JP2005036291A - Ag系スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

Ag系スパッタリングターゲット及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 スパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、継続して、膜厚や成分組成の膜面方向均一性に優れた薄膜を継続して安定して形成することができるAg系スパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】 該Ag系スパッタリングターゲットは、スパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、全ての選択箇所の結晶粒径に基づいて下記値A及び値Bを算出し、これら値A及び値Bのうち大きい方を結晶粒径の3次元ばらつきと称したとき、該結晶粒径の3次元ばらつきが18%以下である。
値A=(Dmax−Dave)/Dave×100(%)
値B=(Dave−Dmin)/Dave×100(%)
(式中、Dmaxは全選択箇所の結晶粒径のうち最大のものを示し、Dminは最小のものを示し、Daveは平均値を示す)
【選択図】 図1

Description

本発明はスパッタリング法によってAg系薄膜を形成するのに有用なAg系スパッタリングターゲット及びその関連技術に関するものである。
純AgやAg合金などのAg系薄膜は、反射率や透過率が高く消衰係数が低いなど光学的特性に優れており、熱伝導率が高く熱的特性にも優れ、電気抵抗率が低く電気的特性にも優れ、さらには優れた表面平滑性も有するため、光情報記録媒体の反射膜や半透過反射膜や熱拡散膜、フラットパネルディスプレイの反射電極膜や配線膜、熱線反射/遮蔽窓ガラスのLow−E膜、電磁波シールドのシールド膜などに広く適用されている。
このようなAg系薄膜は、例えば、Ag系スパッタリングターゲットをスパッタリングすることによって製造される。そして該Ag系スパッタリングターゲットについては、多数の改善検討が試みられている(特許文献1,2など)。すなわち特許文献1は、0.1〜2.5at%の金と0.3〜3at%の銅を含有させた銀合金(若しくは銀ベース複合金属)でスパッタリングターゲットを構成すれば、スパッタリング時の酸素などガス雰囲気による悪影響(可視域の短波長側の光透過率・光反射率の低下)を防止できることを報告している。また特許文献2は、Agスパッタリングターゲットにおいて、((111)+(200))/(220)面配向比を2.20以上とすればスパッタレートを上げることができ、薄膜の生産効率を高めることができるとしている。
特開平9−324264号公報(特許請求の範囲、段落0010、発明の効果) 特開2000−239835号公報(特許請求の範囲、発明の効果)
またAg系薄膜には、優れた光学的・熱的・電気的特性と表面平滑性だけではなく、膜面方向における膜厚や成分組成などの均一性にも優れていることが求められる。例えばAg系薄膜を片面二層構造の読出専用型DVD(Digital Versatile Disc)における半透過反射膜として使用する場合、膜厚が10〜20nm程度と非常に薄いため、膜厚や成分組成などの膜面内均一性が、反射率や透過率等の光学的特性に大きな影響を与え、読出専用型DVDの信号再生性能を大きく左右する。また追記型や書換型のDVDでは、信号記録のために記録膜にレーザー照射した時に熱が発生し、この熱は追記型DVDや書換型DVDの信号記録性能を大きく左右するものであり、この熱を速く放熱させる必要がある。従ってこれら追記型又は書換型のDVDの反射膜としてAg系薄膜を使用する場合には、反射率と熱伝導率が高いこと、しかも膜面方向で均一であることが要求される。そしてDVDに限らず、次世代の光情報記録媒体についても、同様の特性が要求されることが予想される。
そこで本発明者らは、膜厚及び成分組成が膜面方向で均一な薄膜を形成するために種々の検討を重ねており、そのような特性を有する薄膜を形成するのに有用なスパッタリングターゲットを出願している(特願2002−183462号、特願2002−183463号)。特願2002−183462号に関する発明では、Ag合金スパッタリングターゲットの製造工程(鋳造時の冷却速度、熱間加工時の加工率、冷間加工時の加工率、冷間加工後の熱処理温度など)を制御することによって、Ag合金スパッタリングターゲットの金属組織を制御している。例えば平均結晶粒径を100μm以下、最大結晶粒径を200μm以下に制御している。そしてAg合金スパッタリングターゲットの結晶粒径を微細にすれば薄膜の膜厚や成分組成などを均一にできることを確認している。また特願2002−183463号に関する発明では、Ag合金スパッタリングターゲットの製造工程(冷間加工時の加工率、冷間加工後の熱処理温度など)を制御し、該熱処理における再結晶化を利用して結晶配向を均一にすることによって、Ag合金スパッタリングターゲットの結晶配向を制御している。具体的にはX線回折ピーク強度比のばらつきを20%以下に制御している。そしてX線回折ピーク強度比のスパッタリング面方向のばらつきを抑制すれば、薄膜の膜厚を均一にできることを確認している。
なおこれら特願2002−183462号及び特願2002−183463号の発明では、Ag合金鋳塊を圧延した後、該圧延板を丸抜き切断することによってAg合金スパッタリングターゲットを製造している。
