JP3766793B2 - 走査電子顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査電子顕微鏡に係り、特に、試料室圧力が高い状態において、電子線照射により発生したイオンを吸収する吸収電流方式の二次電子検出器を用いるに好適な走査電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、試料室圧力の可変な走査電子顕微鏡において、試料室圧力が高い状態では、試料表面から発生した二次電子を上部に位置した正バイアス電極により加速させ、試料室中に残存するガス分子に衝突させることにより発生したイオンを、試料室内部に位置する試料台または試料ステージから吸収し、その吸収電流信号を増幅、A/D変換し、像を形成する吸収電流方式が用いられている。このイオンは、二次電子情報を有していることから、試料の表面情報を得ることができる。上部に位置した正バイアス電圧は、0Vから300Vまで10Vステップで可変でき、試料表面から発生した二次電子を加速させるスピードを変えることによりイオンを発生させる量を調整することができる。発生したイオンは、試料とバイアス電圧間に形成される電界により試料側へ戻され、試料室内部に位置し導電性を有する試料台や試料ステージから吸収される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の吸収電流方式の走査電子顕微鏡において、観察する絶縁物試料が大きい場合、イオンの吸収量が減少するという問題があることが明らかになった。その原因について検討したところ、絶縁物試料大きさにより試料自体の電位が変化してバイアス電極間に生じる電界に乱れが生じ、試料室内のイオンの移動度が変化してしまうことが要因であるものと考えられた。
【0004】
本発明の目的は、一次電子励起のイオンや反射電子励起のイオン、バイアス電極電界により生じた二次電子励起のイオンなどのイオンを効率よく検出し、吸収電流を得ることができる走査電子顕微鏡を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、試料室圧力を1Pa以上に保持して試料に電子線を照射し、発生するイオンを検出して試料像を表示する走査電子顕微鏡において、上記イオンを検出する専用のイオン検出電極と、上記試料の表面から発生した二次電子を加速し、上記二次電子を試料室内のガス分子に衝突させることによりイオンを発生させるバイアス電極とを備え、上記イオン検出電極は、上記試料を保持する試料台若しくはこの試料台を支持する試料ステージに固定されるとともに、電気的に接続され、上記イオン検出電極は、上下方向の長さが可変であり、上記イオン検出電極の上端と上記バイアス電極の距離が一定になるように制御する制御手段を備えるようにしたものである。かかる構成により、一次電子励起のイオンや反射電子励起のイオン、バイアス電極電界により生じた二次電子励起のイオンなどのイオンを効率よく検出し、吸収電流を得るものとなる。
【0008】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、試料室圧力を1Pa以上に保持して試料に電子線を照射し、発生するイオンを検出して試料像を表示する走査電子顕微鏡において、上記イオンを検出する専用のイオン検出電極と、上記試料の表面から発生した二次電子を加速し、上記二次電子を試料室内のガス分子に衝突させることによりイオンを発生させるバイアス電極とを備え、上記イオン検出電極は、上記試料を保持する試料台やこの試料台を支持する試料ステージから離れて設置されるとともに、上記バイアス電極とこのイオン検出電極の上端の距離が一定となるように設置され、上記イオン検出電極は、上下方向の長さが可変であり、上記イオン検出電極の下端と上記試料の距離が一定になるように制御する制御手段を備えるようにしたものである。かかる構成により、一次電子励起のイオンや反射電子励起のイオン、バイアス電極電界により生じた二次電子励起のイオンなどのイオンを効率よく検出し、吸収電流を得るものとなる。
【0009】
(3)上記(2)において、好ましくは、上記イオン検出電極に電圧を印加する電圧印加手段を備えるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を用いて、本発明の第1の実施形態による走査電子顕微鏡の構成について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による走査電子顕微鏡の構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による走査電子顕微鏡の全体構成を示すブロック図である。
【0011】
