JP2006298184A - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存のセンサを用いつつ、制動力減少制御の開始タイミングが最適に設定できるようにすることで、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避でき、かつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できるようにする。
【解決手段】 車両が制動中であることが検出された場合に、減速度Gの変化速度Gdが減少傾向、具体的には所定のしきい値Gda以下であることが検出されたときを開始タイミングとして、にて各車輪に発生させられている制動力を減少させる制動力減少制御を実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両を停止させる際に生じる揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる車両用ブレーキ制御装置に関するものである。
従来、車両を停止させる際に生じる揺り返しおよびこれに起因するショックを低減する装置として、特許文献1および特許文献2に示されるものがある。
特許文献1に示される装置は、車両の制動状態を検出する手段と、バネ上としての車体が実質的に停止したことを検出する手段と、必要に応じて運転者による制動操作に関係なく車輪に対する制動力を制御可能な制動装置と、車両の制動時にバネ上が実質的に停止した瞬間より所定の時間車輪に対する制動力を実質的に解除する制御手段とを有した構成とされている。
一般に、車両の停止状態は、車輪速度センサの検出信号に基づいて車体速度を演算し、車体速度が0になることで求められる。この場合、車輪速度センサの検出信号が車輪回転角度に応じて出力されるパルス信号であり、低速域では車輪回転が少なくなるために、大幅に演算遅れが生じてしまう。このため、車両が停止したことを正確に検出することができない。さらに、アンチロックブレーキ制御(ABS制御)が介入した場合、車両の停止間際に車輪がロック状態になるため、正確に車両が停止したことを検出することが困難となる。
これを回避すべく、上記特許文献1では、対地車体速度センサを設け、この対地車体速度センサによって検出される対地車体速度から車両の停止状態を検出するということが提案されている。
一方、特許文献2に示される装置は、車両速度が基準値以下になった後、制動力を自動的に低下させて停止時の揺り返しを低減させるという制動力減少制御を行うための手段を有した構成とされており、緊急制動であると判定された場合には、揺り返しの低減を図る制動力減少制御を行わないようにしている。
特開平11−208439号公報 実公平6−8959号公報
しかしながら、特許文献1に示される装置では、対地車体速度センサという通常の車両には装備されていない部品が必要となり、部品点数の増加および対地車体速度センサを別途取り付けるための工数の増加という問題が発生する。特に、対地車体速度センサは非常に高価であり、大幅なコストアップに繋がってしまう。
また、特許文献2に示される装置では、車速が完全にゼロになる以前から制動力減少制御を行っているため、制御開始タイミングが早すぎて制動距離が伸びることになる。このため、緊急制動時には、上記の制動力減少制御を行わないようにしているのであるが、これでは停車時の車体の揺り返しおよびそれに起因するショックが大きくなるABS制御時のような緊急制動時に、ドライバはそのショックをすべて受けることとなる。
本発明は上記点に鑑みて、既存のセンサを用いつつ、制動力減少制御の開始タイミングが最適に設定できるようにすることで、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避でき、かつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
また、緊急制動時に、制動力減少制御の開始タイミングが最適に設定できるようにすることで、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避しつつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる車両用ブレーキ制御装置を提供することも目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、制動検出手段(120、420)によって車両が制動中であることが検出された場合に、変化速度検出手段(130、440)によって検出された車両の減速度(G)の変化速度(Gd)が減少傾向にあることが検出されたときを開始タイミングとして、制動力制御手段(14、16FL〜16RR)にて各車輪(18FL〜18RR)に発生させられている制動力を減少させる制動力減少制御を実行することを特徴としている。
このように、変化速度(Gd)が減少傾向にあることが検出されたときを制動力減少制御の開始タイミングとして設定することで、車両が停止したときを的確に検出し、制動力減少制御の開始タイミングを最適に設定することが可能となる。このため、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避でき、かつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる。そして、このような制動力減少制御の開始タイミングを減速度(G)の変化速度(Gd)に基づいて検出できることから、加速度センサ(21)という既存のセンサを用いて開始タイミングを設定することが可能となる。