ところでスパッタリングターゲットは、その使用開始から終了に至るまで、一貫して高品質の薄膜を形成できることが望ましい。すなわち上述のようにして薄膜の膜厚や成分組成を膜面方向で均一にできるスパッタリングターゲットが得られるとしても、そのような薄膜の優れた特性がスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、常に維持されていることが望ましい。しかも薄膜の膜厚や成分組成の膜面均一性そのものもさらに高めることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、継続して、膜厚の膜面方向均一性に優れた薄膜を安定して形成することができるAg系スパッタリングターゲットに関する技術を提供することにある。
また本発明の目的は、Ag合金薄膜を形成する場合であっても、スパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、継続して、成分組成の膜面方向均一性に優れた薄膜を安定して形成することができるAg系スパッタリングターゲットに関する技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、膜厚や成分組成の膜面方向均一性がさらに高められた薄膜を得ることのできるAg系スパッタリングターゲットに関する技術を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、Ag系円柱体(鋳塊、熱間加工体など)を、該円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で鍛伸した後、得られる鍛伸体を円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で据え込み、得られる円柱状冷間加工体を熱処理した後で輪切り切断することによってAg系スパッタリングターゲットを製造すると、結晶粒径、結晶配向(X線回折ピーク強度比)などをスパッタリングターゲットのスパッタリング面方向及び厚さ方向の両方で均一に揃えられること(すなわち結晶粒径の3次元ばらつき及びX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきを抑制できること)、そしてこのようなAg系スパッタリングターゲットを用いて薄膜を形成すると、スパッタリングターゲットの使用開始時から使用終了時まで、薄膜の膜厚が膜面方向で均一となり、また成分組成も膜面方向で均一となることを見出し、しかもこれら膜厚や成分組成の膜面均一性が著しく高められることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係るAg系スパッタリングターゲットは、スパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、スパッタリング面を問わず全ての選択された箇所の結晶粒径を下記手順1)〜4)によって測定し、全ての測定結果に基づいて下記値A及び値Bを算出し、これら値A及び値Bのうち大きい方を結晶粒径の3次元ばらつきと称したとき、該結晶粒径の3次元ばらつきが18%以下である点に要旨を有するものである。
手順1)選択箇所の光学顕微鏡写真(倍率:50〜500倍)を撮影する。
手順2)得られた写真に井桁状に4本以上の直線を引く。
手順3)該直線上にある結晶粒界の数nを調べ、各直線ごとに下記式に基づいて結晶粒径d(単位:μm)を算出する。
d=L/n/m
(式中、Lは直線の長さLを示し、nは直線上の結晶粒界の数nを示し、mは光学顕微鏡写真の倍率を示す)
手順4)複数本の直線それぞれから求めた結晶粒径dの平均値を該選択箇所の結晶粒径Dとする。
値A=(Dmax−Dave)/Dave×100(%)
値B=(Dave−Dmin)/Dave×100(%)
(式中、Dmaxは全選択箇所の結晶粒径のうち最大のものを示し、Dminは最小のものを示し、Daveは平均値を示す)
前記平均結晶粒径Daveは通常100μm以下であり、前記最大結晶粒径Dmaxがは通常120μm以下である。
また本発明に係るAg系スパッタリングターゲットは、スパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、スパッタリング面を問わず全ての選択された箇所におけるAgのX線回折ピーク強度(counts per second)を測定することによって各選択箇所毎に最も大きいAgのX線回折ピーク強度X1と2番目に大きいAgのX線回折ピーク強度X2との比(X2/X1)を算出し、全ての算出結果(X2/X1)に基づいて下記値A及び値Bを計算し、これら値A及び値Bのうち大きい方をX線回折ピーク強度比(X2/X1)の3次元ばらつきと称したとき、該X線回折ピーク強度比(X2/X1)の3次元ばらつきが35%以下となるものである場合もある。
値A=(Rmax−Rave)/Rave×100(%)
値B=(Rave−Rmin)/Rave×100(%)
[式中、Rmaxは全選択箇所のX線回折ピーク強度比(X2/X1)のうち最大のものを示し、Rminは最小のものを示し、Raveは平均値を示す]
本発明のAg系スパッタリングターゲットは、円板形状であるのが望ましく、希土類金属を含有するAg合金で形成されていてもよい。希土類金属の含有量は、例えば5原子%以下(0原子%を含まない)である。
