JP4156501B2 - トナー用結着樹脂 - Google Patents

トナー用結着樹脂 Download PDF

Info

Publication number
JP4156501B2
JP4156501B2 JP2003403647A JP2003403647A JP4156501B2 JP 4156501 B2 JP4156501 B2 JP 4156501B2 JP 2003403647 A JP2003403647 A JP 2003403647A JP 2003403647 A JP2003403647 A JP 2003403647A JP 4156501 B2 JP4156501 B2 JP 4156501B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wax
toner
binder resin
resin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003403647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005164964A (ja
Inventor
貴史 久保
英治 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003403647A priority Critical patent/JP4156501B2/ja
Publication of JP2005164964A publication Critical patent/JP2005164964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4156501B2 publication Critical patent/JP4156501B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの結着樹脂として好適なトナー用結着樹脂及び該結着樹脂を用いたトナーの製造方法に関する。
近年の省エネルギー化対応のため、ワックスを含有した、耐オフセット域が広く、かつ定着性に優れたトナーが検討されている。しかし、定着性に優れた結着樹脂であるポリエステルは、本来、ワックスとの相溶性が低く、ワックスを樹脂中に均一かつ安定に分散させることが困難であり、そのためトナーが感光体表面や、非磁性一成分現像法の場合はトナー層厚規制部材にフィルミングしやすい。そこで、結着樹脂とワックスの物性値の差を調整したトナーバインダー組成物(特許文献1参照)やバインダー樹脂としてワックスが内添されたポリエステルを用い、さらにトナーの流出開始温度と流出終了温度を特定範囲に調整したトナー(特許文献2参照)が報告されており、ある程度の効果は得られているものの、更なる性能の向上が望まれている。
特開平7−301951号公報(請求項1) 特開2002−148844号公報(請求項1)
本発明の目的は、ワックスが適度な粒度分布で分散したトナー用結着樹脂及び該結着樹脂を用いて得られる、定着性及び耐フィルミング性のいずれにも優れたトナーを製造し得る方法を提供することにある。
本発明は、
(1) 樹脂中にワックスが分散してなるトナー用結着樹脂であって、前記結着樹脂の軟化点が80〜130℃であり、前記ワックスの粒度分布において累積個数%が50%になる粒子の粒子径(D50)が0.2〜2μm、小粒径側からみた累積個数%が90%になる粒子の粒子径(D90)が4μm以下であり、前記ワックスの粒度分布の変動係数(CV値):
CV値(%)=〔個数粒度分布における標準偏差〕/〔個数平均粒子径〕×100
が10〜50%である、トナー用結着樹脂、並びに
(2) 少なくとも、請求項1〜4いずれか記載の結着樹脂と着色剤を溶融混練する工程を有するトナーの製造方法
に関する。
本発明のトナー用結着樹脂は、ワックスが適度な粒度分布で結着樹脂中に分散しているため、かかる結着樹脂を用いて、定着性及び耐フィルミング性のいずれにも優れたトナーを製造することができる。
本発明のトナー用結着樹脂は、樹脂中にワックスが適度な粒度分布で分散したものである。
樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられるが、これらの中では、定着性、帯電性及び着色剤分散性の観点から、ポリエステルが好ましい。ポリエステルの含有量は、樹脂の総量中、50重量%以上が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、95〜100重量%がさらに好ましい。なお、ハイブリッド樹脂としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂とが部分的に化学結合した樹脂が好ましく、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。ハイブリッド樹脂としては、例えば、特開平7−98517号公報に記載の樹脂が挙げられる。
ポリエステルは、アルコールからなるアルコール成分と、カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分を原料モノマーとして用い、両成分を縮重合させて得られるが、本発明では、式(I):
Figure 0004156501
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を50モル%以上含有したアルコール成分を用いて得られた、耐久性の高いポリエステルが好ましい。
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等が挙げられる。
前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、50モル%以上が好ましく、より好ましくは80〜100モル%、さらに好ましくは95〜100モル%である。
前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物以外の2価のアルコールとしては、エチレングリコール、1,2 −プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えばソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
また、2価のカルボン酸化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、耐久性、定着性及び着色剤の分散性の観点から、芳香族ジカルボン酸化合物が好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物の含有量は、2価のカルボン酸成分中、50〜100モル%が好ましく、80〜100モル%がより好ましく、100モル%が特に好ましい。
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
さらに、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。
ワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス、カルナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタンワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミドワックス等のアミド系ワックス等が挙げられ、これらの中では、適度な分散性が得やすい観点から、ポリオレフィンワックスが好ましい。
ポリオレフィンワックスの含有量は、ワックスの総量中、50重量%以上が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。
ワックスの融点は、耐オフセット性及び耐久性の観点から、75〜140℃が好ましく、100〜140℃がより好ましい。
ワックスの含有量は、結着樹脂中、0.5〜5重量%が好ましく、1〜3重量%がより好ましい。
本発明の結着樹脂は、樹脂とワックスとを混合して得られたものであっても、樹脂の原料モノマーをワックスの存在下で重合させて得られたものであってもよいが、ワックスの分散度を容易に調整することができる観点から、後者の方法により得られたものが好ましい。後者の方法においてワックスの添加時期は特に限定されず、重合反応当初からワックスを存在させていても、反応途中で添加してもよい。
本発明において、後者の方法により、ワックスが分散したポリエステルを製造する場合には、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分からなる原料モノマーを、ワックスの存在下、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒の存在下で、150〜280℃で縮重合させる方法が挙げられる。
本発明の結着樹脂の軟化点は、定着性と耐フィルミング性の両立の観点から、80〜130℃であり、好ましくは90〜120℃、より好ましくは100〜110℃である。また、ガラス転移点は、耐久性及び耐ブロッキング性の観点から、50℃以上が好ましく、50〜70℃がより好ましい。
本発明の結着樹脂は、分散したワックスの粒度分布に大きな特徴を有する。比較的低い軟化点を有する結着樹脂において、ワックスの分散性が適度に調整されているために、本発明の結着樹脂を用いて、ワックスの分散性に優れ、定着性及び耐フィルミング性に優れたトナーを得ることができる。
上記観点から、ワックスの粒度分布において、累積個数%が50%になる粒子の粒子径(D50)は、0.2〜2μmであり、好ましくは0.5〜1.5μm、より好ましくは0.9〜1.5μmである。なお、累積個数%とは、小粒径側からみた累積個数%をいう。
また、累積個数%が90%になる粒子の粒子径(D90)は、4μm以下であり、好ましくは0.5〜3.5μm、より好ましくは1〜3μmである。
さらに、結着樹脂中のワックスの粒度分布の変動係数は、10〜50%であり、好ましくは10〜40%、より好ましくは10〜30%、さらに好ましくは15〜25%である。本発明において、変動係数(CV値)は、
CV値(%)=〔個数粒度分布における標準偏差〕/〔個数平均粒子径〕×100
により算出される値をいう。ここで、個数平均粒子径は、0.2〜3μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
分散したワックスの粒度分布は、ワックスの添加時期、原料モノマーの種類、原料モノマーを重合させる際の攪拌強度や重合後の冷却速度等によって調整することができる。例えば、CV値を小さくする方法としては、ワックスを初期添加する、原料モノマーとして用いられるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の量を増やす、重合時の攪拌速度を上げる、重合後の冷却速度を上げる等の方法が挙げられる。
本発明においては、さらに本発明の結着樹脂を用いたトナーの製造方法を提供する。本発明の結着樹脂を用いて得られたトナーは、前記の如く、定着性及び耐フィルミング性に優れているため、他の現像方法と比較して、トナー層厚規制部材であるブレードにフィルミングが生じやすい非磁性一成分現像用トナーしても好適に用いることができる。
本発明において、トナーには、さらに、着色剤、荷電制御剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜配合してもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤及び含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等の負帯電性荷電制御剤が挙げられる。
本発明のトナーは、混練粉砕法、転相乳化法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られるものであってもよいが、ワックスの分散が容易であることから、少なくとも本発明の結着樹脂と着色剤とを溶融混練する工程を有する方法により得られるトナーが好ましく、溶融混練法による粉砕トナーがより好ましい。かかるトナーは、例えば、本発明のポリエステルを含む結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。
本発明により得られたトナーは、ワックスが適度に分散した結着樹脂を用いているため、ワックスの分散性に優れており、それにより、優れた定着性及び耐フィルミング性を奏するものである。
〔樹脂の軟化点(Tm)〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)―温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を求めた。ガラス転移点は前記測定で最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から、ピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂中に分散したワックスのD50、D90、個数平均粒子径及びCV値〕
50ml容のサンプル管に、樹脂0.5gとテトラヒドロフラン20mlを加え、ボールミル荷台に載せ、1時間攪拌して十分に樹脂を溶解させて、ワックスが分散したサンプル溶液を調製した。このサンプル溶液をワックスが測定可能な濃度になるまで希釈し、島津レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−2000J」((株)島津製作所製)を用いて、ワックス粒子の分散径を測定し、ワックスの粒子の粒度分布を求める。
得られた粒度分布から、累積個数%が50%になる粒子の粒子径(D50)、累積個数%が90%になる粒子の粒子径(D90)、個数平均粒子径及び粒度分布の変動係数(CV値)をそれぞれ求める。
樹脂製造例1〔A−1〜A−4、B−1、B−2、B−5〕
表1に示す使用量のアルコール成分、カルボン酸成分、ワックス及びエステル化触媒を5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させて、樹脂A−1〜A−4、B−1、B−2、B−5を得た。なお、本発明において反応率とは、反応水量(mol)/理論生成水量(mol)×100の値をいう。
樹脂製造例2〔A−5〕
表1に示す使用量のアルコール成分、フマル酸を除くカルボン酸成分、ワックス及びエステル化触媒を5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。その後、180℃まで冷却、フマル酸及び重合禁止剤を添加し、3時間かけて210℃まで昇温し、8.3kPaにて1時間反応させた。この後、40kPaにて所望の軟化点まで反応させて、樹脂A−5を得た。
樹脂製造例3〔A−6、B−3〕
表1に示す使用量のアルコール成分、カルボン酸成分、ワックス及びエステル化触媒の混合物に、表1に示す付加重合成分及び重合開始剤の混合物を、160℃で1時間かけて滴下し、さらに、2時間付加重合反応を行った。210℃に昇温して無水トリメリット酸を添加し、40kPaにて所望の軟化点に達するまで縮重合反応を行って、樹脂A−6、B−3を得た。
樹脂製造例4〔B−4〕
表1に示す使用量のアルコール成分、無水トリメリット酸を除くカルボン酸成分、ワックス及びエステル化触媒を5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。その後、210℃に冷却し、無水トリメリット酸を投入し、常圧にて所望の軟化点まで反応させて、樹脂B−4を得た。
Figure 0004156501
得られた樹脂の軟化点(Tm)、ガラス転移点(Tg)、D50、D90、個数平均粒子径及びCV値を表2に示す。
実施例1〜6、比較例1〜5(実施例2、6は参考例である)
表2に示す結着樹脂100重量部、カーボンブラック「MOGUL−L」(キャボット社製)4重量部及び負帯電性電荷制御剤「ボントロン E−84」(オリエント化学工業社製)2重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、ロール内加熱温度100℃の同方向回転二軸押出し機を用い溶融混練を行い、得られた混合物を冷却、粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、分級して、体積平均粒径8.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「HDK H2000」(ワッカーケミカルズ社製)2重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
実施例7
カーボンブラックの代わりに、ピグメント・レッド 122を6重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
比較例6
さらに、結着樹脂等とともに、ポリエチレンワックス「HNP−9」(日本精蝋社製)2重量部を混合した以外は、比較例5と同様にしてトナーを得た。
試験例1
市販の非磁性一成分の現像装置にステンレス製の現像ロール(ロール径:2.3cm)を装備した装置にトナーを実装し、A4白紙の上端中央から2cmのところに8cm四方の正方形のベタ画像を未定着で形成し、装置外部で、170℃に設定した定着ローラーを備えた定着機を通して定着させた。
定着させたベタ画像上に、市販のセロハンテープを貼り、ベタ画像上に500gの荷重を載せ、15秒間静置し、その後テープを剥した。テープを剥す前後に、正方形の四隅から縦横2cm内側の4点の画像濃度を反射型マクベス濃度計(RD914、マクベス社製) で測定し、下記式から定着率を算出した。以下の評価基準に従って定着性を評価した。結果を表2に示す。
定着率(%)=
(テープを剥した後の画像濃度)/(テープを剥す前の画像濃度)×100
式中、テープを剥した前後の画像濃度とは、それぞれ測定した4点の画像濃度の平均値である。
〔評価基準〕
◎:定着率が95%以上
○:定着率が85%以上、95%未満
×:定着率が85%未満
試験例2
市販の非磁性一成分現像方式の電子写真記録装置にトナーを実装し、印字率5%の画像を5000枚印刷した。5000枚印刷後、トナー層厚規制部材であるブレードへのトナー付着の状態を目視で観察し、以下の評価基準に従って、耐フィルミング性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
◎:実質的にトナー付着なし。
○:ややトナー付着があるが、画像欠損なし。
×:多量のトナー付着があり、画像欠損あり。
Figure 0004156501
以上の結果から、比較例1〜6のトナーは定着性と耐フィルミング性のいずれかに欠けているいるのに対し、実施例1〜7のトナーは、ワックスの粒度分布が適度に調整されているために、定着性及び耐フィルミング性の両立が達成されていることが分かる。
本発明のトナー用結着樹脂は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの結着樹脂等として用いられる。

Claims (3)

  1. ポリエステルを50重量%以上含有してなる樹脂中にポリオレフィンワックスを50重量%以上含有してなるワックスが分散してなるトナー用結着樹脂であって、前記結着樹脂の軟化点が80〜130℃であり、前記ワックスの含有量が0.5〜5重量%であり、前記ワックスの粒度分布において累積個数%が50%になる粒子の粒子径(D50)が0.9〜2μm、小粒径側からみた累積個数%が90%になる粒子の粒子径(D90)が4μm以下であり、前記ワックスの粒度分布の変動係数(CV値):
    CV値(%)=〔個数粒度分布における標準偏差〕/〔個数平均粒子径〕×100
    が10〜50%である、トナー用結着樹脂。
  2. ポリエステルが原料モノマーとして式(I):
    Figure 0004156501
    (式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16である)
    で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を50モル%以上含有したアルコール成分を用いて得られるポリエステルである請求項1記載の結着樹脂。
  3. 少なくとも、請求項1又は2記載の結着樹脂と着色剤を溶融混練する工程を有するトナーの製造方法。
JP2003403647A 2003-12-02 2003-12-02 トナー用結着樹脂 Expired - Fee Related JP4156501B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003403647A JP4156501B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 トナー用結着樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003403647A JP4156501B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 トナー用結着樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005164964A JP2005164964A (ja) 2005-06-23
JP4156501B2 true JP4156501B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=34726899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003403647A Expired - Fee Related JP4156501B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 トナー用結着樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4156501B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5624373B2 (ja) * 2010-06-04 2014-11-12 花王株式会社 熱転写受像シート用樹脂

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005164964A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4270557B2 (ja) トナーの製造方法
JP3589451B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2005321747A (ja) トナー用結晶性ポリエステル
JP2005266753A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP4390643B2 (ja) トナー用ポリエステル
JP4343709B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4394014B2 (ja) 接触定着電子写真用非晶質ポリエステル
JP4412632B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP2004226569A (ja) 結晶性ポリエステル
JP2002287427A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2003246920A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP3969978B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2004226847A (ja) 正帯電性トナー
JP3916970B2 (ja) 電子写真用トナーバインダー、トナー用樹脂組成物および乾式トナー
JP4493080B2 (ja) トナー用ポリエステル
JP5855383B2 (ja) 正帯電性トナー
JP3707776B2 (ja) 結着樹脂
JP4500242B2 (ja) 電子写真用トナー用結着樹脂
JP4116534B2 (ja) 磁性トナー
JP4156501B2 (ja) トナー用結着樹脂
JP4270550B2 (ja) トナー用結着樹脂の製造方法
JP4458454B2 (ja) カラートナー
JP3815986B2 (ja) トナーの製造方法
JP4557897B2 (ja) トナー用結着樹脂
JP4038145B2 (ja) トナー用結着樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4156501

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees