JP2005158673A - 電極活物質およびその製造方法ならびに非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 金属リン酸錯体を主体とし、良好な充放電特性を発揮し得る電極活物質およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の電極活物質は、一般式AxM(PO4)yで表される非晶質の金属錯体を主体とする。ここで、Aはアルカリ金属、Mは遷移金属から選択される一種または二種以上の金属元素である。また、0≦x≦2であり、0<y≦2である。このような電極活物質は、結晶質の金属錯体を用いた従来の電極活物質に比べて安価かつ短時間に製造可能でありながら、上記従来の電極活物質と同様の電池特性を発揮し得る。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の電極活物質は、一般式AxM(PO4)yで表される非晶質の金属錯体を主体とする。ここで、Aはアルカリ金属、Mは遷移金属から選択される一種または二種以上の金属元素である。また、0≦x≦2であり、0<y≦2である。このような電極活物質は、結晶質の金属錯体を用いた従来の電極活物質に比べて安価かつ短時間に製造可能でありながら、上記従来の電極活物質と同様の電池特性を発揮し得る。
【選択図】 なし
Description
本発明は、非水電解質二次電池等の電池の構成材料として好適な電極活物質およびその製造方法に関する。また本発明は、そのような電極活物質を用いた非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン等のカチオンが両極間を行き来することにより充放電する二次電池が知られている。このような二次電池の典型例としてリチウムイオン二次電池が挙げられる。かかる二次電池の電極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出し得る材料を用いることができる。負極活物質の例としてはグラファイト等の炭素質材料が挙げられる。正極活物質の例としては、リチウムニッケル系酸化物、リチウムコバルト系酸化物等の、リチウムと遷移金属とを構成元素とする酸化物(以下、「リチウム含有複合酸化物」ともいう。)が挙げられる。
このような二次電池の高機能化、高容量化、低コスト化等の観点から、正極活物質または負極活物質として種々の材料が検討されている。例えば特許文献1には、一般式LiFePO4で表されるオリビン型鉄リン酸錯体を主体とする電極活物質が記載されている。また、Li3Fe2(PO4)3で表されるナシコン型鉄リン酸錯体よりなる電極活物質に関する他の従来技術文献として特許文献2が挙げられる。ここで、リン酸塩系の電極活物質であってさらに良好な電池特性を実現し得るもの、またはより簡便に作製しうるものを提供することができれば有益である。
また、製造方法としては、例えばLiFePO4は、原料の2価の鉄が3価に酸化されるのを防ぐため窒素ガス気流などの雰囲気中での反応が必要であり、また鉄2価の出発原料は決して安価ではない。さらに反応に長時間かかるという合成プロセス上の問題がある。従来の合成例として、例えば特許文献3では、炭酸リチウムとシュウ酸鉄二水和物、及びリン酸二アンモニウムを秤量混合の上、窒素ガス気流中800℃で数日間焼成してLiFePO4を合成している。特許文献4ではLi3PO4とFe3(PO4)2またはその水和物であるFe3(PO4)2・nH2Oとを混合して前駆体とする混合工程と、その混合工程で得られた前駆体を500〜700℃で5〜24時間焼成してLiFePO4を合成している。特許文献5ではリチウム化合物と、鉄化合物と、リン含有アンモニウム塩とを混合し、その混合物を600℃以上700℃以下の温度で焼成してLiFePO4を合成しており、リチウム源となるリチウム化合物としてLi2CO3、Li(OH)・H2O、LiNO3等、鉄源となる鉄化合物として、鉄の値数が2価であるFeC2O4・2H2O、FeCl2等、リン源となるリン含有アンモニウム塩としてNH4H2PO4、(NH4)2HPO4、P2O5等が挙げられている。これらの特許文献に記載されているのはいずれも結晶質のLiFePO4であり、その合成には不活性ガス気流中、高温で長時間の反応が必要で、しかも安価ながら反応性の低い鉄酸化物が使えないという欠点がある。
特開平9−134724号公報
特表2000−509193号公報
特開平9−134725号公報
特開2001−250555号公報
特開2002−15735号公報
