JP2007031883A - 研磨布 - Google Patents

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Abstract


【課題】 弾性を保持しながら、硬い研磨布を提供することを目的とする。
【解決手段】 不織布にウレタン樹脂を付着させ、このウレタン樹脂はイソシアヌレート化されているウレタン樹脂が好ましく、3級アミンおよび有機金属塩から選ばれる1種または2種以上のイソシアヌレート化触媒をウレタン樹脂に対して0.01重量%以上10重量%以下用いてイソシアヌレート化されたウレタン樹脂がより好ましい。不織布としては、ポリエステル繊維を含むことが好ましい。硬さはアスカーC硬度で90以上98以下、圧縮率は1.0%以上2.5%以下、回復率は55%以上75%以下であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体基板などを研磨するための研磨布に関する。
不織布などの研磨布基体に樹脂などを付着させた研磨布は、高い研磨能力を有するので、高純度シリコンおよび半導体ウエハなどの半導体基板の表面研磨加工およびレンズおよび板ガラスなどの製品に対する仕上げ研磨加工に多く用いられている。近年、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などに用いられる回路の微細化および多層化による高集積化に伴って、基板となるシリコンウエハ自体に高い平坦度が要求されている。
高い平坦度を実現するためには、硬い研磨布を用いて、基板を研磨することが有効であることが知られており、硬い研磨布としては、アクリル樹脂などの硬い樹脂を不織布に付着させた研磨布がある。このような硬い研磨布を用いて基板を研磨すると、研磨後の基板は平坦度の高いものとなる。しかしながら、このような研磨布は、弾性がないため、研磨後の基板に傷(スクラッチ)が多く発生してしまう。
一方、弾性のある研磨布としては、弾性のある樹脂であるウレタン樹脂を不織布に付着させた研磨布が知られており、このような弾性のある研磨布であって、硬い研磨布としては、不織布に付着させたウレタン樹脂を有機アミンおよびアルコールなどの硬化剤を用いて硬化させた研磨布および2種類の樹脂を不織布に含浸して付着させた研磨布がある。
2種類の樹脂を不織布に含浸して付着させた研磨布としては、たとえば、以下のような研磨布が知られている。特許文献1には、1次含浸として、不織布にポリウレタン樹脂を含浸させ、湿式法にて凝固、洗浄および乾燥した後に、さらに、2次含浸として、メラミン樹脂を含浸させる研磨布の製法が記載されている。特許文献2記載の半導体ウエハ研磨用クロスは、1次含浸として、不織布などのフェルト状繊維質シートに熱可塑性ウレタン樹脂を含む溶液を含浸して、湿式凝固させた後、2次含浸として、その熱可塑性ウレタン樹脂より硬質の樹脂の溶液を含浸させて加熱乾燥させて得られるものである。
特開平2−218562号公報 特開平5−8178号公報
硬化剤を用いて硬化させたウレタン樹脂を付着させた研磨布は、その硬さが、高い平坦度を得るためには充分ではない。また、特許文献1および2記載の不織布に2種類の樹脂を含浸して付着させた研磨布も、その硬さが充分ではなく、さらに、不織布に2種類の樹脂を含浸させるので、製造工程も複雑となる。
本発明の目的は、不織布に付着されるウレタン樹脂を適切に硬化させることによって、弾性を保持しながら、硬い研磨布を提供することである。
本発明は、不織布にウレタン樹脂を付着させた研磨布であって、
前記ウレタン樹脂は、イソシアヌレート化されていることを特徴とする研磨布である。
また本発明は、前記ウレタン樹脂は、3級アミンおよび有機金属塩から選ばれる1種または2種以上のイソシアヌレート化触媒を用いてイソシアヌレート化されたウレタン樹脂であることを特徴とする。
また本発明は、前記イソシアヌレート化触媒は、ウレタン樹脂に対して0.01重量%以上10重量%以下用いることを特徴とする。
また本発明は、前記不織布は、ポリエステル繊維を含むことを特徴とする。
また本発明は、硬さがアスカーC硬度で90以上98以下、圧縮率が1.0%以上2.5%以下、回復率が55%以上75%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、不織布にウレタン樹脂を付着させた研磨布であって、そのウレタン樹脂は、イソシアヌレート化されている。弾性のあるウレタン樹脂をイソシアヌレート化させると、ウレタン樹脂は、弾性を保持しながら、より硬くすることができるので、イソシアヌレート化されているウレタン樹脂を不織布に付着させると、弾性を保持しながら、硬い研磨布が得られる。このような研磨布は、研磨後の基板の平坦度が高く、スクラッチの発生数が少ないので、基板を研磨するのに好適である。
