JP2003034828A - 電磁波シールド用のAg合金膜、電磁波シールド用Ag合金膜形成体及び電磁波シールド用Ag合金スパッタリングターゲット - Google Patents

電磁波シールド用のAg合金膜、電磁波シールド用Ag合金膜形成体及び電磁波シールド用Ag合金スパッタリングターゲット

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JP2003034828A
JP2003034828A JP2001351572A JP2001351572A JP2003034828A JP 2003034828 A JP2003034828 A JP 2003034828A JP 2001351572 A JP2001351572 A JP 2001351572A JP 2001351572 A JP2001351572 A JP 2001351572A JP 2003034828 A JP2003034828 A JP 2003034828A
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alloy
alloy film
electromagnetic wave
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JP2001351572A
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English (en)
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Toshiki Sato
俊樹 佐藤
Takayuki Tsubota
隆之 坪田
Junichi Nakai
淳一 中井
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的はAgの凝集を抑止することによ
り、優れた耐摩耗性,耐候性を発揮し、しかも優れた可
視光透過性,電磁波シールド特性を有する電磁波シール
ド用のAg合金膜,及び該Ag合金膜を被覆したAg合
金膜形成体を提供することである。また本発明は該Ag
合金膜を製造するためのスパッタリングターゲットを提
供することである。 【解決手段】 Sc,Y及び希土類元素よりなる群から
選ばれる少なくとも1種の元素を含有するAg基合金で
構成されていることを特徴とする耐Ag凝集性にすぐれ
た電磁波シールド用Ag合金膜,及びSc,Y及び希土
類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を
含有するAg基合金で構成されていることを特徴とする
電磁波シールド用Ag合金スパッタリングターゲット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐Ag凝集性に優れ
た電磁波シールド用Ag合金膜に関し、詳細には耐Ag
凝集性に優れ、且つ電磁波シールド特性,可視光透過
性、耐候性にも優れた電磁波シールド用Ag合金膜及び
該Ag合金膜を用いたAg合金膜形成体,更に該Ag合
金膜を基材に形成するためのAg合金スパッタリングタ
ーゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からAg膜は可視光透過率が高く、
赤外線遮蔽性に優れていることから各種用途に用いられ
ている。例えば自動車等の車両内やハウス等の室内にお
ける冷暖房効率を向上させるために、Agをスパッタリ
ングなどによってガラスなどの透明基体に形成した赤外
線遮蔽用Ag膜透明体が用いられている。またAg膜を
高分子フィルムにコーティングした積層フィルムをガラ
スに張りつけたガラスが使用されている。更にAg膜は
電波遮蔽性にも優れていることから、例えば電波によっ
て誤作動を生じる電子機器類を外部の電波から保護した
り、あるいは電子機器類から生じる電波の放射を抑止す
るために、これら機器類を設置している実験室の窓ガラ
スに上記の様にAg膜を施したり、あるいはこれら機器
類にAg膜やAg膜を施した基体が内装,外装されてい
る。
【0003】しかしながらAg膜は耐摩耗性が低く、ま
た環境に対する耐久性が十分でないため、湿気などによ
って劣化してしまい長期間使用することが難しかった。
そのためAg膜を厚くするという手段が採られている
が、耐摩耗性,耐久性向上という観点からは十分な解決
がなされておらず、耐用期間を延長することができるも
のの、結局は時間の経過と共にAg膜は劣化してしまう
ため純Ag膜は実用性に欠けていた。尚、厚膜化するこ
とによって電磁波シールド特性(赤外線遮蔽性,電波遮
蔽性)は向上するものの、可視光透過率が減少してしま
い室内が暗くなるという問題を併発する。
【0004】そこで可視光域での透過性を増大させ、し
かもAg膜の耐摩耗性,耐候性を向上させる技術とし
て、Ag膜を酸化錫、酸化亜鉛や酸化チタンなどの酸化
物や窒化珪素などの窒化物からなる透明誘電体膜でコー
ティングする技術が提案されている。またAg膜とこれ
らの酸化膜や窒化物との密着性を向上させるために、A
g膜と酸化物、窒化物の間にCrやNi−Cr合金層を
挿入する技術も提案されている。
【0005】この技術によってAg膜の光反射率を低減
できるので、Ag膜の反射光によるぎらぎら感を低減で
きると共に、上記純Ag膜に比べて耐用期間が長いとい
う効果が得られる。しかしながらAgは透明誘電体膜で
コーティングされても成膜後に大気中にさらされると透
明誘電体膜自体のピンホールや傷等の欠陥部を起点とし
て凝集して膜切れを起こし易く、膜切れが生じるとAg
膜の導電性が失われて電磁波シールド特性が著しく低下
するという問題を有していた。しかも凝集によってガラ
スやフィルムなどAg膜を施した基体表面に無数の白点
が生じるため、意匠性,商品性を低下させる原因となっ
ていた。
【0006】この様なAg膜の凝集を改善する技術とし
て様々な技術が提案されている。例えば特開平7−31
5874号には、Agに5〜20モル%のPd,Pt,
Sn,Zn,In,Cr,Ti,Si,Zr,Nb,T
aからなる群のうち少なくとも1つの元素を添加した金
属薄膜をガラス板の表面上に形成した熱線遮蔽ガラスが
提案されている。
【0007】また特開平7−315883号には、透明
基板上に、Agを主成分とする膜を少なくとも1層有す
る熱線遮蔽膜と該熱線遮蔽膜を覆って膜厚0.03μm
以上200μm以下の透明保護膜とを設ける技術が提案
されている。
【0008】例えば特開平7−315889号には、ガ
ラス基板の可視光透過率を5%以上、日射吸収率を15
%以上、更にガラス基板に形成する皮膜の垂直放射率を
0.3以下として、可視光透過率が50%以上であっ
て、皮膜を形成した主表面とは反対側の主表面からの入
射についての日射熱取得率以上及びこの日射熱取得率が
70%以下とする熱線遮蔽ガラスが提案されている。
【0009】更に特開平8−293379号には、Ag
を主成分としてPdをAgに対して0.5〜5原子%含
有する金属層を、Zn,In,Snからなる群から選ば
れる1種以上の金属酸化物を主成分とする透明誘電体層
で挟む様にして基体上に積層する技術が開示されてい
る。
【0010】また更に特開平9−135096号には、
AgにPb,Cu,Au,Ni,Zn,Cd,Mg,A
lよりなる群から選ばれる1種以上の元素を3原子%添
加した電磁波シールド基板が提案されており、更に特開
平11−231122号にはAgにPb,Cu,Au,
Ni,Pd,Pt,Zn,Cd,Mg,Alを添加する
ことによってAgの耐凝集性向上を図る技術が開示され
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これら提案されている
Ag合金膜によっても、時間の経過と共にAgの凝集が
進行してAg合金膜が劣化していた。そのため例えば該
Ag合金膜がコーティングされている面を大気中に露出
した状態で使用するとAg合金膜を覆っている透明膜の
欠陥部を中心に凝集が生じるため、結局はAg合金膜面
を大気に曝さない様にするために合わせガラスや複層ガ
ラスに加工して使用しなくてはならず、製造コストが高
くなるという問題を有していた。また合わせガラスや複
層ガラスにする場合でも、Ag成膜後直ちに合わせガラ
スや複層ガラスに加工しないと白点が発生してしまい、
商品としての使用価値を失ってしまうという問題が生じ
ていた。更に合わせガラスや複層ガラスにした場合であ
っても、長期間使用しているとAg合金膜が劣化してし
まうため、十分な耐久性を有していなかった。
【0012】本発明はこの様な事情に鑑みてなされたも
のであって、本発明の目的はAgの凝集を抑止すること
によって優れた耐久性,耐候性を発揮し、しかも優れた
可視光透過性,電磁シールド特性を有するAg合金膜、
及び該Ag合金膜を形成した基体を提供することであ
る。また本発明は該Ag合金膜を製造するためのスパッ
タリングターゲットを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明とは、Sc,Y及び希土類元素よりなる群から選ば
れる少なくとも1種の元素を含有するAg基合金で構成
されていることに要旨を有する電磁波シールド用Ag合
金膜である。特に該Ag合金膜を赤外線遮断用として用
いるときは上記元素が合計で0.10〜20.0原子%
含まれていることが望ましく、該Ag合金膜を電波遮蔽
用として用いるときは上記元素が合計で0.10〜1
5.0原子%含まれていることが望ましい。
【0014】更に上記Ag基合金膜に貴金属元素(A
u,Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os)から選ばれ
る少なくとも1種の元素を合計で0.3原子%〜10原
子%含有させることが推奨される。
【0015】また本発明のAg合金膜は基体上に形成さ
れていることに要旨を有する電磁波シールド用Ag合金
膜形成体である。この際、前記Ag合金膜の基体側およ
び/または反基体側に、酸化物,窒化物,酸窒化物より
なる群から選ばれる少なくとも1種を含む膜が形成する
ことが望ましい。尚、本発明のAg合金が形成される基
体は透明基体であってもよい。本発明の前記基体が更に
他の透明体と組合せて積層させることも好ましく、この
際、該基体のAg合金膜形成側を内側にしてスペーサー
を介し、または介さずに透明体を積層したものも本発明
の好ましい態様である。
【0016】更に本発明はSc,Y及び希土類元素より
なる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有するA
g基合金で構成されていることに要旨を有する電磁波シ
ールド用Ag合金スパッタリングターゲットである。特
に該Ag合金膜を赤外線遮断用として用いるときは上記
元素が合計で0.09〜20.0原子%含まれているこ
とが望ましく、該Ag合金膜を電波遮蔽用として用いる
ときは上記元素が合計で0.09〜15.0原子%含ま
れていることが望ましい。
【0017】また上記Ag合金スパッタリングターゲッ
トに貴金属元素(Au,Pt,Pd,Rh,Ru,I
r,Os)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で
0.3原子%〜10原子%含有させることが推奨され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者らは上記課題を解決すべ
く、Agに種々の元素を添加して作製したAg基合金ス
パッタリングターゲットを用い、スパッタリング法によ
り種々の成分組成からなるAg合金薄膜を基体に形成
し、電磁波シールド用Ag合金膜としての特性を評価し
た。その結果、Sc,Y及び希土類元素から選ばれる1
種類以上の元素(以下、「添加元素」ということがあ
る。)を含有させたAg基合金を用いてAg合金膜とす
ることで、Agのマイグレーションが抑制され、凝集が
生じにくくなることを見出し、本発明を完成した。以
下、本発明のAg合金膜について説明する。
【0019】本発明者らの検討結果によれば、Sc,Y
及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素を含有するAg基合金で構成されたAg合金膜
は、純Ag膜や、Pd,Pt,Sn,Zn,In,C
r,Ti,Si,Zr,Nb,Taよりなる群から選ば
れる少なくとも1種の元素を含有するAg基合金で構成
されたAg合金膜と比べて優れた耐Ag凝集性を有する
ため、耐久性(長期間使用してもAg合金膜が劣化しな
い)、及び耐候性(高温,高湿環境に対する耐Ag凝集
性)に優れた特性を示すことが分わかった。特に本発明
に係るAg合金膜は大気中の酸素や水分に対する耐久性
が優れているのでこの様な環境に曝してもAgの凝集を
抑止することができる。また添加元素の添加量を適切に
制御することで、電磁波の波長に応じた特性(即ち赤外
線遮蔽性,電波遮蔽性)を発揮し得るAg合金膜を得る
ことができる。尚、本発明で赤外線遮蔽用という場合、
波長(λ)が8×10-7m以上の長波長に対する遮蔽性
を意味する。また電波遮蔽用という場合の波長(λ)は
10-3m以上の長波長に対する遮蔽性を意味する。
【0020】本発明に用いられる希土類元素とは3A族
に属する元素である。即ち本発明では、Sc,Y,ラン
タノイド15元素,アクチノイド15元素が用いられ
る。これらの元素は単独で使用してもよいし、二種以上
を併用してもかまわない。
【0021】これら添加元素の添加量については特に限
定されないが、0.10原子%以上とすることが望まし
い。Sc,Y及び希土類元素から選ばれる1種類以上の
元素を0.10原子%以上添加すれば、Agの表面拡散
に起因する結晶粒の成長を効果的に抑制できる。また
0.10原子%以上添加したAg基合金は純Agに比べ
て化学的安定性(特に耐候性)に優れているので、高温
高湿環境下に曝されてもAg合金基の凝集抑止効果が高
く、電磁波シールド性も極めて優れている。より好まし
い下限は0.50原子%であり、最も好ましい下限は
1.0原子%である。
【0022】またこれら添加元素の添加量の上限は特に
限定されないが、添加量が増加しても元素添加効果が飽
和すると共に、可視光透過率が低下することがあるの
で、赤外線遮蔽用Ag合金膜として用いるときは上限を
20.0原子%とすることが好ましい。より好ましい上
限は15.0原子%であり、より更に好ましくは10.
0原子%であり、最も好ましい上限は5.0原子%であ
る。尚、電波遮蔽用Ag合金膜として用いる場合、添加
元素量が多くなるとAg合金膜の電気抵抗が高くなり、
十分な電波遮蔽性が得られなくなることがあるので、上
限を15.0原子%とすることが推奨され、より好まし
い上限は10.0原子%、更に好ましい上限は5.0原
子%である。特に波長10-1m以上の長波長に対する優
れた電波遮蔽性を発揮するには該上限を10.0原子%
として電気抵抗を低減させることが望ましく、更に好ま
しい上限は5.0原子%であって、最も好ましくは3.
0原子%である。
【0023】本発明のAg合金膜は上記成分を含有し、
残部Agであるが、上記成分に加え更に貴金属元素(A
u,Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os)から選ばれ
る少なくとも1種の元素を合計で好ましくは0,3原子
%以上、より好ましくは0.5原子%以上、更に好まし
くは0.8原子%以上含有させることが推奨される。貴
金属元素の添加量を0.3原子%以上とすると、Agの
耐凝集性を更に向上することができるので望ましい。貴
金属元素を含有させることによって3A族元素の添加量
が微量であっても、優れた耐凝集性を示す。例えば任意
の貴金属元素を0.3原子%以上添加すると共に、3A
族元素を0.2原子%添加した場合と、3A族元素を
1.0原子%以上添加した場合(貴金属元素添加なし)
とを比較すると、ほぼ同等の耐凝集効果を示す。また貴
金属元素合計添加量の上限は好ましくは10原子%、よ
り好ましくは8原子%、更に好ましくは5原子%であ
る。
【0024】また電磁波シールド特性及び赤外線遮蔽特
性を向上させる観点からは貴金属元素の中でもAu,P
d,Ptが好適である。Rh,Ru,Ir,OsはA
u,Pd,Ptに比べてAgへの固溶性が低いため、R
h,Ru,Ir,Osを添加すると、同量のAu,P
d,Ptを添加した場合よりも膜の電気抵抗が高くな
り、電磁波シールド特性や赤外線遮蔽特性が劣る。尚、
耐凝集性向上の観点からはいずれの貴金属元素も好まし
い。
【0025】また用途に応じて本発明の作用を損なわな
い範囲で、上記成分以外の他の成分を添加してもよい。
この様な成分として例えばTi,Ta,Co,Cu等を
積極的に添加しても良い。尚、原料中に予め含まれてい
る不純物が膜中に含まれていてもかまわない。
【0026】本発明のAg合金膜の厚みは特に限定され
ず、電磁波シールド特性や可視光透過率など要求される
特性に応じて適宜変更すればよい。好ましくは3nm以
上、20nm以下がよい。3nm以下だと、電磁波シー
ルド特性が十分得られないことがある。より好ましくは
5nm以上、最も好ましくは8nm以上である。尚、電
波遮蔽用に用いる場合には膜厚を好ましくは5nm以
上、より好ましくは8nm以上、最も好ましくは10n
mである。また十分な可視光透過率を得る観点から20
nm以下とすることが好ましく、より好ましくは18n
m以下、最も好ましくは15nm以下である。
【0027】本発明ではAg合金膜による可視光の反射
によるぎらぎら感を低下させるために、Ag合金膜の他
にも膜を形成してもよい。例えば基体と電磁波シールド
用Ag合金膜の間に図1に示す如く下地層を設けてもよ
い。基体上に形成する下地層としては特に限定されない
が、可視光透過性の観点から透明性を有するものが好ま
しい。またAg合金膜と基体との密着性を向上させる目
的で下地層を設けてもよい。更に下地層が導電性を有す
るものであれば熱線遮蔽効果,電磁波シールド効果も向
上するので望ましく、所望の目的に応じた特性を有する
組成の下地層を適宜選択すればよい。
【0028】この様な下地層としては酸化亜鉛,酸化
錫、酸化チタン、酸化インジウム,ITO,酸化イット
リウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの酸
化物を主成分とする酸化膜、窒化珪素,窒化アルミニウ
ム,窒化硼素等の窒化物を主成分とする窒化膜、サイア
ロン等の酸窒化物を主成分とする酸窒化膜が例示され
る。勿論、例えば上記した様な酸化物単独、あるいは2
種以上の混合酸化物、または酸化物以外の混合物を用い
て膜としてもよく、膜の組成は特に限定されない。
【0029】これらの下地層は単層,複層いずれであっ
てもよく、複層とする場合は上記例示した下地膜と該下
地膜以外の組成の膜とを組合せて複層としてもよい。こ
れらのうち、酸化チタンなど高屈折率を有するものを下
地層として用いると光反射を抑止しつつ、十分な可視光
透過性が得られるので望ましい。
【0030】下地膜の形成方法は特に限定されず、下地
膜の組成に適した方法を用いて基体上に形成すればよ
く、例えばスパッタリング法,プラズマCVD法,ゾル
ゲル法などがある。
【0031】下地膜の膜厚は特に限定されないが、通常
10nm〜1000nm程度とすることが推奨される。
10nmより薄いと所望の目的、例えば十分な可視光透
過率を確保しつつ光反射率の低減を達成し得ないことが
ある。また1000nmより大きくなると膜応力により
密着性が低下することがあるので望ましくない。
【0032】勿論、下地層と同様の目的に加え、耐久性
や耐候性を更に向上させるため、あるいは使用環境に応
じて耐薬品性,耐摩耗性,耐傷性,耐Ag凝集性などの
特性を更に向上させるためにAg合金膜上に図2に示す
如く保護膜を設けてもよい。
【0033】電磁波シールド用Ag合金膜上に形成する
保護層としては特に限定されないが、可視光透過性の観
点から透明性を有するものが好ましく、また酸素や水分
に対する耐久性の観点から非晶質膜であることが推奨さ
れる。この様な保護層としては上記下地膜と同様の組成
を有する膜を用いても良いてもよく、上記下地層として
例示した膜が保護層として望ましい。これらのうち、耐
摩耗性,耐傷性の観点から酸化アルミニウム,窒化珪
素,窒化アルミニウム,窒化硼素,サイアロンなどから
適宜選択して保護層とすることが望ましい。これらの保
護層は単層,複層いずれであってもよい。また複層とす
る場合、上記例示した保護層と該保護層以外の組成の膜
とを組合せて複層としてもよい。
【0034】保護層の形成方法は特に限定されず、保護
層の組成に適した方法を用いてAg合金膜上に形成すれ
ばよく、例えばスパッタリング法,プラズマCVD法,
ゾルゲル法などが例示される。
【0035】保護膜の膜厚は特に限定されないが、通常
10nm〜1000nm程度とすることが推奨される。
10nmより薄いと耐摩耗性,耐傷性が十分得られない
ことがある。また1000nmより大きくなると膜応力
による密着性が低下することがあるので望ましくない。
【0036】尚、基体上に,下地層,Ag合金膜,保護
層が交互に積層されていても良い。この際、Ag合金膜
と下地層および/または保護層の密着性を向上するため
に、該膜間にNi,Cr,Ni−Cr合金などの金属層
を設けてもよい。
【0037】本発明のAg合金膜(あるいは下地層)を
形成する基体としてはガラス、プラスチック、樹脂フィ
ルムなどが例示されるが、窓ガラスなど可視光透過を必
要とする用途に用いる場合は、透明性(即ち可視光透過
性)を有する基体を持ちいることが望ましく、可視光が
透過できるものであれば、その材質,組成,厚さ等につ
いて特に限定されない。また基体に透明性が要求されな
い場合、即ち電子機器類にAg合金膜を内装,外装する
など電波遮蔽を主目的としてAg合金膜を用いる際には
