JP2006062949A - Si−C−O系コンポジット及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材 - Google Patents

Si−C−O系コンポジット及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材 Download PDF

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Abstract

【課題】よりサイクル性の高いリチウムイオン二次電池の負極の製造を可能とするSi−C−O系コンポジット及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材を提供する。
【解決手段】架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させて架橋物とし、これを不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させて無機化することにより得られるSi−C−O系コンポジット。このSi−C−O系コンポジットを用いた非水電解質二次電池用負極材。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用高容量負極活物質として有用とされる珪素系材料となり得るSi−C−O系コンポジット、その製造方法及び該粉末を用いた非水電解質二次電池用負極材に関する。
近年、携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、経済性と機器の小型化、軽量化の観点から、高エネルギー密度の二次電池が強く要望されている。従来、この種の二次電池の高容量化策として、例えば、負極材料にV,Si,B,Zr,Snなどの酸化物及びそれらの複合酸化物を用いる方法(特開平5−174818号公報:特許文献1、特開平6−60867号公報:特許文献2他)、溶融急冷した金属酸化物を負極材として適用する方法(特開平10−294112号公報:特許文献3)、負極材料に酸化珪素を用いる方法(特許第2997741号公報:特許文献4)、負極材料にSi22O及びGe22Oを用いる方法(特開平11−102705号公報:特許文献5)等が知られている。また、負極材に導電性を付与する目的として、SiOを黒鉛とメカニカルアロイング後、炭化処理する方法(特開2000−243396号公報:特許文献6)、Si粒子表面に化学蒸着法により炭素層を被覆する方法(特開2000−215887号公報:特許文献7)、酸化珪素粒子表面に化学蒸着法により炭素層を被覆する方法(特開2002−42806号公報:特許文献8)、更には、ポリイミド系バインダーを用いて成膜後焼結する負極の製造方法がある(特開2004−22433号公報:特許文献9)。
しかしながら、上記従来の方法では、充放電容量が上がり、エネルギー密度が高くなるものの、サイクル性が不十分であったり、充放電に伴う負極膜そのものの容積変化が大きく、また集電体からの剥離などの問題があり、市場の要求特性には未だ不十分であったりし、必ずしも満足でき得るものではなかった。このような背景より、サイクル性が高くかつエネルギー密度の高い負極活物質が望まれていた。
特に、特許第2997741号公報(特許文献4)では、酸化珪素をリチウムイオン二次電池負極材として用い、高容量の電極を得ているが、本発明者らがみる限りにおいては、未だ初回充放電時における不可逆容量が大きかったり、サイクル性が実用レベルに達していなかったりし、改良する余地がある。また、負極材に導電性を付与した技術についても、特開2000−243396号公報(特許文献6)では、固体と固体の融着であるため、均一な炭素皮膜が形成されず、導電性が不十分であるといった問題があるし、特開2000−215887号公報(特許文献7)の方法においては、均一な炭素皮膜の形成が可能となるものの、Siを負極材として用いているため、リチウムイオンの吸脱着時の膨張・収縮があまりにも大きすぎて、結果として実用に耐えられず、サイクル性が低下するためにこれを防止するべく充電量の制限を設けなくてはならず、特開2002−42806号公報(特許文献8)の方法においては、微細な珪素結晶の析出、炭素被覆の構造及び基材との融合が不十分であることより、サイクル性の向上は確認されるも、充放電のサイクル数を重ねると徐々に容量が低下し、一定回数後に急激に低下するという現象があり、二次電池用としてはまだ不十分であるといった問題があった。
特開平5−174818号公報 特開平6−60867号公報 特開平10−294112号公報 特許第2997741号公報 特開平11−102705号公報 特開2000−243396号公報 特開2000−215887号公報 特開2002−42806号公報 特開2004−22433号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、よりサイクル性の高いリチウムイオン二次電池の負極の製造を可能とするSi−C−O系コンポジット及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、容量的には珪素や酸化珪素には若干劣るが、酸化珪素、珪素などを主体とした材料と比較してサイクル性が高く、珪素系負極活物質での課題であった充放電時の体積変化の少ない非水電解質二次電池負極用の活剤として有効なSi−C−O系材料を見出した。
即ち、充放電容量の大きな電極材料の開発は極めて重要であり、各所で研究開発が行われている。このような中で、リチウムイオン二次電池負極活物質として珪素、酸化珪素(SiOx)、及び珪素系合金はその容量が大きいということで大きな関心を持たれているが、繰り返し充放電をしたときの劣化が大きい、即ちサイクル性に劣ること、また、特に酸化珪素では初期効率が低いことから、ごく一部のものを除き実用化には至っていないのが現状であった。このような観点より、このサイクル性及び初期効率の改善を目標に検討した結果、酸化珪素粉末に熱CVDにより炭素コートを施すことによって、従来のものと比較して格段にその性能が向上することを、更に、リチウムの吸蔵・放出に伴う体積変化を緩和した安定な構造について鋭意検討を行った結果、珪素又は珪素系合金の微粒子表面を不活性で強固な物質、例えばSi−C系、Si−C−O系、Si−N系コンポジットなどで被覆して造粒し、更にこの内部に空隙を有する構造とすることによって、リチウムイオン二次電池負極活物質としての上記問題を解決し、安定して大容量の充放電容量を有し、かつ充放電のサイクル性及び効率を大幅に向上させることができ得ることを見出した。
しかし、その反面、珪素系材料では用途によっては充放電容量が大きすぎるので、容量的には、現状のカーボン系の1.5〜3倍程度であればよく、よりサイクル性に優れる材料も期待されていた。
