JP2006053137A - 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 - Google Patents

回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高さのバラツキを吸収し、微細ピッチであっても絶縁性を確保する。
【解決手段】 中継ピンユニット31に中間保持板36を設けて、第1の絶縁板34と中間保持板36との間に配置された第1の支持ピン33の中間保持板に対する第1の当接支持位置38Aと、第2の絶縁板35と中間保持板36との間に配置された第2の支持ピン37の中間保持板36に対する第2の当接支持位置38Bとを、中間保持板36の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置した。また、ピッチ変換用基板23の被検査回路基板側に、基板を貫通する複数の剛性導体電極が該基板の厚み方向へ移動可能に保持された中継基板29を配置するとともに、その両面側に薄い分散型異方導電性シート22,22を配置し、ピッチ変換用基板23と被検査回路基板1との電気的接続を分散型異方導電性シート22,22を介して中継基板29で中継するようにした。
【選択図】 図33

Description

本発明は、電気検査を行う検査対象である回路基板(以下、「被検査回路基板」という。)を、一対の第1の検査治具と第2の検査治具で両面から挟圧することにより、被検査回路基板の両面に形成された電極をテスターに電気的に接続された状態として、被検査回路基板の電気的特性を検査する回路基板の検査装置および回路基板の検査方法に関する。
集積回路などを実装するためのプリント回路基板は、集積回路などを実装する前に、回路基板の配線パターンが所定の性能を有することを確認するために電気的特性が検査される。
この電気検査では、例えば、回路基板の搬送機構を備えた検査用テスターに検査ヘッドを組み込み、検査ヘッド部分を交換することにより異なる回路基板の検査を行っている。
例えば、特許文献1(特開平6−94768号公報)に開示されているように、被検査回路基板の被検査電極に接して電気的に導通する金属の検査ピンを基板に植設した構造の検査治具を用いる方法が提案されている。
また、特許文献2(特開平5−159821号公報)に開示されているように、導電ピンを有する検査ヘッドと、オフグリットアダプターと呼ばれるピッチ変換用の回路基板と、異方導電性シートとを組み合わせた検査治具を用いる方法が知られている。
しかしながら、特許文献1(特開平6−94768号公報)のように、金属検査ピンを直接に被検査回路基板の被検査電極に接触させる検査治具を用いる方法では、金属からなる導電ピンとの接触により被検査回路基板の電極が損傷する可能性がある。
特に、近年では回路基板における回路の微細化、高密度化が進み、このようなプリント回路基板を検査する場合、多数の導電ピンを被検査回路基板の被検査電極に同時に導通接触させるためには、高い圧力で検査治具を加圧することが必要となり、被検査電極が損傷し易くなる。
そして、このような微細化、高密度化されたプリント回路基板を検査するための検査治具では、高密度で多数の金属ピンを基板に植設することが技術的に困難になりつつある。また、その製造コストも高価となり、さらに、一部の金属ピンが損傷した場合に、修理、交換することが困難である。
一方、特許文献2(特開平5−159821号公報)のように、異方導電性シートを使用する検査治具では、被検査回路基板の被検査電極が、異方導電性シートを介してピッチ変換用基板の電極と接触することになるため、被検査回路基板の被検査電極が損傷しにくいという利点がある。また、ピッチ変換を行う基板を使用しているため、基板に植設する検査ピンを、被検査回路基板の被検査電極のピッチよりも広いピッチで植設することができるため、微細ピッチで検査ピンを植設する必要がなく、検査治具の製造コストを節約できるという利点もある。
しかしながら、この検査治具では、検査対象である被検査回路基板ごとに、ピッチ変換用基板と、検査ピンを植設する検査治具とを作成する必要があるため、検査される被検査回路基板であるプリント回路基板と同数の検査治具が必要となる。
このため、複数のプリント回路基板を生産している場合では、それに対応して複数の検査治具を保有しなければならないという問題がある。特に、近年では電子機器の製品サイクルが短縮し、製品に使用されるプリント回路基板の生産期間の短縮化が進んでいるが、これに伴って検査治具を長期間使用することができなくなり、プリント回路基板の生産が切り替わる度に検査治具を生産しなければならないという問題が生じている。
このような問題への対策として、例えば、特許文献3〜5(特開平7−248350号公報、特開平8−271569号公報、特開平8−338858号公報)のような、中継ピンユニットを用いる、いわゆるユニバーサルタイプの検査治具を用いた検査装置が提案されている。
図36は、このようなユニバーサルタイプの検査治具を用いた検査装置の断面図である。この検査装置は、一対の第1の検査治具111aと第2の検査治具111bとを備え、これらの検査治具は、回路基板側コネクタ121a、121bと、中継ピンユニット131a、131bと、テスター側コネクタ141a、141bとを備えている。
回路基板側コネクタ121a、121bは、ピッチ変換用基板123a、123bと、その両面側に配置される異方導電性シート122a、122b、126a、126bとを有している。
中継ピンユニット131a、131bは、一定ピッチ(例えば2.54mmピッチ)で格子点上に多数(例えば5000ピン)配置された導電ピン132a、132bと、この導電ピン132a、132bを上下へ移動可能に支持する一対の絶縁板134a、134bとを有している。
テスター側コネクタ141a、141bは、被検査回路基板101を検査治具111a、111bで挟圧した際に、テスターと導電ピン132a、132bとを電気的に接続するコネクタ基板143a、143bと、コネクタ基板143a、143bの導電ピン132a、132b側に配置される異方導電性シート142a、142bと、ベース板146a、146bとを有している。
この中継ピンユニットを使用した検査治具は、異なる被検査対象であるプリント回路基板を検査する際に、回路基板側コネクタ121a、121bを被検査回路基板101に対応するものに交換するだけでよく、中継ピンユニット131a、131bとテスター側コネクタ141a、141bは共通で使用できる。
ところで、被検査回路基板101であるプリント配線基板は、多層高密度化してきており、実際には厚み方向に、例えば、BGAなどのハンダボール電極などの被検査電極102
、103による高さバラツキや基板自体の反りが生じている。そのため、被検査回路基板101上の検査点である被検査電極102、103に電気的接続を達成するためには、第1の検査治具111aと第2の検査治具111bとを高い圧力で加圧して、被検査回路基板101を平坦に変形し、被検査電極102、103の高さバラツキに対しては、第1の検査治具111aと第2の検査治具111b側の被検査電極102、103の高さに対する追従性が必要となる。
従来のこのようなユニバーサルタイプの検査治具では、被検査電極102、103の高さに対する追従性を確保するために、導電ピン132a、132bの軸方向移動により追従していたが、この導電ピン132a、132bの軸方向移動量にも限界があるため、このような被検査電極102、103の高さに対する追従性が良好でない場合があり、導通不良が発生して正確な検査ができないことになる。
また、このようなユニバーサルタイプの検査治具では、第1の検査治具111aと第2の検査治具111bによって、被検査回路基板101を挟圧した際のプレス圧力は、その上下の異方導電性シート122a、122b、126a、126b、142a、142bにて吸収している。
そのため、このようなユニバーサルタイプの検査治具では、ピッチ変換用基板123a、123bを支持しプレス圧を分散させるために一定間隔で、導電ピン132a、132bを配置する必要がある。
また、従来のユニバーサルタイプの検査治具では、プレス圧力は導電ピン132a、132bで受けるようになっているため、一定間隔で多数の導電ピン132a、132bを配置する必要がある。
このため、被検査回路基板101の電極の微細化に対応して、例えば、0.75mmピッチで1万以上の貫通孔を有する絶縁板134a、134bを形成する場合、絶縁板134a、134bの基板の厚さが薄いと強度が低くなり、曲げた時に割れることもあるので、絶縁板134a、134bの厚さは厚めにする必要があった。
しかしながら、形成する貫通孔の径が例えば直径0.5mm程度と微細になり、絶縁板134a、134bの厚さが5mm以上になると、一回のドリル加工で貫通孔を形成しようとする場合に、ドリルの刃の強度の関係で、ドリルの刃の欠損、折れが生じて絶縁板の加工に失敗する場合が多くなる。
このため、絶縁板の片面から厚みの半分程度までドリル加工し、さらに他面側から同一部分にドリル加工を行うことにより貫通孔を形成することによって絶縁板の加工を行っているが、この場合、絶縁板に形成する貫通孔数の2倍のドリル加工作業が必要となり、加工工程が煩雑となるという問題があった。
また、従来のこうしたユニバーサルタイプの検査治具では、回路基板側コネクタを構成する異方導電性シート122a、122bとして、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有されて面方向に不均一に分散され、シート片面側に導電路形成部が突出した偏在型の異方導電性シートを使用していた。この異方導電性シートは検査での繰り返し使用により導電路形成部が劣化(抵抗値の上昇)し、異方導電性シートを交換する場合、交換の度に異方導電性シートとピッチ変換用基板との位置合わせ、および回路基板側コネクタと中継ピンユニットとの位置合わせが必要であり、この位置合わせ作業が煩雑で検査効率の低下の要因となっていた。
また、回路基板の電極が、例えば200μm以下のような微少ピッチになると、上記のような異方導電性シートを用いて複数の回路基板について検査を連続して行った場合、回路基板と繰り返し接触することにより異方導電性シートの位置ずれが生じ易くなる。すると異方導電性シートの導電路形成部と回路基板の電極位置とが一致しなくなり、良好な電気的接続が得られなくなるため過大な抵抗値が測定され、本来は良品と判断されるべきプリント回路基板が不良品と誤判断され易くなる。
また、被検査電極間の離間距離が100μm以下であるような、被検査電極が狭ピッチで配置された回路基板を検査するための偏在型異方導電性エラストマーシートを得る場合、隣接する導電路形成部間を相互に絶縁する絶縁部の幅が100μm以下となるように形成する必要があるが、例えば、特許文献6(特開平3−196416号公報)に開示され
ているような、従来の金型成形によりシートを製造する方法では、隣接する金型磁極との磁場作用のため100μm以下の絶縁部の形成が困難となる。このため、この従来の製法による偏在型異方導電性エラストマーシートでは、シートの厚みにもよるが、回路基板の電極間距離の検査可能な下限は、約80〜100μmであった。
このため、被検査電極の離間距離が50μm以下である、被検査電極が小ピッチで配置された回路基板を検査するための偏在型異方導電性エラストマーシートは、金型法によって成形することがきわめて困難であるため、実質的には得られていない。
一方、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された、いわゆる分散型の異方導電性エラストマーシートでは、その厚みを小さくすることにより高い分解能が得られるため、例えばその厚みを30μm程度とすることにより、被検査電極の離間距離が50μm以下である回路基板を検査することが、その分解能としては可能となる。
しかし、その厚みが30μm程度であるような、薄い分散型異方導電性エラストマーシートでは、異方導電性エラストマーシートの特性の一つである、シート本体の弾性による機械的衝撃の吸収や、電極同士のソフトな接触による電気的接続を構成する能力がほとんど無くなってしまうため、多数の高さバラツキを含む被検査電極を有する被検査回路基板を検査装置に接続する場合に、異方導電性エラストマーシートの段差級収能力の低下により、多数の被検査電極を同時に接続することが困難となる。例えば、メッキにより多数の電極が形成される回路基板では、その各々の電極の高さバラツキが約20μm程度となる。
分散型異方導電性エラストマーシートでは、厚み方向に圧縮された際に、安定して電気的な導通を達成できる圧縮率は約20%以下である。例えば20%を超えて圧縮を行うと、横方向の電気的導通が大きくなり導通の異方性が損なわれるばかりでなく、基材となるエラストマーの永久変形が生じて繰り返し使用が困難となる。このため、約20μmの高さバラツキを含む電極を有する回路基板の検査を行う場合、厚みが100μm以上の分散型異方導電性エラストマーシートを使用することが必要となる。
しかし、厚みが100μm以上の分散型異方導電性エラストマーシートを使用すると、被検査電極が50μm以下の小さいピッチで配置された回路基板を検査することが、分解能が損なわれるために実質的に不可能となってしまう問題点があった。
さらに、厚みの小さい分散型異方導電性エラストマーシートは、シート本体の弾性が低いために機械的衝撃の吸収能力が小さく、回路基板検査用アダプターに用いて回路基板の繰り返し検査を行った場合に異方導電性エラストマーシートの劣化が早く、そのため頻繁に分散型異方導電性エラストマーシートを交換しなければならず、交換作業が繁雑となり、回路基板の検査効率が低くなってしまう。
以上のことから、被検査電極が50μm以下の小さいピッチで配置された回路基板を検査するための、異方導電性エラストマーシートを用いた回路基板検査用アダプターでは、分解能、段差吸収能、繰り返し使用耐久性を全て満足するものが得られていなかった。
さらに、高い精度で回路基板の潜在的な電気的欠陥を検出するために4端子検査を行う場合、被検査用回路基板の被検査電極1つに対して検査用回路基板の2つの検査電極(電圧用および電流用)を接続することになり、そのため、検査用回路基板の対となる検査電極間の離間距離が小さくなる。例えば、被検査回路基板の被検査電極間ピッチが200μmである場合、被検査電極の直径が約100μmとなり、この直径約100μmの被検査電極に対して2個の検査用回路基板の検査電極が接続されるので、検査用回路基板の検査
電極間の離間距離は30〜40μm程度しか設けることができない。
以上のように、従来の偏在型異方導電性シートや分散型異方導電性シートでは、多数の被検査電極を有する回路基板を検査する検査装置に対しては、分解能や段差吸収能、クッション性、耐久性でその性能が充分なものは得られていなかった。
特開平6−94768号公報 特開平5−159821号公報 特開平7−248350号公報 特開平8−271569号公報 特開平8−338858号公報 特開平3−196416号公報
本発明は、上記したような従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、検査対象である被検査回路基板が微細ピッチの微小電極を有するものであっても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる回路基板の検査装置および回路基板の検査方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、検査対象である被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対しても、高さに対する追従性が良好で、導通不良が発生せず、正確な検査を実施することが可能な回路基板の検査装置および回路基板の検査方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、異方導電性シートに対する検査時の応力集中が良好に分散され、繰り返し使用耐久性に優れた回路基板の検査装置および回路基板の検査方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、一定間隔で導電ピンを配置する必要がなく、そのため、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、コストを低減することが可能な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、高い分解能で検査が可能であり、被検査回路基板の被検査電極による段差を良好に吸収するとともに、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性にも優れた回路基板の検査装置および回路基板の検査方法を提供することを目的とする。
