JP2006173383A - 固体電解コンデンサ及びこの固体電解コンデンサの基板への実装構造 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びこの固体電解コンデンサの基板への実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 固体電解コンデンサのESLを可能な限り小さくする。
【解決手段】 固体電解コンデンサ1は、弁作用を有する金属粉末の焼結体3に陽極ワイヤ4を埋設して陽極4aを設けるとともに、焼結体表面に金属層を形成して陰極5を設けたコンデンサ素子2を樹脂パッケージ9で封入したものである。陽極ワイヤ4には板状の第1リード部材6が接続され、その先端部は樹脂パッケージ9の側面9aから突出して陽極端子T1を構成し、陰極5には板状の第2リード部材7が接続され、その先端部は樹脂パッケージ9の側面9bから突出して陰極端子T2を構成している。第1,第2リード部材6,7を樹脂パッケージ9の下端から略同一の高さで略水平に延ばし、樹脂パッケージ9から露出した部分を陽極端子T1と陰極端子T2にすることで、コンデンサ素子2の陽極4aと陽極端子T1間のリード長と陰極5と陰極端子T2間のリード長を可能な限り短くし低ESL化を可能にした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、弁作用を有する金属粉末の焼結体を用いた固体電解コンデンサ及びこの固体電解コンデンサの基板への実装構造に関するものである。
コンピュータのCPU(Control Processing Unit)などのIC(Integrated Circuit)の電源回路では、ICの高速処理に伴い高周波ノイズが発生する。このため、ICの電源ラインには、一般に電源回路からの高周波ノイズを除去するためのバイパスコンデンサが設けられる。このバイパスコンデンサは、電源回路からICへのノイズを遮断するというデカップリング機能と、ICでの負荷電流が急変したときにその電流を一時的に補給したり、吸収したりして電源電圧の変動を抑えるという電源の安定化機能を果すもので、一般に、例えばセラミックコンデンサやタンタルコンデンサなどが用いられる。
近年、ICの高速化に伴い、大容量で、ESL(Equivalent Series Inductance)が小さく、レスポンスのよいバイパスコンデンサが要望され、例えばタンタルコンデンサなどの弁作用を有する金属粉末の焼結体を用いたチップタイプの固体電解コンデンサにおいても更なる低ESL化が求められている。
しかしながら、固体電解コンデンサは、チップセラミックコンデンサに比して大容量化は可能であるが、実質的にコンデンサとして機能するコンデンサ素子を樹脂パッケージに封入し、そのコンデンサ素子の陽極及び陰極を樹脂パッケージの外部に設けられる陽極端子及び陰極端子にそれぞれ引き出すためのリード線が必要となるため、このリード線の部分で等価直列インダクタンス(ESL)が生じ、従来のチップタイプの固体電解コンデンサでは低ESL化するのに一定の限界がある。
図19は、従来のプリント基板の表面に実装される表面実装型の固体電解コンデンサの構造を示す断面図である。
同図に示す固定電解コンデンサ100は、角柱状のコンデンサ素子101を直方体形状の樹脂パッケージ107内に封入したもので、樹脂パッケージ107の下面107cがプリント基板へのマウント面となっている。樹脂パッケージ107のサイズは、例えば長手方向の寸法(図19では横方向の寸法)が2〜3mm程度、幅方向の寸法が1〜2mm程度、高さ方向の寸法が1〜2mm程度となっている。また、樹脂パッケージ107の下面107cに形成されるマウント用の電極(図19では陽極端子105の先端部105cと陰極端子106の先端部106cの部分)の長手方向の寸法(図19では横方向の寸法)は凡そ0.8mmとなっている。
コンデンサ素子101は、弁作用を有する金属の角柱状の多孔質焼結体102の一方の側面102aの略中央に0.2mmφ程度の陽極ワイヤ103の一部を埋設する一方、当該側面102a以外の面に陰極となる金属層104(以下、必要に応じて陰極104という。)を形成したものであり、陽極ワイヤ103の多孔質焼結体内の部分103a(以下、この部分を陽極103aという。)と陰極104との間がコンデンサとして機能する部分となっている。
コンデンサ素子101の陽極ワイヤ103の多孔質焼結体102から突出した部分103b(以下、陽極ワイヤ103のリード部103bという。)には陽極103aを樹脂パッケージ107の下面107cに導くための導電性部材からなる断面略コ字型の陽極端子105が接続されている。また、コンデンサ素子101の上側側面の金属層104にもコンデンサ素子101の陰極(金属層104全体)を樹脂パッケージ107の下面107cに導くための導電性部材からなる断面略コ字型の陰極端子106が接続されている。
陽極端子105の基端部105aは陽極ワイヤ103のリード部103bとの接続部を構成し、陽極端子105の先端部105cはプリント基板の搭載面に形成された電極への半田付けなどによる接続部(以下、マウント部という。)を構成し、陽極端子105の中間部105bはコンデンサ素子101の陽極103aを樹脂パッケージ107の下面107cのマウント部105cに導くリード部を構成している。
同様に陰極端子106の基端部106aは陰極104との接続部を構成し、陰極端子106の先端部106cはプリント基板の搭載面に形成された電極への半田付けなどによる接続部(マウント部)を構成している。そして、陰極端子106の中間部106bはコンデンサ素子101の陰極104を樹脂パッケージ107の下面107cのマウント部106cに導くリード部を構成している。
なお、陰極端子106のリード部106bの樹脂パッケージ107内の部分が下方向に傾斜するように折り曲げられているが、これはリードフレームを用いて陽極端子105及び陰極端子106を制作する際、陽極端子105の陽極ワイヤ103との接続部105aと陰極端子106の陰極104との接続部106aの位置をコンデンサ素子101の陽極ワイヤ103と陰極104の高さ方向の位置のずれに合わせてずらせるために生じるものである。
陽極端子105及び陰極端子106は、樹脂パッケージ107の外部に露出した部分が当該樹脂パッケージ107の側面107a,107bに沿って下方に折り曲げられるとともに、側面下端で下面107c側に折り曲げられている。そして、陽極端子105の樹脂パッケージ107の下面107cに沿う先端部105cと陰極端子106の樹脂パッケージ107の下面107cに沿う先端部106cがそれぞれマウント部となっている。
特開2003−163137号公報
表面実装型の固体電解コンデンサ100は、コンデンサとして機能するコンデンサ素子101を樹脂パッケージ107内に封入し、当該樹脂パッケージ107の下面107cに設けられるマウント部105cとマウント部106cにコンデンサ素子101の陽極103aと陰極104とを接続するための、陽極ワイヤ103のリード部103b及び陽極端子105のリード部105bと陰極端子106のリード部106bを必要とする構造を有しているため、陽極ワイヤ103のリード部103b、陽極端子105のリード部105b及び陰極端子106のリード部106bが等価直列インダクタンスとして残留し、低ESL化に対して一定の制限が生じるものとなっている。
図20は、図19に示す表面実装型の固体電解コンデンサの等価回路を示す図である。固体電解コンデンサ100の等価回路は、コンデンサ素子101の有する静電容量Cと、コンデンサ素子101の陽極103aからマウント部105cまでのリード部が有する等価直列抵抗Rx1及び等価直列インダクタンスLx1と、コンデンサ素子101の陰極104からマウント部106cまでのリード部が有する等価直列抵抗Rx2及び等価直列インダクタンスLx2の直列回路として表される。
等価直列抵抗Rx1と等価直列抵抗Rx2の合成値をRx、等価直列インダクタンスLx1と等価直列インダクタンスLx2の合成値をLxとすると、固体電解コンデンサ100の等価回路はコンデンサC、抵抗直列Rx及び等価直列インダクタンスLxの直列共振回路となる。この直列共振回路の共振周波数をf0とすると、周知のように、共振周波数f0より高い周波数領域ではインダクタンス成分が支配的となり、直列共振回路はインピーダンス値が増大する特性となる。