本発明のAg系スパッタリングターゲットは、Ag系円柱体(鋳塊、熱間加工体など;なお冷間鍛造を複数回行う場合には冷間加工体も含む)を円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で鍛伸する工程と、得られた鍛伸体を円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で据え込む工程とからなる冷間鍛造を1回又は複数回行い、得られる円柱状冷間加工体を熱処理した後、輪切り切断することにより製造できる。
本発明には、上記Ag系スパッタリングターゲットをスパッタリングするAg系薄膜の製造方法も含まれる。
本発明のAg系スパッタリングターゲットによれば、結晶粒径や結晶配向(X線回折ピーク強度比)が3次元的に均一に揃っているため、スパッタリングターゲット使用開始から終了に至るまで、継続して、膜厚の膜面方向均一性に優れた薄膜を安定して形成することができる。またスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、継続して、成分組成の膜面方向均一性を高めることもできる。
本発明のAg系スパッタリングターゲットは、結晶粒径及び結晶配向の少なくとも一方が、板面(スパッタリング面)方向のみならず板厚方向にも均一に揃っている点に、すなわち3次元的に均一である点に特徴を有している。このようなスパッタリングターゲットは、膜厚が(及びAg合金の場合には成分組成も)膜面方向で均一なAg系薄膜を形成することができ、しかもスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、膜厚(及び成分組成が)膜面方向で均一なAg系薄膜を継続して安定して形成することができる。さらには膜厚や成分組成の均一性を著しく高めることができる。
このような本発明の特徴をより定量的に説明すると、次の通りである。すなわち本発明のAg系スパッタリングターゲットは、後述する方法によって求められる「結晶粒径の3次元ばらつき」及び「X線回折ピーク強度比の3次元ばらつき(結晶配向の3次元ばらつきに相当する)」の少なくとも一方が抑制されている。そしてスパッタリングターゲットの結晶粒径の3次元ばらつきと、得られる薄膜の膜面均一性(膜厚の膜面方向変動量、成分組成の膜面方向ばらつき)との関係を図1に示し、スパッタリングターゲットのX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきと、得られる薄膜の膜面均一性(膜厚の膜面方向変動量、成分組成の膜面方向ばらつき)との関係を図2に示した。なお図1及び図2では、スパッタリングターゲットの使用を継続したときに、薄膜の膜面均一性がどのように変動するかも知ることができるようになっており、深さ2mmのスパッタリング面から得られる薄膜の膜面均一性については黒丸又は白丸で示し、深さ5mmのスパッタリング面から得られる薄膜の膜面均一性については黒三角又は白三角で示し、深さ8mmのスパッタリング面から得られる薄膜の膜面均一性については黒四角又は白四角で示した(黒は成分組成のばらつきを示し、白は膜厚の変動量を示す)。
図1及び図2より明らかなように、結晶粒径の3次元ばらつきが約20%程度のとき、またX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが約40%程度のとき、スパッタリング面の深さにかかわらず薄膜の成分組成のばらつき及び膜厚の変動量が大きくなってしまう。具体的には成分組成のばらつきは20%程度に達しており、膜厚の変動量も−14%程度に達している。これに対して、結晶粒径の3次元ばらつきやX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきを抑制すると、スパッタリング面の深さにかかわらず薄膜の成分組成のばらつき及び膜厚の変動量を小さくすることができる。
結晶粒径及びX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきは小さい程望ましく、薄膜の目標特性に応じて適宜設定することができるが、例えば結晶粒径の3次元ばらつきは、18%以下程度、好ましくは15%以下程度、さらに好ましくは10%以下程度(例えば9%以下程度)、特に8%以下程度とする。なお下限は特に限定されるものではないが、例えば3%程度である。
またX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきは、35%以下程度、好ましくは30%以下程度、さらに好ましくは20%以下程度(例えば17%以下程度)、特に15%以下程度とする。なお下限は特に限定されるものではないが、例えば5%程度である。
前記結晶粒径の3次元ばらつきは、次のようにして求める。まずスパッタリングターゲットをスパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、スパッタリング面を問わず全ての選択箇所の結晶粒径を測定する。なおスパッタリング面はより多く露出させた方が正確な3次元ばらつきを求めることができ、通常、厚さ2〜3mm間隔でスパッタリング面を露出させる。また各スパッタリング面での選択箇所もより多くする方が正確な3次元ばらつきを求めることができ、通常、スパッタリング面10000mm2当たり1.0〜1.5箇所程度を選択する。
