JP2006066835A - セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐電圧が高く、高温負荷寿命に優れ、高い信頼性を有する積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 誘電体層を有するセラミック電子部品であって、前記誘電体層が、組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である主成分と、Alの酸化物を含む副成分(第6副成分)とを含有し、前記Alの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)であり、好ましくは、前記誘電体層が、偏析相を有し、前記偏析相には、Alの酸化物が含有されているセラミック電子部品。
【選択図】なし

Description

本発明は、たとえば積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品およびその製造方法に関し、特に、耐電圧が高く、高温負荷寿命に優れ、高い信頼性を有するセラミック電子部品およびその製造方法に関する。
積層型セラミックコンデンサは、小型、大容量、高信頼性の電子部品として広く利用されており、電気機器および電子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。近年、機器の小型且つ高性能化に伴い、積層型セラミックコンデンサに対する更なる小型化、大容量化、低価格化、高信頼性化への要求はますます厳しくなっている。
積層型セラミックコンデンサは、通常、内部電極のペーストと誘電体のスラリー(ペースト)とを、シート法や印刷法等により積層し、焼成して製造される。その内部電極には、一般に、PdやPd合金が用いられてきたが、Pdは高価であるため、比較的安価なNiやNi合金が使用されつつある。ところで、内部電極をNiやNi合金で形成する場合は、大気中で焼成を行うと電極が酸化してしまうという問題がある。このため、一般に、脱バインダ後は、NiとNiOの平衡酸素分圧よりも低い酸素分圧で焼成し、その後熱処理することにより、誘電体層を再酸化させている。
しかしながら、還元性雰囲気中で焼成すると、誘電体層が還元され、絶縁抵抗(IR)が小さくなってしまうという問題があった。そこで、還元性雰囲気中で焼成しても還元されない耐還元性の誘電体材料が提案されている(たとえば特許文献1、特許文献2)。
特許文献1および特許文献2には、Liの酸化物、Siの酸化物およびBの酸化物のうち少なくとも2種の酸化物を含有する偏析相を有する誘電体層が開示されている。これらの文献によると、誘電体層中に上記偏析相を含有させることで、粒界層を移動する電子の移動度を小さくすることができ、高温、高電圧下における信頼性を向上させることができると記載されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2においては、上記偏析相中に含有される酸化物は、Li、SiおよびBの各酸化物であり、これらの酸化物を含有する偏析相を形成しても、高温負荷寿命の改善効果が不十分であった。さらに、これらの文献では、静電容量の温度特性が悪く、特に、高温における容量が低くなってしまうという問題もあった。
特開平9−97734号公報 特開平10−74666号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、耐電圧が高く、高温負荷寿命に優れ、高い信頼性を有する積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るセラミック電子部品は、
誘電体層を有するセラミック電子部品であって、
前記誘電体層が、組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である主成分と、
Alの酸化物を含む副成分(第6副成分)とを含有し、
前記Alの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)であることを特徴とする。
本発明においては、副成分(第6副成分)としてのAl酸化物の含有量は、前記主成分100モルに対して、Al換算で、好ましくは0.5〜2.5モル、より好ましくは1.0〜1.5モルとする。Alの酸化物の含有量が多過ぎると、平均寿命が悪化してしまう傾向にある。一方、Alの酸化物を添加しないと、誘電体層の焼結性が低下し、焼結が困難となってしまう。
本発明においては、前記誘電体層が、偏析相を有しており、前記偏析相には、Alの酸化物が含有されていることが好ましい。
本発明において、偏析相(2次相)とは、誘電体層中において、Alの酸化物やその他の添加副成分が偏析し、主として主成分から構成されている主相と比較して、これらの添加副成分が高濃度に存在している部分である。前記誘電体層中に、Alの酸化物を含む偏析相を形成することにより、セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品の耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命を改善することが可能となる。
本発明においては、前記誘電体層中におけるAlの分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xより、下記式(1)から算出されるAlの分布のC.V.値が、100以下であることが好ましく、より好ましくは80以下、さらに好ましくは70以下である。
C.V.値=(検出強度の標準偏差σ/平均検出強度x)×100…(1)
上記C.V.値(Coefficient of Variation;変動係数)は、誘電体層中における元素分布の検出強度の標準偏差σを、元素の分布の平均検出強度xで除した値であり、その元素の分散度合いを示す値である。この値が低い程、分散度合いが高いことを示している。本発明においては、Alの分布のC.V.値が低いこと、すなわち、Alの分散度合いが高いことが好ましい。なお、誘電体層中に含有されるAlの酸化物が、主として前記偏析相中に存在する場合には、上記Alの分布のC.V.値は、前記偏析相の分布のC.V.値を表すことになる。
本発明においては、誘電体層中におけるAlの分布のC.V.値は、たとえば、誘電体層の切断面のEPMA(Electron Probe Micro Analysis)分析により測定することができる。すなわち、EPMA分析により、Al元素の元素マッピングを行い、各部位におけるAl元素のピーク強度を測定し、そのピーク強度から、誘電体層中におけるAl元素の分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xを求め、上記式により算出することができる。
