次に、本発明を実施するための形態を説明する。
図1に、画像形成装置の一例を示す。
画像形成装置500は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の4つの作像ユニット1Y、1C、1M、1Kを備えている。作像ユニット1Y、1C、1M、1Kは、互いに異なる色のトナーを用いる以外は、同様の構成になっている。
作像ユニット1Y、1C、1M、1Kの上方には、中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。作像ユニット1Y、1C、1M、1Kが備える像担持体3Y、3C、3M、3Kの表面に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面に重ね合わせて転写される。
また、作像ユニット1Y、1C、1M、1Kの下方に、露光ユニット40が設置されている。露光ユニット40は、画像情報に基づいて、像担持体3Y、3C、3M、3Kにレーザ光Lを照射する。これにより、像担持体3Y、3C、3M、3Kの表面に、静電潜像が形成される。露光ユニット40は、レーザ光Lを、モータにより回転駆動されるポリゴンミラー41により偏光させながら、複数の光学レンズやミラーを介して、像担持体3Y、3C、3M、3Kに照射する。
なお、露光ユニット40は、LEDアレイにより光走査してもよい。
露光ユニット40の下方には、第一給紙カセット151及び第二給紙カセット152が鉛直方向に重なるように設置されている。第一給紙カセット151及び第二給紙カセット152内には、それぞれ、記録媒体Pが複数枚重ねられた紙束の状態で収容されており、一番上の記録媒体Pには、第一給紙ローラ151a及び第二給紙ローラ152aがそれぞれ接触している。第一給紙ローラ151aが駆動手段(不図示)により、図中、反時計回りに回転駆動すると、第一給紙カセット151内の一番上の記録媒体Pが、図中、第一給紙カセット151の右側方において鉛直方向に設置されている給紙路153に向けて排出される。また、第二給紙ローラ152aが駆動手段(不図示)により、図中、反時計回りに回転駆動すると、第二給紙カセット152内の一番上の記録媒体Pが、給紙路153に向けて排出される。
給紙路153内には、複数の搬送ローラ対154が設置されている。給紙路153に送り込まれた記録媒体Pは、搬送ローラ対154のローラ間に挟み込まれながら、給紙路153内を、図中、下側から上側に向けて搬送される。
給紙路153の、記録媒体Pの搬送方向に対して、下流側端部には、レジストローラ対55が設置されている。レジストローラ対55は、記録媒体Pを搬送ローラ対154から搬送される記録媒体Pをローラ間に挟み込むと、搬送ローラ対154の回転を一旦停止させる。そして、記録媒体Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図2に、作像ユニット1を示す。
作像ユニット1は、ドラム状の像担持体3を備えている。
なお、像担持体3は、シート状又はエンドレスベルト状であってもよい。
像担持体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10及び除電ランプ(不図示)が設置されている。
帯電ローラ4は、帯電装置が備える帯電部材である。
現像装置5は、像担持体3の表面に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。
一次転写ローラ7は、像担持体3の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写装置が備える一次転写部材である。
クリーニング装置6は、トナー像が中間転写ベルト14に転写された像担持体3の表面に残留するトナーをクリーニングする。
潤滑剤塗布装置10は、クリーニングされた像担持体3の表面に潤滑剤を塗布する。
除電ランプ(不図示)は、クリーニングされた像担持体3の表面電位を除電する。
帯電ローラ4は、像担持体3に所定の距離を持って非接触で配置されており、像担持体3を所定の極性、所定の電位に帯電させる。帯電ローラ4により一様に帯電した像担持体3の表面に、画像情報に基づいて、露光ユニット40からレーザ光Lが照射されて静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像ローラ51を有している。現像ローラ51には、電源(不図示)から現像バイアスが印加される。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュー52及び攪拌スクリュー53が設置されている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクター54も設置されている。供給スクリュー52及び攪拌スクリュー53により撹拌及び搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクター54により規制され、像担持体3と対向する現像領域でトナーが像担持体3の表面に形成されている静電潜像に付着する。
クリーニング装置6は、クリーニングブレード62を有している。クリーニングブレード62は、像担持体3の表面の移動方向に対して、カウンター方向で像担持体3に接触している。
クリーニングブレード62の像担持体3の表面に対する押圧力は、通常、10〜100N/mであり、10〜50N/mであることが好ましい。クリーニングブレード62の像担持体3の表面に対する押圧力が10N/m以上であることにより、クリーニングブレード62と像担持体3の接触部でトナーが通過することによるクリーニング不良の発生を抑制することができる。一方、クリーニングブレード62の像担持体3の表面に対する押圧力が100N/m以下であることにより、クリーニングブレード62と像担持体3の接触部の摩擦力が減少して、クリーニングブレード62の捲れ上がりの発生を抑制することができる。
なお、クリーニングブレード62の像担持体3の表面に対する押圧力は、小型圧縮型ロードセル(共和電業社製)を組み込んだ測定装置を用いて測定することができる。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103及び潤滑剤加圧スプリング103aを備えており、固形潤滑剤103を像担持体3の表面に塗布するファーブラシ101をさらに備えている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bにより保持されており、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、像担持体3の回転方向に対して連れ回り方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて像担持体3の表面に潤滑剤が塗布される。これにより、像担持体3の表面の摩擦係数は、非画像形成時に0.2以下に維持される。
なお、帯電装置は、帯電ローラ4を像担持体3に近接させた非接触の近接配置方式であるが、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)等であってもよい。
露光ユニット40のレーザ光Lの光源及び除電ランプの光源としては、特に限定されないが、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等が挙げられる。中でも、照射エネルギーが高く、波長が600〜800nmの光を照射できるため、発光ダイオード及び半導体レーザが好ましい。
なお、所望の波長域の光のみを照射するために、露光ユニット40と共に、フィルターを用いてもよい。
フィルターとしては、特に限定されないが、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等が挙げられる。
転写ユニット60は、中間転写ベルト14、クリーニングユニット162、第一ブラケット63及び第二ブラケット64を備えている。また、転写ユニット60は、一次転写ローラ7Y、7C、7M、7K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69をさらに備えている。
中間転写ベルト14は、一次転写ローラ7Y、7C、7M、7K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69により支持されながら、駆動ローラ67の回転駆動により、図中、反時計回りに移動する。一次転写ローラ7Y、7C、7M、7Kは、中間転写ベルト14を像担持体3Y、3C、3M、3Kとの間に挟み込んで、それぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト14の裏面(ループ内周面)に、トナーとは逆極性の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト14は、一次転写ニップを順次通過していく過程で、表面(ループ外周面)に像担持体3Y、3C、3M、3Kの表面に形成されたトナー像が重ね合わされて一次転写される。これにより、中間転写ベルト14の表面にトナー像が形成される。
二次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト14のループ外側に設置されている二次転写ローラ70との間に中間転写ベルト14を挟み込んで二次転写ニップを形成している。レジストローラ対55は、挟み込んだ記録媒体Pを、中間転写ベルト14の表面に形成されたトナー像に同期するタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト14の表面に形成されたトナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ70と二次転写バックアップローラ66の間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録媒体Pに二次転写される。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト14には、記録媒体Pに転写されなかったトナーが付着している。このため、中間転写ベルト14は、クリーニングユニット162によりクリーニングされる。なお、クリーニングユニット162は、クリーニングブレード162aを中間転写ベルト14の表面(ループ外周面)に接触しており、中間転写ベルト14の表面に残留したトナーを掻き取って除去する。
第一ブラケット63は、ソレノイド(不図示)の駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動する。画像形成装置500は、モノクロ画像を形成する場合には、ソレノイドの駆動により第一ブラケット63を、図中、反時計回りに少しだけ回転させる。具体的には、補助ローラ68の回転軸線を中心にして、一次転写ローラ7Y、7C、7Mを、図中、反時計回りに回転させることにより、中間転写ベルト14を像担持体3Y、3C、3Mから離間させる。そして、作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像を形成する時に、作像ユニット1Y、1C、1Mを駆動させることによる各部材の消耗を回避することができる。
