JP2005039244A - 電子デバイスとその多層配線の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線パターンの大きさ、密度によらない、高信頼度の配線系および超電導素子を形成できる平坦化方法および配線構造を提供する。
【解決手段】配線の逆パターンマスクを形成して配線上の絶縁膜を選択的に除去することで絶縁膜層を平坦化する。
【選択図】図3

Description

本発明は電子デバイスの多層配線およびその製造方法に係わり、特に超電導集積回路デバイスに適用して効果の大きい電子デバイスに関する。
高集積化された電子デバイスは、これを構成する素子の配置および配線に種々の工夫が施されている。特に高密度の集積化には、配線の信頼のおける多層化が重要である。高密度に集積化された電子デバイスは、多層化された配線を形成するために、各層の配線パターンを形成した後に設けられる絶縁層を平坦化する処理が施される。この処理は、従来は、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨法)、塗布エッチバック法、バイアススパッタ法、リフトオフ法等を単独もしくはこれら同士が組み合わせて用いられてきた(例えば、非特許文献1、非特許文献2および非特許文献3)。
また、より複雑にはなるが、フォトリソグラフィーとエッチングの工程を新たに追加し、二段階の処理で平坦化する方法が提案されてきた(例えば、特許文献1および特許文献2)。
S. Nagasawa et al, Planarization Technology for Josephson Integrated Circuit, IEEE EDL. Vol.9,p.414(1988). M.B. Ketchen et al, Sub-μm, planarized, Nb-AlOx-Nb Josephson process for 125 mm wafers developed in partnership with Si technology, APL(Applied Physics Letters) vol.59, p.2609(1991). K. Kikuchi et al, New Fabrication Process of Josephson Tunnel Junctions Using Photosensitive Polyimide Insulation Layer for Superconducting Integrated Circuits, ASC(Applied Superconductivity Conference) 2002, 1EH05 特開平7−147278号公報 特開2003−324221号公報
上述の非特許文献に開示される従来法では、大きなパターンがある場合、もしくはパターンの大きさが広い範囲にわたっている場合、さらにパターンの密度が場所によって大きく変わっている場合に平坦化が困難である。この困難を軽減するために、実プロセスへの応用に際しては、次のような制約を設けることが行われる。
(1)パターン寸法をある範囲に制限する、
(2)パターン密度をある範囲に保つため、パターンのない領域にダミーパターンを形成する。
しかしながら、このようなパターンの制約は高速・高機能の回路を設計する際は足かせとなりがちである。
上述の非特許文献1に開示されるリフトオフ法は広域の平坦化が可能である一方で、プロセスマージンが狭い、異物を発生しやすいという問題点がある。
また、平坦化が不十分なままで配線を多層化すると、配線と配線間の短絡、配線の段差部での断線等の発生頻度が高くなり、高歩留まりで高信頼度のデバイスを作ることは難しい。
特許文献1は半導体素子の平坦化法に関するもので、この方法は下層配線との接続部のような微細な段差はBPSGのリフローで軽減もしくは解消し、大きい面積を持った段差だけが残った状態にし、その大面積段差をエッチング後、残った突起をCMPすることで平坦化している。BPSGのリフローは高温での流動化処理であるため、Nb超電導素子には適用できない。200℃程度以上の高温処理で超電導接合が劣化したり破壊されたりするためである。バイアススパッタ法は200℃以下のプロセス温度で微細な段差を解消できる可能性があるが、段差サイズが大きくなるに従いスパッタ時間が長くなる。今必要としている数ミクロン程度(膜厚、即ち段差深さは300nm程度)の接続部を平坦化するには通常のスパッタ時間の数倍(段差の径と深さの比が目安)の時間がかかり実用性は乏しい。接続部の段差を解消しないでエッチングすると最終的に段差が残ってしまう。
段差が残る事が許容できる場合でも、下地層表面までエッチングするとNb素子の場合には接続孔部壁面のNbがエッチングにさらされ電気特性が劣化する。この方法で提案されているようにBPSG膜の膜厚途中までのエッチングであればこの問題は避けられるが、膜途中までのエッチングは膜厚制御性、場所による均一性が悪い。特許文献1に記載の例のように大きさが一定のパターン(周辺回路領域)であればエッチング条件を調整して最適化することが可能であるが、一般に多種類の大きさ(配線幅など)のパターンがある場合にパターン依存性のないエッチング条件を見出すことは至難の技であり、パターンに依存した膜厚バラツキを生じてしまう。従って高速デバイス、特にSFQで重要なインダクタンスを高精度にまた、再現性、均一性よく作製するのは難しい。
また、特許文献2は超電導素子に関するもので、この方法はいわゆるダマシン法を改良したもので、段差より厚くYBCOを成膜し、研磨して最終的な厚さにする必要がある。研磨するYBCOの一部をこの方法で除去しておくことである程度軽減されるものの、YBCO面積や形状が大きく異なるパターンがあると問題が生じる。パターンがほぼ一定の範囲(ある大きさ以上というような場合も含む)にあればそのパターンに最適化した研磨条件を見出せるが、面積や形状が大きく異なるパターンがあるとすべてのパターンを設計どおりにつくる研磨条件を見出すのは極端に難しくなる。ディッシングやエロージョンと呼ばれる窪みが生じパターン依存性の無い平坦化が困難となる。材料選択性のない研磨条件で長時間のCMP(多量の膜厚を研磨する)を行えば良好な平坦度が得られるが研磨終点が判定できないため最終的なYBCO厚さの制御が難しくなる。最下層のGP層は膜厚がある範囲にあればよいため、このような方法でも十分な電気特性が得られる。しかし、一般の多層配線に適用すると、この方法では膜厚制御性が悪く(場所むら)、高速デバイス、特にSFQで重要なインダクタンスの高精度均一作製が難しい。
下層との接続部が形成されている配線層に適用すると、接続部がエッチングに晒されて超電導接続が劣化したり、接続部の段差が残ったりして平坦な上層配線が作れない。
本発明の目的は、パターン寸法、密度に依存せず、プロセスマージンの広い多層配線の形成方法、およびその方法で形成された信頼度の高い多層配線、特に超電導素子に適した配線を提供することにある。
配線パターンを形成後、このパターン上に絶縁膜の層を形成するが、この絶縁膜の層を配線パターンの逆パターンをマスクにして除去する。その結果、配線上の絶縁膜の大部分は除去される。その際、配線層の厚さと絶縁膜層の厚さをほぼ同じにしておくことにより、残るのは孤立した幅の狭い段差だけになる。これに従来法を適用して局所的に平滑化した後、再び絶縁膜の層を形成する。必要に応じて、上下の層を接続するコンタクト孔パターン、超電導デバイスに特有の接合パターンの情報も配線の逆パターンに加味する。この方法では、配線間の絶縁層の厚さが形成する膜厚だけで決まるため、これを正確に、また場所によらず均一に制御することが可能となる。絶縁層の厚さがインダクタンスとして回路特性に大きく影響する超高速デバイス、特に多層の配線を備えた超電導SFQデバイスでは非常に重要な制御因子である。
あるいは、配線パターンと絶縁膜の層に施す処理を入れ替えることもできる。すなわち、配線パターン上に絶縁膜の層を形成し、これを開口して、この開口を通して接続される配線パターンを形成する。その後、この上層の配線パターンに対して、配線パターンの逆パターンをマスクにして配線パターンの接続部を除いて大部分を除去する。残された孤立した幅の狭い段差を持つ接続部を平滑しながら配線層を形成後パターン化する。
本発明によれば、超電導素子の多層配線の歩留まり、信頼性を向上することができ、大規模で高性能のLSIを実現することが可能になる。
図1は本発明を適用して効果のある超伝導多層配線の一例を示す断面図である。1はシリコン基板、2はシリコン熱酸化膜による絶縁膜、3はスパッタにより形成したSiOによる各層の絶縁膜、Nbは超伝導配線のニオブ層、Alは酸化アルミニウムの層である。図では、絶縁膜SiO層3は、図が煩雑になるだけなので、参照符号は最下層に付しただけで、他の層は、同じ右下がりのハッチングを付すことで絶縁膜SiO層を表示することとした。同様に、以下の図面においても、シリコン基板は右下がりの太いハッチング、シリコン熱酸化膜による絶縁膜は左下がりの細いハッチング、絶縁膜SiO層は右下がりの細いハッチング、ニオブ層は左下がりの太いハッチング、酸化アルミニウム層は太い塗りつぶしの線で表示する。
図1に示す多層配線は、例えば、以下の要領で形成される。シリコン基板1の上に形成されたシリコン熱酸化膜2の上にニオブ層Nb11,Nb12の配線パターンを形成する。その上に絶縁膜SiO層3を形成した後平坦化する。次いで、ニオブ層Nbの配線パターンを形成し、その上に絶縁膜SiO層3を形成した後平坦化し、ニオブ層Nbの配線パターンとニオブ層Nb32の配線パターンとを接続するための開口を絶縁膜SiO層3の該当位置に形成する。そして、ニオブ層Nb31,Nb32およびNb33の配線パターンを形成する。この段階で、ニオブ層Nbの配線パターンとニオブ層Nb32の配線パターンとが接続される。
次いで、ニオブ層Nb31およびNb33の配線パターンの一部にジョセフソン接合を形成するために、該当位置に酸化アルミニウムAlの層が形成され、その上に、ニオブ層Nb41およびNb42が形成される。その上に絶縁膜SiO層3を形成し平坦化する。ジョセフソン接合が形成されたニオブ層Nb31およびNb33の配線パターンとニオブ層Nb51およびNb53の配線パターンとを接続するため、および、ニオブ層Nb32をニオブ層Nbに接続するため、開口を絶縁膜SiO層3の該当位置に形成する。そして、ニオブ層Nb51,Nb52およびNb53の配線パターンを形成する。この段階で、ジョセフソン接合が形成されたニオブ層Nb31およびNb33の配線パターンとニオブ層Nb51およびニオブ層Nb53の配線パターンとが接続される。また、ニオブ層Nb32とニオブ層Nb52とが接続される。
次いで、その上に絶縁膜SiO層3を形成した後平坦化する。ニオブ層Nb52を介してニオブ層Nb32をニオブ層Nbに接続するため、ニオブ層Nb52の対応する位置の絶縁膜SiO層3に開口を形成する。そして、ニオブ層Nbの配線パターンを形成する。この段階で、ニオブ層Nb52の配線パターンとニオブ層Nbの配線パターンとが接続され、その結果として、ニオブ層Nb32とニオブ層Nbとが接続される。その上に絶縁膜SiO層3を形成した後平坦化し、その上にニオブ層Nb71およびNb72の配線パターンを形成する。
次いで、ニオブ層Nb72の配線パターンの一部にジョセフソン接合を形成するために、該当位置に酸化アルミニウムAl23の層が形成され、その上に、ニオブ層Nb8が形成される。その上に絶縁膜SiO2層3を形成した後平坦化する。ジョセフソン接合が形成されたニオブ層Nb72の配線パターンとニオブ層Nb93の配線パターンとを接続するため、開口を絶縁膜SiO2層3の該当位置に形成する。そして、ニオブ層Nb91,Nb92およびNb93の配線パターンを形成する。この段階で、ジョセフソン接合が形成されたニオブ層Nb72の配線パターンとニオブ層Nb93の配線パターンとが接続される。
次いで、ニオブ層Nb91,Nb92およびNb93の配線パターンを保護するための絶縁膜SiO層3が形成される。
この多層配線の特徴は次のとおりである。
(1)Nb配線がある場所でも無い場所でもその上のNb層はほぼ同一平面上に平坦性よく形成される。
(2)Nb配線がその下層配線に接続している接続孔上の上層配線も接続孔上で段差を生じることなくほぼ同一平面上に平坦性よく形成される。
(3)接続孔が積層されている場所では接続孔内に絶縁膜が詰め込まれた形状になっておりこれが上層の平坦性を高めている。
(4)通常は下地段差上にジョセフソン接合を作ることは難しいが、この方法ではその制約がなく、下地段差がある場所にも接合を形成できる。従って2種類(2層)以上のジョセフソン接合を有する素子を作ることができる。
このように、多層配線を実現するためには、配線パターンの形成、絶縁層の積層、さらに、絶縁層の平坦化に次いで配線パターンの形成、の手順を繰り返すことになる。したがって、絶縁層の平坦化の仕上がり状況は出来上がったデバイスの信頼性の重要な要素となる。
大規模な半導体製造装置を使用する場合、絶縁層の平坦化は、高性能のCMP装置を使用するなどにより、プロセス全体のスループットを低下させること無く実現されてきた。しかし、製造規模が小さい場合等で、高性能のCMP装置を使用することができない場合には、十分な絶縁層の平坦化が困難な場合が多い。本発明は、このような場合でも、必要な平坦化を実現することができ、信頼性の高い多層配線を実現する。以下、具体的に説明する。
(実施例1)
図2〜図5は本発明をニオブ超電導素子の平坦化多層配線に適用したもので、層間絶縁膜と配線および層間の接続部を形成する工程を示している。図を順に追いながら説明する。
図2(A)〜(G)は2層の配線パターンとその間の接続と配線パターンの一つにジョセフソン接合部を形成する工程を説明する素子断面図である。図2(A)に示すように、シリコン基板1上に絶縁膜としてシリコン熱酸化膜2を形成した。最初の金属層としてニオブ層3(300nm厚)をスパッタリング法で形成し、通常のフォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って所望の形状にパターニングした。その上に絶縁膜層としてスパッタ法でシリコン酸化膜4a(SiO;300nm厚)を成膜した。
下地にニオブ配線層3の無い領域に形成された絶縁膜SiO層4aの表面がニオブ配線層3の表面とほぼ同じ位置になるように厚さを調整する。今の場合、300nm厚のニオブ層3より50nm厚い350nmの絶縁膜SiO層4aを形成するのが良い。これはニオブ層3のパターンニングの際、Nb下地の絶縁膜SiO層2が50nm程度エッチングされているのを補うためである。
ニオブ層3で出来ている下地段差が小さい場合は通常のスパッタ法を用いることも可能であるが、ニオブ層3による配線の間を隙間なく埋めて、絶縁信頼性の良い配線系を作るには段差被覆性の優れたバイアススパッタ法が適している。
図2(A)で形成した絶縁膜SiO層4aの凸部を除去するためのマスクをレジスト膜により形成した結果を図2(B)に示した。これは、図2(A)の状態で全面にレジスト膜を設け、ニオブ層3の配線パターンのほぼ逆パターンとなるようフォトリソグラフィー技術により形成した結果である。正確に言うと逆パターンを0.3μm太らせたものを用いた。0.3μm太らせるとはXY両方向ともマスクとなるレジストの領域が増加するように境界を0.3μm外側へ移動させることである。この「太らせる」操作は次の図2(C)で説明するステップ(エッチング工程)で絶縁膜SiO層4aのエッチングをニオブ層3の表面で確実に停止させるために必要となる。すなわち、フォトレジストマスク53は、下地パターンに自己整合的に形成しているわけではないので、下地パターンとは多少のずれを生じ得る。逆パターンを0.3μm太らせることにより、ずれが存在する場合でも、絶縁膜SiO層4aのエッチングをニオブ層3の表面で停止させることができる。もちろん、この太らせる量は予想されるずれ量を勘案して決めるが、できるだけ少ない方が後の平坦化が容易になるのは言うまでもない。
図2(C)は上記フォトレジストマスク53によって絶縁膜SiO層4aをエッチングし、必要な部分として領域4bのみを残した状態を示している。エッチングガスとしてCHFを用いた。これにより、ニオブ層3のエッチングレートは絶縁膜SiO層4aのエッチングレートの1/10〜1/20に小さくすることが出来る。その結果、十分なオーバーエッチング時間をとることが出来、絶縁膜SiO層4aのエッチング厚さが場所によって、少々異なってもニオブ層3の表面までエッチングして止めることが出来た。図2(C)を参照して分かるように、逆パターンを太らせることで、オーバーエッチング時間を大きくとっても、パターンのずれによる絶縁膜SiO層4aの望ましくないエッチングを防止できる。
図2(D)は、図2(C)の処理後、フォトレジストマスク53を除去した状態を示している。この段階で残っている絶縁膜SiOの領域4bの段差はニオブ層3による配線パターンの周辺部4cだけになる。これらのパターンの幅は概ね0.5μm以下である。すなわち、本発明によれば、ニオブ配線パターン3の部分にもともと存在する幅の広い絶縁膜SiO層4aの表面凸部を、図2(D)に示すように、配線の周辺部だけの幅が狭い表面凸部4cに変えることが出来た。しかも、これらの幅が狭い表面凸部4cの密度は低く、通常パターンでは凸部の割合は10%程度以下に出来る。
図2(E)は図2(D)に示した構造に対して、シリコン基板1にバイアスを印加しながら、ニオブ層3の配線パターンおよび配線パターン間にあるSiOパターン4b上に絶縁膜SiO層4を形成したものである。バイアス条件を適切に設定することで図2(D)の状態で残っていた凸部をほとんど消滅させて平坦にすることができる。今の場合はSiOの被着量の70〜90%をエッチングする程度のバイアスに設定して300nmの絶縁膜SiO層4を形成した。
次いで、図2(F)に示すように、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って所望の位置の絶縁膜SiO2層4を除去し接続孔101を開口した。次いで、図2(G)に示すように、スパッタクリーニングで孔底の介在物を除去し、真空を破ることなくニオブ層5aおよび5b(300nm厚)を成膜し、連続して酸化アルミニウム層6をスパッタリング法で形成した。層6は10nm厚のアルミニウムをスパッタ後、酸素分圧を制御したチャンバー内に一定時間保持することで数nm厚の酸化アルミニウム層を形成させたものである。次いで、ニオブ層7(150nm厚)をスパッタリング法で形成した。ニオブ層5、酸化アルミニウム層6およびニオブ層7の3層構造膜を下層から順にパターニングし、ジョセフソン接合を形成する接合部102を有するニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターンを形成した。
図3(A)、(B)、(C)および(D)は接合部102を有するニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層8を形成する工程の前段階を説明する素子断面図である。
図3(A)はバイアススパッタ法で350nm厚の絶縁膜SiO層8を形成した状態を示す図である。下地にニオブ層5a,5bおよび7の無い領域に形成された絶縁膜SiO層8の表面がニオブ層5aおよび5b表面とほぼ同じ位置になるように厚さを調整する。今の場合、300nm厚のニオブ層5aおよび5bより50nm厚い350nmの絶縁膜SiO層8を形成するのが良い。これはニオブ層5のパターンニングの際、Nb下地の絶縁膜SiO層4が50nm程度エッチングされているのを補うためである。
ニオブ層5aおよび5bで出来ている下地段差が小さい場合は通常のスパッタ法を用いることも可能であるが、ニオブ層5aおよび5bによる配線の間を隙間なく埋めて、絶縁信頼性の良い配線系を作るには段差被覆性の優れたバイアススパッタ法が適している。実施例1では接合部102の耐熱性が150℃〜200℃と低いため、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法での絶縁膜形成は使用しなかったが、そのような問題のない場合は段差被覆性の良いCVD法での絶縁膜SiO層8の形成も可能である。
図3(A)で形成した絶縁膜SiO層8の凸部を除去するためのマスクをレジスト膜により形成した結果を図3(B)に示した。これは、図3(A)の状態で全面にレジスト膜50を設け、ニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンを基本とするホトマスクによるフォトリソグラフィー技術により形成した結果である。ここで、ニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンと言うのは、単純な逆パターンではない。すなわち、レジスト膜50aの部分はニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンに対応する部分である。レジスト膜50bは接続孔101による下層のニオブ層3とニオブ層5aの接続部に生ずる段差に対応する部分であり、レジスト膜50cは接合部102に生ずる段差に対応する部分である。これらの部分はマスクしてレジスト膜50を残すように、ニオブ層5a,5bの配線パターンのパターン情報に、接合部102と接続孔101のパターン情報を合成してマスクパターンを作成した。
実際には、さらに、この逆パターンを0.3μm太らせたものを用いた。前述したように、この「太らせる」操作は次の図3(C)で説明するステップ(エッチング工程)で絶縁膜SiO層8のエッチングをニオブ層5a,5bおよび7の表面で確実に停止させるための工夫である。すなわち、フォトレジストマスク50a、50bおよび50cは、下地パターンに自己整合的に形成しているわけではないので、下地パターンとは多少のずれを生じ得る。逆パターンを0.3μm太らせることにより、ずれが存在する場合でも、絶縁膜SiO層8のエッチングをニオブ層5a,5bおよび7の表面で停止させることができる。もちろん、この太らせる量はできるだけ少ない方が後の平坦化が容易になるのは言うまでもない。
図3(C)は上記フォトレジストマスク50a、50bおよび50cによって絶縁膜SiO層8をエッチングした状態を示している。エッチングガスとしてCHFを用いた。これにより、ニオブ層5a,5bおよび7のエッチングレートは絶縁膜SiO層8のエッチングレートの1/10〜1/20に小さくすることが出来る。その結果、十分なオーバーエッチング時間をとることが出来、絶縁膜SiO層8のエッチング厚さが場所によって、少々異なってもニオブ層5a,5bおよび7の表面までエッチングして止めることが出来た。図3(C)を参照して分かるように、逆パターンを太らせることで、オーバーエッチング時間を大きくとっても、パターンのずれによる絶縁膜SiO層8の無用なエッチングを防止できる。
図3(D)は、図3(C)の処理後、フォトレジストマスク50a、50bおよび50cを除去した状態を示している。この段階で残っている絶縁膜SiO層8の段差はニオブ層5a,5bによる配線パターンの周辺部8a、接続孔の周辺部8bおよび接合の周辺部8cだけになる。これらのパターンの幅は概ね0.5μm以下である。すなわち、本発明によれば、ニオブ層5a,5bによる配線パターンの部分に存在する幅の広い絶縁膜SiO層8の表面凸部を、図3(D)に示すように、その周辺部の幅が狭い表面凸部8a、8b、8cへと変えることができる。しかも、この周辺部の幅が狭い表面凸部8a、8b、8cの密度は低く、通常パターンでは凸部の割合は10%程度以下に出来る。
図4(A)および(B)は、図3(D)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示し、ニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層8が形成された状態を説明する素子断面図である。
図4(A)は、図3(D)に示した構造に対して、シリコン基板1にバイアスを印加しながら、ニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上に絶縁膜SiO層8を形成したものである。バイアス条件を適切に設定することで図3(D)の状態で残っていた凸部をほとんど消滅させて平坦にすることができる。今の場合はSiOの被着量の70〜90%をエッチングする程度のバイアスに設定して300nmの絶縁膜SiO層8を形成した。
この状態で絶縁膜SiO層8の表面に残存している段差は高々50nmで、図3(D)の状態での段差の1/10程度まで段差量を減少することができている。したがって、絶縁膜SiO層8を基礎として、この上に配線パターンを形成し、あるいは、絶縁膜SiO層8に開口を設けて、絶縁膜SiO層8の上に形成する配線パターンとの接続を形成することが可能である。この工程を繰り返すことで信頼度の高い平坦化された多層配線を形成していくことができる。
なお、絶縁膜SiO層8をデポジションする前に、下地となるニオブ層5a,5bの配線パターン表面をアルゴンスパッタクリーニングにより清浄化しておくとニオブ層と絶縁膜SiO層の接着力低下に起因した絶縁膜SiO層の剥離の問題を防ぐことが出来る。
図4(B)は、図4(A)に示した構造に対して、さらに、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法で、表面の絶縁膜SiO層8を50nm程度研磨した結果を示す図である。図4(A)に示した表面の絶縁膜SiO層8の平坦性を向上させたものであり、この段階で残っている絶縁膜SiO層8の段差は図4(A)の半分の20nm程度以下であった。CMPによる処理を追加すれば、より多層化に適した構造が得られる。
バイアススパッタ法を用いずに、図3(D)の状態から直接CMP法で平坦化することも可能である。特に接合部あるいは接続孔がない領域、すなわち、段差8aのみの領域ではCMP法だけで短時間に平坦化することができた。上述したように凸部の割合は非常に少ないので、高集積度の半導体製造システムで採用されるような高性能のCMP装置によらなくても、簡単な条件で1分程度の研磨時間で研磨は十分であった。もっとも、この場合は、次段の配線パターンのために、平坦化の後にスパッタ法により絶縁膜SiO層8を形成することが必要である。
上記以外の手法で平坦化することも可能である。図3(D)の状態で絶縁膜SiO層8の全域にレジストを塗布しCHFとOの混合ガスを用いてエッチバックしたところ図4(A)とほぼ同等の平坦度を得ることができた。
本発明では、このように、従来、配線パターン全域の表面凸部が段差となって平坦化の障害となっていたのに対し、配線パターンの周辺部のみに絞る処理過程を導入した。したがって、簡易な方法で、効率良く段差を解消できる。
図5(A)および(B)は、図4(B)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示し、ニオブ層5bの配線パターンの接合部のニオブ層7上および下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上で、絶縁膜SiO層8に接続孔103,104を開口し、絶縁膜SiO層8の上に形成されるニオブ層9a,9bの配線パターンと接続した状態を説明する素子断面図である。
図5(A)は、図4(B)に示した処理が終了した段階で、絶縁膜SiO層8に通常のフォトリソグラフィーとドライエッチング法を用いて接続孔103,104を開口した状態を示す図である。接続孔103,104の開口のエッチングは、ニオブ層7およびニオブ層5aの配線パターンの上層配線との接続をより確実にするため、ややオーバーエッチングとするのが良い。しかし、ニオブ層5aの配線パターンが接続孔101(図2(B)参照)の開口のために窪んでいるために、その部分に存在する絶縁膜SiO層8のあんこ部分8aが、過度に削られることの無い程度にするのが良い。接続孔104は、その下のニオブ層3の配線パターンとのニオブ層5aの配線パターンとの接続孔101の開口よりはやや大きい(例えば、1μm程度)ものとした。これは、接続孔101によりニオブ層5aの配線パターンの接続孔101の上部には絶縁膜SiO層8のあんこ部分8aができるので、ニオブ層5aの配線パターンとその上層配線との接続をより確実にするためである。
図5(B)は、図5(A)の処理をした後に300nm厚のニオブ層9a,9bを形成し、所定の配線形状にパターニングした状態を示している。接続孔104の部分では、ニオブ層5aの配線パターンの接続部にSiO層8のあんこ部分8aが残されていることにより、ニオブ層9bの配線パターンの接続孔の対応部分での段差が極端に増加することは無い。
図5(B)に示すように、必要な配線処理が終わった後は、図3(A)‐(D)および図4(A),(B)で説明した手順で絶縁膜SiO層の形成、段差除去および再度の絶縁膜SiO層の形成によって、上層のニオブ層の配線パターンの形成が可能となる。先にも述べたように、接続孔のための開口が重なる場合でも、絶縁膜SiO層のあんこ部分を残す処理により、絶縁膜SiO層の形成に極端な段差が生じることは無いので、さらに多段の接続孔を直上に積み重ねることが可能となり、素子および配線パターンの配置の自由度が増し、集積度を高められる。
図3、図4および図5に示す工程を繰り返すことで配線を多層化し、5層の配線からなる素子を形成し特性を評価した。1ウエハ60チップ中の良品率を表1に示した。
Figure 2005039244
表1に於いて、平坦化法が
(1)バイアススパッタのみというのは、図4(A)に示す状態で平坦化をした後、図5(A)以下のステップへ進めて多層化をした場合、
(2)バイアススパッタとCMPを併用というのは、図4(B)に示す状態で平坦化をした後、図5(A)以下のステップへ進めて多層化をした場合、
(3)接合層のみバイアススパッタ。他はCMPというのは、図3(D)に示す状態で接合の周辺部の絶縁膜SiO層の段差8cに対してバイアススパッタを施した後、CMPによる平坦化をした後、図5(A)以下のステップへ進めて多層化をした場合、
(4)同上。ただし、50b,50cを加えない50aのみの単純逆パターンというのは、図3(B)に示すニオブ層3とニオブ層5aの接続部に生ずる段差に対応するレジスト膜50b、接合部102に生ずる段差に対応するレジスト膜50cが無い状態でステップを進めて、バイアススパッタを施した後CMPによる平坦化をした後、図5(A)以下のステップへ進めて多層化をした場合、
である。
また、従来法とは、図3(C),(D)で説明したような、逆パターンによる絶縁膜SiO層のエッチングによる除去およびエッチングの段階で残っている段差の処理をしないで素子を形成した場合である。
TEG1:下地配線段差(交差櫛パターン。L/S=2μm/2μm。対向面積40000μm)上の層間リーク。良品基準は1V印加時に100MΩ以上。
TEG2:1000個の接続孔チェーン。接続孔が積層されており接続孔径は下から0.5μm、1.5μmおよび2.5μm。良品基準は液体He温度(4.2K)で臨界電流10mA以上。
TEG3:1000個の超伝導接合チェーン。接合径は1.0μm。良品基準は臨界電流ばらつき(標準偏差)が2%以下。
実施例1により、従来法より高歩留まりで平坦化多層配線が形成できた。また従来法では形成できなかった配置のパターンも(TEG1等)実現できた。上記(4)の単純逆パターンのみによる平坦化法では、TEG2に対しては歩留まりがあまり良くないが、それでも、従来例よりは格段に良い。
CMPによる平坦化をした後に形成する配線層間の絶縁膜は、埋め込み性が不要なため酸化シリコン膜を通常のスパッタ法で形成できる。その場合、孔径の大きい(今の場合1〜1.4μm以上)接続孔では十分な特性が得られたが、孔径が小さくなるにつれて超電導臨界電流値が減少する不良が発生した。従来検討されていなかった0.6μm径の接続孔を含むチェーンでは超電導臨界電流値が1/100以下、もしくはほとんど零になる試料が多かった。層間絶縁膜として酸化シリコン膜をバイアススパッタ法で形成したところ、このような不良は発生しなくなった。メカニズムは明確ではないが、平坦化には不要なバイアススパッタ膜で層間絶縁膜を形成しておくことでその上に形成されるニオブ膜の超電導特性を向上させ、より微細なパターンを持つ回路の作製が可能になった。表1に示したTEG2の結果(従来法以外)はこのようにして作製したもので、0.6μm径の接続孔を含むチェーンで高い歩留まりが達成されている。
本出願で超電導接合上に形成した絶縁層をエッチングする際、超電導接合の端部をフォトレジストマスクで覆い、エッチングに晒されないようにしている。このフォトレジストマスクを形成しないと超電導接合特性が大きく劣化する。比較のために、この領域のフォトレジストマスクを形成しないで作った試料では、超電導臨界電流値のバラツキが増大し規格(2%)の数倍以上になったり、ひどいものでは接合が短絡して全く超電導ジョセフソン接合の特性を示さなかった。多数個の超電導接合を集積した多層配線を作製するには、特性劣化やバラツキ増加がなく、歩留まりの高い接合部の平坦化技術が必要である。TEG3の結果も示すように接合を覆うフォトレジストマスクを形成することが歩留まりをさせているのは明らかである。
本出願の方法では配線幅が0.5,1,2,4,8,20,40,80および160μmの、それぞれの配線パターンおよび一辺の長さが約1mmの矩形パターンで初期段差の10%以下の平坦度を得ることができた。
特許文献2に記載の方法にならい、次のようにして配線試料を作製した。図2(A)の段階で通常スパッタを用い段差の約1.5倍の膜厚のSiO2で埋め込み、配線の逆パターンをマスクにしてエッチングしたのちCMPで平坦化した。CMPは約5分を要し、本発明の方法に比べると5倍程度、長時間であった。研磨された表面は平滑であり、SiO2の成膜に際しては精密な制御も基板内の均一性も不要で膜表面が荒れた起伏の大きい膜でも良いためこの点は有利である。しかしパターンによる最終厚さのバラツキが大きかった。細いNb配線パターンが密にある領域ほどSiO2が(従ってNb配線も)薄くなっており、0.5μmの配線が0.5μmの間隔で並んでいるパターンは0.5μmの配線が1本単独であるパターンの約1/2の厚さになってしまった。このようにパターンにより厚さが変動すると回路パラメータ、特に超電導SFQ回路で重要なインダクタンスもそれにほぼ比例して変動するため、この方法では素子特性のそろった集積回路を作製することは困難であった。
以上、ニオブ超電導素子の配線製造方法および構造について説明したが、実施例1の方法、構造はニオブ超電導素子だけに限られるものではなく、酸化物系の高温超電導体を使った素子、また一般の電子素子の多層配線についても適用可能である。その際はここで説明したシリコン基板はGaAs等の半導体基板またはガラス基板でも良く、シリコン酸化膜は一般の有機物等を含む絶縁膜でも良く、ニオブ配線は一般の金属導電体でも良いことはいうまでも無い。
(実施例2)
図6〜図8は、本発明を抵抗体層および接合部を持つニオブ超電導素子の平坦化多層配線に適用したもので、層間絶縁膜と配線および層間の接続部を形成する工程を示している。図を順に追いながら説明する。
図6(A)、(B)および(C)は抵抗体層および接合部を持ち、さらに、他層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成し、さらに、抵抗体層を持つニオブ層の超電導素子のニオブ層の最上層を従来技術によって形成した例を説明する素子断面図である。
図6(A)では、図2(A)と同様に、シリコン基板11上に絶縁膜としてシリコン熱酸化膜12を形成し、最初の金属層としてニオブ層13(300nm厚)をスパッタリング法で形成し、通常のフォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使ってニオブ層13を所望の配線にパターニングした。その上に絶縁膜層としてスパッタ法でシリコン酸化膜14(SiO;300nm厚)を成膜した。絶縁膜SiO層14の所定の位置に抵抗体として100nm厚のモリブデン(Mo)層15を形成して所望の形状にパターニングするとともに、さらにMo層上に100nm厚の絶縁膜SiO層16を成膜した。
次いで、図6(B)では、絶縁膜SiO層14に、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って所望の位置の絶縁膜SiO層14を除去して接続孔を開口する。次に、スパッタクリーニングで孔底の介在物を除去し、真空を破ることなく300nm厚のニオブ層17を形成し、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使ってニオブ層17を所望の形状にパターニングした。さらに、ニオブ層17の所望の位置に10nm厚のアルミニウムをスパッタ後、酸素分圧を制御したチャンバー内に一定時間保持することで数nm厚の酸化アルミニウム層18,18を形成した。この酸化アルミニウム層18,18の上に、150nm厚のニオブ層19,19をスパッタリング法で形成した。ニオブ層17、酸化アルミニウム層18,18およびニオブ層19,19の3層構造膜を下層から順にパターニングし、接合部と配線を形成した。
次いで、図6(C)では、さらに300nm厚の絶縁膜SiO層20を被覆した。次いで、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って絶縁膜SiO層20を所望の位置で除去し、接続孔を開口する。スパッタクリーニングで孔底の介在物を除去し真空を破ることなく300nm厚のニオブ層21を形成しパターニングした。ここでは、ニオブ層21はニオブ層19とニオブ層17の一部と接続されるものとした。ニオブ層19は、この断面位置では、どこにも接続されていない。
図6(A),(B)および(C)の手順で作製される素子は従来技術によるものである。すなわち、図3と図4で説明したような、逆パターンによる絶縁膜SiO層のエッチングによる除去およびエッチングの段階で残っている段差の処理をしないで素子を形成した。
図7(A),(B),(C)および(D)は、図6(C)に示した処理が終了した段階に続く処理を示し、ニオブ層21の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層22を形成し、その上に、ニオブ23の配線パターンを形成する途中段階までの状態を説明する素子断面図である。
図7(A)は、図6(C)に示した処理の素子に対して、ニオブ層21の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層22を形成した状態を示す。ここではバイアススパッタ法で350nm厚の絶縁膜SiO層を形成した。下地にニオブ層21の配線パターンの無い領域に形成された絶縁膜SiO層22の表面がニオブ層21の表面と同じ位置になるように厚さを調整する。今の場合、絶縁膜SiO層22をニオブ層21の厚さ300nmより50nm厚い350nmとしたのは、ニオブ層21の配線パターンのパターンニングの際、ニオブ層21の配線パターンの下地となる絶縁膜SiO層20が50nm程度エッチングされているのを補うためである。
図7(B)は、図7(A)で形成した絶縁膜SiO層22の凸部を除去するためのマスクを、フォトレジスト50a,50bにより形成した状態を示す図である。マスクは、最上層のニオブ層21の配線層の逆パターンを基本としているが、図3(B)で説明したと同様に、単純な逆パターンではない。すなわち、ニオブ層21の配線パターンの逆パターンに対応するマスク50aの他に、ニオブ層19との接続孔段差50bおよびニオブ層13との接続孔段差50bをもマスクするように接続孔のパターン情報を合成してマスクパターンを作成した。実際には、図3(B)で説明したと同様に、さらにこの逆パターンを0.3μm太らせたものを用いた。
図7(C)は、図7(B)で形成したフォトレジストによるマスク50a,50bにより、絶縁膜SiO層22をエッチングした状態を示している。絶縁膜SiO層22はニオブ層21の配線層のパターンの周辺部22a、接続孔周辺部22bを残して、エッチングされる。エッチングガスとしてCHFを用いており、図3(B)で説明したと同様に、ニオブ層のエッチングレートはSiO層のエッチングレートの1/10〜1/20と小さくすることが出来たので、十分なオーバーエッチング時間をとることが出来た。その結果、SiO層のエッチング厚さが、場所によってばらついている場合も、ニオブ層面までエッチングして止めることが出来た。
図7(D)は、図7(C)に示したマスクのフォトレジストを除去した状態を示している。ここで残っている絶縁膜SiO層22の急激な段差はニオブ層21の配線パターンの周辺部22a、接続孔周辺部22bだけになる。これらのパターンの幅は概ね0.5μm以下である。元の絶縁膜SiO層22の表面凸部として、幅の広いものがあっても、図7(B),(C)および(D)に示す工程を経ることで幅が狭く、従って密度も低い表面凸部に出来る。
図8(A),(B)および(C)は、図7(D)に示した処理が終了した段階に続く処理を示し、ニオブ層21の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層22を形成し、その上に、ニオブ層23の配線パターンを形成する最終段階までの状態を説明する素子断面図である。
図8(A)は、図7(D)に示した基板にバイアスを印加しながら絶縁膜SiO層22dを形成したものである。バイアス条件を適切に設定することで図7(D)で残っていた急激な凸部を埋めてしまい、且つ、ほとんど消滅させて平滑にすることができる。今の場合はSiOの被着量の70〜90%をエッチングする程度のバイアスに設定して300nmのSiO絶縁膜SiO層22dを形成した。
すなわち、実施例2も、実施例1の図3(D)から図4(A)への処理の工程と同様に、図7(D)から図8(A)への処理の工程で、急激な凸部を埋めてしまい、且つ、ほとんど消滅させて平滑にした絶縁膜SiO層22dを形成する。なお、絶縁膜SiO層22dのデポジション前に、下地のニオブ層表面をアルゴンスパッタクリーニングにより清浄化しておくことでニオブ層とSiO層の接着力低下に起因した絶縁膜SiO層の剥離の問題を防ぐことが出来た。
次に、図8(B)に示すように、ニオブ層21の配線パターンの、上層配線との接続部となる位置の絶縁膜SiO層22dに通常のフォトリソグラフィーとドライエッチング法を用いて接続孔105を開口した。
次に、図8(C)に示すように、300nm厚のニオブ層23を形成し、所定の配線形状にパターニングした。
図4(B)を参照して説明したように、実施例2でも図8(A)の状態で、さらに、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法で、表面の絶縁膜SiO層22dを50nm程度研磨して、図8(A)に示した表面の絶縁膜SiO層22dの平坦性を、さらに、向上させることができる。CMPによる処理を追加すれば、より多層化に適した構造が得られる。
実施例2でも、バイアススパッタ法を用いずに、図7(D)の状態から直接CMP法で平坦化することも可能である。特に接合部あるいは接続孔がない領域、すなわち、絶縁膜SiO層22dの段差22aのみの領域ではCMP法だけで短時間に平坦化することができる。上述したように凸部の割合は非常に少ないので、高集積度の半導体製造システムで採用されるような高性能のCMP装置によらなくても、簡単な条件で1分程度の研磨時間で研磨は十分である。
上記以外の手法で平坦化することも可能である。レジストを塗布しCHFとOの混合ガスを用いてエッチバックしたところ図8(A)とほぼ同等の平坦度を得ることができた。
図8(A)の状態で残存している急激な段差はほとんどなく、これらの工程を繰り返すことで信頼度の高い平滑化された多層配線を形成していくことができる。4層の配線からなる素子を形成し特性を評価した。1ウエハ60チップ中の良品率を表2に示した。
Figure 2005039244
ここで、
TEG1:下地配線段差(交差櫛パターン。L/S=2/2μm。対向面積40000μm)上の層間リーク。良品基準は1V印加時に100MΩ以上。
TEG2:1000個の接続孔チェーン。接続孔が積層されており接続孔径は下から0.5μm、1.5μmおよび2.5μm。良品基準は液体He温度(4.2K)で臨界電流10mA以上。
TEG3:1000個の超伝導接合チェーン。接合径は1.0μm。良品基準は臨界電流ばらつき(標準偏差)が2%以下。
ここでも、従来法とは、図7(C),(D)で説明したような、逆パターンによる絶縁膜SiO層のエッチングによる除去およびエッチングの段階で残っている段差の処理をしないで素子を形成した場合である。
接続孔を含むテストパターンのTEG2では接続孔部を覆うか覆わないかで大きく歩留まりが変わっている。接続孔部を覆うマスクでエッチングした本発明の方法でないと十分な歩留まり(信頼性)が得られないことがわかる。
Nb超電導素子の配線製造方法および構造について説明したが、実施例2の方法、構造はNb超電導素子だけに限られるものではなく、酸化物系の高温超電導体を使った素子、また一般の電子素子の多層配線についても適用可能である。その際はここで説明したシリコン基板はGaAs等の半導体基板またはガラス基板でも良く、シリコン酸化膜は一般の有機物等を含む絶縁膜でも良く、ニオブ配線は一般の金属導電体でも良いことはいうまでも無い。
(実施例3)
実施例3は、実施例1および2とは逆に、SiO層の平坦化に代えて、ニオブ層を平坦化してニオブ層の平坦化多層配線に適用したものである。図9(A)−(E)は、1層分の層間絶縁膜と配線を形成する工程を示す図であり、図10は、図9の工程を繰り返して図9(D)に示した構造上にさらに2層分の配線構造を形成した結果を示す素子断面図である。
図9(A)は、シリコン基板31上に絶縁膜としてシリコン熱酸化膜32を形成した後、最初の金属層として300nm厚のニオブ層33をスパッタリング法で形成し、通常のフォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って所望の形状にパターニングした。その上に絶縁膜層としてスパッタ法で300nm厚のシリコン酸化(SiO)膜34を成膜した。同様にフォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って、絶縁膜SiO層34の所望の位置のSiO層を除去し、接続孔106を開口した段階の素子断面図である。
図9(B)に示すように、スパッタクリーニングで孔底の介在物を除去し、真空を破ることなく300nm厚のニオブ層35をバイアススパッタ法で、接続孔106を埋め込むように形成した。今の場合、ニオブ層35の平坦部でデポジション膜の30%程度がエッチングされる条件で、ニオブ層をバイアススパッタしたところアスペクト比1程度の接続孔まで埋め込むことができた。
図9(C)では、まず、図9(B)に示した基板に上にフォトレジスト51を形成した後、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って、接続孔106を覆う部分のフォトレジスト51aを残した。これは接続孔層を形成する際に用いたマスクの反転パターンを0.3μm太らせたものを用いて形成することが出来た。次いで、これをマスクとして、ドライエッチング法を使って、接続孔部106に対応する部分にのみニオブ層35aを残した。すなわち、接続孔部106に対応する部分のニオブ層35aのみを残し、接続孔部以外のニオブ層35を除去した。
続いて、図9(D)に示すように、フォトレジスト51aを除去した後、300nm厚のニオブ層35bをニオブ層35aの凸部を平滑にするように、バイアススパッタ法で形成した。今の場合、平坦部でデポジション膜の60%程度がエッチングされる条件で、ニオブをバイアススパッタしたところ、接続孔部106に対応する部分のニオブ層35aの部分に残った最終的な段差はデポジション膜厚300nmの1/10程度にすることができた。
図9(E)は、図9(D)に示した基板に上にフォトレジスト52を形成した後、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って、絶縁部200を形成する部分を除いたフォトレジスト52aを残した。次いで、これをマスクとして、フォトリソグラフィー法、ドライエッチング法を使って、絶縁部200に対応する部分のニオブ層35bを除去して、配線部となるニオブ層35cを残した。すなわち、絶縁部200に対応する部分のニオブ層35bのみを除去して、ニオブ層35cを残すようにニオブ層35をパターニングした。
図10は、以上の工程を繰り返して、2層の接続孔を重ねて、さらに配線層を形成したものである。すなわち、フォトレジスト52aを除去した後、絶縁部200に対応する部分およびニオブ層35cの上に絶縁膜SiO層36を形成する。その後、図9(A)に示した接続孔部106のほぼ直上に、図9(A)に示すように、絶縁膜SiO層36に開口部107を形成して、図9(A)−(E)に示すようにニオブ層37の層を形成して、パターニングをするのである。
実施例1でも、図5(B)に、接続孔を上下に重ねた構造を示している。すなわち、ニオブ層5aの層を介して、ニオブ層3とニオブ層9bによる2層のニオブ層を接続した構造を示しているが、図5(B)から分かるように、上層の接続孔104の径を下層より大きくしている。実施例3では、上層、下層とも、ほぼ同じ大きさの接続孔で、接続をすることができた。もちろん他の制約がなければ、上層の接続孔径を下層より小さく作ることもこの方法で可能になる。実施例3では、接続孔内の段差が増加しないのでさらに多段の接続孔を直上に積み重ねることが可能となり、素子の配線を配置する際に自由度が増し、集積度を高められる。
以上、Nb超電導素子の配線製造方法および構造について説明したが、実施例3の方法、構造はNb超電導素子だけに限られるものではなく、酸化物系の高温超電導体を使った素子、また一般の電子素子の多層配線についても適用可能である。その際はここで説明したシリコン基板はGaAs等の半導体基板またはガラス基板でも良く、シリコン酸化膜は一般の有機物等を含む絶縁膜でも良く、ニオブ配線は一般の金属導電体でも良いことはいうまでも無い。
(実施例4)
図11は本発明をニオブ超電導素子の平坦化多層配線に適用したもので、層間絶縁膜と配線および層間の接続部を形成する工程を示している。図を順に追いながら説明する。
図11(A)〜(I)は接合部102を有するニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜SiO層8を形成する工程の前段階を説明する素子断面図である。
図11(A)は接合部を形成し終わった段階の素子断面図である。図(B)はバイアススパッタ法で650nm厚の絶縁膜SiO層8を形成した状態を示す図である。下地にニオブ層5a,5bおよび7の無い領域に形成された絶縁膜SiO層8の表面が最終的な層間膜位置になるように厚さを調整する。今の場合、300nm厚のニオブ層5a、5bおよび予定の層間膜300nmの和より50nm厚い650nmの絶縁膜SiO層8を形成するのが良い。これはニオブ層5のパターンニングの際、Nb下地の絶縁膜SiO層4が50nm程度エッチングされているのを補うためである。
ニオブ層5aおよび5bで出来ている下地段差が小さい場合は通常のスパッタ法を用いることも可能であるが、ニオブ層5aおよび5bによる配線の間を隙間なく埋めて、絶縁信頼性の良い配線系を作るには段差被覆性の優れたバイアススパッタ法が適している。ここでは接合部102の耐熱性が150℃〜200℃と低いため、絶縁膜SiO層8の形成法として他に適切な方法は見当たらない。
図11(B)で形成した絶縁膜SiO層8の凸部を除去するためのマスクをレジスト膜により形成した結果を図11(C)に示した。これは、図11(B)の状態で全面にレジスト膜50を設け、ニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンを基本とするホトマスクによるフォトリソグラフィー技術により形成した結果である。ここで、ニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンと言うのは、単純な逆パターンではない。すなわち、レジスト膜50aの部分はニオブ層5a,5bの配線パターンの逆パターンに対応する部分である。レジスト膜50bは接続孔101による下層のニオブ層3とニオブ層5aの接続部に生ずる段差に対応する部分であり、レジスト膜50cは接合部102に生ずる段差に対応する部分である。これらの部分はマスクとしてレジスト膜50を残すように、ニオブ層5a,5bの配線パターンのパターン情報に、接合部102と接続孔101のパターン情報を合成してマスクパターンを作成した。
実際には、さらに、この逆パターンを0.5μm太らせたものを用いた。この「太らせる」操作は次の図11(D)で説明するステップ(エッチング工程)で絶縁膜SiO層8のエッチングを平坦な凸部のみに施し、傾斜部にほどこさないためである。傾斜部がエッチングに晒されると、最終的に残す膜厚が不足する領域ができてしまう。
図11(D)は上記フォトレジストマスク50a、50bおよび50cによって絶縁膜SiO層8をエッチングした状態を示している。エッチングガスとしてCHFを用いた。これまでの実施例と異なりエッチングを絶縁膜SiO層8の途中で停止させなくてはならない。したがってこのエッチングプロセスは再現性と均一性の優れたものである必要がある。基板内のエッチング膜厚均一性は±20%程度が下限で、これより優れた均一性が必要な場合はこれまでの実施例のようにニオブ層までエッチングした後、所望の膜厚を成膜するのがよい。±20%程度のバラツキが許容できる素子の場合はこのようにエッチングを途中で停止することで、再度膜を形成する工程を省くことが可能である。
図11(E)は、図11(D)の処理後、フォトレジストマスク50a、50bおよび50cを除去した状態を示している。この段階で残っている絶縁膜SiO層8の段差はニオブ層5a,5bによる配線パターンの周辺部8a、接続孔の周辺部8bおよび接合部8cだけになる。これらのパターンの幅は概ね0.5μm以下である。
図12は、図11(E)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示している。
図12(A)は、図11(E)に示した構造に対して、シリコン基板1にバイアスを印加しながら、ニオブ層5bの配線パターンおよび下層のニオブ層3と接続されたニオブ層5aの配線パターン上に絶縁膜SiO層8を形成したものである。バイアス条件を強く設定することで図11(E)の状態で残っていた凸部をほとんど消滅させて実質的に増加する絶縁膜SiOの膜厚は零のまま平坦にすることができる。即ち平坦部でのSiOの成膜量を0%にするバイアスに設定して30分間スパッタした。ターゲット側にはバイアスが印加されない場合は300nmのSiOが成膜されるパワーを投入した。
この状態で絶縁膜SiO層8の表面に残存している段差は高々100nmで、図11(E)の状態での段差の1/5程度まで段差量を減少することができている。したがって、絶縁膜SiO層8を基礎として、この上に配線パターンを形成し、あるいは、絶縁膜SiO層8に開口を設けて、絶縁膜SiO層8の上に形成する配線パターンとの接続を形成することが可能である。この工程を繰り返すことで信頼度の高い平坦化された多層配線を形成していくことができる。
図12(B)は、図11(E)に示した構造に対して、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法で、表面の絶縁膜SiO層8を研磨した結果を示す図である。図11(E)に示した表面の絶縁膜SiO層8に残る凸部があらかた除去され表面の平坦性を向上させたものである。
このあとは実施例1の図5以降の工程を実施することで上層の配線を形成することができる。
以上、ニオブ超電導素子の配線製造方法および構造について説明したが、実施例4の方法、構造はニオブ超電導素子だけに限られるものではなく、酸化物系の高温超電導体を使った素子、また一般の電子素子の多層配線についても適用可能である。その際はここで説明したシリコン基板はGaAs等の半導体基板またはガラス基板でも良く、シリコン酸化膜は一般の有機物等を含む絶縁膜でも良く、ニオブ配線は一般の金属導電体でも良いことはいうまでも無い。
付記:
1.絶縁層を介して下層配線パターンの一部と接続される上層配線パターンを備え、前記上層配線パターンを覆う絶縁層を形成した後、該絶縁層上面にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層を前記上層配線パターンの逆パターンのみ、もしくは前記接続部に対応する部分を考慮したパターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングした後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして前記絶縁層をドライエッチング法によってパターニングした後、前記上層配線パターンを覆う絶縁層を形成することを特徴とする電子デバイス。
2.前記配線パターンがニオブ層による配線パターンであり、前記逆パターンに追加して考慮する部分として下層配線パターンと上層配線パターンとの接続部もしくは超電導接合部を含む上記1記載の電子デバイス。
3.前記フォトリソグラフィー法およびドライエッチング法によってパターニングされた絶縁層を形成した後、バイアススパッタ法によって上層配線パターンを覆う絶縁層を形成する上記1または2に記載の電子デバイス。
4.前記フォトリソグラフィー法およびドライエッチング法によってパターニングされた絶縁層を形成した後、CMP(化学機械研磨)法で平坦化した後、上層配線パターンを覆う絶縁層を形成するか、もしくは、上層配線パターンを覆う絶縁層を形成した後、CMP法で平坦化する上記1または2に記載の電子デバイス。
5.前記上層配線パターンを下層配線パターンとして、さらに、上層配線パターンを形成する上記1ないし4のいずれかに記載の電子デバイス。
6.基板、
前記基板上に形成された絶縁膜、
前記絶縁膜膜上に形成され、パターニングされた第1の配線層(最下層配線層とは限らない)、
前記第1の配線層上に形成された第1の絶縁膜、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に形成された接続孔、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に形成されたパターニングされた第2の配線層、
前記第2の配線層上に第2の絶縁膜を形成し、該第2の絶縁膜上に前記第2の配線層の逆パターンのみ、もしくは前記接続部または接合部に対応する部分を考慮したパターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第2の絶縁膜をパターンニングした後、前記第2の配線層上にバイアススパッタ法もしくはCMP法もしくは両者を併用して該第2の配線パターンを覆う絶縁層を形成することを特徴とする電子デバイス。
7.シリコン基板、
前記シリコン基板上に形成されたシリコン熱酸化膜、
前記シリコン熱酸化膜上に形成されたパターニングされた第1の配線層(最下層配線層とは限らない)、
前記第1の配線層上に形成された第1の絶縁膜、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に形成された接続孔、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に形成されたパターニングされた第2の配線層、
前記第2の配線層上に第2の絶縁膜を形成し、該第2の絶縁膜上に前記第2の配線層の逆パターンのみ、もしくは前記接続部または接合部に対応する部分を考慮したパターンに対応させてフォトリソグラフィー法およびドライエッチング法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成して、該パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第2の絶縁膜をパターンニングした後、前記第2の配線層上にバイアススパッタ法もしくはCMP法もしくは両者を併用して該第2の配線パターンを覆う絶縁層を形成することを特徴とする電子デバイス。
8.前記配線パターンがニオブ層による配線パターンであり、下層配線パターンと上層配線パターンとの接続部が接合部を形成したものを含む上記6ないし7記載の電子デバイス。
9.バイアススパッタ法によって、前記下層配線パターンもしくは上層配線パターンを覆う絶縁層を形成する上記6ないし8のいずれかに記載の電子デバイス。
10.絶縁層を介して下層配線パターンの一部と接続される上層配線パターンを備え、前記下層配線パターンを覆う絶縁層を形成した後、前記下層配線パターンの一部と上層配線パターンとの接続されるべき位置で前記絶縁層に開口を設けて前記上層配線膜を形成した後、該上層配線膜上面にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層を前記開口層パターンの逆パターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングした後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして前記上層配線膜をドライエッチング法によってパターニングした後、さらに該配線パターンを覆う配線層を形成した後、上層配線パターンを形成することを特徴とする電子デバイス。
11.前記配線パターンがニオブ層による配線パターンであることを特徴とする上記10に記載の電子デバイス。
12.前記フォトリソグラフィー法およびドライエッチング法によってパターニングされた配線パターンを形成した後、バイアススパッタ法、もしくはCMP法もしくはこれらを併用して上層配線パターンを覆う平坦な配線層を形成した後、上層配線パターンを形成する上記10または11に記載の電子デバイス。
13.前記上層配線パターンを下層配線パターンとして、さらに、上層配線パターンを形成する上記10ないし12のいずれかに記載の電子デバイス。
14.基板、
前記基板上に形成された絶縁膜、
前記絶縁膜上に形成されたパターニングされた第1の配線層、
前記第1の配線層上に形成された第1の絶縁膜、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に形成された接続孔、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に配線膜を形成し、該配線膜上に前記接続孔層の逆パターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成し、該パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記配線膜をパターンニングした後
、該配線膜上に該配線膜パターンを覆う配線膜を形成した後、第2の配線パターンを形成することを特徴とする電子デバイス。
15.シリコン基板、
前記シリコン基板上に形成されたシリコン熱酸化膜、
前記シリコン熱酸化膜上に形成されたパターニングされた第1の配線層、
前記第1の配線層上に形成された第1の絶縁膜、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に形成された接続孔、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に配線膜を形成し、
該配線層上に前記接続孔層の逆パターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成して、該パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記配線膜をパターンニングした後、該配線膜上に該配線膜パターンを覆う配線膜を形成した後、第2の配線パターンを形成することを特徴とする電子デバイス。
16.前記配線パターンがニオブ層による配線パターンであることを特徴とする上記14または15に記載の電子デバイス。
17.前記フォトリソグラフィー法およびドライエッチング法によってパターニングされた配線パターンを形成した後、バイアススパッタ法もしくはCMP法もしくはこれらを併用して該配線パターンを覆う配線膜を形成する上記14ないし16のいずれかに記載電子デバイス。
18.基板を準備する工程、
前記基板上に絶縁膜を形成する工程、
前記絶縁膜上にパターニングされた第1の配線層(最下層とは限らない)を形成する工程、
前記第1の配線層上に第1の絶縁膜を形成する工程、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に接続孔を形成する工程、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に形成されたパターニングされた第2の配線層を形成する工程、
前記第2の配線層上に第2の絶縁膜を形成する工程、
前記第2の絶縁膜上に前記第2の配線層の逆パターンと前記接続部に対応する部分を考慮したパターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成する工程、
前記パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第2の絶縁膜をパターンニングする工程、
前記第2の配線層上にバイアススパッタ法またはCMP法またはこれらを併用して該第2の配線パターンを覆う絶縁層を形成する工程、
よりなることを特徴とする多層配線の形成方法。
19.シリコン基板を準備する工程、
前記シリコン基板上にシリコン熱酸化膜を形成する工程、
前記シリコン熱酸化膜上にパターニングされた第1の配線層(最下層とは限らない)を形成する工程、
前記第1の配線層上に第1の絶縁膜を形成する工程、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に接続孔を形成する工程、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に形成されたパターニングされた第2の配線層を形成する工程、
前記第2の配線層上に第2の絶縁膜を形成する工程、
前記第2の絶縁膜上に前記第2の配線層の逆パターンと前記接続部に対応する部分を考慮したパターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成する工程、
前記パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第2の絶縁膜をパターンニングする工程、
前記第2の配線層上にバイアススパッタ法またはCMP法またはこれらを併用して該第2の配線パターンを覆う絶縁層を形成する工程、
よりなることを特徴とする多層配線の形成方法。
20.基板を準備する工程、
前記基板上に絶縁膜を形成する工程、
前記絶縁膜上にパターニングされた第1の配線層を形成する工程、
前記第1の配線層上に第1の絶縁膜を形成する工程、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に接続孔を形成する工程、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に配線膜を形成する工程、
該配線膜上に前記接続孔層の逆パターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成する工程、
前記パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記配線膜をパターンニングする工程、
パターニングされた該配線膜上にバイアススパッタ法もしくはCMP法もしくはこれらを併用して該配線パターンを覆う平坦な配線膜を形成する工程、
該配線膜を配線パターンに加工する工程、
よりなることを特徴とする多層配線の形成方法。
21.シリコン基板を準備する工程、
前記シリコン基板上にシリコン熱酸化膜を形成する工程、
前記シリコン熱酸化膜上にパターニングされた第1の配線層を形成する工程、
前記第1の配線層上に第1の絶縁膜を形成する工程、
前記第1の絶縁膜の所望の位置に接続孔を形成する工程、
前記接続孔を介して電気的に接続された前記第1の絶縁膜上に配線膜を形成する工程、
該配線膜上に前記接続孔層の逆パターンに対応させてフォトリソグラフィー法によってパターニングされた第1のフォトレジスト層を形成する工程、
前記パターニングされた第1のフォトレジスト層をマスクとして前記配線膜をパターンニングする工程、
パターニングされた前記配線膜上にバイアススパッタ法もしくはCMP法もしくはこれらを併用して前記配線パターンを覆う平坦な配線層を形成する工程、
前記配線膜を配線パターンに加工する工程、
よりなることを特徴とする多層配線の形成方法。
本発明を適用して効果のある超伝導多層配線の一例を示す断面図。 (A)−(G)は2層の配線パターン間の接続と配線パターンの一つにジョセフソン接合部を形成する工程を説明する素子断面図。 (A)、(B)、(C)および(D)は接合部を有するニオブ層の配線パターンおよび下層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成する工程の前段階を説明する素子断面図。 (A)および(B)は、図3(D)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示し、ニオブ層の配線パターンおよび下層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜が形成された状態を説明する素子断面図。 (A)および(B)は、図4(B)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示し、ニオブ層の配線パターンの接合部のニオブ層上および下層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上で、絶縁膜SiO層に接続孔を開口し、絶縁膜SiO層の上に形成されるニオブ層の配線パターンと接続した状態を説明する素子断面図。 (A)、(B)および(C)は抵抗体層および接合部を持ち、さらに、他層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成し、さらに、抵抗体層を持つニオブ層の超電導素子のニオブ層の最上層を従来技術によって形成した例を説明する素子断面図。 (A),(B),(C)および(D)は、図6(C)に示した処理が終了した段階に続く処理を示し、ニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成し、その上に、ニオブ層の配線パターンを形成する途中段階までの状態を説明する素子断面図。 (A),(B)および(C)は、図7(D)に示した処理が終了した段階に続く処理を示し、ニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成し、その上に、ニオブ層の配線パターンを形成する最終段階までの状態を説明する素子断面図。 (A)−(E)は、実施例1および2とは逆に、絶縁膜SiO2層の平坦化に代えて、ニオブ層を平坦化してニオブ層の平坦化多層配線に適用したもので、1層分の層間絶縁膜と配線を形成する工程を示す図。 図9の工程を繰り返して図9(D)に示した構造上にさらに2層分の配線構造を形成した結果を示す素子断面図。 (A)、(B)、(C)、(D)および(E)は接合部を有するニオブ層の配線パターンおよび下層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜を形成する工程の前段階を説明する素子断面図。 (A)および(B)は、図11(E)に示した処理が終了した段階に続く後処理を示し、ニオブ層の配線パターンおよび下層のニオブ層と接続されたニオブ層の配線パターン上に一様な厚さの絶縁膜が形成された状態を説明する素子断面図。
符号の説明
1,11,31…シリコン基板、2,12,32…シリコン熱酸化膜、3,5,7,9,13,33,17,19,21,23,35,37…ニオブ層、5a,5b…ニオブ層の配線パターン、4a,4b,4c,4,8,14,20,22,34,36…シリコン酸化膜(SiO)、6,18…酸化アルミニウム、15…Mo層、50a,50b,50c,51,52,53…フォトレジスト、101,103,104,105,106,107…接続孔、102…接合部。

Claims (10)

  1. 絶縁層を間に挟み、部分的に接続された配線層パターンを備える電子デバイス用多層配線を製造する方法において、
    (a)平坦な絶縁層、又は、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する絶縁層の上に、パターニングされた配線層を形成した基板を作製する工程、
    (b)上記基板の全面に、絶縁層を、配線層パターンがない領域を埋める絶縁層上面の高さが配線層パターンの上面高さと一致するように形成する工程、
    (c)上記基板の全面に形成した絶縁層の上に、
    (c−1)上記配線層パターン上に開口を有するフォトレジストパターンを形成する工程、
    (d)上記フォトレジストパターンから露出する絶縁層を、配線層の表面が露出するまでエッチングする工程、
    (e)上記配線層パターンがない領域を埋めた絶縁層と配線層の境界近傍に残る凸状の絶縁層、及び/又は、上記接続孔を埋めた配線層上部に残る凸状の絶縁層を、及び/又は、超電導接合端部近傍に残る凸状の絶縁層を、バイアススパッタ法またはCMP法を使用して、又は、これらを併用して除去する工程、
    (f)前記工程により形成される配線層、又は、絶縁層を部分的に含む配線層の上に、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する第2の絶縁層を形成する工程をこの順序に含み、
    さらに、上記工程(a)〜(f)を、適宜繰り返すことを特徴とする電子デバイス用多層配線の製造方法。
  2. 前記(c)の工程が、上記基板の全面に形成した絶縁層の上に、
    (c−2)上記配線層パターン上に開口を有し接続孔を埋めた配線層上部の絶縁層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程、
    を有することを特徴とする請求項1記載の電子デバイス用多層配線の製造方法。
  3. 前記(c)の工程が、上記基板の全面に形成した絶縁層の上に、
    (c−3)上記配線層パターン上に開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の絶縁層と超電導接合端部上の絶縁層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程
    を有することを特徴とする請求項1記載の電子デバイス用多層配線の製造方法。
  4. 絶縁層を間に挟み、部分的に接続された配線層パターンを備える超電導デバイス用多層配線を製造する方法において
    (a)平坦な酸化シリコン層、又は、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する酸化シリコン層の上に、パターニングされたニオブ配線層を形成した基板を作製する工程、
    (b)上記基板の全面に、酸化シリコン層を、配線層パターンがない領域を埋める酸化シリコン層上面の高さが配線層パターンの上面高さと一致するように形成する工程、
    (c)上記基板の全面に形成した酸化シリコン層の上に、
    (c−1)上記配線層パターン上に開口を有するフォトレジストパターン、又は、
    (c−2)上記開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の酸化シリコン層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程、又は
    (c−3)上記開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の酸化シリコン層と超電導接合端部の酸化シリコン層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程、
    (d)上記フォトレジストパターンから露出する酸化シリコン層を、配線層の表面が露出するまでエッチングする工程、
    (e)上記配線層パターンがない領域を埋めた酸化シリコン層と配線層の境界近傍に残る凸状の酸化シリコン層、及び/又は、上記接続孔を埋めた配線層上部に残る凸状の酸化シリコン層を、及び/又は、超電導接合端部近傍に残る凸状の酸化シリコン層を、バイアススパッタ法またはCMP法を使用して、又は、これらを併用して除去する工程、
    (f)前記工程により形成される配線層、又は、絶縁層を部分的に含む配線層の上に、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する第2の酸化シリコン層を形成する工程をこの順序に含み、
    さらに、上記工程(a)〜(f)を、適宜繰り返すことを特徴とする超電導デバイス用多層配線の製造方法。
  5. 前記(c)の工程が、上記基板の全面に形成した絶縁層の上に、
    (c−3)上記配線層パターン上に開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の絶縁層と超電導接合端部上の絶縁層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程
    を有することを特徴とする請求項4記載の超電導デバイス用多層配線の製造方法。
  6. 絶縁層を間に挟み、部分的に接続された配線層パターンを備える超電導デバイス用多層配線を製造する方法において
    (a)平坦な酸化シリコン層、又は、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する酸化シリコン層の上に、パターニングされたニオブ配線層を形成した基板を作製する工程、
    (b)上記基板の全面に、酸化シリコン層を、配線層パターンがない領域を埋める酸化シリコン層上面の高さが配線層パターンの上面高さと一致するように形成する工程、
    (c)上記基板の全面に形成した酸化シリコン層の上に、
    (c−1)上記配線層パターン上に開口を有するフォトレジストパターン、又は、
    (c−2)上記開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の酸化シリコン層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程、又は
    (c−3)上記開口を有し、接続孔を埋めた配線層上部の酸化シリコン層と超電導接合端部の酸化シリコン層を覆うフォトレジストパターンを形成する工程、
    (d)上記フォトレジストパターンから露出する酸化シリコン層を、所望の深さまでエッチングする工程、
    (e)上記配線層パターンがない領域を埋めた酸化シリコン層と配線層の境界近傍に残る凸状の酸化シリコン層、及び/又は、上記接続孔を埋めた配線層上部に残る凸状の酸化シリコン層を、及び/又は、超電導接合端部近傍に残る凸状の酸化シリコン層を、バイアススパッタ法またはCMP法を使用して、又は、これらを併用して除去する工程をこの順序に含み、
    さらに、上記工程(a)〜(e)を、適宜繰り返すことを特徴とする超電導デバイス用多層配線の製造方法。
  7. 前記(f)の工程が第2の酸化シリコン層をバイアススパッタ法で形成する工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の超電導デバイス用多層配線の製造方法。
  8. 前記(a)の工程が、平坦な酸化シリコン層、又は、上下の配線層パターンを部分的に接続する接続孔を有する酸化シリコン層の上に、バイアススパッタ法でニオブもしくはニオブを主成分とする配線層を形成しパターニングされた基板を作製する工程であることを特徴とする1〜7のいずれかに記載の超電導デバイス用多層配線の製造方法。
  9. 基板上に形成された複数のニオブ超電導配線層とそれらを隔てるシリコン酸化膜絶縁層、およびシリコン酸化膜絶縁層に形成された層間の接続孔を有する多層配線系で、
    同じ平面位置で2段以上に積層された接続孔の内部にニオブ超電導層に全面(上下前後左右)が取り囲まれたシリコン酸化膜領域を有することで平坦性を向上させていることを特徴とする
    超電導デバイス用多層配線および超電導デバイス。
  10. 基板上に形成された複数のニオブ超電導配線層とそれらを隔てるシリコン酸化膜絶縁層、およびシリコン酸化膜絶縁層に形成された層間の接続孔を有する多層配線系で、
    2層以上の層にジョセフソン接合を有することを特徴とする
    超電導デバイス用多層配線および超電導デバイス。
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