また本発明によれば、ウレタン樹脂としては、3級アミンおよび有機金属塩から選ばれる1種または2種以上のイソシアヌレート化触媒を用いてイソシアヌレート化されたウレタン樹脂である。上記のイソシアヌレート触媒は、少量でウレタン樹脂を充分にイソシアヌレート化させることができるので、弾性を保持しながら、より硬いウレタン樹脂を得ることができる。したがって、このようなウレタン樹脂を不織布に付着させると、弾性を保持しながらより硬い研磨布が得られる。
また本発明によれば、イソシアヌレート化触媒は、ウレタン樹脂に対して0.01重量%以上10重量%以下用いる。イソシアヌレート化触媒は、上記のような少量で、ウレタン樹脂を充分にイソシアヌレート化させることができ、さらに、ウレタン樹脂に含有されるイソシアヌレート化触媒が少なくてすむので好ましい。
また本発明によれば、不織布としては、ポリエステル不織布であることが好ましい。
また本発明によれば、硬さの好適範囲がアスカーC硬度で90以上98以下であり、圧縮率の好適範囲が1.0%以上2.5%以下であり、回復率の好適範囲が55%以上75%以下である。このような研磨布を用いて半導体基板を研磨すると、平坦度が高くて傷の少ない半導体基板を得ることができる。
本発明は、不織布に樹脂を付着させた研磨布であって、高純度シリコンおよび半導体ウエハなどの半導体基板の表面研磨加工およびレンズおよび板ガラスなどの製品に対する仕上げ研磨加工に用いる研磨布である。研磨布が柔らかいと、被研磨物である半導体基板を充分に研磨することができないので、硬い研磨布であることが好ましい。しかしながら、研磨布が硬いだけでは、研磨時に発生する研磨屑によって、基板を傷つけることがあるので、研磨布にある程度弾性が必要である。
研磨布の硬さおよび弾性は、不織布に付着させる樹脂によって変化させることができる。不織布に付着させる樹脂としては、ウレタン樹脂が好ましく、公知のウレタン樹脂を用いることができるが、イソシアヌレート化されているウレタン樹脂が好ましい。ウレタン樹脂は、弾性のある樹脂であり、硬化剤などによって容易に硬化させることができる。さらに、ウレタン樹脂は、イソシアヌレート化させて硬化させると、弾性を保持しながら、硬化剤を用いて硬化させたウレタン樹脂より硬く硬化させることができる。
ウレタン樹脂は、ポリイソシアネートとヒドロキシ基含有化合物との反応により得られ、鎖延長剤を用いて硬化させたものであってもよい。
ポリイソシアネートとしては、公知のポリイソシアネートを用いることができる。たとえば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート類などが挙げられる。ポリイソシアネートは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能であり、上記ジイソシアネート化合物と併用してもよい。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
ヒドロキシ基含有化合物としては、公知のポリオール化合物を用いることができ、ヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルカーボネート、ポリエステルアミドおよびポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオールおよびポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
たとえば、ポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコ−ル(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)およびポリエチレングリコール(PEG)などが挙げられる。ポリエステルポリオ−ルとしては、ポリブチレンアジペ−ト、ポリヘキサメチレンアジペ−トおよびポリカプロラクトンポリオ−ルなどが挙げられる。ポリエステルポリカ−ボネ−トポリオ−ルとしては、ポリカプロラクトンポリオ−ルなどのポリエステルグリコ−ルとアルキレンカ−ボネ−トとの反応生成物、および、エチレンカ−ボネ−トを多価アルコ−ルと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸との反応生成物などが挙げられる。ポリカ−ボネ−トポリオ−ルとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよび/またはポリテトラメチレングリコールなどのジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物などが挙げられる。上記のポリオール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて3官能以上の成分を併用してもよい。また、ポリオール化合物は、弾性のあるポリウレタンである要求性能より、分子量が500以上3000以下であることが好ましい。
鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基およびチオール基(SH)などが挙げられる。具体的には、水酸基を有する有機化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコールトリメチロールプロパンおよびグリセリンなどが挙げられ、第1級もしくは第2級アミノ基およびチオール基(SH)などを有する有機化合物としては、4,4′−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4′−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタンおよび4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,5′−ジメチルジフェニルメタンなどのポリアミン類、上述した低分子量ポリオールを挙げることができる。鎖延長剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
不織布にウレタン樹脂を付着させる方法としては、不織布に樹脂を付着させる公知の方法を用いることができ、特に制限されない。好ましい方法としては、不織布に樹脂を含浸させる方法および不織布に樹脂を圧入する方法などが挙げられ、より好ましくは不織布に樹脂を含浸させる方法である。
不織布に樹脂を含浸させる方法とは、樹脂を溶媒に溶解させた溶液に不織布を含浸させた後、乾燥させる方法であってもよく、モノマー、オリゴマーまたはプレポリマーを含む溶液に不織布を含浸させた後、重合させる方法であってもよい。また、不織布の両面に樹脂を付着させるようにしてもよいし、不織布の片面にのみ樹脂を付着させるようにしてもよい。
イソシアヌレート化されたウレタン樹脂を不織布に付着させるには、イソシアヌレート化されたウレタン樹脂を不織布に付着させてもよいし、ウレタン樹脂を付着させながら、または、付着させた後に、ウレタン樹脂をイソシアヌレート化させてもよい。その中でもウレタン樹脂を付着させながらウレタン樹脂をイソシアヌレート化させるのが好ましい。ウレタン樹脂を付着させながらウレタン樹脂をイソシアヌレート化させる方法としては、たとえば、樹脂を溶媒に溶解させた溶液およびモノマー、オリゴマーまたはプレポリマーを含む溶液などの不織布を含浸させる溶液に、イソシアヌレート化触媒を添加して、そのイソシアヌレート化触媒を用いてウレタン樹脂をイソシアヌレート化させる方法が挙げられる。
研磨布は、その硬さと、圧縮率および回復率で表わされる弾性とが、その研磨布を用いて研磨した後の半導体基板の平坦度および発生する傷(スクラッチ)に影響を及ぼす。研磨布の硬さは、アスカーC硬度で、90以上98以下が好ましく、より好ましくは、93以上97以下である。90より小さいと、研磨後の半導体基板の平坦度が充分に高くならず、98より大きいと、弾性が不十分となり、平坦度は良化するがスクラッチが増加するため好ましくない。また、研磨布の圧縮率は、1.0%以上2.5%以下が好ましく、より好ましくは、1.0%以上2.0%以下である。1.0%より小さいと、弾性が不十分となり平坦度は良化するが、スクラッチが増加し、2.5%より大きいと、研磨後の半導体基板の平坦度が充分に高くならないため好ましくない。研磨布の回復率は、55%以上75%以下が好ましく、より好ましくは、55%以上65%以下である。55%より小さいと、スクラッチが増加し、75%より大きいと、平坦度は悪化するため好ましくない。
研磨布の硬さおよび弾性は、不織布に付着させる樹脂の硬さおよび弾性を変化させることによって、好適な硬さおよび弾性を有する研磨布を作製することができる。付着させる樹脂は、樹脂を硬化させるために添加する硬化剤、触媒および重合開始剤などの種類、それらを用いる使用量などの硬化条件および温度制御下における養生時間や反応温度を変化させることによって、硬さおよび弾性を変化させることができる。
イソシアヌレート化触媒としては、3級アミンおよび有機金属塩から選ばれる1種または2種以上からなる触媒であることが好ましい。3級アミンとしては、下記一般式(1)で表されるN,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)−sym−ヘキサヒドロトリアジン(商品名:花王ライザーNo.14 花王社製)、下記一般式(2)で表される1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)、DBUフェノール塩(商品名:U−CAT、サンアプロ株式会社製)、下記一般式(3)で表されるテトラメチルプロピレンジアミン(TMPDA)(商品名:花王ライザーNo.2、花王社製)、下記一般式(4)で表されるトリエチレンジアミン(商品名:花王ライザーNo.30、花王社製)、下記一般式(5)で表されるジメチルアミノエチルカルボン酸カリウムおよび下記一般式(6)で表される2,4,6トリス(ジメチルアミノ)フェノールなどが挙げられる。有機金属塩としては、下記一般式(7)で表されるアルキルカルボン酸カリウム、下記一般式(8)および一般式(9)で表される有機金属塩などが挙げられる。
Figure 2007031883
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イソシアヌレート化触媒は、ウレタン樹脂に対して0.01重量%以上10重量%以下用いることが好ましく、より好ましくは、0.1重量%以上1.0重量%であり、さらに好ましくは、0.4重量%以上0.8重量%以下である。0.01重量%より少ないと、ウレタン樹脂が充分にイソシアヌレート化せずに、充分な硬さの研磨布を得ることができない。10重量%より多いと、ウレタン樹脂に含有されたイソシアヌレート化触媒が、ウレタン樹脂の硬さおよび弾性に影響を与える。
したがって、イソシアヌレート化触媒は、上記のような少量で、ウレタン樹脂を充分にイソシアヌレート化させて硬化させることができるので、好ましい硬さに調整することができる。それに対して、たとえば、ジアミノジフェニルアミンのような硬化剤の場合、ウレタン樹脂を硬化させるために、ウレタン樹脂とほぼ当量添加する必要があり、さらに、充分な硬さまで硬化させることができない。さらに、硬化されたウレタン樹脂には多くの硬化剤が含有されてしまい、硬化剤がウレタン樹脂の硬さおよび弾性に与える影響も大きくなる。
研磨布用のポリウレタンの製造方法の一例としては、プレポリマーおよび上記のイソシアヌレート化触媒を含む配合物を反応させて製造する。プレポリマーは、分子量が500以上3000以下であり、水酸基を2つ有する(f=2)ジオールを主成分とするアルコール系ポリオール、鎖延長剤およびイソシアネートを含む。また、必要に応じて、配合物にポリイソシアネートを配合してもよい。
不織布としては、樹脂を付着させて研磨布として使用できるものであれば、公知の不織布を用いることができ、特に制限されない。好ましい不織布としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維およびポリプロピレン繊維から選ばれる1種または2種以上を含むことが好ましく、より好ましくは、ポリエステル繊維を含む不織布である。
以下では、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1で使用した試料は、以下の通りである。
不織布:ポリエステル繊維を含む不織布
ウレタン樹脂:トリレンジイソシアネート(TDI)−ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)系ウレタンポリマー(アジプレンL−315、ユニロイヤル社製)
イソシアヌレート化触媒:N,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)−sym−ヘキサヒドロトリアジン
溶媒:トルエン
TDI−PTMG系ウレタンポリマーを10kgとN,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)−sym−ヘキサヒドロトリアジンを60g(TDI−PTMG系ウレタンポリマーに対して0.6重量%)とをトルエン40kgに投入して混合させる。この混合液に、ポリエステル繊維を含む不織布(目付け:320g/m)を含浸させた後、加熱乾燥および養生を行って、研磨布を得た。
(実施例2)
イソシアヌレート化触媒として、N,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)−sym−ヘキサヒドロトリアジンの代わりに、DBUを用いた以外実施例1と同様である。
(比較例1)
イソシアヌレート化触媒の代わりに、硬化剤であるジアミノジフェニルアミンを用いた以外実施例1と同様である。
(比較例2)
5重量%のアクリル樹脂−DMF混合液に、ポリエステル繊維を含む不織布(目付け:320g/m)を含浸させて、アクリル樹脂−DMF混合液に含浸させた不織布を得た。
TDI−PTMG系ウレタンポリマー(アジプレンL−315、ユニロイヤル社製)を10kgと4,4′−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)を8kg(TDI−PTMG系ウレタンポリマーに対して80重量%)とをトルエン72kgに投入して混合させる。この混合液に、アクリル樹脂−DMF混合液に含浸させた不織布を含浸させた後、加熱乾燥および養生を行って、研磨布を得た。