従って、等価直列インダクタンスLxを可能な限り小さくして、共振周波数f0を高くすれば、固体電解コンデンサ100をデカップリング素子として利用する周波数領域の高周波化が可能になる。しかし、表面実装型の固体電解コンデンサ100は、上記のように、樹脂パッケージ107に封入されたコンデンサ素子101の陽極103aと陰極104をそれぞれ樹脂パッケージ107の下面107cに形成される陽極用マウント部105cと陰極用マウント部106cに接続するためのリード部を必要とするから、当該リード部の長さに応じた等価直列インダクタンスLx1,Lx2が存在し、共振周波数f0を上昇させるには一定の限界がある。
表面実装型の固体電解コンデンサの外形寸法としては、例えば図19において、横方向の長さが2〜3mm程度、高さが1〜2mm程度の小型化が実現されているが、図19に示す構造の固体電解コンデンサ100では、陽極端子105及び陰極端子106を樹脂パッケージ107の側面107a,107bの略中央位置に引き出し、当該側面107a,107bに沿って下方向に折り曲げて先端部105c,106cを樹脂パッケージ107の下面107cに導いているので、コンデンサ素子101の陽極103a及び陰極104をそれぞれ樹脂パッケージ107の下面107cに延長するための線路長として、それぞれ少なくとも1mm弱の長さが必要となっている。
なお、固体電解コンデンサ100の樹脂パッケージ107を除き、角柱状のコンデンサ素子101単体を直接プリント基板にマウントする方法も考えられるが、コンデンサ素子101単体は各辺が1mm程度の微小な角柱形状を成し、陽極ワイヤ103は0.2mmφ程度の微細ワイヤであるため、機械的かつ電気的な安定性が悪く、実装機によるプリント基板への実装が困難であるため、容易には実現し難い。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、可能な限りESLを小さくすることのできる固体電解コンデンサとこの固体電解コンデンサのプリント基板への実装構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用を有する金属粉末の焼結体に陽極と陰極とを形成してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を封入するパッケージと、一方端が前記陽極に接続され、当該陽極から直線状に延びて他方端が前記パッケージの一側面から突出した第1リード部材と、一方端が前記陰極に接続され、他方端が直線状に延びて前記パッケージの一側面と異なる側面から突出した第2リード部材とを備えた固体電解コンデンサであって、前記第1リード部材及び前記第2リード部材は、前記パッケージの下端から略同一の高さで略水平に延び、前記第1リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陽極端子を構成し、前記第2リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陰極端子を構成することを特徴とする(請求項1)。
好ましい実施の形態によれば、前記第1リード部材と前記第2リード部材は略一直線上に配置され、前記陽極端子と前記陰極端子は、前記パッケージの相対向する2つの側面にそれぞれ突出して形成されるとよい(請求項2)。
他の好ましい実施の形態によれば、前記コンデンサ素子の陽極は前記焼結体の一側面に一部が埋設された複数本の導電性ワイヤによって形成され、前記コンデンサ素子の陰極は前記焼結体の前記一側面以外の側面に形成された金属層によって形成されているとよい(請求項3)。
本発明の第1の側面によって提供される固体電解コンデンサによれば、パッケージに封入されたコンデンサ素子の陽極に接続された第1リード部材とコンデンサ素子の陰極に接続された第2リード部材を、パッケージの下端から略同一の高さで略水平に直線状に延ばし、それらの先端部をそれぞれ当該パッケージの側面から突出させて外部接続用の陽極端子と陰極端子を構成するようにしているので、コンデンサ素子の陽極と陽極端子の間のリード長とコンデンサ素子の陰極と陰極端子の間のリード長とが可能な限り短くなり、従来の固体電解コンデンサ(図19参照)に比べて短くすることができる。
従って、図20に示す固体電解コンデンサの等価回路において、等価直列インダクタンスLx1,Lx2を可能な限り小さくすることができ、固体電解コンデンサの更なる低ESL化が可能になる。
本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用を有する金属粉末の焼結体に貫通して設けられた導電性ワイヤにより陽極を形成するとともに、前記焼結体の前記導電性ワイヤが露出する面以外の面に形成された金属層により陰極を形成してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を封入するパッケージと、一方端が前記導電性ワイヤの一方端に接続され、当該導電性ワイヤから直線状に延びて他方端が前記パッケージの側面から突出した第1リード部材と、一方端が前記導電性ワイヤの他方端に接続され、当該導電性ワイヤから直線状に延びて他方端が前記パッケージの側面から突出した第2リード部材と、一方端が前記陰極に接続され、他方端が直線状に延びて前記パッケージの側面から突出した第3リード部材とを備えた固体電解コンデンサであって、前記第1リード部材、前記第2リード部材及び前記第3リード部材は、前記パッケージの下端から略同一の高さで略水平に延び、前記第1リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の第1の陽極端子を構成し、前記第2リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の第2の陽極端子を構成し、前記第3リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陰極端子を構成することを特徴とする(請求項4)。
好ましい実施の形態によれば、前記第1リード部材と前記第2リード部材は略一直線上に配置され、前記第1の陽極端子と前記第2の陽極端子は、前記パッケージの相対向する2つの側面にそれぞれ突出して形成され、前記第3リード部材は、前記第1リード部材及び前記第2リード部材に対して略直交する方向に配置され、前記陰極端子は前記パッケージの前記第1,第2の陽極端子が突設された側面と異なる側面に突出して形成されているとよい(請求項5)。
他の好ましい実施の形態によれば、前記導電性ワイヤは前記焼結体の内部でU字状に屈曲されてその両端が前記パッケージの同一の面から露出し、それぞれ第1リード部材と第2リード部材に接続されているとよい(請求項6)。
本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサは、パッケージに封入されたコンデンサ素子の陽極に接続された第1リード部材及び第2リード部材とコンデンサ素子の陰極に接続された第3リード部材とをパッケージの下端から略同一の高さで略水平に直線状に延ばし、第1リード部材及び第2リード部材の各先端部をそれぞれ当該パッケージの側面から突出させて外部接続用の第1の陽極端子と第2の陽極端子とを構成し、第3リード部材の先端部を当該パッケージの側面から突出させて外部接続用の陰極端子を構成するようにしているので、三端子コンデンサとして機能し、コンデンサ素子の陽極と第1,第2の陽極端子との間のリード部分はコンデンサ素子の電極を介して信号が流れる。
このため、このリード部分に生じる等価直列インダクタンスはノイズを除去するためのチョークコイルとして動作し、実質的にコンデンサ素子の陽極側の等価直列インダクタンスはESLとして作用することがない。また、コンデンサ素子の陰極と陰極端子の間のリード長は可能な限り短くなるので、従来の固体電解コンデンサ(図19参照)に比べて陰極側の等価直列インダクタンスを小さくすることができる。従って、ノイズを陰極側にバイパスする際の高周波特性が従来の固体電解コンデンサよりも改善される。
