JPH1058306A - 研磨布のドレッシング装置および研磨布ドレッシング用砥石 - Google Patents

研磨布のドレッシング装置および研磨布ドレッシング用砥石

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JPH1058306A
JPH1058306A JP21126496A JP21126496A JPH1058306A JP H1058306 A JPH1058306 A JP H1058306A JP 21126496 A JP21126496 A JP 21126496A JP 21126496 A JP21126496 A JP 21126496A JP H1058306 A JPH1058306 A JP H1058306A
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polishing
dressing
polishing cloth
grindstone
cloth
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JP21126496A
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English (en)
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Katsumi Mogi
克己 茂木
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨定盤に固着された研磨布上に所定の被研磨
物を押し当てて相対移動させることにより被研磨物を研
磨する研磨機における、研磨定盤に固着された研磨布の
ドレッシングを行なう研磨布のドレッシング装置および
研磨布ドレッシング用砥石に関し、被研磨物へのスクラ
ッチ等の加工損傷の抑制、金属汚染の防止を図る。 【解決手段】ダイヤモンド砥粒52がニッケルメッキ5
3で固定されてなる電着砥石もしくは電鋳砥石の表面に
コーティング層54が形成されてなる研磨布ドレッシン
グ用砥石を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨定盤に固着さ
れた研磨布上に、所定の被研磨物、例えばシリコン等の
元素半導体ウェーハ、砒化ガリウム,リン化インジウ
ム,リン化ガリウム等の化合物半導体、および半導体デ
バイス等を押し当てて、相対移動させることにより、そ
の被研磨物の表面、例えば層間絶縁膜、金属配線膜を、
化学機械的に研磨する研磨機における、研磨定盤に固着
された研磨布のドレッシング(表面再生(ツルーイング
(表面創成)を含む))を行なう研磨布のドレッシング
装置、およびそのための研磨布ドレッシング用砥石に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハに形成された層間絶縁膜
には、近年の半導体集積回路の配線ルールの益々の微細
化、配線の益々の多層化に伴い、一層の平坦化が求めら
れており、このため半導体ウェーハには、その半導体ウ
ェーハの表面性状に応じて選定された研磨布および研削
液を用い、その表面性状に応じた研磨圧力、研磨速度等
の研削条件を採用して、化学機械的な研磨(メカノケミ
カル研磨)が施されている。
【0003】半導体ウェーハを研磨する際に要求される
特性として、研磨レート(単位時間あたりの研磨量)が
安定していること、研磨に伴う加工損傷のないこと、研
磨後の半導体ウェーハの均一性、平坦性等が挙げられる
が、配線ルールの微細化、配線の多層化に伴い、研磨後
の半導体ウェーハ表面の清浄度(異物パーティクルや金
属汚染の少ないこと)も重要になってきている。
【0004】研磨時におけるダメージとしては、特に、
加工損傷と金属汚染が問題となっている。加工損傷は、
異物によるスクラッチと、デバイス等の成膜時の欠陥と
に大別される。研磨時における異物によるスクラッチ
は、マイクロスクラッチと呼ばれる数nmのものから、
半導体ウェーハに致命的ダメージを与える数10μm〜
数10mmの長さに及ぶものまであり、デバイスウェー
ハでは100万円/枚を超えるウェーハもある中、その
絶滅が強く求められている。
【0005】スクラッチを起こす要因としては、装置に
起因するもの(特に研磨布修正工具に起因するもの)の
他、消耗資材(研磨布、スラリー、インサート)に起因
するもの、環境条件(浮遊塵埃等)に起因するもの等が
ある。メカノケミカル研磨は、どのようなメカノケミカ
ル研磨であっても、研磨布を研磨定盤に固着した際、表
面創成(ツルーイング)を行い、更に研磨時間経過とと
もに研磨レートが低下するため随時研磨布表面を再生
(ドレッシング)して研磨レートの回復を図る研磨布表
面修正(または洗浄)装置が設けられている。基本的に
は、ツルーイングもドレッシングも同じ工具、方法で行
われるが、それぞれ時間、圧力等を必要に合わせ変化さ
せている。ここでは、ツルーイングを行う場合を含めド
レッシングと称する。
【0006】またメカノケミカル研磨では、研磨粒子を
分散させる研磨液として、被研磨物の材質に合わせ酸性
からアルカリ性まで広い範囲のPH値を持った研磨液を
使用している。半導体ウェーハに求められる清浄度は、
SC−1洗浄(液組成=NH4 OH:H2 O:H2 O=
1:1:5)を行うと、ウェーハ表面の汚染原子数は1
11atoms/cm2 となり、さらにHF洗浄を行う
と、108 atmos/cm2程度まで下がることが知
られている。
【0007】現在知られている研磨塗布表面修正方法と
しては、 (1)回転ブラシ法による洗浄法(実公昭59−244
51号公報参照) (2)ダイヤモンド砥石による研磨法(特開昭64−7
1661号公報、特願平6−52275号参照) (3)超音波による洗浄(特開平7−223162号公
報参照) (4)セラミックス製工具での研磨布の創成(実開平7
−297195号公報参照) 他数々の方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の研磨布表面修正
方法(1)および(3)は、研磨により発生する研磨屑
を洗浄する効果はあるが、研磨布の形状創成効果、およ
び研磨布の倒れや目つぶれの回復には効果を期待できな
い。また研磨布表面修正方法(2)は、現在広く用いら
れており、図1に示すようにドレッシングを行わないと
数ランで研磨レートが75%近くまで低下するのに対
し、1ラン毎にドレッシングを行なうと、15ラン研磨
を行なっても研磨レートに変化はなく、現在では100
0枚(160ラン)程度までツルーイング、ドレッシン
グ、ともに充分な効果が確認されており、研磨レート研
磨後のウェーハ面内均一性の安定に寄与している。
【0009】しかしながら、この研磨布表面修正方法
も、砥石の種類、性状により、以下の問題点を抱えてい
る。レジンボンド砥石、ビトリファイド砥石の場合、ダ
イヤモンド砥粒やマトリックスが砥石から脱落し、その
脱落したダイヤモンド粒ないしマトリックスが被研磨物
にダメージ(スクラッチ)を与え、これが原因となって
製品歩留まりを低下させる事が指摘されている。
【0010】また、メタルボンド砥石のマトリックス、
電着砥石のダイヤ固定に使用される電析金属の摩耗、研
磨液の酸またはアルカリに対する金属成分の溶出が、半
導体ウェーハに対する金属汚染を拡大していると指摘さ
れている。上記(4)の研磨布表面修正方法は、半導体
ウェーハに対する金属汚染は無いものの、ツルーイン
グ、ドレッシング効果は、(3)に比べ低く、セラミッ
ク製工具の摩耗が速く、またチッピング等によるスクラ
ッチ発生の危険性も大きい。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、スクラッチ等
の加工損傷を押え、かつ金属汚染の無い良好なウェーハ
を作製するための、研磨布のドレッシング装置および研
磨布ドレッシング用砥石を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の研磨布のドレッシング装置は、研磨定盤に固着され
た研磨布上に所定の被研磨物を押し当てて相対移動させ
ることにより被研磨物を研磨する研磨機における、研磨
定盤に固着された研磨布のドレッシングを行なう研磨布
のドレッシング装置において、超砥粒が金属メッキで固
定されてなる超砥粒の電着砥石もしくは電鋳砥石の表面
にコーティング層が形成されてなる研磨布ドレッシング
用砥石と、上記研磨布ドレッシング用砥石の表面を研磨
定盤に固着された研磨布に押し当てた状態に該研磨布ド
レッシング用砥石を支持する支持機構と、上記砥石支持
機構に支持された研磨布ドレッシング用砥石を、研磨定
盤に固着された研磨布に対し相対移動させる移動機構と
