JP4396429B2 - 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 - Google Patents

回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 Download PDF

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本発明は、電気検査を行う検査対象である回路基板(以下、「被検査回路基板」と言う。)を、上側検査治具と下側検査治具で両面から挟圧することにより、被検査回路基板の両面に形成された電極をテスターに電気的に接続された状態として、被検査回路基板の電気的特性を検査する回路基板の検査装置および回路基板の検査方法に関する。
集積回路などを実装するためのプリント回路基板は、集積回路などを実装する前に、回路基板の配線パターンが所定の性能を有することを確認するために電気的特性が検査される。
この電気検査では、例えば、回路基板の搬送機構を備えた検査用テスターに検査ヘッドを組み込み、検査ヘッド部分を交換することにより異なる回路基板の検査を行っている。
例えば、特許文献1(特開平6−94768号公報)に開示されているように、被検査回路基板の被検査電極に接して電気的に導通する金属の検査ピンを基板に植設した構造の検査治具を用いる方法が提案されている。
また、特許文献2(特開平5−159821号公報)に開示されているように、導電ピンを有する検査ヘッドと、オフグリットアダプターと呼ばれるピッチ変換用の回路基板と、異方導電性シートとを組み合わせた検査治具を用いる方法が知られている。
しかしながら、特許文献1(特開平6−94768号公報)のように、金属検査ピンを直接に被検査回路基板の被検査電極に接触させる検査治具を用いる方法では、金属からなる導電ピンとの接触により被検査回路基板の電極が損傷する可能性がある。
特に、近年では。回路基板における回路の微細化、高密度化が進み、このようなプリント回路基板を検査する場合、多数の導電ピンを被検査回路基板の被検査電極に同時に導通接触させるためには、高い圧力で検査治具を加圧することが必要となり、被検査電極が損傷し易くなる。
そして、このような微細化、高密度化されたプリント回路基板を検査するための検査治具では、高密度で多数の金属ピンを基板に植設することが技術的に困難になりつつある。また、その製造コストも高価となり、さらに、一部の金属ピンが損傷した場合に、修理、交換することが困難である。
一方、特許文献2(特開平5−159821号公報)のように、異方導電性シートを使用する検査治具では、被検査回路基板の被検査電極が、異方導電性シートを介してピッチ変換用基板の電極と接触することになるため、被検査回路基板の被検査電極が損傷しにくいという利点がある。また、ピッチ変換を行う基板を使用しているため、基板に植設する検査ピンを、被検査回路基板の被検査電極のピッチよりも広いピッチで植設することができるため、微細ピッチで検査ピンを植設する必要がなく、検査治具の製造コストを節約できるという利点もある。
しかしながら、この検査治具では、検査対象である被検査回路基板ごとに、ピッチ変換用基板と、検査ピンを植設する検査治具とを作成する必要があるため、検査される被検査回路基板であるプリント回路基板と同数の検査治具が必要となる。
このため、複数のプリント回路基板を生産している場合では、それに対応して複数の検査治具を保有しなければならないという問題がある。特に、近年では電子機器の製品サイクルが短縮し、製品に使用されるプリント回路基板の生産期間の短縮化が進んでいるが、これに伴って検査治具を長期間使用することができなくなり、プリント回路基板の生産が切り替わる度に検査治具を生産しなければならないという問題が生じている。
このような問題への対策として、例えば、特許文献3〜5(特開平7−248350号公報、特開平8−271569号公報、特開平8−338858号公報)のような、中継ピンユニットを用いる、いわゆるユニバーサルタイプの検査治具を用いた検査装置が提案されている。
図47は、このようなユニバーサルタイプの検査治具を用いた検査装置の断面図である。
この検査装置は、上側検査治具111aと下側検査治具111bとを備え、これらの検査治具は、回路基板側コネクタ121a、121bと、中継ピンユニット131a、131bと、テスター側コネクタ141a、141bとを備えている。
回路基板側コネクタ121a、121bは、ピッチ変換用基板123a、123bと、その両面側に配置される異方導電性シート122a、122b、126a、126bとを有している。
中継ピンユニット131a、131bは、一定ピッチ(例えば2.54mmピッチ)で格子点上に多数(例えば5000ピン)配置された導電ピン132a、132bと、この導電ピン132a、132bを上下へ移動可能に支持する絶縁板134a、134bとを有している。
テスター側コネクタ141a、141bは、被検査回路基板101を検査治具111a、111bで挟圧した際に、テスターと導電ピン132a、132bとを電気的に接続するコネクタ基板143a、143bと、コネクタ基板143a、143bの導電ピン132a、132b側に配置される異方導電性シート142a、142bと、ベース板146a、146bとを有している。
この中継ピンユニットを使用した検査治具は、異なる被検査対象であるプリント回路基板を検査する際に、回路基板側コネクタ121a、121bを被検査回路基板101に対応するものに交換するだけでよく、中継ピンユニット131a、131bとテスター側コネクタ141a、141bは共通で使用できる。
しかしながら、従来のこのようなユニバーサルタイプの検査治具では、回路基板側コネクタ121a、121bを構成する異方導電性シート122a、122bとして、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有されて面方向に不均一に分散され、シート片面側に導電路形成部が突出した、偏在型の異方導電性シート122a、122bを使用している。
このため、この異方導電性シート122a、122bは、検査での繰り返し使用により導電路形成部が劣化(抵抗値の上昇)し、異方導電性シート122a、122bを交換する場合、交換の度に異方導電性シート122a、122bとピッチ変換用基板123a、123bとの位置合わせ、および回路基板側コネクタ121a、121bと中継ピンユニット131a、131bとの位置合わせが必要であり、交換作業が繁雑で交換頻度が高く検査効率が低下してしまうことになる。
また、被検査回路基板101の電極が、例えば、200μm以下のような微小ピッチになると、上記のような偏在型の異方導電性シート122a、122bを用いる場合には、異方導電性シート122a、122bとピッチ変換用基板123a、123bとの位置合わせが困難となり、さらに、複数の被検査回路基板101について検査を連続して行った場合、被検査回路基板101と繰り返し接触することにより異方導電性シート122a、122bの位置ずれが生じ易くなる。
これによって、異方導電性シート122a、122bの導電路形成部と被検査回路基板101の電極位置とが一致しなくなり、良好な電気的接続が得られなくなるため、過大な抵抗値が測定され、本来は良品と判断されるべきプリント回路基板が不良品と誤判断され易くなる。
一方、例えば、特許文献6(特開平6−82531号公報)に記載されたような、異方導電性シートとピッチ変換用基板とが一体化したコネクタを使用した場合には、位置合わせは容易であるが、異方導電性シート部分が劣化した際にピッチ変換用基板ごと交換しなければならず、多数のピッチ変換用基板が必要となり検査コストが増大する。
このため、本出願人は、特許文献7(特願2004−058282号)において、既に、図48に示したように、異方導電性シート122a、122bとして、偏在型の異方導電性シートを用いる代わりに、絶縁性を有する絶縁部導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された分散型異方導電性シートを用いたユニバーサルタイプの検査治具を提案した。
ところで、被検査回路基板101であるプリント配線基板は、多層高密度化してきており、実際には厚み方向に、例えば、BGAなどのハンダボール電極などの被検査電極102、103による高さバラツキや基板自体の反りが生じている。そのため、被検査回路基板101上の検査点である被検査電極102、103に電気的接続を達成するためには、上側検査治具111aと下側検査治具111bとを高い圧力で加圧して、被検査回路基板101を平坦に変形し、被検査電極102、103の高さバラツキに対しては、上側検査治具111aと下側検査治具111b側の被検査電極102、103の高さに対する追従性が必要となる。
従来のこのようなユニバーサルタイプの検査治具では、被検査電極102、103の高さに対する追従性を確保するために、導電ピン132a、132bの軸方向移動により追従していたが、この導電ピン132a、132bの軸方向移動量にも限界があるため、このような被検査電極102、103の高さに対する追従性が良好でない場合があり、導通不良が発生して正確な検査ができないことになる。
また、このようなユニバーサルタイプの検査治具では、上側検査治具111aと下側検査治具111bによって、被検査回路基板101を挟圧した際のプレス圧力は、図48に示したように、その上下の異方導電性シート122a、122b、126a、126b、142a、142bにて圧力吸収を行っている。
そのため、このようなユニバーサルタイプの検査治具では、ピッチ変換用基板123a、123bを支持しプレス圧を分散させるために一定間隔で、導電ピン132a、132bを配置する必要がある。
また、従来のユニバーサルタイプの検査治具では、プレス圧力は導電ピン132a、132bで受けるようになっているため、一定間隔で多数の導電ピン132a、132bを
配置する必要がある。
このため、被検査回路基板101の電極の微細化に対応して、例えば、0.75mmピッチで1万以上の貫通孔を有する絶縁板134a、134bを形成する場合、絶縁板134a、134bの基板の厚さが薄いと強度が低くなり、曲げた時に割れることもあるので、絶縁板134a、134bの厚さは厚めにする必要があった。
一方、近年、電子部品やこれを内蔵した電子機器における信号伝送の高速化の要請に伴って、BGAやCSPなどのLSIパッケージを構成する回路基板や、これらの半導体装置が搭載される回路基板として、電極間の配線の電気抵抗が低いものが要求されている。
そのため、このような回路基板の電気的検査においては、その電極間の配線の電気抵抗の測定を、高い精度で行うことが極めて重要である。
従来、回路基板の電気抵抗の測定においては、例えば、図49に示したように、被検査回路基板290の互いに電気的に接続された2つの被検査電極291,292のそれぞれに対し、電流供給用プローブPA,PDと、電圧測定用プローブPB,PCとを押圧して接触させている。
そして、この状態で、電流供給用プローブPA,PDの間に、電源装置293から電流を供給している。
この際に、電圧測定用プローブPB,PCによって検出される電圧信号を、電気信号処理装置294において処理することにより、被検査電極291,292の間の電気抵抗の大きさを求める、いわゆる「4端子法」が採用されている。
しかしながら、上記の方法においては、電流供給用プローブPA,PDと、電圧測定用プローブPB,PCとを、被検査電極291,292に対して、相当に大きい押圧力で接触させることが必要である。
しかも、これらのプローブは、金属製であって、その先端は、尖頭状とされている。このため、プローブが押圧されることによって、被検査電極291,292の表面が損傷してしまい、回路基板は使用することが不可能なものとなってしまう。
このような事情から、電気抵抗の測定は、製品とされるすべての回路基板について行うことができず、いわゆる抜き取り検査とならざるを得ないため、結局、製品の歩留りを大きくすることはできない。
このような問題を解決するため、従来、被検査電極に接触する接続用部材が、導電性エラストマーにより構成された、電気抵抗測定装置が提案されている。
具体的には、
(i)エラストマーにより導電性粒子が結着された導電ゴムよりなる弾性接続用部材を、電流供給用電極と電圧測定用電極の個々に配置して構成した電気抵抗測定装置(特許文献8(特開平9−26446号公報)参照)、
(ii)同一の被検査電極に電気的に接続される電流供給用電極と電圧測定用電極の両方の表面に接するよう設けられた、異方導電性エラストマーよりなる共通の弾性接続用部材を有する電気抵抗測定装置(特許文献9(特開2000−74965号公報)参照)、
(iii)表面に複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表
面に設けられた導電性エラストマーよりなる弾性接続用部材とを有し、被検査電極が、接続部材を介して、複数の検査電極に電気的に接続された状態で、それらの検査電極のうち2つを選択し、その一方を、電流供給用電極とし、他方を、電圧測定用電極として、電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置(特許文献10(特開2000−241485号公報)
参照)、
などが知られている。
このような電気抵抗測定装置によれば、被検査回路基板の被検査電極に対し、弾性接続用部材を介して、電流供給用電極と電圧測定用電極が対接されることによって、電気的接続が達成されるため、被検査電極を損傷させることなく電気抵抗の測定を行うことができる。
しかしながら、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって、電極間の電気抵抗の測定を行う場合には、以下のような問題がある。
近年、回路基板においては、高い集積度を得るために、電極のサイズ、ピッチもしくは電極間距離が小さくなる傾向がある。
この場合、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置においては、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における被検査電極のそれぞれに、弾性接続用部材を介して、電流供給用電極と電圧測定用電極の両方を、同時に電気的に接続させる必要がある。
従って、小さいサイズの被検査電極が、高密度で配置された被検査回路基板について、電気抵抗の測定を行うための電気抵抗測定装置においては、
小さなサイズの被検査電極のそれぞれに対応して、被検査電極が占有する領域と同等若しくはそれ以下の面積の領域内に、互いに離間した状態で、電流供給用電極と電圧測定用電極を形成することが必要である。
すなわち、被検査電極よりも、さらに小さいサイズの電流供給用電極と電圧測定用電極を、極めて小さい距離で離間した状態で形成することが必要である。
また、回路基板の製造方法としては、生産性を向上させるために、一つの基板材料によって、複数の回路基板が連結されてなる回路基板連結体を製造している。
そして、この状態で、回路基板連結体の各回路基板について、電気的検査を一括して行い、その後、回路基板連結体を切断することにより、分離された複数の回路基板を製造する方法が採用されている。
しかしながら、検査対象である回路基板連結体は、その面積が相当に大きく、また、被検査電極の数も極めて多いものである。
特に、多層回路基板を製造する場合には、その製造プロセスにおける工程数が多く、加熱処理による熱履歴を受ける回数が多いため、被検査電極が所期の配置位置から位置ずれした状態で形成されることが少なくない。
このように、大面積で、多数の被検査電極を有し、被検査電極が所期の配置位置から、位置ずれした状態で形成された被検査回路基板について、上記(i)と(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって、電気抵抗の測定を行う場合には、被検査電極のそれぞれに、電流供給用電極と電圧測定用電極の両方を、同時に電気的に接続させることは極めて困難である。
具体的な一例を挙げて説明すると、図50に示したように、直径Lが、300μmの被検査電極Tに係る電気抵抗を測定する場合には、被検査電極Tに電気的に接続される電流供給用電極Aと電圧測定用電極Vの離間距離Dは、150μm程度である。
しかしながら、図51(A)、(B)に示したように、被検査回路基板の位置合わせにおいて、電流供給用電極Aと電圧測定用電極Vに対する被検査電極Tの位置が、図50に
示す所期の位置から、電流供給用電極Aと電圧測定用電極Vが並ぶ方向(図50、図51において左右方向)に、75μmずれたときには、電流供給用電極Aと電圧測定用電極Vのいずれか一方と、被検査電極Tとの電気的接続が達成されず、所要の電気抵抗測定を行うことができない。
一方、上記(iii)の電気抵抗測定装置によれば、被検査電極のそれぞれに対応して、
電流供給用電極と電圧測定用電極を形成することが不要である。
このため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、多数の被検査電極を有し、かつ、小さいサイズの被検査電極が、高密度で配置されているものであっても、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きく、また、電気抵抗測定装置の作製が容易である。
しかしながら、このような電気抵抗測定装置は、いわば「擬似4端子法」による測定装置であるため、測定誤差範囲が大きいものである。従って、電極間における電気抵抗の低い回路基板について、その電気抵抗の測定を高い精度で行うことは困難である。
特開平6−94768号公報 特開平5−159821号公報 特開平7−248350号公報 特開平8−271569号公報 特開平8−338858号公報 特開平6−82531号公報 特願2004−058282号 特開平9−26446号公報 特開2000−74965号公報 特開2000−241485号公報
本発明は、このような現状に鑑み、検査対象である被検査回路基板が、微細ピッチの微小電極を有するものであっても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、検査対象である被検査回路基板について、繰り返し連続検査を行う際に、異方導電性シートの位置ずれを補正する必要が少なく、検査の作業性が良好な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、検査対象である被検査回路基板の繰り返し連続検査において、異方導電性シートが劣化した際に、異方導電性シートの交換作業が容易な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、検査対象である被検査回路基板が変更されても、検査装置全体(検査治具全体)を別途作製することなく、検査用回路基板を変更するだけで、あらゆる被検査回路基板に対して、検査の対応が可能な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、検査対象である被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対しても、高さに対する追従性が良好で、導通不良が発生せず、正確な検査を実施することが可能な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、一定間隔で導電ピンを配置する必要がなく、そのため、導電ピンを
保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、コストを低減することが可能な回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、検査対象である被検査回路基板が、微細ピッチの微小電極を有するものであっても、被検査回路基板の電気的検査を、信頼性が高く実施することができる回路基板の検査装置を用いた検査方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を、高い精度で確実に行うことができる回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続が安定に維持される回路基板の検査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を、高い精度で確実に行うことができる回路基板の検査装置を用いた検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の回路基板の検査装置は、
一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う回路基板の検査装置であって、
前記第1の検査治具と第2の検査治具がそれぞれ、
基板の一面側と他面側との間で電極ピッチを変換するピッチ変換用基板と、
前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板側に配置される第1の異方導電性シートと、
前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板とは逆側に配置される第2の異方導電性シートと、
を備えた回路基板側コネクタと、
所定のピッチで配置された複数の導電ピンと、
前記導電ピンを軸方向に移動可能に支持する、一対の離間した第1の絶縁板と第2の絶縁板と、
を備えた中継ピンユニットと、
テスターと前記中継ピンユニットとを電気的に接続するコネクタ基板と、
前記コネクタ基板の中継ピンユニット側に配置される第3の異方導電性シートと、
前記コネクタ基板の中継ピンユニットとは逆側に配置されるベース板と、
を備えたテスター側コネクタとを備え、
前記中継ピンユニットが、
前記第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に配置された中間保持板と、
前記第1の絶縁板と中間保持板との間に配置された第1の支持ピンと、
前記第2の絶縁板と中間保持板との間に配置された第2の支持ピンと、
を備えるとともに、
前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において、異なる位置に配置されており、
前記ピッチ変換用基板が、
絶縁基板と、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の、複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って、前記絶縁基板の被検査回路基板側に配置された複数の接続用電極組とを備え、
前記接続用電極組のそれぞれは、電流供給用電極と電圧測定用電極のいずれかの電極の3つ以上が、互いに離間して配置されており、
これらの電極のうち、少なくとも1つが、電流供給用電極であり、少なくとも1つが、電圧測定用電極であることを特徴とする。
このように構成することによって、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う際に、加圧の初期段階では、中継ピンユニットの導電ピンの圧縮と、第1の異方導電性シートと、第2の異方導電性シートと、第3の異方導電性シートのゴム弾性圧縮にて圧力を吸収して、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキをある程度吸収することができる。
そして、第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において、異なる位置に配置されているので、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板をさらに加圧した際に、第1の異方導電性シートと、第2の異方導電性シートと、第3の異方導電性シートのゴム弾性圧縮に加えて、中継ピンユニットの第1の絶縁板と、第2の絶縁板と、第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に配置された中間保持板のバネ弾性により、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキ、例えば、ハンダボール電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中を回避することができる。
これにより、高さバラツキを有する被検査回路基板の被検査電極の各々に対しも、安定的な電気的接触が確保され、さらに応力集中が低減されるので、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、一定間隔で導電ピンを配置する必要がないので、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、コストを低減することができる。
さらに、被検査回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された接続用電極組は、電流供給用電極と電圧測定用電極を2つ以上有するため、これらの電極を、適宜の位置関係で配置することにより、被検査電極の位置ずれに対する許容度が高くなり、正確で確実な被検査回路基板の電気検査を実施することができる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、
前記接続用電極組は、4つの電極が矩形状に配置されており、
前記矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに一方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電流供給用電極であり、
前記矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに他方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電圧測定用電極であって、
前記電流供給用電極と電圧測定用電極が、互いに離間して配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに一方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電流供給用電極であり、矩形状の配置の互いに他方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電圧測定用電極である。
従って、矩形における辺方向に、被検査電極が位置ずれした場合であっても、被検査電極は、少なくとも1つの電流供給用電極と、少なくとも1つの電圧測定用電極の両方に、同時に電気的に接続されるようになるため、さらに正確で確実な被検査回路基板の電気検
査を実施することができる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記接続用電極組のそれぞれは、電圧測定用電極と、電流供給用電極と、電圧測定用電極の3つの電極が、この順で並ぶよう互いに離間して配置されていることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記接続用電極組のそれぞれは、電流供給用電極と、電圧測定用電極と、電流供給用電極の3つの電極が、この順で並ぶよう互いに離間して配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、被検査電極が、接続用電極組の各電極が並ぶ方向に、位置ずれした場合であっても、被検査電極は、少なくとも1つの電流供給用電極と、少なくとも1つの電圧測定用電極の両方に同時に電気的に接続されるようになるため、さらに正確で確実な被検査回路基板の電気検査を実施することができる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記接続用電極組の電流供給用電極と電圧測定用電極のそれぞれは、これらの電極が並ぶ方向に対して垂直な方向に、長尺な形状を有することを特徴とする。
このように構成することによって、被検査電極が、接続用電極組の各電極が並ぶ方向と垂直な方向に、位置ずれした場合であっても、被検査電極は、電流供給用電極と電圧測定用電極の両方に、同時に電気的に接続されるようになるため、さらに正確で確実な被検査回路基板の電気検査を実施することができる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記ピッチ変換用基板の絶縁性基板の被検査回路基板とは逆側に配置されるとともに、電流供給用電極と電圧測定用電極のいずれか一方に電気的に接続された、複数の端子電極が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記ピッチ変換用基板の絶縁性基板の被検査回路基板とは逆側に配置されるとともに、複数の電流供給用電極に電気的に接続された端子電極を有することを特徴とする。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の異方導電性シートが、前記ピッチ変換用基板側に一体化されて、前記第1の異方導電性シートとピッチ変換用基板とで、ピッチ変換用アダプター体を構成していることを特徴とする。
このように構成することによって、第1の異方導電性シートが、ピッチ変換用基板側に一体化されて、第1の異方導電性シートとピッチ変換用基板とで、ピッチ変換用アダプター体を構成しているので、繰り返し連続検査を行う際に、異方導電性シートの位置ずれを補正する必要が少なく、検査の作業性が良好で、しかも、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に維持され、高い接続信頼性が得られる。
さらに、検査対象である被検査回路基板の被検査電極の配置パターンに関わらず、被検査回路基板について、所要の電気的検査を確実に実行することができるとともに、被検査回路基板の被検査電極が、そのピッチが微小で高密度に配置されている場合であっても、被検査回路基板について所要の電気的検査を確実に実施することができる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、
一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧した際に、
前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第2の絶縁板方向に撓むとともに、
前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第1の絶縁板方向に撓むように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、中間保持板が、第1の当接支持位置、第2の当接支持位置を中心として、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板をさらに加圧した際に、中間保持板のバネ弾性力がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中を回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置され、
前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置されており、
前記中間保持板投影面において、前記隣接する4個の第1の当接支持位置群からなる単位格子領域に、1個の第2の当接支持位置が配置されるとともに、
前記中間保持板投影面において、前記隣接する4個の第2の当接支持位置群からなる単位格子領域に、1個の第1の当接支持位置が配置されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、第1の当接支持位置と第2の当接支持位置が、格子状に配置され、しかも、第1の当接支持位置と第2の当接支持位置の格子点位置が全てずれた位置に配置されることになる。
従って、中間保持板が、第1の当接支持位置、第2の当接支持位置を中心として、相互に反対方向により撓むことになり、第1の検査治具と第2の検査治具の間で検査対象である被検査回路基板を加圧した際に、中間保持板のバネ弾性力がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に、複数個の中間保持板が所定間隔離間して配置されるとともに、
これらの隣接する中間保持板同士の間に、保持板支持ピンが配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、これらの複数個の中間保持板によってバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置が、隣接する中間保持板の間で、当接支持位置が、前記中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
これによって、隣接する中間保持板の間で、保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置がずれた位置に配置されるので、これらの複数個の中間保持板のバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置と、前記保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置とが、前記中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
このように第1の当接支持位置と、第2の当接支持位置と、保持板支持ピンの当接支持位置とが、ずれた位置に配置されることになって、第1の絶縁板、第2の絶縁板、中間保持板の弾性力がさらに発揮されることになり、被検査回路基板の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第1の異方導電性シートが、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された異方導電性シートであることを特徴とする。
このように、第1の異方導電性シートとして導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に分散された異方導電性シートを使用しているので、シート横方向へ多少位置がずれしたとしても、被検査回路基板と第1の異方導電性シートとの良好な電気的接続が確保される。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第2の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の検査装置は、前記第3の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする。
このように、第2の異方導電性シートおよび第3の異方導電性シートとして、導電路形成部と絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有されて面方向に不均一に分散され、シート片面側に導電路形成部が突出した偏在型の異方導電性シートを使用することにより、検査治具の押圧による加圧力や衝撃がこれらのシートで吸収され、これにより第1の異方導電性シートの劣化が抑制される。
また、本発明の回路基板の検査方法は、前述した回路基板の検査装置を用いた回路基板の検査方法であって、
一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行うことを特徴とする。
このように構成することによって、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その
結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
本発明によれば、検査対象である被検査回路基板が、微細ピッチの微小電極を有するものであっても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことが可能である。
しかも、検査対象である被検査回路基板について、繰り返し連続検査を行う際に、異方導電性シートの位置ずれを補正する必要が少なく、検査の作業性が良好である。
さらに、検査対象である被検査回路基板の繰り返し連続検査において、異方導電性シートが劣化した際に、異方導電性シートの交換作業が容易である。
また、検査対象である被検査回路基板が変更されても、検査装置全体を別途作製することなく、検査用回路基板を変更するだけで、あらゆる被検査回路基板に対して、検査の対応が可能である。
さらに、一定間隔で導電ピンを配置する必要がなく、そのため、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、絶縁板への貫通孔形成数が少なくなるので、絶縁板の厚みも薄くて加工に耐えることができ、欠損が生じることなく、しかも、コストを低減することが可能である。
さらに、一定間隔で導電ピンを配置する必要がなく、そのため、導電ピンを保持する絶縁板への貫通孔のドリル加工による穿設作業が少なく、絶縁板への貫通孔形成数が少なくなるので、絶縁板の厚みも薄くて加工に耐えることができ、欠損が生じることなく、しかも、コストを低減することが可能である。
また、本発明によれば、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる。
さらに、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の検査装置の実施例を説明する断面図、図2は、図1の検査装置の検査使用時における積層状態を示した断面図、図3は、ピッチ変換用基板の回路基板側の表面を示した図、図4は、ピッチ変換用基板のピン側表面を示した図である。
この検査装置10は、集積回路などを実装するためのプリント回路基板などの検査対象である被検査回路基板1において、被検査電極間の電気抵抗を測定することにより被検査回路基板の電気検査を行うものである。
そして、検査装置10は、図1および図2に示したように、被検査回路基板1の上面側に配置される第1の検査治具11aと、下面側に配置される第2の検査治具11bとが、上下に互いに対向するように配置されている。
第1の検査治具11aは、その両側に異方導電性シート22a、26aを備えた回路基板側コネクタ21aと、中継ピンユニット31aを備えている。また、第1の検査治具11aは、その中継ピンユニット31a側に第3の異方導電性シート42aが配置されるコ
ネクタ基板43aと、ベース板46aからなるテスター側コネクタ41aを備えている。
第2の検査治具11bも、第1の検査治具11aと同様に構成され、その両側に異方導電性シート22b、26bを備えた回路基板側コネクタ21bと、中継ピンユニット31bを備えている。また、第2の検査治具11bは、その中継ピンユニット31b側に異方導電性シート42bが配置されるコネクタ基板43bと、ベース板46bからなるテスター側コネクタ41bとを備えている。
被検査回路基板1の上面には、被検査用の電極2が形成され、その下面にも被検査用の電極3が形成されており、これらは互いに電気的に接続されている。
回路基板側コネクタ21a,21bは、ピッチ変換用基板23a,23bと、その両側に配置される第1の異方導電性シート22a,22bおよび第2の異方導電性シート26a,26bを有している。
図3は、ピッチ変換用基板23の被検査回路基板1側の表面を示した図であり、図4は、その中継ピンユニット31側の表面を示した図である。
ピッチ変換用基板23の一方の表面、すなわち、被検査回路基板1側には、図3に示したように、被検査回路基板1の電極2、3に電気的に接続される複数の接続電極25が形成されている。これらの接続電極25は、被検査回路基板1の被検査電極2,3のパターンに対応するように配置されている。
一方、ピッチ変換用基板23の他方の表面、すなわち、被検査回路基板1と反対側には、図4に示したように、中継ピンユニット31の導電ピン32a、32bに電気的に接続される複数の端子電極24が形成されている。これらの端子電極24は、例えば、ピッチが2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmの一定ピッチの格子点上に配置されており、そのピッチは中継ピンユニットの導電ピン32a、32bの配置ピッチと同一である。
以下に、このピッチ変換用基板23の端子電極24の配置状態について、図4に基づいて説明する。
ピッチ変換用基板23は、絶縁基板51を有し、この絶縁基板51の表面には、すなわち、絶縁基板51の被検査回路基板1の側に、複数の接続用電極組60が配置されている。
この接続用電極組60は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1の一面に形成された被検査電極2、3(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
また、この接続用電極組60のそれぞれは、図4に示したように、2つの矩形の電流供給用電極63と、2つの矩形の電圧測定用電極64との、合計4つの電極4つの電極が、矩形状に配置されている。
そして、これらの4つの電極は、矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに一方の対角線(図4の点線A)上の頂点位置に位置する2つの電極が、電流供給用電極63である。
また、矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに他方の対角線(図4の点線B)上の頂点位置に位置する2つの電極が、電圧測定用電極64である。
これによって、これらの電流供給用電極63と電圧測定用電極64が、互いに離間して
配置されている。
また、絶縁基板51の裏面には、すなわち、絶縁性基板51の被検査回路基板1とは逆側には、図7に示したように、複数の端子電極24が適宜のパターンに従って配置されている。
これらの端子電極24のそれぞれには、絶縁基板51に形成された内部配線53によって、電流供給用電極63と電圧測定用電極64のいずれか一方が、電気的に接続されている。
図3のそれぞれの接続電極25は、配線52および絶縁基板51の厚み方向に貫通する内部配線53によって、対応する図4の端子電極24に電気的に接続されている。
ピッチ変換用基板23の表面における絶縁部は、例えば、図7に示したように、絶縁基板51の表面に、それぞれの接続電極25が露出するように形成された絶縁層54で構成され、この絶縁層54の厚みは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmである。この厚みが過小である場合、表面粗さが小さい絶縁層を形成することが困難となることがある。一方、この厚みが過大である場合、接続電極25と異方導電性シートとの電気的接続が困難となることがある。
ピッチ変換用基板の絶縁基板51を形成する材料としては、一般にプリント回路基板の基材として使用されるものを用いることができる。具体的には、例えばポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などを挙げることができる。
図7の絶縁層54、55の形成材料としては、薄膜状に成形可能な高分子材料を用いることができ、具体的には、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、これらの混合物、レジスト材料などを挙げることができる。
ピッチ変換用基板23は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、平板状の絶縁基板の両面に金属薄層を積層した積層材料を用意し、この積層材料に対して、形成すべき端子電極に対応するパターンに対応して積層材料の厚み方向に貫通する複数の貫通孔を、数値制御型ドリリング装置、フォトエッチング処理、レーザー加工処理などにより形成する。
次いで、積層材料に形成された貫通孔内に無電解メッキおよび電解メッキを施すことによって、基板両面の金属薄層に連結されたバイアホールを形成する。その後、金属薄層に対してフォトエッチング処理を施すことにより、絶縁基板の表面に配線パターンおよび接続電極を形成するとともに、反対側の表面に端子電極を形成する。
そして、図7に示したように、絶縁基板51の表面に、それぞれの接続電極25が露出するように絶縁層54を形成するとともに、反対側の表面に、それぞれの端子電極24が露出するように絶縁層55を形成することにより、ピッチ変換用基板23が得られる。なお、絶縁層55の厚みは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmである。
接続用電極組60において、電流供給用電極63と電圧測定用電極64との間の離間距離は、20〜100μmであることが好ましく、より好ましくは30〜80μmである。
この離間距離が、小さすぎる場合には、電流供給用電極63と電圧測定用電極64との間に、必要な絶縁性を確保することが困難となることがあるからである。また、検査装置10の製造が、困難となることがあるからである。
一方、この離間距離が、大きすぎる場合には、被検査電極2、3に対する位置ずれの許容度が小さくなり、電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方を、被検査電極2、3に確実に電気的に接続することが困難となることがあるからである。
上記の検査装置10においては、図17に示したように、ピッチ変換用基板23が、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1の一面に、第1の異方導電性シート22を介して、検査装置10の各接続用電極組60がそれぞれ、被検査回路基板1の一面側の被検査電極2上にそれぞれ位置するよう配置される。
そして、適宜の手段によって押圧されることにより、被検査回路基板1の被検査電極2が、第1の異方導電性シート22を介して、検査装置10の接続用電極組60における電極に電気的に接続される。
このような状態において、電流供給用電極63を介して、被検査回路基板1の被検査電極間に定電流を供給する。
この状態で、被検査回路基板10の被検査電極2に電気的に接続された電圧測定用電極64のうち、1つの電圧測定用電極64を指定し、この指定された電圧測定用電極64に、電気的に接続された被検査電極2に係る電気抵抗の測定が行われる。
そして、指定する電圧測定用電極64を、順次変更することにより、全ての一面側の被検査電極2に係る電気抵抗の測定が行われるようになっている。
なお、被検査回路基板1の他面側の被検査電極3についても、同様にして、被検査電極3に係る電気抵抗の測定が行われる。
この実施例の検査装置10によれば、ピッチ変換用基板23において、図4に示したように、各接続用電極組60には、これらの4つの電極は、矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに一方の対角線(図4の点線A)上の頂点位置に位置する2つの電極が、電流供給用電極63である。また、矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに他方の対角線(図4の点線B)上の頂点位置に位置する2つの電極が、電圧測定用電極64である。
従って、矩形における辺方向(図1において左右方向および上下方向)に、一面側の被検査電極2が位置ずれした場合であっても、一面側の被検査電極2は、少なくとも1つの電流供給用電極63と、少なくとも1つの電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
具体的な例を挙げて説明すると、図18(A)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図18(A)において、右方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、それぞれ図において、右側に位置された電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、図18(B)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図18(B)おいて、左方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、それぞれ図において、左側に位置された電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、図18(C)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図18(C)において、上方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、それぞれ図において、上側に位置された電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両
方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、図18(D)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図18(D)において、下方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、それぞれ図において、下側に位置された電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
従って、この実施例の検査装置10によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きい。このため、被検査回路基板1が、大面積でサイズの小さい多数の被検査電極2を有するものであっても、被検査電極2に対する電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方の電気接続を確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と電圧測定用電極64は、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
本発明において、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1としては、
図19(A)に示したように、一面に形成された被検査電極2のみを有し、被検査電極2間に形成された回路4aのみを有するもの、
図19(B)に示したように、一面に形成された被検査電極2と、他面に形成された被検査電極3を有し、被検査電極2と被検査電極3との間に形成された回路4bのみを有するもの、
図19(C)に示したように、一面に形成された被検査電極2と、他面に形成された被検査電極3を有し、被検査電極2間に形成された回路4aと、被検査電極2と被検査電極3との間に形成された回路4bの両方を有するもの、
のいずれであってもよい。
回路基板側コネクタ21を構成し、ピッチ変換用回路基板23と積層される第1の異方導電性シート22は、図5に示したように、絶縁性の弾性高分子からなるシート基材75中に多数の導電性粒子Pが面方向に分散されるとともに厚み方向に配列した状態で含有されている。
第1の異方導電性シート22の厚みは、0.03〜0.5mmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.2mmである。この最小厚みが0.03mm未満である場合には、第1の異方導電性シート22の機械的強度が低いものとなりやすく、必要な耐久性が得られないことがある。一方、この第1の異方導電性シート22の厚みが0.5mmを超える場合には、厚み方向の電気抵抗が大きいものとなりやすく、また、接続すべき電極のピッチが小さいものである場合には、加圧により形成される導電路間における所要の絶縁性が得られず、被検査電極間で電気的な短絡が生じて検査対象回路基板の電気的検査が困難となることがある。
第1の異方導電性シート22のシート基材75を構成する弾性高分子物質は、そのデュロメータ硬さが30〜90のものとされ、好ましくは35〜80のものとされ、さらに好ましくは40〜70のものとされる。
本発明において、「デュロメータ硬さ」とは、JIS K6253のデュロメータ硬さ試験に基づいて、タイプAデュロメータによって測定されたものをいう。弾性高分子物質のデュロメータ硬さが30未満である場合には、厚み方向に押圧された際に、異方導電性シートの圧縮、変形が大きく、大きな永久歪みが生じるため、異方導電性シートが早期に劣化して検査使用が困難となり耐久性の低いものとなりやすい。
一方、弾性高分子物質のデュロメータ硬さが90を超える場合には、異方導電性シートが厚み方向に押圧されたときに、厚み方向の変形量が不十分なものとなるため、良好な接続信頼性が得られず、接続不良が発生しやすくなる。
第1の異方導電性シート22の基材を構成する弾性高分子物質としては、上記のデュロメータ硬さを示すものであればとく限定されないが、形成加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
第1の異方導電性シート22を構成する導電性粒子Pに、磁性導電性粒子を使用する場合は、その数平均粒子径D1が3〜50μmであることが好ましく、さらに5〜30μm
であることが好ましく、8〜20μmであることが特に好ましい。
ここで、「磁性導電性粒子の数平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。
磁性導電性粒子の数平均粒子径D1が3μm以上であることにより、得られる異方導電
性シートが磁性導電性粒子が含有されている部分の加圧変形が容易なものとなり、また、その製造工程において、磁場配向処理によって磁性導電性粒子を配向させる場合、磁性導電性粒子の配向が容易となりやすく、そのため、得られる異方導電性シートが異方性の高いものとなり、異方導電性シートの分解能(異方導電性シートを加圧して、厚み方法に対向する電極間の電気的導通達成しつつ、横方法に隣接する電極間の電気的絶縁を保持する能力)が良好なものとなる。
一方、磁性導電性粒子の数平均粒子径D1が50μm以下であることにより、得られる
異方導電性シートが、その弾性が良好で加圧変形が容易なものとなり、微細で微小ピッチの電極に対しても分解能が良好なものとなる。
そして、第1の異方導電性シート22においては、その厚みW1(μm)と、磁性導電
性粒子の数平均粒子径D1(μm)との比率W1/D1が1.1〜10であることが好まし
い。
比率W1/D1が1.1未満である場合には、異方導電性シートの厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいは大きいものとなるため、この異方導電性シートはその弾性が低いものとなり、そのため、この異方導電性シートをプリント配線基板などの被検査物(被検査回路基板1)と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、比率W1/D1が10を超える場合には、異方導電性シートをプリント配線基板などの被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間に多数の導電性粒子が配列して連鎖を形成することとなり、そのため、多数の導電性粒子同士の接点が存在することから、電気的抵抗値が高いものとなりやすく、電気的検査の使用が困難となりやすい。
磁性導電性粒子としては、後述する製造方法により異方導電性シートを形成するためのシート成形材料中において、当該磁性導電性粒子を磁場の作用によって容易に移動させることができる観点から、その飽和磁化が0.1Wb/m2 以上のものを好ましく用いる
ことができ、より好ましくは0.3Wb/m2 以上、特に好ましくは0.5Wb/m2 以上のものである。
飽和磁化が0.1Wb/m2 以上であることにより、その製造工程において磁性導電
性粒子を磁場の作用によって確実に移動させて所望の配向状態とすることができるため、
異方導電性シートを使用する際に磁性導電性粒子の連鎖を形成することができる。
磁性導電性粒子の具体例としては、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に高導電性金属を被覆した複合粒子、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、高導電性金属のメッキを施した複合粒子、あるいは芯粒子に、フェライト、金属間化合物などの導電性磁性体および高導電性金属の両方を被覆した複合粒子などが挙げられる。
ここで、「高導電性金属」とは、0℃における導電率が5×106 Ω-1-1以上の金
属をいう。
このような高導電性金属としては、具体的に、金、銀、ロジウム、白金、クロムなどを用いることができ、これらの中では、化学的に安定でかつ高い導電率を有する点で金を用いることが好ましい。
これらの磁性導電性粒子の中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの高導電性金属のメッキを施した複合粒子が好ましい。
芯粒子の表面に高導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば、無電解メッキ法を用いることができる。
磁性導電性粒子は、その数平均粒子径の変動係数が50%以下のものであることが好ましく、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下のものである。
ここで、「数平均粒子径の変動係数」とは、式:(σ/Dn)×100(但し、σは、粒子径の標準偏差の値を示し、Dnは、粒子の数平均粒子径を示す。)によって求められるものである。
磁性導電性粒子の数平均粒子径の変動係数が50%以下であることにより、粒子径の不揃いの程度が小さくなるため、得られる異方導電性シートにおける部分的な導電性のバラツキを小さくすることができる。
このような磁性導電性粒子は、金属材料を常法により粒子化し、あるいは市販の金属粒子を用意し、この粒子に対して分級処理を行うことにより得ることができる。
粒子の分級処理は、例えば、空気分級装置、音波ふるい装置などの分級装置によって行うことができる。
また、分級処理の具体的な条件は、目的とする導電性金属粒子の数平均粒子径、分級装置の種類などに応じて適宜設定される。
磁性導電性粒子においては、その具体的な形状は、特に限定されるものではないが、複数の球形の一次粒子が一体的に連結されてなる二次粒子からなる形状のものを好ましい形状の粒子として挙げることができる。
磁性導電性粒子として、芯粒子の表面に高導電性金属が被覆されてなる複合粒子(以下、「導電性複合金属粒子」ともいう。)を用いる場合には、良好な導電性が得られる観点から、当該導電性複合金属粒子の表面における高導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する高導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、高導電性金属の被覆量は、芯粒子の重量の2.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜45質量%、さらに好ましくは3.5〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
このような、絶縁性の弾性高分子物質中に多数の導電性粒子Pが面方向に分散し厚み方向に配列した状態で含有されてなる異方導電性シートは、例えば、特開2003−77560号公報に示されるように、硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質用材料中に、磁性を示す導電性粒子が含有されてなる流動性の成形材料を調製し、この成形材料よりなる成形材料層を、当該成形材料層における一面に接する一面側成形部材と、当該成形材料層における他面に接する他面側成形部材との間に形成し、この成形材料層に対してその厚み方向に磁場を作用させると共に、当該成形材料層を硬化処理する方法等により製造することができる。
ピッチ変換用基板23の中継ピンユニット31側に配置される第2の異方導電性シート26は、図6に示したように、絶縁性の弾性高分子材料中に多数の導電性粒子Pが厚み方向に配列して形成された導電路形成部72と、それぞれの導電路形成部72を離間する絶縁部71から構成されている。このように、導電性粒子Pは導電路形成部72中にのみ、面方向に不均一に分散されている。
導電路形成部72の厚みW2は、好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.2〜
1.5mmである。この厚みW2が0.1mm未満である場合、厚み方向の加圧に対する
吸収能力が低く、検査時において検査治具による加圧力の吸収が小さくなり、回路基板側コネクタ21への衝撃を緩和する効果が減少する。このため、第1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として被検査回路基板1の繰り返し検査時における第1の異方導電性シート22の交換回数が増加して、検査の効率が低下する。一方、この厚みW2が2mmを超える場合、厚み方向の電気抵抗が大きくなり易く電気検査が困難とな
ることがある。
絶縁部71の厚みは、導電路形成部72の厚みと実質的に同一か、それよりも小さいことが好ましい。図6に示したように、絶縁部71の厚みを導電路形成部72の厚みよりも小さくして導電路形成部72が絶縁部71より突出した突出部73を形成することにより、厚み方向の加圧に対して導電路形成部72の変形が容易になり、加圧力の吸収能力が増大するため、検査時において検査治具の加圧力を吸収し、回路基板側コネクタへ21の衝撃を緩和することができる。
第2の異方導電性シート26を構成する導電性粒子Pに、磁性導電性粒子を使用する場合、その数平均粒子径は好ましくは5〜200μm、より好ましくは5〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。ここで、「磁性導電性粒子の数平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。磁性導電性粒子の数平均粒子径が5μm以上であると、異方導電性シートの導電路形成部の加圧変形が容易になる。また、その製造工程において磁場配向処理によって磁性導電性粒子を配向させる場合、磁性導電性粒子の配向が容易である。磁性導電性粒子の数平均粒子径が200μm以下であると、異方導電性シートの導電路形成部72の弾性が良好で加圧変形が容易になる。
導電路形成部72の厚みW2(μm)と、磁性導電性粒子の数平均粒子径D2(μm)との比率W2/D2は1.1〜10であることが好ましい。
比率W2/D2が1.1未満である場合、導電路形成部72の厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいはそれよりも大きくなるため、導電路形成部72の弾性が低くなり、その厚み方向の加圧力の吸収能力が小さくなる。検査時における検査治具の加圧圧力を吸収が小さくなり、回路基板側コネクタ21への衝撃を緩和する効果が減少するため、第
1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として被検査回路基板1の繰り返し検査時において、第1の異方導電性シート22の交換回数が増加して、検査の効率が低下し易くなる。
一方、比率W2/D2が10を超える場合、導電路形成部72に多数の導電性粒子が配列して連鎖を形成することとなり、導電性粒子同士の接点が多数存在することになるため、電気的抵抗値が高くなり易い。
導電路形成部72の基材である弾性高分子(エラストマー)は、そのタイプAデュロメータによって測定されたデュロメータ硬さが好ましくは15〜60、より好ましくは20〜50、さらに好ましくは25〜45である。
弾性高分子のデュロメータ硬さが、15よりも小さい場合、厚み方向に押圧された際のシートの圧縮、変形が大きく、大きな永久歪が生じるためシート形状が早期に変形して検査時の電気的接続が困難となり易い。弾性高分子のデュロメータ硬さが、60よりも大きい場合、厚み方向に押圧された際の変形が小さくなるため、その厚み方向の加圧力の吸収能力が小さくなる。このため、第1の異方導電性シート22の劣化を抑制しにくくなり、結果として、被検査回路基板1の繰り返し検査時において、第1の異方導電性シート22の交換回数が増加して、検査の効率が低下しやすくなる。
導電路形成部72の基材となる弾性高分子としては、上記のデュロメータ硬さを示すものであれば特に限定されないが、加工性および電気特性の点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
第2の異方導電性シート26の絶縁部71は、実質的に導電性粒子を含有しない絶縁材料により形成される。絶縁材料としては、例えば、絶縁性の高分子材料、無機材料、表面を絶縁化処理した金属材料などを用いることができるが、導電路形成部に使用した弾性高分子と同一の材料を用いると生産が容易である。絶縁部の材料として弾性高分子を使用する場合、デュロメータ硬さが上記の範囲であるものを使用することが好ましい。
磁性導電性粒子としては、前述の第1異方導電性シートに用いられる導電性粒子を用いることができる。
本発明の第2の異方導電性シート26は、以下のようにして製造することができる。
例えば、それぞれ全体の形状が略平板状であって、互いに対応する上型と下型とよりなり、上型と下型との間の成形空間内に充填された材料層に磁場を作用させながら当該材料層を加熱硬化することができる構成の異方導電性シート成形用金型を用意する。
この異方導電性シート成形用金型は、材料層に磁場を作用させて適正な位置に導電性を有する部分を形成するために、上型および下型の両方は、鉄、ニッケルなどの強磁性体からなる基板上に、金型内の磁場に強度分布を生じさせるための鉄、ニッケルなどよりなる強磁性体部分と、銅などの非磁性金属若しくは樹脂よりなる非磁性体部分とが互いに隣接するよう交互に配置されたモザイク状の層を有する構成のものであり、強磁性体部分は、形成すべき導電路形成部のパターンに対応するパターンに従って配列されている。
ここで、上型の成形面は平坦であり、下型の成形面は形成すべき異方導電性シートの導電路形成部に対応してわずかに凹凸を有するものである。
そして、上記の異方導電性シート成形用金型を用いて、以下のようにして異方導電性シートが製造される。
先ず、異方導電性シート成形用金型の成形空間内に、硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる成形材料を注入して成形材料層を形成する。
次に、上型および下型の各々における強磁性体部分および非磁性体部分を利用し、形成された成形材料層に対してその厚み方向に強度分布を有する磁場を作用させることにより、その磁力の作用によって、導電性粒子を、上型における強磁性体部分と、その直下に位置する下型における強磁性体部分との間に集合させ、更には導電性粒子を厚み方向に並ぶように配向させる。そして、その状態で当該成形材料層を硬化処理することにより、複数の柱状の導電路形成部が、絶縁部によって互い絶縁されてなる構成を有する異方導電性シートが製造される。
一方、テスター側コネクタ41a,41bは、図1に示したように、第3の異方導電性シート42a,42bとコネクタ基板43a,43bと、ベース板46a,46bとを備えている。第3の異方導電性シート42a,42bは、前述した第2の異方導電性シート26と同様のものが使用され、図6に示したような、絶縁性の弾性高分子材料中に多数の導電性粒子が厚み方向に配列して形成された導電路形成部と、それぞれの導電路形成部を離間する絶縁部とから構成されている。
コネクタ基板43a,43bには、絶縁基板から構成され、その表面の中継ピンユニット31側に、図1、2に示したようにピン側電極45a,45bが形成されている。
これらのピン側電極45は、一定ピッチ、例えば、2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmの一定ピッチの格子点上に配置されており、その配置ピッチは中継ピンユニット31の導電ピン32の配置ピッチと同一である。
それぞれのピン側電極45は、絶縁基板の表面に形成された配線パターンおよびその内部に形成された内部配線によって、テスター側電極44a,44bに電気的に接続されている。
中継ピンユニット31は、図1、図2、図8(図8は、説明の便宜上、中継ピンユニット31aについて示している)、および図11に示したように、上下方向を向くように並列に、所定のピッチで設けられた多数の導電ピン32a,32bを備えている。また、中継ピンユニット31は、これらの導電ピン32a,32bの両端側に設けられ、導電ピン32a,32bを挿通支持する被検査回路基板1側に配置された第1の絶縁板34a,34bと、被検査回路基板1側と反対側に配置された第2の絶縁板35a,35bの2枚の絶縁板を備えている。
導電ピン32は、例えば、図9に示したように、直径の大きい中央部82と、これよりも直径の小さい端部81a,81bとからなる。
第1の絶縁板34a,34bと、第2の絶縁板35a,35bには導電ピン32の端部81が挿入される貫通孔83が形成されている。そして、貫通孔83の直径が、導電ピン32の端部81の直径よりも大きく、且つ中央部82の直径よりも小さく形成され、これにより導電ピン32が脱落しないように保持されている。
2枚の絶縁板34は、支持ピン33、37によりこれらの間隔が導電ピン32の中央部82の長さよりも長くなるように固定され、これにより導電ピン32が上下に可動するように保持されている。
導電ピン32の端部81の長さは、絶縁板34の厚みよりも長くなるように形成され、
これにより、少なくとも一方の絶縁板34から導電ピン32が突出するようになっている。
中継ピンユニットは、多数の導電ピンが、一定ピッチ、例えば、2.54mm、1.8mm、1.27mm、1.06mm、0.8mm、0.75mm、0.5mm、0.45mm、0.3mmまたは0.2mmのピッチの格子点上に配置されている。
中継ピンユニット31の導電ピン32の配置ピッチと、ピッチ変換用基板23に設けられた端子電極24の配置ピッチとを同一とすることにより、導電ピン32を介してピッチ変換用基板23がテスター側に電気的に接続されるようになっている。
また、図1、図8に示したように、中継ピンユニット31は、第1の絶縁板34a,34bと、第2の絶縁板35a,35bの間に、中間保持板36a、36bが配置されている。
そして、第1の絶縁板34a,34bと中間保持板36a、36bとの間には、第1の支持ピン33a、33bが配置され、これによって、第1の絶縁板34a,34bと中間保持板36a、36bとの間を固定するようになっている。
同様に、第2の絶縁板35a,35bと中間保持板36a、36bとの間には、第2の支持ピン37a、37bが配置され、これによって、第2の絶縁板35a,35bと中間保持板36a、36bとの間を固定するようになっている。
この場合、第1の支持ピン33と、第2の支持ピン37の材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、真鍮、ステンレスなどの金属製である。
なお、第1の絶縁板34と中間保持板36との間の距離L1と、第2の絶縁板35と中間保持板36との間の距離L2としては、特に限定されるものではないが、後述するように、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の弾性による、被検査回路基板1の被検査電極2,3の高さバラツキの吸収性を考慮すれば、2mm以上、好ましくは、2.5mm以上とするのが望ましい。
そして、図8に示したように、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の当接支持位置38Bとは、検査装置10を中間保持板の厚さ方向(図1において上方から下方に向かって)に投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されている。
この場合、異なる位置としては、特に限定されるものではないが、第1の当接支持位置38Aと、第2の当接支持位置38Bは、図10に示したように、中間保持板投影面A上において格子上に形成されていることが好ましい。
具体的には、図10に示したように、中間保持板投影面A上において、隣接する4個の第1の当接支持位置38A群からなる単位格子領域R1に、1個の第2の当接支持位置38Bが配置される。また、中間保持板投影面Aにおいて、隣接する4個の第2の当接支持位置群38Bからなる単位格子領域R2に、1個の第1の当接支持位置38Aが配置されるように構成されている。なお、図10においては、第1の当接支持位置38Aが黒丸、第2の当接支持位置群38Bが白丸で示している。
なお、この場合、この実施例では、第1の当接支持位置38Aの単位格子領域R1の対角線Q1の中央に、1個の第2の当接支持位置38Bを配置するとともに、第2の当接支持位置38Bの単位格子領域R2の対角線Q2の中央に、1個の第1の当接支持位置38
Aを配置している。しかしながら、これらの相対的な位置は、特に限定されるものではなく、上記のように、検査装置10を中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されていればよい。すなわち、格子状に配置されない場合には、このような相対位置関係に拘束されるものではなく、上記のように、検査装置10を中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面A上において異なる位置に配置されていればよい。
また、この場合、互いに隣接する第1の当接支持位置38Aの間の離間距離、第2の当接支持位置38Bの間の離間距離は、特に限定されるものではなく、10〜100mmであるのが好ましく、より好ましくは12〜70mmであり、特に好ましくは15〜50mmであるのが望ましい。
なお、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35としては、可撓性を有するものが用いられる。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35に要求される可撓性の程度は、以下の通りである。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の両端部を、それぞれ10cm間隔で支持した状態で水平に配置した場合において、上方から50kgfの圧力で加圧することによって生ずる撓みが、これらの絶縁板の幅の0.02%以下であり、かつ上方から200kgfの圧力で加圧することによっても破壊および永久変形が生じないことが好ましい。
具体的に、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の材料としては、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料、例えばポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポチエチレンテレフタレート樹脂、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエチルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、
ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強フェノール樹脂、ガラス繊維補強型フッ素樹脂等のガラス繊維型複合樹脂材料、
カーボン繊維補強型エポキシ樹脂、カーボン繊維補強型ポリエステル樹脂、カーボン繊維補強型ポリイミド樹脂、カーボン繊維補強型フェノール樹脂、カーボン繊維補強型フッ素樹脂等のカーボン繊維型複合樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料を充填した複合樹脂材料、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にメッシュを含有した複合樹脂材料などが用いられる。また、これらの材料からなる板材を複数積層して構成された複合板材等も用いることができる。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の各々の厚みは、第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35を構成する材料の種類に応じて適宜選択されるが、例えば、1〜10mmであるのが望ましい。
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35としては、具体的には、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、その厚みが2〜5mmのものが挙げられる。
このように構成される検査装置10では、図2に示したように、被検査回路基板1の電極2および電極3は、第1の異方導電性シート22a,22b、ピッチ変換用基板23a
,23b、第2の異方導電性シート26a,26b、導電ピン32a,32b、第3の異方導電性シート42a,42b、コネクタ基板43a,43bを介して、最外側に配置されたベース板46a,46bをテスターの加圧機構により規定の圧力で押圧することによってテスター(図示せず)に電気的に接続され、被検査回路基板1の電極間における電気抵抗測定などの電気検査が行われる。
測定時に被検査基板に対して上側および下側の第1の検査治具11a、第2の検査治具11bから押圧する圧力は、例えば、100〜250kgfである。
この場合、図12に示したように、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bの間で検査対象である被検査回路基板1の両面を挟圧して電気検査を行う際に、加圧の初期段階では、中継ピンユニット31の導電ピン32の圧縮と、第1の異方導電性シート22と、第2の異方導電性シート26と、第3の異方導電性シート42のゴム弾性圧縮にて圧力を吸収して、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキをある程度吸収することができる。
そして、第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において、異なる位置に配置されているので、図13の矢印で示したように、上下方向に力が作用することになって、図14に示したように、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、第1の異方導電性シート22と、第2の異方導電性シート26と、第3の異方導電性シート42のゴム弾性圧縮に加えて、中継ピンユニット31の第1の絶縁板34と、第2の絶縁板35と、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35の間に配置された中間保持板36のバネ弾性により、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキ、例えば、ハンダボール電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中を回避することができる。
すなわち、図13、図14に示したように、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aを中心として、中間保持板36が、第2の絶縁板35の方向に撓むとともに(図14の一点鎖線で囲んだEの部分参照)、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の当接支持位置38Bを中心として、中間保持板36が、第1の絶縁板34の方向に撓むことになる(図14の一点鎖線で囲んだDの部分参照)。なお、以下、本明細書で「撓む」および「撓み方向」とは中間保持板36が凸状になる方向に突出するように撓むことおよびその突出方向を言う。
このように、中間保持板36が、第1の当接支持位置38A、第2の当接支持位置38Bを中心として、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、中間保持板36のバネ弾性力がさらに発揮されることになる。
また、図14の一点鎖線で囲んだB部分で示したように、第2の異方導電性シート26の導電路形成部の突出部の圧縮によって、導電ピン32bの高さが吸収されるが、この突出部の圧縮よって吸収しきれない圧力が、第1の絶縁板34bに加わることになる。
従って、これにより、図14の一点鎖線で囲んだC部分で示したように、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35もそれぞれ、ある程度、第1の支持ピン33、第2の支持ピン37との当接位置で、相互に反対方向に撓むので、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bの間で検査対象である被検査回路基板1をさらに加圧した際に、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35のバネ弾性力がさらに発揮されることになる。
これにより、高さバラツキを有する被検査回路基板1の被検査電極の各々に対しも、安定的な電気的接触が確保され、さらに応力集中が低減されるので、異方導電性シートの局部的な破損が抑制される。その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上することになる。
図15は、本発明の検査装置の別の実施例を説明する図11と同様な断面図、図16は、その中継ピンユニットの拡大断面図である。
この実施例の検査装置10は、図1に示したと基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には同一の参照番号を付している。
この実施例の装置10では、図15、図16に示したように、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35の間に、複数個(この実施例では3個)の中間保持板36が所定間隔離間して配置されるとともに、これらの隣接する中間保持板36同士の間に、保持板支持ピン39が配置されている。
この場合、保持板支持ピン39の中間保持板36との当接支持位置39Aが、隣接する中間保持板36の間で、当接支持位置39Aが、中間保持板投影面Aにおいて異なる位置に配置されているのが望ましい。
さらに、図示しないが、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の第2の当接支持位置38Bと、保持板支持ピン39の中間保持板36との当接支持位置39Aとが、中間保持板投影面Aにおいて異なる位置に配置されているのが望ましい。
この場合、詳述しないが、「異なる位置」とは、前述した実施例のように、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の当接支持位置38Bとの間の関係で説明した相対位置関係と同様な配置とすることが可能である。
このように構成することによって、これらの複数個の中間保持板36によってバネ弾性がさらに発揮されることになり、被検査回路基板1の被検査電極の高さバラツキに対して、圧力集中を分散させて、局部的な応力集中をさらに回避することができ、異方導電性シートの局部的な破損が抑制され、その結果、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性が向上するので、異方導電性シートの交換回数が減り、検査作業効率が向上する。
なお、この場合、中間保持板36の個数としては、複数個であれよく、特に限定されるものではない。
図20は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第2の実施例を示す平面図、図21は、第2の実施例のピッチ変換用基板23の構成を示す説明用断面図である。
この第2の実施例のピッチ変換用基板23においては、絶縁基板51の表面に、すなわち、絶縁基板51の被検査回路基板1の側に、複数の接続用電極組60が、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面に形成された被検査電極2(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
この接続用電極組60のそれぞれは、図20に示したように、1つの矩形の電流供給用電極63と、2つの矩形の電圧測定用電極64の、合計3つの電極から構成されている。
そして、これらの3つの電極は、電圧測定用電極64、電流供給用電極63、電圧測定用電極64の順で並ぶよう、互いに離間して配置されている。
また、絶縁基板51の裏面には、すなわち、絶縁性基板51の被検査回路基板1とは逆側に、図21に示したように、複数の端子電極24が、適宜のパターンに従って配置されている。
これらの端子電極24のそれぞれには、絶縁基板51に形成された内部配線53によって、電流供給用電極63および電圧測定用電極64のいずれか一方が電気的に接続されている。
以上において、絶縁基板51の材質と、接続用電極組60における各電極の材質は、前述の第1の実施例のピッチ変換用基板23と同様である。
この第2の実施例のピッチ変換用基板23によれば、接続用電極組60には、電圧測定用電極64と、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の3つの電極が、この順で並ぶよう配置されている。
従って、被検査電極2が、接続用電極組60の各電極が並ぶ方向(図6において左右方向)に位置ずれした場合であっても、被検査電極2は、電流供給用電極63と、少なくとも1つの電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
具体的に説明すると、図22(A)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図22(A)において、右方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、中央に位置された電流供給用電極63と、図22(A)において、右側に位置された電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、図22(B)に示したように、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、図22(B)において、左方に位置ずれした場合には、被検査電極2は、中央に位置された電流供給用電極63と、図22(B)において、左側に位置された電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、電流供給用電極63および電圧測定用電極64の各々は、それらが並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な矩形の形状を有している。
そのため、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、接続用電極組60の各電極が並ぶ方向と垂直な方向(図20において、上下方向)に位置ずれした場合であっても、被検査電極2は、電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
従って、第2の実施例のピッチ変換用基板23によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きい。このため、被検査回路基板1が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極2を有するものであっても、被検査電極2に対する電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方の電気接続を、確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と電圧測定用電極64は、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
図23は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第3の実施例を示す平面図、図24は、第3の実施例のピッチ変換用基板23の構成を示す説明用断面図である。
この第3の実施例のピッチ変換用基板23においては、絶縁基板51の表面には、すなわち、絶縁基板51の被検査回路基板1の側に、複数の接続用電極組60が、電気抵抗を測定すべき被回路基板1の一面に形成された被検査電極2(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
この接続用電極組60のそれぞれは、図23に示したように、2つの矩形の電流供給用電極63と、1つの矩形の電圧測定用電極64の、合計3つの電極から構成されている。
そして、これらの3つの電極は、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64と、電流供給用電極63の順で並ぶよう、互いに離間して配置されている。
また、絶縁基板51の裏面には、すなわち、絶縁性基板51の被検査回路基板1とは逆側に、図24に示したように、複数の端子電極24が、適宜のパターンに従って配置されている。
また、これらの端子電極24のそれぞれには、絶縁基板51に形成された内部配線53によって、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64のいずれか一方が電気的に接続されている。
以上において、絶縁基板51の材質と、接続用電極組60の各電極の材質は、前述の第1の実施例のピッチ変換用基板23と同様である。
第3の実施例のピッチ変換用基板23によれば、接続用電極組60には、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64と、電流供給用電極63の3つの電極が、この順で並ぶよう配置されているため、被検査電極2が、接続用電極組60の各電極が並ぶ方向(図23において、左右方向)に位置ずれした場合であっても、被検査電極2は、少なくとも1つの電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
また、電流供給用電極63と電圧測定用電極64のそれぞれは、それらが並ぶ方向に対して、垂直な方向に長尺な矩形の形状を有している。
このため、被検査電極2の中心位置が、接続用電極組60の中心位置から、接続用電極組60の各電極が並ぶ方向と垂直な方向(図23において、上下方向)に位置ずれした場合であっても、被検査電極2は、電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方に、同時に電気的に接続されるようになる。
従って、第3の実施例のピッチ変換用基板23によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きい。このため、被検査回路基板1が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極2を有するものであっても、被検査電極2に対する電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方の電気接続を、確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64とは、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
図25は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第4の実施例における構成を示す説明用断面図である。
この第4の実施例のピッチ変換用基板23においては、第1の実施例の電気ピッチ変換用基板23と同様の構成の接続用電極組60が、絶縁基板51の表面に形成されている(図4参照)。
絶縁基板51の裏面には、すなわち、絶縁性基板51の被検査回路基板1とは逆側に、複数の端子電極24が、適宜のパターンに従って配置されている。
これらの端子電極24のそれぞれには、絶縁基板51に形成された内部配線53によって、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64のいずれか一方が電気的に接続されている。
これにより、これらの端子電極24のうち一部の端子電極24には、複数の電流供給用電極63が電気的に接続されている。
以上において、絶縁基板51の材質と、接続用電極組60の各電極の材質は、前述の第1の実施例のピッチ変換用基板23と同様である。
第4の実施例のピッチ変換用基板23によれば、被検査回路基板との電気的接続作業において、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きい。このため、被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査電極に対する電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方の電気接続を確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と電圧測定用電極64は、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
さらに、複数の電流供給用電極63に電気的に接続された端子電極24を有するため、ピッチ変換用基板23が、電気的に接続される検査用回路基板における検査電極の数を少なくすることができる。これにより、検査用回路基板の製造が容易となり、また、検査用回路基板の製造コストの低減化を図ることができる。
本発明のピッチ変換用基板23は、上記の実施例に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、接続用電極組60は、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64のそれぞれを、少なくと1つ以上有するものであれば、全電極の数は5個以上であってもよい。
また、電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の形状は、矩形に限られず、円形、その他の形状であってもよい。
また、接続用電極組60の電極の配置パターンは、電極の数、形状、並びに被検査電極2、3の形状などに応じて、適宜設定することができる。
また、一つの端子電極24に、複数の電圧測定用電極64が電気的に接続されていてもよい。
図26は、本発明に係るピッチ変換用アダプター体の第1の実施例における構成を示す説明用断面図、図27は、本発明に係るピッチ変換用アダプター体の第1の実施例の平面図である。
このピッチ変換用アダプター体70は、第1の実施例のピッチ変換用基板23と、このピッチ変換用基板23の表面(図26において下面)に、すなわち、すなわち、絶縁基板51の被検査回路基板1の側に、一体的に形成された第1の異方導電性シート22とにより構成されている。
第1の異方導電性シート22は、図27に示したように、各接続用電極組60の電流供給用電極63と電圧測定用電極64のパターンに対応するパターンに従って配置された、厚み方向に伸びる複数の導電路形成部61と、これらの導電路形成部61の間に介在されて、これらを相互に絶縁する絶縁部62とにより構成されている。
また、図26および図27の実施例では、第1の異方導電性シート22の表面には、1つの接続用電極組60の各電極に対応する4つの導電路形成部61を備えている。
そして、図27に示したように、4つの導電路形成部61の表面と、これらの4つの導電路形成部61の間に位置する略十字形状の絶縁部62の表面が、その他の絶縁部62の表面から突出されており、これにより、突出部61aが形成されている。
導電路形成部61は、第1の異方導電性シート22の基材を構成する弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で、密に含有されて構成されている。これにより、この導電性粒子Pの連鎖によって導電路が形成される。
これに対して、絶縁部62は、導電性粒子Pが全くまたは殆ど含有されていないものである。
なお、この実施例の第1の異方導電性シート22は、図1〜図4に示した第1の実施例の異方導電性シート22と同様な材質によって得ることができる。
このような第1の実施例のピッチ変換用アダプター体70によれば、第1の実施例のピッチ変換用基板23を有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1との電気的接続作業において、被検査電極2、3に対する位置ずれの許容度が大きい。
このため、被検査回路基板1が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極2、3を有するものであっても、被検査電極2、3に対する電流供給用電極63と、電圧測定用電極64の両方の電気接続を確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と電圧測定用電極64は、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、ピッチ変換用基板23の表面に、第1の異方導電性シート22が一体的に形成されているため、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
また、第1の異方導電性シート22には、ピッチ変換用基板23の電流供給用電極63と、電圧測定用電極64に対応して、導電路形成部61が形成されているため、電流供給用電極63と電圧測定用電極64の間の絶縁性が確保され、その結果、被検査回路基板についての電気抵抗を一層高い精度で測定することができる。
第1の実施例のピッチ変換用アダプター体70は、例えば、以下のようにして製造することができる。
図28は、第1の異方導電性シート22を得るための金型の一例における構成を示す説明用断面図である。
この金型は、上型91と、これと対となる下型92が、互いに対向するよう配置されて構成されている。
上型91においては、強磁性体基板97の表面(図28において下面)に、ピッチ変換用アダプター体70の接続用電極組60が形成された領域のパターンと対掌なパターンに従って、強磁性体層93が形成されている。
また、この強磁性体層93が形成された領域以外の領域には、非磁性体層94が形成されている。
非磁性体層94は、強磁性体層93の厚みより大きい厚みを有し、強磁性体層93と非磁性体層94との間に、段差が形成されている。これにより、上型91の成形面には、第1の異方導電性シート22における突出部61aを形成するための凹所が形成されている。
下型92においては、強磁性体基板98の表面(図において上面)に、ピッチ変換用アダプター体70の接続用電極組60が形成された領域のパターンと同一のパターンに従って、強磁性体層95が形成されている。そして、この強磁性体層95が形成された領域以
外の領域には、強磁性体層95と実質的に同一の厚みを有する非磁性体層96が形成されている。
上型91と下型92のそれぞれの強磁性体基板97,98を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性体金属を用いることができる。
この強磁性体基板97,98は、その厚みが0.1〜50mmであることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械的に研磨処理されたものであることが好ましい。
また、上型91と下型92の各々における強磁性体層93,95を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性体金属を用いることができる。この強磁性体層93,95は、その厚みが10μm以上であることが好ましい。
この厚みが、10μm未満である場合には、後述するエラストマー用材料層に対して、十分な強度分布を有する磁場を作用させることが困難となり、エラストマー用材料層における導電路形成部となるべき部分に、導電性粒子を高い密度で集合させることが困難となり、高い導電性を有する導電路形成部が得られないことがある。
また、上型91と下型92の各々の非磁性体層94,96を構成する材料としては、銅などの非磁性体金属、耐熱性を有する高分子物質などを用いることができるが、フォトリソグラフィーの手法により容易に非磁性体層94,96を形成することができる点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いることが好ましい。
その材料としては、例えば、アクリル系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用いることができる。
上記の金型を用い、例えば、以下のようにして、ピッチ変換用アダプター体70が製造される。
先ず、図4に示した第1の実施例のピッチ変換用基板23を作製するとともに、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子が含有されてなるエラストマー用材料を調製する。
次いで、図29に示したように、ピッチ変換用基板23の表面に、エラストマー用材料を塗布することにより、所要の厚みのエラストマー用材料層79Aを形成する。そして、このエラストマー用材料層79Aの表面(図において上面)に、上型91を配置するとともに、ピッチ変換用基板23の裏面に、下型92を配置する。
そして、上型91の上面と、下型92の下面に、例えば、電磁石を配置してこれを作動させることにより、エラストマー用材料層79Aに対し、上型91の強磁性体層93と下型92の強磁性体層95との間に位置する部分、すなわち、ピッチ変換用基板23の接続用電極組60が形成された領域(以下、「接続用電極組領域」という。)の表面上に位置する部分において、それ以外の部分より大きい強度の磁場を厚み方向に作用させる。
その結果、エラストマー用材料層79A中に分散されていた導電性粒子Pが、図30に示したように、接続用電極組領域の表面上に位置する部分に集合するとともに、厚み方向に並ぶよう配向する。
そして、この状態で、エラストマー用材料層79Aの硬化処理を行うことにより、図31に示したように、ピッチ変換用基板23の表面に、その接続用電極組領域の表面上に位置する部分に、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されたエラストマー層79Bが形成される。
以上において、エラストマー用材料の粘度は、温度25℃において100000〜1000000cpの範囲内であることが好ましい。
エラストマー用材料を塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロール塗布法、ブレード塗布法、スクリーン印刷などの印刷法を利用することができる。
エラストマー用材料層79Aに作用される磁場の強度は、平均で20〜2000mTとなる大きさが好ましい。
磁場を作用させる手段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることができる。このような永久磁石としては、上記の範囲の磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。
エラストマー用材料層79Aの硬化処理は、磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、磁場の作用を停止した後に行うこともできる。
エラストマー用材料層79Aの硬化処理の条件は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、熱処理によって行われる。
具体的な加熱温度および加熱時間は、エラストマー用材料層79Aの高分子物質形成材料の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して、適宜選定される。例えば、高分子物質形成材料が、室温硬化型シリコーンゴムである場合には、エラストマー用材料層の硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で2時間程度、80℃で30分間程度で行われる。
このようにしてピッチ変換用基板23の表面に形成されたエラストマー層79Bに対して、図32に示したように、導電性粒子Pが含有された部分において、接続用電極組60の各電極(電流供給用電極63と、電圧測定用電極64)の間の領域の表面上に位置する部分を除去する。
これにより、十字状の穴部Kを形成する。次いで、この穴部Kに、図33に示したように、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料80Aを充填し、その後、高分子物質形成材料80Aの硬化処理を行う。
これにより、隣接する導電路形成部61の間に、絶縁部62が形成された第1の異方導電性シート22が形成され、これにより、図26および図27に示したピッチ変換用アダプター体70が製造される。
以上において、エラストマー層79Bに穴部Kを形成する方法としては、炭酸ガスレーザーなどによるレーザー加工法を利用することが好ましい。
穴部Kに充填される高分子物質形成材料は、前述のエラストマー用材料に用いられる高分子物質形成材料と同一の種類のものであっても異なる種類のものであってもよい。
このような方法によれば、ピッチ変換用アダプター体70の接続用電極組領域の表面上に、導電性粒子Pが含有された部分を有するエラストマー層79Bを形成し、このエラストマー層79Bに対して、導電性粒子Pが含有された部分において、電流供給用電極63若しくは電圧測定用電極64の表面上に位置する導電路形成部となるべき部分の間に、穴
部Kを形成したうえで、穴部Kに絶縁部62を形成するため、隣接する導電路形成部61の間に、所要の絶縁性が確保された第1の異方導電性シート22を確実に形成することができる。
図34は、本発明に係るピッチ変換用アダプター体70の第2の実施例における構成を示す説明用断面図である。
このピッチ変換用アダプター体70は、第1の例のピッチ変換用基板23と、このピッチ変換用基板23の表面(図34において下面)上に、一体的に形成された第1の異方導電性シート22とにより構成されている。
第1の異方導電性シート22は、図35に示したように、各接続用電極組60の電流供給用電極63と、電圧測定用電極64のパターンに対応するパターンに従って配置された、厚み方向に伸びる複数の導電路形成部61と、これらの導電路形成部61の間に介在されて、導電路形成部61を相互に絶縁する絶縁部62とにより構成されている。
また、図示の例では、第1の異方導電性シート22には、導電路形成部61の表面が、絶縁部62の表面から突出するように、突出部61aが形成されている。
導電路形成部61は、第1の異方導電性シート22の基材を構成する弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが、厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されて構成されている。この導電性粒子Pの連鎖によって導電路が形成される。これに対して、絶縁部62は、導電性粒子Pが全く含有されていないものである。
第1の異方導電性シート22の基材を構成する弾性高分子物質と、導電路形成部61を構成する導電性粒子としては、前述の第1の実施例のピッチ変換用アダプター体70における第1の異方導電性シート22と同様のものを用いることができる。
このような第2の実施例のピッチ変換用アダプター体70によれば、第1の例のピッチ変換用基板23を有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板との電気的接続作業において、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きいものである。
このため、被検査回路基板1が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極2、3を有するものであっても、被検査電極2、3に対する電流供給用電極63と電圧測定用電極64の両方の電気接続を、確実に達成することができる。
しかも、電流供給用電極63と電圧測定用電極64は、互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、ピッチ変換用基板23の表面に、第1の異方導電性シート22が一体的に形成されているため、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
また、第1の異方導電性シート22には、ピッチ変換用基板23の電流供給用電極63と電圧測定用電極64に対応して、導電路形成部61が形成されている。このため、電流供給用電極63と電圧測定用電極64の間の絶縁性が確保され、その結果、被検査回路基板についての電気抵抗を一層高い精度で測定することができる。
第2の実施例のピッチ変換用アダプター体70は、例えば、以下のようにして製造することができる。
先ず、図36に示したように、適宜の離型性支持板65を用意し、この離型性支持板65の表面に、弾性高分子物質中に、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電性エラストマー層61Aを、離型性支持板65に剥離可能に支持された
状態で形成する。
この導電性エラストマー層61Aは、形成すべき導電路形成部の厚みと同等の厚みを有するものとされる。
以上において、離型性支持板65を構成する材料としては、金属、セラミックス、樹脂およびこれらの複合材などを用いることができる。
また、導電性エラストマー層61Aを形成する方法としては、
(1)予め適宜の方法によって製造された、弾性高分子物質中に、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電性エラストマーシートを、離型性支持板65の表面に剥離可能に接着する方法、
(2)硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子が分散されてなる導電性エラストマー用材料を調製し、この導電性エラストマー用材料を、離型性支持板65上に塗布することによって、導電性エラストマー用材料層を形成し、この導電性エラストマー用材料層に対してその厚み方向に磁場を作用させることにより、導電性エラストマー用材料層中の導電性粒子Pを厚み方向に並ぶよう配向させ、この状態で、導電性エラストマー用材料層の硬化処理を行う方法、
などを利用することができる。
上記(1)の方法において、導電性エラストマーシートを、離型性支持板65の表面に剥離可能に接着する手段としては、導電性エラストマーシート自体が有する粘着性を利用して接着する方法、粘着剤によって接着する方法などを用いることができる。
上記(2)の方法において、導電性エラストマー用材料を塗布する具体的な手段としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
導電性エラストマー用材料層に磁場を作用させる手段としては、電磁石、永久磁石などを用いることができる。
導電性エラストマー用材料層に作用させる磁場の強度は、0.2〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
導電性エラストマー用材料層の硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度と加熱時間は、導電性エラストマー用材料層を構成する高分子物質形成材料の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して、適宜設定される。
このようにして離型性支持板65上に形成された導電性エラストマー層61Aの表面に、図37に示したように、メッキ電極用の金属薄層66を形成する。
次いで、図38に示したように、この金属薄層66上に、フォトリソグラフィーの手法により、形成すべき導電路形成部のパターン、すなわち、ピッチ変換用基板23の電流供給用電極63と電圧測定用電極64に対応するパターンに従って複数の開口67aが形成されたレジスト層67を形成する。
その後、図39に示したように、金属薄層66をメッキ電極として、金属薄層66のレジスト層67の開口67aを介して露出した部分に、電解メッキ処理を施す。これにより、当該レジスト層67の開口67a内に金属マスク68を形成する。
次に、導電性エラストマー層61Aと、金属薄層66と、レジスト層67に対してレーザー加工を施すことにより、図41(b)、図42(b)に示すように、金属マスク68の周辺のレジスト層67と、金属薄層66と、導電性エラストマー層61Aを除去する。
これにより、図40に示したように、所定のパターンに従って配置された複数の導電路形成部61が離型性支持板65上に支持された状態で形成される。
その後、導電路形成部61以外の導電性エラストマー層61Aを剥離除去することにより、図41(c)、図42(c)に示すように、離型性支持板65上に導電路形成部61のみを残す。そして、導電路形成部61の表面から残存する金属薄層66と金属マスク68を剥離する。
以上において、導電性エラストマー層61Aの表面に金属薄層66を形成する方法としては、無電解メッキ法、スパッタ法などを利用することができる。
金属薄層66を構成する材料としては、銅、金、アルミニウム、ロジウムなどを用いることができる。
金属薄層66の厚みは、0.05〜2μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。この厚みが過小である場合には、均一な薄層が形成されず、メッキ電極として不適なものとなることがある。一方、この厚みが過大である場合には、レーザー加工によって除去することが困難となることがある。
レジスト層67の厚みは、形成すべき金属マスク68の厚みに応じて設定される。
金属マスク68を構成する材料としては、銅、鉄、アルミウニム、金、ロジウムなどを用いることができる。
金属マスク68の厚みは、2μm以上であることが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。この厚みが過小である場合には、レーザーに対するマスクとして不適なものとなることがある。
レーザー加工は、炭酸ガスレーザーによるものが好ましく、これにより、目的とする形態の導電路形成部61を確実に形成することができる。
一方、図43に示したように、ピッチ変換用基板23の表面に、硬化されて絶縁性の弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料を塗布することにより、絶縁部用材料層62Aを形成する。
次いで、図44に示したように、複数の導電路形成部61が形成された離型性支持板65を、絶縁部用材料層62Aが形成された離型性支持板65上に重ね合わせる。
これにより、ピッチ変換用基板23における電流供給用電極63と電圧測定用電極64の各々と、これに対応する導電路形成部61とを対接させる。
これにより、隣接する導電路形成部61の間に、絶縁部用材料層62Aが形成された状態となる。
その後、この状態で、絶縁部用材料層62Aの硬化処理を行うことにより、図45に示したように、隣接する導電路形成部61の間に、導電路形成部61を相互に絶縁する絶縁部62が、導電路形成部61とピッチ変換用基板23に一体的に形成される。
そして、離型性支持板65から離型させることにより、ピッチ変換用基板23の表面に第1の異方導電性シート22が一体的に形成されてなる、図34に示す構成のピッチ変換用アダプター体70が得られる。
以上において、高分子物質形成材料を塗布する手段としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
絶縁部用材料層62Aの厚みは、形成すべき絶縁部62の厚みに応じて設定される。
絶縁部用材料層62Aの硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、絶縁部用材料層62Aを構成するエラストマー材料の種類などを考慮して適宜設定される。
このような製造方法によれば、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で分散されてなる導電性エラストマー層61Aをレーザー加工してその一部を除去することにより、目的とする形態の導電路形成部61を形成している。このため、所要の量の導電性粒子Pが充填され、所期の導電性を有する導電路形成部61が形成された、異方導電性エラストマー20を確実に得ることができる。
また、離型性支持板65上に、電流供給用電極63と電圧測定用電極64のパターンに従って配置された、複数の導電路形成部61を形成したうえで、これらの導電路形成部61の間に、絶縁部用材料層62Aを形成して、硬化処理することによって、絶縁部62を形成している。従って、導電性粒子Pが全く存在しない絶縁部62が形成された第1の異方導電性シート22を、確実に得ることができる。
しかも、異方導電性エラストマー層を形成するために、多数の強磁性体部が配列されてなる高価な金型を用いることが不要となる。
また、レーザー加工による導電路形成部61の形成工程は、離型性支持板65上において行われるため、第1の異方導電性シート22の形成において、ピッチ変換用基板23の表面に損傷を与えることがない。
本発明のピッチ変換用アダプター体70は、上記の実施例に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、図46に示したように、ピッチ変換用基板23は、図20および図21に示した第2の実施例のものであってもよい。また、図23および図24に示した第3の実施例のもの、または、図25に示した第4の実施例のもの、または、その他の本発明に係るピッチ変換用基板23であってもよい。
また、第1の異方導電性シート22は、導電路形成部が接続用電極組における全ての電極を覆うよう形成されてなるものであってもよく、弾性高分子物質中に、導電性粒子が、厚み方向に並ぶよう配向し、かつ、当該導電性粒子の連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる、いわゆる分散型のものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更および修正が可能である。
例えば、被検査回路基板1は、プリント回路基板以外に、パッケージIC、MCM、CSPなどの半導体集積回路装置、ウェハに形成された回路装置であってもよい。また、プリント回路基板は、両面プリント回路基板だけではなく片面プリント回路基板であってもよい。
第1の検査治具11aと第2の検査治具11bは、使用材料、部材構造などにおいて必ずしも同一である必要はなく、これらが異なるものであってもよい。また、上記の実施例では、第1の検査治具11aと第2の検査治具11bとを上下に配置したが、いわゆる横方向に配置した横置き型とすることも可能である。
また、テスター側コネクタは、コネクタ基板のような回路基板と異方導電性シートを複
数積層して構成してもよい。
さらに、上記実施例では、第1の異方導電性シート22が、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された異方導電性シートとし、第2の異方導電性シート26および第3の異方導電性シート42が、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出しているものを用いたが、この組み合わせは、特に限定されるものではない。
[実施例]
以下に、本発明の実施例および比較例を示す。
(実施例1)
レール搬送型回路基板自動検査機(日本電産リード社製,品名:STARREC V5)の検査部に適合する、図1に示したような、下記の評価用回路基板を検査するための回路基板検査装置10を作製した。
(1)評価用回路基板1
下記の仕様の評価用回路基板1を用意した。
寸法:100mm(縦)×100mm(横)×0.8mm(厚み)
上面側の被検査電極の数: 2400個
上面側の被検査電極の径: 0.12mm
上面側の被検査電極の最小配置ピッチ:0.4mm
下面側の被検査電極の数: 2000個
下面側の被検査電極の径: 0.12mm
下面側の被検査電極の最小配置ピッチ:0.4mm
(2)ピッチ変換用基板23
ガラス繊維補強型エポキシ樹脂からなる絶縁基板の両面全面に、厚みが18μmの銅からなる金属薄層を形成した積層材料(松下電工社製,品名:R−1766)に、数値制御型ドリリング装置によって、それぞれ積層材料の厚み方向に貫通する直径0.2mmの円形の貫通孔を合計で7200個形成した。
次いで、貫通孔が形成された積層材料に対して、EDTAタイプ銅メッキ液を用いて無電解メッキ処理を施すことにより、各貫通孔の内壁に銅メッキ層を形成し、さらに、硫酸銅メッキ液を用いて電解銅メッキ処理を施すことにより、各貫通孔内に、積層材料表面の各金属薄層を互いに電気的に接続する、厚さ約10μmの円筒状のバイアホールを形成した。
次いで、積層材料表面の金属薄層上に、厚みが25μmのドライフィルムレジスト(東京応化製,品名:FP−225)をラミネートしてレジスト層を形成するとともに、この積層材料の他面側の金属薄層上に保護シールを配置した。このレジスト層上にフォトマスクフィルムを配置し、レジスト層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理を行うことにより、エッチング用のレジストパターンを形成した。そして、レジストパターンを形成した面の金属薄層に対してエッチング処理を施すことにより、絶縁基板の表面に、横方向60μm、縦方向60μmで4個1組の矩形の9600個の接続電極と、各接続電極とバイアホールとを電気的に接続する線幅が100μmのパターン配線部を形成し、次いで、レジストパターンを除去した。
なお、1組の接続用電極組は、各々の接続電極の間の離間距離が、40μmのものである。(図4参照)
接続電極およびパターン配線部が形成された絶縁基板の表面に保護シールを施した。
次いで、積層材料の他面側の金属薄層上の保護シールを除去し、この面の金属薄層上に、厚みが25μmのドライフィルムレジスト(東京応化製,品名:FP−225)をラミネートしてレジスト層を形成した。その後、このレジスト層上にフォトマスクフィルムを配置し、レジスト層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理を行うことにより、積層材料における金属薄層上にエッチング用のレジストパターンを形成した。次いでエッチング処理を施すことにより、絶縁性基板の裏面に9600個の端子電極と、各端子電極とバイアホールとを電気的に接続するパターン配線部を形成し、レジストパターンを除去した。
次いで、端子電極およびパターン配線部が形成された絶縁基板の裏面に、厚みが38μmのドライフィルムソルダーレジスト(ニチゴーモートン製、品名:コンフォマスク2015)をラミネートして絶縁層を形成し、この絶縁層上にフォトマスクフィルムを配置し、次いで、絶縁層に対して、平行光露光機(オーク製作所製)を用いて露光処理を施した後、現像処理することにより、電極を露出する直径0.4mmの開口を9600個形成した。
以上のようにして、第1の検査治具11a用のピッチ変換用基板23aを作製した。このピッチ変換用基板23aは、縦横の寸法が120mm×160mm、厚みが0.5mm、接続電極は横方向60μm、縦方向60μmの矩形で、対をなす接続電極間の離間距離(電極間の絶縁部の幅)40μm、端子電極の直径が0.4mm、端子電極の配置ピッチが0.45mmであり、接続電極が形成された面側の絶縁層の表面粗さが0.02μmであった。
また、上記と同様にして、表面に8000個の接続電極を有すると共に裏面に8000個の端子電極を有する、第2の検査治具11b用のピッチ変換用基板23bを作製した。このピッチ変換用基板23bは、縦横の寸法が120mm×160mm、厚みが0.5mm、接続電極は横方向60μm、縦方向60μmの矩形で、対をなす接続電極間の離間距離(電極間の絶縁部の幅)40μm、端子電極の直径が0.4mm、端子電極の配置ピッチが0.45mmであり、表面(接続電極が形成された面)側の絶縁層の表面粗さが0.02μmのものである。
(3)ピッチ変換用アダプター体70
このピッチ変換用基板23の表面側に、図36〜図45に示したような方法を用いて、第1の異方導電性シート22を一体化して、ピッチ変換用アダプター体70を得た。
(i) 導電性エラストマー層61Aの形成:
付加型液状シリコーンゴム100重量部中に、ニッケルよりなる芯粒子に金が被覆されてなる導電性粒子(芯粒子に対する金の割合が2重量%)400重量部を分散させることにより、導電性エラストマー用材料を調製した。この導電性エラストマー用材料を、厚みが5mmのステンレスよりなる離型性支持板65の表面に、スクリーン印刷により塗布した。
これにより、離型性支持板65上に、厚みが0.05mmの導電性エラストマー用材料層を形成した(図36参照)。
次いで、導電性エラストマー用材料層に対して、電磁石によって厚み方向に2テスラの磁場を作用させながら、120℃、1時間の条件で硬化処理を行った。その結果、支持板65上に支持された厚みが0.05mmの導電性エラストマー層61Aを形成した(図36参照)。
(ii) 導電路形成部61の形成:
離型性支持板65上に支持された導電性エラストマー層61Aの表面に、無電解メッキ処理を施すことによって、厚みが0.3μmの銅よりなる金属薄層66を形成した。
そして、この金属薄層66上に、フォトリソグラフィーの手法により、ピッチ変換用基板23aに設けられた接続電極25aに対応する位置に、それぞれ寸法が、60μm×60μmの矩形の9600個の開口67aが形成された、厚みが25μmのレジスト層67を形成した(図38参照)。
その後、金属薄層66の表面に電解メッキ処理を施すことにより、レジスト層67の開口67a内に、厚みが20μmの銅よりなる金属マスク68を形成した。
そして、この状態で、導電性エラストマー層61Aと、金属薄層66と、レジスト層67に対して、炭酸ガスレーザー装置によって、レーザー加工を施した。
これにより、それぞれ離型性支持板65上に支持された9600個の導電路形成部61を形成し、その後、導電路形成部61の表面から残存する金属薄層66と、金属マスク68とをエッチング処理により剥離した(図40〜図42参照)。
以上において、炭酸ガスレーザー装置によるレーザー加工条件は、以下の通りである。
すなわち、装置として、炭酸ガスレーザー加工機「ML−605GTX」(三菱電機(株)製)を用い、レーザービーム径が直径60μm,レーザー出力が0.8mJの条件で、1つの加工点にレーザービームを10ショット照射することによりレーザー加工を行った。
(iii) 絶縁部の形成:
ピッチ変換用基板23aの表面に、付加型液状シリコーンゴムを塗布することにより、厚みが0.05mmの絶縁部用材料層62Aを形成した。そして、この絶縁部用材料層62A上に、9600個の導電路形成部61が形成された離型性支持板65を位置合わせして、重ね合わせることにより、ピッチ変換用基板23aの接続用電極25の各々と、これに対応する導電路形成部61とを対接させた。
そして、離型性支持板65に、20kgfの圧力を加えることにより、絶縁部用材料層62Aの厚みを、0.04mmとするとともに、導電路形成部61の厚みを、0.05mmから0.04mmに弾性的に圧縮させた。
この状態で、120℃、1時間の条件で、絶縁部用材料層62Aの硬化処理を行うことにより、隣接する導電路形成部61の間に、絶縁部62を形成した。
その後、離型性支持板65から離型させることにより、本発明の第1の検査治具11a用のピッチ変換アダプター体60aを製造した(図43〜図45参照)。
このピッチ変換アダプター体60aの異方導電性シート22aは、導電路形成部61の数が、9600個、導電路形成部61の厚みが、0.05mm、絶縁部62の厚みが、0.04mm、対を成す隣接する導電路形成部61の間の絶縁部の幅が40μm、絶縁部62からの導電路形成部61の突出高さが、0.01mmである。(図35参照)
第1の検査治具11a用のピッチ変換アダプター体60aと同様にして、導電路形成部61の数が、8000個、導電路形成部61の厚みが、0.05mm、絶縁部62の厚みが0.04mm、対を成す隣接する導電路形成部61の間の絶縁部の幅が40μm、絶縁部62からの導電路形成部61の突出高さが0.01mmである、第2の検査治具11b用のピッチ変換アダプター体60bを作製した。
(4)回路基板側コネクタ21
このピッチ変換用アダプター体70の裏面側に、厚み方向に延びる多数の導電路形成部と、これらを互いに絶縁する絶縁部とからなり、片面に導電路形成部が突出した偏在型異方導電性シートからなる第2の異方導電性シート26を配置することにより、回路基板側コネクタ21とした。
(5)中継ピンユニット31
第1の絶縁板34、中間保持板36、第2の絶縁板35の材料として、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、その厚みが1.9mmのものを用いた。
そして、第1の絶縁板34と中間保持板36との間の距離L1が、36.3mm、第2の絶縁板35と中間保持板36との間の距離L2が、3mmとなるように、第1の支持ピン33(直径2mm、長さ36.3mm)と、第2の支持ピン37(直径2mm、長さ3mm)によって固定支持するようにするとともに、第1の絶縁板34と第2の絶縁板35との間に、下記の構成からなる導電ピン32を移動自在となるように貫通孔83(直径0.4mm)に配置して作製した。
〔導電ピン〕
材質:金メッキ処理を施した真鍮
先端部81aの寸法:外径0.35mm、全長2.1mm
中央部32の寸法外径0.45mm、全長41mm
基端部81bの寸法:外径0.35mm、全長2.1mm
なお、この場合、第1の支持ピン33の中間保持板36との第1の当接支持位置38Aと、第2の支持ピン37の中間保持板36との第2の当接支持位置38Bは、図10に示したように、格子状に配置した。なお、互いに隣接する第1の当接支持位置38Aの間の離間距離、第2の当接支持位置38Bの間の離間距離を、17.5mmとした。
(6)テスター側コネクタ41
テスター側コネクタ41として、図1に示したように、第3の異方導電性シート42とコネクタ基板43と、ベース板46とから構成した。なお、第3の異方導電性シート42は、前述した第2の異方導電性シート26と同様のものを用いた。
〔性能試験〕
(1)ピッチ変換用アダプター体の絶縁性の評価
以下のようにして、ピッチ変換用アダプター体70の対をなす接続電極間の絶縁抵抗を評価した。
図52に示したように、接続電極間の絶縁抗性の評価には、縦方向100mm、横方向100mm、厚さ0.8mmの、表面を絶縁性コートを施したガラスエポキシ基板76を使用した。
作成した検査装置10を、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、検査装置10に対して上記のガラスエポキシ基板をセットした。
そして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力を、100〜250kgfの範囲内において段階的に変化させた。そして、各プレス圧力条件毎に各10回づつ、第1の検査治具11a用のピッチ変換アダプター体60aに設けられた、各々の対をなす検査電極25の間の絶縁抵抗を測定した。
具体的には、対をなす接続用電極組60に対応する電流供給用電極63を通じて、1ミリアンペアの電流を印加しつつ、対をなす電圧測定用電極64の導通抵抗値を測定した。
この方法にて、接続用電極組60における電圧測定用電極64間の絶縁抵抗値、すなわち一体的に設けられた異方導電性エラストマー22における対をなす導電路形成部61間の絶縁部62の絶縁抵抗値を測定した。
測定された絶縁抵抗値が10MΩ以上となった電圧測定用電極対を絶縁良好と判定し、総検査点数に対する絶縁良好と判定された点の割合(以下「絶縁性合格点割合」という。)を算出した。
具体的に、絶縁性合格点割合は、第1の検査治具11a用のピッチ変換アダプター体6
0aの電圧測定用電極63は、4800個が2400個の対となっており、すなわち、2400個の検査電極対が存在し、各プレス圧力条件において10回の測定を行ったことから、式(2400)×10=24000によって算出される24000点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
この検査装置においては、実用上、絶縁性合格点割合が99.9%以上であることが必要とされており、絶縁性合格点割合が99.9%未満の場合には、検査時において、電流供給用電極として使用する検査電極から、電圧測定用電極として使用する検査電極へ、リーク電流が流れることになる。
その結果、被検査回路基板の良品である被検査回路基板に対して、不良品であるとの誤った検査結果が得られる場合があるため、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができなくなるおそれがある。
測定結果を、表1に示した。
(2)最低プレス圧力の測定
作成した検査装置10をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、検査装置10に対して用意した評価用回路基板1をセットした。
そして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力を、100〜250kgfの範囲内において段階的に変化させ、各プレス圧力条件毎に各10回づつ、評価用回路基板1の被検査電極について、検査用電極に、1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を測定した。
測定された導通抵抗値が100Ω以上となった検査点(以下、「NG検査点」という。)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(以下、「NG検査点割合」という。)を算出し、NG検査点割合が0.01%以下となった最も低いプレス圧力を最低プレス圧力とした。
この検査装置においては、実用上、NG検査点割合が0.01%以下であることが必要とされており、NG検査点割合が0.01%を超える場合には、良品である被検査回路基板に対して、不良品であるとの誤った検査結果が得られる場合があることから、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができなくなるおそれがある。
この導通抵抗値の測定においては、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
また、具体的に、NG検査点割合は、評価用回路基板1の上面被検査電極数は2400点、下面被検査電極数は2000点であり、各プレス圧力条件において10回の測定を行ったことから、式(2400+2000)×10=44000によって算出される44000点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
結果を、表3に示した。
この場合、「最低プレス圧が小さい」とは、低いプレス圧力で被検査回路基板の電気的検査が行えることを意味している。検査装置においては、検査時の加圧圧力を低く設定できれば、検査時の加圧圧力による被検査回路基板と、異方導電性シートと、検査用回路基板の劣化が抑制できる。
しかも、検査装置の構成部材として、耐久性強度の低い部品を使用することが可能とな
ることから、検査装置の構造を小さくコンパクトにすることができる。
その結果、検査装置の耐久性の向上、検査装置の製造のコスト削減が達成されるので好ましい。
(3)異方導電性シートの耐久性の測定
作成した検査装置10をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットした。
検査装置10に対して用意した評価用回路基板1をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力条件を130kgfとし、所定回数の加圧を行った。
その後、評価用回路基板1の被検査電極について、プレス圧力130kgfの条件下にて、検査用電極に1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を10回測定し、所定回数の加圧を行い同様に導通抵抗値を10回測定する作業を繰り返した。
測定された導通抵抗値が100Ω以上となった検査点(NG検査点)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(NG検査点割合)を算出した。
次いで、検査装置10における異方導電性シートを新しいものに交換し、プレス圧力条件を150kgfに変更したこと以外は上記と同様の条件によって所定回数の加圧を行い、その後、プレス圧力条件を150kgfとしたこと以外は上記と同様の手法によってNG検査点割合を算出した。
この異方導電性シートの耐久性に係る導通抵抗値を測定においては、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
また、具体的に、NG検査点割合は、評価用回路基板1の上面被検査電極数は2400点、下面被検査電極数は2000点であり、各プレス回数条件において10回の測定を行ったことから、式(2400+2000)×10=44000によって算出される62000点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
結果を表3に示した。
(4)被検査回路基板の導通不良の評価
作成した検査装置10をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、検査装置10に対して用意した評価用回路基板1をセットした。
そして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力条件を150kgfとし、評価用回路基板1の被検査電極について、プレス圧力150kgfの条件下にて、電流供給用電極より検査用電極に1ミリアンペアの電流を供給した時の導通抵抗値を電圧測定電極にて10回測定した。
その結果、設定した導通抵抗値(100Ω)以上の導通抵抗値が検出された検査点(NG検査点割合)を、NG検査点と判断し、総検査点におけるNG検査点の割合(NG検査点割合)を算出した。
具体的に、NG検査点割合は、評価用回路基板1の上面被検査電極数は2400点、下面被検査電極数は2000点であり、各プレス回数条件において10回の測定を行ったことから、式(2400+2000)×10=44000によって算出される62000点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
そして、同一の評価用回路基板1に対して、NG検査点と判断する導通抵抗値の設定を、100Ωより低い抵抗値に変化させて、評価用回路基板1の評価を行った。
結果を、表4に示した。
(比較例1)
上記の実施例の検査装置において、ピッチ変換用アダプター体70をピッチ変換用基板23に変更し、ピッチ変換基板(23)と評価用回路基板1の間に、厚さ100μmの分散型異方導電性エラストマーシートよりなる第1の異方導電性シート77を配置した。
そして、作製した比較用検査装置について、実施例1と同様な方法により、ピッチ変換用基板の絶縁性の測定を行った。ピッチ変換用基板の絶縁性の測定結果を表1に示す。
なお、絶縁抵抗の評価は、図53に示したように、実施例の「(1)ピッチ変換用アダプター体の絶縁性の評価」の欄に準じて実施した。
した。
なお、絶縁性の測定において、絶縁性不良との結果が得られたことにより、最低プレス圧の測定、異方導電性シートの耐久性の測定および被検査回路基板の導通不良の評価は行わなかった。
また、測定に使用したレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」においては、絶縁性試験において、絶縁性不良、すなわち、絶縁抵抗値が10MΩとなった点は、最大256点までしかカウントされないため、測定される最も低い絶縁性合格点割合を、256/2400は、90%以下として表示した。
(比較例2)
比較例1において使用した厚さ100μmの分散型異方導電性エラストマーシートよりなる第1の異方導電性シートを、厚み40μmの分散型異方導電性エラストマーシート77に交換した。
そして、作製した比較用検査装置について、実施例1と同様な方法により、ピッチ変換用基板の絶縁性の測定、最低プレス圧の測定、異方導電性シートの耐久性の測定および被検査回路基板の導通不良の評価を行った。ピッチ変換用基板の絶縁性の測定結果を表1に、最低プレスの測定結果を、表2に、異方導電性シートの耐久性の測定結果を、表3に、被検査回路基板の導通不良の評価の結果を、表4に示した。
なお、絶縁抵抗の評価は、図53に示したように、実施例の「(1)ピッチ変換用アダプター体の絶縁性の評価」の欄に準じて実施した。
また、比較例において使用した分散型異方導電性エラストマーシートは、以下のようにして得た。
・分散型異方導電性エラストマーシートの製造:
二液型の付加型液状シリコーンゴムのA液とB液とを、等量となる割合で混合した混合物100容量部に、平均粒子径が、20μmの導電性粒子、25容量部を添加して混合した。
その後、減圧による脱泡処理を行うことにより、導電性エラストマー用材料を調製した。この場合、導電性粒子としては、ニッケル粒子を芯粒子とし、この芯粒子に無電解金メッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の5重量%となる量)を用いた。
表面が光沢面(表面粗さが0.04μm)で、裏面が非光沢面である、厚みが0.1mmのポリエステル樹脂シート(東レ社製,品名「マットルミラーS10」)を2枚用意した。
そして、一方のポリエステル樹脂シートの表面上に、120mm×200mmの矩形の開口を有する、厚みが100μmの枠状のスペーサーを配置した。
このスペーサーの開口内に、調製した導電性エラストマー用材料を塗布し、この導電性エラストマー用材料上に、他方のポリエステル樹脂シートを、その表面が導電性エラストマー用材料に接するよう配置した。
その後、加圧ロールと支持ロールとからなる加圧ロール装置を用い、2枚のポリエステル樹脂シートによって導電性エラストマー用材料を挟圧することにより、厚みが100μmの導電性エラストマー用材料層を形成した。
次いで、2枚のポリエステル樹脂シートの各々の裏面に、電磁石を配置し、導電性エラストマー材料層に対して、その厚み方向に0.3Tの平行磁場を作用させながら、120℃、30分間の条件で、成形材料層の硬化処理を行うことにより、厚みが100μmの矩形の導電性エラストマーシートを製造した。得られた導電性エラストマーシートの導電性粒子の割合は、体積分率で、12%であった。
この導電性エラストマーシートを、110mm×110mmに切断し、比較例1に使用した分散型異方導電性エラストマーシートとした。
また、上記において、スペーサーの厚みを、40μmのものに変更し、同様の方法にて、厚み40μmの導電性エラストマーシートを得て、比較例2に使用した。
Figure 0004396429
Figure 0004396429
Figure 0004396429
Figure 0004396429
これらの表1〜表4から明らかなように、従来の検査装置に比較して、本発明の検査装置によれば、検査電極対の間の電気絶縁性も良好で、最低プレス圧も低く、異方導電性シートの耐久性にも格段に優れ、しかも、導通不良の発生も極めて小さいことがわかる。
図1は、本発明の検査装置の実施例を説明する断面図である。 図2は、図1の検査装置の検査使用時における積層状態を示した断面図である。 図3は、ピッチ変換用基板の回路基板側の表面を示した図である。 図4は、ピッチ変換用基板のピン側表面を示した図である。 図5は、第1の異方導電性シートの部分断面図である。 図6は、第2の異方導電性シートの部分断面図である。 図7は、第1の異方導電性シートをピッチ変換用基板に積層した状態を示した断面図である。 図8は、中継ピンユニットの断面図である。 図9は、中継ピンユニットの導電ピン、中間保持板および絶縁板の一部を示した断面図である。 図10は、中継ピンユニットの中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面の部分拡大図である。 図11は、本発明の検査装置の実施例を説明する部分拡大断面図である。 図12は、本発明の検査装置の実施例の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図13は、本発明の検査装置の中継ピンユニットの使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図14は、本発明の検査装置の実施例の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図15は、本発明の検査装置の別の実施例を説明する図11と同様な断面図である。 図16は、その中継ピンユニットの拡大断面図である。 図17は、被検査回路基板の一面上に、異方導電性シートを介して図4に示したピッチ変換用基板23が配置された状態を示す説明用断面図である。 図18は、第1の実施例のピッチ変換用基板23における接続用電極組60と被検査電極60との間に位置ずれが生じた状態を示す説明図である。 図19は、被検査回路基板の構成を示す説明用断面図である。 図20は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第2の実施例を示す平面図である。 図21は、第2の実施例のピッチ変換用基板23の構成を示す説明用断面図である。 図22は、第2の実施例のピッチ変換用基板23における接続用電極組60と被検査電極2との間に位置ずれが生じた状態を示す説明図である。 図23は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第3の実施例を示す平面図である。 図24は、第3の実施例のピッチ変換用基板23の構成を示す説明用断面図である。 図25は、本発明に係るピッチ変換用基板23の第4の実施例における構成を示す説明用断面図である。 図26は、本発明に係るピッチ変換用アダプター体70の第1の実施例における構成を示す説明用断面図である。 図27は、図26に示したピッチ変換用アダプター体70を、その第1の異方導電性エラストマー22の一部を破断して示す平面図である。 図28は、第1の異方導電性エラストマー22を得るための金型の一例における構成を示す説明用断面図である。 図29は、ピッチ変換用基板23の表面にエラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図30は、エラストマー用材料層の厚み方向に強度分布を有する磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 図31は、ピッチ変換用基板23の表面にエラストマー層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図32は、エラストマー層に穴部が形成された状態を示す説明用断面図である。 図33は、エラストマー層に形成された穴部に高分子物質形成材料が充填された状態を示す説明用断面図である。 図34は、本発明に係るピッチ変換用アダプター体70の第2の実施例における構成を示す説明用断面図である。 図35は、図34に示したピッチ変換用アダプター体70を、その第1の異方導電性エラストマー22の一部を破断して示す平面図である。 図36は、離型性支持板上に導電性エラストマー層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図37は、導電性エラストマー層上に金属薄層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図38は、金属薄層上に開口を有するレジスト層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図39は、レジスト層の開口内に金属マスクが形成された状態を示す説明用断面図である。 図40は、離型性支持板上に複数の導電路形成部が形成された状態を示す説明用断面図である。 図41は、本発明のピッチ変換用アダプター体70の製造工程を示す概略断面図である。 図42は、本発明のピッチ変換用アダプター体70の製造工程を示す概略上面図である。 図43は、ピッチ変換用基板23の表面に絶縁部用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図44は、絶縁部用材料層が形成されたピッチ変換用基板23上に、導電路形成部が形成された離型性支持板が重ね合わされた状態を示す説明用断面図である。 図45は、隣接する導電路形成部間に絶縁部が形成された状態を示す説明用断面図である。 本発明に係るピッチ変換用アダプター体70の他の例における構成を示す説明用断面図である。 図47は、従来における回路基板の検査装置の断面図である。 図48は、従来における回路基板の検査装置の断面図である。 図49は、電流供給用プローブおよび電圧測定用プローブにより、回路基板における電極間の電気抵抗を測定する装置の模式図である。 図50は、従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極と電圧測定用電極が適正に配置された状態を示す説明図である。 図51は、従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極と電圧測定用電極が、位置ずれした状態で配置された状態を示す説明図である。 図52は、本発明のピッチ変換用アダプター体の対をなす接続電極間の絶縁抵抗の評価試験方法を示す概略図である。 図53は、比較例における絶縁抵抗の評価試験方法を示す概略図である。
符号の説明
10 検査装置
11a 第1の検査治具
11b 第2の検査治具
21a、21b 回路基板側コネクタ
22a,22b 第1の異方導電性シート
23a,23b ピッチ変換用基板
24 端子電極
25 接続電極
26a,26b 第2の異方導電性シート
31a、31b 中継ピンユニット
32a,32b 導電ピン
33a、33b 第1の支持ピン
34a,34b 第1の絶縁板
35a,35b 第2の絶縁板
36a 中間保持板
37a、37b 第2の支持ピン
38A 第1の当接支持位置
38B 第2の当接支持位置
39 保持板支持ピン
39A 当接支持位置
41a,41b テスター側コネクタ
42a,42b 第3の異方導電性シート
43a,43b コネクタ基板
44a,44b テスター側電極
45a,45b ピン側電極
46a,46b ベース板
51 絶縁基板
52 配線
53 内部配線
54 絶縁層
55 絶縁層
61 導電路形成部
61A 導電性エラストマー層
62 絶縁部
62A 絶縁部用材料層
65,65A 離型性支持板
66 金属薄層
67 レジスト層
67a 開口
68 金属マスク
70 ピッチ変換用アダプター体
P 導電性粒子
71 絶縁部
72 導電路形成部
73 突出部
75 シート基材
81a,81b 端部
82 中央部
83 貫通孔
101 被検査回路基板
102 被検査電極
111a 上側検査治具
111b 下側検査治具
121a 回路基板側コネクタ
122a 異方導電性シート
123a ピッチ変換用基板
131a 中継ピンユニット
132a 導電ピン
134a 絶縁板
141a テスター側コネクタ
142a 異方導電性シート
143a コネクタ基板
146a ベース板
A 中間保持板投影面
L1 距離
L2 距離
Q1 対角線
Q2 対角線
R1 単位格子領域
R2 単位格子領域

Claims (17)

  1. 一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行う回路基板の検査装置であって、
    前記第1の検査治具と第2の検査治具がそれぞれ、
    基板の一面側と他面側との間で電極ピッチを変換するピッチ変換用基板と、
    前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板側に配置される第1の異方導電性シートと、
    前記ピッチ変換用基板の被検査回路基板とは逆側に配置される第2の異方導電性シートと、
    を備えた回路基板側コネクタと、
    所定のピッチで配置された複数の導電ピンと、
    前記導電ピンを軸方向に移動可能に支持する、一対の離間した第1の絶縁板と第2の絶縁板と、
    を備えた中継ピンユニットと、
    テスターと前記中継ピンユニットとを電気的に接続するコネクタ基板と、
    前記コネクタ基板の中継ピンユニット側に配置される第3の異方導電性シートと、
    前記コネクタ基板の中継ピンユニットとは逆側に配置されるベース板と、
    を備えたテスター側コネクタとを備え、
    前記中継ピンユニットが、
    前記第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に配置された中間保持板と、
    前記第1の絶縁板と中間保持板との間に配置された第1の支持ピンと、
    前記第2の絶縁板と中間保持板との間に配置された第2の支持ピンと、
    を備えるとともに、
    前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置とが、中間保持板の厚さ方向に投影した中間保持板投影面において、異なる位置に配置されており、
    前記ピッチ変換用基板が、
    絶縁基板と、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の、複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って、前記絶縁基板の被検査回路基板側に配置された複数の接続用電極組とを備え、
    前記接続用電極組のそれぞれは、電流供給用電極と電圧測定用電極のいずれかの電極の3つ以上が、互いに離間して配置されており、
    これらの電極のうち、少なくとも1つが、電流供給用電極であり、少なくとも1つが、電圧測定用電極であることを特徴とする回路基板の検査装置。
  2. 前記接続用電極組は、4つの電極が矩形状に配置されており、
    前記矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに一方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電流供給用電極であり、
    前記矩形状に配置された4つの電極のうち、矩形状の配置の互いに他方の対角線上の頂点位置に位置する2つの電極が、電圧測定用電極であって、
    前記電流供給用電極と電圧測定用電極が、互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  3. 前記接続用電極組のそれぞれは、電圧測定用電極と、電流供給用電極と、電圧測定用電極の3つの電極が、この順で並ぶよう互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  4. 前記接続用電極組のそれぞれは、電流供給用電極と、電圧測定用電極と、電流供給用電極の3つの電極が、この順で並ぶよう互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  5. 前記接続用電極組の電流供給用電極と電圧測定用電極のそれぞれは、これらの電極が並ぶ方向に対して垂直な方向に、長尺な形状を有することを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  6. 前記ピッチ変換用基板の絶縁性基板の被検査回路基板とは逆側に配置されるとともに、電流供給用電極と電圧測定用電極のいずれか一方に電気的に接続された、複数の端子電極が配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  7. 前記ピッチ変換用基板の絶縁性基板の被検査回路基板とは逆側に配置されるとともに、複数の電流供給用電極に電気的に接続された端子電極を有することを特徴とする請求項6に記載の回路基板の検査装置。
  8. 前記第1の異方導電性シートが、前記ピッチ変換用基板側に一体化されて、前記第1の異方導電性シートとピッチ変換用基板とで、ピッチ変換用アダプター体を構成していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  9. 一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧した際に、
    前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第2の絶縁板方向に撓むとともに、
    前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置を中心として、前記中間保持板が、前記第1の絶縁板方向に撓むように構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  10. 前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置され、
    前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置が、前記中間保持板投影面において格子状に配置されており、
    前記中間保持板投影面において、前記隣接する4個の第1の当接支持位置群からなる単位格子領域に、1個の第2の当接支持位置が配置されるとともに、
    前記中間保持板投影面において、前記隣接する4個の第2の当接支持位置群からなる単位格子領域に、1個の第1の当接支持位置が配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  11. 前記第1の絶縁板と第2の絶縁板の間に、複数個の中間保持板が所定間隔離間して配置されるとともに、
    これらの隣接する中間保持板同士の間に、保持板支持ピンが配置されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  12. 前記保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置が、隣接する中間保持板の間で、当接支持位置が、前記中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の回路基板の検査装置。
  13. 前記第1の支持ピンの中間保持板との第1の当接支持位置と、前記第2の支持ピンの中間保持板との第2の当接支持位置と、前記保持板支持ピンの中間保持板との当接支持位置とが、前記中間保持板投影面において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の回路基板の検査装置。
  14. 前記第1の異方導電性シートが、導電性粒子が厚み方向に配列するとともに面方向に均一に分散された異方導電性シートであることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  15. 前記第2の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  16. 前記第3の異方導電性シートが、厚み方向に延びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を互いに絶縁する絶縁部とからなり、導電性粒子が導電路形成部中にのみ含有され、これにより該導電性粒子は面方向に不均一に分散されるとともに、シート片面側に導電路形成部が突出していることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  17. 請求項1から16に記載の回路基板の検査装置を用いた回路基板の検査方法であって、
    一対の第1の検査治具と第2の検査治具によって、両検査治具の間で検査対象である被検査回路基板の両面を挟圧して電気検査を行うことを特徴とする回路基板の検査方法。
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