実施例1,2および比較例1,2を用いてシリコンウエハの研磨を行い、平坦度およびスクラッチの発生について評価した。
シリコンウエハの研磨は、以下のようにして行った。直径20inch(約51cm)の研磨布が設置された片面研磨機(G&P Technologies社製:GNP POLI−500)を用いて、直径6inch(約15cm)の高純度シリコンウエハを以下の研磨条件で研磨した。
(研磨条件)
研磨時間:30分
プラテン回転速度:60rpm
キャリア回転速度:60rpm
スラリー:アルカリ性(水酸化カリウム含有)コロイダルシリカスラリー
(硬さ測定)
研磨布の硬さは、JIS K 7312準拠の測定方法によりアスカーC型硬度計(日本ゴム協会規格、高分子計器株式会社製)および定圧定速押具(高分子計器株式会社製、CL−150)を用いて、研磨布を重ねて12mm以上にしたものを測定した。
(圧縮率および回復率測定)
研磨布の圧縮率および回復率は、JIS L 1096準拠の測定方法により自動圧縮率測定器(三共理化学社製、自動圧縮率測定器)を用いて測定した。
具体的には、以下のように行う。まず、第1荷重Wとして300g/cmを研磨布に付加して1分後の研磨布の厚さTを測定する。次に、第2荷重Wとして1800g/cm付加して1分後の研磨布の厚さTを測定する。最後に研磨布に付加されていた荷重を除いて1分後の研磨布の厚さTを測定する。測定された測定された研磨布の厚さTおよびTを下記式(1)に代入して、圧縮率(%)を算出し、研磨布の厚さTおよびTを下記式(2)に代入して、回復率(%)を算出した。
圧縮率(%)=((T−T)/T)×100 …(1)
回復率(%)=(T/T)×100 …(2)
(平坦度評価)
実施例1,2および比較例1,2を用いて研磨した後のシリコンウエハの平坦度(SFQR(site flatness quality requirements))を、平坦度測定器(ADE社、ADE−9500)を用いて測定した。また、表1には、比較例1を用いて研磨した後のシリコンウエハのSFQRを1.0として時の相対値として記載した。
(スクラッチ評価)
実施例1,2および比較例1,2を用いて研磨した後のシリコンウエハに発生したスクラッチの個数を、欠陥検査測定器(日立デコ社製、LS−6600)を用いて測定した。また、表1には、比較例1を用いて研磨した後のシリコンウエハのスクラッチの個数を1.0として時の相対値として記載した。
Figure 2007031883
表1からわかるように、イソシアヌレート化されていないウレタン樹脂を付着させた研磨布(比較例1)は、硬さがアスカーC硬度で90より小さく、硬さが充分でない研磨布であるため、この研磨布を用いてシリコンウエハを研磨しても、研磨後のシリコンウエハのSFQRの相対値が高く、充分に平坦化されていなかった。
アクリル樹脂を付着させた研磨布(比較例2)は、硬さがアスカーC硬度で90以上ではあり、硬い研磨布であるので、この研磨布を用いてシリコンウエハを研磨すると、充分に平坦化された。しかしながら、圧縮率が1.0%より小さく、回復率が55%より低く
、弾性が不十分な研磨布であるので、スクラッチの発生数が多くなった。
本発明である実施例1および2は、硬さが90以上であって、圧縮率が1.0%以上2.5%以下、回復率が55%以上75%以下である。したがって、充分に硬く、適切な弾性があるため、本発明である研磨布を用いてシリコンウエハを研磨すると、充分に平坦化され、スクラッチの発生数も少なかった。

Claims (5)

  1. 不織布にウレタン樹脂を付着させた研磨布であって、
    前記ウレタン樹脂は、イソシアヌレート化されていることを特徴とする研磨布。
  2. 前記ウレタン樹脂は、3級アミンおよび有機金属塩から選ばれる1種または2種以上のイソシアヌレート化触媒を用いてイソシアヌレート化されたウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の研磨布。
  3. 前記イソシアヌレート化触媒は、ウレタン樹脂に対して0.01重量%以上10重量%以下用いることを特徴とする請求項2記載の研磨布。
  4. 前記不織布は、ポリエステル繊維を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の研磨布。
  5. 硬さがアスカーC硬度で90以上98以下、圧縮率が1.0%以上2.5%以下、回復率が55%以上75%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の研磨布。
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