JP2003071717A - 研磨パッド調整工具 - Google Patents

研磨パッド調整工具

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JP2003071717A
JP2003071717A JP2001259702A JP2001259702A JP2003071717A JP 2003071717 A JP2003071717 A JP 2003071717A JP 2001259702 A JP2001259702 A JP 2001259702A JP 2001259702 A JP2001259702 A JP 2001259702A JP 2003071717 A JP2003071717 A JP 2003071717A
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polishing pad
abrasive grains
adjusting
polishing
wafer
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JP2001259702A
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Junji Ishizaki
順二 石崎
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Noritake Co Ltd
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Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハのCMPに際し、研磨パッドの
寿命を過度に低下させずに、効率的に研磨パッドの調整
をおこなうことができる研磨パッド調整工具を提供す
る。 【解決手段】 研磨パッド調整工具26の調整面28に
砥粒30の単位面積あたりの平均個数が少ない第1調整
領域32aと、砥粒30の単位面積当りの平均個数が第
1調整領域32aより多い第2調整領域32bとが設け
られている為、砥粒30の単位面積あたりの平均個数が
相対的に少ない第1調整領域32aで研磨パッド14に
切り込みを入れ、砥粒30の単位面積当りの平均個数が
相対的に多い第2調整領域32bで上記切り込みを入れ
られた研磨パッド14の表面を調整することで研磨パッ
ド14の寿命を過度に低下させずに研磨パッド14の調
整をおこなうことができ、CMPに際してウェハ20の
研磨速度を高速で安定させ、ウェハ20に発生するスク
ラッチおよびディフェクトを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体ウ
ェハのCMPなどに際し、研磨パッドの調整に用いられ
る研磨パッド調整工具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超LSIの製造では半導体ウェ
ハに多数のチップを形成し、最終工程で各チップサイズ
に切断するという製法が採られている。最近では超LS
Iの性能向上に伴い集積度が飛躍的に向上し、配線の多
層化が進んでいる為、各層を形成する工程においては、
半導体ウェハ全体の平坦化(グローバルプラナリゼーシ
ョン)が要求される。このような半導体ウェハ全体の平
坦化を実現する手法のひとつとして、CMP(Chem
ical Mechanical Polishin
g:化学的機械的研磨)という研磨方法が挙げられる。
CMPは、定盤上に貼られた不織布あるいは発泡パッド
などの研磨パッドにウェハを押しつけて強制回転させ、
そこに微細な研磨粒子(遊離砥粒)を含有したスラリー
(細かい粉末が液体中に分散している濃厚な懸濁液)を
流して研磨をおこなうものである。
【0003】上記CMPでは、研磨したウェハが一定の
枚数に達すると、研磨パッドが局部的に摩耗してウェハ
周辺部にあるチップに不良が生じ易くなり、1枚の半導
体ウェハから得られるチップの数が減少し、製品の歩留
が低下してしまうことに加えて、研磨屑やスラリーの残
存物などが上記研磨パッドに目詰まりしたり、ウェハと
研磨パッドとの摩擦により研磨パッドの表面が鏡面のよ
うにつるつるになったりしてウェハを研磨する能力が低
下してしまう。そこで従来、CMPに際して研磨パッド
を研磨パッド調整工具(研磨パッドコンディショナー)
で常時あるいは定期的に調整して研磨パッドの表面状態
を研磨に適した状態に維持し、ウェハの研磨速度を一定
に保っていた。しかし、従来の研磨パッドの調整では研
磨パッド調整工具として、金属の研削に使用されるダイ
ヤモンド工具すなわち円盤あるいはリング形状のステン
レス製台金の一端面に砥粒が電着された電着ダイヤモン
ドドレッサなどをそのまま用いる場合がほとんどであ
り、かかる工具では砥粒層に浮石と呼ばれる突出した砥
粒が一定の割合で存在している為、それらが脱粒してウ
ェハにスクラッチ(マクロスクラッチ)を発生させる可
能性が高かった。
【0004】ところで、CMPで問題となるのは上記ス
クラッチに限られず、例えばディフェクト(マイクロス
クラッチと呼ばれる微小な傷など)を減少させることも
大きな目標のひとつとされている。近年、CMPにおけ
る研磨パッドの調整に関して知見が高まるにつれ、上記
半導体ウェハなどに発生する被研磨物のディフェクトを
減少させる為には、研磨パッドを所定の厚さだけ切削す
ることで良好な結果を得られることがわかってきた。こ
れに加え、ウェハの研磨速度を高い速度で安定させる為
には研磨パッドに適切な切削を施すことが重要であると
考えられるようになってきた為、近年の傾向としては、
研磨パッドの切削をより効率的におこなう研磨パッド調
整工具を開発することに主眼が向けられていた。
【0005】研磨パッド調整工具の切削力を向上させる
方法のひとつに、切削力のある砥粒を使用する方法があ
る。切削力のある砥粒とは一般に鋭く尖った形状の砥粒
であるとされ、そのように鋭く尖った形状の砥粒を使用
することにより切削力を向上させることができる。しか
し、そのように鋭く尖った形状の砥粒は一般に形状が不
均一である為に砥粒突出量にばらつきが生じて砥粒一つ
一つへの負荷が不均一となってしまい、砥粒の破砕が発
生したり砥粒先端に偏摩耗が発生したりすることなどか
ら、スクラッチが発生し易く、研磨パッドを調整する性
能が不安定なものとなってしまう可能性があった。ま
た、研磨パッド調整工具の切削力を向上させる他の方法
として、砥粒突出量を大きくする方法があり、この方法
によっても切削力を大きくできるが、砥粒を支持体に固
着させる結合剤と砥粒との接触面積が小さくなる為、砥
粒保持力が低下し砥粒の脱落が発生して上述の砥粒の破
砕と同様にスクラッチの原因となる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、上述のように積
極的に為された研磨パッド調整工具の切削力の向上は、
CMPに際して半導体ウェハの研磨速度を高い速度で安
定させ、ウェハに発生するディフェクトを効率的に防止
することを目的とする一方で、研磨パッドの消耗をそれ
だけ激しくするという新たな課題を発生させるものであ
った。すなわち、研磨パッド調整工具の切削性能の向上
に伴い研磨パッドの寿命が過度に低下した結果、研磨パ
ッド自体にかかるコストの上昇に加え、CMPにおける
研磨パッドの交換回数の増加により作業効率という点で
も好ましくない結果をもたらし、CMP全体での費用お
よび時間的なコストが無視できないものとなってきた。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、半導体ウェハ
のCMPなどに際し、研磨パッドの寿命を過度に低下さ
せずに、効率的に研磨パッドの調整をおこなうことがで
きる研磨パッド調整工具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、支持体の平面部に砥
粒が所定間隔で固着されて調整領域が形成された研磨パ
ッド調整工具であって、その砥粒の単位面積あたりの平
均個数がそれぞれ異なる2種類以上の調整領域が、前記
支持体の一平面上に形成されていることを特徴とするも
のである。
【0009】また、本発明は言い換えれば、支持体の平
面部に砥粒が所定間隔で固着されて調整領域が形成され
た研磨パッド調整工具であって、その砥粒の中心間距離
の平均がそれぞれ異なる2種類以上の調整領域が、前記
支持体の一平面上に形成されたものである。
【0010】
【発明の効果】このようにすれば、研磨パッド調整工具
に砥粒の単位面積あたりの平均個数が少ないすなわちそ
の砥粒の中心間距離の平均が大きい調整領域と、砥粒の
単位面積あたりの平均個数がその調整領域よりも多いす
なわちその砥粒の中心間距離の平均がその調整領域より
も小さい調整領域とが少なくとも設けられている為、砥
粒の単位面積あたりの平均個数が相対的に少ない調整領
域で研磨パッドに切り込みを入れ、砥粒の単位面積あた
りの平均個数が相対的に多い調整領域で上記切り込みを
入れられた研磨パッドの表面を調整することで研磨パッ
ドの寿命を過度に低下させずに効率的に研磨パッドの調
整をおこなうことができ、CMPに際して半導体ウェハ
の研磨速度を高い速度で安定させ、ウェハに発生するス
クラッチおよびディフェクトを効率的に防止することが
できる。
【0011】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記調整領域は
ダイヤモンド砥粒がガラス質結合剤によって固着されて
形成されたものであり、また、前記支持体はセラミック
スから成るものである。このようにすれば、CMPに際
して研磨粒子として使用されるコロイダルシリカ(数十
nmφのSiO2砥粒)などによっても研磨パッド調整
工具に固着された砥粒が摩耗することなく、また、本発
明の研磨パッド調整工具はダイヤモンド砥粒と、ガラス
質結合剤と、セラミックスから成る支持体から構成され
るものである為、強酸性あるいは強アルカリ性などの腐
食性雰囲気においても金属元素が溶出せず不純物発生原
因とはならないので、比較的強い酸性あるいはアルカリ
性のスラリーを用いたCMPにおいても好適に使用でき
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0013】図1は、CMP(Chemical Me
chanical Polishing:化学的機械的
研磨)装置の大まかな構成を示す図であり、(a)は平
面図、(b)は正面図である。図1に示すCMP装置1
0では、研磨定盤12が垂直軸心まわりに回転可能に支
持された状態で設けられており、その研磨定盤12は、
図示しない定盤駆動モータにより図1(a)および
(b)に矢印で示す一回転方向へ回転駆動されるように
なっている。この研磨定盤12の上面には、例えば不織
布あるいは発泡パッドなどによる研磨パッド14が貼り
付けられている。一方、研磨定盤12の上方には、上記
研磨パッド14に対向してウェハ保持部材16が垂直軸
心まわりに回転可能、その軸心方向に移動可能に支持さ
れた状態で配置されており、そのウェハ保持部材16
は、図示しないウェハ保持部材駆動モータにより図1
(a)および(b)に矢印で示す一回転方向へ回転駆動
されるようになっている。このウェハ保持部材16の下
面には吸着層18を介してウェハ20が吸着保持され
る。また、ウェハ保持部材16の近傍には、スラリー供
給用ノズル22が配置され、研磨に際してはスラリーを
貯蓄したタンクから送出されたスラリーが上記スラリー
供給用ノズル22により供給される。
【0014】CMPに際しては研磨定盤12およびそれ
に貼り付けられた研磨パッド14と、ウェハ保持部材1
6およびそれに吸着保持されたウェハ20とを、それぞ
れ図1の(a)および(b)に矢印で示す方向へ回転さ
せた状態で、上記スラリー供給用ノズル22から、例え
ばコロイダルシリカ(数十nmφのSiO2砥粒)など
の微細な研磨粒子を含有したアルカリ性または酸性の研
磨液であるスラリーを研磨パッド14の表面上に供給し
つつ、ウェハ保持部材16に吸着保持されたウェハ20
を研磨パッド14に押しつける。これにより、ウェハ2
0の被研磨面が、スラリーの液体成分であるアルカリ性
または酸性の研磨液による化学的研磨作用と、コロイダ
ルシリカなどの微細な研磨粒子による機械的研磨作用と
によって平坦に研磨される。
【0015】また、図1に示す研磨パッド調整機構50
では、調整工具保持部材24が、研磨定盤12の回転軸
心に平行な軸心まわりに回転可能、その回転軸心方向お
よび研磨定盤12の径方向に移動可能に配置され、その
調整工具保持部材24は、図示しない定盤駆動モータに
より図1の(a)および(b)に矢印で示す一回転方向
へ回転駆動されるようになっている。この調整工具保持
部材24の下面には研磨パッド調整工具26が取り付け
られている。
【0016】研磨パッド14の調整はウェハ20の研磨
と同時に、または研磨のおこなわれていない時に施され
る。研磨パッド14の調整に際しては研磨定盤12およ
びそれに貼り付けられた研磨パッド14と、調整工具保
持部材24およびそれに取り付けられた研磨パッド調整
工具26とを、それぞれ図1の(a)および(b)に矢
印で示す方向へ回転させた状態で、調整工具保持部材2
4に取り付けられた研磨パッド調整工具26を研磨パッ
ド14に押しつけ、必要に応じて研磨定盤12の径方向
に往復移動させる。これにより、研磨パッド14の調整
がおこなわれ、研磨パッド14の表面状態が研磨に適し
た状態に維持され、ウェハ20の研磨速度が一定に保た
れる。
【0017】本発明者は、研磨パッド14の消耗を極力
抑え、且つ、研磨パッド14の表面状態を研磨に適した
状態に維持するという二律背反した課題を同時に解決す
る手段を見出す為に試行錯誤を繰り返した結果、研磨パ
ッド調整工具26の調整面28に砥粒30が固着されて
形成される調整領域32における砥粒30の中心間距離
の平均(集中度)を制御し、例えば砥粒30の中心間距
離の平均が大きいすなわち砥粒30の単位面積あたりの
平均個数が相対的に少ない第1調整領域32aと、中心
間距離の平均が第1調整領域32aよりも小さいすなわ
ち単位面積あたりの砥粒数の平均が相対的に多い第2調
整領域32bとを設け、第1調整領域32aで研磨パッ
ド14に切り込みを入れ、第2調整領域32bで上記切
り込みを入れられた研磨パッド14の表面を調整するこ
とで研磨パッド14の寿命を過度に低下させずに効率的
に研磨パッド14の調整をおこなうことができ、CMP
に際してウェハ20の研磨速度を高い速度で安定させ、
ウェハ20に発生するディフェクトを効率的に防止でき
ることを新たに見出した。
【0018】本発明の一実施例である研磨パッド調整工
具26は、たとえば、以下に示すような方法によって作
成される。先ず、たとえばアルミナ(Al23)などの
セラミックスを用いて、たとえば外径100(mmφ)
×厚さ2.0(mm)程度の大きさである支持体34を
作成する。セラミックスの種類は砥粒30を支持体34
に固着させる結合剤の種類などに応じて適宜選択する。
また、CMPに用いられるスラリーの要素である研磨液
の性質(アルカリ性または酸性)なども考慮に入れて選
択することで、金属元素の溶出を高度に防止でき、ウェ
ハ20の汚染を防ぐことができる。
【0019】図2の(1)〜(4)は、第1調整領域3
2aおよび第2調整領域32bの形成方法の一例を示す
工程図である。第1調整領域32aおよび第2調整領域
32bの形成では、先ずこの図の(1)に示すように、
支持体34の調整面28となる平坦な表面上に、たとえ
ばガラス質結合剤を含有するペーストを均一に印刷し、
これを所定の厚みが得られるまで繰り返しおこなう、す
なわち多層印刷をおこなうことで所定の厚みたとえば1
30(μm)程度の厚みを有する下地層36を形成した
後、たとえば120℃程度で30分以上保持することな
どにより乾燥させ、下地層36をある程度まで固化させ
る。
【0020】次に、図2の(2)に示すように、上記下
地層36上にガラス質結合剤を含有するペーストを、た
とえば直交2次元座標における各座標点に対応する場所
に位置する等間隔に配置された多数のドットパターン
で、所望の大きさたとえば直径50(μmφ)のドット
形状パターンで所望のピッチたとえば1(mm)ピッチ
で均一に印刷してパターン38を形成する。このドット
形状パターンは、砥粒30が2粒以上同一箇所に接着さ
れないようにその径以下に設定される。上記下地層36
およびこのパターン38の厚みは使用する砥粒30のサ
イズと予定される突出量に応じて調整する。
【0021】続いて、図2の(3)に示すように、形成
されたパターン38が乾燥する前に、たとえば粒度が#
100程度のダイヤモンド砥粒である砥粒30を支持体
34の印刷の施された平面全体に散布し、濡れている個
々のドット形状パターン38に砥粒30を1個ずつ固着
させる。この際、砥粒破砕を起こりにくくする為に、鋭
く尖った部分の少ないブロッキーな形状の砥粒30を使
用することが望ましい。砥粒30を散布した後、支持体
34の印刷面を下にして振動を与えるなどしてパターン
38以外の場所に残留している砥粒30を支持体34か
ら落とす。ここで、意図した位置に砥粒30が一つずつ
均等に固着されているかを確認しながら、砥粒散布と余
剰砥粒回収を繰り返すことが望ましい。また、砥粒30
が1個のドット形状パターン38に2粒以上に凝集して
しまった箇所がある場合には、先端の細い針などのよう
な治具を用いて、凝集した砥粒30を除去することも可
能である。その後、120℃程度で10分以上の乾燥処
理を施すことによりパターン38のペースト中の有機溶
媒を揮散させて固化する。この結果、複数の砥粒30が
支持体34の表面にドット状にパターン配置されたもの
が得られる。
【0022】こうしてガラス質結合剤を含むペーストに
より砥粒30が固着された支持体34に、たとえば75
0〜900℃程度で焼成を施し、砥粒30を完全に固定
する。この際に、昇温時にはガラス質結合剤層40に残
留した有機溶媒を燃え抜けさせる為に、600℃以下の
温度で一定時間保持してもよく、降温時にはダイヤモン
ド砥粒の酸化による劣化を防ぐ為に500℃程度まで窒
素雰囲気を維持するのが好ましい。また、この焼成条件
は、ガラス質結合剤層40の成分あるいは支持体34で
あるセラミックスの成分などに応じて適宜設定される。
このようにして、図2の(4)に示すように、砥粒30
がガラス質結合剤層40によりしっかりと保持され、第
1調整領域32aおよび第2調整領域32bが形成され
る。
【0023】図3は、上記方法によって作成された本発
明の一実施例である研磨パッド調整工具26を調整面2
8に垂直な方向から見た図である。本実施例の研磨パッ
ド調整工具26では、たとえばアルミナセラミックスか
ら成る支持体34の一表面上に、たとえばガラス質結合
剤などによってダイヤモンド砥粒である砥粒30が固着
されて円環状の第1調整領域32aおよび第2調整領域
32bが形成され、調整面28を構成している。第1調
整領域32aにおける砥粒30の面方向の中心間距離の
平均は、たとえば1.0〜5.0(mm)であり、好適
には2.0(mm)程度である。また、第2調整領域3
2bにおける砥粒30の中心間距離の平均は、第1調整
領域32aよりも小さくたとえば0.3〜0.8(m
m)であり、好適には0.5(mm)程度である。この
ように調整面28が構成された研磨パッド調整工具26
では、焼成時にガラス質結合剤が溶融し、ダイヤモンド
砥粒である砥粒30と濡れてしっかりと保持した状態で
ガラス質結合剤層40を形成する為、砥粒30の脱粒が
好適に防止される。また、砥粒30と、ガラス質結合剤
層40との結合箇所の形状が図4に示すように滑らかな
曲線となる為、高い圧力で使用された場合でもガラス質
結合剤層40が研磨パッド14に接触しにくく、ガラス
質結合剤層40の摩耗が防止される。また、上記製造方
法によれば同一平面上に砥粒30の集中度の異なる複数
の種類の調整領域32を形成することは極めて容易であ
る為、低廉なコストにより発明の実施が可能である。
【0024】続いて、本発明の効果を検証する為に本発
明者がおこなった試験について説明する。本試験では、
本発明の一実施例として、上記工程に従い実施例試料1
を作成した。すなわち、先ず、外径100(mmφ)×
厚さ2.0(mm)に成形されたアルミナセラミックス
製の支持体34を印刷機に設置し、印刷乾燥後の厚みが
約130(μm)となるように下地層36を形成した。
次に、ある程度乾燥させた下地層36の上に、図4に示
すような円環状の第1調整領域32aおよび第2調整領
域32bを形成した。すなわち、支持体34の径方向外
側の第1調整領域32aでは、砥粒30の中心間距離の
平均が2.0(mm)となるように、また、径方向内側
の第2調整領域32bでは、砥粒30の中心間距離の平
均が0.5(mm)となるような位置に直径50(μm
φ)のサイズのドット状にガラス質結合剤を含んだペー
ストを印刷し、パターン38を形成した。パターン38
の配置は千鳥格子パターンとした。パターン38を形成
させた直後、ペーストが乾燥する前に粒度が#100/
#120(平均粒径151μmφ)のダイヤモンド砥粒
である砥粒30を支持体34の上方から散布した後、支
持体34に残留した余剰砥粒30を除去し、約120℃
で10分程度の乾燥を施した。乾燥後には砥粒30はガ
ラスペーストに含まれていた樹脂成分により、手で触っ
ても簡単には取れない強度で固着されていることが確認
された。こうして前記砥粒30が固着された支持体34
を大気雰囲気で温度を600℃まで上昇させてペースト
中に含まれている有機成分を揮散させた。600℃以上
からは、窒素を5l/minの流量で流しながら825
℃まで昇温し、その温度で2時間保持した後に炉冷し
た。窒素は炉内温度が500℃になるまで流し続けた。
このようにして実施例試料1を作成した。
【0025】続いて、図5に示すように、支持体34の
一平面上に8等配のスリットを挟んで断続的な円環状と
なるように、砥粒30の中心間距離の平均が2.0(m
m)である第1調整領域32aと、中心間距離の平均が
0.5(mm)である第2調整領域32bとが交互に設
けられた本発明の他の実施例である実施例試料2を、実
施例試料1と同様の材料を用いて同様の方法により作成
した。更に、従来技術による比較例として、実施例試料
2と同様に8等配のスリットを挟んで断続的な円環状と
なるように、砥粒30の中心間距離の平均が2.0(m
m)である調整領域32を形成させた比較例試料を、実
施例試料1および実施例試料2と同様の材料を用いて同
様の方法により作成した。
【0026】このようにして得られた実施例試料1、実
施例試料2、および比較例試料をCMPに際して研磨パ
ッド14の調整に用いたところ、実施例試料1、実施例
試料2、および比較例試料全てについて砥粒30の脱粒
に起因するスクラッチは皆無であり、ウェハ20の研磨
速度を高い速度で安定させ、ウェハ20に発生するディ
フェクトを効率的に防止する効果が得られた。一方、実
施例試料1および実施例試料2では、調整による研磨パ
ッド14の消耗が、比較例試料を用いた調整による研磨
パッド14の消耗と比べて約50%に抑えられていた。
すなわち、比較例試料による調整では10時間連続の調
整をおこなうことで研磨パッド14が寿命に達したのに
対し、実施例試料1および実施例試料2では20時間連
続の調整をおこなうことで研磨パッド14が寿命に達し
た。すなわち、本実施例の研磨パッド調整工具26を用
いた研磨パッド14の調整では、ウェハ20の研磨速度
を高い速度で安定させ、ウェハ20に発生するスクラッ
チおよびディフェクトを効率的に防止することに加え、
従来技術による研磨パッド調整工具26を用いた調整に
比較して、研磨パッド14の寿命を約2倍に延ばすこと
が確認された。
【0027】このように、本実施例によれば、研磨パッ
ド調整工具26に砥粒30の単位面積あたりの平均個数
が少ないすなわちその砥粒30の中心間距離の平均が大
きい第1調整領域30aと、砥粒30の単位面積あたり
の平均個数が第1調整領域30aよりも多いすなわちそ
の砥粒30の中心間距離の平均が小さい第2調整領域3
0bとが少なくとも設けられている為、砥粒30の単位
面積あたりの平均個数が相対的に少ない第1調整領域3
0aで研磨パッド14に切り込みを入れ、砥粒30の単
位面積あたりの平均個数が相対的に多い第2調整領域3
0bで上記切り込みを入れられた研磨パッド14の表面
を調整することで研磨パッド14の寿命を過度に低下さ
せずに効率的に研磨パッド14の調整をおこなうことが
でき、CMPに際してウェハ20の研磨速度を高い速度
で安定させ、ウェハ20に発生するスクラッチおよびデ
ィフェクトを効率的に防止することができる。
【0028】また、本実施例によれば、前記調整領域3
2aおよび32bはダイヤモンド砥粒である砥粒30が
ガラス質結合剤層40によって固着されて形成されたも
のであり、また、前記支持体34はセラミックスから成
るものである為、CMPに際して研磨粒子として使用さ
れるコロイダルシリカ(数十nmφのSiO2砥粒)な
どによっても研磨パッド調整工具26に固着された砥粒
30が摩耗することなく、また、本実施例の研磨パッド
調整工具26はダイヤモンド砥粒である砥粒30と、ガ
ラス質結合剤層40と、セラミックスから成る支持体3
4から構成されるものである為、強酸性あるいは強アル
カリ性などの腐食性雰囲気においても金属元素が溶出せ
ず不純物発生原因とはならないので、比較的強い酸性あ
るいはアルカリ性のスラリーを用いたCMPにおいても
好適に使用できる。
【0029】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、更に別の態様でも実施される。
【0030】たとえば、前述の実施例の研磨パッド調整
工具26は、その調整面28に、第1調整領域32aお
よび第2調整領域32bの2種類の調整領域32が形成
されたものであったが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、第1調整領域32aと、砥粒30の
単位面積あたりの平均個数が第1調整領域32aよりも
多い第2調整領域32bと、砥粒30の単位面積あたり
の平均個数が第2調整領域32bよりも更に多い第3調
整領域32cとを形成させた調整面28を形成させても
よく、また、砥粒30の単位面積あたりの平均個数がそ
れぞれ異なる4種類以上の調整領域32を形成させても
一向に構わない。
【0031】また、前述の実施例の研磨パッド調整工具
26では、その調整面28に、砥粒30の中心間距離の
平均が2.0(mm)である第1調整領域32aと、中
心間距離の平均がその第1調整領域32aより小さい値
たとえば0.5(mm)である第2調整領域32bとが