結晶粒径は、下記手順1)〜4)に従って測定する。
手順1)選択箇所の光学顕微鏡写真を撮影する。なお顕微鏡倍率は結晶粒径に合わせて適宜設定すればよい。最適な顕微鏡倍率については後述するが、顕微鏡倍率は、通常、50〜500倍程度に設定する。
手順2)得られた写真に井桁状(図3参照)に4本以上の直線を引く。なお直線の数が多い程正確に3次元ばらつきを求めることができる。
手順3)該直線上にある結晶粒界の数nを調べ、各直線ごとに下記式に基づいて結晶粒径d(単位:μm)を算出する。
d=L/n/m
(式中、Lは直線の長さLを示し、nは直線上の結晶粒界の数nを示し、mは光学顕微鏡写真の倍率を示す)
手順4)複数本の直線それぞれから求めた結晶粒径dの平均値を該選択箇所の結晶粒径Dとする。
そして全ての箇所の結晶粒径(数値)に基づいて下記値A及び値Bを算出し、これら値A及び値Bのうち大きい方を結晶粒径の3次元ばらつきとする。
値A=(Dmax−Dave)/Dave×100(%)
値B=(Dave−Dmin)/Dave×100(%)
(式中、Dmaxは全選択箇所の結晶粒径のうち最大のものを示し、Dminは最小のものを示し、Daveは平均値を示す)
なお最適な顕微鏡倍率は、以下の条件を満足するものである。すなわち上記手順2)及び3)のようにして写真に直線を引いてこの直線上にある結晶粒界の数を調べるときに、直線長さL=100mmあたりの結晶粒界の数nが約20個程度となるような顕微鏡倍率を設定するのが最適である。例えば平均結晶粒径Dが約10μm程度であれば最適な顕微鏡倍率は約200〜500倍程度であり、平均結晶粒径Dが約20μm程度であれば最適な顕微鏡倍率は約100〜400倍程度であり、平均結晶粒径Dが約100μm程度であれば最適な顕微鏡倍率は約50〜100倍程度である。平均結晶粒径Dが100μm程度を超える場合には、顕微鏡倍率は50倍程度とすればよい。
またX線回折ピーク強度比(X2/X1)の3次元ばらつきは、次のようにして求める。まず前記結晶粒径の場合と同様にして、複数のスパッタリング面からそれぞれ複数の測定箇所を選択する。そして各箇所におけるAgのX線回折ピーク強度(counts per second)を測定することによって各選択箇所毎にAgのX線回折ピーク強度X1と2番目に大きいAgのX線回折ピーク強度X2との比(X2/X1)を算出する。全ての箇所のX線回折ピーク強度比(数値)に基づいて、結晶粒径の場合と同様に値A及び値Bを算出し(具体的には下記値A及び値Bを算出し)、これら値A及び値Bのうち大きい方をX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきとする。
値A=(Rmax−Rave)/Rave×100(%)
値B=(Rave−Rmin)/Rave×100(%)
[式中、Rmaxは全選択箇所のX線回折ピーク強度比(X2/X1)のうち最大のものを示し、Rminは最小のものを示し、Raveは平均値を示す]
本発明のAg系スパッタリングターゲットは、前記平均結晶粒径Dave及び/又は前記最大結晶粒径Dmaxが小さい程、望ましい。これらの値が小さい程、薄膜における膜厚や成分組成の均一性(膜面方向の均一性、及び膜形成過程における継続的な均一性)をさらに高めることができる。
平均結晶粒径Daveは、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下、特に20μm以下とするのが望ましい。最大結晶粒径Dmaxは、例えば120μm以下、好ましくは70μm以下、さらに好ましくは40μm以下、特に25μm以下とするのが望ましい。
スパッタリングターゲットの形状は特に限定されず、公知の種々の形状のものとすることができるが、円板形状であるのが特に望ましい。このような円板形状のスパッタリングターゲットは、結晶粒径及び/又は結晶配向(X線回折ピーク強度比)が円板面(スパッタリング面)方向及び板厚方向の両方で均一に揃うこととなる。そして円板面方向に結晶粒径及び/又は結晶配向が揃っていると、スパッタリングされるAgの(及びAg合金の場合には合金元素も)出射分布が均一となり、基板上に形成されるAg系薄膜の膜厚の(及びAg合金の場合には成分組成も)膜面方向の均一性が良好となる。しかも板厚方向においても結晶粒径及び/又は結晶配向が均一に揃っているため、Ag系スパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、継続して、膜厚の(及びAg合金の場合には成分組成も)膜面方向均一性に優れたAg系薄膜を安定して形成することができる。
本発明のスパッタリングターゲットは、Ag系である限り成分は特に限定されず、純Agスパッタリングターゲットであってもよく、Ag合金スパッタリングターゲットであってもよい。特にAg合金が、希土類金属を含有するAg合金である場合、本発明は、以下のような作用効果も奏している。すなわちAg合金スパッタリングターゲットは、例えば、合金元素を配合したAgを溶解鋳造し、得られた鋳塊を圧延・鍛造等することによって製造することができる。ところが希土類金属は酸化されやすい特徴を有しているため、希土類金属の酸化物が鋳塊表面に生成しやすくなる。そしてこの鋳塊を圧延する場合、圧延前に該酸化物を切削等によって完全に除去しておかなければ、該酸化物が圧延面(スパッタリングターゲットのスパッタリング面に相当する面)に埋め込まれてしまう。該酸化物をかみ込んだままのスパッタリングターゲットを用いて薄膜を形成すると、薄膜に該酸化物からの不純物が混入し、剥離や凝集等の劣化が生じてしまう。ところが本発明では、後述するような特別の加工方法を採用しており、この方法でスパッタリングターゲットを製造する場合には加工前に希土類金属の酸化物を完全には除去できなくても、酸化物がスパッタリング面に埋め込まれるのを抑制できる。
