JP2004122291A - 基板研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】緩衝材周辺への研磨剤固着を防止し、交換頻度を減少させて研磨工程の生産性を改善する。
【解決手段】研磨ヘッドに装着され表面に微細な多孔状の穴27が開口した緩衝材7に基板8を保持した状態で、研磨ヘッドとともに基板8を研磨布1の表面に押圧し、かつ研磨布1の表面に研磨剤10を供給しながら基板8の研磨面に研磨布1を摺動して基板8を研磨する際、緩衝材7として基板8の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材7を用いて、基板8を研磨する。これにより、研磨ヘッドを研磨布1に押圧したときに緩衝材7の微細な穴27が収縮し、研磨中に研磨剤10の砥粒が緩衝材7の周辺部から進入することがなくなり、基板8と緩衝材7との間に生ずる固着を防止することができ、研磨レートの面内均一性劣化寿命を大幅に伸ばすことができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板や液晶基板等よりなる基板の表面を平坦化処理するため、被研磨基板を研磨布(研磨パッド)に押し付けて研磨する基板研磨方法(化学機械研磨(CMP)法)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1990年以降、半導体基板や液晶基板に対する化学機械研磨(CMP)においては、半導体基板が大型化しており、特に半導体用シリコン基板では直径が20cmから30cmへと大口径化するとともに研磨が枚葉処理化される傾向にある。また、半導体基板を研磨する場合には、半導体基板に形成される集積回路パターンのサイズが85μm以下と非常に微細化しているために、半導体基板の全面に亘って、さらに一層均一な研磨が要求されるようになってきた。CMP方の中でも特に研磨パッドがベルト状になったベルト式研磨装置は、平坦化研磨能力が高いと一般に言われており、以下、従来のベルト式化学機械研磨方式の半導体用研磨装置および半導体基板の研磨方法について図面を参照しながら説明することにする。
【0003】
図7は、半導体基板のベルト式化学機械研磨装置の主要構成を示すものである。ベルト2は、薄い板(例えば、薄い鉄板)に独立気泡型ポリウレタン樹脂や不織布等からなる研磨布(研磨パッド)1を貼り付けたものである。薄い板を回転ドラム4にかけて、回転軸3が回転する事により、貼り付けた研磨布1も回転する。研磨布1の上には、研磨剤供給装置9から研磨剤(スラリー)10が所定量づつ供給されるようになっている。
【0004】
研磨布1の上方には、回転機構部5を持つ研磨ヘッド6が研磨ヘッド上下移載機構11より駆動される。図8(a)は図7における研磨ヘッド6の内部構造を示す詳細断面図、(b)はそのA−A線で示す部分の平面図である。研磨ヘッド6は半導体基板8を間接的に吸着を行なう為の真空エアー室22、半導体基板8を吸着する為の吸着穴25、研磨ヘッド6の下端に設けられた円盤状の基板保持部23と基板保持部23の下面に貼られた緩衝材(バッキングフィルム)7、基板保持部23の外周に位置するガイドリング24、研磨処理時に半導体基板8表面の研磨布1表面への追従性をよくするためのボールプランジャー機構21で主に構成される。上記のようにCMP装置の緩衝材(バッキングフィルム)、ウエハとその周辺を含む従来構造として例えば特許文献1がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−233466号公報(第2頁、図6、図7)
次に研磨の方法を説明する。吸着穴25を通して半導体基板8を緩衝材7に真空吸着保持し、研磨ヘッド上下移載機構11より研磨ヘッド6全体を研磨布1の直上に移動する。その後半導体基板8の真空による吸着を停止し、ここで純水によって湿潤された緩衝材7が有する多数の微細な穴(ポア)によって生ずる純水の表面張力を利用し、半導体基板8を緩衝材7に保持させる。その際、半導体基板8自身が有する反り及び半導体基板8の厚みばらつきは、緩衝材7がある程度の柔軟性を有するので、その変形によって吸収される。