そこで、このようなことに基づいて、リチウムの吸蔵・放出に伴う体積変化を緩和した安定な構造について鋭意検討を行ったところ、付加反応などによって高度に架橋させたシラン及び/又はシロキサン化合物を、不活性気流下で加熱することによって得られる焼結物を粉砕して得られるSi−C−O系コンポジットが、酸化珪素系などと比較して、リチウムイオン電池負極材としての容量はやや劣るものの、長期安定性、初期効率においては、はるかに優れたものであることを見出した。また、未硬化状態のシラン及び/又はシロキサンに、現在、リチウムイオン二次電池負極用活物質として使用されているグラファイト系材料をあらかじめ添加した後、同様に硬化、焼結・粉砕することによって得られるSi−C−O系コンポジット材料は、更にグラファイト系材料以上の容量で、任意に容量をコントロールできるものであり、かつ、このものはサイクル性などの特性が向上することを見出した。この場合、グラファイト系粒子表面と焼結用樹脂との密着性を向上させるために、あらかじめその表面にシランカップリング剤などで疎水化処理を施すことも大きな効果があること、更にSi−C−O系コンポジット粒子を得たままの状態でも、多少導電性は有することがあるが、こうして製造されるSi−C−O系コンポジット粉に熱CVD処理などにより炭素コートを施すことによって、従来のものと比較して格段にその性能が向上することを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記のSi−C−O系コンポジット及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材を提供する。
〔1〕架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させて架橋物とし、これを不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させて無機化することにより得られるSi−C−O系コンポジット。
〔2〕上記反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物と共に、導電化材及び/又はリチウム吸蔵材としてグラファイト系粒子又はこれをシランカップリング剤、その(部分)加水分解物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤で表面処理したグラファイト系粒子を、シラン、シロキサン又はこれらの混合物とグラファイト系粒子との合計量に対して1〜80質量%添加してなる〔1〕記載のSi−C−O系コンポジット。
〔3〕反応性シラン及び/又はシロキサンが、下記一般式(1)〜(5)で表されるシラン又はシロキサンの1種又は2種以上である〔1〕又は〔2〕記載のSi−C−O系コンポジット。
(式中、R1〜R7は、独立して水素原子、水酸基、加水分解性基、又は1価炭化水素基を示す。また、m,n,kは0〜2,000であり、p,qは0〜10であるが、p,qは同時に0になることはない。)
〔4〕反応性シラン及び/又はシロキサンが、分子内にSiH基を2個以上有するシラン及び/又はシロキサンと、分子内に脂肪族不飽和基を2個以上有し、かつ、珪素原子10個あたりの脂肪族不飽和基が2個以上であるシロキサンとの組み合わせであって、ハイドロシリレーション触媒の存在下にハイドロシリレーション反応して架橋物を形成するものである〔3〕記載のSi−C−O系コンポジット。
〔5〕反応性シラン及び/又はシロキサンが、平均式CwxSiOyz(w,x,yは正数、zは0又は正数)で表され、架橋点が珪素原子4個に対して少なくとも1個以上あり、かつ(w−y)が0より大きなシラン又はシロキサンである〔1〕又は〔2〕記載のSi−C−O系コンポジット。
〔6〕粒子内の空隙率が1〜70体積%である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のSi−C−O系コンポジット。
〔7〕Si−C−O系コンポジット表面がカーボンで被覆されてなり、そのカーボン被覆量がカーボン被覆Si−C−O系コンポジット全体の1〜50質量%である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のSi−C−O系コンポジット。
〔8〕架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を原料とし、これを熱硬化又は触媒反応によって硬化させて架橋物とした後、更に不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させ、無機化することを特徴とするSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔9〕上記反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物と共に、導電化材及び/又はリチウム吸蔵材としてグラファイト系粒子又はこれをシランカップリング剤、その(部分)加水分解物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤で表面処理したグラファイト系粒子を、反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物とグラファイト系粒子との合計量に対して1〜80質量%添加する〔8〕記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔10〕硬化後及び/又は焼結後、0.1〜30μmの平均粒子径に再粉砕することを特徴とする〔8〕又は〔9〕記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔11〕反応性シラン及び/又はシロキサンが、下記一般式(1)〜(5)で表されるシラン又はシロキサンの1種又は2種以上である請求項〔8〕,〔9〕又は〔10〕記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
(式中、R1〜R7は、独立して水素原子、水酸基、加水分解性基、又は1価炭化水素基を示す。また、m,n,kは0〜2,000であり、p,qは0〜10であるが、p,qは同時に0になることはない。)
〔12〕反応性シラン及び/又はシロキサンが、分子内にSiH基を2個以上有するシラン及び/又はシロキサンと、分子内に脂肪族不飽和基を2個以上有し、かつ、珪素原子10個あたりの脂肪族不飽和基が2個以上であるシロキサンとの組み合わせであって、ハイドロシリレーション触媒の存在下にハイドロシリレーション反応して架橋物を形成するものである〔1〕記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔13〕反応性シラン又はシロキサンが、平均式CwxSiOyz(w,x,yは正数、zは0又は正数)で表され、架橋点が珪素原子4個に対して少なくとも1個以上あり、かつ(w−y)が0より大きなシラン又はシロキサンである〔8〕,〔9〕又は〔10〕記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔14〕Si−C−O系コンポジット粒子を更に有機物ガス及び/又は蒸気を含む雰囲気下700〜1,400℃で熱処理して上記粒子表面にカーボンを化学蒸着して、表面がカーボンにて被覆されたSi−C−O系コンポジットを得る〔8〕〜〔13〕のいずれかに記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
〔15〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のSi−C−O系コンポジットを用いた非水電解質二次電池用負極材。
〔16〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のSi−C−O系コンポジットと導電剤の混合物であって、混合物中の導電剤が5〜60質量%であり、かつ混合物中の全炭素量が20〜90質量%である混合物を用いた非水電解質二次電池用負極材。
本発明のSi−C−O系コンポジットは、まったく新規な材料であり、非水電解質二次電池用負極材として用いた場合、良好なサイクル性を与える。
本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質として、充放電容量が現在主流であるグラファイト系のものと比較して、その数倍の容量であることから期待されている反面、リチウムの吸脱に伴う大きな体積変化とこれによる繰り返しの充放電による電極膜の破壊などによる性能低下が大きなネックとなっている珪素系負極材のサイクル性及び効率を改善したSi−C−O系コンポジットを提供するものであり、本発明のSi−C−O系コンポジットは、結合が強固なSi−C結合による珪素のネットワークとリチウムの吸脱可能な珪素を有するもので、高度に架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させて高度な架橋物とし、これを不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させて無機化することにより得られるものである。また、粒子内部の導電性を高めるために、導電性炭素、グラファイトなどを添加してもよい。更に好ましくは、その粒子表面をその少なくとも一部がカーボンと融合した状態でカーボンがコーティング(融着)してなるものである。
なお、本発明において、「高度に架橋基を有する」とは、珪素原子10個に対して平均的に少なくとも1個、好ましくは2個以上、より好ましくは2.5個以上の架橋基、例えば、ハイドロシリレーション反応により架橋構造を形成し得るSiH基とアルケニル基、アルキニル基等の脂肪族不飽和基との組み合わせ、縮合反応により架橋構造を形成し得る珪素原子に結合した水酸基(シラノール基)及び/又はアルコキシ基等のオルガノオキシ基と珪素原子に結合したアルコキシ基、アシロキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基(イミノキシ基)等の加水分解性基との組み合わせ、ラジカル反応(典型的には有機過酸化物を用いた反応)により架橋構造を形成し得る珪素原子に結合したアルケニル基、紫外線などの光反応により架橋構造を形成し得る(メタ)アクリロキシ官能性基、あるいはメルカプト官能性基とアルケニル基との組み合わせなどを有することを意味し、「高度な架橋物」とは、上記高度な架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させた硬化物(架橋物)を意味する。
また、本発明において、融着とは、層状に整列したカーボン層と、内部のSi−C−O系コンポジットとの間に炭素と珪素が共存し、かつ、双方が界面部において融合している状態を示し、透過電子顕微鏡(図1参照)で観察することができる。
本発明のSi−C−O系コンポジットは、下記性状を有していることが好ましい。
i.リチウムイオン二次電池負極において、リチウムイオンを吸蔵・放出しうるゼロ価の珪素となりうる珪素原子と結合している酸素量が、炭化珪素微粉末中全酸素を測定する方法であるISO DIS 9286に準じた方法により1〜30質量%、好ましくは5〜25質量%であり、同じ方法による全炭素量が5〜80質量%、好ましくは15〜60質量%である。
ii.走査電子顕微鏡観察において、Si−C−O系コンポジット粒子内部の観察を行ったときに、空隙が観察される構造である。
ここで、本発明のSi−C−O系コンポジットの原料である有機珪素化合物(シラン、シロキサン)としては、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基等の脂肪族不飽和基、水酸基、水素原子(SiH基)、加水分解性基等の架橋性官能基を2個以上有するものであればよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、これは直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよく、具体的には、下記一般式(1),(2)で表される直鎖状のオルガノポリシロキサン、式(3)で表される分岐状のオルガノポリシロキサン、式(4)で表される環状のオルガノポリシロキサン、式(5)で表されるシランやシリコーンレジン等が例示される。
これらの有機珪素化合物は、室温(25℃)で液状であることが好ましいが、シリコーンレジン等で軟化点を有するものであれば固体であってもよい。また、有機珪素化合物を溶解させることができる有機溶剤や非反応性のシリコーンオイルで希釈して使用してもよい。有機溶剤としては、ヘキサン、トルエンやキシレン等が例示され、非反応性のシリコーンオイルとしてはジメチルポリシロキサンオイル等が例示される。
上記式中、R1〜R7は、独立して水素原子、水酸基、加水分解性基、又は1価炭化水素基を示す。この場合、加水分解性基としては、アルコキシ基、アルケニロキシ基、アシロキシ基等の炭素数1〜6のものが好ましい。また、1価炭化水素基としては、炭素数1〜12、特に1〜8のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ヘキシニル基等のアルキニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が例示される。
また、上記式において、m,n,kは0〜2,000、特に0〜1,000であり、p,qは0〜10であるが、p,qは同時に0になることはなく、p+qが3〜10であることが好ましい。
本発明における原料である架橋可能なシラン、シロキサンなどの有機珪素化合物は、一般的なシリコーン製造などで用いるものであれば特に限定されないが、通常、有機シロキサンポリマーのごとき有機珪素系高分子の鎖状ポリマーは、特に非酸化性気流中での加熱によって、その主鎖結合が容易に熱解裂を起こして低分子物(たとえば、環状の3〜6量体)に分解することにより揮散しやすくなってしまう。これに対して、たとえばハイドロシリレーション反応により形成される珪素−炭素結合は、熱に対して強いことから、このようなハイドロシリレーションによって高度に架橋した場合は低分子化が起こりにくく、起こったとしても高度に架橋しているので揮散しにくいものになる。これによって、焼成過程においても揮散することなく有効に無機物化することができることから、特に上記一般式(1)〜(5)で表されるシラン又はシロキサンにおいて、分子内にSiH基を好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上、更に好ましくは4〜2,000個有するシラン及び/又はシロキサンと、分子内にアルケニル基、アルキニル基といった脂肪族不飽和基を好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上、特に4〜50個有し、かつ、珪素原子10個あたりの脂肪族不飽和基が2個以上、特に2.5〜10個であるシロキサンとを使用し、白金、白金化合物等の公知のハイドロシリレーション触媒の存在下に、ハイドロシリレーション反応して架橋物を形成する付加反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いることが好ましい。
この場合、脂肪族不飽和基に対するSiH基の割合がモル比で0.8〜2、特に0.9〜1.2となるように反応させることが好ましい。なお、ハイドロシリレーション触媒の添加量は触媒量であり、通常白金質量換算で5〜1,000ppm、特に10〜200ppm程度であることが好ましい。反応温度(硬化温度)は室温(25℃)〜300℃、特に60〜200℃が好ましく、反応時間(硬化時間)は、通常5分〜1時間程度である。
また、分子内に水酸基やアルコキシ基、アシロキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基(イミノキシ基)等の加水分解性基を有し、触媒反応又は無触媒反応によって縮合し、高度に架橋することが可能なシリコーンレジンを使用することも好ましい。この場合、触媒としては、縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物で公知な縮合触媒、例えばジアルキルスズジ有機酸などの有機スズ化合物が使用できる。
更に、本発明で原料として用いる有機珪素化合物(シラン、シロキサン又はこれらの混合物)としては、下記平均組成式
wxSiOyz
(式中、w,x,yは正数、zは0又は正数であり、w−y>0である。)
で示され、架橋点が珪素原子4個に対して少なくとも1個有し、かつ(w−y)が0より大きいものが好ましい。また、Nは珪素と直接結合又は炭素などを介して間接的に結合していてもよい。
本発明のSi−C−O系コンポジットには、導電化材及び/又はリチウム吸蔵材としてカーボン系材料を上記有機珪素化合物と共に添加することができる。ここで、添加するカーボン系材料の特性については特に限定されないが、リチウムイオン二次電池負極材として使用されている球状又は鱗片状のグラファイト系粒子が好ましい。
カーボン系材料の添加量は、原料となり得る有機珪素化合物又はその混合物とカーボン系材料の合計量に対して1〜80質量%、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは5〜70質量%、更に好ましくは10〜50質量%であることが望ましい。1質量%未満では導電性が十分発現しない場合があり、80質量%を超えると容量の低下を招く場合がある。なお、本発明のSi−C−O系コンポジットを用いた非水電解質二次電池用負極材の容量は、グラファイト単独の容量と、Si−C−O系コンポジットの容量との混合比で決まるので、容量の小さなグラファイト系材料の添加量が増えると、容量が低下することになる。
更に、グラファイト系粒子を添加する場合、グラファイト系粒子と、Si−C−O系コンポジット間の密着性を改良するために、あらかじめ該粒子表面を下記式(6)〜(8)で表されるシランカップリング剤、その(部分)加水分解縮合物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤などで処理することは有効である。なお、(部分)加水分解縮合物とは、加水分解縮合物又は部分加水分解縮合物であることを意味する。
8 (4-a)Si(Y)a …(6)
8 bSi(Z)(4-b)/2 …(7)
(但し、R8は1価の有機基、Yは1価の加水分解性基又は水酸基、Zは2価の加水分解性基、aは1〜4の整数、bは0.8〜3、好ましくは1〜3の正数である。)
9 c(R10O)dSiO(4-c-d)/2 …(8)
(但し、R9は水素原子又は炭素数が1〜10の置換もしくは非置換の1価炭化水素基、R10は水素原子又は炭素数が1〜6の置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、c,dはそれぞれ0≦c≦2.5、0.01≦d≦3、0.5≦c+d≦3を満足する0又は正数である。)
ここで、R8としては、炭素数1〜12、特に1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基などの非置換1価炭化水素基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子(塩素、フッ素、臭素原子等)、シアノ基、オキシエチレン基等のオキシアルキレン基、ポリオキシエチレン基等のポリオキシアルキレン基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリロキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、エポキシ基などの官能基で置換した置換1価炭化水素基、これら非置換又は置換1価炭化水素基において、酸素原子、NH基、NCH3基、NC65基、C65NH−基、H2NCH2CH2NH−基などが介在した基を挙げることができる。
8の具体例としては、CH3−、CH3CH2−、CH3CH2CH2−などのアルキル基、CH2=CH−、CH2=CHCH2−、CH2=C(CH3)−などのアルケニル基、C65−などのアリール基、ClCH2−、ClCH2CH2CH2−、CF3CH2CH2−、CNCH2CH2−、CH3−(CH2CH2O)s−CH2CH2CH2−(sは1〜3の整数)、CH2(O)CHCH2OCH2CH2CH2−(但し、CH2(O)CHCH2はグリシジル基を示す)、CH2=CHCOOCH2−、
HSCH2CH2CH2−、NH2CH2CH2CH2−、NH2CH2CH2NHCH2CH2CH2−、NH2CONHCH2CH2CH2−などが挙げられる。好ましいR8としては、γ−グリシジルオキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、γ−アミノプロピル基、γ−シアノプロピル基、γ−アクリルオキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−ウレイドプロピル基などである。
Yの1価の加水分解性基としては、−OCH3、−OCH2CH3などのアルコキシ基、−NH2、−NH−、−N=、−N(CH32などのアミノ基、−Cl、−ON=C(CH3)CH2CH3などのオキシミノ基、−ON(CH32などのアミノオキシ基、−OCOCH3などのカルボキシル基、−OC(CH3)=CH2などのアルケニルオキシ基、−CH(CH3)−COOCH3、−C(CH32−COOCH3などが挙げられる。これらはすべて同一の基であっても異なる基であってもよい。好ましいYとしては、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、イソプロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ基である。また2価の加水分解性基であるZとしては、イミド残基(−NH−)、非置換又は置換のアセトアミド残基、ウレア残基、カーバメート残基、サルファメート残基などである。
aは1〜4の整数、好ましくは3又は4であり、bは0.8〜3、好ましくは1〜3の正数である。
また、R9の1価炭化水素基としては、R1〜R7で例示した炭素数1〜10の1価炭化水素基と同様のものが例示され、R10の1価炭化水素基としては、R1〜R7で例示した炭素数1〜6の1価炭化水素基と同様のものが例示される。
また、c,dはそれぞれ0≦c≦2.5、0.01≦d≦3、0.5≦c+d≦3を満足する0又は正数であり、好ましくは1≦c≦2、1≦d≦2、2≦c+d≦3を満足する数である。
シランカップリング剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−シアノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。シランカップリング剤は単独でもよいし、2種類以上を混合してもよい。又はその加水分解縮合物及び/又はその部分加水分解縮合物であってもよい。
また、一般式(7)のシリル化剤の具体例としては、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、テトラビニルジメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザン等のオルガノシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)カーバメート、N,O−ビス(トリメチルシリル)サルファメート、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフロロアセトアミド、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア等が挙げられるが、特にジビニルテトラメチルジシラザンが好適である。
なお、上記表面処理剤の使用量は、グラファイト系粒子の質量に対し、通常、0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%、より好ましくは1〜3質量%とすることができる。
また、本発明のSi−C−O系コンポジットは、その表面がカーボンで被覆されていてもよい。ここで、本発明におけるSi−C−O系コンポジット粉末の被覆(蒸着)炭素量は、上記Si−C−O系コンポジット粉末(即ち、熱化学蒸着処理により表面が導電性皮膜で覆われたSi−C−O系コンポジット粉末)中、1〜50質量%が好ましく、特に5〜30質量%が好ましく、更に5〜20質量%が好ましい。被覆(蒸着)炭素量が1質量%未満では、当該Si−C−O系コンポジット粉末を単独で負極活物質として用いた場合、負極膜の導電性が少なく、カーボンコートの意味がなく、50質量%を超えると、炭素の割合が多くなりすぎ、負極容量が減少してしまい、効果が減少してしまう場合がある。
更に、Si−C−O系コンポジット粒子中の空隙率は、1〜70体積%、特に10〜50体積%であることが好ましい。空隙率が1体積%未満であると充放電に伴う体積変化による粒子の破壊が増大する場合があり、70体積%を超えると容量が低下したり、電解液もれ現象を招く場合がある。この場合、空隙率は、比重により測定した値である。
また、Si−C−O系コンポジット粒子の平均粒子径は、0.5〜50μm、特に5〜20μmであることがリチウムイオン二次電池負極材として用いた場合、負極膜としての成膜性及びサイクル性向上の点から好ましい。この場合、平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における重量平均値D50(即ち、累積重量が50%となるときの粒子径又はメジアン径)として測定した値である。
次に、本発明におけるSi−C−O系コンポジット粒子の製造方法について説明する。
本発明のSi−C−O系コンポジット粒子は、上記架橋基を有する反応性有機珪素化合物又はその混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させ、この硬化物を不活性気流中700〜1,400℃、好ましくは800〜1,300℃、より好ましくは900〜1,200℃の温度範囲で焼結させて無機化したものであれば、その製造方法は特に限定されるものではないが、例えば下記I〜IVの方法を好適に採用することができる。
I:平均粒子径が1〜20μm、特に3〜10μmに分級されたグラファイト系粒子の表面を、上述したシランカップリング剤、その(部分)加水分解縮合物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤などであらかじめ処理したものを有機珪素化合物又はその2種以上の混合物に配合することにより、グラファイト系粒子と有機珪素化合物又はその混合物間の密着性を増すことによって、サイクル性を改善することができる。
II:上述した有機珪素化合物又はその混合物、特に白金触媒、ビニルシロキサン、水素シロキサンからなる付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物、必要に応じて上記Iの方法で得られたグラファイトを添加し、よく混合後、300℃以下、特に60〜200℃の温度でプレキュアする。この場合、必要に応じて有機溶剤を添加してよく均一になるようにする。
この段階で、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは1〜20μmの粒度に粉砕しておくと、以後の粉砕・分級が容易になる。なお、粉砕方法は特に問わないが、ここでの粉砕では、静電気を帯びやすいので、分散媒中での粉砕が好適である。好ましい分散媒としては、ヘキサン、トルエン、メタノール、メチルイソブチルケトン、ジブチルエーテル、酢酸イソブチルなどの有機溶媒が好ましいが、特に限定はされない。
III:その後、不活性雰囲気下で700〜1,400℃、好ましくは800〜1,300℃、より好ましくは900〜1,200℃の温度域で熱処理することにより、内部に空隙を有するSi−C−O系コンポジット(好ましくはグラファイトを添加したSi−C−O(C)系コンポジットを意味する。)が得られる(この実際のSi−C−O(C)のBSE観察例を図2に示す。グラファイトの存在と、コンポジット層が粗(ポーラス)になっている様子が観察される。)。この後、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは1〜20μmの粒度に再粉砕、分級してSi−C−O系コンポジット粒子を得るが、粉砕方法は特に問わない。なお、プレキュア時の雰囲気は特に制限されない。また、不活性ガス雰囲気は、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等とすることができる。
IV:IIIによって得たSi−C−O系コンポジット粒子を、少なくとも有機物ガス及び/又は蒸気を含む雰囲気下、700〜1,400℃、好ましくは800〜1,300℃、より好ましくは900〜1,200℃の温度域で熱処理して表面を化学蒸着する方法。
上記Iの方法において、表面処理は通常の表面処理方法を適用することができる。
上記IIの方法に関し、白金触媒などのハイドロシリレーション触媒を含む反応性のビニルシロキサンと水素シロキサン混合物と、必要によりグラファイト系粒子を混合したのち、300℃以下の温度でプレキュアをせずに、高温の焼成温度まで温度を上昇させた場合、低分子シロキサン、シロキサンのクラッキングなどが先行して、ロス分が多くなってしまう。
上記IIIの方法に関し、700℃より低い温度の場合、硬化シロキサンの無機化が不十分となり、初期効率やサイクル性の低下を招く。1,400℃より高温すぎる場合は、リチウムイオン二次電池負極材として不活性な炭化珪素SiC化が進み、電池特性的な問題が発生する。
上記IVの方法に関し、好ましくは熱CVD(800℃以上での化学蒸着処理)を施すことによりカーボン膜を作製するが、1,400℃よりも高温でCVDを行うと、上記同様に炭化珪素化が進む場合がある。なお、熱CVDの時間は、カーボン量との関係で適宜設定される。この処理において粒子が凝集する場合があるが、この凝集物をボールミル等で解砕する。また、場合によっては、再度同様に熱CVDを繰り返し行う。
ここで、本発明における有機物ガスを発生する原料として用いられる有機物としては、特に非酸化性雰囲気下において、上記熱処理温度で熱分解して炭素(黒鉛)を生成し得るものが選択され、例えば、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、ブタン、ブテン、ペンタン、イソブタン、ヘキサン等の炭化水素の単独もしくは混合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、ジフェニルメタン、ナフタレン、フェノール、クレゾール、ニトロベンゼン、クロルベンゼン、インデン、クマロン、ピリジン、アントラセン、フェナントレン等の1環乃至3環の芳香族炭化水素もしくはこれらの混合物が挙げられる。また、タール蒸留工程で得られるガス軽油、クレオソート油、アントラセン油、ナフサ分解タール油も単独もしくは混合物として用いることができる。
なお、上記熱CVD(熱化学蒸着処理)は、非酸化性雰囲気において、加熱機構を有する反応装置を用いればよく、特に限定されず、連続法、回分法での処理が可能で、具体的には流動層反応炉、回転炉、竪型移動層反応炉、トンネル炉、バッチ炉、ロータリーキルン等をその目的に応じて適宜選択することができる。この場合、(処理)ガスとしては、上記有機物ガス単独あるいは有機物ガスとAr、He、H2、N2等の非酸化性ガスの混合ガスを用いることができる。
本発明で得られたSi−C−O系コンポジット粉末は、これを負極材(負極活物質)として用いることにより、高容量でかつサイクル特性の優れた非水電解質二次電池、特に、リチウムイオン二次電池を製造することができる。
なお、上記Si−C−O系コンポジット粉末を用いて負極を作製する場合、Si−C−O系コンポジット粉末に黒鉛等の導電剤を添加することができる。この場合においても導電剤の種類は特に限定されず、構成された電池において、分解や変質を起こさない電子伝導性の材料であればよく、具体的には、Al,Ti,Fe,Ni,Cu,Zn,Ag,Sn,Si等の金属粉末や金属繊維、又は天然黒鉛、人造黒鉛、各種のコークス粉末、メソフェーズ炭素、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、各種の樹脂焼成体等の黒鉛を用いることができる。
ここで、導電剤は、グラファイト系材料を添加したもの及び/又は熱CVDによってカーボンコートしたものにおいては、必ずしも必要としないが、無添加・未処理のものでは、導電剤の添加量はSi−C−O系コンポジット粉末を含む負極材混合物中5〜60質量%が好ましく、特に10〜50質量%、とりわけ20〜40質量%が好ましい。5質量%未満だと電極膜の導電性が不十分である場合があり、60質量%を超えると充放電容量が小さくなる場合がある。
また、この場合、Si−C−O系コンポジット粉末を含む負極材混合物中の全炭素量は、20〜90質量%、特に25〜50質量%であることが好ましい。20質量%未満では導電性に劣ったり、体積変化に伴い粒子の破壊が増大する場合があり、90質量%を超えると容量が低くなる場合がある。
得られたリチウムイオン二次電池は、上記負極活物質を用いる点に特徴を有し、その他の正極、負極、電解質、セパレーターなどの材料及び電池形状などは限定されない。例えば、正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、V26、MnO2、TiS2、MoS2などの遷移金属の酸化物及びカルコゲン化合物などが用いられる。電解質としては、例えば、過塩素酸リチウムなどのリチウム塩を含む非水溶液が用いられ、非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、2−メチルテトラヒドロフランなどの単体又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、それ以外の種々の非水系電解質や固体電解質も使用できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、下記例で部及び%はそれぞれ質量部と質量%を示し、grはグラムを示す。また、下記例において、平均粒子径はレーザー光回折法による粒度分布測定における累積重量平均値D50(又はメジアン径)として測定した値である。
[実施例1]
テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン〔信越化学工業(株)製、LS−8670〕120gr、メチル水素シロキサン〔信越化学工業(株)製、KF−99〕80grからなる硬化性シロキサン混合物に塩化白金酸触媒〔塩化白金酸1%溶液〕0.1grを添加して、よく混合した。その後、60℃で一昼夜プレキュアした。塊状のまま、ガラス容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、200℃×2時間加熱して、完全に硬化させた。この硬化物を粗砕したのち、ヘキサンを分散媒としてボールミルにより、平均粒子径10μmになるように微粉砕した。その後、蓋付のアルミナ製容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、1,000℃×3時間という温度条件で焼成を行った。十分冷却後、クリアランスを20μmに設定した粉砕機(マスコロイダー)で粉砕し、平均粒子径約10μmのSi−C−O系コンポジット粉末を得た。このもののISO DIS 9286に準じた方法による分析値を表1に示した。
[電池評価]
リチウムイオン二次電池負極活物質としての評価はすべての実施例1〜3、比較例1〜3ともに同一で、以下の方法・手順にて行った。まず、得られたSi−C−O系コンポジット48部に対して人造黒鉛(平均粒子径D50=5μm)42部を加え、混合物を作製した。この混合物にポリフッ化ビニリデンを10%加え、更にN−メチルピロリドンを約100部加え、スラリーとし、このスラリーを厚さ20μmの銅箔に塗布し、120℃で1時間乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成形し、最終的には2cm2に打ち抜き、負極とした。
ここで、得られた負極の充放電特性を評価するために、対極にリチウム箔を使用し、非水電解質として六フッ化リンリチウムをエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの1/1(体積比)混合液に1モル/Lの濃度で溶解した非水電解質溶液を用い、セパレーターに厚さ30μmのポリエチレン製微多孔質フィルムを用いた評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したリチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置((株)ナガノ製)を用いて、テストセルの電圧が0Vに達するまで3mAの定電流で充電を行い、0Vに達した後は、セル電圧を0Vに保つように電流を減少させて充電を行った。そして、電流値が100μAを下回った時点で充電を終了した。放電は3mAの定電流で行い、セル電圧が2.0Vを上回った時点で放電を終了し、放電容量を求めた。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の初期効率測定及び充放電試験30,50回を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
平均粒子径6μmの球状人造黒鉛(大阪ガスケミカル(株)製、MCMB6−28)60grに、ジビニルテトラメチルジシラザンを2gr添加し、ポリエチレン製袋中で100℃、3時間加熱処理した。その後、乾燥機中で100℃、1時間加熱して脱アンモニアを行った。こうして得られた粉末に、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン〔信越化学工業(株)製、LS−8670〕84gr、メチル水素シロキサン〔信越化学工業(株)製、KF−99〕56gr及び塩化白金酸触媒〔塩化白金酸1%溶液〕0.2grからなる硬化性シロキサン混合物を添加し、更にヘキサンを50ml添加して、パテ状の状態でよく混合した。その後、60℃で脱溶剤・プレキュアし、更に200℃×1時間空気中でキュアした。
こうして得られた塊状のものを粗砕したのち、ヘキサンを分散媒としてボールミルにより、平均粒子径15μmになるように微粉砕した。脱溶剤後、蓋付のアルミナ製容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、1,000℃×3時間という温度条件で焼成を行った。十分冷却後、クリアランスを20μmに設定した粉砕機(マスコロイダー)で粉砕し、平均粒子径約15μmのSi−C−O系コンポジット粉末を得た。
こうして得られたSi−C−O系コンポジット粉末のリチウムイオン二次電池負極活物質としての評価を、実施例1と全く同じ条件で行った。その結果を分析値とともに表1に示す。
[実施例3]
実施例1で得たSi−C−O系コンポジット粉末を、縦型管状炉(内径約50mmφ)を用いて、メタン−アルゴン混合ガス通気下で1,200℃、3時間の条件で熱CVDを行った。こうして得られた黒色塊状物をらいかい機で解砕した。得られたCVD処理Si−C−O系コンポジット粉末の表面コート炭素量は14%、平均粒子径は13μmであった。
以降、実施例1とまったく同様に、リチウムイオン二次電池負極活物質としての評価を行った。この結果を分析値とともに表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様に、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン〔信越化学工業(株)製、LS−8670〕120gr、メチル水素シロキサン〔信越化学工業(株)製、KF−99〕80grからなる硬化性シロキサン混合物に塩化白金酸触媒〔塩化白金酸1%溶液〕0.1grを添加して、よく混合した。その後、60℃で一昼夜プレキュアした。塊状のまま、ガラス容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、200℃×2時間加熱して、完全に硬化させた。この硬化物を粗砕したのち、ヘキサンを分散媒としてボールミルにより、平均粒子径10μmになるように微粉砕した。その後、蓋付のアルミナ製容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、500℃×3時間という温度条件で加熱処理を行った。十分冷却後、クリアランスを20μmに設定した粉砕機(マスコロイダー)で粉砕し、平均粒子径約10μmのSi−C−O系粉末を得た。このものの分析値を表1に示した。また、こうして得られた微粉末のリチウムイオン二次電池負極活物質としての評価を、実施例1と全く同じ条件で行った。その結果を表1に示す
[比較例2]
実施例1、比較例1と同様に、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン〔信越化学工業(株)製、LS−8670〕120gr、メチル水素シロキサン〔信越化学工業(株)製、KF−99〕80grからなる硬化性シロキサン混合物に塩化白金酸触媒〔塩化白金酸1%溶液〕0.1grを添加して、よく混合した。その後、60℃で一昼夜プレキュアした。塊状のまま、ガラス容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、200℃×2時間加熱して、完全に硬化させた。この硬化物を粗砕したのち、ヘキサンを分散媒としてボールミルにより、平均粒子径10μmになるように微粉砕した。その後、蓋付のアルミナ製容器に入れて、雰囲気コントロール可能な温度プログラム付マッフル炉で窒素雰囲気下にて、1,600℃×3時間という温度条件で加熱処理を行った。十分冷却後、クリアランスを20μmに設定した粉砕機(マスコロイダー)で粉砕し、平均粒子径約10μmのSi−C系粉末を得た。このものの分析値を表1に示したが、完全に炭化珪素SiC化したものであった。こうして得られた微粉末のリチウムイオン二次電池負極活物質としての評価を、実施例1と全く同じ条件で行った。その結果を表1に示す
[比較例3]
ブロック状又はフレーク状の酸化珪素をヘキサンを分散媒としてボールミルで粉砕し、得られた懸濁物をろ過し、窒素雰囲気下で脱溶剤後、平均粒子径が約10μmの粉末を得た。この酸化珪素粉について、リチウムイオン二次電池負極活物質としての評価を、実施例1と全く同じ条件で行った。その結果を表1に示す。
*1:珪素系活物質あたりの容量。電池試験において導電性付与のために添加した黒鉛分は除いた数字。
実施例1はSi−C−O系コンポジット粒子。
実施例2はグラファイト添加Si−C−O系コンポジット粒子。
実施例3はCVDによるカーボンコートを施したSi−C−O系コンポジット粒子。
比較例1は熱処理温度の低いもので、無機化が不十分のもの。
比較例2は高温(1,600℃)での焼結により、SiC化したもの。
比較例3は酸化珪素そのもの。
CVDによる炭素層と母材との融合状態を示す透過電子顕微鏡写真である。 グラファイト粒子を添加したSi−C−O(C)系コンポジットの断面写真(BSE像)である。

Claims (16)

  1. 架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を熱硬化又は触媒反応によって硬化させて架橋物とし、これを不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させて無機化することにより得られるSi−C−O系コンポジット。
  2. 上記反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物と共に、導電化材及び/又はリチウム吸蔵材としてグラファイト系粒子又はこれをシランカップリング剤、その(部分)加水分解物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤で表面処理したグラファイト系粒子を、シラン、シロキサン又はこれらの混合物とグラファイト系粒子との合計量に対して1〜80質量%添加してなる請求項1記載のSi−C−O系コンポジット。
  3. 反応性シラン及び/又はシロキサンが、下記一般式(1)〜(5)で表されるシラン又はシロキサンの1種又は2種以上である請求項1又は2記載のSi−C−O系コンポジット。
    (式中、R1〜R7は、独立して水素原子、水酸基、加水分解性基、又は1価炭化水素基を示す。また、m,n,kは0〜2,000であり、p,qは0〜10であるが、p,qは同時に0になることはない。)
  4. 反応性シラン及び/又はシロキサンが、分子内にSiH基を2個以上有するシラン及び/又はシロキサンと、分子内に脂肪族不飽和基を2個以上有し、かつ、珪素原子10個あたりの脂肪族不飽和基が2個以上であるシロキサンとの組み合わせであって、ハイドロシリレーション触媒の存在下にハイドロシリレーション反応して架橋物を形成するものである請求項3記載のSi−C−O系コンポジット。
  5. 反応性シラン及び/又はシロキサンが、平均式CwxSiOyz(w,x,yは正数、zは0又は正数)で表され、架橋点が珪素原子4個に対して少なくとも1個以上あり、かつ(w−y)が0より大きなシラン又はシロキサンである請求項1又は2記載のSi−C−O系コンポジット。
  6. 粒子内の空隙率が1〜70体積%である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のSi−C−O系コンポジット。
  7. Si−C−O系コンポジット表面がカーボンで被覆されてなり、そのカーボン被覆量がカーボン被覆Si−C−O系コンポジット全体の1〜50質量%である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のSi−C−O系コンポジット。
  8. 架橋基を有する反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物を原料とし、これを熱硬化又は触媒反応によって硬化させて架橋物とした後、更に不活性気流中700〜1,400℃の温度範囲で焼結させ、無機化することを特徴とするSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  9. 上記反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物と共に、導電化材及び/又はリチウム吸蔵材としてグラファイト系粒子又はこれをシランカップリング剤、その(部分)加水分解物、シリル化剤、シリコーンレジンから選ばれる1種又は2種以上の有機珪素系表面処理剤で表面処理したグラファイト系粒子を、反応性シラン、シロキサン又はこれらの混合物とグラファイト系粒子との合計量に対して1〜80質量%添加する請求項8記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  10. 硬化後及び/又は焼結後、0.1〜30μmの平均粒子径に再粉砕することを特徴とする請求項8又は9記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  11. 反応性シラン及び/又はシロキサンが、下記一般式(1)〜(5)で表されるシラン又はシロキサンの1種又は2種以上である請求項8,9又は10記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
    (式中、R1〜R7は、独立して水素原子、水酸基、加水分解性基、又は1価炭化水素基を示す。また、m,n,kは0〜2,000であり、p,qは0〜10であるが、p,qは同時に0になることはない。)
  12. 反応性シラン及び/又はシロキサンが、分子内にSiH基を2個以上有するシラン及び/又はシロキサンと、分子内に脂肪族不飽和基を2個以上有し、かつ、珪素原子10個あたりの脂肪族不飽和基が2個以上であるシロキサンとの組み合わせであって、ハイドロシリレーション触媒の存在下にハイドロシリレーション反応して架橋物を形成するものである請求項11記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  13. 反応性シラン又はシロキサンが、平均式CwxSiOyz(w,x,yは正数、zは0又は正数)で表され、架橋点が珪素原子4個に対して少なくとも1個以上あり、かつ(w−y)が0より大きなシラン又はシロキサンである請求項8,9又は10記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  14. Si−C−O系コンポジット粒子を更に有機物ガス及び/又は蒸気を含む雰囲気下700〜1,400℃で熱処理して上記粒子表面にカーボンを化学蒸着して、表面がカーボンにて被覆されたSi−C−O系コンポジットを得る請求項8乃至13のいずれか1項に記載のSi−C−O系コンポジットの製造方法。
  15. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のSi−C−O系コンポジットを用いた非水電解質二次電池用負極材。
  16. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のSi−C−O系コンポジットと導電剤の混合物であって、混合物中の導電剤が5〜60質量%であり、かつ混合物中の全炭素量が20〜90質量%である混合物を用いた非水電解質二次電池用負極材。
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