を備えたことを特徴とする。
【0013】ここで、上記本発明の研磨布のドレッシン
グ装置において、上記研磨布ドレッシング用砥石のコー
ティング層がダイヤモンドコーティング層であることが
好ましい。あるいは、上記研磨布ドレッシング用砥石の
コーティング層はセラミックコーティング層であっても
よい。また、上記目的を達成する本発明の研磨布ドレッ
シング用砥石は、研磨定盤に固着された研磨布上に所定
の被研磨物を押し当ててて相対移動させることにより被
研磨物を研磨する研磨機における、研磨定盤に固着され
た研磨布のドレッシングに用いられる研磨布ドレッシン
グ用砥石において、超砥粒が金属メッキで固定されてな
る超砥粒の電着砥石もしくは電鋳砥石の表面にコーティ
ング層が形成されてなることを特徴とする。
【0014】本発明によれば、超砥粒が金属メッキで固
定されてなる超砥粒の電着砥石もしくは電鋳砥石の表面
にコーティング層が形成されてなる研磨布ドレッシング
用砥石を用いて研磨布のドレッシング(ツルーイングを
含む)が行なわれ、したがって半導体ウェーハ等の被研
磨物の研磨仕上面の精度向上が図られ、さらに砥粒脱落
によるスクラッチ等の加工損傷が防止できる。また、コ
ーティング層として、金属以外のもの、例えばダイヤモ
ンドないしセラミックのコーティング層を形成すること
により、電析金属や砥石台金の摩耗、溶出による金属汚
染の無い良好な被研磨物を研磨、作製することができ、
加工歩留まりの向上が図られる。また、研磨布は研磨レ
ートの変動が少ない状態を保ちつつ、研磨布の消耗を最
小限に押えながら、研磨布を砥粒の脱落や、金属汚染の
無い清浄な状態に保ち、研磨布の長寿命化を図ることが
出来る。
【0015】尚、上記の研磨布ドレッシング用砥石の表
面を覆うコーティング層は、適度な硬度を保ち、被研磨
物の表面を金属汚染させることのない材料であれば特に
その材料は問われないが、例えばダイヤモンドやセラミ
ックスが好適であり、ダイヤモンドコーティング層を形
成した場合は長寿命化が図られ、セラミックスコーティ
ング層を形成した場合はコストの低減化が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図2は、本発明の一実施形態であるウェーハ
研磨用の研磨布のドレッシング装置を示す断面図であ
り、まず図示構成の概略を説明する。ウェーハ研磨装置
の研磨定盤(プラテン)1は、図3に示すように円板状
をなし、図示しない駆動手段により、軸線回りに水平回
転される。研磨定盤1の上面には、その全面に亘って円
形の研磨布2が貼付されている。なお、この例の場合に
は、図3に示すように、研磨定盤1上に複数枚(図では
6枚)のウェーハWを載置し、図示しないキャリアによ
りこれらウェーハWの相対位置を保ちつつウェーハWを
遊星回転させることによりウェーハWの研磨を行う。
【0017】研磨布2の材質は、従来よりウェーハの研
磨に使用されていたものであればどのようなものであっ
ても良く、例えばポリエステル等からなる不織布にポリ
ウレタン樹脂等の軟質樹脂を含浸させたベロアタイプの
研磨布、ポリエステル等の不織布を基材として、その上
に発泡ポリウレタン等からなる発泡樹脂層を形成したス
エードタイプの研磨布、あるいは独立発泡させたポリウ
レタン等からなる発泡樹脂からなる研磨布などが使用可
能である。
【0018】一方、ドレッシング装置4は研磨布2上に
押し当てられる円盤状の研磨布ドレッシング用砥石6を
有している。この砥石6は、高さが一定で円環状をなす
周壁部6Aと、周壁部6Aから水平方向内方に延びる底
壁部6Bと、周壁部6Aの下端に形成された円環状の砥
粒層形成部6Cとからなり、砥粒層形成部6Cの下面に
は、その全面に亘って電着砥粒層が形成されており、そ
の電着砥粒層の上に、SiCコーティング層、さらにダ
イヤモンドコーティング層が形成されている。
【0019】砥石6の研磨面Bの外径は、図3に示すよ
うに、研磨布2により研磨されるべきウェーハWの外径
よりも大きく、研磨布表面の、円環状をなすウェーハ研
磨領域Kの1周部の全幅に亘って当接されるようになっ
ている。これにより、ウェーハ研磨領域Kの全面に亘っ
て均一にドレッシングを行うことができる。砥粒層形成
部6Cに形成された電着砥粒層に使用される超砥粒は、
その粒度が#60〜230、より好ましくは#80〜1
70とされている。#60よりも粒度が粗いと、研磨布
