JP2018116131A - クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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政信 権藤
Masanobu Gondo
政信 権藤
左近 洋太
Hirota Sakon
洋太 左近
圭一郎 重里
Keiichiro Shigesato
圭一郎 重里
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Yuki Mizutani
佑樹 水谷
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由佳 青山
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Abstract

【課題】被清掃部材との当接による弾性体ブレードの捲れを防止し、残留物のすり抜け、残留物の被清掃部材への固着を抑制し、かつ、長期間の使用を可能にするクリーニングブレードを提供する。【解決手段】基体ゴム部6222と先端稜線部6221とを備えた短冊形状の弾性体ブレードにより構成され、移動する被清掃部材に該弾性体ブレードの先端稜線部6221を当接させて該被清掃部材の表面から残留物を除去するクリーニングブレードにおいて、該先端稜線部6221がウレタンゴムと(メタ)アクリル樹脂との混合層6221Aを含み、該基体ゴム部6222のヤング率E1と、該混合層6221Aのヤング率E2の比がE2/E1≧1.25であることを特徴とするクリーニングブレード。【選択図】図4

Description

本発明は、クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置において、画像形成工程により記録媒体又は中間転写体へトナー像を転写した後の像担持体(被清掃部材という場合もある)表面に付着した残留トナーは、クリーニング手段によって除去されている。クリーニング手段としては、構成が簡単であり、クリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードが用いられている。 クリーニングブレードは、通常、ポリウレタンゴム等からなる弾性部材と、支持部材とから構成されている。 そして、前記弾性部材の基端を支持部材で支持して、前記弾性部材の当接部(先端稜線部)を像担持体表面に押し当て、像担持体表面に残留するトナーを堰き止め、掻き落として除去している。
また近年電子写真方式の画像形成装置は省エネルギーを求められており、低融点トナーを用いることが多くなっている。
しかし、従来のポリウレタンゴム製のクリーニングブレード62(図1A)は、像担持体123とクリーニングブレード62との摩擦力が高まり、クリーニングブレード62が像担持体123の移動方向に引っ張られて、クリーニングブレード62の当接部(先端稜線部)62cが捲れてしまう。更に、クリーニングブレード62の当接部62cが捲れた状態でクリーニングをし続けると、図1Bに示すように、クリーニングブレード62の先端面62aの当接部62cから数μm離れた箇所に局所的な摩耗Xが生じてしまう。このような状態で、更にクリーニングを続けると、前記局所的な摩耗Xが大きくなり、最終的には、図1Cに示すように、当接部62cが欠落してしまう。このように当接部62cが欠落してしまうと、さらに摩擦力が高まりクリーニング不良が発生するという問題点があった。特に外添剤が像担持体に固着してしまう。
そこで、クリーニングブレード先端にアクリル/メタクリル樹脂を含浸させて硬化させ、ゴムより硬いアクリル/メタクリル樹脂の混合層とすることで、先端稜線部の捲れを抑制し、かつ像担持体に固着しようとする外添剤を協力に掻き落とすクリーニングブレードが発明された。しかし従来検討されてきたアクリル/メタクリル樹脂は摩擦係数が高く、また小変形で速やかに破断する材料であった。感光体との摺動によってゴムほどではないものの僅かな引き込まれが発生すると、含浸部はすぐに破壊されて摩耗が進行し、像担持体への外添剤固着を発生させてしまうという問題があった。
なお、図1A〜図1C中62bは、クリーニングブレードの下面(B面)である。
下記特許文献1には、被清掃部材の表面に当接する当接部の捲れを抑制し、使用時における当接部の摩耗が少ないクリーニングブレードを提供する目的で、被清掃部材の表面に当接して、被清掃部材表面に付着した残留物を除去する弾性部材を有するクリーニングブレードであって、(a)弾性部材の被清掃部材の表面に当接する当接部が、(メタ)アクリレート化合物を含む紫外線硬化性組成物の硬化物を含んだ改質層を有する、及び(b)当接部を構成する二面から等距離となる面上において、当接部から当接部厚み方向内側に100μmまでの改質部における、顕微IR法により得られた1162cm−1のピーク面積値SAと1533cm−1のピーク面積値SBから算出されるピーク面積比SA/SBを改質層以外の部分におけるピーク面積比SA’/SB’で規格化した値が、1.5以上10以下であるクリーニングブレードが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された技術では、弾性体ブレードの捲れを防止できず、小変形の繰り返しにより弾性体ブレードが損傷するという問題点がある。
また特許文献2には、弾性体ブレードの表面層のマルテンス硬度を特定の範囲に設定したクリーニングレードが開示されている。
また特許文献3には、弾性体ブレードの表面に特定の凸部を複数形成し、感光体との当接面並びにその付近のヤング率を特定したクリーニングブレードが開示されている。
また特許文献4には、弾性体ブレードに対するアクリレート重合体の含浸深さを適切に設定したクリーニングブレードが開示されている。
しかし、特許文献2〜4に開示された技術においても、弾性体ブレードの捲れの防止や、被清掃部材に対するクリーニング性に改善の余地があった。
したがって本発明の目的は、被清掃部材との当接による弾性体ブレードの捲れを防止し、残留物のすり抜け、残留物の被清掃部材への固着を抑制し、かつ、長期間の使用を可能にするクリーニングブレードを提供することにある。
上記課題は、下記構成1)により解決される。
1) 基体ゴム部と先端稜線部とを備えた短冊形状の弾性体ブレードにより構成され、移動する被清掃部材に該弾性体ブレードの先端稜線部を当接させて該被清掃部材の表面から残留物を除去するクリーニングブレードにおいて、
該先端稜線部がウレタンゴムと(メタ)アクリル樹脂との混合層を含み、該基体ゴム部のヤング率E1と、該混合層のヤング率E2の比がE2/E1≧1.25であることを特徴とするクリーニングブレード。
本発明によれば、被清掃部材との当接による弾性体ブレードの捲れを防止し、残留物のすり抜け、残留物の被清掃部材への固着を抑制し、かつ、長期間の使用を可能にするクリーニングブレードが提供される。
従来のクリーニングブレードを説明するための概略図である。 従来のクリーニングブレードを説明するための概略図である。 従来のクリーニングブレードを説明するための概略図である。 本発明におけるクリーニングブレードの一例を説明するための概略図である。 被清掃部材に弾性体ブレードの先端稜線部を当接させた状態を説明するための概略図である。 弾性体ブレードを説明するための概略断面図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 4つの作像ユニット1のうちの一つの概略構成を示す構成図である。 トナーの平均円形度を説明するための図である。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、先端稜線部に(メタ)アクリル樹脂を用いた従来のクリーニングブレードは小変形すると損傷し易く、とくに被清掃部材との摩擦係数が高い場合に先端稜線部が速やかに変形し、損傷し易いことが明らかとなった。クリーニングブレードの損傷によって、残留物、例えばトナーのすり抜け、トナーおよび外添剤の被清掃部材への固着が生じてしまう。そこで本発明では、クリーニングブレードの基体ゴム部と先端稜線部のヤング率の関係を適切に設定することにより、該課題を解決することができる。以下、本発明の実施形態をさらに詳細に説明する。
<被清掃部材>
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記被清掃部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。
前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、像担持体、などが挙げられる。
<残留物>
前記残留物としては、被清掃部材表面に付着しており、前記クリーニングブレードの除去対象となるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー、潤滑剤、無機微粒子、有機微粒子、ゴミ、埃又はこれらの混合物、などが挙げられる。
以下、被清掃部材として感光体のような像担持体、残留物としてトナーを例に取り説明するが、本発明は下記に制限されない。
図2は、本発明におけるクリーニングブレードの一例を説明するための概略図である。
図2に示すように、クリーニングブレード62は、金属や硬質プラスチック等の剛性材料からなる平板状の支持部材621と、短冊形状の弾性体ブレード622とで構成されている。弾性体ブレード622は、支持部材621の一端側に接着剤などにより固定されており、支持部材621の他端側は、クリーニング装置のケースに片持ち支持されている。
