電子線104により発生した二次電子とを区別して
検出することができないため、正しい電子線画像を得ることができない。ところ
が、図14(a)および図14(b)に示すように、画像形成用の電子線19の直径よ
りも予備照射用電子線14の直径が十分大きい場合には予備照射用電子線14により
発生する二次電子はほとんどバックグラウンド信号レベルとなり、形成される電
子線画像はほとんど画像形成用電子線19の照射による画像信号から形成されるこ
とになる。そこで、第二の電子銃110のコンデンサレンズ111を調整することによ
り予備照射用電子線104が被検査基板9表面に焦点を結ばず10μm以上の大きさに
なるようにした。図14(a)および図14(b)に被検査基板9に照射される第二
の電子線104と画像形成用の電子線19のビームの断面プロファイルを示す。図14
(a)では第二の電子銃110からの電子線の中央に画像形成用電子線19が位置し
ているが、図14(b)に示すように両者の中心が一致しなくても良い。但し、好
ましくは画像形成用電子線19が第二の電子銃110からの電子線の直径の範囲に位
置するようにする。これは、両者が大きく離れていると両方の電子線を非検査領
域に走査させるために走査偏向器の動作範囲を大きくする必要が生じ、その結果
検査時間が増大するのを防ぐためである。
また、画像形成用電子線19と第二の電子銃110からの電子線104の照射タイミング
をずらして被検査基板に照射する場合は、画像形成用電子線19の走査を振り戻す
時間に予備照射用電子線104を照射するようにした。画像形成用電子線19は、必
要に応じて一次元あるいは二次元にラスタ走査されており、例えば電子線を画像
取得領域の左から右に直線で走査した後再び左に電子線を振り戻す間画像信号を
取得することがないので、この振り戻しの間に予備照射用電子線104を照射する
ことにより発生する二次電子は画像に影響を及ぼさない。
以上に述べたような第二の電子銃110からの電子線を照射する方法によっても、
第5の実施例で説明した、帯電して電位が安定した後の画像であり、良好なコン
トラストと安定した画像を得ることができた。
(実施例7)
第7の実施例では、第6の実施例で述べた予備照射用電子線104の第二の電子源
を画像形成用電子線照射がなされる開口の周辺部に設ける方法および装置の構成
について説明する。第7の実施例における電子光学系部分を図15(a)および図
15(b)に示す。その他の部分は、第4および第6の実施例と同様である。図15
(a)に示すように、対物レンズ16の先端は円錐台形状をしており、被検査基板
9に面した空間には予備照射用電子線104の電子銃120が配置されている。この電
子銃120は光源が大きく大電流を得られるものが適当であり、ここではCRTモニタ
に用いられる仕事関数の低い酸化物をヒータで加熱して熱電子を放出させる酸化
物カソードを用いた。この第二の電子銃120からの電子線の被検査基板9への照射
エネルギーは画像形成用電子線19と同一とした。また、この予備照射用電子線10
4の電子銃120は、画像形成時にステージが連続移動する軸上で且つ中心に対して
2回または4回対称に配置された独立に動作する2個または4個の電子銃からなって
いる。図15(b)にこの電子銃120の配置を示しており、被検査基板9の側から対
物レンズ16の下面を見た時の図を示している。これら複数の電子銃120は、ステ
ージの移動方向に応じて画像形成用の電子線の走査がなされる直前の場所に予備
照射用電子線104が照射されるように動作する。例えば、図15(a)に示すよう
に、ステージが左から右へ移動している場合には図15(b)の左側の第二の電子
銃120が動作する。
また、本実施例においては、以下の方法により予備電子線照射104と画像形成用
電子線照射19を同時に行っても予備電子線照射104により発生した二次電子が電
子線画像に悪影響を及ぼさないようにできる。図16にその方法の模式図を示す。
被検査基板9から発生した二次電子51は、第1の実施例で詳細に説明した加速電界
により対物レンズ16の中を上方へ進む。この時、二次電子は対物レンズの磁場の
影響を受け焦点を結ぶ。この焦点の横方向の位置は二次電子の発生場所により変
化する。例えば、被検査基板の表面A点から発生した二次電子はA’に、B点か
ら発生した二次電子はB’に焦点を結ぶ。従って、二次電子の焦点位置に絞り12
1を設け、その上方に二次電子検出器20を配置することにより、光軸の中心付近
すなわち画像形成用電子線19が照射される場所から発生した二次電子を選択的に
検出することができる。予備電子線104照射位置は画像形成用電子線19照射位置
から数百μm離れているので、予備照射電子線104により発生した二次電子は絞
りに遮られて検出されることはない。本実施例においても、上記第5あるいは第
6の実施例と同様に、試料を予め帯電させ、電位が安定した後に良好なコントラ
ストの画像を取得することができた。
(実施例8)
例えば半導体装置の製造過程においては、本発明の回路パターン検査装置以外に
もSEMによる検査や観察等で被検査基板に既に電子線が照射されている場合があ
る。このような場合には、回路パターン検査を実施する以前に被検査基板の表面
の局所的な一部分が帯電し、これまでに述べてきた実施例による検査方法では、
上記局所的に帯電した領域を他の領域と同じように均一に帯電させることは困難
であり、従って該局所的に帯電した箇所が特異なコントラストの電子線画像とな
り検査ができない場合がある。このような事態を避けるためには、表面の帯電を
検査前に中和させてから、これまでに述べてきた各実施例による回路パターンの
検査を実施すれば良い。
本実施例では、第1の実施例で述べた回路パターンの検査装置1の構成に第二の予
備室130を追加し、第二の予備室130において検査前にプラズマを被検査基板に照
射する構成とした。図17に本実施例の検査室2と第二の予備室130の一部分構成を
示す。
第二の予備室130にはガス導入口134と導入したガスを電離するための電界を印加
する電極132が設置され、高周波電源131が接続されている。第一の予備室(図示
せず)で試料ホルダに搭載され被検査基板9は真空排気がなされてから既に真空
排気されている第二の予備室130に移載される。その後第二の予備室130に数Pa以
下の圧力のAr等希ガスや空気が導入され、高周波電圧が電極132に印加され、こ
れらの気体が電離されてプラズマ133が形成される。被検査基板9はこのプラズマ
133中に一定時間さらされ、その間に帯電している部分が中和される。本前処理
を実施してから被検査基板9は検査室2内に移載され、検査が実行される。検査方
法については第1の実施例で既に詳細に説明しているので、ここでは省略する。
本実施例で述べた前処理により、検査直前に被検査基板9の局所的な帯電は中和
されているので、検査時に電子線を照射して電子線画像を取得する際には被検査
基板9表面はいずれも均一に帯電され、比較検査に用いられる電子線画像は均一
なコントラストとなるので、高精度で安定した検査が実施できる。本実施例で記
載した予備室130でのプラズマ133照射の間、隣接した検査チャンバには他の被検
査基板9'がセットされ検査を実施されている。プラズマ照射による前処理に要す
る時間は、検査に要する時間よりも十分短いため、前処理を行うことによる全体
の検査時間の増加はほとんど無い。
以上、本発明の代表的な装置の構成および、回路パターンの検査方法について、
電子線を照射して高速に電子線画像を取得し比較検査する方法、第二の荷電粒子
線を照射することにより被検査基板の電位を安定させてから検査する方法、被検
査基板から発生した二次電子を効率良く検出し、良質な画質の電子線画像を得る
方法、本発明の回路パターン検査を実施することによる半導体装置その他回路パ
ターンを有する基板の製造プロセスの生産性を向上する方法等の一部の実施例に
ついて説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、請求項目に掲げた複
数の特徴を組み合わせた検査方法および検査装置についても可能である。
回路パターン検査装置の装置構成を示す図。 電子光学系と二次電子検出部の主要部構成を示す図。 電子線照射と試料帯電と二次電子発生の相関をを示す図。 電子線照射条件のコントラストへの影響を説明する図。 電子線の走査方法を説明する図。 半導体装置製造プロセスフローを説明する図。 半導体装置回路パターンと欠陥内容を説明する図。 実施例3の電子光学系主要部構成を示す図。 実施例4の電子光学系の拡大部分構成を示す図。 実施例5の回路パターン検査装置の装置構成を示す図。 電子線照射時間のコントラストへの影響を説明する図。 実施例6の検査装置の主要部構成を示す図。 実施例6の偏向器の原理を説明する図。 実施例6の電子線の形状を説明する図。 実施例7の電子光学系主要部構成を示す図。 実施例7の作用を示す図。 実施例8の検査装置の主要部構成を示す図。
符号の説明
1・・・ 回路パターン検査装置
2・・・ 検査室
3・・・ 電子光学系
4・・・ 光学顕微微鏡部
5・・・ 画像処理部
6・・・ 制御部
7・・・ 二次電子検出部
8・・・ 試料室
9・・・ 被検査基板
10・・・ 電子銃
11・・・ 引き出し電極
12・・・ コンデンサレンズ
13・・・ ブランキング偏向器
14・・・ 絞り
15・・・ 走査偏向器
16・・・ 対物レンズ
17・・・ 反射板
18・・・ ExB偏向器
19・・・ 電子線
20・・・ 二次電子検出器
21・・・ プリアンプ
22・・・ AD変換器
23・・・ 光変換手段
24・・・ 光伝送手段
25・・・ 電気変換手段
26・・・ 高圧電源
27・・・ プリアンプ駆動電源
28・・・ AD変換器駆動電源
29・・・ 逆バイアス電源
30・・・ 試料台
31・・・ Xステージ
32・・・ Yステージ
33・・・ 回転ステージ
34・・・ 位置モニタ測長器
35・・・ 被検査基板高さ測定器
36・・・ リターディング電源
40・・・ 白色光源
41・・・ 光学レンズ
42・・・ CCDカメラ
43・・・ 補正制御回路
44・・・ 走査信号発生器
45・・・ 対物レンズ電源
46・・・ 第一記憶部
47・・・ 第二記憶部
48・・・ 演算部
49・・・ 欠陥判定部