【0006】
次に研磨ヘッド6に下向きの押圧力を加えると共に、砥粒を含んだ研磨剤10を研磨剤供給装置9から研磨布1の上に滴下しながら、ベルト2と研磨ヘッド6を回転させ、相対速度を与える。これにより、半導体基板8の研磨面は研磨布1と摺接するので、半導体基板8の表面の凹凸は研磨によって緩和され平坦化することができる。ガイドリング24は研磨ヘッド6の回転に伴う遠心力によって半導体基板8が外側に飛び出る事態を防止して、半導体基板8を所定の位置に保持する役割をしている。
【0007】
この方法により、研磨ヘッド6を通じて半導体基板8裏面側から十分な圧力を均等に押し付けることによって半導体基板8の面内に働く圧力分布を均一化すると共に、研磨布1表面と半導体基板8表面とを十分な平行度を保ちながらベルト2の移動速度を上昇すると、半導体基板8と研磨布1との相対速度が上昇し、その結果として、半導体基板8表面の集積回路パターンによる凹凸をほぼ完全に平坦化することができる。
【0008】
CMPを用いて例えば多層配線の層間絶縁膜表面を平坦化する加工においては、表面の凹凸をなくすように研磨することはもちろん、研磨して平坦化を終了した後の層間絶縁膜膜厚を設計どおりの膜厚にする必要があり、この意味で研磨レートおよびその均一性が重要である。従来から研磨レートの面内均一性は以下の式が使用されてきた。
【0009】
【数1】
Figure 2004122291
【0010】
ここで分母の研磨レートは半導体基板内の各点の研磨レートの平均値である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなCMP装置を用いる平坦化研磨工程においては、従来、研磨布および研磨ヘッド交換直後に規格内であった研磨レートの面内均一性が、半導体基板の研磨処理枚数が増えると共に、徐々に悪化することが多いという問題があった。図9はその一例であり、半導体基板に形成されたある膜を研磨したときの、研磨レート(上段)と研磨レートの面内均一性(下段)の研磨処理日推移を示したグラフである。グラフ中の点線は数1による研磨レート面内均一性の規格値12%を示し、これ以下であれば量産研磨工程が許容されることを意味する。また、研磨ヘッド交換、研磨布交換の記号□(塗りつぶし)、○を付加した時期は、その時期に交換したことを示し、その研磨レートとその面内均一性は交換直後の値を示している。図9より、研磨レートの面内均一性は研磨布を交換してもよくならず、研磨ヘッドの交換によって回復することがわかる。
【0012】
図10は、直径200mmの半導体基板を研磨したときの研磨レートの基板面内分布測定結果例を示す図である。図10において、横軸に半導体基板の中心からの距離、縦軸に研磨レートを示している。図に示した「ヘッド11sl」の表記は研磨ヘッド交換後11枚の半導体基板の研磨処理を実行した後のデータであることを示す。半導体基板断面における研磨レート分布を見ると、研磨処理枚数と共に半径90mmから95mmにおいて研磨レートが低下し、半径97mm以降において、研磨レートが急激に上昇する傾向がある。図11は、研磨レート面内均一性が悪かった場合における、図8の研磨ヘッドのA−A線で示す部分の平面図であり、ガイドリング24の内側に半導体基板の裏面を加圧する緩衝材7が貼り付けられているが、その外周周辺部に固着研磨剤26が見られる。
【0013】
図12は研磨レートの面内均一性が緩衝材の周辺部で劣化する要因を説明する図である。研磨中および研磨終了後も含めて半導体基板8が緩衝材7に吸着している間は、研磨剤10が緩衝材7のポア部27へ進入し、目詰まりが発生する。ポア部27に目詰まりが発生した状態で研磨を繰り返す毎に研磨剤の固着26が徐々に進行し、それが緩衝材7の外周から内側方向に拡大していく。研磨剤の固着26が起こると、半導体基板8端部に不均一な高荷重28が加わるために研磨レートが高くなり、反対に半導体基板8端部より内側においては高荷重28の影響で研磨パッド1が微小な波打ちによって荷重が低くなり研磨レートが低くなる。その結果、研磨レートの面内均一性を悪化させると考えられる。
【0014】
こうした研磨レートの面内均一性劣化を防止し、均一性を規格内に保つためには、従来緩衝材の交換回数を増加させるか、数十枚単位で構成される半導体基板のロット処理毎に、研磨ヘッドに貼り付けた緩衝材端部のマニュアルによるクリーニングを実施していた。しかし緩衝材を交換するためには研磨ヘッドを分解して、再組立を行われなければならないので、研磨ヘッドの再組立作業といった作業工数が頻繁に発生すると共に、交換用に準備する緩衝材コストも高くなる。固着研磨剤のマニュアルクリーニングは完全ではないため、研磨レート面内均一性を規格内に維持することは難しい。さらに緩衝材交換、クリーニング等に当てるメンテナンス時間が増加すると研磨装置の稼動時間を著しく悪化させ、生産性を悪くするという欠点がある。
【0015】
緩衝材表面周辺に固着した固着物は、研磨中に脱落すると、半導体基板表面のマイクロスクラッチ発生原因となり、歩留り低下を引き起こすことにもなる。
【0016】
したがって、この発明の目的は、半導体基板の表面凹凸を緩和し、規定の膜厚にするために、緩衝材を介して半導体基板を研磨ヘッドに保持するタイプの化学機械研磨において、緩衝材周辺への研磨剤固着を防止し、交換頻度を減少させて研磨工程の生産性を改善することができる基板研磨方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の基板研磨方法は、研磨ヘッドに装着され表面に微細な多孔状の穴が開口した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する基板研磨方法であって、前記緩衝材として前記基板の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を用いて、前記基板を研磨する。
【0018】
このように、緩衝材として基板の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を用いて、基板を研磨するので、研磨レートの面内均一性劣化寿命を大幅に伸ばすことができる。すなわち、基板における研磨の面内均一性が、量産工程など工程管理の許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を選択すると、研磨ヘッドを研磨布に押圧したときに緩衝材の微細な穴が収縮し、研磨中に研磨剤の砥粒が緩衝材の周辺部から進入することがなくなり、そのために基板と緩衝材との間に生ずる固着を防止することができるためである。
【0019】
請求項2記載の基板研磨方法は、請求項1記載の基板研磨方法において、緩衝材の圧縮率が20%以上40%以下とした。このように、緩衝材の圧縮率が20%以上40%以下としたので、研磨剤中砥粒の緩衝材への進入を有効に排除することができる。
【0020】
請求項3記載の基板研磨方法は、請求項1または2記載の基板研磨方法において、緩衝材に開口した穴は、研磨剤の砥粒径の10倍以上500倍以下の穴径を有する。一旦穴に進入した砥粒を外部に排除することを考えれば、上記のように緩衝材に開口した穴は、研磨剤の砥粒径の10倍以上500倍以下の穴径を有するのがよい。
【0021】
請求項4記載の基板研磨方法は、請求項1,2または3記載の基板研磨方法において、緩衝材に開口した穴は、穴径と穴深さの割合が1:5〜10である。このように、緩衝材に開口した穴は、穴径と穴深さの割合が1:5〜10であるので、緩衝材の表面の開口が加圧でつぶれ、研磨剤の開口内進入を効果的に防ぐことができる。
【0022】
請求項5記載の基板研磨方法は、研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する基板研磨方法であって、前記緩衝材として表面に微細な穴を略有しない緩衝材を用いて、前記基板を研磨する。
【0023】
このように、緩衝材として表面に微細な穴を略有しない緩衝材を用いて、基板を研磨するので、緩衝材に微細な穴が存在しないことで研磨剤に含まれる砥粒が緩衝材に進入することがない。したがって、研磨剤の固着も起こりにくいので、緩衝材の交換頻度を減少させることができる。
【0024】
請求項6記載の基板研磨方法は、研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する工程と、前記研磨ヘッドから前記基板を除去する工程と、前記緩衝材の表面に洗浄液を噴出させながら、前記緩衝材の周辺部に固着した研磨剤を機械的に除去する工程とを含む。
【0025】
このように、基板を研磨する工程と、研磨ヘッドから基板を除去する工程と、緩衝材の表面に洗浄液を噴出させながら、緩衝材の周辺部に固着した研磨剤を機械的に除去する工程とを含むので、従来のようにマニュアルで緩衝材周辺に固着した研磨剤を除去することによる洗浄むらがなくなる。このため、従来の方法で研磨した後や、請求項1または5の方法で研磨した後にも残留したわずかな緩衝材周辺部の研磨剤の固着をほぼ完全に除去でき、緩衝材の交換頻度を延長することができる。
【0026】
請求項7記載の基板研磨方法は、請求項6記載の基板研磨方法において、洗浄液は界面活性剤または研磨剤の分散剤を含む。このように、洗浄液は界面活性剤または研磨剤の分散剤を含むので、研磨剤の固着を効果的に除去することができる。すなわち、界面活性剤あるいは分散剤は研磨剤に含まれる凝集した砥粒塊を互いに引き離す作用があるので超純水のみを使用するより洗浄効果が高い。
【0027】
請求項8記載の基板研磨方法は、研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する工程と、前記研磨剤の代わりに水のみを供給して前記基板を研磨する工程とを含む。
【0028】
このように、基板を研磨する工程と、研磨剤の代わりに水のみを供給して基板を研磨する工程とを含むので、研磨剤を用いる本来の研磨を実行した後、水によって緩衝材と基板との間に周辺部から進入した研磨剤を、例えば後の緩衝材の洗浄に先立って除去することができ、研磨レートの面内均一性を安定して維持することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態と比較例における緩衝材の条件を示す説明図である。本実施の形態による研磨方法に用いる化学機械研磨装置の構造は、従来例の図7および図8に示した構造と同じであり、研磨ヘッドは、緩衝材7を介して半導体基板8を保持し、半導体基板8の裏面より研磨ベルト2、研磨パッド1に向けて圧力を加えて研磨するが、その中で半導体基板8を保持する緩衝材7が特定の圧縮率を有することに特徴を持つようにしたものである。すなわち、緩衝材7として半導体基板8の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する高分子発泡体からなる緩衝材を用いて、半導体基板8を研磨する。緩衝材の圧縮率は以下の数2で定義される。
【0030】
【数2】
Figure 2004122291
【0031】
一般にCMPプロセスに用いられる緩衝材(フィルム)の材質はポリウレタン等であり、表面層には湿式凝固法により作られた発泡層を有し、表面には非常に多数の微細な穴(ポア)がある。緩衝材ポアのサイズは平均径約60μm、穴深さ約300μmを有している。また、緩衝材の裏面は剥離型粘着テープが設けられているため、研磨ヘッド6の基板保持部23に貼り付け可能である。
【0032】
次に本発明者らが行った実験により、本実施の形態にかかる緩衝材の作用効果を説明する。実験に用いた緩衝材の条件を図1および表1に示した。図1(a)は条件1、(b)は条件2、(c)は条件3である。
【0033】
【表1】
Figure 2004122291
【0034】
