JP2003171426A - (メタ)アクリル系架橋微粒子およびその製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル系架橋微粒子およびその製造方法

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JP2003171426A JP2002287016A JP2002287016A JP2003171426A JP 2003171426 A JP2003171426 A JP 2003171426A JP 2002287016 A JP2002287016 A JP 2002287016A JP 2002287016 A JP2002287016 A JP 2002287016A JP 2003171426 A JP2003171426 A JP 2003171426A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、食品包装資材のアンチブロッキング
剤等の各種添加剤として好適に用いることができる(メ
タ)アクリル系架橋微粒子、および、その製造方法を提
供する。 【解決手段】 例えば、食品包装資材のアンチブロッキ
ング剤等の各種添加剤として好適に用いることができ、
耐熱性に優れる(メタ)アクリル系架橋微粒子、およ
び、その製造方法を提供する。メタクリル酸メチル等の
(メタ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を、過酸
化ラウロイル等の有機過酸化物(重合開始剤)を用いて
懸濁重合させた後、得られた重合物を80〜95℃の範
囲内の温度で、1.5時間以上熟成させる。これによ
り、残存する(メタ)アクリル系単量体の量が2000
ppm以下であり、かつ、熱分解開始温度が260℃以
上であり、更に好ましくは平均粒子径が0.1〜500
μmの範囲内である、架橋構造を有する(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、食品包装
資材のアンチブロッキング剤等の各種添加剤として好適
に用いることができる(メタ)アクリル系架橋微粒子、
および、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、(メタ)アクリル系単量体を
含む単量体組成物を重合してなる、架橋構造を有する
(メタ)アクリル系重合体は知られている。特に、その
平均粒子径が0.1〜500μm程度の(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子は、例えば、樹脂フィルム用アンチブロ
ッキング剤、静電荷像現像用トナー用添加剤、粉体塗料
および水分散体型塗料、化粧板用添加剤、人工大理石用
添加剤、化粧品用充填剤、クロマトグラフィーのカラム
充填剤、光拡散剤、研磨剤等の用途における適用が期待
される。そして、該微粒子の製造方法としては、上記単
量体組成物を、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)を用いて懸濁重合することにより、(メ
タ)アクリル系架橋微粒子を得る方法が知られている
(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平05−127049号公報(19
93年5月28日公開) 特開平06−73106号公報(1994年3月15日
公開) 特開平01−43504号公報(1989年2月15日
公開)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法で製造される(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、不純物としてAIBNの分解生成物を含んでいる。
該分解生成物は毒性を有しており、このため、上記架橋
微粒子は、食品用途以外のフィルムのアンチブロッキン
グ剤等、各種添加剤として好適に用いることができるも
のの、食品包装資材のアンチブロッキング剤としては使
用することができない。また、単量体組成物を、有機過
酸化物を用いて懸濁重合することも知られている(例え
ば、特許文献3参照)。しかし、熟成等の残存する単量
体を減らす手法を行っていないので、該方法で製造され
る(メタ)アクリル系架橋微粒子は、該微粒子中に残存
する(メタ)アクリル系単量体の量が多く、かつ、耐熱
性に劣っている。従って、該微粒子も、食品包装資材の
アンチブロッキング剤としては使用することができな
い。また、上記食品包装資材用のフィルムはもちろんの
こと、他の用途におけるフィルムには透明性が求められ
るときもあり、それに伴いアンチブロッキング剤として
の該微粒子には、添加してもフィルムの透明性に影響し
ない物性が求められている。特に、該(メタ)アクリル
系架橋微粒子は、アンチブロッキング剤や他の用途でフ
ィルム用樹脂に使用される場合、通常、熱可塑性樹脂が
フィルム用樹脂として使用されるので、そのフィルム用
樹脂を熱溶融させてフィルムに加工する。よって、(メ
タ)アクリル系架橋微粒子がフィルム用樹脂としてフィ
ルム等への加工工程において高温に曝される。該(メ
タ)アクリル系架橋微粒子を得る製造工程における重合
工程において、芳香族系の有機過酸化物(具体的には、
過酸化ベンゾイル)を使用すると、得られた(メタ)ア
クリル系架橋微粒子は、熱による変色が起こりやすく、
フィルムの透明性に影響が出る事も今回の検討で判明し
た。従って、上記微粒子は、耐熱性、具体的には高温に
曝されたときの黄変が抑制されていることが所望され
る。
【0005】つまり、上記従来の製造方法では、得られ
る(メタ)アクリル系架橋微粒子が不純物としてAIB
Nの分解生成物を含んでいるので食品包装資材のアンチ
ブロッキング剤として使用できなかった。また、AIB
N以外の重合開始剤を使用して得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子であっても、未反応の(メタ)アクリル
系単量体を多く含んでいるため、或いは耐熱性、特に高
温時の黄変性に劣るため、該重合体を食品包装資材のア
ンチブロッキング剤等の各種添加剤として好適に用いる
ことができないという問題点を有している。よって、従
来技術では、本発明の目的を具体的に開示した文献もな
く、その解決手段を与えた文献はない。また上記の従来
技術では、本発明の目的を達成することができる(メ
タ)アクリル系架橋微粒子を得ることはできなかったの
である。
【0006】本発明の目的は、例えば、食品包装資材の
アンチブロッキング剤等の各種樹脂添加剤やコーティン
グ剤として好適に用いることができ、耐熱性に優れる
(メタ)アクリル系架橋微粒子、および、その製造方法
を提供することにある。さらに、当該(メタ)アクリル
系架橋微粒子を製造するときの指標として、達成すべき
好適な物性を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子は、(メ
タ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を重合して得
られた平均粒子径が0.1〜500μmの範囲内である
(メタ)アクリル系架橋微粒子であって、アゾイソブチ
ロニトリル由来の分解生成物を含有せず、該(メタ)ア
クリル系架橋微粒子中に残存する(メタ)アクリル系単
量体の量が2000ppm以下であり、かつ、当該(メ
タ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始温度が260℃
以上であり、さらには、当該(メタ)アクリル系架橋微
粒子を260℃で30分加熱した後のハンター白度が8
5%以上であることを特徴としている。そして、上記
(メタ)アクリル系架橋微粒子は、有機過酸化物、アゾ
系非環状アミジン化合物、アゾ系環状アミジン化合物、
アゾ系アミド化合物、アゾ系アルキル化合物およびアゾ
系エステル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一
種の重合開始剤を用いて(メタ)アクリル系単量体を含
む単量体組成物を重合してなることが好ましい。
【0008】上記の構成によれば、微粒子中に残存する
(メタ)アクリル系単量体の量が2000ppm以下で
あり、かつ、熱分解開始温度が260℃以上であり、2
60℃で30分加熱した後の、該(メタ)アクリル系架
橋微粒子のハンター白度が85%以上である。具体的に
は、(メタ)アクリル系架橋微粒子は未反応の(メタ)
アクリル系単量体の量が従来よりも少なく、かつ、耐熱
性および耐熱変色性を備えている。それゆえ、例えば、
食品包装フィルム等の食品包装資材のアンチブロッキン
グ剤として、特に好適に用いることができる(メタ)ア
クリル系架橋微粒子を提供することができる。尚、重合
開始剤としてAIBNを使用しないため、微粒子中に残
存するAIBN分解生成物は存在しない。本発明におけ
る(メタ)アクリル系架橋微粒子の耐熱黄変性は、26
0℃での加熱テスト後の当該(メタ)アクリル系架橋微
粒子が示すハンター白度を指標とするものである。
【0009】また、上記の目的を達成するために、本発
明の(メタ)アクリル系架橋微粒子の製造方法は、(メ
タ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を、有機過酸
化物、アゾ系非環状アミジン化合物、アゾ系環状アミジ