例えば、請求項2に示されるように、変化速度検出手段(130、440)は、減速度検出手段(110、410)で検出された減速度(G)を時間微分することによって変化速度(Gd)を求めることができる。
請求項3に記載の発明では、実減速度検出手段(210、510)にて、加速度センサ(21)の検出信号に基づいて、車両の実減速度(G)を検出すると共に、減速度推定手段(210)にて、ドライバによる制動要求を伝えるためのブレーキ操作部材(11)の操作量に応じた信号を受け取り、該信号から車両の減速度の推定値となる推定減速度(Gt)を求め、変化速度検出手段(230、540)にて、減速度推定手段(210)で求められた推定減速度(Gt)と実減速度検出手段(210、510)で求められた実減速度(G)との差に基づいて求められる変化速度((Gt−G)d)を求める。そして、制動検出手段(220、520)によって車両が制動中であることが検出された場合に、変化速度検出手段(230、540)によって検出された変化速度((Gt−G)d)が減少傾向にあることが検出されたときを開始タイミングとして、制動力制御手段(14、16FL〜16RR)にて各車輪(18FL〜18RR)に発生させられている制動力を減少させる制動力減少制御を実行することを特徴としている。
このように、制動力減少制御の開始タイミングを推定減速度(Gt)と実減速度(G)との差を時間微分した変化速度((Gt−G)d)から求めるようにしている。このようにすれば、実車体速度(Vo)がゼロになった瞬間に実減速度(G)も減少し始め、実車体速度(Vo)がゼロになったとしても踏力(F)が減少するまで減少し始めない推定減速度(Gd)とに差が生じることになるため、変化速度((Gt−G)d)に基づいて車両の停止を正確に検出することが可能となる。具体的には、変化速度((Gt−G)d)が所定のしきい値(Gda)以下となる時点で車両が停止したことを検出することができるため、実際に車両が停止したタイミングからほとんど遅れることなく、車両の停止を検出することができる。
例えば、請求項4に示されるように、変化速度検出手段(230、540)は、推定減速度(Gt)と実減速度(G)との差を時間微分することによって変化速度((Gt−G)d)を求めることができる。
請求項5に記載の発明では、車両における車体速度(V)を求める車体速度検出手段(110、210、410、510)を備え、車体速度(V)が所定のしきい値(Va)以下となった場合にのみ、制動力減少制御が実行されるようにすることを特徴としている。
このように、車体速度(V)が所定速度(Va)以下となった場合にのみ制動力減少制御が開始されるようにすることで、路面摩擦係数μの変化に伴って誤って制動力減少制御が開始されてしまうことを防止することが可能となる。
請求項6に記載の発明では、車両における車体速度(V)を求める車体速度検出手段(110、210、410、510)と、車両が緊急制動中であるか否かを判定する緊急制動判定手段(310)を備え、緊急制動判定手段(310)によって緊急制動中であると判定された場合に、停車後制動力制御として、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の制動力減少制御を実行し、緊急制動中でないと判定された場合に、停車前制動力制御として、記車体速度検出手段(110、210、410、510)で検出された車体速度が所定値以下となったときに制動力減少制御を実行することを特徴としている。
このようにすれば、ABS制御中のように緊急制動中には、制動距離を短くすることを優先させることが可能となり、緊急制動中で無い場合には、揺り返しおよびこれに起因するショックを低減することを優先させることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1の全体のブロック構成を示したものである。以下、図1を参照して、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1の構成について説明する。
図1に示されるように、車両用ブレーキ制御装置1には、ブレーキペダル11と、踏力センサ12、ブレーキコントロールユニット(以下、ブレーキECUという)13、アクチュエータ駆動回路14、ブレーキペダルスイッチ15、アクチュエータ16FL、16FR、16RL、16RR、ホイールシリンダ17FL、17FR、17RL、17RR、クランプ力センサ19FL、19FR、19RL、19RR、車輪速度センサ20FL、20FR、20RL、20RRおよび加速度センサ21とが備えられている。
ブレーキペダル11は、ブレーキ操作部材に相当するもので、ドライバによって踏み込まれると、ブレーキペダル11に連結されたマスタシリンダに対して、踏み込まれた量に応じたブレーキ液圧を発生させる。
踏力センサ12は、ブレーキペダル11が踏み込まれたときの踏力を検出するものである。この踏力センサ12にてブレーキペダル11の操作量に応じた検出信号が出力され、この検出信号がブレーキECU13に入力されるようになっている。
ブレーキECU13は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って、停車制御処理等の各種処理を実行するものである。このブレーキECU13は、上述した踏力センサ12からの検出信号に加え、ブレーキペダルスイッチ15や各車輪速度センサ20FL〜20RRおよび加速度センサ21からの検出信号を受け取り、停車制御処理等の各種処理を実行するための演算を行うと共に、その演算結果に基づいてアクチュエータ16FL〜16RRを駆動すべく、アクチュエータ駆動回路14に対して制御信号を出力するようになっている。
アクチュエータ駆動回路14は、ブレーキECU13から送られてくる制御信号に基づいて各アクチュエータ16FL〜16RRを駆動することで、各車輪18FL、18FR、18RL、18RRに対して発生させる制動力を制御するものである。
ブレーキペダルスイッチ15は、ブレーキペダル11の踏み込みが為されているか否かを検出するためのものであり、それに応じた検出信号を出力するようになっている。このブレーキペダルスイッチ15の検出信号は、ブレーキECU13に入力されるようになっており、このブレーキペダルスイッチ15の検出信号に基づいて制動中であるか否かが検出できるようになっている。
アクチュエータ16FL〜16RRは、制動力発生手段に相当するもので、基本的に各車輪18FL〜18RRに対して同様の構造のものが備えられている。具体的には、アクチュエータ16FL〜16RRは、図示しないが電動機と回転−直線運動変換部とマスタシリンダを有した構成とされている。
電動機は、アクチュエータ駆動回路14によって駆動され、出力回転軸を通じてアクチュエータ駆動回路14から要求された所望の回転運動を行うものである。回転−直線運動変換部は、電動機による回転運動を直線運動に変換するためのものである。この回転−直線運動変換部により、電動機における出力回転軸とマスタシリンダにおける往復動ピストンとが作用的に連結させられた構成となっている。マスタシリンダは、回転−直線運動変換部を介して直線運動として伝えられた電動機の回転運動を往復動ピストンの移動に基づき、制御油圧として発生させるものである。このマスタシリンダは、各アクチュエータ16FL〜16RRに対応するホイールシリンダ17FL〜17RRに油圧的に連結させられており、マスタシリンダで発生させられた制御油圧が各ホイールシリンダ17FL〜17RRに伝えられるようになっている。
ホイールシリンダ17FL〜17RRは、各アクチュエータ16FL〜16RRで発生させられる制御油圧が加えられることで、図示しないキャリパ内に備えられるブレーキパッドをディスクロータに押し付け、各車輪18に対して制動力が発生させられるものである。
クランプ力センサ19FL〜19RRは、ホイールシリンダ17FL〜17RRによる押し付け力、つまりブレーキパッドのディスクロータへの押し付け力を検出するものである。このクランプ力センサ19FL〜19RRでの検出信号もブレーキECU13に入力されるようになっており、この検出信号によってホイールシリンダ17FL〜17RRによる押し付け力が求められることで、各車輪18FL〜18RRに発生させられている制動力のフィードバック制御が行えるようになっている。
車輪速度センサ20FL〜20RRは、各車輪18FL〜18RRに対応して配設され、各車輪18FL〜18RRの回転速度、すなわち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号をブレーキECU13に向けて出力するようになっている。このため、ブレーキECU13では、各車輪速度センサ20FL〜20RRからの検出信号に基づいて、各車輪18FL〜18RRの車輪速度や車速(推定車体速度)を求め、これらに基づいてABS制御等を実行するようになっている。なお、ブレーキECU13による車速演算手法に関しては、周知の事項であるため、ここでは説明を省略する。
加速度センサ21は、車体における任意の場所に設置されており、車両前後方向の加速度を検出するものである。この加速度センサ21の検出信号もブレーキECU13に入力されるようになっており、ブレーキECU13にて車両前後方向の加速度が求められるようになっている。
以上のようにして、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1が構成されている。続いて、この車両用ブレーキ制御装置1による作動について説明する。
図2は、車両用ブレーキ制御装置1におけるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートである。この図に示される処理は、例えば図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合において、所定の演算周期ごとに実行されるものである。
まず、ステップ100では、ブレーキECU13に備えられるメモリ内の各値をリセットする等の初期設定が行われる。そして、ステップ110に進み、各種センサ値の読み込みが行われる。具体的には、踏力センサ12、ブレーキペダルスイッチ15、車輪速度センサ20FL〜20RRおよび加速度センサ21からの検出信号が入力され、各検出信号に基づいて踏力値、ブレーキペダル11の踏み込みの有無、各車輪18FL〜18RRの車輪速度および車両前後方向の加速度が検出される。なお、ブレーキECU13のうち、この処理を実行する部分が減速度検出手段(実減速度検出手段)、車体速度検出手段に相当する。
続くステップ120では、ブレーキスイッチがONになっているか否かが判定される。この処理は、上記ステップ110で読み込まれたセンサ値、具体的にはブレーキペダルスイッチ15の検出信号から求められたブレーキペダル11の踏み込みの有無に基づいて行われる。このステップで肯定判定された場合には停止制御を実行する可能性があるものとしてステップ130に進み、否定判定された場合には停止制御を実行する必要性が無いものとして再びステップ110に戻る。なお、ブレーキECU13のうち、この処理を実行する部分が制動検出手段に相当する。
ステップ130では、減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下になっているか否かが判定される。減速度Gは、車両後方への加速度に相当するものであり、上述したステップ110で加速度センサ21の検出信号に基づいて求められた加速度から導かれる。すなわち、加速度センサ21の検出信号に基づいて求められた加速度が正の値であった場合を車両加速方向、負の値であった場合を車両減速方向とし、負の値であった場合の加速度を減速度Gとしている。そして、その減速度Gを時間微分することで変化速度Gdを求めている。なお、ブレーキECU13のうち、この処理を実行する部分が変化速度検出手段に相当する。
そして、ステップ130で肯定判定された場合には、ステップ140に進んで制動力減少制御が開始され、否定判定された場合には、まだ制動力減少制御を実行するに至らないものとして、ステップ110に戻る。なお、制動力減少制御の手法自体は、上述した特許文献1や特許文献2と同様であり、ステップ140において、ブレーキECU13からアクチュエータ駆動回路14に対して、アクチュエータ16FL〜16RRにより各車輪18FL〜18RRに発生させられている制動力をゼロにさせるための制御信号が出力される。
したがって、サスペンションの復元力の反作用により車輪18FL〜18RRを車体に対して相対的に前方へ移動させることができ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックが発生することを防止することが可能となる。
以上のような制動力減少制御処理を実行した場合の効果について、図3および図4を参照して説明する。
図3と図4は、上述した制動力減少制御処理を実行しない場合と実行した場合、それぞれの場合における車体速度V、減速度G、減速度Gの変化速度Gdと車輪18FL〜18RRにかかる制動力Fbの関係を示したタイミングチャートチャートである。
図3に示されるように、車両が減速度Gが一定のまま減速し続け、時点Aにおいて停止した、つまり車体が車輪18FL〜18RRに対して相対的に前方へ移動し切った状態になったとすると、その瞬間から減速度Gが減少し始める。そして、減速度Gが徐々に減少し続け、時点Bを過ぎると減速度Gは負の値を取り始める。これにより、揺り返しおよびこれに起因するショックが発生することになる。すなわち、ドライバおよび乗員の頭部がヘッドレストに強く打ち付けられるような現象が起こる。
このため、本実施形態では、減速度Gが減少し始めたことを減速度Gの変化速度Gdに基づいて検出し、変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下になった時、つまり車体速度Vが完全にゼロになってから揺り返しが発生するまでの間を開始タイミングとして、制動力減少制御が開始されるようにする。
具体的には、図4に示されるように、時点Aにおいて車両が停止すると、その瞬間から減速度Gが減少し始め、それにより減速度Gの変化速度Gdが低下していく。このとき、減速度Gの変化速度Gdは、減速度Gが減少することから負の値として表されることになる。そして、時点Bにおいて減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下となり、それを開始タイミングとして、制動力減少制御が開始され、各車輪18FL〜18RRの制動力Fbが減少させられる。
これにより、減速度Gの減少が徐々に緩やかになっていき、時点Cにおいて減速度Gがゼロとなった後、減速度Gはほぼそれ以上減少しなくなる。そして、このような制動力減少制御が任意時間tだけ続けられ、時点Dになったときに、制動力減少制御が完了となり、再び各車輪18FL〜18RRに対して制動力が発生させられる。
このような制動力減少制御処理が実行されることで、車両が停止したときを的確に検出し、制動力減少制御の開始タイミングを最適に設定することが可能となる。このため、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避でき、かつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる。そして、このような制動力減少制御の開始タイミングを減速度Gの変化速度Gdに基づいて検出できることから、加速度センサ21という既存のセンサを用いて開始タイミングを設定することが可能となる。
そして、制動力減少制御が実行されることで車体の揺れ返しおよびこれに起因するショックが低減できた後には、再び各車輪18FL〜18RRに対して制動力を発生させることで、車両が移動することを防止することが可能となる。なお、ここでは制動力減少制御を任意時間tだけ続けられるものとして説明したが、任意時間tを設けることなく、減速度Gがゼロになった瞬間、換言すれば減速度Gの変化速度Gdがゼロに戻った瞬間に再び各車輪18FL〜18RRに対して制動力を発生させるようにすることも可能である。
ところで、制動中にドライバがブレーキペダル11の踏み込みを緩めることも考えられる。このような場合の減速度Gとその変化速度Gdの様子を示すと図5中の破線のように表されることになる。
この図に示されるように、ドライバが意図的にブレーキペダル11の踏み込みを緩めた場合にも減速度Gが低下することになるため、当然その変化速度Gdも負の値として現れてくる。しかしながら、図5中の実線で示した車両が停止した瞬間に発生する減速度Gおよびその変化速度Gdと比較すると分かるように、ドライバが意図的にブレーキペダル11の踏み込みを緩める場合に想定される変化速度Gdは車両が停止した瞬間に発生する変化速度Gdと比べて大きい。