本発明の回路基板の検査装置は、一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う回路基板の検査装置であって、
前記第1の検査治具と第2の検査治具がそれぞれ、
基板の一面側と他面側との間で電極ピッチを変換するピッチ変換用基板と、
前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板側に配置され、基板を貫通する複数の剛性導体電極が該基板の厚み方向へ移動可能に保持され、前記ピッチ変換用基板の検査電極と前記被検査回路基板の被検査電極との電気的接続を前記剛性導体電極によって中継する中継基板と、
前記中継基板の一面側および他面側に配置され、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された一対の第1の異方導電性シートと、
前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板とは逆側に配置された第2の異方導電性シートと、
を備えた回路基板側コネクタと、
所定のピッチで配置された複数の導電ピンと、
前記導電ピンを軸方向へ移動可能に支持する、一対の離間した一対の第1の絶縁板と第2の絶縁板と、
を備えた中継ピンユニットと、
テスターと前記中継ピンユニットとを電気的に接続するコネクタ基板と、
前記コネクタ基板の中継ピンユニット側に配置される第3の異方導電性シートと、
前記コネクタ基板の中継ピンユニットとは逆側に配置されるベース板と、
を備えたテスター側コネクタとを備え、
前記中継ピンユニットが、
前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に配置された中間保持板と、
前記第1の絶縁板と中間保持板との間に配置された第1の支持ピンと、
前記第2の絶縁板と中間保持板との間に配置された第2の支持ピンと、
を備えるとともに、
前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
上記の発明における好ましい一態様では、前記中継基板における前記基板に複数の貫通孔が形成され、該貫通孔内に高分子弾性体からなる絶縁部が形成され、前記剛性導体電極は該絶縁部を貫通し、該絶縁部によって前記基板の厚み方向へ移動可能に保持されている。
上記の発明における好ましい他の態様では、前記中継基板における前記基板は絶縁性を有し、該基板に複数の貫通孔が形成され、
前記剛性導体電極は、該貫通孔に挿通された胴部と、該胴部の両端に形成され前記貫通孔の径よりも大きい径を有する端子部と、を備え、
前記剛性導体電極は、該基板の貫通孔に、該基板の厚み方向へ移動可能に保持されている。
上記の発明では、第1の検査治具と第2の検査治具との間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う際に、加圧の初期段階では、中継ピンユニットの導電ピンによる厚み方向への移動と、第1の異方導電性シートと、第2の異方導電性シートと、第3の異方導電性シートのゴム弾性圧縮にて圧力を吸収して、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキをある程度吸収することができる。
そして、第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において、異なる位置に配置されているので、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板をさらに加圧した際に、第1の異方導電性シートと、第2の異方導電性シートと、第3の異方導電性シートのゴム弾性圧縮に加えて、中継ピンユニットの第1の絶縁板と、第2の絶縁板と、第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に配置された中間保持板のバネ弾性により、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキ、例えば、ハンダボール電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中を回避することができる。
これにより、高さバラツキを有する被検査回路基板の被検査電極の各々に対しても、安定的な電気的接触が確保され、さらに応力集中が低減されるので、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、一定間隔で導電ピンを配置する必要がないので、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、コストを低減することができる。
さらに本発明では、被検査回路基板とピッチ変換用基板との間に、基板を貫通する複数の剛性導体電極が該基板の厚み方向へ移動可能に保持された中継基板を配置し、この中継基板の両側に、分散型異方導電性エラストマーシートを配置している。
このため、微細ピッチの被検査電極に対応した充分な分解能を得るためにそれぞれの分散型異方導電性エラストマーシートの厚みを小さくしても、これら2枚の分散型異方導電性エラストマーシートによって、被検査回路基板の被検査電極の段差を充分に吸収し、多数の被検査電極を安定に接続することができる。また、機械的衝撃が充分に吸収されるため、分散型異方導電性エラストマーシートの繰り返し耐久性が高く、頻繁に分散型異方導電性エラストマーシートを交換することを要しないので、被検査回路基板の検査効率が向上する。
さらに、剛性導体電極が、基板の厚み方向へ移動可能に保持されているので、中継基板によっても被検査回路基板の被検査電極の段差が吸収され、分散型異方導電性エラストマーシートへの局部的な応力集中を緩和できる。
本発明の回路基板の検査装置は、
一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧した際に、
前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第2の絶縁板の方向に撓むとともに、
前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第1の絶縁板の方向に撓むように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、中間保持板が、第1の当接支持位置、第2の当接支持位置を中心として、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板をさらに加圧した際に、中間保持板のバネ弾性力がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて局部的な応力集中を回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置され、
前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置されており、
前記中間保持板投影面において、隣接する4個の第1の当接支持位置からなる単位格子領域に、1個の第2の当接支持位置が配置されるとともに、
前記中間保持板投影面において、隣接する4個の第2の当接支持位置からなる単位格子領域に、1個の第1の当接支持位置が配置されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、第1の当接支持位置と第2の当接支持位置が格子状に配置され、しかも、第1の当接支持位置と第2の当接支持位置の格子点位置が全てずれた位置に配置されることになる。
従って、中間保持板が、第1の当接支持位置、第2の当接支持位置を中心として、相互に反対方向により撓むことになり、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象であ
る被検査回路基板を加圧した際に、中間保持板のバネ弾性力がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができる。よって、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記中継ピンユニットが、
前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に所定間隔離間して配置された複数個の中間保持板と、
隣接する中間保持板同士の間に配置された保持板支持ピンと、
を備えるとともに、
少なくとも1つの中間保持板において、該中間保持板に対して一面側から当接する保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置と、該中間保持板に対して他面側から当接する第1の支持ピン、第2の支持ピン、または保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置とが、該中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、これらの複数個の中間保持板によってバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、全ての前記中間保持板において、該中間保持板に対して一面側から当接する保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置と、該中間保持板に対して他面側から当接する第1の支持ピン、第2の支持ピン、または保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置とが、該中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
これによって、隣接する中間保持板の間で、保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置がずれた位置に配置されるので、これら複数個の中間保持板のバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
本発明の回路基板の検査装置は、前記第2の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第3の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする。
このように、第2の異方導電性シートおよび第3の異方導電性シートとして、導電路形成部と絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有されて面方向に不均一に分散され、シート片面側に導電路形成部が突出した偏在型の異方導電性シートを使用することにより、検査治具の押圧による加圧力や衝撃がこれらのシートで吸収され、これに
より第1の異方導電性シートの劣化が抑制される。
本発明における一つの態様では、前記複数の導電ピンは、前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間の間隔よりも短い棒状の中央部と、該中央部の両端側に形成され該中央部よりも径が小さい一対の端部とからなり、
前記一対の端部がそれぞれ、前記第1の絶縁板と第2の絶縁板とに形成された前記中央部よりも径が小さく前記一対の端部よりも径が大きい貫通孔に挿通され、これにより、前記導電ピンが軸方向へ移動可能に支持される。
このように構成することで、導電ピンが、第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に、軸方向に移動可能に、且つ脱落しないように保持することができる。
本発明における他の態様では、前記第1の絶縁板と中間保持板との間、前記第2の絶縁板と中間保持板との間、または中間保持板同士の間に、前記導電ピンが挿通される貫通孔が形成された屈曲保持板が設けられ、
前記複数の導電ピンは、前記第1および第2の絶縁板に形成された貫通孔と、前記屈曲保持板に形成された貫通孔とを支点として互いに逆方向に横方向へ押圧されて前記屈曲保持板の貫通孔の位置で屈曲され、これにより前記導電ピンが軸方向へ移動可能に支持される。
このように構成することで、導電ピンが、第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に、軸方向に移動可能に、且つ脱落しないように保持することができる。さらに、導電ピンとして円柱状である簡易な構造のピンを使用できるため、導電ピンおよびそれを保持する部材の全体としてのコストを抑えることができる。
本発明の回路基板の検査方法は、前述した回路基板の検査装置を用いた回路基板の検査方法であって、
一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行うことを特徴とする。
このように構成することによって、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
本発明の回路基板の検査装置および回路基板の検査方法によれば、検査対象である被検査回路基板が微細ピッチの微小電極を有するものであっても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる。
本発明の回路基板の検査装置および回路基板の検査方法によれば、検査対象である被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対しても、高さに対する追従性が良好で、導通不良が発生せず、正確な検査を実施することが可能である。
本発明の回路基板の検査装置および回路基板の検査方法によれば、異方導電性シートに対する検査時の応力集中が良好に分散され、その繰り返し使用耐久性を向上させることができる。
本発明の回路基板の検査装置によれば、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、コストを低減することが可能である。
本発明の回路基板の検査装置および回路基板の検査方法によれば、中継基板の両面に分散型異方導電性エラストマーシートを配置する構成としたので、配置する分散型異方導電
性エラストマーシートの厚みを小さくすることにより、高分解能で被検査回路基板の検査が可能であり、且つ、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキによる段差を良好に吸収できるとともに、繰り返し使用耐久性も高い。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以降の記述において、第1の検査治具と第2の検査治具における一対の同一の構成要素(例えば回路基板側コネクタ21aと回路基板側コネクタ21b、第1の異方導電性シート22aと第1の異方導電性シート22bなど)を総称する場合には、記号「a」、「b」を省略することがある(例えば、第1の異方導電性シート22aと第1の異方導電性シート22bとを総称して「第1の異方導電性シート22」と記述することがある)。
図1は、本発明の検査装置の実施形態を説明する断面図、図2は、図1の検査装置の検査使用時における積層状態を示した断面図である。
この検査装置は、集積回路などを実装するためのプリント回路基板などの検査対象である被検査回路基板1において、被検査電極間の電気抵抗を測定することにより被検査回路基板の電気検査を行うものである。
そして、この検査装置には、図1および図2に示したように、被検査回路基板1の上面側に配置される第1の検査治具11aと、下面側に配置される第2の検査治具11bとが、上下に互いに対向するように配置されている。
第1の検査治具11aは、その両側に一対の第1の異方導電性シート(分散型異方導電性シート)22aを配置した中継基板29aと、その被検査回路基板1とは逆側に配置されたピッチ変換用基板23aと、ピッチ変換用基板23aの他面側に配置された第2の異方導電性シート(偏在型異方導電性シート)26aと、を備えた回路基板側コネクタ21aを備えている。また、第1の検査治具11aは、中継ピンユニット31aを備えている。さらに、第1の検査治具11aは、その中継ピンユニット31a側に第3の異方導電性シート42aが配置されたコネクタ基板43aと、ベース板46aと、を備えたテスター側コネクタ41aを備えている。
第2の検査治具11bも、第1の検査治具11aと同様に構成され、回路基板側コネクタ21bと、中継ピンユニット31bと、テスター側コネクタ41bと、を備えている。
被検査回路基板1の上面には、被検査用の電極2が形成され、その下面にも被検査用の電極3が形成されており、これらは互いに電気的に接続されている。
図3は、ピッチ変換用基板23の被検査回路基板1側の表面を示した図であり、図4は、その中継ピンユニット31側の表面を示した図、図10は、ピッチ変換用基板23、中継基板29および被検査回路基板1を、第1の異方導電性シート22を介して積層した状態を示した部分断面図である。
ピッチ変換用基板23の一方の表面、すなわち、被検査回路基板1側には、図3に示したように、被検査回路基板1の電極2、3に電気的に接続される複数の接続電極(検査電極)25が形成されている。これらの接続電極25は、被検査回路基板1の被検査電極2,3のパターンに対応するように配置されている。
また、この接続電極25は、図3に示したように、被検査回路基板1における一個の被検査電極2(被検査電極3)に対して接続される、一対の離間した電流用端子電極27および電圧用端子電極28から構成されている。
一方、ピッチ変換用基板23の他方の表面、すなわち、被検査回路基板1と反対側には、図4に示したように、中継ピンユニット31の導電ピン32に電気的に接続される複数の端子電極24が形成されている。これらの端子電極24は、例えば、ピッチが2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmの一定ピッチの格子点上に配置されており、そのピッチは中継ピンユニットの導電ピン32a,32bの配置ピッチと同一である。
図10に示したように、図3のそれぞれの接続電極25は、図3の配線52と、絶縁基板51の厚み方向に貫通する図10の内部配線53によって、対応する図4の端子電極24に電気的に接続されている。
ピッチ変換用基板23の表面における絶縁部は、例えば、絶縁基板の表面に、それぞれの接続電極25が露出するように形成された絶縁層54で構成され、この絶縁層54の厚みは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmである。この厚みが過大である場合、接続電極25と異方導電性シートとの電気的接続が困難となることがある。
ピッチ変換用基板の絶縁基板を形成する材料としては、一般にプリント回路基板の基材として使用されるものを用いることができる。具体的には、例えばポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などを挙げることができる。
絶縁層54、55の形成材料としては、薄膜状に成形可能な高分子材料を用いることができ、具体的には、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、これらの混合物、レジスト材料などを挙げることができる。
ピッチ変換用基板23は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、平板状の絶縁基板の両面に金属薄層を積層した積層材料を用意し、この積層材料に対して、形成すべき端子電極に対応するパターンに対応して積層材料の厚み方向に貫通する複数の貫通孔を、数値制御型ドリリング装置、フォトエッチング処理、レーザー加工処理などにより形成する。
次いで、積層材料に形成された貫通孔内に無電解メッキおよび電解メッキを施すことによって、基板両面の金属薄層に連結されたバイアホールを形成する。その後、金属薄層に対してフォトエッチング処理を施すことにより、絶縁基板の表面に配線パターンおよび接続電極を形成するとともに、反対側の表面に端子電極を形成する。
そして、絶縁基板51の表面に、それぞれの接続電極25が露出するように絶縁層54を形成するとともに、その反対側の表面に、それぞれの端子電極24が露出するように絶縁層55を形成することにより、ピッチ変換用基板23が得られる。なお、絶縁層55の厚みは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmである。
図5(a)は、中継基板の断面図、図5(b)は、その部分上面図、図8(c)は、中継基板の拡大断面図である。この中継基板29の基板77には、ピッチ変換用基板23の電極パターンに従って剛性導体電極75が配置される多数の貫通孔が形成されている。この貫通孔内には、高分子弾性体を埋設することにより絶縁部76が形成され、剛性導体電極75が、この絶縁部76に囲まれるように貫通形成されている。
例えば、この基板77に形成された多数の貫通孔のそれぞれに、4端子検査に用いられ
る図3の電流用端子電極27および電圧用端子電極28に対応した剛性導体電極75の対が配置される。一つの貫通孔に配置される剛性導体電極75の数は、特に限定されないが、好ましくは1〜4個である。ピッチ変換用基板23の接続電極に対応して、基板77の各貫通孔毎に剛性導体電極75の数が異なっていてもよい。
図8(c)に示したように、剛性導体電極75の両端側に、絶縁部76の表面から突出した突出部75aが形成されていることが好ましい。このように突出部75aを形成することによって、被検査回路基板1の被検査電極とピッチ変換用基板23の接続電極とを低い抵抗値で確実に導通させることができる。
絶縁部76は、架橋構造を有する弾性高分子物質により形成することができる。このような弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質形成材料としては、具体例には、例えばポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
以上において、耐候性が要求される場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
また、シリコーンゴムは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。以下同じ。)が10,000〜40,000のものであることが好ましい。また、良好な耐熱性が得られることから、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
中継基板における基板77の材料としては、具体的には、例えばガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂等の複合樹脂材料、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、液晶ポリマー等の機械的強度の高い樹脂材料、ステンレス等の金属材料、フッ素樹脂繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、液晶ポリマー繊維等の有機繊維よりなるメッシュ、不織布、金属メッシュなどを挙げることができる。基板77の厚みは、形成材料にもよるが、好ましくは20〜500μmである。
以下、中継基板29の製造方法を具体的に説明する。先ず、図6(a)に示したように、平板状の基板77を用意する。この基板77に対して、例えば数値制御型ドリリング装置、フォトエッチング処理、レーザー加工処理、打ち抜き加工などにより、剛性導体電極75を配置する位置に、図6(b)に示したように貫通孔63形成する。
次いで、貫通孔63内に、例えばスクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを用いて絶縁部用材料を塗布し、硬化処理を行う。これにより、図6(c)に示したように、貫通孔63内全体に渡り、高分子弾性体からなる絶縁部76を形成する。絶縁部用材料の硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、絶縁部用材料の種類などを考慮して適宜設定される。
次いで、図7(a)に示したように、この絶縁部76に、剛性導体電極75を形成するための貫通孔64を穿孔する。この貫通孔64は、次のようにして形成できる。先ず、基板77の一面側の表面に、無電解メッキ法、スパッタ法などを用いて、銅、金、アルミニウム、ロジウムなどでメッキ電極用の金属薄層を形成する。
この金属薄層上に、フォトリソグラフィーの手法により、貫通孔64の形成パターンに対応する特定のパターンに従って複数の開口が形成されたレジスト層を形成した後、金属薄層をメッキ電極として電解メッキ処理を施すことにより、レジスト層の開口内に銅、鉄、アルミウニム、金、ロジウムなどの金属マスクを形成する。
次いで、レジスト層、金属薄層および絶縁部76に対して炭酸ガスレーザーなどを用いてレーザー加工を施すことにより、レジスト層、金属薄層および絶縁部76を貫通するように貫通孔を形成する。その後、絶縁部76の表面から残存する金属薄層および金属マスクを除去することにより、絶縁部76に貫通孔64が形成された図7(a)の基板が得られる。
このようにして得られた図7(a)の基板77に対して、基板表面全体に渡って銅の無電解メッキを施す。これにより、図7(b)に示したように、電解メッキ用の銅メッキ層65を形成する。
次いで、図7(c)に示したように、フォトリソグラフィーの手法によって、貫通孔64の位置に開口が形成されたレジスト層66を基板77の両側表面に形成する。このレジスト層66の厚みは、形成すべき剛性導体電極75における絶縁部76からの突出幅に応じて設定される。
レジスト層66を形成した後、図8(a)に示したように、銅メッキ層65を共通電極として電解銅メッキ(スルーホールメッキ)を施すことにより、各貫通孔64に剛性導体電極75を形成する。
次いで、図8(b)に示したようにレジスト層66を除去する。その後、酸によるエッチングを短時間行うことにより、剛性導体電極75の両端側の突出部を残してメッキ層65を選択的に洗浄除去し、図8(c)に示した中継基板29が得られる。
回路基板側コネクタ21を構成し、中継基板29の両面側に配置される第1の異方導電性シート22は、図9に示したように、絶縁性の弾性高分子からなるシート基材61中に多数の導電性粒子62が面方向に分散されるとともに厚み方向に配列した状態で含有されている。
第1の異方導電性シート22の厚みは、好ましくは20〜200μm、より好ましくは30〜100μmである。この最小厚みが20μm未満である場合には、第1の異方導電性シート22の機械的強度が低くなり易く、必要な耐久性が得られないことがある。一方、この第1の異方導電性シート22の厚みが200μmを超える場合には、接続すべき電極のピッチが小さい場合に、加圧により形成される導電路間において所要の絶縁性が得られず、被検査電極間で電気的な短絡が生じて検査対象回路基板の電気的検査が困難となり
易い。
第1の異方導電性シート22のシート基材61を構成する弾性高分子物質は、そのデュロメータ硬さが好ましくは30〜90であり、より好ましくは35〜80、さらに好ましくは40〜70である。なお、本明細書において、「デュロメータ硬さ」とは、JIS
K6253のデュロメータ硬さ試験に基づいてタイプAデュロメータによって測定されたものをいう。弾性高分子物質のデュロメータ硬さが30未満である場合、厚み方向に押圧された際に、異方導電性シートの圧縮、変形が大きく、大きな永久歪みが生じるため、異方導電性シートが早期に劣化して検査使用が困難となり耐久性が低くなり易い。
一方、弾性高分子物質のデュロメータ硬さが90を超える場合、異方導電性シートが厚み方向に押圧された際に、厚み方向の変形量が不十分となるため、良好な接続信頼性が得られず、接続不良が発生し易くなる。
第1の異方導電性シート22の基材を構成する弾性高分子物質としては、上記のデュロメータ硬さを示すものであれば特に限定されないが、形成加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
第1の異方導電性シート22は、その厚みW1(μm)と、磁性導電性粒子の数平均粒
子径D1(μm)との比率W1/D1が1.1〜10であることが好ましい。ここで、「磁
性導電性粒子の数平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。比率W1/D1が1.1未満である場合、異方導電性シートの厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいはそれよりも大きくなるため、この異方導電性シートはその弾性が低くなり、このため、この異方導電性シートをプリント配線基板などの被検査物(被検査回路基板1)と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、比率W1/D1が10を超える場合には、異方導電性シートをプリント配線基板などの被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間に多数の導電性粒子が配列して連鎖が形成され、多数の導電性粒子同士の接点が存在するため、電気的抵抗値が高くなり易く、電気的検査への使用が困難となり易い。
磁性導電性粒子としては、異方導電性シートを形成するためのシート成形材料中において、磁性導電性粒子を磁場の作用によって容易に移動させることができる点から、その飽和磁化が好ましくは0.1Wb/m2 以上、より好ましくは0.3Wb/m2 以上、特に好ましくは0.5Wb/m2 以上のものが使用される。
飽和磁化が0.1Wb/m2 以上であることにより、その製造工程において磁性導電性粒子を磁場の作用によって確実に移動させて所望の配向状態とすることができるため、異方導電性シートを使用する際に磁性導電性粒子の連鎖を形成することができる。
磁性導電性粒子の具体例としては、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子もしくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、あるいはこれらの粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面に高導電性金属を被覆した複合粒子、あるいは非磁性金属粒子もしくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面に、高導電性金属のメッキを施した複合粒子、あるいは芯粒子に、フェライト、金属間化合物などの導電性磁性体および高導電性金属の両方を被覆した複合粒子などが挙げられる。
ここで、「高導電性金属」とは、0℃における導電率が5×106 Ω-1-1以上の金属をいう。このような高導電性金属としては、具体的には、金、銀、ロジウム、白金、クロムなどを用いることができ、これらの中では、化学的に安定でかつ高い導電率を有する点で金を用いることが好ましい。
上記の磁性導電性粒子の中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの高導電性金属のメッキを施した複合粒子が好ましい。
芯粒子の表面に高導電性金属を被覆する手段として、例えば、無電解メッキ法を用いることができる。
磁性導電性粒子は、その数平均粒子径の変動係数が50%以下であることが好ましく、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下である。ここで、「数平均粒子径の変動係数」とは、式:(σ/Dn)×100(但し、σは、粒子径の標準偏差の値を示し、Dnは、粒子の数平均粒子径を示す。)によって求められるものである。
磁性導電性粒子の数平均粒子径の変動係数が50%以下であることにより、粒子径の不揃いの程度が小さくなるため、得られる異方導電性シートにおける部分的な導電性のバラツキを小さくすることができる。
このような磁性導電性粒子は、金属材料を常法により粒子化し、あるいは市販の金属粒子を用意し、この粒子に対して分級処理を行うことにより得ることができる。粒子の分級処理は、例えば、空気分級装置、音波ふるい装置などの分級装置によって行うことができる。分級処理の具体的な条件は、目的とする導電性金属粒子の数平均粒子径、分級装置の種類などに応じて適宜設定される。
磁性導電性粒子の具体的な形状は、特に限定されないが、例えば複数の球形の一次粒子が一体的に連結された二次粒子が好ましく用いられる。
磁性導電性粒子として、芯粒子の表面に高導電性金属が被覆された複合粒子(以下、「導電性複合金属粒子」という。)を用いる場合、良好な導電性が得られる点から、導電性複合金属粒子の表面における高導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する高導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、高導電性金属の被覆量は、芯粒子の質量の2.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜45質量%、さらに好ましくは3.5〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
このような、絶縁性の弾性高分子物質中に多数の導電性粒子62が面方向に分散し厚み方向に配列した状態で含有された異方導電性シートは、例えば特開2003−77560号公報に示されるように、硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質用材料中に、磁性を示す導電性粒子が含有された流動性の成形材料を調製し、この成形材料からなる成形材料層を、当該成形材料層における一面に接する一面側成形部材と、当該成形材料層における他面に接する他面側成形部材との間に形成し、この成形材料層に対してその厚み方向に磁場を作用させると共に、当該成形材料層を硬化処理する方法等により製造することができる。
図10は、ピッチ変換用基板、中継基板および被検査回路基板を、第1の異方導電性シートを介して積層した状態を示した部分断面図である。同図では、4端子検査を行う場合の例を示している。図示したように、被検査回路基板1とピッチ変換用基板23との間に
、第1の異方導電性シート22を介して中継基板29が配置され、ピッチ変換用基板23の電流用端子電極27および電圧用端子電極28に対応して、中継基板29の1つの貫通孔内には、一対の剛性導体電極75,75が形成されている。電流用端子電極27および電圧用端子電極28と、一対の剛性導体電極75,75とは、第1の異方導電性シート22を介して電気的に接続される。一方、被検査回路基板1の被検査電極2と、前記一対の剛性導体電極75,75とが第1の異方導電性シート22を介して電気的に接続され、この状態で電気検査が行われる。
ピッチ変換用基板23の中継ピンユニット31側に配置される第2の異方導電性シート26は、図11に示したように、絶縁性の弾性高分子材料中に多数の導電性粒子62が厚み方向に配列して形成された導電路形成部72と、それぞれの導電路形成部72を離間する絶縁部71から構成されている。このように、導電性粒子62は導電路形成部72中にのみ、面方向に不均一に分散されている。
導電路形成部72の厚みW2は、好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.2〜
1.5mmである。この厚みW2が0.1mm未満である場合、厚み方向の加圧に対する
吸収能力が低く、検査時において検査治具による加圧力の吸収が小さくなり、回路基板側コネクタ21への衝撃を緩和する効果が減少する。このため、第1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として被検査回路基板1の繰り返し検査時における第1の異方導電性シート22の交換回数が増加して、検査の効率が低下する。一方、この厚みW2が2mmを超える場合、厚み方向の電気抵抗が大きくなり易く電気検査が困難とな
ることがある。
絶縁部71の厚みは、導電路形成部72の厚みと実質的に同一か、それよりも小さいことが好ましい。図11に示したように、絶縁部71の厚みを導電路形成部72の厚みよりも小さくして導電路形成部72が絶縁部71より突出した突出部73を形成することにより、厚み方向の加圧に対して導電路形成部72の変形が容易になり、加圧力の吸収能力が増大するため、検査時において検査治具の加圧力を吸収し、回路基板側コネクタへ21の衝撃を緩和することができる。
第2の異方導電性シート26を構成する導電性粒子62に、磁性導電性粒子を使用する場合、その数平均粒子径は好ましくは5〜200μm、より好ましくは5〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。ここで、「磁性導電性粒子の数平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。磁性導電性粒子の数平均粒子径が5μm以上であると、異方導電性シートの導電路形成部の加圧変形が容易になる。また、その製造工程において磁場配向処理によって磁性導電性粒子を配向させる場合、磁性導電性粒子の配向が容易である。磁性導電性粒子の数平均粒子径が200μm以下であると、異方導電性シートの導電路形成部72の弾性が良好で加圧変形が容易になる。
導電路形成部72の厚みW2(μm)と、磁性導電性粒子の数平均粒子径D2(μm)との比率W2/D2は1.1〜10であることが好ましい。比率W2/D2が1.1未満である場合、導電路形成部72の厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいはそれよりも大きくなるため、導電路形成部72の弾性が低くなり、その厚み方向の加圧力の吸収能力が小さくなる。このため、検査時における検査治具の加圧力を吸収する能力が低くなり、回路基板側コネクタ21への衝撃を緩和する効果が減少するため、第1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として被検査回路基板1の繰り返し検査時において第1の異方導電性シート22の交換回数が増加し、検査の効率が低下し易くなる。
一方、比率W2/D2が10を超える場合、導電路形成部72に多数の導電性粒子が配列して連鎖を形成し、導電性粒子同士の接点が多数存在することになるため、電気的抵抗値
が高くなり易い。
導電路形成部72の基材である弾性高分子は、そのタイプAデュロメータによって測定されたデュロメータ硬さが好ましくは15〜60、より好ましくは20〜50、さらに好ましくは25〜45である。
弾性高分子のデュロメータ硬さが15よりも小さい場合、厚み方向に押圧された際のシートの圧縮、変形が大きく、大きな永久歪が生じるためシート形状が早期に変形して検査時の電気的接続が困難となり易い。弾性高分子のデュロメータ硬さが60よりも大きい場合、厚み方向に押圧された際の変形が小さくなるため、その厚み方向への加圧力に対する吸収能力が小さくなる。このため、第1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として、被検査回路基板1の繰り返し検査時において、第1の異方導電性シート22の交換回数が増加して、検査の効率が低下し易くなる。
導電路形成部72の基材となる弾性高分子としては、上記のデュロメータ硬さを示すものであれば特に限定されないが、加工性および電気特性の点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
第2の異方導電性シート26の絶縁部71は、実質的に導電性粒子を含有しない絶縁材料により形成される。絶縁材料としては、例えば、絶縁性の高分子材料、無機材料、表面を絶縁化処理した金属材料などを用いることができるが、導電路形成部に使用した弾性高分子と同一の材料を用いると生産が容易である。絶縁部の材料として弾性高分子を使用する場合、デュロメータ硬さが上記の範囲であるものを使用することが好ましい。
磁性導電性粒子としては、前述した第1の異方導電性シートに用いられる導電性粒子を用いることができる。
第2の異方導電性シート26は、例えば次の方法で製造することができる。先ず、それぞれ全体の形状が略平板状であって、互いに対応する上型と下型とからなり、上型と下型との間の成形空間内に充填された材料層に磁場を作用させながら当該材料層を加熱硬化することができる構成の異方導電性シート成形用金型を用意する。
この異方導電性シート成形用金型には、材料層に磁場を作用させて適正な位置に導電性を有する部分を形成するために、金型内の磁場に強度分布を生じさせるための鉄、ニッケルなどからなる強磁性体部分と、銅などの非磁性金属もしくは樹脂からなる非磁性体部分とが互いに隣接するように交互に配置されたモザイク状の層を有する基板が用いられる。強磁性体部分は、形成すべき導電路形成部のパターンに対応して配列されている。上型の成形面は平坦であり、下型の成形面は形成すべき異方導電性シートの導電路形成部に対応してわずかに凹凸を有している。
次いで、異方導電性シート成形用金型の成形空間内に、硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質材料中に磁性を示す導電性粒子が含有された成形材料を注入して成形材料層を形成する。そして、上型および下型の強磁性体部分および非磁性体部分を利用し、形成された成形材料層に対してその厚み方向に強度分布を有する磁場を作用させることにより、導電性粒子を、上型における強磁性体部分と、その直下に位置する下型における強磁性体部分との間に集合させ、導電性粒子を厚み方向に並ぶように配向させる。そして、その状態で当該成形材料層を硬化処理することにより、複数の柱状の導電路形成部が、絶縁部によって互い絶縁された異方導電性シートが製造される。
図12は、中継基板の他の例を示した断面図、図13は、図12に示した中継基板における剛性導体電極の拡大図である。この中継基板29は、それぞれ厚み方向に延びる複数
の貫通孔91Hが接続すべき被検査電極のパターンに従って形成された絶縁基板91と、この絶縁基板91の各貫通孔91Hに絶縁基板91の両面から突出するように配置された複数の剛性導体電極92と、を備えている。
それぞれの剛性導体電極92には、絶縁基板91の貫通孔91Hに挿通された円柱状の胴部92aと、この胴部92aの両端に一体に連結された端子部92bと、が設けられている。端子部92bは、絶縁基板91の両側表面から露出している。
剛性導体電極92における胴部92aの長さLは、絶縁基板91の厚みdよりも大きく、胴部92aの径r2は、絶縁基板91の貫通孔91Hの径r1よりも小さい。一方、剛性導体電極92における端子部92bの径r3は、絶縁基板91の貫通孔91Hの径よりも大きい。これにより、剛性導体電極92は、絶縁基板91の厚み方向へ移動可能に保持されている。
絶縁基板91の材料の具体例としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂にアルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有させた複合樹脂材料等を挙げることができる。
中継基板29を備えた本発明の検査装置を高温環境下で使用する場合には、絶縁基板91として線膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-6/K〜2×10-5/K、特に好ましくは1×10-6/K〜6×10-6/Kである。線膨張係数が上記の範囲内である絶縁基板91を用いることにより、絶縁基板91の熱膨張による剛性導体電極92の位置ずれを抑制することができる。
絶縁基板91の厚みdは、好ましくは10〜200μm、より好ましくは15〜100μmである。絶縁基板91の貫通孔91Hの径r1は、好ましくは20〜250μm、より好ましくは30〜150μmである。
剛性導体電極92の材料としては、剛性を有する金属材料が好適である。特に、後述する中継基板29の製造方法において、絶縁基板91に形成される金属薄層よりもエッチングされにくいものが好ましい。このような金属材料の具体例としては、ニッケル、コバルト、金、アルミニウム等の金属単体またはこれらの合金等を挙げることができる。
剛性導体電極92における胴部92aの径r2は、好ましくは18μm以上、より好ましくは25μm以上である。この径r2が過小である場合、剛性導体92に必要な強度が得られないことがある。
絶縁基板91の貫通孔91Hの径r1と剛性導体電極92における胴部92aの径r2との差(r1−r2)は、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。この差が過小である場合、剛性導体電極92を絶縁基板91の厚み方向に移動させることが困難となることがある。
剛性導体電極92における端子部92bの径r3は、被検査回路基板1における被検査電極2,3の径の70〜150%であることが好ましい。剛性導体電極92における端子部92bの径r3と、絶縁基板91の貫通孔91Hの径r1との差(r3−r1)は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。この差が過小である場合、剛性導体電極92が絶縁基板91から脱落するおそれがある。
絶縁基板91の厚み方向への剛性導体電極92の移動可能距離、すなわち剛性導体電極92における胴部92aの長さLと絶縁基板91の厚みdとの差(L−d)は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μmである。剛性導体電極92の移動可能距離が過小である場合、被検査電極2,3の凹凸吸収能が充分でない場合がある。剛性導体電極92の移動可能距離が過大である場合、絶縁基板91の貫通孔91Hから露出する剛性導体電極92の胴部92aの長さが大きくなるため、検査時に胴部92aが座屈または損傷するおそれがある。
以上に説明した中継基板29では、絶縁基板91の貫通孔91Hに、剛性導体電極92が厚み方向へ移動可能に配置されており、この剛性導体電極92は、絶縁基板91の貫通孔91Hよりも大きな径を有する端子部92bを胴部92aの両端に備えている。このため、端子部92bがストッパとして機能し、剛性導体電極92が絶縁基板91から脱落することがない。したがって、中継基板29単独で取り扱う場合にも、その取り扱いが容易である。
以下、図14〜図20を参照しながら上記した中継基板の製造方法について説明する。最初に、図14に示したように、絶縁基板91の片面に易エッチング性の金属層93Aが一体に積層された積層材料90Aを用意する。
この積層材料90Aにおける金属層93Aに対してエッチング処理を施しその一部を除
去することにより、図15に示したように、被検査回路基板1の被検査電極2,3のパターンに従って複数の開口93Kを形成する。
次に、図16に示したように、積層材料90Aにおける絶縁基板91に、それぞれ金属
層93Aの開口93Kに連通して厚み方向に延びる貫通孔91Hを形成する。
その後、図17に示したように、絶縁基板91の貫通孔91Hの内壁面および金属層93Aの開口縁を覆うように易エッチング性の筒状の金属薄層93Bを形成する。
このようにして、それぞれ厚み方向に延びる複数の貫通孔91Hが形成された絶縁基板91と、この絶縁基板91の片面に積層され、絶縁基板91の貫通孔91Hに連通する複数の開口93Kが形成された易エッチング性の金属層93Aと、絶縁基板91の貫通孔91Hの内壁面および金属層93Aの開口縁を覆うように形成された易エッチング性の金属薄層93Bと、を備えた複合積層材料90Bが得られる。
以上の製造工程において、絶縁基板91の貫通孔91Hを形成する方法としては、例えば、レーザー加工法、ドリル加工法、エッチング加工法等を挙げることができる。
金属層93Aおよび金属薄層93Bを構成する易エッチング性の金属材料としては、例えば、銅などを挙げることができる。
金属層93Aの厚みは、目的とする剛性導体92の移動可能な距離などを考慮して設定されるが、好ましくは5〜25μm、より好ましくは8〜20μmである。
金属薄層93Bの厚みは、絶縁基板91の貫通孔91Hの径と、形成すべき剛性導体電極92における胴部92aの径とを考慮して設定される。
金属薄層93Bを形成する方法としては、例えば、無電解メッキ法などを挙げることができる。
上記の製造工程を経て得られた複合積層材料90Bに対してフォトメッキ処理を施すこ
とにより、絶縁基板91におけるそれぞれの貫通孔91Hに剛性導体電極92を形成する。具体的には、図18に示したように、絶縁基板91の片面に形成された金属層93Aの表面および絶縁基板91の他方の表面にレジスト膜94を形成し、その後、このレジスト
膜94に、形成すべき剛性導体電極92における端子部92bのパターンに従って、絶縁基板91の貫通孔91Hに連通する複数のパターン孔94Hを形成する。
次に、図19に示したように、金属層93Aを共通電極として金属薄層93Bの表面に金属を堆積させ、これにより絶縁基板91の貫通孔91H内およびレジスト膜94のパターン孔94H内に金属を充填することによって、絶縁基板91の厚み方向に延びる剛性導体電極92を形成する。
このようにして剛性導体電極92を形成した後、金属層93Aの表面からレジスト膜94を除去することにより、図20に示したように、金属層93Aを露出させる。その後、エッチング処理を施して金属層93Aおよび金属薄層93Bを除去することにより、図12に示した中継基板29が得られる。
以上に説明した製造方法によれば、絶縁基板91の片面および貫通孔91Hの内壁面に、それぞれ易エッチング性の金属層93Aおよび金属薄層93Bを予め形成している。次に、絶縁基板91の貫通孔91Hに剛性導体電極92を形成し、その後、エッチング処理によって金属層93Aおよび金属薄層93Bが除去される。したがって、絶縁基板91と剛性導体電極92との間に所望のギャップが確実に形成されるので、移動可能な剛性導体電極92を確実に形成することができる。
図21は、図12の中継基板の両面に第1の異方導電性シートを積層した状態を示した断面図、図22は、その一部拡大図である。
第1の異方導電性シート22には、前述した分散型の異方導電性シートが使用される。その絶縁基材の材料、シート厚み、導電性粒子Pの材料および粒子径等は、前述したとおりである。
図23は、図21の中継基板および第1の異方導電性シートを、ピッチ変換用基板に積層した状態を示した断面図である。この例では、ピッチ変換用基板23に、それぞれが同一の被検査電極2(被検査電極3)に接続される互いに離間して配置された一対の電流用端子電極27および電圧用端子電極28からなる接続電極25が設けられている。これらの接続電極25は、被検査電極2,3のパターンに従って配置されている。
電流用端子電極27および電圧用端子電極28はそれぞれ、内部配線53によって端子電極24へ電気的に接続されている。接続電極25の特定のパターンに従って剛性導体電極92が配置され、接続電極25の直上に剛性導体電極92が位置している。
このような中継基板を用いることによって、検査対象である回路基板が、隣接する被検査電極間の距離が小さく、被検査電極の高さにバラツキがあるものであっても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態でそれぞれの被検査電極に対する電気的な接続を達成することができる。
本発明の検査装置において、テスター側コネクタ41a,41bは、図1に示したように、第3の異方導電性シート42a,42bと、コネクタ基板43a,43bと、ベース板46a,46bとを備えている。第3の異方導電性シート42a,42bには、前述した第2の異方導電性シート26と同様のものが使用される。すなわち第3の異方導電性シート42a,42bは、図11に示したように、絶縁性の弾性高分子材料中に多数の導電性粒子が厚み方向に配列して形成された導電路形成部と、それぞれの導電路形成部を離間する絶縁部とから構成されている。
コネクタ基板43a,43bは、絶縁基板を備えており、その表面の中継ピンユニット
31側には、図1および図2に示したようにピン側電極45a,45bが形成されている。
これらのピン側電極45は、一定ピッチ、例えば、2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmの一定ピッチの格子点上に配置されており、その配置ピッチは中継ピンユニット31の導電ピン32の配置ピッチと同一である。
それぞれのピン側電極45は、絶縁基板の表面に形成された配線パターンおよびその内部に形成された内部配線によって、テスター側電極44a,44bに電気的に接続されている。
なお、4端子検査を行う検査装置の場合には、これらのピン側電極45は、ピッチ変換用基板23の電流用端子電極27と電圧用端子電極28とに別個にそれぞれ電気的に接続するように、一対の電流用ピン側電極と電圧用ピン側電極から構成される。これらの電流用ピン側電極と電圧用ピン側電極はそれぞれ、後述する中継ピンユニット31の導電ピン32に対応する位置に配置される。
中継ピンユニット31は、図1、図2、図24(図24は、説明の便宜上、中継ピンユニット31aについて示している)、および図30〜33に示したように、上下方向を向くように並列に、所定のピッチで設けられた多数の導電ピン32a,32bを備えている。また、中継ピンユニット31は、これらの導電ピン32a,32bの両端側に設けられ、導電ピン32a,32bを挿通支持する被検査回路基板1側に配置された第1の絶縁板34a,34bと、被検査回路基板1側とは反対側に配置された第2の絶縁板35a,35bの2枚の絶縁板を備えている。
導電ピン32は、例えば、図25に示したように、直径の大きい中央部82と、これよりも直径の小さい端部81a,81bとからなる。第1の絶縁板34と第2の絶縁板35には、導電ピン32の端部81が挿入される貫通孔83が形成されている。そして、貫通孔83の直径が、導電ピン32の端部81a,81bの直径よりも大きく、且つ中央部82の直径よりも小さく形成され、これにより導電ピン32が脱落しないように保持されている。
第1の絶縁板34および第2の絶縁板35は、図1の第1の支持ピン33および第2の支持ピン37によって、これらの間隔が導電ピン32の中央部82の長さよりも長くなるように固定され、これにより導電ピン32が上下へ移動可能に保持されている。導電ピン32の端部81の長さは、第1の絶縁板34および第2の絶縁板35の厚みよりも長くなるように形成され、これにより、第1の絶縁板34および第2の絶縁板35のうち少なくとも一方から導電ピン32が突出するようになっている。
中継ピンユニットは、多数の導電ピンが、例えば、2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmのピッチの格子点上に配置されている。
中継ピンユニット31の導電ピン32の配置ピッチと、ピッチ変換用基板23に設けられた端子電極24の配置ピッチとを同一とすることにより、導電ピン32を介してピッチ変換用基板23がテスター側に電気的に接続されるようになっている。
また、図1および図24に示したように、中継ピンユニット31には、第1の絶縁板34a,34bと、第2の絶縁板35a,35bとの間に、中間保持板36a、36bが配
置されている。
そして、第1の絶縁板34a,34bと中間保持板36a,36bとの間には、第1の支持ピン33a,33bが配置され、これによって、第1の絶縁板34a,34bと中間保持板36a,36bとの間を固定している。
同様に、第2の絶縁板35a,35bと中間保持板36a,36bとの間には、第2の支持ピン37a,37bが配置され、これによって、第2の絶縁板35a,35bと中間保持板36a,36bとの間を固定している。
第1の支持ピン33と、第2の支持ピン37の材質としては、例えば、真鍮、ステンレスなどの金属が使用される。
なお、図24における第1の絶縁板34と中間保持板36との間の距離L1と、第2の絶縁板35と中間保持板36との間の距離L2としては、特に限定されるものではないが、後述するように、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の弾性による、被検査回路基板1における被検査電極2,3の高さバラツキの吸収性を考慮すれば、2mm以上が好ましく、より好ましくは2.5mm以上である。
そして、図24に示したように、第1の支持ピン33の中間保持板36に対する第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36に対する第2の当接支持位置38Bとは、検査装置を中間保持板の厚さ方向に(図1において上方から下方に向かって)投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されている。
この場合、異なる位置としては、特に限定されるものではないが、第1の当接支持位置38Aと、第2の当接支持位置38Bは、図29に示したように、中間保持板投影面A上において格子上に形成されていることが好ましい。
具体的には、図29に示したように、中間保持板投影面A上において、隣接する4個の第1の当接支持位置38Aからなる単位格子領域R1に、1個の第2の当接支持位置38Bが配置される。また、中間保持板投影面Aにおいて、隣接する4個の第2の当接支持位置38Bからなる単位格子領域R2に、1個の第1の当接支持位置38Aが配置される。なお、図29では、第1の当接支持位置38Aを黒丸、第2の当接支持位置群38Bを白丸で示している。
なお、ここでは、第1の当接支持位置38Aにおける単位格子領域R1の対角線Q1の中央に、1個の第2の当接支持位置38Bを配置するとともに、第2の当接支持位置38Bにおける単位格子領域R2の対角線Q2の中央に、1個の第1の当接支持位置38Aを配置している。しかしながら、これらの相対的な位置は、特に限定されるものではなく、上記のように、検査装置を中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されていればよい。すなわち、格子状に配置されない場合には、このような相対位置関係に拘束されるものではなく、上記のように、検査装置を中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されていればよい。
また、この場合、互いに隣接する第1の当接支持位置38Aの間の離間距離、第2の当接支持位置38Bの間の離間距離は、好ましくは10〜100mm、より好ましくは12〜70mm、特に好ましくは15〜50mmである。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の形成材料には、可撓性を有するものが用いられる。これらの板の可撓性は、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の両端部を、それぞれ10cm間隔で支持した状態で水平に配置した場合に
おいて、上方から50kgfの圧力で加圧することによって生ずる撓みが、これらの絶縁板の幅の0.02%以下であり、かつ上方から200kgfの圧力で加圧することによっても破壊および永久変形が生じない程度であることが好ましい。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の材料としては、具体的には、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料、例えばポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポチエチレンテレフタレート樹脂、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエチルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強フェノール樹脂、ガラス繊維補強型フッ素樹脂等のガラス繊維型複合樹脂材料、カーボン繊維補強型エポキシ樹脂、カーボン繊維補強型ポリエステル樹脂、カーボン繊維補強型ポリイミド樹脂、カーボン繊維補強型フェノール樹脂、カーボン繊維補強型フッ素樹脂等のカーボン繊維型複合樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料を充填した複合樹脂材料、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にメッシュを含有した複合樹脂材料などが挙げられる。また、これらの材料からなる板材を複数積層して構成された複合板材等も用いることができる。
第1の絶縁板34、中間保持板36、および第2の絶縁板35の厚みは、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35を構成する材料の種類に応じて適宜選択されるが、好ましくは1〜10mmである。例えば、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂からなり、その厚みが2〜5mmであるものを使用することができる。
第1の絶縁板34および第2の絶縁板35に導電ピン32を移動可能に支持する方法としては、図25に示した方法の他に、図26〜図28に示した方法を挙げることができる。図示したように、この例では第1の絶縁板34と第2の絶縁板35との間に、屈曲保持板84が設けられている。
また、導電ピン32として、円柱形状である金属ピンを用いている。
図26に示したように、屈曲保持板84には導電ピン32が挿通される貫通孔85が形成されている。導電ピン32は、第1の絶縁板34に形成された貫通孔83aおよび第2の絶縁板35に形成された貫通孔83bと、屈曲保持板84に形成された貫通孔85とを支点として、互いに逆方向に横方向へ押圧されて、屈曲保持板84の貫通孔85の位置で屈曲され、これにより導電ピン32が軸方向に移動可能に支持されている。
なお、中間保持板36には、導電ピン32と接触しない程度に径を大きくした貫通孔86が形成され、この貫通孔86に導電ピン32が挿通されている。
導電ピン32は、図27(a)〜図27(c)に示した手順で第1の絶縁板34および第2の絶縁板35に支持される。図27(a)に示したように、第1の絶縁板34の貫通孔83aおよび第2の絶縁板35に形成された貫通孔83bと、屈曲保持板84の貫通孔85とが軸方向に位置合わせされた位置に屈曲保持板84を配置する。
次に、図27(b)に示したように、導電ピン32を、第1の絶縁板34の貫通孔83aから屈曲保持板84の貫通孔85を通して第2の絶縁板35の貫通孔83bまで挿入する。
次に、図27(c)に示したように、屈曲保持板84を、導電ピン32の軸方向と垂直な横方向(水平方向)に移動し、適宜の手段によって屈曲保持板84の位置を固定する。
これによって、導電ピン32は、第1の絶縁板34の貫通孔83aおよび第2の絶縁板35に形成された貫通孔83bと、屈曲保持板84の貫通孔85とを支点として互いに逆方向に横方向へ押圧されて、屈曲保持板84の貫通孔85の位置で屈曲され、これにより導電ピン32が軸方向に移動可能に支持される。
このように構成することで、導電ピン32が、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35との間に、軸方向へ移動可能に、且つ脱落しないように保持することができるとともに、導電ピン32として円柱状である簡易な構造のピンを使用できるため、導電ピン32およびそれを保持する部材の全体としてのコストを抑えることができる。
なお、屈曲保持板84が配置される位置は、第1の絶縁板34と中間保持板36との間であってもよい。
このように構成された本実施形態の検査装置では、図2に示したように、被検査回路基板1の電極2および電極3が、第1の異方導電性シート22a,22b、ピッチ変換用基板23a,23b、第2の異方導電性シート26a,26b、導電ピン32a,32b、第3の異方導電性シート42a,42b、コネクタ基板43a,43bを介して、最外側に配置されたベース板46a,46bをテスターの加圧機構により規定の圧力で押圧することによってテスター(図示せず)に電気的に接続され、被検査回路基板1の電極間における電気抵抗測定などの電気検査が行われる。
測定時に被検査回路基板に対して上側および下側の第1の検査治具11a,第2の検査治具11bから押圧する圧力は、例えば、100〜250kgfである。
以下、図30〜図33を参照しながら(便宜的に、第2の検査治具11bのみ示す)、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bとの間で被検査回路基板1の両面を挟圧した際における圧力吸収作用および圧力分散作用について説明する。
図31に示したように、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bとの間で検査対象である被検査回路基板1の両面を挟圧して電気検査を行う際に、加圧の初期段階では、中継ピンユニット31の導電ピン32の厚み方向への移動と、第1の異方導電性シート22と、第2の異方導電性シート26と、第3の異方導電性シート42のゴム弾性圧縮により圧力を吸収して、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキをある程度吸収することができる。
そして、第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置と、第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されているので、図32の矢印で示したように、上下方向に力が作用し、図33に示したように、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、第1の異方導電性シート22と、第2の異方導電性シート26と、第3の異方導電性シート42のゴム弾性圧縮に加えて、中継ピンユニット31における第1の絶縁板34と、第2の絶縁板35と、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35の間に配置された中間保持板36のバネ弾性により、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキ、例えば、ハンダボール電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中を回避することができる。
すなわち、図32および図33に示したように、第1の支持ピン33の中間保持板36に対する第1の当接支持位置38Aを中心として、中間保持板36が、第2の絶縁板35の方向に撓むとともに(図33の一点鎖線で囲んだEの部分参照)、第2の支持ピン37の中間保持板36に対する第2の当接支持位置38Bを中心として、中間保持板36が、第1の絶縁板34の方向に撓むことになる(図33の一点鎖線で囲んだDの部分参照)。なお、ここで「撓む」および「撓み方向」とは中間保持板36が凸状になる方向に突出す
るように撓むことおよびその突出方向を言う。
このように、中間保持板36が、第1の当接支持位置38A、第2の当接支持位置38Bを中心として、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bとの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、中間保持板36のバネ弾性力が発揮されることになる。
また、図33の一点鎖線で囲んだB部分で示したように、第2の異方導電性シート26における導電路形成部の突出部の圧縮によって、導電ピン32の高さが吸収されるが、この突出部の圧縮によって吸収しきれない圧力が、第1の絶縁板34に加わることになる。
したがって、図33の一点鎖線で囲んだC部分で示したように、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35も、第1の支持ピン33、第2の支持ピン37との当接位置で、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bとの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35のバネ弾性力が発揮されることになる。
これにより、高さバラツキを有する被検査回路基板1の被検査電極のそれぞれに対して安定的な電気的接触が確保され、さらに応力集中が低減されるので、第1の異方導電性シート22の局部的な破損が抑制される。その結果、第1の異方導電性シート22の繰り返し使用耐久性が向上するので、その交換回数が減り、検査作業効率が向上することになる。
図34は、本発明の検査装置における他の実施形態を説明する図30と同様な断面図(便宜的に第2の検査治具のみ示している)、図35は、その中継ピンユニットの拡大断面図である。この検査装置は、図1に示した検査装置と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には同一の参照番号を付している。この検査装置では、図34および図35に示したように、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35との間に、複数個(本実施形態では3個)の中間保持板36が所定間隔離間して配置されるとともに、これらの隣接する中間保持板36同士の間に、保持板支持ピン39が配置されている。
この場合、少なくとも1つの中間保持板36bにおいて、中間保持板36bに対して一面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置と、中間保持板36bに対して他面側から当接する第1の支持ピン33b、第2の支持ピン37b、または保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置とが、中間保持板36bの厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることが必要である。
最も好ましくは、全ての中間保持板36bにおいて、中間保持板36bに対して一面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置と、中間保持板36bに対して他面側から当接する第1の支持ピン33b、第2の支持ピン37b、または保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置とが、中間保持板36bの厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置される。
この場合、詳述しないが、「異なる位置」とは、前述した実施形態において、第1の支持ピン33と中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37と中間保持板36との第2の当接支持位置38Bとの間の関係で説明した相対位置と同様な配置とすることが可能である。
本実施例では、3つの中間保持板36bのうち上側の中間保持板36bにおいて、中間
保持板36bに対して一面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置39Aと、中間保持板36bに対して他面側から当接する第1の支持ピン33bの中間保持板36bに対する当接支持位置38Aとが、中間保持板36bの厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されている。
また、3つの中間保持板36bのうち中央の中間保持板36bにおいて、中間保持板36bに対して一面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置39Aと、中間保持板36bに対して他面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置39Aとが、中間保持板36bの厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されている。
また、3つの中間保持板36bのうち下側の中間保持板36bにおいて、中間保持板36bに対して一面側から当接する保持板支持ピン39bの中間保持板36bに対する当接支持位置39Aと、中間保持板36bに対して他面側から当接する第2の支持ピン37bの中間保持板36bに対する当接支持位置38Bとが、中間保持板36bの厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されている。
このように構成することによって、これらの複数個の中間保持板36によってバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
なお、中間保持板36の個数としては、複数個であればよく、特に限定されるものではない。
また、導電ピン32を保持するための前述した屈曲保持板84を用いる場合、場合に応じて、第2の絶縁板35と中間保持板36との間、第1の絶縁板34と中間保持板36との間、あるいは2枚の中間保持板36の間に配置することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更が可能である。
例えば、被検査回路基板1は、プリント回路基板以外に、パッケージIC、MCM、CSPなどの半導体集積回路装置、ウェハに形成された回路装置であってもよい。また、プリント回路基板は、両面プリント回路基板だけではなく片面プリント回路基板であってもよい。
第1の検査治具11aと第2の検査治具11bは、使用材料、部材構造などにおいて必ずしも同一である必要はなく、これらが異なるものであってもよい。
テスター側コネクタは、コネクタ基板のような回路基板と異方導電性シートを複数積層して構成してもよい。
上記の実施例では、第2の異方導電性シート26および第3の異方導電性シート42として、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出しているものを用いたが、必ずしもこれに限定されるものではない。
また、図1、図2、図30、図31、図33および図34に示したように、テスター側コネクタ41におけるコネクタ基板43とベース板46との間に、支持ピン49を配置してもよい。これらの支持ピン49によって、第1の支持ピン33、第2の支持ピン37(
図18では第1の支持ピン33、第2の支持ピン37および保持板支持ピン39)が与える作用と同様にして、面圧を分散させる作用を与えることも可能である。この面圧分散作用を与えるためには、支持ピン49の位置と、第2の支持ピン37の位置とが面方向において互いに異なるようにこれらを配置することが好ましい。
以下、本発明の具体的な実施例および比較例を示す。
[実施例1]
レール搬送型回路基板自動検査機(日本電産リード社製,品名:STARREC V5)の検査部に適合する、図1に示したような、下記の評価用回路基板を検査するための検査装置を作製した。
(1)評価用回路基板1
下記の仕様の評価用回路基板1を用意した。
寸法:100mm(縦)×100mm(横)×0.8mm(厚み)
上面側の被検査電極の数:3600個
上面側の被検査電極の径:0.25mm
上面側の被検査電極の最小配置ピッチ:0.4mm
下面側の被検査電極の数:2600個
下面側の被検査電極の径:0.25mm
下面側の被検査電極の最小配置ピッチ:0.4mm
(2)第1の異方導電性シート22
導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された下記の第1の異方導電性シートを作製した。
寸法:110mm×110mm、厚み0.05mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;20μm、含有率;18体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム(硬度40)
(3)ピッチ変換用基板23
ガラス繊維補強型エポキシ樹脂からなる厚さ0.5mmの絶縁基板の両面全面に、厚みが18μmの銅からなる金属薄層を形成した積層材料(松下電工社製,品名:R−1766)に、数値制御型ドリリング装置によって、それぞれ積層材料の厚み方向に貫通する直径0.1mmの円形の貫通孔を合計で7200個形成した。
この場合、貫通孔の形成は2個を一組として、評価用回路基板の上面側の被検査電極に対応する位置に形成し、一組の貫通孔は0.1mmの間隙を設けて形成した(すなわち、貫通孔A=0.1mm と貫通孔B=0.1mmの間の間隙=0.1mmとなるように設
定することを意味する)。
その後、貫通孔が形成された積層材料に対し、EDTAタイプ銅メッキ液を用いて無電解メッキ処理を施すことにより、各貫通孔の内壁に銅メッキ層を形成し、さらに、硫酸銅メッキ液を用いて電解銅メッキ処理を施すことにより、各貫通孔内に、積層材料表面の各金属薄層を互いに電気的に接続する、厚さ約10μmの円筒状のバイアホールを形成した。
次いで、積層材料表面の金属薄層上に、厚みが25μmのドライフィルムレジスト(東京応化製,品名:FP−225)をラミネートしてレジスト層を形成するとともに、この積層材料の他面側の金属薄層上に保護シールを配置した。このレジスト層上にフォトマスクフィルムを配置し、レジスト層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理を行うことにより、エッチング用のレジストパターンを形成した。そして、レジストパターンを形成した面の金属薄層に対してエッチング処理を施す
ことにより、絶縁基板の表面に、直径が60μmである円形の7200個の接続電極と、各接続電極とバイアホールとを電気的に接続する線幅が100μmのパターン配線部を形成し、次いで、レジストパターンを除去した。
次に、積層材料の接続電極とパターン配線部を形成した側の面に、厚みが25μmのドライフィルムレジスト(東京応化製,品名:FP−225)をラミネートしてレジスト層を形成し、このレジスト層の上にフォトマスクフィルムを配置して、レジスト層に対して平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理を行うことにより、それぞれの接続電極を露出する、直径が60μmである円形の7200個の開口を形成した。
そして、硫酸銅メッキ液を用い、積層材料の他面側の金属薄層を共通電極として用い、それぞれの接続電極に対して電解銅メッキ処理を施すことにより7200個の接続電極を形成した。次いでレジストパターンを除去した。
次いで、積層材料の他面側の金属薄層上の保護シールを除去し、この面の金属薄層上に、厚みが25μmのドライフィルムレジスト(東京応化製,品名:FP−225)をラミネートしてレジスト層を形成した。その後、このレジスト層上にフォトマスクフィルムを配置し、レジスト層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理を行うことにより、積層材料における金属薄層上にエッチング用のレジストパターンを形成した。
次いで、積層材料の接続電極を形成した側の面に保護シールを施した後に、エッチング処理を施すことにより、絶縁性基板の裏面に7200個の端子電極と、各端子電極とバイアホールとを電気的に接続するパターン配線部を形成し、レジストパターンを除去した。
次いで、端子電極およびパターン配線部が形成された絶縁基板の裏面に、厚みが38μmのドライフィルムソルダーレジスト(ニチゴーモートン製、品名:コンフォマスク2015)をラミネートして絶縁層を形成し、この絶縁層上にフォトマスクフィルムを配置し、次いで、絶縁層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理することにより、電極を露出する直径0.4mmの開口を7200個形成した。
以上のようにして、ピッチ変換用基板23を作製した。このピッチ変換用基板23は、縦横の寸法が120mm×160mm、厚みが0.5mm、接続電極25の絶縁層表面から露出した部分の寸法が、直径約60μm、接続電極25の絶縁層表面からの突出高さが約30μm、対をなす接続電極25間の離間距離が60μm、端子電極24の直径が0.4mm、端子電極24の配置ピッチが0.75mmであった。
また、上記と同様にして、表面に5200個の接続電極25を有すると共に裏面に5200個の端子電極24を有する、第2の検査治具11b用のピッチ変換用基板23bを作製した。
このピッチ変換用基板23bは、縦横の寸法が120mm×160mm、厚みが0.5mm、接続電極25における絶縁層の表面に露出した部分の直径が約60μm、接続電極25における絶縁層の表面からの突出高さが約30μm、対をなす接続電極間の離間距離が60μm、端子電極24の直径が0.4mm、端子電極24の配置ピッチが0.75mmのものである。
(4)中継基板29
両面に銅箔を備えた厚みが0.1mmのビスマレイミド・トリアジン樹脂よりなる積層
材料(三菱ガス化学:BTレジンプリント配線板用材料 CCL−HL832)の両面全
面に、数値制御型ドリリング装置によって、それぞれ積層材料の厚み方向に貫通する直径0.3mmの円形の貫通孔を合計で3600個形成した。
貫通孔内に付加型液状シリコーンゴムをスキージを用いて充填し、次にこの貫通孔内に付加型液状シリコーンゴムが配置された樹脂製基板に対して100℃の温度で90分間の加熱処理を行うことにより、貫通孔内にシリコーンゴムよりなる絶縁性弾性膜を備えた基板材料を形成した。
次に、被検査回路基板の被検査電極に対応する位置に直径60μmの開口パターン有するレーザー加工用金属マスクを、上記の絶縁性弾性膜を備えた基板材料の一面側に積層し、この積層体をCO2レーザー加工機「Impact L−500」(住友重機械工業(株)製)の加工ステージ上に配置し、レーザー加工用金属マスクを積層した側より、下記の条件でレーザー光を照射することにより絶縁性弾性膜に直径約60μmの貫通孔を形成した。
<レーザー光の照射条件>
・レーザー種:TEA−CO2
・周波数(1秒あたりのパルス数):50Hz
・パターン(ビーム幅):0.9×1.9mm
・走査速度(レーザー加工機におけるステージ移動速度):814mm/min
・電圧(励起電圧):20kV
・エネルギー密度(単位面積当たりのレーザー照射エネルギー):11J/cm2
・スキャン回数:4回
その後、積層したレーザー加工用金属マスクを除去し、貫通孔が絶縁性弾性膜に形成された基板材料に対して、EDTAタイプ銅メッキ液を用いて無電解メッキ処理を施すことにより、各貫通孔の内壁および基板材料の表面に銅メッキ層を形成した積層基板材料を得た。
次に銅メッキ層を施した積層基板材料の両面に厚さ25μmのドライフィルムレジストをラミネートしてレジスト層を形成した。
そして、絶縁性弾性膜に設けられた貫通孔部分に、直径60μmのパターン開口を形成した。
さらに、硫酸銅メッキ液を用いて電解銅メッキ処理を施すことにより、各貫通孔内に、当該積層材料における各金属薄層を互いに電気的に接続する直径約60μmの円筒状のバイアホールと、ドライフィルムのパターン開口内にあり、バイアホールと連続する直径60μmで厚み約25μmの電極部と、を形成した。
次いで、この電極部を形成した積層材料を45℃の水酸化ナトリウム液に2分間浸漬させることによりドライフィルム層を除去し、次に塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間のエッチング処理を施すことにより、積層材料の表面の銅層を除去し、各々の電極部とスルーホールからなる隣接する電極構造体同士を電気的に絶縁し、第1の検査治具11a用の中継基板29aを得た。
また、上記と同様にして、電極構造体を5200個有する第2の検査治具11b用の中継基板29bを作成した。
このようにして得られた、電極構造体(剛性導体電極)を備えた中継基板は、以下のようなものであった。
〔中継基板29a〕
絶縁性基板の厚み 100μm
絶縁性弾性膜の直径 300μm
絶縁性弾性膜の厚み 100μm
電極構造体の電極部の寸法 直径60μm×厚み150μm
電極構造体のスルーホール部の寸法 直径60μm×厚み100μm
対をなす電極構造体間の離間距離 60μm
電極構造体数 7200個
〔中継基板29b〕
絶縁性基板の厚み 100μm
絶縁性弾性膜の直径 300μm
絶縁性弾性膜の厚み 100μm
電極構造体の電極部の寸法 直径60μm×厚み150μm
電極構造体のスルーホール部の寸法 直径60μm×厚み100μm
対をなす電極構造体間の離間距離 60μm
電極構造体数 5200個
(5)回路基板側コネクタ21
上記のピッチ変換用基板23の一面側に、一対の上記の第1の異方導電性シート22で上記の中継基板29を挟むようにこれらを配置し、裏面側に、厚み方向に延びる多数の導電路形成部と、これらを互いに絶縁する絶縁部とからなり、片面に導電路形成部が突出した偏在型異方導電性シートからなる第2の異方導電性シート26を配置することにより、回路基板側コネクタ21とした。
なお、第2の異方導電性シート26は、図11に示される形状であり、具体的には以下の構成のものを使用した。
〔第2の異方導電性シート26〕
寸法:110mm×150mm
導電路形成部の厚み:0.6mm
導電路形成部の外径:0.35mm
導電路形成部の突出高さ:0.05mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;35μm、導電路形成部における導電性粒子の含有率;30体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム、硬度;30
(W2/D2=17)
(6)中継ピンユニット31
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の材料として、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、その厚みが1.9mmのものを用いた。
そして、第1の絶縁板34と中間保持板36との間の距離L1が、36.3mm、第2の絶縁板35と中間保持板36との間の距離L2が、3mmとなるように、第1の支持ピン33(直径2mm、長さ36.3mm)と、第2の支持ピン37(直径2mm、長さ3mm)によって固定支持するようにするとともに、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35との間に、下記の構成からなる図25の導電ピン32を移動自在となるように貫通孔83(直径0.4mm)に配置して作製した。
〔導電ピン〕
材質:金メッキ処理を施した真鍮
先端部81aの寸法:外径0.35mm、全長2.1mm
中央部32の寸法外径0.45mm、全長41mm
基端部81bの寸法:外径0.35mm、全長2.1mm
なお、この場合、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の当接支持位置38Bは、図29に示
したように、格子状に配置した。なお、互いに隣接する第1の当接支持位置38Aの間の離間距離、第2の当接支持位置38Bの間の離間距離を、17.5mmとした。
(7)テスター側コネクタ41
テスター側コネクタ41を、図1に示したように、第3の異方導電性シート42と、コネクタ基板43と、ベース板46とから構成した。なお、第3の異方導電性シート42には、前述した第2の異方導電性シート26と同様のものを用いた。
性能試験
1.最低プレス圧力の測定
作成した検査装置をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、検査装置に対して用意した評価用回路基板1をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力を100〜210kgfの範囲内において段階的に変化させ、各プレス圧力条件毎に各10回づつ、評価用回路基板1の被検査電極について、電流供給用電極を通じて1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を電圧測定用電極で測定した。
測定された導通抵抗値が10Ω以上となった検査点(以下、「NG検査点」という。)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(以下、「NG検査点割合」という。)を算出し、NG検査点割合が0.01%以下となった最も低いプレス圧力を最低プレス圧力とした。
この導通抵抗値の測定においては、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、当該測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
NG検査点割合は、評価用回路基板1の上面被検査電極数は3600点、下面被検査電極数は2600点であり、各プレス圧力条件において10回の測定を行ったことから、式(3600+2600)×10=62000によって算出される62000点の検査点に占めるNG検査点の割合を示す。
この場合、「最低プレス圧が小さい」とは、低いプレス圧力で被検査回路基板の電気的検査が行えることを意味している。検査装置においては、検査時の加圧圧力を低く設定できれば、検査時の加圧圧力による被検査回路基板および異方導電性シート並びに検査用回路基板の劣化が抑制できるばかりでなく、検査装置の構成部材として、耐久強度の低い部品を使用することが可能となることから、検査装置の構造を小さくコンパクトにすることができる。その結果、検査装置の耐久性の向上および検査装置の製造のコスト削減が達成されることから、最低プレス圧は小さいことが好ましい。
最低プレス圧の測定結果を表1に示す。
2.異方導電性シートの耐久性の測定
作成した検査装置をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、当該検査装置に対して用意した評価用回路基板1をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力条件を130kgfとし、所定回数の加圧を行った後、評価用回路基板1の被検査電極について、プレス圧力130kgfの条件下にて、電流供給用電極を通じて1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を10回測定し、次いで、所定回数の加圧を行い同様に導通抵抗値を電圧測定用電極にて10回測定する作業を繰り返した。
測定された導通抵抗値が10Ω以上となった検査点(NG検査点)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(NG検査点割合)を算出した。
次いで、検査装置における異方導電性シートを新しいものに交換し、プレス圧力条件を
150kgfに変更したこと以外は上記と同様の条件によって所定回数の加圧を行い、上記と同様の手法でNG検査点割合を算出した。
この異方導電性シートの耐久性に関する導通抵抗値の測定では、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、当該測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
この検査装置においては、実用上は、NG検査点割合が0.01%以下であることが必要とされている。すなわち、NG検査点割合が0.01%を超える場合には、良品である被検査回路基板に対して不良品であるとの誤った検査結果が得られる場合があることから、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができなくなるおそれがある。
異方導電性シートの耐久性の測定結果を表2に示す。
3.絶縁性の評価
以下のようにして、回路基板側コネクタ21におけるピッチ変換用基板23の対をなす接続電極25(電流用端子電極27および電圧用端子電極28)の間の絶縁抵抗を評価した。
接続電極間の絶縁性の評価には、縦方向の長さ100mm、横方向の長さ100mm、厚さ0.8mmである、表面に絶縁性コートを施したガラスエポキシ基板を使用した。
作成した検査装置をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、検査装置に対して上記のガラスエポキシ基板をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力を100〜210kgfの範囲内において段階的に変化させ、各プレス圧力条件毎に10回づつ、第1の検査治具11a用のピッチ変換用基板23aに設けられた各々の対をなす接続電極25の間の絶縁抵抗を測定した。
具体的には、対をなす接続電極25に対応する端子電極24を通じて1ミリアンペアの電流を印加しつつ、対をなす接続電極25の導通抵抗値を測定することによって、絶縁抵抗値を得た。測定された絶縁抵抗値が100Ω以上となった接続電極の対を絶縁良好と判定し、総検査点数に対する絶縁良好と判定された点の割合(以下「絶縁性合格点割合」という。)を算出した。
第1の検査治具11aにおけるピッチ変換用基板23aの接続電極25は、7200個が3600個の対となっている。すなわち、3600個の接続電極の対が存在し、各プレス圧力条件において10回の測定を行ったことから、絶縁性合格点割合は、具体的には式(3600)×10=36000によって算出される36000点の検査点に占めるNG検査点の割合を示す。
この検査装置においては、実用上は、絶縁性合格点割合が99.9%以上であることが必要とされている。すなわち、絶縁性合格点割合が99.9%未満の場合には、検査時において、電流供給用電極として使用する接続電極から電圧測定用電極として使用する接続電極へリーク電流が流れることにより、良品である被検査回路基板に対して不良品であるとの誤った検査結果が得られる場合がある。このため、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができなくなるおそれがある。
絶縁性評価の結果を表3に示す。
[実施例2]
実施例1の検査装置における中継基板29を、図12に示したものに変更した。先ず、
電極構造体を7200個有する第1の検査治具11a用の中継基板29aを次のようにして製造した。
厚みが50μmの液晶ポリマーよりなる絶縁基板91の一面に厚みが18μmの銅よりなる金属層93Aが一体的に積層されてなる積層材料90A(新日鐵化学社製「エスパネックス LC18−50−00NE」)を用意し(図14)、この積層材料における金属層上にドライフィルムレジストをラミネートすることによりレジスト膜を形成した。
次いで、形成されたレジスト膜に対して露光処理および現像処理を施すことにより、上記の評価用回路装置における上面側被検査電極に対応するパターンに従って当該レジスト膜に直径が40μmの円形のパターン孔を形成した。そして、金属層93Aに対してエッチング処理を行うことにより、金属層93Aにレジスト膜のパターン孔と同一のパターンの開口93Kを形成し、その後、レジスト膜を除去した(図15)。
その後、積層材料における絶縁基板91に対して、金属層93Aに形成された開口93Kを介してCO2レーザー加工機を用いてレーザー加工を施すことにより、金属層93A
の開口93Kに連通する貫通孔91Hを形成した。
そして、絶縁基板91の貫通孔91Hの内壁面に無電解銅メッキ処理を施し、更に、金属層93Aを共通電極として電解銅メッキ処理を施すことにより、絶縁基板91の貫通孔91Hの内壁面および金属層93Aの開口縁を覆うように、厚みが5μmの銅よりなる筒状の金属薄層93Bを形成し、以て、図17に示すような複合積層材料90Bを製造した。ここで、金属薄層を形成した後の貫通孔91Hの直径は約30μmであった。
次いで、複合積層材料90Bの両面(絶縁基板91の一面に形成された金属層93Aの表面および絶縁基板91の他面)の各々に、厚みが25μmのドライフィルムレジストをラミネートして露光処理および現像処理を施すことにより、図18に示すような、形成すべき剛性導体電極92における端子部92bのパターンに従って直径50μmの円形のパターン孔94Hが形成されたレジスト膜94を形成した。その後、金属層93Aを共通電極としてスルファミン酸ニッケルが溶解されたメッキ液を用いて電解メッキ処理を施すことにより、図19に示すように、ニッケルよりなる剛性導体電極92を形成した。
そして、剛性導体電極92の端子部92bの表面を研磨することにより、剛性導体電極92の端子部92bの表面を平坦化すると共に当該端子部92bの厚みをレジスト膜94の厚みに一致させた。次いで、複合積層材料90Bの両面からレジスト膜94を除去した後、当該複合積層材料90Bに対して、塩化第二鉄が溶解されたエッチング液を用いて、60℃、3時間のエッチング処理を施すことにより、金属層93Aおよび金属薄層93Bを除去し、以て、中継基板29aを製造した。
得られた中継基板29aについて説明すると、中継基板29aは、材質が液晶ポリマーで、縦横の寸法が190mm×130mm、厚みdが50μm、貫通孔91Hの直径r1が40μm、剛性導体電極92は、総数が7200で、胴部92aの径r2が30μm、端子部92bの径r3が50μm、胴部92aの長さLが73μm、剛性導体電極92の移動距離(L−d)が23μmで、対をなす剛性導体電極92間の離間距離は70μmである。
また、上記と同様にして、剛性導体電極92を5200個有する第2の検査治具11b用の中継基板29bを製造した。
得られた中継基板29bについて説明すると、中継基板29bは、材質が液晶ポリマーで、縦横の寸法が190mm×130mm、厚みdが50μm、貫通孔91Hの直径r1
が40μm、剛性導体電極92は、総数が7200で、胴部92aの径r2が30μm、端子部92bの径r3が50μm、胴部92aの長さLが73μm、剛性導体電極92の移動距離(L−d)が23μmで、対をなす剛性導体電極92間の離間距離は70μmである。
上記の中継基板29a、29bを、実施例1の中継基板29a、29bの代わりに用いた他は、実施例1と同様にして検査装置を構成した。この検査装置について、上述した最低プレス圧の測定、異方導電性シートの耐久性の測定、および絶縁性の評価を行った。
その結果を表1〜表3に示す。
[比較例1]
上記の中継ピンユニット31の代わりに、図36に示したような従来の中継ピンユニット131a、131bを用いた。すなわち、一定ピッチ(2.54mmピッチ)で格子点上に多数(8000ピン)配置された導電ピン132a、132bと、この導電ピン132a、132bを上下へ移動可能に支持する絶縁板134a、134bと、を有する中継ピンユニットを備えている以外は実施例1と同様の構成である検査装置を作製した。
作製した比較用検査装置について、実施例1と同様な方法により、最低プレス圧および異方導電性シートの耐久性を測定した。
最低プレス圧の測定結果を表1に、異方導電性シートの耐久性の測定結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1の検査装置において、回路基板側コネクタ21における中継基板29と、これを挟むように配置した厚み50μmの一対の第1の異方導電性シート22の代わりに、厚み100μmの分散型異方導電性エラストマーシートよりなる第1の異方導電性シート22を配置し、対をなす接続電極25間の絶縁抵抗を上述した方法にて評価した。
絶縁性評価の結果を表3に示す。
Figure 2006053137
Figure 2006053137
Figure 2006053137
表1および表2から明らかなように、比較例の検査装置と比べて、実施例1の検査装置は最低プレス圧が低く、また、異方導電性シートの耐久性も格段と向上した。
そして、表3の結果から明らかなように、実施例1の検査装置は接続電極間のリーク電流の発生がほとんど無い。したがって、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる。
図1は、本発明の検査装置の実施形態を説明する断面図である。 図2は、図1の検査装置の検査使用時における積層状態を示した断面図である。 図3は、ピッチ変換用基板の回路基板側の表面を示した図である。 図4は、ピッチ変換用基板のピン側表面を示した図である。 図5(a)は、中継基板の部分断面図、図5(b)は、中継基板の部分上面図である。 図6は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図7は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図8は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図9は、第1の異方導電性シートの部分断面図である。 図10は、ピッチ変換用基板、中継基板および被検査回路基板を、第1の異方導電性シートを介して積層した状態を示した部分断面図である。 図11は、第2の異方導電性シートの部分断面図である。 図12は、中継基板の他の例を示した断面図である。 図13は、図12に示した中継基板における剛性導体電極の拡大図である。 図14は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図15は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図16は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図17は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図18は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図19は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図20は、中継基板の製造工程を説明する断面図である。 図21は、図12の中継基板の両面に第1の異方導電性シートを積層した状態を示した断面図である。 図22は、その一部拡大図である。 図23は、図21の中継基板および第1の異方導電性シートを、ピッチ変換用基板に積層した状態を示した断面図である。 図24は、中継ピンユニットの断面図である。 図25は、中継ピンユニットの導電ピン、中間保持板および絶縁板の一部を示した断面図である。 図26は、中継ピンユニットの構成における他の例を示した図25と同様の断面図である。 図27は、図26の構成において第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に導電ピンを配置するまでの工程を示した断面図である。 図28は、屈曲保持板を配置した中継ピンユニットの断面図である。 図29は、中継ピンユニットの中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面の部分拡大図である。 図30は、本発明の検査装置の実施形態を説明する部分拡大断面図である。 図31は、本発明の一実施形態における検査装置の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図32は、本発明の検査装置における中継ピンユニットの使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図33は、本発明の一実施形態における検査装置の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図34は、本発明の検査装置における他の実施形態を説明する図30と同様な断面図である。 図35は、図34の中継ピンユニットの拡大断面図である。 図36は、従来における回路基板の検査装置の断面図である。
符号の説明
28 電圧用端子電極
29a,b 中継基板
31a,31b 中継ピンユニット
32a,32b 導電ピン
33a,33b 第1の支持ピン
34a,34b 第1の絶縁板
35a,35b 第2の絶縁板
36a,36b 中間保持板
37a,37b 第2の支持ピン
38A 第1の当接支持位置
38B 第2の当接支持位置
39 保持板支持ピン
39A 当接支持位置
41a,41b テスター側コネクタ
42a,42b 第3の異方導電性シート
43a,43b コネクタ基板
44a,44b テスター側電極
45a,45b ピン側電極
46a,46b ベース板
49a,49b 支持ピン
51 絶縁基板
52 配線
53 内部配線
54 絶縁層
55 絶縁層
61 シート基材
62 導電性粒子
63 貫通孔
64 貫通孔
65 メッキ層
66 レジスト層
71 絶縁部
72 導電路形成部
73 突出部
75 剛性導体電極
75a 突出部
76 絶縁部
77 基板
81a,81b 端部
82 中央部
83,83a,83b貫通孔
84 屈曲保持板
85 貫通孔
86 貫通孔
90A 積層材料
90B 複合積層材料
91 絶縁基板
91H 貫通孔
92 剛性導体電極
92a 胴部
92b 端子部
93A 金属層
93B 金属薄層
93K 開口
94 レジスト膜
94Hパターン孔
101 被検査回路基板
102 被検査電極
103 被検査電極
111a 第1の検査治具
111b 第2の検査治具
121a、121b 回路基板側コネクタ
122a,122b 第1の異方導電性シート
123a,123b ピッチ変換用基板
124a,124b 端子電極
125a,125b 接続電極
126a,126b 第2の異方導電性シート
131a,131b 中継ピンユニット
132a,132b 導電ピン
133a,133b 支持ピン
134a,134b 絶縁板
141a,141b テスター側コネクタ
142a,142b 第3の異方導電性シート
143a,143b コネクタ基板
144a,144b テスター側電極
145a,145b ピン側電極
146a,146b ベース板
A 中間保持板投影面
L1 距離
L2 距離
Q1 対角線
Q2 対角線
R1 単位格子領域
R2 単位格子領域

Claims (12)

  1. 一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う回路基板の検査装置であって、
    前記第1の検査治具と第2の検査治具がそれぞれ、
    基板の一面側と他面側との間で電極ピッチを変換するピッチ変換用基板と、
    前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板側に配置され、基板を貫通する複数の剛性導体電極が該基板の厚み方向へ移動可能に保持され、前記ピッチ変換用基板の検査電極と前記被検査回路基板の被検査電極との電気的接続を前記剛性導体電極によって中継する中継基板と、
    前記中継基板の一面側および他面側に配置され、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された一対の第1の異方導電性シートと、
    前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板とは逆側に配置された第2の異方導電性シートと、
    を備えた回路基板側コネクタと、
    所定のピッチで配置された複数の導電ピンと、
    前記導電ピンを軸方向へ移動可能に支持する、一対の離間した第1の絶縁板と第2の絶縁板と、
    を備えた中継ピンユニットと、
    テスターと前記中継ピンユニットとを電気的に接続するコネクタ基板と、
    前記コネクタ基板の中継ピンユニット側に配置される第3の異方導電性シートと、
    前記コネクタ基板の中継ピンユニットとは逆側に配置されるベース板と、
    を備えたテスター側コネクタとを備え、
    前記中継ピンユニットが、
    前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に配置された中間保持板と、
    前記第1の絶縁板と中間保持板との間に配置された第1の支持ピンと、
    前記第2の絶縁板と中間保持板との間に配置された第2の支持ピンと、
    を備えるとともに、
    前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする回路基板の検査装置。
  2. 前記中継基板における前記基板に複数の貫通孔が形成され、該貫通孔内に高分子弾性体からなる絶縁部が形成され、前記剛性導体電極は該絶縁部を貫通し、該絶縁部によって前記基板の厚み方向へ移動可能に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  3. 前記中継基板における前記基板は絶縁性を有し、該基板に複数の貫通孔が形成され、
    前記剛性導体電極は、該貫通孔に挿通された胴部と、該胴部の両端に形成され前記貫通孔の径よりも大きい径を有する端子部と、を備え、
    前記剛性導体電極は、該基板の貫通孔に、該基板の厚み方向へ移動可能に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  4. 一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧した際に、
    前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第2の絶縁板の方向に撓むとともに、
    前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第1の絶縁板の方向に撓むように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  5. 前記第1の支持ピンの中間保持板に対する第1の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置され、
    前記第2の支持ピンの中間保持板に対する第2の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置されており、
    前記中間保持板投影面において、隣接する4個の第1の当接支持位置からなる単位格子領域に、1個の第2の当接支持位置が配置されるとともに、
    前記中間保持板投影面において、隣接する4個の第2の当接支持位置からなる単位格子領域に、1個の第1の当接支持位置が配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  6. 前記中継ピンユニットが、
    前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間に所定間隔離間して配置された複数個の中間保持板と、
    隣接する中間保持板同士の間に配置された保持板支持ピンと、
    を備えるとともに、
    少なくとも1つの中間保持板において、該中間保持板に対して一面側から当接する保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置と、該中間保持板に対して他面側から当接する第1の支持ピン、第2の支持ピン、または保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置とが、該中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  7. 全ての前記中間保持板において、該中間保持板に対して一面側から当接する保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置と、該中間保持板に対して他面側から当接する第1の支持ピン、第2の支持ピン、または保持板支持ピンの該中間保持板に対する当接支持位置とが、該中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の検査装置。
  8. 前記第2の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  9. 前記第3の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  10. 前記複数の導電ピンは、前記第1の絶縁板と第2の絶縁板との間の間隔よりも短い棒状の中央部と、該中央部の両端側に形成され該中央部よりも径が小さい一対の端部とからなり、
    前記一対の端部がそれぞれ、前記第1の絶縁板と第2の絶縁板とに形成された前記中央部よりも径が小さく前記一対の端部よりも径が大きい貫通孔に挿通され、これにより前記導電ピンが軸方向へ移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  11. 前記第1の絶縁板と中間保持板との間、前記第2の絶縁板と中間保持板との間、または
    中間保持板同士の間に、前記導電ピンが挿通される貫通孔が形成された屈曲保持板が設けられ、
    前記複数の導電ピンは、前記第1および第2の絶縁板に形成された貫通孔と、前記屈曲保持板に形成された貫通孔とを支点として互いに逆方向に横方向へ押圧されて前記屈曲保持板の貫通孔の位置で屈曲され、これにより前記導電ピンが軸方向へ移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の回路基板の検査装置を用いた回路基板の検査方法であって、
    一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行うことを特徴とする回路基板の検査方法。
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