ン化合物、アゾ系アミド化合物、アゾ系アルキル化合物
およびアゾ系エステル化合物からなる群より選ばれる少
なくとも一種の重合開始剤を用いて重合させた後、得ら
れた重合物を80〜95℃の範囲内の温度で、1.5時
間以上熟成させることを特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、毒性を有するAIB
Nの分解生成物等の不純物を含まず、微粒子中に残存す
る(メタ)アクリル系単量体の量が2000ppm以下
であり、かつ、熱分解開始温度が260℃以上であり、
260℃で30分加熱した後のハンター白度が85%以
上である(メタ)アクリル系架橋微粒子、即ち、未反応
の(メタ)アクリル系単量体の量が従来よりも少なく、
かつ、耐熱性を備えている(メタ)アクリル系架橋微粒
子を、簡単に製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について説
明すれば、以下の通りである。本発明にかかる(メタ)
アクリル系架橋微粒子は、有機過酸化物、アゾ系非環状
アミジン化合物、アゾ系環状アミジン化合物、アゾ系ア
ミド化合物、アゾ系アルキル化合物およびアゾ系エステ
ル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合
開始剤を用いて(メタ)アクリル系単量体を含む単量体
組成物を重合してなる、架橋構造を有する(メタ)アク
リル系架橋微粒子であって、平均粒子径が0.1〜50
0μmの範囲内であり、アゾイソブチロニトリル由来の
分解生成物がなく、微粒子中に残存する(メタ)アクリ
ル系単量体の量が2000ppm以下であり、かつ、熱
分解開始温度が260℃以上である構成であり、さらに
は、260℃で30分加熱した後の該(メタ)アクリル
系架橋微粒子のハンター白度が85%以上である構成で
ある。尚、本発明における「当該微粒子中に残存する
(メタ)アクリル系単量体」という規定であるが、当該
微粒子中とは、当該微粒子に含まれるという意味であ
り、(メタ)アクリル系単量体等が当該微粒子の表面に
存在する場合も含まれる。
【0012】また、本発明にかかる(メタ)アクリル系
架橋微粒子の製造方法は、(メタ)アクリル系単量体を
含む単量体組成物を、上記重合開始剤を用いて重合させ
た後、得られた重合物を80〜95℃の範囲内の温度
で、1.5時間以上熟成させる方法である。本発明にお
いて、「(メタ)アクリル系単量体を含む単量体組成
物」とは、(メタ)アクリル系単量体を主成分(50重
量%以上、99.5%以下)として含む単量体組成物を
指す。
【0013】上記単量体組成物は、(メタ)アクリル系
単量体と、該(メタ)アクリル系単量体と共重合するこ
とによって(メタ)アクリル系架橋微粒子に架橋構造
(分子間架橋構造)をもたらす架橋性単量体とを少なく
とも含んでいる。
【0014】(メタ)アクリル系単量体としては、具体
的には、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イ
ソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル等のアクリル酸
類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル等の
メタクリル酸類;が挙げられる。これら(メタ)アクリ
ル系単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種
類以上を併用してもよい。上記例示の(メタ)アクリル
系単量体のうち、メタクリル酸メチルがより好ましい。
従って、単量体組成物は、メタクリル酸メチルを主成分
(50重量%以上、99.5%以下)として含んでいる
ことが特に好ましい。
【0015】上記の架橋性単量体は、分子内に重合性二
重結合を複数有する単量体であればよい。該架橋性単量
体としては、具体的には、例えば、トリアクリル酸トリ
メチロールプロパン、メタクリル酸アリル、ジメタクリ
ル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジエチレング
リコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジ
メタクリル酸デカエチレングリコール、ジメタクリル酸
ペンタデカエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタ
コンタヘクタエチレングリコール、ジメタクリル酸1,
3−ブチレン、トリメタクリル酸トリメチロールプロパ
ン、テトラメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジメタ
クリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の(メタ)ア
クリル酸系架橋性単量体;ジビニルベンゼン、ジビニル
ナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;これら芳香族ジ
ビニル化合物の誘導体;N,N−ジビニルアニリン、ジ
ビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホ
ン酸、ポリブタジエン、ポリイソプレン;等が挙げられ
る。これら架橋性単量体は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の架
橋性単量体のうち、得られる(メタ)アクリル系架橋微
粒子が、(メタ)アクリル系単量体由来の物性である耐
候性や耐熱性や、特に本発明で着目する耐熱黄変性を保
有するために、(メタ)アクリル酸系架橋性単量体がよ
り好ましい。
【0016】また、単量体組成物は、必要に応じて、
(メタ)アクリル系単量体や架橋性単量体以外の単量
体、即ち、(メタ)アクリル系単量体と共重合可能な単
量体を含んでいてもよい。該単量体としては、具体的に
は、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−t−ブチルスチレン、
p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロ
ロスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン類;エチ
レン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−ビニル−2−ピロリドン;等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら単量体は、必
要に応じて二種類以上を使用してもよい。得られる(メ
タ)アクリル系架橋微粒子が、(メタ)アクリル系単量
体由来の物性である耐候性や耐熱性や、特に本発明で着
目する耐熱黄変性を保有するためには、上記(メタ)ア
クリル系単量体や架橋性単量体以外の単量体は、単量体
組成物を100重量%として、0〜20重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは0〜10重量%、さらに
好ましくは0〜5重量%である。
【0017】単量体組成物に占める(メタ)アクリル系
単量体の含有量は、単量体組成物を100重量%とし
て、50〜99.5重量%であることが好ましく、さら
には60〜95重量%であることが好ましい。従って、
単量体組成物に占める架橋性単量体の含有量は、単量体
組成物を100重量%として、0.5〜50重量%であ
ることが好ましく、さらには5〜40重量%であること
が好ましい。尚、単量体組成物の溶解度パラメータ値
(SP値)は、9.0(cal/cm31/2以下である
ことが望ましい。
【0018】単量体組成物を重合させる際には、水を溶
媒として用いることが望ましい。つまり、本発明にかか
る製造方法においては、単量体組成物を懸濁重合させる
ことが望ましい。懸濁液における単量体組成物の濃度
(含有量)や、懸濁液の調製方法は、公知の方法を採用
することができる。
【0019】単量体組成物を懸濁重合させる際には、有
機過酸化物、アゾ系非環状アミジン化合物、アゾ系環状
アミジン化合物、アゾ系アミド化合物、アゾ系アルキル
化合物およびアゾ系エステル化合物からなる群より選ば
れる少なくとも一種の重合開始剤を用いる。
【0020】有機過酸化物としては、具体的には、o−
クロロ過酸化ベンゾイル、o−メトキシ過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、クメンハイドロパーオキサイド、シク
ロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド等が挙げられる。これら有機過酸化物は、単独で
用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。な
お、上記有機過酸化物の中でもベンゼン環構造を持た
ず、脂肪族アルキル構造を持つ有機過酸化物(非環状脂
肪族アルキル構造を持つ有機過酸化物)が好ましい。ベ
ンゼン環構造を持つ有機過酸化物では、当該過酸化物の
分解物が、(メタ)アクリル系架橋微粒子の耐熱黄変性
に悪い影響を起こす場合がある。特に過酸化ベンゾイル
の分解物は当該架橋微粒子の耐熱黄変性に影響する。よ
って、本発明では上記で列記した特定の重合開始剤に併
用して過酸化ベンゾイルを使用する場合、過酸化ベンゾ
イルの使用量を、使用した重合開始剤の量の0〜10重
量%までにしておくことが好ましい。より好ましくは、
0〜5重量%、さらにより好ましくは0〜1重量%であ
る。最も好ましいのは、使用しないことである。
【0021】アゾ系非環状アミジン化合物としては、具
体的には、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチル−
N−フェニルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス〔N−(4−クロロフェニル)
−2−メチルプロピオンアミジン〕ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス〔N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−メチルプロピオンアミジン〕ジハイドロクロ
ライド、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(フェ
ニルメチル)プロピオンアミジン〕ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−プロ
ペニル)プロピオンアミジン〕ジハイドロクロライド、
2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)
ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス〔N−(2
−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジ
ン〕ジハイドロクロライド等が挙げられる。アゾ系環状
アミジン化合物としては、具体的には、例えば、2,
2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン
−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライド、2,
2’−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス
〔2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3
−ジアゼピン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロラ
イド、2,2’−アゾビス〔2−(3,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン〕ジハイド
ロクロライド、2,2’−アゾビス〔2−(5−ヒドロ
キシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−
イル)プロパン〕ジハイドロクロライド、2,2’−ア
ゾビス{2−〔1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イ
ミダゾリン−2−イル〕プロパン}ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2
−イル)プロパン〕等が挙げられる。アゾ系アミド化合
物としては、具体的には、例えば、2,2’−アゾビス
{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}、
2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)エチル〕プロピオンアミド}、
2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)プロピオンアミド〕、2,2’−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート等が挙
げられる。アゾ系アルキル化合物としては、具体的に
は、例えば、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメ
チルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロ
パン)等が挙げられる。アゾ系エステル化合物として
は、具体的には、例えば、ジメチル−2,2’−アゾビ
ス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられる。これ
らアゾ系重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、二
種類以上を併用してもよい。従って、本発明における重
合開始剤(アゾ系重合開始剤)の範疇には、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ系ニ
トリル化合物は含まれない。
【0022】単量体組成物に対する重合開始剤の使用量
は、使用される単量体組成物の量を100重量%とし
て、0.01〜20重量%の範囲内であることがより好
ましく、0.1〜10重量%の範囲内であることが特に
好ましい。重合開始剤の使用量が0.01重量%未満で
あると、重合が終了するまでに長時間を要する場合があ
る。一方、重合開始剤の使用量が20重量%を超える
と、(メタ)アクリル系架橋微粒子の重合度が低下する
場合がある。尚、重合開始剤の添加方法は、特に限定さ
れず、公知の方法を用いることができる。
【0023】また、本発明にかかる製造方法において
は、懸濁液(反応液)の安定化を図るために、該懸濁液
に、必要に応じて、分散安定剤を添加することが望まし
い。分散安定剤としては、具体的には、ポリビニルアル
コール、ゼラチン、トラガント、デンプン、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタク
リル酸ナトリウム等の水溶性高分子;アニオン性界面活
性剤;カチオン性界面活性剤;両イオン性界面活性剤;
ノニオン性界面活性剤;アルギン酸塩、ゼイン、カゼイ
ン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、リン酸カルシウム、タルク、粘土、珪
藻土、ベントナイト、水酸化チタン、水酸化トリウム;
等が挙げられる。上記アニオン性界面活性剤としては、
具体的には、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等
の、脂肪酸油のアルカリ金属塩;ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステ
ル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアル
キルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハ
ク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホ
ン酸−ホルムアルデヒド縮合化物、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシ
エチレンアルキル硫酸エステル塩;等が挙げられる。上
記カチオン性界面活性剤としては、具体的には、ラウリ
ルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等の
アルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド等の四級アンモニウム塩;等が挙げられる。上
記両性界面活性剤としては、具体的には、ラウリルジメ
チルアミンオキサイド等が挙げられる。上記ノニオン性
界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリ
ン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレン
ブロック共重合体等が挙げられる。また、分散安定剤と
して、各種金属酸化物の粉末を用いることもできる。こ
れら分散安定剤は、必要に応じて、単独で用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。
【0024】単量体組成物に対する分散安定剤の使用量
は、0.01〜29重量%の範囲内であることがより好
ましく、0.1〜10重量%の範囲内であることが特に
好ましい。分散安定剤の使用量を上記範囲内に設定する
ことにより、得られる(メタ)アクリル系架橋微粒子の
粒子径を所定の大きさ、例えば、平均粒子径を0.1〜
500μmの範囲内、より好ましくは0.5〜100μ
mの範囲内、さらに好ましくは0.5〜30μmの範囲
内とすることができる。尚、分散安定剤の添加方法は、
公知の方法を用いることができる。
【0025】さらに、本発明にかかる製造方法において
は、微粒子の生成を抑制して粒子径がほぼ揃った(粒度
分布が狭い)粒子を得るために、より具体的には、平均
粒子径が0.1〜500μmの範囲内である粒子を得る
ために、懸濁液に、水に対して実質的に不溶(1012 hP
a、25±5℃の条件下で溶解度1重量%以下)であり、
かつ、単量体組成物に対して難溶(同条件下で溶解度5
0重量%以下)である化合物(以下、化合物(a) と記
す)を添加することが望ましい。
【0026】化合物(a) は、−SH基、−COOH基、
−NO2基、−OH基、および−S−S−結合からなる
群より選ばれる少なくとも一種の官能基または構造単位
を有する化合物が好適である。−SH基を有する化合物
としては、具体的には、チオクレゾール、チオフェノー
ル、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチ
ル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸2−エ
チルヘキシル、ジチオヒドロキノン、キシレンジチオー
ル、2−メルカプトナフタレン等が挙げられる。−CO
OH基を有する化合物としては、具体的には、例えば、
桂皮酸、安息香酸、クロロ安息香酸、フタル酸、イソフ
タル酸等が挙げられる。−NO2基を有する化合物とし
ては、具体的には、ニトロベンゼン、ニトロトルエン、
ニトロナフタレン、ニトロアニリン等が挙げられる。−
OH基を有する化合物としては、具体的には、例えば、
アミノクレゾール、ナフトール、アミノナフトール、m
−クレゾール、オキシアントラセン、ジオキシアントラ
セン、オキシアントラキノン、ジオキシアントラキノ
ン、オキサントロン、3−オキシ−9−アントロン、オ
キシナフトキノン、1,5−ジオキシナフタレン、1,
8−ジオキシナフタレン、2,6−ジオキシナフタレ
ン、3,5−ジメチルフェノール等が挙げられる。−S
−S−結合を有する化合物としては、具体的には、ジア
リルジスルフィド、ジチオジプロピオン酸ジオクチルエ
ステル等が挙げられる。また、上記構造単位を複数有す
る化合物としては、具体的には、サリチル酸、チオサリ
チル酸、ジチオサリチル酸、ニトロ安息香酸、3,4−
ジニトロ安息香酸、ニトロフェノール等が挙げられる。
これら化合物(a) は、必要に応じて、単独で用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。
【0027】単量体組成物に対する化合物(a) の添加量
は、0.0001〜20重量%の範囲内であることがよ
り好ましく、0.001〜10重量%の範囲内であるこ
とがさらに好ましく、0.01〜5重量%の範囲内であ
ることが特に好ましい。化合物(a) の添加量が0.00
01重量%未満であると、微粒子の生成を抑制すること
が難しくなる場合がある。一方、化合物(a) の添加量が
20重量%を超えると、(メタ)アクリル系架橋微粒子
の重合度が低下する場合がある。尚、化合物(a) の添加
方法は、特に限定されるものではない。
【0028】水に単量体組成物および重合開始剤を添加
すると共に、必要に応じて分散安定剤および/または化
合物(a) を添加することによって懸濁液を調製した後、
懸濁重合させることにより、(メタ)アクリル系架橋微
粒子が得られる。該(メタ)アクリル系架橋微粒子は、
架橋構造を有している。水に単量体組成物や重合開始
剤、分散安定剤、化合物(a) を添加する順序やタイミン
グは、特に限定されるものではない。懸濁重合の重合温
度は、10〜90℃の範囲内が好適であり、30〜80
℃の範囲内が最適である。また、懸濁重合は、窒素ガス
等の不活性ガスの雰囲気下で行うことがより好ましい。
懸濁重合時の攪拌方法としては、得られる(メタ)アク
リル系架橋微粒子が肥大化したり、粒子同士が凝集した
りすることを防止するために、より強力に攪拌すること
ができる装置を用いる方法、具体的には、例えば、ライ
ンミキサー等のいわゆる高速攪拌機やホモミキサーを用
いる方法が好ましい。上記懸濁重合により、粒子径を制
御することができるので、粒子径が揃った(粒度分布が
狭い)(メタ)アクリル系架橋微粒子を得ることができ
る。
【0029】尚、懸濁液には、重合に支障の無い範囲内
において、並びに、(メタ)アクリル系架橋微粒子の用
途に対応して、必要に応じて、顔料や染料等の着色剤、
可塑剤、重合安定剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種添加剤を添加・配合し
てもよい。顔料としては、具体的には、鉛白、鉛丹、黄
鉛、カーボンブラック、群青、酸化亜鉛、酸化コバル
ト、二酸化チタン、酸化鉄、シリカ、チタン黄、チタン
ブラック等の無機顔料;イソインドリノン、キナクリド
ン、ジオキサンバイオレット、フタロシアニンブルー、
ペリノン顔料、ペリレン顔料、不溶性アゾ顔料、溶性ア
ゾ顔料、染色レーキ等の有機顔料;が挙げられる。染料
としては、具体的には、例えば、ニトロソ染料、ニトロ
染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ジフェニルメタ
ン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、ア
クリジン染料、キノリン染料、メチン染料、ポリメチン
染料、チアゾール染料、インダミン染料、インドフェノ
ール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染
料、硫化染料等が挙げられる。尚、上記添加剤は、例え
ば粉体状や顆粒状等である場合には、分散性の向上を目
的として、表面処理が施されていてもよい。
【0030】単量体組成物を重合させ、重合率が85%
以上、より好ましくは88重量%以上、さらに好ましく
は90重量%以上であることを確認した後、そのまま攪
拌を継続しながら昇温して重合物を熟成させることによ
り、本発明にかかる架橋構造を有する(メタ)アクリル
系架橋微粒子が得られる。上記重合率は、その後で行う
重合物の熟成で、残存する(メタ)アクリル系単量体成
分を効率よく減らすためには、85%以上であることが
好ましい。上記重合率は、単量体成分を重合した重合液
をサンプリングし固形分を算出することによって得られ
たものである。以下に本発明の好ましい形態としての懸
濁重合を例にとり、より具体的に重合率の算出方法を規
定する。
【0031】ここでの重合率は、以下のようにして算出
する。懸濁液を2gとってサンプリングしてその重量を
計測し、仕込の割合からこのサンプリングした懸濁液の
仕込時における単量体組成物の重量を算出する。このサ
ンプリングした懸濁液を冷却しながら1mlの重合禁止
剤溶液(ハイドロキノン2000ppm濃度に調整した
アセトン溶液)を加え、計量済みのアルミカップに入れ
110℃で30分乾燥した後、アルミカップに残存する
残存固形物の重量を計測する。そして、これらの結果か
ら重合率を、上記仕込時における単量体組成物の重量に
対する残存固形物の重量の割合として算出する。上記重
合禁止剤としては、例えばメトキノン(商品名、精工化
学社製)等が挙げられる。上記の熟成は、(メタ)アク
リル系架橋微粒子に含まれる未反応の(メタ)アクリル
系単量体の量をより一層減少させること、並びに、耐熱
性をより一層向上させることを目的として行う。熟成方
法としては、本発明の重合工程によって得られた(メ
タ)アクリル系架橋微粒子(重合物)を含む懸濁液を、
80〜95℃の範囲内、より好ましくは85〜95℃の
範囲内の温度で1.5時間以上攪拌する(熟成させる)
方法が好適である。また、重合物の熟成は、窒素ガス等
の不活性ガスの雰囲気下で行うことがより好ましい。上
記熟成工程は、本発明で採用する特定の重合開始剤を使
用する場合、得られる(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存する(メタ)アクリル系単量体成分を減らすために
は、好ましい実施形態となる。上記熟成工程は、さらに
好ましくは、懸濁重合によって得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子(重合物)を含む懸濁液を熟成する。
【0032】熟成により、重合がより一層進行するの
で、(メタ)アクリル系架橋微粒子に残存する(メタ)
アクリル系単量体の量を2000ppm以下(つまり、
(メタ)アクリル系単量体がメタクリル酸メチルからな
る場合には、微粒子中に残存するメタクリル酸メチルの
量を2000ppm以下)、より好ましくは1800p
pm以下、さらに好ましくは1500ppm以下にする
ことができる。また、あわせて好ましくは、微粒子中に
残存する架橋性単量体の量を50ppm以下にすること
ができる。また、耐熱性を付与することもできるので、
熱分解開始温度を260℃以上にすることができる。な
お、上記残存モノマーの基準で規定した、(メタ)アク
リル系単量体であるが、本件の(メタ)アクリル系架橋
微粒子を得るための単量体組成物で使用している分子中
に重合性二重結合を複数個有する架橋性単量体は重合性
が高く、(メタ)アクリル系架橋微粒子で行う熟成の度
合いを示す指標としての残存する量は、(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子中の(メタ)アクリル系単量体の残存量
で十分に評価できる。また、本件では、さらに好ましい
形態として、架橋性単量体の残存する量を規定した。な
お、本件の(メタ)アクリル系架橋微粒子が、(メタ)
アクリル系単量体や架橋性単量体と共重合可能な、(メ
タ)アクリル系単量体や架橋性単量体以外の、他の単量
体を使用した場合は、該他の単量体の残存量は、(メ
タ)アクリル系単量体の量に含めるものとする。また、
このようにして熟成構成を経て得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子は、耐水性および耐油性に優れている。
【0033】そして、本発明にかかる製造方法によれ
ば、(メタ)アクリル系架橋微粒子の平均粒子径を0.
1〜500μmの範囲内、より好ましくは0.5〜10
0μmの範囲内、さらに好ましくは0.5〜30μmの
範囲内とすることができ、かつ、粒度分布を狭くするこ
とができる。尚、(メタ)アクリル系架橋微粒子をアン
チブロッキング剤(後述する)として用いる場合には、
平均粒子径は、0.1〜30μmの範囲内であることが
好ましく、0.3〜25μmの範囲内であることがより
好ましく、0.5〜20μmの範囲内であることがさら
に好ましい。
【0034】上記微粒子中に残存する(メタ)アクリル
系単量体の量は、アメリカ食品医薬品局(FDA(Food
and Drug Administration))が規定している方法に基づ
いて測定された値である。また、上記の熱分解開始温度
は、所定の条件下、空気中での示差熱重量分析(TG−
DTA)における、熱分解によって試料の重量が減少し
始めた時点の温度である。平均粒子径は、コールターカ
ウンターを用いて測定した値である。
【0035】(メタ)アクリル系架橋微粒子を懸濁液か
ら取り出す方法としては、濾別する方法や、遠心分離機
等の分離機を用いる方法が簡便であるが、特に限定され
るものではない。懸濁液から取り出した後の(メタ)ア
クリル系架橋微粒子は、必要に応じて、洗浄・乾燥させ
ればよいが、乾燥温度や乾燥方式は、特に限定されるも
のではない。
【0036】上記本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒
子の乾燥後の水分量は、10%以下、好ましくは7%以
下、さらに好ましくは5%以下、よりさらに好ましくは
3%以下である。この(メタ)アクリル系架橋微粒子の
乾燥後の水分量は、(メタ)アクリル系架微粒子の乾燥
前後における重量減少により測定する。
【0037】上記の方法により、毒性を有する2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の分解生成
物等の不純物を含まず、微粒子中に残存する(メタ)ア
クリル系単量体の量が2000ppm以下であり、か
つ、熱分解開始温度が260℃以上であり、さらには、
260℃で30分加熱した後の、該(メタ)アクリル系
架橋微粒子のハンター白度が85%以上である構成であ
る(メタ)アクリル系架橋微粒子、即ち、未反応の(メ
タ)アクリル系単量体の量が従来よりも少なく、かつ、
耐熱性と耐熱変色性とを備えている(メタ)アクリル系
架橋微粒子を、簡単に製造することができる。
【0038】そして、本発明にかかる(メタ)アクリル
系架橋微粒子は、(メタ)アクリル系単量体を含む単量
体組成物を重合して得られた平均粒子径が0.1〜50
0μmの範囲内である(メタ)アクリル系架橋微粒子で
あって、アゾイソブチロニトリル由来の分解生成物を含
有せず、該(メタ)アクリル系架橋微粒子中に残存する
(メタ)アクリル系単量体の量が2000ppm以下で
あり、かつ、当該(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分
解開始温度が260℃以上であり、さらには、当該(メ
タ)アクリル系架橋微粒子を260℃で30分加熱した
後の、該(メタ)アクリル系架橋微粒子のハンター白度
が85%以上である。つまり、(メタ)アクリル系架橋
微粒子は、未反応の(メタ)アクリル系単量体の量が従
来よりも少なく、かつ、包装資材の加工温度等に耐え得
る耐熱性を備えている。さらに本発明の(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子は良好な耐熱変色性も備える。上記の耐
熱変色性とは、具体的には、本発明の(メタ)アクリル
系架橋微粒子が配合された樹脂組成物を包装資材として
加工するときの高い加工温度に曝されても、(メタ)ア
クリル系架橋微粒子に変色がおきにくい物性である。こ
れらの物性は、本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子
が、AIBNを使用しないで特定の重合開始剤を使用し
て重合することにより得られ、また合わせて重合後熟成
を十分に行うことでもたらされる物性である。それゆ
え、(メタ)アクリル系架橋微粒子は、例えば、ポリエ
チレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、あるい
は、ポリエチレンテレフタレート(PET):ポリエス
テル等の熱可塑性樹脂から製造される、食品包装フィル
ム等の食品包装資材、或いは、医薬品包装フィルム等の
医薬品包装資材のアンチブロッキング剤として、特に好
適に用いることができる。勿論、本発明の(メタ)アク
リル系架橋微粒子は、一般的な包装フィルム等の包装資
材のアンチブロッキング剤としても用いることができ
る。アンチブロッキング剤として用いる場合における
(メタ)アクリル系架橋微粒子の配合量は、例えば熱可
塑性樹脂に対して0.001〜5重量%の範囲内が好ま
しく、0.005〜3重量%の範囲内がより好ましく、
0.01〜2重量%の範囲内がさらに好ましいが、特に
限定されるものではない。通常、このような少量を配合
することは製造工程上難しいので、アンチブロッキング
剤マスターバッチを製造し、当該熱可塑性樹脂と上記ア
ンチブロッキング剤マスターバッチとを所定量配合した
フィルム用熱可塑性樹脂組成物を製造し、その後上記フ
ィルム用熱可塑性樹脂組成物を熱溶融してフィルムに成
形する形態を採用する。
【0039】なお、重合開始剤として有機過酸化物で芳
香族系の過酸化ベンゾイルを使用した場合、上記熟成時
間の延長により微粒子中に残存する(メタ)アクリル系
単量体の量、および熱分解開始温度等に問題のない(メ
タ)アクリル系架橋微粒子が得られる。しかしながら、
過酸化ベンゾイルを使用して重合して得られた(メタ)
アクリル系架橋微粒子をアンチブロッキング剤として使
用してフィルムを製造する場合には、そのフィルム製造
における加工温度により当該微粒子が熱に曝され変色が
起こり、透明性を要求されるフィルムとしては使用する
ことができない状況が起こり得る。また、透明性フィル
ム以外の何らかの着色した、あるいは意匠を持たせたフ
ィルムであっても、アンチブロッキング剤として配合し
た当該(メタ)アクリル系架橋微粒子が変色することで
フィルムの変色が問題になる。よって、過酸化ベンゾイ
ルを使用して重合して得られた(メタ)アクリル系架橋
微粒子は、本発明で規定した耐熱変色性の物性であるハ
ンター白度を満たさない粒子になりやすく、本件の目的
には合致しなくなる場合もある。また、有機過酸化物で
ある過酸化ベンゾイルと、それ以外の重合開始剤とを併
用する場合は、併用できる過酸化ベンゾイルの上限量等
の条件が必要となる。また過酸化ベンゾイルを併用する
と、少なからず、過酸化ベンゾイルの分解生成物が、当
該(メタ)アクリル系架橋微粒子に含まれることとなり
耐熱熱変色性に影響がでる。よって、本発明では、過酸
化ベンゾイルを使用しない形態が最も好ましい。尚、
(メタ)アクリル系架橋微粒子の耐熱黄変性について
は、(メタ)アクリル系架橋微粒子を260℃で30分
間大気中に曝した後の当該(メタ)アクリル系架橋微粒
子の色の変化を、色差計でハンター白度を測定すること
により判定する。このハンター白度は、乾燥粉体((メ
タ)アクリル系架橋微粒子)8gを7cm×10cmの
着色していない透明のポリエチレン製の袋(厚さ0.0
2mm)に入れ、ほぼ上記乾燥粉体の厚みをならし、標
準白板にてゼロ補正を行った色差計で測定する。
【0040】これに対し、本発明の好ましい形態である
脂肪族系の有機過酸化物としての過酸化ラウロイルを使
用した場合には、上記の問題である(メタ)アクリル系
架橋微粒子におけるAIBN由来の分解生成物の介在、
および上記過酸化ベンゾイルでの問題点である耐熱変色
性(黄変性)をクリアすることができる。つまり、本発
明の(メタ)アクリル系架橋微粒子は、上記ハンター白
度が85%以上、好ましくは88%以上であり、黄変は
ほとんどない。
【0041】よって、本発明の(メタ)アクリル系架橋
微粒子は、AIBN分解物が介在しない上に、たとえば
フィルム用アンチブロッキング剤として使用してもフィ
ルムの透明性にほぼ影響しない、または樹脂用添加剤や
光拡散剤として使用しても加工温度の影響によりほぼ黄
変しない。
【0042】つまり、本発明の(メタ)アクリル系架橋
微粒子は、例えば、フィルムにおけるアンチブロッキン
グ剤として特に好ましく使用することができる。よっ
て、本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子からなる包
装資材(フィルム)のアンチブロッキング剤は、好まし
い実施形態である。さらに、上記包装資材が食品包装資
材であるアンチブロッキング剤は、好ましい実施形態で
ある。具体的には、上記フィルムは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の熱可
塑性樹脂フィルムである。そして、上記熱可塑性樹脂フ
ィルムは、本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子を含
有する熱可塑性樹脂組成物をフィルム用アンチブロッキ
ング剤マスターバッチとして用い、上記のアンチブロッ
キング剤マスターバッチと当該熱可塑性樹脂組成物とを
配合したフィルム用熱可塑性樹脂組成物を熱溶融成形さ
せることで製造することができる。上記アンチブロッキ
ング剤マスターバッチは、ABAマスターバッチと称す
ることもある。そのときに、配合される(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子の熱可塑性樹脂に対する量が所定量にな
るように、マスターバッチと熱可塑性樹脂組成物との配
合を行う。上記熱溶融成形とは例えば押し出し成形であ
る。また、上記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂
の中で延伸工程が必要なポリプロピレン樹脂等である場
合には、公知の延伸工程を行えばよい。また、上記押し
出し成形するときには、フィルム厚みが5〜500μm
になるように、さらに好ましくはフィルム厚みが10〜
300μmになるように、コーターやドクターブレード
でフィルム用熱可塑性樹脂組成物の厚みを規制しながら
熱溶融成形すればよい。上記アンチブロッキング剤(A
BA)マスターバッチは、熱可塑性樹脂100重量部に
対して当該(メタ)アクリル系架橋微粒子を1〜50重
量部配合したものである。また、このアンチブロッキン
グ剤(ABA)マスターバッチは、フィルム用熱可塑性
樹脂組成物を100重量部として、(メタ)アクリル系
架橋微粒子の含有量が0.001〜5重量部、好ましく
は0.005〜3重量部、さらに好ましくは0.01〜
2重量部になるようにフィルム用熱可塑性樹脂組成物に
配合される。以下に、さらにポリオレフィン樹脂に適応
する場合を具体的に示す。例えば、延伸ポリオレフィン
系樹脂フィルムは、アンチブロッキング剤として上記
(メタ)アクリル系架橋微粒子を含有するポリオレフィ
ン系樹脂組成物をアンチブロッキング剤(ABA)マス
ターバッチと、ポリオレフィン系樹脂とを配合したフィ
ルム組成物を、延伸することにより得ることができる。
【0043】より具体的には、本発明の(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子は、少なくとも一軸方向に延伸すること
により製造される延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムに
使用されるアンチブロッキング剤マスターバッチにおけ
るアンチブロッキング剤として好適に使用することがで
きる。上記アンチブロッキング剤マスターバッチは、ポ
リオレフィン系樹脂組成物100重量部に対して少なく
とも当該(メタ)アクリル系架橋微粒子1〜50重量部
を配合してなる。また、該アンチブロッキング剤マスタ
ーバッチは、上記延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムに
おけるフィルム組成物の全重量を100重量部とした場
合、フィルム組成物における本発明の(メタ)アクリル
系架橋微粒子の含量が0.05重量部以上1重量部未満
となるように、フィルム組成物に配合される。上記フィ
ルム組成物を、少なくとも一軸方向に延伸することによ
り、透明性に優れる延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム
を製造することができる。
【0044】上記ポリオレフィン系樹脂組成物には、例
えば、プロピレン、エチレン、ブテン−1、へキセン−
1、4−メチルペンテン−1等の単独重合体または共重
合体もしくはこれらの重合体の混合物が挙げられ、その
中でも好ましいものは、ポリプロピレン系樹脂である。
このポリプロピレン系樹脂には、ポリプロピレン単独重
合体、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、
例えば、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−
エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテン−1共
重合体、プロピレン−ブテン−1ブロック共重合体等、
ならびに、これらの混合物が挙げられる。
【0045】また、上記ポリオレフィン系樹脂組成物に
は、必要に応じてポリエチレン、ポリブテン、スチレン
系樹脂、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体等のポリオレフィン系重合体添加
物を添加することも可能である。
【0046】上記ポリプロピレン系樹脂として特に好ま
しいものは、上記ポリオレフィン系重合体添加物として
結晶性プロピレン単独重合体、またはエチレン、ブテン
−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1を2重量
%以下含有する結晶性プロピレン共重合体を含むポリプ
ロピレン系樹脂である。
【0047】また、上記の加工時に曝される高温での耐
熱変色特性は、光散乱剤用途においても重要な物性とな
りえるので、本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、光散乱剤として好適に使用することができる。
【0048】また、本発明にかかる(メタ)アクリル系
架橋微粒子は、例えば、ポリエチレンテレフタレートか
らなるフィルムや磁気テープ等の滑剤;化粧品の充填
剤;トナーや化粧板、人工大理石の添加剤;粉体塗料、
水分散型塗料;クロマトグラフィーのカラム充填剤;等
の各種添加剤として、或いは液晶表示パネルのスペーサ
ーや免疫診断薬の担体等として、好適に用いることもで
きる。
【0049】(実施例)以下、実施例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例に記載の「部」は、
「重量部」を表す。
【0050】〔実施例1〕還流冷却器、温度計、窒素ガ
ス導入管、T.K.ホモジナイザー(攪拌機、特殊機化工業
株式会社製)等を備えたフラスコに、分散安定剤として
のポリオキシエチレンアルキルスルホアンモニウム(第
一工業製薬株式会社製;商品名 ハイテノールN−0
8)0.5部を脱イオン水600部に溶解してなる水溶
液を仕込んだ。一方、(メタ)アクリル系単量体として
のメタクリル酸メチル75部と架橋性単量体としてのト
リメタクリル酸トリメチロールプロパン25部とを含む
単量体組成物、重合開始剤(有機過酸化物)としての過
酸化ラウロイル1.0部、および、化合物(a) としての
3,4−ジニトロ安息香酸1部を混合してなる混合物を
調製した。そして、フラスコ内の水溶液に上記混合物を
添加した後、内容物を回転速度4000rpmで5分
間、激しく攪拌することにより、均一な懸濁液を得た。
【0051】次いで、フラスコ内に窒素ガスを吹き込み
ながら、該懸濁液を75℃に加熱し、同温度で1時間、
攪拌しながら懸濁重合を行った。このとき、重合率を確
認すると、89%であった。その後、懸濁液を90℃に
昇温し、同温度で4時間、攪拌しながら重合物を熟成さ
せた。熟成終了後、懸濁液を冷却し、濾別・乾燥するこ
とにより、本発明にかかる(メタ)アクリル系架橋微粒
子を得た。
【0052】得られた(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存するメタクリル酸メチルの量は750ppmであっ
た。また、(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始
温度は270℃であり、平均粒子径は9.6μmであっ
た。尚、架橋性単量体の残存量は、50ppm以下であ
った。また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子の水分
量は、2%であった。
【0053】また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
15重量部とポリエチレン樹脂(MFR2.0g/10
分、密度0.91g/cm3)85重量部とを混合し、
この混合物を、押し出し機を用いて溶融押し出ししてマ
スターバッチ化した。該マスターバッチ1重量部に対
し、希釈するためにさらなる上記ポリエチレン樹脂7.
5重量部を混合し、240℃で押し出し機を用いて50
0μmの厚さの分析用フィルムを作製した。この分析用
フィルムの表面積1in2(2.542cm2)あたり1
0mlの量の溶媒(メタノール:水=95:5)に、華
氏150度で30分、さらに華氏104度で10日間浸
し、溶出テストを行った。
【0054】上記溶媒(溶出液)をガスクロマトグラフ
法で、メタクリル酸メチルモノマー、およびAIBN分
解生成物の定量を行った。その結果、メタクリル酸メチ
ルモノマーの溶出量は100ppbであり、AIBN分
解生成物は50ppbの検出限界に対し検出されなかっ
た。上記分析用フィルムにおける溶媒への溶出物量は極
めて少なく良好な水準であった。
【0055】また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、260℃で30分間加熱した場合、ハンター白度
が、90.5%であった。
【0056】〔実施例2〕還流冷却器、温度計、窒素ガ
ス導入管、T.K.ホモジナイザー(攪拌機、特殊機化工業
株式会社製)等を備えたフラスコに、分散安定剤として
のポリオキシエチレンアルキルスルホアンモニウム(第
一工業製薬株式会社製;商品名 ハイテノールN−0
8)1.1部を脱イオン水600部に溶解してなる水溶
液を仕込んだ。一方、(メタ)アクリル系単量体として
のメタクリル酸メチル176部と架橋性単量体としての
ジメタクリル酸トリエチレングリコール44部とを含む
単量体組成物、重合開始剤(有機過酸化物)としての過
酸化ラウロイル2.2部、および化合物(a) としてのチ
オサリチル酸2.2部を混合してなる混合物を調製し
た。そして、フラスコ内の水溶液に上記混合物を添加し
た後、内容物を回転速度4000rpmで5分間、激し
く攪拌することにより、均一な懸濁液を得た。
【0057】次いで、フラスコ内に窒素ガスを吹き込み
ながら、該懸濁液を75℃に加熱し、同温度で1時間、
攪拌しながら懸濁重合を行った。このとき、重合率を確
認すると、91%であった。その後、懸濁液を90℃に
昇温し、同温度で4時間、攪拌しながら重合物を熟成さ
せた。熟成終了後、懸濁液を冷却し、濾別・乾燥するこ
とにより、本発明にかかる(メタ)アクリル系架橋微粒
子を得た。
【0058】得られた(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存するメタクリル酸メチルの量は860ppmであっ
た。また、(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始
温度は268℃であり、平均粒子径は10.5μmであ
った。尚、架橋性単量体の残存量は、50ppm以下で
あった。また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子の水
分量は、2.2%であった。
【0059】また、本実施例で得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子について、実施例1と同様にして、フィ
ルムを得た後、溶出テストを行った。その結果、メタク
リル酸メチルの溶出量は150ppbであり、AIBN
分解生成物は50ppbの検出限界に対し検出されなか
った。上記分析用フィルムにおける溶媒への溶出物量は
極めて少なく良好な水準であった。
【0060】また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、260℃で30分間加熱した場合、ハンター白度
が、89%であった。
【0061】〔実施例3〕実施例1において、過酸化ラ
ウロイル1.0部に代えて、ジメチル2,2−アゾビス
(2−メチルプロピオネート)1.0部を用いて、同様
に懸濁重合を行った。このとき、重合率を確認すると、
88%であった。その後、懸濁液を90℃に昇温し、同
温度で6時間、攪拌しながら重合物を熟成させた。熟成
終了後、懸濁液を冷却し、濾別・乾燥することにより、
本発明にかかる(メタ)アクリル系架橋微粒子を得た。
【0062】得られた(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存するメタクリル酸メチルの量は1100ppmであ
った。また、(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開
始温度は260℃であり、平均粒子径は9.9μmであ
った。尚、架橋性単量体の残存量は、50ppm以下で
あった。また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子の水
分量は、2.5%であった。
【0063】また、本実施例で得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子について、実施例1と同様にして、フィ
ルムを得た後、溶出テストを行った。その結果、メタク
リル酸メチルの溶出量は180ppbであり、AIBN
分解生成物は50ppbの検出限界に対し検出されなか
った。上記分析用フィルムにおける溶媒への溶出物量は
極めて少なく良好な水準であった。
【0064】また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、260℃で30分間加熱した場合、ハンター白度
が、87%であった。
【0065】〔比較例1〕還流冷却器、温度計、窒素ガ
ス導入管、T.K.ホモジナイザー(攪拌機、特殊機化工業
株式会社製)等を備えたフラスコに、分散安定剤として
のポリオキシエチレンアルキルスルホアンモニウム(第
一工業製薬株式会社製;商品名 ハイテノールN−0
8)0.5部を脱イオン水600部に溶解してなる水溶
液を仕込んだ。一方、(メタ)アクリル系単量体として
のメタクリル酸メチル75部と架橋性単量体としてのト
リメタクリル酸トリメチロールプロパン25部とを含む
単量体組成物、重合開始剤(有機過酸化物)としての過
酸化ベンゾイル1.5部、および、化合物(a) としての
3,4−ジニトロ安息香酸1部を混合してなる混合物を
調製した。そして、フラスコ内の水溶液に上記混合物を
添加した後、内容物を回転速度4000rpmで5分
間、激しく攪拌することにより、均一な懸濁液を得た。
【0066】次いで、フラスコ内に窒素ガスを吹き込み
ながら、該懸濁液を75℃に加熱し、同温度で1時間、
攪拌しながら懸濁重合を行った。このとき、重合率を確
認すると、88%であった。その後、懸濁液を90℃に
昇温し、同温度で4時間、攪拌しながら重合物を熟成さ
せた。熟成終了後、懸濁液を冷却し、濾別・乾燥するこ
とにより、本比較例の(メタ)アクリル系架橋微粒子を
得た。
【0067】得られた(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存するメタクリル酸メチルの量は950ppmであっ
た。また、(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始
温度は270℃であり、平均粒子径は9.8μmであっ
た。
【0068】また、本比較例で得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子について、実施例1と同様にして、フィ
ルムを得た後、溶出テストを行った。その結果、メタク
リル酸メチルの溶出量は100ppbであり、AIBN
分解生成物は50ppbの検出限界に対し検出されなか
った。上記分析用フィルムにおける溶媒への溶出物量は
極めて少なかった。
【0069】また、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、260℃で30分間加熱した場合、ハンター白度
が、82.5%であった。
【0070】〔比較例2〕比較例1において、重合開始
剤として過酸化ベンゾイルに代えてAIBN1.0部を
用い、同様の条件にて重合することにより(メタ)アク
リル系架橋微粒子を得た。尚、重合率を確認すると、9
2%であった。
【0071】得られた(メタ)アクリル系架橋微粒子に
残存するメタクリル酸の量は1100ppmであった。
また、(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始温度
は272℃であり、平均粒子径は10.4μmであっ
た。
【0072】また、本比較例で得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子について、実施例1と同様にして、フィ
ルムを得た後、溶出テストを行った。その結果、メタク
リル酸メチルの溶出量は100ppbであったが、AI
BN分解生成物の溶出量は150ppbであった。従っ
て、本比較例の(メタ)アクリル系架橋微粒子は、AI
BN分解生成物が検出されたため、食品包装資材として
は不適合であると考えられる。
【0073】〔比較例3〕実施例と同様の条件で均一な
懸濁液を得た後、フラスコ内に窒素ガスを吹き込みなが
ら、該懸濁液を75℃に加熱し、同温度で1時間、攪拌
しながら懸濁重合した。そのときの重合率は、91%で
あった。その後、75℃で4時間、攪拌しながら熟成条
件を経ずに(メタ)アクリル系架橋微粒子を得た。
【0074】熟成構成を経ずに得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子に残存するメタクリル酸メチルの量は、
6000ppmであり、架橋モノマーは250ppmで
あった。また、(メタ9アクリル系架橋微粒子の熱分解
開始温度は、260℃であり、平均粒子径は9.7μm
であった。
【0075】また、本比較例で得られた(メタ)アクリ
ル系架橋微粒子について、実施例1と同様にして、フィ
ルムを得た後、溶出テストを行った。その結果、メタク
リル酸メチルの溶出量は700ppbであり、AIBN
分解生成物は50ppbの検出限界に対し検出されなか
った。食品包装資材としては、溶出物が多いため不適と
判断される。尚、本比較例で得られた(メタ)アクリル
系架橋微粒子は、260℃30分加熱した場合、ハンタ
ー白度が87%であった。
【0076】
【発明の効果】本発明の(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、以上のように、(メタ)アクリル系単量体を含む単
量体組成物を重合して得られた平均粒子径が0.1〜5
00μmの範囲内である(メタ)アクリル系架橋微粒子
であって、アゾイソブチロニトリル由来の分解生成物を
含有せず、該(メタ)アクリル系架橋微粒子中に残存す
る(メタ)アクリル系単量体の量が2000ppm以下
であり、かつ、当該(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱
分解開始温度が260℃以上であり、さらには、当該
(メタ)アクリル系架橋微粒子を260℃で30分加熱
した後のハンター白度が85%以上であることを特徴と
している。そして、上記(メタ)アクリル系架橋微粒子
は、有機過酸化物、アゾ系非環状アミジン化合物、アゾ
系環状アミジン化合物、アゾ系アミド化合物、アゾ系ア
ルキル化合物およびアゾ系エステル化合物からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の重合開始剤を用いて(メ
タ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を重合してな
ることが好ましい。
【0077】上記の構成によれば、(メタ)アクリル系
架橋微粒子中に残存する(メタ)アクリル系単量体の量
が2000ppm以下であり、かつ、熱分解開始温度が
260℃以上であり、260℃で30分加熱した後の、
該(メタ)アクリル系架橋微粒子のハンター白度が85
%以上である。具体的には、(メタ)アクリル系架橋微
粒子は未反応の(メタ)アクリル系単量体の量が従来よ
りも少なく、かつ、耐熱性および耐熱変色性を備えてい
る。それゆえ、例えば、食品包装フィルム等の食品包装
資材のアンチブロッキング剤として、特に好適に用いる
ことができる(メタ)アクリル系架橋微粒子を提供する
ことができる。尚、重合開始剤としてAIBNを使用し
ないため、微粒子中に残存するAIBN分解生成物は存
在しない。
【0078】また、本発明の(メタ)アクリル系架橋微
粒子の製造方法は、以上のように、(メタ)アクリル系
単量体を含む単量体組成物を、有機過酸化物、アゾ系非
環状アミジン化合物、アゾ系環状アミジン化合物、アゾ
系アミド化合物、アゾ系アルキル化合物およびアゾ系エ
ステル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の
重合開始剤を用いて重合させた後、得られた重合物を8
0〜95℃の範囲内の温度で、1.5時間以上熟成させ
ることを特徴としている。
【0079】上記の構成によれば、毒性を有するAIB
Nの分解生成物等の不純物を含まず、微粒子中に残存す
る(メタ)アクリル系単量体の量が2000ppm以下
であり、かつ、熱分解開始温度が260℃以上であり、
260℃で30分加熱した後のハンター白度が85%以
上である(メタ)アクリル系架橋微粒子、即ち、未反応
の(メタ)アクリル系単量体の量が従来よりも少なく、
かつ、耐熱性を備えている(メタ)アクリル系架橋微粒
子を、簡単に製造することができるという効果を奏す
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33:00) (72)発明者 井上 雅史 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 山本 泰裕 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 株 式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4J002 BB031 BB121 BD041 BG012 BG042 BG052 BG062 CF001 FA082 FD172 GD00 GG02 GH01 4J015 AA02 AA07 BA04 BA06 BA07 BA08 BA10 BA11 4J100 AB15Q AB16Q AE64Q AJ02P AL03P AL04P AL05P AL08P AL62Q AL63Q AL66Q AL67Q AL75Q AP02Q BA02Q BA03Q BA15Q BA29Q BA51Q BA58Q BC43Q BC49Q BC53P CA04 CA23 DA22 EA09 FA03 FA21 GC29 JA01 JA09 JA17 JA58

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル系単量体を含む単量体組
    成物を重合して得られた架橋構造を有する(メタ)アク
    リル系架橋微粒子において、 平均粒子径が0.1〜500μmの範囲内であり、 アゾイソブチロニトリル由来の分解生成物を含有せず、 該(メタ)アクリル系架橋微粒子中に残存する(メタ)
    アクリル系単量体の量が2000ppm以下であり、か
    つ、当該(メタ)アクリル系架橋微粒子の熱分解開始温
    度が260℃以上であり、さらには、当該(メタ)アク
    リル系架橋微粒子を260℃で30分加熱した後のハン
    ター白度が85%以上であることを特徴とする(メタ)
    アクリル系架橋微粒子。
  2. 【請求項2】有機過酸化物、アゾ系非環状アミジン化合
    物、アゾ系環状アミジン化合物、アゾ系アミド化合物、
    アゾ系アルキル化合物およびアゾ系エステル化合物から
    なる群より選ばれる少なくとも一種の重合開始剤を用い
    て(メタ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を重合
    することにより得られたことを特徴とする請求項1記載
    の(メタ)アクリル系架橋微粒子。
  3. 【請求項3】単量体組成物に占める(メタ)アクリル系
    単量体の含有量は、単量体組成物を100重量%とし
    て、50〜99.5重量%であることを特徴とする請求
    項2記載の(メタ)アクリル系架橋微粒子。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の(メ
    タ)アクリル系架橋微粒子からなることを特徴とする包
    装資材のアンチブロッキング剤。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し
    て、1〜50重量部の請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の(メタ)アクリル系架橋微粒子を配合してなること
    を特徴とするアンチブロッキング剤マスターバッチ。
  6. 【請求項6】請求項1記載の(メタ)アクリル系架橋微
    粒子の製造方法において、 (メタ)アクリル系単量体を含む単量体組成物を、有機
    過酸化物、アゾ系非環状アミジン化合物、アゾ系環状ア
    ミジン化合物、アゾ系アミド化合物、アゾ系アルキル化
    合物およびアゾ系エステル化合物からなる群より選ばれ
    る少なくとも一種の重合開始剤を用いて重合させた後、
    得られた重合物を80〜95℃の範囲内の温度で、1.
    5時間以上熟成させることを特徴とする(メタ)アクリ
    ル系架橋微粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】上記重合開始剤は、非環状脂肪族アルキル
    構造を有する有機過酸化物であることを特徴とする請求
    項6記載の(メタ)アクリル系架橋微粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】−SH基、−COOH基、−NO2基、−
    OH基、および−S−S−結合からなる群より選ばれる
    少なくとも一種の官能基または構造単位を有する化合物
    を少なくとも一種添加して、(メタ)アクリル系単量体
    を含む単量体組成物を重合させることを特徴とする請求
    項6または7記載の(メタ)アクリル系架橋微粒子の製
    造方法。
  9. 【請求項9】熱可塑性樹脂組成物と請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の(メタ)アクリル系架橋微粒子とを配
    合してなるフィルム用熱可塑性樹脂組成物において、 フィルム用熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して、
    上記(メタ)アクリル系架橋微粒子0.01〜5重量部
    を配合してなるフィルム用熱可塑性樹脂組成物。
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