JP2005005315A - ウエーハの研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハ外周部の突起部分をなくし、高平坦度なウエーハを得ることができるウエーハの研磨方法を提供する。
【解決手段】ウエーハ主面を不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドに摺接して鏡面研磨する研磨方法において、該研磨パッドの表面粗さRaが3.0μm〜5.0μmであるか又は該研磨パッドの表面粗さRa(μm単位)と硬度(アスカーC硬度)の比(Ra/硬度)が0.032〜0.058であるようにした。上記研磨パッドの硬度はアスカーC硬度で87〜93である。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高平坦度なウエーハを得ることができるウエーハの研磨方法に関する。
【0002】
【関連技術】
従来、半導体基板材料として用いられるシリコンウエーハの製造方法は、一般にチョクラルスキー(Czochralski;CZ)法や浮遊帯域溶融(Floating Zone;FZ)法等を使用して単結晶インゴットを製造する結晶成長工程、この単結晶インゴットをスライスし、少なくとも一主面が鏡面状に加工されるウエーハ加工工程を経る。更に詳しくその工程を示すと、ウエーハ加工工程は、単結晶インゴットをスライスして薄円板状のウエーハを得るスライス工程と、該スライス工程によって得られたウエーハの割れ、欠けを防止するためにその外周部を面取りする面取り工程と、このウエーハを平坦化するラッピング工程と、面取り及びラッピングされたウエーハに残留する加工歪みを除去するエッチング工程と、そのウエーハ表面を鏡面化する研磨(ポリッシング)工程と、研磨されたウエーハを洗浄して、これに付着した研磨剤や異物を除去する洗浄工程を有している。上記ウエーハ加工工程は、主な工程を示したもので、他に熱処理工程等の工程が加わったり、同じ工程を多段で行ったり、工程順が入れ換えられたりする。
【0003】
これらの工程のうち、研磨(ポリッシング)工程ではいろいろな形態の研磨方法がある。例えば、シリコンウエーハの鏡面研磨方法は、ラッピング加工のように両面を同時に鏡面化する両面研磨方式や1枚ずつウエーハをプレートに真空吸着保持して研磨する枚様方式、ウエーハをワックス等の接着剤を使用しないで、バッキングパッドとテンプレートで保持しつつ研磨するワックスフリー研磨方式など様々な方式がある。現在のところガラスやセラミック等のプレートに複数枚のウエーハをワックスで貼り付けて片面を研磨するワックスマウントバッチ式片面研磨装置が主流である。この研磨装置ではウエーハが保持されたプレートを研磨パッドを貼った定盤上に置き、上部トップリングに荷重を掛けて、定盤及びトップリングを回転させながら研磨を行う。
【0004】
また、直径300mmウエーハの研磨では、初めの1次研磨では、両面同時研磨装置を用い、2次研磨、仕上げ研磨などで片面研磨装置を用いるなど、種々の態様の研磨装置を組合せ研磨することが行われている。
【0005】
これらの研磨で用いられる研磨パッドは、一般的に不織布タイプの研磨パッドやスエードタイプの研磨パッドなどが用いられている。不織布タイプの研磨パッドはポリエステルフェルト(組織はランダムな構造)にポリウレタンを含浸させたもので多孔性があり、かつ弾性も適度で、高い研磨速度と平坦性にすぐれ、ダレの少ない加工ができるようになっている。この不織布タイプの研磨パッドは、シリコン基板の1次研磨用として広く使用されている。
【0006】
スエードタイプ研磨パッドは、ポリエステルフェルトにポリウレタンを含浸させた基材に、ポリウレタン内に発泡層を成長させ、表面部位を除去し発泡層に開口部を設けたもの(この層をナップ層と呼ぶ)であって、特に仕上げ研磨用に使用されており、発泡層内に保持された研磨剤が、工作物と発泡層内面との間で作用することにより研磨が進行する。このスエードタイプの研磨パッドはケミカルメカニカルな研磨に多用され、ダメージのない面が得られる。上記した不織布タイプやスエードタイプの研磨パッドの他にも発泡ウレタンシートなどの研磨パッドがある。
【0007】
研磨パッドの製造方法としては、例えば不織布タイプの研磨パッド等はポリエステルフェルトにポリウレタン等の樹脂を含浸させ硬化させ、その表面をダイヤモンドの砥粒の付いたロール状の砥石あるいはサンドペーパーを用いて研削(バフィングという)して任意の特性の研磨パッドを作製している。樹脂の材質や含浸量及び表面のバフィング加工条件によってその研磨パッドの硬度や圧縮率等を制御している。現状、研磨パッドの硬度としてはアスカーC硬度で50以上のものが用いられている。
【0008】
アスカーC硬度とは、スプリング硬さ試験機の一種であるアスカーゴム硬度計C型により測定した値であり、SRIS(日本ゴム協会規格)0101に準じた値である。
【0009】
1次研磨で両面研磨装置を用いた場合、片面研磨と比較し、ウエーハ外周がダレやすいと言う問題がある。外周ダレを制御するには一般的には研磨パッドの表面硬度が高い(アスカーC硬度で85以上の高硬度の)研磨パッドが用いられるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、両面研磨装置において、高硬度の研磨パッドが用いられるようになっているが、硬質研磨パッドでは一般的に多孔性が乏しくなり、直ぐに目詰まり等が起こりやすく研磨パッドとしては扱いにくい。そこで最近では含浸させる樹脂の硬度自体を硬い樹脂にして、多孔性を有したまま硬質にした研磨パッドなどが開発されている。
【0011】
研磨工程では、ウエーハを高平坦度に加工することが重要である。しかし、上記のような研磨装置及び硬質の研磨パッド(例えば、アスカーC硬度が87〜93程度で表面粗さRaが2.5μm程度)を用いて研磨を行った場合、ウエーハ外周部のダレはある程度改善されるものの、図4に示すように、ウエーハWの外周部に突起状の異常形状、即ち外周突起Rが観察されることがあった。
【0012】
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであって、上記のようなウエーハ外周部の突起部分をなくし、高平坦度なウエーハを得ることができるウエーハの研磨方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明者が鋭意調査したところ、このようなウエーハ外周部の異常形状を無くし高平坦度なウエーハを得るためには、研磨パッドの粗さが特に影響することを見出し、本発明を完成させた。
【0014】
つまり、本発明のウエーハの研磨方法の第1の態様は、ウエーハ主面を不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドに摺接して鏡面研磨する研磨方法において、該研磨パッドの表面粗さRaが3.0μm〜5.0μmであることを特徴とする。
【0015】
従来の研磨布は、研磨布が比較的柔らかいために表面粗さも粗くなりRaは10μm以上となるのが一般的であった。また、近年外周部のダレの改善に用いられる高硬度の研磨布(例えば、アスカーC硬度で85以上の研磨布)では、研磨布表面の多孔性が乏しい、または不織布に含浸させる樹脂自体の硬度が高いなどの理由から、特に積極的にバフィングしない限り、表面粗さRaは2μm程度の粗さにしかならなかった。今まで不織布の表面粗さが平坦度に影響することは考えられておらず、この程度の粗さの研磨布を用い研磨されていた。
【0016】
本発明者は研磨パッドの表面粗さに着目し、上記のような範囲の表面粗さRaの研磨パッドを用いることによりウエーハ外周部の異常形状を無くし高平坦度なウエーハを得ることができることを見出した。なお、この表面粗さRaは研磨布を使用する前の初期表面粗さを確認すれば、実際に使用中の粗さを確認しなくてもほぼ目的を達成することができる。つまり、初期表面粗さRa=3.0μm〜5.0μmの研磨パッドを定盤に貼付し研磨すると良い。
【0017】
本発明のウエーハの研磨方法の第2の態様は、ウエーハ主面を不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドに摺接して鏡面研磨する研磨方法において、該研磨パッドの表面粗さRa(μm単位)と硬度(アスカーC硬度)の比(Ra/硬度)が0.032〜0.058であることを特徴とする。
【0018】
このような範囲の研磨パッドを用いることで、特にウエーハ外周部の異常形状を無くし高平坦度なウエーハを得ることができる。
【0019】