本発明の第3の側面によって提供される固体電解コンデンサの基板への実装構造は、請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの基板への実装構造であって、前記基板に前記パッケージの外形形状より僅かに大きい形状の孔若しくは凹部が形成されるとともに、当該孔もしくは凹部の周囲の基板表面であって当該孔若しくは凹部に前記パッケージを嵌入したときに前記陽極端子と前記陰極端子に臨む位置にそれぞれ配線用の電極が形成され、前記孔若しくは凹部に前記固体電解コンデンサのパッケージの一部を嵌め込み、前記陽極端子と前記陰極端子をそれぞれ対応する配線用の電極に接続することを特徴とする(請求項7)。
本発明の第4の側面によって提供される固体電解コンデンサの基板への実装構造は、請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの基板への実装構造であって、前記基板は、上側層では前記固体電解コンデンサの陽極端子及び陰極端子を含む外形形状よりも大きい形状を有し、下側層では前記パッケージの外形形状より僅かに大きい形状を有する孔が形成され、当該孔により下側層の露出した表面であって当該孔に前記パッケージを嵌入したときに前記陽極端子と前記陰極端子に臨む位置にそれぞれ配線用の電極が形成された、前記固体電解コンデンサのパッケージの厚さよりも厚い多層基板からなり、この多層基板の前記孔に前記固体電解コンデンサ全体を嵌め込み、前記陽極端子と前記陰極端子をそれぞれ前記下側層表面の対応する配線用の電極に接続することを特徴とする(請求項8)。
好ましい実施の形態によれば、前記基板の孔に絶縁部材を充填して当該孔に嵌め込まれた前記個体電解コンデンサを保護するとよい(請求項9)。
本発明に係る固体電解コンデンサの基板への実装構造によれば、基板に孔を設け、この孔に固体電解コンデンサのパッケージの一部を嵌め込み、当該パッケージの側面から突出した陽極端子及び陰極端子を基板の表面に形成された配線用の電極にそれぞれ重ね合わせて半田付けなどにより接続するようにしたので、固体電解コンデンサの陽極及び陰極をそれぞれ基板の配線用の電極に可及的短い距離で接続することができる。
また、多層基板の場合は、上側層では固体電解コンデンサ全体よりも大きい形状を有し、下側層では固体電解コンデンサのパッケージよりも僅かに大きい形状を有する孔を設け、この孔に固体電解コンデンサ全体を嵌め込み、当該パッケージの側面から突出した陽極端子及び陰極端子を下側層の表面に形成された配線用の電極にそれぞれ重ね合わせて半田付けなどにより接続するようにしたので、単層基板の場合と同様に固体電解コンデンサの陽極及び陰極をそれぞれ基板の配線用の電極に可及的短い距離で接続することができる。
更に、基板の孔に絶縁部材を充填したものでは、基板に取り付けられた固体電解コンデンサの機械的、電気的な保護を向上させることができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る固体電解コンデンサの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1のA−A線に沿う要部断面図である。
固定電解コンデンサ1は、角柱状のコンデンサ素子2を例えばエポキシ樹脂からなる直方体形状の樹脂パッケージ9内に封入したものである。固定電解コンデンサ1は、樹脂パッケージ9の厚み方向に立設する一方の側面9aとこの側面9aに対向する他方の側面9bの略中央にそれぞれプリント基板の部品搭載面(例えばプリント基板が単層基板の場合は、基板表面)に形成された配線用の電極(図4のパターン電極12,13参照)に接続するための陽極端子T1と陰極端子T2とが各側面9a,9bに対して垂直に突出して設けられている。
コンデンサ素子2は、弁作用を有する金属の角柱状の多孔質焼結体3の一方の端面2aの略中央に金属製の0.2mmφ程度の陽極ワイヤ4の一部を埋設する一方、当該端面2a以外の面に陰極となる銀などの金属層5(以下、必要に応じて陰極5という。)を形成したものであり、陽極ワイヤ4の多孔質焼結体3内の部分4aと陰極5との間がコンデンサとして機能する部分となっている。なお、陽極ワイヤ4には、タンタルやニオブなどの金属線が用いられている。
コンデンサ素子2は、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)などの弁作用を有する金属粉末を、端面2aの略中央に陽極ワイヤ4の一部を埋め込んだ状態で角柱状に成形して焼結した後(多孔質焼結体3の生成)、陽極ワイヤ4の根元にテフロンリング8を取り付けてその多孔質焼結体3の表面に陽極酸化等によってTa25の酸化膜を形成し、更にその酸化膜上に二酸化マンガン層(MnO2)、グラファイト層及び金属層5を形成することによって制作される。陽極ワイヤ4の多孔質焼結体3に埋め込まれた部分4a(以下、この部分を陽極4aという。)がコンデンサの陽極として機能し、多孔質焼結体3の外周面に形成された金属層5がコンデンサの陰極として機能する。なお、テフロンリング8は、コンデンサ素子2の製造工程における陽極ワイヤ4と金属層5とのショートを防止するものである。
多孔質焼結体3の材質としては、弁作用を有する上記の金属を用いることができるが、ニオブはタンタルと比べて難燃性に優れているので、ニオブを用いることが好ましい。また、多孔質焼結体3の形状は、角柱状に限らず、略円柱形状や背の低い略直方体形状であってもよい。
陽極ワイヤ4の多孔質焼結体3から突出した部分の先端部4bには、コンデンサ素子2の陽極4aを陽極端子T1に接続するための板状の金属製からなる第1リード部材6が接続されている。具体的には、第1リード部材6の基端部6aが、長手方向の中心線N上に陽極ワイヤ4の先端部4bを重ね合わせ、例えば抵抗溶接により当該陽極ワイヤ4の先端部4bに接続されている。第1リード部材6の基端部6aから先端側は直線状に延び(図2では水平に延び)、先端部6cは樹脂パッケージ9の側面9aから突出して陽極端子T1となっている。すなわち、第1リード部材6は、陽極端子T1とコンデンサ素子2の陽極ワイヤ4を当該陽極端子T1に延長するリード線とが一体的に形成されたものである。
コンデンサ素子2の金属層5には、当該陰極5(金属層5全体)を陰極端子T2に接続するための板状の金属製からなる第2リード部材7が接続されている。具体的には、第2リード部材7の基端部7aはL字状に屈曲され、この屈曲部分に当該第2リード部材7の長手方向の中心線Nと陽極ワイヤ4の軸方向とを略一致させてコンデンサ素子2の側面2b,2cの部分を重ね合わせ、例えば導電性接着剤によって第2リード部材7とコンデンサ素子2の金属層5とが接続されている。第2リード部材7の基端部7aから先端側は直線状に延び(図2では水平に延び)、先端部7cは樹脂パッケージ9の側面9bから突出して陰極端子T2となっている。すなわち、第2リード部材7は、陰極端子T2とコンデンサ素子2の陽極5を当該陰極端子T2に延長するリード線とが一体的に形成されたものである。
なお、第1リード部材6及び第2リード部材7は、例えば42合金や銅を90%以上含む銅合金からなる0.1mm程度の厚さの板状体を打ち抜くことにより、両リード部材6,7が連結された周知のリードフレームを用いて作られている。
上記構成より、図1,図2に示すように、樹脂パッケージ9の相対向する側面9a,9bの略中央位置に、より具体的には樹脂パッケージ9の下面9cから略同一の高さHの位置に、第1リード部材6の先端部6cと第2リード部材7の先端部7cとをそれぞれ樹脂パッケージ9の側面9a,9bから突出して一対の陽極端子T1と陰極端子T2が形成されている。
図1,図2に示す固体電解コンデンサ1の樹脂パッケージ9と陽極端子T1及び陰極端子T2のサイズは、それぞれ図19に示す従来の固体電解コンデンサ100の樹脂パッケージ107とマウント部105c,106cのサイズと略同様である。
すなわち、樹脂パッケージ9の長手方向の寸法Bは凡そ2mmであり、陽極端子T1及び陰極端子T2の長手方向の寸法Aは凡そ0.8mmである。また、コンデンサ素子2本体の陽極ワイヤ4の軸方向に沿う寸法Dは凡そ0.7mmであり、コンデンサ素子2の端面2aから樹脂パッケージ9の側面9aまでの寸法Cは凡そ0.8mmであり、コンデンサ素子2の端面2cから樹脂パッケージ9の側面9bまでの寸法Eは凡そ0.4mmである。また、樹脂パッケージ9の高さは2mm程度であるので、陽極端子T1及び陰極端子T2の樹脂パッケージ9の下面9cからの高さHは凡そ1mmである。
また、陽極端子T1及び陰極端子T1の幅寸法W1は、樹脂パッケージ9の幅寸法W2(図1参照)に対してW1/W2=0.5〜0.9(より好ましくは0.6〜0.9)に設定されている。本実施形態では、樹脂パッケージ9の幅寸法W2は凡そ1〜2mmであるので、例えばW2=1.5mmとすると、陽極端子T1及び陰極端子T2の幅寸法W1は、凡そ0.75〜1.35mmである。このように陽極端子T1及び陰極端子T2をやや幅広にするのは、ESLを可及的に小さくするとともに、プリント基板に形成された配線用の電極との接続の安定化を図るためである。
第1実施形態では、コンデンサ素子2の陽極4aから陽極端子T1までの区間(リード部の区間)は第1リード部材6の樹脂パッケージ9内の部分6bと、陽極ワイヤ4の多孔質焼結体3の端面2aから突出した部分4cと、陽極ワイヤ4と第1リード部材6の接続部分4b,6aとによって略直線的に接続され、コンデンサ素子2の陰極5から陰極端子T2までの区間(リード部の区間)は、第2リード部材7のリード線の部分7bによって略直線的に接続されているので、両リード部の線路長は、それぞれほぼ寸法Cと寸法Eとになっている。
図19に示す従来の固体電解コンデンサ100では、第1実施形態に係るコンデンサ素子2の陽極4aから陽極端子T1までのリード部に対応する線路長(以下、リード長という。)は、陽極端子105のリード部105bと陽極ワイヤ103のリード部103bとの合計であるから、第1実施形態に係るコンデンサ素子2の陽極側のリード長は、図19に示す従来の固体電解コンデンサ100に対して、少なくとも陽極端子105の樹脂パッケージ107の側面107aに沿う部分の長さ分だけ短くなっている。
また、従来の固体電解コンデンサ100では、第1実施形態のコンデンサ素子2の陰極5から陽極端子T2までのリード部に対応するリード長は、陰極端子106のリード線の部分106bであるから、第1実施形態に係るコンデンサ素子2の陰極側のリード長は、少なくとも陰極端子106の樹脂パッケージ107の側面107bに沿う部分と、樹脂パッケージ107内で陰極端子105を屈曲させて図19における多孔質焼結体102の上側の側面の金属層104の接続位置まで延ばす部分を合計した長さ分だけ短くなっている。
第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の等価回路は、図20に示す等価回路と同様に表すことができるから、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、従来の固体電解コンデンサ100に比して、陽極側のリード長Cに基づく等価直列インダクタンスLx1と陰極側のリード長Eに基づく等価直列インダクタンスLx2のいずれも小さくなる。従って、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、従来の固体電解コンデンサ100よりも低ESLとなっている。
これにより、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の共振周波数f0は、従来の固体電解コンデンサ100の共振周波数f0より高くなるから、電源回路からのノイズを除去するためのパスコンやデカップリング素子として使用する場合、ノイズ除去効果を奏する周波数領域の高周波化が可能になる。
次に、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1のプリント基板への実装方法について説明する。
第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、上記のように、樹脂パッケージ9の相対向する側面9a,9bの略中央位置から陽極端子T1と陰極端子T2が突出して設けられているので、従来の表面実装型固体電解コンデンサ100とはプリント基板への実装方法が異なる。
第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1を表面実装型の固体電解コンデンサ100と同様の方法でプリント基板に実装することも可能であるが、その場合は、陽極端子T1及び陰極端子T2がプリント基板の表面から高さH(凡そ1mm)の位置にあるので、プリント基板の表面に各端子に対応して形成された配線用の電極(以下、パターン電極という。)と陽極端子T1又は陰極端子T2との間に導電部材を介在させることが必要になる。このため、表面実装型の固体電解コンデンサ100と同様の方法で固体電解コンデンサ1を実装するのは、新たに導電部材という部品が必要になるとともに、固体電解コンデンサ1を低ESL化したにも拘らず、導電部材によって低ESL化の効果が低減されるから、適切ではない。
図3は、図1及び図2に示す固体電解コンデンサの基本的なプリント基板への実装構造の一例を示す斜視図である。図4は、図3のB−B線に沿う断面図である。
第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1は、図3及び図4に示すように、プリント基板10に、固体電解コンデンサ1の樹脂パッケージ9の平面視の矩形サイズよりも僅かに大きい矩形状の孔11を設け、この孔11に樹脂パッケージ9の陽極端子T1及び陰極端子T2から下の部分を沈め、当該陽極端子T1及び陰極端子T2をプリント基板10の表面に直接載せてプリント基板10に取り付けられる。
従って、プリント基板10の陽極端子T1が載る位置には当該陽極端子T1が接続される、Au又はCu等の金属膜からなるパターン電極12が形成され、陰極端子T2が載る位置には当該陰極端子T2が接続される、同金属膜からなるパターン電極13が形成される。そして、陽極端子T1とパターン電極12及び陰極端子T2とパターン電極13はそれぞれ半田付けなどによって接続される。
なお、図3では、パターン電極12,13は、陽極端子T1及び陰極端子T2の矩形形状のサイズより僅かに大きい矩形形状の電極パッドとしているが、パターン電極12,13の形状はプリント基板10上の配線によって適宜選択されるものであり、矩形形状の電極パッドに限定されるものではない。
例えば固体電解コンデンサ1をCPUのICの電源端子の近傍にデカップリング素子として使用する場合は、プリント基板10のICの電源端子と固体電解コンデンサ1の陽極端子T1を接続するパターン電極12は可能な限り短く、かつ、面積の広い形状にする。同様にプリント基板10のグランドと固体電解コンデンサ1の陰極端子T2を接続するパターン電極13も可能な限り短く、かつ、面積の広い形状にする。これにより陽極端子T1とICの電源端子とを接続するラインのインダクタンス分と陰極端子T2とグランドとを接続するラインのインダクタンス分を可及的に小さくでき、本実施形態に係る固体電解コンデンサ1の低ESL効果を有効に活用することができる。
また、孔11にエポキシ樹脂などの樹脂を充填し、プリント基板10に実装された固体電解コンデンサ1を機械的及び電気的に保護するようにしてもよい。
図4に示すように、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1のプリント基板10への実装構造によれば、プリント基板10に形成されたパターン電極12,13に対してコンデンサ素子2の陽極4aと陰極5とを可能な限り短い距離で接続することができるので、高周波領域で使用した場合にも固体電解コンデンサ1とこれに接続されるICなどの電子回路との間のインダクタンス分を可能な限り小さくすることができ、固体電解コンデンサ1をプリント基板10に搭載した電子回路の低ESL化を図ることができる。
なお、図3、図4の固体電解コンデンサ1の実装構造において、孔11に代えて、プリント基板10の実装面10a側に矩形状の凹部を形成し、その凹部に固体電解コンデンサ1の樹脂パッケージ9を収納する構造としてもよい。
また、図4において、固体電解コンデンサ1の上下を反対にし、樹脂パッケージ9の陽極端子T1及び陰極端子T2から上の部分を孔11に沈め、陽極端子T1及び陰極端子T2をそれぞれパターン電極12とパターン電極13とに接続するようにしてもよい。このように第1実施形態に係る個体電解コンデンサ1は、従来の表面実装型の固体電解コンデンサ100のように実装時に表裏の方向を決める必要がないので、実装時の取り扱いが容易になるという利点もある。
図5は、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の他の実装方法を示す要部断面図である。
図5に示す実装構造は、積層基板20の中間層に固体電解コンデンサ1を実装したものである。積層基板20は、下側基板21と上側基板22の二層構造を成し、上側基板22の表面と、下側基板21の表面(積層基板20としては下側基板21と上側基板22との間(以下、中間層という。))にパターン電極が形成可能になっている。上側基板22に形成されたパターン電極と中間層に形成されたパターン電極は図略のスルーホールやビヤホールなどで電気的に接続される。
図5に示す実装構造では、下側基板21に上記した孔11と同様の矩形状の孔21aが形成されており、上側基板22にその孔21aより一回り大きい孔22aが形成されている。この孔22aのサイズは、固体電解コンデンサ1の陽極端子T1及び陰極端子T2を含む平面視のサイズよりも僅かに大きいサイズである。そして、下側基板21の表面の上側基板22の孔22aによって露出する部分に陽極端子T1と陰極端子T2に対応してパターン電極24とパターン電極25が形成されている。
そして、固体電解コンデンサ1は、上側基板22の孔22aから樹脂パッケージ9の陽極端子T1及び陰極端子T2から下の部分が下側基板21の孔21aに挿入され、陽極端子T1と陰極端子T2がそれぞれパターン電極24とパターン電極25に重なるように、積層基板20に搭載され、陽極端子T1と陰極端子T2をそれぞれパターン電極24とパターン電極25に半田付けなどによって接続された後、孔21a及び孔22aにエポキシ樹脂などの樹脂23が充填されて積層基板20に取り付けられている。
固体電解コンデンサ1の高さは積層基板20の厚みよりも低く、固体電解コンデンサ1全体が孔21a及び孔22aによって形成される空間内に収容される。従って、その空間内に樹脂23を充填することにより積層基板20に取り付けられた固体電解コンデンサ1が機械的及び電気的に保護されている。
なお、この場合も、孔21aに代えて、積層基板20の下側基板21に矩形状の凹部を形成するようにしてもよい。また、図5に示す実装構造においても、固体電解コンデンサ1の上下を反対にし、樹脂パッケージ9の陽極端子T1及び陰極端子T2から上の部分を孔21aに沈め、陽極端子T1と陰極端子T2をそれぞれパターン電極24とパターン電極25に接続するようにしてもよい。
この構成によれば、固体電解コンデンサ1を積層基板20の表裏面から突出させることなく実装させることができる。従って、実装構造を嵩張らないものとすることができ、この実装構造が適用される電子機器等のスペース効率の向上を図ることができる。
ところで、上記実施形態では、第2リード部材7の基端部7aとリード部7bとを直角に屈曲していたが、図6に示すように、第2リード部材7の基端部7aとリード部7bとを鈍角で屈曲させ、コンデンサ素子2の端面2cとリード部7bとの間に生じる隙間部分に導電性接着剤14を充填するようにしてもよい。
図6に示す構成では、第2リード部材7の屈曲部を略直角にする必要がなく、適度な鈍角にすればよいので、折り曲げ加工が容易になるという利点がある。また、第2リード部材7の基端部7aとコンデンサ素子2の陰極5との接続面積が電気的特性上十分であれば、コンデンサ素子2の端面2cとリード部7bとの間の隙間部分への導電性接着剤14は省略してもよい。
また、上記実施形態では、プリント基板10の孔11における固体電解コンデンサ1の位置決めを特に行っていないが、図7及び図8に示すように、陽極端子T1及び陰極端子T2の根元部分(樹脂パッケージ9の近傍部分)に1個又は2個以上の突起15(図7では2個設けている)を形成し、この突起15を孔11の内側面11c,11dに押し当てるようにして固体電解コンデンサ1の孔11における長手方向の位置決めをするとよい。なお、図7,図8の例では、陽極端子T1及び陰極端子T2の両方に突起15を設けているが、いずれか一方の端子に設けてもよい。
さらに、図7において、矢印で示すように、固体電解コンデンサ1を幅方向にずらせ、樹脂パッケージ9の側面9eを孔11の内側面11aに押し当てるか、樹脂パッケージ9の側面9dを孔11の内側面11bに押し当てて、固体電解コンデンサ1の孔11における幅方向の位置決めを行うようにしてもよい。
あるいはまた、図9に示すように、陽極端子T1及び陰極端子T2に突起15を設けることなく、樹脂パッケージ9の長手方向の側面9eと幅方向の側面9aをそれぞれ孔11の内側面11aと内側面11cに押し当てるようにして、固体電解コンデンサ1の孔11における位置決めをするようにしてもよい。
なお、本実施形態では、樹脂パッケージ9は直方体形状であるが、平面視の形状が円形、楕円形などの曲線を有する形状であっても、上述の方法と同様の方法によって固体電解コンデンサ1の孔11における位置決めをすることができる。
図10は、本発明に係る固体電解コンデンサの第2実施形態を示す斜視図である。
第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aは、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の陰極端子T2の位置を変更したものである。すなわち、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1では、陽極端子T1が設けられた樹脂パッケージ9の側面9aに対向する側面9bに陰極端子T2が設けられ、陽極端子T1と陰極端子T2は直線状に配置されていたが、第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aは、陽極端子T1が設けられた樹脂パッケージ9の側面9aに隣接する側面9dに陽極端子T2を突出して設けたものである。
より具体的には、図1において、第2リード部材7をコンデンサ素子2に対して時計回りに90度回転させ、第2リード部材7の屈曲部分に当該第2リード部材7の長手方向の中心線Nと陽極ワイヤ4の軸方向とを直交させてコンデンサ素子2の側面2b,2dの部分を重ね合わせ、導電性接着剤によって第2リード部材7とコンデンサ素子2の金属層5とが接続されている。そして、第2リード部材7の基端部7aから先端側は直線状に延び、先端部7cが樹脂パッケージ9の側面9dから突出して陰極端子T2となっている。
また、この場合も陰極端子T2の幅寸法W3は樹脂パッケージ9の長手方向の寸法W4に対してW3/W4=0.5〜0.9(より好ましくは0.6〜0.9)に設定される。従って、第2実施形態では、樹脂パッケージ9の長手寸法W4は凡そ2mmであるので、陰極端子T1の幅寸法W3は、凡そ1.0〜1.8mmとなる。
第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aの他の構成については、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同一である。第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aについても第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の方法でプリント基板10若しくは積層基板20に実装される。従って、第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aについても第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、図10において、陰極端子T2の位置を樹脂パッケージ9の側面9dに対向する側面9eの側にしてもよい。
また、図11(a)に示すように、樹脂パッケージ9の側面9dだけでなく、当該側面9dに対向する側面9eからも陰極端子T2を突出して設けるようにしてもよい。この場合は第2リード部材7を2個用いてもよいが、2個の第2リード部材7の先端を向かい合わせて接続した形状の第2リード部材7Aを用いるとよい。
また、図11(b)に示すように、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の樹脂パッケージ9の側面9d,9eに第2リード部材7Aを用いて更に陰極端子T2を2個追加する構成としてもよい。
図11に示す固体電解コンデンサ1Aの陰極端子T2の変形例では、陰極端子T2の数が増え、実質的にコンデンサ素子2の陰極5から陰極端子T2までのリード部の線路幅が増加するから、図20に示した等価回路において、等価直列インダクタンスLx2を小さくすることができる。従って、固体電解コンデンサ1Aの更なる低ESL化が可能になる。
なお、第2実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aにおいても、第2リード部材7の形状を図6に示した鈍角で屈曲させた形状にすることができることはいうまでもない。また、図7〜図9に示す位置決め方法を適用することができることもいうまでもない。
図12は、本発明に係る固体電解コンデンサの第3実施形態を示す斜視図である。
第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1のコンデンサ素子2の陽極ワイヤ4の構成を変更したものである。すなわち、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1では、コンデンサ素子2の端面2aの略中央に陽極ワイヤ4を1本だけ埋設していたが、第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、コンデンサ素子2の端面2aに2本の陽極ワイヤ4A,4Bを埋設し、両陽極ワイヤ4A,4Bの多孔質焼結体3から突出した部分を第1リード部材6’に接続したものである。
なお、この場合も陽極端子T1及び陰極端子T2の幅寸法W2’は樹脂パッケージ9の幅方向の寸法W1’に対してW1’/W2’=0.5〜0.9(より好ましくは0.6〜0.9)に設定されている。
第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、陽極ワイヤを2個に増やした分、コンデンサ素子2の端面2aの幅方向のサイズを大きくするとともに、これに応じて第1リード部材6’,7’の幅方向のサイズを大きくしている点が第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と相違し、樹脂パッケージ9の側面9aから突出した第1リード部材6’の先端部と側面9aから突出した第2リード部材7’の先端部がそれぞれ陽極端子T1と陰極端子T2になっている点は第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同一である。
第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bでは、陽極ワイヤ4を2本にしたことにより、固体電解コンデンサ1Bの等価回路は、図13に示すようになる。
すなわち、固体電解コンデンサ1Bでは、コンデンサ素子2の陽極4aと陽極端子T1との間のリード部が陽極ワイヤ4Aと陽極ワイヤ4Bとで構成されるから、陽極4aと陽極端子T1との間のリード部の等価回路が、陽極ワイヤ4Aのリード部が有する等価直列抵抗Rx1A’と等価直列インダクタンスLx1A’の直列回路と、陽極ワイヤ4Bのリード部が有する等価直列抵抗Rx1B’と等価直列インダクタンスLx1B’の直列回路との並列回路となる。
従って、等価直列抵抗Rx1A’及び等価直列抵抗Rx1B’を無視し、等価直列インダクタンスLx1A’と等価直列インダクタンスLx1B’が略同一すると、合成した等価直列インダクタンスLxは、略Lx1A’/2(又はLx1B’/2)となるから、第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1よりも等価直列インダクタンスLxが更に小さく、低ESLになっている。
また、第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bについても第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の方法でプリント基板10若しくは積層基板20に実装され、その実装方法においては、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bにおいても、図11に示すように複数の陰極端子T2を設けるようにしてもよい。
なお、第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bにおいても、第2リード部材7’の形状を図6に示した鈍角で屈曲させた形状にすることができることはいうまでもない。また、図7〜図9に示す位置決め方法を適用することができることもいうまでもない。
図14は、本発明に係る固体電解コンデンサの第4実施形態を示す斜視図である。図15は、図14のD−D線に沿う断面図である。
第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1乃至第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、ニ端子構造のコンデンサであったが、第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cは、三端子構造のコンデンサである。
第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cは、コンデンサ素子2’をエポキシ樹脂からなる樹脂パッケージ9内に封入したものである点、樹脂パッケージ9の側面に突出して陽極端子T1と陰極端子T2を設けている点で第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1乃至第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bと共通している。
第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cは、コンデンサ素子2’の構造と、2個の陽極端子T1A,T1Bを有している点で第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1乃至第3実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bと相違している。
コンデンサ素子2’は、低背の直方体形状の多孔質焼結体3の一方の側面3aとこの側面3aに対向する側面3bの略中央に当該多孔質焼結体3を貫通して陽極ワイヤ4’が設けられ、この陽極ワイヤ4’の多孔質焼結体3から突出した両端部にそれぞれ第1リード部材6Aと第2リード部材6Bが接続されている。陽極ワイヤ4’は、タンタル若しくはニオブからなる0.2mmφ程度の金属製ワイヤである。陽極ワイヤ4’は、信号を流すための信号線であるとともに、陽極ワイヤ4’の多孔質焼結体3内の部分はコンデンサ素子2’の陽極を構成している。陽極ワイヤ4’の多孔質焼結体3から突出した両端部の根元にはそれぞれテフロンリング8が設けられている。コンデンサ素子2’も第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1のコンデンサ素子2と同様の方法によって作成される。
第1リード部材6A及び第2リード部材6Bは、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の第1リード部材6と同一の機能を果すもので、それぞれ陽極ワイヤ4’の接続部から直線状に延び、先端部が樹脂パッケージ9の側面9aとこの側面9aに対向する側面9bから外部に突出している。そして、その突出した部分がそれぞれ陽極端子T1Aと陽極端子T1Bになっている。
多孔質焼結体3の側面3a,3b以外の面(上面3c、下面3d及び側面3e,3f)には金属層5が形成され、この金属層5によりコンデンサ素子2’の陰極が構成されている。
多孔質焼結体3の下面3d及び側面3e,3fの金属層5には、断面が凹状に屈曲した2個の板状の第3リード部材7’が接続されている。第3リード部材7’の凹状に屈曲した部分の深さは、多孔質焼結体3の側面3e,3fの高さ方向の寸法の略1/2になっており、この屈曲した部分に多孔質焼結体3の下面3d及び側面3e,3fの部分を嵌め込み、第3リード部材7’とこれに接触する金属層5が導電性接着剤により接続されている。なお、本実施形態では、第3リード部材7’を2つの部材に分けているが、両部材を一体としたものであってもよい。
第3リード部材7’は第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1の第2リード部材7と同一の機能を果すもので、第3リード部材7’の両端部は側面3e及び側面3fに対して垂直に延び、各先端が樹脂パッケージ9の側面9dと側面9eから外部に突出している。そして、その突出した部分がそれぞれ陰極端子になっている。第1リード部材6A、第2リード部材6B及び第3リード部材7’は、42合金や銅を90%以上含む銅合金からなる0.1mm程度の厚さの板状体を打ち抜くことにより、各リード部材6A,6B,7’が連結されたリードフレームを用いて作られている。
図15に示すように、第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cにおいても、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様に、樹脂パッケージ9の相対向する側面9a,9bの下面9cから略同一の高さ位置に2個の陽極端子T1A,T1Bが突出して設けられ、側面9a,9bと直交する側面9d,9eの陽極端子T1A,T1Bと略同一の高さ位置に陰極端子T2が突出して設けられている。
また、この場合も陽極端子T1A,T1Bの幅寸法W1は、樹脂パッケージ9の幅寸法W2に対してW1/W2=0.5〜0.9(より好ましくは0.6〜0.9)に設定され、陰極端子T2の幅寸法W1(図14では併設された2個の陰極端子を合わせた幅寸法)は、樹脂パッケージ9の幅寸法W4’に対してW3’/W4’=0.5〜0.9(より好ましくは0.6〜0.9)に設定されている。
図16は、第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cの等価回路を示す図である。
同図において、静電容量Cは、コンデンサ素子2’の陽極(陽極ワイヤ4’の多孔質焼結体3内の部分)と陰極(金属層5の部分)との間で構成される容量である。等価直列抵抗Rx2A及び等価直列インダクタンスLx2Aは、コンデンサ素子2’の陽極と陽極端子T1Aとの間の陽極ワイヤ4’及び第1リード部材6Aのリード部の有する等価直列抵抗と等価直列インダクタンスであり、等価直列抵抗Rx2B及び等価直列インダクタンスLx2Bは、コンデンサ素子2’の陽極と陽極端子T1Bとの間の陽極ワイヤ4’及び第2リード部材6Bのリード部の有する等価直列抵抗と等価直列インダクタンスである。また、等価直列抵抗Rx1及び等価直列インダクタンスLx1は、コンデンサ素子2’の陰極と陰極端子T2との間の金属層5及び第3リード部材7’のリード部の有する等価直列抵抗と等価直列インダクタンスである。
第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cは、図17に示すように、CPUなどのIC30の電源端子Vccと電源31の電源ライン32のIC30の近傍に介装され、例えば陽極端子T1Aを電源ライン32の電源31側に接続し、陽極端子T1BをIC30の電源端子30a側に接続し、陰極端子T2をグランドに接続して使用される。
図17の構成では、電源31から出力される電源電圧Vccが電源ライン32、固体電解コンデンサ1Cの第1,第2リード部材6A,6B及び陽極ワイヤ4’、電源端子30aを介してIC30の内部に入力される。この場合、電源電圧Vccに高周波ノイズが重畳されている場合は、この高周波ノイズも電源ライン32、固体電解コンデンサ1Cの第1,第2リード部材6A,6B及び陽極ワイヤ4’、電源端子30aを介してIC30に伝送されるが、この高周波ノイズに対しては(等価直列インダクタンスLX2A+等価直列インダクタンスLX2B)がチョークコイルとして動作し、高インピーダンスとなるから、IC30内への進入は遮断される。
そして、コンデンサ素子2’の陽極と陽極端子T1A及び陽極端子T1Bとの間のリード部に生じる残留インダクタンスは、チョークコイルとして機能し、ESLとして動作しないので、実質的に陽極側のESLは存在しないと考えることができる。
一方、コンデンサ素子2’の陰極5と陰極端子T2との間のリード部に生じる残留インダクタンスは、ESLとして動作するが、上記のように、そのリード部は第3リード部材7’により構成され、陰極5と陰極端子T2との間は幅広の直線状の板部材により最短の距離で接続されているので、陰極側の等価直列インダクタンスLx2は可能な限り小さくすることができる。
よって、図16において、等価直列抵抗Rx1を無視すると、バイパスコンデンサとして機能するコンデンサ素子2’と陰極端子T2の部分の静電容量Cと等価直列インダクタンスLx1の直列共振回路の共振周波数f0は可及的に高くなるから、デカップリング機能を果す周波数領域の広域化も可能になる。
また、第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cについても第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の方法でプリント基板10若しくは積層基板20に実装され、その実装方法においては、第1実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cにおいても、第3リード部材7’の形状を図6に示した鈍角で屈曲させた形状にすることができることはいうまでもない。また、図7〜図9に示す位置決め方法を適用することができることもいうまでもない。
図18は、第5実施形態に係る固体電解コンデンサを示す平面図である。
第5実施形態に係る固体電解コンデンサ1Dは、第4実施形態に係る固体コンデンサ1Cの変形例である。図14及び図15に示す第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cは、陽極端子T1Aと陽極端子T1Bを樹脂パッケージ9の相対向する側面9aと側面9bに突出して設けていた、すわわち、陽極端子T1Aと陽極端子T1Bとが一直線上に配置されるようにしていたが、図18に示す変形例は、陽極端子T1Aと陽極端子T1Bを樹脂パッケージ9の同一の側面9aに並列に並べて配置したものである。
すなわち、第5実施形態に係る固体電解コンデンサ1Dは、多孔質焼結体3を貫通させる陽極ワイヤとして、U字状に湾曲した陽極ワイヤ4”を用い、この陽極ワイヤ4”をその両端部のみが多孔質焼結体3の端面3aから突出するように当該多孔質焼結体3内の埋設し、陽極ワイヤ4”の両端部にそれぞれ第1リード部材6Aと第2リード部材6Bとを接続し、両リード部材6A,6Bの先端部を樹脂パッケージ9の側面9aから突出させてそれぞれ陽極端子T1Aと陽極端子T1Bとしたものである。
第5実施形態に係る固体電解コンデンサ1Dにおいても第4実施形態に係る固体電解コンデンサ1Cと同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
本発明に係る固体電解コンデンサの第1実施形態を示す斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る固体電解コンデンサのプリント基板への実装構造の一例を示す斜視図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る固体電解コンデンサのプリント基板への他の実装構造を示す要部断面である。 第2リード部材の変形例を用いた固体電解コンデンサの断面図である。 陽極端子及び陰極端子に位置決め用の突起を設けた固体電解コンデンサのプリント基板への実装構造を示す平面図である。 図7のC−C線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る固体電解コンデンサのプリント基板への実装時の位置決め方法を説明するための平面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの第2実施形態を示す斜視図である。 第1,第2実施形態に係る固体電解コンデンサの陰極端子の構造の変形例を示す斜視図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの第3実施形態を示す斜視図である。 第3実施形態に係る固体電解コンデンサの等価回路を示す図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの第4実施形態を示す斜視図である。 図14のD−D線に沿う断面図である。 第4実施形態に係る固体電解コンデンサの等価回路を示す図である。 第4実施形態に係る固体電解コンデンサを電源ラインに用いた回路構成を示す図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの構造の第5実施形態を示す平面図である。 従来の表面実装型の固体電解コンデンサの構造の一例を示す断面図である。 図19に示す表面実装型の固体電解コンデンサの等価回路を示す図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D 固体電解コンデンサ
2,2’ コンデンサ素子
3 多孔質焼結体
4,4’ 陽極ワイヤ
5 陰極層
6,6A 第1リード部材
6B,7 第2リード部材
7’ 第3リード部材
8 テフロンリング
9 樹脂パッケージ
10 プリント基板
11 孔
12,13 パターン電極
14 導電性接着剤
15 突起
20 積層基板
21 下側基板
21a,22a 孔
22 上側基板
23 樹脂
24,25 パターン電極

Claims (9)

  1. 弁作用を有する金属粉末の焼結体に陽極と陰極とを形成してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を封入するパッケージと、一方端が前記陽極に接続され、当該陽極から直線状に延びて他方端が前記パッケージの一側面から突出した第1リード部材と、一方端が前記陰極に接続され、他方端が直線状に延びて前記パッケージの一側面と異なる側面から突出した第2リード部材とを備えた固体電解コンデンサであって、
    前記第1リード部材及び前記第2リード部材は、前記パッケージの下端から略同一の高さで略水平に延び、前記第1リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陽極端子を構成し、前記第2リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陰極端子を構成することを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  2. 前記第1リード部材と前記第2リード部材は略一直線上に配置され、前記陽極端子と前記陰極端子は、前記パッケージの相対向する2つの側面にそれぞれ突出して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記コンデンサ素子の陽極は前記焼結体の一側面に一部が埋設された複数本の導電性ワイヤによって形成され、前記コンデンサ素子の陰極は前記焼結体の前記一側面以外の側面に形成された金属層によって形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 弁作用を有する金属粉末の焼結体に貫通して設けられた導電性ワイヤにより陽極を形成するとともに、前記焼結体の前記導電性ワイヤが露出する面以外の面に形成された金属層により陰極を形成してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を封入するパッケージと、一方端が前記導電性ワイヤの一方端に接続され、当該導電性ワイヤから直線状に延びて他方端が前記パッケージの側面から突出した第1リード部材と、一方端が前記導電性ワイヤの他方端に接続され、当該導電性ワイヤから直線状に延びて他方端が前記パッケージの側面から突出した第2リード部材と、一方端が前記陰極に接続され、他方端が直線状に延びて前記パッケージの側面から突出した第3リード部材とを備えた固体電解コンデンサであって、
    前記第1リード部材、前記第2リード部材及び前記第3リード部材は、前記パッケージの下端から略同一の高さで略水平に延び、前記第1リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の第1の陽極端子を構成し、前記第2リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の第2の陽極端子を構成し、前記第3リード部材の前記パッケージから露出した他方端部は外部接続用の陰極端子を構成することを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  5. 前記第1リード部材と前記第2リード部材は略一直線上に配置され、前記第1の陽極端子と前記第2の陽極端子は、前記パッケージの相対向する2つの側面にそれぞれ突出して形成され、前記第3リード部材は、前記第1リード部材及び前記第2リード部材に対して略直交する方向に配置され、前記陰極端子は前記パッケージの前記第1,第2の陽極端子が突設された側面と異なる側面に突出して形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記導電性ワイヤは前記焼結体の内部でU字状に屈曲されてその両端が前記パッケージの同一の面から露出し、それぞれ第1リード部材と第2リード部材に接続されていることを特徴とする、請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの基板への実装構造であって、
    前記基板に前記パッケージの外形形状より大きい形状の孔若しくは凹部が形成されるとともに、当該孔もしくは凹部の周囲の基板表面であって当該孔若しくは凹部に前記パッケージを嵌入したときに前記陽極端子と前記陰極端子に臨む位置にそれぞれ配線用の電極が形成され、前記孔若しくは凹部に前記固体電解コンデンサのパッケージの一部を嵌め込み、前記陽極端子と前記陰極端子をそれぞれ対応する配線用の電極に接続することを特徴とする、固体電解コンデンサの基板への実装構造。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの基板への実装構造であって、
    前記基板は、上側層では前記固体電解コンデンサの陽極端子及び陰極端子を含む外形形状よりも大きい形状を有し、下側層では前記パッケージの外形形状より僅かに大きい形状を有する孔が形成され、当該孔により下側層の露出した表面であって当該孔に前記パッケージを嵌入したときに前記陽極端子と前記陰極端子に臨む位置にそれぞれ配線用の電極が形成された、前記固体電解コンデンサのパッケージの厚さよりも厚い多層基板からなり、この多層基板の前記孔に前記固体電解コンデンサ全体を嵌め込み、前記陽極端子と前記陰極端子をそれぞれ前記下側層表面の対応する配線用の電極に接続することを特徴とする、固体電解コンデンサの基板への実装構造。
  9. 前記基板の孔に絶縁部材を充填して当該孔に嵌め込まれた前記個体電解コンデンサを保護することを特徴とする、請求項7又は8に記載の固体電解コンデンサの基板への実装構造。
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