このため、所定のしきい値Gdaをドライバが意図的にブレーキペダル11の踏み込みを緩める場合に想定される変化速度Gdよりも小さく、かつ、車両が停止した瞬間に発生すると想定される変化速度Gdよりも大きい程度となるように設定するのが望ましい。このようにすれば、ドライバが意図的にブレーキペダル11の踏み込みを緩めた場合に、誤って制動力減少制御が開始されてしまうことを防止することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理の内容を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同様の部分に関しては省略するものとする。
図6に、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートを示す。例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされると、所定の演算周期ごとに制動力減少制御処理が実行される。
まず、ステップ200〜ステップ220では、上記第1実施形態におけるステップ100〜ステップ120と同様の処理が実行される。そして、ステップ230において、ドライバによるブレーキペダル11への踏力から推定される推定減速度Gtと、加速度センサ21の検出信号から求められる減速度(つまり実減速度)Gとの差を求め、この差を時間微分することによって変化速度(Gt−G)dが求められる。ただし、ブレーキペダル11への踏力から推定される推定減速度Gtは、ステップ210で入力された踏力センサ12の検出信号から求められた踏力に基づいて、演算もしくは予めブレーキECU13のROM中に記憶された踏力−減速度の相関マップにて求められる。なお、ブレーキECU13のうち、この処理を実行する部分が減速度推定手段および変化速度検出手段に相当する。
さらに、このようにして求められた変化速度(Gt−G)dが所定のしきい値Gda以下であるか否かが判定される。ここで肯定判定された場合には、ステップ240に進んで制動力減少制御を開始すべく、ブレーキECU13からアクチュエータ駆動回路14に対して、アクチュエータ16FL〜16RRにより各車輪18FL〜18RRに発生させられている制動力をゼロにさせるための制御信号が出力される。逆に、否定判定された場合には、まだ制動力減少制御を実行するに至らないものとして、ステップ210に戻る。
これにより、サスペンションの復元力の反作用により車輪18FL〜18RRを車体に対して相対的に前方へ移動させることができ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックが発生することを防止することが可能となる。
以上のような制動力減少制御処理が実行された場合、以下の効果を得ることが可能となる。図7を参照して、この効果について説明する。
図7は、本実施形態で示した制動力減少制御処理を実行した場合のタイミングチャートを示したものであり、車両の停止間際にドライバが踏力を増加させた状況下での車体速度V、減速度G、変化速度(Gt−G)dと車輪18FL〜18RRにかかる制動力Fbの関係を示したものである。
車体速度Vは、車輪速度センサ20FL〜20RRの検出信号から求められる各車輪速度に基づいて、周知の手法を用いて演算により求められることになるが、車両停止間際のように車輪速度の演算が大幅に遅れるような場合には、それ以前に求められた車体速度Vから推定された推定車体速度Vtが車体速度Vとして用いられることになる。例えば、図7における時点A以降は、車体速度Vとして推定車体速度Vtを用いるのが一般的である。
このような状況において、ドライバが時点A以降となる時点Bで踏力を増加させたとすると、実車体速度Voは、図中一点鎖線のように減少することになる。このため、実車体速度Voがゼロになると同時に実減速度Gも低下し始めることになるが、推定車体速度Vtはゼロになっていないため、車両が停止したと判定されないことになる。
したがって、推定車体速度Vtがゼロになる時点Eで初めて車両が停止したと判定されることになり、そのときを開始タイミングとして制動力減少制御を実行することになるが、実際に車両が停止した瞬間から大幅にタイミングがずれてしまう。このため、図7中の破線で示したように制動力減少制御の開始タイミングが遅くなってしまい、時点Fを過ぎたときに減速度Gは負の値を取り始め、揺り返しおよびこれに起因するショックが発生することになる。
これに対し、本実施形態では、制動力減少制御の開始タイミングを推定減速度Gtと実減速度Gとの差を時間微分した変化速度(Gt−G)dから求めるようにしている。このようにすれば、実車体速度Voがゼロになった瞬間に実減速度Gも減少し始め、実車体速度Voがゼロになったとしても踏力(F)が減少するまで減少し始めない推定減速度Gtとに差が生じることになるため、変化速度(Gt−G)dに基づいて車両の停止を正確に検出することが可能となる。具体的には、変化速度(Gt−G)dが所定のしきい値Gda以下となる時点Dで車両が停止したことを検出することができるため、実際に車両が停止したタイミングからほとんど遅れることなく、車両の停止を検出することができる。