50・・・ モニタ
51・・・ 二次電子
52・・・ 第二の二次電子
53・・・ 吸引電極
54・・・ 接地電極
100・・・ 第二の予備室
101・・・ 電子源
102・・・ レンズ
103・・・ 大角偏向器
104・・・ 予備照射電子線
110・・・ 第二の電子源
111・・・ 第二のコンデンサレンズ
112・・・ 偏向器
120・・・ 第二の電子源
121・・・ 絞り
130・・・ 第二の予備室
131・・・ 高周波電源
132・・・ 電極
133・・・ プラズマ
134・・・ ガス導入口。

Claims (12)

  1. 被検査試料の回路パターンの走査電子画像を取得する走査電子顕微鏡と、当該走査電子顕微鏡を制御する制御部と、前記走査電子画像を画像処理して前記被検査試料の検査を行う画像処理部とを備えた試料検査装置において、
    前記被検査試料の回路パターンに対して一次電子線を照射し発生する二次電子を検出する電子光学系と、
    前記被検査試料を載置する試料台と、
    前記被検査試料上の該一次電子線の照射位置に該一次電子線よりも直径が大きく、かつ、電流量の大きい第二の電子線を照射する予備照射用電子銃を備え、
    前記予備照射用電子銃は、該第二の電子線により飽和状態となるまで前記照射位置を帯電させ
    前記電子光学系は、該飽和状態まで帯電した前記照射位置回路パターンから発生する二次電子を検出し、
    前記画像処理部は、検出された該二次電子に基づき回路パターンの画像を形成し、形成された該画像を用いて検査を行うことを特徴とする試料検査装置。
  2. 請求項1に記載の試料検査装置において、
    前記照射位置は、前記第二の電子線による帯電の程度の時間的な変動が相対的に大きい帯電から相対的に小さい帯電となるまで前記第二の電子線が照射されることで前記飽和状態とされることを特徴とする試料検査装置。
  3. 請求項2に記載の試料検査装置において、
    前記飽和状態は、前記照射位置が相対的に小さい帯量を有する帯電の程度であることを特徴とする試料検査装置。
  4. 請求項1に記載の試料検査装置において、
    前記画像処理部が行う前記検査は、前記回路パターンの画像を用いた比較検査により差画像を取得し、該差画像から前記被検査試料の回路パターンの欠陥候補を判定する処理であることを特徴とする試料検査装置。
  5. 請求項4に記載の試料検査装置において、
    前記差画像は、該回路パターンの画像と、該回路パターンと同等の回路パターンを有する領域の電子線画像とを比較することで得られる画像であることを特徴とする試料検査装置。
  6. 被検査試料を載置する試料台と、
    前記被検査試料の回路パターンに対して一次電子線を照射し発生する二次電子を検出する電子光学系と、
    前記被検査試料上の該一次電子線の照射位置に該一次電子線よりも直径が大きく、かつ、電流量の大きい第二の電子線を照射する予備照射用電子銃と、
    検出された該二次電子に基づき画像処理を行い前記被検査試料の回路パターンの検査を行う画像処理部を備え、
    前記予備照射用電子銃は、該第二の電子線により飽和状態となるまで前記照射位置を帯電させ、
    前記電子光学系は、該飽和状態の前記照射位置の回路パターンから該二次電子を検出し、
    前記画像処理部は、検出された該二次電子に基づき回路パターンの画像を形成し、形成された該画像を用いて検査を行うことを特徴とする試料検査装置。
  7. 請求項6に記載の試料検査装置において、
    前記照射位置は、前記第二の電子線による帯電の程度の時間的な変動が相対的に大きい時間帯から相対的に小さい時間帯となるまで前記第二の電子線が照射されることで前記飽和状態とされることを特徴とする試料検査装置。
  8. 請求項6に記載の試料検査装置において、
    前記画像処理部が行う前記検査は、前記回路パターンの画像を用いた比較検査により差画像を取得し、該差画像から前記被検査試料の回路パターンの欠陥候補を判定する処理であることを特徴とする試料検査装置。
  9. 請求項8に記載の試料検査装置において、
    前記差画像は、該回路パターンの画像と、該回路パターンと同等の回路パターンを有する領域の電子線画像とを比較することで得られる画像であることを特徴とする試料検査装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の試料検査装置において、
    前記試料台は、前記一次電子線に対する減速電界形成用電位が印加されることを特徴とする試料検査装置。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載の試料検査装置において、
    前記第二の電子線が前記被検査試料上の照射位置において焦点を形成しないことを特徴とする試料検査装置。
  12. 請求項11に記載の試料検査装置において、さらに、前記第二の電子線が焦点を形成しないように調整されたコンデンサレンズを備えることを特徴とする試料検査装置。
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