条件1は従来の緩衝材より圧縮率の低い緩衝材、条件2は従来の緩衝材、条件3は従来の緩衝材より圧縮率の高い緩衝材である。各緩衝材は数種類のポリウレタンの配合比率を変えることによってポリウレタンの架橋強度を変え、圧縮率を変えている。数2から理解されるように圧縮率が高い程、柔かい緩衝材である。3条件の緩衝材は、圧縮率のみが異なり、厚さおよびポアのサイズは同一である。研磨実験用半導体基板は事前に金属配線なしの層間絶縁膜を積層した凹凸なしの半導体基板である。この半導体基板の研磨に際しては、研磨ヘッド6に装着され表面に微細な多孔状の穴(ポア)27が開口した緩衝材7に半導体基板8を保持した状態で、研磨ヘッド6とともに半導体基板8を回転させながら研磨布1の表面に押圧し、かつ研磨布1の表面に研磨剤10を供給しながら半導体基板8の研磨面に研磨布1を摺動して半導体基板8を研磨する。
【0035】
図2は、上記3種類の緩衝材を用い、200枚の連続研磨処理を行なった場合の、半導体基板研磨処理枚数に対する研磨レート(上段)と研磨レートの面内均一性変化(下段)を示すグラフである。図中の点線は、研磨レート面内均一性の許容上限であり、約12%としている。研磨レートの面内均一性は従来例の数1で求められる。
【0036】
図3は、200枚研磨後の研磨レート面内均一性と緩衝材の圧縮率との関係を図2の結果よりプロットしたものである。図2、図3の結果より各緩衝材に対する研磨レート自体の差はないが、研磨レートの面内均一性が異なる。条件1の圧縮率の低い緩衝材は研磨処理枚数55枚にて15.7%、条件2の従来の緩衝材は研磨処理枚数155枚にて13.8%、条件3の圧縮率の高い緩衝材については処理を終えても均一性の許容内である。
【0037】
各緩衝材(フィルム)の研磨レートの面内均一性の変化を数3のように表すと条件1(3.6倍)>条件2(2.5倍)>条件3(0.9倍)となり、圧縮率の高い緩衝材の変化割合が最も小さい。
【0038】
【数3】
Figure 2004122291
【0039】
図4は、上記の各圧縮率を有する緩衝材を用いて200枚の連続研磨処理を行った後、緩衝材の周辺に固着した研磨剤の固着幅を比較した写真である。図4(a)は条件1、(b)は条件2、(c)は条件3である。研磨剤の固着幅をt1〜t3とすると、条件1ではt1=7mm、条件2ではt2=5mm、条件3ではt3=3mmとなり、研磨剤の固着の影響を一番に受けていない条件3の圧縮率の高い緩衝材において研磨レートの面内均一性安定して維持していることが裏付けられる。
【0040】
圧縮率の高い緩衝材に研磨剤の固着が少ない理由は図1に示すモデル図を参照すれば次のように考えられる。研磨するために研磨ヘッドに荷重を加えたとき圧縮率が高いほど緩衝材は圧縮されて厚さが減少し、表面の微細なポアがつぶれ、研磨中に研磨剤が緩衝材周辺部のポア内に進入しにくいと推察される。
【0041】
このとき、上下方向に加圧するので、水平方向の穴径はほとんど収縮しない。従って穴径は砥粒径よりも小さくならず、穴径は砥粒径よりはるかに大きいままである。加圧によってポアの穴深さが条件3の時、7割程度に収縮する。これによって砥粒がポア中に進入する確率が減り、固着幅が減少する。なお、砥粒径は従来例と同様であり1μm以下である。この実施の形態では砥粒径はほぼ固定され、径に応じて10倍以上のポア径をもった緩衝材を使用する。
【0042】
また、研磨中、加圧によってポアが小さくなっていたので、研磨終了後加圧を除去すると緩衝材が最初の厚さに戻ろうとする回復力が働き、ポア内が減圧される。従って研磨終了後も半導体基板の裏面と緩衝材との強い吸着力が得られ、研磨に使用した研磨剤が周辺から侵入するのを防いでいると推察される。
【0043】
上記実験では、表面のポアが加圧でつぶれ、研磨剤のポア内進入を防ぐポア条件はポア径と深さの割合が1:5〜10、図7から圧縮率が30%以上の緩衝材を選択することが最適である。少なくとも20%以上40%以下の圧縮率を選択することが望ましい。通常半導体集積回路基板の研磨ではこの程度の圧縮率であれば目標とする緩衝材の寿命の範囲内で満足できる研磨の面内均一性が得られる。さらにポア径は研磨剤に含まれる砥粒径の10倍以上500倍以下が望ましい。緩衝材の周辺ポアに進入した若干の研磨剤の砥粒を後の洗浄で容易に外部へ排除できるポア径が必要だからである。
