JP5276860B2 - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、1〜数1000 Paの低真空に試料室を保った状態で観察が可能な、低真空走査電子顕微鏡(Variable Pressure、VP-SEM)に適用される二次電子の検出器およびその検出方法に関わる。すなわち、観察面の情報を持った電子を試料室内に供給された電界によって加速し、さらにガス分子とのイオン化散乱を複数回起こさせることで増幅(ガス増幅)し、増幅されたイオン/電子が検出電極に向かって移動することで検出電極に流れる正/負の誘導電流を検出して画像を形成する装置および方法に属する。
検出原理にガス増幅を利用したVP-SEMとは、一次電子線の照射によって低真空雰囲気中に放出される二次電子を検出して画像を形成する電子線装置であり、通常の高真空SEMとは、検出原理と装置構成が異なっている。
一次電子線照射により発生した二次電子は、電界によって加速され、残留ガス分子とのイオン化散乱を繰り返す。イオン化散乱が繰り返し起こることにより、電子およびイオンは増幅(ガス増幅)され、これらの増幅されたイオン/電子を検出電極で検出することにより、画像を形成する。上記のイオン/電子は、検出電極に流れる正/負の誘導電流の形で検出される。発生したイオン/電子を検出電極に向けて移動させるため、検出電極とイオン/電子の発生箇所の間には何らかの電位勾配が設定される。
誘導電流の概念を説明するため、検出器の等価回路を図15に示す。
検出器の等価回路はコンデンサ901で表される。ここで、電圧Vが印加された容量C、電極間距離Lのコンデンサ空間内に電荷q902があるときを考える。電荷qは、コンデンサ空間内の電界V/Lによって電極に垂直な方向へ移動する。このときの微小移動量をdxとすると、電極間のポテンシャルはdφ=(V/L)・q・dxだけ変化する。ポテンシャルの変化分を補うため、コンデンサには電荷dQが誘起される。ポテンシャルのつりあいの式は、dφ=V・dQで与えられ、結果、dQ=(q/L)・dxとなる。I=dQ/dtであることから、I=(q/L)・vとなる。これが誘導電流903である。ここでv=dx/dtであり、電荷qの速度である。
実際には、コンデンサ内にはガス増幅によってイオンと電子が混在している。このとき、電子は高電位の電極に向かい、イオンは低電位の電極に向うため結果的に同じ方向に誘導電流が流れる。
検出方式には二通りがあり、低電圧側の電極を検出電極として増幅回路を接続し、正の誘導電流を検出する方式904と、高電圧側の電極を検出電極として増幅回路を接続し、負の誘導電流を検出する方式905とがある。両者で物理原理は全く同じだが、試料室内に供給される電位勾配や、電界供給用の電極(電界供給電極)の形状などが異なっており、用途に応じて様々な検出器形態が存在している。
ここで、コンデンサ電界にたいして垂直(図15のx軸に垂直)な向きに移動する電荷は誘導電流として検出されない点に注意する。また、検出器のレスポンスは移動が遅いイオンの移動時間によって決まっていることに注意する。一般にイオンの移動時間は増幅回路の応答時間に比べて長い。
我々はこれまで、正の誘導電流を検出する方式の検出器を備えた走査電子顕微鏡を複数提案してきた。例えば、特許文献1には、検出電極を試料台に配置し、電界供給電極として対物レンズの周囲に配置された二次電子コレクタ電極(高真空二次電子検出器に接続されている)を用いた形態のVP-SEMが開示されている。コンデンサ空間は電界供給電極と試料台の間に作られる。また、特許文献2には、曲面形状の検出電極を、電界供給電極と試料台の間(イオン化散乱の発生する経路上)に配置することで電流の検出効率を高める形態のVP-SEMが開示されている。さらに、特許文献3には、イオンの移動時間を短縮し、検出効率を高めるため、電界供給電極の周囲を取り囲む検出電極の構成が開示されている。特許文献2や特許文献3では、コンデンサ空間は電界供給電極と検出電極の間に作られる。
負の誘導電流を検出する方式としては、例えば、非特許文献1の方式がある。この方法では、電子電流の検出電極と電界供給電極を兼用する方式をとっており、検出電極の表面電位は周囲の電位よりも高く維持される。コンデンサ空間は電界供給電極(検出電極)と試料台の間に作られる。また、エレクトロスキャン・コーポレーションの特許文献4では、負の誘導電流を検出する方式でノイズ信号を低減する電極を備えた検出器が提案されており、実施例の一つには、リング状の電界供給電極と、反射電子起源の信号や、一次電子線起源のノイズ信号を低減する電極を備えた構成がプリント基板上に構成された実施例が開示されている。この構成には、コンデンサ空間は電界供給(検出電極)と試料台の間に作られる。
特開2001−126655号公報 特開2003−132830号公報 特開2006−228586号公報 特表平9−501010号公報 G. D. Danilatos et, al,Scanning3, 215 (1980)
先に示した先行特許文献24に開示された技術では、検出器を配置するのに試料室内部に一定の空間が必要である。特許文献4では、省スペースな基板上の検出器構成が開示されているが、全体の厚みが数 mm以下になることは不可能であると考えられ、対物レンズ直下に配置されることを考えれば、対物レンズ下面から試料までの距離(動作距離:Working Distance、WD)は検出器の厚み以上に短くできないという制約がある。一般にWDは短くするほど画像の分解能が高くなることが知られており、対物レンズ直下の検出器は薄ければ薄いほど好ましい。
また、先行特許文献1、4では、コンデンサ空間が接地電位の試料台と正の電圧を印加した電界供給電極の間隙であることから、イオンが電界供給電極から試料台に移動するまでの時間(数μ秒)が原因で、レスポンスが遅く、例えば一枚の画像を0.033秒程度で取得する高速走査モード(TV-Scanレート画像)には対応できていないと考えられる。一方、特許文献3では、電界供給電極の近傍に接地電位の検出電極を配することで、イオンの移動距離を短縮しレスポンスの改善が図られているが、コンデンサ空間が広く、試料台へ向かうイオンの挙動を検出電極が検知してしまい、依然、TV-Scanレート画像には対応しきれていなかった。
また、特許文献24では、検出器が複数部品の組み合わせによって構成されているため、製作や組み立てに一定のコストが必要であると考えられる。
本発明では、省スペース、レスポンス高速化、コストの低減を実現する二次電子の検出器を備えた低真空走査電子顕微鏡(VP-SEM)を提供することを目的とする。
本発明においては、低真空走査電子顕微鏡(VP-SEM)に対して、ガス増幅によって電子を増幅し、増幅された荷電粒子が電界中を移動することで検出電極に流れる誘導電流を検出する方式を適用し、ガス増幅用の電界を供給する正電位の電界供給電極と、電界供給電極より低い電位(典型的には接地電位)の接地電極を基板上に形成することで上記の課題を達成する。
また、電極を形成する基板は、可撓性のある基板で構成すると良い。ここでいう可撓性とは、好適には、直径10 mm程度の円筒に当てて90°折り曲げた後に元にもどしても、その形状や機能が変化しない性質とする。
なお、本明細書では接地電極を検出電極として増幅回路を接続することで正の誘導電流を増幅し、検出する方式について説明するが、電界供給電極を検出電極としてフローティング増幅回路を接続し、負の誘導電流を検出してもよい。
かかる構成によれば、廉価で省スペースで一枚の検出器で、二次電子のガス増幅および誘導電流の検出を行え、レスポンスの向上が実現される。更に、薄膜状の検出器を可撓性のある基板上に形成することにより、より組み立てが容易で、コストの低減を図ることができる。
以下では、本発明の代表的な実施例について図面を用いて説明するが、それに先立ち、本発明の検出器の基本構成とその効果を説明する。
図16において、高抵抗のポリイミド膜などの可撓性のある薄膜状基板911上にエッチング法などによって電界供給電極906と検出電極907を形成し、薄膜状の検出器構成にすることで省スペース化を実現する。また、同構成によりマスプロダクトを可能にすることで製造コストを低減し、組み立て工程の必要をなくすことで、組み立てコストの低減を実現する。
検出器全体の配置は、図16に示したように試料912から発生した二次電子913軌道に対して垂直になるように配置する。電界供給電極906には正の電圧が印加される。検出電極907は典型的には接地電位にたもたれ、増幅回路が結線される。かかる配置によれば、コンデンサ空間914は電界供給電極906と検出電極907の間に形成され、コンデンサ電界915は検出器面に水平に形成される。その結果、電界供給電極906近傍で起こるガス増幅で発生するイオンのうち、検出器面に関して水平方向に移動するイオン908の移動が検出電極907から誘導電流909として検出される。水平方向に移動するイオン908は、前記のコンデンサ空間を電位勾配に沿って移動するが、電極間隔が短いため、短時間で検出電極907まで移動する。その結果、レスポンスの高速化が実現される。一方、試料912が搭載された試料台に帰るイオン910は、移動距離が長いため検出してしまうとレスポンス遅延の原因となるが、コンデンサ電界に対して垂直に移動することになり、本検出器配置では検出されない。以上より、レスポンスの向上が実現される。
実施例1では、上述の可撓性の薄膜状基板上に形成された二次電子検出器を備えた走査電子顕微鏡のうち、二次電子検出器が一次電子線の照射光軸近傍に配置された、いわゆる軸上検出型二次電子検出器に関する実施例について説明する。
図1には、軸上検出型二次電子検出器を配置した形式の走査電子顕微鏡の外観構成を模式的に示した。図1に示す走査電子顕微鏡は、対物レンズ8を含む電子光学鏡筒、試料室1、検出された二次電子起因の正の電流信号を信号処理して画像を形成する情報処理部2,画像処理部に接続された画像処理端末3等により構成される。画像処理端末3には、形成画像を表示するための表示手段や、当該表示手段に表示されるGUIに対して装置の操作に必要な情報を入力する情報入力手段等を備えている。なお、電子光学鏡筒内の各構成要素、例えば一次電子線の加速電圧、各電極に印加する電流・電圧などは、自動もしくは、ユーザーが画像処理端末3上で所望の値を入力し、観察条件制御部4により調整される。
走査電子顕微鏡鏡筒内部に格納された電子銃5は、タングステン熱電子銃を用いて構成されており、典型的にはエネルギー0.5〜30 keVの一次電子線6を発生させる。コンデンサーレンズ7は、一次電子線6を集束させる作用を持ち、一次電子線6がSEM観察に好適な光学条件になるように設定される。対物レンズ8も、一次電子線6を集束させる作用を持ち、試料9上の観察対象部位に一次電子線6を集束させる。対物レンズ8の底面は、電子光学鏡筒の底面を構成している。偏向器10は、試料9上の一次電子線6の照射位置を所望の観察視野範囲に従って走査させる。一次電子線6の照射に伴って試料からは二次電子11と反射電子100が発生する。
試料9が収められた試料室1の内部の真空度は、該試料室1への大気導入口12のニードルバルブ13の閉開によって制御する。本VP-SEMは低真空での観察モードの他に、高真空での観察モードを備えており、高真空での観察時には、ニードルバルブ13を閉じ、試料室1の内部を10-3 Pa以下の高真空状態に保つ。このとき、試料9から発生した二次電子11は、高真空用の二次電子検出器で検出される。本実施例では、高真空用二次電子検出器として、シンチレータと光電子増倍管からなるEverhart Thornley型検出器14を用いた。このとき、二次電子11の捕集効率を高めるため、典型的には+300 Vを印加した二次電子コレクタ電極15によって試料室1内に電位勾配を供給する。
反射電子100は、対物レンズ8直下に設置する反射電子検出器16によって検出する。反射電子検出器16には、半導体検出器もしくはマイクロチャンネルプレートを用いる。半導体検出器を用いた場合は、後述する低真空での観察モードでも反射電子検出を行える。以降では、反射電子検出器16が半導体検出器であるとする。
検出された二次電子、反射電子起因の信号は電気的に増幅された後、画像処理部2でA/D変換され、一次電子線6の走査と同期させて、画像処理端末3に表示する。これにより、観察視野範囲のSEM画像が得られる。
低真空での観察時には、ニードルバルブ12の閉開によって、試料室1内を、1〜数1000 Paのガス圧力に保つ。また、二次電子コレクタ電極15の電位が接地電位に切り替えられる。典型的な試料室内部のガス圧力は、1〜300 Paである。
対物レンズ8直下には、試料面と水平になるように、対物レンズもしくは試料室内壁に固定された図示しないホルダが配置され、軸上検出型二次電子検出器17が貼り付けられている。二次電子検出器17は、反射電子検出器16の検出立体角を損なわないように、中心穴が設けられた円形の薄膜形状をしており、中心が一次電子線6の光軸と一致し、試料面に対して水平に配置される。二次電子検出器17の配置位置は、対物レンズ下面より試料側で、反射電子検出器16の下面より電子銃側になるようにする。これは、二次電子検出器17がWDに制約を与えないようにするためである。
二次電子検出器17は、ポリイミドなどの100 μm以下の厚みのフィルムの上にエッチングなどの方法で形成された電界供給電極18および検出電極19を配した形状をしており全体が100 μm以下の厚みになっている。電界供給電極18には電源20によって典型的には100500Vの正の電圧が印加され、検出電極19は典型的には接地電位に保たれ、誘導電流を増幅するための増幅回路A21が結線されている。
試料9から放出された数 eV程度のエネルギーを持つ二次電子11は、電界供給電極18が試料室内に供給する電界にしたがって加速される。この過程で試料室内のガスとの相互作用によりガス増幅が起こり、電界供給電極18近傍で電子、イオンが増幅される。増幅された二次電子起源の電子22は、電界供給電極18に向かって移動する。増幅されたイオンは、主に二つの軌道を描く。試料台23にむかって移動するイオン24は、電界供給電極18と試料台23の間に作られるコンデンサ空間を移動することになり、試料台23にはイオン24に起因する誘導電流25が流れる。本実施例では、この誘導電流25を検出するため、試料台に増幅回路B26が結線されている。一方、検出電極19に向かって移動するイオン27は、電界供給電極18と検出電極19の間に形成されるコンデンサ空間を移動する。このイオン27の移動により、検出電極19にはイオン27に起因する誘導電流28が流れる。
各増幅回路21、26では、誘導電流を所望の利得で増幅する。増幅した信号を画像処理部2でA/D変換し、一次電子線6の走査と同期させて、画像処理端末3に表示する。これにより、一次電子線6の走査範囲に準じた観察視野範囲の二次電子SEM画像が得られる。
検出電極19から検出される信号は、先述の理由により、レスポンスが早く、この信号を使えば走査速度が速いTV-Scan画像(0.033s/frame)でも画像の流れがない良質の画像を得ることができる。信号の収量を重視する観察では、典型的には一画像描画あたり10秒以上になるように走査速度が遅くし、試料台23から検出される誘導電流信号を画像処理部2で電気的に加算して画像処理端末3に表示してもよい。なお、試料台23からの誘導電流26を検出する必要がなければ増幅回路26を用いなくてもよい。
