JP2006276843A - クリーニングブレード、並びに、これを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、並びに、これを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐磨耗性、耐欠け性に優れ、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレードを提供すること。
【解決手段】被クリーニング部材表面に当接し、被クリーニング部材表面をクリーニングし、少なくとも被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が下式(1)〜(3)を満たすクリーニングブレードである。
・式(1) 3.92≦M≦29.42
・式(2) 0<α≦0.294
・式(3) S≧250
〔式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法による画像の形成を行う複写機等に用いられるクリーニングブレード、並びに、これを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
一般に、電子写真法又は静電記録法等における画像の形成は、感光体等の像担持体上に静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成し、続いて、このトナー像を記録媒体上に転写、定着することにより行われる。この種の作像方式を利用する画像形成装置には、通常、トナー像の転写後の像担持体上に残留するトナーを清掃するために、クリーニング装置が設けられる。
クリーニング装置には各種方式のものが知られているが、代表的には、像担持体にクリーニングブレード(通常弾性を有する当接板を使用)を接触するように配置し、像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで掻き取るブレードクリーニング方式が採用されることが多い。
また、低中速機では、像担持体の帯電部材として帯電ロールのような接触型の帯電装置が汎用されている。接触型の帯電装置が汎用される理由は、いわゆるコロトロン帯電を利用したような非接触型の帯電装置と比較して、オゾンの発生量がきわめて少ないために環境にやさしく、またオゾンフィルターやエアーブローも不要であるために小型・低コストであるためである。
一方で、接触型の帯電装置は、感光体への放電生成物の付着量がコロトロン帯電を利用したような非接触型の帯電装置に比べて非常に多いという問題がある。これは、放電生成物の発生する絶対量に関しては、接触型の帯電装置は、非接触型帯電装置に比べて少ないものの、放電領域が感光体との極近傍であるためである。このため接触型の帯電装置とクリーニングブレードとを組み合わせて用いた場合、摩擦係数の増大によるクリーニングブレードの磨耗、欠け、捲れや、感光体駆動系のトルク上昇という問題が生じる。
これらの問題を防止するため、従来より、像担持体表面の放電生成物を除去し、クリーニングブレードとの摩擦力を低減する装置が提案されている。例えば、磁気ブラシや研磨剤を含有したスポンジロールで像担持体表面を摺擦して放電生成物を除去する方法(特許文献1,2参照)が提案されている。また、クリーニングブレードの像担持体と当接する部分に低摩擦で高硬度の材料を用いる方法(特許文献3参照)や、クリーニングブレードの像担持体と当接する部分に高モジュラス(高硬度)の材料を用いる方法(特許文献4参照)などのように、クリーニングブレードの材料自体で耐磨耗性を向上させる方法が提案されている。
また、磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を用いる二成分現像方式を用いる場合、トナーの現像は、現像ロールに所定の現像バイアスを印加し、現像ロールと像担持体との間に現像電界を作用させることで静電潜像にトナーを転移させるが、このようなプロセスにおいて、磁性キャリアの一部が静電吸引力によって像担持体表面に転移してしまうという所謂BCO(Bead Carry Over)と呼ばれる現象が生ずることがある。
一方、現像剤の製造工程や現像装置内で発生した微粉キャリア(破砕されたキャリア)は、略球形状の正常なキャリアとは異なり、鋭利な破片形状の場合が多い。従って、BCOが発生するとトナー像を被転写材に転写する際に、転写電界や、像担持体と被転写材との間の転写圧力を受けることにより、微分キャリアが像担持体表面に埋没し易くなると共に、像担持体表面に付着するとそのまま固着してしまう。
このような像担持体表面に付着したキャリアは、像担持体の回転に伴い、像担持体表面と当接するクリーニングブレードと繰り返し接触するため、クリーニングブレードのエッジ欠けが生じる。これを防止するため、従来より、像担持体表面に付着したキャリアを捕集する装置が提案されている。例えば、捕集部材と感光体との間に電界を形成してキャリアを捕集する装置(特許文献5参照)や、磁気的吸引力によりキャリアを捕集する装置(特許文献6,7参照)が提案されている。
特開平10−143039号公報 特開平1−090479号公報 特開2001−343874号公報 特開2003−241599号公報 特開昭62−262074号公報 特開平3−120577号公報 実公昭53−32599号公報
しかしながら、画像形成装置に、クリーニングブレードの耐磨耗性を向上させる目的で放電生成物を除去する手段を付加したり、BCOの発生に伴い像担持体表面に付着し、エッジ欠けの原因ともなる微粉キャリアを捕集する目的でキャリア捕集手段を付加することは、小型化、低コスト化の観点からは好ましくない。また、特に、鋭利な破片形状のキャリアが、トナー像の転写に際して像担持体表面へ移着して埋没することも回避する必要がある。この場合、現像工程から転写工程の間において、像担持体上に現像されたトナー像を乱すことなく、像担持体表面に付着した鋭利な破片形状のキャリアを除去しなければならない。
それゆえ、像担持体に付着した小粒径で鋭利な破片形状のキャリアを捕集するためには、正常な粒径のキャリアを捕集する場合と比べて、より強力な磁界ないし電界が必要となる。より強力な磁界ないし電界を実現するためには、捕集手段を感光体により近づけることが必要である。しかし、捕集手段を感光体に単に近づけただけでは、捕集したキャリアが、搬送中に像担持体上のトナー像を擦ってしまうため、トナー像を乱さずに像担持体上に移着したキャリアを完全に除去することは非常に困難である。
一方、クリーニングブレードの耐磨耗性を向上させるために、像担持体に当接する部分の材料として、高硬度や高モジュラスな材料を採用すると、一般的には耐性は向上するが弾性が低下する。弾性が低下するとは、ゴムらしさが無くなり伸び難くなることである。伸び難くなる為、BCOの発生に伴い像担持体表面に埋没したキャリア片などの異物が、クリーニングブレードのエッジと像担持体表面との当接部を通過する際、異物がエッジを変形させる力に追従して、エッジ先端が変形することが出来ずに欠け易くなってしまう。
従って、クリーニングブレードのエッジ欠けを防止するためには、クリーニングブレードのエッジと像担持体表面との当接部を異物が通過する際に、エッジ先端が変形する(伸びる)ようなある程度低硬度の材料で、エッジ先端部が構成されていることが有利である。しかし、このような低硬度の材料では、耐磨耗性に劣るため、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができない。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、耐磨耗性および耐欠け性の双方共に優れ、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレード、並びに、これを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1>
被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードにおいて、
少なくとも前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が、下式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするクリーニングブレードである。
・式(1) 3.92≦M≦29.42
・式(2) 0<α≦0.294
・式(3) S≧250
〔但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<2>
前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする<1>に記載のクリーニングブレードである。
<3>
前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする<1>または<2>に記載のクリーニングブレードである。
<4>
温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載のクリーニングブレードである。
<5>
前記材料が、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料であり、
前記ハードセグメントを構成する材料および前記ソフトセグメントを構成する材料の総量に対して、前記ハードセグメントを構成する材料の重量比が46〜96重量%の範囲内であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載のクリーニングブレードである。
<6>
前記ハードセグメントが、ポリウレタン樹脂を含むことを特徴とする<5>に記載のクリーニングブレードである。
<7>
前記ソフトセグメントが、イソシアネート基に対して反応可能な官能基を有する樹脂を含み、
前記樹脂の、ガラス転移温度が0℃以下、25℃における粘度が600〜35000mPa・s範囲内、重量平均分子量が700〜3000の範囲内であることを特徴とする<5>に記載のクリーニングブレードである。
<8>
前記樹脂が、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂を含むことを特徴とする<7>に記載のクリーニングブレードである。
<9>
前記樹脂が、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂を含むことを特徴とする<7>に記載のクリーニングブレードである。
<10>
前記樹脂が、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含むことを特徴とする<7>に記載のクリーニングブレードである。
<11>
前記被クリーニング部材表面に当接する層を含む2以上の層から構成される<1>に記載のクリーニングブレードであって、
前記被クリーニング部材表面に当接する層が、前記式(1)〜前記式(3)を満たす材料からなることを特徴とするクリーニングブレードである。
<12>
被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの少なくとも前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が、下式(4)〜(6)を満たすことを特徴とするクリーニング装置である。
・式(4) 3.92≦M≦29.42
・式(5) 0<α≦0.294
・式(6) S≧250
〔但し、式(4)〜(6)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<13>
前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする<12>に記載のクリーニング装置である。
<14>
前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする<12>または<13>に記載のクリーニング装置である。
<15>
温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする<12>〜<14>のいずれか1つに記載のクリーニング装置である。
<16>
像担持体と、前記像担持体表面に当接し、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記クリーニングブレードの少なくとも前記像担持体表面と当接する部分の材料が、下式(7)〜(9)を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジである。
・式(7) 3.92≦M≦29.42
・式(8) 0<α≦0.294
・式(9) S≧250
〔但し、式(7)〜(9)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<17>
前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする<16>に記載のプロセスカートリッジである。
<18>
前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする<16>または<17>に記載のプロセスカートリッジである。
<19>
温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする<16>〜<18>のいずれか1つに記載のプロセスカートリッジである。
<20>
前記像担持体の表面が、フッ素系樹脂を含む層からなることを特徴とする<16>〜<19>のいずれか1つに記載のプロセスカートリッジである。
<21>
前記像担持体の表面が、電荷輸送能を有する構造単位、および、架橋構造を有する樹脂を含む層からなることを特徴とする<16>〜<19>のいずれか1つに記載のプロセスカートリッジである。
<22>
被クリーニング部材と、該被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置とを、各々1つ以上含む画像形成装置において、
前記1つ以上のクリーニング装置の少なくともいずれか1つが、前記1つ以上の被クリーニング部材のいずれか1つの被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が下式(10)〜(12)を満たすクリーニングブレードを具備したクリーニング装置であることを特徴とする画像形成装置である。
・式(10) 3.92≦M≦29.42
・式(11) 0<α≦0.294
・式(12) S≧250