【0044】
以上のように本発明の第1の実施形態による研磨は、研磨レートの均一性が、一定枚数の半導体基板研磨に対して、すなわち一定の研磨量に対して半導体基板面内均一性の規格すなわち許容範囲を満たす圧縮率を有する緩衝材を研磨ヘッドに装着した研磨装置を用いて研磨するものである。これによって研磨剤の緩衝材周辺固着が減少し、均一な研磨が実現できる。
【0045】
この発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態による研磨方法に用いる化学機械研磨装置の構造は、第1の実施の形態と同様に従来例の図7および図8に示した構造と同じである。
【0046】
本発明の第2の実施形態による研磨方法は、研磨ヘッド6に装着した緩衝材7に半導体基板8を保持した状態で、研磨ヘッド6とともに半導体基板8を回転させながら研磨布1の表面に押圧し、かつ研磨布1の表面に研磨剤10を供給しながら半導体基板8の研磨面に研磨布1を摺動して半導体基板8を研磨する。この際、緩衝材7として表面に微細な穴を略有しない緩衝材を用いる。
【0047】
すなわち、緩衝材として表面層に微細な穴(ポア)を有しないかまたは少なくとも研磨剤の凝集砥粒径より小さいポア径しかない一定の厚さの緩衝材を研磨ヘッドに装着し、研磨するものである。ポアがないためにすでに説明した研磨剤の固着機構からわかるように、研磨剤は緩衝材内部に進入せず、緩衝材周辺への研磨剤の固着を非常に減少させることができる(図12参照)。この緩衝材を用いた場合は、半導体基板と緩衝材とを保持するためにポアによる吸着力を利用できないが、図8に示した吸着穴25からの真空吸着によって保持することができる。
【0048】
この発明の第3の実施の形態を図5および図6に基づいて説明する。本発明の第1および第2の実施の形態の説明で明らかにしたように、研磨装置に装着する緩衝材を選択することによって緩衝材の周辺への研磨剤固着を顕著に減少することができる。しかし研磨が終了した時点ではまだ少量ではあるが固着した研磨剤が緩衝材に残留している。本発明の第3の実施の形態は、特に第1、第2の実施の形態による研磨を実施した後、その残留した研磨剤をほぼ完全に除去する工程に関するものである。
【0049】
図5はこの発明の第3の実施の形態に関する基板研磨装置の構成概略図であり、40は基板受け渡し部、41は研磨部である。図7および図8に示したのと同様の部材については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0050】
図5に示すように、半導体基板8の移載を行う研磨ヘッド6において、半導体基板8の受け渡し部40の近傍には緩衝材7の外周研磨剤の完全な除去を行うために洗浄ブラシ32を備えた研磨ヘッドの洗浄装置31が設置されている。半導体基板8の研磨終了後は、半導体基板8を保持した研磨ヘッド6を上下移載機構11により研磨布1上に上昇して距離を離し、半導体基板8の受け渡し部40位置に移動する。半導体基板8を研磨装置のアンロード側に受け渡した後、研磨ヘッド6を上下機構11により下降し、洗浄装置31を用いて洗浄される。
【0051】
図6は研磨ヘッドの洗浄装置の構成を示す詳細図であり、(a)は研磨ヘッド部を下面から見た平面図、(b)は研磨ヘッド部の断面図である。
【0052】
図6に示すように、90度毎に4個の洗浄装置31を設けており、各洗浄装置31は超純水などの洗浄液を緩衝材表面に吐出するノズル37、ブラシ32、ブラシ32を取り付ける為のブラシ取り付け部33、モータ36等による駆動源、ブラシ取り付け部33を回転させるための回転機構部35で構成される。ブラシ32はナイロンブラシ又はPVA(Polyvinyl Alcohol)ブラシの適用が望ましく、ブラシでの洗浄位置は半導体基板が保持されていた端から20mmに位置する緩衝材7上である。ブラシ32の交換においては取り付け部33から容易に脱着可能である。
【0053】
上記構成からなる洗浄装置31を用いて研磨ヘッド6を洗浄する場合の基板研磨方法の手順について説明する。まず、第1または第2の実施の形態と同様にして半導体基板8を研磨する工程の後、研磨ヘッド6から半導体基板8を除去する工程と、緩衝材7の表面に洗浄液を噴出させながら、緩衝材7の周辺部に固着した研磨剤を機械的に除去する工程とを行う。
【0054】
この場合、研磨ヘッド6の緩衝材7に対してノズル37から超純水による噴射を行う。研磨直後に残っている液体の研磨剤に超純水を噴射した後、超純水洗浄を行いながら研磨ヘッド6を10rpm以下に低速回転させると同時にブラシ32を研磨ヘッド6の緩衝材7に押し付けて60rpm以上で高速回転させることによって、緩衝材7の表面に目詰まりを起こした研磨剤の固着物を除去する。超純水圧は高圧にすればするほど研磨剤の固着物の除去性能は高い。上記研磨ヘッドの洗浄液としては、超純水の他に超純水中に界面活性剤もしくは研磨剤の分散剤を添加したものを用いる。界面活性剤あるいは分散剤は研磨剤に含まれる凝集した砥粒塊を互いに引き離す作用があるので超純水のみを使用するより洗浄効果が高い。
【0055】
上記の洗浄ではノズル37のみから高圧超純水などを噴射しながらする洗浄であった。しかしそれに加えて超純水や薬液を配管34と通じてブラシ自体から吐出しながら洗浄することが望ましい。これによりブラシ32は常に乾燥を防ぎ、研磨剤が付着しない清浄かつ湿潤状態に保っておくことができ、緩衝材7を逆に汚染することがなくなる。洗浄装置31では、洗浄しない待機状態及び洗浄状態において超純水や薬液の流量を変更し、待機状態ではブラシ自体の乾燥を防ぐための流量(例えば1リットル/min)を確保し、洗浄を行なう場合では多量の流量(例えば10リットル/min)を確保するのがよい。
【0056】
以上のようにこの実施の形態では、従来のようにマニュアルで洗浄するのではなく、洗浄装置を用いて自動的に洗浄するので洗浄むらがなくなり、また洗浄の再現性がよいので常に緩衝材に固着した研磨剤を完全に除去することができる。
【0057】
この発明の第4の実施の形態について説明する。上記第3の実施の形態の研磨ヘッド、緩衝材の洗浄工程は次のようにすることもできる。
【0058】
図6を参照して説明すると、まず、研磨ヘッド6の緩衝材7に対してノズル37から超純水による噴射を行い、研磨直後に残っている液体の研磨剤に超純水を噴射することによって洗浄する。次に5%以下に希釈した、研磨剤の分散剤としても作用するアンモニア水の洗浄を行いながら、研磨ヘッド6を10rpm以下に低速回転させると同時にブラシ32を研磨ヘッド6の緩衝材7に押し付け、60rpm以上で高速回転させることによって、緩衝材7の表面に目詰まりを起こした研磨剤10の固着物を洗浄液中に拡散させて除去させる。次にアンモニア水洗浄後の超純水洗浄を行うことによって、アンモニア水を除去する。
【0059】
この工程において、ブラシ32自身も純水より研磨剤に対して洗浄力の大きいアンモニア水洗浄により、緩衝材7からブラシ32自身に転写された研磨剤の固着物をも除去するため、ブラシ32自体の洗浄を行う必要性がなく清浄な状態を常に保つことができるという利点がある。
【0060】
この発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第1、第2の実施の形態において説明したように、半導体基板を保持する緩衝材を選択して研磨装置に装着し、研磨すると緩衝材に固着する研磨剤をきわめて小さくすることができるが、研磨終了直後は緩衝材に少量の研磨剤がまだ残留している。そしてその状態で半導体基板を緩衝材に吸着したまま研磨ヘッドを搬送し、次の処理まである程度の時間待機すると、緩衝材の表面に最初液状であった研磨剤が部分的に乾燥し、固着がつきやすい状況となる。本発明の第5の実施の形態による研磨方法は、そうした場合の緩衝材への研磨剤固着を防止する。
【0061】
