JP2006325532A - 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞 - Google Patents

細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞 Download PDF

Info

Publication number
JP2006325532A
JP2006325532A JP2005156551A JP2005156551A JP2006325532A JP 2006325532 A JP2006325532 A JP 2006325532A JP 2005156551 A JP2005156551 A JP 2005156551A JP 2005156551 A JP2005156551 A JP 2005156551A JP 2006325532 A JP2006325532 A JP 2006325532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
cell
culture surface
cell culture
side wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005156551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4918755B2 (ja
Inventor
Kosuke Kuwabara
孝介 桑原
Akihiro Miyauchi
昭浩 宮内
Norito Kuno
範人 久野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2005156551A priority Critical patent/JP4918755B2/ja
Priority to US11/441,235 priority patent/US7691625B2/en
Priority to CNB2006100899501A priority patent/CN100434504C/zh
Publication of JP2006325532A publication Critical patent/JP2006325532A/ja
Priority to US12/614,471 priority patent/US7888111B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4918755B2 publication Critical patent/JP4918755B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/02Form or structure of the vessel
    • C12M23/10Petri dish
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • C12M25/06Plates; Walls; Drawers; Multilayer plates

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】
簡便に簡単な構造で剥離時の細胞への損傷を防ぎ、栄養物の運搬,老廃物排出を促進するとともに、構造による培養効率の改善効果を高めることのできる細胞培養容器を提供する。
【解決手段】
培養容器に培養する細胞よりも小さい相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁を形成し、培養面側壁と培養面の境界線上にある任意の位置と最近接の突起物の距離が培養する細胞の直径よりも小さいことを特徴とする細胞培養容器を提供する。細胞培養容器の突起物が培養細胞に与える効果をより効率よく細胞に与えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は細胞の剥離特性に優れた細胞培養容器と、その細胞培養容器の製造方法、及びその培養容器で培養した培養細胞に関する。
近年、医療目的に使われる細胞培養の技術が進歩し、実際に皮膚の移植などに用いられている。また、少量の細胞から皮膚などの組織にとどまらず角膜,歯,骨,臓器など複雑な器官へと自家移植や他家移植に向けた培養技術の進歩が見られる。
細胞の培養にはガラス製や樹脂製のペトリシャーレなどの容器が用いられる。例えば、以下のようなペトリシャーレが開示されている。所定の濃度のコラーゲン溶液を、培養容器に、ピペットで表面が一様になるよう分注して塗布した後、15分〜72時間乾燥する。あるいは、所定の濃度のコラーゲン溶液を、シリコーン膜等の伸縮性を有する培養基材上に塗布し、15〜42℃のインキュベーター内で20〜120分間重合させた後、このシリコーン膜等の伸縮性を有する培養基材をUV灯下で15分〜72時間放置し、コラーゲンが乾燥した後、リン酸緩衝液で再び湿らせ、その後、10〜40%伸展させて固定するなどの手法により細胞培養用シャーレを作成する方法がある(特許文献1参照)。
上記第一の方法によれば、細胞をその細胞と親和性のあるコラーゲンの上において培養することが出来るが、反面、細胞と培養容器の密着力が強い為に細胞の剥離が困難であった。この密着力に対して、機械的に細胞を剥がすと細胞に物理的な損傷を与え、トリプシンなどの酵素によって化学的な処理を行うと細胞表面の膜タンパク質が破壊されて移植後の細胞の組織への定着率が低下するという問題があった。
このような問題を解決する細胞培養容器をこれまでに発明者らは以下の特許文献に開示した。形状を制御できる有機ポリマー製の柱状微小突起群を備えた機能性基板の上で細胞を培養することによって培養液を細胞下部に配しやすく、また、細胞の剥離性を改善する方法を用いている(特許文献2参照)。
上記第2の方法は剥離の問題を培養容器表面で細胞が接する部位を小さくすることで表面の密着力を減少し、解決する手法である。しかし、本手法ではシート端部や、若しくは機能性基板を入れるシャーレの底面で機能性基板を配していない箇所にも細胞が吸着し、細胞の培養効率が低下するという課題があった。また、微小突起の上で培養された細胞が通常の培養容器で培養する際と異なる性状を示す場合には、そのような微小突起の上で培養された細胞と微小突起を持たない平滑部で培養された細胞が混合してしまうという課題があった。
特開2002−142751号公報(実施例A) 特開2004−170935号公報(実施例5)
本発明の目的は簡便に簡単な構造で剥離時の細胞への損傷を防ぎ、栄養物の運搬,老廃物排出を促進するとともに、構造による培養効率の改善効果を高めることのできる細胞培養容器を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1は、培養容器に培養する細胞よりも小さい相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁を形成し、培養面側壁の各部位とその近傍の培養面上の突起物との間隔が培養する細胞の直径よりも小さいことを特徴とする細胞培養容器を提供する。細胞培養容器の培養面端部付近で突起物が形成されていない部位を無くし、突起物が培養細胞に与える効果をより効率よく細胞に与えることができる。なお、相当直径という語を用いたのは、突起物の断面が必ずしも円形ではなく、楕円,多角形,非対称形などの場合があるためで、本発明ではこれらを全て包含するために相当直径を用いている。本発明で相当直径は、突起物の底面における断面の直径とする。
また、容器への付着力の強い細胞系によっては培養面側壁への吸着が無視できず、また、そのような側壁で培養された細胞が培養面に混合することを嫌う系がある。このような系に対しては培養面側壁に対しても培養面と同様の突起物を付与することが最善であるが、それが困難である場合には表面構造や材質によって培養面側壁を細胞非接着性とすることができる。また、微小な突起物を有する培養面と培養面側壁との間に培養面を囲む培養面よりも低い位置にある緩衝面を形成することで、培養面側壁に吸着した細胞が移動して突起物を有する培養面に移ることを防ぐことができる。この場合においても培養面の微小な突起物のうち、最も緩衝面から近い微小な突起物と培養面端部の間の距離を培養する細胞の直径よりも小さくすることによって培養面上で突起物が培養細胞に与える効果をより効率よく細胞に与えることができる。
細胞培養容器の培養面表面は培養液を行き渡らせるために親水性に処理することで培養液の流れを促進することができる。しかし、培養する細胞の種類によっては容器表面を疎水性に処理をすることや、容器表面を金属やタンパク質などで覆うことが必要となることがある。このため、本発明は細胞培養容器に形成された微小な突起物が細胞と接する先端部のみに細胞培養に必要な疎水化処理,金属によるコート,タンパク質によるコートなど細胞培養に必要な処理を施すことができる。
また、培養する細胞に配向性など、特定の形状を求める場合には培養する細胞の形状に応じて疎水処理などの特定の処理を細胞培養容器の底面に部分的に処理することがある。本発明は細胞培養容器表面の微小な突起物の先端部に対して施す疎水性,金属によるコート,タンパク質によるコートなど細胞培養に必要な処理を容器表面に選択的に施すことができる。
本発明を適用することにより、剥離時の細胞への損傷を防ぎ、栄養物の運搬,老廃物排出を促進するとともに、これらの突起物による培養効率の改善効果をより高められる効果が得られる。また、突起物が形成されていない部位で培養された細胞が突起物上の細胞に混合することを防ぐという効果を得ることもできた。
以下、図面を参照しながら本発明の細胞培養容器について詳細に説明する。
図1は本発明における細胞培養容器100の第一の形態を示す鳥瞰図である。細胞、及びその培養液を入れる細胞培養容器100の培養面102には培養する細胞よりも小さい相当直径の突起物101が形成されている。これらの突起物101の相当直径は10nm以上10μm以下であり、高さが10nm以上1mm以下であることが好ましく、また、細胞との接触面積を減らすために細胞の直径よりも十分に小さく、例えば細胞の直径の5分の1以下に設定される。突起物101の相互の間隔は細胞の直径よりも小さい値とする必要がある。換言すると、細胞の断面積よりも突起物の断面積が小さく、細胞の断面内に複数の突起が配置される形状とする。また、突起物101の下部に十分に培養液を浸透させる必要があるためこれらの突起物101の高さは十分に高く、例えば相当直径以上、より好ましくは相当直径の5倍以上であることが好まれる。しかし、構造強度的な観点からは100倍以下が好まれる。培養面102は1つの細胞培養容器100に対して1箇所とすることもできるが、図1に示すように培養面側壁103によって2箇所以上に分離することによって1つの細胞培養容器100を用いて複数条件で細胞を培養することが可能となる。
図2(a)は、本発明における細胞培養容器100の第一の形態のうち図1に示した
AB間の断面図を示す概念図である。図2(b)は、図2(a)の特に培養面102と培養面側壁103との境界部を示す概念図である。突起物101は培養面側壁103近くにまで形成されており、突起物101は培養面102の実質的に全面を覆っている。培養面側壁103と培養面102の境界線上にある任意の位置と最近接の突起物101の距離Iは培養する細胞の相当直径以下となるように設計されている。突起物101を含む培養面
102,培養面側壁103は一体となっており、同一の材料から形成されている。培養面側壁103にも突起物101を形成すれば突起物101による効果をさらに効率よく得ることができるため最も好ましいが、加工が困難である場合には培養面102よりも細胞が吸着し難い別の表面構造を形成するか、若しくは細胞非接着性の表面処理を施すことが可能である。培養面側壁103の高さは培養面102表面から溢れることなく培養液を保持できる高さがあることが好ましい。この高さは培養面102の面積や形状,親水性や培養面102に配する培養液の量に応じて最適の値とすることができるが、培養面102からの培養面側壁103の高さhを0.05mm以上100mm以下とすることが好ましい。また、この培養面側壁103は培養面102上の突起物101の高さよりも高くすることが好ましく、より好ましくは突起物101の高さの10倍以上に設定する。この高さは培養面102の形状にも依存するが、高さの下限は適正な量の培養液を突起物101を有する培養面102上に保持できるかどうかで決まり、高さの上限は培養液や細胞への操作性によって決まる。また、培養面側壁103の培養面102に対する傾斜角度θは培養液の保持と培養面側壁103への細胞の付着を妨げるために45度以上とすることが好ましい。また、必要に応じて多数の段を有する階段状の培養面側壁103を形成して培養面側壁103に表面構造を形成しやすくすることも可能である。
図3は本発明における細胞培養容器100の第二の形態を示す鳥瞰図である。培養面
102上の突起物101の形状は第一の形態と同一であるが、培養面側壁103は培養面102よりも細胞付着性の低い材質から形成されており、培養面102へ接着されている。培養面側壁103と培養面102の間の接着は、突起物101を損ねることなく取り外し可能な構成とすることで、例えば培養後の観察操作を容易にすることもできる。
図4は、本発明における細胞培養容器100の第二の形態のうち図1に示したAB間の断面図を示す概念図である。第一の形態と同様に、突起物101は培養面側壁103近くにまで形成されており、突起物101は培養面102の実質的に全面を覆っている。培養面側壁103と培養面102の境界線上にある任意の位置と最近接の突起物101の距離Iは培養する細胞の相当直径以下となるように設計されている。
図5は本発明における細胞培養容器100の第三の形態を示す鳥瞰図である。培養面
102上の突起物101の形状は第一,第二の形態と同一であるが、培養面102と培養面側壁103の間に培養面102を囲む培養面102よりも低い位置にある緩衝面104を形成している。培養面側壁103に細胞が吸着する場合でもこの緩衝面104を形成することで培養面102に培養面側壁103に吸着した細胞が移動することを防ぐことができる。
図6は、本発明における細胞培養容器100の第三の形態のうち図1に示したAB間の断面図を示す概念図である。突起物101は緩衝面104近傍にまで形成されており、突起物101は培養面102の実質的に全面を覆っている。培養面102の緩衝面104側の端部の各部位とその最近傍の突起物101との距離Iは培養する細胞の相当直径以下となるように設計されている。緩衝面104はその上に移動した細胞がさらに培養面102へと移るのを防ぐ深さがあれば良い。その深さは細胞種や培養条件にもよるが、培養面
102から0.01mm 以上の高さがあり、培養面102を培養液で浸すことのできる構成とするために培養面側壁103の高さよりも小さい値となる。また、緩衝面の幅(培養面側壁から培養面端部までの距離)dは、細胞が培養面102へ移るのを防ぐために、培養する細胞の相当直径よりも大きくすることが好ましい。
本発明における細胞培養容器100の材質は特に限定されないが、所望する加工精度,表面特性,光学特性,強度などに応じて選択される。具体的には、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコール,ポリ塩化ビニリデン,ポリエチレンテレフタレート,ポリ塩化ビニール,ポリスチレン,ABS樹脂,AS樹脂,アクリル樹脂,ポリアミド,ポリアセタール,ポリブチレンテレフタレート,ガラス強化ポリエチレンテレフタレート,ポリカーボネート,変性ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンスルフィド,ポリエーテルエーテルケトン,液晶性ポリマー,フッ素樹脂,ポリアレート,ポリスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリアミドイミド,ポリエーテルイミド,熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂,メラミン樹脂,ユリア樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,アルキド樹脂,シリコーン樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ポリアミドビスマレイミド,ポリビスアミドトリアゾール等、の熱硬化性樹脂、及びこれらを2種以上ブレンドした材料を用いることが可能である。また、この他にガラス類などの無機物も使用することが可能である。細胞培養容器100の材質としては一般に細胞に対する親和性が要求されるため、培養する細胞に応じて親和性を確認して選択する必要がある。また、培養による評価を容易とするために細胞培養容器100には観察に用いる波長の光に対して透明と見なせ、同波長における蛍光を実質的に発さない材質を用いることが好ましい。また、例えば、ポリ乳酸やポリカプロラクトンを始めとする脂肪族ポリエステルやポリ酸無水物,合成ポリペプチド等の合成系の他に、キトサンやセルロースなどの天然物系も含めた生分解性樹脂を用いることで、培養後に細胞培養容器100を容易に生分解できる構成にすることもできる。
本発明における突起物101の材質は特に限定されないが、やはり所望する加工精度,表面特性,光学特性,強度などに応じて前述の樹脂組成物、若しくはガラス類など無機物よりなる。これらの突起群は培養面102と一体化されていることが好まれる。
本発明における細胞培養容器100の第一の形態を形成する手法を図7に示す。図7はいわゆるナノインプリント法による細胞培養容器100の形成を示している。容器原料
105を加熱して軟化し、その容器原料105に突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を規定する形状が形成された金型106を押し付けることにより、金型106の形状を容器原料105に転写し、突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を有する細胞培養容器100を得ることができる。
本発明における細胞培養容器100の第二の形態を形成する手法を図8に示す。図8はいわゆるナノインプリント法による細胞培養容器100の形成を示している。容器原料
105を加熱して軟化し、その容器原料105に突起物101,培養面102を規定する形状が形成された金型106を押し付けることにより、金型106の形状を容器原料105に転写する。その後、別に形成した培養面側壁103を培養面102に接合することによって細胞培養容器100を得ることができる。
本発明における細胞培養容器100の第三の形態を形成する手法を図9に示す。図9はいわゆるナノインプリント法による細胞培養容器100の形成を示している。容器原料
105を加熱して軟化し、その容器原料105に突起物101,培養面102,培養面側壁103、及び緩衝面104を規定する形状が形成された金型106を押し付けることにより、金型106の形状を容器原料105に転写し、突起物101,培養面102,培養面側壁103、及び緩衝面104を有する細胞培養容器100を得ることができる。