前記希土類金属としては、Sc、Y、ランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)などが挙げられる。希土類金属の含有量は、例えば、5原子%以下(0原子%を含まない)程度、好ましくは3原子%以下程度、さらに好ましくは1原子%以下程度である。
また前記Ag合金スパッタリングターゲットは、2元系(例えば、Agと希土類金属からなる2元系)であってもよく、3元系以上[例えば、Agと希土類金属と他の金属(例えばCu)からなる3元系など]であってもよい。
Ag系スパッタリングターゲットの厚さは特に限定されないが、例えば、3〜35mm程度であり、5〜30mm程度であることが多い。
次に本発明のAg系スパッタリングターゲットの製造方法を、図4に基づいて説明する。この図示例の方法では、Ag(又はAg合金)を溶解及び鋳造することによって得られる円柱状のAg系鋳塊1を熱間で鍛伸10することによって軸方向に伸ばしており、得られる鍛伸体2は円柱形態を維持している。次いで該鍛伸体2を熱間の据え込み11によって軸方向に縮めており、得られる圧縮体3もまた円柱形態を維持している。このような鍛伸作業10及び据え込み作業11からなる鍛造作業12(図4(a))を熱間で1回又は複数回行った後、冷間でも前記鍛造作業12を1回又は複数回行い、熱処理した後、図4(b)に示すように円柱状冷間加工体5を輪切り切断することによって、Ag系スパッタリングターゲット6を製造している。
このような方法で製造すれば、結晶粒径の3次元ばらつき、X線回折ピーク強度比の3次元ばらつきなどを小さくでき、平均結晶粒径Dave、最大結晶粒径Dmaxなども小さくできる。しかも円柱状冷間加工体を輪切り切断しているため、板状加工体から円板を丸抜き切断する場合にくらべてターゲットを歩留まりよく製造できる。なお輪切り切断の切り代を考慮すると、スパッタリングターゲットの板厚をある程度厚く(例えば10mm以上と)した方が、歩留まり向上効果は大きくなる。
前記製造工程において、結晶粒径やX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきを小さくするために特に効果があるのは、鍛伸と据え込みからなる冷間鍛造を1セット以上行った後で熱処理する点にある。鍛伸と据え込みからなる冷間鍛造によって円柱状冷間加工体に加工ひずみを均一に導入することができ、熱処理によって円柱状冷間加工体を均一に再結晶化させることができる。
鍛伸と据え込みからなる冷間鍛造は、鍛錬比を大きくする程、効果的である。すなわち鍛錬比が大きいほど、結晶粒径及びX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきを小さくすることができ、さらには結晶粒径自体(平均結晶粒径Dave、最大結晶粒径Dmaxなど)を小さくすることもできる。
鍛錬比=(鍛伸の鍛錬比×据え込みの鍛錬比)
鍛伸の鍛錬比=円柱状加工体の円柱方向の鍛伸後の長さ/鍛伸前の長さ
据え込みの鍛錬比=円柱状加工体の円柱方向の据え込み前の長さ/据え込み後の長さ
なお鍛伸と据え込みとからなる鍛造を複数セット行う場合には、各セットごとに求まる鍛錬比を全て掛け合わせて、トータルの鍛錬比を求める。
前記鍛錬比(鍛伸と据え込みとからなる冷間鍛造を複数セット行う場合には、トータルの鍛錬比)は、例えば、1〜10程度、好ましくは2〜9程度、さらに好ましくは3〜8程度の範囲から選択できる。
鍛伸と据え込みからなる冷間鍛造の繰り返し数は特に限定されず、1回であっても複数回であってもよいが、前記鍛錬比を高める観点からは、繰り返し数を多くするのが望ましい。
熱間鍛造における加熱温度は、通常行われている範囲から選択でき、例えば500〜750℃程度で行うのが望ましい。熱処理温度は、例えば500〜600℃程度、好ましくは520〜580℃程度の範囲から選択できる。
本発明のAg系スパッタリングターゲットは、例えばDCスパッタリング法、RFスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、反応性スパッタリング法等のいずれのスパッタリング法にも適用でき、厚さ約2〜500nmのAg系薄膜を形成するのに有効である。
得られる薄膜は、膜厚、成分組成などが膜面方向に均一となる。従って例えばDVDなどの光情報媒体の半透過反射膜や反射膜として利用したとき、信号の記録/再生性能を高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
1)スパッタリングターゲット
以下の実験例で得られたスパッタリングターゲット(厚さ10mm)の物性は、下記の方法に従って求めた。
[結晶粒径]
スパッタリングターゲットのスパッタリング面の光学顕微鏡写真(実験例1,4,7では倍率200倍、他の実験例では倍率50倍)を撮影し、得られた写真に、図3に示すような井桁状の4本の直線を引いた。該直線上にある結晶粒界の数nを調べ、各直線ごとに下記式に基づいて結晶粒径d(単位:μm)を算出した。
d=L/n/m
[式中、Lは直線の長さLを示し、nは直線上の結晶粒界の数nを示し、mは光学顕微鏡写真の倍率を示す]
複数本の直線それぞれから求めた結晶粒径dの平均値を該写真(測定箇所)の結晶粒径Dとした。
[X線回折ピーク強度比]
スパッタリングターゲットのスパッタリング面を下記に示す条件でX線回折法によって分析し、AgのX線回折ピーク強度[(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面、(400)面などのX線回折ピーク強度。単位:pcounts per second]を測定した。
これらX線回折ピークの中で最も大きいものの強度X1と、2番目に大きいものの強度X2との比(X2/X1)をX線回折ピーク強度比とした。
X線回折条件
a)試験片の前処理
本実験例では試験片の表面が平滑であったため前処理は行わなかった(ただし、試験片表面の切削ひずみの影響を除去したい場合は、表面を湿式研磨後に、希硝酸にてエッチングすることが好ましい)。
b)分析装置
理学電機(株)製「RINT1500」
c)分析条件
ターゲット:Cu
単色化:モノクロメータ使用によるCuKα線
ターゲット出力:50kV−200mA
スリット:発散1゜,散乱1°,受光0.15mm
走査速度:4゜/min
サンプリング幅:0.02゜
測定範囲(2θ):10〜130゜
[結晶粒径の3次元ばらつき]
円板形状の厚さ10mmのスパッタリングターゲットを、表面からの深さ2mm、5mm、及び8mmの箇所で輪切り切断した。各切断面から偏ることなく4箇所を選択することによって、合計で12箇所を選択し、各箇所の結晶粒径を上述のようにして求めた。そして得られる値のうち最大のものをDmax、最小のものをDmin、平均値をDaveとし、下記値A及び値Bを計算し、これら値A及び値Bのうち大きい方を結晶粒径の3次元ばらつきとした。
A=(Dmax−Dave)/Dave×100(%)
B=(Dave−Dmin)/Dave×100(%)
[X線回折ピーク強度の3次元ばらつき]
前記結晶粒径の3次元ばらつきの場合と同様にして12箇所を選択し、それぞれの箇所のX線回折ピーク強度比(X2/X1)を上述のようにして求めた。そして得られる値のうち最大のものをRmax、最小のものをRmin、平均値をRaveとし、下記値A及び値Bを計算し、これら値A及び値Bのうち大きい方をX線回折ピーク強度の3次元ばらつきとした。
値A=(Rmax−Rave)/Rave×100(%)
値B=(Rave−Rmin)/Rave×100(%)
2)薄膜
また実験例で得られたスパッタリングターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法[到達真空度:2.0×10-6Torr以下(2.7×10-4Pa以下)、Arガス圧:2.0mTorr(0.27Pa)、スパッタパワー:1000W、極間距離:55mm、薄膜形成用基板:ガラス基板(直径120mm,厚さ1mm)、基板温度:室温]によって薄膜(膜厚:100nm)を形成した。なおスパッタリングターゲットは、上述したように、結晶粒径及びX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきを調べることを目的として所定深さ(実験例では2mm、5mm、及び8mm)のところで切断しているため、該所定深さの箇所が最表面となる3枚のスパッタリングターゲットを用意し、それぞれを用いて薄膜を形成し、得られた薄膜の特性を以下のようにして評価した。
[成分組成の膜面方向ばらつき]
(I)スパッタリングターゲットのスパッタリング開始面からの深さ2mm、5mm、及び8mmとなるところから得られる3つの薄膜(直径:120mm)に関して、下記に示す条件でX線マイクロアナリシス分析を行い、合金元素(Ndなど)の含有量の膜面分布を調べた。
X線マイクロアナリシス条件
a)試験片の前処理
試験片を樹脂に埋め込み、分析面を湿式研磨した。
b)分析装置
日本電子(株)製「EPMA(WD/EDコンバインマイクロアナライザ)JXA−8900RL」
c)分析条件
形式:ステージスキャン
加速電圧:15kV
照射電流:0.2μA
ビーム径:1μm
時間:100ms
点数:400×400
間隔: X:1.5μm,Y:1.5μm
(II)各薄膜における成分組成の膜面方向ばらつきは、次のようにして評価した。すなわち薄膜から偏ることなく5箇所を選択し[実験例では、直径120mmの円板状薄膜について、直径上の、片端から10mm、30mm、60mm、90mm、及び110mmとなる箇所を選択し]、各箇所の合金元素(Ndなど)の含有量を求めた。そして得られる値のうち最大のものをCmax、最小のものをCmin、平均値をCaveとし、下記値A及び値Bを計算し、これら値A及び値Bのうち大きい方を成分組成の膜面方向のばらつきとした。
値A=(Cmax−Cave)/Cave×100(%)
値B=(Cave−Cmin)/Cave×100(%)
[膜厚の膜面方向ばらつき]
スパッタリング開始面からの深さが2mm、5mm、及び8mmとなるところから得られる3つの薄膜(直径:120mm)に関して、それぞれ膜厚を測定し、次のようにして各薄膜の膜面方向ばらつきを求めた。
すなわち薄膜から偏ることなく5箇所を選択し[実験例では、直径120mmの円板状薄膜について、直径上の、片端から10mm、30mm、60mm、90mm、及び110mmとなる箇所を選択し]、各箇所の膜厚を段差式膜厚計によって測定した。中央(片端から60mmの箇所)の測定値をTcenter、他の箇所nの測定値をTnとし、該他の箇所nの変動量(ΔTn)を下記式に従って算出した。