2の表面を平坦化する効果が低下し、ウェーハWの研磨
精度の低下を招く。また、#230よりも粒度が細かい
と、研磨布2の表面を削る効果が強まり、研磨布2の厚
さ減少が生じて、寿命が短くなる。すなわち、超砥粒の
粒度が#60〜230である場合に、砥石6の当接圧力
を研磨布2の材質等によって決まる所定の範囲に設定す
ることにより、研磨布2を殆ど研削せずに良好な平坦化
効果を奏することができる。
【0020】また、本実施形態では、電着砥粒層の上に
ダイヤモンドコーティング層が形成されているため、電
着砥粒層に使用される超砥粒や電着用マトリックスの脱
落が防止され、したがってその脱落に起因する、研磨ウ
ェーハへのスクラッチ等の加工損傷や金属汚染の防止が
図られる。砥石6の周壁部6Aの内側には、円板状の砥
石支持盤10が同軸にはめ込まれて固定されている。こ
の砥石支持盤10は自動調芯型軸受14を介し砥石回転
軸16に支持されており、さらに砥石回転軸16は軸受
18を介して支持アーム24の先端部に固定されてい
る。
【0021】砥石回転軸16は中空の管状であり、その
上端には純水供給管20を介して純水供給パイプ22が
接続され、図示しない純水供給源に接続されている。ま
た、この実施形態では底壁部6Bの中央部には開口部が
形成されているので、純水供給手段から純水を供給する
と、それが砥石6の内部に流入するようになっている。
流入した純水は砥粒層形成部6Cと研磨布2との間を通
じて順次外部に流出し、その過程で異物を洗い流す。
【0022】支持アーム24の先端側には砥石支持盤1
0の上面を覆うカバー26が固定されている。また、支
持アーム24の基端側には砥石回転モータ28が下向き
に固定され、そのシャフトの下端にプーリ30が固定さ
れ、このプーリ30と砥石支持盤10のプーリ部10A
との間に、駆動ベルト32が巻回されて回転を伝達する
ようになっている。
【0023】支持アーム24の基端部は、水平なアーム
支持板34に固定され、このアーム支持板34は移動台
42に対し上向きに固定されたアーム昇降シリンダ36
のロッド先端に固定されている。また、アーム支持板3
4には一対のガイドロッド38が固定され、移動台42
を貫通するガイドボス40によって昇降可能に支持され
ている。さらに、移動台42はアーム進退機構44によ
って、砥石6が研磨定盤1と対向する位置と、研磨定盤
1から砥石6が退避する位置との間で水平移動されるよ
うになっている。
【0024】砥石回転モータ28、アーム昇降シリンダ
36、およびアーム進退機構44はいずれも図示しない
操作盤によりプログラム制御されるようになっており、
さらに砥石6を研磨布2に対して0.1〜1kgf/c
2 、より望ましくは0.2〜0.6kgf/cm2
当接させるように構成されている。0.1kgf/cm
2 未満では良好な平坦化作用を得ることが難しく、1k
gf/cm2 よりも圧力が大きいと砥石6が研磨布2を
削るようになり、研磨布2の寿命が短くなる。
【0025】また、上記圧力範囲内において、1回のド
レッシング工程で0.5〜5分継続してドレッシングを
行うようにプログラムされていることが好ましい。0.
5分未満では良好な平坦化作用を得ることが難しく、5
分よりも長くても、それ以上平坦化作用は進まず、砥石
6が研磨布2を削って研磨布2の寿命が短くなるおそれ
が生じる。
【0026】上記構成からなるドレッシング装置4によ
れば、超砥粒の粒度が#60〜230とされており、し
かも砥石6の当接圧力が上記範囲内に設定されているの
で、研磨布2の材料を殆ど研削することなく、砥石6の
研削面から突出した多数の超砥粒によって研磨布2を擦
ることにより研磨布2の表面を平坦化することができ
る。さらに、上記粒度範囲内の超砥粒によると、研磨布
2の表面に程良い深さおよび幅を有する無数の微細な条
痕が生じるので、ウェーハ研磨時には、これら条痕を伝
わってスラリーが研磨布2の研磨面の全面に行き渡る。
したがって、ウェーハ研磨中の遊離砥粒の密度を均一化
できる上、ウェーハWの研磨面全体を均一に冷却するこ
とが可能となり、局部的な熱膨張による研磨量の偏差を
防ぐことも可能である。
【0027】また、本実施形態によれば、砥石6の表面
にダイヤモンドコーティング層が形成されているため、
ドレッシング中に砥石6から遊離する超砥粒や金属マト
リックスの絶対量が減少し、ウェーハ研磨中にウェーハ
にスクラッチ等の加工損傷を与えたり金属汚染を与える