また、これらの第一から第三の形態の形成方法において、容器原料105に金型106を押し付けた後、容器原料105から金型106を剥離する際に、金型106のうち、突起物101に相当する形状内に充填した容器原料105を延伸させることで、金型106上の形状よりもアスペクト比の高い形状を突起物101を形成できる高アスペクト比ナノプリント法を採用することも可能である。本手法によれば、高アスペクト比のパターンを簡便に形成することができる。
以上それぞれの細胞培養容器100の形成で用いられる金型106は、細胞培養容器
100上の突起物101に相当する形状、つまり相当直径が10nm以上10μm以下であり、高さが10nm以上1mm以下である形状を表面に形成することが求められる。このため、金型は金属,カーボンやシリコンなどの無機物、及び樹脂組成物の少なくとも1つを含み、その表面形状は光リソグラフィ法,電子線直接描画法,粒子線ビーム加工法,走査プローブ加工法などの微細加工法や微粒子の自己組織化、又はこれらの手法により形成されたマスタよりナノインプリント法,射出成型法,無電解めっき法などにより形状転写することにより形成される。また、突起物101の微小な形状に比較すると、培養面側壁103を規定する形状はマクロスケールの形状であり、このような形状を形成する際には機械加工や複数の金型を接合するなどの手法を併用すると精度良く金型106を形成することができる。また、マクロ形状を規定する手法に焦点深度の大きい光リソグラフィ法やレーザ加工法、若しくは微粒子の自己組織化法などを組み合わせることで培養面側壁103に微細加工を施し、細胞の非接着性を付与することができる。また、図7〜図9では突起物101を形成する手法として軟化した容器原料105に金型106を押し付けるいわゆるナノインプリント法を用いたが、これ以外の射出成型法を代表とする樹脂の成型法や、金型を用いずレーザ加工法などで直接加工することも可能であるのは明らかである。
本発明において、細胞培養容器は必要に応じて、過酸化水素やオゾンなどの酸化剤を含む溶媒への浸漬や紫外線照射,プラズマ処理などの気相処理などによる親水化処理や、溶液への浸漬などによるポリリジン,アルブミン,コラーゲン,フィブロネクチン,フィブリノーゲン,ビトロネクチン,ラミニン等のタンパクによるコート、若しくはめっき,気相蒸着法による金属コート,光や電子線,粒子線などによる1つ以上の表面改質が行われ、細胞培養に必要な表面処理が施される。また、シリコーンゴムや樹脂フィルム,金属薄膜などの弾性体からなるスタンプや部分的なディスペンス法を用いて加熱や樹脂ペースト,シリコーングリス,フッ素系コート剤などの疎水化剤やタンパクを含有する溶媒の部分塗布を行い、必要に応じて面内分布を付けて例えば突起物101の先端部や、培養面側壁103にのみ表面処理を施すことも可能である。
図3,図4,図8で用いた培養面側壁103は先に示した培養面102とは別に機械加工,成型加工などによって形成する。材質は先に示した細胞培養容器100に用いる材質から選択される。ここで培養面102と同じ材質で培養面側壁103を形成すれば接合後の形状制度や接合強度に優れた構造を形成することができ、外観としては図1に示した構造となる。これらの培養面側壁103と培養面102の接合には精度に優れた加熱加圧や振動溶着,赤外線レーザ溶着などによる熱接合の他には接着剤を用いることができる。ただし、熱接合においては培養面102上の突起物101が許容範囲以上の変形を示さない条件を選択する必要があり、接着剤を用いる際には接合時に培養面102表面に接着剤が回りこまず、また、硬化後に細胞が表面に吸着せず、かつ、溶出物が細胞毒性を示さない条件を選択する必要がある。また、PDMS(Poly(dimethyl siloxane)) 樹脂に代表されるような、弾性を有して細胞培養容器100との密着性の高い材質で培養面側壁103を形成すると、培養面側壁103を細胞培養容器100上に密着するだけで十分な接着強度が得られる。また、このような構成で培養面側壁103を形成すると突起物101や、その上で培養した細胞を損ねることなく培養面側壁103を取り外し可能な構成とすることができ、例えば培養後の観察操作を容易にすることもできる。また、培養面側壁103と培養面102表面の突起物101の距離を小さくするためには、予め突起物101を形成する位置と培養面側壁103の形状や位置を高精度に合わせる必要がある。このため、図8(d)に示すように突起物101を形成する範囲を培養面102よりも大きく取り、接合時に培養面側壁103によって培養面側壁103直下の突起物101のみを押しつぶす、若しくは突起物101を培養面側壁103の下部で覆うことによって、培養面102内に残った突起物101と培養面側壁103の距離を小さくとることができる。
本発明における細胞培養容器100は2箇所以上の複数の培養面102を有することができるが、使用の際には細胞培養容器100の培養面102を個別に切り離して別の培養箇所や別の培養時に用いることもできる。また、培養する際に妨げとなるような細胞培養容器100の一部分を切断して除去することも可能であることは明らかである。このように切断する場合には予め細胞培養容器100に切断の助けとなるような構造、例えば切り取り線や折り曲げて切断できるような切れ目,切り込み部を入れておくことで切断を容易に行うことができる。
本発明における細胞培養容器100は製造後に実際に細胞を培養する箇所へと搬送する必要がある。この際に外界から塵埃やバクテリアなどの異物などが混入するのを防ぐ必要がある。このため、細胞培養容器100全体を袋に入れて入口を熱シールなどで封止して密封する、若しくは培養面102及び培養面側壁103のうち、培養時に培養液に接する箇所のみを封止するようにカバーフィルムを貼り付けるなどの手法で培養面102を外界から隔離する梱包工程が必要となる。また、梱包後に培養面102に残留した微生物類を殺菌するために滅菌処理を施すことが望ましい。滅菌処理の代表的な手法としては高温蒸気を用いるオートクレーブ法があるが、細胞培養容器100の材質や、突起物101の形状によっては高温蒸気によって変形や変質を引き起こす可能性がある。このため、細胞培養容器を構成する材料のガラス転移点よりも低い温度で施せるUV照射やエチレンオキサイドガス滅菌,ガンマ線滅菌などの手法によって滅菌処理を施すことが好ましい。もちろん、耐熱性のある樹脂やガラス類を用いる場合にはオートクレーブ法を用いることは可能である。滅菌処理は梱包後に施すことが一般的であるが、滅菌処理法に応じて梱包の種類を蒸気透過型の梱包とする、それぞれの処理に対して反応して処理の有無を示すことのできるインジケータを取り付けるなどの梱包への配慮が必要となる。
図10に本発明における細胞培養容器100の使用法を示す。培養面102を培養液
107で満たし、突起物101の上に細胞108を配置する。この後、常法により細胞
108を培養する。本発明の細胞培養容器100では、細胞108と培養面102との接触が突起物101によって点接触となるため、細胞108の剥離時に生じる損傷を防ぐことができる。また、突起物101の形状や突起物101の表面処理を、培養する細胞108によって変化させることにより、品質の良い培養細胞を剥離時の損傷なしに形成できる。また、本特許における細胞培養容器100においては突起物101は培養面102の実質的に全面を覆っているため、図11に示す端部に平面部の存在する細胞培養容器100のように培養面102の平坦部に付着する細胞109が存在しない為に、突起物101による細胞培養への改善効果を効率的にすることができる。また、培養面102に細胞108が付着する平坦部の領域を実質的に無くし、場合によっては培養面側壁103に細胞108が吸着することを妨げ、吸着してもその部位で吸着した細胞108が培養面102に配されることを防ぐ構造を形成することによって、突起物101が細胞108に特異な影響を与える際に突起物101が形成されていない部位で培養された細胞108が混合することを防ぐという効果を得ることもできる。なお、細胞108とは、培養組織,器官に代表される組織化された培養細胞をも含む概念である。
本発明における細胞培養容器100は図10に示すように培養液107と細胞108を培養面102に配した状態で、定法によれば恒温恒湿下の培養庫内で培養し、必要に応じて培養液107の交換や細胞108の取り出し、試薬の追加,振とう操作,顕微鏡による観察、場合によっては冷凍機による冷凍操作などの単位操作間に、操作を行う装置の間を移動する必要がある。このような操作や移動の間に細胞培養容器100が撓んで培養液
107や細胞108が偏ったり、培養面102から漏れたりすることを防ぐ必要があるため、細胞培養容器100は容器全体としては十分な剛性を有することが好ましい。このため、例えば細胞培養容器100の少なくとも周辺部や培養面102以外の領域の一部は厚み0.5mm 以上の剛性のある構造とすると良い。なお、培養面102を構成する部材における吸光や蛍光を軽減し、外部からの温度伝導を促進するために培養面102においては周辺部よりも薄く設定することができる。また、より軽量で剛性の高い構造とする為に、細胞培養容器100の端部などで折り曲げて強度を補強する領域を形成したり、培養面側壁103の培養面102に対して反対側を中空とするような構造を取ったりすることで強度やハンドリング性に関連の無い部位を除去することもできる。また、細胞培養容器100が単体では十分な剛性を有さない場合には細胞培養容器100に培養面102を形成した後に、別に形成した剛性を有する部材を細胞培養容器100に取り付けることによって剛性を付与することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに詳述する。
以下、本発明の一実施例を説明する。図12は本実施例で作製した培養面102の走査型電子顕微鏡写真の模式図である。培養面102には複数の突起物101が形成されている。突起物101の材質はポリスチレンで分子量は2000から384万であり、更に分子量の上限は600万まで拡張することができる。