形成されていたが、それぞれの調整領域32に固着され
る砥粒30の中心間距離の平均は研磨パッド14の材質
などに応じて適宜変更されるものである。
【0032】また、前述の実施例では、調整領域32は
砥粒30がガラス質結合剤層40によって固着されて形
成されたものであったが、CMPに用いられるスラリー
の要素である研磨液によってウェハ20を汚染させる金
属元素を溶出させない金属を用いるのであれば、電着ボ
ンドなどによって砥粒30を固着させてもよく、また、
更に別の結合剤であっても構わない。
【0033】また、前述の実施例では、支持体34はア
ルミナセラミックスから成るものであったが、セラミッ
クスの種類は前述の通り砥粒30を支持体34に固着さ
せる結合剤の種類などに応じて適宜選択されるものであ
り、また、支持体34はセラミックス製に限られるもの
ではなく、例えばステンレス鋼などの金属から成るもの
であってもよい。
【0034】また、前述の実施例では、第1調整領域3
2aと第2調整領域32bには、同じ粒径の砥粒30が
固着されていたが、第1調整領域32aと第2調整領域
32bとで異なる粒径の砥粒30が固着されていてもよ
い。
【0035】また、前述の実施例では、図3に示すよう
に、支持体34の径方向外側に砥粒30の単位面積あた
りの平均個数が少ない第1調整領域32aを、径方向内
側に砥粒30の単位面積あたりの平均個数が多い第2調
整領域32bを形成させた調整面28を備えた研磨パッ
ド調整工具26を考えたが、本発明はこれに限定される
ものでは当然になく、例えば、支持体34の径方向内側
に砥粒30の単位面積あたりの平均個数が少ない第1調
整領域32aを、径方向外側に砥粒30の単位面積あた
りの平均個数が多い第2調整領域32bを形成させた調
整面28を備えたものであってもよい。その他、図5に
示した前述の実施例の研磨パッド調整工具26のよう
に、調整領域32の形状は研磨パッド14の材質などに
応じて適宜設計変更されるものである。
【0036】その他一々例示はしないが、本発明はその
主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ実
施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨パッド調整工具が用いられるCM
P装置の大まかな構成を示す図である。
【図2】本実施例における第1調整領域および第2調整
領域の形成方法の一例を示す工程図である。
【図3】本発明の一実施例である研磨パッド調整工具を
調整面に垂直な方向から見た図である。
【図4】本実施例の調整面における砥粒とガラス質結合
剤層との結合箇所の形状を拡大して示す図である。
【図5】本発明の他の実施例である研磨パッド調整工具
を調整面に垂直な方向から見た図である。
【符号の説明】
26:研磨パッド調整工具 28:調整面 30:砥粒 32:調整領域 32a:第1調整領域 32b:第2調整領域 34:支持体 40:ガラス質結合剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 622 H01L 21/304 622M Fターム(参考) 3C047 EE18 EE19 FF08 3C058 AA09 AA19 CB05 CB06 DA12 DA17 3C063 AA02 AB05 BB02 BB23 BC05 BG01 BG07 CC02 EE26 FF08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の平面部に砥粒が所定間隔で固着
    されて調整領域が形成された研磨パッド調整工具であっ
    て、 該砥粒の単位面積あたりの平均個数がそれぞれ異なる2
    種類以上の調整領域が、前記支持体の一平面上に形成さ
    れていることを特徴とする研磨パッド調整工具。
  2. 【請求項2】 前記2種類以上の調整領域は、前記砥粒
    の中心間距離の平均がそれぞれ異なるものである請求項
    1の研磨パッド調整工具。
  3. 【請求項3】 前記調整領域はダイヤモンド砥粒がガラ
    ス質結合剤によって固着されて形成されたものである請
    求項1または2の研磨パッド調整工具。
  4. 【請求項4】 前記支持体はセラミックスから成るもの
    である請求項1から3の何れかの研磨パッド調整工具。
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