ガス圧力を調整するニードルバルブ13、各電極に印加される電圧は観察条件制御部4により、観察条件に好適な条件に設定される。なお、ガス圧力、電界供給電極18に印加される電圧は、ユーザーが画像処理端末3上のGUIから所望の設定値に設定してもよい。
図2Aに、図1の軸上検出型二次電子検出器17を試料方向から見た模式図を示す。検出電極19は、光軸101を中心としたドーナツ状をしており、典型的には0.110 mm程度の幅を持っている。検出電極19の外側には、典型的には0.110 mm程度の幅を持ったドーナツ状の電界供給電極18がある。それぞれの間隔は、典型的には0.110 mm程度であり、絶縁されている。それぞれの電極は、結線用のリード部102、103を備え、光軸101より十分はなれたところで結線できるようになっている。検出電極19および電界供給電極18はどちらもポリイミド膜などの基板104上にエッチングなどの手法によって形成されており、電極を含めた厚みは、典型的には100 μm以下である。基板104の中心には、一次電子線通過用の穴105(図中ハッチ部分)が設けられており、一次電子線の通過を妨げないようになっている。穴105の径は試料からの放出電子による基板の帯電を避けるため、検出電極19の内径と同じ大きさにまで広げても良い。検出器設置位置の実施例1のように、半導体検出器(図1の16)と同時に使用する場合、穴105の径は放出電子が半導体検出器に到達できるように、半導体検出器の有感領域より大きくする必要がある。半導体検出器と同時に使用しない場合、穴105の径および、検出電極19の内径は、最低限一次電子線と干渉しないように、0.5 mmφ程度にまで小さくしても良い。なお、内側の電極が検出電極である必要はなく、電源20、増幅器21の結線を交換することで役割を交換しても良い。その場合、図2A中で19の電極が電界供給電極となり、18の電極が検出電極となる。基板14の表面には、帯電をさけるため、有限の抵抗をもつ物質でコートしてもよい。また、帯電をさけるため、基板14の電極部分以外を切り抜いてもよい。
図2Bに、軸上検出型二次電子検出器17と半導体検出器16との位置関係について示した模式図を示す。このような配置にすることで、二次電子検出器17は半導体検出器の有感領域と干渉することなく、配置できる。
図3Aに軸上検出型二次電子検出器の別の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図3Aは検出器を試料方向から見た模式図である。本電極構成では、軸上検出型二次電子検出器の実施例1と比べ電界供給電極18、検出電極19の形状は円形ではなく、扇形をしており、基板201も基板14と比べると円形部分が一部欠けた形状をしている。以上のように基板や電極が存在しない領域を設けることで、EDX検出器、高真空二次電子検出器などの軸外に配置する他の検出器と試料との経路を二次電子検出器が遮蔽しないようにする効果が得られる。また、試料台を傾斜させる場合にも検出器と試料台の干渉を避けることができる。
図3Bに、半導体検出器16と併用する場合ついて示した模式図を示す。このような配置にすることで、二次電子検出器は半導体検出器の有感領域と干渉することなく、配置できる。
図3A、図3Bともに二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、図2A、2Bに示した実施例1と同様である。
図4に軸上検出型二次電子検出器の第3の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図4は検出器を試料方向から見た模式図である。本実施例の電極構成では、電界供給電極19、検出電極18が同心の複数のドーナツ状の形状をしており、互いに交互に配置されている。以上のように多数の電界供給電極と検出電極の組みを作ることで、二次電子を増幅する領域を軸上検出型二次電子検出器の実施例1に比べ拡大でき、また内側で増幅した電子をさらに外側に移動させ増幅させることができ、高収量検出の効果が得られる。なお、本構成においても、実施例2のような扇形にする構成も可能である。二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
図5に軸上検出型二次電子検出器の第4の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図5は検出器を試料方向から見た模式図である。本電極構成では、電界供給電極18、検出電極19の形状に特徴がある。以上のような構成にすることで、軸上検出型二次電子検出器の図4の実施例3と同様に二次電子を増幅する領域を拡大でき、高収量検出の効果が得られる。なお、本構成においても、実施例2のような扇形にする構成も可能である。二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
図6A、6Bに軸上検出型二次電子検出器の第5の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図6Aは検出器を試料方向から見た模式図である。図6Bは図6Aの点線部の断面図である。本構成では、検出器の異なる電圧に保たれた二つの電極は薄膜状の絶縁体を介して基板面に垂直方向に層状に配置されている。
具体的には本電極構成では、二層構造となっており、薄膜状基板104の試料9側の面(下面)に検出電極19が形成され、その下面に絶縁体の薄膜301があり、その下面に電界供給電極18が形成されている。本実施例では、電界供給電極18の形状は実施例1(図2)と同様の形状をしているが、これに限定されるものではなく、例えば、実施例24(図35)の電界供給電極や、検出電極と同様の形状をとっても構わない。以上のような構成にすることで、試料から絶縁体の薄膜状基板104が見えなくなり、試料からの放出電子があたることによる検出器の帯電を抑制する効果が得られる。なお、本構成においても、実施例2のような扇形にする構成も可能である。二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
図7A,7Bに軸上検出型二次電子検出器の別の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。
図7Aの構成では、検出電極19、401、402、403と電界供給電極18、411,412,413が、複数に分割されている。分割された検出電極からの信号は、別系統の増幅回路21、421、422、423によって増幅してもよい。以上のような構成にすることで、試料から放出される二次電子の方位角によって検出される信号を弁別して検出できる効果が得られる。ここでは、4方位に分割した場合の実施例を示したが、より他方位で分割してもよい。
また、図7Bの構成では、内側と外側で二系統の検出器を基板104上に備える構成になっている。これにより、放出される二次電子の仰角によって検出される信号を弁別して検出できる効果が得られる。電界供給電極や検出電極の形状は、実施例1、3、4、5(図2A、2B、図4、図5、図6A、6B)の電界供給電極や、検出電極と同様の形状をとっても構わない。各分割素子の二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
本実施例では、可撓性の薄膜状基板上に形成された二次電子検出器を備えた走査電子顕微鏡のうち、二次電子検出器が一次電子線の照射光軸外に配置された、いわゆる軸外検出型二次電子検出器に関する第7の実施例について説明する。
図8には、軸外検出型二次電子検出器を配置した形式の走査電子顕微鏡の試料室構成を模式的に示した。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。試料室より電子銃側の構成は、実施例1と同様である。
本実施例では、軸外検出型二次電子検出器501は、試料室1もしくは対物レンズ8に固定された図示しない軸外のホルダ上に貼り付けられている。ホルダ面は平坦でもよく、また、ホルダ面上の任意の点と試料までの距離が一定になるように、湾曲していてもよい。以上のような構成にすることで、試料面近傍に設置する他検出器との干渉や、試料台を傾斜させた場合の試料台との干渉を避ける効果が得られる。
図9A、9Bに、図8の軸外検出型二次電子検出器501を試料方向から見た模式図を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図9Aは、電界供給電極18が一つのタイプであり、図9Bは検出面積を拡大するために、電界供給電極18、検出電極19を増やしたものである。検出電極19は典型的には0.110 mm程度の幅であり、検出電極19は、典型的には0.110 mm程度の幅であり、それぞれが典型的には0.110 mm程度の間隔で櫛状に配置されている。検出電極19および電界供給電極18はどちらもポリイミド膜などの基板601上にエッチングなどの手法によって形成されており、電極を含めた厚みは、典型的には100 μm以下である。なお、内側の電極が電界供給電極である必要はなく、増幅器21、電源20の結線を交換することで役割を交換しても良い。二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
図10A、10Bに軸外検出型二次電子検出器の別の実施例を示す。二次電子検出器以外の構成は、実施例1と同様である。図10Aは検出器を試料方向から見た模式図である。図10Bは図10Aの点線部分の断面図である。本実施例の構成では、検出器の異なる電圧に保たれた二つの電極は薄膜状の絶縁体を介して基板面に垂直方向に層状に配置されている。
具体的には本電極構成では、二層構造となっており、薄膜状基板601の試料側の面(下面)に検出電極19が形成され、その下面に絶縁体の薄膜602があり、その下面に電界供給電極18が形成されている。電界供給電極18の形状は軸外検出型二次電子検出器の図9Bに示した実施例の電界供給電極と同様の形状である。
以上のような構成にすることで、試料から絶縁体の薄膜状基板が見えなくなり、試料からの放出電子があたることによる検出器の帯電を抑制する効果が得られる。二次電子像の形成方法、電界供給電極、検出電極の役割の交換に関しては、実施例1と同様である。
本実施例では、可撓性の薄膜状基板上に形成された二次電子検出器を備えた走査電子顕微鏡のうち、二次電子検出器が試料室内の構造物の表面に貼り付けられた形態の二次電子検出器に関する実施例について説明する。