突起物101は底面が直径500nmで高さが1μmの円柱形状である。高さと一辺の比は2となり、1より大きいことが分かる。突起物101の間隔は1μmであり、通常の細胞の直径よりも小さい値となっている。また、突起物101の配列法は図12に示すような2次元正方配列となっている。
また、突起物101は先端部の直径が400nmと底面部より小さくなっており、末広がり状であることが分かる。本実施例では、突起物101の形状は根本から先端にかけて細くなっていく形状であるが、例えば、細くなる部位のない柱状形状でも、根本から先端にかけて細くなり先端部に太い部分を有するきのこのような形状でも突起物101の機能を得ることができる。
また、突起物101は培養面下地110と同じポリスチレンでできており、両者は接続されて一体化していることが分かる。
また、突起物101の先端部が突起物101の底面部より細く末広がり状であるため、突起物101が培養面下地110から取れにくい効果を得られる。また、突起物101が培養面下地110の材料と同じであり、両者が一体化しているため基板から取れにくい効果をより強くすることができた。
なお、本実施例では、突起物101と培養面下地110の材料はポリスチレンを用いたが、培養する細胞種や、細胞培養容器100の使用方法に応じて先に示した細胞培養容器100の材質として示した材質の中から選択することができる。後に示す製造方法は材質に応じて条件を変化することで同様の工程を経て製造することができる。
図1は本実施例で作製した細胞培養容器100の模式図である。細胞培養容器100は全体が先に示した分子量のポリスチレン製であり、突起物101を有する培養面102と、培養面側壁103を有する。培養面102は一片1cmの正方形であり、培養面側壁103は概鉛直方向に立って培養面102を囲んでおり、その高さは0.7mm である。また、培養面102は細胞培養容器100中央部に2ヶ所形成されており、互いの距離を5mm空けている。
上述の細胞培養容器100は以下に述べる方法で作製した。図7は本実施例における細胞培養容器100の製造工程である。本手法ではナノインプリント法によって細胞培養容器100を形成した。先に示したポリスチレン製の容器原料105(20mm×40mm,厚み1mm)を150℃に加熱して軟化した。軟化した容器原料105に突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を規定する形状が形成されたニッケル製の金型106をプレス圧力4MPaで180s間プレスした。その後、プレス圧力は解放せずに35℃に冷却して金型106と容器原料105を取り出し、金型106を容器原料105から垂直に引き上げることで剥離し、突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を有する細胞培養容器100を得ることができた。
金型106の製造方法を図13に示す。図13(a)に示した第一の金型原盤部品111は突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を規定する形状を有する結晶方位(100)が1cm角の両面研磨シリコンウエハであり、第二の金型原盤部品112は培養面側壁103の最上部とその他の領域の形状を規定する20mm×40mmの平滑な陽極接合用ガラス板である。第一の金型原盤部品111には前記の細胞培養容器100上の突起物101に相当する微細凹凸形状が光リソグラフィ法によって形成され、直径200mmのシリコンウエハからダイシングによって所定のサイズに切り出して洗浄を施した。その後、図12(b)に示すように陽極接合法(400℃,1kV)によって第一の金型原盤部品111,第二の金型原盤部品112を接合して金型原盤113を作成した。この時に第一の金型原盤部品111の高さによって培養面側壁103の高さが決まることになるが、この高さは第一の金型原盤部品111と第二の金型原盤部品112の間に所定のスペーサーを入れる等の手法で高さを変化させることができる。また、第二の金型原盤部品112に培養面側壁103の少なくとも一部の形状を規定する形状を予め形成しておけば高さの調整はより広い範囲で行うことができる。これらのスペーサーやそれぞれの金型原盤部品の材質,接合界面の平滑度や形状に応じて金型原盤部品の接合法も陽極接合法のほかに金属系もしくは無機系もしくは有機系の接着層を形成する手法,溶接法など所与の手法から選択することで加工精度を高めることができる。金型原盤113にはフッ素系の離型剤によって離型処理を施し、図13(c)に示すように20mm×40mm,厚さ2mmのポリスチレン製のレプリカ材料114に150℃,10MPaで加圧して25℃に冷却後に金型原盤113を剥離することで金型レプリカ115を形成した。そして金型レプリカ115に無電解めっき法でニッケル薄膜を金型レプリカ115上に形成した後に電解めっき法でニッケル膜厚を3mmまで増やして金型106を形成した。その後、金型106の突起物101,培養面102、及び培養面側壁103を規定する部位を含む領域に所定のフッ素系の離型処理を施した。
金型106は以上に示しためっき法のほかに、レプリカ形成に用いたナノインプリント法やキャスト法を使って耐熱性や強度に優れた樹脂を用いた金型106を形成すると、めっき法よりも形成工程を簡略化することができるため好適である。また、少量試作品を形成するような場合では金型原盤113を直接に金型106として使用することも可能である。
本実施例では金型106に培養面102と培養面側壁103の間に培養面102を囲む培養面102よりも低い位置にある緩衝面104に相当する形状を付加することで、先に示した本発明における第三の形態で示した構成とすることが可能である。
本発明では材料として厚さ1mmのポリスチレン製の容器原料105を用いたが、厚さは要求される培養面102の面積、及び培養面側壁103の高さに応じて最適な厚みとする必要がある。例えば、本実施例における培養面102よりも大きい培養面102を有する細胞培養容器100では、容器全体のハンドリング時の剛性を保つ為に細胞培養容器100の周辺部、若しくは培養面の厚みを0.5mm 以上とする必要がある。但し、細胞培養容器100全体の占める省スペース性や操作性を考慮に入れ、容器原料105の厚みは上記の剛性との兼ね合いで最適値を選ぶ必要がある。また、培養面102を広く用いられているマイクロプレートと同様の、互いに分離された直径16mmの円形(24穴マイクロプレート相当),直径8mmの円形(96穴マイクロプレート相当),4mmの円形(384穴マイクロプレート相当),2mmの円形(1536穴マイクロプレート相当)などとする時には培養面102の厚みや、培養面側壁103の厚みは0.5mm よりも小さい値とすることができる。しかし、これらのマイクロプレートでも容器全体としての剛性を保つ必要があるため、例えばマイクロプレートの縁や、複数の培養面102の間にある領域において少なくとも厚みを0.5mm 以上とする領域を有することが好ましい。このような剛性を付与する為に、細胞培養容器100には培養面102を形成した後に、別途外枠や下打ち材などの補強材を取り付けることも可能である。特に細胞培養容器100をマイクロプレート状の形状とする時にはそれぞれの培養面102における培養面側壁103の高さを1cm前後とすることが多いが、この高さは培養面102の面積に応じて変えることができる。特に上記の384穴プレートや1536穴プレート相当とするように培養面102の面積が小さい場合には必要な培養液量が1〜100μl程度と少なくなるため、培養面側壁103の高さはより小さい値とすることができる。
培養面102の形状は、培養面102における培養液の澱みを防ぐ為に円形とすることが最も好ましいが、金型106上の第一の金型原盤部品111のダイシング工程を容易とするために本実施例では培養面102の形状を正方形とした。培養面102の形状としては培養方法と製造方法,細胞培養容器100上の培養面102の配置に応じてこの他に楕円形状や多角形形状などとすることもでき、特に形状は限定されない。培養面102の大きさ,深さ、及び1つの細胞培養容器100上における培養面102の数は培養する細胞系や培養の用途によって最適の数値とすることができる。例えば細胞培養容器100を比較的大きい培養組織や同一条件の多数の培養細胞を得るための生産手段として用いる場合には培養面102を大きくすると良いが、試験的に多条件でアッセイとして培養する場合には培養面102は小さく、1つの細胞培養容器100内にそれぞれ分離された多くの培養面102を有するマイクロプレートのような形状を有していると、培養に用いる試薬や細胞数を少量にすることができるため好ましい。また、培養の用途に応じて、分離された領域毎に培養面102の突起物101の表面処理,先端部の形状や直径,高さなどの形状や配置を変化させることで、同じ細胞種を同条件で培養した際の突起物101の形状,配置による培養細胞の状態変化を試験することや、異なる細胞種を培養する際に細胞種ごとに最適な突起物101のパターンとすることが可能である。また、それぞれの培養面102において突起物101の形状や配置を面内で変化させることによって、一つの培養面102のみを用いて培養細胞の状態変化を試験して、その培養細胞に最適な突起物101のパターンを探索するような用途に用いることも可能である。
以下、本発明の別の一実施例を説明する。図2は本実施例で作製した細胞培養容器100の模式図である。細胞培養容器100は突起物101を含む培養面102が第一の実施例と同じ分子量のポリスチレン製であり、培養面側壁103は図14に示す形状の高さ0.7