図3は、被清掃部材(例えば感光体)に弾性体ブレード622の先端稜線部を当接させた状態を説明するための概略図である。
図3に示すように、短冊形状の弾性体ブレード622は、感光体3と対向する自由端である先端稜線部を1辺に有し、この先端稜線部を表面移動する感光体3の表面に当接して、感光体3の表面から粉体を除去するクリーニングを行うものであることができる。
弾性体ブレード622は、基体ゴム部と先端稜線部とを備えた構成を有する。図4は、弾性体ブレード622を説明するための概略断面図である。
弾性体ブレード622は、感光体3側に位置する先端稜線部6221と、弾性体ブレード622の主骨格となる基体ゴム部6222とを備えている。また、先端稜線部6221は、感光体3と当接する部分に混合層6221Aを備えてなる。混合層6221Aは、図4に示す形態では先端から基体ゴム部6222方向に向かって(メタ)アクリル樹脂の濃度が連続的に薄くなっていく濃度勾配を有し、先端稜線部6221の全体に混合層6221Aが形成されている。
基体ゴム部6222としては、その形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。基体ゴム部6222の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
基体ゴム部6222の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー、などが好適である。
基体ゴム部6222の好適な形態としては、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを用いてポリウレタンプレポリマーを調製し、該ポリウレタンプレポリマーに硬化剤、及び必要に応じて硬化触媒を加えて、所定の型内にて架橋し、炉内にて後架橋させたものを遠心成型によりシート状に成型後、常温放置、熟成したものを所定の寸法にて、短冊形状に裁断することにより、製造される。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、などが挙げられる。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフエニルメタン、4,4’−ジアミノジフエニルメタン等の二価アルコール;1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価又はそれ以上の多価アルコール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、などが挙げられる。
前記硬化触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、0.05質量%〜0.3質量%がより好ましい。
基体ゴム部6222のJIS−A硬度は65°〜83°が好ましい。前記JIS−A硬度が、65°未満であると、ブレード線圧が得られにくく、像担持体との当接部面積が拡大し易いため、クリーニング不良が発生することがある。JIS−A硬度が83°以上であると、硬くなりすぎて欠けが生じやすくなる。さらに好ましい基体ゴム部6222のJIS−A硬度は、70°〜80°である。JIS−A硬度を70°〜80°に設定することによって、下記で説明する先端稜線部の(メタ)アクリル樹脂による機械強度向上とクリーニング性をバランス良く両立したクリーニングブレードとすることが容易に可能となる。
JIS−A硬度は、JIS K6253に記載の方法に準じて測定される。
基体ゴム部6222は、JIS−A硬度の異なる2種類以上のゴムを一体成型した積層物を用いることが、耐摩耗性と追随性を両立できる点で好ましい。
ここで、JIS−A硬度は、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD−1などを用いて測定することができる。
基体ゴム部6222のJIS K6255規格に準拠した反発弾性率は、目的に応じて適宜選択できるが23℃で36%〜73%以下が好ましく、より好ましくは52%〜73%である。前記反発弾性係数が36%未満の場合、基体ゴム部6222全体の柔軟性がなくなり、像担持体の振れや粗さに追従できなくなって、クリーニング不良が生じる。73%を超えると反発が強くなりすぎてブレード鳴きが生じてしまう。
ここで、 基体ゴム部6222の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23℃において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
基体ゴム部6222の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0mm〜3.0mmが好ましい。
先端稜線部6221は、感光体3の表面に当接し、この当接する部分は、ウレタンゴムと(メタ)アクリル樹脂との混合層6221Aを含んでいる。
混合層6221Aは、例えば上記の基体ゴム部6222で説明したポリウレタンゴムの周囲に下記で説明する硬化性組成物を付着させ、硬化させて形成することができる。
<<硬化性組成物>>
硬化性組成物は、下記各成分を含むことができる。
−(メタ)アクリル化合物−
本発明で言う(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
(メタ)アクリル化合物は、公知の各種(メタ)アクリル化合物を使用することができるが、ジ(メタ)アクリル化合物が好ましく、炭素数6以上の脂環構造を有するジ(メタ)アクリル化合物がさらに好ましく、その脂環構造の炭素数は、6〜12が好ましく、8〜10がさらに好ましい。前記炭素数が、6未満であると、当接部の硬度が弱くなることがあり、12を超えると、立体障害が起きる可能性がある。
前記炭素数6以上の脂環構造を有するジ(メタ)アクリル化合物の分子量は、450以下であることが好ましい。前記分子量が500を超えると、分子サイズが大きくなるため弾性部材に含浸しにくくなり、高硬度化が困難となることがある。
前記炭素数6以上の脂環構造を有するジ(メタ)アクリル化合物としては、官能基が少なくても特殊な環状構造により架橋点の不足を補うことができる点から、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリル化合物及びアダマンタン構造を有する(メタ)アクリル化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、などが挙げられる。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリル化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:A−DCP(新中村化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレートなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリル化合物の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記硬化性組成物に対して、20質量%〜95質量%が好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、重合禁止剤、希釈剤、などが挙げられる。
−光重合開始剤−
前記光重合開始剤としては、光のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合を開始させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、などが挙げられる。これらの中でも、光ラジカル重合開始剤が特に好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物、などが挙げられる。
前記光ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、イルガキュア 651、イルガキュア 184、DAROCUR 1173、イルガキュア 2959、イルガキュア 127、イルガキュア 907、イルガキュア 369、イルガキュア 379、DAROCUR TPO、イルガキュア 819、イルガキュア 784、イルガキュア OXE 01、イルガキュア OXE 02、イルガキュア 754(以上、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製);Speedcure TPO(Lambson社製);KAYACURE DETX−S(日本化薬株式会社製);Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記硬化性組成物に対して、1質量%〜20質量%が好ましい。
−重合禁止剤−
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジ−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物;フェノチアジン等の硫黄化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−希釈剤−
前記希釈剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;エタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
