JP2004361844A - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けるように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
【解決手段】被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けるように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【特許文献1】特開平4−172486号公報
【0003】
【従来の技術】
従来、上記電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置としては、例えば、図15に示すように構成したものがある。この画像形成装置は、図15に示すように、感光体ドラム1000が矢印方向に沿って所定の表面速度(例えば、100mm/sec程度)で回転駆動され、当該感光体ドラム1000の表面は、帯電装置1001によって−300V程度の所定の電位に帯電された後、この感光体ドラム1000の表面には、露光装置1002により画像露光が施されて露光部が除電され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム1000の表面に形成された静電潜像は、画像部の電位が−30V以下のレベルとなり、現像装置1003によって−150V程度の現像バイアスが印加された状態で現像され、感光体ドラム1000の表面には、−極性のトナー像が形成される。現像されたトナー像は、回転する転写ロール1004と感光体ドラム1000のニップ部に挟持された状態で搬送される転写材1005上に転写される。このとき、転写ロール1004には、1000V〜4000V程度の電位が印加される。トナー像が転写された転写材1005は、図示されない定着装置に搬送され、当該定着装置によりトナー像が転写材上に熱及び圧力によって定着される。
【0004】
転写後の感光体ドラム1000上には、転写材1005上に転写されなかったトナーが残留する。この残留トナーは、感光体ドラム1000の表面に当接するクリーニングブレード1006のクリーニングエッジに到達し、当該クリーニングブレード1006によって感光体ドラム1000の表面から掻き落される。そして、上記クリーニングブレード1006によって掻き落されたトナーは、回収ボックス1007に回収され、貯留される。
【0005】
その後、クリーニングブレード1006によって清掃された清浄な感光体ドラム1000の表面は、回転とともに帯電装置1001に達して、上記の一連の動作を繰り返すことになる。
【0006】
上記クリーニングブレード装置に関する技術としては、例えば、特開平4−172486号公報に開示されているように、異音の発生もなく、感光体表面の磨耗を減少させ、温湿度変化に対し、安定で、かつ長期保管に対しても、高耐久性を有する新規なクリーニングブレード装置を提供することを目的とするものが、本出願人によって既に提案されている。
【0007】
この特開平4−172486号公報に係るクリーニングブレード装置は、感光体表面に当接して、感光体表面を清掃するブレード状ゴム材を有するクリーニングブレード装置であって、ブレード状ゴム材の一面に、板状バネ部材を設けるように構成したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平4−172486号公報に係るクリーニングブレード装置を適用する画像形成装置においては、転写性を高めることにより、カラー画像の画質を向上させるためなどの理由によって、略球形状のトナーである所謂”球形トナー”を用いる機種が増えてきている。
【0009】
かかる”球形トナー”としては、例えば、日立製作所製の走査型電子顕微鏡FE−SEM(S=800)を用いて、倍率500倍に拡大したトナーの像を、100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介して例えばニコレ社製の画像解析装置に導入し、トナー形状の解析を行い、下記式より算出して得られた値として定義される形状係数値SP1が100〜140の値を持つ、略球形トナーが用いられることがある。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0010】
因みに、通常の混練粉砕法で作製したトナーの形状は、不定形であり、SP1は140〜160程度である。
【0011】
このような球形トナーを使用したとき、転写で残った残留トナーがクリーニングブレード部に達したとき、通常のウレタン製のブレードの場合には、クリーニング不良が発生するという問題点を有していた。
【0012】
クリーニングする際のクリーニングブレード1006のエッジ部は、図16に示すように、感光体ドラム1000表面との摩擦力によって、感光体ドラム1000の回転方向下流側に向けて弾性変形した状態となっている。このとき、上記クリーニングブレード1006では、図中に黒丸で示すように、球形トナーがクリーニングエッジの楔状の隙間に入り込むと、矢印方向に力が加わり、ブレードエッジを押し上げることになり、トナーがクリーニングエッジをすり抜けてしまう。
【0013】
上記の如く、クリーニングブレード1006のエッジ部をすり抜けたトナーは、そのまま帯電装置1001に進入してしまうため、帯電装置1001として使用される帯電ロールの表面を汚損し、感光体ドラム1000の表面に形成される静電潜像を乱して、画質障害の原因となるという問題点を招来する。
【0014】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とするクリーニング装置である。
【0016】
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記板状バネ部材の厚さが50μm〜150μmであることを特徴とするクリーニング装置である。
【0017】
さらに、請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記高硬度の合成樹脂部材が、ウレタン樹脂からなることを特徴とするクリーニング装置である。
【0018】
又、請求項4に記載された発明は、請求項3に記載されたクリーニング装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とするクリーニング装置である。
【0019】
更に、請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4の何れかに記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とするクリーニング装置である。
【0020】
また、請求項6に記載された発明は、請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とするクリーニング装置である。
【0021】
さらに、請求項7に記載された発明は、請求項6に記載されたクリーニング装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とするクリーニング装置である。
【0022】
又、請求項8に記載された発明は、請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とするクリーニング装置である。
【0023】
更に、請求項9に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂の厚さが0.3mm以下であることを特徴とするクリーニング装置である。
【0024】
また、請求項10に記載された発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂は、板状バネ部材の先端付近に取り付けられていることを特徴とするクリーニング装置である。
【0025】
さらに、請求項11に記載された発明は、次式で規定される形状係数SP1が100〜140で、平均粒径が3μm〜10μmのトナーを用いて画像を形成するとともに、被クリーニング部材上に残留したトナーをクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置を備えた画像形成装置において、前記クリーニング装置のクリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とする画像形成装置である。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0026】
また、請求項12に記載された発明は、請求項11に記載された画像形成装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とする画像形成装置装置である。
【0027】
さらに、請求項13に記載された発明は、請求項11又は12に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とする画像形成装置である。
【0028】
又、請求項14に記載された発明は、請求項13に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
更に、請求項15に記載された発明は、請求項14に記載された画像形成装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0030】
また、請求項16に記載された発明は、請求項13に記載された画像形成装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
実施の形態1
【0033】
図2及び図3はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。尚、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
【0034】
このフルカラープリンタ01は、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の各感光体ドラム(像担持体)11, 12, 13, 14を有する画像形成ユニット1, 2, 3, 4と、これら感光体ドラム11, 12, 13, 14に接触する一次帯電用の帯電ロール(接触型帯電装置)21, 22, 23, 24と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34を照射する図2に示すレーザ光学ユニット03(露光装置)と、現像装置41, 42, 43, 44と、上記4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14のうちの2つの感光体ドラム11, 12に接触する第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)51及び他の2つの感光体ドラム13, 14に接触する第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52に接触する二次中間転写ドラム(中間転写体)53と、この二次中間転写ドラム53に接触する転写ロール(転写部材)60とで、その主要部が構成されている。