ΔTn=(Tn−Tcenter)/Tcenter×100(%)
実験例1
Ndを配合したAgをAr雰囲気下で誘導溶解し、鋳型を用いて円柱状に鋳造(冷却速度:0.1〜1℃/秒)することによってAg−0.5原子%Nd合金鋳塊を製造した。この円柱状鋳塊を、熱間で、図4(a)に示すようなタップ鍛伸10(温度:700℃、鍛錬比:1.4)と据え込み11(温度:700℃、鍛錬比:1.4)の組み合わせによる熱間鍛造12を1回行い(鍛錬比:1.4×1.4=2.0)、熱処理(温度:550℃、時間:1.5hr)した。さらに冷間でタップ鍛伸10(鍛錬比:1.4)及び据え込み11(鍛錬比:1.4)の組み合わせによる冷間鍛造12を3回行い[鍛錬比:(1.4×1.4)3=7.5]、熱処理(温度:550℃、時間:1.5hr)した。得られた円柱状冷間加工体5を図4(b)に示すように輪切り切断した後、仕上げ機械加工の順に処理することによって、円板形状(直径200mm、厚さ10mm)のAg−0.5原子%Nd合金スパッタリングターゲットを製造した。
実験例2
冷間でのタップ鍛伸と据え込みとからなる鍛造の繰り返し数を2回とする[鍛錬比:(1.4×1.4)2=3.8]とする以外は、実験例1と同様にした。
実験例3
図5に従って実験例3の手順を説明する。すなわちNdを配合したAgをAr雰囲気下で誘導溶解し、鋳型を用いて角柱状に鋳造(冷却速度:0.5〜1℃/秒)することによってAg−0.5原子%Nd合金鋳塊を製造した(図5(a)参照)。この角柱状鋳塊を、熱間圧延(温度:650℃、圧下率:40%)、冷間圧延(圧下率:50%)、熱処理(温度:550℃、時間:1.5hr)することによって圧延板を製造した(図5(b)参照)。該圧延板から丸抜き切断によって円板を切り取り(図5(c)参照)、仕上げ機械加工することによって、円板形状(直径200mm、厚さ10mm)のAg−0.5原子%Nd合金スパッタリングターゲットを製造した。
実験例1〜実験例3で得られたスパッタリングターゲットの物性の測定結果及び該スパッタリングターゲットを用いて形成した薄膜の評価結果を下記表1〜3及び図1〜図2に示す。
Figure 2005036291
Figure 2005036291
Figure 2005036291
表3から明らかなように、実験例3のスパッタリングターゲットは製造方法が適切ではなく、結晶粒径の3次元ばらつきが20%と大きく、またX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが39%と大きいため、得られる薄膜においても膜厚の変動量(ΔTn)が最大で−12.7%(深さ=2mm)、−13.6%(深さ=5mm)、−12.4%(深さ=8mm)と大きくなっており、成分組成のばらつきも17.5%(深さ=2mm)、15.7%(深さ=5mm)、19.8%(深さ=8mm)と大きくなっている。
これに対して実験例1及び2のスパッタリングターゲットは適切な方法で製造されており、結晶粒径の3次元ばらつきが小さく、またX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきも小さいため、得られる薄膜においても、スパッタリング開始面からの深さを問わず、膜厚の膜面方向変動量が小さく、成分組成の膜面方向ばらつきも小さくなっている。従ってスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、膜厚及び成分組成が膜面方向で均一な薄膜を継続して安定して得ることができる。さらには膜厚の膜面方向変動量及び成分組成の膜面方向ばらつきも、実験例3に比べて著しく小さくなっている。
特に実験例1では冷間鍛造時の鍛錬比をさらに適切な範囲に設定しているために、結晶粒径の値及びその3次元ばらつきをより小さくできており、またX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきもより小さくできており、スパッタリング開始面からの深さが異なることによる膜厚及び成分組成のばらつきの変動をさらに抑制できる(図1、2参照)。
実験例4〜6
Ag−0.5原子%Nd合金鋳塊に代えてAg−0.7原子%Nd−0.9原子%Cu合金鋳塊を用いる以外は、上記実験例1〜3と同様にした。実験例4は実験例1の変更例であり、実験例5は実験例2の変更例であり、実験例6は実験例3の変更例である。
結果を表4に示す。
Figure 2005036291
実験例6のスパッタリングターゲットは結晶粒径とX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが大きいため、得られる薄膜においても、膜厚の膜面方向変動量と成分組成の膜面方向ばらつきが大きくなっている。
これに対して実験例4と実験例5のスパッタリングターゲットは結晶粒径とX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが小さいため、得られる薄膜においても、膜厚の膜面方向変動量と成分組成の膜面方向ばらつきが小さくなっており、さらにスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、膜厚と成分組成が膜面方向で均一な薄膜を継続して安定して得ることができる。
実験例7〜9