mmのPDMS(Poly(dimethyl siloxane)、ダウ・コーニング社)から成る。培養面102は一片0.90cm の正方形であり、培養面側壁103は概鉛直方向に立って培養面102を囲んでいる。また、培養面102は細胞培養容器100中央部に2ヶ所形成されており、互いの距離を5mm空けている。なお、培養面102上に形成された突起物101は底面の直径が500nm,高さ1μmの円柱状であり、第一の実施例と全く同じ構成である。
上述の細胞培養容器100は以下に述べる方法で作製した。図8は本実施例における細胞培養容器100の製造工程である。先に示したポリスチレン製の容器原料105(20mm×40mm,厚み1mm)を150℃に加熱して軟化し、その容器原料105に突起物101,培養面102(一辺1cmの正方形)を規定する形状が形成されたニッケル製の金型106をプレス圧力4MPaで180s間プレスした。その後、圧力は解放せずに35℃に冷却後に金型106と容器原料105を取り出し、金型106を容器原料105から垂直に引き上げることで剥離し、突起物101,培養面102を規定する。その後、別の金型からキャスト法で形成した図14に示すPDMS製の培養部側壁103を培養面102に密着させることで接合し、細胞培養容器100を得ることができた。
金型106の製造方法は第一の実施例と同様であるが、培養面側壁103は後に接合して形成するために金型106にこの部位に相当する形状は形成する必要は無い。しかし、培養面側壁103の高さを補う目的で、培養面側壁103の下部に相当する形状を金型
106に形成することができる。また、培養面側壁103の形成にも金型を用い、その金型は鉄,ニッケルなどの金属から形成することが多いが、求められる加工精度や簡便性,可視性などの必要性に応じて有機樹脂やシリコンウエハ,ガラスなど無機物などから形成することも可能である。培養面側壁103を形成する金型の形成方法としてはその加工精度と金型の材質に応じて先に細胞培養容器100の形成で用いる金型106の製造方法として示した手法の中から選択される。
本実施例における培養面側壁103の形成方法を図15に示す。本実施例では厚さ2mmのニッケル板116に対して機械加工によって培養面側壁103に相当する一辺0.90
cm,高さ1mmの凸形状を有する形状を加工した金型117を形成した。その後、金型表面にフッ素系の離型処理を施し、硬化前のPDMSを硬化剤と混合して金型117に高さ
0.7mm 分をキャストして120℃,10分の熱処理を施してPDMSを硬化して金型から外し、培養面側壁103とした。このようにして形成したPDMS製の培養面側壁103は細胞接着性が低いために細胞培養容器100に好適である。また、PDMS製の培養面側壁103は培養面102との密着性が高いために、培養面102上の所定の位置に培養面側壁103を配して密着させることで培養に必要な密着性を得ることができる。また、培養面102の突起物101は先に示したように一辺1cm角の正方形の領域に形成されており、培養面側壁103は培養面102の端部0.05cm を覆うように密着させることによって、培養面側壁103と突起物101の距離を突起物101の間隔である1μmとすることができる。また、必要な細胞を培養した後に、培養液を取り除いて培養面側壁103を培養面102から引き離すことで容易に培養面側壁103を除くことができる。このため、観察時に障害となる培養面側壁103を取り外すことが可能であり、正立型の光学顕微鏡による高解像度観察や走査型電子顕微鏡による培養後の細胞の形状評価に好適である。
本実施例においても、第一の実施例と同様に培養面102の大きさ,深さ、及び1つの細胞培養容器100上における培養面102の数は培養する細胞系や培養の用途によって最適の数値とすることができる。例えば細胞培養容器100を多くの同一条件の培養細胞を得るための生産手段として用いる場合には培養面102を大きくすると好適であるが、試験的に多条件でアッセイとして培養する場合には培養面102は小さく、1つの細胞培養容器100内に多くの培養面102を有するマイクロプレートのような形状を有していると、培養に用いる試薬や細胞数を少なく抑えることができ、好ましい。
以下、本発明の細胞培養容器100に細胞培養に適した表面処理を施した例を説明する。実施例1の手法で突起物101を形成した細胞培養容器100に対し、親水化処理として酸素プラズマ処理(100W,30s)を施した。この細胞培養容器100内部の突起物101の先端部に、50μg/mLのコラーゲンI溶液(Cultrex(登録商標) Bovine
CollagenI,溶媒:0.02M 酢酸水溶液)を突起物101の高さよりも薄くコートさせた表面親水化PDMS製の平滑スタンプを密着させ、突起物101の先端部のみコラーゲンI溶液を付着させた。平滑スタンプを除いた後に室温にて1時間保持してPBS(リン酸緩衝液)で洗浄することで、突起物101の先端部のみにコラーゲンIによる修飾を加え、細胞培養に適した表面処理を行った。
本実施例では突起物101の形成後にタンパクの一種であるコラーゲンによる修飾を行ったが、この手法に限らず、培養を行う細胞の種類、及び細胞培養容器100、及び突起物101の材質に応じて酸素プラズマ処理(例えば100W,30s),紫外線照射,過酸化水素水,オゾン水への浸漬などによる親水化処理,アミノ基,カルボキシル基,メチル基,CF3 基などに代表される官能基の導入,ポリリジン,アルブミン,コラーゲン,フィブロネクチン,フィブリノーゲン,ビトロネクチン,ラミニンなどのタンパク被覆など適宜異なる表面処理を施すこともできる。また、この表面処理を突起物101の一部にのみ施すことによって培養する細胞の形状を制御することができる。
以下、本発明の細胞培養容器100を用いて細胞を培養し、細胞の剥離性が向上した例を示す。
図16は実施例1の手法を用いて本実施例で作製した細胞培養容器100の形状例である。図17は細胞培養容器100上に形成した突起物101の配列例を示している。本実施例では培養した細胞の剥離性と培養面102上の突起物101の形状の関係を調べるために、突起物101の直径Rを(a)180nm,(b)240nm,(c)500nm,(d)2μmの4通りとした4つの培養面102を細胞培養容器100に形成した。形成した突起物101の高さHは4つの細胞培養容器100において全て1μmである。突起物101の配列は図17に示すように2次元正方格子状であり、隣り合う突起物101の間隔Dは直径Rの2倍である。このような突起物101は培養面側壁103の近傍まで連続的に各培養面102上に形成されている。
剥離性の評価のために、それぞれの培養面102上でヒト間葉系幹細胞(CAMBREX社,
Cyro hMSC No.2051)を培地(CAMBREX社、ブレットキットMSCGM(間葉系幹細胞増殖用培地))中に播種し、37℃・5%CO2 下のインキュータ内で5日間培養した。比較のために一般的に用いられる動物細胞培養用ディッシュ(Corning社) においても同様の条件でヒト間葉系幹細胞を培養した。
剥離性は、5日間培養後のそれぞれの培養面102上のヒト間葉系幹細胞を培地中に発生させた水流によって剥離することで評価した。水流は250μl用電動ピペット(EDP plus EP−250 )に容量200μlのピペットチップを装着して、それぞれの培養面
102近傍から底面に対して70度の角度で培養に用いている培地を吐出することによって発生させた。
顕微鏡観察下で、培地を1回吐出してそれぞれの培養面102上の細胞の剥がれを観察した結果を表1に示す。本発明で形成したいずれのそれぞれの培養面102においても、比較例として用いた動物細胞培養用ディッシュと比較してヒト間葉系幹細胞の剥離性が増すことが確認された。細胞培養容器100からのヒト間葉系幹細胞の剥離性は突起物101の直径Rに依存し、直径が大きいR=2μmの時に剥離能は最も大きくなることが示された。このことから、接着性細胞であるヒト間葉系幹細胞の接着力は突起物101上では小さくなり、剥離性に優れることが示された。また、この効果はいずれの培養面102においても培養面102の全面に渡って観察され、突起物101の効果を受けずに培養面102に接着したヒト間葉系幹細胞が実質的に存在しないと見なすことができた。
Figure 2006325532
本発明による細胞培養容器の一例の鳥瞰図を示す模式図。 本発明による細胞培養容器の一例の断面図を示す模式図。 本発明による細胞培養容器の別の一例の鳥瞰図を示す模式図。 本発明による細胞培養容器の別の一例の断面図を示す模式図。 本発明による細胞培養容器の第三の例の鳥瞰図を示す模式図。 本発明による細胞培養容器の第三の例の断面図を示す模式図。 本発明における細胞培養容器の製造工程を示す模式図。 本発明における別の細胞培養容器の製造工程を示す模式図。 本発明における第三の細胞培養容器の製造工程を示す模式図。 本発明における細胞培養容器の使用法を示す模式図。 培養面に突起物の無い領域のある細胞培養容器での細胞培養を示す模式図。 本発明における突起物の走査電子顕微鏡写真を示す模式図。 第1の実施例における金型の製造工程を示す模式図。 第2の実施例における培養面側壁の鳥瞰図を示す模式図。 第2の実施例における培養面側壁の製造工程を示す模式図。 第4の実施例における細胞培養容器の鳥瞰図を示す模式図。 第4の実施例における突起物の走査電子顕微鏡写真を示す模式図。
符号の説明
100…細胞培養容器、101…突起物、102…培養面、103…培養面側壁、104…緩衝面、105…容器原料、106,117…金型、107…培養液、108…細胞、109…平坦部に付着した細胞、110…培養面下地、111…第一の金型原盤部品、
112…第二の金型原盤部品、113…金型原盤、114…レプリカ材料、115…金型レプリカ、116…ニッケル板。