【0035】
感光体ドラム11, 12, 13, 14は、図3に示すように、共通の接平面M を有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11, 12, 13, 14軸に対し平行かつ所定の対象面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11, 12, 13, 14と回転軸が平行であるように配置されている。
【0036】
各色毎の画像情報に応じた信号は、図示しない画像処理ユニットによりラスタライジングされて図2に示すレーザ光学ユニット03に入力される。このレーザ光学ユニット03では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34が変調され、対応する色の感光体ドラム11, 12, 13, 14に照射される。
【0037】
上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14としては、例えば、直径20mmのOPC感光体を用いた感光体ドラム(像担持体)が用いられ、これらの感光体ドラム11, 12, 13, 14は、例えば、151mm/secの回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面は、図3に示すように、接触型帯電装置としての帯電ロール21, 22, 23, 24に、約−840VのDC電圧を印加することによって、例えば約−300V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
【0038】
その後、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、露光装置としてのレーザ光学ユニット03によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応したレーザ光31, 32, 33, 34が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11, 12, 13, 14は、レーザ光学ユニットで静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は−60 V以下程度にまで除電される。
【0039】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41, 42, 43, 44によって現像され、感光体ドラム11, 12, 13, 14上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として可視化される。
【0040】
この実施の形態では、現像装置41, 42, 43, 44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を採用しているが、この発明の適用範囲はこの現像方式に限定されるものではなく、一成分現像方式や非接触型の現像方式など、他の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
【0041】
現像装置41, 42, 43, 44には、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナーと、キャリアからなる現像剤が充填されている。これらの現像装置41, 42, 43, 44は、図2に示すトナーカートリッジ04Y ,04M ,04C ,04K からトナーが補給されると、この補給されたトナーは、オーガー404 で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール401 の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。この現像ロール401 に現像剤を搬送するパドル403 によって、当該現像ロール401 の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材402 によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、上記現像剤の量は、30〜50g/m2 であり、また、このとき現像ロール401 上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20 〜35μC/g 程度である。
【0042】
上記現像装置41, 42, 43, 44で使用されるトナーとしては、次式で規定される形状係数SP1が100〜140、例えば、SP1=130程度のもので、平均粒径が3μm〜10μmの所謂”球形トナー”が用いられる。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0043】
上記現像ロール401 上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11, 12, 13, 14と接触している。この現像ロール401 にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール401 上のトナーを感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、この現像バイアス電圧はACが4 kHz、1.5 kVppで、DCが−230V程度である。
【0044】
次に、上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に二次転写される。感光体ドラム11, 12上に形成されたイエロー(Y)及びマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13, 14上に形成されたシアン(C)及びブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光体ドラム13,14 から同様な単色像と二重色像が形成される。
【0045】
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上に感光体ドラム11,12,13,14 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500 V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位は、+380V程度が望ましい。
【0046】
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、例えば、外径が42mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51, 52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層(R=105 〜109 Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=105 〜109 Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
【0047】
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、単色像からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
【0048】
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
【0049】
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
【0050】
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路を通る転写用紙P 上に3次転写される。この転写用紙P は、図3に示すような紙送り工程を経てレジストロール対90を通過し、二次中間転写ドラム53と転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、転写用紙P 上に形成された最終的なトナー像は、定着器70によって熱及び圧力で定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0051】
転写ロール60は、例えば、外径が20mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。この転写ロール60は、図4に示すように、金属シャフト61の上にウレタンゴム等からなる半導電性の被覆層62を設け、この被覆層62の上にポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブ63を被覆して構成されている。具体的には、チューブ63としてポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂からなるものが用いられる。転写ロール60に印加される電圧は、雰囲気温度、湿度、用紙の種類(抵抗値等)等によって最適値が異なり、概ね+1200 〜5000V程度である。この実施の形態では、定電流方式を採用しており、常温常湿環境下で約+6μAの電流を通電して、ほぼ適正な転写電圧(+1600〜2000V) を得ている。
【0052】
これら一連の転写工程においては、各転写工程の転写部位をトナー像が通過するとき、パッシェン放電や電荷注入により、(−)帯電している像中の正極性トナーの一部が逆極性の(+)帯電トナーとなることがある。この(+)帯電トナーは、次工程へ転写されずに、上流側に逆流することになるので、最もマイナス電位が高い帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積する。これら帯電装置21, 22, 23, 24のトナーが付着した部分は、放電が活発となり、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位が高くなる傾向になるため、トナーの付着が多い部分、トナーの付着が少ない部分、トナーの付着がない部分で感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じることになる。感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じると、静電潜像を形成させるために当該感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に画像を一様に露光しても、潜像電位にムラが生じてしまい、現像量に違いが出てきてしまうので、特に中間調画像を現像しようとすると、濃度ムラが目立つことになる。
【0053】
そこで、このような帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐために、この実施の形態では、印字動作前、印字動作後、連続印字持の所定枚数毎など、ある所定のタイミングで以下のようなクリーニング動作を行なうようになっている。
【0054】
帯電装置21, 22, 23, 24、感光体ドラム11, 12, 13, 14、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、二次中間転写ドラム53、最終転写ロール60に、最終転写ロール60が最もマイナス電位が高くなるように、順々に電位勾配をつけた電圧を印加することによって、印字動作中に、帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積した逆極性の(+)帯電トナーを、最終転写ロール60まで順々に転写して移動し、最終転写ロール60に接触して設けたブレードなどの最終クリーニング部材801 を含んだクリーニング装置80によって回収する。
【0055】
この実施の形態では、帯電装置21, 22, 23, 24の表面電位を0V、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位を−300V、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位を−800V、二次中間転写ドラム53の表面電位を−1300 V、最終転写ロール60の表面電位を−2000 Vに設定している。この電位勾配は、各部材の金属部(シャフト、パイプ)に電圧を給電する方式によって得ているが、例えば、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 又は二次中間転写ドラム53などを電気的に浮かせて、これら部材の抵抗値の関係によって所望の表面電位が得られる場合には、そのような方法をとっても良い。このようなマイナス印加クリーニングモード、つまり逆極性の(+)帯電トナー回収モードによって帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐことができる。
【0056】
以上が、上記の如く構成されるフルカラープリンタにおける画像形成プロセスであるが、ゼログラフィ方式等では、静電気を利用しているため、環境変動や経時によって画像濃度が変動しやすい。このため、環境変動や経時変化等に対して、プロセスを制御することが望ましい。
【0057】
その方法の一つとして、感光体や中間転写体、あるいは用紙への転写ロール、転写ベルト等の画像濃度検知媒体の表面に、テスト用のトナーパッチを形成し、その濃度を光学濃度センサで検知し、制御する方法がある。
【0058】
この実施の形態では、転写ロール60や二次中間転写ドラム53等の画像濃度検知媒体上において、その軸方向の同じ位置に、プロセス方向には位置をずらして、画像濃度制御用のトナー像(以下、「テストパッチ」という。)を形成することにより、1つの光学濃度検知手段で各色のテストパッチを検知することができるように構成されている。
【0059】
感光体ドラム11, 12, 13, 14上でテストパッチを検知するには、各感光体ドラム11, 12, 13, 14に対して、つまり4つの光学濃度検知手段が必要となってしまう。第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上であれば、2つの光学濃度検知手段で良い。二次中間転写ドラム53上あるいは転写ロール60上であれば、1つの光学濃度検知手段で良い。また、テストパッチで画像濃度を制御する場合、下流のプロセスの方が用紙に近い条件となるので好ましい。つまり、二次中間転写ドラム53、更に好ましくは最終転写ロール60を、テストパッチの濃度を検知する画像濃度検知媒体とするのが良い。
【0060】
この実施の形態では、転写ロール60上にテストパッチを転写し、当該最終転写ロール60上に転写されたテストパッチの濃度を、光学濃度センサで検知するように構成されている。
【0061】
上記テストパッチは、非画像領域ここでは画像を形成していないタイミングで、画像形成時と同じ帯電、露光、現像、転写条件で、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、像密度40%あるいは他の像密度の12×12mmのテストパッチ200 を、図5及び図6に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成するようになっている。
【0062】
上記光学濃度センサ100 は、図7に示すように、転写ロール60の軸方向の中央部に、当該転写ロール60の外周において、半径方向の延長線上に位置するように配置されている。この光学濃度センサ100 は、ホルダ101 内に固定した状態で取り付けられている。また、転写ロール60の下部には、クリーニングブレード801 を備えたクリーニング装置80が配設されている。なお、図7中、802 はトナー回収ボックス、803 は最終転写ロール60の支持フレーム、804 は支持フレーム803 に設けられた除電器、805 はバイアスプレートをそれぞれ示している。
【0063】
また、上記光学濃度センサ100 は、図8に示すように、鏡面反射光を検知する鏡面反射型のセンサとなっており、転写ロール60表面の検知位置に対して、所定の入射角度φだけ傾斜して配置されたLED等からなる発光素子102 と、この発光素子102 から最終転写ロール60表面の検知位置に照射され、当該検知位置から正反射される鏡面反射光を検知するため、転写ロール60表面の検知位置に対して、前記所定の入射角度と等しい反射角度だけ傾斜して配置されたフォトトランジスタ等からなる受光素子103 とから構成されている。
【0064】
なお、上記光学濃度センサ100 としては、図9に示すように、拡散光を検知する拡散反射型のセンサを用いてよい。また、鏡面反射型のセンサと拡散反射型のセンサの双方を用いても良い。この場合には、鏡面反射成分と散乱光成分の両方の値に基づいてトナー濃度を検知することにより、トナー濃度の検知精度を一層向上させることが可能となる。
【0065】
ところで、この実施の形態に係るクリーニング装置は、被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されている。
【0066】
また、この実施の形態では、前記板状バネ部材の厚さが50μm〜150μmであるように構成されている。
【0067】
さらに、この実施の形態では、前記高硬度の合成樹脂部材が、ウレタン樹脂からなるように構成されている。
【0068】
又、この実施の形態では、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であるように構成されている。
【0069】
すなわち、この実施の形態1に係るクリーニング装置80は、図7に示すように、被クリーニング部材としての転写ロール60の表面に付着した残留トナーや紙粉、あるいはテストパッチ200 等の付着物をクリーニングブレード801 によって除去するように構成されている。また、上記クリーニングブレード801 は、図1及び図7に示すように、ホルダー板金806 に接着又はネジ止め等の手段によって取り付けられており、被クリーニング部材としての転写ロール60の表面に、所定の喰い込み量及び接触角で接触するように配設されている。
【0070】
上記クリーニングブレード801 は、図1に示すように、板状バネ部材としての金属バネ部材801 aと、当該金属バネ部材801 aの表面に積層された高硬度のウレタン樹脂801 bとから構成されており、この高硬度のウレタン樹脂801 b先端のエッジ部がクリーニングエッジ部となっている。上記金属バネ部材801 aの材料としては、例えば、ステンレスやリン青銅などが好適に使用されるが、この実施の形態では、ステンレスが用いられている。また、金属バネ部材801 aは、その厚さBとして、100μmのものが好適に使用されるが、50μm〜150μm程度の厚さの範囲であれば、被クリーニング部材に対する通常の喰い込み量1.0mm程度で良好な押圧力を得ることができる。さらに、このときの金属バネ部材801 aの自由長Aは、その厚さBが100μmのとき、8mm程度が押圧力を良好な範囲になるように調整する上で必要となる。また、金属バネ部材801 aの厚さが薄くなれば、自由長が短く設定され、厚くなれば、その自由長が長く設定されるのは言うまでもない。
【0071】
このように、本実施の形態では、金属バネ部材801 aの厚さB及び自由長A、特に厚さBが重要なパラメータとなっている。
【0072】
さらに、上記高硬度のウレタン樹脂801 bは、金属バネ部材801 a上にバインダー樹脂(接着層)を介して塗布固着された高硬度のウレタン樹脂であり、その材料のJIS−A硬度は、90度以上に設定されている。また、高硬度のウレタン樹脂801 bの厚さCは、100μm程度に設定されるのが好適である。これは、ウレタン樹脂が一定のヤング率を持つため、0.5mm以上の厚さをもたせると、ウレタン樹脂自体のバネ特性が大きくなり、金属バネ部材801 aと共に押圧力に影響を与えるためである。そのため、高硬度のウレタン樹脂801 bの厚さCは、0.4mm以下に設定されるのが好適となり、更に望ましくは0.3mm程度に設定される。
【0073】
上記クリーニングブレード801 は、金属バネ部材801 aが被クリーニング部材に接触するものではないため、当該金属バネ部材801 aのエッジ部は高い精度が要求されず、金属バネ部材801 a上に高硬度のウレタン樹脂801 bを積層したもののエッジをカットするカット法等によって容易に製造することができる。
【0074】
上記クリーニングブレード801 は、例えば、その全長が10.5mm、その自由長Aが7.5mmに、接触角が30°、喰い込み量が0.8mm、接触圧が3.5gf/mmにそれぞれ設定される。また、上記クリーニングブレード801 を構成する材料層のうち、高硬度材料層801 bを構成する材料としては、JIS−A硬度で90度以上の硬度のウレタン樹脂が好適に使用される。
【0075】
ここで、上記クリーニングブレード801 を構成する材料のJIS−A硬度は、高分子計器株式会社製のアナログ型硬度計A型によって測定した。また、クリーニングブレード801 を構成する材料の反発弾性率は、JIS K 6255で規格化されている方法によって測定した。
【0076】
以上の構成において、この実施の形態に係るクリーニング装置の場合には、次のようにして、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能となっている。
【0077】
すなわち、上記実施の形態1に係るクリーニング装置80を適用したフルカラープリンタの場合には、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 へのトナー像の転写性、あるいは第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 から二次中間転写ドラム53への転写性、更には二次中間転写ドラム53から転写用紙P 上への転写性を良好とするため、前述したように、形状係数SP1が100〜140の所謂”球形トナー”を用いるように構成されている。
【0078】
上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、画像情報に応じて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成され、これらのイエロー(Y)及びマゼンタ(M)のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上へ転写されるとともに、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上へ転写される。そして、上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に多重に転写された後、当該二次中間転写ドラム53上から転写用紙P に一括して転写され、当該転写用紙P 上に定着されて、カラー画像が形成される。
【0079】
その際、上記の如くトナー像を形成するトナーとして”球形トナー”を用いることによって、トナー像の転写性を向上させることができ、感光体ドラム11, 12, 13, 14、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、二次中間転写ドラム53上に残留するトナーの量を、従来に比べて大幅に低減させることができる。
【0080】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14や第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、あるいは二次中間転写ドラム53上にトナーが微量に残留した場合であっても、前述したように、クリーニングモードにおいて、各感光体ドラム11, 12, 13, 14及び第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、更には二次中間転写ドラム53に電位勾配を設定することによって、当該感光体ドラム11, 12, 13, 14及び第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、更には二次中間転写ドラム53の表面に残留したトナーを、最終的に転写ロール60上に集め、この転写ロール60上に集められた残留トナーを、クリーニング装置80のクリーニングブレード801 によって除去し、回収ボックスに回収することが可能となる。
【0081】
ところで、上記クリーニングブレード801 は、当該クリーニングブレード801 の転写ロール60に接触するクリーニングエッジ側の材料が、高硬度のウレタン樹脂からなるように構成したので、高硬度のウレタン樹脂からなるクリーニングエッジ側の層801 aによって、クリーニングエッジに楔状の隙間が発生するのを防止することができ、球形トナーを効果的に除去することが可能となる。
【0082】
但し、上記クリーニングブレード801 の全体を高硬度のウレタン樹脂から構成した場合には、転写ロール60に対する押圧力が大きくなってしまい、喰い込み量を小さくして設定できず、実際に使用することができないばかりか、転写ロール60に対する摩擦力も大きくなるので、当該転写ロール60等を回転駆動させるための駆動トルクが過大となり、場合によっては、画像形成装置の駆動モーターが脱調してしまうことになる。
【0083】
これに対して、本実施の形態に係るクリーニングブレード801 では、図1に示すように、高硬度のウレタン樹脂からなる層801 bの裏面側に、金属バネ部材801 aが積層されているため、当該クリーニングブレード801 の転写ロール60に対する押圧力を適度に設定することができ、喰い込み量もある程度大きくすることができるとともに、転写ロール60に対する摩擦力も低減することができ、当該転写ロール60等を回転駆動させるための駆動トルクを小さくすることができ、画像形成装置の駆動モーターに脱調等が発生するのを防止することができる。
【0084】
さらに、このクリーニングブレード801 を使用すると、金属製のスクレーパと異なって被クリーニング部材の表面を傷付けることがないので、被クリーニング部材としての転写ロール60上に作られたテストパッチ200 の反射濃度の測定が安定するので、安定したプロセスコントロールが実現できる。
【0085】
図10はクリーニングブレード801 を構成する高硬度ウレタン樹脂層801 bの硬度を変化させた場合に、図11に示すように、ポリイミド樹脂の表面層を有する転写ロール60に対する摩擦係数がどのように変化するかを測定した結果を示すグラフである。
【0086】
この図10から明らかなように、高硬度ウレタン樹脂層801 bのJIS−A硬度を90度以上に設定することによって、摩擦係数を0.5以下にすることができることがわかる。
【0087】
また、図12は、金属バネ部材801 aの厚さ(自由長7.5mm)を変化させたときに、当該金属バネ部材801 aの喰い込み量と押し付け力(N/F)との関係を示すグラフである。
【0088】
このグラフから明らかなように、金属バネ部材801 aの押し付け力(N/F)は、2gf/mm〜8gf/mmの範囲で使用される。
【0089】
実施の形態2
図13はこの発明の実施の形態2を示すものであり、この実施の形態2では、前記高硬度のウレタン樹脂が、クリーニングブレードの先端部付近にのみ、接着等の手段で取り付けられている。
【0090】
すなわち、上記クリーニングブレード801 は、図13に示すように、板状バネ部材としての金属バネ部材801 aと、当該金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられた高硬度のウレタン樹脂801 bとから構成されている。上記金属バネ部材801 aの材料としては、例えば、ステンレスやリン青銅などが好適に使用される。また、上記金属バネ部材801 aは、その厚さBとして、100μmのものが好適に使用されるが、50μm〜150μm程度の厚さの範囲であれば、被クリーニング部材に対する通常の喰い込み量1.0mm程度で良好な押圧力が得られる。このときの金属バネ部材801 aの自由長Aは、その厚さが100μmのときは8mm程度が押圧力を良好な範囲になるように調整するには必要となる。また、金属バネ部材801 aの厚さが薄くなれば、自由長が短く設定され、厚くなれば、その自由長を長く設定するのは言うまでもないことである。
【0091】
さらに、上記高硬度のウレタン樹脂801 bは、接着や一体成形等の方法で金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられる。その材料のJIS−A硬度は、90度以上に設定されている。また、その厚さCは、ウレタン樹脂が金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられているので、バネとしての働きを有しないので、その厚さは、量産に適した0.1mm以上に設定される。
【0092】
また、上記クリーニングエッジは、ウレタン樹脂をカットするなどのカット法等により製造される。
【0093】
この実施の形態では、ウレタン樹脂部材801 bが、金属バネ部材801 aの弾性に影響することが少ないので、金属バネ部材801 aのみで接触圧等を設定することができる。
【0094】
なお、上記金属バネ部材801 aの先端部にのみ設けられる高硬度のウレタン樹脂801 bの形状は、図13に示すもの以外に、図14に示すように、金属バネ部材801 aの先端部を挟持するように構成したものなどであっても良い。
【0095】
以上、二種類のクリーニングブレードを説明したが、これは転写ロールだけでなく、表面微小硬度がポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を持つ転写部材に対して、例えば、感光体ドラム、中間転写ベルトやクリーニングロール等にも使用できる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を用いた画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を用いた画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの画像形成部を示す構成図である。
【図4】図4は転写ロールを示す構成図である。
【図5】図5は転写ロール上に形成されたテストパッチを示す模式図である。
【図6】図6は転写ロール上に形成されたテストパッチを示す模式図である。
【図7】図7はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図8】図8は濃度センサを示す構成図である。
【図9】図9は濃度センサを示す構成図である。
【図10】図10はクリーニングブレードとポリイミド樹脂の摩擦係数の関係を示すグラフである。
【図11】図11はクリーニングブレードとポリイミド樹脂の摩擦係数の測定状態を示す説明図である。
【図12】図12は実験結果を示すグラフである。
【図13】図13はこの発明の実施の形態2に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図14】図14はこの発明の実施の形態2に係るクリーニング装置の変形例を示す構成図である。
【図15】図15は従来のクリーニング装置を用いた画像形成装置を示す構成図である。
【図16】図16は従来のクリーニング装置によって感光体ドラム上の球形トナーをクリーニングした状態を示す模式図である。
【符号の説明】
80:クリーニング装置、801 :クリーニングブレード、801 a:金属バネ部材、801 b:高硬度ウレタン樹脂からなる層。
【発明が属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【特許文献1】特開平4−172486号公報
【0003】
【従来の技術】
従来、上記電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置としては、例えば、図15に示すように構成したものがある。この画像形成装置は、図15に示すように、感光体ドラム1000が矢印方向に沿って所定の表面速度(例えば、100mm/sec程度)で回転駆動され、当該感光体ドラム1000の表面は、帯電装置1001によって−300V程度の所定の電位に帯電された後、この感光体ドラム1000の表面には、露光装置1002により画像露光が施されて露光部が除電され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム1000の表面に形成された静電潜像は、画像部の電位が−30V以下のレベルとなり、現像装置1003によって−150V程度の現像バイアスが印加された状態で現像され、感光体ドラム1000の表面には、−極性のトナー像が形成される。現像されたトナー像は、回転する転写ロール1004と感光体ドラム1000のニップ部に挟持された状態で搬送される転写材1005上に転写される。このとき、転写ロール1004には、1000V〜4000V程度の電位が印加される。トナー像が転写された転写材1005は、図示されない定着装置に搬送され、当該定着装置によりトナー像が転写材上に熱及び圧力によって定着される。
【0004】
転写後の感光体ドラム1000上には、転写材1005上に転写されなかったトナーが残留する。この残留トナーは、感光体ドラム1000の表面に当接するクリーニングブレード1006のクリーニングエッジに到達し、当該クリーニングブレード1006によって感光体ドラム1000の表面から掻き落される。そして、上記クリーニングブレード1006によって掻き落されたトナーは、回収ボックス1007に回収され、貯留される。
【0005】
その後、クリーニングブレード1006によって清掃された清浄な感光体ドラム1000の表面は、回転とともに帯電装置1001に達して、上記の一連の動作を繰り返すことになる。
【0006】
上記クリーニングブレード装置に関する技術としては、例えば、特開平4−172486号公報に開示されているように、異音の発生もなく、感光体表面の磨耗を減少させ、温湿度変化に対し、安定で、かつ長期保管に対しても、高耐久性を有する新規なクリーニングブレード装置を提供することを目的とするものが、本出願人によって既に提案されている。
【0007】
この特開平4−172486号公報に係るクリーニングブレード装置は、感光体表面に当接して、感光体表面を清掃するブレード状ゴム材を有するクリーニングブレード装置であって、ブレード状ゴム材の一面に、板状バネ部材を設けるように構成したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平4−172486号公報に係るクリーニングブレード装置を適用する画像形成装置においては、転写性を高めることにより、カラー画像の画質を向上させるためなどの理由によって、略球形状のトナーである所謂”球形トナー”を用いる機種が増えてきている。
【0009】
かかる”球形トナー”としては、例えば、日立製作所製の走査型電子顕微鏡FE−SEM(S=800)を用いて、倍率500倍に拡大したトナーの像を、100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介して例えばニコレ社製の画像解析装置に導入し、トナー形状の解析を行い、下記式より算出して得られた値として定義される形状係数値SP1が100〜140の値を持つ、略球形トナーが用いられることがある。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0010】
因みに、通常の混練粉砕法で作製したトナーの形状は、不定形であり、SP1は140〜160程度である。
【0011】
このような球形トナーを使用したとき、転写で残った残留トナーがクリーニングブレード部に達したとき、通常のウレタン製のブレードの場合には、クリーニング不良が発生するという問題点を有していた。
【0012】
クリーニングする際のクリーニングブレード1006のエッジ部は、図16に示すように、感光体ドラム1000表面との摩擦力によって、感光体ドラム1000の回転方向下流側に向けて弾性変形した状態となっている。このとき、上記クリーニングブレード1006では、図中に黒丸で示すように、球形トナーがクリーニングエッジの楔状の隙間に入り込むと、矢印方向に力が加わり、ブレードエッジを押し上げることになり、トナーがクリーニングエッジをすり抜けてしまう。
【0013】
上記の如く、クリーニングブレード1006のエッジ部をすり抜けたトナーは、そのまま帯電装置1001に進入してしまうため、帯電装置1001として使用される帯電ロールの表面を汚損し、感光体ドラム1000の表面に形成される静電潜像を乱して、画質障害の原因となるという問題点を招来する。
【0014】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とするクリーニング装置である。
【0016】
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記板状バネ部材の厚さが50μm〜150μmであることを特徴とするクリーニング装置である。
【0017】
さらに、請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記高硬度の合成樹脂部材が、ウレタン樹脂からなることを特徴とするクリーニング装置である。
【0018】
又、請求項4に記載された発明は、請求項3に記載されたクリーニング装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とするクリーニング装置である。
【0019】
更に、請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4の何れかに記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とするクリーニング装置である。
【0020】
また、請求項6に記載された発明は、請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とするクリーニング装置である。
【0021】
さらに、請求項7に記載された発明は、請求項6に記載されたクリーニング装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とするクリーニング装置である。
【0022】
又、請求項8に記載された発明は、請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とするクリーニング装置である。
【0023】
更に、請求項9に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂の厚さが0.3mm以下であることを特徴とするクリーニング装置である。
【0024】
また、請求項10に記載された発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂は、板状バネ部材の先端付近に取り付けられていることを特徴とするクリーニング装置である。
【0025】
さらに、請求項11に記載された発明は、次式で規定される形状係数SP1が100〜140で、平均粒径が3μm〜10μmのトナーを用いて画像を形成するとともに、被クリーニング部材上に残留したトナーをクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置を備えた画像形成装置において、前記クリーニング装置のクリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とする画像形成装置である。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0026】
また、請求項12に記載された発明は、請求項11に記載された画像形成装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とする画像形成装置装置である。
【0027】
さらに、請求項13に記載された発明は、請求項11又は12に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とする画像形成装置である。
【0028】
又、請求項14に記載された発明は、請求項13に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
更に、請求項15に記載された発明は、請求項14に記載された画像形成装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0030】
また、請求項16に記載された発明は、請求項13に記載された画像形成装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
実施の形態1
【0033】
図2及び図3はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。尚、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
【0034】
このフルカラープリンタ01は、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の各感光体ドラム(像担持体)11, 12, 13, 14を有する画像形成ユニット1, 2, 3, 4と、これら感光体ドラム11, 12, 13, 14に接触する一次帯電用の帯電ロール(接触型帯電装置)21, 22, 23, 24と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34を照射する図2に示すレーザ光学ユニット03(露光装置)と、現像装置41, 42, 43, 44と、上記4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14のうちの2つの感光体ドラム11, 12に接触する第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)51及び他の2つの感光体ドラム13, 14に接触する第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52に接触する二次中間転写ドラム(中間転写体)53と、この二次中間転写ドラム53に接触する転写ロール(転写部材)60とで、その主要部が構成されている。
【0035】
感光体ドラム11, 12, 13, 14は、図3に示すように、共通の接平面M を有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11, 12, 13, 14軸に対し平行かつ所定の対象面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11, 12, 13, 14と回転軸が平行であるように配置されている。
【0036】
各色毎の画像情報に応じた信号は、図示しない画像処理ユニットによりラスタライジングされて図2に示すレーザ光学ユニット03に入力される。このレーザ光学ユニット03では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34が変調され、対応する色の感光体ドラム11, 12, 13, 14に照射される。
【0037】
上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14としては、例えば、直径20mmのOPC感光体を用いた感光体ドラム(像担持体)が用いられ、これらの感光体ドラム11, 12, 13, 14は、例えば、151mm/secの回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面は、図3に示すように、接触型帯電装置としての帯電ロール21, 22, 23, 24に、約−840VのDC電圧を印加することによって、例えば約−300V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
【0038】
その後、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、露光装置としてのレーザ光学ユニット03によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応したレーザ光31, 32, 33, 34が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11, 12, 13, 14は、レーザ光学ユニットで静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は−60 V以下程度にまで除電される。
【0039】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41, 42, 43, 44によって現像され、感光体ドラム11, 12, 13, 14上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として可視化される。
【0040】
この実施の形態では、現像装置41, 42, 43, 44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を採用しているが、この発明の適用範囲はこの現像方式に限定されるものではなく、一成分現像方式や非接触型の現像方式など、他の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
【0041】
現像装置41, 42, 43, 44には、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナーと、キャリアからなる現像剤が充填されている。これらの現像装置41, 42, 43, 44は、図2に示すトナーカートリッジ04Y ,04M ,04C ,04K からトナーが補給されると、この補給されたトナーは、オーガー404 で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール401 の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。この現像ロール401 に現像剤を搬送するパドル403 によって、当該現像ロール401 の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材402 によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、上記現像剤の量は、30〜50g/m2 であり、また、このとき現像ロール401 上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20 〜35μC/g 程度である。
【0042】
上記現像装置41, 42, 43, 44で使用されるトナーとしては、次式で規定される形状係数SP1が100〜140、例えば、SP1=130程度のもので、平均粒径が3μm〜10μmの所謂”球形トナー”が用いられる。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100}
【0043】
上記現像ロール401 上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11, 12, 13, 14と接触している。この現像ロール401 にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール401 上のトナーを感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、この現像バイアス電圧はACが4 kHz、1.5 kVppで、DCが−230V程度である。
【0044】
次に、上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に二次転写される。感光体ドラム11, 12上に形成されたイエロー(Y)及びマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13, 14上に形成されたシアン(C)及びブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光体ドラム13,14 から同様な単色像と二重色像が形成される。
【0045】
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上に感光体ドラム11,12,13,14 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500 V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位は、+380V程度が望ましい。
【0046】
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、例えば、外径が42mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51, 52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層(R=105 〜109 Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=105 〜109 Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
【0047】
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、単色像からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
【0048】
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
【0049】
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
【0050】
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路を通る転写用紙P 上に3次転写される。この転写用紙P は、図3に示すような紙送り工程を経てレジストロール対90を通過し、二次中間転写ドラム53と転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、転写用紙P 上に形成された最終的なトナー像は、定着器70によって熱及び圧力で定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0051】
転写ロール60は、例えば、外径が20mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。この転写ロール60は、図4に示すように、金属シャフト61の上にウレタンゴム等からなる半導電性の被覆層62を設け、この被覆層62の上にポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブ63を被覆して構成されている。具体的には、チューブ63としてポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂からなるものが用いられる。転写ロール60に印加される電圧は、雰囲気温度、湿度、用紙の種類(抵抗値等)等によって最適値が異なり、概ね+1200 〜5000V程度である。この実施の形態では、定電流方式を採用しており、常温常湿環境下で約+6μAの電流を通電して、ほぼ適正な転写電圧(+1600〜2000V) を得ている。
【0052】
これら一連の転写工程においては、各転写工程の転写部位をトナー像が通過するとき、パッシェン放電や電荷注入により、(−)帯電している像中の正極性トナーの一部が逆極性の(+)帯電トナーとなることがある。この(+)帯電トナーは、次工程へ転写されずに、上流側に逆流することになるので、最もマイナス電位が高い帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積する。これら帯電装置21, 22, 23, 24のトナーが付着した部分は、放電が活発となり、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位が高くなる傾向になるため、トナーの付着が多い部分、トナーの付着が少ない部分、トナーの付着がない部分で感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じることになる。感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じると、静電潜像を形成させるために当該感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に画像を一様に露光しても、潜像電位にムラが生じてしまい、現像量に違いが出てきてしまうので、特に中間調画像を現像しようとすると、濃度ムラが目立つことになる。
【0053】
そこで、このような帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐために、この実施の形態では、印字動作前、印字動作後、連続印字持の所定枚数毎など、ある所定のタイミングで以下のようなクリーニング動作を行なうようになっている。
【0054】
帯電装置21, 22, 23, 24、感光体ドラム11, 12, 13, 14、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、二次中間転写ドラム53、最終転写ロール60に、最終転写ロール60が最もマイナス電位が高くなるように、順々に電位勾配をつけた電圧を印加することによって、印字動作中に、帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積した逆極性の(+)帯電トナーを、最終転写ロール60まで順々に転写して移動し、最終転写ロール60に接触して設けたブレードなどの最終クリーニング部材801 を含んだクリーニング装置80によって回収する。
【0055】
この実施の形態では、帯電装置21, 22, 23, 24の表面電位を0V、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位を−300V、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位を−800V、二次中間転写ドラム53の表面電位を−1300 V、最終転写ロール60の表面電位を−2000 Vに設定している。この電位勾配は、各部材の金属部(シャフト、パイプ)に電圧を給電する方式によって得ているが、例えば、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 又は二次中間転写ドラム53などを電気的に浮かせて、これら部材の抵抗値の関係によって所望の表面電位が得られる場合には、そのような方法をとっても良い。このようなマイナス印加クリーニングモード、つまり逆極性の(+)帯電トナー回収モードによって帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐことができる。
【0056】
以上が、上記の如く構成されるフルカラープリンタにおける画像形成プロセスであるが、ゼログラフィ方式等では、静電気を利用しているため、環境変動や経時によって画像濃度が変動しやすい。このため、環境変動や経時変化等に対して、プロセスを制御することが望ましい。
【0057】
その方法の一つとして、感光体や中間転写体、あるいは用紙への転写ロール、転写ベルト等の画像濃度検知媒体の表面に、テスト用のトナーパッチを形成し、その濃度を光学濃度センサで検知し、制御する方法がある。
【0058】
この実施の形態では、転写ロール60や二次中間転写ドラム53等の画像濃度検知媒体上において、その軸方向の同じ位置に、プロセス方向には位置をずらして、画像濃度制御用のトナー像(以下、「テストパッチ」という。)を形成することにより、1つの光学濃度検知手段で各色のテストパッチを検知することができるように構成されている。
【0059】
感光体ドラム11, 12, 13, 14上でテストパッチを検知するには、各感光体ドラム11, 12, 13, 14に対して、つまり4つの光学濃度検知手段が必要となってしまう。第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上であれば、2つの光学濃度検知手段で良い。二次中間転写ドラム53上あるいは転写ロール60上であれば、1つの光学濃度検知手段で良い。また、テストパッチで画像濃度を制御する場合、下流のプロセスの方が用紙に近い条件となるので好ましい。つまり、二次中間転写ドラム53、更に好ましくは最終転写ロール60を、テストパッチの濃度を検知する画像濃度検知媒体とするのが良い。
【0060】
この実施の形態では、転写ロール60上にテストパッチを転写し、当該最終転写ロール60上に転写されたテストパッチの濃度を、光学濃度センサで検知するように構成されている。
【0061】
上記テストパッチは、非画像領域ここでは画像を形成していないタイミングで、画像形成時と同じ帯電、露光、現像、転写条件で、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、像密度40%あるいは他の像密度の12×12mmのテストパッチ200 を、図5及び図6に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成するようになっている。
【0062】
上記光学濃度センサ100 は、図7に示すように、転写ロール60の軸方向の中央部に、当該転写ロール60の外周において、半径方向の延長線上に位置するように配置されている。この光学濃度センサ100 は、ホルダ101 内に固定した状態で取り付けられている。また、転写ロール60の下部には、クリーニングブレード801 を備えたクリーニング装置80が配設されている。なお、図7中、802 はトナー回収ボックス、803 は最終転写ロール60の支持フレーム、804 は支持フレーム803 に設けられた除電器、805 はバイアスプレートをそれぞれ示している。
【0063】
また、上記光学濃度センサ100 は、図8に示すように、鏡面反射光を検知する鏡面反射型のセンサとなっており、転写ロール60表面の検知位置に対して、所定の入射角度φだけ傾斜して配置されたLED等からなる発光素子102 と、この発光素子102 から最終転写ロール60表面の検知位置に照射され、当該検知位置から正反射される鏡面反射光を検知するため、転写ロール60表面の検知位置に対して、前記所定の入射角度と等しい反射角度だけ傾斜して配置されたフォトトランジスタ等からなる受光素子103 とから構成されている。
【0064】
なお、上記光学濃度センサ100 としては、図9に示すように、拡散光を検知する拡散反射型のセンサを用いてよい。また、鏡面反射型のセンサと拡散反射型のセンサの双方を用いても良い。この場合には、鏡面反射成分と散乱光成分の両方の値に基づいてトナー濃度を検知することにより、トナー濃度の検知精度を一層向上させることが可能となる。
【0065】
ところで、この実施の形態に係るクリーニング装置は、被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されている。
【0066】
また、この実施の形態では、前記板状バネ部材の厚さが50μm〜150μmであるように構成されている。
【0067】
さらに、この実施の形態では、前記高硬度の合成樹脂部材が、ウレタン樹脂からなるように構成されている。
【0068】
又、この実施の形態では、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であるように構成されている。
【0069】
すなわち、この実施の形態1に係るクリーニング装置80は、図7に示すように、被クリーニング部材としての転写ロール60の表面に付着した残留トナーや紙粉、あるいはテストパッチ200 等の付着物をクリーニングブレード801 によって除去するように構成されている。また、上記クリーニングブレード801 は、図1及び図7に示すように、ホルダー板金806 に接着又はネジ止め等の手段によって取り付けられており、被クリーニング部材としての転写ロール60の表面に、所定の喰い込み量及び接触角で接触するように配設されている。
【0070】
上記クリーニングブレード801 は、図1に示すように、板状バネ部材としての金属バネ部材801 aと、当該金属バネ部材801 aの表面に積層された高硬度のウレタン樹脂801 bとから構成されており、この高硬度のウレタン樹脂801 b先端のエッジ部がクリーニングエッジ部となっている。上記金属バネ部材801 aの材料としては、例えば、ステンレスやリン青銅などが好適に使用されるが、この実施の形態では、ステンレスが用いられている。また、金属バネ部材801 aは、その厚さBとして、100μmのものが好適に使用されるが、50μm〜150μm程度の厚さの範囲であれば、被クリーニング部材に対する通常の喰い込み量1.0mm程度で良好な押圧力を得ることができる。さらに、このときの金属バネ部材801 aの自由長Aは、その厚さBが100μmのとき、8mm程度が押圧力を良好な範囲になるように調整する上で必要となる。また、金属バネ部材801 aの厚さが薄くなれば、自由長が短く設定され、厚くなれば、その自由長が長く設定されるのは言うまでもない。
【0071】
このように、本実施の形態では、金属バネ部材801 aの厚さB及び自由長A、特に厚さBが重要なパラメータとなっている。
【0072】
さらに、上記高硬度のウレタン樹脂801 bは、金属バネ部材801 a上にバインダー樹脂(接着層)を介して塗布固着された高硬度のウレタン樹脂であり、その材料のJIS−A硬度は、90度以上に設定されている。また、高硬度のウレタン樹脂801 bの厚さCは、100μm程度に設定されるのが好適である。これは、ウレタン樹脂が一定のヤング率を持つため、0.5mm以上の厚さをもたせると、ウレタン樹脂自体のバネ特性が大きくなり、金属バネ部材801 aと共に押圧力に影響を与えるためである。そのため、高硬度のウレタン樹脂801 bの厚さCは、0.4mm以下に設定されるのが好適となり、更に望ましくは0.3mm程度に設定される。
【0073】
上記クリーニングブレード801 は、金属バネ部材801 aが被クリーニング部材に接触するものではないため、当該金属バネ部材801 aのエッジ部は高い精度が要求されず、金属バネ部材801 a上に高硬度のウレタン樹脂801 bを積層したもののエッジをカットするカット法等によって容易に製造することができる。
【0074】
上記クリーニングブレード801 は、例えば、その全長が10.5mm、その自由長Aが7.5mmに、接触角が30°、喰い込み量が0.8mm、接触圧が3.5gf/mmにそれぞれ設定される。また、上記クリーニングブレード801 を構成する材料層のうち、高硬度材料層801 bを構成する材料としては、JIS−A硬度で90度以上の硬度のウレタン樹脂が好適に使用される。
【0075】
ここで、上記クリーニングブレード801 を構成する材料のJIS−A硬度は、高分子計器株式会社製のアナログ型硬度計A型によって測定した。また、クリーニングブレード801 を構成する材料の反発弾性率は、JIS K 6255で規格化されている方法によって測定した。
【0076】
以上の構成において、この実施の形態に係るクリーニング装置の場合には、次のようにして、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能となっている。
【0077】
すなわち、上記実施の形態1に係るクリーニング装置80を適用したフルカラープリンタの場合には、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 へのトナー像の転写性、あるいは第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 から二次中間転写ドラム53への転写性、更には二次中間転写ドラム53から転写用紙P 上への転写性を良好とするため、前述したように、形状係数SP1が100〜140の所謂”球形トナー”を用いるように構成されている。
【0078】
上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、画像情報に応じて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成され、これらのイエロー(Y)及びマゼンタ(M)のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上へ転写されるとともに、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上へ転写される。そして、上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に多重に転写された後、当該二次中間転写ドラム53上から転写用紙P に一括して転写され、当該転写用紙P 上に定着されて、カラー画像が形成される。
【0079】
その際、上記の如くトナー像を形成するトナーとして”球形トナー”を用いることによって、トナー像の転写性を向上させることができ、感光体ドラム11, 12, 13, 14、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、二次中間転写ドラム53上に残留するトナーの量を、従来に比べて大幅に低減させることができる。
【0080】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14や第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、あるいは二次中間転写ドラム53上にトナーが微量に残留した場合であっても、前述したように、クリーニングモードにおいて、各感光体ドラム11, 12, 13, 14及び第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、更には二次中間転写ドラム53に電位勾配を設定することによって、当該感光体ドラム11, 12, 13, 14及び第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、更には二次中間転写ドラム53の表面に残留したトナーを、最終的に転写ロール60上に集め、この転写ロール60上に集められた残留トナーを、クリーニング装置80のクリーニングブレード801 によって除去し、回収ボックスに回収することが可能となる。
【0081】
ところで、上記クリーニングブレード801 は、当該クリーニングブレード801 の転写ロール60に接触するクリーニングエッジ側の材料が、高硬度のウレタン樹脂からなるように構成したので、高硬度のウレタン樹脂からなるクリーニングエッジ側の層801 aによって、クリーニングエッジに楔状の隙間が発生するのを防止することができ、球形トナーを効果的に除去することが可能となる。
【0082】
但し、上記クリーニングブレード801 の全体を高硬度のウレタン樹脂から構成した場合には、転写ロール60に対する押圧力が大きくなってしまい、喰い込み量を小さくして設定できず、実際に使用することができないばかりか、転写ロール60に対する摩擦力も大きくなるので、当該転写ロール60等を回転駆動させるための駆動トルクが過大となり、場合によっては、画像形成装置の駆動モーターが脱調してしまうことになる。
【0083】
これに対して、本実施の形態に係るクリーニングブレード801 では、図1に示すように、高硬度のウレタン樹脂からなる層801 bの裏面側に、金属バネ部材801 aが積層されているため、当該クリーニングブレード801 の転写ロール60に対する押圧力を適度に設定することができ、喰い込み量もある程度大きくすることができるとともに、転写ロール60に対する摩擦力も低減することができ、当該転写ロール60等を回転駆動させるための駆動トルクを小さくすることができ、画像形成装置の駆動モーターに脱調等が発生するのを防止することができる。
【0084】
さらに、このクリーニングブレード801 を使用すると、金属製のスクレーパと異なって被クリーニング部材の表面を傷付けることがないので、被クリーニング部材としての転写ロール60上に作られたテストパッチ200 の反射濃度の測定が安定するので、安定したプロセスコントロールが実現できる。
【0085】
図10はクリーニングブレード801 を構成する高硬度ウレタン樹脂層801 bの硬度を変化させた場合に、図11に示すように、ポリイミド樹脂の表面層を有する転写ロール60に対する摩擦係数がどのように変化するかを測定した結果を示すグラフである。
【0086】
この図10から明らかなように、高硬度ウレタン樹脂層801 bのJIS−A硬度を90度以上に設定することによって、摩擦係数を0.5以下にすることができることがわかる。
【0087】
また、図12は、金属バネ部材801 aの厚さ(自由長7.5mm)を変化させたときに、当該金属バネ部材801 aの喰い込み量と押し付け力(N/F)との関係を示すグラフである。
【0088】
このグラフから明らかなように、金属バネ部材801 aの押し付け力(N/F)は、2gf/mm〜8gf/mmの範囲で使用される。
【0089】
実施の形態2
図13はこの発明の実施の形態2を示すものであり、この実施の形態2では、前記高硬度のウレタン樹脂が、クリーニングブレードの先端部付近にのみ、接着等の手段で取り付けられている。
【0090】
すなわち、上記クリーニングブレード801 は、図13に示すように、板状バネ部材としての金属バネ部材801 aと、当該金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられた高硬度のウレタン樹脂801 bとから構成されている。上記金属バネ部材801 aの材料としては、例えば、ステンレスやリン青銅などが好適に使用される。また、上記金属バネ部材801 aは、その厚さBとして、100μmのものが好適に使用されるが、50μm〜150μm程度の厚さの範囲であれば、被クリーニング部材に対する通常の喰い込み量1.0mm程度で良好な押圧力が得られる。このときの金属バネ部材801 aの自由長Aは、その厚さが100μmのときは8mm程度が押圧力を良好な範囲になるように調整するには必要となる。また、金属バネ部材801 aの厚さが薄くなれば、自由長が短く設定され、厚くなれば、その自由長を長く設定するのは言うまでもないことである。
【0091】
さらに、上記高硬度のウレタン樹脂801 bは、接着や一体成形等の方法で金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられる。その材料のJIS−A硬度は、90度以上に設定されている。また、その厚さCは、ウレタン樹脂が金属バネ部材801 aの先端部付近にのみ取り付けられているので、バネとしての働きを有しないので、その厚さは、量産に適した0.1mm以上に設定される。
【0092】
また、上記クリーニングエッジは、ウレタン樹脂をカットするなどのカット法等により製造される。
【0093】
この実施の形態では、ウレタン樹脂部材801 bが、金属バネ部材801 aの弾性に影響することが少ないので、金属バネ部材801 aのみで接触圧等を設定することができる。
【0094】
なお、上記金属バネ部材801 aの先端部にのみ設けられる高硬度のウレタン樹脂801 bの形状は、図13に示すもの以外に、図14に示すように、金属バネ部材801 aの先端部を挟持するように構成したものなどであっても良い。
【0095】
以上、二種類のクリーニングブレードを説明したが、これは転写ロールだけでなく、表面微小硬度がポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を持つ転写部材に対して、例えば、感光体ドラム、中間転写ベルトやクリーニングロール等にも使用できる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、所謂”球形トナー”を使用した場合でも、良好にクリーニングすることが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を用いた画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を用いた画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの画像形成部を示す構成図である。
【図4】図4は転写ロールを示す構成図である。
【図5】図5は転写ロール上に形成されたテストパッチを示す模式図である。
【図6】図6は転写ロール上に形成されたテストパッチを示す模式図である。
【図7】図7はこの発明の実施の形態1に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図8】図8は濃度センサを示す構成図である。
【図9】図9は濃度センサを示す構成図である。
【図10】図10はクリーニングブレードとポリイミド樹脂の摩擦係数の関係を示すグラフである。
【図11】図11はクリーニングブレードとポリイミド樹脂の摩擦係数の測定状態を示す説明図である。
【図12】図12は実験結果を示すグラフである。
【図13】図13はこの発明の実施の形態2に係るクリーニング装置を示す構成図である。
【図14】図14はこの発明の実施の形態2に係るクリーニング装置の変形例を示す構成図である。
【図15】図15は従来のクリーニング装置を用いた画像形成装置を示す構成図である。
【図16】図16は従来のクリーニング装置によって感光体ドラム上の球形トナーをクリーニングした状態を示す模式図である。
【符号の説明】
80:クリーニング装置、801 :クリーニングブレード、801 a:金属バネ部材、801 b:高硬度ウレタン樹脂からなる層。
Claims (16)
- 被クリーニング部材の表面に付着した付着物をクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置において、前記板状バネ部材の厚さが50μm〜150μmであることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記高硬度の合成樹脂部材が、ウレタン樹脂からなることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項3に記載されたクリーニング装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1乃至4の何れかに記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項6に記載されたクリーニング装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項5に記載されたクリーニング装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂の厚さが0.3mm以下であることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載されたクリーニング装置において、前記高硬度ウレタン樹脂は、板状バネ部材の先端付近に取り付けられていることを特徴とするクリーニング装置。
- 次式で規定される形状係数SP1が100〜140で、平均粒径が3μm〜10μmのトナーを用いて画像を形成するとともに、被クリーニング部材上に残留したトナーをクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング装置のクリーニングブレードは、板状バネ部材の少なくともクリーニングエッジ部に、高硬度の合成樹脂部材を設けて構成されたことを特徴とする画像形成装置。
SP1={(トナー粒子の絶対最大長)2 }/{(トナー粒子の投影面積)×( π/4) ×100} - 請求項11に記載された画像形成装置において、前記クリーニングエッジ側の高硬度ウレタン樹脂のJIS−A硬度が、90度以上であることを特徴とする画像形成装置装置。
- 請求項11又は12に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材が、感光体ドラム、転写ロール、中間転写体、クリーニングロールのうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項13に記載された画像形成装置において、前記被クリーニング部材は、表面に樹脂層を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項14に記載された画像形成装置において、前記表面樹脂層は、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項13に記載された画像形成装置において、前記転写ロールは、ポリイミド樹脂またはポリエーテルイミド樹脂に相当する値以上の表面微小硬度を有するチューブを、半導電性ロールに被覆して構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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CN100456171C (zh) * | 2005-03-04 | 2009-01-28 | 富士施乐株式会社 | 清洁刮板和使用该清洁刮板的清洁装置、处理盒和成像装置 |
US7496325B2 (en) | 2005-12-21 | 2009-02-24 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Cleaning blade for use in image-forming apparatus |
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-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003162650A patent/JP2004361844A/ja not_active Withdrawn
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