フィラメント1は、高真空中に配置されている。フィラメント1は、例えば、タングステンワイヤーをヘアピン状に曲げたものを用いる。フィラメント1に電流を印加することにより、フィラメント1の先から熱電子が放出される。フィラメント1から放出された電子は、加速電極2によって加速され、電子線3を形成する。加速電極2に印加する電圧は、例えば、〜30kVである。電子線3は、コンデンサレンズ4および対物レンズ5により細く絞られたのち、試料6に照射される。偏向コイル8に供給される電流を制御することにより、電子線3は、XY二次元走査される。偏向コイル8による走査距離は、コンピュータ7により制御される。
【0012】
試料室圧力が低い状態,例えば、10−3Paでは、電子線照射により試料6から発生した二次電子9は、二次電子検出器10で検出され、増幅器(省略)により電圧変換、増幅される。その後、A/D変換器11でデジタル信号に変えられた後、ディスプレイ12に画像表示される。
【0013】
導電性の無い試料の観察を行う場合には、試料室圧力が高い状態,例えば、1〜270Paとする。試料室圧力が高い状態では、電子線3は試料6に照射される前に試料室に残存するガス分子と衝突し、そのガス分子をイオン化させる。導電性の無い試料6に照射された電子線3は、試料6の表面に帯電する現象がみられるが、照射前の電子線3の衝突によりイオン化したガス分子が試料6の表面に帯電した電子を中和することにより、試料6表面の帯電現象を減少させる。その際一般的に、試料6から発生した反射電子13を上部に位置させた反射電子検出器14により取得し、増幅器(省略)により増幅させた後、A/D変換機15によりデジタル信号に変え、ディスプレイ12に反射電子像を表示させている。
【0014】
試料室圧力が高い状態では、試料6の表面から発生した二次電子9の平均自由行程は、試料室真空度13Paで10mm、270Paで0.5mmと短いため試料室に残存するガス分子に阻害され、二次電子検出器10まで到達できず情報を得ることができない場合がある。そこで、二次電子情報を取得するため、二次電子検出器10の先端に位置したバイアス電極16に正電圧(0〜300V)を印加させることにより試料6の表面から発生した二次電子9を加速し、試料室中に残存するガス分子に衝突させることによりイオンを発生させる。この発生したイオンは、試料6とバイアス電極16の間に形成された電界により、試料側へ移動し、導電性の試料台17または導電性の試料ステージ18より吸収電流として吸収電流方式二次電子検出器19より検出される。吸収電流信号は、増幅器(図示せず)により増幅され、A/D変換器20によりデジタル信号に変えられ、ディスプレイ12に画像表示される。
【0015】
さらに、本実施形態においては、イオン検出電極21を設けている。イオン検出電極21は、アルミや銅などの導電性材料で形成されている。イオン検出電極21は、試料台17と電気的に接続されて、試料台17に取り付けられている。また、イオン検出電極21は、バイアス電極16によってイオンを加速する経路のそばに配置されている。移動するイオンは、試料台17や試料ステージ18に吸収されるだけでなく、イオン加速経路のそばに配置されたイオン検出電極21によっても検出される。その結果、大きな絶縁物試料を試料台17の上においた場合に、試料自体の電位が変化してバイアス電極間に生じる電界に乱れが生じ、試料室内のイオンの移動度が変化した場合でも、効率的にイオン電流を吸収でき、吸収電流を得ることができるものである。なお、イオン検出電極21の詳細については、図2を用いて後述する。
【0016】
次に、図2を用いて、本実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0017】
イオン検出電極21は、蛇腹構造を有する導電性の板材である。イオン検出電極21は、試料6とバイアス電極16間であって、イオンを加速する経路,すなわち、イオン発生通路の傍に、斜めに配置している。イオン検出電極21の底部は、導電性の試料台17に接触しており、電気的に導通している。なお、イオン検出電極21としては、板材に代えて、導電体の棒を用いることもできる。イオン検出電極21は、蛇腹構造を有しているため、上下方向の高さH1を変えることができる。モータ駆動回路23は、イオン検出電極21の上下方向の高さH1を変えるために備えられている。
【0018】
対物レンズ5と試料6の間の距離,即ち、ワーキングディスタンスL1は、観察状態に応じて一般に変えられる。二次電子像を観察する場合には、ワーキングディスタンスL1は、例えば、10mmとすると、X線分析を行う場合には、ワーキングディスタンスL1を、例えば、15mmとする。このように、ワーキングディスタンスL1を10mmから15mmに変更して、X線分析を行いながら、二次電子像も観察しようとした場合、ディスプレイ12に表示される二次電子増が暗くなるということが判明した。その原因について検討した結果、ワーキングディスタンスL1を長くすることにより、バイアス電極電界が弱くなり、イオン検出電極21によって検出されるイオン電流が低下する。そこで、ワーキングディスタンスL1が変わった場合でも、バイアス電極16とイオン検出電極21の上端の距離L2が一定となるように、イオン検出電極21の高さH1を変えたところ、イオン電流の低下を防止することができた。そこで、本実施形態では、ワーキングディスタンスL1に応じて、イオン検出電極21の高さH1をモータ駆動回路23によって制御して、バイアス電極16とイオン検出電極21の上端の距離L2が一定となるようにしている。
【0019】
そのために、フォーカス電流読み取り回路22は、対物レンズ5のフォーカス電流から対物レンズ5と試料6間の距離L1を取得する。モータ駆動回路23は、フォーカス電流読み取り回路22によって取得された対物レンズ5と試料6間の距離L1が変化した場合には、イオン検出電極21の先端とバイアス電極16と距離L2が一定となるように、イオン検出電極21を上下に伸縮して、高さH1を自動的に変えるようにしている。
【0020】
イオン検出電極21から取得した吸収電流は、試料台17または試料ステージ18と直接接しているため吸収電流方式二次電子検出器19より検出することができ、現状の吸収電流情報に加えてディスプレイ12に表示させることができる。
【0021】
なお、バイアス電極16とイオン検出電極21との距離L2は、数値入力することより、任意の距離に設定することができる。また、モーター駆動回路23をオフにした場合に、手動でもイオン検出電極21の上下形状を変化させることができるつまみを備えている。さらに、イオン検出電極21とバイアス電極16との距離設定は、オートモーターで制御される試料ステージ18ともリンクさせ使用することができる。このイオン検出電極21の左右形状も蛇腹構造をしており、つまみにより手動で形状を変化させてイオン検出面積を増やすこともできる。
【0022】
また、イオン検出電極21は、試料台17ではなく、試料ステージ18に装着してもよいものである。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、イオン加速経路の傍にイオン検出電極21を設けることにより、イオン電流を効率よく検出でき、吸収電流を得ることができる。また、ワーキングディスタンスL1が変わった場合でも、イオン検出電極21の高さHを変え、バイアス電極16とイオン検出電極21の間の距離L2が一定となるように制御することにより、イオン電流の低下を防止することができる。
【0024】
次に、図3を用いて、本発明の第2の実施形態による走査電子顕微鏡の構成について説明する。なお、本実施形態による走査電子顕微鏡の全体構成は、図1に示したものと同様である。
図3は、本発明の第2の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。なお、図1,図2と同一符号は、同一部分を示している。
【0025】
本実施形態において、外部イオン検出電極24は、試料台17とは電気的に接続されておらず、独立に設けられている。外部イオン検出電極24は、試料6とバイアス電極16間のイオン発生通路に設けられており、導電体の棒または板形状をした受け皿のような形状である。バイアス電極6と外部イオン検出電極24の上端の距離L2は一定である。また、外部イオン検出電極24の左右形状も蛇腹構造をしており、形状を自由に変化させることのできるつまみによりイオン検出面積を変化させる機構も有する。
【0026】
フォーカス電流読み取り回路22は、対物レンズ5のフォーカス電流から試料6の位置を確認することができる。モーター駆動回路23Aは、フォーカス電流読み取り回路22によって検出された試料の位置に基づいて、外部イオン検出電極24の下端と試料6との距離L3が一定になるように、外部イオン検出電極24の長さ形状を可変する。モーター駆動回路23AのOff時には手動でも外部イオン検出電極24の形状を変化させることができるつまみを有している。
【0027】
外部イオン検出電極24から得た信号は、吸収電流方式二次電子検出器19に送られ、従来の試料台17または試料ステージ18から得られる吸収電流情報に加えて、ディスプレイ12に画像表示させることができる。
【0028】
なお、外部イオン検出電極24と、二次電子検出器19との間にスイッチ手段を設け、外部イオン検出電極24からの情報を二次電子検出器19に入力するのを、オン・オフすることができる。例えば、カーボンや高分子フィルムのように二次電子が少ない場合には、スイッチ手段をオンして、吸収電流を増加させ、アルミナのように発生する二次電子が多い場合には、スイッチ手段をオンして、吸収電流が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0029】
また、試料ステージ18を接地電位としたとき、試料ステージ18に対してイオン検出電極24に電圧を印加する可変電圧源27を備えている。可変電圧源27の電圧を変えることにより、試料6から得られる情報の質を変えることができる。
【0030】