Claims (27)

  1. 培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁の二つの部位を含む細胞培養容器であって、培養する細胞よりも微小な相当直径の突起物が培養面全体に形成されており、培養面側壁の培養面の境界線上にある任意の位置と最近接の突起物の距離が培養する細胞の直径よりも小さいことを特徴とする細胞培養容器。
  2. 培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁の二つの部位を含む細胞培養容器であって、さらに培養面側壁と培養面の間に培養面よりも低い位置にある緩衝面が形成されており、培養する細胞よりも微小な相当直径の突起物が培養面全体に形成されており、緩衝面側にある培養面端部の任意の位置と最近接の突起物の距離が培養する細胞の直径よりも小さいことを特徴とする細胞培養容器。
  3. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、培養面が培養面側壁によって2つ以上に分離されていることを特徴とする細胞培養容器。
  4. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、表面の突起物を含む培養面と培養面側壁が同一の材料から成り、一体であることを特徴とする細胞培養容器。
  5. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、表面の突起物と培養面が同一の材料からなり、培養面側壁の少なくとも一部が培養面とは異なる材料から成ることを特徴とする細胞培養容器。
  6. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、表面の突起物と培養面が同一の材料からなり、培養面側壁の少なくとも一部が培養面から取り外し可能であることを特徴とする細胞培養容器。
  7. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、培養面側壁に培養する細胞よりも微小な相当直径の突起物が形成されていることを特徴とする細胞培養容器。
  8. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、培養面側壁に表面構造の形成、若しくは細胞難接着性の表面修飾が成されることによって細胞が培養面に比較して培養面側壁に吸着し難いことを特徴とする細胞培養容器。
  9. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、前記突起物の間隔が該細胞の直径よりも小さいことを特徴とする細胞培養容器。
  10. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、表面の突起物の相当直径が10nm以上10μm以下であり、高さが10nm以上1mm以下である突起物であることを特徴とする細胞培養容器。
  11. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、培養面からの培養面側壁の高さが0.05mm以上100mm以下であり、培養面に対する傾斜角度が45度以上であることを特徴とする細胞培養容器。
  12. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、細胞培養容器の厚みが0.5mm 以上である領域を含むことを特徴とする細胞培養容器。
  13. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、細胞培養容器の全体、若しくはその一部に、親水処理,疎水化処理,金属層の形成、又は、有機物質の被覆のいずれか1つ以上の処理が施されていることを特徴とする細胞培養容器。
  14. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、細胞培養容器内の特定の領域に選択的に親水処理,疎水化処理,金属層の形成、又は、有機物質の被覆のいずれかの1つ以上の処理が施されていることを特徴とする細胞培養容器。
  15. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、細胞培養容器内の突起物を構成する個々の突起物に対して選択的に親水処理,疎水化処理,金属層の形成、又は有機物質の被覆のいずれか1つ以上の処理が施されていることを特徴とする細胞培養容器。
  16. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器であって、細胞培養容器内の突起物を構成する突起群の先端部のみに親水処理,疎水化処理,金属層の形成、又は有機物質の被覆が施されていることを特徴とする細胞培養容器。
  17. 培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁の二つの部位を含む細胞培養容器の製造方法であって、
    培養面表面の複数の突起物を含む培養面と培養面側壁の形状に相当する形状を有する一つの金型を軟化した状態の容器原料に配し、突起物を含む培養面と培養面側壁の形状を容器原料に形成する工程と、
    金型を容器原料から外す工程と、
    を含むことを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  18. 培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁の二つの部位を含む細胞培養容器の製造方法であって、
    培養面表面の複数の突起物を含む培養面に相当する形状を有する一つの金型を軟化した状態の容器原料に配し、突起物を含む培養面の形状を容器原料に形成する工程と、
    金型を容器原料から外す工程と、
    培養面側壁を容器原料に接合する工程と、
    を含むことを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  19. 請求項17又は18に記載の細胞培養容器の製造方法であって、金型が培養面を囲む培養面よりも低い位置にある緩衝面を規定する形状を有することを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  20. 請求項17又は18に記載の細胞培養容器の製造方法であって、さらに製造した細胞培養容器の一部を切断する工程が含まれていることを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  21. 請求項17又は18に記載の細胞培養容器の製造方法であって、さらに製造した細胞培養容器の培養面を外界から隔離する梱包工程が含まれていることを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  22. 請求項17又は18に記載の細胞培養容器の製造方法であって、さらに製造した細胞培養容器の培養面を、細胞培養容器を構成する材料のガラス転移点よりも低い温度において滅菌処理を施す工程が含まれていることを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  23. 請求項1又は2に記載の細胞培養容器で培養されたことを特徴とする培養細胞。
  24. 細胞を培養するための細胞培養容器であって、培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁の二つの部位を含み、該培養面は培養面側壁によって複数領域に分離されており、培養面からの培養面側壁の高さが0.05mm以上100mm以下であり、細胞培養容器の少なくとも一部の厚みが0.5mm 以上であることを特徴とする細胞培養容器。
  25. 細胞を培養するための細胞培養容器であって、培養する細胞よりも微小な相当直径の複数の突起物を有する培養面と、培養面を囲む培養面側壁と、培養面側壁と培養面の間に培養面よりも低い位置にある緩衝面を含み、該培養面は培養面側壁によって複数領域に分離されており、該緩衝面の幅が培養する細胞の直径よりも大きいことを特徴とする細胞培養容器。
  26. 請求項24又は25に記載の細胞培養容器であって、培養面側壁の一部に細胞培養容器を切断するための切り込み部、又は、切り取り線が形成されていることを特徴とする細胞培養容器。
  27. 請求項24又は25に記載の培養容器であって、培養面に形状された突起物の表面処理,高さ,先端部直径,相当直径,間隔あるいは配置の少なくとも一つの形状が分離された領域毎に異なることを特徴とする細胞培養容器。

