JP2006070173A - 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ - Google Patents

潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ Download PDF

Info

Publication number
JP2006070173A
JP2006070173A JP2004255598A JP2004255598A JP2006070173A JP 2006070173 A JP2006070173 A JP 2006070173A JP 2004255598 A JP2004255598 A JP 2004255598A JP 2004255598 A JP2004255598 A JP 2004255598A JP 2006070173 A JP2006070173 A JP 2006070173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricant
magnetic recording
formula
recording medium
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004255598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4629390B2 (ja
Inventor
Hiroshi Chiba
洋 千葉
Yukiko Oshikubo
由紀子 押久保
Keiji Watabe
慶二 渡部
Eishin Yamakawa
栄進 山川
Takeshi Shoji
武 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2004255598A priority Critical patent/JP4629390B2/ja
Publication of JP2006070173A publication Critical patent/JP2006070173A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4629390B2 publication Critical patent/JP4629390B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lubricants (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

【課題】 高分子化しても一分子分の膜厚が十分薄くなる潤滑剤、この潤滑剤を潤滑層に使用した、磁気記録装置用磁気記録媒体およびヘッドスライダを提供する。
【解決手段】 本発明に係る潤滑剤は、ヒドロキシ基を有する式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と、ヒドロキシ基を有する式(4)の構造単位とが互いに酸素を介して結合してなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する。
−CF2CH2OH・・・・・(1)
−CF2−・・・・・・・・・(2)
−CF2CF2−・・・・・・(3)
【化12】
Figure 2006070173

【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気記録装置用の潤滑剤に関する。
磁気記録装置においては、記録変換素子(本発明では単にヘッドともいう)を備えたヘッドスライダが、磁気記録媒体であるハードディスク上を浮上しながら情報の読み書きを行う。
ヘッドと、ハードディスク上で磁気情報を記録(書き込み)あるいは再生(読み取り)するための磁性層との距離は磁気スペーシングと呼ばれ、磁気スペーシングが狭いほど記録密度が向上する。一方、情報の転送速度を上げるためにはハードディスクの回転数を高くする必要がある。近年の記録密度と転送速度の向上に伴い、低浮上化、高速回転化が進み、現在、ヘッド浮上高さは10nm程度、回転数は15000回転/分(rpm)程度となっている。
ハードディスクドライブにおいては、ドライブの信頼性を高めるため、一般に磁気ディスク上やヘッドスライダ上に潤滑剤がおおよそ1〜2nmの厚さで塗布されている。この潤滑剤はヘッドがディスクに接触する際に摩擦や摩耗を減らし、障害の発生を防止している。
潤滑剤の膜厚はヘッド浮上高さの10%程度となっていることから、磁気スペーシングに対して、無視できない厚さになっており(たとえば、非特許文献1参照。)、記録密度を向上させるには潤滑剤の膜厚を薄くし、磁気スペーシングを低減することが重要となってきている。
特開平2003−162810号公報(特許請求の範囲) X.Ma等,「アイトリプルイー・トランザクション・オン・マグネティクス(IEEE Trans. Magn.),2001年,第37巻,p.1824 X.Ma等,「ジャーナル・オブ・ケミカル・フィジックス(Journal of Chemcal Physics),1999年,第110巻,p.3129〜3137
しかしながら、潤滑剤の分子の大きさが有限である以上、一分子分の膜厚より潤滑膜厚を薄くすることはできない。平均値として薄くすることはできても、それでは潤滑剤の被覆率を下げることになる。
潤滑剤の一分子分の膜厚は潤滑剤の分子量で決まることが知られており(たとえば、非特許文献2参照。)、分子量を小さくすることで、一分子分の膜厚を薄くすることは可能である。
しかしながら、潤滑剤は分子量を小さくすると蒸発しやすくなり、また、高速回転時に飛散し易くなるという特性がある。従って、現状では、高速回転時の潤滑剤減耗等のHDI(ヘッドディスクインターフェース)特性との兼ね合いで低分子化の限界値が規定される。この限界値を超えるには、高分子化しても一分子分の膜厚が十分薄くなる潤滑剤が必要である。
また、ハードディスクドライブは低温から高温までの幅広い温度環境で使用さ
れるが、一般に、粘度の高い潤滑剤を用いると高温での耐久性が改善される。粘度を高くするには、分子量を大きくするか、または極性の高い末端基を持つ潤滑剤を使用することが考えられる。しかし、分子量を大きくすると、一分子分の膜厚が厚くなり、低浮上化には不向きとなる。そればかりでなく、粘度を高くすると、低温では、摩擦等による潤滑剤の減耗が激しくなり、磁気記録媒体やヘッドの耐久性が低下する。
本発明は、上記問題点を解決し、高分子量の潤滑剤を使用しても潤滑層の膜厚を非常に小さくでき、浮上安定性を損なうことなく、幅広い温度環境での信頼性を高めることのできる技術を開発することを目的としている。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、ヒドロキシ基を有する式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と、ヒドロキシ基を有する式(4)の構造単位とが互いに酸素を介して結合してなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤が提供される。
−CF2CH2OH・・・・・(1)
−CF2−・・・・・・・・・(2)
