JP2006209001A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のトナーを重ね合わせて被転写体上にフルカラー画像を形成する画像形成方法において、ブラックトナーとして磁性ブラックトナーを用い、カラートナーとして、シアン、マゼンタおよびイエローの各非磁性トナーを用いる。こうして、例えば、フルカラー画像中のブラック部分を形成する場合において、被転写体上に、前記非磁性シアントナーおよび/または前記非磁性マゼンタトナーを用いて下地層を形成し、次いで、得られた下地層の表面に、前記磁性ブラックトナーを重ね合わせる。
【選択図】 なし
Description
また、近年は、ビジネス文書においてもフルカラー画像の需要が増大しているが、主としてブラックトナーで形成されるビジネス文書の文字画像が、フルカラーのグラフィック画像と同様の高い光沢を有していると、室内灯などが反射するために読みづらくなるという不具合が生じる。一方、文字画像などの白黒のモノクローム画像(以下、「モノクロ画像」という。)を形成するためのブラックトナーには、通常、光沢の低い磁性ブラックトナーが用いられており、非磁性のブラックトナーについても、定着時のオフセットマージンを大きく取るために、低グロスのものが広く用いられている。それゆえ、ブラックトナーで形成される画像は、全体的にギラツキが抑えられた、いわゆるマット調の画質が多勢を占めている。
(1) 複数のトナーを重ね合わせて被転写体上にフルカラー画像を形成する画像形成方法において、ブラックトナーとして磁性ブラックトナーを用い、カラートナーとして、シアン、マゼンタおよびイエローの各非磁性トナーを用い、前記被転写体上に、前記非磁性シアントナーおよび/または前記非磁性マゼンタトナーを用いて下地層を形成し、次いで、得られた下地層の表面に、前記磁性ブラックトナーを重ね合わせて、画像中のブラック部分を形成することを特徴とする、画像形成方法、
(2) 前記ブラック部分が、フルカラー画像中のブラック部分であることを特徴とする、前記(1)に記載の画像形成方法、
(3) 前記ブラック部分において、前記下地層を形成する非磁性トナーの転写量が、前記磁性ブラックトナーの転写量に対して0.5〜1.0倍であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の画像形成方法、
(4) 前記下地層として、非磁性シアントナーからなる層と非磁性マゼンタトナーとからなる層を形成し、前記非磁性マゼンタトナーからなる下地層を、前記非磁性シアントナーからなる下地層よりも前記被転写体側に形成することを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成方法、
を提供するものである。
本発明の画像形成方法において、フルカラー画像におけるブラック部分を形成する際には、被転写体上の当該ブラック部分に相当する領域に、非磁性シアントナーおよび/または非磁性マゼンタトナー(以下、これらをまとめて、「非磁性カラートナー」という場合がある。)を用いて下地層を形成し、次いで、得られた下地層の表面に、磁性ブラックトナーを重ね合わせる。
フルカラー画像中のブラック部分において、磁性ブラックトナーの量は、当該磁性ブラックトナーにおける磁性体の添加量やトナーの粒子径によっても左右されるものであるが、通常、被転写体上において、好ましくは、0.6mg/cm2以上であり、より好ましくは、0.7〜0.9mg/cm2以上である。
具体的には、例えば、上記フルカラー画像形成装置における原稿読取部からの情報などに従って、磁性ブラックトナーを用いた現像をする場合に、その現像領域(ここでは、単に「ブラック領域」という。)に隣接して、またはブラック領域の近傍に、カラートナー(シアン、マゼンタまたはイエロー)の現像を要する領域が存在する場合には、当該ブラック領域がフルカラー画像中のブラック部分であると判定することができる。それゆえ、このような場合には、ブラック領域に対応する被転写体上において、まず、非磁性シアントナーおよび/または非磁性マゼンタトナーによる下地層を形成させて、その上で、さらに上記下地層に、磁性ブラックトナーを重ね合わせればよい。
本発明の画像形成方法は、上記非磁性カラートナーを磁性ブラックトナーと組み合わせることにより、画像のブラック部分の画像濃度(黒色度)を向上させ、フルカラー画像中でのブラック部分のグロスを向上させる方法であることから、画像のブラック部分を表現する上で、被転写体上でのトナーの総量が多くなりがちである。それゆえ、定着部においてオフセットの発生が懸念されるものの、定着手段での熱源に最も近い部分に磁性ブラックトナーを配置して、オフセットマージンを確保することにより、オフセットの発生を抑制することができる。具体的には、最終担持体である被転写体上において、トナー層の最上層を、磁性ブラックトナーからなる層とすればよい。
磁性ブラックトナーとしては、例えば、バインダ樹脂と、磁性粉と、必要に応じて、帯電制御剤(電荷制御剤)、ワックスなどとを含む樹脂粒子が挙げられる。
磁性ブラックトナーを形成するバインダ樹脂としては、例えば、ポリスチレン、o,m,p−クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレンなどのスチレン系重合体;アクリル系重合体、メタクリル系重合体;低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;アイオノマー、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどが挙げられる。なかでも、好ましくは、スチレン系重合体、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
磁性粉の形状は、特に限定されず、球形、針状、鱗片状、不定形状などの種々の形状が挙げられるが、エッジをもつ形状、すなわち、例えば、六面体、八面体、十面体、十二面体などの多面体形状であることが好ましい。
帯電制御剤(電荷制御剤)は、磁性ブラックトナーの摩擦帯電を制御する目的で、バインダ樹脂中に、任意に配合されるものである。その具体例としては特に限定されず、種々の帯電制御剤から、磁性ブラックトナーに要求される帯電極性などに応じて適宜選択することができる。
ワックスは、磁性ブラックトナーの離型性を調整する目的で、任意に配合されるものである。その具体例としては特に限定されず、トナーに配合される種々のワックスから適宜選択することができる。例えば、脂肪酸の多価アルコールエステルまたは高級アルコールエステル;カルナバワックス、モンタンワックス、ライスワックス、パラフィンワックスなどの天然ワックス;ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、アルキレンビス脂肪酸アミド化合物、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックスなどが挙げられる。
磁性ブラックトナーには、上記成分以外に、必要に応じて、例えば、表面処理剤、離型剤、滑剤、流動改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤、着色剤などを配合することができる。これらの配合剤としては、公知のものを使用することができる。
磁性ブラックトナーは、常法に従って製造することができる。具体的には、例えば、磁性粉の表面に、必要に応じて帯電制御剤を固着、接合させた後、得られた磁性粉と、バインダ樹脂と、必要に応じてワックスなどとを、溶融混練し、さらに、溶融混練物を粉砕して、分級することにより、磁性ブラックトナーを製造することができる。
外添剤としては、特に限定されないが、例えば、シリカ(例えば、疎水性シリカなど)、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、チタニア、酸化亜鉛、マグネタイトなどの無機系微粒子;窒化珪素などの窒化物の微粒子;炭化珪素などの炭化物の微粒子;硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、脂肪族金属塩などの金属塩類の微粒子;アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂などの有機材料の微粒子;これらの複合物で構成された微粒子;これらの粒子に表面処理を施したものなどが挙げられる。上記表面処理としては、例えば、アミノシラン、フッ化シラン、シリコーンレジン、アルキルシラン、シリコーンオイル、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などによる処理が挙げられる。
上記外添剤の配合量は、特に限定されないが、例えば、着色粒子の総量に対して、好ましくは、0.1〜2.0重量%であり、より好ましくは、0.1〜1.5重量%である。
上記着色粒子は、上記各成分を溶融、混練して、粉砕した後、分級したものであってもよく、バインダ樹脂を除く上記各成分と、モノマー成分とを配合して、懸濁重合法によって造粒したものであってもよい。
非磁性トナーを形成する着色剤としては、特に限定されるものではなく、種々の顔料が挙げられる。具体的には、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどの紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどの青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどの緑色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネープルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキなどの黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGKなどの橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどの赤色顔料が挙げられる。
着色剤の配合量は、特に限定されないが、例えば、非磁性トナーを形成するバインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、5〜30重量部であり、より好ましくは、10〜20重量部である。
帯電制御剤の配合量は、特に限定されないが、例えば、非磁性トナーを形成するバインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、0.1〜10重量部であり、より好ましくは、0.5〜8重量部である。
非磁性トナーの表面に外添(外部添加)し、担持させる外添剤としては、上記の外添剤と同様のものが挙げられる。
下記の実施例および対照において、非磁性カラートナーには、非磁性シアントナーおよび非磁性マゼンタトナー(いずれも、京セラミタ(株)製の静電式複写機「FS−8008」用のカラートナー;平均粒径(50%粒径)9μm)を使用した。磁性トナーには、磁性ブラックトナーには、京セラミタ(株)製の静電式複写機「FS−3800」用の磁性トナー(平均粒径(50%粒径)8μm)を使用した。
形成画像は、100%ベタ画像(バイアス調整による均一ベタ)とし、被転写体上でのトナー量を、トナー層の厚みで調整した。被転写体に担持させるトナーの量は、表1に示すように、実施例毎に適宜設定した。
上記定着冶具としては、カラートナー用として、上記「FS−8008」用の定着ユニットを冶具化したものを使用した。画像形成処理時の定着条件は、被転写体の移動速度を136mm/秒とし、定着ローラの温度を160℃に設定した。
画像濃度および色座標(L*a*b*)は、グレタグーマクベス社製の分光光度計「スペクトロアイ」を使用して数値化した。色座標(L*a*b*)は、JIS Z 8729「色の表示方法−L*a*b*表色系及びL*u*v*表色系」の規定に従った。
また、光沢度(%)は、(株)堀場製作所製の光沢度計「IG−330」を使用し、入射角60°で測定して数値化した。
◎:画像濃度および光沢度のいずれも、非常に良好であった。
○:画像濃度および光沢度のいずれも、良好であった。
△:画像濃度および光沢度のいずれか、または、両方の値が若干低かったものの、実用上問題のないレベルであった。
Claims (4)
- 複数のトナーを重ね合わせて被転写体上にフルカラー画像を形成する画像形成方法において、
ブラックトナーとして磁性ブラックトナーを用い、カラートナーとして、シアン、マゼンタおよびイエローの各非磁性トナーを用い、
前記被転写体上に、前記非磁性シアントナーおよび/または前記非磁性マゼンタトナーを用いて下地層を形成し、次いで、得られた下地層の表面に、前記磁性ブラックトナーを重ね合わせて、画像中のブラック部分を形成することを特徴とする、画像形成方法。 - 前記ブラック部分が、フルカラー画像中のブラック部分であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記ブラック部分において、前記下地層を形成する非磁性トナーの転写量が、前記磁性ブラックトナーの転写量に対して0.5〜1.0倍であることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成方法。
- 前記下地層として、非磁性シアントナーからなる層と非磁性マゼンタトナーとからなる層を形成し、前記非磁性マゼンタトナーからなる下地層を、前記非磁性シアントナーからなる下地層よりも前記被転写体側に形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
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