JP2005156551A 2005-05-30 2005-05-30 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞 Expired - Fee Related JP4918755B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005156551A JP4918755B2 (ja) 2005-05-30 2005-05-30 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞
US11/441,235 US7691625B2 (en) 2005-05-30 2006-05-26 Cell cultural vessel, production process thereof and cultured cell
CNB2006100899501A CN100434504C (zh) 2005-05-30 2006-05-30 细胞培养容器、细胞培养容器的制造方法以及培养细胞
US12/614,471 US7888111B2 (en) 2005-05-30 2009-11-09 Cell culture vessel, production process thereof and cultured cell

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005156551A JP4918755B2 (ja) 2005-05-30 2005-05-30 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006325532A true JP2006325532A (ja) 2006-12-07
JP4918755B2 JP4918755B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=37509359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005156551A Expired - Fee Related JP4918755B2 (ja) 2005-05-30 2005-05-30 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞

Country Status (3)

Country Link
US (2) US7691625B2 (ja)
JP (1) JP4918755B2 (ja)
CN (1) CN100434504C (ja)

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097273A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 Kuraray Co., Ltd. 樹脂製細胞培養容器およびその製造方法
JP2008259445A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Hitachi Ltd 細胞分離装置
WO2008156041A1 (ja) * 2007-06-18 2008-12-24 Kuraray Co., Ltd. 細胞培養容器及び細胞培養方法
JP2009022247A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Toshiba Corp 培養容器及び培養組織回収方法
WO2010047133A1 (ja) * 2008-10-24 2010-04-29 株式会社クラレ 細胞保存方法、及び細胞輸送方法
WO2010150521A1 (ja) * 2009-06-23 2010-12-29 株式会社日立製作所 培養器材、培養シート、及び細胞培養方法
JP2011004612A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Hitachi Ltd 培養基材、培養シート、及び細胞培養方法
JP2011234646A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Hitachi Ltd 培養器材、及び培養シート
JP2012210424A (ja) * 2007-05-10 2012-11-01 Kci Licensing Inc 柱状突起部を有する創傷接触面を具備する減圧創傷包帯剤
KR101502839B1 (ko) 2014-07-08 2015-03-17 경북대학교 산학협력단 관통형 멤브레인이 부착된 분리형 세포배양 시트
JP2015057079A (ja) * 2014-12-26 2015-03-26 株式会社日立製作所 培養器材
US9029150B2 (en) 2010-05-11 2015-05-12 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Cell culture substrate and cell culture method using same
KR101522120B1 (ko) * 2010-12-22 2015-05-20 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 배양 기재 및 배양 시트
WO2015076615A1 (ko) * 2013-11-21 2015-05-28 경북대학교 산학협력단 슬라이드 분리형 세포 배양 접시 및 이를 이용한 세포 분석 방법
JP2015126754A (ja) * 2015-04-08 2015-07-09 株式会社日立製作所 培養基材
JP2015231713A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 トヨタ自動車株式会社 樹脂成形体製造方法及び樹脂成形用プレス型
KR20160065070A (ko) * 2016-05-30 2016-06-08 한국화학연구원 상피―중간엽 전이(epithelial―mesenchymal transition; EMT) 유도용 세포 배양 기재, 이의 용도 및 제조방법
JP2017046649A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 大日本印刷株式会社 細胞凍結保存容器
JP2017060428A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 大日本印刷株式会社 細胞挙動評価用基板、細胞挙動評価用容器及び細胞挙動評価方法
JP2019041719A (ja) * 2017-09-06 2019-03-22 大日本印刷株式会社 細胞培養用構造体、細胞培養容器及び細胞培養用構造体の製造方法
JP2020103154A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 大日本印刷株式会社 細胞培養器材、細胞付細胞培養器材、及び細胞シートの製造方法
WO2023002905A1 (ja) * 2021-07-21 2023-01-26 東洋製罐グループホールディングス株式会社 細胞培養容器の製造方法、及び細胞培養容器

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8435782B2 (en) * 2006-02-24 2013-05-07 Kuraray Co., Ltd. Cell culture container and method of producing the same
WO2008021990A2 (en) * 2006-08-10 2008-02-21 Barnes Allen C Portable biological testing device and method
US9868095B2 (en) * 2007-05-02 2018-01-16 Finesse Solutions, Inc. Disposable bioreactor system
FR2921002B1 (fr) * 2007-09-13 2010-11-12 Innopsys Procede de depot simultane d'un ensemble de motifs sur un substrat par un macro timbre
US8932858B2 (en) 2008-03-07 2015-01-13 Corning Incorporated Modified polysaccharide for cell culture and release
JP5238323B2 (ja) * 2008-03-28 2013-07-17 富士フイルム株式会社 多孔フィルム
ITTO20080395A1 (it) * 2008-05-26 2009-11-27 Techfab S R L Sistema e dispositivo per la stimolazione e/o il controllo dinamici di cellule e tessuti in coltura
WO2009148507A1 (en) * 2008-05-30 2009-12-10 Corning Incorporated Cell culture apparatus having variable topography
EP2342317B1 (en) * 2008-09-22 2012-12-19 University Of Zurich Prorektorat Forschung Hanging drop plate
EP2284252A1 (en) * 2009-08-13 2011-02-16 Sony DADC Austria AG Surface-structured device for life-science applications
DE102009049454A1 (de) * 2009-10-14 2011-04-21 Forschungszentrum Jülich GmbH Vorrichtung zur Untersuchung von Zellen mit einem Elastomer sowie Verwendung der Vorrichtung
WO2012170232A1 (en) * 2011-06-09 2012-12-13 Bellbrook Labs, Llc Device for washing suspended cells or particles
US20160102281A1 (en) * 2011-08-29 2016-04-14 Universität Zürich Prorektorat Forschung Hanging drop plate
GB201213450D0 (en) * 2012-07-27 2012-09-12 Univ Newcastle Cell culture devices
US20140141503A1 (en) * 2012-11-20 2014-05-22 Corning Incorporated Cell culture substrate having uniform surface coating
KR20160125997A (ko) 2014-02-25 2016-11-01 주식회사 쿠라레 스페로이드 제작용 디바이스, 스페로이드의 회수 방법 및 제조 방법
US10883075B2 (en) 2014-07-25 2021-01-05 Corning Incorporated Polymer surfaces for cell growth
WO2017047735A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 Agcテクノグラス株式会社 細胞培養容器
CZ28806U1 (cs) * 2015-09-25 2015-11-10 Univerzita PalackĂ©ho v Olomouci Kultivační miska
CN106635794A (zh) * 2017-03-21 2017-05-10 明光现代农业科技合作推广服务中心 一种用于动物生殖细胞的诱导皿
JP6997540B2 (ja) * 2017-05-24 2022-01-17 デクセリアルズ株式会社 培養バッグ、及び培養装置
CN110777059A (zh) * 2019-11-22 2020-02-11 拓普能量(天津)科技有限公司 一种吸塑盒式培养皿及使用方法
WO2022205820A1 (zh) * 2021-03-30 2022-10-06 上海睿钰生物科技有限公司 一种培养装置及培养方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004170935A (ja) * 2002-10-30 2004-06-17 Hitachi Ltd 柱状微小突起群を備えた機能性基板とその製造方法
JP2006223197A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Hitachi Ltd 神経細胞の培養方法、神経細胞培養基材、神経細胞、神経細胞システムおよび神経細胞システムの製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4761378A (en) * 1983-03-04 1988-08-02 American Home Products Corp. (Del.) Microbiological testing apparatus
US4975377A (en) * 1987-05-14 1990-12-04 Key Marc E Cell growth chambers and method of use thereof
US5084393A (en) * 1988-09-01 1992-01-28 Alena Rogalsky Container for a biological culture
GB8905001D0 (en) * 1989-03-04 1989-04-19 Univ Leicester Screening for natural products of microbial metabolism
US6852525B1 (en) * 1999-11-02 2005-02-08 Advanced Sensor Technologies Mammalian cell culture chamber
JP2002142751A (ja) 2000-11-13 2002-05-21 Asahi Techno Glass Corp コラーゲンコート細胞培養容器及び培養部材
US7195872B2 (en) * 2001-11-09 2007-03-27 3D Biosurfaces, Inc. High surface area substrates for microarrays and methods to make same
US7655457B2 (en) * 2003-11-17 2010-02-02 Hitachi, Ltd. Cell culture vessel and cultured cell
JP3942183B2 (ja) * 2004-04-12 2007-07-11 旭テクノグラス株式会社 培養容器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004170935A (ja) * 2002-10-30 2004-06-17 Hitachi Ltd 柱状微小突起群を備えた機能性基板とその製造方法
JP2006223197A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Hitachi Ltd 神経細胞の培養方法、神経細胞培養基材、神経細胞、神経細胞システムおよび神経細胞システムの製造方法