Ag−0.5原子%Nd合金鋳塊に代えて純Ag鋳塊を用いる以外は、上記実験例1〜3と同様にした。実験例7は実験例1の変更例であり、実験例8は実験例2の変更例であり、実験例9は実験例3の変更例である。
結果を表5に示す。
Figure 2005036291
実験例9のスパッタリングターゲットは結晶粒径とX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが大きいため、得られる薄膜においても、膜厚の膜面方向変動量が大きくなっている。
これに対して、実験例7と実験例8のスパッタリングターゲットは結晶粒径とX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきが小さいため、得られる薄膜においても、膜厚の膜面方向変動量が小さくなっており、さらにスパッタリングターゲットの使用開始から終了に至るまで、膜厚が膜面方向で均一な薄膜を継続して安定して得ることができる。
図1は結晶粒径の3次元ばらつきと、成分組成ばらつき及び膜厚変動量との関係を示すグラフである。 図2はX線回折ピーク強度比の3次元ばらつきと、成分組成ばらつき及び膜厚変動量との関係を示すグラフである。 図3は結晶粒径の測定方法の一例を説明するための概念図である。 図4は本発明のスパッタリングターゲットの製造方法の一例を説明するための概念図である。 図5は実験例3のスパッタリングターゲットの製造方法を説明するための概略斜視図である。
符号の説明
1:Ag系鋳塊
5:円柱状加工体
6:Ag系スパッタリングターゲット
10:鍛伸
11:据え込み

Claims (8)

  1. スパッタリングターゲットをスパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、スパッタリング面を問わず全ての選択された箇所の結晶粒径を下記手順1)〜4)によって測定し、全ての測定結果に基づいて下記値A及び値Bを算出し、これら値A及び値Bのうち大きい方を結晶粒径の3次元ばらつきと称したとき、該結晶粒径の3次元ばらつきが18%以下であることを特徴とするAg系スパッタリングターゲット。
    手順1)選択箇所の光学顕微鏡写真(倍率:50〜500倍)を撮影する。
    手順2)得られた写真に井桁状に4本以上の直線を引く。
    手順3)該直線上にある結晶粒界の数nを調べ、各直線ごとに下記式に基づいて結晶粒径d(単位:μm)を算出する。
    d=L/n/m
    (式中、Lは直線の長さLを示し、nは直線上の結晶粒界の数nを示し、mは光学顕微鏡写真の倍率を示す)
    手順4)複数本の直線それぞれから求めた結晶粒径dの平均値を該選択箇所の結晶粒径Dとする。
    値A=(Dmax−Dave)/Dave×100(%)
    値B=(Dave−Dmin)/Dave×100(%)
    (式中、Dmaxは全選択箇所の結晶粒径のうち最大のものを示し、Dminは最小のものを示し、Daveは平均値を示す)
  2. 前記平均結晶粒径Daveが100μm以下であり、前記最大結晶粒径Dmaxが120μm以下である請求項1に記載のAg系スパッタリングターゲット。
  3. スパッタリングターゲットをスパッタリング面と平行する面で切断して複数のスパッタリング面を露出させ、露出したスパッタリング面毎に複数箇所を選択し、スパッタリング面を問わず全ての選択された箇所におけるAgのX線回折ピーク強度(counts per second)を測定することによって各選択箇所毎に最も大きいAgのX線回折ピーク強度X1と2番目に大きいAgのX線回折ピーク強度X2との比(X2/X1)を算出し、全ての算出結果(X2/X1)に基づいて下記値A及び値Bを計算し、これら値A及び値Bのうち大きい方をX線回折ピーク強度比(X2/X1)の3次元ばらつきと称したとき、該X線回折ピーク強度比(X2/X1)の3次元ばらつきが35%以下であることを特徴とするAg系スパッタリングターゲット。
    値A=(Rmax−Rave)/Rave×100(%)
    値B=(Rave−Rmin)/Rave×100(%)
    [式中、Rmaxは全選択箇所のX線回折ピーク強度比(X2/X1)のうち最大のものを示し、Rminは最小のものを示し、Raveは平均値を示す]
  4. 円板形状である請求項1〜3のいずれかに記載のAg系スパッタリングターゲット。
  5. 希土類金属を含有するAg合金で形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のAg系スパッタリングターゲット。
  6. 希土類金属の含有量が5原子%以下(0原子%を含まない)である請求項5に記載のAg系スパッタリングターゲット。
  7. Ag系円柱体を円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で鍛伸する工程、及び得られる鍛伸体を円柱形態を維持しながら軸方向に冷間で据え込む工程からなる冷間鍛造を1回又は複数回行い、得られる円柱状冷間加工体を熱処理した後、輪切り切断する請求項1〜6のいずれかに記載のAg系スパッタリングターゲットの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のAg系スパッタリングターゲットをスパッタリングするAg系薄膜の製造方法。
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