混合層6221Aを作製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、先端稜線部6221の当接部に、前記硬化性組成物をハケ塗り、ディップ塗工等で含浸させた後、紫外線を照射して硬化させる方法などが挙げられる。
前記紫外線の照射条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500mJ/cm〜10,000mJ/cmが好ましい。
本発明では、基体ゴム部6222のヤング率E1と、先端稜線部6221における混合層6221Aのヤング率E2の比がE2/E1≧1.25であることが必要である。このヤング率の比を満たすことにより、被清掃部材との当接による弾性体ブレードの捲れを防止し、残留物のすり抜け、残留物の被清掃部材への固着を抑制し、かつ、長期間の使用を可能にするクリーニングブレードを提供することができる。E2/E1は、1.25〜5.00が好ましく、1.25〜2.05がさらに好ましい。なおヤング率は、JIS K6254に規定の方法に準じ、測定される。
また本発明では、基体ゴム部6222のマルテンス硬さHM1と、先端稜線部6221における混合層6221Aのマルテンス硬さHM2の比がHM2/HM1≧3であることが好ましい。この条件を満たすことにより、混合層6221Aの機械強度を充分向上させることができる。HM2/HM1は3〜10が好ましく、3〜6がさらに好ましい。また、先端稜線部6221における混合層6221Aのマルテンス硬さHM2は、3〜7N/mmの範囲であることが好ましい。このHM2の条件を満たすことにより、混合層6221Aの機械強度の向上と、適度な柔軟性の維持(感光体凹凸への追従性)を可能にする。マルテンス硬さは、Fisher製HM−2000を用い、圧子はビッカース圧子を用い、荷重1mN 測定時間10sで測定される。
また本発明では、基体ゴム部6222の破断伸びTB1と、前記先端稜線部6221における混合層6221Aの破断伸びTB2の比がTB2/TB1≦0.4であることが好ましい。この条件を満たすことにより、混合層6221Aの機械強度を充分向上させることができる。TB2/TB1は、0.05〜4.00が好ましく、0.20〜0.40がさらに好ましい。なお破断伸びは、JIS K6251に規定の方法に準じ、測定される。
上記ヤング率、マルテンス硬さ、破断伸びは、(メタ)アクリル化合物の種類および硬化性組成物の含浸条件を適宜設定することにより、調整することができる。
なお、混合層6221Aのヤング率E2を測定するためのサンプルは、先端稜線部の先端から奥行方向と直交する方向にダンベル7号形状を切り出したものを用いる。なお、混合層6221Aはダンベル7号形状におけるブリッジ(伸張部分)に含まれるようにする。なお混合層6221Aのサイズによっては、ブリッジに基体ゴム部6222の一部が含まれていてもよい。
また、混合層6221Aのマルテンス硬さHM2は、先端稜線部の先端から奥行方向20μmの位置で測定される。
また、混合層6221Aの破断伸びTB2を測定するためのサンプルは、先端稜線部の先端から奥行方向と直交する方向にダンベル7号形状を切り出したものを用いる。なお、混合層6221Aはダンベル7号形状におけるブリッジ(伸張部分)に含まれるようにする。なお混合層6221Aのサイズによっては、ブリッジに基体ゴム部6222の一部が含まれていてもよい。
ここで奥行方向とは、先端稜線部の先端から基体ゴム部6222に向かう方向である。
また本発明では、先端稜線部6221における混合層6221Aが、前記ウレタンゴム中に(メタ)アクリル樹脂が含浸されて形成され、この(メタ)アクリル樹脂の含浸深さが、前記先端稜線部6221の表面から300μm以内であることが好ましい。この条件を満たすことにより、混合層6221Aの機械強度の向上と、適度な柔軟性の維持(感光体凹凸への追従性)を可能にする。
<支持部材>
前記支持部材621としては、その形状、大きさ、及び材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記支持部材621の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記支持部材621の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持部材621の材質としては、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から金属板が好ましく、ステンレススチール等の鋼板、アルミニウム板、リン青銅板が特に好ましい。
本発明のクリーニングブレードは、先端稜線部の被清掃部材の表面に当接する当接部の捲れを抑制でき、使用時における先端稜線部の当接部の摩耗や欠けが少なく、良好なクリーニング性を長期間に亘って維持することができるので、各種分野に幅広く用いることができるが、以下に説明する本発明の画像形成装置、画像形成方法およびプロセスカートリッジに特に好適に用いられる。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。なお、前記帯電手段と前記露光手段を合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
本発明で用いられる画像形成方法は、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程と、クリーニング工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含んでなる。なお、前記帯電工程と前記露光工程を合わせて静電潜像形成工程と称することもある。
本発明で用いられる画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記帯電工程は前記帯電手段により行うことができ、前記露光工程は前記露光手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
前記像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、などが挙げられる。前記像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
<帯電工程及び帯電手段>
前記帯電工程は、前記像担持体の表面を帯電させる工程であり、帯電手段により実施される。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電手段の形状としては、例えば、ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ等のどのような形態をとってもよく、電子写真方式の画像形成装置の仕様及び形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは、例えば、Zn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属又は他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電器は、前記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られる利点がある。
前記帯電器が像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、帯電器が、像担持体にギャップテープを有し非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものも好ましい。
<露光工程及び露光手段>
前記露光工程は、帯電された像担持体表面を露光する工程であり、前記露光手段により行われる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接像担持体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるものなどが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと、必要に応じてキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させるトナーは、前記トナーを含む現像剤であってもよく、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
−トナー−
前記トナーは、トナー母体粒子と、外添剤とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記トナーは、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。
前記トナー母体粒子は、少なくとも結着樹脂、及び着色剤を含み、必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等のその他の成分を含んでなる。
−−−結着樹脂−−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリビニルトルエン樹脂等のスチレン又はその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂と比較して、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる点でポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
前記アルコール成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類;これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体;その他の2価のアルコール単位体;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の多価アルコール単量体、などが挙げられる。
前記カルボン酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、3,3−ジカルボキシメチルブタン酸、テトラカルボキシメチルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体、などが挙げられる。
−−−着色剤−−−
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−離型剤−−−
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワックス類、などが挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、などが挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド、などが挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド、などが挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン、などが挙げられる。これらのカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、などが挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックス、などが挙げられる。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜15質量%が好ましい。
−−−帯電制御剤−−−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
前記帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。
−−外添剤−−
前記外添剤としては、少なくともシリカ粒子を含有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm〜1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子などを含んでいてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカが特に好ましい。
前記シリカとしては、例えば、シリコーン処理シリカが挙げられる。前記シリコーン処理シリカとは、その表面がシリコーンオイルにより表面処理(疎水化処理)されたシリカである。
前記表面処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、などが挙げられる。
前記シリコーン処理シリカとしては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、RY200、R2T200S、NY50、RY50(以上、日本エアロジル社製)、などが挙げられる。
−−その他の成分−−
前記トナーにおけるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸などが挙げられる。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、像担持体や中間転写体に残存する転写後のトナーを除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
−−トナーの製造方法−−
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のトナーの製造方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法、などが挙げられる。これらの中でも、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の重合法が好ましい。
−−−混練・粉砕法−−−
前記混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。前記溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、前記溶融混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
次いで、外添剤のトナー母体粒子への外添が行われる。トナー母体粒子と外添剤とをミキサーを用い、混合及び攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー母体粒子表面に被覆される。この時、シリカ粒子等の外添剤を均一かつ強固にトナー母体粒子に付着させることが耐久性の点で重要である。
−−−重合法−−−
前記重合法によるトナーの製造方法としては、例えば、有機溶媒中に少なくともウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と着色剤を含むトナー材料を溶解乃至分散させる。そして、この溶解乃至分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去し、洗浄して得られる。
前記ウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。そして、このポリエステルプレポリマーとアミン類等との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られる変性ポリエステル樹脂は、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)としては、例えば、脂肪族多価イソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1個以上が好ましく、平均1.5個〜3個がより好ましく、平均1.8個〜2.5個が更に好ましい。
前記ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類(B)としては、例えば、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)、などが挙げられる。
前記2価アミン化合物(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン(例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、などが挙げられる。
前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、などが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、などが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、などが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が特に好ましい。
前記アミン類(B)の比率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。
上記のような重合法によるトナーの製造方法によれば、小粒径かつ球形状トナーを環境負荷少なく、低コストで作製することができる。
前記分散のための分散機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機、などが挙げられる。
これらの中でも、分散体(油滴)の粒径を2μm〜20μmに制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
前記高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。
前記回転数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000rpm〜30,000rpmが好ましく、5,000rpm〜20,000rpmがより好ましい。
前記分散時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、バッチ方式の場合、0.1分間〜5分間が好ましい。
前記分散温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加圧下において、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。なお、一般に、前記分散温度が高温である方が分散は容易である。
前記トナー材料を水系媒体中に分散させる際の、水系媒体の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー材料100質量部に対して、50質量部〜2,000質量部が好ましく、100質量部〜1,000質量部がより好ましい。
前記分散液から有機溶媒を除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、反応系全体を徐々に昇温させて、油滴中の有機溶媒を蒸発させる方法、分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の有機溶媒を除去する方法などが挙げられる。
前記有機溶媒が除去されると、トナー母体粒子が形成される。トナー母体粒子に対しては、洗浄、乾燥等を行うことができ、更に分級等を行うことができる。前記分級は、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離などにより、微粒子部分を取り除くことにより行ってもよいし、乾燥後に分級操作を行ってもよい。
前記得られたトナー母体粒子は、前記外添剤、必要に応じて前記帯電制御剤等の粒子と混合してもよい。このとき、機械的衝撃力を印加することにより、トナー母体粒子の表面から前記外添剤等の粒子が脱離するのを抑制することができる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。
前記方法に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
前記トナーの平均円形度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.97以上が好ましく、0.97〜0.98がより好ましい。前記平均円形度が、0.97未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがある。
前記トナーの平均円形度は、例えば、シスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。
前記トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5.5μm以下が好ましい。
前記体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.00〜1.40が好ましい。前記比(Dv/Dn)が、1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
前記トナーの体積平均粒径及び粒度分布は、例えば、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれも、コールター社製)などにより測定することができる。
前記トナーは、磁性キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合、二成分現像剤中のキャリアとトナーの質量比は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記キャリア100質量部に対して、トナー1質量部〜10質量部が好ましい。
前記磁性キャリアとしては、粒子径20μm〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなどが挙げられる。
前記被覆樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。
更に必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。前記導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。
これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。前記平均粒子径が、1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
なお、前記トナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー、或いは非磁性トナーとしても用いることができる。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写手段を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト、などが挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記像担持体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程であり、定着手段を用いて、定着させることができる。なお、2色以上のトナーを用いる場合は、各色のトナーが記録媒体に転写される毎に定着させてもよいし、全色のトナーが記録媒体に転写されて積層された状態で定着させてもよい。定着手段としては、特に限定されず、公知の加熱加圧手段を用いた熱定着方式を採用することができる。加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラを組合せたもの、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトを組合せたもの等が挙げられる。このとき、加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃〜200℃が好ましい。なお、必要に応じて、定着手段と共に、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<クリーニング工程及びクリーニング手段>
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記クリーニングブレードの弾性部材は、前記像担持体表面に対して、10N/m〜100N/mの押圧力で当接することが好ましい。前記押圧力が、10N/m未満であると、クリーニングブレードの弾性部材が像担持体表面に当接する当接部位のトナー通過によるクリーニング不良が発生し易くなり、100N/mを超えると、当接部位の摩擦力の増加によりクリーニングブレードが捲れ上がることがある。前記押圧力は、10N/m〜50N/mが好ましい。
前記押圧力は、例えば、共和電業社製 小型圧縮型ロードセルを組み込んだ測定装置を用いて測定することができる。
前記クリーニングブレードの弾性部材が前記像担持体表面に当接する部位における接線とクリーニングブレードの端面とのなす角度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、65°以上85°以下であることが好ましい。
前記なす角度θが、65°未満であると、クリーニングブレードの捲れ上りが発生する
ことがあり、85°を超えると、クリーニング不良が発生することがある。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の手段としては、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段、などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程、などが挙げられる。
−除電工程及び除電手段−
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
−リサイクル工程及びリサイクル手段−
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
−制御工程及び制御手段−
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、本発明の画像形成装置の一例について図面を参照して説明する。
図5は、本発明の画像形成装置500の一例を示す概略構成図である。画像形成装置500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記載することがある。)用の4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
4つの作像ユニット1の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。詳細は後述する各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kが備える感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上に重ね合わせて転写される構成である。
また、4つの作像ユニット1の下方に光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏光させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。前記構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット40の下方には、第一給紙カセット151、第二給紙カセット152が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体Pが複数枚重ねられた紙束の状態で収容されており、一番上の記録媒体Pには、第一給紙ローラ151a、第二給紙ローラ152aがそれぞれ当接している。第一給紙ローラ151aが図示しない駆動手段によって図5中反時計回りに回転駆動すると、第一給紙カセット151内の一番上の記録媒体Pが、カセットの図5中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路153に向けて排出される。また、第二給紙ローラ152aが図示しない駆動手段によって図5中反時計回りに回転駆動すると、第二給紙カセット152内の一番上の記録媒体Pが、給紙路153に向けて排出される。
給紙路153内には、複数の搬送ローラ対154が配設されている。給紙路153に送り込まれた記録媒体Pは、これら搬送ローラ対154のローラ間に挟み込まれながら、給紙路153内を図5中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路153の搬送方向下流側端部には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、記録媒体Pを搬送ローラ対154から送られてくる記録媒体Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録媒体Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図6は、4つの作像ユニット1のうちの一つの概略構成を示す構成図である。
図6に示すように、作像ユニット1は、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
感光体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10、及び不図示の除電ランプ等が配置されている。帯電ローラ4は、帯電手段としての帯電装置が備える帯電部材であり、現像装置5は、感光体3の表面上に形成された潜像をトナー像化する現像手段である。一次転写ローラ7は、感光体3の表面上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写手段としての一次転写装置が備える一次転写部材である。クリーニング装置6は、トナー像を中間転写ベルト14に転写した後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段である。潤滑剤塗布装置10は、クリーニング装置6がクリーニングした後の感光体3の表面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。不図示の除電ランプは、クリーニング後の感光体3の表面電位を除電する除電手段である。
帯電ローラ4は、感光体3に所定の距離を持って非接触で配置され、感光体3を所定の極性、所定の電位に帯電するものである。帯電ローラ4によって一様帯電された感光体3の表面は、潜像形成手段である光書込ユニット40から画像情報に基づいてレーザ光Lが照射され静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、図示しない電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の二本スクリュによって撹拌及び搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
クリーニング装置6は、ファーブラシ101、クリーニングブレード62などを有している。クリーニングブレード62は、感光体3の表面移動方向に対してカウンタ方向で感光体3に当接している。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103や潤滑剤加圧スプリング103a等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bに保持され、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体3表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。
帯電装置は、帯電ローラ4を感光体3に近接させた非接触の近接配置方式であるが、帯電装置としては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の構成を用いることができる。これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
光書込ユニット40のレーザ光Lの光源や除電ランプ等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600nm〜800nmの長波長光を有するため、良好に使用される。
図5に示す転写手段としての転写ユニット60は、中間転写ベルト14の他、ベルトクリーニングユニット162、第一ブラケット63、第二ブラケット64などを備えている。また、4つの一次転写ローラ7Y,7C,7M,7K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69なども備えている。中間転写ベルト14は、これら8つのローラ部材に張架されながら、駆動ローラ67の回転駆動によって図5中反時計回りに無端移動させられる。4つの一次転写ローラ7Y,7C,7M,7Kは、このように無端移動させられる中間転写ベルト14を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト14の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えば、プラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト14は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,3C,3M,3K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像と称することがある。)が形成される。
二次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト14のループ外側に配設された二次転写ローラ70との間に中間転写ベルト14を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対55は、ローラ間に挟み込んだ記録媒体Pを、中間転写ベルト14上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト14上の4色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ70と二次転写バックアップローラ66との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録媒体Pに一括二次転写される。そして、記録媒体Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト14には、記録媒体Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット162によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット162は、ベルトクリーニングブレード162aを中間転写ベルト14のおもて面に当接させており、これによって中間転写ベルト14上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット60の第一ブラケット63は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。画像形成装置500は、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第一ブラケット63を図5中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ68の回転軸線を中心にしてY,C,M用の一次転写ローラ7Y,7C,7Mを図5中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト14をY,C,M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用の作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用の作像ユニット1を無駄に駆動させることによる作像ユニット1を構成する各部材の消耗を回避することができる。
二次転写ニップの図6中上方には、定着ユニット80が配設されている。この定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82とを備えている。定着ベルトユニット82は、定着部材たる定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト84を加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86によって張架しながら、図5中反時計回り方向に無端移動させる。この無端移動の過程で、定着ベルト84は加熱ローラ83によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト84の加熱ローラ83への掛け回し箇所には、図5中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト84のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト84のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
上述した二次転写ニップを通過した記録媒体Pは、中間転写ベルト14から分離した後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら図5中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84によって加熱され、押圧されることによりフルカラートナー像が記録媒体Pに定着される。
このようにして定着処理が施された記録媒体Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。画像形成装置500本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された記録媒体Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,100C,100M,100K内のY,C,M,Kトナーは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの現像装置5Y,5C,5M,5Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立して画像形成装置本体に脱着可能である。
次に、画像形成装置500における画像形成動作について説明する。
まず、図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信すると、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が図5中矢印方向に回転駆動される。
感光体3が図5中矢印方向に回転すると、まず、感光体3表面が、帯電ローラ4によって所定の電位に一様帯電される。そして、光書込ユニット40から画像情報に対応したレーザ光Lが感光体3上に照射され、感光体3表面上のレーザ光Lが照射された部分が除電され静電潜像が形成される。
静電潜像の形成された感光体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシによって摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。各作像ユニット1において、同様の作像プロセスが実行され、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に各色のトナー像が形成される。
このように、画像形成装置500では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上で重なるように、順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に4色トナー像が形成される。
中間転写ベルト14上に形成された4色トナー像は、第一給紙カセット151又は第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される記録媒体Pに転写される。このとき、記録媒体Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された記録媒体Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された記録媒体Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が記録媒体P上に定着されて、トナー像が定着された記録媒体Pは画像形成装置500の外に排出され、スタック部88にスタックされる。
一方、二次転写ニップで記録媒体Pにトナー像を転写した中間転写ベルト14の表面は、ベルトクリーニングユニット162によって表面上の転写残トナーが除去される。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
画像形成装置500の作像ユニット1は、図5に示すように感光体3と、プロセス手段として帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10などとが枠体2に収められている。そして、作像ユニット1は、プロセスカートリッジとして画像形成装置500本体から一体的に着脱可能となっている。画像形成装置500では、作像ユニット1がプロセスカートリッジとしての感光体3とプロセス手段とを一体的に交換するようになっているが、感光体3、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。潤滑剤塗布装置は用いなくても良い。
前記画像形成装置500に用いるトナーとしては、画質向上の点から、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、又は分散重合法により製造された重合トナーを用いることが好ましい。これらの中でも、高解像度の画像を形成する点から、体積平均粒径5.5μm以下の重合トナーを用いることが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記プロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記クリーニングブレードとを内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段の少なくとも1つの手段を具備し、画像形成装置に着脱可能とした装置(部品)である。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。なお、部とあるのは特記しない限り質量部を意味する。
<ヤング率および破断伸びの測定>
基体ゴム部および先端稜線部における混合層のヤング率はJIS K6254、破断伸びはJIS K6251にそれぞれ準じ、島津製作所製テクスチャーアナライザを用いて、サンプルをダンベル7号形状に切り出して引張速度200mm/minにて引張試験を行うことで測定した。
<弾性部材のJIS−A硬度>
基体ゴム部のJIS−A硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1を用い、JIS K6253に準じて測定した。
<マルテンス硬さHM>
Fisher製HM−2000を用いた。圧子はビッカース圧子を用い、荷重1mN 測定時間10sで測定を行った。表面の硬度は先端稜線部の先端から20μmの位置で測定した。
<含浸深さ>
(メタ)アクリル樹脂の含浸深さ測定は、サンプルをスライサー(日本分光社製、HS−1)で断面を出したうえで測定を行った。
<トナーの平均円形度>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000、シスメックス株式会社製)により計測した。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100mL〜150mL中に、分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1mL〜0.5mL加え、更に測定試料(トナー)を0.1g〜0.5g程度加えた。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理し、分散液の濃度が3,000個/μL〜10,000個/μLとなるようにしたものを前記分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定した。そして、この測定結果に基づき、図7(A)に示す実際のトナー投影形状の周囲長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図7(B)に示す真円の周囲長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を平均円形度とした。
<トナーの体積平均粒径>
トナーの体積平均粒径は、コールターカウンター法によって求めた。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(ベックマン・コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析した。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1質量%NaCl水溶液を電解液として用意した。そして、この電解水溶液100mL〜150mL中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1mL〜5mL加えた。更に、これに被検試料としてのトナーを2mg〜20mg加え、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理した。そして、別のビーカーに電解水溶液100mL〜200mLを入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、前記コールターマルチサイザー2e型にかけた。
アパーチャーとしては、100μmのものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上32.0μm以下のトナー粒子を対象とした。
そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出した。ただし、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
(製造例1)
−基体ゴム部1の作製−
基体ゴム部1としては、23[℃]における物性が以下の物性となっているポリウレタンゴムを用意した。形状は、平均厚み1.8mm、11.5mm×32.6mmの平板状である。
・基体ゴム部1:硬度68[°](東洋ゴム化工品製)
(調整例)
−硬化性組成物1の調製−
下記の組成から、常法により硬化性組成物1を調製した。
・下記構造式で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート
(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−DCP)・・・100部
・ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート
(ダイセルオルネクス社製、商品名:PETIA)・・・10部
・重合開始剤(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)・・・1部
・溶剤 シクロヘキサノン・・・30部
(実施例1)
<トナーの製造例>
重合法により、平均円形度が0.98、体積平均粒径が4.9μmのトナー母体粒子を作製した。得られたトナー母体粒子100質量部に対し、小粒径のシリカ微粒子(クラリアント株式会社製、H2000)1.5質量部、小粒径の酸化チタン微粒子(テイカ株式会社製、MT−150AI)0.5質量部、及び大粒径のシリカ微粒子(電気化学工業株式会社製、UFP−30H)をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、トナーを作製した。
<クリーニングブレード1の作製>
硬化性組成物1溶液を浸漬槽に入れ、前記基体ゴム部1を30分3mm程浸漬した後、前記基体ゴム部1の片側の端部を引上げ速度1mmで浸漬槽から引上げ、端部が引き上がった後にもう片方の端部を速度1mmで浸漬槽から引上げた後、表面の残渣を1分以内にスポンジで拭き取った。
その後、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、ECS−1511U)を用いて紫外線照射(365nm波長で7000mj/cm)を行った。次いで、熱乾燥機を用いて機内温度100℃で15分間乾燥を行った。
次に、前記作製したクリーニングブレード1を、カラー複合機(imagio MP C5001、株式会社リコー製)に、所定の先端食い込み量(線圧:20N/m)と取り付け角度(約79°)にて取り付けた。
また、潤滑剤塗布装置は取り除いた。
前記カラー複合機(imagio MP C5001、株式会社リコー製)に、前記トナーを搭載して、23℃で55%RHの環境下、縦帯部分を設けた画像面積率0.5%のチャート(A4サイズ横)を3プリント/ジョブで、10,000枚の出力を行った後、以下のようにして、当接状態観察、クリーニング性を評価した。
<感光体との摺動摩擦係数>
前記クリーニングブレードを感光体表面層に用いられる材料を塗布したガラス板上に、上記所定の端食い込み量(線圧)と取り付け角度で摺擦させたときの摩擦係数を、摩擦摩耗試験機(新東科学社製、 トライボギア)にて測定した。
<クリーニング性>
前記10,000枚の出力を行った後、縦帯パターン(紙進行方向に対して)43mm幅、3本チャートの評価時画像(A4サイズ横)を20枚出力した後の出力画像を目視観察し、以下の基準でクリーニング性を評価した。なお、異常画像とは、印刷画像にスジ又は帯状に現れる画像や白ポチ画像を意味する。
〔評価基準〕
◎:異常画像なし
○:僅かに異常が見られるが品質上は問題なし
△:異常が見られるが許容範囲
×:異常画像あり
<先端稜線部の摩耗断面積>
レーザー顕微鏡(オリンパス社製、LEXT OLS4100)を用い、クリーニングブレードの先端稜線部を形状測定することで算出した。また、先端稜線部の局所摩耗を確認した。
(実施例2〜10、比較例1〜5)
硬化性組成物、基体ゴム部1、含浸時間を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にクリーニングブレード2〜10を作製した。
それぞれのクリーニングブレードの特性値と評価結果を下記表1に示す。
なお表1に示す略号は以下の通りである。
A−DCP:新中村化学工業株式会社製商品名A−DCP
ABE−300:新中村化学工業株式会社製 商品名ABE−300
EBECRYL11:ダイセルオルネクス社製 商品名EBECRYL11
PETIA:ダイセルオルネクス社製商品名PETIA
TMPTA:大阪有機化学工業株式会社製 商品名ビスコート#295
A−9300:新中村化学工業株式会社製 商品名A−9300
HDDA:大阪有機化学工業株式会社製 商品名ビスコート#230
AOI:昭和電工株式会社製 商品名カレンズAOI
I−184:チバ・スペシャリティーケミカルズ社製商品名イルガキュア184
表1の結果から、実施例のクリーニングブレードは、基体ゴム部のヤング率E1と、混合層のヤング率E2の比がE2/E1≧1.25であるので、これを満たさない各比較例に比べて、クリーニング性、摩耗性に優れることが判明した。これらの結果は、本発明のクリーニングブレードが、感光体への当接による捲れ、粉体のすり抜け、固着が抑制され、かつ、長期間にわたり使用可能であることを示唆している。
1,1Y,1C,1M,1K 作像ユニット
2 枠体
3,3Y,3C,3M,3K 感光体
4 帯電ローラ
5,5Y,5C,5M,5K 現像装置
6 クリーニング装置
7,7Y,7C,7M,7K 一次転写ローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
40 光書込ユニット
41 ポリゴンミラー
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
55 レジストローラ対
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
62a 先端面
62b クリーニングブレードの下面
62c 当接部
63 第一ブラケット
64 第二ブラケット
66 二次転写バックアップローラ
67 駆動ローラ
68 補助ローラ
69 テンションローラ
70 二次転写ローラ
80 定着ユニット
81 加圧加熱ローラ
82 定着ベルトユニット
83 加圧ローラ
84 定着ベルト
85 テンションローラ
86 駆動ローラ
87 排紙ローラ対
88 スタック部
100Y,100C,100M,100K トナーカートリッジ
101 ファーブラシ
103 固体潤滑剤
103a 潤滑剤加圧スプリング
103b ブラケット
151 第一給紙カセット
151a 第一給紙ローラ
152 第二給紙カセット
152a 第二給紙ローラ
153 給紙路
154 搬送ローラ対
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 画像形成装置
621 支持部材
622 弾性体ブレード
6221 先端稜線部
6221A 混合層
6222 基体ゴム部
L レーザ光
P 記録媒体
特開2015‐22036号公報 特開2014−178441号公報 特開2016−90621号公報 特許第5622039号公報

Claims (8)

  1. 基体ゴム部と先端稜線部とを備えた短冊形状の弾性体ブレードにより構成され、移動する被清掃部材に該弾性体ブレードの先端稜線部を当接させて該被清掃部材の表面から残留物を除去するクリーニングブレードにおいて、
    該先端稜線部がウレタンゴムと(メタ)アクリル樹脂との混合層を含み、該基体ゴム部のヤング率E1と、該混合層のヤング率E2の比がE2/E1≧1.25であることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記基体ゴム部のマルテンス硬さHM1と、前記先端稜線部における混合層のマルテンス硬さHM2の比がHM2/HM1≧3であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記基体ゴム部の破断伸びTB1と、前記先端稜線部における混合層の破断伸びTB2の比がTB2/TB1≦0.4であることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記先端稜線部における混合層が、前記ウレタンゴム中に(メタ)アクリル樹脂が含浸されて形成され、前記(メタ)アクリル樹脂の含浸深さが、前記先端稜線部の表面から300μm以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリーニングブレード。
  5. 前記先端稜線部における混合層のマルテンス硬さHM2が3〜7N/mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクリーニングブレード。
  6. 前記基体ゴム部のJIS−A硬度が70°から80°であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクリーニングブレード。
  7. 像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像と、トナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置であって、
    前記クリーニング手段が、請求項1〜6のいずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジであって、前記クリーニング手段が、請求項1〜6のいずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とするプロセスカートリッジ。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112824978A (zh) * 2019-11-20 2021-05-21 株式会社理光 清洁刮板,处理卡盒,以及图像形成装置

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