JP2002137722A - 車両の圧力センサ診断判定装置 - Google Patents

車両の圧力センサ診断判定装置

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JP2002137722A
JP2002137722A JP2000332983A JP2000332983A JP2002137722A JP 2002137722 A JP2002137722 A JP 2002137722A JP 2000332983 A JP2000332983 A JP 2000332983A JP 2000332983 A JP2000332983 A JP 2000332983A JP 2002137722 A JP2002137722 A JP 2002137722A
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braking
pressure sensor
controller
diagnosis
motion control
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Sota Yasuda
荘太 安田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】診断禁止状態となっても一定条件下、圧力セン
サの診断を許可して当該圧力センサの検出値を使用する
車両運動制御コントローラの信頼を向上させる。 【解決手段】VDC用コントローラ1とACC用コント
ローラ2の両方から通信線30を通じて制動力コントロ
ーラ8に制動指令を出力する構成に対する圧力センサ診
断判定装置である。VDC用コントローラ1では、AC
C用コントローラ2から制動中の作動信号を入力した場
合には、原則として圧力センサ9の診断を禁止するが、
運転者による制動要求があると判定すると圧力センサ9
の診断を許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの独立した車
両運動制御コントローラが搭載された車両に係り、その
一方の車両運動制御コントローラで制動圧を検出する圧
力センサの診断を行うか否かを判定する圧力センサ診断
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一つの車両に対して2つの独立した車両
運動制御コントローラが搭載されている場合がある。例
えば、先行車との車間距離を制御するためにブレーキ制
動力の調整及びエンジン出力の制御を行う車間自動制御
コントローラ(ACC用制御コントローラ)、及び車両
の安定走行のためにブレーキ制動力の調整及びエンジン
出力の制御を行う車両挙動制御コントローラ(VDC用
制御コントローラ)の2つの制御コントローラが搭載さ
れる場合がある(図1参照)。
【0003】ここで、上記2つの車両運動制御コントロ
ーラからそれぞれ制動力コントローラに制動指令が出力
され、該制動力コントローラは、入力した制動指令に基
づき制動用アクチュエータ(ブレーキブースタ等)を駆
動して、各車輪に所要の制動を掛ける。また、制動用ア
クチュエータによる制動圧が圧力センサによって検出さ
れ、当該圧力センサは、検出した圧力センサ値を制動力
コントローラを介し、通信線(図中符号30を参照)を
通じて、上記2つの制御用コントローラにそれぞれ出力
する。
【0004】各車両運動制御コントローラは、それぞ
れ、入力した圧力センサなどからの信号に基づき公知の
方法によって目的とする車両運動制御のための処理を行
う。また、2つの車両運動制御コントローラの間でも、
通信線(図中符号30を参照)を通じてデータの通信が
行われて、互いの情報を受け渡しが行われている。そし
て、一方の車両運動制御コントローラは、他方の車両運
動制御コントローラが作動していない状態では、圧力セ
ンサから入力した圧力センサ値の診断を実行して当該圧
力センサ値の診断が行われる。
【0005】一方、制動力コントローラから各車両運動
制御コントローラへ送信される圧力センサ値は、両車両
運動制御コントローラ間の上記通信経路を通じて各車両
運動制御コントローラに送られることから、両車両運動
制御コントローラ間に信号化けなどによる通信障害が発
生すると、車両運動制御コントローラで圧力センサ値を
診断する際に、仮に圧力センサ値が異常であっても異常
でないと診断したり、逆に異常でないのに異常であると
診断するおそれがある。
【0006】このため、従来にあっては、一方の車両運
動制御コントローラが制動指令を出力し、当該一方の車
両運動制御コントローラから他方の車両運動制御コント
ローラに作動信号が送信されると、当該他方の車両運動