好ましくは、前記誘電体層は、
MgO,CaO,BaOおよびSrOから選択される少なくとも1種を含む第1副成分と、
酸化シリコンを主成分として含む第2副成分と、
,MoOおよびWOから選択される少なくとも1種を含む第3副成分と、
Rの酸化物(ただし、RはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuから選択される少なくとも1種)を含む第4副成分と、をさらに含有し、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0〜3.0モル(ただし、0は含まない)、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.01〜0.5モル、
第4副成分:0.5〜7モル(ただし、第4副成分のモル数は、R単独での比率である)
である。
好ましくは、前記誘電体層は、CaZrOまたはCaO+ZrOを含む第5副成分を、さらに含有し、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、5モル以下(ただし、0は含まない)である。
好ましくは、本発明のセラミック電子部品は、上記いずれかの電子部品であって、−55〜+150℃における静電容量の変化率(ΔC)が±15%以内である。すなわち、本発明のセラミック電子部品は、EIA規格のX8R特性を満足することが好ましい。
好ましくは、前記誘電体層の厚みは、4.5μm以下、より好ましくは3.5μm以下である。本発明によると、耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命を改善することが可能となるため、誘電体層の薄層化が可能となり、小型、大容量、高信頼性のセラミック電子部品を得ることができる。
本発明に係るセラミック電子部品の製造方法は、
誘電体層を有するセラミック電子部品を製造する方法であって、
前記誘電体層を形成することになる副成分の原料として、最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にある粒状のAlの化合物を使用し、
前記Alの化合物の含有量を、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とする。
本発明の製造方法においては、副成分(第6副成分)の原料である粒状のAlの化合物として、最大粒径が、上記所定範囲にあるAlの化合物を使用する。そのため、誘電体層中における、Alの化合物を含有する偏析相の分散状態(分布状態)を制御することができ、電子部品の耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命の改善が可能となる。
なお、本発明の製造方法に使用されるAlの化合物の最大粒径は、SEM観察などによって測定される“実際の粒子の粒径”のうち、最大の粒径のことを意味している。また、“実際の粒子の粒径”とは、たとえば、粒子中に凝集物がある場合においては、その凝集物自体の粒径ではなく、凝集物を構成する各粒子の粒径を意味する。
あるいは、本発明に係るセラミック電子部品の製造方法は、
誘電体層を有するセラミック電子部品を製造する方法であって、
前記誘電体層を形成することになる副成分の原料として、50%相当径であるD50径と、100%相当径であるD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下である粒状のAlの化合物を使用し、
前記Alの化合物の含有量を、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とする。
本発明の製造方法においては、副成分(第6副成分)の原料である粒状のAlの化合物として、D50径とD100径との差(D100−D50)が、上記所定範囲であるAlの化合物を使用する。そのため、Alの化合物を含有する偏析相の誘電体層中における分散状態(分布状態)を制御することができ、電子部品の耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命の改善が可能となる。
なお、本発明においては、上記D50径およびD100径は、それぞれ体積基準累積50%径および体積基準累積100%径を意味し、通常、レーザー回折法などの光散乱を利用した方法により測定される。
本発明の製造方法において、好ましくは、
誘電体層を有するセラミック電子部品を製造する方法であって、
前記誘電体層を形成することになる副成分の原料として、
最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にあり、かつ、50%相当径であるD50径と、100%相当径であるD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下である粒状のAlの化合物を使用し、
前記Alの化合物の含有量を、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とする。
なお、本発明において、前記Alの化合物としては、Alの酸化物、その他、焼成によりAlの酸化物となる各種化合物、たとえば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等が挙げられる。
本発明の製造方法において、好ましくは、
前記誘電体層に含有される主成分の原料として、組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である原料を使用する。
本発明に係るセラミック電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミスタ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
本発明によると、耐電圧が高く、高温負荷寿命に優れ、高い信頼性を有する積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2(A)は本発明の実施例に係る誘電体層の微細構造をEPMA分析して表されたAlの偏析状態を示す写真、図2(B)は参考例に係る誘電体層の微細構造をEPMA分析して表されたAlの偏析状態を示す写真である。
積層セラミックコンデンサ1
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよい。
内部電極層3は、各端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
誘電体層2
誘電体層2は、誘電体磁器組成物を含有する。
本実施形態においては、上記誘電体磁器組成物は、組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である主成分と、Alの酸化物を含む第6成分と、その他の副成分とを含有する。
第6副成分であるAlの酸化物の含有量は、主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)であり、好ましくは0.5〜2.5モル、より好ましくは1.0〜1.5モルである。Alの酸化物は、誘電体層2の焼結性を高める効果を有する。Alの酸化物の含有量が多過ぎると、高温負荷寿命が悪化してしまう傾向にある。一方、Alの酸化物を添加しないと、誘電体層の焼結性が低下し、焼結が困難となってしまう。なお、本実施形態においては、上記Alの酸化物は、主として、後に詳述する偏析相中に含有されることとなる。
本実施形態においては、上記Alの酸化物を含む第6副成分以外の副成分として、以下の第1〜第5副成分を含有することが好ましい。
すなわち、MgO,CaO,BaOおよびSrOから選択される少なくとも1種を含む第1副成分と、
酸化シリコンを主成分として含む第2副成分と、
,MoOおよびWOから選択される少なくとも1種を含む第3副成分と、
Rの酸化物(ただし、RはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuから選択される少なくとも1種)を含む第4副成分と、
CaZrOまたはCaO+ZrOを含む第5副成分と、をさらに含有することが好ましい。
前記主成分に対する上記各副成分の比率は、前記主成分100モルに対し、
第1副成分:0〜3.0モル(ただし、0は含まない)、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.01〜0.5モル、
第4副成分:0.5〜7モル
第5副成分:5モル以下(ただし、0は含まない)
であり、好ましくは、
第1副成分:0.5〜2.5モル、
第2副成分:2〜5モル、
第3副成分:0.1〜0.4モル、
第4副成分:0.5〜5モル
第5副成分:3モル以下(ただし、0は含まない)
である。なお、第4副成分の上記比率は、Rの酸化物のモル比ではなく、R単独のモル比である。すなわち、例えば第4副成分としてYbの酸化物を用いた場合、第4副成分の比率が1モルであることは、Ybの比率が1モルなのではなく、Ybの比率が1モルであることを意味する。
本実施形態においては、誘電体磁器組成物に、第6副成分であるAlの酸化物以外に、上記第1〜第5副成分を含有させることにより、静電容量の温度特性を向上させることができ、好ましくは、X8R特性(−55〜150℃、ΔC=±15%以内)を満足させることができる。
なお、本明細書では、主成分および各副成分を構成する各酸化物を化学量論組成で表しているが、各酸化物の酸化状態は、化学量論組成から外れるものであってもよい。ただし、各副成分の上記比率は、各副成分を構成する酸化物に含有される金属量から上記化学量論組成の酸化物に換算して求める。
上記各副成分の含有量の限定理由は以下のとおりである。
第1副成分(MgO,CaO,BaOおよびSrO)の含有量が少なすぎると、容量温度変化率が大きくなってしまう。一方、含有量が多すぎると、焼結性が悪化すると共に、高温負荷寿命が悪化する傾向にある。なお、第1副成分中における各酸化物の構成比率は任意である。
第2副成分は、酸化シリコンを主成分として含み、好ましくは、組成式(Ba,Ca)SiO2+x で表される複合酸化物として含まれる。組成式(Ba,Ca)SiO2+x 中のBaOおよびCaOは第1副成分にも含まれるが、複合酸化物である(Ba,Ca)SiO2+x は融点が低いため主成分に対する反応性が良好なので、本発明ではBaOおよび/またはCaOを上記複合酸化物としても添加する。第2副成分の含有量が少なすぎると、容量温度特性が悪くなり、また、IR(絶縁抵抗)が低下する。一方、含有量が多すぎると、高温負荷寿命が不十分となるほか、誘電率の急激な低下が生じてしまう。(Ba,Ca)SiO2+x におけるxは、好ましくは0.8〜1.2であり、より好ましくは0.9〜1.1である。xが小さすぎると、すなわちSiOが多すぎると、主成分のBaTiO2+m と反応して誘電体特性を悪化させてしまう。一方、xが大きすぎると、融点が高くなって焼結性を悪化させるため、好ましくない。なお、第2副成分においてBaとCaとの比率は任意であり、一方だけを含有するものであってもよい。
第3副成分(V,MoOおよびWO)は、キュリー温度以上での容量温度特性を平坦化する効果と、高温負荷寿命を向上させる効果とを示す。第3副成分の含有量が少なすぎると、このような効果が不十分となる。一方、含有量が多すぎると、IRが著しく低下する。なお、第3副成分中における各酸化物の構成比率は任意である。
第4副成分(Rの酸化物)は、キュリー温度を高温側へシフトさせる効果と、容量温度特性を平坦化する効果とを示す。第4副成分の含有量が少なすぎると、このような効果が不十分となり、容量温度特性が悪くなってしまう。一方、含有量が多すぎると、焼結性が悪化する傾向にある。第4副成分のうちでは、特性改善効果が高く、しかも安価であることから、Y酸化物やYb酸化物が好ましい。
第5副成分(CaZrOまたはCaO+ZrO)は、キュリー温度を高温側にシフトさせるほか、容量温度特性の平坦化、絶縁抵抗(IR)の向上、破壊電圧の向上、焼成温度を低下させる、などの効果を有する。
本実施形態の誘電体磁器組成物のキュリー温度(強誘電体から常誘電体への相転移温度)は、組成を選択することにより変更することができるが、X8R特性を満足するためには、好ましくは120℃以上、より好ましくは123℃以上とする。なお、キュリー温度は、DSC(示差走査熱量測定)などによって測定することができる。
本実施形態においては、誘電体層2中に、Alの酸化物を含む偏析相を有する。この偏析相は、Alの酸化物等の添加副成分が偏析し、主として主成分から構成されている主相と比較して、これらの添加副成分が高濃度に存在している部分である。
本実施形態においては、誘電体層2中におけるAlの分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xより、下記式(1)から算出されるAlの分布のC.V.値が、好ましくは100以下、より好ましくは80以下、さらに好ましくは70以下である。
C.V.値=(検出強度の標準偏差σ/平均検出強度x)×100…(1)