〔但し、式(10)〜(12)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<23>
前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする<22>に記載の画像形成装置である。
<24>
前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする<22>または<23>に記載の画像形成装置である。
<25>
温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする<22>〜<24>のいずれか1つに記載の画像形成装置である。
以上に説明したように本発明によれば、耐磨耗性および耐欠け性の双方共に優れ、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレード、並びに、これを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することができる。
(クリーニングブレード)
本発明のクリーニングブレードは、被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードにおいて、少なくとも前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が、下式(1)〜(3)を満たすことを特徴とする。
・式(1) 3.92≦M≦29.42
・式(2) 0<α≦0.294
・式(3) S≧250
但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。
本発明のクリーニングブレードは、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料(以下、当該部分を「エッジ部」あるいは「エッジ先端」と称し、当該部分を構成する材料を「エッジ部材料」あるいは「エッジ先端材料」と称す場合がある)が、式(1)を満たすため、良好なクリーニング性を発揮しつつ、耐磨耗性にも優れる。
100%モジュラスMが、3.92MPa(40kgf/cm2)未満の場合には、耐磨耗性が不充分となり、長期に渡り良好なクリーニング性を維持することができない。また、29.42MPa(300kgf/cm2)を超える場合には、エッジ部材料が硬過ぎるため、被クリーニング部材に対する追従性が悪化し、良好なクリーニング性を発揮できない。加えて、被クリーニング部材表面を傷つけやすくなる場合がある。
なお、100%モジュラスMは、5〜20MPaの範囲内であることが好ましく、6.5〜15MPaの範囲内であることがより好ましい。
また、エッジ部材料が、式(2)および式(3)を満たすため、耐欠け性に優れる。
式(2)に示されるαが0.294を超える場合、エッジ部材料の柔軟性に欠ける。それゆえ、BCOの発生に伴い、像担持体表面に埋没・固着した異物等のように、被クリーニング部材表面に存在する異物、特に表面に埋没・固着した異物が、被クリーニング部材とクリーニングブレードとの当接部を繰り返し通過することにより、クリーニングブレードのエッジ先端に大きな応力が繰り返し加わった際に、この応力を効率的に分散できるように変形できないため、比較的短期間の内にエッジ欠けが発生してしまう。従って、早期に欠けが発生するため、長期に渡って良好なクリーニング性を維持することができない。
なお、αは0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましく、物性上の限界下限値である0に近ければ近いほどよい。
さらに、式(3)に示される破断伸びSが250%未満である場合、上述したような被クリーニング部材表面の異物とエッジ先端が強い力で衝突した際に、エッジ先端が伸びて追従変形できなくなるため比較的短期間の内にエッジ欠けが発生してしまう。従って、早期に欠けが発生するため、長期に渡って良好なクリーニング性を維持することができない。
なお、破断伸びSは300%以上であることが好ましく、350%以上であることがよ
り好ましく、エッジ欠けに対しては大きい程好ましい反面、破断伸びSが500%より大きい場合は被クリーニング部材に対する追従性(密着性)が増し、被クリーニング部材との摩擦力が増大し、結果としてエッジ磨耗が増大し易くなる場合がある。それゆえ、エッジ磨耗の観点から破断伸びSは500%以下であることが好ましく、450%以下であることがより好ましく、400%以下であることが更に好ましい。
また、画像形成装置のクリーニングブレード周辺温度つまり使用環境温度は概ね10〜60℃の範囲である。従って、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度Tgが使用環境温度を上回るとゴムらしさが無くなりクリーニングブレードの当接圧が安定しなくなる場合がある。それゆえ、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度Tgは使用環境温度の下限値(10℃)以下であることが好ましい。
一方、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料の反発弾性Rは、当該材料のガラス転移温度Tgが10℃以下である場合、低温程反発弾性は小さくなる傾向にある。特に、反発弾性Rが10%未満ではエッジ先端のスティック&スリップ挙動が鈍くなり、ある当接姿勢で変形した状態で摺擦する部分が発生し易くなる場合がある。
スティック&スリップ挙動により当接姿勢が解放されない場合には、エッジ先端の姿勢が保たれたまま摺擦が起こるため、局所的な塑性変形が発生しやすくなる。このような局所的な塑性変形が発生すると、エッジ先端と被クリーニング部材との密着性が低下し、クリーニング不良が発生し易くなる場合がある。このような局所的な塑性変形を抑制する為にはエッジ先端は常にスティック&スリップ挙動が行われている事が好ましく、そのためには、使用環境温度の実質的な下限値である温度10℃以上の環境下において、反発弾性Rは、10%以上であることが好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましい。
なお、式(1)に示す100%モジュラスMは、JISK6251に準拠して、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測し、100%歪み時の応力より求めた。尚、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマを用いた。
また、式(2)に示すαは、応力−歪曲線から求められるものであるが、ここで、応力および歪量は以下に説明する手順・方法により求めたものである。すなわち、JISK6251に準拠して、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測し、100%歪み時の応力と200%歪み時の応力より求めた。尚、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマを用いた。
さらに、本発明において、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度や、後述するソフトセグメント材料やハードセグメント材料のガラス転移温度は、粘弾性測定装置により温度分散を測定し、tanδ(損失正接)のピーク温度として求めた。
ここで、tanδ値は、以下に説明する貯蔵及び損失弾性率から導かれるものである。
線形弾性体に、正弦波の歪みを定常振動的に与えたとき、応力は式(4)で表される。
|E*|は複素弾性率と呼ばれる。また、レオロジー学の理論より、弾性体成分は式(5)、及び粘性体成分は式(6)で表される。ここで、E’は貯蔵弾性率、E’’は損失弾性率と呼ばれる。δは応力と歪みとの位相差角を表し、”力学的損失角”と呼ばれるものである。
tanδ値は、式(7)の様にE”/E’で表され、”損失正弦”と呼ばれるものであり、その値が大きい程、その線形弾性体は、ゴム弾性を有するものとなる。
・式(4) σ=|E*|γcos(ωt)
・式(5) E’=|E*|cosδ
・式(6) E”=|E*|sinδ
・式(7) tanδ=E”/E’
tanδ値は、レオペクトラ−DVE−V4(レオロジ−(株)製)によって静止歪み5%、10Hz 正弦波引張加振を温度範囲−60〜100℃で測定した。
以上に説明したように本発明のクリーニングブレードは、耐磨耗性および耐欠け性の双方共に優れ、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができる。
このため、BCOの発生に伴い、像担持体表面に埋没・固着した異物等のように、被クリーニング部材表面に存在する異物、特に表面に埋没・固着した異物に対応するために、従来のように画像形成装置内に別途耐磨耗性や耐欠け性を向上させるための装置を新たに設ける必要が無いため、装置の大型化・高コスト化を防止できる。
加えて、クリーニングブレードの寿命が長くなるため、本発明のクリーニングブレードを具備したプロセスカートリッジや、クリーニング装置、画像形成装置の長寿命化や、メンテナンスコストの低減が容易である。特に、表面の耐磨耗性を向上させた像担持体および本発明のクリーニングブレードの双方を具備したプロセスカートリッジや、画像形成装置であれば、上述したメリットをより一層享受することができる。
本発明のクリーニングブレードにおいては、少なくともエッジ部材料が式(1)〜(3)を満たす材料から構成されるが、エッジ部のみならず、その他の部分が式(1)〜(3)を満たす材料から構成されていてもよい。
また、式(1)〜(3)を満たす材料は、エラストマー材料であれば特に限定されないが、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料であることが特に好ましい。エラストマー材料が、ハードセグメントおよびソフトセグメントの双方を含むことにより、式(1)〜(3)に示す物性を満たすことが容易となり、耐磨耗性および耐欠け性の双方を、より高いレベルで両立させることができるためである。
なお、「ハードセグメント」および「ソフトセグメント」とは、エラストマー材料中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
ここで、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料のガラス転移温度は、−50〜30℃の範囲内であることが好ましく、−30〜10℃の範囲内であることが好ましい。ガラス転移温度が30℃を超えると、クリーニングブレードを使用する実用温度域において脆化が起こる場合がある。また、ガラス転移温度が−30℃未満では、実使用領域において十分な硬度、応力が得られない場合がある。
従って、上述したガラス転移温度を実現するためには、エラストマー材料のハードセグメントを構成する材料(以下、「ハードセグメント材料」と称す場合がある)のガラス転移温度は、30〜100℃の範囲内であることが好ましく、35〜60℃の範囲内であることがより好ましく、ソフトセグメントを構成する材料(以下、「ソフトセグメント材料」と称す場合がある)のガラス転移温度は、−100〜−50℃の範囲内であることが好ましく、−90〜−60℃の範囲内であることがより好ましい。
また、上述したようなガラス転移温度を有するハードセグメント材料およびソフトセグメント材料を用いる場合、ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料の総量に対するハードセグメントを構成する材料の重量比(以下、「ハードセグメント材料比」と称す場合がある)が46〜96重量%の範囲内であることが好ましく、50〜90重量%の範囲内であることがより好ましく、60〜85重量%の範囲内であることが更に好ましい。
ハードセグメント材料比が、46重量%未満の場合には、エッジ先端の耐磨耗性が不充分となり、早期に磨耗が起こることにより、長期に渡って良好なクリーニング性が維持できなくなる場合がある。また、ハードセグメント材料比が96重量%を超える場合には、エッジ先端が硬くなり過ぎて、柔軟性や伸張性が不充分となり、早期に欠けが発生することにより、長期に渡って良好なクリーニング性が維持できなくなる場合がある。
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との組み合わせとしては、特に限定されず、一方が他方に対して相対的に硬く、他方が一方に対して相対的に柔らかい組み合わせとなるように公知の樹脂材料から選択できるが、本発明においては、以下のような組み合わせが好適である。
すなわち、ハードセグメント材料としては、ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。この場合のポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、1000〜4000の範囲内であることが好ましく、1500〜3500の範囲内であることがより好ましい。
重量平均分子量が1000未満の場合は、クリーニングブレードが低温環境下で使用される場合にハードセグメントを構成するポリウレタン樹脂の弾性が失われるために、クリーニング不良が生じやすくなる場合がある。また、重量平均分子量が4000を超える場合は、ハードセグメントを構成するポリウレタン樹脂の永久歪みが大きくなり、エッジ先端が、被クリーニング部材に対して当接力を保持することができなくなり、クリーニング不良が生じる場合がある。
なお、上述したようなハードセグメント材料として用いられるポリウレタン樹脂としては、例えば、ダイセル化学社製、プラクセル205やプラクセル240などが挙げられる。
また、ハードセグメント材料としてポリウレタン樹脂を用いる場合のソフトセグメント材料としては、(1)イソシアネート基に対して反応可能な官能基を有する樹脂を用いることが好ましい。また、この樹脂の物性は、(2)ガラス転移温度が0℃以下、(3)25℃における粘度が600〜35000mPa・s範囲内、(4)重量平均分子量が700〜3000の範囲内であることが好ましい。これらの物性が満たされない場合には、クリーニングブレードを作製する際の成形性が不充分となったり、クリーニングブレード自体の特性が不充分となる場合がある。
なお、物性は、より好ましくは、ガラス転移温度が−10℃以下、25℃における粘度が1000〜3000mPa・s範囲内、重量平均分子量が900〜2800の範囲内である。また、クリーニングブレードを遠心成型を利用して作製する場合、25℃における粘度が600〜3500mPa・s範囲内であることが好ましい。
上記(1)〜(4)項に示す構造および物性を満たすソフトセグメント材料としては、公知の樹脂から適宜選択することができるが、少なくとも末端にイソシアネート基に対して反応可能な官能基を有する柔軟性のある樹脂であることが好ましい。また樹脂は、柔軟性の点から、直鎖構造を有する脂肪族系の樹脂であることが好ましい。具体例としては、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等を用いることが好ましい。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂としては、例えば、総研化学社製のアクトフロー(グレード:UMB−2005B、UMB−2005P、UMB−2005、UME−2005等)を挙げることができ、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂としては、例えば、出光興産社製、R−45HT等を挙げることができる。
また、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のように硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが好ましい。
このようなエポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くできるような構造(柔軟性骨格)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格や、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等を挙げることができるが、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。
また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内程度であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが好ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより好ましい。このような特性を有するエポキシ樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業製、EPLICON EXA−4850−150等を挙げることができる。
本発明のクリーニングブレードは、上述したように少なくともエッジ部分が、式(1)〜式(3)を満たす材料からなるものであれば特に限定されないが、全体がこのような材料から構成されていてもよい。また、クリーニングブレードが2以上の層を積層してなる場合には、被クリーニング部材表面に当接する層が式(1)〜式(3)を満たす材料からなることが好ましい。
本発明のクリーニングブレードの作製方法は、クリーニングブレードの作製に用いる原材料に応じて、従来公知の方法が利用でき、例えば、遠心成形や押し出し成形等を利用して、シートを形成し、所定の形状に切断加工したり、また、2つ以上のシートを貼り合わせたりすることによりクリーニングブレードを作製することができる。
なお、本発明のクリーニングブレードを利用して被クリーニング部材をクリーニングする場合、クリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、画像形成装置内において、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されず、例えば、中間転写体や、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール、像担持体からトナーを除去するクリーニングブラシからさらにトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられるが、本発明においては、像担持体であることが特に好ましい。
本発明のクリーニングブレードを用いれば、BCOの発生により像担持体表面に埋没・固着したようなキャリア片等の異物に起因する欠けの発生を抑制しつつ、上述したような各種の被クリーニング部材表面に付着したトナーや外添剤、放電生成物やタルク、紙粉などの付着物を、長期に渡って安定的にクリーニングすることができる。
(クリーニング装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置)
次に、本発明のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、および、画像形成装置について説明する。
本発明のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に当接し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本発明のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端が開口部側となるようにクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の異物を異物回収容器に導く搬送オーガを備えた構成などが挙げられる。また、本発明のクリーニング装置には、本発明のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
なお、本発明のクリーニングブレードを像担持体のクリーニングに利用する場合、画像形成時の像流れを抑制するためには、クリーニングブレードが像担持体に押し当てられる力NF(Normal Force)は2.0〜6.0gf/mmの範囲であることが好ましく、4.0〜5.0gf/mmの範囲であることがより好ましく、クリーニングブレード先端部が像担持体に食込む長さdが0.4〜1.6mmの範囲であることが好ましく、0.8〜1.4mmの範囲であることがより好ましく、クリーニングブレードと像担持体との接触部における角度W/A(Working Angle)が6.0〜14.0°の範囲であることが好ましく、8.0〜12.0°の範囲であることがより好ましく、クリーニングブレードの軸方向に1mm当たりのヤング率Eが60〜130gf/mm2の範囲であることが好ましく、90〜110gf/mm2の範囲であることがより好ましい。
クリーニングに際して、クリーニングブレードと像担持体との間に研磨剤や潤滑剤を介在させる場合に、上述した範囲内にNFや、食込み長さ、角度W/A、ヤング率Eを調整すれば、本発明のクリーニングブレードが像担持体の回転に追従してよく伸びる特性を示すことから、クリーニングブレードと像担持体の密着部に保持される研磨剤や潤滑剤の量を増加させることができる。
それゆえ、密着部に保持される研磨剤の量が増加すると、その結果として像ながれの原因である放電生成物のかきとり性を向上させることができ、また、密着部に保持される潤滑剤の量が増加すると、その結果として放電生成物かきとり性を向上させるだけでなく、ブレード先端部と感光体の磨耗を低減することも可能である。
なお、研磨剤や潤滑剤の供給源としては、トナーに外添した研磨剤や潤滑剤や、像担持体に当接するブラシなどの媒体に接触する固形研磨剤などが利用できる。
また、像担持体の回転方向に対して、像担持体のクリーニングブレードが設けられた側よりも回転方向上流側で、且つ、トナー像の転写部よりも下流側の位置に、像担持体に当接するようにトナー保持部材を設けることが好ましい。
この場合、トナー保持部材と、このトナー保持部材に付着したトナーが像担持体表面の放電生成物を除去するために、放電生成物に起因する像ながれを著しく低減できる。また、クリーニングブレードと像担持体との摩擦を小さくするため、長期的にブレード磨耗を低減することができる。
なお、トナー保持部材は、像担持体の回転方向に対して平行または直角に振動させることが好ましい。トナー保持部材が振動することで放電生成物がより効率的に除去され、像ながれをより一層抑制することができる。
さらに、像担持体の回転方向に対して、像担持体表面のトナー保持部材が設けられた側よりも回転方向下流側で、且つ、クリーニングブレードが設けられた回転方向上流側の領域にトナー溜まりを形成することも好適である。これによりトナー溜り中のトナーが放電生成物を吸着するため、像ながれをより一層抑制することができる。
トナー保持部材の像担持体と接触する部分を構成する材料としては、例えば不織布やブラシなどを利用でき、その他の繊維からなる布などを用いてもよい。不織布を利用する場合、不織布の下部にスポンジを貼り付けさらにそのスポンジをSUSや金属の軸などに固着させて用いるが、不織布をロール状にしたものでもよい。
トナー保持部材を振動させる動力としては、モーターなどの外部動力源を用いてもよいし、あるいは像担持体やその他画像形成装置の駆動力をギアなどを介してトナー保持部材に伝達してもよい。なお、振動の周期は、トナーがトナー保持部材から離れないように、0.1秒から5秒が好ましい。
また、トナー溜まりは、クリーニングブレードが、重力のかかる向きに対して上方を向くように金属製の板バネを介してクリーニング装置本体に固定されているような場合には、板金にポリエステルなどの樹脂からなるテープをクリーニングブレードの軸方向に一様に貼り付けることにより形成できる。ここで、テープの先端は、クリーニングブレード先端よりも突出するように取り付ける。
これにより、クリーニングブレードで除去されたトナーは上記テープで仕切られた領域に溜り、一定量以上のトナーが、この仕切られた領域に溜ると像担持体に接触する。
このようにトナー溜まりに蓄積したトナーは、その一部が像担持体に接触し、像担持体表面の放電生成物を吸着するため、その結果として放電生成物に起因する像ながれをよく性できる。
なお、上記テープの材料、長さ、あるいは厚さを変えることでトナー溜りのトナー保持量を調整することができ、また、テープにトナーが抜ける穴を設けることによりトナー溜りのトナーを循環させて、随時新しく突入してきたトナーによりトナー溜りを形成することで放電生成物のかきとり性を向上させることもできる。また、トナー溜りによる放電生成物に対するかきとり性を積極的に利用する場合には、トナー保持部材の像担持体への押付け力を小さくして、トナー保持部材とトナー溜りとで放電生成物を所定量だけ除去してもよい。
一方、像担持体の帯電は、帯電ロールなどの帯電手段による放電を利用して行われ、像担持体表面を所定の電位に帯電させるために要する放電量は、像担持体の膜厚、画像形成装置周辺の温湿度に依存して変化する。
像担持体の膜厚については、一般的に小さいほどある特定の帯電電位を得るための放電量は小さくなるため、膜厚に応じて放電量を調整することで放電生成物の発生量を必要最低限に抑えることが可能である。また、温度が高い、湿度が高いほどある特定のある特定の帯電電位を得るための放電量は小さくなるため、温度あるいは湿度に応じて放電量を調整することで放電生成物の発生量を必要最低限に抑えることが可能である。放電量を規定するのは、帯電手段として用いられるスコロトロンや帯電ロールの交流電流Iacである。
したがって、像担持体の膜厚や温湿度を何らかの手段で検知して、その結果を元に必要最低限の放電量を規定することで像流れの発生の原因となる放電生成物の発生量を抑制することも有効である。これにより、像流れが発生しても比較的程度が軽くなる上に、このような状況で本発明のクリーニングブレードを利用すれば、像流れを顕著に抑制することも容易である。
一方、本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、この像担持体表面をクリーニングする本発明のクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着可能なものであれば特に限定されない。また、本発明の画像形成装置は、画像形成装置内に配置される像担持体や、中間転写体等の1つ以上の被クリーニング部材の少なくともいずれか1つをクリーニングするために、本発明のクリーニング装置が少なくとも1つ以上設けられたものであれば特に限定されない。例えば、各色のトナーに対応した像担持体を有するいわゆるタンデム機であれば、各々の像担持体毎に本発明のクリーニング装置を設けることができる。加えて、本発明のクリーニング装置の他に、クリーニングブラシ等も必要に応じて併用してもよい。
−像担持体(感光体)−
プロセスカートリッジや画像形成装置に用いられる像担持体としては、有機感光体や、アモルファスシリコン感光体やセレン系感光体などの無機系の感光体など公知の感光体を用いる事ができるが、コスト、製造性および廃棄性等の点で優れた利点を有する有機感光体が好適に用いられる。
有機感光体としては、導電性基体上に少なくとも感光層が設けられた構成を有するものであれば特に限定されないが、本発明においては、導電性基体上に、電荷発生層と電荷輸送層とこの順に積層した機能分離型の感光層を有する有機感光体であることがクリーニング性の効果の発現に好適である。また、感光層の表面には必要に応じて表面保護層を設けたり、感光層と導電性基体や、感光層と表面保護層との間に必要に応じて中間層を設けることもできる。
導電性基体としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、ニッケル等の金属ドラム;シート、紙、プラスチック、ガラス等の基材上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着したもの;酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属化合物を上記基材に蒸着したもの;金属箔を上記基材にラミネートしたもの;カーボンブラック、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅等を結着樹脂に分散し、上記基材に塗布することによって導電処理したもの等が挙げられる。また、導電性基体の形状は、ドラム状、シート状、プレート状のいずれであってもよい。
また、導電性基体として金属製パイプ基体を用いる場合、当該金属製パイプ基体の表面は素管のままのものであってもよいが、予め表面処理により基体表面を粗面化しておくことも可能である。かかる粗面化により、露光光源としてレーザービーム等の可干渉光源を用いた場合に、感光体内部で発生し得る干渉光による木目状の濃度ムラを防止することができる。表面処理の方法としては、鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニング等が挙げられる。
特に、感光層との密着性向上や成膜性向上の点では、例えば、アルミニウム基体の表面に陽極酸化処理を施したものを導電性基体として用いることが好ましい。
電荷発生層は、電荷発生材料を真空蒸着法により蒸着させて形成するか、有機溶剤及び結着樹脂を含む溶液を塗布することにより形成される。
電荷発生材料としては、非晶質セレン、結晶性セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他のセレン化合物;セレン合金、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導電体;又はこれらを色素増感したもの、無金属フタロシアニン,チタニルフタロシアニン,銅フタロシアニン,錫フタロシアニン,ガリウムフタロシアニンなどの各種フタロシアニン化合物;スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料;又は染料が用いられる。
また、これらの有機顔料は一般に数種の結晶型を有しており、特にフタロシアニン化合物ではα型、β型などをはじめとしてさまざまな結晶型が知られているが、目的にあった感度その他の特性が得られる顔料であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることが可能である。
なお、上述した電荷発生材料の中でも、フタロシアニン化合物が好ましい。この場合、感光層に光が照射されると、感光層に含まれるフタロシアニン化合物がフォトンを吸収してキャリアを発生させる。このとき、フタロシアニン化合物は、高い量子効率を有するため、吸収したフォトンを効率よく吸収してキャリアを発生させることができる。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、以下のものを例示することができる。即ちビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプなどのポリカーボネート樹脂およびその共重合体、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどである。
これらの結着樹脂は、単独であるいは2種以上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結着樹脂との配合比(電荷発生材料:結着樹脂)は、重量比で、10:1〜1:10の範囲が望ましい。また電荷発生層の厚みは、一般には0.01〜5μmの範囲内であることが好ましく0.05〜2.0μmの範囲内であることがより好ましい。
また電荷発生層は、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。電荷発生層に用いられる電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピークリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などを挙げることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特によい。
電荷発生材料を樹脂中に分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、ダイノーミル、サンドミル、コロイドミルなどの方法を用いることができる。
電荷発生層を形成する為の塗布液の溶媒として公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
電荷輸送層としては、公知の技術によって形成されたものを使用できる。電荷輸送層は、電荷輸送材料と結着樹脂とを用いて形成されていてもよく高分子電荷輸送材を用いて形成されていてもよい。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物があげられる。
これらの電荷輸送材料は単独または2種以上混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送材料は単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、モビリティーの観点から、例えば、以下の構造式(1)〜(3)に示す材料を利用することが好ましい。
Figure 2006276843
構造式(1)中、R14は、水素原子またはメチル基を示す。また、nは1又は2を意味する。Ar6及びAr7は置換又は未置換のアリール基あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わし、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜5の範囲のアルキル基、炭素数が1〜5の範囲のアルコキシ基、又は炭素数が1〜3の範囲のアルキル基で置換された置換アミノ基を示す。
Figure 2006276843
構造式(2)中R15、R15'は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、を表わす。R16、R16'、R17
、R17'は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基、あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わす。
なお、構造式(1)および構造式(2)の置換基において、R18、R19、R20は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基を表す。mおよびnは0〜2の整数である。
Figure 2006276843
構造式(3)中、R21は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、または、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表す。
22、R23は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基を表す。
なお、構造式(1)〜構造式(3)の置換基において、Arは、置換又は未置換のアリール基を表す。
さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材など高分子電荷輸送材を用いることもできる。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送材を単独で用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、とくに好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも電荷輸送層として使用可能であるが、上記結着樹脂と混合して電荷輸送層を形成してもよい。
電荷輸送層の厚みは一般的には、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。さらに電荷輸送層を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。
また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。本発明に用いる感光体に使用可能な電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(I)で示される化合物をあげることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
また、像担持体の最表面は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂粒子を含む層からなるものや、架橋構造を有する樹脂を含む層からなるものであることが好ましい。
像担持体の感光層が、導電性基体上に、電荷発生層と電荷輸送層とをこの順に積層した機能分離型の感光層である場合、電荷輸送層中にフッ素系樹脂粒子が含まれていてもよく、また、電荷輸送層上に設けた表面保護層に架橋構造を有する樹脂が含まれていてもよい。
像担持体表面にフッ素系樹脂粒子を含む電荷輸送層を設けた場合、クリーニングブレードと像担持体表面との摩擦力を低減することによって像担持体表面の傷や磨耗、クリーニングブレードのエッジ先端の摩滅や欠けを抑制し、像担持体の長寿命化がより計れると共に、長期使用での像担持体とクリーニングブレードとの空隙を抑制可能となり、よりクリーニング性能の長寿命化を得ることが可能となる。
フッ素系樹脂粒子が電荷輸送層中に添加される場合の含有量は、電荷輸送層を構成する材料全量に対し、0.1〜40重量%が好ましく、1〜30重量%がより好ましく、特には3〜10重量%が好ましい。含有量が0.1重量%未満ではフッ素系樹脂粒子の分散による摩擦低減効果が、像担持体の帯電器が接触型帯電器である場合には不充分となる場合がある。一方、40重量%を越えると電荷輸送層の光透過性及び電荷輸送性が顕著に低下し、かつ、繰返し使用による残留電位の上昇が生じる場合がある。
なお、本発明で用いることができるフッ素系樹脂粒子としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂およびそれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが望ましいが、特に、4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
また、フッ素系樹脂粒子の一次平均粒径は0.05〜1μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。一次平均粒径が0.05μmを下回ると分散時の凝集が進みやすくなる場合があり、1μmを上回ると画質欠陥が発生しやすくなる場合がある。
像担持体表面に架橋構造を有する樹脂を含む表面保護層を設ける場合、架橋構造を有する樹脂としては、架橋構造を有するフェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、シロキサン系樹脂等が挙げられる。これらの架橋構造を有する樹脂は優れた体磨耗性を有しているため、長期に渡って使用しても、像担持体表面の磨耗や傷の発生を抑制することができる。なお、架橋構造を有する樹脂は、さらに電荷輸送性材料を含むものであることがより好ましい。
架橋構造を有する樹脂としては種々の材料を用いることが出来るが、特性上フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン樹脂などが好ましく、特にシロキサン系樹脂からなるものが好ましい。このうち特に、一般式 (I)や(II)で示される化合物から誘導される構造を有するものが強度、安定性に優れ特に好ましい。
F−[D−Si (R2(3-a)ab (I)
一般式(I)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。
なお、一般式(I)中のDで示される可とう性サブユニットとしては、−(CH2)n−基を必ず含み、これに−COO−、−O−、−CH=CH−、−CH=N−基を組み合わせた2価の直鎖基であってもよい。なお、−(CH2)n−基のnは1〜5の整数を表す。また、Qで表される加水分解性基としては、−OR基(但し、Rはアルキル基を表す)を表す。
F−((X)nR1−ZH)m (II)
一般式(II)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R1はアルキレン基、Zは、−O−、−S−、−NH−、又は、−COO−、mは1〜4の整数を示す。Xは、−O−、又は、−S−を表し、nは0または1を示す。
一般式(I)、(II)で示される化合物のさらに好ましいものとして、有機基Fが特に下記一般式(III)で示されるものを用いたものを挙げることができる。
Figure 2006276843
一般式(III)中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基又はアリ−レン基を示し、且つ、Ar1〜Ar5のうち2〜4個は、一般式(I)中の−D−Si(R2(3-a)aで表される結合手を有する。Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
一般式(III) におけるAr1〜Ar4はそれぞれ独立に置換または未置換のアリール基を示し、具体的には、以下の構造群1に示されるものが好ましい。
Figure 2006276843
なお、構造群1中に示されるArは下記構造群2から選択されるものが好ましく、Z’は下記構造群3から選択されるものが好ましい
Figure 2006276843
Figure 2006276843
構造群1〜3中、R6 は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基から選択される。
7〜R13は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲンから選択される。
mおよびsは0または1を表わし、qおよびrは1から10の整数、tは1から3の整数を示す。ここで、Xは一般式(I)中に示した−D−Si(R2(3-a)aで表わされる基を示す。
また構造群3中に示されるWは下記構造群4で示されるものが好ましい。なお、構造群4中、s’は0〜3の整数を示す。
Figure 2006276843
また、一般式(III)におけるAr5の具体的構造としては、k=0の時は、上記構造群1に示したAr1〜Ar4のm=1の構造が、k=1の時は、上記構造群1に示したAr1〜Ar4のm=0の構造が挙げられる。
なお、一般式(III)で示される化合物の具体例としては、以下の表1〜7に示す化合物(III−1)〜(III−61)を挙げることができるが、本発明に用いられる一般式(III)で示される化合物は、これらのみに限定されるものではない。
また、表1〜7中の「Ar1」〜「Ar5」の欄に示される構造式中、ベンゼン環に結合する”−S”基は、表1〜7中の「S」の欄に示される一価の基(一般式(I)中の−D−Si(R2(3-a)aで表される構造に相当する基)を意味する。
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
一般式(II)の具体例としては、以下の(II)−1〜(II)〜26に示す化合物を挙げることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2006276843
Figure 2006276843
Figure 2006276843
また、強度、膜抵抗などの種々の物性をコントロールするために、下記一般式(IV)で示される化合物を添加することもできる。
Si (R2(4-c)c (IV)
一般式(IV)中、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、cは1〜4の整数を表わす。
一般式(VI)で示される化合物の具体例としては以下のようなシランカップリング剤があげられる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の四官能性アルコキシシラン(c=4);メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロオクチルトリエトシキシラン等の三官能性アルコキシシラン(c=3);ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等の二官能性アルコキシシラン(c=2);トリメチルメトキシシラン等の1官能アルコキシシラン(c=1)等をあげることができる。膜の強度を向上させるためには3および4官能のアルコキシシランが好ましく、可とう性、製膜性を向上させるためには2および1官能のアルコキシシランが好ましい。
また、主にこれらのカップリング材より作製されるシリコン系ハードコート剤も用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、およびAY42−440、AY42−441、AY49−208 (以上、東レダウコーニング社製)などを用いることができる。
また、強度を高めるために、一般式(V)に示すような2つ以上のケイ素原子を有する化合物を用いることも好ましい。
B−(Si(R2(3-a)a2 (V)
一般式(V)中、Bは2価の有機基、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
具体的には、以下の表8に示す材料を好ましいものとしてあげることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2006276843
さらに、膜特性のコントロール、液寿命の延長、などのため、アルコール系、ケトン系溶剤に可溶な樹脂を添加しても良い。このような樹脂としてはとしては、ポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタ−ル化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的で種々の樹脂を添加することができる。特にシロキサン系の樹脂の場合はアルコールに溶解する樹脂を加えることが好ましい。
アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマ−ルやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタ−ル樹脂が好ましい。
上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。添加量は1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜30重量%であり、5〜20重量%が最も好ましい。1重量%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40重量%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる恐れがある。また、それらの樹脂は単独で用いてもよいが、それらを混合して用いてもよい。
また、ポットライフの延長、膜特性のコントロールのため、下記一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物、もしくはその化合物からの誘導体を含有させることも出来る。
Figure 2006276843
一般式(VI)中、A1、A2はそれぞれ独立に一価の有機基を示す。
一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物として、市販の環状シロキサンをあげることができる。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサンなどのヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサンなどのビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等をあげることができる。これらの環状シロキサン化合物は単独で用いても良いが、それらを混合して用いても良い。
更に、感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカおよびシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。最表面層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から最表面層の全固形分中の0.1〜50重量%の範囲、好ましくは0.1〜30重量%の範囲で用いられる。
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、感光体の表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。本発明の感光体における最表面層中のシリコーン微粒子の含有量は、最表面層の全固形分中の0.1〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や”第8回ポリマー材料フォ−ラム講演予稿集 p89”に示される様な、前記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al23、SnO2−Sb23、In23−SnO2、ZnO−TiO2、ZnO−TiO2、MgO−Al23、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、In23、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物をあげることができる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノ−ル変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル等をあげることができる。
また、上記微粒子の保護層表面への露出率は40%以下であることが好ましい。前記範囲を超えると、粒子単体の影響が大きくなり、低抵抗化による画流れなど発生しやすくなる。前記範囲内の更に好ましい範囲は30%以下であり、表面に露出した粒子がクリーニング部材で効果的にリフレッシュされ、長期に渡り、感光体表面のトナー成分フィルミング抑制、放電生成物の除去、トルクの低減によるクリーニング部材の摩耗低減が維持される。
また、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用することもできる。可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
保護層にはヒンダ−トフェノール、ヒンダ−トアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。酸化防止剤としては以下のような化合物、例えばヒンダ−トフェノール系として「Sumilizer BHT−R」、「Sumilizer MDP−S」、「Sumilizer BBM−S」、「Sumilizer WX−R」、「Sumilizer NW」、「Sumilizer BP−76」、「Sumilizer BP−101」、「Sumilizer GA−80」、「Sumilizer GM」、「Sumilizer GS」以上住友化学社製、「IRGANOX1010」、「IRGANOX1035」、「IRGANOX1076」、「IRGANOX1098」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1141」、「IRGANOX1222」、「IRGANOX1330」、「IRGANOX1425WL」、「IRGANOX1520L」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」以上チバスペシャリティ−ケミカルズ社製、「アデカスタブAO−20」、「アデカスタブAO−30」、「アデカスタブAO−40」、「アデカスタブAO−50」、「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブAO−70」、「アデカスタブAO−80」、「アデカスタブAO−330」以上旭電化製、ヒンダートアミン系として「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」、「スミライザ−TPS」、チオエーテル系として「スミライザ−TP−D」、ホスファイト系として「マーク2112」、「マークPEP・8」、「マークPEP・24G」、「マークPEP・36」、「マーク329K」、「マークHP・10」が挙げられ、特にヒンダートフェノール、ヒンダートアミン系酸化防止剤が好ましい。さらに、これらは架橋膜を形成する材料と架橋反応可能な例えばアルコキシシリル基などの置換基で変性してもよい。
保護層の形成に用いるコーティング液や、このコーティング液作製時に触媒を添加もしくは用いることが好ましい。用いられる触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミンなどのアルカリ触媒、さらにいかに示すような系に不溶な固体触媒を用いることもできる。
例えば、アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバ−リスト15E(以上、ロ−ム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)などの陽イオン交換樹脂;アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ロ−ム・アンド・ハ−ス社製)などの陰イオン交換樹脂;Zr(O3PCH2CH2 SO3H)2 ,Th(O3PCH2CH2COOH)2などのプロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体;スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなどのプロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン;コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸などのヘテロポリ酸;ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸などのイソポリ酸;シリカゲル、アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなどの単元系金属酸化物;シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など複合系金属酸化物;酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなどの粘土鉱物;LiSO4 ,MgSO4などの金属硫酸塩;リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなどの金属リン酸塩;LiNO3 ,Mn(NO32などの金属硝酸塩;シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体などのアミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体;アミノ変性シリコーン樹脂などのアミノ基を含有するポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。
また、コーティング液の作製の際に、光機能性化合物、反応生成物、水、溶剤などに不溶な固体触媒を用いると、塗工液の安定性が向上する傾向にあるため好ましい。系に不溶な固体触媒とは、触媒成分が一般式(I)、(II)、(III)、(V)で示される化合物や、他の添加剤、水、溶剤等に不溶であれば特に限定されない。これらの固体触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100重量部に対して0.1〜100重量部が好ましい。また、これらの固体触媒は、前述の通り、原料化合物、反応生成物、溶剤などに不溶であるため、反応後、常法にしたがって容易に除去することができる。反応温度及び反応時間は原料化合物や固体触媒の種類及び使用量に応じて適宜選択されるものであるが、反応温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜70℃、より好ましくは15〜50℃であり、反応時間は好ましくは10分〜100時間である。反応時間が前記上限値を超えるとゲル化が起こりやすくなる傾向にある。
コーティング液作製工程において系に不溶な触媒を用いた場合は、強度、液保存安定性などを向上させる目的で、さらに系に溶解する触媒を併用することが好ましい。そのような触媒としては、前述のものに加え、アルミニウムトリエチレート、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブチレート)、モノ(sec−ブトキシ)アルミニウムジイソプロピレート、ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)、アルミニウムイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(トリフルオロアセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)等の有機アルミニウム化合物を使用することができる。
また、有機アルミニウム化合物以外には、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエ−ト、ジブチルスズジアセテート等の有機ズズ化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の有機チタニウム化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等のジルコニウム化合物;等も使用することができるが、安全性、低コスト、ポットライフ長さの観点から、有機アルミニウム化合物を使用するのが好ましく、特にアルミニウムキレート化合物がより好ましい。これらの触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.3〜10重量部が特に好ましい。
また、有機金属化合物を触媒として用いた場合は、ポットライフ、硬化効率の面から、ともに多座配位子を添加することが好ましい。このような多座配位子としては、以下に示すようなもの及びそれらから誘導されるものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
具体的には、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメチルアセトン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル類;ビピリジン及びその誘導体;グリシン及びその誘導体;エチレンジアミン及びその誘導体;8−オキシキノリン及びその誘導体;サリチルアルデヒド及びその誘導体;カテコ−ル及びその誘導体;2−オキシアゾ化合物等の2座配位子;ジエチルトリアミン及びその誘導体;ニトリロトリ酢酸及びその誘導体等の3座配位子;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びその誘導体等の6座配位子;等を挙げることができる。さらに、上記のような有機系配位子の他、ピロリン酸、トリリン酸等の無機系の配位子を挙げることができる。多座配位子としては、特に2座配位子が好ましく、具体例としては、上記の他、下記一般式(VII)で表される2座配位子が挙げられる。中でも下記一般式(VII)で表される2座配位子がより好ましく、下記一般式(VII)中のR5とR6とが同一のものが特に好ましい。R5とR6とを同一にすることで、室温付近での配位子の配位力が強くなり、コーティング液のさらなる安定化を図ることができる。
Figure 2006276843
一般式(VII)中、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、もしくはフッ化アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。
多座配位子の配合量は、任意に設定することができるが、用いる有機金属化合物の1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上、より好ましくは1モル以上とするのが好ましい。
コーティング液の製造は、無溶媒下で行うこともできるが、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;等の他、種々の溶媒が使用できる。このような溶媒としては、沸点が100℃以下のものが好ましく、任意に混合して使用することができる。溶媒量は任意に設定できるが、少なすぎると有機ケイ素化合物が析出しやすくなるため、有機ケイ素化合物1重量部に対し0.5〜30重量部、好ましくは、1〜20重量部とするのが好ましい。
コーティング液を硬化させる際の反応温度及び反応時間は特に制限されないが、得られるケイ素樹脂の機械的強度及び化学的安定性の点から、反応温度は好ましくは60℃以上、より好ましくは80〜200℃であり、反応時間は好ましくは10分〜5時間である。また、コーティング液の硬化により得られる保護層を高湿度状態に保つことは、保護層の特性の安定化を図る上で有効である。さらには、用途に応じてヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどを用いて保護層に表面処理を施して疎水化することもできる。
電荷輸送性を有し、且つ、架橋構造を有する樹脂も含む樹脂層は、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層として用いることもできる。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なっても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
単層型感光層の場合は、前記の電荷発生物質と結着樹脂とを含有して形成される。結着樹脂としては、前記電荷発生層および電荷輸送層に用いられる結着樹脂と同様のものを用いることができる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10から85重量%程度、好ましくは20から50重量%である。単層型感光層には、光電特性を改善する等の目的で電荷輸送物質や高分子電荷輸送物質を添加してもよい。その添加量は5〜50重量%とすることが好ましい。また、一般式(I)で示される化合物を加えてもよい。塗布に用いる溶剤や塗布方法は、上記と同様のものを用いることができる。膜厚は5〜50μm程度が好ましく、10〜40μmとするのがさらに好ましい。
−トナー−
本発明のプロセスカートリッジ及びクリーニング装置を配置した画像形成装置や、本発明の画像形成装置に用いられるトナーとしては、公知のトナーであれば特に限定されないが、トナーの形状係数SFが、140未満であることが好ましい。この形状係数SFが140以上になると、良好な転写性等が得られにくくなり、得られる画像の高画質化が困難となる場合がある。
なお、形状係数SFとは下式(9)で定義される値である。
・式(9) SF=ML2/(4A/π)
ここで、MLはトナーの最大長(μm)、Aはトナーの投影面積(μm2)を表す。
形状係数SFはルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて以下のように測定することができる。
まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定する。次に、個々のトナーについて、最大長の2乗/(4×投影面積/π)、すなわち、ML2/(4A/π)を算出し、これを平均した値を形状係数SFとして求めた。
一方、本発明に用いられるトナーは、高い画質を得るためには、その体積平均粒子径は好ましくは2〜8μmである。
本発明に用いられるトナーは、必須成分として結着樹脂及び着色剤を含有し、必要に応じて離型剤やその他の添加剤を含有したものである。その結着樹脂は、従来よりトナーに用いられている結着樹脂を用いることができ、特に制限されない。
結着樹脂としては、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン性不飽和酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物を挙げられる。
さらには、これら単独重合体、共重合体又は混合物に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
上記着色剤は、従来より公知の着色剤を用いることができ、特に制限されない。例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料などを1種又は2種以上を併せて使用することができる。
本発明に用いられるトナーに必要に応じて添加できる離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;シリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系又は石油系のワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらのうちの少なくとも1種をトナー粒子内に含有させるのがよい。
また、トナーには、上記成分の他に、さまざまな特性を制御するために、種々の成分を含有させることができる。例えば、磁性トナーとして用いる場合、磁性粉(例えばフェライトやマグネタイト)、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金又はこれら金属を含む化合物などを含有させることもできる。さらに必要に応じて、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物やトリフェニルメタン系顔料等の通常使用される帯電制御剤を適宜選択して含有させてもよい。
本発明に用いられるトナーを製造する方法は、特に制約されるものではないが、例えば、通常の粉砕法や、分散媒中で作製する湿式溶融球形化法や、懸濁重合、分散重合、乳化重合凝集法等の既知の重合法によるトナー製造法などを用いることができる。
また、本発明に用いられるトナーには、平均粒径10〜300nm程度のシリカおよびチタニア等の無機微粒子、0.2〜3μm程度の研磨剤、3〜15μm程度の潤滑剤を適宜量外添することができる。このようにして得られたトナーは、例えば、平均粒径35μmのフェライトビーズ等からなるキャリアと混合し二成分現像剤を得ることができる。
−クリーニングブレード、画像形成装置、クリーニング装置の具体例−
次に、本発明のクリーニングブレード、並びに、これを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図1中、21は本体ハウジング、22、22a〜22dは作像エンジン、23はベルトモジュール、24は記録材供給カセット、25は記録材搬送路、30は各感光体ユニット、31は感光体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a〜35dは、トナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61はフィードロール、62はテイクアウェイロール、63はレジストロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排出トレイ、71は手差し供給装置、72はフィードロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は張架ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図1に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の作像エンジン22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各作像エンジン22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録材(図示せず)が収容される記録材供給カセット24を配設すると共に、この記録材供給カセット24からの記録材の搬送路となる記録材搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施の形態において、各作像エンジン22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(図1中、不図示。後述する図2に示す帯電ロール32)と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂CRU:Customer Replaceable Unit)を構成している。
尚、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のCRUとしてもよいことは勿論である。また、図1中、符号35(35a〜35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
また、本実施の形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の張架ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。更に、中間転写ベルト230の最下流作像エンジン22dの下流側の張架ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像エンジン22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
また、記録材供給カセット24には記録材をピックアップするフィードロール61が設けられ、このフィードロール61の直後には記録材を送出するテイクアウェイロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給するレジストレーションロール(レジストロール)63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録材排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排出トレイ68に排出記録材が収容されるようになっている。
更に、本実施の形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録材はフィードロール72及びテイクアウェイロール62にて記録材搬送路25に向かって送出されるようになっている。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録材の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録材を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、適宜数の搬送ロール77にて内部の記録材戻し搬送路76に沿って記録材を搬送し、再度レジストロール63側へと供給するものである。
次に、図1に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図2は、本発明のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図1中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も同時に示した図である。
図2中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333は搬送オーガー、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送オーガを表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。尚、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送オーガである。
次に、クリーニング装置34に具備されるクリーニングブレードについて図面を用いて詳述する。
図3は、本発明のクリーニングブレードの一例を示す模式断面図であり、図2中に示すクリーニングブレード342を、これに当接する感光体ドラム31と共に示した図である。ここで、図3中、342aはクリーニングエッジ側の層、342bは背面側の層を表す。
図3に示すクリーニングブレード342は、感光体ドラム31と当接するクリーニングエッジ側の層342aと、クリーニングエッジ側の層342aの感光体ドラム31が設けられた面と反対側の面に設けられた背面側の層342bとの二層からなり、ポリウレタンゴムからなる弾性材料で形成されたものである。
背面側の層342bを構成するポリウレタン材料としては、エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンを挙げることができるが、エステル系ポリウレタンが好ましい。
なお、エステル系のウレタンゴムを製造する際には、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを用いることができる。
ここで、ポリイソシアネートとしては、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)などを挙げることができる。特に、性能及びコスト面で好適なものはMDIである。
また、上述したポリエステルポリオールを用いてウレタンゴムを製造するには、ポリエステルポリオール及び鎖延長剤としての短鎖ポリオールに、ポリイソシアネートを配合し、反応させる。反応はプレポリマー法やワンショット法など、ポリウレタンの一般的な製造方法を用いることができる。
クリーニングエッジ側の層342aは、上記背面側の層342bの形成に用いた材料に加えて、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等のような既述した(1)〜(4)項に示す条件を満たすソフトセグメント材料を用いて作製することができる。
ここで、クリーニングエッジ側の層342aは厚みが0.5mm、背面側の層342bは厚みが1.5mmに調整されている。なお、クリーニングブレード342は、例えば、予めシート状に作製したクリーニングエッジ側の層342aおよび背面側の層342bを、接着剤、両面テープ等を用いて各層の材料を貼り合わせて作製することができる。また、遠心成形を利用して作製する場合には、各層の原料を成形機に注入する際に、時間差を設けて順次注入することにより作製することもできる。
また、感光体ドラム31に対するクリーニングブレード342の接触圧は、2.0〜6.0gf/mm(=2.0〜6.0×10-3×9.8N/mm)程度に設定される。
尚、本実施の形態では、各作像エンジン22(22a〜22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本発明のクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本発明のクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施の形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図2に示すように、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のための搬送オーガー333が配設されている。更に、現像ロール332と搬送オーガー333との間には必要に応じて搬送パドル334を配設することができる。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施の形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用するが、トナーのみからなる一成分現像剤を使用するものであっても差し支えない。
なお、二成分現像剤を使用した場合、BCOの発生に伴い、キャリア片が、像担持体30表面に埋没・固着してしまうような場合がある。しかし、この場合においても、クリーニング装置34は本発明のクリーニングブレードを具備したものであるため、長期に渡って欠けの発生を抑制しつつ、良好なクリーニング性能を維持し続けることができる。
また、本実施の形態で使用されるトナーは、上述したようなトナーを用いることができるが、転写性や画質の点からは、形状係数SFが140未満であることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像エンジン22(22a〜22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するように順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録材表面に転写され、カラートナー像が転写された記録材は定着装置66による定着処理を経た後、排出トレイ68へと排出される。
一方、各作像エンジン22(22a〜22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
このような作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図2に示されるようにクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
図4は、本発明のクリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図であり、図中、342がクリーニングブレード、342cがバネ材、342dがホルダーを意味する。図5に示されるようにクリーニングブレード342は、その片面(感光体と当接しない側の面)が、板状のバネ材342cに接合固定されており、このバネ材342cのクリーニングブレードが固定された側と反対側の部分はホルダー342dに取り付けられている。バネ材342cとしては、塑性変形が起こりにくく、ヤング率の温度依存性の低いSUS等の金属部材が利用できる。
図4に示したようにバネ材やホルダを介してクリーニング装置のフレーム部材にクリーニングブレードを固定した場合には、クリーニングブレードの加圧に関してはバネ材が担うため、クリーニング装置のフレーム部材に対してクリーニングブレードを固定した場合と比べると、クリーニングブレードのへたりを抑制すると共に当接圧の環境依存性も小さくできる。それゆえ、長期に渡って感光体に対するクリーニングブレードの当接圧が安定し、優れたクリーニング性能が維持できる。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
−クリーニングブレードの作製−
<クリーニングブレードA1>
まず、ポリオール成分として、ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学社製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)及びポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学社製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)とからなるハードセグメント材料と、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂(綜研化学社製、アクトフローUMB−2005B)からなるソフトセグメント材料とを、8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100質量部に対して、イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT、以下「MDI」という)を6.26質量部加えて、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させた。
なお、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるように選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3質量部加え、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させて、プレポリマーを得た。
なお、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56質量部である。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した後、プレポリマー100質量部に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14質量部加え、3分間泡をかまないように充分に混合し、140℃に金型を調整した遠心成形機にて1時間硬化反応させ平板を得た。この平板を110℃で24時間架橋後冷却し、所定寸法にカットして厚さ2mmのクリーニングブレードA1を得た。
<クリーニングブレードA2>
ハードセグメント材料としてはクリーニングブレードA1の作製に用いたのと同様のハードセグメント材料を用い、ソフトセグメント材料としては2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂(出光興産社製、R−45HT)を用い、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料と8:2の割合で混合した。
この混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードA2を得た。
<クリーニングブレードA3>
ハードセグメント材料としてはクリーニングブレードA1の作製に用いたのと同様のハードセグメント材料を用い、ソフトセグメント材料としては2つ以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製、EPICLON EXA−4850−150)を用い、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料と8:2の割合で混合した。
この混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードA3を得た。
<クリーニングブレードA4>
クリーニングブレードA1の作製において、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合比率を9:1に変更した以外は、クリーニングブレードA1と同様に作製し、クリーニングブレードA4を得た。
<クリーニングブレードA5>
クリーニングブレードA1の作製において、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合比率を96:4に変更した以外は、クリーニングブレードA1と同様に作製し、クリーニングブレードA5を得た。
<クリーニングブレードA6>
クリーニングブレードA1の作製において、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合比率を98:2に変更した以外は、クリーニングブレードA1と同様に作製し、クリーニングブレードA6を得た。
<クリーニングブレードB1>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4086(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4038(日本ポリウレタン工業(株)製)6.8質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB1を得た。
<クリーニングブレードB2>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4379(日本ポリウレタン工業(株)製)75質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB2を得た。
<クリーニングブレードB3>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4379(日本ポリウレタン工業(株)製)85質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB3を得た。
−感光体の作製−
<感光体A>
4質量部のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解したn−ブチルアルコール170質量部に、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30質量部および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3質量部を添加、混合撹拌して下引層形成用の塗布液を得た。
この塗布液を、ホーニング処理により粗面化された外径40mmのアルミニウム支持体の上に浸漬塗布し、室温で5分間風乾を行った後、支持体を10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行い下引層を形成した。
電荷発生材料として、塩化ガリウムフタロシアニンを用い、その15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部およびn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散して分散液を得た。この分散液を、上記下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40質量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部とを、テトロヒドロフラン235質量部及びモノクロロベンゼン100質量部に十分に溶解混合して得られた塗布液を、電荷発生層まで形成したアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、120℃で40分乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体Aを得た。
<感光体B>
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40質量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部とを、テトロヒドロフラン280質量部及びトルエン120質量部に十分に溶解混合した後、4フッ化エチレン樹脂粒子10質量部を加え、さらに混合した。
このとき、室温を25℃に設定し、混合時における液温度を25℃に保った。その後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を作製した。このとき、サンドクラインダーのベッセルに24℃の水を流し、分散液の温度を50℃に保持した。
このようにして得られた塗布液を、感光体Aを作製する場合と同様にして電荷発生層まで作製された円筒状基体表面に浸漬塗布し、120℃で40分乾燥することにより、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、感光体Bを得た。
<感光体C>
下記に示す化合物1を2質量部と、レジトップPL4852(群栄化学製)を2質量部とをイソプロピルアルコール10質量部に溶解させ、保護層形成用塗布液を得た。この保護層形成用塗布液を、電荷輸送層の膜厚を22μmとする以外は感光体Aと同じ条件で作製した感光体の電荷輸送層上に浸漬塗布し、室温で30分風乾した後、140℃で60分乾燥させ、膜厚4μmの保護層を形成し、感光体Cを得た。
Figure 2006276843
以上に説明したクリーニングブレードA1〜A3、B1〜B3と感光体A〜Cとを、以下の表9に示すような組み合わせとなるように画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCenter Color 400CP)に取りつけ各種評価を行った結果を、テストに用いたクリーニングブレードの組成・物性と共に以下の表9に示す。
また、実施例1〜3および比較例1〜3に用いたクリーニングブレードの歪量と応力の関係を示すグラフを図5に示す。
Figure 2006276843
なお、表9に示すエッジ磨耗、エッジ欠け、感光体傷および感光体磨耗レートの評価方法および評価基準は以下の通りである。
−エッジ磨耗−
エッジ磨耗の評価に際しては、高温高湿環境(28℃、85RH%)下にて、感光体の積算回転数が100KサイクルになるまでA4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用いて画像形成させた後のクリーニングブレードのエッジ先端の磨耗と、クリーニング不良とを併せて評価して判断した。
なお、テストに際しては、感光体とクリーニングブレードとの当接部における潤滑効果を小さくした過酷な条件で評価するために、形成する画像の像密度を1%とした。
続いてテスト後のエッジ先端の磨耗深さを、クリーニングブレードの断面側からキーエンス社製、レーザー顕微鏡VK−8510により観察した時に、感光体表面側のエッジ欠落部最大深さを計測した。
また、クリーニング不良の評価は、上記のテスト終了後に、未転写ベタ画像(ベタ画像サイズ:400mm×290mm)が形成されたA3用紙を、感光体とクリーニングブレードとの間に、通常のプロセススピードで給紙して、未定着画像の搬送方向最後端部分が感光体とクリーニングブレードとの当接部を通過し終えた直後に実機を停止し、トナーの擦り抜け有無を目視で確認し、顕著な擦り抜けが認められる場合をクリーニング不良とした。
なお、エッジ先端の磨耗や欠けにより、トナーを塞き止める部位が欠落している場合はエッジ磨耗深さや欠け深さが大きい程、上述したテストでクリーニング不良が発生し易くなるため、上記テストはエッジ先端の磨耗や欠けの定性的評価に有用である。
エッジ磨耗の評価基準を以下の表10に示す。なお、許容範囲はG0〜G2である。
Figure 2006276843
−エッジ欠け−
エッジ欠けは、感光体表面に付着した異物が、感光体とクリーニングブレードとの当接部を何度も通過する事により発生する。それゆえ、クリーニングブレードの弾性が低下して、クリーニングブレードが異物と衝突した際のストレスが大きくなりやすい条件である低温低湿(10℃、15%RH)環境下において、5Kサイクル毎に5mm幅のトナーバンドを作製しつつ感光体ドラムを100Kサイクル走行させた後のエッジ欠けの深さ及び個数を測定した。
エッジ欠け深さは、クリーニングブレードの断面側をキーエンス社製、レーザー顕微鏡VK−8510により観察した際に、感光体表面側のエッジ欠落部深さを計測した。この際、幅が5μm以上の欠けの個数を評価した。エッジ欠けの評価基準を以下の表11に示す。なお、許容範囲はG0〜G2である。
Figure 2006276843
−感光体傷−
感光体傷は、10万サイクル走行させた後にハーフトーン画像をプリントし、プリント上に感光体傷による白筋有無を評価した。感光体傷の評価基準を以下に示す。なお、許容範囲は○である。
○:プリント上白筋未発生
×:プリント上白筋発生
−感光体磨耗レート−
感光体磨耗レートは、試験前と試験後の感光体の膜厚を渦電流式の膜厚計で計測しその差分にて算出し、感光体1000cycle当りの感光体磨耗レートとして算出した。
<エッジの局所変形の評価>
なお、上述した評価に加えて、クリーニングブレードA1、A4、A5、A6については、エッジの局所変形についても評価した。
評価は、クリーニングブレードA1、A4、A5、A6と感光体Aとを、以下の表12に示すような組み合わせとなるように画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCenter Color 400CP)に取りつけて評価した。評価結果を、テストに用いたクリーニングブレードの組成・物性と共に以下の表12に示す。
Figure 2006276843
なお、表12中に示すエッジの局所変形の評価方法および評価基準は以下の通りである。
−エッジ局所変形の評価方法−
エッジの局所変形は、ゴム弾性が低下しスティック&スリップ挙動が鈍くなる低温低湿環境(10℃、15RH%)下にて、感光体の積算回転数が100KサイクルになるまでA4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用いて画像形成させた後のクリーニングブレードのエッジ先端の変形と、クリーニング不良とを併せて評価して判断した。
なお、テストに際しては、感光体とクリーニングブレードとの当接部における潤滑効果を小さくした過酷な条件で評価するために、形成する画像の像密度を1%とした。
続いて、テスト後のエッジ先端の変形をレーザー顕微鏡VK−8510により観察した際に、エッジ先端の幅方向において局所変形が起っている部分の幅長さを測定することにより実施した。
また、クリーニング不良の評価は、上記のテスト終了後に、未転写ベタ画像(ベタ画像サイズ:400mm×290mm)が形成されたA3用紙を、感光体とクリーニングブレードとの間に、通常のプロセススピードで給紙して、未定着画像の搬送方向最後端部分が感光体とクリーニングブレードとの当接部を通過し終えた直後に実機を停止し、トナーの擦り抜け有無を目視で確認し、局所変形が起っている部分に対応するように顕著な擦り抜けが認められる場合をクリーニング不良とした。
また、表12中に示す評価基準は以下の通りである。
○:エッジの局所変形は全く観察されず、これに起因するクリーニング不良も発生しなかった。
△:エッジの局所変形が観察されたが、これに起因するクリーニング不良は発生しなかった。
×:エッジの局所変形が観察され、且つ、これに起因するクリーニング不良が発生した。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本発明のクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 本発明のクリーニングブレードの一例を示す模式断面図である。 本発明のクリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図である。 実施例1〜3および比較例1〜3に用いたクリーニングブレードの歪量と応力との関係を示すグラフである。
符号の説明
21 本体ハウジング
22、22a〜22d 作像エンジン
23 ベルトモジュール
24 記録材供給カセット
25 記録材搬送路
30 感光体ユニット
31 感光体ドラム
32 帯電ロール
33 各現像ユニット
34 クリーニング装置
35、35a〜35d トナーカートリッジ
40 露光ユニット
41 ユニットケース
42 ポリゴンミラー
51 一次転写装置
52 二次転写装置
53 ベルトクリーニング装置
61 フィードロール
62 テイクアウェイロール
63 レジストロール
66 定着装置
67 排出ロール
68 排出トレイ
71 手差し供給装置
72 フィードロール
73 両面記録用ユニット
74 案内ロール
76 搬送路
77 搬送ロール
230 中間転写ベルト
231、232 張架ロール
331 ユニットケース
332 現像ロール
333 搬送オーガー
334 搬送パドル
335 トリミング部材
341 クリーニングケース
342 クリーニングブレード
342a クリーニングエッジ側の層
342b 背面側の層
342c バネ材
342d ホルダー
344 フィルムシール
345 搬送オーガ
521 二次転写ロール
531 クリーニングブレード

Claims (17)

  1. 被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードにおいて、
    少なくとも前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が、下式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするクリーニングブレード。
    ・式(1) 3.92≦M≦29.42
    ・式(2) 0<α≦0.294
    ・式(3) S≧250
    〔但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  2. 前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングブレード。
  4. 温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のクリーニングブレード。
  5. 前記材料が、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料であり、
    前記ハードセグメントを構成する材料および前記ソフトセグメントを構成する材料の総量に対して、前記ハードセグメントを構成する材料の重量比が46〜96重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のクリーニングブレード。
  6. 被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置において、
    前記クリーニングブレードの少なくとも前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が、下式(4)〜(6)を満たすことを特徴とするクリーニング装置。
    ・式(4) 3.92≦M≦29.42
    ・式(5) 0<α≦0.294
    ・式(6) S≧250
    〔但し、式(4)〜(6)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  7. 前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする請求項6に記載のクリーニング装置。
  8. 前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする請求項6または7に記載のクリーニング装置。
  9. 温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のクリーニング装置。
  10. 像担持体と、前記像担持体表面に当接し、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着可能なプロセスカートリッジにおいて、
    前記クリーニングブレードの少なくとも前記像担持体表面と当接する部分の材料が、下式(7)〜(9)を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジ。
    ・式(7) 3.92≦M≦29.42
    ・式(8) 0<α≦0.294
    ・式(9) S≧250
    〔但し、式(7)〜(9)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  11. 前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
  12. 前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする請求項10または11に記載のプロセスカートリッジ。
  13. 温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載のプロセスカートリッジ。
  14. 被クリーニング部材と、該被クリーニング部材表面に当接し、前記被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたクリーニング装置とを、各々1つ以上含む画像形成装置において、
    前記1つ以上のクリーニング装置の少なくともいずれか1つが、前記1つ以上の被クリーニング部材のいずれか1つの被クリーニング部材表面と当接する部分の材料が下式(10)〜(12)を満たすクリーニングブレードを具備したクリーニング装置であることを特徴とする画像形成装置。
    ・式(10) 3.92≦M≦29.42
    ・式(11) 0<α≦0.294
    ・式(12) S≧250
    〔但し、式(10)〜(12)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  15. 前記破断伸びSが500以下であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする請求項14または15に記載の画像形成装置。
  17. 温度10℃以上の環境下において、前記被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のJIS K6255に基づき測定された反発弾性が10%以上であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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