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097273A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 Kuraray Co., Ltd. 樹脂製細胞培養容器およびその製造方法
JP2008259445A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Hitachi Ltd 細胞分離装置
US9107989B2 (en) 2007-05-10 2015-08-18 Kci Licensing, Inc. Reduced pressure wound dressing having a wound contact surface with columnar protrusions
JP2013081793A (ja) * 2007-05-10 2013-05-09 Kci Licensing Inc 柱状突起部を有する創傷接触面を具備する減圧創傷包帯剤
JP2012210424A (ja) * 2007-05-10 2012-11-01 Kci Licensing Inc 柱状突起部を有する創傷接触面を具備する減圧創傷包帯剤
JP5507244B2 (ja) * 2007-06-18 2014-05-28 株式会社クラレ 細胞培養容器及び細胞培養方法
JPWO2008156041A1 (ja) * 2007-06-18 2010-08-26 株式会社クラレ 細胞培養容器及び細胞培養方法
US8415157B2 (en) 2007-06-18 2013-04-09 Kuraray Co., Ltd. Cell culture container and cell culture method
WO2008156041A1 (ja) * 2007-06-18 2008-12-24 Kuraray Co., Ltd. 細胞培養容器及び細胞培養方法
JP2009022247A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Toshiba Corp 培養容器及び培養組織回収方法
WO2010047133A1 (ja) * 2008-10-24 2010-04-29 株式会社クラレ 細胞保存方法、及び細胞輸送方法
WO2010150521A1 (ja) * 2009-06-23 2010-12-29 株式会社日立製作所 培養器材、培養シート、及び細胞培養方法
JP2011004612A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Hitachi Ltd 培養基材、培養シート、及び細胞培養方法
KR101512878B1 (ko) * 2009-06-23 2015-04-16 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 배양 기재, 배양 시트 및 세포 배양 방법
KR101454580B1 (ko) 2009-06-23 2014-10-28 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 배양 기재
US9394514B2 (en) 2009-06-23 2016-07-19 Hitachi, Ltd. Culture substrate, culture sheet, and cell culture method
JP2011234646A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Hitachi Ltd 培養器材、及び培養シート
US9029150B2 (en) 2010-05-11 2015-05-12 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Cell culture substrate and cell culture method using same
KR101522120B1 (ko) * 2010-12-22 2015-05-20 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 배양 기재 및 배양 시트
WO2015076615A1 (ko) * 2013-11-21 2015-05-28 경북대학교 산학협력단 슬라이드 분리형 세포 배양 접시 및 이를 이용한 세포 분석 방법
JP2015231713A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 トヨタ自動車株式会社 樹脂成形体製造方法及び樹脂成形用プレス型
KR101502839B1 (ko) 2014-07-08 2015-03-17 경북대학교 산학협력단 관통형 멤브레인이 부착된 분리형 세포배양 시트
WO2016006792A1 (ko) * 2014-07-08 2016-01-14 경북대학교 산학협력단 관통형 멤브레인이 부착된 분리형 세포배양 시트
JP2015057079A (ja) * 2014-12-26 2015-03-26 株式会社日立製作所 培養器材
JP2015126754A (ja) * 2015-04-08 2015-07-09 株式会社日立製作所 培養基材
JP2017046649A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 大日本印刷株式会社 細胞凍結保存容器
JP2017060428A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 大日本印刷株式会社 細胞挙動評価用基板、細胞挙動評価用容器及び細胞挙動評価方法
KR20160065070A (ko) * 2016-05-30 2016-06-08 한국화학연구원 상피―중간엽 전이(epithelial―mesenchymal transition; EMT) 유도용 세포 배양 기재, 이의 용도 및 제조방법
KR101658966B1 (ko) 2016-05-30 2016-09-23 한국화학연구원 상피―중간엽 전이(epithelial―mesenchymal transition; EMT) 유도용 세포 배양 기재, 이의 용도 및 제조방법
JP2019041719A (ja) * 2017-09-06 2019-03-22 大日本印刷株式会社 細胞培養用構造体、細胞培養容器及び細胞培養用構造体の製造方法
JP2020103154A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 大日本印刷株式会社 細胞培養器材、細胞付細胞培養器材、及び細胞シートの製造方法
WO2023002905A1 (ja) * 2021-07-21 2023-01-26 東洋製罐グループホールディングス株式会社 細胞培養容器の製造方法、及び細胞培養容器

Also Published As

Publication number Publication date
US7888111B2 (en) 2011-02-15
US20060281172A1 (en) 2006-12-14
JP4918755B2 (ja) 2012-04-18
US20100055779A1 (en) 2010-03-04
CN100434504C (zh) 2008-11-19
US7691625B2 (en) 2010-04-06
CN1876804A (zh) 2006-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4918755B2 (ja) 細胞培養容器,細胞培養容器の製造方法、及び培養細胞
JP4507845B2 (ja) 細胞培養容器、及び培養細胞
JP5013584B2 (ja) 軟骨細胞の培養方法および軟骨細胞
JP4507686B2 (ja) 観察用容器及び培養用容器,培養細胞
JP4950426B2 (ja) 神経細胞の培養方法、神経細胞培養基材および神経細胞システムの製造方法
JP4247231B2 (ja) 人工細胞組織の作成方法、及びそのための基材
JP5853512B2 (ja) 細胞培養容器とその製造方法
CN1637132A (zh) 细胞培养容器、以及培养细胞
JP2009523417A (ja) 細胞を培養および運搬するための装置
WO2005118012A1 (ja) 人工組織体およびその製造方法
JP2011067223A (ja) 細胞培養用パターニング基板およびその製造方法
WO2015156367A1 (ja) 8角柱の細胞培養用容器
WO2014208004A1 (ja) 細胞剥離方法
Maenosono et al. A transparent polyimide film as a biological cell culture sheet with microstructures
EP2862922A1 (en) Cell culturing vessel, and cell culturing method and automated cell culturing device using same
EP2393588B1 (en) Curved polyhedrons made of polymers
JP2019041719A (ja) 細胞培養用構造体、細胞培養容器及び細胞培養用構造体の製造方法
JP4992950B2 (ja) 人工組織
Xiang et al. Direct laser writing of nanorough cell microbarriers on anatase/Si and graphite/Si

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111114

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20111130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4918755

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees