JP2006233055A - 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート - Google Patents

光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート Download PDF

Info

Publication number
JP2006233055A
JP2006233055A JP2005050598A JP2005050598A JP2006233055A JP 2006233055 A JP2006233055 A JP 2006233055A JP 2005050598 A JP2005050598 A JP 2005050598A JP 2005050598 A JP2005050598 A JP 2005050598A JP 2006233055 A JP2006233055 A JP 2006233055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
resin fine
weight
light diffusing
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005050598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5234875B2 (ja
Inventor
Masaomi Shima
昌臣 島
Tetsuji Nagaresugi
哲司 流杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSP Corp
Original Assignee
JSP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSP Corp filed Critical JSP Corp
Priority to JP2005050598A priority Critical patent/JP5234875B2/ja
Publication of JP2006233055A publication Critical patent/JP2006233055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5234875B2 publication Critical patent/JP5234875B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】従来の重合方法、特に懸濁重合法によって得られた樹脂微粒子からなる光拡散剤における高温に曝された場合に見られる変色(黄変)の問題を解消するものであり、樹脂微粒子を光拡散剤として用いて光拡散性シートを成形した際に、シートが黄変せず、全光線透過率が低下しない樹脂微粒子製の光拡散剤を提供することを目的とする。
【解決手段】界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合することによって得られた樹脂微粒子からなり、樹脂微粒子に残留する界面活性剤量が樹脂微粒子100重量部に対し、0.05重量部以下であることを特徴とする光拡散剤。樹脂微粒子100重量部に対し、少なくとも200重量部の硬度180mg/L未満の水で洗浄する。
【選択図】なし

Description

本発明は、光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散シートに関し、より詳しくは、溶融した熱可塑性樹脂と混合されて成形される透過型光拡散性シート等の製造に好適な光拡散剤及びその製造方法並びにその光拡散剤が使用された光拡散性シートに関する。
近年、リアプロジェクションテレビには液晶やDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などを投射像源に使用した、投射瞳の小さい光源が使用されるようになってきている。このような投射瞳の小さい光源を使用したリアプロジェクションテレビは、シンチレーションと呼ばれる画質の低下が起きやすい。シンチレーションはギラツキやチラツキとも呼ばれ、小さい光源から出射された光が十分に拡散しきれていないために生じる。一般的にこのシンチレーションを抑えるためには、フレネルレンズシートやレンチキュラーレンズシートなどのリアプロジェクションテレビのスクリーンに微粒子状の光拡散剤を添加することが有効であり、光拡散剤と基材との屈折率差をできるだけ少なくする(ただし同一とはしない)とともに、粒子径を小さくして単位面積あたりの光拡散性微粒子密度を増加させる方法が有効と考えられている(特許文献1参照。)。そのような光拡散剤としては、平均粒子径が数μm〜数十μm程度の樹脂微粒子が好適に使用されている上記リアプロジェクションテレビのスクリーン(光拡散性シート)は全光線透過率が高いと共に曇り度(ヘーズ)が大きいものであることが望まれる。そのような光拡散性シート中に分散させて使用するこの種の樹脂微粒子は、ビニル系単量体を使用して、例えば懸濁重合、シード重合、乳化重合等種々の方法で製造され得る。これら重合方法では、重合時における分散剤として(ビニル系単量体液滴の分散安定化のため又は微粒子同士が合着しないように)界面活性剤を水性分散媒体中に添加することが行なわれる(例えば、特許文献2)。
特開昭55−12980号公報 特開平7−188310号公報
しかしながら、上記重合方法で得られた樹脂微粒子を光拡散剤として使用して光拡散性シートを成形した際にシートが黄変し、全光線透過率が低下するなどの問題があった。
この問題について検討し、重合時に使用された懸濁剤が樹脂微粒子に残留していることによるのではないかと考え、懸濁剤の除去を行う目的で重合後の樹脂微粒子を硝酸で十分に洗浄することを試みたが、依然として光拡散性シートの黄変の改善は十分ではなかった。
したがって、本発明は、従来の界面活性剤を水性分散媒体中に添加して行なう重合方法、特に懸濁重合法によって得られた樹脂微粒子からなる光拡散剤における高温に曝された場合に見られる変色(黄変)の問題を解消するものであり、樹脂微粒子を用いて光拡散性シートを成形した際に、シートの黄変度が極めて小さく、全光線透過率が低下しない光拡散剤用樹脂微粒子を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の問題に鑑み検討を重ね、重合後の樹脂微粒子表面に付着している界面活性剤が原因であるがの洗浄に関して多角的検討を行ったところ、硬度の小さい水で洗浄して得られた樹脂微粒子を使用して成形した光拡散性シートは黄色度が極めて小さいことが判明した。更に詳細に検討したところ、上記洗浄により、樹脂微粒子に残留する界面活性剤量が著しく減少していることが判明した。本件発明は以上の知見に基づいて為されたものである。
すなわち、本発明は、(1)界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合することによって得られた樹脂微粒子からなり、樹脂微粒子に残留する界面活性剤量が、樹脂微粒子100重量部に対し、0.05重量部以下であることを特徴とする光拡散剤、
(2)また、本発明は、界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合開始剤存在下に重合することによって得られた樹脂微粒子を、樹脂微粒子100重量部に対し、少なくとも200重量部の硬度180mg/L未満の水で洗浄することを特徴とする光拡散剤の製造方法、
(3)また樹脂微粒子を、温度10℃〜90℃で洗浄することを特徴とする上記(2)に記載の光拡散剤の製造方法、(4)樹脂微粒子が、懸濁剤およびアニオン系界面活性剤を含む水性媒体中でビニル系単量体を懸濁重合して得られるものであることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載の光拡散剤の製造方法、
(5)さらに、本発明は、上記(1)に記載の光拡散剤を、溶融させた熱可塑性樹脂と混合しシート状に成形してなる光拡散性シート、
を要旨とする。
本発明の樹脂微粒子からなる光拡散剤は、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量が、樹脂微粒子100重量部に対し、0.05重量部以下と極く微量であることから、透明な熱可塑性樹脂を溶融させてこれと混合してシート状に成形された光拡散性シートは製造時に高温に曝されても黄変度が極めて小さいため、全光線透過率が高いと共に曇り度が大きい光拡散性シートを提供できる。
また、本発明の光拡散剤は、重合後の樹脂微粒子を、硬度180mg/L未満の水を使用して洗浄することにより、樹脂微粒子の表面および粒子間に残留している界面活性剤が効果的に除去される。この際、温度10℃〜90℃の水を少なくとも200重量部使用して洗浄することにより、樹脂微粒子に残留している界面活性剤を効果的に除去できる。
また、光拡散性シートの基材となる透明な熱可塑性樹脂を溶融させ、これと本発明の光拡散剤を混合して得られた光拡散性シートは、黄色度が非常に小さく、全光線透過率が高いと共に曇り度が大きい光拡散性シートであるので、リアプロジェクションテレビや液晶テレビのスクリーンを構成する光拡散性シート或いは液晶テレビ等の直下型バックライトユニットの光拡散性シートとして有用である。
本発明の光拡散剤は、界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合することによって得られた樹脂微粒子からなる光拡散剤であって、樹脂微粒子に残留する界面活性剤量が、樹脂微粒子100重量部に対し、0.05重量部以下である。このような樹脂微粒子は重合後の樹脂微粒子を、硬度180mg/L未満の水を使用して洗浄することにより得ることができる。
樹脂微粒子表面に残留する界面活性剤量は、次のようにして測定される。
まず、重合に使用したものと同じ界面活性剤を使用し、界面活性剤濃度が既知の水溶液(蒸留水希釈)を、濃度を変えた6種類作製する。それぞれに対して、界面活性剤と定量的に反応して発色度が変化する発色剤を加え、続いて有機溶媒からなる抽出液を加えて混合し、発色させた界面活性剤を抽出し、この抽出液(有機相)を紫外可視分光光度計を使用して吸光度の大きい任意の波長(通常は最も大きい吸光度を示す波長が採用される)にて吸光度を測定し、これより、吸光度と同界面活性剤濃度との関係を表す検量線を作成する。
次に、測定試料となる樹脂微粒子を、有機溶媒にて抽出を行ない、有機溶媒を蒸発させ、続いて蒸発残渣に蒸留水を加えて水溶液とし、そこに検量線作成時と同じ発色剤を加え、続いて検量線作製時の有機溶媒と同じ有機溶媒(抽出液)を加えて混合し、発色させた界面活性剤を抽出し、この抽出液(有機相)を紫外可視分光光度計を使用して検量線作成時の波長と同じ波長にて吸光度を測定する。得られた吸光度と同じ点における検量線の吸光度に対応する界面活性剤濃度を求め、更にこの測定に使用された樹脂微粒子に対する量に換算してこれを「樹脂微粒子に残留する界面活性剤量」とする。
本発明の光拡散剤である樹脂微粒子は、界面活性剤を分散剤として含む媒体中でビニル系単量体を重合させて得られる樹脂微粒子を水洗、乾燥して得られるが、得られた樹脂微粒子に界面活性剤が残留していると、溶融した透明熱可塑性樹脂に混合して光拡散シートに成形する際に200℃を超える高温、特に220〜300℃程度の高温に曝されると、樹脂微粒子に残留した界面活性剤によって樹脂微粒子表面が黄変し、黄変した樹脂微粒子を含む光拡散性シートが黄変し、光拡散性シートの曇り度が高くなり全光線透過率の低下を招くことになる。
上記の樹脂微粒子を含む光拡散性シートの黄変を極力防止し、光拡散性シートの全光線透過率の低下を招かないためには、樹脂微粒子に残留する界面活性剤の量が樹脂微粒子100重量部に対して0.05重量部以下であることが必要であり、好ましくは、樹脂微粒子100重量部に対して、0.03重量部以下であり、更に好ましくは、樹脂微粒子100重量部に対して、0.01重量部以下である。樹脂微粒子に残留する界面活性剤の量が樹脂微粒子100重量部に対して0であってもよいことはもちろんであるが、洗浄コスト増を最小限にするため、下限としては0.0005重量部以上が好ましく、0.001重量部以上がより好ましい。
重合後の樹脂微粒子の洗浄方法は、特に限定されず、吸引ろ過機や遠心分離機などを用いて行うことができる。例えば、吸引ろ過機に樹脂微粒子スラリーを供給し、脱水した後、洗浄水(水または温水など)を加えて洗浄・脱水する方法。遠心分離機に樹脂微粒子スラリーを供給し、脱水した後、回転させながら、洗浄水(水または温水など)をシャワーや霧状に吹き付け、洗浄・脱水する方法や、遠心分離機に樹脂微粒子スラリーを供給し、脱水した後、回転を止めて機内を洗浄水(水または温水など)で満たして、洗浄・脱水する方法があげられる。また、上記の手法を組み合わせて行うこともできる。
本発明の光拡散剤となる樹脂微粒子(以下、本発明の樹脂微粒子と称することがある。)は、界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合することによって得られるが、その重合方法としては、懸濁重合、シード重合、乳化重合等が例示される。これら重合方法の中でも、懸濁剤と共にアニオン系界面活性剤(分散剤)含む水性媒体中でビニル系単量体を懸濁重合する方法は、重合時に微粒子同士が合着しにくく適度な平均粒子径を有する樹脂微粒子が得られると共に、重合設備がシンプルであり工業的に有利であるため好ましい。上記で例示した重合方法はいずれも公知であるが、懸濁重合方法を例に以下に樹脂微粒子の製造方法について説明する。
樹脂微粒子を懸濁重合するに際しては、例えば、懸濁剤を分散させた水性媒体中に分散剤としてアニオン系界面活性剤を混合した後、ビニル系単量体、重合開始剤を、乳化装置を備えた容器に仕込み、乳化機を用いて、高速撹拌を行ない、ビニル系単量体の液滴を微細に分散させた混合液を製造する。その後、混合液を反応器へ投入し、反応系内の酸素を除去した後、製造された混合液を、所定温度で所定時間、撹拌しながら加熱する方法により本発明の樹脂微粒子を容易に得ることができる。
本発明の樹脂微粒子の製造方法において使用されるビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−オクチルスチレン、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム等のビニル芳香族系化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸の炭素数が1〜10のアルキルエステル等;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等のメタクリル酸の炭素数が1〜10のアルキルエステル等;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有不飽和化合物等が挙げられる。
本発明の樹脂微粒子の製造方法において使用される重合開始剤としては、たとえば、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物、クメンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ラウロイルパーオキサイドなどの単量体に可溶な開始剤があげられる。重合開始剤の量は、通常、仕込み単量体の全重量100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましい。
また、本発明の樹脂微粒子に耐溶剤性又は/及び耐熱性(この耐熱性は、後述する光拡散性シートを製造する際に、その基材となる熱可塑性樹脂を溶融させて、樹脂微粒子を混合するが、その熱で樹脂微粒子が溶融しないようにするためのもの。)を付与するために、ビニル基を分子内に2個以上有するビニルモノマー(架橋剤)を用いることが好ましい。例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸系モノマーや、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ジビニル化合物などが挙げられる。これらの架橋剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量は、仕込み単量体の全重量100重量部に対して0.5〜20重量部程度が好ましい。
また、本発明の樹脂微粒子の製造方法において使用される懸濁剤としては、たとえば、リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、ピロリン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化第2鉄、水酸化チタン、水酸化マグネシウム、リン酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、ベントナイト等の微粒子状の難水溶性無機塩が挙げられる。より好ましくは、リン酸三カルシウムやハイドロキシアパタイト、ピロリン酸マグネシウムである。
本発明の懸濁重合に使用される懸濁剤の使用量は、懸濁重合系の水性媒体(反応生成物含有スラリーなどの水を含む系内の全ての水をいう)100重量部に対して、通常、固形分量として0.05〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量部である。0.05重量部未満の場合は、ビニル系単量体を懸濁安定化することができずに樹脂の塊状物が発生することがあり、20重量部を超えると製造コストの面から好ましくないだけではなく、粒度分布が広くなるという問題が生じやすい。
また、本発明の樹脂微粒子の製造方法において好ましく使用されるアニオン系界面活性剤としては、たとえば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、そのほかのスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;アルカンスルホン酸ナトリウムなどのアルカンスルホン酸塩が挙げられる。好ましくは、炭素数8〜20のアルキルスルホン酸アルカリ金属塩(好ましくはナトリウム塩)、更に好ましくは、ラウリルスルホン酸アルカリ金属塩(好ましくはナトリウム塩)である。これにより、優れた懸濁安定化の効果が得られる。この界面活性剤は、ビニル系単量体を水媒体中に安定して懸濁させるに必要な量使用されるが、余りに多くの量では反応後の除去に負荷がかかる。一方少ない量では所期の効果が得られない。したがって、これらの使用量は、通常、重合系の水性媒体100重量部に対して0.001〜0.2重量部が使用される。
また、必要に応じ電解質、例えば塩化リチウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等の無機塩類等を加えることができる。
次に、本発明においては、重合後の樹脂微粒子を洗浄する洗浄水として硬度180mg/L未満の水が用いられる。洗浄水の硬度が180mg/L以上の水を用いた場合は、樹脂微粒子表面又は微粒子間に残留しているアニオン系界面活性剤と水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンと反応し、水に溶け難くいカルシウム塩やマグネシウム塩が樹脂微粒子表面に析出し、樹脂微粒子表面に残留するアニオン系界面活性剤が除去され難いため、光拡散性シートを成形する際に樹脂微粒子が高温に曝されると、樹脂微粒子に残留した界面活性剤によって樹脂微粒子表面が黄変し、樹脂微粒子を含む光拡散性シートも黄変し、光拡散性シートの全光線透過率が低下してしまう虞がある。従って、洗浄水の硬度は好ましくは、120mg/L未満であり、更に好ましくは、60mg/L未満である。
尚、硬度とは、水1L中に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を、炭酸カルシウムの濃度に換算した重量のことであり、水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオンの量は、キレート滴定法により測定できる。
次に、洗浄は温度10℃〜90℃の水を用い、樹脂微粒子100重量部に対して、200重量部以上の洗浄水で洗浄することが好ましい。洗浄水の温度が10℃未満であるとき、また、樹脂微粒子100重量部に対して、200重量部未満の水で樹脂微粒子を洗浄した場合には、樹脂微粒子に残留するアニオン系界面活性剤が十分に除去されず、光拡散性シートを成形する際に樹脂微粒子が高温に曝されて樹脂微粒子表面が黄変し、これにより黄変した樹脂微粒子を含む光拡散性シートが黄変し、光拡散性シートの全光線透過率が低下する虞がある。また、90℃を超える水を樹脂微粒子の洗浄水として用いても樹脂微粒子に残留している界面活性剤を除去する効果がほぼ飽和に達しており、それ以上の高い温度を必要としなく製造コストの面から好ましくない。したがって、洗浄は温度20℃〜80℃の水を用いることが好ましい。
本発明の樹脂微粒子からなる光拡散剤を用いた光拡散性シートは、上記により得られた界面活性剤の残留が殆どない樹脂微粒子と熱可塑性樹脂を溶融混合し樹脂微粒子が熱可塑性樹脂溶融物中に溶融することなく分散した溶融樹脂を押出機先端に付設したTダイよりシート状に押出すことにより得られる。光拡散性シートの厚みは、0.2〜5mmが一般的であり、0.5〜2.5mmが更に一般的である。
光拡散性シートの基材となる熱可塑性樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート、メタクリレート、スチレンなどから選ばれた任意のビニル系単量体の単独重合体やこれらのビニル系単量体の共重合体、更にはこれらのビニル系単量体と他の共重合可能なモノマーとの共重合体、ポリカーボネートなど透明性を有するものが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。その中でも、透明性、剛性、吸水性、屈折率の観点からメチルメタクリレートとスチレンの共重合体が最も好ましい。
熱可塑性樹脂に対する光拡散剤としての樹脂微粒子の混合割合は、特に限定されないが、通常、熱可塑性樹脂100重量部に対して樹脂微粒子が0.1から40重量部、好ましくは0.2から25重量部程度である。
また、熱可塑性樹脂と混合される樹脂微粒子とは、屈折率が異なるものが使用され、これにより光拡散性が発揮される。また、光拡散剤としては、平均粒子径(d50)が1〜32μmが好ましく、6〜25μmがより好ましい。粒子径が32μmを超えるものが含まれる場合には、光拡散性シートの輝度が低下する虞がある点で好ましくないため、粒子径が32μmを超えるものが含まれている場合には分級等により32μmを超えるものを取り除いておくことが好ましい。
樹脂微粒子の平均粒子径(d50)は、懸濁重合に先立って、ビニル系単量体の液滴を微細に分散させる際のミキサーの回転速度や懸濁剤の量を変えることによりコントロールすることができる。一般的に、ミキサーの回転速度を速くするほど、懸濁剤の量を多くするほど得られる樹脂微粒子の平均粒子径(d50)は小さくなる傾向にある。尚、平均粒子径(d50)は、樹脂微粒子を水中に分散させ、レーザー回折法(SYMPATEC社製 HELOS version4.4.1)により粒度分布を測定し、全粒子の体積に対する累積体積が50%になる時の粒子径(体積平均粒径)を意味する。
本発明に関する実施例及び比較例について説明する。尚、本発明で用いる樹脂微粒子スラリーは、以下のものを用いた。
参考例1
[樹脂微粒子スラリーA]
直径120mmの円板状の撹拌翼を備えた容量20Lの反応器(オートクレーブ)に脱イオン水8kgを入れ、更にピロリン酸ナトリウム130gを加えて溶解させた後、粉末状の塩化マグネシウム・6水和物238gを加え、室温で30分撹拌して懸濁剤としてピロリン酸マグネシウムスラリーを合成した。
次いで、この反応性生物含有スラリーに、ラウリルスルホン酸ナトリウム10重量%水溶液44gと、ビニル系単量体としてスチレンモノマー2kgに重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート6g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート2g、およびジビニルベンゼン40gを予め溶解させた溶液とを加えた後、その混合溶液をホモジナイザー(エム・テクニック株式会社製)にて回転数10000rpmで30分間撹拌して微分散させた。
次いで、反応器内を窒素ガスでパージ後、直径120mmの円板状の撹拌翼を回転数250rpmで撹拌しながら、1時間半を要して90℃まで昇温し、更に90℃で8時間保持した。その後、4時間を要して30℃まで冷却し、樹脂微粒子スラリーを作製した。この樹脂微粒子スラリーに硝酸(10%)300mlを加え、撹拌処理して懸濁剤を溶解した。
参考例2
[樹脂微粒子スラリーB]
参考例1に使用したと同様の反応器(オートクレーブ)に脱イオン水8kgを入れ、更にピロリン酸ナトリウム130gを加えて溶解させた後、粉末状の塩化マグネシウム・6水和物238gを加え、室温で30分撹拌して懸濁剤としてピロリン酸マグネシウムスラリーを合成した。
次いで、この反応性生物含有スラリーに、ラウリルスルホン酸ナトリウム10重量%水溶液44gと、ビニル系単量体としてメタクリル酸メチル0.8kg、スチレンモノマー1.2kgに重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 6g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート2g、およびジビニルベンゼン40gを予め溶解させた溶液とを加えた後、その混合溶液をホモジナイザー(エム・テクニック株式会社製)にて回転数10000rpmで30分間撹拌して微分散させた。
次いで、反応器内を窒素ガスでパージし、直径120mmの円板状の撹拌翼を回転数250rpmで撹拌しながら、1時間半を要してかけて90℃まで昇温し、更に90℃で8時間保持した。その後、4時間を要して30℃まで冷却し、樹脂微粒子スラリーを作製した。この樹脂微粒子スラリーに硝酸(10%)300mlを加え、撹拌処理して懸濁剤を溶解した。
参考例3
[樹脂微粒子スラリーC]
参考例1に使用したと同様の反応器(オートクレーブ)に脱イオン水8kgを入れ、更にピロリン酸ナトリウム130gを加えて溶解させた後、粉末状の塩化マグネシウム・6水和物238gを加え、室温で30分撹拌して懸濁剤としてピロリン酸マグネシウムスラリーを合成した。
次いで、この反応性生物含有スラリーに、ラウリル硫酸ナトリウム10重量%水溶液48gと、ビニル系単量体としてメタクリル酸メチル0.8kg、スチレンモノマー1.2kgに重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート6g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート2g、およびジビニルベンゼン40gを予め溶解させた溶液とを加えた後、その混合溶液をホモジナイザー(エム・テクニック株式会社製)にて回転数10000rpmで60分間撹拌して微分散させた。
次いで、反応器内を窒素ガスでパージし、直径120mmの円板状の撹拌翼を回転数250rpmで撹拌しながら、1時間半要して90℃まで昇温し、更に90℃で8時間保持した。その後、4時間を要して30℃まで冷却し、樹脂微粒子スラリーを作製した。この樹脂微粒子スラリーに硝酸(10%)300mlを加え、撹拌処理して懸濁剤を溶解した。
参考例4
[樹脂微粒子スラリーD]
参考例1に使用したと同様の反応器(オートクレーブ)に脱イオン水8kgを入れ、更にピロリン酸ナトリウム130gを加えて溶解させた後、粉末状の塩化マグネシウム・6水和物238gを加え、室温で30分撹拌して懸濁剤としてピロリン酸マグネシウムスラリーを合成した。
次いで、この反応性生物含有スラリーに、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10重量%水溶液44gと、ビニル系単量体としてスチレンモノマー2kgに重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート6g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート2g、およびジビニルベンゼン40gを予め溶解させた溶液とを加えた後、その混合溶液をホモジナイザー(エム・テクニック株式会社製)にて回転数10000rpmで15分間撹拌して微分散させた。
次いで、反応器内を窒素ガスでパージ後、直径120mmの円板状の撹拌翼を回転数250rpmで撹拌しながら、1時間半を要して90℃まで昇温し、更に90℃で8時間保持した。その後、4時間を要して30℃まで冷却し、樹脂微粒子スラリーを作製した。この樹脂微粒子スラリーに硝酸(10%)300mlを加え、撹拌処理して懸濁剤を溶解した。
実施例1
上記に調製した樹脂微粒子スラリーAを直径250mm×深さ150mmのバスケットを有する遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで5分間、脱水した。その後、遠心分離機の回転を止め、遠心分離機のバスケット内を硬度50mg/L、40℃の水5kg(樹脂100重量部に対し250重量部に相当)で満たした後、3000rpmで回転させ、洗浄・脱水した。更に、遠心分離機を3000rpmで回転させながら、脱水ケーキに洗浄水として上記と同様の洗浄水5kgをシャワーで吹きつけながら供給し、樹脂微粒子を洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.007重量部であった。
上記に得られた樹脂微粒子を光拡散剤に用い、スチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂(メチルメタクリレート64重量%、スチレン36重量%からなる単量体混合物を共重合して得たペレット、屈折率1.53)100重量部に対して上記樹脂微粒子0.4重量部をミキサーで混合した後、30mmφの単軸押出機に250℃〜270℃の温度(ペレットは溶融するが光拡散剤は溶融しない温度)で溶融混合し、その溶融混合物を押出機先端のTダイよりシート状に押出して幅125mm、厚さ1.85mmの光拡散性シートを作成した。
実施例2
樹脂微粒子スラリーAを直径250mm×深さ150mmのバスケットを有する遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで5分間、脱水した。その後、遠心分離機を3000rpmで回転させながら、脱水ケーキに洗浄水として硬度50mg/L,60℃の水8kg(樹脂100重量部に対し400重量部に相当)をシャワーで吹きつけながら供給し、樹脂微粒子を洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.022重量部であった。
上記の樹脂微粒子を光拡散剤として用いて実施例1と同様にして光拡散性シートを作成した。
実施例3
樹脂微粒子スラリーAを直径250mm×深さ150mmのバスケットを有する遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで5分間、脱水した。その後、遠心分離機の回転を止め、遠心分離機のバスケット内を硬度80mg/L、25℃の水7kg(樹脂100重量部に対し350重量部に相当)で満たした後、3000rpmで回転させ、洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学株式会社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.036重量部であった。
上記の樹脂微粒子を光拡散剤として用いて実施例1と同様にして光拡散性シートを作成した。
実施例4
上記参考例2で得た樹脂微粒子スラリーBを直径250mm×深さ150mmのバスケットを有する遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで15分間、脱水した。その後、遠心分離機の回転を止め、遠心分離機のバスケット内を硬度50mg/L、70℃の水6kg(樹脂100重量部に対し300重量部に相当)で満たした後、3000rpmで回転させ洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学株式会社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.027重量部であった。
上記の樹脂微粒子を光拡散剤として用いて実施例1と同様にして光拡散性シートを作成した。
実施例5
上記参考例3で得た樹脂微粒子スラリーCを直径250mm×深さ150mmのバスケットに投入し、遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで5分間、脱水した。その後、遠心分離機を3000rpmで回転させながら、脱水ケーキに洗浄水として硬度50mg/L、40℃の水10kg(樹脂100重量部に対し500重量部に相当)をシャワーで吹きつけながら供給し、樹脂微粒子を洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学株式会社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.008重量部であった。
メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂(メチルメタクリレート64重量%、スチレン36重量%からなる単量体混合物を共重合して得たペレット、屈折率1.53)100重量部に対して上記樹脂微粒子0.4重量部をミキサーで混合した後、30mmφの単軸押出機に250℃〜270℃の温度(ペレットは溶融するが光拡散剤は溶融しない温度)で溶融混合し、その溶融混合物を押出機先端に付設されたTダイよりシート状に押出して幅125mm、厚さ1.85mmの光拡散性シートを作成した。
実施例6
上記参考例4で調製した樹脂微粒子スラリーDを直径250mm×深さ150mmのバスケットを有する遠心分離機(国産遠心器株式会社製;A−130B)にて3000rpmで5分間、脱水した。その後、遠心分離機を3000rpmで回転させながら、脱水ケーキに洗浄水として硬度50mg/L,40℃の水10kg(樹脂100重量部に対し、500重量部に相当)をシャワーで吹きつけながら供給し、樹脂微粒子を洗浄・脱水した。次いで、洗浄した脱水ケーキを真空乾燥機(ヤマト科学株式会社製DP―32)で乾燥させ、目開き32μmの金網で分級して樹脂微粒子を得た。尚、樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.005重量部であった。
メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂(メチルメタクリレート64重量%、スチレン36重量%からなる単量体混合物を共重合して得たペレット、屈折率1.53)100重量部に対して上記樹脂微粒子0.4重量部をミキサーで混合した後、30mmφの単軸押出機に250℃〜270℃の温度(ペレットは溶融するが光拡散剤は溶融しない温度)で溶融混合し、その溶融混合物を押出機先端のTダイよりシート状に押出して幅125mm、厚さ1.85mmの光拡散性シートを作成した。
次に、比較のために以下に示す比較例を示す。
比較例1
本例では、洗浄水として、硬度200mg/L、25℃の水を1kg(樹脂100重量部に対し50重量部に相当)を使用した他は実施例2と同様にして樹脂微粒子を作製した。このときの樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.076重量部であった。この樹脂微粒子を光拡散剤に用いて実施例1と同様にして光拡散性シートを作成した。
比較例2
本例では、洗浄水として、硬度200mg/L、10℃の水2kgを(樹脂100重量部に対し100重量部に相当)使用した他は実施例4と同様にして樹脂微粒子を作製した。このときの樹脂微粒子に残留している界面活性剤量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.084重量部であった。この樹脂微粒子を光拡散剤に用いて実施例1と同様にして光拡散性シートを作成した。
以上の各実施例及び各比較例で得られた樹脂微粒子の組成と体積平均粒径(d50)、樹脂微粒子の残留界面活性剤量、光拡散性シートの黄変度、全光線透過率、ヘーズについて表1に示した。また、得られた樹脂微粒子の粒度分布を表2に示した。表2において、粒子径データ(各粒子径範囲における体積%)の範囲を示している表示は左側の数値以上右側の数値未満を意味する。例えば「0.9〜1.1μm」は、0.9μm以上、1.1μm未満を意味する。また、「<0.9μm」は0.9μm未満を意味し、「>30μm」は30μm超を意味する。
また、樹脂微粒子の粒子径データ及び体積平均粒径(d50)は、樹脂微粒子を水中に分散させ、レーザー回折法(SYMPATEC社製 HELOS version4.4.1)により測定して得られたものである。いずれの例においても得られた樹脂微粒子は真球状であったことから、この測定においては、いずれも、粒子の形状ファクターを1(球形)と設定して行なった。
また、樹脂微粒子の残留界面活性剤量、光拡散性シートの黄変度、全光線透過率、ヘーズについては次の通り測定した。
[樹脂微粒子の残留界面活性剤量]
樹脂微粒子に残留するアニオン系界面活性剤量は、次のようにして測定した。
まず、懸濁重合に使用したものと同じアニオン系界面活性剤を使用し、界面活性剤濃度が既知の濃度を変えた6種類の水溶液(蒸留水希釈)を作製し(0、0.03ppm、0.05ppm、0.10ppm、0.20ppm、0.30ppmの6種類)、それぞれ、100mLメスフラスコの標線まで入れる。それぞれに対して、株式会社同仁科学研究所製の水質分析キットシリーズの「ポナールキット-ABS」に付属の発色試薬錠(Co-5-Cl-PADAP)を2錠加えて栓をし、転倒混和し、溶解させる。次に、抽出液(有機相)としてトルエン4mLを加え、栓をして30秒間転倒混和する。5分間静置した後、この(発色させた)抽出液(有機相)を紫外可視分光光度計にて波長560nmの吸光度を測定し、これより、吸光度と同界面活性剤濃度との関係を表す検量線を作成する。この際、紫外可視分光光度計は株式会社島津製作所のUV−2200を使用し、他の測定条件としては以下のとおりとした。
reference:トルエン。
cell:10mm。
slit:1nm。
scale:0〜2abs。
次に、乾燥後の樹脂微粒子1gを溶媒エタノール100mLにてソックスレー法にて8時間かけて抽出を行ない、抽出液をナス型フラスコに移し、エバポレーターにてエタノールを蒸発させる。続いて蒸発残渣に蒸留水100mLを加えて水溶液とし、水溶液の界面活性剤濃度が0.3ppmを超えていた場合にはその濃度が0.03〜0.3ppmになるように蒸留水で希釈する。次に、検量線を作成したときと同じ操作繰り返して、発色させた抽出液(有機相)を紫外可視分光光度計にて波長560nmの吸光度を測定する。得られた吸光度を検量線と比較することで、水溶液中の界面活性剤濃度を求め、更に次式より抽出された界面活性剤量及び樹脂微粒子の残留界面活性剤量を計算する。
(数1)
W=A×V÷1000000
(数2)
K=W÷Ws×100
ただし、Kは樹脂微粒子の残留界面活性剤量(重量%)、Wsは定量に用いた樹脂微粒子量(g)、Wは抽出された界面活性剤量(g)、Aは吸光度測定により得られた水溶液の界面活性剤濃度(ppm)をそれぞれ意味する。また、Vは、エタノールを蒸発させてから加えた蒸留水量(100mL)を意味し、更に蒸留水で希釈された場合においては蒸留水量(100mL)と希釈に用いた蒸留水量(mL)の総和を意味する。
[シートの黄変度]
測定装置として株式会社カラーテクノシステム(X−Rite, Incorporated製)の反射型分光色彩計であるコンパクト色彩計X−Rite948を使用した。測定には、黄色度(ASTM D1925)が−0.5の白色板(ただし、CIE 1976に基づくL*は94.43、a*は−1.22、b*は0.51である)の上に光拡散性シートより切り出した75mm×125mmのサンプル片をのせ、X−Rite948でシートの黄変度(YI値)(ASTM D1925)を測定した。尚、上記白色板は、X−Rite948に付属の校正用標準白板である。その他の測定条件としては、CIE光源としてはC光源を、視野の設定としてはCIE 1931 2°視野を採用した。尚、CIEとは国際照明委員会の略号である。
[シートの全光線透過率、ヘーズ]
光拡散性シートより75mm×125mmのサンプル片を切り出し、曇り度計(日本電色株式会社製NDH2000)にて全光線透過率とヘーズを測定した。尚、この際、測定方法を「ソクテイホウホウ 3」(JIS K7136に対応)に設定して測定した。
尚、全光線透過率が、90%以上を「◎」、80%以上〜90%未満を「○」、80%未満を「×」と評価した。
表1及び表2より、基材となる透明な熱可塑性樹脂であるメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂を溶融させて、これに本発明の残留界面活性剤の極めて少ない光拡散剤を混合分散せしめて光拡散性シートを成形した際に、得られるシートは、黄色度が極めて小さく、全光線透過率及びヘーズが大きいものであることが分かる。また、表1及び表2より、ビニル系単量体の懸濁重合に際して、アニオン系界面活性剤と懸濁剤を含む水性媒体を使用して樹脂微粒子を製造しても、硬度が180mg/L未満の安価な水で樹脂微粒子から界面活性剤を効率的に除去できることが分かり、本発明の光拡散剤を得る方法として有用であることが分かる。尚、実施例4と5は、YI値が低く全光線透過率が高いが、ヘーズが他の実施例よりも小さい。これは、実施例4と5では、樹脂微粒子の組成が、メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂であり、光拡散性シートの基材となる透明な熱可塑性樹脂と組成が同じ(但し共重合比は異なる)であり、両樹脂の屈折率の差が小さいことに起因するものである。
Figure 2006233055
Figure 2006233055

Claims (5)

  1. 界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合することによって得られた樹脂微粒子からなり、樹脂微粒子に残留する界面活性剤量が、樹脂微粒子100重量部に対し、0.05重量部以下であることを特徴とする光拡散剤。
  2. 界面活性剤を含む媒体中でビニル系単量体を重合開始剤存在下に重合することによって得られた樹脂微粒子を、樹脂微粒子100重量部に対し、少なくとも200重量部の硬度180mg/L未満の水で洗浄することを特徴とする光拡散剤の製造方法。
  3. 樹脂微粒子を、温度10℃〜90℃で洗浄することを特徴とする請求項2に記載の光拡散剤の製造方法。
  4. 樹脂微粒子が、懸濁剤およびアニオン系界面活性剤を含む水性媒体中でビニル系単量体を懸濁重合して得られるものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の光拡散剤の製造方法。
  5. 請求項1に記載の光拡散剤を、溶融させた熱可塑性樹脂と混合しシート状に成形してなる光拡散性シート。
JP2005050598A 2005-02-25 2005-02-25 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート Active JP5234875B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005050598A JP5234875B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005050598A JP5234875B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006233055A true JP2006233055A (ja) 2006-09-07
JP5234875B2 JP5234875B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=37041063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005050598A Active JP5234875B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5234875B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015045448A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
CN105461847A (zh) * 2014-09-30 2016-04-06 积水化成品工业株式会社 聚合物颗粒及其用途
WO2016051814A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
CN105504129A (zh) * 2015-12-18 2016-04-20 王金明 一种苯乙烯系光扩散剂的制备
JPWO2017022423A1 (ja) * 2015-07-31 2018-05-17 綜研化学株式会社 (メタ)アクリル系架橋粒子およびその製造方法
CN111983744A (zh) * 2019-05-23 2020-11-24 柯尼卡美能达株式会社 光学膜及光学膜的制造方法
KR20220119097A (ko) 2020-02-28 2022-08-26 세키스이가세이힝코교가부시키가이샤 중합체 입자 및 그 용도

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5180381A (ja) * 1975-01-06 1976-07-13 Kanegafuchi Chemical Ind Kendakujugotairyushino senjohoho
JPS5753756A (en) * 1980-09-16 1982-03-30 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Manufacture of toner for developing electrostatic charge image
JPS5889603A (ja) * 1981-11-24 1983-05-28 Denki Kagaku Kogyo Kk 共重合体の製法
JPS5938253A (ja) * 1982-08-27 1984-03-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光拡散性アクリル樹脂成形体
JPH03168203A (ja) * 1989-11-29 1991-07-22 Tokyo Organ Chem Ind Ltd 多孔性架橋共重合体の製造方法
JPH0657151A (ja) * 1986-10-16 1994-03-01 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH08217809A (ja) * 1995-02-10 1996-08-27 Kuraray Co Ltd 樹脂の製造方法
JP2000169658A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Sekisui Plastics Co Ltd 光拡散性樹脂組成物
JP2002088102A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Sekisui Plastics Co Ltd 球状樹脂粒子の製造方法ならびに球状樹脂粒子および外用剤
JP2003012705A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sekisui Plastics Co Ltd 樹脂粒子、その製造方法および用途
JP2003082114A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Sekisui Plastics Co Ltd 光拡散性成形体およびその製造方法
JP2003261686A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd 乳化重合系ポリマーの製造方法および製造装置
JP2004230869A (ja) * 2003-02-03 2004-08-19 Sumitomo Chem Co Ltd 光拡散性艶消アクリル樹脂板の製造方法

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5180381A (ja) * 1975-01-06 1976-07-13 Kanegafuchi Chemical Ind Kendakujugotairyushino senjohoho
JPS5753756A (en) * 1980-09-16 1982-03-30 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Manufacture of toner for developing electrostatic charge image
JPS5889603A (ja) * 1981-11-24 1983-05-28 Denki Kagaku Kogyo Kk 共重合体の製法
JPS5938253A (ja) * 1982-08-27 1984-03-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光拡散性アクリル樹脂成形体
JPH0657151A (ja) * 1986-10-16 1994-03-01 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH03168203A (ja) * 1989-11-29 1991-07-22 Tokyo Organ Chem Ind Ltd 多孔性架橋共重合体の製造方法
JPH08217809A (ja) * 1995-02-10 1996-08-27 Kuraray Co Ltd 樹脂の製造方法
JP2000169658A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Sekisui Plastics Co Ltd 光拡散性樹脂組成物
JP2002088102A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Sekisui Plastics Co Ltd 球状樹脂粒子の製造方法ならびに球状樹脂粒子および外用剤
JP2003012705A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sekisui Plastics Co Ltd 樹脂粒子、その製造方法および用途
JP2003082114A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Sekisui Plastics Co Ltd 光拡散性成形体およびその製造方法
JP2003261686A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd 乳化重合系ポリマーの製造方法および製造装置
JP2004230869A (ja) * 2003-02-03 2004-08-19 Sumitomo Chem Co Ltd 光拡散性艶消アクリル樹脂板の製造方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6011059048; 室井宗一監修: 超微粒子ポリマーの最先端技術 , 19910426, pp.22-25, シーエムシー *
JPN7013000980; 四日市市上下水道局最新の水質検査結果平成16年度水質検査結果(平成17年1月分) , 200501, http://www.city.yokkaichi.mie.jp/new_wat *

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015045448A1 (ja) * 2013-09-30 2017-03-09 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
CN105593248B (zh) * 2013-09-30 2019-06-28 积水化成品工业株式会社 聚合物颗粒、其制造方法、及其用途
JP2019052306A (ja) * 2013-09-30 2019-04-04 積水化成品工業株式会社 重合体粒子及びその用途
KR101790509B1 (ko) * 2013-09-30 2017-10-26 세키스이가세이힝코교가부시키가이샤 중합체 입자, 그 제조 방법 및 그 용도
WO2015045448A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
CN105593248A (zh) * 2013-09-30 2016-05-18 积水化成品工业株式会社 聚合物颗粒、其制造方法、及其用途
KR20160050007A (ko) 2014-09-30 2016-05-10 세키스이가세이힝코교가부시키가이샤 중합체 입자, 그 제조 방법 및 그 용도
JPWO2016051814A1 (ja) * 2014-09-30 2017-07-13 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
WO2016051814A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 積水化成品工業株式会社 重合体粒子、その製造方法、及びその用途
CN105461847A (zh) * 2014-09-30 2016-04-06 积水化成品工业株式会社 聚合物颗粒及其用途
JPWO2017022423A1 (ja) * 2015-07-31 2018-05-17 綜研化学株式会社 (メタ)アクリル系架橋粒子およびその製造方法
CN105504129A (zh) * 2015-12-18 2016-04-20 王金明 一种苯乙烯系光扩散剂的制备
CN111983744A (zh) * 2019-05-23 2020-11-24 柯尼卡美能达株式会社 光学膜及光学膜的制造方法
JP2020190686A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 コニカミノルタ株式会社 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
KR20200135173A (ko) 2019-05-23 2020-12-02 코니카 미놀타 가부시키가이샤 광학 필름 및 광학 필름의 제조 방법
CN111983744B (zh) * 2019-05-23 2022-06-10 柯尼卡美能达株式会社 光学膜及光学膜的制造方法
KR102466358B1 (ko) * 2019-05-23 2022-11-10 코니카 미놀타 가부시키가이샤 광학 필름 및 광학 필름의 제조 방법
KR20220119097A (ko) 2020-02-28 2022-08-26 세키스이가세이힝코교가부시키가이샤 중합체 입자 및 그 용도

Also Published As

Publication number Publication date
JP5234875B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5234875B2 (ja) 光拡散剤及び光拡散剤の製造方法並びに光拡散性シート
US20080161446A1 (en) Moulded Body with Light Scattering Properties
JPH07234304A (ja) 光拡散板
JP2002226716A (ja) マトリックスポリマーおよびパール重合体を有する拡散性を備えた成形材料およびそれを用いて得られる拡散成形物
JP5740479B2 (ja) ビニル重合体微粒子、その製造方法、樹脂組成物および光学用材料
TWI448476B (zh) Production method of methyl methacrylate polymer
JP2003075648A (ja) 導光板
US20030064237A1 (en) (Meth)acrylic crosslinked fine particles and method of manufacturing the same
JP5308779B2 (ja) 重合体粒子集合体、その製造方法、光拡散剤及び光拡散性樹脂組成物
JP2015067694A (ja) (メタ)アクリル系架橋微粒子およびその製造方法
JP5107552B2 (ja) 光拡散剤及び光拡散シート
JP6605894B2 (ja) 有機重合体粒子
JP6001263B2 (ja) アクリル系微粒子およびこれを含む拡散フィルム
JP5808552B2 (ja) 重合体粒子
JP6935183B2 (ja) 熱可塑性樹脂用粒子、及びその製造方法
JP5281781B2 (ja) 単分散重合体粒子、その製造方法、光拡散性成形体及び光拡散性塗布物
JP2009029951A (ja) ビニル系架橋樹脂粒子の製造方法
JP3531668B2 (ja) 光拡散シート
JP2003171426A (ja) (メタ)アクリル系架橋微粒子およびその製造方法
JPS62177009A (ja) 耐熱性樹脂の製造法およびそれからなる光学用素子
JP6503074B2 (ja) 有機重合体微粒子
JP6348312B2 (ja) コアシェル粒子の製造方法
JP7011167B2 (ja) スチレン樹脂の製造方法
JP2006124522A (ja) スチレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2007238792A (ja) 内部に空孔を有するポリマー粒子の製造方法ならびに内部に空孔を有するポリマー粒子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5234875

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250