ことが防止される。また、本実施形態によれば、砥石支
持盤10と砥石回転軸16との間に自動調芯型軸受14
を介装し、ドレッシング工程における砥石6の傾動を許
容しているので、ドレッシング中に研磨布2の表面に僅
かな傾斜があった場合にも、それに倣って平行に砥石6
の研磨面が当たり、研磨布2と砥石6の当接圧力を常に
一定以下に保つことができる。したがって、局部的な圧
力過剰によって研磨布2を必要以上に削ることがなく、
研磨布2の消耗を防ぐことが可能である。
【0028】また、砥石6の研磨面は、ウェーハ研磨領
域Kの1周部の全幅に亘って当接するうえ、砥石6の内
側から純水を供給するので、ウェーハ研磨領域Kの平坦
化を特に図れるのみならず、砥石6と研磨布2との間に
効率よく純水を流すことができ、ドレッシングにより生
じた異物等をウェーハ研磨領域Kから速やかに排出する
ことが可能である。
【0029】なお、本発明による研磨布のドレッシング
装置は上記実施形態のみに限定されるものではなく、必
要に応じて適宜構成を変更してもよいのは勿論である。
例えば、上記実施形態では砥粒層形成部6Cの表面に超
砥粒を直接電着していたが、その代わりに、柔軟な布の
表面に超砥粒を電着しその上にコーティング層を形成し
た超砥粒電着布を接着剤で砥粒層形成部6Cに接着して
もよい。その場合には、布および接着剤層がクッション
効果を奏し、個々の超砥粒に過大な圧力がかかることが
緩和されするため研磨布2の消耗量をさらに低減するこ
とができる。この場合にも、好適な超砥粒の粒度、好適
な当接圧力は前記同様である。
【0030】以下、本発明における砥石の構造について
説明する。図4は、図2に示す砥石6の砥粒層形成部6
Cの拡大断面図である。電着基材51は鉄系材料により
形成され、その端部にダイヤモンド砥粒52がニッケル
メッキ53にて固着され、砥石全体に、図示されていな
いが化粧メッキといわれるニッケルメッキが施された上
に、SiCコーティング、およびダイヤモンドコーティ
ングが施されてなるコーティング層54が形成されてい
る。ダイヤモンド砥粒52としては100USメッシュ
(平均粒径165μm)のものを使用し、ニッケルメッ
キ53によるダイヤモンドの固定膜厚はその60%と
し、その後、化粧メッキを2μm行った。これは、電着
基材の表面粗さ改善、表面清浄度改善が目的である。
【0031】ダイヤモンドコーティングの基材は周期率
表の第IV,V,VIが望ましく、一般に砥石基材に使用さ
れる鉄、ニッケル、コバルト基材はカーボンを拡散する
性質があり、ダイヤモンドの成長が妨げられることが懸
念されるため、またダイヤモンドコーティングの粒界よ
りの腐食性研磨液の浸透を防止するため、下地コーティ
ングとしてSiCコーティングを2μm行った。
【0032】ダイヤモンドコーティングは、一般に減圧
下(30〜40Torr)で、かつ750度C〜900
度Cの温度条件の下で、水素ガス:メタンガスの流量比
で100:0.5〜3位のガスを1000cc/分程度
流すと、基板上にダイヤモンドが成長する。温度条件が
高く、メタンの流量が少ないほどダイヤの成長は遅くな
り、ダイヤの結晶性は良くなるが、下地の性状により、
一部に結晶欠陥を生じる場合がある。
【0033】また逆に、低温側で、メタンの流量を大き
くすると、結晶成長は早いが完全結晶とならず、アモル
ファス状になり、完全結晶に比べ硬度は低いが、結晶欠
陥の無い膜が得られることが知られている。ここでは、
SiCコーティングを行った後、低温側で、メタンガス
の流量を大きくし、アモルファス状の膜を成長させ、そ
の後温度を上げ、メタンの流量を絞り、結晶成長速度を
下げ、緻密なダイヤモンドを成長させ、全体の膜厚で3
μmのダイヤモンドをコーティングした。
【0034】上記の砥石により研磨布の研磨レートの安
定化、研磨布の長寿命化が図られた結果の一例を以下に
示す。本実験は36インチの研磨定盤に発泡ポリウレタ
ン系の研磨布に軟質のクッション材を下地として接合し
た複合研磨布を使用し6研磨ヘッドを備えた機械で、6
インチのディバイスウェーハにP−TEOS膜を0.7
5μm付けたものを、KOH(pH10.5)に30n
mのフュームドシリカを12w%分散したスラリーで
4.5分間研磨し、各バッチあたり1分間、研磨布表面
のドレッシングを行い、これを114ラン行った時の単
位時間当たりの研磨量(RemovalRate)の安
定性と、さらに137ランまで行った時の研磨布の厚み
の変化量と、パターンウェーハのライン幅に対する相対
段差の平坦性の変化量の結果を、それぞれ図5、図6お
よび図7に示す。
【0035】研磨レートの安定性を示す図5を参照する
と、100バッチ(600枚研磨)を越えても殆ど変化
が見られず、安定していることがわかる。またさらに1
37ランまで行った時の研磨布の厚みの変化量(図6参
照)は、初期(1.27mm)から0.25mm減少し
たに止まり、研磨布はまだ使用可能状態であることが、
パターンウェーハのライン幅に対する相対段差の平坦性
の変化量(図7参照)の結果から明らかである。
【0036】さらにこの状態において、洗浄後のウェー
ハ表面に、ツルーイング、ドレッシングによると思われ
る傷、スクラッチは発見できず、また電着によるNi金
属も検出されなかった。図4に示す砥石は、一般に使用
される電着砥石に、全体にSiCコーティングを行い、
さらにダイヤモンドコーティングしたものであるため、
砥粒の形状及びサイズが不揃いであり、このため、加工
表面側の砥粒高さが不揃いであり、また砥粒と砥粒の間
に挟まった余剰砥粒の脱落が考えられる。この欠点を補
うため、ここでは、反転電鋳法によるコーティング砥石
を作製した。
【0037】図8は、本発明による、図4に示す砥石と
は異なるコーティング砥石の作製途中における、砥粒層
形成部6C(図2参照)の拡大断面図である。図8
(A)に示すように、ニッケルメッキの付着強度の低い
SUS系電着基材61にダイヤモンド砥粒62を分散
し、ダイヤモンド砥粒径以上にニッケルメッキ63を行
った。
【0038】さらに、ダイヤモンド砥粒62を含む電析
金属(ニッケルメッキ63)の反基材側に砥石支持部材
64を、鉄系粉末冶金により成形後、焼結した。次に、
砥石支持部材64と一体化されたダイヤモンド砥粒62
及びニッケルメッキ63を電着基材61より分離し、電
着基材61側よりニッケルメッキ63の厚さ方向の一部
を酸系エッチング液にてエッチング除去し、化粧メッキ
を砥石支持部材64を含む全表面に2μm行った。さら
にその化粧メッキの上にSiCコーティング及びダイヤ
モンドコーティングを施してコーティング層65を形成
した。
【0039】この砥石によれば、前述した図4に示す砥
石に比べ、砥粒の突き出し量が揃っているため、さらに
良好な研磨布表面が得られることから、均一性、平坦性
等の研磨性能の向上が期待でき、さらに砥粒の保持力も
図4に示す砥石に比べ強く安定しているため、砥粒脱落
の危険性はさらに低下し、研磨される半導体ウェーハに
スクラッチ等の加工損傷を与えること無く、金属汚染の
無い良好なウェーハに研磨することができる。
【0040】図9は、本発明による、さらに異なるコー
ティング砥石の、砥粒層形成部6C(図2参照)の拡大
断面図である。ここでは、図8に示す砥石との相違点に
ついて説明する。この図9に示す砥石は、図8(A)に
示す砥石支持部材64を配置せずに、一体化されたダイ
ヤモンド砥粒62とニッケルメッキ63を電着基材61
(図8(A)参照)より分離し、電着基材61側よりニ
ッケルメッキ63の厚さ方向の一部を酸系エッチング液
にてエッチング除去し、化粧メッキ、SiCコーティン
グ、およびダイヤモンドコーティングを行なってコーテ
ィング層65を形成し、その後砥石支持部材64に固定
した例である。
【0041】図10は、本発明による、さらに異なるコ
ーティング砥石の、砥粒層形成部6C(図2参照)の拡
大断面図である。ここでは、図9に示す砥石との相違点
について説明する。この図10に砥石は、図9に示す砥
石の場合と同様にしてコーティング層65を形成し、そ
の後、弾性支持体66を間に挟んで砥石支持部材64に
固定した例である。
【0042】このように、弾性支持体66を介在させる
と、ドレッシング中に研磨布の表面に僅かな凹凸がって
も、砥石を研磨布に均一に当てることができる。尚、上
述の各実施形態では、SiCコーティングを行ってから
ダイヤモンドコーティングを行ったが、SiCコーティ
ング単独であってもよく、TiC等の炭化物、またAl
23 等の酸化物、TiN,BN等の窒化物の単独また
は複合化合物をコーティングしてもよい。要は、金属成
分を含まず、対薬品性、対摩耗性に優れた材料で砥石全
体を被覆出来れば良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
最終的に被研磨物へのスクラッチ等の加工損傷の抑制、
金属汚染の防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドレッシングの有無による、ラン数に対する研
磨レートの変化を示すグラフである。
【図2】本発明の一実施形態であるウェーハ研磨用の研
磨布のドレッシング装置を示す断面図である。
【図3】研磨定盤上面の模式図である。
【図4】図2に示す研磨布ドレッシング用砥石の砥粒層
形成部の拡大断面である。
【図5】図4に示す砥石を用いたときの、研磨レートの
安性を示すグラフである。
【図6】図4に示す砥石を用いたときの、処理回数日亜
する研磨布の厚みの変化を示すグラフである。
【図7】パターンウェーハのライン幅に対する相対段差
の平坦性の変化量を示すグラフである。
【図8】本発明による、図4に示す砥石とは異なる研磨
布ドレッシング用砥石の作製途中における、砥粒層形成
部の拡大断面図である。
【図9】本発明による、さらに異なる研磨布ドレッシン
グ用砥石の、砥粒層形成の拡大断面図である。
【図10】本発明による、さらに異なる研磨布ドレッシ
ング用砥石の、砥粒層形成の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 研磨定盤 2 研磨布 4 ドレッシング装置 6 研磨布ドレッシング用砥石 10 砥石支持盤 28 砥石回転モータ 44 アーム進退機構 51 電着基材 52 ダイヤモンド砥粒 53 ニッケルメッキ 54 コーティング層 61 電着基材 62 ダイヤモンド砥粒 63 ニッケルメッキ 64 砥石支持部材 65 コーティング層 66 弾性支持体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨定盤に固着された研磨布上に所定の
    被研磨物を押し当てて相対移動させることにより該被研
    磨物を研磨する研磨機における、研磨定盤に固着された
    研磨布のドレッシングを行なう研磨布のドレッシング装
    置において、 超砥粒が金属メッキで固定されてなる超砥粒の電着砥石
    もしくは電鋳砥石の表面にコーティング層が形成されて
    なる研磨布ドレッシング用砥石と、 前記研磨布ドレッシング用砥石の表面を研磨定盤に固着
    された研磨布に押し当てた状態に該研磨布ドレッシング
    用砥石を支持する支持機構と、 前記砥石支持機構に支持された研磨布ドレッシング用砥
    石を、研磨定盤に固着された研磨布に対し相対移動させ
    る移動機構とを備えたことを特徴とする研磨布のドレッ
    シング装置。
  2. 【請求項2】 前記研磨布ドレッシング用砥石のコーテ
    ィング層がダイヤモンドコーティング層であることを特
    徴とする請求項1記載の研磨布のドレッシング装置。
  3. 【請求項3】 前記研磨布ドレッシング用砥石のコーテ
    ィング層がセラミックコーティング層であることを特徴
    とする請求項1記載の研磨布のドレッシング装置。
  4. 【請求項4】 研磨定盤に固着された研磨布上に所定の
    被研磨物を押し当ててて相対移動させることにより該被
    研磨物を研磨する研磨機における、研磨定盤に固着され
    た研磨布のドレッシングに用いられる研磨布ドレッシン
    グ用砥石において、 超砥粒が金属メッキで固定されてなる超砥粒の電着砥石
    もしくは電鋳砥石の表面にコーティング層が形成されて
    なることを特徴とする研磨布ドレッシング用砥石。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000127046A (ja) * 1998-10-27 2000-05-09 Noritake Diamond Ind Co Ltd ポリッシャ研磨用電着ドレッサ
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JP2016100557A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社ディスコ 研削方法
JP2021133433A (ja) * 2020-02-25 2021-09-13 株式会社ディスコ ドレッサーボード

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