制御コントローラは、自己処理における圧力センサ値の
診断を禁止し、これによって、上記のように診断の信頼
性が低下するのを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記一
方の車両運動制御コントローラから、他方の車両運動制
御コントローラに送信される制動中を指示する作動信号
が、通信障害により作動側に固定するような状況に陥る
と、その一方の車両運動制御コントローラがパワーオフ
となるまで、他方の車両運動制御コントローラでは、圧
力センサ値の診断が禁止状態のままとなり、圧力センサ
に異常が生じても検知しない状態が続くという問題があ
る。
【0008】また、上記一方の車両運動制御コントロー
ラが作動中は圧力センサの診断が実施されないことか
ら、その分だけ他方の車両運動制御コントローラによる
制動制御の信頼性が小さくなる。本発明は、このような
問題点に着目してなされたもので、診断禁止状態となっ
ても一定条件下、圧力センサの診断を許可して、当該圧
力センサの検出値を使用する車両運動制御コントローラ
の信頼を向上させることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、車輪に制
動を加える制動用アクチュエータと、その制動用アクチ
ュエータによる制動圧を検知する圧力センサと、該圧力
センサの検出値が入力されて上記制動用アクチュエータ
に制御指令を出力する第1の車両運動制御コントローラ
と、上記圧力センサの検出値が入力されて上記制動用ア
クチュエータに制御指令を出力する第2の車両運動制御
コントローラとを備え、上記第1の車両運動制御コント
ローラと上記第2の車両運動制御コントローラとの間で
データの通信が行われ、上記第1の車両運動制御コント
ローラで上記圧力センサの診断を実行するか否かを判定
する車両の圧力センサ診断判定装置であって、運転者か
らの制動要求の有無を検出する制動要求検出手段と、上
記第2の車両運動制御コントローラから送信された信号
に基づき、当該第2の車両運動制御コントローラからの
制動指令によって制動作動中と判定したら、圧力センサ
の診断を禁止させる診断禁止手段と、上記診断禁止手段
によって診断禁止と判定されているときに作動し、上記
制動要求検出手段によって制動要求有りと判断された場
合に、圧力センサの診断を許可する第1診断許可手段と
を備えることを特徴とするものである。
【0010】次に、請求項2に記載した発明は、車輪に
制動を加える制動用アクチュエータと、その制動用アク
チュエータによる制動圧を検知する圧力センサと、該圧
力センサの検出値が入力されて上記制動用アクチュエー
タに制御指令を出力する第1の車両運動制御コントロー
ラと、上記圧力センサの検出値が入力されて上記制動用
アクチュエータに制御指令を出力する第2の車両運動制
御コントローラとを備え、上記第1の車両運動制御コン
トローラと上記第2の車両運動制御コントローラとの間
でデータの通信が行われ、上記第1の車両運動制御コン
トローラで上記圧力センサの診断を実行するか否かを判
定する車両の圧力センサ診断判定装置であって、上記圧
力センサが出力した制動圧に基づいて車両の減速度を推
定する減速度推定手段と、車両の実際の減速度を演算す
る減速度演算手段と、上記減速度推定手段が推定した減
速度と減速度演算手段が演算した減速度との偏差を演算
する偏差演算手段と、上記第2の車両運動制御コントロ
ーラから送信された信号に基づき、当該第2の車両運動
制御コントローラからの制動指令によって制動作動中と
判定したら、圧力センサの診断を禁止させる診断禁止手
段と、上記診断禁止手段によって診断禁止と判定されて
いるときに作動し、上記偏差演算手段が演算した偏差か
ら制動状態であると推定した場合に圧力センサの診断を
許可する第2診断許可手段とを備えることを特徴とする
ものである。
【0011】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、第2の車
両運動制御コントローラによる制動作動中において、第
1の車両運動制御コントローラが圧力センサの診断を禁
止している状態で、運転者の意志による制動要求(ブレ
ーキペダルの踏む込み等)があるかどうかを判断して、
第1の車両運動制御コントローラが圧力センサの診断を
許可し再開することで、第1の車両運動制御コントロー
ラによる制動制御の信頼性が向上する。
【0012】また、請求項2に係る発明によれば、第2
の車両運動制御コントローラによる制動作動中におい
て、第1の車両運動制御コントローラが圧力センサの診
断を禁止している状態で、制動状態であることを推定し
て第1の車両運動制御コントローラが圧力センサの診断
を許可し再開することで、圧力センサの異常検知の確率
が向上する。この結果、第1の車両運動制御コントロー
ラによる制動制御の信頼性が向上する。
【0013】上記偏差演算手段が演算した偏差が所定許
容以上であれば、制動が生じていると考えられる。つま
り、第2の車両運動制御コントローラから制動中という
信号を受信した状態で上記偏差に基づき所要以上の制動
が掛かっていると判定されれば、確かに第2の車両運動
制御コントローラによる制動中で通信障害が発生してい
ないと推定できるので診断を行うことができる。この結
果、第2の車両運動制御コントローラによる制動作動中
であっても圧力センサの診断が行われて、当該圧力セン
サ値の信頼性が向上する。
【0014】また万一、第2の車両運動制御コントロー
ラから制動中という信号を受信しても実際には第2の車
両運動制御コントローラによる制動が行われていない、
つまり、第2の車両運動制御コントローラによる制動中
と誤認識されていても、上記偏差に基づき所要以上の制
動が掛かっていると判定した状態は、運転者の意志によ
る制動要求による実際の制動が行われていることを表し
ているので、圧力センサの診断を許可する。この結果、
通信障害により第1の車両運動制御コントローラからの
制動作動中の信号が作動側に固定するような状況が生じ
ても、所要以上の制動が生じるたびに圧力センサの診断
が行われて、当該圧力センサ値の信頼性が向上する。
【0015】ここで、上記偏差によって制動状態が判定
できるのは、次の理由による。圧力センサで検出された
制動圧が、各車輪に制動として負荷されるまで、つまり
実際の車両の減速度に反映するまでには多少の遅れがあ
るため、実際の車両減速度には、今回の制動圧変化に対
応する制動分が反映されていないが、圧力センサから推
定される車両減速度には、今回の制動圧変化に対応する
制動分が反映されている。この結果、偏差によって制動
の有無が推定可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、図1
に示すように、一つの車両に搭載されている車両運動制
御コントローラとして、VDC用コントローラ1及びA
CC用コントローラ2が搭載されている場合の例であ
り、以下の説明では、VDC用コントローラ1を第1の
車両運動制御コントローラとし、ACC用コントローラ
2を第2の車両運動制御コントローラとして説明する。
【0017】まず、構成について説明すると、図1に示
すように、前輪3及び後輪4にそれぞれディスクブレー
キ5が設けられ、各ディスクブレーキ5は、マスタシリ
ンダブースタなどから構成される制動用アクチュエータ
6から供給される制動圧によって、対応する車輪の制動
が可能となっている。符号7は油圧経路である。上記制
動用アクチュエータ6は、制動力コントローラ8からの
指令によって制動圧が調整される。当該制動力コントロ
ーラ8は、不図示のブレーキペダルの踏み込み量に応じ
た制動圧となるように調整すると共に、VDC用コント
ローラ1及びACC用コントローラ2からの制動指令値
に応じた制動圧となるように調整する。
【0018】また、上記制動用アクチュエータ6には、
圧力センサ9が設けられている。該圧力センサ9は、該
制動用アクチュエータ6によって供給される制動圧であ
るマスタシリンダ圧を検出し、検出信号を上記制動力コ
ントローラ8に出力する。上記制動力コントローラ8
は、通信線30を通じて上記VDC用コントローラ1及
びACC用コントローラ2に圧力センサ9が検出した圧
力センサ値信号を送信する。
【0019】また、エンジン10の出力を制御するエン
ジン出力コントローラ11が設けられている。このエン
ジン出力コントローラ11は、例えばスロットルバルブ
の開度を調整することでエンジン10の出力を制御す
る。また、自動変速機12の変速位置を制御する変速機
コントローラ13が設けられている。この変速機コント
ローラ13は、ACC用コントローラ2からアップ/ダ
ウンシフト指令値などが入力されると、これに応じて変
速位置をシフト制御するように構成されている。
【0020】また、各車輪3,4の車輪速度を検出する
車輪速センサ14、車両に生じるヨーレートを検出する
ヨーレートセンサ18、車両に生じる横加速度Gを検出
する横Gセンサ19、不図示のステアリングホイールの
操舵角を検出する操舵角センサ15が設けられている。
一方、車両前方側の車体下部には、先行車両との車間距
離を検出するレーダーセンサ20が設けられている。そ
して、上記圧力センサ9とは別に、レーダーセンサ2
0、車輪速センサ14、操舵角センサ15、スロットル
センサ16、ブレーキスイッチ17の各出力信号が上記
ACC用コントローラ2に入力される。このACC用コ
ントローラ2は、レーダーセンサ20からの信号によっ
て先行車との距離を測定し、車速に応じた車間距離を保
ちながら走行するように車両の挙動を、公知の制御方法
によって行うものである。例えば、設定した車速よりも
遅い先行車が現れたときには、制動力コントローラ8に
所定の制動力指令を出力して減速制御を行い、先行車に
追従した追従走行状態とし、その設定した車速より遅い
先行車がいなくなった場合には、エンジン出力コントロ
ーラ11に加速指令を出力して、設定した車速までゆっ
くりと加速しその後定速走行するように制御する。
【0021】このACC用コントローラ2とVDC用コ
ントローラ1とは、上記通信線30を通じて、互いにデ
ータの送信及び受信が行われていて、ACC用コントロ
ーラ2は、制動力コントローラ8に制動指令を供給中を
示す作動信号を、VDC用コントローラ1に送信し、ま
た、未制動状態となったら未制動信号を送信する。ま
た、上記圧力センサ9とは別に、車輪速センサ14、操
舵角センサ15、ヨーレートセンサ18、横Gセンサ1
9、スロットルセンサ16、ブレーキスイッチ17の各
出力信号が上記VDC用コントローラ1に入力される。
VDC用コントローラ1は、図2に示すように、各セン
サからの検出信号に基づいて、マスタシリンダ圧を推定
するマスタシリンダ圧推定部1Aと、このマスタシリン
ダ圧推定部1Aで推定した推定マスタシリンダ圧を用い
て車両運動制御を行う車両運動制御部1Bと、圧力セン
サ値を診断するセンサ診断部1Cとを備えている。
【0022】車両運動制御部1Bは、公知のVDC制御
装置と同様であって、車輪速センサ14などのセンサか
らの信号やマスタシリンダ圧推定部1Aで推定したマス
タシリンダ圧などに基づいて、車両挙動を安定させるた
めの制御ヨーモーメントを算出し、現時点の車両挙動に
対し、算出した制御ヨーモーメントを加えるために必要
とする制動圧やエンジン出力を算出して、制動力コント
ローラ8及びエンジン出力コントローラ11に指令を出
力して、所要の制動制御及びエンジン出力制御を行って
いる。
【0023】上記マスタシリンダ圧推定部1Aは、圧力
センサ9からの圧力センサ値、ブレーキスイッチ17か
らのブレーキスイッチ信号、車両運動制御部1Bからの
信号に基づいて、ブレーキペダルの踏み込みに応じたマ
スタシリンダ圧を推定する。このマスタシリンダ圧推定
部1Aは、上記処理に先立ち、センサ診断部をよびだし
て圧力センサ9の診断を行う。
【0024】センサ診断部1Cは、圧力センサ診断判定
装置を構成する診断判定部1Dと診断実行部1Eとから
構成され、診断判定部1Dでの判定処理が終了した後に
診断実行部1Eが呼び出される。診断判定部1Dは、診
断を行うかどうかを判定する処理部で、図3に示すよう
な処理を行う。まず、ステップS1において、ACC用
コントローラ2からの作動信号の有無によって、制動が
行われているか否か判定する。そして、ACC用コント
ローラ2により制動中でないと判定した場合には、ステ
ップS4に移行して診断許可としてFACCフラグに
「0」を代入した後、復帰する。
【0025】一方、ステップS1で、ACC用コントロ
ーラ2により制動中と判定した場合には、ステップS2
に移行する。ステップS2では、運転者の意志による制
動要求があるか否かについて判定する。運転者の意志に
よる制動要求は、例えば下記の状態及び判定によって判
断することができる。
【0026】ブレーキペダルの踏み込み量や、それに
伴うストップランプスイッチがオン状態となったかどう
かで判定する。 不図示の前後Gセンサの検出値に基づく車両の減速度
が、ACC用コントローラ2の制動制御による減速度以
上である場合に、運転者の意志による制動要求があった
と判定する。
【0027】車輪速センサ14の検出値に基づく車両
の減速度が、ACC用コントローラ2の制動制御による
減速度以上である場合に、運転者の意志による制動要求
があったと判定する。 ステップS2の判定によって、制動要求があると判断し
た場合には、ステップS4に移行して診断許可としてF
ACCフラグに「0」を代入した後、復帰する。
【0028】一方、ステップS2の判定によって、制動
要求が無いと判定した場合には、ステップS3に移行し
て、診断禁止としてFACCフラグに「1」を代入した
後、復帰する。また、診断実行部1Eは、図4に示すよ
うな処理を行う。まず、ステップS10において、FA
CCフラグに基づき圧力センサ9診断の禁止若しくは許
可の判定を行う。そして。FACCフラグ=0、つまり
診断許可と判定したら、ステップS11に移行して、公
知の圧力センサ9の診断を実行する。診断の結果、異常
無しと判定されたら復帰し、異常有りと判定されたらV
DC制御を中止すると共に、警告信号をコンソールなど
に設けられた警告・表示装置22に出力する。
【0029】一方、ステップS10において、FACC
フラグ=1、つまり診断禁止と判定したら、そのまま復
帰して診断を実行しない。ここで、ステップS2は、制
動要求検出手段を構成する。ステップS1及びステップ
S3は、診断禁止手段を構成する。ステップS2及びス
テップS4は第1診断許可手段を構成する。
【0030】次に、上記構成の装置における第1の車両
運動制御コントローラであるVDC用コントローラ1で
の圧力センサ9の診断の有無の判定の作用などについて
説明する。上記構成のセンサ診断部では、ACC用コン
トローラ2からの作動信号に基づいて、当該ACC用コ
ントローラ2による制動中か否かを判定して、原則とし
てACC用コントローラ2による制動中であれば圧力セ
ンサ9の診断を禁止するが、運転者の制動要求があれば
実際に制動が行われているため、ACC用コントローラ
2での制動中であっても圧力センサ9の診断が行われ
る。
【0031】これによって、上記作動信号が通信障害に
よって作動側で固定しても、運転者による制動要求があ
るたびに圧力センサ9の診断が行われることからVDC
用コントローラ1による車両運動制御の信頼性が向上す
る。ここで、上記実施形態では、VDC用コントローラ
1を第1の車両運動制御コントローラとし、ACC用コ
ントローラ2を第2の車両運動制御コントローラとして
説明しているが、ACC用コントローラ2を第1の車両
運動制御コントローラとし、VDC用コントローラ1を
第2の車両運動制御コントローラとしても良い。また、
車両運動制御コントローラは、VDC用コントローラ1
やACC用コントローラ2に限定されず、TCS用コン
トローラなど、他の車両運動制御コントローラであって
も良い。また、VDC用コントローラ1やACC用コン
トローラ2についても、上記構成に限定されるわけでは
ない。
【0032】次に、第2実施形態について図面を参照し
つつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な装置な
どについては同一の符号を付して説明する。本実施形態
の車両のシステム構成は、上記第1実施形態と同様であ
り、圧力センサ診断判定装置である診断判定部1Dの処
理だけが異なる。第2実施形態における診断処理部は、
図5で示すような処理で行われる。すなわち、まず、ス
テップS30で、圧力センサ値Psを読み込み、ステッ
プS31に移行する。
【0033】ステップS31では、ACC用コントロー
ラ2からの作動信号の有無によって、ACC用コントロ
ーラ2からの作動信号によって制動が行われているか否
かを判定する。そして、ACC用コントローラ2により
制動中でないと判定した場合には、ステップS37に移
行して診断許可としてFACCフラグに「0」を代入し
た後、復帰する。
【0034】一方、ステップS31で、ACC用コント
ローラ2により制動中と判定した場合には、ステップS
32に移行する。ステップS32では、上記入力した圧
力センサ値Psから車両の推定減速度Xg(Ps)を演
算した後、ステップS33に移行する。上記車両の推定
減速度Xg(Ps)の演算は、次にように行う。
【0035】まず、圧力センサ値から前後輪3,4の各
マスタシリンダ圧を求める。例えば、上記圧力センサ9
が、マスタシリンダの前軸の車輪系統のブレーキ経路に
設けられているとすると、後軸系統のブレーキ経路の圧
力は、前後ブレーキ特性から、図6に示すような関係が
得られる。この前後ブレーキ特性に基づき、圧力センサ
値から前後輪3,4の各マスタシリンダ圧が求められ
る。
【0036】次に、下記式によって前輪3及び後輪4に
作用するブレーキトルクTf及びTrを求める。 Tf=Ps × α Tr=Ps′× β ここで、上記α及びβは、それぞれ前軸及び後軸のマス
タシリンダ圧をブレーキトルクに変換するための係数で
あって、実験などによって求めることができる。
【0037】次に、上記ブレーキトルクTf及びTrに
基づき、各輪に働く制動力Fを下記式のよって算出す
る。 前右輪に働く制動力:FFR=Tf−IFR・(dωFR/d
t) 前左輪に働く制動力:FFL=Tf−IFL・(dωFL/d
t) 後右輪に働く制動力:FRR=Tf−IRR・(dωRR/d
t) 後左輪に働く制動力:FRL=Tf−IRL・(dωRL/d
t) ここで、 IFR:前右輪のタイヤの慣性モーメント IFL:前左輪のタイヤの慣性モーメント IRR:後右輪のタイヤの慣性モーメント IRL:後左輪のタイヤの慣性モーメント (dωFR/dt):前右輪のタイヤの角加速度 (dωFL/dt):前左輪のタイヤの角加速度 (dωRR/dt):後右輪のタイヤの角加速度 (dωRL/dt):後左輪のタイヤの角加速度 である。
【0038】なお、上記各角加速度は、車輪速センサ1
4で測定した測定値を微分することで演算される。そし
て、これらの各車輪の働く制動力から、下記式によって
推定減速度Xg(Ps)が演算される。 ここで、Wは、車両重量である。
【0039】また、ステップS33では、前後Gセンサ
若しくは、4輪の車輪速から推定された推定車体速の微
分値から、車両の実際の減速度Xgを演算して、ステッ
プS34に移行する。ステップS34では、上記ステッ
プS33及びS32で求めた実際の減速度Xgと推定減
速度Xg(Ps)との偏差の絶対値ΔXgを求め、ステ
ップS35に移行する。
【0040】ステップS35では、上記偏差ΔXgに基
づき、少なくともACC用コントローラ2による制動が
作動中か否か判定する。具体的には、閾値Txgを下記
式に基づき設定して、当該閾値Txgよりも偏差ΔXg
が大きいければ、少なくともACC用コントローラ2に
よる制動制御の最小分解能以上の制動が生じているとし
て、ACC用コントローラ2による制動が作動中と判定
する。
【0041】Txg =(ACC用コントローラ2によ
る制動制御の最小分解能)× γ ここで、γは余裕代であって、例えば1.5〜2.0程
度に設定すればよい。ステップS35の判定によって、
少なくともACC用コントローラ2による制動が実際に
作動していると判定した場合には、通信障害が発生して
いないと推定されるため、ステップS37に移行し、診
断許可としてFACCフラグに「0」を代入した後、復
帰する。
【0042】ここで、一般には、ACC作動フラグがオ
ン状態のときに、上記ステップS35の判定を行うた
め、上述のように上記偏差が閾値よりも大きい場合には
少なくともACC用コントローラ2による制動が実際に
作動していると判定して問題がない。また万一、ACC
作動フラグが異常であって、実際にはACC用コントロ
ーラ2による制動が作動中でない場合でも、上記偏差が
閾値以上であれば、運転者の意志による所要以上の制動
要求があったものと見なせる。つまり、実際の制動中で
あるので、ステップS37に移行して診断許可としても
問題はない。
【0043】一方、ステップS35の判定によって、A
CC用コントローラ2による制動が実際には作動してい
ないと判定した場合には、ステップS36に移行して、
診断禁止としてFACCフラグに「1」を代入した後、
ステップS38に移行する。ステップS38では、AC
C用制御コントローラ2による制動中という信号を受信
しているにもかかわらず、実際には制動が実施されてい
ないので、ACC作動信号をオフにして、復帰する。な
お、ステップS38は必ずしも必要ではない。
【0044】ここで、ステップS32は減速度推定手段
を構成する。ステップS33は実減速度演算手段を構成
する。ステップS34は偏差演算手段を構成する。ステ
ップS31及びステップS36,及びステップS38は
診断禁止手段を構成する。ステップS35及びステップ
S37は第2診断許可手段を構成する。次に、上記構成
の装置における第1の車両運動制御コントローラでの圧
力センサ9の診断の有無の判定の作用などについて説明
する。
【0045】上記構成のセンサ診断部1Cでは、ACC
用コントローラ2からの作動信号に基づいて、当該AC
C用コントローラ2での制動中か否かを判定して、原則
としてACC用コントローラ2での制動中であれば圧力
センサ9の診断を禁止する。しかし、上記作動信号に基
づきACC用コントローラ2での制動中と判定しても、
圧力センサ9の検出値に基づく推定減速度と実際の減速
度との偏差から実際にACC用コントローラ2での制動
中と判定できれば、通信障害が無いと判断し、ACC用
コントローラ2による制動中でも圧力センサ9の診断を
許可する。この結果、ACC用コントローラ2による制
動中であってもVDC用コントローラ1で圧力センサ9
の診断が行われ、当該VDC用コントローラ1での制動
制御の信頼性が向上する。
【0046】また、通信障害によって、ACC用コント
ローラ2での制動が完了したのに、作動信号がオンのま
まに固定していても、運転者の制動要求によって所要以
上の制動が行われれば、実施に制動が行われていると判
断し圧力センサ9の診断が行われる。これによって、上
記作動信号が作動側で固定しても、運転者による制動要
求があるたびに圧力センサ9の診断が行われることから
VDC用コントローラ1による車両運動制御の信頼性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る装置構成を
説明するための図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係VDC用コン
トローラを説明するブロック図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係る診断判定部
の処理を説明する図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係る診断実行部
の処理を説明する図である。
【図5】本発明に基づく第2実施形態に係る診断判定部
の処理を説明する図である。
【図6】前軸の制動圧と後軸の制動圧との関係の一例を
示す図である。
【符号の説明】
1 VDC用コントローラ 1A マスタシリンダ推定部 1B 車両運動制御部 1C センサ診断部 1D 診断判定部 1E 診断実行部 2 ACC用コントローラ 3 前輪 4 後輪 5 ディスクブレーキ 6 制動用アクチュエータ 7 油圧経路 8 制動力コントローラ 9 圧力センサ 10 エンジン 11 エンジン出力コントローラ 12 自動変速機 13 変速機コントローラ 14 車輪速センサ 15 操舵角センサ 16 スロットルセンサ 17 ブレーキスイッチ 18 ヨーレートセンサ 19 横Gセンサ 20 レーダーセンサ 21 レーダー制御装置 22 警告・表示装置 30 通信線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪に制動を加える制動用アクチュエー
    タと、その制動用アクチュエータによる制動圧を検知す
    る圧力センサと、該圧力センサの検出値が入力されて上
    記制動用アクチュエータに制御指令を出力する第1の車
    両運動制御コントローラと、上記圧力センサの検出値が
    入力されて上記制動用アクチュエータに制御指令を出力
    する第2の車両運動制御コントローラとを備え、上記第
    1の車両運動制御コントローラと上記第2の車両運動制
    御コントローラとの間でデータの通信が行われ、上記第
    1の車両運動制御コントローラで上記圧力センサの診断
    を実行するか否かを判定する車両の圧力センサ診断判定
    装置であって、 運転者からの制動要求の有無を検出する制動要求検出手
    段と、 上記第2の車両運動制御コントローラから送信された信
    号に基づき、当該第2の車両運動制御コントローラから
    の制動指令によって制動作動中と判定したら、圧力セン
    サの診断を禁止させる診断禁止手段と、 上記診断禁止手段によって診断禁止と判定されていると
    きに作動し、上記制動要求検出手段によって制動要求有
    りと判断された場合に、圧力センサの診断を許可する第
    1診断許可手段とを備えることを特徴とする車両の圧力
    センサ診断判定装置。
  2. 【請求項2】 車輪に制動を加える制動用アクチュエー
    タと、その制動用アクチュエータによる制動圧を検知す
    る圧力センサと、該圧力センサの検出値が入力されて上
    記制動用アクチュエータに制御指令を出力する第1の車
    両運動制御コントローラと、上記圧力センサの検出値が
    入力されて上記制動用アクチュエータに制御指令を出力
    する第2の車両運動制御コントローラとを備え、上記第
    1の車両運動制御コントローラと上記第2の車両運動制
    御コントローラとの間でデータの通信が行われ、上記第
    1の車両運動制御コントローラで上記圧力センサの診断
    を実行するか否かを判定する車両の圧力センサ診断判定
    装置であって、 上記圧力センサが出力した制動圧に基づいて車両の減速
    度を推定する減速度推定手段と、車両の実際の減速度を
    演算する減速度演算手段と、上記減速度推定手段が推定
    した減速度と減速度演算手段が演算した減速度との偏差
    を演算する偏差演算手段と、 上記第2の車両運動制御コントローラから送信された信
    号に基づき、当該第2の車両運動制御コントローラから
    の制動指令によって制動作動中と判定したら、圧力セン
    サの診断を禁止させる診断禁止手段と、 上記診断禁止手段によって診断禁止と判定されていると
    きに作動し、上記偏差演算手段が演算した偏差から制動
    状態であると推定した場合に圧力センサの診断を許可す
    る第2診断許可手段とを備えることを特徴とする車両の
    圧力センサ診断判定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006298184A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Advics:Kk 車両用ブレーキ制御装置
JP2008006994A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Toyota Motor Corp 車両用情報提供装置

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