また、製造方法としては、例えばLiFePO4は、原料の2価の鉄が3価に酸化されるのを防ぐため窒素ガス気流などの雰囲気中での反応が必要であり、また鉄2価の出発原料は決して安価ではない。さらに反応に長時間かかるという合成プロセス上の問題がある。従来の合成例として、例えば特許文献3では、炭酸リチウムとシュウ酸鉄二水和物、及びリン酸二アンモニウムを秤量混合の上、窒素ガス気流中800℃で数日間焼成してLiFePO4を合成している。特許文献4ではLi3PO4とFe3(PO4)2またはその水和物であるFe3(PO4)2・nH2Oとを混合して前駆体とする混合工程と、その混合工程で得られた前駆体を500〜700℃で5〜24時間焼成してLiFePO4を合成している。特許文献5ではリチウム化合物と、鉄化合物と、リン含有アンモニウム塩とを混合し、その混合物を600℃以上700℃以下の温度で焼成してLiFePO4を合成しており、リチウム源となるリチウム化合物としてLi2CO3、Li(OH)・H2O、LiNO3等、鉄源となる鉄化合物として、鉄の値数が2価であるFeC2O4・2H2O、FeCl2等、リン源となるリン含有アンモニウム塩としてNH4H2PO4、(NH4)2HPO4、P2O5等が挙げられている。これらの特許文献に記載されているのはいずれも結晶質のLiFePO4であり、その合成には不活性ガス気流中、高温で長時間の反応が必要で、しかも安価ながら反応性の低い鉄酸化物が使えないという欠点がある。
そこで本発明は、金属リン酸錯体を主体とする電極活物質であって、良好な電池特性(例えば充放電特性)を発揮し得る電極活物質を提供することを一つの目的とする。本発明の他の一つの目的は、そのような電極活物質の製造方法を提供することである。本発明のさらに他の一つの目的は、かかる電極活物質を備える非水電解質二次電池を提供することである。関連する他の一つの目的は、かかる電極活物質を備える電池用電極およびその製造方法を提供することである。
本発明者は、金属リン酸錯体を主体とする電極活物質において、安価な金属酸化物から溶融急冷することにより従来の結晶体に比べ極めて安価、かつ短時間に非晶質体を合成でき、そうして得られた非晶質体においても結晶体同様に電池特性が発揮され得ることを見出して本発明を完成した。
本発明によると、一般式AxM(PO4)yで表される金属リン酸錯体を主体とする電極活物質が提供される。上記一般式におけるAはアルカリ金属から選択される一種または二種以上の元素である。Mは遷移金属元素から選択される一種または二種以上の元素である。ここで、xは0≦x≦2を満たす数、yは0<y≦2を満たす数である。そして、該電極活物質を構成する金属リン酸錯体は非晶質である。
上記一般式で表される金属錯体は、相対的に電気化学当量が小さいことから、理論容量の大きなものとなり得る。そして、このような金属錯体であって非晶質のものは、結晶質のものに比べて、より良好な充放電特性を示す電極活物質となり得る。かかる電極活物質によると、例えば、初回の充電電気量(初期容量)の向上、初回の放電電気量(初期可逆容量)の向上、初期容量と初期可逆容量との差(不可逆容量)の低減、初期容量に対する不可逆容量の割合(不可逆容量/初期容量)の低減等のうち、少なくとも一つの効果を実現することができる。上記一般式におけるMの具体例としては、鉄(Fe),バナジウム(V)およびチタン(Ti)が挙げられる。また、上記金属リン酸錯体は、非晶質(アモルファス体)であるが故に、一般式におけるxとyは結晶体では取りえない多様な値をとり得る。例えば、x=y=1のときは、オリビン型であり、x=y=1.5のときはナシコン型となるが、その途中の値も連続固溶体として得ることができる。
上記一般式で表される金属錯体は、相対的に電気化学当量が小さいことから、理論容量の大きなものとなり得る。そして、このような金属錯体であって非晶質のものは、結晶質のものに比べて、より良好な充放電特性を示す電極活物質となり得る。かかる電極活物質によると、例えば、初回の充電電気量(初期容量)の向上、初回の放電電気量(初期可逆容量)の向上、初期容量と初期可逆容量との差(不可逆容量)の低減、初期容量に対する不可逆容量の割合(不可逆容量/初期容量)の低減等のうち、少なくとも一つの効果を実現することができる。上記一般式におけるMの具体例としては、鉄(Fe),バナジウム(V)およびチタン(Ti)が挙げられる。また、上記金属リン酸錯体は、非晶質(アモルファス体)であるが故に、一般式におけるxとyは結晶体では取りえない多様な値をとり得る。例えば、x=y=1のときは、オリビン型であり、x=y=1.5のときはナシコン型となるが、その途中の値も連続固溶体として得ることができる。
ここで開示される電極活物質の一つの好ましい態様では、上記一般式におけるMが主としてFeである。Mのうち凡そ75個数%以上がFeであるものが好ましく、凡そ90個数%以上がFeであるものがより好ましく、Mが実質的にFeであるものがさらに好ましい。このような鉄リン酸錯体は、例えば上記一般式AxM(PO4)yにおけるx=y=1の場合、一般式AFePO4で表すことができる。この一般式におけるAとしては、Li負極に対してはLiを選択することが望ましく、Na負極に対してはNaを選択することが望ましい。
ここで開示される他の一つの好ましい態様では、上記一般式における組成がx=y=1.5の(例えば、Li3Fe2(PO4)3)である組成物、すなわちナシコン型に相当する組成物である。
このような電極活物質は、結晶体同様の充放電特性を示すことから、二次電池(好ましくは、非水系の電解質を備えた二次電池)の電極活物質として好適である。他の電池構成材料(特に、他方の電極を構成する電極活物質)の選択等によって、正極活物質として用いることも、あるいは負極活物質として用いることも可能である。通常は、本発明に係る電極活物質を正極活物質として用いることがより好ましい。
また、本発明によると、このような電極活物質を製造する方法が提供される。その電極活物質製造方法の一つの態様は、一般式AxM(PO4)yで表される金属錯体を用意する工程を含む。また、その金属錯体を非晶質化する工程を含む。上記Aはアルカリ金属から選択される一種または二種以上の金属元素(例えばLi)であり、Mは遷移金属元素から選択される一種または二種以上の金属元素(例えばFe)である。
ここで開示される他の一つの電極活物質製造方法は、上記一般式に相当するA原料(例えばAの塩)、M原料(例えばMの酸化物)、およびP原料(リン化合物)を含む混合物を溶融状態から急冷凝固させる処理を含む。ここで、Aはアルカリ金属から選択される一種または二種以上の元素である。また、Mは遷移金属元素(例えばFe,V,Ti)から選択される一種または二種以上の金属元素である。この方法は、Aが主としてLiであり、Mが主としてFeである金属リン酸錯体等に対して好ましく適用することができる。
かかる製造方法の一つの好ましい態様として、上記AがLiである場合、上記Mを構成金属元素とする酸化物(例えば、FeO,Fe2O3等の鉄酸化物)および上記P原料(例えばリン酸化物、リンアンモニウム塩等)に加えてさらにリチウム化合物を含む混合物を溶融状態から急冷凝固させる態様を挙げることができる。混合物に含有させるリチウム化合物としては、例えば、Li2CO3等のリチウム塩から選択される一種または二種以上の化合物を用いることができる。このようにリチウム化合物を用いることにより、リチウムをあらかじめ吸蔵した状態に相当する電極活物質が得られる。このことによって不可逆容量の低減を図ることができる。また、融剤として機能し得るリチウム化合物(例えばLi2CO3)を選択することにより、上記混合物の融点を低下させることができる。本態様によると、これらのうち少なくとも一つの効果が実現され得る。また、上記AがNaである場合には、上記リチウムに代えてナトリウム化合物を用いることにより同様の効果が実現され得る。
上述したいずれかの電極活物質は、二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)の構成材料として好適に用いることができる。そのような二次電池は、例えば、上述したいずれかの電極活物質を有する第一の電極(正極または負極)と、カチオンを吸蔵放出する材料を有する第二の電極(第一の電極と対になる電極、すなわち負極または正極)と、非水系電解質とを備える。
本発明により提供される一つの非水電解質二次電池は、上述したいずれかの電極活物質を有する正極を備える。また、アルカリ金属イオン(好ましくはリチウムイオン)を吸蔵放出する材料を有する負極を備える。また、この二次電池は非水系電解質を備えることができる。このような二次電池は、充放電特性の改善された電極活物質を備えることから、電池性能のよいものとなり得る。
本発明により提供される一つの非水電解質二次電池は、上述したいずれかの電極活物質を有する正極を備える。また、アルカリ金属イオン(好ましくはリチウムイオン)を吸蔵放出する材料を有する負極を備える。また、この二次電池は非水系電解質を備えることができる。このような二次電池は、充放電特性の改善された電極活物質を備えることから、電池性能のよいものとなり得る。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書によって開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明に係る電極活物質は、非晶質のアルカリ金属遷移金属リン酸錯体(典型的には、リチウム鉄リン酸錯体)を主体とする。この金属錯体は、例えば、以下の条件:
(1).平均結晶子サイズが約1000Å以下(より好ましくは約100Å以下、さらに好ましくは50Å以下)である;
(2).完全に結晶質である場合の比重(理論値)に比べて、該金属錯体の比重が約3%以上(より好ましくは約5%以上)大きい;および、
(3).X線回折パターンにおいて結晶質であることを裏付けるピークが観察されない;
のうち一または二以上の条件を満たす程度に非晶質であることが好ましい。すなわち、ここで開示される電極活物質の典型例は、上記(1).〜(3).のうち一または二以上を満たすリチウム鉄リン酸錯体を主体とする電極活物質である。例えば、少なくとも上記(3).を満たす金属錯体が好ましい。なお、上記X線回折パターンは、例えば、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)等を用いて得ることができる。本発明の適用効果は、より非晶質性の高い(結晶性の低い)金属錯体を用いることによって、よりよく発揮される傾向にある。
(1).平均結晶子サイズが約1000Å以下(より好ましくは約100Å以下、さらに好ましくは50Å以下)である;
(2).完全に結晶質である場合の比重(理論値)に比べて、該金属錯体の比重が約3%以上(より好ましくは約5%以上)大きい;および、
(3).X線回折パターンにおいて結晶質であることを裏付けるピークが観察されない;
のうち一または二以上の条件を満たす程度に非晶質であることが好ましい。すなわち、ここで開示される電極活物質の典型例は、上記(1).〜(3).のうち一または二以上を満たすリチウム鉄リン酸錯体を主体とする電極活物質である。例えば、少なくとも上記(3).を満たす金属錯体が好ましい。なお、上記X線回折パターンは、例えば、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)等を用いて得ることができる。本発明の適用効果は、より非晶質性の高い(結晶性の低い)金属錯体を用いることによって、よりよく発揮される傾向にある。
この電極活物質はアルカリ金属成分(典型的にはリチウム成分)をオリビンまたはナシコン組成より多く含有することができる。このようにアルカリ金属成分を含有する電極活物質も、「一般式AxM(PO4)yで表される金属錯体を主体とする電極活物質」の概念に含まれ得る。上記アルカリ金属成分は、例えばLi2CO3として含有され得る。このようにアルカリ金属成分を該当結晶組成より過剰に含有する電極活物質は、より不可逆容量の低減されたものとなり得る。特に限定するものではないが、1モルのオリビン、ナシコン組成物に対するアルカリ金属成分の過剰割合(アルカリ金属原子換算のモル比)は、例えば2モル以下(典型的には0.05〜2モル)の範囲とすることができ、あるいは1モル以下(典型的には0.1〜1モル)の範囲とすることができる。本発明に係る電極活物質は、その構造が非晶質であることから、このようにリチウム成分を各結晶組成より過剰に含有させるのに適している。
金属錯体を非晶質化する方法としては、前記金属錯体を溶融状態から急冷凝固させる方法が挙げられる。例えば、溶融状態にある金属錯体を低温の媒体(氷水等)に投入して急冷凝固させる。また、いわゆる溶融急冷単ロール法、アトマイズ法、更に平易には溶融急冷プレスを用いてもよい。このような非晶質方法は、必要に応じて二回以上繰り返して実施することができる。この際2価のFeを含有させるには、不活性または還元雰囲気にて実施するのがより好ましい。
本発明に係る電極活物質は、各種カチオンの挿入・脱離により二次電池の電極活物質として機能し得る。挿入・脱離するカチオンとしては、リチウムイオン,ナトリウムイオン,カリウムイオン,セシウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオン,バリウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、銀イオン、亜鉛イオン、テトラブチルアンモニウムイオン,テトラエチルアンモニウムイオン,テトラメチルアンモニウムイオン,トリエチルメチルアンモニウムイオン,トリエチルアンモニウムイオン等のアンモニウムイオン類、イミダゾリウムイオン,エチルメチルイミダゾリウムイオン等のイミダゾリウムイオン類、ピリジニウムイオン、水素イオン、テトラエチルホスホニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラフェニルホスホニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオン、トリエチルスルホニウムイオン等が挙げられる。これらのうち好ましいものはアルカリ金属イオンであり、特にリチウムイオンが好ましい。
この電極活物質を電池の正極に用いる場合、その対極である負極の活物質としては、Li,Na,Mg,Al等の金属またはその合金、あるいはカチオンを吸蔵放出可能な炭素材料等を用いることができる。
本発明に係る電極活物質を有する電極は、コイン型、円筒型、角型等の各種形状の二次電池の電極として好適に用いることができる。例えば、この電極活物質を圧縮成形してペレット状等の電極を形成することができる。また、金属等の導電性材料からなる集電体に上記電極活物質を付着させることによって、板状またはシート状の電極を形成することができる。このような電極は、本発明に係る電極活物質の他に、一般的な電極活物質を用いた電極と同様の一種または二種以上の材料を必要に応じて含有することができる。そのような材料の代表例としては導電材および結着剤が挙げられる。導電材としてはアセチレンブラック等の炭素材料を用いることができる。また、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)等を用いることができる。
二次電池に用いる非水系電解質としては、非水系溶媒と、電極活物質に挿入・脱離し得るカチオンを含む化合物(支持電解質)とを含むものを使用することができる。
非水系電解質を構成する非水系溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性の溶媒を特に限定なく用いることができる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。このような非水系溶媒から選択される一種のみを用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
また、非水系電解質を構成する支持電解質としては、電極活物質に挿入・脱離するカチオンを含む化合物、例えばリチウムイオン二次電池の場合であればLiPF6,LiBF4,LiN(CF3SO2)2,LiCF3SO3,LiC4F9SO3,LiC(CF3SO2)3,LiClO4等のリチウム化合物(リチウム塩)から選択される一種または二種以上を用いることができる。
非水系電解質を構成する非水系溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性の溶媒を特に限定なく用いることができる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。このような非水系溶媒から選択される一種のみを用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
また、非水系電解質を構成する支持電解質としては、電極活物質に挿入・脱離するカチオンを含む化合物、例えばリチウムイオン二次電池の場合であればLiPF6,LiBF4,LiN(CF3SO2)2,LiCF3SO3,LiC4F9SO3,LiC(CF3SO2)3,LiClO4等のリチウム化合物(リチウム塩)から選択される一種または二種以上を用いることができる。
以下、実験例により本発明をさらに詳細に説明する。
<実験例1:鉄2価オリビン組成の単ロール法による非晶質試料の作製と非晶質化確認>
鉄2価のオリビンの非晶質体を狙うため、鉄2価酸化物を出発原料にしてFeO、P2O5とLiOH・H20をモル比1:0.5:1の割合で混合した。これをFeを2価に維持するためAr雰囲気中にて1500℃で5分間溶融し、単ロール急冷装置を用い2000rpmの単ロールにて急冷した。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果を図1に示す。非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ、何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
<実験例1:鉄2価オリビン組成の単ロール法による非晶質試料の作製と非晶質化確認>
鉄2価のオリビンの非晶質体を狙うため、鉄2価酸化物を出発原料にしてFeO、P2O5とLiOH・H20をモル比1:0.5:1の割合で混合した。これをFeを2価に維持するためAr雰囲気中にて1500℃で5分間溶融し、単ロール急冷装置を用い2000rpmの単ロールにて急冷した。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果を図1に示す。非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ、何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
<実験例2:鉄2価オリビン組成の溶融急冷法による非晶質試料の作製と非晶質化確認>
鉄2価のオリビンの非晶質体を狙うため、鉄2価酸化物を出発原料にしてFeO、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:0.5:1の割合で混合した。これをFeを2価に維持するためAr雰囲気の雰囲気炉中で5分間溶融後、素早く取り出し、急冷プレスした。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果図示しないが、実験例1同様の非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
鉄2価のオリビンの非晶質体を狙うため、鉄2価酸化物を出発原料にしてFeO、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:0.5:1の割合で混合した。これをFeを2価に維持するためAr雰囲気の雰囲気炉中で5分間溶融後、素早く取り出し、急冷プレスした。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果図示しないが、実験例1同様の非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
<実験例3:鉄3価ナシコン組成の単ロール法もしくは溶融急冷法による非晶質試料の作製と非晶質化確認>
鉄3価のナシコンの非晶質体を狙うため、鉄3価酸化物を出発原料にしてFe2O3、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:1.5:3の割合で混合した。これを大気中にて1500℃で5分間溶融し、単ロール急冷装置を用い2000rpmの単ロールにて急冷した。または大気中の電気炉中で5分間溶融し急冷プレスした。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果、図示しないが、実施例1同様の非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
鉄3価のナシコンの非晶質体を狙うため、鉄3価酸化物を出発原料にしてFe2O3、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:1.5:3の割合で混合した。これを大気中にて1500℃で5分間溶融し、単ロール急冷装置を用い2000rpmの単ロールにて急冷した。または大気中の電気炉中で5分間溶融し急冷プレスした。結果物を常法により粉砕して得られた試料(平均粒径 約16.8μm)につき、粉末X線回折(XRD)測定を行った。測定には、理学電機株式会社から入手可能なX線回折装置(型番「Rigaku RINT 2100HLR/PC」)を用いた。その結果、図示しないが、実施例1同様の非晶質特有のX線散漫散乱のみが見られ何れの急冷法でも同一の非晶質物が得られることがわかった。
<実験例4:Fe系オリビン組成の結晶質試料の作製と同定>
FeC2O4・2H2Oと、LiOH・H2Oと(NH4)2HPO4を1:1:1の化学量論比でアルゴン気流中350℃で5時間仮焼き後、再混合の上675℃で1日合成し、Pnma斜方晶の結晶質オリビン型LiFePO4を得た。
FeC2O4・2H2Oと、LiOH・H2Oと(NH4)2HPO4を1:1:1の化学量論比でアルゴン気流中350℃で5時間仮焼き後、再混合の上675℃で1日合成し、Pnma斜方晶の結晶質オリビン型LiFePO4を得た。
<実験例5:Fe系オリビン組成の非晶質試料の組成確認>
実験例1と2で得られた試料をICP組成分析した結果、表1に示すように、実験例1で得られた非晶質体は、オリビン結晶質体同様の組成であることを確認した。
実験例1と2で得られた試料をICP組成分析した結果、表1に示すように、実験例1で得られた非晶質体は、オリビン結晶質体同様の組成であることを確認した。
<実験例6:測定用セルの作製>
実験例1、4により得られた試料を用いて測定用セルを作製した。
すなわち、電極活物質として指先に感じない程度まで事前に粉砕した非晶質試料約0.25gと、導電材としてのアセチレンブラック(AB)約0.089gと、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)約0.018gとを混合した(質量比 約70:25:15)。この混合物を直径1.0cm、厚さ0.5mmの円盤状(ペレット状)に圧縮成形して試験用電極を作製した。対極としては、直径1.5mm、厚さ0.15mmのリチウム箔を用いた。セパレータとしては、直径22mm、厚さ0.02mmの多孔質ポリエチレンシートを用いた。また、非水系電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比1:1の混合溶媒に、約1モル/リットルの濃度でLiPF6を溶解させたものを使用した。これらの構成要素をステンレス製容器に組み込んで、厚さ2mm、直径32mm(2032型)の図2に示すコイン型セルを構築した。図2中、符号1は正極(試験用電極)を、符号2は負極(対極)を、符号3はセパレータおよび電解質溶液(非水系電解質)を、符号4はガスケットを、符号5は正極容器を、符号6は負極蓋を示す。
実験例1、4により得られた試料を用いて測定用セルを作製した。
すなわち、電極活物質として指先に感じない程度まで事前に粉砕した非晶質試料約0.25gと、導電材としてのアセチレンブラック(AB)約0.089gと、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)約0.018gとを混合した(質量比 約70:25:15)。この混合物を直径1.0cm、厚さ0.5mmの円盤状(ペレット状)に圧縮成形して試験用電極を作製した。対極としては、直径1.5mm、厚さ0.15mmのリチウム箔を用いた。セパレータとしては、直径22mm、厚さ0.02mmの多孔質ポリエチレンシートを用いた。また、非水系電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比1:1の混合溶媒に、約1モル/リットルの濃度でLiPF6を溶解させたものを使用した。これらの構成要素をステンレス製容器に組み込んで、厚さ2mm、直径32mm(2032型)の図2に示すコイン型セルを構築した。図2中、符号1は正極(試験用電極)を、符号2は負極(対極)を、符号3はセパレータおよび電解質溶液(非水系電解質)を、符号4はガスケットを、符号5は正極容器を、符号6は負極蓋を示す。
<実験例7:実験例1、4より得た活物質を用いた電池の測定>
実験例1の試料(非晶質LiFePO4組成物)と実施例4の試料(結晶質オリビン型LiFePO4)を用いて作製した測定用セルを、その作製から約12時間放置した後、以下のようにして定電流充放電試験を行った。すなわち、電流密度0.2mA/cm2で1モルのLiを脱離(充電に相等)させその後同様に同じ量のLiを挿入(放電に相等)させた。その際0.025モルLi分充放電を行った後同時間休止を置くQOCV(擬開放電圧)測定を25℃にて行った結果を図3に示す。結晶質に比べて放電電圧平坦性に劣るものの、1.25V終止容量は1Liの理論容量に相当する170mAh/gに達した。
実験例1の試料(非晶質LiFePO4組成物)と実施例4の試料(結晶質オリビン型LiFePO4)を用いて作製した測定用セルを、その作製から約12時間放置した後、以下のようにして定電流充放電試験を行った。すなわち、電流密度0.2mA/cm2で1モルのLiを脱離(充電に相等)させその後同様に同じ量のLiを挿入(放電に相等)させた。その際0.025モルLi分充放電を行った後同時間休止を置くQOCV(擬開放電圧)測定を25℃にて行った結果を図3に示す。結晶質に比べて放電電圧平坦性に劣るものの、1.25V終止容量は1Liの理論容量に相当する170mAh/gに達した。
<実験例8:実験例1より得た活物質を用いた電池の測定>
実験例1の試料に対し、実験例4と同様のQOCV(擬開放電圧)の測定を25℃と60℃で行った結果を図4に示す。放電は4V付近から均一反応的な単調減少型プロファイルを示し、その容量は1.25V終止でどちらもほぼ170mAh/gである。しかし60℃の放電プロファイルは25℃のものと比べて充電電圧の低下及び放電電圧の上昇が観察された。
実験例1の試料に対し、実験例4と同様のQOCV(擬開放電圧)の測定を25℃と60℃で行った結果を図4に示す。放電は4V付近から均一反応的な単調減少型プロファイルを示し、その容量は1.25V終止でどちらもほぼ170mAh/gである。しかし60℃の放電プロファイルは25℃のものと比べて充電電圧の低下及び放電電圧の上昇が観察された。
<実験例9:実験例1より得た活物質を用いた電池のサイクル測定>
図5に、電流密度を0.2mA/cm2とし電池電圧4.5〜1.5Vの電圧規制条件で60℃にてサイクル試験を行った結果を示す。約80mAh/gの不可逆容量とが観察されたものの、約90mAh/gの可逆容量が2サイクル後安定して得られた。
図5に、電流密度を0.2mA/cm2とし電池電圧4.5〜1.5Vの電圧規制条件で60℃にてサイクル試験を行った結果を示す。約80mAh/gの不可逆容量とが観察されたものの、約90mAh/gの可逆容量が2サイクル後安定して得られた。
<実験例10:実験例1よりLi量を増した組成の非晶質試料の作製と電池特性>
表2に示すように、FeO、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:0.5:1+xの割合で混合し、実験例1と同じ方法で非晶質試料を得た。これらの試料につき実験例9と同じようにして電池特性評価を行った。その際測定した各x値の試料について不可逆容量/可逆容量の割合を測定し、その結果を表2に示す。Xが0.1〜0.5の範囲で不可逆容量の割合が減少することがわかった。結晶質の組成が1:0.5:1に限定されるのに比べ、非晶質化することで組成の自由度が増し、同組成よりLi比を増すことで電極特性が向上することが判る。
表2に示すように、FeO、P2O5とLiOH・H2Oをモル比1:0.5:1+xの割合で混合し、実験例1と同じ方法で非晶質試料を得た。これらの試料につき実験例9と同じようにして電池特性評価を行った。その際測定した各x値の試料について不可逆容量/可逆容量の割合を測定し、その結果を表2に示す。Xが0.1〜0.5の範囲で不可逆容量の割合が減少することがわかった。結晶質の組成が1:0.5:1に限定されるのに比べ、非晶質化することで組成の自由度が増し、同組成よりLi比を増すことで電極特性が向上することが判る。
<実験例11:実験例1よりLi量とP量を連続変化させた固溶組成の非晶質試料の作製と電池特性>
FeOもしくはFe2O3とP2O5とLiOH・H2Oを出発原料にし、Fe:P:Li=1:y:xのモル比を表3に示す割合として混合し、鉄2価非晶質体の場合は実験例1もしくは2と同じ方法で、鉄3価非晶質体の場合は実験例3と同じ方法で各組成の非晶質試料を得た。これらの試料につき実験例9と同じようにして電池特性評価を行った。その際測定した各x,y値の試料について可逆容量を測定し、その結果を表3に示す。一般式LixM(PO4)yにおいてx=y=1に相当する組成を与えるFeO:P2O5:LiOH・H2O=1:0.5:0.5において最も良好な1.5V終止可逆容量が得られた。また、低電位かつ初期容量ながら0.5V終止可逆容量ではx=0,y=0.3の組成において最も良好な結果が得られた。
FeOもしくはFe2O3とP2O5とLiOH・H2Oを出発原料にし、Fe:P:Li=1:y:xのモル比を表3に示す割合として混合し、鉄2価非晶質体の場合は実験例1もしくは2と同じ方法で、鉄3価非晶質体の場合は実験例3と同じ方法で各組成の非晶質試料を得た。これらの試料につき実験例9と同じようにして電池特性評価を行った。その際測定した各x,y値の試料について可逆容量を測定し、その結果を表3に示す。一般式LixM(PO4)yにおいてx=y=1に相当する組成を与えるFeO:P2O5:LiOH・H2O=1:0.5:0.5において最も良好な1.5V終止可逆容量が得られた。また、低電位かつ初期容量ながら0.5V終止可逆容量ではx=0,y=0.3の組成において最も良好な結果が得られた。
<実験例12:実験例1よりLi量とP量を連続変化させた固溶組成の非晶質試料の作製と電池特性>
FeOもしくはFe2O3とP2O5とLiOH・H2Oを出発原料にし、Fe:P:Li=1:y:xのモル比を表4に示す割合として混合し、鉄2価非晶質体の場合は実験例1もしくは2と同じ方法で、鉄3価非晶質体の場合は実験例3と同じ方法で各組成の非晶質試料を得た。これらの試料につき、電圧規制条件を4.5〜2.5Vとした点以外は実験例9と同じようにしてサイクル試験を行った。その際に測定した各x,y値の試料の可逆容量を表4に併せて示す。また、これらの試料のうちx=1,y=1(Fe:P:Li=1:1:1)、x=1,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:2)、x=1.5,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:3)、x=2,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:4)のものにつきサイクル試験の結果を図6に示す。表4および図6からわかるように、一般式LixM(PO4)yにおいてx=2、y=1.5に相当する仕込み組成において最も良好な2.5V終止可逆容量が得られた。
FeOもしくはFe2O3とP2O5とLiOH・H2Oを出発原料にし、Fe:P:Li=1:y:xのモル比を表4に示す割合として混合し、鉄2価非晶質体の場合は実験例1もしくは2と同じ方法で、鉄3価非晶質体の場合は実験例3と同じ方法で各組成の非晶質試料を得た。これらの試料につき、電圧規制条件を4.5〜2.5Vとした点以外は実験例9と同じようにしてサイクル試験を行った。その際に測定した各x,y値の試料の可逆容量を表4に併せて示す。また、これらの試料のうちx=1,y=1(Fe:P:Li=1:1:1)、x=1,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:2)、x=1.5,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:3)、x=2,y=1.5(Fe:P:Li=2:3:4)のものにつきサイクル試験の結果を図6に示す。表4および図6からわかるように、一般式LixM(PO4)yにおいてx=2、y=1.5に相当する仕込み組成において最も良好な2.5V終止可逆容量が得られた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 正極
2 負極
2 負極
Claims (9)
- 一般式AxM(PO4)y(0≦x≦2、0<y≦2、Aはアルカリ金属、Mは遷移金属から選択される一種または二種以上の金属元素)で表される、非晶質の遷移金属リン酸錯体を主体とする電極活物質。
- 前記一般式におけるMが主としてFeである請求項1に記載の電極活物質。
- 前記一般式におけるAが主としてLiである請求項1または2に記載の電極活物質。
- 非水電解質二次電池の正極活物質として用いられる請求項1から3のいずれか一項に記載の電極活物質。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の電極活物質を製造する方法であって、一般式AxM(PO4)y(0≦x≦2、0<y≦2、Aはアルカリ金属、Mは遷移金属から選択される一種または二種以上の金属元素)で表される金属錯体を用意する工程と、該金属錯体を非晶質化する工程とを含む電極活物質製造方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の電極活物質を製造する方法であって、前記Aの塩、前記Mの酸化物およびリン化合物を含む混合物を溶融状態から急冷凝固させることを特徴とする電極活物質製造方法。
- 一般式AxM(PO4)y(0≦x≦2、0<y≦2、Aはアルカリ金属、Mは遷移金属から選択される一種または二種以上の金属元素)よりA,M,PO4の割合を変動させ、ガラス化しうる組成からなる混合物を含む請求項6に記載の方法。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の電極活物質を有する正極と、アルカリ金属イオンを吸蔵放出する材料を有する負極と、非水系電解質もしくは固体電解質とを備える非水電解質二次電池。
- 前記アルカリ金属がLiである請求項8に記載の非水電解質二次電池。
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