図11には、試料室1の内壁に図9A、9Bに示した実施例7と同形状の検出器701を貼り付けた形状の走査電子顕微鏡に関する実施例を模式的に示した。このような構成にすることで、本来はデッドスペースであった試料室内壁を二次電子検出器のホルダとして使用できる。
また、図12には、対物レンズ8の下面に実施例1と同形状の軸上検出型二次電子検出器702を貼り付けた形状の走査電子顕微鏡に関する実施例を模式的に示した。この構成では、対物レンズ8下に半導体検出器を設けない。このような構成にすることで、検出器自体の厚みが100 μm以下と非常に薄いため、WDに制約を与えないという効果が得られる。
更に、図13には、対物レンズ8の外表面に、図4に示した実施例3と同形状の検出器703を貼り付けた形状の走査電子顕微鏡に関する実施例を模式的に示した。図13Aは、光軸101に対して垂直に見たときの図であり、図13Bは試料から見たときの図である。本実施例による検出器703は、検出器自体に可撓性があるため、曲面である対物レンズ8の表面にも貼り付けて用いることができる。このような構成にすることで、本来はデッドスペースであった対物レンズの表面を二次電子検出器のホルダとして使用できるという効果が得られる。
なお、各々の二次電子検出器702、703の検出方式は、それぞれ前述の二次電子検出器と同様である。
本実施例では、可撓性の薄膜状基板上に形成された二次電子検出器を備えた走査電子顕微鏡のうち、試料が対物レンズの磁界中にくるように対物レンズの形状を工夫したセミインレンズ型の走査電子顕微鏡に本検出器を適用した場合の実施例について説明する。
図14A、14Bに、対物レンズ801がセミインレンズ型の走査電子顕微鏡に本検出器を適用させたときの実施例を模式的に示した。セミインレンズ型の対物レンズ801は、意図的に試料表面がレンズ磁界に晒されるようにポールピースの形状を工夫した形状をしている。この構成により、収差の低減が実現され、主に短WDでの高分解能観察に用いられる。図14Aの実施例では、軸外検出型二次電子検出器の図9Bに示したのと同形状の検出器802を電極が円形になるように筒状にし、ポールピースの間隙に配置する。また、図14Bの実施例では、軸外検出型二次電子検出器の図9Bに示した実施例と同形状の検出器803を電極が縦の櫛状になるように筒状にし、ポールピースの間隙に配置する。どちらの方法でもこのような構成にすることで、少ないスペースでセミインレンズ型対物レンズの内部に検出器を配置できるという効果が得られる。
検出器設置位置に関する第1の実施例に関わる走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 第1の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す図である。 第1の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器と反射電子検出器の構成例を示す図である。 第2の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す図である。 第2の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器と反射電子検出器の構成例を示す図である。 第3の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す図である。 第4の実施例係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す図である。 第5の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す平面図である。 第5の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例を示す断面図である。 第6の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例(その1)を示す図である。 第6の実施例に係る軸上検出型二次電子検出器の構成例(その2)を示す図である。 検出器設置位置に関する第7の実施例に関わる走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 第7の実施例に係る軸外検出型二次電子検出器の構成例(その1)を示す図である。 第7の実施例に係る軸外検出型二次電子検出器の構成例(その2)を示す図である。 第8の実施例に係る軸外検出型二次電子検出器の構成例を示す平面図である。 第8の実施例に係る軸外検出型二次電子検出器の構成例を示す断面図である。 検出器設置位置に関する第9の実施例に係る検出器の配置位置が試料室の内壁である走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 検出器設置位置に関する第9の実施例に係る検出器の配置位置が対物レンズの下面である走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 第9の実施例に係る検出器の配置位置が対物レンズの外表面である走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 第9の実施例に関わる検出器の配置位置が対物レンズの外表面である走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。 検出器設置位置に関する第10の実施例に関わる走査電子顕微鏡の構成例(その1)を示す図である。 検出器設置位置に関する第10の実施例に関わる走査電子顕微鏡の構成例(その2)を示す図である。 誘導電流を説明するための図である。 本発明の検出器で高速応答が可能になることを説明する図である。
符号の説明
1…試料室、2…情報処理部、3…画像処理端末、4…観察条件制御部、5…電子銃、6…一次電子線、7…コンデンサーレンズ、8…対物レンズ、9…試料、10…偏向器、11…二次電子、12…大気導入口、13…ニードルバルブ、14…Everhart Thornley型検出器、15…二次電子コレクタ電極、16…反射電子検出器、17…二次電子検出器、18…電界供給電極、19…検出電極、20…電源、21…増幅回路A、22…増幅された二次電子起源の電子、23…試料台、24…試料台23にむかって移動するイオン、25…イオン24に起因する誘導電流、26…増幅回路B、27…検出電極19に向かって移動するイオン、28…イオン27に起因する誘導電流、100…反射電子、101…光軸、102…リード部、103…リード部、104…薄膜状基板、105…一次電子通過用の穴、201…薄膜状基板、301…絶縁体の薄膜、401…検出電極、402…検出電極、403…検出電極、411…電界供給電極、412…電界供給電極、413…電界供給電極、421…増幅回路、422…増幅回路、423…増幅回路、501…軸外検出型二次電子検出器、601…薄膜状基板、602…絶縁体の薄膜、701…実施例3の検出器その1、702…実施例3の検出器その2、703…実施例3の検出器その3、801…セミインレンズ型対物レンズ、802…実施例4の検出器その1、803…実施例4の検出器その2、901…検出器の等価回路のコンデンサ、902…コンデンサ空間内の電荷q、903…誘導電流、904…正の誘導電流を検出する方式、905…負の誘導電流を検出する方式、906…電界供給電極、907…検出電極、908…検出面に対して水平方向に移動するイオン、909…誘導電流、910…試料台に帰るイオン、911…可撓性のある薄膜状基板、912…試料、913…二次電子、914…コンデンサ空間、915…コンデンサ電界。

Claims (14)

  1. 被観察試料を保持する試料台と、当該試料台を格納する試料室と、電子線を当該試料室内に照射する照射光学系と、前記電子線を試料上に集束させる対物レンズを備えた走査電子顕微鏡であって、
    前記電子線の照射によって前記試料から放出される荷電粒子を検出する検出器を備え、
    前記検出器が、可撓性を持つ平面状部材である基板上に形成され、互いに異なる電圧に保たれることが可能な二つ以上の電極から成っており、前記電極のいずれかもしくは全てに流れる電流を信号電流として検出し、
    前記検出器が、前記対物レンズの下部に配置され、前記対物レンズの側面、前記対物レンズのポールピースの内側、又は前記試料室内の構造物に貼り付けられた、
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記基板上の前記電極の一つに正の電圧を印加することで、前記試料から放出される前記荷電粒子を前記試料室内で加速し、前記試料室内のガス分子との相互作用によって増幅を起こさせ、前記試料室内で増幅された前記荷電粒子を、正の電圧が印加された前記電極、又は前記基板上の正の電圧が印加された前記電極とは異なる電位に保たれた他の電極から、電流信号として検出する、
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記検出器は、前記基板表面に沿った方向の前記荷電粒子の移動を誘導電流として検出する、
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記検出器が方位角の異なる前記荷電粒子を増幅検出する領域に分割された複数の検出面を備える
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記検出器が仰角の異なる前記荷電粒子を増幅検出する領域に分割された複数の検出面を備える
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 被観察試料を保持する試料台と、当該試料台を格納する試料室と、電子線を当該試料室内に照射する照射光学系と、前記電子線を試料上に集束させる対物レンズを備えた走査電子顕微鏡であって、
    前記電子線の照射によって前記試料から放出される荷電粒子を検出する検出器を備え、
    前記検出器が、可撓性を持つ平面状部材である基板上に形成され、互いに異なる電圧に保たれることが可能な二つ以上の電極から成っており、前記電極のいずれかもしくは全てに流れる電流を信号電流として検出し、
    前記検出器が、前記対物レンズの側面、前記対物レンズのポールピースの内側、又は前記試料室内の構造物に貼り付けられ、
    前記対物レンズがセミインレンズであり、前記セミインレンズのポールピースの間隙に、前記検出器を筒状にして配置にした
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 被観察試料を保持する試料台と、当該試料台を格納する試料室と、電子線を当該試料室内に照射する照射光学系と、前記電子線を試料上に集束させる対物レンズを備えた走査電子顕微鏡であって、
    前記電子線の照射によって前記試料から放出される荷電粒子を検出する検出器を備え、
    前記検出器が、可撓性を持つ平面状部材である基板上に形成され、互いに異なる電圧に保たれることが可能な二つ以上の電極から成っており、前記電極のいずれかもしくは全てに流れる電流を信号電流として検出し、
    前記検出器が、前記対物レンズの側面、前記対物レンズのポールピースの内側、又は前記試料室内の構造物に貼り付けられ、
    前記基板上に形成される、異なる電圧に保たれた二つ以上の前記電極は、薄膜状の絶縁体を介して前記基板面に垂直方向に層状に配置されている
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  8. 走査電子顕微鏡であって、
    一次電子線を発生する電子銃と、
    試料を保持する試料台を格納する試料室と、
    前記一次電子線を当該試料室内に照射する照射光学系と、
    前記一次電子線を前記試料上に集束させる対物レンズと、
    前記一次電子線の照射により、前記試料から発生する二次電子を検出する二次電子検出器とを備え、
    前記二次電子検出器は、可撓性を持つ平面状部材である薄膜基板と、前記基板上に形成され、互いに異なる電位に保たれうる二つ以上の電極とから成り、前記電極のいずれかもしくは全てに流れる電流を、信号電流として検出し、
    前記二次電子検出器が、前記対物レンズの下部に配置され、前記対物レンズの側面、前記対物レンズのポールピースの内側、又は前記試料室の内壁に貼り付けられた
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  9. 請求項8に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記試料室は、前記一次電子線の照射の際、1〜数1000 Paの真空に保たれ、
    前記二次電子検出器は、前記基板上の前記電極の一つに正の電圧を印加し、前記試料から放出される前記二次電子を前記試料室内で加速し、前記試料室内のガス分子との相互作用によって増幅を起こさせ、前記試料室内で増幅された荷電粒子を、正の電圧が印加された前記電極、又は前記基板上の正の電圧が印加された前記電極とは異なる電位に保たれた他の電極から、前記信号電流として検出する
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  10. 請求項9に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記二次電子検出器は、前記基板表面に沿った方向の前記荷電粒子の移動を誘導電流として検出する
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  11. 請求項に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記二次電子検出器の前記基板は、前記一次電子線の光軸を囲んだドーナツ状に形成されている
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  12. 請求項11に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記二次電子検出器の前記電極は、前記一次電子線の光軸を囲んだドーナツ状に形成されている
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  13. 請求項に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記一次電子線の照射により、前記試料から発生する反射電子を検出する、前記対物レンズの下部に配置された反射電子検出器を更に備え、
    前記二次電子検出器は、前記反射電子検出器の下面より、前記電子銃側に設置される
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  14. 請求項13に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記二次電子検出器は、前記一次電子線の光軸を囲んだドーナツ状に形成され、前記反射電子検出器は、ドーナツ状の前記二次電子検出器の内側に設置される
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
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