以上説明したように、本実施形態によれば、イオン加速経路の傍にイオン検出電極24を設けることにより、イオン電流を効率よく検出でき、吸収電流を得ることができる。また、ワーキングディスタンスL1が変わった場合でも、イオン検出電極24の高さHを変え、イオン電流の低下を防止することができる。さらに、イオン検出電極24と試料台6は非接触であるため、試料が大きい場合にも適用できるものである。
【0031】
次に、図4を用いて、本発明の第3の実施形態による走査電子顕微鏡の構成について説明する。なお、本実施形態による走査電子顕微鏡の全体構成は、図1に示したものと同様である。
図4は、本発明の第3の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。なお、図1,図2と同一符号は、同一部分を示している。
【0032】
本実施形態では、バイアス電極25は、円板状をしている。そこで、イオン検出電極26は、試料6を取り囲むような円筒状としている。イオン検出電極26の上端とバイアス電極25の距離L2は一定である。ワーキングディスタンスL1が変化した場合、モータ駆動回路23Aは、試料6とイオン検出電極26の下端の距離L3が一定になるように、イオン検出電極24の形状を変化させる。
【0033】
なお、図3において説明したように、外部イオン検出電極26と、二次電子検出器19との間にスイッチ手段を設け、外部イオン検出電極26からの情報を二次電子検出器19に入力するのを、オン・オフすることもできる。また、試料ステージ18に対してイオン検出電極26に電圧を印加する可変電圧源を備え、可変電圧源の電圧を変えることにより、試料6から得られる情報の質を変えることもできる。
【0034】
以上説明したように、本実施形態によれば、イオン加速経路の傍にイオン検出電極26を設けることにより、イオン電流を効率よく検出でき、吸収電流を得ることができる。また、ワーキングディスタンスL1が変わった場合でも、イオン検出電極26の高さHを変え、イオン電流の低下を防止することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、一次電子励起のイオンや反射電子励起のイオン、バイアス電極電界により生じた二次電子励起のイオンなどのイオンを効率よく検出し、吸収電流を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による走査電子顕微鏡の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態による走査電子顕微鏡に用いるイオン検出電極21の詳細の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…フィラメント
2…加速電極
3…電子線
4…コンデンサレンズ
5…対物レンズ
6…試料
7…コンピュータ
8…偏向コイル
9…二次電子
10…二次電子検出器
11,15…A/D変換機
12…ディスプレイ
13…反射電子
14…反射電子検出器
16…バイアス電極
17…試料台
18…試料ステージ
19…吸収電流方式二次電子検出器
20…A/D変換器
21,24,26…イオン検出電極
22…フォーカス電流読み取り回路
23…モーター駆動回路
25…円板状バイアス電極
Claims (3)
- 試料室圧力を1Pa以上に保持して試料に電子線を照射し、発生するイオンを検出して試料像を表示する走査電子顕微鏡において、上記イオンを検出する専用のイオン検出電極と、上記試料の表面から発生した二次電子を加速し、上記二次電子を試料室内のガス分子に衝突させることによりイオンを発生させるバイアス電極とを備え、
上記イオン検出電極は、上記試料を保持する試料台若しくはこの試料台を支持する試料ステージに固定されるとともに、電気的に接続され、上記イオン検出電極は、上下方向の長さが可変であり、上記イオン検出電極の上端と上記バイアス電極の距離が一定になるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。 - 試料室圧力を1Pa以上に保持して試料に電子線を照射し、発生するイオンを検出して試料像を表示する走査電子顕微鏡において、上記イオンを検出する専用のイオン検出電極と、上記試料の表面から発生した二次電子を加速し、上記二次電子を試料室内のガス分子に衝突させることによりイオンを発生させるバイアス電極とを備え、
上記イオン検出電極は、上記試料を保持する試料台やこの試料台を支持する試料ステージから離れて設置されるとともに、上記バイアス電極とこのイオン検出電極の上端の距離が一定となるように設置され、上記イオン検出電極は、上下方向の長さが可変であり、上記イオン検出電極の下端と上記試料の距離が一定になるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。 - 請求項2記載の走査電子顕微鏡において、上記イオン検出電極に電圧を印加する電圧印加手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
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