−CF2CF2−・・・・・・(3)
Figure 2006070173
本発明の他の一態様によれば、式(8)の化合物(式(8)中xは、互いに独立に任意の正の整数である。)とエピクロロヒドリンとを反応させてなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤が提供される。
HOCH2CF2O(CF2CF2O)x(CF2O)xCF2CH2OH・・・(8)
上記態様により、高分子化しても一分子分の膜厚が十分薄くなる潤滑剤が得られる。この潤滑剤を使用すれば、高分子量であっても潤滑層の膜厚を非常に小さくでき、浮上安定性を損なうことなく、幅広い温度環境での信頼性を高めることができる。
いずれの態様についても、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜5.0個有すること、隣接するヒドロキシ基間の構造部分の数平均分子量の平均値が3000以下であること、フッ素化ポリエーテル以外のフッ素系化合物を含有すること、このフッ素系化合物が、式(5)、式(6)および式(7)からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物であること、
1CF2O−(CF2CF2O)p−(CF2O)q−CF2−R2・・(5)
1−O−(CF2CF2CF2O)r−CF2CF2−R2・・(6)
Figure 2006070173
(上式中、R1,R2は、互いに独立に、かつ各式について独立に、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含み、カルボニル基またはエーテル基またはカルボニル基とエーテル基とを含んでいてもよく、二重結合または三重結合または二重結合と三重結合とを含んでいてもよく、枝分かれしていてもよい一価の脂肪族炭化水素基、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含む一価の芳香族炭化水素基および一価の複素環式芳香族炭化水素基からなる群から選ばれた基であり、p,q,r,sは任意の正の整数である。式(5)、式(6)および式(7)の各構造単位は、各化合物の構造中ランダムに配列できる。)が好ましい。
本発明の更に他の態様によれば、磁性層と、磁性層上にある保護層と、保護層上にある磁気記録媒体潤滑層とを含む磁気記録媒体であって、磁気記録媒体潤滑層が上記の潤滑剤を塗布したものである磁気記録媒体および、磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子を備えたヘッドスライダであって、磁気記録媒体に面する側のヘッドスライダ面に、保護層と上記の潤滑剤を塗布したヘッドスライダ潤滑層を有する、ヘッドスライダが提供される。
これらの態様については、潤滑剤の塗布後に加熱処理したものであることや、紫外線照射処理したものであることが好ましい。
本発明の更に他の一態様によれば、上記の磁気記録媒体とヘッドスライダとを備えた磁気記録装置が提供される。
上記の諸態様により、膜厚が非常に小さい潤滑層を持ち、浮上安定性を損なうことなく、幅広い温度環境での信頼性を高めた、磁気記録媒体、ヘッドスライダおよび磁気記録装置が得られる。
本発明により、高分子化しても一分子分の膜厚が十分薄くなる潤滑剤が得られる。この潤滑剤を、磁気記録装置の磁気記録媒体潤滑層やヘッドスライダ潤滑層に使用すれば、これらの潤滑層の膜厚を非常に小さくでき、浮上安定性を損なうことなく、幅広い温度環境での信頼性を高めることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図、式、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、式、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
分子量を大きくしても一分子分の膜厚が厚くならない分子構造を与える潤滑剤としては、分子の中間部に極性基を持つ官能基を有するパーフルオロポリエーテルが知られている(たとえば特許文献1参照)が、具体的な分子構造や分子量範囲等については不明のままであった。
研究の結果、特定の構造を有するフッ素化ポリエーテルにより、パーフルオロ構造でなくとも、磁気記録装置の磁気記録媒体潤滑層やヘッドスライダ潤滑層に使用した場合、高分子量の潤滑剤を使用しても潤滑層の膜厚を非常に小さくでき、浮上安定性を損なうことなく、幅広い温度環境での信頼性を高められることが見出された。
すなわち、本発明に係る潤滑剤は、式(8)の化合物(式(8)中xは、互いに独立に任意の正の整数である。)とエピクロロヒドリンとを反応させてなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する。この反応には公知のどのような方法を採用することもできる。分子鎖の途中にあるヒドロキシ基はエピクロロヒドリンから生じる。
HOCH2CF2O(CF2CF2O)x(CF2O)xCF2CH2OH・・・(8)
本発明により、高分子化しても一分子分の膜厚を十分薄くできる。
このような構造のフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤では、恐らく、分子の両末端にあるヒドロキシ基と共に、分子の中間にあるヒドロキシ基が、潤滑剤を塗布される面(以下、被塗布面と略称する)に付着するため、分子が被塗布面から高く立ち上がることがなく、この効果によって、高分子量の潤滑剤を使用しても、潤滑層の膜厚を非常に小さくできるものと考えられる。
この様子を図1,2で説明する。図1は、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に一個有する本発明のフッ素化ポリエーテル1が、極性基Zで被塗布面2に付着した様子を示す模式図である。図2は、これに対して、分子鎖の途中にヒドロキシ基等の極性基を持たないフッ素化ポリエーテル1が、被塗布面2に付着した様子を示す模式図である。これらのフッ素化ポリエーテルの分子量が同程度である場合、図2では、一分子が2点で被塗布面に付着するのに対し、図1では、一分子が3点で被塗布面に付着する。従って、図1と図2との比較から分かるように、本発明に係るフッ素化ポリエーテルの方が、分子が被塗布面から離れる距離(図1,2ではLで表してある)がより小さくなるのである。
上記の検討の結果、上記の潤滑剤は、式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と式(4)の構造単位が互いに酸素を介して結合してなることが判明した。
したがって、上記の検討の結果、上記の原料組成に限らず、どのような原料から出発するとしても、式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と式(4)の構造単位が互いに酸素を介して結合してなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤であれば、上記の潤滑剤と同様の効果が得られると考えることができる。
−CF2CH2OH・・・・・(1)
−CF2−・・・・・・・・・(2)
−CF2CF2−・・・・・・(3)
