JP2009156978A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

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潤 五十嵐
Masahiro Takagi
正博 高木
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哲也 田口
Motoko Sakai
素子 坂井
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Abstract

【課題】画像流れ抑制の為のみの特別な動作時間の確保が不要である上に、画像流れの抑制と、長期に渡るクリーニングブレードの磨耗の抑制とを両立させる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】感光体と、接触型帯電手段と、静電潜像形成手段と、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像を感光体表面から転写媒体に転写する転写手段と、感光体表面に接触して設けられたクリーニングブレードと、を備え、トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、感光体の回転トルクが下式(1)を満たす画像形成装置。・式(1) 1.2B≦A≦5B〔式(1)中、Aは回転開始期間における回転トルクの極大値、Bは定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真法により画像を形成する画像形成方法および画像形成装置に関するものである。
複写機などの電子写真法を利用した画像形成装置による画像の形成は、一般的に次のように実施される。まず、感光体表面を帯電した後、帯電された感光体表面を原稿画像情報に応じて露光して静電潜像を形成し、次にこの静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する。次に、感光体表面のトナー像を直接的に又は中間転写体を介して間接的に用紙表面に転写した後、加熱加圧することによりトナー像を用紙表面に定着し画像を形成する。
また、トナー像を用紙に転写した後の感光体表面には帯電工程に起因して発生する放電生成物や、転写されなかったトナーなどの付着物が付着している。このため、クリーニングブレード等を利用して、転写工程後に感光体表面がクリーニングされる。
一方、画像形成装置の小型化が図れるため、感光体を帯電する帯電器としては、スコロトロン帯電器などのように感光体表面と離間した位置に配置された状態で帯電を行う非接触型帯電器に代えて 帯電ロールなどのように感光体表面に接触した状態で帯電を行う接触型帯電器が、近年、広く普及してきている。
しかし、一般的に、非接触型帯電器と比べて、接触型帯電器は、感光体に対する放電ストレスがより強いため、感光体の摩耗が著しく増加する。それゆえ、非接触型帯電器を使用した場合よりも接触型帯電器を使用した場合の方が感光体の寿命を縮めてしまう。
なお、このような感光体の磨耗を抑制するために、耐磨耗性感光体(特許文献1参照)や感光体表面に表面保護層を設けた感光体(特許文献2参照)などが提案されている。
一方、感光体表面に付着した放電生成物等の付着物は、特に高温高湿下において空気中の水分を取り込むことにより、いわゆる画像流れを発生させることが知られている。
この画像流れの発生を抑制するために、単純な方法としては、例えば、クリーニングに利用するクリーニングブレードの硬度を高くする方法(特許文献3参照)が挙げられる。
また、耐磨耗性の高い感光体表面に脂肪酸金属塩を供給することにより、感光体表面に被膜を形成させ、この被膜に放電生成物を付着させて被膜ごとクリーニングする方法(特許文献4参照)、所定のタイミングで帯電装置をオフした状態にて感光体を回転させ、現像装置から僅かなトナーを現像することでクリーナ部において感光体の付着物を除去する方法(特許文献5参照)、連続的に用紙を給紙して画像を形成する際に、1枚の用紙が給紙された後、次の用紙が給紙されるまでの間において帯電器の帯電を停止し、その後、感光体1回転分の前帯電を行なうことで感光体表面の研磨性を改善する方法(特許文献6参照)が提案されている。
さらに、感光体表面の表面摩擦係数を低下させる工程と上昇させる工程を設けた方法(特許文献7参照)も提案されている。
この方法では、放電生成物が蓄積した層を削り取ることを主体とした感光体の磨耗作用をサイクル的に生じさせる。また、表面摩擦係数は、潤滑剤供給手段により感光体表面に潤滑剤を供給することにより表面摩擦係数を低減した状態に制御し、ソレノイドを利用してクリーニングブレードの当接圧を大きくしたり、感光体の表面電位差や転写バイアスを大きくすることによって表面摩擦係数を上昇させるように制御する。さらに、表面摩擦係数を上昇させる工程への切り替えタイミングはカウントされたプリント枚数が所定値に達したか否かで決定される。
特開平10−288846号公報 特開2002−82468号公報 特開2005−316264号公報 特開2005−241966号公報 特開2003−5608号公報 特開2006−201417号公報 特開2001−51571号公報
しかし、高硬度のクリーニングブレードを採用するといった単純な方法では、初期的には画像流れを抑制できるものの、長期に渡って画像を形成した場合は、対面する感光体の磨耗を招くことになる。また、感光体の磨耗を避けるために、高硬度の保護層を設けた感光体と組み合わせた場合は、クリーニングブレードの磨耗が促進される。このため、いずれにせよ早期の部品交換が必要となる。
また、画像流れ抑制のために、所定のタイミングで帯電装置をオフにする機構などを採用した場合、本来、画像の形成に利用できる時間を侵食して、画像流れを抑制するという目的の為のみに動作時間の確保が必要な機構が新たに必要となる場合もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、画像流れ抑制の為のみの特別な動作時間の確保が不要である上に、画像流れの抑制と、長期に渡るクリーニングブレードの磨耗の抑制とを両立させる画像形成方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
請求項1に係わる発明は、
一方向に回転可能な静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面と接触して設けられ且つ前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写手段と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面をクリーニングするために、前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードと、を備え、
前記トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(1)を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
・式(1) 1.2B≦A≦5B
〔式(1)中、Aは、回転停止状態の前記静電潜像保持体が回転し始めてから、前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下になるまでの回転開始期間における回転トルクの極大値を意味し、Bは、回転状態を維持している前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下を維持し続けている定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
請求項2に係わる発明は、
前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
・式(2) 1.2B≦C≦5B
〔式(2)中、Bは、前記定常回転期間における回転トルクの平均値を意味し、Cは前記定常回転期間を経た後から、前記静電潜像保持体の回転が停止するまでの回転終了期間における回転トルクの極大値を意味する。〕
請求項3に係わる発明は、
前記静電潜像保持体の回転トルクが、前記静電潜像保持体の回転速度によって制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に係わる発明は、
前記静電潜像保持体の最表面を構成する層が、架橋構造を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項5に係わる発明は、
一方向に回転可能な静電潜像保持体表面に接触して設けられた帯電手段により前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成工程と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写工程と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面を前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程と、を含み、
前記トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(3)を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
・式(3) 1.2B≦A≦5B
〔式(3)中、Aは、回転停止状態の前記静電潜像保持体が回転し始めてから、前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下になるまでの回転開始期間における回転トルクの極大値を意味し、Bは、回転状態を維持している前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下を維持し続けている定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
以上に説明したように、請求項1に記載の発明によれば、画像流れ抑制の為のみの特別な動作時間の確保が不要である上に、画像流れの抑制と、長期に渡るクリーニングブレードの磨耗の抑制とを両立させる画像形成装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、画像流れの発生をより一層抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、画像流れ抑制のために特別な手段を画像形成装置内に配備する必要がなく、装置の大型化・複雑化を防止できる画像形成装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、静電潜像保持体の磨耗を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、画像流れ抑制の為のみの特別な動作時間の確保が不要である上に、画像流れの抑制と、長期に渡るクリーニングブレードの磨耗の抑制とを両立させる画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法は、一方向に回転可能な静電潜像保持体表面に接触して設けられた帯電手段により前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成工程と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写工程と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面を前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程と、を含み、前記トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(1)を満たすことを特徴とする。
・式(1) 1.2B≦A≦5B
〔式(1)中、Aは、回転停止状態の前記静電潜像保持体が回転し始めてから、前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下になるまでの回転開始期間における回転トルクの極大値を意味し、Bは、回転状態を維持している前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下を維持し続けている定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
なお、上記本発明を見出すに当たって、本発明者らは、画像流れがどのようなタイミングで発生しているのかについて詳細に観察検討した。その結果、画像流れは、例えば、一晩停止状態にあった画像形成装置の電源を朝一番にオンにして、最初の画像を形成し始めた時点や、電源がオンの状態で画像が形成されない待機状態がしばらく続いた後、再度画像を形成し始めた時点で発生していることを確認した。
一方、連続的に画像を形成している場合、静電潜像保持体表面は、常に放電ストレスに曝される。このため、静電潜像保持体表面には、画像の形成開始前から付着していた放電生成物がクリーニングブレードにより除去されたとしても常に新たな放電生成物が付着蓄積し続けることになる。しかし、本発明者らは、画像を連続的に形成し始めた初期の期間を過ぎた後は、連続的に画像を形成しても画像流れが起こらないことを確認した。
また、本発明者らは、上述した現象に着目し、静電潜像保持体が回転し始めて連続的に画像を形成し始める直前までの段階で静電潜像保持体表面に付着している放電生成物と、連続的に画像を形成している最中に静電潜像保持体表面に付着している放電生成物と、では画像形成流れの発生に対する影響が異なるものと考えた。
なお、既述したように、画像流れの発生は、高温高湿下でより顕著になる傾向にあり、空気中の水分が放電生成物に吸湿されることが原因として知られている。また、連続的に画像を形成している最中には、静電潜像保持体の表面は、常にクリーニングブレードによる摩擦に曝されていることになる。
これらのことから、静電潜像保持体が回転し始めて連続的に画像を形成し始めるまでの段階で静電潜像保持体表面に付着している放電生成物は、空気中の水分を十分に吸湿した含水率の高い状態のものであり、連続的に画像を形成している最中に静電潜像保持体表面に付着している放電生成物は、クリーニングブレードによる摩擦やこれに伴う摩擦熱によって含水率が低くなっている状態のものであると考えられる。
それゆえ、本発明者らは、含水率の高い状態にある放電生成物を静電潜像保持体表面から十分に除去できれば、画像流れの発生を確実に抑制できるものと考えた。また、画像形成終了後に静電潜像保持体表面に付着した放電生成物を強度の摩擦にさらすことによって、付着量を減少でき多少残留したとしても次の画像形成が始まる前の非画像形成期間で、放電生成物の含水率を急激に低下させることができるため、この点でも確実に画像流れを抑制する効果を高めることができるものと考える。
従って、静電潜像保持体が回転し始めて連続的に画像を形成し始めるまでの段階(初期の非画像形成期間)では、静電潜像保持体表面とクリーニングブレードとが見かけ上接触している領域(ブレードニップ部)での摩擦抵抗を大きくすると共に、真実接触面積も大きくすることが好ましいものと考えられる。
一方、含水率の低い状態にある放電生成物は、画像流れの発生には殆ど影響しないものと考えられる。言い換えれば、連続的に画像を形成している最中には、放電生成物が十分に除去できなくてもよいといえる。このため、これを利用してクリーニングブレードの磨耗を抑制することが好適である。
それゆえ、連続的に画像を形成している時には、ブレードニップ部での摩擦抵抗を小さくすると共に、真実接触面積も小さくすることが好ましいものと考えられる。
以上に説明したように、初期の非画像形成期間と連続画像形成期間とで、ブレードニップ部での摩擦抵抗や、真実接触面積を制御できれば、画像流れの発生を抑制できると共に、長期に渡ってクリーニングブレードの磨耗も抑制できることになる。また、初期の非画像形成時を利用して画像流れの発生原因となる含水率の高い放電生成物を効果的に除去できるため、画像流れ抑制の為のみの特別な動作時間の確保も不要となる。
次に、初期の非画像形成時期間と画像形成期間とで、ブレードニップ部での摩擦抵抗や、ブレードニップ部での真実接触面積を制御する方法について説明する。
まず、画像形成装置により画像を形成する場合、装置の電源をオンにして、あるいは、画像の形成を休止している待機状態から静電潜像保持体が回転を開始し始め、画像の形成に適した所定の回転速度に達する。ここで、静電潜像保持体の回転が始まり、一定の回転速度に到達するまでの間に、回転トルクが急増して一旦極大値を示し、その後、回転トルクが減少して徐々に定常値に収束する。
すなわち、静電潜像保持体の回転が開始されてから、最初の画像が形成される直前までの間(初期の非画像形成期間)は、回転トルクが極大値を有するピークを描くように変動し、画像が連続的に形成されている間(連続画像形成期間)は、回転トルクがほぼ一定の値を維持することになる。
一方、ブレードニップ部における摩擦抵抗は、回転トルクと相関関係にあり、回転トルクが増大すると摩擦抵抗も増加し、回転トルクが減少すると摩擦抵抗も減少する。これに加えて、初期の非画像形成期間において回転トルクが極大値を示した後、初期の非画像形成期間から連続画像形成期間に移行すると回転トルクが極大値から減少し、定常値を示すことになる。
このため、初期の非画像形成期間から連続画像形成期間へと移行する過程での回転トルクの変動に応じる形で、ブレードニップ部における摩擦抵抗を0から極大値へと高めた後、減少させて、定常値を維持するように自動的に制御できる。
また、ブレードニップ部には、トナーに外添される球形状で粒径の大きい外添剤(平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤。以下、単に「外添剤」と略す場合がある)している。これに加えて、静電潜像保持体の回転速度が遅い場合は、クリーニングブレードの振動周波数が増加する傾向にあるため、これに伴いブレードニップ部に存在する外添剤がすり抜け易くなるために、静電潜像保持体表面とクリーニングブレードとが直接接触し易くなり、ブレードニップ部の真実接触面積が増加する。またこの真実接触面積の増加は、摩擦抵抗の増加にも寄与する。また、静電潜像保持体の回転速度が速い場合は、上記と逆の現象が発生することになる。
このため、初期の非画像形成期間から連続画像形成期間へと移行する過程での回転速度の変動に応じる形で、ブレードニップ部における真実接触面積を大きい状態から小さい状態へと変化させて、連続画像形成期間においては小さい状態を維持するように自動的に制御できる。
なお、回転トルクは、式(1)に示されるように初期の非画像形成期間に実質的に相当する回転開始期間における回転トルクの極大値Aが、連続画像形成期間に実質的に相当する定常回転期間における回転トルクの平均値Bの1.2倍以上5倍以下の範囲であることが必要であり、2倍以上4倍以下の範囲であることが好ましく、2.5倍以上3倍以下の範囲であることが更に好ましい。
回転トルクの極大値Aが、回転トルクの平均値Bの1.2倍未満の場合には、初期の非画像形成期間において、含水率の高い放電生成物が十分に除去できなかったり、付着している放電生成物の含水率を高い摩擦熱によって十分に低下させることができないため、画像流れが発生してしまう。
一方、回転トルクの極大値Aが、回転トルクの平均値Bの5倍を超えると、初期の非画像形成期間において、ブレードニップ部における摩擦抵抗が著しく増加して、クリーニングブレードの著しい磨耗を招いてしまう。これに加えて、クリーニングブレードのめくれや、クリーニングブレードに起因する騒音(ビビリ音)が発生する場合がある。
また、トナーには、平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が少なくとも外添される。この外添剤の平均粒径は、150nm以上400nm以下の範囲内が好ましく、200nm以上300nm以下の範囲内がより好ましい。また、平均円形度は、0.9以上1以下が好ましく、1に近いほどより好ましい。
上記外添剤の平均粒径が80nm未満の場合には、粒径が小さすぎるために、外添剤と静電潜像保持体との接触面積が増大しすぎ摩擦抵抗の低減が困難となる。それゆえ、連続画像形成期間でもブレードニップ部における外添剤接触面積が増加し、更には摩擦抵抗が増加するために、クリーニングブレードの磨耗が促進される。
これに対して、平均粒径が500nmを超える場合には、粒径が大きすぎるために、外添剤がブレードニップ部に進入し難くなる上に、ブレードニップ部中に安定して存在し続けることも困難となる。それゆえ、連続画像形成期間でもブレードニップ部における真実接触面積が増加し、更には摩擦抵抗が増加するために、クリーニングブレードの磨耗が促進される。
また、外添剤の平均円形度が0.8未満の場合、外添剤の形状がより異形に近づくため、外添剤とクリーニングブレードとの間や、外添剤と静電潜像保持体との間での接触面積が増大する上に、ブレードニップ部で外添剤がスムーズに回転できなくなる。このため、結果的に摩擦抵抗が増大し、クリーニングブレードの磨耗が促進される。
なお、外添剤の平均粒径は、以下の方法により測定することができる。
走査型電子顕微鏡(SEM:S−4700型 日立株式会社製)を用い、トナーに外添された状態のものを走査型電子顕微鏡で100視野の観察(50000倍)を行い、各無機粒子の画像面積に相当する円形粒子の粒径(長径と短径の平均値:円と近似して求めた)を1000箇所程度測定し、その平均値を無機粒子の個数平均粒子径とした。
また、外添剤の平均円形度は、下式に示されるwadellの真の円形度を採用した。
円形度=実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積/実際の粒子の表面積
ここで、「実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積」は、外添剤の平均粒径から求めた。また、「実際の粒子の表面積」は、島津粉体比表面積測定装置SS−100型を用いBET比表面積より代用させた。なお、BET比表面積は、窒素ガス吸着法により行い、P/P=0.3(P:サンプルセル内の圧、P:飽和蒸気圧)で測定した。
また、外添剤を構成する材料は特に限定されず、公知のトナー用外添剤に用いられる材料が利用できるが、例えば、ゾルゲル法により作製したシリカ粒子や樹脂粒子を使用することができる。なお、外添剤の詳細については後述する。
なお、本発明では、上述したように初期の非画像形成期間に、静電潜像保持体表面に付着した含水率の高い放電生成物を除去すると共に、除去し切れなかった放電生成物が存在する場合には摩擦熱によりその含水率を低下させるため、画像流れの発生を抑制している。
しかし、画像流れの発生をより一層抑制するためには、初期の非画像形成期間以外の非画像形成期間を利用して、予め可能な限り放電生成物を除去しておくことが好ましい。
このような観点からは、連続画像形成期間において最後の画像を形成し終えてから、静電潜像保持体の回転が停止するまでの期間(終期の非画像形成期間)を利用して放電生成物を除去することが好ましい。
終期の非画像形成期間においては、時間に対する静電潜像保持体の回転速度や回転トルクの定性的な挙動は、基本的に初期の非画像形成期間と逆の挙動を示すため、この期間を利用して、放電生成物を除去することができる。
この場合、具体的には下式(2)を満たすことが好ましい。
・式(2) 1.2B≦C≦5B
式(2)中、Bは、定常回転期間における回転トルクの平均値を意味し、Cは定常回転期間を経た後から、静電潜像保持体の回転が停止するまでの回転終了期間における回転トルクの極大値を意味する。なお、回転終了期間は、実質的には終期の非画像形成期間に相当する期間である。
式(2)に示される回転トルクの極大値Cは、連続画像形成期間に実質的に相当する定常回転期間における回転トルクの平均値Bの1.2倍以上5倍以下の範囲であることが好ましいが、2倍以上4倍以下の範囲であることがより好ましく、2.5倍以上3倍以下の範囲であることが更に好ましい。
回転トルクの極大値Cが、回転トルクの平均値Bの1.2倍未満の場合には、放電生成物が十分に除去できず、初期の非画像形成期間での放電生成物の除去負担が増大するために、画像流れの発生をより一層抑制することが困難となる場合がある。
一方、回転トルクの極大値Cが、回転トルクの平均値Bの5倍を超えると、終期の非画像形成期間において、ブレードニップ部における摩擦抵抗が著しく増加して、クリーニングブレードの著しい磨耗を招いてしまう。これに加えて、クリーニングブレードのめくれや、クリーニングブレードに起因する騒音(ビビリ音)が発生する場合がある。
但し、式(2)を満たすように回転トルクを制御することは、画像流れのより一層の抑制には効果があるが、クリーニングブレードの磨耗はやや促進される傾向にある。このため、画像流れの抑制とクリーニングブレードの磨耗抑制とを両立させつつも、クリーングブレードの磨耗抑制をより重視する場合には、回転トルクの極大値Cは、1.2倍未満であることが好ましく、1倍に近いほど好ましい。
なお、初期の非画像形成期間や終期の非画像形成期間の回転トルクを制御する上で、必要であれば補助的に、クリーニングブレードの静電潜像保持体に対する押圧力を増加/減少させる方法を併用することもできる。また、中間期の非画像形成期間の回転トルクを制御する上で、回転速度の制御に代えて、あるいは、回転速度の制御と共にクリーニングブレードの静電潜像保持体に対する押圧力を増加/減少させる方法が利用できる。
但し、クリーニングブレードの静電潜像保持体に対する押圧力を増加/減少させる方法は、クリーニング装置の大型化・複雑化を招くため、画像形成装置の小型化・簡素化を優先する場合は採用しないことが好ましい。従って、静電潜像保持体の回転トルクが、回転速度のみによって制御される場合は、画像流れ抑制のために特別な手段を画像形成装置内に配備する必要がないため、装置の大型化・複雑化を防止できる。
図1は、静電潜像保持体の回転トルクの経時変化の一例を示すグラフであり、図中、横軸が時間、縦軸は静電潜像保持体の回転トルクを表す。また、図中のA,B、Cは回転トルクを、I、II、III、はそれぞれ、初期の非画像形成期間、連続画像形成期間、終期の非画像形成期間を表す。
図1に示されるように、回転トルクは、初期の非画像形成期間(図中の区間I)において、ゼロから極大値Aまで増加した後、減少に転じ、連続画像形成期間(区間II)では定常値B(より正確には、区間IIにおける回転トルクの平均値を意味する。)を維持し続ける。そして、終期の非画像形成期間(区間III)では、定常値Bから極大値Cまで増加した後、ゼロになるまで減少し続ける。
画像流れは、通常、最初に画像が形成される区間IIの初期において発生する傾向があるが、本発明では、区間Iにおいて回転トルクが式(1)を満たすように制御され、且つ、トナーの外添剤として、平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が用いられるため、画像流れの発生が抑制される。また、区間IIIにおいて式(3)を満たすように、区間IIIにおいて式(2)を満たすように回転トルクを制御すればより画像流れの発生をより一層抑制できる。
これに加えて、本発明では、画像流れを抑制するための動作は、区間Iや区間IIIといった非画像形成期間に便乗して実施される。このため、例えば、特許文献7に示されるように、プリント枚数をカウントしてサイクル的に画像流れを抑制するための動作を実施する場合と比べると、画像形成期間や非画像形成期間とは別のタスクタイムが発生しないため、効率的である。
また、静電潜像保持体の最表面を構成する層が、架橋構造を有する樹脂を含むものであることが好ましい。すなわち、硬度の高い表面層を静電潜像保持体表面に設けることにより、静電潜像保持体の磨耗を抑制してその寿命を延ばすことができる。また、このような高硬度の表面層を設けた場合、一般的な傾向としては表面層表面に放電生成物が付着しやすくなるため画像流れがより発生しやすくなるが、本発明では、このような影響を効果的に抑制することができる。加えて、クリーニングブレードの磨耗も促進しやすくなるといえる。しかし、本発明では、クリーニングブレードの磨耗が促進されるのは、静電潜像保持体が回転し続けている全期間のうち、非画像形成期間という非常に短い期間に限定されるため、高硬度の表面層を設けた静電潜像保持体を用いた場合でもクリーニングブレードの磨耗を抑制することができる。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、上述した本発明の画像形成方法を利用した構成を有するものであれば特に限定されないが、具体的には、以下の構成を有することが好ましい。
すなわち、本発明の画像形成装置は、一方向に回転可能な静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面と接触して設けられ且つ前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体(トナー像転写の為に静電潜像保持体と直接接触する部材を意味し、具体的には記録媒体又は中間転写体を意味する)に転写する転写手段と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面をクリーニングするために、前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードと、を備えたものであることが好ましい。
なお、転写方式は、静電潜像保持体表面から紙などの記録媒体(転写媒体)にトナー像を直接転写する方式であってもよいが、静電潜像保持体表面から紙などの記録媒体に、中間転写体(転写媒体)を介してトナー像を間接的に転写するいわゆる中間転写方式であってもよい。また、画像形成装置には、必要に応じてその他公知の手段(例えば、静電潜像保持体表面を除電する除電手段など)を設けることができる。なお、静電潜像保持体の回転速度は、静電潜像保持体を駆動するモーターの電圧により容易に制御できる。
−静電潜像保持体(感光体)−
本発明に用いられる静電潜像保持体としては、導電性基体に感光層を設けたものであれば特に限定されないが、このような静電潜像保持体としては、導電性基体上に少なくとも感光層が設けられた構成を有する有機感光体が利用できる。なお、感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とこの順に積層させた層構成を有するような機能分離型のものでもよく、感光層と導電性基体や、感光層と表面保護層との間に必要に応じて中間層を設けることもできる。
また、静電潜像保持体の最表面を構成する層は、感光層そのものであってもよいが架橋構造を有する樹脂を含む層であることがより好ましい。
ここで、架橋構造を持つ樹脂を含む表面層は、感光層上に別途形成される表面保護層として機能するものであってもよく、感光層の少なくとも最表面近傍を構成する層として機能するものであってもよい(なお、以下の説明においては、表面層は、基本的に感光層上に別途形成されることを前提に説明する)。また、架橋構造を持つ樹脂は電荷輸送性を有していることが好適である。
なお、以下の説明においては、本発明に用いられる静電潜像保持体が、機能分離型の有機感光体である場合を前提としてより詳細に説明するが、本発明に用いられる静電潜像保持体の層構成は以下の説明に限定されるものではない。
導電性基体としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、ニッケル等の金属ドラム;シート、紙、プラスチック、ガラス等の基材上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着したもの;酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属化合物を上記基材に蒸着したもの;金属箔を上記基材にラミネートしたもの;カーボンブラック、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅等を結着樹脂に分散し、上記基材に塗布することによって導電処理したもの等が挙げられる。また、導電性基体の形状は、ドラム状、シート状、プレート状のいずれであってもよい。
また、導電性基体として金属製パイプ基体を用いる場合、当該金属製パイプ基体の表面は素管のままのものであってもよいが、予め表面処理により基体表面を粗面化しておくことも可能である。かかる粗面化により、露光光源としてレーザービーム等の可干渉光源を用いた場合に、感光体内部で発生し得る干渉光による木目状の濃度ムラを防止することができる。表面処理の方法としては、鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニング等が挙げられる。
特に、感光層との密着性向上や成膜性向上の点では、例えば、アルミニウム基体の表面に陽極酸化処理を施したものを導電性基体として用いることが好ましい。
電荷発生層は、電荷発生材料を真空蒸着法により蒸着させて形成するか、有機溶剤及び結着樹脂を含む溶液を塗布することにより形成される。
電荷発生材料としては、非晶質セレン、結晶性セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他のセレン化合物;セレン合金、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導電体;又はこれらを色素増感したもの、無金属フタロシアニン,チタニルフタロシアニン,銅フタロシアニン,錫フタロシアニン,ガリウムフタロシアニンなどの各種フタロシアニン化合物;スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料;又は染料が用いられる。
また、これらの有機顔料は一般に数種の結晶型を有しており、特にフタロシアニン化合物ではα型、β型などをはじめとしてさまざまな結晶型が知られているが、目的にあった感度その他の特性が得られる顔料であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることが可能である。
なお、上述した電荷発生材料の中でも、フタロシアニン化合物が好ましい。この場合、感光層に光が照射されると、感光層に含まれるフタロシアニン化合物がフォトンを吸収してキャリアを発生させる。このとき、フタロシアニン化合物は、高い量子効率を有するため、吸収したフォトンを効率よく吸収してキャリアを発生させることができる。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、以下のものを例示することができる。即ちビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプなどのポリカーボネート樹脂およびその共重合体、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどである。
これらの結着樹脂は、単独であるいは2種以上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結着樹脂との配合比(電荷発生材料:結着樹脂)は、重量比で、10:1〜1:10の範囲が望ましい。また電荷発生層の厚みは、一般には0.01〜5μmの範囲内であることが好ましく0.05〜2.0μmの範囲内であることがより好ましい。
また電荷発生層は、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。電荷発生層に用いられる電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピークリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などを挙げることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特によい。
電荷発生材料を樹脂中に分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、ダイノーミル、サンドミル、コロイドミルなどの方法を用いることができる。
電荷発生層を形成する為の塗布液の溶媒として公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
電荷輸送層としては、公知の技術によって形成されたものを使用できる。電荷輸送層は、電荷輸送材料と結着樹脂とを用いて形成されていてもよく高分子電荷輸送材を用いて形成されていてもよい。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物があげられる。
これらの電荷輸送材料は単独または2種以上混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送材料は単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、モビリティーの観点から、例えば、以下の構造式(1)〜(3)に示す材料を利用することが好ましい。
Figure 2009156978
構造式(1)中、R14は、水素原子またはメチル基を示す。また、nは1又は2を意味する。Ar6及びAr7は置換又は未置換のアリール基あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わし、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜5の範囲のアルキル基、炭素数が1〜5の範囲のアルコキシ基、又は炭素数が1〜3の範囲のアルキル基で置換された置換アミノ基を示す。
Figure 2009156978
構造式(2)中R15、R15’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、を表わす。R16、R16’、R17
、R17’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基、あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わす。
なお、構造式(1)および構造式(2)の置換基において、R18、R19、R20は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基を表す。mおよびnは0〜2の整数である。
Figure 2009156978
構造式(3)中、R21は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、または、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表す。
22、R23は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基を表す。
なお、構造式(1)〜構造式(3)の置換基において、Arは、置換又は未置換のアリール基を表す。
さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材など高分子電荷輸送材を用いることもできる。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送材を単独で用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、とくに好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも電荷輸送層として使用可能であるが、上記結着樹脂と混合して電荷輸送層を形成してもよい。
電荷輸送層の厚みは一般的には、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。さらに電荷輸送層を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。
また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。本発明に用いる感光体に使用可能な電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(I)で示される化合物をあげることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
静電潜像保持体の表面層には、少なくとも架橋構造を有する樹脂が含まれる。架橋構造を有する樹脂としては、架橋構造を有するフェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、シロキサン系樹脂等が挙げられる。これらの架橋構造を有する樹脂は優れた体磨耗性を有しているため、長期に渡って使用しても、静電潜像保持体表面の磨耗や傷の発生を抑制することができる。なお、架橋構造を有する樹脂は、電荷輸送性を有するものであることが好ましい。
架橋構造を有する樹脂としては種々の材料を用いることが出来るが、特性上フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン樹脂などが好ましく、特にシロキサン系樹脂からなるものが好ましい。このうち特に、一般式 (I)や(II)で示される化合物から誘導される構造を有するものが強度、安定性に優れ特に好ましい。
F−[D−Si (R(3−a) (I)
一般式(I)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Dは可とう性サブユニット、Rは水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。
なお、一般式(I)中のDで示される可とう性サブユニットとしては、−(CH)n−基を必ず含み、これに−COO−、−O−、−CH=CH−、−CH=N−基を組み合わせた2価の直鎖基であってもよい。なお、−(CH)n−基のnは1〜5の整数を表す。また、Qで表される加水分解性基としては、−OR基(但し、Rはアルキル基を表す)を表す。
F−((X)nR−ZH)m (II)
一般式(II)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Rはアルキレン基、Zは、−O−、−S−、−NH−、又は、−COO−、mは1〜4の整数を示す。Xは、−O−、又は、−S−を表し、nは0または1を示す。
一般式(I)、(II)で示される化合物のさらに好ましいものとして、有機基Fが特に下記一般式(III)で示されるものを用いたものを挙げることができる。
Figure 2009156978
一般式(III)中、Ar〜Arはそれぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又はアリ−レン基を示し、且つ、Ar〜Arのうち2〜4個は、一般式(I)中の−D−Si(R(3−a)で表される結合手を有する。Dは可とう性サブユニット、Rは水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
一般式(III) におけるAr〜Arはそれぞれ独立に置換または未置換のアリール基を示し、具体的には、以下の構造群1に示されるものが好ましい。
Figure 2009156978
なお、構造群1中に示されるArは下記構造群2から選択されるものが好ましく、Z’は下記構造群3から選択されるものが好ましい
Figure 2009156978
Figure 2009156978
構造群1〜3中、Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基から選択される。
〜R13は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲンから選択される。
mおよびsは0または1を表わし、qおよびrは1から10の整数、tは1から3の整数を示す。ここで、Xは一般式(I)中に示した−D−Si(R(3−a)で表わされる基を示す。
また構造群3中に示されるWは下記構造群4で示されるものが好ましい。なお、構造群4中、s’は0〜3の整数を示す。
Figure 2009156978
また、一般式(III)におけるArの具体的構造としては、k=0の時は、上記構造群1に示したAr〜Arのm=1の構造が、k=1の時は、上記構造群1に示したAr〜Arのm=0の構造が挙げられる。
なお、一般式(III)で示される化合物の具体例としては、以下の表1〜7に示す化合物(III−1)〜(III−61)を挙げることができるが、本発明に用いられる一般式(III)で示される化合物は、これらのみに限定されるものではない。
また、表1〜7中の「Ar」〜「Ar」の欄に示される構造式中、ベンゼン環に結合する”−S”基は、表1〜7中の「S」の欄に示される一価の基(一般式(I)中の−D−Si(R(3−a)で表される構造に相当する基)を意味する。
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
一般式(II)の具体例としては、以下の(II)−1〜(II)〜26に示す化合物を挙げることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2009156978
Figure 2009156978
Figure 2009156978
また、強度、膜抵抗などの種々の物性をコントロールするために、下記一般式(IV)で示される化合物を添加することもできる。
Si (R(4−c) (IV)
一般式(IV)中、Rは水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、cは1〜4の整数を表わす。
一般式(VI)で示される化合物の具体例としては以下のようなシランカップリング剤があげられる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の四官能性アルコキシシラン(c=4);メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロオクチルトリエトシキシラン等の三官能性アルコキシシラン(c=3);ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等の二官能性アルコキシシラン(c=2);トリメチルメトキシシラン等の1官能アルコキシシラン(c=1)等をあげることができる。膜の強度を向上させるためには3および4官能のアルコキシシランが好ましく、可とう性、製膜性を向上させるためには2および1官能のアルコキシシランが好ましい。
また、主にこれらのカップリング材より作製されるシリコン系ハードコート剤も用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、およびAY42−440、AY42−441、AY49−208 (以上、東レダウコーニング社製)などを用いることができる。
また、強度を高めるために、一般式(V)に示すような2つ以上のケイ素原子を有する化合物を用いることも好ましい。
B−(Si(R(3−a) (V)
一般式(V)中、Bは2価の有機基、Rは水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
具体的には、以下の表8に示す材料を好ましいものとしてあげることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2009156978
さらに、膜特性のコントロール、液寿命の延長、などのため、アルコール系、ケトン系溶剤に可溶な樹脂を添加しても良い。このような樹脂としてはとしては、ポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタ−ル化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的で種々の樹脂を添加することができる。特にシロキサン系の樹脂の場合はアルコールに溶解する樹脂を加えることが好ましい。
アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマ−ルやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタ−ル樹脂が好ましい。
上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。添加量は1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜30重量%であり、5〜20重量%が最も好ましい。1重量%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40重量%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる恐れがある。また、それらの樹脂は単独で用いてもよいが、それらを混合して用いてもよい。
また、ポットライフの延長、膜特性のコントロールのため、下記一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物、もしくはその化合物からの誘導体を含有させることも出来る。
Figure 2009156978
一般式(VI)中、A、Aはそれぞれ独立に一価の有機基を示す。
一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物として、市販の環状シロキサンをあげることができる。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサンなどのヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサンなどのビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等をあげることができる。これらの環状シロキサン化合物は単独で用いても良いが、それらを混合して用いても良い。
更に、感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカおよびシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。表面層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から表面層の全固形分中の0.1〜50重量%の範囲、好ましくは0.1〜30重量%の範囲で用いられる。
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、感光体の表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。本発明の感光体における表面層中のシリコーン微粒子の含有量は、表面層の全固形分中の0.1〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や”第8回ポリマー材料フォ−ラム講演予稿集 p89”に示される様な、前記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、In、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物をあげることができる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノ−ル変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル等をあげることができる。
また、上記微粒子の表面層表面への露出率は40%以下であることが好ましい。前記範囲を超えると、粒子単体の影響が大きくなり、低抵抗化による像流れなどが発生しやすくなる。前記範囲内の更に好ましい範囲は30%以下であり、表面に露出した粒子がクリーニング部材で効果的にリフレッシュされ、長期に渡り、感光体表面のトナー成分フィルミング抑制、放電生成物の除去、トルクの低減によるクリーニング部材の摩耗低減が維持される。
また、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用することもできる。可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
表面層にはヒンダ−トフェノール、ヒンダ−トアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。酸化防止剤としては以下のような化合物、例えばヒンダ−トフェノール系として「Sumilizer BHT−R」、「Sumilizer MDP−S」、「Sumilizer BBM−S」、「Sumilizer WX−R」、「Sumilizer NW」、「Sumilizer BP−76」、「Sumilizer BP−101」、「Sumilizer GA−80」、「Sumilizer GM」、「Sumilizer GS」以上住友化学社製、「IRGANOX1010」、「IRGANOX1035」、「IRGANOX1076」、「IRGANOX1098」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1141」、「IRGANOX1222」、「IRGANOX1330」、「IRGANOX1425WL」、「IRGANOX1520L」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」以上チバスペシャリティ−ケミカルズ社製、「アデカスタブAO−20」、「アデカスタブAO−30」、「アデカスタブAO−40」、「アデカスタブAO−50」、「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブAO−70」、「アデカスタブAO−80」、「アデカスタブAO−330」以上旭電化製、ヒンダートアミン系として「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」、「スミライザ−TPS」、チオエーテル系として「スミライザ−TP−D」、ホスファイト系として「マーク2112」、「マークPEP・8」、「マークPEP・24G」、「マークPEP・36」、「マーク329K」、「マークHP・10」が挙げられ、特にヒンダートフェノール、ヒンダートアミン系酸化防止剤が好ましい。さらに、これらは架橋膜を形成する材料と架橋反応可能な例えばアルコキシシリル基などの置換基で変性してもよい。
表面層の形成に用いるコーティング液や、このコーティング液作製時に触媒を添加もしくは用いることが好ましい。用いられる触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミンなどのアルカリ触媒、さらにいかに示すような系に不溶な固体触媒を用いることもできる。
例えば、アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバ−リスト15E(以上、ロ−ム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)などの陽イオン交換樹脂;アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ロ−ム・アンド・ハ−ス社製)などの陰イオン交換樹脂;Zr(OPCHCH SOH) ,Th(OPCHCHCOOH)などのプロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体;スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなどのプロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン;コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸などのヘテロポリ酸;ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸などのイソポリ酸;シリカゲル、アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなどの単元系金属酸化物;シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など複合系金属酸化物;酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなどの粘土鉱物;LiSO ,MgSOなどの金属硫酸塩;リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなどの金属リン酸塩;LiNO ,Mn(NOなどの金属硝酸塩;シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体などのアミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体;アミノ変性シリコーン樹脂などのアミノ基を含有するポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。
また、コーティング液の作製の際に、光機能性化合物、反応生成物、水、溶剤などに不溶な固体触媒を用いると、塗工液の安定性が向上する傾向にあるため好ましい。系に不溶な固体触媒とは、触媒成分が一般式(I)、(II)、(III)、(V)で示される化合物や、他の添加剤、水、溶剤等に不溶であれば特に限定されない。これらの固体触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましい。また、これらの固体触媒は、前述の通り、原料化合物、反応生成物、溶剤などに不溶であるため、反応後、常法にしたがって容易に除去することができる。反応温度及び反応時間は原料化合物や固体触媒の種類及び使用量に応じて適宜選択されるものであるが、反応温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜70℃、より好ましくは15〜50℃であり、反応時間は好ましくは10分〜100時間である。反応時間が前記上限値を超えるとゲル化が起こりやすくなる傾向にある。
コーティング液作製工程において系に不溶な触媒を用いた場合は、強度、液保存安定性などを向上させる目的で、さらに系に溶解する触媒を併用することが好ましい。そのような触媒としては、前述のものに加え、アルミニウムトリエチレート、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブチレート)、モノ(sec−ブトキシ)アルミニウムジイソプロピレート、ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)、アルミニウムイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(トリフルオロアセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)等の有機アルミニウム化合物を使用することができる。
また、有機アルミニウム化合物以外には、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエ−ト、ジブチルスズジアセテート等の有機ズズ化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の有機チタニウム化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等のジルコニウム化合物;等も使用することができるが、安全性、低コスト、ポットライフ長さの観点から、有機アルミニウム化合物を使用するのが好ましく、特にアルミニウムキレート化合物がより好ましい。これらの触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.3〜10質量部が特に好ましい。
また、有機金属化合物を触媒として用いた場合は、ポットライフ、硬化効率の面から、ともに多座配位子を添加することが好ましい。このような多座配位子としては、以下に示すようなもの及びそれらから誘導されるものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
具体的には、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメチルアセトン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル類;ビピリジン及びその誘導体;グリシン及びその誘導体;エチレンジアミン及びその誘導体;8−オキシキノリン及びその誘導体;サリチルアルデヒド及びその誘導体;カテコ−ル及びその誘導体;2−オキシアゾ化合物等の2座配位子;ジエチルトリアミン及びその誘導体;ニトリロトリ酢酸及びその誘導体等の3座配位子;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びその誘導体等の6座配位子;等を挙げることができる。さらに、上記のような有機系配位子の他、ピロリン酸、トリリン酸等の無機系の配位子を挙げることができる。多座配位子としては、特に2座配位子が好ましく、具体例としては、上記の他、下記一般式(VII)で表される2座配位子が挙げられる。中でも下記一般式(VII)で表される2座配位子がより好ましく、下記一般式(VII)中のRとRとが同一のものが特に好ましい。RとRとを同一にすることで、室温付近での配位子の配位力が強くなり、コーティング液のさらなる安定化を図ることができる。
Figure 2009156978
一般式(VII)中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、もしくはフッ化アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。
多座配位子の配合量は、任意に設定することができるが、用いる有機金属化合物の1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上、より好ましくは1モル以上とするのが好ましい。
コーティング液の製造は、無溶媒下で行うこともできるが、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;等の他、種々の溶媒が使用できる。このような溶媒としては、沸点が100℃以下のものが好ましく、任意に混合して使用することができる。溶媒量は任意に設定できるが、少なすぎると有機ケイ素化合物が析出しやすくなるため、有機ケイ素化合物1質量部に対し0.5〜30質量部、好ましくは、1〜20質量部とするのが好ましい。
コーティング液を硬化させる際の反応温度及び反応時間は特に制限されないが、得られるケイ素樹脂の機械的強度及び化学的安定性の点から、反応温度は好ましくは60℃以上、より好ましくは80〜200℃であり、反応時間は好ましくは10分〜5時間である。また、コーティング液の硬化により得られる表面層を高湿度状態に保つことは、表面層の特性の安定化を図る上で有効である。さらには、用途に応じてヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどを用いて表面層に表面処理を施して疎水化することもできる。
架橋構造を有する樹脂に電荷輸送性材料を添加したり、電荷輸送性機能を付与した場合には、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層として用いることもできる。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なっても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
単層型感光層の場合は、前記の電荷発生物質と結着樹脂とを含有して形成される。結着樹脂としては、前記電荷発生層および電荷輸送層に用いられる結着樹脂と同様のものを用いることができる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10から85重量%程度、好ましくは20から50重量%である。単層型感光層には、光電特性を改善する等の目的で電荷輸送物質や高分子電荷輸送物質を添加してもよい。その添加量は5〜50重量%とすることが好ましい。また、一般式(I)で示される化合物を加えてもよい。塗布に用いる溶剤や塗布方法は、上記と同様のものを用いることができる。膜厚は5〜50μm程度が好ましく、10〜40μmとするのがさらに好ましい。
−帯電手段−
本発明の画像形成装置に用いられる帯電手段としては公知の接触帯電方式を利用した帯電器が挙げられる。接触帯電方式の帯電器としてはローラー状の帯電部材、ブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材、導電性ファーブラシ状の帯電部材などが適応可能である。
ローラー状の帯電部材、ブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材は帯電部材として有効な電気抵抗(10Ω〜10Ω)に調整された材料から構成される物であり、単層又は複数の層から構成されていても構わない。
帯電部材を構成する材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムやポリオレフィン、ポリスチレン、塩化ビニル等からなるエラストマーを主材料とし、導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の任意の導電性付与剤を適量配合したものを用いることができる。これらの材料は、帯電部材として有効な電気抵抗を発現させることが容易である。
さらにナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン等の樹脂を塗料化し、そこに導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の任意の導電性付与剤を適量配合し、得られた塗料をデイッピング、スプレー、ロールコート等の任意の手法により、積層して用いる事ができる。
−現像手段−
本発明の画像形成装置に用いられる現像手段としては、特に限定されないが、例えば、キャリアとトナーとからなる現像ブラシを潜静電潜像保持体に接触させて現像させる二成分現像方式や、導電ゴム弾性体搬送ロール(現像ロール)上にトナーを付着させ潜静電潜像保持体にトナーを現像する接触式一成分現像方式が利用できる。二成分現像方式の場合、現像ロールの回転方向は潜静電潜像保持体の回転方向と同方向でも逆方向でも良い。なお、現像ロールに印加する電界は直流でも直流に交流を重畳させても良い。
現像ロールに印加するバイアスは、トナーの正規の極性が負極性である場合、−50V〜−600Vが良く、さらに好ましくは−100V〜−550Vである。さらに画質を向上させるために交流電界を重畳させてもよい。この交流電圧のピークトゥピークは0.5kVp−p〜1.5kVp−pであることが好ましい。
−転写手段−
また本発明の画像形成装置に用いられる転写手段としては公知の転写方式を利用したものが利用可能である。例えば、転写コロトロンや転写ロール等を用いた直接転写方式、中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写体を用いた中間転写方式、記録材を静電的に吸着して搬送し潜静電潜像保持体上の画像を転写する転写ベルト方式を利用した転写手段などが挙げられる。
なお、画像流れの更なる抑制のために、静電潜像保持体の線速度(周速)と転写媒体の線速度(転写媒体が中間転写体の場合は周速を意味する)との間に線速差を設けてもよい。この場合、静電潜像保持体と転写媒体との線速度の絶対値は、画像流れの抑制効果を高めるという観点からは大きい方が好ましいが、大きすぎる場合にはバンディング(プロセス方向に直行する方向の微細な濃淡、すなわち帯状の画像欠陥)が発生してしまう場合がある。このため静電潜像保持体と転写媒体との線速度の絶対値は、相対速度差(100×|静電潜像保持体線速度−転写媒体線速度|/転写媒体線速度)で、0.5%〜10%の範囲内が好ましく、1%〜5%の範囲内がより好ましい。
但し、このような静電潜像保持体と転写媒体との線速度差を利用して画像流れをより一層抑制する上では、トナーに酸化セリウムやチタン酸ストロンチウム等の公知の研磨剤をトナー100質量部に対して0.05質量%〜0.5質量%の割合で外添しておくことが特に好ましい。
研磨剤の外添量が0.05質量%未満では、線速度差を設けても画像流れを抑制する効果が十分に得られない場合がある。また、研磨剤の外添量が0.5質量%を超える場合は静電潜像保持体の磨耗を促進してしまう場合がある。
また、使用する研磨剤の個数平均一次粒径は100nm〜3000nmの範囲内が好適である。粒径が100nmよりも小さい場合は十分な研磨能力が発揮できないため、線速度差を設けても画像流れを抑制する効果が十分に得られない場合がある。また粒径が3000nmを超える場合には、静電潜像保持体の磨耗を促進してしまう場合がある。
−クリーニングブレード−
クリーニングブレードを構成する材料としては、公知のゴム材料を用いることができ、2層構造としてもよい。
また、クリーニングブレードは静電潜像保持体表面と接触する部分の材料の100%モジュラスMは3.92 〜29.42(MPa)の範囲内が好ましい。100%モジュラスMが、3.92MPa(40kgf/cm2)未満の場合には、耐磨耗性が不充分となり、長期に渡り良好なクリーニング性を維持することが困難となる場合がある。また、29.42MPa(300kgf/cm2)を超える場合には、エッジ部材料が硬過ぎるため、静電潜像保持体表面に対する追従性が悪化し、良好なクリーニング性を発揮できない場合がある。加えて、静電潜像保持体表面を傷つけやすくなる場合がある。
なお、100%モジュラスMは、5〜20MPaの範囲内であることが好ましく、6.5〜15MPaの範囲内であることがより好ましい。
なお、100%モジュラスMは、JISK6251に準拠して、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測し、100%歪み時の応力より求めた。尚、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマを用いた。
−トナー/現像剤−
本発明に用いられるトナーとしては、公知のトナーであれば特に限定されないが、外添剤として平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が少なくとも用いられる。この条件を満たすのであれば、この外添剤としては、研磨剤等、その他の機能を兼ねたものでもよい。
また、平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤のトナー100質量部に対する添加量は、0.5質量部〜5質量部の範囲が好ましく、1質量部〜4質量部の範囲が好ましい。トナー100質量部に対する添加量が0.5質量部未満では、画像流れを抑制できない上に、クリーニングブレードの磨耗も促進してしまう場合がある。一方、トナー100質量部に対する添加量が5質量部を超える場合、外添剤が研磨剤として機能する場合などでは静電潜像保持体の磨耗を促進してしまう場合がある。
本発明に用いられるトナーは、高い画質を得るためには、その体積平均粒子径は好ましくは2〜8μmである。
本発明に用いられるトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有し、必要に応じて離型剤やその他の添加剤を含有したものである。その結着樹脂は、従来よりトナーに用いられている結着樹脂を用いることができ、特に制限されない。
結着樹脂としては、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン性不飽和酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物を挙げられる。
さらには、これら単独重合体、共重合体又は混合物に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
上記着色剤は、従来より公知の着色剤を用いることができ、特に制限されない。例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料などを1種又は2種以上を併せて使用することができる。
本発明に用いられるトナーに必要に応じて添加できる離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;シリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系又は石油系のワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらのうちの少なくとも1種をトナー粒子内に含有させるのがよい。
また、トナーには、上記成分の他に、さまざまな特性を制御するために、種々の成分を含有させることができる。例えば、磁性トナーとして用いる場合、磁性粉(例えばフェライトやマグネタイト)、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金又はこれら金属を含む化合物などを含有させることもできる。さらに必要に応じて、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物やトリフェニルメタン系顔料等の通常使用される帯電制御剤を適宜選択して含有させてもよい。
さらに、トナーには、必要に応じて研磨剤や潤滑剤、転写助剤等の公知の外添剤を外添することができる。なお、トナーには研磨剤と共に潤滑剤を添加することがより好ましい。
研磨剤としては、トナー用の公知の研磨剤が利用できるが、例えば、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、アルミナ、炭化ケイ素、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、窒化ホウ素、ピロリン酸カルシウム、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、炭酸カルシウム、等が挙げることができ、これらの複合材料を用いてもよい。なお、これらの中でも、本発明においては少なくとも酸化セリウムを用いることが好ましい。また、研磨剤は必要に応じて2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨剤の個数平均一次粒径(以下、「粒径」と略す場合がある)は、特に限定されるものではないが、既述したように100nm〜3.0μmの範囲内が好ましい。
なお、研磨剤や潤滑剤等の外添剤の個数平均一次粒径は、以下の方法により測定することができる。走査型電子顕微鏡(SEM:S−4700型 日立株式会社製)を用い、トナーに外添された状態のものを走査型電子顕微鏡で100視野の観察(50000倍)を行い、各無機粒子の画像面積に相当する円形粒子の粒径(長径と短径の平均値:円と近似して求めた)を1000箇所程度測定し、その平均値を無機粒子の個数平均粒子径とした。
本発明に用いられるトナーを製造する方法は、特に制約されるものではないが、例えば、通常の粉砕法や、分散媒中で作製する湿式溶融球形化法や、懸濁重合、分散重合、乳化重合凝集法等の既知の重合法によるトナー製造法などを用いることができる。
また、本発明に用いられるトナーには、上述した研磨剤、潤滑剤の他にも、例えばシリカおよびチタニア等の無機微粒子などの種々の外添剤を適宜量外添することができる。
−キャリア−
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、(1)酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物などの芯材のみからなるキャリア(ノンコートキャリア)や、(2)これら芯材の表面に樹脂層を設けた樹脂コートキャリア、(3)上述したような磁性体からなる磁性体粉をマトリックス樹脂中に分散させた構造を有する樹脂分散型キャリア等を用いることができる。
樹脂コートキャリアに使用される被覆樹脂としては、キャリア用の樹脂層材料として用いられているものであれば公知の樹脂が利用でき、二種類以上の樹脂をブレンドして用いても良い。樹脂層を構成する樹脂としては大別すると、トナーに帯電性を付与するための帯電付与樹脂と、トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂とが挙げられる。
ここで、トナーに負帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、アミノ系樹脂、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、およびエポキシ樹脂等があげられ、さらにポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂等があげられる。
また、トナーに正帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等があげられる。
また、樹脂層には、抵抗調整を目的として導電性微粒子を添加してもよい。導電性微粒子としては金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの導電粉は平均粒径1μm以下のものが好ましい。更に、必要に応じて、複数の導電性樹脂等を併用することができる。
また、樹脂層には、帯電制御を目的として樹脂微粒子を含有しても良い。樹脂微粒子を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が利用できる。
熱可塑性樹脂の場合、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン;ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテルおよびポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂またはその変性品;フッ素樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂;アミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
また、ノンコートキャリアや、樹脂コートキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。
芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
樹脂コートキャリアを作製する場合に、芯材表面に樹脂をコーティングして樹脂被覆層を形成するには、前記被覆樹脂および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液を用いて芯材を被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
−画像形成装置の具体例−
次に、本発明の画像形成装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図2中、21は本体ハウジング、22、22a〜22dは作像エンジン、23はベルトモジュール、24は記録材供給カセット、25は記録材搬送路、30は各感光体ユニット、31は感光体ドラム(静電潜像保持体)、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a〜35dは、トナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61はフィードロール、62はテイクアウェイロール、63はレジストロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排出トレイ、71は手差し供給装置、72はフィードロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は張架ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図2に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の作像エンジン22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各作像エンジン22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録材(図示せず)が収容される記録材供給カセット24を配設すると共に、この記録材供給カセット24からの記録材の搬送路となる記録材搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施の形態において、各作像エンジン22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(図2中、不図示。後述する図3に示す帯電ロール32)と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂CRU:Customer Replaceable Unit)を構成している。
尚、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のCRUとしてもよいことは勿論である。また、図2中、符号35(35a〜35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
また、本実施の形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の張架ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。更に、中間転写ベルト230の最下流作像エンジン22dの下流側の張架ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像エンジン22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
また、記録材供給カセット24には記録材をピックアップするフィードロール61が設けられ、このフィードロール61の直後には記録材を送出するテイクアウェイロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給するレジストレーションロール(レジストロール)63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録材排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排出トレイ68に排出記録材が収容されるようになっている。
更に、本実施の形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録材はフィードロール72及びテイクアウェイロール62にて記録材搬送路25に向かって送出されるようになっている。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録材の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録材を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、適宜数の搬送ロール77にて内部の記録材戻し搬送路76に沿って記録材を搬送し、再度レジストロール63側へと供給するものである。
なお、本実施の形態においては、中間転写ベルト230を張架ロール231または232を介して回転させる不図示の駆動源と、感光体ドラム31を回転させる不図示の駆動源との回転速度を調整することにより、中間転写ベルト230の周速と感光体ドラム31の周速とに所定の速度差を設ける。また、トナーとしては外添剤として少なくとも研磨剤が添加されたものが用いられる。
次に、図2に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図3は、クリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図2中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も同時に示した図である。
図3中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333は搬送オーガー、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送オーガを表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。尚、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送オーガである。
次に、クリーニング装置34に具備されるクリーニングブレードについて図面を用いて詳述する。
図4は、本発明に用いられるクリーニングブレードの一例を示す模式断面図であり、図3中に示すクリーニングブレード342を、これに当接する感光体ドラム31と共に示した図である。ここで、図4中、342aはクリーニングエッジ側の層、342bは背面側の層を表す。
図4に示すクリーニングブレード342は、感光体ドラム31と当接するクリーニングエッジ側の層342aと、クリーニングエッジ側の層342aの感光体ドラム31が設けられた面と反対側の面に設けられた背面側の層342bとの二層からなる。
また、本実施の形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図3に示すように、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のための搬送オーガー333が配設されている。更に、現像ロール332と搬送オーガー333との間には必要に応じて搬送パドル334を配設することができる。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施の形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用するが、トナーのみからなる一成分現像剤を使用するものであっても差し支えない。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像エンジン22(22a〜22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するように順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録材表面に転写され、カラートナー像が転写された記録材は定着装置66による定着処理を経た後、排出トレイ68へと排出される。
一方、各作像エンジン22(22a〜22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
このような作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図3に示されるようにクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
図5は、本発明に用いられるクリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図であり、図中、342がクリーニングブレード、342cがバネ材、342dがホルダーを意味する。図5に示されるようにクリーニングブレード342は、その片面(感光体と当接しない側の面)が、板状のバネ材342cに接合固定されており、このバネ材342cのクリーニングブレードが固定された側と反対側の部分はホルダー342dに取り付けられている。バネ材342cとしては、塑性変形が起こりにくく、ヤング率の温度依存性の低いSUS等の金属部材が利用できる。
図5に示したようにバネ材やホルダを介してクリーニング装置のフレーム部材にクリーニングブレードを固定した場合には、クリーニングブレードの加圧に関してはバネ材が担うため、クリーニング装置のフレーム部材に対してクリーニングブレードを固定した場合と比べると、クリーニングブレードのへたりを抑制すると共に当接圧の環境依存性も小さくできる。それゆえ、長期に渡って感光体に対するクリーニングブレードの当接圧が安定し、優れたクリーニング性能が維持できる。
以下、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
−感光体の作製−
<感光体Aの作製>
(下引き層の作製)
酸化亜鉛(平均粒子径70nm、テイカ社製、比表面積値15m/g)100質量部をテトラヒドロ500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、130℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛顔料を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.5質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行いアリザリン付与酸化亜鉛顔料を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛顔料60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート、スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部とブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)15質量部とをメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)40質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて直径30mm、長さ340mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ18μmの下引層を形成した。
(電荷発生層の作製)
電荷発生物質としてのCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10部、n−酢酸ブチル200部からなる混合物を、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175部、メチルエチルケトン180部を添加し、攪拌して電荷発生層用の塗布液を得た。この電荷発生層用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温で乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の作製)
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン45質量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量:4万)55質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
(表面保護層の作製)
下記構造式(A)で表される化合物3.5質量部、レジトップPL−4852(群栄化学製)3質量部、ポリビニルフェノール樹脂(Aldrich製)0.5質量部、イソプロピルアルコール10質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.2質量部を加えて保護層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約3.5μmの表面保護層を形成して感光体Aを作製した。
Figure 2009156978
<感光体Bの作製>
(下引き層の作製)
ホーニング処理を施した外径30mmφの円筒状のAl基板上にジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)100部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)10部、イソプロパノール400部、及びブタノール200部からなる溶液を浸漬塗布し、150℃にて、10分間加熱乾燥し、0.1μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層の作製)
X線回折スペクトルにおけるブラッグ角 (2θ±0.2°) が、7.5°、9.9°、12.5°、16.3° 、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニンの1部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)1部および酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られた塗布液を下引き層上に浸漬コートし、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の作製)
次いで、下記構造式(B)で示される電荷輸送性化合物2部、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量4万、三菱エンジニアリングプラスチック製ユーピロン)3部をクロロベンゼン20部に溶解させた塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、40分の加熱を行なって膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2009156978
(表面保護層の作製)
下記に示す構成材料を、イソプロピルアルコール5部、テトラヒドロフラン3部、蒸留水0.3部に溶解させ、イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、アンバーリスト15E) 0.5部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
−構成材料−
・下記構造式(C)として示す化合物:2部
・メチルトリメトキシシラン:2部
・テトラメトキシシラン:0.3部
・コロイダルシリカ(国産化学社製):0.1部
・フッ素グラフトポリマー(ZX007C:富士化成製):0.5部
加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液1部に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq)3)を0.1部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4部を加え、このコーティング液を前記電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、170℃で1時間加熱処理して硬化し、膜厚約3.5μmの表面保護層を形成し、感光体Bを得た。
Figure 2009156978
<感光体Cの作製>
(下引層の形成)
4質量部のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解したn−ブチルアルコール170質量部に、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30質量部および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3質量部を添加、混合撹拌して下引層形成用の塗布液を得た。
この塗布液を、ホーニング処理により粗面化された外径30mmのアルミニウム基材の上に浸漬塗布し、室温で5分間風乾を行った後、支持体を10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行い下引層を形成した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生材料として、塩化ガリウムフタロシアニンを用い、その15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部およびn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散して分散液を得た。この分散液を、上記下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
次に、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40質量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部とを、テトロヒドロフラン235質量部及びモノクロロベンゼン100質量部に十分に溶解混合して得られた塗布液を、電荷発生層まで形成したアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、120℃で40分乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体Cを得た。
(トナーの作製)
−樹脂微粒子分散液の調製−
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g、及び四臭化炭素4gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)6g及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)10gをイオン交換水550gに溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら、内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、平均粒径が150nmであり、ガラス転移温度Tgが58℃、重量平均分子量Mwが11500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が調製された。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
−着色剤分散液の調製−
カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)6g、及びイオン交換水240gを混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤を調製した。
−離型剤分散液の調製−
パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋社製、融点85℃)100g、カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王社製)5g、及びイオン交換水240gを混合し、95℃に加熱して、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
−トナー母粒子の作製−
樹脂微粒子分散液234部、着色剤分散液30部、離型剤分散液40部、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S)0.5部、及びイオン交換水600部を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持した後、体積平均粒径D50が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認した。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は5.3μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に26部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー母粒子K1を作製した。トナー母粒子K1の体積平均粒径D50は5.9μm、形状係数SF1の平均値は132であった。
−外添剤の外添−
前記トナー母粒子100部に、下記(1)〜(11)から選択される1種類の外添剤 部を加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去した。これにより、トナー1〜11を作製した。
(1)平均粒径250nm、平均円形度0.98の外添剤(ゾルゲルシリカ HMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理)
(2)平均粒径250nm、平均円形度0.8の外添剤(ゾルゲルシリカ シリコーンオイル処理)
(3)平均粒径500nm、平均円形度0.98の外添剤(乾式シリカ HMDS処理)
(4)平均粒径80nm、平均円形度0.98の外添剤(湿式アルミナ アミノシラン処理)
(5)平均粒径250nm、平均円形度0.90の外添剤(ゾルゲルシリカ デシルシラン処理)
(6)平均粒径400nm、平均円形度0.98の外添剤(ゾルゲルシリカ アミノシラン処理)
(7)平均粒径100nm、平均円形度0.98の外添剤(湿式アルミナ HMDS処理)
(8)平均粒径250nm、平均円形度0.78の外添剤(乾式シリカアミノシラン処理)
(9)平均粒径515nm、平均円形度0.98の外添剤(ゾルゲルシリカ HMDS処理)
(10)平均粒径75nm、平均円形度0.98の外添剤(湿式アルミナ アミノシラン処理)
(11)平均粒径250nm平均円形度1.02の外添剤(ゾルゲルシリカ HMDS処理)
<キャリアの作製>
トルエン14部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比:モル比90/10)2部、及びカーボンブラック(Regal330R、キャボット社製)0.2部を混合し、10分間スターラーで撹拌させて、カーボンブラックが分散した被覆層形成用溶液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(体積平均粒径:50μm)100部とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを作製した。
<現像剤の作製>
また、上記キャリア100部と、各色のトナー5部と、をV−ブレンダーにより40rpmで20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤1〜11を作製した。
(評価)
以上に説明した感光体A〜Cを以下の表9に示すように画像形成装置(富士ゼロックス社製、Docu Center Color 400CP)に取りつけると共に、これらの構成に対して、現像剤/トナーを表9に示すように組み合わせて用いて各種評価を行った結果を以下の表9に示す。
なお、使用した画像形成装置は、帯電手段として接触型の帯電器(帯電ロール)を備え、クリーニング手段としてクリーニングブレードを備えたものである。感光体の回転速度や回転トルクは、感光体を駆動するモーターの電圧を利用して制御し、回転トルクはモータの電圧と回転トルクの関係を予め把握しておくことで、所望のトルクとなる電圧に制御した。
Figure 2009156978
なお、表9に示す画像流れ、クリーニングブレード磨耗の評価方法および評価基準は以下の通りである。
−画像流れ−
画像流れの評価は、高湿環境下(28℃、85RH%)にて、A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)全面に画像面積率50%の黒色ハーフトーン画像を1000枚連続してプリントした後、装置を同様の高湿環境下にて約10時間放置した。放置後、黒色用の感光体の一部分を純水を含ませた不織布で軽く拭き取り、感光体表面をクリーニングした。
続いて、同様のハーフトーン画像を再度プリントして得られたサンプルについて、不織布で軽く拭き取った部分に対応する画像部(像流れの原因となる放電生成物が除去された領域に対応する画像)の画像濃度Aと、不織布で拭き取らなかった部分に対応する画像部(像流れの原因となる放電生成物の付着が進行・蓄積している領域に対応する画像)の画像濃度Bとを、X−rite社製の濃度測定器(X−rite404A)により測定し、画像濃度Aと画像濃度Bとの差から画像流れ(初期)の発生具合を評価した。
続いて、画像流れ(初期)を評価し終えた後、同様のハーフトーン画像を連続10万枚プリントした後、装置を同様の高湿環境下にて約10時間放置した。放置後、感光体の一部分を純水を含ませた不織布で軽く拭き取り、感光体表面をクリーニングした。続いて、初期の画像流れ評価と同様にして画像流れ(10万枚後)を評価した。
なお、10万枚の連続画像形成に際しては、1万枚置きに、60秒間程、給紙を停止して一時的に画像の形成を中止させた。また、この際、必要に応じて、感光体の回転速度を低下させた。なお、連続画像形成時の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値は5%であった。
続いて、画像流れ(10万枚後)を評価し終えた後、同様のハーフトーン画像を更に連続10万枚プリントした後、装置を同様の高湿環境下にて約10時間放置した。放置後、感光体の一部分を純水を含ませた不織布で軽く拭き取り、感光体表面をクリーニングした。続いて、初期および10万枚後の画像流れ評価と同様にして画像流れ(20万枚後)を評価した。
なお、10万枚の連続画像形成に際しては、1万枚置きに、60秒間程、給紙を停止して一時的に画像の形成を中止させた。また、この際、必要に応じて、感光体の回転速度を低下させた。なお、連続画像形成時の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値は5%であった。
初期、10万枚後、20万枚後の画像流れの評価基準は以下の通りである。なお、許容範囲は、G0〜G2である。
G0:画像濃度A−画像濃度Bが0
G1:画像濃度A−画像濃度Bが0を超え0.02以下
G2:画像濃度A−画像濃度Bが0.02を超え0.05以下
G3:画像濃度A−画像濃度Bが0.05を超える
−クリーニングブレード磨耗−
クリーニングブレードの磨耗は、初期、10万枚後、20万枚後の画像流れの変化により間接的に評価した。
◎:初期から20万枚目まで、画像流れ評価が同じグレードを維持している。
○:10万枚目から20万枚目に移行した時点で画像流れ評価が1グレード低下した。
△:初期から10万枚目に移行した時点で画像流れ評価が1グレード低下した。
×:初期から10万枚目に移行した時点で画像流れ評価が2グレード以上低下した。
静電潜像保持体の回転トルクの経時変化の一例を示すグラフである。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 クリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 クリーニングブレードの一例を示す模式断面図である。 クリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図である。
符号の説明
21 本体ハウジング
22、22a〜22d 作像エンジン
23 ベルトモジュール
24 記録材供給カセット
25 記録材搬送路
30 感光体ユニット
31 感光体ドラム
32 帯電ロール
33 各現像ユニット
34 クリーニング装置
35、35a〜35d トナーカートリッジ
40 露光ユニット
41 ユニットケース
42 ポリゴンミラー
51 一次転写装置
52 二次転写装置
53 ベルトクリーニング装置
61 フィードロール
62 テイクアウェイロール
63 レジストロール
66 定着装置
67 排出ロール
68 排出トレイ
71 手差し供給装置
72 フィードロール
73 両面記録用ユニット
74 案内ロール
76 搬送路
77 搬送ロール
230 中間転写ベルト
231、232 張架ロール
331 ユニットケース
332 現像ロール
333 搬送オーガー
334 搬送パドル
335 トリミング部材
341 クリーニングケース
342 クリーニングブレード
342a クリーニングエッジ側の層
342b 背面側の層
342c バネ材
342d ホルダー
344 フィルムシール
345 搬送オーガ
521 二次転写ロール
531 クリーニングブレード

Claims (5)

  1. 一方向に回転可能な静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面と接触して設けられ且つ前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写手段と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面をクリーニングするために、前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードと、を備え、
    前記トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(1)を満たすことを特徴とする画像形成装置。
    ・式(1) 1.2B≦A≦5B
    〔式(1)中、Aは、回転停止状態の前記静電潜像保持体が回転し始めてから、前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下になるまでの回転開始期間における回転トルクの極大値を意味し、Bは、回転状態を維持している前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下を維持し続けている定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
  2. 前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
    ・式(2) 1.2B≦C≦5B
    〔式(2)中、Bは、前記定常回転期間における回転トルクの平均値を意味し、Cは前記定常回転期間を経た後から、前記静電潜像保持体の回転が停止するまでの回転終了期間における回転トルクの極大値を意味する。〕
  3. 前記静電潜像保持体の回転トルクが、前記静電潜像保持体の回転速度によって制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記静電潜像保持体の最表面を構成する層が、架橋構造を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 一方向に回転可能な静電潜像保持体表面に接触して設けられた帯電手段により前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像保持体表面にトナーを含む現像剤を供給して前記静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成工程と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写工程と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面を前記静電潜像保持体表面に接触して設けられたクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程と、を含み、
    前記トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が 以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、前記静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが下式(3)を満たすことを特徴とする画像形成方法。
    ・式(3) 1.2B≦A≦5B
    〔式(3)中、Aは、回転停止状態の前記静電潜像保持体が回転し始めてから、前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下になるまでの回転開始期間における回転トルクの極大値を意味し、Bは、回転状態を維持している前記静電潜像保持体の回転トルクの1秒間当たりの最大変動量の絶対値が20%以下を維持し続けている定常回転期間における回転トルクの平均値を意味する。〕
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