上記C.V.値(変動係数)は、誘電体層2中におけるAlの分布の検出強度の標準偏差σを、Alの分布の平均検出強度xで除した値であり、Alの分散度合いを示す値である。この値が低い程、分散度合いが高いことを示しており、本実施形態においては、Alの分布のC.V.値が低いこと、すなわち、Alの分散度合いが高いことが好ましい。なお、本実施形態においては、誘電体層2中に含有されるAlの酸化物は、主として、偏析相中に含有されるため、上記Alの酸化物の分布のC.V.値は、偏析相の分布のC.V.値を示すことになる。
Alの分布のC.V.値は、たとえば、誘電体層2の切断面のEPMA(Electron Probe Micro Analysis)分析により測定することができる。すなわち、EPMA分析により、Al元素の元素マッピングを行い、各部位におけるAl元素のピーク強度を測定し、そのピーク強度から、誘電体層2中におけるAl元素の分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xを求め、上記式により算出することができる。なお、上記Alの分布のC.V.値の下限については、特に限定されないが、通常20程度である。
また、上記偏析相の直径は、小さいほうが好ましく、特に、誘電体層2中に存在する偏析相の最大径が、好ましくは、誘電体層の厚みの1/2以下、より好ましくは1/3以下である。偏析相の最大径が大きすぎると、ショート不良率が悪化してしまう傾向にある。なお、本実施形態において、偏析相の最大径とは、誘電体層2中に存在する偏析相のうち、直径が最大である偏析相の直径を意味する。
また、誘電体層2中における偏析相の割合が、前記誘電体層全体に対して、15体積%以下、より好ましくは10体積%以下であることが好ましい。誘電体層2中における偏析相の割合が高すぎると、高温負荷寿命が悪化する傾向にある。
また、偏析相の最大面積は、2.5μm以下、より好ましくは2.0μm以下であることが好ましい。偏析相の最大面積が、大きすぎると、ショート不良率が悪化してしまう傾向にある。なお、本実施形態において、偏析相の最大面積とは、誘電体層2中に存在する偏析相のうち、面積が最大である偏析相の面積を意味する。
誘電体層2の厚みは、特に限定されないが、一層あたり4.5μm以下であることが好ましく、より好ましくは3.5μm以下、さらに好ましくは3.0μm以下である。厚さの下限は、特に限定されないが、たとえば0.5μm程度である。
誘電体層2の積層数は、特に限定されないが、20以上であることが好ましく、より好ましくは50以上、特に好ましくは、100以上である。積層数の上限は、特に限定されないが、たとえば2000程度である。
内部電極層3
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するため、比較的安価な卑金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.1〜3μm、特に0.2〜2.0μm程度であることが好ましい。
外部電極4
外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、本発明では安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
積層セラミックコンデンサの製造方法
本実施形態の積層セラミックコンデンサは、従来の積層セラミックコンデンサと同様に、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷または転写して焼成することにより製造される。以下、製造方法について具体的に説明する。
まず、誘電体層用ペーストに含まれる誘電体磁器組成物粉末を準備し、これを塗料化して、誘電体層用ペーストを調整する。
誘電体層用ペーストは、誘電体磁器組成物粉末と有機ビヒクルとを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料であってもよい。
誘電体磁器組成物粉末としては、上記した酸化物やその混合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。誘電体磁器組成物粉末中の各化合物の含有量は、焼成後に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定すればよい。塗料化する前の状態で、誘電体磁器組成物粉末の粒径は、通常、平均粒径0.1〜1μm程度である。
本実施形態においては、上記誘電体層2中に第6副成分として含有されるAlの酸化物の原料として、最大粒径が、0.2〜5.1μm、好ましくは0.7〜3.5μmの範囲にある粒状のAlの酸化物を使用する。上記所定範囲の最大粒径を有する粒状のAlの酸化物を使用することにより、Alの酸化物を含有する偏析相の誘電体層中における分散状態(分布状態)を制御することができ、コンデンサの耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命を改善することが可能となる。
副成分の原料として使用するAlの酸化物の最大粒径が小さ過ぎると、粒子の凝集が発生してしまい、分散度が低下する傾向にあり、耐電圧および高温負荷寿命が悪化する傾向にある。一方、最大粒径が大き過ぎると、粒子自体の大きさが大きくなってしまうため、粒子を均一に分散させることが困難となり、耐電圧および高温負荷寿命が悪化する傾向にある。なお、本実施形態においては、Alの酸化物の最大粒径は、SEM観察などによって測定される“実際の粒子の粒径”のうち、最大の粒径のことを意味している。また、“実際の粒子の粒径”とは、たとえば、粒子中に凝集物がある場合においては、その凝集物自体の粒径ではなく、凝集物を構成する各粒子の粒径を意味する。
あるいは、本実施形態においては、上記誘電体層2中に副成分として含有されるAlの酸化物の原料として、50%相当径であるD50径と、100%相当径であるD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下、好ましくは20μm以下である粒状のAlの酸化物を使用する。そのため、Alの酸化物を含有する偏析相の誘電体層中における分散状態(分布状態)を制御することができ、コンデンサの耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命を改善することが可能となる。D50径とD100径との差(D100−D50)が大き過ぎると、粒度分布のバラツキが大きくなってしまい、粒子の分散が困難となり、耐電圧および高温負荷寿命が悪化する傾向にある。
なお、上記D50径およびD100径は、それぞれ体積基準累積50%径および体積基準累積100%径を意味し、通常、レーザー回折法などにより測定される。レーザー回折法は、一般に、粒子に光をあてることにより生じる回折や散乱を利用した測定方法であり、たとえば、粒子中に凝集物がある場合には、凝集物の直径が、粒子径として検出されてしまう。そのため、実際の粒子径(すなわち、凝集していない状態の粒子径)が小さい場合でも、粒子中に凝集物が多く存在している場合や凝集の度合いが高い場合には、D50径やD100径は実際の粒径と比較して、大きな値となってしまう。そして、それに伴い、D50径とD100径との差(D100−D50)も大きくなってしまい、この場合においては、耐電圧や高温負荷寿命が悪化してしまう傾向にある。
なお、本実施形態においては、原料として使用するAlの酸化物の上記D50径、D100径としては、特に限定されないが、D50径は0.3〜10.2μm程度とすることが好ましく、D100径は1.2〜77.4μm程度とすることが好ましい。
また、本実施形態においては、上記Alの酸化物の原料として、最大粒径が、上記範囲であり、かつ、D50径とD100径との差(D100−D50)が上記範囲である粒状のAlの酸化物を使用することが、特に好ましい。このようなAlの酸化物を使用することにより、特に本発明の作用効果を高めることができる。
有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。また、用いる有機溶剤も特に限定されず、印刷法やシート法など、利用する方法に応じて、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
また、誘電体層用ペーストを水系の塗料とする場合には、水溶性のバインダや分散剤などを水に溶解させた水系ビヒクルと、誘電体原料とを混練すればよい。水系ビヒクルに用いる水溶性バインダは特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂などを用いればよい。
内部電極層用ペーストは、上記した各種導電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に上記した導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。
外部電極用ペーストは、上記した内部電極層用ペーストと同様にして調製すればよい。
上記した各ペースト中の有機ビヒクルの含有量に特に制限はなく、通常の含有量、たとえば、バインダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とすればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、10重量%以下とすることが好ましい。
印刷法を用いる場合、誘電体層用ペーストおよび内部電極層用ペーストを、PET等の基板上に積層印刷し、所定形状に切断した後、基板から剥離してグリーンチップとする。
また、シート法を用いる場合、誘電体層用ペーストを用いてグリーンシートを形成し、この上に内部電極層用ペーストを印刷した後、これらを積層してグリーンチップとする。
焼成前に、グリーンチップに脱バインダ処理を施す。脱バインダ処理は、内部電極層ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定されればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、脱バインダ雰囲気中の酸素分圧を10−45 〜10Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると、脱バインダ効果が低下する。また酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
また、それ以外の脱バインダ条件としては、昇温速度を好ましくは5〜300℃/時間、より好ましくは10〜100℃/時間、保持温度を好ましくは180〜400℃、より好ましくは200〜350℃、温度保持時間を好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは2〜20時間とする。また、焼成雰囲気は、空気もしくは還元性雰囲気とすることが好ましく、還元性雰囲気における雰囲気ガスとしては、たとえばNとHとの混合ガスを加湿して用いることが好ましい。
グリーンチップ焼成時の雰囲気は、内部電極層用ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定されればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、焼成雰囲気中の酸素分圧は、10−7〜10−3Paとすることが好ましい。酸素分圧が上記範囲未満であると、内部電極層の導電材が異常焼結を起こし、途切れてしまうことがある。また、酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
また、焼成時の保持温度は、好ましくは1100〜1400℃、より好ましくは1200〜1300℃である。保持温度が上記範囲未満であると緻密化が不十分となり、前記範囲を超えると、内部電極層の異常焼結による電極の途切れや、内部電極層構成材料の拡散による容量温度特性の悪化、誘電体磁器組成物の還元が生じやすくなる。
これ以外の焼成条件としては、昇温速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間、温度保持時間を好ましくは0.5〜8時間、より好ましくは1〜3時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間とする。また、焼成雰囲気は還元性雰囲気とすることが好ましく、雰囲気ガスとしてはたとえば、NとHとの混合ガスを加湿して用いることが好ましい。
還元性雰囲気中で焼成した場合、コンデンサ素子本体にはアニールを施すことが好ましい。アニールは、誘電体層を再酸化するための処理であり、これによりIR寿命を著しく長くすることができるので、信頼性が向上する。
アニール雰囲気中の酸素分圧は、10−1〜10Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると誘電体層の再酸化が困難であり、前記範囲を超えると内部電極層が酸化する傾向にある。
アニールの際の保持温度は、1100℃以下、特に500〜1100℃とすることが好ましい。保持温度が上記範囲未満であると誘電体層の酸化が不十分となるので、IRが低く、また、高温負荷寿命が短くなりやすい。一方、保持温度が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化して容量が低下するだけでなく、内部電極層が誘電体素地と反応してしまい、容量温度特性の悪化、IRの低下、高温負荷寿命の低下が生じやすくなる。なお、アニールは昇温過程および降温過程だけから構成してもよい。すなわち、温度保持時間を零としてもよい。この場合、保持温度は最高温度と同義である。
これ以外のアニール条件としては、温度保持時間を好ましくは0〜20時間、より好ましくは2〜10時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは100〜300℃/時間とする。また、アニールの雰囲気ガスとしては、たとえば、加湿したNガス等を用いることが好ましい。
上記した脱バインダ処理、焼成およびアニールにおいて、Nガスや混合ガス等を加湿するには、例えばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は5〜75℃程度が好ましい。
脱バインダ処理、焼成およびアニールは、連続して行なっても、独立に行なってもよい。
上記のようにして得られたコンデンサ素子本体に、例えばバレル研磨やサンドブラストなどにより端面研磨を施し、外部電極用ペーストを印刷または転写して焼成し、外部電極4を形成する。外部電極用ペーストの焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程度とすることが好ましい。そして、必要に応じ、外部電極4表面に、めっき等により被覆層を形成する。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
本実施形態では、誘電体層2は、第6副成分であるAlの酸化物を、主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)含有している。しかも、このAlの酸化物は、偏析相を形成するとともに、Alの酸化物は、誘電体層2中におけるAlの分布のC.V.値が、好ましくは100以下となるように分散されている。そのため、積層セラミックコンデンサ1の耐電圧を高くすることができるとともに、高温負荷寿命を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、誘電体層2は、第6副成分であるAlの酸化物以外に、上記第1〜第5副成分を、含有している。そのため、静電容量の温度特性を向上させることができ、好ましくは、X8R特性を満足させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、本発明に係る電子部品として積層セラミックコンデンサを例示したが、本発明に係る電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限定されず、上記組成の誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有するものであれば何でも良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
まず、誘電体材料を作製するための出発原料として、平均粒径0.3μmの主成分原料(BaTiO)および以下に示す第1〜第6副成分原料を用意した。
MgO (第1副成分):1.0モル
(Ba0.6 Ca0.4 )SiO
(第2副成分):3.0モル
(第3副成分):0.1モル
(第4副成分):2.0モル
Yb (第4副成分):1.75モル
CaZrO(第5副成分):1.5モル
Al (第6副成分):4.0モル
上記第1〜第6副成分の添加量は、主成分であるBaTiO100モルに対するモル数である。
次に、これらの主成分および各副成分の原料を、ボールミルにより16時湿式混合し、乾燥させて誘電体原料とした。次いで、得られた乾燥後の誘電体原料100重量部と、アクリル樹脂4.8重量部と、酢酸エチル100重量部と、ミネラルスピリット6重量部と、トルエン4重量部とをボールミルで混合してペースト化し、誘電体層用ペーストを得た。
なお、本実施例においては、第6副成分の原料であるAlとして、表1に示すように、それぞれ最大粒径、D50径およびD100径の異なるAlを使用し、試料1〜7を作製した。Alの最大粒径は、各Al原料について、視野30μm×30μmにおける走査型電子顕微鏡(SEM)観察を10視野について、任意に行うことにより、粒子径の測定を行うことにより求めた。すなわち、上記視野内において、粒子径が最大であった粒子の粒子径を最大粒径とした。
また、AlのD50径およびD100径は、原料Alを水90gあたり0.1g秤量し、その後、ヘキサメチレン酸ジナトリウム5wt%水溶液を10g加え、ホモジナイザーで10分間撹拌した後、日機装テクニカ製 Microtorac HRAを用いて、体積基準累積50%径および体積基準累積100%径を測定することにより求めた。なお、本実施例において、各試料の原料として使用したAlは、SEM観察による実際の粒子の最大粒径とレーザー光回折により測定したD100径とが一致していないが、この原因としては、Al粒子中に凝集物が存在しているためであると考えられる。
次に、Ni粒子44.6重量部と、テルピネオール52重量部と、エチルセルロース3重量部と、ベンゾトリアゾール0.4重量部とを、3本ロールにより混練し、スラリー化して内部電極層用ペーストを得た。
これらのペーストを用い、以下のようにして、図1に示される積層型セラミックチップコンデンサ1を製造した。
まず、得られた誘電体層用ペーストを用いてPETフィルム上にグリーンシートを形成した。この上に内部電極用ペーストを印刷した後、PETフィルムからシートを剥離した。次いで、これらのグリーンシートと保護用グリーンシート(内部電極層用ペーストを印刷しないもの)とを積層、圧着して、グリーンチップを得た。
次いで、グリーンチップを所定サイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを下記条件にて行って、積層セラミック焼成体を得た。脱バインダ処理条件は、昇温速度:30℃/時間、保持温度:260℃、温度保持時間:8時間、雰囲気:空気中とした。焼成条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1240℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したN+H混合ガス(酸素分圧:10−2Pa)とした。アニール条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1000℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガス(酸素分圧:10−1Pa)とした。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を5〜75℃としたウエッターを用いた。
次いで、得られた積層セラミック焼成体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてIn−Gaを塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料1〜7を得た。
得られたコンデンサ試料のサイズは、3.2mm×1.6mm×0.6mmであり、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は4とし、1層あたりの誘電体層の厚み(層間厚み)は2.7μm、内部電極層の厚みは1.2μmとした。
なお、誘電体層の厚みの測定方法としては、まず、得られたコンデンサ試料を内部電極に垂直な面で切断し、その切断面についてのSEM写真を撮影した。次に、SEM写真上で、内部電極と垂直な線を引き、該内部電極と対峙する隣の内部電極との距離を測定した。これを20回行い、その測定値の平均を求め、これを誘電体層の厚みとした。
得られた各コンデンサ試料について、耐電圧、高温負荷寿命(平均寿命)および焼成後のAlのC.V.値を、それぞれ下記に示す方法により測定した。
耐電圧
耐電圧(単位は、V/μm)の測定は、各コンデンサ試料を直流定電流電源に接続し、コンデンサ試料の両電極間に作用する電圧を電圧計で測定すると共に、コンデンサ試料に流れる電流を、電流計にて読みとることにより求めた。具体的には、コンデンサ試料に流れる電流が100mAの時に、コンデンサ試料の電極間に作用する電圧を電圧計により読みとり、その値を耐電圧とした。耐電圧は高いほうが好ましい。結果を表1に示す。
平均寿命(高温負荷寿命)
コンデンサの試料に対し、200℃で8.0V/μmの直流電圧の印加状態に保持することにより、平均寿命(高温負荷寿命)を測定した。この平均寿命は、10個のコンデンサ試料について行い、平均寿命時間を測定することにより評価した。本実施例においては、印加開始から絶縁抵抗が一桁落ちるまでの時間を寿命と定義した。寿命時間は長いほど好ましく、本実施例においては、好ましくは10時間以上である。結果を表1に示す。
焼成後のAl のC.V.値
まず、得られたコンデンサ試料の誘電体層についてEPMA分析を行い、Al元素の元素マッピングの結果から、解析画面における各部位のAl元素のピーク強度を測定した。次いで、そのピーク強度から、誘電体層中におけるAl元素の分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xを求め、標準偏差σおよび平均検出強度xから、下記式(1)により焼成後のAlのC.V.値を算出した。C.V.値は、小さいほうが好ましく、本実施例においては、好ましくは100以下である。結果を表1に示す。
C.V.値=(検出強度の標準偏差σ/平均検出強度x)×100…(1)
Figure 2006066835
評価1
表1にAlの添加量、使用したAlの粒径、焼成温度、耐電圧、平均寿命(高温負荷寿命)およびAlのC.V.値を、図2(A)および図2(B)に実施例および参考例の試料の誘電体層の微細構造をEPMA分析して表されたAlの偏析状態を示す写真を示す。なお、図2(A)は、実施例の試料4の誘電体層の写真、図2(B)は、参考例の試料1の誘電体層の写真であり、それぞれ、視野30μm×30μmについての写真である。
表1より、Al原料として、最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にあり、D50径とD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下の範囲にあるAlを使用し、添加量を主成分100モルに対して、4.0モルとした実施例の試料2〜6は、いずれも耐電圧が100V/μm以上、平均寿命が10時間以上となり良好な結果であった。また、実施例の試料2〜6は、焼結後のAlのC.V.値が、いずれも100以下であり、焼結後の誘電体層におけるAlの分散度が高くなっていることが確認できた。
一方、Alの最大粒径が、それぞれ20.0μm、0.05μmであり、D50径とD100径との差(D100−D50)が、それぞれ157.3μm、121.29μmである参考例の試料1,7は、耐電圧が、それぞれ51V/μm、75V/μm、平均寿命が4.2時間、5.1時間となり、耐電圧および平均寿命に劣る結果となった。また、参考例の試料1,7は、焼結後のAlのC.V.値が、それぞれ123,102.1となり、焼結後の誘電体層におけるAlの分散度が低いことが確認できた。
さらに、図2(A)および図2(B)より明らかなように、実施例の試料4においては、Alを含有する偏析相の分散度が高くなっており、一方、参考例の試料1においては、Alを含有する偏析相は、その粒径が大きく、また、分散度も低く、その分布に偏りがあることが確認できる。
この結果より、耐電圧を高くするとともに、高温負荷寿命(平均寿命)を向上させるには、Al原料として、最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にあり、D50径とD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下であるAlを使用し、その含有量を本発明の範囲内とすることが好ましいことが確認できた。
また、参考例の試料7の結果より、Al原料のSEM観察による実際の粒子径が小さ過ぎる場合においては、凝集物が多くなり、また、凝集の度合いが高くなってしまい、耐電圧および平均寿命が悪化してしまうことが確認できた。
なお、本発明の実施例の試料2〜6について、静電容量の温度特性を測定したところ、−55〜+150℃における静電容量の変化率(ΔC)が±15%以内となり、EIA規格のX8R特性を満足する結果となった。
実施例2
副成分であるAlの添加量を、主成分100モルに対して、1.0モルとし、焼成時の保持温度を1260℃とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料11〜17を作製し、実施例1と同様にして耐電圧、高温負荷寿命およびAlのC.V.値の測定を行った。なお、本実施例の試料11〜17においては、Alは、実施例1の試料1〜7に使用したAlと、それぞれ同じものを使用した。
Figure 2006066835
評価2
表2にAlの添加量、使用したAlの粒径、焼成温度、耐電圧、平均寿命(高温負荷寿命)およびAlのC.V.値を示す。
表2より、Al原料として、最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にあり、D50径とD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下であるAlを使用し、添加量を主成分100モルに対して、1.0モルとした実施例の試料12〜16は、いずれも耐電圧が100V/μm以上、平均寿命が10時間以上となり良好な結果であった。また、実施例の試料12〜16は、焼結後のAlのC.V.値が、いずれも100以下であり、焼結後の誘電体層におけるAlの分散度が高くなっていることが確認できた。
一方、Alの最大粒径が、それぞれ20.0μm、0.05μmであり、D50径とD100径との差(D100−D50)が、それぞれ、157.3μm、121.29μmである参考例の試料11,17は、耐電圧が、それぞれ80V/μm、91V/μm、平均寿命が6.7時間、8.7時間となり、耐電圧および平均寿命に劣る結果となった。また、参考例の試料11,17は、焼結後のAlのC.V.値が、それぞれ123,103となり、焼結後の誘電体層におけるAlの分散度が低いことが確認できた。
この結果より、Alの添加量を、主成分100モルに対して、1.0モルとした本実施例においても、実施例1と同様な傾向となり、本発明においては、Alの添加量は、主成分100モルに対して、0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とすることが望ましいことが確認できた。
また、実施例1と同様に、本発明の実施例の試料12〜16について、静電容量の温度特性を測定したところ、−55〜+150℃における静電容量の変化率(ΔC)が±15%以内となり、EIA規格のX8R特性を満足する結果となった。
比較例1
副成分であるAlの添加量を、主成分100モルに対して、5.0モルとし、焼成時の保持温度を1220℃とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料21〜27を作製し、実施例1と同様にして耐電圧、高温負荷寿命およびAlのC.V.値の測定を行った。なお、本実施例の試料21〜27においては、Alは、実施例1の試料1〜7に使用したAlと、それぞれ同じものを使用した。
Figure 2006066835
評価3
表3にAlの添加量、使用したAlの粒径、焼成温度、耐電圧、平均寿命(高温負荷寿命)およびAlのC.V.値を示す。
表3より、Alの添加量を、主成分100モルに対して、5.0モルとした比較例の試料21〜27は、いずれの試料も平均寿命が10時間未満となり、平均寿命に劣る結果となった。しかも、試料21〜24,27は、耐電圧も100V/μm未満となり、平均寿命だけでなく、耐電圧にも劣る結果となった。また、比較例の試料21〜27は、焼結後のAlのC.V.値が、いずれも100を超え、焼結後の誘電体層におけるAlの分散度が低いことが確認できた。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 図2(A)は本発明の実施例に係る誘電体層の微細構造をEPMA分析して表されたAlの偏析状態を示す写真、図2(B)は参考例に係る誘電体層の微細構造をEPMA分析して表されたAlの偏析状態を示す写真である。
符号の説明
1… 積層セラミックコンデンサ
10… コンデンサ素子本体
2… 誘電体層
3… 内部電極層
4… 外部電極

Claims (8)

  1. 誘電体層を有するセラミック電子部品であって、
    前記誘電体層が、組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である主成分と、
    Alの酸化物を含む副成分とを含有し、
    前記Alの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)であることを特徴とするセラミック電子部品。
  2. 前記誘電体層が、偏析相を有し、前記偏析相には、Alの酸化物が含有されている請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記誘電体層中におけるAlの分布の検出強度の標準偏差σおよび平均検出強度xより、下記式(1)から算出されるAlの分布のC.V.値が、100以下である請求項1または2に記載のセラミック電子部品。
    C.V.値=(検出強度の標準偏差σ/平均検出強度x)×100…(1)
  4. 前記誘電体層は、
    MgO,CaO,BaOおよびSrOから選択される少なくとも1種を含む第1副成分と、
    酸化シリコンを主成分として含む第2副成分と、
    ,MoOおよびWOから選択される少なくとも1種を含む第3副成分と、
    Rの酸化物(ただし、RはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuから選択される少なくとも1種)を含む第4副成分と、をさらに含有し、
    前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
    第1副成分:0〜3.0モル(ただし、0は含まない)、
    第2副成分:2〜10モル、
    第3副成分:0.01〜0.5モル、
    第4副成分:0.5〜7モル(ただし、第4副成分のモル数は、R単独での比率である)
    である請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  5. 前記誘電体層は、CaZrOまたはCaO+ZrOを含む第5副成分を、さらに含有し、
    前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、5モル以下(ただし、0は含まない)である請求項4に記載のセラミック電子部品。
  6. −55〜+150℃における静電容量の変化率(ΔC)が±15%以内である請求項1〜5のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  7. 誘電体層を有するセラミック電子部品を製造する方法であって、
    前記誘電体層を形成することになる副成分の原料として、最大粒径が0.2〜5.1μmの範囲にある粒状のAlの化合物を使用し、
    前記Alの化合物の含有量を、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とするセラミック電子部品の製造方法。
  8. 誘電体層を有するセラミック電子部品を製造する方法であって、
    前記誘電体層を形成することになる副成分の原料として、50%相当径であるD50径と、100%相当径であるD100径との差(D100−D50)が、67.2μm以下である粒状のAlの化合物を使用し、
    前記Alの化合物の含有量を、前記主成分100モルに対して、Al換算で0〜4.0モル(ただし、0は含まない)とするセラミック電子部品の製造方法。
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