二次転写ニップの、図中、上方には、定着ユニット80が設置されている。定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82を備えている。定着ベルトユニット82は、定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、温度センサ(不図示)を有している。そして、定着ベルト84は、加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86により支持されながら、図中、反時計回り方向に移動する。この過程で、定着ベルト84は、加熱ローラ83により裏面(ループ内周面)の側から加熱される。定着ベルト84の加熱ローラ83への掛け回し箇所には、図中、時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81が表面(ループ外周面)の側から接触している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84が接触する定着ニップが形成される。
定着ベルト84のループ外側には、温度センサ(不図示)が定着ベルト84の表面(ループ外周面)と所定の間隙を介して対向するように設置されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、定着電源回路(不図示)に送られる。定着電源回路は、温度センサの検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
このとき、定着ベルトの表面温度は、通常、80〜200℃である。
一方、二次転写ニップを通過した記録媒体Pは、中間転写ベルト14から分離された後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら、図中、下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84により加熱されると共に、押圧されることにより、トナー像を記録媒体Pに定着させる。
トナーが定着した記録媒体Pは、排紙ローラ対87の間を経て、機外に排出される。画像形成装置500の本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87により機外に排出された記録媒体Pは、スタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、トナーを収容するトナーカートリッジ100Y、100C、100M、100Kが設置されている。トナーカートリッジ100Y、100C、100M、100K内のトナーは、現像装置5Y、5C、5M、5Kに適宜供給される。トナーカートリッジ100Y、100C、100M、100Kは、作像ユニット1Y、1C、1M、1Kとは独立しており、画像形成装置500の本体に脱着可能である。
次に、画像形成装置500における画像形成動作について説明する。
まず、操作部(不図示)からプリント実行の信号を受信すると、帯電ローラ4及び現像ローラ51に、それぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、露光ユニット40及び除電ランプの光源にも、それぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動モータ(不図示)により、像担持体3が、図中、矢印方向に回転駆動される。
像担持体3が、図中、矢印方向に回転すると、像担持体3の表面が、帯電ローラ4により、所定の電位に一様に帯電する。そして、露光ユニット40から、画像情報に対応して、レーザ光Lが像担持体3の表面に照射される。その結果、像担持体3の表面のレーザ光Lが照射された部分が除電され、静電潜像が形成される。
静電潜像が形成された像担持体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシにより摺擦される。このとき、現像ローラ51上の帯電したトナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスにより、静電潜像の側に移動し、現像される。作像ユニット1Y、1C、1M、1Kにおいて、同様の作像プロセスが実行され、像担持体3Y、3C、3M、3Kの表面に各色のトナー像が形成される。
このように、画像形成装置500では、像担持体3の表面に形成された静電潜像は、現像装置5により、帯電したトナーにより反転現像される。
なお、電位が低い部分にトナーが付着するN/P(ネガポジ)の非接触帯電ローラ方式について説明したが、これに限定されない。
像担持体3Y、3C、3M、3Kの表面に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面で重なるように、順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト14の表面にトナー像が形成される。
中間転写ベルト14の表面に形成されたトナー像は、第一給紙カセット151又は第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55の間を経て、二次転写ニップに給紙される記録媒体Pに転写される。このとき、記録媒体Pは、レジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って、二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された記録媒体Pは、中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された記録媒体Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用により、トナー像が記録媒体P上に定着する。トナー像が定着した記録媒体Pは、画像形成装置500の外に排出され、スタック部88にスタックされる。
一方、二次転写ニップで記録媒体Pにトナー像が転写された中間転写ベルト14の表面は、クリーニングユニット162により、表面に残留したトナーが除去される。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14にトナー像が転写された像担持体3の表面は、クリーニング装置6により、残留したトナーが除去された後、潤滑剤塗布装置10により潤滑剤が塗布され、除電ランプにより除電される。
作像ユニット1は、像担持体3と、プロセス手段としての、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6及び潤滑剤塗布装置10が枠体2に収められている。そして、作像ユニット1は、プロセスカートリッジとして、画像形成装置500の本体から着脱可能となっている。
画像形成装置500では、作像ユニット1が、プロセスカートリッジとしての像担持体3とプロセス手段を一体的に交換する構成になっているが、像担持体3、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10の単位で交換する構成であってもよい。
記録媒体Pとしては、特に限定されないが、普通紙、OHP用のPETベース等が挙げられる。
なお、画像形成装置は、中間転写方式に限定されず、直接転写方式であってもよい。
図3に、クリーニングブレード62を示す。
クリーニングブレード62は、平板状の支持部材621及び平板状の弾性部材622から構成されている。弾性部材622の一端は、支持部材621の一端に接着剤等により固定されており、支持部材621の他端は、クリーニング装置6のケースに片持ち支持されている。
弾性部材622は、支持部材621により固定されていない下面62bと先端面62aの交差部である先端稜線部62cが、像担持体3の表面に長手方向に沿って接触するように配置されている(図4参照)。
クリーニングブレード62と像担持体3の接触部における接線と、クリーニングブレードの先端面62aのなす角度θは、通常、65〜85°である。θが65°以下であることにより、クリーニングブレード62の捲れ上がりの発生を抑制することができる。一方、θが85°以下であることにより、クリーニング不良の発生を抑制することができる。
支持部材621を構成する材料としては、特に限定されないが、金属、硬質プラスチック、セラミック等の剛性材料が挙げられる。中でも、強度の点から、金属が好ましく、ステンレス鋼、アルミニウム、リン青銅がさらに好ましい。
なお、支持部材621は、短冊状、シート状等であってもよい。
弾性部材622を構成する材料としては、像担持体3の偏心や像担持体3の表面の微小なうねり等に追随できれば、特に限定されないが、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー等が挙げられる。
弾性部材622は、例えば、ポリオールとポリイソシアネートを用いてポリウレタンプレポリマーを合成し、硬化剤(必要に応じて、硬化触媒)を加えて、所定の型内で架硬化させ、炉内で後架橋させた後、遠心成型によりシート状に成型し、常温で放置して熟成し、所定の寸法に平板状に裁断して、製造することができる。
ポリオールとしては、特に限定されないが、高分子量ポリオール、低分子量ポリオールが挙げられ、二種以上併用してもよい。
高分子量ポリオールとしては、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸の縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸のポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンの開環重合体であるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール等が挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン等の2価のアルコール;1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
硬化触媒としては、特に限定されないが、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール等が挙げられる。
硬化触媒の添加量は、通常、0.01〜0.5質量%であり、0.05〜0.3質量%であることが好ましい。
弾性部材622のJIS−A硬度は、通常、60度以上であり、65〜80度であることが好ましい。弾性部材622のJIS−A硬度が60度以上であることにより、ブレード線圧が得られやすく、像担持体3との接触部の面積が拡大しにくく、クリーニング不良の発生を抑制することができる。
弾性部材622は、耐摩耗性と追随性を両立できる点で、JIS−A硬度の異なる二種以上のゴムが一体成型されている積層体であることが好ましい。
弾性部材622のJIS K6255規格に準拠した23℃における反発弾性率は、通常、35%以下であり、20〜30%であることが好ましい。弾性部材622のJIS K6255規格に準拠した23℃における反発弾性係数が35%以下であることにより、弾性部材622にタック性が生じにくく、クリーニング不良の発生を抑制することができる。
弾性部材622の平均厚さは、通常、1.0〜3.0mmである。
なお、弾性部材622は、短冊状、シート状等であってもよい。
弾性部材622は、先端稜線部62cに、硬化剤を含む組成物が硬化している。
組成物及び溶媒を含むコート剤を弾性部材622に含浸させた後、硬化させることで、硬化剤を含む組成物が硬化している領域62dが形成される。その結果、弾性部材622の先端稜線部62cの硬度が向上するため、耐久性が向上し、クリーニング不良の発生を抑制することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;エタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
硬化剤は、多環式脂肪族炭化水素基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する。
硬化剤は、嵩高い多環式脂肪族炭化水素基を有するため、先端稜線部62cの硬度を向上させることができる。
多環式脂肪族炭化水素基の炭素数は、通常、6以上であり、6〜12であることが好ましく、8〜10であることがさらに好ましい。脂環式炭化水素基の炭素数が6未満であることにより、先端稜線部62cの硬度をさらに向上させることができる。
硬化剤が有する(メタ)アクリロイルオキシ基の数は、通常、2〜6であり、2〜4であることが好ましい。硬化剤が有する(メタ)アクリロイルオキシ基の数が2以上であることにより、先端稜線部62cの硬度をさらに向上させることができる。一方、硬化剤が有する(メタ)アクリロイルオキシ基の数が6以下であることにより、立体障害の発生を抑制することができる。
硬化剤の分子量は、通常、500以下である。これにより、弾性部材622に含浸しやすくなり、先端稜線部62cの硬度をさらに向上させることができる。
硬化剤は、トリシクロデカンの誘導体であることが好ましい。これにより、先端稜線部62cの硬度をさらに向上させることができる。
トリシクロデカンとしては、特に限定されないが、トリシクロ[5.2.1.0]デカン、アダマンタン(トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン)等が挙げられる。
硬化剤の具体例としては、トリシクロ[5.2.1.0]デカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン、1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリス(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン等が挙げられる。
組成物中の硬化剤の含有量は、通常、20〜100質量%であり、50〜100質量%であることが好ましい。組成物中の硬化剤の含有量が20質量%以上であることにより、先端稜線部62cの硬度をさらに向上させることができる。
なお、先端稜線部62cに硬化剤が含まれていることは、液体クロマトグラフィーにより分析することができる。また、先端稜線部62cに硬化剤の硬化物が含まれていることは、赤外分光分析により分析することができる。
組成物は、分子量が100〜1500の(メタ)アクリレートをさらに含んでいてもよい。
分子量が100〜1500の(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクレリート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,18−オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PEG600ジ(メタ)アクリレート、PEG400ジ(メタ)アクリレート、PEG200ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アクリロイルオキシ基を3〜6個有するペンタエリスリトールアクリレートが好ましい。
アクリロイルオキシ基を3〜6個有するペンタエリスリトールアクリレートとしては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
組成物は、光重合開始剤、重合禁止剤等をさらに含んでいてもよい。
光重合開始剤としては、特に限定されないが、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、光ラジカル重合開始剤が好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキサイド、芳香族オニウム塩、有機過酸化物、チオ化合物(例えば、チオキサントン、チオフェニル基を有する化合物)、ヘキサアリールビイミダゾール、ケトオキシムエステル、ボレート、アジニウム、メタロセン、活性エステル、炭素−ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、イルガキュア 651、イルガキュア 184、DAROCUR 1173、イルガキュア 2959、イルガキュア 127、イルガキュア 907、イルガキュア 369、イルガキュア 379、DAROCUR TPO、イルガキュア 819、イルガキュア 784、イルガキュア OXE 01、イルガキュア OXE 02、イルガキュア 754(以上、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)、Speedcure TPO(Lambson社製)、KAYACURE DETX−S(日本化薬社製)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
組成物中の光重合開始剤の含有量は、通常、1〜20質量%である。
重合禁止剤としては、特に限定されないが、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジ−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物;フェノチアジン等の硫黄化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、先端稜線部62cに硬化剤を含む組成物が硬化していない弾性部材622'を用いると、像担持体3と弾性部材622'の摩擦力が高くなり、弾性部材622'が像担持体3の移動方向に引っ張られて、弾性部材622'の先端稜線部62c'が捲れてしまう(図6参照)。さらに、弾性部材622'の先端稜線部62c'が捲れた状態でクリーニングし続けると、弾性部材622'の先端面62a'の先端稜線部62c'から数μm離れた箇所に局所的な偏摩耗Xが発生する(図7参照)。このような状態で、さらにクリーニングし続けると、局所的な偏摩耗Xが大きくなり、最終的には、先端稜線部62c'が欠落する(図8参照)。このように、先端稜線部62c'が欠落すると、トナーを正常にクリーニングできなくなり、クリーニング不良が発生する。
像担持体3は、導電性支持体上に感光層が形成されていると共に、感光層が形成されている側の表面に、バインダー樹脂及び粒子を含む層が形成されている。このため、像担持体3の表面にトナー、紙粉等の異物が付着することを抑制できる。このとき、粒子により、クリーニングブレード62と像担持体3の間で微細な振動が発生するため、クリーニングブレード62を一定圧力で像担持体3に接触させることによる異物の凝着を抑制することができる。また、像担持体3の局所的な偏摩耗を含む摩耗を抑制し、像担持体3を効果的にクリー二ングすることができる。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ポリアリレート、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。中でも、表面層3cの耐摩耗性を向上させることができるため、ポリアリレート、ポリカーボネートが好ましい。
粒子は、有機粒子及び無機粒子のいずれであってもよいが、無機粒子であることが好ましい。
有機粒子を構成する材料としては、特に限定されないが、フッ素樹脂、架橋ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
無機粒子を構成する材料としては、特に限定されないが、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属、シリカ、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化スズ、スズをドープした酸化インジウム等の酸化物、チタン酸カリウム等が挙げられる。中でも、酸化物が好ましく、酸化アルミニウムがさらに好ましい。
粒子は、二種以上併用してもよい。
無機粒子は、表面処理剤により表面処理されていてもよい。
表面処理剤としては、特に限定されないが、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
無機粒子の表面処理剤による表面処理量は、通常、3〜30質量%であり、5〜20質量%であることが好ましい。
像担持体3は、感光層が形成されている側の表面のマルテンス硬さが190N/mm2以上であり、感光層が形成されている側の表面の弾性仕事率(We/Wt)が37.0%以上であることが好ましい。像担持体3の感光層が形成されている側の表面のマルテンス硬さが190N/mm2以上であることにより、トナーの像担持体3の表面への固着の発生を抑制することができる。一方、像担持体3の感光層が形成されている側の表面の弾性仕事率(We/Wt)が37.0%以上であることにより、像担持体3の軸方向で、画像面積率が変化した場合に、摩耗速度が変化することによる摩耗ムラの発生を抑制することができる。
このため、粒子の添加量やバインダー樹脂の種類により、像担持体3の感光層が形成されている側の表面のマルテンス硬さ及び弾性仕事率(We/Wt)を制御する。バインダー樹脂として、ポリカーボネート、ポリアリレートを用いると、樹脂骨格中に剛直な構造を取り込むことにより、像担持体3の感光層が形成されている側の表面のマルテンス硬さ及び弾性仕事率を向上させることができる。また、バインダー樹脂として、高分子電荷輸送物質を用いると、像担持体3の感光層が形成されている側の表面のマルテンス硬さ及び弾性仕事率を向上させることができる。
図9に、像担持体3の層構成の一例を示す。
像担持体3は、導電性支持体3a上に、感光層3b及び表面層3cが順次積層されている。表面層3cは、バインダー樹脂及び粒子を含む。
図10に、像担持体3の層構成の他の例を示す。
像担持体3は、導電性支持体3a上に、感光層3b'及び表面層3cが順次積層されている。感光層3b'は、電荷発生層3d及び電荷輸送層3eが順次積層されており、表面層3cは、バインダー樹脂及び粒子を含む。
図11に、像担持体3の層構成の他の例を示す。
像担持体3は、導電性支持体3a上に感光層3b''が形成されている。感光層3b''は、バインダー樹脂及び粒子を含む。
なお、像担持体3の層構成は、特に限定されない。
導電性支持体3aとしては、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以下であれば、特に限定されないが、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物が、蒸着又はスパッタリングすることにより、被覆されているフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙;アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の板、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等が押し出し、引き抜き等の工法により素管化された後、切削、超仕上げ、研摩等の表面処理されている管等が挙げられる。
上記の支持体上に、導電性粉体がバインダー樹脂中に分散している導電性層が形成されていてもよい。
導電性粉体としては、特に限定されないが、カーボンブラック、アセチレンブラック、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属の粉体、導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物の粉体等が挙げられる。
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
導電性層は、導電性粉体及びバインダー樹脂を含む組成物が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエン等が挙げられる。
導電性支持体3aとして、樹脂中に導電性粉体が分散している熱収縮チューブを用いて、導電性層が形成されている円筒基体も用いることができる。
樹脂としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等が挙げられる。
次に、感光層3b'について説明する。
電荷発生層3dは、電荷発生物質を含む。
電荷発生物質としては、特に限定されないが、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アゾ顔料及び/又はフタロシアニン系顔料が好ましい。
電荷発生層3dは、バインダー樹脂をさらに含んでいてもよい。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
電荷発生物質に対するバインダー樹脂の質量比は、通常、0〜5であり、0.1〜3であることが好ましい。
電荷発生層3dは、電荷発生物質及びバインダー樹脂を含む組成物が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が好ましい。
電荷発生物質及びバインダー樹脂を含む組成物を溶媒中に溶解又は分散させる際に、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波等を用いることができる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬塗布法、スプレーコート法、ビードコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法等が挙げられる。
電荷発生層3dの厚さは、通常、0.01〜5μm程度であり、0.1〜2μmであることが好ましい。
電荷輸送層3eは、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含む。
電荷輸送物質としては、正孔輸送物質及び電子輸送物質を用いることができる。
電荷輸送物質としては、特に限定されないが、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
正孔輸送物質としては、特に限定されないが、ポリ(N−ビニルカルバゾール)及びその誘導体、ポリ(γ−カルバゾリルエチルグルタメート)及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾールの誘導体、オキサジアゾールの誘導体、イミダゾールの誘導体、モノアリールアミンの誘導体、ジアリールアミンの誘導体、トリアリールアミンの誘導体、スチルベンの誘導体、α−フェニルスチルベンの誘導体、ベンジジンの誘導体、ジアリールメタンの誘導体、トリアリールメタンの誘導体、9−スチリルアントラセンの誘導体、ピラゾリンの誘導体、ジビニルベンゼンの誘導体、ヒドラゾンの誘導体、インデンの誘導体、ブタジエンの誘導体、ピレンの誘導体等、ビススチルベンの誘導体、エナミンの誘導体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂に対する電荷輸送物質の質量比は、通常、0.2〜3であり、0.4〜1.5であることが好ましい。
電荷輸送層3eは、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等をさらに含んでいてもよい。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等が挙げられる。
バインダー樹脂に対する可塑剤の質量比は、通常、0〜0.3程度である。
レベリング剤としては、特に限定されないが、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、オリゴマー等が挙げられる。
バインダー樹脂に対するレベリング剤の質量比は、通常、0〜0.01である。
電荷輸送層3eの厚さは、通常、5〜25μmである。
電荷輸送層3eは、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含む組成物が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。
なお、図11の層構成において、表面層3cを省略して、バインダー樹脂及び粒子を含む電荷輸送層3eを形成してもよい。
この場合、電荷輸送層3e中の粒子の含有量は、通常、3〜30質量%であり、3〜20質量%であることが好ましい。電荷輸送層3e中の粒子の含有量が3質量%以上であることにより、像担持体3の偏摩耗を含む摩耗及び像担持体3の表面への異物の付着の発生を抑制することができる。一方、電荷輸送層3e中の粒子の含有量が30質量%以下であることにより、残留電位の上昇及び電荷輸送層3eの書き込み光の透過率の低下を抑制することができる。
次に、感光層3bについて説明する。
感光層3bは、電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含む。
バインダー樹脂としては、電荷輸送層3eと同様のバインダー樹脂を用いることができ、電荷発生層3dと同様のバインダー樹脂を併用してもよい。
感光層3bは、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等をさらに含んでいてもよい。
感光層3bの厚さは、通常、5〜25μm程度である。
感光層3bは、電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含む組成物が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬塗布法、スプレーコート法、ビードコート法等が挙げられる。
次に、感光層3b''について説明する。
感光層3b''は、バインダー樹脂及び粒子を含む以外は、感光層3bと同一の構成である。
表面層3c中の粒子の含有量は、通常、5〜50質量%であり、5〜30質量%であることが好ましい。表面層3c中の粒子の含有量が5質量%以上であることにより、像担持体3の偏摩耗を含む摩耗及び像担持体3の表面への異物の付着の発生を抑制することができる。一方、表面層3c中の粒子の含有量が50質量%以下であることにより、残留電位の上昇及び表面層3cの書き込み光の透過率の低下を抑制することができる。
表面層3cの厚さは、通常、1.0〜8.0μmである。
表面層3cは、バインダー樹脂及び粒子を含む組成物が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより、形成することができる。
溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬塗布法、リングコート法、スプレー塗布法等が挙げられる。中でも、スプレー塗布法が好ましい。
表面層3cは、残留電位の低減、応答性の改良のため、後述する電荷輸送物質をさらに含んでいてもよい。
なお、電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合は、表面層3c中における濃度勾配を有していてもよい。
また、電荷輸送物質として、高分子電荷輸送物質を用いてもよい。これにより、表面層3cの耐摩耗性を向上させることができる。
高分子電荷輸送物質としては、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル等の誘導体が挙げられる。中でも、トリアリールアミン構造を有するポリカーボネートが好ましい。
導電性支持体3aと感光層3b又は3b'の間に、下引き層がさらに形成されていてもよい。
下引き層は、樹脂を含む。
樹脂としては、感光層3b又は3b'を形成する際に用いる溶媒に対する耐性が高ければ、特に限定されないが、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
下引き層は、モアレの防止、残留電位の低減のために、金属酸化物粒子をさらに含んでいてもよい。
金属酸化物としては、特に限定されないが、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等が挙げられる。
下引き層は、樹脂が溶媒中に溶解又は分散している塗布液を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
上記以外の下引き層の形成方法としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を用いて表面処理する方法、アルミニウム製の導電性支持体3aを陽極酸化する方法、真空薄膜作成法を用いてポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物の薄膜を作成する方法等が挙げられる。
下引き層の厚さは、通常、5μm以下である。
次に、現像装置5で用いられる現像剤について説明する。
現像剤は、トナーからなる一成分現像剤であってもよいし、トナー及びキャリアからなる二成分現像剤であってもよい。
トナーは、母体粒子と、外添剤を有し、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。
母体粒子は、結着樹脂及び着色剤を含み、必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等をさらに含んでいてもよい。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の単独重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる点で、ポリエステルが好ましい。
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分を重縮合することにより合成することができる。
アルコール成分としては、特に限定されないが、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類;これらが炭素数が3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基により置換されている2価のアルコール;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール単量体が挙げられる。
カルボン酸成分としては、特に限定されないが、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらが炭素数が3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基により置換されている2価のカルボン酸、リノレン酸からの二量体酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、3,3−ジカルボキシメチルブタン酸、テトラカルボキシメチルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
なお、カルボン酸成分として、カルボン酸の無水物、低級アルキルエステルを用いることができる。
着色剤としては、染料又は顔料であれば、特に限定されないが、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
トナー中の着色剤の含有量は、通常、1〜15質量%であり、3〜10質量%であることが好ましい。
着色剤は、樹脂と複合化して、マスターバッチとして用いてもよい。
樹脂としては、特に限定されないが、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
離型剤としては、特に限定されないが、カルボニル基を有するワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、カルボニル基を有するワックスが好ましい。
カルボニル基を有するワックスとしては、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン等が挙げられる。中でも、ポリアルカン酸エステルが好ましい。
ポリアルカン酸エステルとしては、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。
ポリアルカノールエステルとしては、トリメリット酸トリステアリル、マレイン酸ジステアリル等が挙げられる。
ポリアルカン酸アミドとしては、ジベヘニルアミド等が挙げられる。
ポリアルキルアミドとしては、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。
ジアルキルケトンとしては、ジステアリルケトン等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
長鎖炭化水素としては、パラフィンワッックス、サゾールワックス等が挙げられる。
トナー中の離型剤の含有量は、通常、5〜15質量%である。
帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
トナー中の帯電制御剤の含有量は、通常、0.1〜10質量%であり、0.2〜5質量%であることが好ましい。
外添剤としては、特に限定されないが、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
流動性向上剤としては、特に限定されないが、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の無機粒子が挙げられる。
流動性向上剤は、表面処理剤により、疎水化処理されていることが好ましい。これにより、高湿度下においても流動性や帯電性の低下を抑制することができる。
表面処理剤としては、特に限定されないが、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。
流動性向上剤は、シリコーンオイルにより疎水化処理されているシリカ粒子であることが好ましい。
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等が挙げられる。
シリコーンオイルにより疎水化処理されているシリカ粒子の市販品としては、RY200、R2T200S、NY50、RY50(以上、日本エアロジル社製)等が挙げられる。
クリーニング性向上剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸;ポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等のソープフリー乳化重合法により製造されている樹脂粒子等が挙げられる。
樹脂粒子の体積平均粒径は、通常、0.01〜1μmである。
磁性材料としては、特に限定されないが、鉄、マグネタイト、フェライト等が挙げられる。
トナーの製造方法としては、特に限定されないが、粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法等が挙げられる。中でも、画質を向上させることを考慮すると、球形化及び小粒径化させやすいことから、重合法が好ましい。
次に、粉砕法について説明する。
粉砕法は、結着樹脂及び着色剤を含む組成物を溶融混練した後、混練物を粉砕し、粉砕物を分級することにより、母体粒子を製造する方法である。
組成物を溶融混練する際に用いる溶融混練機としては、特に限定されないが、一軸又は二軸の連続混練機、ロールミルによるバッチ式混練機等が挙げられる。
溶融混練機の市販品としては、KTK型二軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型押出機(東芝機械社製)、二軸押出機(ケイシーケイ社製)、PCM型二軸押出機(池貝鉄工所社製)、コニーダー(ブス社製)等が挙げられる。
混練物を粉砕する際には、混練物を粗粉砕した後、微粉砕することが好ましい。
混練物を粉砕する方法としては、特に限定されないが、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕する方法、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕する方法、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方法等が挙げられる。
粉砕物を分級する際には、サイクロン、デカンター、遠心分離機等を用いて、微粒子を除去することができる。
ミキサーを用いて、母体粒子と外添剤を混合することにより、トナーを製造することができる。
次に、重合法について説明する。
重合法は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、アミン及び着色剤を含む組成物を有機溶媒中が溶解又は分散している液を水系媒体中に分散させた後、有機溶媒を除去することにより、母体粒子を製造する方法である。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーは、ポリエステルの末端の水酸基と多価イソシアネートを反応させることにより合成することができる。そして、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン類を反応させると、ウレア変性ポリエステルが生成するため、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
多価イソシアネートとしては、特に限定されないが、脂肪族多価イソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート)、脂環式ポリイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート)、芳香族ジイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート)、芳香脂肪族ジイソシアネート(例えば、α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネート)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ポリエステルが有する水酸基に対する多価イソシアネートが有するイソシアネート基のモル比[NCO]/[OH]は、通常、1〜5であり、1.2〜4であることが好ましく、1.5〜2.5であることがさらに好ましい。
なお、多価イソシアネートは、フェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等によりイソシアネート基がブロックされていてもよい。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーが有するイソシアネート基の個数の平均値は、通常、1以上であり、1.5〜3個であることが好ましく、1.8〜2.5がさらに好ましい。
アミンとしては、特に限定されないが、2価のアミン、3価以上のアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、2価のアミン又は2価のアミンと少量の3価以上のアミンの併用が好ましい。
2価のアミンとしては、芳香族ジアミン(例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン)、脂環式ジアミン(例えば、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン)、脂肪族ジアミン(例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン)等が挙げられる。
3価以上のアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
アミノアルコールとしては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。
アミノメルカプタンとしては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。
アミノ酸としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。
アミンが有するアミノ基に対するポリエステルプレポリマーが有するイソシアネート基のモル比[NCO]/[NHx]は、通常、0.5〜2であり、2/3〜1.5であることが好ましく、5/6〜1.2であることがさらに好ましい。
なお、アミンは、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)等によりアミノ基がブロックされていてもよい。
組成物を有機溶媒中が溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機等が挙げられる。中でも、油滴の粒径を2〜20μmに制御できる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
高速せん断式分散機の回転数は、通常、1000〜30000rpmであり、5000〜20000rpmであることが好ましい。
高速せん断式分散機の分散時間は、バッチ方式の場合、通常、0.1〜5分間である。
高速せん断式分散機の分散温度は、通常、加圧下において、0〜150℃であり、40〜98℃であることが好ましい。
組成物に対する水系媒体の質量比は、通常、0.5〜20であり、1〜10であることが好ましい。
有機溶媒を除去する方法としては、特に限定されないが、徐々に昇温させて、油滴中の有機溶媒を蒸発させる方法、乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の有機溶媒を除去する方法等が挙げられる。
母体粒子は、通常、洗浄した後、乾燥させるが、分級してもよい。
このとき、乾燥させる前に、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子を除去することにより分級してもよいし、乾燥させた後に、粗粒子を除去することにより分級してもよい。
母体粒子と外添剤、必要に応じて、帯電制御剤等の粒子と混合することにより、トナーを製造することができる。このとき、機械的衝撃力を印加することにより、母体粒子の表面からの粒子の脱離を抑制することができる。
機械的衝撃力を印加する方法としては、特に限定されないが、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を衝突板に衝突させる方法等が挙げられる。
機械的衝撃力を印加する装置としては、特に限定されないが、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
トナーの平均円形度は、通常、0.97以上であり、0.97〜0.98であることが好ましい。トナーの平均円形度が0.97以上であることにより、転写性が向上して、画質を向上させることができる。
なお、トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(シスメックス社製)を用いて測定することができる。
トナーの体積平均粒径は、通常、5.5μm以下である。
トナーの個数平均粒径(Dn)に対する体積平均粒径(Dv)の比(Dv/Dn)は、通常、1.4以下である。これにより、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を形成することができる。また、静電転写方式では、転写率を向上させることができる。
トナーの粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(以上、コールター社製)を用いて測定することができる。
キャリアは、芯材を有し、表面に保護層が形成されていることが好ましい。
芯材としては、特に限定されないが、鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉等が挙げられる。
保護層は、樹脂を含む。
樹脂としては、特に限定されないが、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂、ビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとアクリル単量体の共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体のターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられる。
保護層は、導電性粉体等をさらに含んでいてもよい。
導電性粉体としては、特に限定されないが、金属の粉体、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物の粉体等が挙げられる。
導電性粉体の平均粒径は、通常、1μm以下である。これにより、電気抵抗を制御しやすくなる。
キャリアの平均粒径は、通常、20〜200μm程度である。
キャリアに対するトナーの質量比は、通常、0.01〜0.1である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、実施例に限定されない。なお、部は、質量部を意味する。
(弾性部材1の作製)
特開2011−141449号公報の実施例1と同様にして、平均厚さが1.8mm、縦11.5mm、横32.6mmの平板状の弾性部材1を得た。弾性部材1は、JIS−A硬度が68度、反発弾性率が30%であった。
(弾性部材2の作製)
特開2011−141449号公報の実施例2と同様にして、平均厚さが1.8mm、縦11.5mm、横32.6mmの平板状の二層構造の弾性部材2を得た。弾性部材2は、像担持体と接触する側のJIS−A硬度が80度、像担持体と接触しない側のJIS−A硬度が75度、反発弾性率が25%であった。
<弾性部材のJIS−A硬度>
マイクロゴム硬度計MD−1(高分子計器社製)を用い、JIS K6253に準じて、弾性部材のJIS−A硬度を測定した。なお、二層構造の弾性部材については、各面側から、弾性部材のJIS−A硬度を測定した。
<弾性部材の反発弾性率>
No.221レジリエンステスタ(東洋精機製作所社製)を用い、JIS K6255に準じて、弾性部材の反発弾性率を測定した。なお、厚さが4mm以上となるように、厚さが約2mmのシートを重ね合わせたものを測定試料として、弾性部材の反発弾性率を測定した。
(コート剤1の調製)
化学式
で表される分子量が304のA−DCP(トリシクロ[5.2.1.0]デカンジメタノールジアクリレート)(新中村化学工業社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤1を得た。
(コート剤2の調製)
化学式
で表される分子量が276〜304のX−DA(1,3−ビスアクリロイルオキシアダマンタン)(出光興産社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤2を得た。
(コート剤3の調製)
化学式
で表される分子量が304のX−A−201(1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート)(出光興産社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤3を得た。
(コート剤4の調製)
化学式
で表される分子量が388のダイヤピュレストADTM(1,3,5−トリスメタクリロイルオキシアダマンタン)(三菱ガス化学社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55質量部を混合し、コート剤4を得た。
(コート剤5の調製)
分子量が304のA−DCP(トリシクロ[5.2.1.0]デカンジメタノールジアクリレート)(新中村化学工業社製)25部、化学式
で表される分子量が298のPETIA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)(ダイセルサイテック社製)25部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤5を得た。
(コート剤6の調製)
分子量が304のX−A−201(1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート)(出光興産社製)25部、分子量が298のPETIA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)(ダイセルサイテック社製)25部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤6を得た。
(コート剤7の調製)
分子量が298のPETIA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)(ダイセルサイテック社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤7を得た。
(コート剤8の調製)
化学式
で表される分子量が578のDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(ダイセルサイテック社製)50部、重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)5部及びシクロヘキサノン55部を混合し、コート剤8を得た。
(クリーニングブレード1の作製)
コート剤1中に、弾性部材1の像担持体と接触する側の先端から2mmの部分を2時間浸漬した後、3分間風乾させた。次に、出力が140W/cmの紫外線照射装置UVC−2534/1MNLC3(ウシオ電機社製)を用いて、コンベア速度5m/minで5回紫外線を照射した後、熱乾燥機を用いて、100℃で15分間乾燥させた。さらに、得られた弾性部材を支持部材としての板金ホルダーに接着剤で固定し、クリーニングブレード1を得た。
(クリーニングブレード2の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤2を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード2を得た。
(クリーニングブレード3の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤3を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード3を得た。
(クリーニングブレード4の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤4を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード4を得た。
(クリーニングブレード5の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤5を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード5を得た。
(クリーニングブレード6の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤6を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード6を得た。
(クリーニングブレード7の作製)
弾性部材1の代わりに、弾性部材2を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード7を得た。
(クリーニングブレード8の作製)
弾性部材1の代わりに、弾性部材2を用いた以外は、クリーニングブレード2と同様にして、クリーニングブレード8を得た。
(クリーニングブレード9の作製)
弾性部材1を支持部材としての板金ホルダーに接着剤で固定し、クリーニングブレード9を得た。
(クリーニングブレード10の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤7を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード10を得た。
(クリーニングブレード11の作製)
コート剤1の代わりに、コート剤8を用いた以外は、クリーニングブレード1と同様にして、クリーニングブレード11を得た。
表1に、クリーニングブレードの作製条件を示す。
(下引き層用塗布液の調製)
アルキッド樹脂のベッコゾール1307−60−EL(大日本インキ化学工業社製)3部、メラミン樹脂のスーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社製)2部、酸化チタンCR−EL(石原産業社製)20部及びメチルエチルケトン100部を混合し、下引き層用塗布液を得た。
(電荷発生層用塗布液の調製)
化学式
で表されるビスアゾ顔料5部、ポリビニルブチラールXYHL(UCC社製)1部、2−ブタノン100部及びシクロヘキサノン200部を混合し、電荷発生層用塗布液を得た。
(電荷輸送層用塗布液1の調製)
ビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)1部、化学式
で表される低分子電荷輸送物質1部及びテトラヒドロフラン10部を混合し、電荷輸送層用塗布液1を得た。
(電荷輸送層用塗布液2の調製)
ビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)10部、化学式(8)で表される低分子電荷輸送物質9部、アルミナ粒子AA03(住友化学社製)1部及びテトラヒドロフラン100部を混合し、電荷輸送層用塗布液2を得た。
(表面層用塗布液1の調製)
化学式(8)で表される低分子電荷輸送物質3部、ビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)4部、シリカ粒子KMPX100(信越化学製社製)3部、テトラヒドロフラン170部及びシクロヘキサノン50部を混合し、表面層用塗布液1を得た。
(表面層用塗布液2の調製)
シリカ粒子KMPX100(信越化学製社製)の代わりに、アルミナ粒子AA03(住友化学社製)を用いた以外は、表面層用塗布液1と同様にして、表面層用塗布液2を得た。
(表面層用塗布液3の調製)
ビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)及びアルミナ粒子AA03(住友化学社製)の添加量を、それぞれ6部及び1部に変更した以外は、表面層用塗布液2と同様にして、表面層用塗布液3を得た。
(表面層用塗布液4の調製)
化学式(8)で表される低分子電荷輸送物質3部、ビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)4部の代わりに、化学式
(式中、nは2.3であり、mは3.2である。)
で表される粘度平均分子量が65000の高分子電荷輸送物質7部を用いた以外は、表面層用塗布液2と同様にして、表面層用塗布液4を得た。
(表面層用塗布液5の調製)
化学式(8)で表される低分子電荷輸送物質及びビスフェノールZ型ポリカーボネートTS2050(帝人化成社製)の添加量を、それぞれ4部及び5部に変更し、シリカ粒子KMPX100(信越化学製社製)を添加しなかった以外は、表面層用塗布液1と同様にして、表面層用塗布液5を得た。
(表面層用塗布液6の調製)
シリカ粒子KMPX100(信越化学製社製)の代わりに、フッ素樹脂粒子TLP10F−1(三井・デュポンフロロケミカル社製)を用いた以外は、表面層用塗布液1と同様にして、表面層用塗布液6を得た。
(表面層用塗布液7の調製)
シリカ粒子KMPX100(信越化学製社製)の代わりに、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子MP−1000(綜研化学社製)を用いた以外は、表面層用塗布液1と同様にして、表面層用塗布液7を得た。
(像担持体1の作製)
外径が40mmのアルミニウム製素管上に、下引き層用塗布液を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが3.5μmの下引き層を形成した。次に、下引き層上に電荷発生層用塗布液を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが0.2μmの電荷発生層を形成した。さらに、電荷発生層上に電荷輸送層用塗布液1を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが22μmの電荷輸送層を形成した。次に、電荷輸送層上に表面層用塗布液1をスプレー塗布した後、150℃で20分間加熱乾燥させ、厚さが5μmの表面層を形成し、像担持体1を得た。像担持体1は、マルテンス硬さが189N/mm2、弾性仕事率が36.6%であった。
(像担持体2の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液2を用いた以外は、像担持体1と同様にして、像担持体2を得た。像担持体2は、マルテンス硬さが196N/mm2、弾性仕事率が36.7%であった。
(像担持体3の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液3を用いた以外は、像担持体1と同様にして、像担持体3を得た。像担持体1は、マルテンス硬さが186N/mm2、弾性仕事率が37.1%であった。
(像担持体4の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液4を用いた以外は、像担持体1と同様にして、像担持体4を得た。像担持体4は、マルテンス硬さが197N/mm2、弾性仕事率が37.5%であった。
(像担持体5の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液5を用いて、厚さが10μmの表面層を形成した以外は、像担持体1と同様にして、像担持体5を得た。像担持体5は、マルテンス硬さが185N/mm2、弾性仕事率が36.8%であった。
(像担持体6の作製)
外径が40mmのアルミニウム製素管上に、下引き層用塗布液を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが3.5μmの下引き層を形成した。次に、下引き層上に電荷発生層用塗布液を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが0.2μmの電荷発生層を形成した。さらに、電荷発生層上に電荷輸送層用塗布液2を浸漬塗布した後、加熱乾燥させ、厚さが27μmの電荷輸送層を形成し、像担持体6を得た。像担持体6は、マルテンス硬さが182N/mm2、弾性仕事率が41.2%であった。
(像担持体7の作製)
電荷輸送層用塗布液2の代わりに、電荷輸送層用塗布液1を用いた以外は、像担持体6と同様にして、像担持体7を得た。像担持体7は、マルテンス硬さが177N/mm2、弾性仕事率が41.5%であった。
(像担持体8の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液6を用いて、厚さが10μmの表面層を形成した以外は、像担持体1と同様にして、像担持体8を得た。像担持体8は、マルテンス硬さが180N/mm2、弾性仕事率が37.1%であった。
(像担持体9の作製)
表面層用塗布液1の代わりに、表面層用塗布液7を用いて、厚さが10μmの表面層を形成した以外は、像担持体1と同様にして、像担持体9を得た。像担持体9は、マルテンス硬さが182N/mm2、弾性仕事率が37.5%であった。
<マルテンス硬さ及び弾性仕事率>
微少表面硬度計H−100(Fisherscope社製)を用いて、以下の条件で、像担持体の表面層が形成されている側の表面のマルテンス硬さ及び弾性仕事率(We/Wt)を測定した。
試験方法:負荷除荷繰り返し(1回)試験
圧子:マイクロビッカース圧子
最大荷重:9.8mN
負荷(除荷)時間:30s
保持時間:5s
表2に、像担持体の特性を示す。
(実施例1−1)
クリーニングブレード1及び像担持体2を、中間転写方式のiPSiO SP C811(リコー社製)に搭載し、画像形成装置を得た。
(実施例1−2)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード2を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−3)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード3を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−4)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード4を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−5)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード5を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−6)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード6を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−7)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード7を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−8)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード8を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−9)
像担持体2の代わりに、像担持体1を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−10)
像担持体2の代わりに、像担持体3を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−11)
像担持体2の代わりに、像担持体4を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−12)
像担持体2の代わりに、像担持体6を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−13)
像担持体2の代わりに、像担持体8を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例1−14)
像担持体2の代わりに、像担持体9を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−1)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード9を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−2)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード10を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−3)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード11を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−4)
像担持体2の代わりに、像担持体5を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−5)
像担持体2の代わりに、像担持体5を用いた以外は、比較例1−2と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例1−6)
像担持体2の代わりに、像担持体7を用いた以外は、実施例1−4と同様にして、画像形成装置を得た。
次に、22℃、55%RHの環境下、上記の画像形成装置を用いて、以下の条件で、1万枚及び5万枚の画像を出力した後、クリーニングブレードの捲れ量、クリーニング性、クリーニングブレードの摩耗量、像担持体の摩耗量及び像担持体の異物付着を評価した。
使用用紙:My Paper A4(NBSリコー社製)
使用ステーション:ブラック
画像面積率:0、10、50%(同一チャート内の画像面積率が異なる)
<クリーニングブレードの捲れ量>
像担持体の感光層が形成されている側の表面に形成されている層材料が形成されているガラス板上にクリーニングブレードを、食い込み量0.88mm、取り付け角度22.6°で摺擦させた。このとき、クリーニングブレードの接触状態をガラス板の裏から観察し、CCDカメラNikon CM−5(ニコン社製)を用いて出力した画像から、クリーニングブレードの弾性部材の先端稜線部の捲れた長さ[μm]を測定した。
<クリーニング性>
用紙の進行方向に対して、幅が43mmの縦帯パターン3本のチャート(A4サイズ横)を20枚出力した後に出力した画像を目視で観察し、クリーニング性を評価した。なお、異常画像が存在しない場合を○、局所的に異常画像が存在する場合を△、全面に異常画像が存在する場合を×として、判定した。ここで、異常画像とは、スジ又は帯状に現れる画像や白ポチ画像を意味する。
<クリーニングブレードの摩耗量>
レーザマイクロスコープVK−9510(キーエンス社製)を用いて、弾性部材622の先端稜線部62cの先端面62aからの摩耗幅[μm]を測定した(図12参照)。
<像担持体の摩耗量>
Fisherscope渦電流式膜厚計MMSを用いて、各画像面積率の部分の任意の5点の膜厚を測定し、初期からの膜厚の減少量[μm]を測定した。
<像担持体の異物付着>
像担持体の表面を目視及びレーザマイクロスコープVK−9510(キーエンス社製)を用いて観察し、像担持体の異物付着を評価した。なお、像担持体の表面に異物が付着していない場合を○、局所的に異物が付着している場合を△、全面に異物が付着している場合を×として、判定した。
表3、4に、クリーニングブレードの捲れ量、クリーニング性、クリーニングブレードの摩耗量、像担持体の摩耗量及び像担持体の異物付着の評価結果を示す。なお、−は、評価ができないことを意味する。
表3から、実施例1−1〜1−12の画像形成装置は、クリーニングブレードの捲れ量、摩耗量及び像担持体の摩耗量が少なく、クリーニング性に優れ、像担持体の異物付着の発生を抑制できることがわかる。
これに対して、比較例1−1の画像形成装置は、像担持体と接触する領域に、硬化剤を含むコート剤が硬化していないクリーニングブレード9が用いられているため、クリーニングブレードの捲れ量、摩耗量が大きく、クリーニング性が低下する。
比較例1−2、1−3の画像形成装置は、脂環式炭化水素基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化剤を含まないコート剤7、8が硬化しているクリーニングブレード10、11が用いられているため、クリーニングブレードの捲れ量、摩耗量が大きく、クリーニング性が低下する。
比較例1−4の画像形成装置は、粒子を含まない表面層が形成されている像担持体5が用いられているため、像担持体の摩耗量が大きく、像担持体の異物付着が発生する。
比較例1−5の画像形成装置は、脂環式炭化水素基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化剤を含まないコート剤7が硬化しているクリーニングブレード10及び粒子を含まない表面層が形成されている像担持体5が用いられているため、像担持体の摩耗量が大きく、クリーニング性が低下すると共に、像担持体の異物付着が発生する。
比較例1−6の画像形成装置は、粒子を含まない電荷輸送層が形成されている像担持体7が用いられているため、像担持体の摩耗量が大きく、クリーニング性が低下すると共に、像担持体の異物付着が発生する。
(実施例2−1)
クリーニングブレード1及び像担持体2を、直接転写方式のimagio MP 3352(リコー社製)に搭載し、画像形成装置を得た。
(実施例2−2)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード2を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−3)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード3を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−4)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード4を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−5)
像担持体2の代わりに、像担持体4を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−6)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード2を用いた以外は、実施例2−5と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−7)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード3を用いた以外は、実施例2−5と同様にして、画像形成装置を得た。
(実施例2−8)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード4を用いた以外は、実施例2−5と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例2−1)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード9を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例2−2)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード10を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例2−3)
クリーニングブレード1の代わりに、クリーニングブレード11を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例2−4)
像担持体2の代わりに、像担持体5を用いた以外は、実施例2−4と同様にして、画像形成装置を得た。
(比較例2−5)
像担持体2の代わりに、像担持体5を用いた以外は、比較例2−2と同様にして、画像形成装置を得た。
次に、22℃、55%RHの環境下、上記の画像形成装置を用いて、以下の条件で、1万枚及び5万枚の画像を出力した後、前述と同様にして、クリーニング性及び像担持体の異物付着を評価した。
使用用紙:My Paper A4(NBSリコー社製)
使用ステーション:ブラック
画像面積率:5%
表5に、クリーニング性及び像担持体の異物付着の評価結果を示す。なお、−は、評価ができないことを意味する。
表5から、実施例2−1〜2−8の画像形成装置は、クリーニング性に優れ、像担持体の異物付着の発生を抑制できることがわかる。
これに対して、比較例2−1の画像形成装置は、像担持体と接触する領域に、硬化剤を含むコート剤が硬化していないクリーニングブレード9が用いられているため、クリーニング性が低下する。
比較例2−2、2−3、2−5の画像形成装置は、脂環式炭化水素基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化剤を含まないコート剤7、8が硬化しているクリーニングブレード10、11が用いられているため、クリーニング性が低下する。
比較例2−4、2−5の画像形成装置は、粒子を含まない表面層が形成されている像担持体5が用いられているため、像担持体の異物付着が発生する。