基体の種類,組成,透明性,厚さ,材質などについては
特に限定されない。
【0038】本発明では基体を単独、あるいは複数用い
てもよく、その組合せは特に限定されず、更なる特性の
向上を目的として、種々の基体および/または少なくと
も1層の電磁波シールド用Ag合金膜,更には所望に応
じて下地層,保護層を組み合わせて複数層としてもよ
く、本発明ではAg合金膜形成体の構成を限定する趣旨
ではない。
【0039】即ち、本発明のAg合金膜形成体は基体に
上記電磁波シールド用Ag合金膜が形成されていればよ
く、また本発明のAg合金膜形成体はAg合金膜の少な
くとも一方側(基体側および/または反基体側)に上記
酸化物,窒化物,酸窒化物よりなる群から選ばれる少な
くとも1種を含む膜が保護層として形成されていてもよ
い。
【0040】例えば可視光透過を必要とする用途に用い
る場合、Ag合金膜等が室内側面となる様に形成するこ
とが推奨される。室外側に形成すると外的要因(小石や
埃など)によって膜にキズが生じる可能性が大きいので
好ましくない。また室内側に設置していても外的要因に
より膜にキズが生じることがあるので、通常はAg合金
膜等を形成した膜が外の環境に直接露出しない様な状態
で用いることが望ましい。したがって本発明に係るAg
合金膜形成体は基体単層であってもよいが、Ag合金膜
を外的要因より保護の観点から、基体を複数組合せた複
層としてもよい。複層とする場合の組合せとしては特に
限定されないが、基体として透明性を有するガラスを用
いた場合を例示すると、複層ガラス、合わせガラスなど
が例示される。尚、生活環境によって要求される室内の
断熱性,防音性などを考慮すると耐久性の観点から基体
は複層ガラス,或いは合わせガラスとすることが推奨さ
れる。複層ガラスとする場合の組合せは特に限定され
ず、図3が例示される。複層ガラスとしては、例えば複
数枚のガラス板を用い、隣接するガラス板間にスペーサ
ー等を設け空気層を設ける様に密閉シールしたものが望
ましい。この際、ガラス板間における腐食を防止する観
点から空気層に乾燥空気や窒素ガスを封入することが好
ましい。またAg合金膜は外側ガラスの空気層側面ある
いは内側ガラスの空気層側面に形成すると、工場製作時
における傷つき防止を図ることができるので望ましい。
【0041】また本発明のAg合金膜を可視光透過を必
要としない用途に用いる場合、例えば電子機器類など電
波遮蔽が要求される機器類のカバーの内側および/また
は外側にAg合金膜を形成してもよく、あるいは電波遮
蔽用板の任意の面にAg合金膜を形成してもよい。もち
ろん上記の如くAg合金膜を外的要因から保護するため
に複層としてもよく、用途に応じて、下地層,保護層な
どを形成してもよい。もちろんAg膜を高分子フィルム
などにコーティングした積層フィルムを基体に張りつけ
て機器類にAg膜を内装,外装させてもよい。
【0042】本発明に係るAg合金膜はスパッタリング
法により基体上に形成することが推奨される。純Ag膜
をスパッタリング等の成膜プロセスにより基体上に形成
すると膜厚が数十nm程度までは、しま状膜になってお
り、Agの表面エネルギーが高い状態になっており、A
g膜が直接空気と触れるとAgの表面エネルギーが更に
高まるため、表面エネルギーを下げるためにAgの凝集
が起こり易くなると考えられる。しかしながらY,S
c,希土類元素を添加したAg合金膜は、Agの表面エ
ネルギーが低いため、Agの表面拡散は抑制され、凝集
を抑止できると考えられる。このAg合金膜に貴金属元
素を加えるとさらに表面エネルギーが低下してAgの凝
集がより抑制されると考えられる。また本発明に係る添
加元素(Y,Sc,希土類元素)は、平衡状態ではAg
に対する固溶限が極めて小さいが、スパッタリング法に
より形成された膜は、スパッタリング法固有の気相冷却
によって非平衡固溶が可能になるため、その他の成膜方
法でAg合金膜を形成した場合に比べ、上記合金元素が
Agマトリックス中に均一に存在し、その結果、基体−
Ag合金膜密着性が優れていると共に、電磁波シールド
特性にも極めて優れている。
【0043】また上記Ag合金膜を成膜する際に用いる
スパッタリングターゲットとしては、Sc,Y及び希土
類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種類以上の
元素を含有するAg基合金で構成されているターゲット
を用いれば良い。スパッタリングターゲット材として、
溶解・鋳造法で作製したAg基合金(以下、「溶製Ag
基合金ターゲット材」ということがある。)を使用する
ことが好ましい。係る溶製Ag基合金ターゲット材は組
織的に均一であり、またスパッタ率及び出射角度が均一
なため、成分組成が均一なAg基合金膜が安定して得ら
れる結果、より高性能なAg合金膜形成体が得られる。
尚、上記溶製Ag基合金ターゲット材の酸素含有量を制
御すれば(好ましくは100ppm以下)、膜形成速度
を一定に保持し易くなり、またAg基合金膜中に酸素量
も低くできるので、該Ag合金膜の耐食性を高めること
ができる。
【0044】尚、Sc,Y及び希土類元素よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.10〜2
0.0原子%含有する電磁波シールド用Ag合金膜を得
るためのスパッタリングターゲットとしてはAgを主成
分として、Sc,Y及び希土類元素よりなる群から選ば
れる少なくとも1種の元素が0.09原子%以上20.
0原子%以下(尚、電波遮蔽用として用いる場合の上限
は15.0原子%以下)含まれているターゲットを用い
ればよい。
【0045】スパッタリング法の条件は特に限定され
ず、公知のスパッタリング法を用いればよい。スパッタ
リング法によってターゲット組成と同一の組成比率を有
する熱線遮蔽用Ag合金膜が基体上に形成されるが、種
々の条件設定によっては、Agまたは合金元素が多少濃
縮されることがあり、ターゲット組成とAg合金膜組成
に微差(小数点以下第2位)が見られるが、スパッタリ
ング時の条件(例えばパワー)を調整すれば上記所望の
添加量を有する電磁波シールド用Ag合金膜を得ること
ができる。
【0046】好ましい赤外線遮蔽用スパッタリングター
ゲットとしてはAgを主成分としてSc,Y及び希土類
元素から選ばれる1種類以上の元素を合計で0.09原
子%以上,20.0原子%以下,より好ましくは0.4
9原子%以上,15.0原子%以下,最も好ましくは
0.99原子%以上,10.0原子%以下である。
【0047】また好ましい電波遮蔽用スパッタリングタ
ーゲットとしてはAgを主成分としてSc,Y及び希土
類元素から選ばれる1種類以上の元素を合計で0.09
原子%以上,15.0原子%以下,より好ましくは0.
49原子%以上,10.0原子%以下,最も好ましくは
0.99原子%以上,5.0原子%以下である。
【0048】また上記成分に加え更に貴金属元素(A
u,Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os)から選ばれ
る少なくとも1種の元素を合計で好ましくは0,3原子
%以上、より好ましくは0.5原子%以上、更に好まし
くは0.8原子%以上含有させることが推奨される。貴
金属元素の添加量を0.3原子%以上とすると、Agの
耐凝集性を更に向上することができるので望ましい。ま
た貴金属元素合計添加量の上限は特に限定されないが、
好ましくは10原子%、より好ましくは8原子%、更に
好ましくは5原子%である。
【0049】この様にAgに上記添加元素を添加したス
パッタリングターゲットを用いた電磁波シールド用Ag
合金膜は、電磁波シールド特性(赤外線遮蔽性,電波遮
蔽性)に優れると共に、可視光透過性,耐久性,耐候
性,耐Ag凝集性に優れるものである。
【0050】勿論スパッタリング法以外にも真空蒸着法
等の物理蒸着法やCVD法などの化学蒸着法を用いても
よい。
【0051】以下実施例に基づいて本発明を詳述する。
尚、下記実施例は本発明を限定する趣旨のものではな
く、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更を加えて実
施することは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0052】
【実施例】実施例1 Tiを主成分とするターゲットを用いて、スパッタリン
グ法(Arと酸素の混合ガス雰囲気下)によって透明基
体(無色フロートガラス:板厚3mm,サイズ2cm×
4cm)上に酸化チタンを成膜した(膜厚30nm)も
のを各試験用基体とした。該基体を用いて表1に示す各
ターゲットを、スパッタリング法(Arガス雰囲気下)
により酸化チタン上に膜厚が10nm程度になる様に制
御してAg合金(またはAg)膜の成膜を行なった。そ
の後、再びTiを主成分とするターゲットを用いて、ス
パッタリング法(Arと酸素の混合ガス雰囲気下)によ
ってAg合金(Ag)膜上に酸化チタンを20nm成膜
し、透明基体上に酸化チタン/Ag合金(またはAg)
膜/酸化チタンの3層構造の膜を形成した電磁波シール
ド用Ag合金膜形成体を得た。またAg合金膜の組成を
調べるために、上記各Ag合金ターゲットを用いて上記
と同一条件のスパッタリング法によってフロートガラス
上にAg合金のみを形成し、ICP法により膜の組成を
求めた(表1参照)。得られた電磁波シールド用Ag合
金膜形成体のシート抵抗値、可視光透過率を測定した。
また高温高湿試験(85℃、95%Rh、48時間放
置)を行なった後、Agの凝集の有無を調べると共にシ
ート抵抗値についても測定した。尚、シート抵抗値は四
探針法により求めた。またAgの凝集については、肉眼
及び光学顕微鏡観察(倍率200倍)により調べた。可
視透過率はJIS R3106に基づいて測定した。結
果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】試験例1(純Ag)の電磁波シールド用A
g合金膜形成体は高温高湿試験後、ガラス表面に白色点
が肉眼で認められ、Agの凝集が認められた(表中×で
評価)。一方、試験例2〜12については肉眼で白色点
は認められなかった。更に倍率200倍の光学顕微鏡で
観察したところ、Ag合金膜中の添加元素(Sc,Y,
La)量が1.0原子%未満の試験例2〜4では白点が
認められたが(表中△で評価)、膜中合金組成における
添加元素が1.0原子%以上の試験例5〜12について
は白点は全く認められなかった(表中○で評価)。
【0055】一方、添加元素(Sc,Y,La,Ce,
Nd,Pr,Sm)の添加量が増えるに従ってシート抵
抗(電気抵抗)が増加し、同時に可視光透過率が減少す
る傾向を示した。一般に電磁波シールド用Ag合金膜形
成体ガラスとしては、視認性や眺望性を確保する観点か
ら可視光透過率は50%以上が好ましい。また通常、赤
外線遮蔽性を確保するためのシート抵抗値は40Ω/□
あれば十分であるが、電波遮蔽性を確保するためにのシ
ート抵抗値上限は30Ω/□である。したがって表1か
ら赤外線遮蔽性確保の観点からは添加元素(Sc,Y,
La,Ce,Nd,Pr,Sm)の添加量は20原子%
以下であればよいことがわかり、電波遮蔽性を確保する
観点からは該添加量は15.0原子%以下であればよい
ことがわかる。更に高温高湿試験後に各Ag合金膜形成
体のシート抵抗値を測定した結果、試験例1はシート抵
抗値が大きく上昇したが、試験例2〜12のシート抵抗
値の上昇は少なく、全て40Ω/□以下であり、特に添
加元素組成が1.0原子%以上である試験例5〜12で
は、ほとんどシート抵抗の上昇は見られなかった。
【0056】実施例2 Znを主成分とするターゲットを用いてスパッタリング
法(Arと酸素の混合ガス雰囲気下)によって透明基体
(無色フロートガラス:板厚3mm,サイズ2cm×4
cm)上に酸化亜鉛を成膜した(膜厚30nm)ものを
各試験基体とした。該基体を用いて表2に示す各ターゲ
ット(試験例13〜23)を、スパッタリング法(Ar
ガス雰囲気下)により酸化亜鉛上に表2に示す膜厚とな
る様に制御してAg合金膜の成膜を行なった。その後、
再びZnを主成分とするターゲットを用いて、スパッタ
リング法(Arと酸素の混合ガス雰囲気下)によって各
Ag合金膜上に酸化亜鉛を20nm成膜したAg合金膜
形成体を得た。得られたAg合金膜形成体のシート抵抗
値、可視光透過率、Ag合金膜の組成を実施例1と同じ
方法で測定(表2参照)すると共に、高温高湿試験を行
なった。
【0057】
【表2】
【0058】表2より、膜厚が3nm未満となるとシー
ト抵抗が40Ω/□を超えることが分かる。また膜厚が
20nmを超えると可視光透過率が50%未満となり、
膜厚としては3nm以上、20nm以下が光学特性上適
性な膜厚であることが分かる。実施例1と同様に高温高
湿試験を実施したが、何れの試験例もAg合金膜の凝集
は認められなかった。尚、Ag合金膜の組成はターゲッ
ト組成とほぼ同じ値を示した。
【0059】実施例3 Alを主成分とするターゲットを用いて、スパッタリン
グ法(Arと酸素の混合ガス雰囲気下)によって透明基
体(無色フロートガラス:板厚3mm,サイズ2cm×
4cm)上に酸化アルミニウムを成膜した(膜厚20n
m)ものを各試験用基体とした。該基体を用いて表3に
示す各ターゲットを、スパッタリング法(Arガス雰囲
気下)により酸化アルミニウム上に膜厚が15nm程度
になる様に制御してAg合金(またはAg)膜の成膜を
行なった。その後、再びAlを主成分とするターゲット
を用いて、スパッタリング法(Arと酸素の混合ガス雰
囲気下)によってAg合金(Ag)膜上に酸化アルミニ
ウムを40nm成膜し、透明基体上に酸化アルミニウム
/Ag合金(またはAg)膜/酸化アルミニウムの3層
構造の膜を形成した電磁波シールド用Ag合金膜形成体
を得た。またAg合金膜の組成を調べるために、上記各
Ag合金ターゲットを用いて上記と同一条件のスパッタ
リング法によってフロートガラス上にAg合金のみを形
成し、ICP法により膜の組成を求めたところ、膜の組
成はターゲットの組成とほぼ一致した。得られた電磁波
シールド用Ag合金膜形成体のシート抵抗値、可視光透
過率を測定した。また高温高湿試験(85℃、95%R
h、48時間放置)を行なった後、投影機を用いてガラ
ス表面を10倍に拡大してAgの凝集点(白色点)の個
数を数えた。尚、シート抵抗値は四探針法により求め、
可視透過率はJIS R3106に基づいて測定した。
結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】純Ag膜(試験例24)は白色点が多数発
生し、評価試験後のシート抵抗も大きく上昇した。これ
に対し、試験例25〜46は何れも純Ag膜に比べて白
色点は減少しているものの以下の相違点が見られた。試
験例25(貴金属元素の添加がなく、またNd添加量の
少ない)、試験例26,試験例28(貴金属元素添加量
が0.3未満)、試験例27(Nd添加量が少ない)、
及び試験例38(3A族元素が添加されていない)は試
験例29〜37,39〜46よりも白色点が多く、また
シート抵抗も凝集試験前に比べて凝集試験後の値が高く
なっている。一方、試験例29〜37,39〜46は白
色点の発生がほとんどなく、またシート抵抗値の変化も
凝集試験前後でほぼ同一の値を示し、優れた耐凝集性を
有していた。
【0062】Auを12原子%添加した試験例45は、
シート抵抗値が30Ω/□を超え、また可視光透過率も
50%以下となっており、視認性,眺望性確保及び電磁
波遮蔽性は他の試験例よりも劣っている。一方、貴金属
を10原子%以下添加した試験例は、シート抵抗が30
Ω/□以下であって、可視光透過率も50%以上であ
り、より好ましい結果を示した。またRh,Ruは同量
添加したAu,Pdに比べて高いシート抵抗値を示し、
電磁波シールド特性はAu,Pdがより優れていた。
【0063】
【発明の効果】本発明の電磁波シールド用Ag合金は以
上の様に優れた耐Ag凝集性,熱線遮蔽特性,可視光透
過率、耐候性,耐久性を有する。特に赤外線遮蔽性に優
れた構成を有する本発明のAg合金膜は熱線遮蔽性に優
れているので窓ガラスなどに用いると十分な可視光透過
性と共に室内の冷暖房効率を向上させることができる。
また電波遮蔽性に優れた構成を有する本発明のAg合金
膜を電子機器類に用いると外部の電波による誤作動から
保護でき、また電子機器類から生じる電波の放射を抑止
することができるので望ましい。また電波遮蔽性に優れ
た構成を有するAg合金膜を窓ガラスなどに用いること
によって十分な可視光透過性を確保でき、しかも電波遮
蔽効果,赤外線遮蔽効果を発揮することができる。本発
明のAg合金スパッタリングターゲットによって形成さ
れた電磁波シールド用Ag膜も同様に各種特性に優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の電磁波シールド用Ag合金膜を
基体上に形成したAg合金膜形成体の基本構造の一例を
示す模式図である。
【図2】図2は基体上に下地層,電磁波シールド用Ag
合金膜,保護層を形成したAg合金膜形成体の基本構造
の一例を示す模式図である。
【図3】図3は本発明のAg合金膜形成体を用いて構成
した複層透明体の基本構造の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1.基体 2.電磁波シールド用Ag合金膜 3.室外 4.室内 5.下地層 6.保護層 7.空気層 8.スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 淳一 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 2K009 BB02 CC03 CC12 CC14 CC45 DD04 EE03 4K029 AA09 AA24 BA22 BA48 BA49 BB02 BD00 CA05 DC04 5E321 BB23 BB53 GG05 GH01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sc,Y及び希土類元素よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種の元素を含有するAg基合金で
    構成されていることを特徴とする耐Ag凝集性に優れた
    電磁波シールド用Ag合金膜。
  2. 【請求項2】 Sc,Y及び希土類元素よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.10〜2
    0.0原子%含み、赤外線遮蔽用として用いられる請求
    項1に記載のAg合金膜。
  3. 【請求項3】 Sc,Y及び希土類元素よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.10〜1
    5.0原子%含み、電波遮蔽用として用いられる請求項
    1に記載のAg合金膜。
  4. 【請求項4】 貴金属元素から選ばれる少なくとも1種
    の元素を合計で0.3原子%〜10原子%含む請求項1
    〜3のいずれかに記載のAg合金膜。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のAg合
    金膜が基体上に形成されているAg合金膜形成体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のAg合
    金膜の基体側に、酸化物,窒化物,酸窒化物よりなる群
    から選ばれる少なくとも1種を含む膜が下地層として形
    成され、および/または反基体側に酸化物,窒化物,酸
    窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む膜
    が保護層として形成されているAg合金膜形成体。
  7. 【請求項7】 前記基体が透明基体である請求項5また
    は6に記載のAg合金膜形成体。
  8. 【請求項8】 前記透明基体に透明体を積層したもので
    ある請求項7に記載のAg合金膜形成体。
  9. 【請求項9】 前記透明基体のAg合金膜形成側を内側
    にしてスペーサーを介し、または介さずに透明体を積層
    したものである請求項8に記載のAg合金膜形成体。
  10. 【請求項10】 Sc,Y及び希土類元素よりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の元素を含有するAg基合金
    で構成されていることを特徴とする電磁波シールド用A
    g合金スパッタリングターゲット。
  11. 【請求項11】 Sc,Y及び希土類元素からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.09〜2
    0.0原子%含み、赤外線遮蔽用として用いられる請求
    項10に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
  12. 【請求項12】 Sc,Y及び希土類元素からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.09〜1
    5.0原子%含み、電波遮蔽用として用いられる請求項
    10に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
  13. 【請求項13】 貴金属元素から選ばれる少なくとも1
    種の元素を合計で0.3原子%〜10原子%含む請求項
    10〜12のいずれかに記載のAg合金スパッタリング
    ターゲット。
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