Figure 2006070173
一分子中における、式(1)〜(4)の構造単位の数には特に制限はなく、同一の構造単位が連続した部分があってもよい。これらが一分子中複数回現れてもよい。
上記いずれの場合も、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子あたり平均して1.0〜10.0個有することが好ましく、1.0〜5.0個有することがより好ましい。1.0個未満では、一分子分の膜厚が厚くなりやすい。典型的な場合には一分子分の膜厚が2nmを超える場合がある。10.0個を超えても特段の改良効果は得られない。図16,17に、分子鎖の途中のヒドロキシ基を1〜3個有する分子の構造例を示す。図16,17の式中、xは正の整数である。
上記の範囲であれば、被塗布面への付着がうまくいっている限り、本発明に係るフッ素化ポリエーテルが被塗布面から離れる距離Lは、末端にのみ極性基を有し、上記の極性基間の構造部分の分子量と同じ値を一分子全体としての分子量として有するフッ素化ポリエーテルが被塗布面から離れる距離Lと同程度になると考えることができる。
また、フッ素化ポリエーテル中の任意の極性基(ヒドロキシ基)と、分子鎖の連結上その極性基に隣接するいずれかの極性基(ヒドロキシ基)との間の構造部分の分子量をM1、同一分子上の他の任意の極性基と、分子鎖の連結上その極性基に隣接するいずれかの極性基との間の構造部分の分子量をM2とした場合には、|M1−M2|≦1000であることが好ましいことが判明した。このような範囲にあれば、被塗布面への付着がうまくいっている限り、任意の極性基と、分子鎖の連結上この極性基に隣接する極性基との間の構造部分が被塗布面から離れる距離Lのばらつきを0.3nm程度に小さく抑えることが可能である。
なお、後述するように、上記の隣接する極性基間の構造部分の分子量は、その平均値の観点で見ると、3000を超えると潤滑層の膜厚が厚くなり、3000以下であることが好ましいことが判明した。
上記において、同一分子上の任意の極性基と、分子鎖の連結上その極性基に隣接する極性基とは、たとえば図3では、隣り合うZのことを意味する。空間的に隣接する位置関係にある極性基同士を意味するものではない。分子量は数平均分子量であるまた、分子鎖の連結上その極性基に隣接する極性基との間の構造部分の分子量は関係する極性基の分子量を加味して数える。たとえば、図3で楕円で囲んだ部分について数える。
本発明に係るフッ素化ポリエーテルの分子量は、上述のごとく、数平均分子量で4000〜12000の範囲である。4000未満では、高温での耐久性や膜厚の減少率で示されるようなマイグレーション特性が劣化する。また、高速回転時に飛散し易くなる傾向が現れる。12000を超えると粘度が高すぎ、上記に説明した磁気記録媒体やヘッドの低温での耐久性が悪化する傾向が現れる。
本発明に係る潤滑剤は、上記フッ素化ポリエーテルのみから構成されていてもよいが、その他の化合物を含んでいてもよい。その他の化合物としては、上記フッ素化ポリエーテル以外のフッ素系化合物であることが好ましい。これらのフッ素系化合物は、分子量や、フッ素含有量等について、潤滑剤として必要とされる特性を有しているものであることが望ましい。このようなフッ素系化合物としては、式(5)、式(6)および式(7)からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
1CF2O−(CF2CF2O)p−(CF2O)q−CF2−R2・・(5)
1−O−(CF2CF2CF2O)r−CF2CF2−R2・・(6)
Figure 2006070173
(上式中、R1,R2は、互いに独立に、かつ各式について独立に、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含み、カルボニル基またはエーテル基またはカルボニル基とエーテル基とを含んでいてもよく、二重結合または三重結合または二重結合と三重結合とを含んでいてもよく、枝分かれしていてもよい一価の脂肪族炭化水素基、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含む一価の芳香族炭化水素基および一価の複素環式芳香族炭化水素基からなる群から選ばれた基であり、p,q,r,sは、任意の正の整数である。式(5)、式(6)および式(7)の各構造単位は、各化合物の構造中ランダムに配列できる。)
より具体的には、図4〜6の構造のフッ素化ポリエーテルを例示することができる。なお、図4〜6中xは、互いに独立な任意の正の整数である。このようなフッ素化ポリエーテルを含有させると流動性や摩擦特性の微調整ができ、HDI特性の最適化が可能になる。なお、各構造単位を各化合物の構造中ランダムに配列できるとは、図4〜6に示すような種々の構造が可能であることを意味する。
本発明に係る潤滑剤は、磁気記録装置用の磁気記録媒体またはヘッドスライダに設けられる潤滑層に好適に使用できる。すなわち、磁性層と、この磁性層上にある保護層と、この保護層上にある磁気記録媒体潤滑層とを含む磁気記録媒体であって、磁気記録媒体潤滑層が上記の潤滑剤を塗布したものである磁気記録媒体や、磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うためのヘッドを備えたヘッドスライダであって、磁気記録媒体に面する側のヘッドスライダ面に、保護層と上記の潤滑剤を塗布したヘッドスライダ潤滑層を有する、ヘッドスライダは、潤滑層の膜厚を非常に小さくでき、狭いヘッド浮上高さに対応することが可能である。
この場合、磁気記録媒体潤滑層についてもヘッドスライダ潤滑層についても、被塗布面に塗布された潤滑剤の表面均一性および被塗布面との付着性を向上させるために、潤滑剤の塗布後に加熱処理することが好ましい。加熱処理としては、環境温度が70〜150℃の範囲で0.5〜2時間の範囲が好ましい。潤滑剤の塗布後に紫外線照射処理することも好ましい。加熱処理と紫外線照射処理とはそのいずれかのみを行っても、両方を行ってもよいが。両者を採用し、加熱処理の後に紫外線照射処理を行うことが、被塗布面との付着性を向上させる上で好ましい。
なお、本発明に係る潤滑剤を塗布する磁気記録媒体およびヘッドスライダの塗布面を形成する材料としては、特に制限はなく公知の材料の中から適宜選択することができるが、ヒドロキシ基に対しある程度の親和性を有するものであることが一般的に好ましい。
本発明に係る磁気記録装置をハードディスク装置について説明すると次のようになる。ただし、本発明に係る「磁気記録装置」には、本発明の趣旨に反しない限り、磁気記録媒体やヘッドスライダを使用するすべての磁気記録装置を含めることができる。
図21はハードディスク装置の内部構造を示す模式的平面図であり、図22は、ヘッドと、磁気記録媒体との関係を示す模式的横断面図(磁気記録媒体磁性層に垂直な方向で切断した図)である。
このハードディスク装置は、図21に示すように磁気記録媒体11とヘッドを備えたヘッドスライダ212、磁気記録媒体11の回転制御機構(たとえばスピンドルモータ)3、ヘッドの位置決め機構4および記録再生信号の処理回路(リードライトアンプ等)5を主要構成要素としている。
ヘッドスライダ212は、図22に示すように、サスペンジョン6およびヘッドスライダ212を柔軟に支持するためのジンバル7により、ヘッドの位置決め機構4と連結されており、その先端にヘッド8が設けられている。ヘッドスライダ面にはヘッドスライダ保護層9とヘッドスライダ潤滑層10が設けられている。
磁気記録媒体11は、図22の下方から基板12、Cr下地層13,磁性層14,磁気記録媒体保護層15,磁気記録媒体潤滑層16等がある。シード層等のその他の層が設けられる場合もあるが本図では省略してある。
次に本発明の実施例を詳述する。
[実施例1]
(潤滑剤の合成)
アセトン500mLに市販品のFOMBLIN Z DOL(ソルベイソレクシス社製、分子量2020)100gとエピクロロヒドリン0.125moLとを加えよく撹拌しながら、水5gに水酸化ナトリウム0.11moLを溶解した水溶液を10分かけて滴下し、8時間加熱還流した。
その後エバポレーターでアセトンを蒸発させ、トリフルオロ酢酸25g、水250mLを加え、70℃で3時間撹拌した。沈殿物を回収し、80℃の水で洗浄した。
分子構造をFTIR,1HNMR,13CNMR,19FNMRで決定した。図7〜10に得られたスペクトルを示す。19FNMRより数平均分子量は4653、平均重合度は2.14、各主鎖のユニット(隣接するヒドロキシ基間の構造部分)の数平均分子量(M1、M2、・・・)の平均値は1980と決定された。
さらに、二酸化炭素の超臨界流体を用いて、温度と圧力を変化させながら、合成により得られた潤滑剤を溶解、抽出した。抽出した潤滑剤の数平均分子量(Mn)、平均重合度(r)、各主鎖のユニット(M1、M2、・・・)の数平均分子量(Mc)および一分子あたりのヒドロキシ基の平均数を、分画名(Fr1〜Fr7)と共に、表1にまとめた。
代表的な例として、Fr4では一分子あたりの各構造単位の数の平均値は、式(1)の構造単位が2、式(2)の構造単位が11、式(3)の構造単位が11.8、式(4)の構造単位が1.1と判明した。
なお、本実施例に使用したFOMBLIN Z DOLが式(8)の構造を有していることを、FTIR,1HNMR,13CNMR,19FNMRで確認した。
Figure 2006070173
[実施例2]
(一分子分の膜厚の測定)
一分子分の膜厚は非特許文献2にも示されているように、エリプソメータにおける潤滑剤膜厚の断面プロファイルの経時変化の観察で、潤滑剤が流動していく際に出現する、図11に示すようなテラス構造Aから知ることができる。
Fr4の潤滑剤を浸漬法によりハードディスクの保護層の一部に塗布し、潤滑剤膜厚の断面プロファイルの経時変化を観察した。その結果、図11に示すように、テラス構造が出現し、テラスの膜厚が1.74nm(すなわち、一分子分の膜厚)と求められた。なお、図11中左の方の小さい値は潤滑剤が塗布されていない保護層面を表す。また、右の方のテラス構造より大きい値は二分子以上の膜厚構成を意味するものと思われる。
同様にして求めたFOMBLIN Z DOL(分子量2022)の場合は1.66nmであった。すなわち、実施例1に係るフッ素化ポリエーテルは、その分子量がFOMBLIN Z DOLの二倍以上になっているにもかかわらず、一分子分の膜厚はおおよそ同程度であることが判明した。これは、潤滑剤の極性基が基板方向を向いて吸着しているからと考察される。
そこで、各主鎖のユニット(M1、M2、・・・)の数平均分子量(Mc)に対して、上記のようにエリプソメーターで求めた分子一層膜厚を図18にプロットした。
その結果、分子量を3000程度にまで高くすると分子一層膜厚が2.5nmにも達し得ることが推察された。通常の塗布膜厚は分子一層膜厚の約80%であるので、Mcが約3000の場合は塗布膜厚が2nmとなる。すなわち、Mcの分子量を3000程度にすることは、磁気スペーシングの寄与を考えると望ましくないばかりではなく、ヘッドの安定浮上が得られなくなる点でも好ましくないことが理解できる。従って、Mcで見た場合は、3000以下が許容できる範囲と考えることができる。
なお、被塗布面への被覆性は、表面自由エネルギーの測定結果より見て十分であると判断された。表面エネルギー値はFOMBLIN Z DOLの場合は23mN/m、実施例1に係るFr4のフッ素化ポリエーテルの場合は18mN/mであり、十分な低表面エネルギー状態が得られた。
[実施例3]
(浮上特性の評価)
実施例1で得られた実施例2の潤滑剤(Fr4)を、浸漬法によりハードディスクの保護層に塗布し、浮上特性の評価としてグライドテストを行った。潤滑剤の塗布厚は1.2nmであり、環境温度130℃で50分間加熱処理を施した。
この試験は周速8.6m/sでディスクを回転させながら、ピエゾ素子が装備されているスライダーを、6nmの高さで浮上させ、ピエゾ素子の出力をモニターするものである。
比較として、38Gbit/inch2(換算値は5.89Gbit/cm2)の記録密度を持つ市販のディスクに対しても同様の試験を行った。図12,13に結果を示した通り両者に差は無く、本発明に係る潤滑剤を潤滑層に使用した磁気ディスクは良好な浮上特性を示した。なお、図12,13において、横軸はディスクの半径方向の位置、縦軸はピエゾ素子の出力電圧を表す。A、Bはディスクの面を示す。
[実施例4]
(浮上特性の評価)
CSS(コンタクト−スタート−ストップ)試験機を用いて、テイクオフ速度(TOV)、タッチダウン速度(TDV)を測定した。TOVはディスクの回転数を上昇させる際にヘッドが浮上するときの速度であり、TDVはディスクの回転数を落としたときにヘッドがディスクに衝突するときの速度として定義される。
用いたヘッドは10nmの浮上高さとなるヘッドで、用いた磁気ディスクでは潤滑剤(Fr4)を磁気記録媒体潤滑層に使用した。塗布厚は1.2nmであり、実施例3と同様にして熱処理した。
比較として、38Gbit/inch2(換算値は5.89Gbit/cm2)の記録密度を持つ市販のディスクに対しても同様の試験を行った。結果を図14,15に示した。両者に差は無く、良好な浮上特性を示した。なお、図14,15において、横軸はディスクの半径方向の位置、縦軸はディスクの回転数を表す。
[実施例5]
(低温特性)
実施例1の潤滑剤(Fr1〜Fr7)を浸漬法によりハードディスクの保護層に塗布し、低温特性の評価としてCSS(コンタクト−スタート−ストップ)テストを行った。潤滑剤の塗布厚は1.2nmであり、環境温度130℃で50分間加熱処理を施した。
環境温度を5℃としてCSSを繰り返し行った。その結果、Fr1〜Fr6までは、規格値である50000回以上でも障害無く作動したが、Fr7においては約38000回でヘッドクラッシュに至った。すなわち分子量が12000を超えると低温での耐久性が著しく低下した。これは、図19に示すように低温での粘度が著しく、増加するためである。
[実施例6]
(高温特性)
実施例1の潤滑剤(Fr1〜Fr7)を浸漬法によりハードディスクの保護層に塗布し、高温特性の評価としてCSSテストを行った。潤滑剤の塗布厚は1.2nmであり、環境温度130℃で50分間加熱処理を施した。
環境温度を70℃としてCSSを繰り返し行った。その結果、Fr4〜Fr7までは、規格値である50000回以上でも障害無く作動したが、Fr1、Fr2、Fr3とFOMBLIN Z DOLにおいては40000回以下でヘッドクラッシュに至った。すなわち、分子量4000未満であると高温での耐久性が著しく低下した。
[実施例7]
(マイグレーション特性)
実施例1で作成した潤滑剤(Fr4〜Fr6)とFOMBLIN Z DOL(分子量2020)を浸漬法によりハードディスクの保護層に塗布し、1.3nmの厚さで塗布した。
このディスクをスピンドルに固定し、80℃、50%RHの環境下で300時間、10000rpmの回転数で回転し続けた。その後、ディスクの中心から32mmの半径位置で膜厚を測定し、膜厚の減少率を求めた。結果を図20に示す。減少率は35%以下であることが望ましく、分子量4000未満ではこの条件を満たさないことがわかった。
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
(付記1)
ヒドロキシ基を有する式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と、ヒドロキシ基を有する式(4)の構造単位とが互いに酸素を介して結合してなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤。
−CF2CH2OH・・・・・(1)
−CF2−・・・・・・・・・(2)
−CF2CF2−・・・・・・(3)
Figure 2006070173
(付記2)
式(8)の化合物(式(8)中xは、互いに独立に任意の正の整数である。)とエピクロロヒドリンとを反応させてなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤。
HOCH2CF2O(CF2CF2O)x(CF2O)xCF2CH2OH・・・(8)
(付記3)
分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜5.0個有する、付記1または2に記載の潤滑剤。
(付記4)
隣接するヒドロキシ基間の構造部分の数平均分子量の平均値が3000以下である、付記1〜3のいずれかに記載の潤滑剤。
(付記5)
前記フッ素化ポリエーテル以外のフッ素系化合物を含有する、付記1〜4のいずれかに記載の潤滑剤。
(付記6)
前記フッ素系化合物が、式(5)、式(6)および式(7)からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、付記5に記載の潤滑剤。
1CF2O−(CF2CF2O)p−(CF2O)q−CF2−R2・・(5)
1−O−(CF2CF2CF2O)r−CF2CF2−R2・・(6)
Figure 2006070173
(上式中、R1,R2は、互いに独立に、かつ各式について独立に、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含み、カルボニル基またはエーテル基またはカルボニル基とエーテル基とを含んでいてもよく、二重結合または三重結合または二重結合と三重結合とを含んでいてもよく、枝分かれしていてもよい一価の脂肪族炭化水素基、ならびに、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基およびフォスファゼン環からなる群から選ばれた基を置換基として一個以上含む一価の芳香族炭化水素基および一価の複素環式芳香族炭化水素基からなる群から選ばれた基であり、p,q,r,sは任意の正の整数である。式(5)、式(6)および式(7)の各構造単位は、各化合物の構造中ランダムに配列できる。)
(付記7)
磁性層と、当該磁性層上にある保護層と、当該保護層上にある磁気記録媒体潤滑層とを含む磁気記録媒体であって、当該磁気記録媒体潤滑層が付記1〜6のいずれかに記載の潤滑剤を塗布したものである、磁気記録媒体。
(付記8)
前記潤滑剤の塗布後に加熱処理したものである、付記7に記載の磁気記録媒体。
(付記9)
前記潤滑剤の塗布後に紫外線照射処理したものである、付記7または8に記載の磁気記録媒体。
(付記10)
磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子を備えたヘッドスライダであって、
当該磁気記録媒体に面する側のヘッドスライダ面に、保護層と付記1〜6のいずれかに記載の潤滑剤を塗布したヘッドスライダ潤滑層を有する、ヘッドスライダ。
(付記11)
前記潤滑剤の塗布後に加熱処理したものである、付記10に記載のヘッドスライダ。
(付記12)
前記潤滑剤の塗布後に紫外線照射処理したものである、付記10または11に記載のヘッドスライダ。
(付記13)
付記7〜9のいずれかに記載の磁気記録媒体と付記10〜12のいずれかに記載のヘッドスライダとを備えた磁気記録装置。
フッ素化ポリエーテルが、極性基Zで被塗布面に付着した様子を示す模式図である。 フッ素化ポリエーテルが、極性基Zで被塗布面に付着した様子を示す他の模式図である。 フッ素化ポリエーテルが、極性基Zで被塗布面に付着した様子を示す他の模式図である。 式(5)に属する化合物構造を例示する図である。 式(6)に属する化合物構造を例示する図である。 式(7)に属する化合物構造を例示する図である。 実施例1で得られた化合物のFT−IRチャートである。 実施例1で得られた化合物の1HNMRチャートである。 実施例1で得られた化合物の13CNMRチャートである。 実施例1で得られた化合物の19FNMRチャートである。 エリプソメータにおける潤滑剤膜厚の断面プロファイルを示すチャートである。 グライドテストの結果を表すチャートである。 グライドテストの結果を表す他のチャートである。 TDV,TOVの試験結果を表すチャートである。 TDV,TOVの試験結果を表す他のチャートである。 本発明に係るフッ素化ポリエーテルの構造を例示する図である。 本発明に係るフッ素化ポリエーテルの構造を例示する他の図である。 隣接するヒドロキシ基間の構造部分の数平均分子量(Mc)と分子一層膜厚との関係を示すグラフである。 各潤滑剤の粘度の温度特性を示すグラフである。 マイグレーション特性(膜厚の減少率)と分子量との関係を示すグラフである。 ハードディスク装置の内部構造を示す模式的平面図である。 ハードディスク装置のヘッドと磁気記録媒体との関係を示す模式的横断面図である。
符号の説明
1 フッ素化ポリエーテル
2 被塗布面
3 回転制御機構
4 ヘッドの位置決め機構
5 記録再生信号の処理回路
6 サスペンジョン
7 ジンバル
8 ヘッド
9 ヘッドスライダ保護層
10 ヘッドスライダ潤滑層
11 磁気記録媒体
12 基板
13 Cr下地層
14 磁性層
15 磁気記録媒体保護層
16 磁気記録媒体潤滑層
17 Ni−Pめっき層
212 ヘッドスライダ

Claims (5)

  1. ヒドロキシ基を有する式(1)の構造単位と式(2)の構造単位と式(3)の構造単位と、ヒドロキシ基を有する式(4)の構造単位とが互いに酸素を介して結合してなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤。
    −CF2CH2OH・・・・・(1)
    −CF2−・・・・・・・・・(2)
    −CF2CF2−・・・・・・(3)
    Figure 2006070173
  2. 式(8)の化合物(式(8)中xは、互いに独立に任意の正の整数である。)とエピクロロヒドリンとを反応させてなり、数平均分子量が4000以上12000以下で、かつ、分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜10.0個有するフッ素化ポリエーテルを含有する潤滑剤。
    HOCH2CF2O(CF2CF2O)x(CF2O)xCF2CH2OH・・・(8)
  3. 分子鎖の途中のヒドロキシ基を、一分子中に平均して1.0〜5.0個有する、請求項1または2に記載の潤滑剤。
  4. 磁性層と、当該磁性層上にある保護層と、当該保護層上にある磁気記録媒体潤滑層とを含む磁気記録媒体であって、当該磁気記録媒体潤滑層が請求項1〜3のいずれかに記載の潤滑剤を塗布したものである、磁気記録媒体。
  5. 磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子を備えたヘッドスライダであって、
    当該磁気記録媒体に面する側のヘッドスライダ面に、保護層と請求項1〜3のいずれかに記載の潤滑剤を塗布したヘッドスライダ潤滑層を有する、ヘッドスライダ。
JP2004255598A 2004-09-02 2004-09-02 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ Expired - Fee Related JP4629390B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255598A JP4629390B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255598A JP4629390B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070173A true JP2006070173A (ja) 2006-03-16
JP4629390B2 JP4629390B2 (ja) 2011-02-09

Family

ID=36151130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004255598A Expired - Fee Related JP4629390B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4629390B2 (ja)

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007083792A1 (ja) * 2006-01-23 2007-07-26 Hoya Corporation 磁気ディスク
JP2007231056A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Fujitsu Ltd 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
JP2008052875A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Tdk Corp 潤滑膜形成方法、並びに、潤滑膜を備える摺動体、磁気記録媒体、磁気ヘッドスライダ及びハードディスク
JP2008059683A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Fujitsu Ltd ヘッドスライダ、ヘッドスライダと磁気記録媒体との組み合わせおよび磁気記録装置
WO2008038799A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-03 Hoya Corporation Lubrifiant pour disque magnétique, procédé de fabrication afférent et disque magnétique
JP2009211765A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Hoya Corp 磁気ディスク
WO2009122988A1 (ja) * 2008-04-02 2009-10-08 株式会社松村石油研究所 パーフルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP2009270093A (ja) * 2008-04-09 2009-11-19 Moresco Corp パーフルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP2010037563A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Seagate Technology Llc 低断面潤滑剤のシクロホスファゼン環を有する混合物
JP2010086598A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Hoya Corp 磁気ディスクの製造方法
JP2010231857A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Hoya Corp 磁気ディスク用潤滑剤化合物及び磁気ディスク
US8007932B2 (en) 2007-12-14 2011-08-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic disk and magnetic disk unit
WO2012072532A1 (en) 2010-12-03 2012-06-07 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Triazine derivative
JP2013163667A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Moresco Corp フルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
US8518564B2 (en) 2010-04-15 2013-08-27 HGST Netherlands B.V. Perfluoropolyether lubricant and systems comprising same
US8668995B2 (en) 2011-06-13 2014-03-11 Moresco Corporation Fluoropolyether compound, lubricant and magnetic disk each containing the same
JP2014518933A (ja) * 2011-06-07 2014-08-07 シーゲイト テクノロジー エルエルシー 潤滑剤組成物
JP2015063127A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 両親媒性ブロックコポリマーによってさまざまな表面エネルギーを有する、間接的な印刷方法のためのブランケット材料
WO2015093237A1 (ja) 2013-12-17 2015-06-25 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
US9202503B2 (en) 2013-01-15 2015-12-01 HGST Netherlands B.V. Magnetic media with a low molecular weight lubricating layer for use in head/media contact detection
WO2016084781A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、潤滑剤、磁気ディスクならびにその製造方法
WO2018147017A1 (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、これを用いた潤滑剤およびその利用

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06309654A (ja) * 1993-04-20 1994-11-04 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2002083484A (ja) * 2000-07-05 2002-03-22 Hitachi Ltd 磁気ディスク装置
JP2003162810A (ja) * 2001-11-28 2003-06-06 Hitachi Ltd 磁気記録媒体
JP2004095163A (ja) * 1998-05-13 2004-03-25 Showa Denko Kk 磁気記録媒体
JP2004095094A (ja) * 2002-09-02 2004-03-25 Hitachi Ltd 磁気記録媒体およびその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06309654A (ja) * 1993-04-20 1994-11-04 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2004095163A (ja) * 1998-05-13 2004-03-25 Showa Denko Kk 磁気記録媒体
JP2002083484A (ja) * 2000-07-05 2002-03-22 Hitachi Ltd 磁気ディスク装置
JP2003162810A (ja) * 2001-11-28 2003-06-06 Hitachi Ltd 磁気記録媒体
JP2004095094A (ja) * 2002-09-02 2004-03-25 Hitachi Ltd 磁気記録媒体およびその製造方法

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7833641B2 (en) 2006-01-23 2010-11-16 Wd Media (Singapore) Pte. Ltd. Magnetic disk
WO2007083792A1 (ja) * 2006-01-23 2007-07-26 Hoya Corporation 磁気ディスク
JP2007231056A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Fujitsu Ltd 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
JP2008052875A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Tdk Corp 潤滑膜形成方法、並びに、潤滑膜を備える摺動体、磁気記録媒体、磁気ヘッドスライダ及びハードディスク
JP2008059683A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Fujitsu Ltd ヘッドスライダ、ヘッドスライダと磁気記録媒体との組み合わせおよび磁気記録装置
WO2008038799A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-03 Hoya Corporation Lubrifiant pour disque magnétique, procédé de fabrication afférent et disque magnétique
JP5483050B2 (ja) * 2006-09-29 2014-05-07 ダブリュディ・メディア・シンガポール・プライベートリミテッド 磁気ディスク用潤滑剤及びその製造方法、並びに磁気ディスク
US8178480B2 (en) 2006-09-29 2012-05-15 Wd Media (Singapore) Pte. Ltd. Lubricant for magnetic disk, process for producing the same, and magnetic disk
US8623800B2 (en) 2007-12-14 2014-01-07 HGST Netherlands B.V. Lubricant suitable for use with magnetic disk
US8007932B2 (en) 2007-12-14 2011-08-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic disk and magnetic disk unit
JP2009211765A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Hoya Corp 磁気ディスク
WO2009122988A1 (ja) * 2008-04-02 2009-10-08 株式会社松村石油研究所 パーフルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP5382876B2 (ja) * 2008-04-02 2014-01-08 株式会社Moresco パーフルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP2009270093A (ja) * 2008-04-09 2009-11-19 Moresco Corp パーフルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP2010037563A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Seagate Technology Llc 低断面潤滑剤のシクロホスファゼン環を有する混合物
JP2010086598A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Hoya Corp 磁気ディスクの製造方法
JP2010231857A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Hoya Corp 磁気ディスク用潤滑剤化合物及び磁気ディスク
US9074155B2 (en) 2010-04-15 2015-07-07 HGST Netherlands B.V. Perfluoropolyether lubricant and systems comprising same
US8518564B2 (en) 2010-04-15 2013-08-27 HGST Netherlands B.V. Perfluoropolyether lubricant and systems comprising same
JP2013544311A (ja) * 2010-12-03 2013-12-12 ソルヴェイ・スペシャルティ・ポリマーズ・イタリー・エッセ・ピ・ア トリアジン誘導体
CN103237831A (zh) * 2010-12-03 2013-08-07 索尔维特殊聚合物意大利有限公司 三嗪衍生物
WO2012072532A1 (en) 2010-12-03 2012-06-07 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Triazine derivative
US9550954B2 (en) 2010-12-03 2017-01-24 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Triazine derivative
JP2014518933A (ja) * 2011-06-07 2014-08-07 シーゲイト テクノロジー エルエルシー 潤滑剤組成物
US8668995B2 (en) 2011-06-13 2014-03-11 Moresco Corporation Fluoropolyether compound, lubricant and magnetic disk each containing the same
JP2013163667A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Moresco Corp フルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
US9202503B2 (en) 2013-01-15 2015-12-01 HGST Netherlands B.V. Magnetic media with a low molecular weight lubricating layer for use in head/media contact detection
JP2015063127A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 両親媒性ブロックコポリマーによってさまざまな表面エネルギーを有する、間接的な印刷方法のためのブランケット材料
WO2015093237A1 (ja) 2013-12-17 2015-06-25 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、これを含有する潤滑剤ならびに磁気ディスク
US9950980B2 (en) 2013-12-17 2018-04-24 Moresco Corporation Fluoropolyether compound, lubricant containing same, and magnetic disk
WO2016084781A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、潤滑剤、磁気ディスクならびにその製造方法
JPWO2016084781A1 (ja) * 2014-11-28 2017-09-21 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、潤滑剤、磁気ディスクならびにその製造方法
US10047317B2 (en) 2014-11-28 2018-08-14 Moresco Corporation Fluoropolyether compound, lubricant, magnetic disk, and method for producing same
WO2018147017A1 (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 株式会社Moresco フルオロポリエーテル化合物、これを用いた潤滑剤およびその利用
US11421172B2 (en) 2017-02-10 2022-08-23 Moresco Corporation Fluoropolyether compound, lubricant using same, and usage thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP4629390B2 (ja) 2011-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4629390B2 (ja) 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
JP5250937B2 (ja) 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
US7833641B2 (en) Magnetic disk
JP5743438B2 (ja) 磁気ディスク用潤滑剤、磁気ディスク及びその製造方法
US7943558B2 (en) Lubricant with non-terminal functional groups
JP5134413B2 (ja) 磁気ディスク及びその製造方法
JP5465454B2 (ja) 磁気ディスク及びその製造方法
JP5483050B2 (ja) 磁気ディスク用潤滑剤及びその製造方法、並びに磁気ディスク
JP2007284659A (ja) 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
US8722213B2 (en) Lubricant with non-terminal functional groups
JP2010250929A (ja) 磁気ディスク用潤滑剤化合物、磁気ディスク及びその製造方法
JPH11172268A (ja) 液体潤滑剤およびそれを用いた磁気記録媒体とその製造方法
JP5453666B2 (ja) 磁気ディスク及びその製造方法
JP4711331B2 (ja) パーフルオロポリエーテル化合物、およびこれを用いた潤滑剤ならびに磁気ディスク
JP2008034064A (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
JP2010086598A (ja) 磁気ディスクの製造方法
JP3888625B2 (ja) 磁気ディスクおよびその製造方法
JP2008156554A (ja) 潤滑剤、磁気記録媒体およびヘッドスライダ
JP5484764B2 (ja) 磁気ディスク用潤滑剤化合物及び磁気ディスク
JP2967746B2 (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤及びこれを用いた磁気記録媒体
JPH09235582A (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤およびこれを用いた磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees