JP2006018032A - トナー用ポリエステル - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ホットオフセット性及び帯電性のいずれにも優れたトナー用ポリエステル及び該ポリエステルを含有したトナーを提供すること。
【解決手段】アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応の少なくとも一部を極性基を有するワックスの存在下で行って得られるトナー用ポリエステルであって、前記ワックスを0.5〜20重量%含有してなるトナー用ポリエステル、並びに該トナー用ポリエステルを含有したトナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの結着樹脂として好適なトナー用ポリエステル及び該ポリエステルを含有したトナーに関する。
従来、ホットオフセット改善のためにトナーにワックスを添加する技術が知られている。しかし、結着樹脂としてポリエステルを含有したトナーの場合、ポリエステルとワックスとの相溶性が低いために、樹脂中にワックスが分散しにくい。さらに、樹脂とワックスの粘度差が大きいと、溶融粘度の低いワックス部分にカーボンブラック等の添加剤が凝集しやすく、それに伴う帯電量の低下を生じることがある。そこで、ポリエステルと親和性の高い水酸基変性ワックスを使用することが知られているが(特許文献1参照)、効果は不十分である。
一方、結着樹脂とワックスの物性値の差を調整したトナーバインダー組成物(特許文献2参照)やバインダー樹脂としてワックスが内添されたポリエステルを用い、さらにトナーの流出開始温度と流出終了温度を特定範囲に調整したトナー(特許文献3参照)も報告されているが、ワックスの分散性の観点からは、やはりさらなる性能の向上が望まれている。
特開平10−10785号公報(請求項4) 特開平7−301951号公報(請求項1) 特開2002−148844号公報(請求項1)
本発明の目的は、耐ホットオフセット性及び帯電性のいずれにも優れたトナー用ポリエステル及び該ポリエステルを含有したトナーを提供することにある。
本発明は、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応の少なくとも一部を極性基を有するワックスの存在下で行って得られるトナー用ポリエステルであって、前記ワックスを0.5〜20重量%含有してなるトナー用ポリエステル、並びに該トナー用ポリエステルを含有したトナーに関する。
本発明のトナー用ポリエステルは、耐ホットオフセット性及び帯電性のいずれにも優れているため、トナーの結着樹脂として好適に用いることができる。
本発明者らは、ポリエステル中のワックスの分散性を向上させる手段について検討したところ、ワックスとしてポリエステルとの相溶性が良好な極性基を有するワックスを用い、さらに、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応の少なくとも一部をかかるワックスの存在下で行うことによりワックスの分散性に優れたポリエステルが得られることを見出した。かかるポリエステルは、トナー製造時にカーボンブラック等の添加剤と混合した際にも、添加剤がワックス部に凝集することなく樹脂中に均一に分散されるため、トナーの帯電性を低下させることなく、耐ホットオフセット性を向上させることができる。
本発明において、ワックスが有する極性基としては、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、エステル結合(−COO−)、ウレタン基(−NHCOO−)、カルボニル基(>CO)、エーテル結合(−O−)、アミド基(−CONH2 )等が挙げられ、本発明に用いられるワックスとしては、ポリエステルとの相溶性の観点から、少なくとも水酸基を有するものが好ましい。
水酸基を有するワックスにおいて、水酸基価と酸価の合計値は、ワックスの分散性の観点から、5〜150mgKOH/gが好ましく、10〜100mgKOH/gがより好ましく、10〜60mgKOH/gがさらに好ましい。水酸基を有するワックスが複数種含有されている場合には、それらの加重平均値が上記範囲内となることが好ましい。
水酸基を有するワックスとしては、パラフィンワックス「FT−100」(日本精蝋社製)をベースにアルコールで変性されたワックス、例えば、「PARACOHOL−5300」(水酸基価:17mgKOH/g、酸価:1mgKOH/g)、「PARACOHOL−6110」(水酸基価:50mgKOH/g、酸価:4mgKOH/g)、「PARACOHOL−5003A」(水酸基価:32mgKOH/g、酸価:5mgKOH/g)(以上、日本精蝋社製)等が挙げられる。
カルボキシル基を有するワックスとしては、「FT−100」をベースに酸で変性されたワックス、例えば「OX−0420」(日本精蝋社製、水酸基価:6mgKOH/g、酸価:3mgKOH/g)等が挙げられる。
エステル結合を有するワックスとしては、カルナバワックス等が挙げられる。
ウレタン基を有するワックスとしては、「NPS−6010」、「HAD−5150」(以上、日本精蝋社製)等が挙げられる。
カルボニル基を有するワックスとしては、ジヘプタデシルケトン等が挙げられる。
エーテル結合を有するワックスとしては、n−ヘキサデシルエーテル等が挙げられる。
以上、具体的に例示した極性基を有するワックスの中では、「PARACOHOL−5300」、「PARACOHOL−6110」、「PARACOHOL−5003A」等のアルコールで変性されたワックスが好ましい。
極性基を有するワックスの融点は、トナーの定着性、耐ホットオフセット性及び帯電性の観点から、70〜150℃が好ましく、70〜100℃がより好ましい。
極性基を有するワックスの含有量は、ポリエステル中、トナーの定着性及び耐ホットオフセット性の観点から、0.5〜20重量%であり、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは3〜15重量%である。
本発明のトナー用ポリエステルは、原料モノマーとして用いられるアルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応の少なくとも一部を、前記極性基を有するワックスの存在下で行って得られる。
2価のアルコール成分としては、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等の、式(I):
Figure 2006018032
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、1,2 −プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
これらの中では、トナーの耐久性及び帯電性の観点から、式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましい。
3価以上の多価アルコール成分としては、ソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
また、2価のカルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸成分としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
本発明のポリエステルには、原料モノマーの1種として、3価以上の単量体が用いられているのが好ましい。3価以上の単量体、即ち3価以上の多価アルコール及び多価カルボン酸化合物、好ましくは3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、耐久性の観点から、各成分中、10〜40モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。
さらに、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が、本発明の効果を損なわない範囲で各成分中に適宜含有されていてもよい。
アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応は、その少なくとも一部をワックスの存在下で行う以外は通常のポリエステルを製造する場合と同様に行うことができ、本発明のポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分からなる原料モノマーを、ワックスの存在下、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒、重合禁止剤等の存在下で、150〜280℃で縮重合させて得られる。ワックスの添加時期は特に限定されず、縮重合反応当初からワックスを存在させていても、反応途中で添加してもよいが、トナーの生産性の観点から、反応途中で添加することが好ましい。
本発明のポリエステルの軟化点は、トナーの定着性、耐久性及び耐ホットオフセット性の観点から、90〜160℃が好ましく、100〜150℃がより好ましい。また、ガラス転移点は、トナーの定着性及び保存性の観点から、50〜80℃が好ましく、55〜75℃がより好ましい。
本発明のポリエステルの酸価は、トナーの帯電性の観点から、3〜40mgKOH/gが好ましく、5〜30mgKOH/gがより好ましい。
ポリエステル中の極性基を有するワックスの体積平均分散径は、トナーの定着性、耐久性及び耐ホットオフセット性の観点から、1〜20μmが好ましく、1〜15μmがより好ましい。ワックスの分散径は、ワックスの添加時期、原料モノマーの種類、原料モノマーを重合させる際の攪拌強度や重合後の冷却速度等によって調整することができる。例えば、ワックスを重合の早期で添加する程、ワックスの分散径は小さくなる傾向がある。
ワックスが適度な粒径で分散した本発明のポリエステルを結着樹脂として含有した本発明のトナーは、優れた帯電性及び耐ホットオフセット性を有する。従って、本発明のトナーは、高い耐久性が要求される非磁性一成分現像用トナー及び非磁性二成分現像用トナーとして好適に用いることができる。
本発明のトナーには、さらに、着色剤、荷電制御剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤及び含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等の負帯電性荷電制御剤が挙げられる。
トナーの製造方法は、混練粉砕法、転相乳化法、重合法等の従来より公知のいずれの方法であってもよいが、例えば、混練粉砕法による粉砕トナーの場合、本発明のポリエステルを含む結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。さらに得られたトナー表面に疎水性シリカ等の無機微粒子や樹脂微粒子を外添してもよい。トナーの重量平均粒径(D4 )は3〜15μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。
〔樹脂の軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)―温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(試料の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点及びワックスの融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定し、試料としてワックスを使用した場合は、最大ピーク温度を融点とする。また、試料として樹脂を使用した場合は、最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から、ピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点とする。
〔樹脂及びワックスの酸価及び水酸基価〕
JIS K0070の方法に従って測定する。
〔ワックスの体積平均分散径〕
50mlサンプル管に樹脂0.5gを量り取り、テトラヒドロフラン20mlを添加して、ボールミル荷台に載せ、1時間攪拌して十分に樹脂を溶解させて、試料溶液を調製する。得られた試料溶液をワックスが測定濃度となるまでテトラヒドロフランで希釈し、島津レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−2000J」((株)島津製作所製)によってワックスの体積平均分散粒径を測定した。
なお、溶液中に樹脂不溶分が確認される場合は、1Nの水酸化カリウム(KOH)水溶液の滴下及び超音波照射を不溶分が無くなるまで繰り返し行い、試料溶液中に不溶分が無いことを確認してから上記測定を行う。
実施例1、7及び比較例2、3
表1に示すアルコール成分、フマル酸及び無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分、エステル化触媒及びワックスを窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。その後、185℃まで冷却し、フマル酸及び重合禁止剤を投入し、210℃まで段階昇温により反応させた後、無水トリメリット酸を投入し、1時間常圧反応を行った後26.7kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行って、ポリエステルを得た。なお、本発明において反応率とは、反応水量(mol)/理論生成水量(mol)×100の値をいう。
実施例2
ワックスを、重合開始時ではなく無水トリメリット酸とともに添加した以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルを得た。
実施例3
表1に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステル化触媒を窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。その後、210℃まで冷却し、ワックス及び無水トリメリット酸を添加し、常圧にて1時間反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた後、200kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行って、ポリエステルを得た。
実施例4
表1に示すアルコール成分、カルボン酸成分、エステル化触媒及びワックスを窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行って、ポリエステルを得た。
実施例5、6
表1に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分、エステル化触媒及びワックスを窒素導入管、精留塔のついた脱水管、攪拌器および熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、180℃まで昇温した後、8時間かけて230℃まで昇温し、2時間反応させた後に200℃まで冷却し、無水トリメリット酸を投入し、所望の軟化点に達するまで反応を行って、ポリエステルを得た。
比較例1
ワックスを使用しなかった以外は、実施例と同様にしてポリエステルを得た。
Figure 2006018032
実施例及び比較例で得られたポリエステルの軟化点、ガラス転移点、酸価及びワックスの体積平均分散径を表1に示す。
なお、表1中のワックスA〜Cには、以下の市販品を用いた。
ワックスA:「PARACOHOL−5300」(日本精蝋社製)
水酸基価:17mgKOH/g 、酸価:1mgKOH/g、融点:87.0℃
ワックスB:「PARACOHOL−6110」(日本精蝋社製)
水酸基価:50mgKOH/g 、酸価:4mgKOH/g、融点:85.8℃
ワックスC:「PARACOHOL−5003A」(日本精蝋社製)
水酸基価:32mgKOH/g 、酸価:5mgKOH/g、融点:74.6℃
ポリエチレンワックス:「FT−100」(日本精蝋社製)
融点:98.0℃
トナー製造例
(1)実施例1〜7及び比較例2、3
ポリエステル100重量部、カーボンブラック「MOGUL−L」(キャボット社製)4重量部及び負帯電性電荷制御剤「ボントロン S−34」(オリエント化学工業社製)1重量部からなる原料をヘンシェルミキサーで十分混合した後、ロール内加熱温度100℃の同方向回転二軸押出し機を用い溶融混練を行い、得られた混合物を冷却、粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、分級して、体積平均粒径8.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「TS−530」(キャボット社製、平均粒子径:8nm)0.1重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
(2)比較例1
原料として、さらに実施例1と同じワックスA 5重量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
試験例
(1)耐ホットオフセット性
市販の非磁性一成分現像方式のフルカラー電子写真記録装置において、定着速度を100mm/secに設定し、オイル塗布装置を除去した装置にトナーを実装した。定着装置中のヒートローラ温度を可変にし、ヒートローラ温度を100℃から240℃に昇温しながら、10℃昇温する毎に画像出しを行い、各温度でトナーのヒートローラ表面上への付着を肉眼により観察した。ヒートローラ表面上にトナーが付着した温度をホットオフセット発生温度とし、以下の評価基準に従って、耐ホットオフセット性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
ホットオフセット発生温度が
◎:210℃以上
○:180℃以上210℃未満
×:180℃未満
(2)帯電性
トナー0.6gとシリコーンフェライトキャリア(関東電化工業社製、平均粒子径:90μm)19.4gとをボールミルを用い、250r/minの回転速度で混合した。混合開始から、60秒後、300秒後、600秒後、1200秒後、3000秒後に、「q/mメーター」(EPPING社製)を用いてトナーの帯電量を測定し、以下の評価基準に従って帯電性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
最大帯電量が
◎:20μC/g以上
○:10μC/g以上、20μC/g未満
×:10μC/g未満
Figure 2006018032
以上の結果から、実施例のポリエステルを含有したトナーは、耐ホットオフセット性及び帯電性のいずれにも優れていることが明らかである。
これに対し、比較例の結果より、以下のことが分かる。
(1) 比較例1
極性基を有するワックスを使用していても、ポリエステル製造後にワックスと混合しているために、耐ホットオフセット性は良好であるものの、帯電性が低下している。これは、ワックスの分散が悪いことによるものと推定される。
(2) 比較例2
極性基を有するワックスを使用していないために、帯電性が低下している。これは、ポリエチレンワックスとポリエステルとの相溶性が低いために、トナーを製造する際に、カーボンブラック等の添加剤がワックス部に凝集しているためと推定される。
(3) 比較例3
ポリエステル中のワックスの含有量が多すぎるために、帯電性が低下している。これは、ワックスの分散が悪いことによるものと推定される。
本発明のトナー用ポリエステルは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの結着樹脂等として用いられる。

Claims (7)

  1. アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応の少なくとも一部を極性基を有するワックスの存在下で行って得られるトナー用ポリエステルであって、前記ワックスを0.5〜20重量%含有してなるトナー用ポリエステル。
  2. ワックスが極性基として少なくとも水酸基を有する請求項1記載のトナー用ポリエステル。
  3. 少なくとも水酸基を有するワックスの水酸基価と酸価の合計値が5〜150mgKOH/gである請求項2記載のトナー用ポリエステル。
  4. ワックスの体積平均分散径が1〜20μmである請求項1〜3いずれか記載のトナー用ポリエステル。
  5. アルコール成分が、式(I):
    Figure 2006018032
    (式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16である)
    で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を70モル%以上含有してなる請求項1〜4いずれか記載のトナー用ポリエステル。
  6. ポリエステルの軟化点が90〜160℃である請求項1〜5いずれか記載のトナー用ポリエステル。
  7. 請求項1〜6いずれか記載のトナー用ポリエステルを含有したトナー。
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