また、この時用いる研磨パッドの硬度がアスカーC硬度で87〜93であると好ましい。これより柔らかい研磨パッドではバッフイングにより表面粗さが10μm以上となり突起状の異常形状は発生しにくくなるが、外周ダレ等が逆に発生しやすくなることがあり平坦度が十分でないこともある。従来ダイヤモンドドレス及びサンドペーパー等を用いバッフイング(ドレッシング)すると平坦度が悪くなることがあったが、これは比較的柔らかい研磨パッドを用いた場合であり、本発明のように硬質の研磨パッドであれば高平坦度なウエーハが研磨できる。
【0020】
特に、前記鏡面研磨するための研磨方法が、キャリアプレートに形成されたウエーハ保持孔内にウエーハを挿入・保持し、スラリーを供給しながら、前記研磨パッドが貼付された上定盤及び下定盤の間で、キャリアプレートを運動させて、前記ウエーハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置を用いウエーハを研磨する場合に、上記表面粗さRa及び硬度の研磨パッドを用いると良い。このようなタイプの研磨装置で特にウエーハ外周部の異常が発生しやすいからである。
【0021】
また、研磨パッドとしては、不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドが用いられる。特に密度が0.39±0.03g/cm、硬度が90±3(アスカーC硬度)、圧縮率が2.3±1.0%、及び圧縮弾性率が60±15%であるような特性を有する研磨パッドを用いると高平坦度なウエーハに研磨できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0023】
図1は本発明方法を実施する際に用いられる両面研磨装置の一例を示す縦断面説明図である。図2は図1の両面研磨装置におけるキャリアプレートの一例を示す平面説明図である。
【0024】
図1において、10は両面研磨装置で、互いに相対向するように設けられた上定盤12及び下定盤14を備えている。
【0025】
上記上定盤12は、回転及び研磨荷重をかける上シリンダーロッド16やその荷重を上定盤12に伝えるハウジング17などから構成されている。該上定盤12の下部には研磨パッド18が貼付してある。この他に、該上定盤12内には該上定盤12の温度を制御するための冷却手段(図示せず)や、スラリーを供給するためのスラリー供給手段13が設けられている。
【0026】
上記下定盤14は、回転を与えるモータ及び減速機(図示せず)に接続する下シリンダーロッド20や、下定盤14の荷重を支えるスラスト軸受22などから構成されている。下定盤14の上部には研磨パッド24が貼付してある。この他に、下定盤14内には下定盤14の温度を制御するための冷却手段(図示せず)が設けられている。
【0027】
26は上定盤12及び下定盤14の間に設けられたキャリアプレートである。該キャリアプレート26のウエーハ保持孔28にはウエーハWが旋回自在に挿入保持される。該ウエーハ保持孔28に保持されたウエーハWは、上定盤12及び下定盤14によって上下方向から挟み込まれるとともに、該上定盤12及び下定盤14をウエーハWに対して相対的に回転させることでウエーハ面が研磨される。30はキャリアプレート26を外方から支持する環状のキャリアホルダである。キャリアプレート26は、例えば図2に示すように5つのウエーハ保持孔28を有する円板形状のプレート状に形成されている。このキャリアプレート26の材質等は特に限定するものではないが、例えばガラスエポキシ製のものが使用される。
【0028】
このキャリアプレート26は、そのキャリアプレート26自体が円運動機構によって、揺動するような構成となっている。このために、キャリアプレート26を外方から保持する環状のキャリアホルダ30を有している。
【0029】
このキャリアホルダ30の外周部には、外方へ突出した複数の軸受部32が配設されている。各軸受部32には、小径円板形状の偏心アーム34が挿着されている。また、偏心アーム34の各下面の中心部には、回転軸36が垂設されている。これらの回転軸36の下方に突出した先端部には、それぞれスプロケット(図示せず)が固着されている。そして、各スプロケットには、一連にタイミングチェーン38が水平状態で架け渡されている。これらのスプロケットとタイミングチェーン38とは、偏心アーム34と同期して円運動を行うように、回転軸36を同時に回転させる同期手段を構成している。
【0030】
したがって、円運動用モータの出力軸を回転させると、その回転力は回転軸36に固着されたスプロケットを介してタイミングチェーン38に伝達され、このタイミングチェーン38が周転することで、偏心アーム34が同期して回転軸36を中心に水平面内で回転する。これにより、それぞれの偏心アーム34に一括して連結されたキャリアホルダ30、ひいてはこのキャリアホルダ30に保持されたキャリアプレート26が、このキャリアプレート26に平行な水平面内で、自転をともなわない円運動を行う。
【0031】
すなわち、キャリアプレート26は上定盤12及び下定盤14の軸線から所定距離だけ偏心した状態を保って旋回する。この所定距離は、偏心アーム34と回転軸36との離間距離と同じである。この円運動により、キャリアプレート26上の全ての点は、同じ大きさの小円の軌跡を描く。
【0032】
本発明の研磨方法で用いる研磨パッドについて更に詳しく説明する。研磨パッドは、不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドが主に用いられる。特に研磨パッドの硬度がアスカーC硬度で87〜93程度の研磨パッドを用いると良い。なかでも密度が0.39±0.03g/cm、圧縮率が2.3±1.0%、圧縮弾性率が60±15%であるような特性の研磨パッドを用いると高平坦度なウエーハが研磨できる。この時、初期の研磨パッド粗さが(使用前の研磨パッド表面粗さが)、触針式の粗さ測定器で測定してRa=3.0μm〜5.0μmの範囲であると好ましい。
【0033】
研磨パッドの製造方法は特に従来方法とは違わないが、本発明に用いる研磨パッドでは特に表面粗さに注意し製造する必要がある。上記のような研磨パッドを製造する時の方法としては、例えば不織布タイプの研磨パッドでポリエステルフェルトに硬度の高いポリウレタンを含浸させ、ポリウレタンの含浸量を調整し、研磨パッドの硬度及び多孔性を制御し、次に表面粗さが任意の粗さとなるように砥石あるいはサンドペーパーにより研磨パッド表面をバフィングすることにより表面粗さを調整すれば良い。特にアスカーC硬度で87〜93程度の研磨布とした場合、本発明の条件になるようにバッフイングするには#200番より粗いダイヤモンドドレスなどの砥石あるいはサンドペーパーを用いればよい。
【0034】
このような研磨パッドが貼付された両面同時研磨装置によりウエーハ表裏両面を研磨している。具体的には図1に示すように、上定盤12は、上方に延びた回転軸(シリンダーロッド16)を介して、上側回転モータにより水平面内で回転される。また、この上定盤12は軸線方向へ進退させる昇降装置により垂直方向に昇降させられる。この昇降装置は、シリコンウエーハWをキャリアプレート26に供給及び排出する際などに使用される。なお、上定盤12及び下定盤14のシリコンウエーハWの表裏両面に対する押圧は、流体等を介した加圧方法により行う。主に上定盤12に配置したハウジング部分により加圧される。
【0035】
下定盤14は、その出力軸(シリンダーロッド20)を介して、下側回転モータにより水平面内で回転させられる。
【0036】
上記キャリアプレート26は、該キャリアプレート26自体が自転しないように、キャリアプレート円運動機構によって、該キャリアプレート26の面と平行な面(水平面)内で円運動する。
【0037】
スラリー供給手段13においては、例えば上定盤12に形成される複数のスラリー供給孔13aがシリコンウエーハWが常に存在する所定幅の円環状の領域に配置されている。ウエーハWが揺動してもその裏面に常にスラリーが供給されるよう構成されている。
【0038】
使用するスラリーの種類は限定されない。例えば、コロイダルシリカを含有したpH9〜11のアルカリ溶液を採用することができる。スラリーの供給量はキャリアプレートの大きさにより異なり限定されないが、通常は2.0〜6.0リットル/分である。
【0039】
上定盤12及び下定盤14の回転速度は限定されない。各回転方向も限定されない。上定盤12及び下定盤14のウエーハWに対しての押圧力も限定されないが、通常は100〜300g/cmである。また、ウエーハ表裏両面の研磨量及び研磨速度も限定されない。さらに、本発明方法が適用される研磨装置は、特に上記した図示例の形態に限定されるものではない。
【0040】
次に、このような両面研磨装置10を用いてシリコンウエーハWの両面を研磨する方法を説明する。まず、キャリアプレート26の各ウエーハ保持孔28(5つのウエーハ保持孔を有するキャリアプレート)にそれぞれ旋回自在に、例えば、直径300mmのシリコンウエーハを5枚(1バッチ5枚)挿入する。各ウエーハWは研磨パッド18,24が貼付された上下定盤12,14により上記したような任意の荷重で押し付けられ研磨される。
【0041】
その後、これらの両研磨パッド18,24をウエーハWの表裏両面に押し付けたまま、上定盤12側からスラリーを供給しながら、円運動用モータによりタイミングチェーン38を周転させる。これにより、各偏心アーム34が水平面内で同期回転し、各偏心アーム34に一括して連結されたキャリアホルダ30及びキャリアプレート26が、このプレート表面に平行な水平面内で、自転をともなわない円運動(直径10cm程度の円運動)を行う。その結果、各シリコンウエーハWは、対応するウエーハ保持孔28内で水平面内に旋回しながら、それぞれのウエーハWの表裏両面が両面研磨される。
【0042】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
【0043】
図1に示した研磨装置を用い、上述した研磨条件(ウエーハへの押圧力:250g/cm)で直径300mmのシリコンウエーハを研磨し、研磨パッドの表面粗さと、ウエーハ外周部の異常形状(凸部)の発生状況を確認する実験を行った。なお、スラリーとしては、pH11のアルカリ性溶液中に、平均粒度0.035μmのコロイダルシリカからなる研磨砥粒が分散したものを使用した。
【0044】
確認した研磨パッドは、上記のように作製したウレタン樹脂からなる不織布(密度:0.39±0.03g/cm、圧縮弾性率:60±15%)で圧縮率=2.3±1.0%、アスカーC硬度=87〜93からなる研磨パッドである。この研磨パッドの表面を#80からなるダイヤモンドドレス、#120、#240からなるサンドペーパーでドレッシング(バッフイング)し、表面粗さが、Ra=8.0μm(Ra/硬度=0.092)、Ra=4.0μm(Ra/硬度=0.044)、Ra=2.5μm(Ra/硬度=0.027)の3種類の研磨パッドを用意した。
【0045】
ここで、研磨パッドの圧縮率はJIS L−1096に準拠した方法で測定した。具体的には圧縮弾性試験機を使用し、研磨パッドに対して初荷重W0を負荷した後1分経過後の研磨パッドの厚さT1を読み、同時に荷重をW1に増やし、1分経過後の研磨パッドの厚さT2を読む。そして圧縮率(%)は、{(T1−T2)/T1}×100で算出した。ここでW0は50g/cm、W1は300g/cmで評価した。
【0046】
また、表面粗さは、研磨パッドの表面を触針式の粗さ測定器で、測定条件(測定端子800μm、測定長7.5mm、測定速度1mm/s、カットオフ0.8mm、Ra値)で測定した。
【0047】
(実施例1)
上述した研磨方法により直径300mmウエーハを100枚研磨した。この研磨に際しては、上記した表面粗さRa=4.0μm(アスカーC硬度91)の研磨パッドを用いた。研磨したウエーハの平坦度をフラットネス測定機を用い、周辺2mm除外の条件で平坦度(SFQRmax)を測定した。
【0048】
SFQRとは、平坦度に関して表面基準の平均平面をサイト(通常26mm×33mmの正方形のエリア)毎に算出し、その面に対する凹凸の最大値を表した値(設定されたサイト内でデータを最小二乗法にて算出したサイト内平面を基準平面とし、この平面からの+側、−側各々最大変位量の絶対値の和)であり各サイト毎に評価された値で、SFQRmaxとはウエーハ上の全サイトのSFQRの中の最大値である。
【0049】
研磨終了後、ウエーハの形状及び平坦度を確認し、その結果の1例を図3に示した。すべてのウエーハで図3に示すような形状を有し、ウエーハ外周部の異常形状は観察されなかった。またSFQRmaxはすべてのウエーハで0.13μm以下と高平坦度なウエーハが得られた。外周部まで平坦なウエーハが安定して研磨されている事がわかる。
【0050】
なお、本実施例及び後述する比較例においては、図4に示すように、フラットネス測定機で測定した時に、断面図にて最外周から外周50mm間に変曲点Hをもつような突起状の形状、即ち、外周突起Rが現れた時に異常形状と判断した。
【0051】
(比較例1)
実施例1と同様な方法で上記した表面粗さRa=2.5μm(アスカーC硬度93)の研磨パッドを用い研磨した。その結果を図3に示した。図3に示されるように、図4に示すような形状をしたウエーハが複数枚観察された。平坦度はSFQRmaxで0.13μm以下のウエーハも存在するものの、SFQRmax=0.20μm程度のウエーハもあり安定した特性(平坦度)のウエーハが得られなかった。
【0052】
なお、他の粗さの研磨パッドを用意し、ウエーハ外周部の形状異常を観察したところ、特に表面粗さRaが3μm程度を境に、これより粗さが小さいとウエーハ外周部の形状異常が出やすく、これより粗さが大きいとウエーハ外周部の形状異常が観察されなかった。
【0053】
(比較例2)
実施例1と同様な方法で上記した表面粗さRa=8.0μm(アスカーC硬度87)の研磨パッドを用い研磨した。その結果を図3に示した。図3に示されるように、形状異常は発生しなかったものの、平坦度はSFQRmaxで0.20μm程度のウエーハであった。
【0054】
このように研磨パッド表面の粗さを5μm以上としても、ウエーハ外周部の形状異常の発生は抑えられるものの、研磨パッドの硬度への影響が発生し高平坦度なウエーハが得られにくくなる。好ましくはRa=3〜5μm(アスカーC硬度87〜93)程度にするのが適当であった。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明の代表的なものの効果について説明すれば、上記研磨パッドを用いた事により外周の異常形状が防止でき、特に2mm除外のSFQRmaxで0.13μm以下の高平坦度なウエーハの製造が安定して達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する際に用いられる両面研磨装置の一例を示す縦断面説明図である。
【図2】図1の両面研磨装置におけるキャリアプレートの一例を示す平面説明図である。
【図3】実施例1及び比較例1、2における研磨結果(SFQRmax及びウエーハ形状の鳥瞰図)を示す図表である。
【図4】従来の研磨パッドを用いたウエーハの研磨結果の一例を示す図面で、(a)はウエーハ形状の鳥瞰図及び(b)はウエーハ表面の粗さを示すグラフである。
【符号の説明】
10:両面研磨装置、12:上定盤、13:スラリー供給手段、13a:スラリー供給孔、14:下定盤、16:上シリンダーロッド、17:ハウジング、18,24:研磨パッド、20:下シリンダーロッド、22:スラスト軸受、26:キャリアプレート、28:ウエーハ保持孔、30:キャリアホルダ、32:軸受部、34:偏心アーム、36:回転軸、38:タイミングチェーン、H:変曲点、R:外周突起、W:ウエーハ。

Claims (5)

  1. ウエーハ主面を不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドに摺接して鏡面研磨する研磨方法において、該研磨パッドの表面粗さRaが3.0μm〜5.0μmであることを特徴とするウエーハの研磨方法。
  2. ウエーハ主面を不織布に樹脂を含浸させた研磨パッドに摺接して鏡面研磨する研磨方法において、該研磨パッドの表面粗さRa(μm単位)と硬度(アスカーC硬度)の比(Ra/硬度)が0.032〜0.058であることを特徴とするウエーハの研磨方法。
  3. 前記研磨パッドの硬度がアスカーC硬度で87〜93であることを特徴とする請求項1又は2記載のウエーハの研磨方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のウエーハの研磨方法であって、キャリアプレートに形成されたウエーハ保持孔内に前記ウエーハを挿入・保持し、スラリーを供給しながら、前記研磨パッドが貼付された上定盤及び下定盤の間で、該キャリアプレートを運動させて、前記ウエーハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置を用い研磨することを特徴とするウエーハの研磨方法。
  5. 前記研磨パッドの密度が0.39±0.03g/cm、圧縮率が2.3±1.0%、及び圧縮弾性率が60±15%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のウエーハの研磨方法。
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