したがって、車両の停止が検出される時点Dから制動力減少制御を実行することが可能となり、制動力減少制御の開始タイミングを最適に設定することが可能となる。このため、車両の停止時に制動距離が伸びることを回避でき、かつ、車体の揺り返しおよびこれに起因するショックを低減できる。そして、このような制動力減少制御の開始タイミングを推定減速度Gtと実減速度Gとの差を時間微分した変化速度(Gt−G)dに基づいて検出できることから、加速度センサ21という既存のセンサを用いて開始タイミングを設定することが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態で示した制動力減少制御処理、つまり車両が停止した後に実行する停止後制動力制御と、上記特許文献2で示したような車両が完全に停止する前から制動力減少制御処理を実行するような停止前制動力制御とを併用するものである。なお、停止後制動力制御および停止前制動力制御の具体的な手法に関しては、上述した第1、第2実施形態および特許文献2に示される手法と同様であるため、ここでは2つの制御の切替手法についてのみ説明し、各制御の具体的な内容に関しては説明を省略する。
図8は、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1が実行する制動力制御切替処理の詳細を示したフローチャートである。この図に示される処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされると、所定の演算周期ごとに実行されるもので、この処理によって停止後制動力制御と停止前制動力制御のいずれを行うかが設定されると、それに基づいて上述した第1、第2実施形態や特許文献2で示される制動力減少制御処理が実行されるようになっている。
まず、ステップ300では、上述したステップ100と同様の初期設定が行われる。そして、ステップ310に進み、ABS制御中であるか否かが判定される。ABS制御中であるか否かに関しては、ブレーキECU13で別フローとして実行されるABS制御フローで設定されるABS制御フラグがセットされているか否かに基づいて判定される。このABS制御フラグは、例えば、制動中において車輪速度センサ20FL〜20RRの検出信号から求めた各車輪18FL〜18RRの車輪速度とそれから求められる推定車体速度との偏差として表されるスリップ率がABS制御の開始しきい値を超えた場合にセットされるようになっている。このため、ブレーキECU13中のRAM等の所定領域を読み出すことで、ABS制御フラグがセットされているか否か、つまりABS制御中であるか否かを判定することが可能となっている。
このステップで否定判定されると、ステップ320に進んで停止前制動力制御がセットされる。また、肯定判定されると、ステップ330に進んで停止後制動力制御がセットされる。このようにして、停止前制動力制御と停止後制動力制御のいずれを実行するかの切替えが行われる。
したがって、停止前制動力制御がセットされた場合には、特許文献2に示されるように、車体速度Vが所定の基準値以下となった時点から制動力減少制御が開始される。また、停止後制動力制御がセットされた場合には、上述した第1実施形態で説明したように減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下となったタイミング、もしくは、第2実施形態のように推定減速度Gtと実減速度Gとの差を時間微分した変化速度(Gt−G)dが所定のしきい値Gda以下となったタイミングで制動力減少制御が開始される。
停止前制動力制御がセットされた場合、停止後制動力制御がセットされた場合と比べて、制動距離が伸びることになるが、制動力減少制御が早期に開始されることになるため、より揺り返しおよびこれに起因するショックを低減することが可能となる。逆に、停止後制動力制御がセットされた場合、停止前制動力制御がセットされた場合と比べて、制動力減少制御が車両が停止するまで開始されないため、若干揺り返しおよびこれに起因するショックが大きくなる可能性があるが、その分制動距離を短くすることが可能となる。
したがって、ABS制御中のように緊急制動中には、制動距離を短くすることを優先させることが可能となり、緊急制動中で無い場合には、揺り返しおよびこれに起因するショックを低減することを優先させることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、上述した第1実施形態に対して、車体速度Vが所定速度以下になった場合にのみ、制動力減少制御が実行されるようにしたものである。したがって、本実施形態は、第1実施形態に対してブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理の内容を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同様の部分に関しては省略するものとする。
図9に、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートを示す。例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされると、所定の演算周期ごとに制動力減少制御処理が実行される。
まず、ステップ400〜ステップ420では、上記第1実施形態におけるステップ100〜ステップ120と同様の処理が実行される。そして、ステップ430にて車体速度Vが所定速度Va以下になっているか否かが判定される。ここで所定速度Vaは、車体速度Vが車輪速度センサ20FL〜20RRの検出信号から求められる各車輪速度に基づいて演算されるものである場合には、例えば2km/h程度という車体速度Vの検出限界に設定されるが、車体速度Vが以前求められた車体速度Vからの推定によって求められる推定車体速度が用いられる場合には、0km/hに設定されていても良い。
そして、ステップ440において、第1実施形態におけるステップ130と同様に、減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下であるかが判定され、ここで肯定判定された場合のみステップ450に進んで、第1実施形態におけるステップ140と同様に、制動力減少制御が実行されることになる。
以上のように、車体速度Vが所定速度Va以下となった場合にのみ、制動力減少制御が実行されるようにすることで、以下の効果を得ることができる。
すなわち、制動中において、車両の走行中の路面摩擦係数μが高い値(高μ)から低い値(低μ)に変化すると、発生する減速度Gが小さくなってしまう。このため、このような路面摩擦係数μの変化が生じた場合に、減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gd以下となってしまって、誤って制動力減少制御が開始されてしまうことが有り得る。
したがって、本実施形態のように、車体速度Vが所定速度Va以下となった場合にのみ制動力減少制御が開始されるようにすることで、路面摩擦係数μの変化に伴って誤って制動力減少制御が開始されてしまうことを防止することが可能となる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、上述した第2実施形態に対して、上記第4実施形態と同様に、車体速度Vが所定速度以下になった場合にのみ、制動力減少制御が実行されるようにしたものである。したがって、本実施形態は、第2実施形態に対してブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理の内容を変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同様の部分に関しては省略するものとする。
図10に、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートを示す。例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされると、所定の演算周期ごとに制動力減少制御処理が実行される。
まず、ステップ500〜ステップ520では、上記第2実施形態におけるステップ200〜ステップ220と同様の処理が実行される。そして、ステップ530にて車体速度Vが所定速度Va以下になっているか否かが判定される。なお、所定速度Vaは、第4実施形態と同様に、車体速度Vの求め方に応じた値として設定される。
そして、ステップ540において、第2実施形態におけるステップ230と同様に、推定減速度Gtと実減速度Gの差を時間微分した変化速度(Gt−G)dが所定のしきい値Gda以下であるかが判定され、ここで肯定判定された場合のみステップ550に進んで、第1実施形態におけるステップ240と同様に、制動力減少制御が実行されることになる。
以上のように、車体速度Vが所定速度Va以下となった場合にのみ、制動力減少制御が実行されるようにすることで、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上記実施形態では、ブレーキ操作部材に相当するブレーキペダル11の操作量に応じた信号を出力するものとして、踏力センサ12を例に挙げて説明したが、これは単なる一例であり、その他、ペダルストロークセンサ等を用いることもできる。
(2)上記第1実施形態では、減速度Gの減少傾向を検出すべく、減速度Gの変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下になっているか否かを判定するようにしたが、少なくとも減速度Gが減少傾向にあれば、車両が停止したものとすることができる。ただし、減速度Gの生値は振動した値として求められることから、ノイズによる誤作動を考慮すると、変化速度Gdが所定のしきい値Gda以下となったことを検出するようにすることで、確実に減速度Gが減少傾向にあることを検出することが可能である。
(3)上記実施形態では、マスタシリンダからのブレーキ液圧がホイールシリンダに対して加えられることで各車輪18FL〜18RRに対して制動力が発生させられるように構成された油圧式の車両用ブレーキ制御装置1を例に挙げて説明したが、これは単なる一例であり、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてモータ等を駆動し、それによって制動トルクを発生させることで各車輪18FL〜18RRに対して制動力を発生させるような電動ブレーキ等に対しても本発明を適用することが可能である。
(4)上記第3実施形態では、緊急制動中であるか否かによって停止前制動力制御を実行するか停止後制動力制御を実行するかを切り替える例を挙げたが、勿論、緊急制動中でない場合に停止後制動力制御が実行されることを妨げるものではない。
(5)なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態における車両用ブレーキ制御装置1の全体のブロック構成を示す図である。 図1に示される車両用ブレーキ制御装置1におけるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートである。 制動力減少制御処理を実行しない場合における車体速度V、減速度G、減速度Gの変化速度Gdと車輪18FL〜18RRにかかる制動力Fbの関係を示したタイミングチャートチャートである。 制動力減少制御処理を実行した場合における車体速度V、減速度G、減速度Gの変化速度Gdと車輪18FL〜18RRにかかる制動力Fbの関係を示したタイミングチャートチャートである。 ドライバが意図的にブレーキペダル11の踏み込みを緩めた場合と車両停止時の場合、それぞれの場合における減速度Gとその変化速度Gdのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートである。 車両の停止間際にドライバが動力を増加させた状況下での車体速度V、減速度G、変化速度(Gt−G)dと車輪18FL〜18RRにかかる制動力Fbの関係を示したタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力制御切替処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートである。 本発明の第5実施形態の車両用ブレーキ制御装置1に備えられるブレーキECU13で実行される制動力減少制御処理のフローチャートである。
符号の説明
1…車両用ブレーキ制御装置、11…ブレーキペダル、12…踏力センサ、13…ブレーキECU、14…アクチュエータ駆動回路、15…ブレーキペダルスイッチ、16FL〜16RR…アクチュエータ、17FL〜17RR…ホイールシリンダ、18FL〜18RR…車輪、19FL〜19RR…クランプ力センサ、20FL〜20RR…車輪速度センサ、21…加速度センサ。

Claims (6)

  1. 車両が制動中であることを検出する制動検出手段(120、420)と、
    加速度センサ(21)の検出信号に基づいて、前記車両の減速度(G)を検出する減速度検出手段(110、410)と、
    前記減速度検出手段(21)で求められた前記減速度(G)の変化速度(Gd)を求める変化速度検出手段(130、440)と、
    前記車両に備えられる各車輪(18FL〜18RR)に対する制動力を制御する制動力制御手段(14、16FL〜16RR)とを有し、
    前記制動検出手段(120、420)によって前記車両が制動中であることが検出された場合に、前記変化速度検出手段(130、440)によって検出された変化速度(Gd)が減少傾向にあることが検出されたときを開始タイミングとして、前記制動力制御手段(14、16FL〜16RR)にて前記各車輪(18FL〜18RR)に発生させられている制動力を減少させる制動力減少制御を実行するように構成されていることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記変化速度検出手段(130、440)は、前記減速度検出手段(110、410)で検出された前記減速度(G)を時間微分することによって前記変化速度(Gd)を求めることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  3. 車両が制動中であることを検出する制動検出手段(220、520)と、
    加速度センサ(21)の検出信号に基づいて、前記車両の実減速度(G)を検出する実減速度検出手段(210、510)と、
    ドライバによる制動要求を伝えるためのブレーキ操作部材(11)の操作量に応じた信号を受け取り、該信号から前記車両の減速度の推定値となる推定減速度(Gt)を求める減速度推定手段(210)と、
    前記減速度推定手段(210)で求められた前記推定減速度(Gt)と前記実減速度検出手段(210、510)で求められた前記実減速度(G)との差に基づいて求められる変化速度((Gt−G)d)を求める変化速度検出手段(230、540)と、
    前記車両に備えられる各車輪(18FL〜18RR)に対する制動力を制御する制動力制御手段(14、16FL〜16RR)とを有し、
    前記制動検出手段(220、520)によって前記車両が制動中であることが検出された場合に、前記変化速度検出手段(230、540)によって検出された前記変化速度((Gt−G)d)が減少傾向にあることが検出されたときを開始タイミングとして、前記制動力制御手段(14、16FL〜16RR)にて前記各車輪(18FL〜18RR)に発生させられている制動力を減少させる制動力減少制御を実行するように構成されていることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記変化速度検出手段(230、540)は、前記推定減速度(Gt)と前記実減速度(G)との差を時間微分することによって前記変化速度((Gt−G)d)を求めることを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  5. 前記車両における車体速度(V)を求める車体速度検出手段(110、210、410、510)を有し、
    前記車体速度(V)が所定のしきい値(Va)以下となった場合にのみ、前記制動力減少制御が実行されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用ブレーキ制御装置。
  6. 前記車両における車体速度(V)を求める車体速度検出手段(110、210、410、510)と、
    前記車両が緊急制動中であるか否かを判定する緊急制動判定手段(310)を有し、
    該緊急制動判定手段(310)によって前記緊急制動中であると判定された場合に、停車後制動力制御として、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の前記制動力減少制御を実行し、
    前記緊急制動中でないと判定された場合に、停車前制動力制御として、記車体速度検出手段(110、210、410、510)で検出された前記車体速度が所定値以下となったときに制動力減少制御を実行するように構成されていることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
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