本実施の形態による研磨方法は、まず、研磨装置の研磨ヘッドに緩衝材を取り付け、さらに半導体基板を保持し、研磨剤を研磨布に供給して本来の半導体基板表面の平坦化研磨を実施する。この工程は、第1または第2の実施の形態と同様に、研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、研磨ヘッドとともに基板を回転させながら研磨布の表面に押圧し、かつ研磨布の表面に研磨剤を供給しながら基板の研磨面に研磨布を摺動して基板を研磨する。
【0062】
平坦化研磨を終了した後、研磨剤の代わりに水のみを供給して基板を研磨する。この場合、研磨剤に代えて純水を研磨布に供給し、研磨ヘッドの半導体基板への荷重を研磨剤を用いた平坦化研磨時より低い、例えば1/3の荷重にして研磨する。ただし超純水を用いているので半導体基板表面はほとんど研磨されることはない。
【0063】
このように荷重を減らして研磨すると、半導体基板と研磨布との摩擦抵抗を低くすると同時に半導体基板と緩衝材の間に超純水が入り込むことによって、緩衝材の表面、特にその周辺部の研磨剤を洗浄除去することができる。水研磨で使用する純水の流量は研磨時の研磨剤の供給量と同等以上であることが望ましい。水研磨の時間は研磨剤の砥粒などの固形分濃度にも依存されるため、10秒から30秒程度である。この後、研磨ヘッドを研磨布から移動させ、実施の形態3および4のように緩衝材の自動洗浄を行う。以上の方法によれば水研磨を行うので緩衝材周辺に残留した研磨剤をさらに除去することができ、半導体基板を緩衝材に保持したまま放置しても研磨剤の固着を起き難くすることが可能となる。
【0064】
この方法では、水研磨において研磨布面上にある研磨剤を超純水に置換したために研磨布上は研磨剤が少ない状態になっている。従って次に研磨剤を用いて研磨処理する半導体基板の研磨レートは水研磨を行わない研磨方法よりも1割程低下するので、研磨ヘッドの半導体基板への荷重を増やして、水研磨なしの場合の研磨レートとほぼ同等の研磨レートを得る。
【0065】
なお、第3〜5の実施の形態の基板研磨方法は、第1および第2の実施の形態と併用する場合を示したが、従来例において用いてもよい。
【0066】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の基板研磨方法によれば、緩衝材として基板の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を用いて、基板を研磨するので、研磨レートの面内均一性劣化寿命を大幅に伸ばすことができる。すなわち、基板における研磨の面内均一性が、量産工程など工程管理の許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を選択すると、研磨ヘッドを研磨布に押圧したときに緩衝材の微細な穴が収縮し、研磨中に研磨剤の砥粒が緩衝材の周辺部から進入することがなくなり、そのために基板と緩衝材との間に生ずる固着を防止することができるためである。
【0067】
このように、研磨を行ったことによる研磨ヘッドの緩衝材への研磨剤の固着をなくすことによって、半導体基板端部の研磨レートの変動を少なくでき、研磨レートおよび研磨レートの面内均一性を許容範囲内に安定して維持することができる。その結果、研磨ヘッドあるいは緩衝材の寿命ばらつきの減少、交換周期の延長ができ、交換時の研磨ヘッド組み立て作業等にかかるメンテナンス時間が短縮され、研磨ヘッドの緩衝材クリーンニグをマニュアルで実施する時間が必要ないことから、生産性の向上とコスト削減ができる。
【0068】
その他緩衝材コスト低減が可能となり、研磨ヘッドの緩衝材表面に固着した研磨剤の固着分が研磨中に脱落し、半導体基板の表面のマイクロスクラッチの原因となる恐れがないことから、半導体集積回路の歩留りも改善される。
【0069】
請求項2では、緩衝材の圧縮率が20%以上40%以下としたので、研磨剤中砥粒の緩衝材への進入を有効に排除することができる。
【0070】
請求項3では、一旦穴に進入した砥粒を外部に排除することを考えれば、緩衝材に開口した穴は、研磨剤の砥粒径の10倍以上500倍以下の穴径を有するのがよい。
【0071】
請求項4では、緩衝材に開口した穴は、穴径と穴深さの割合が1:5〜10であるので、緩衝材の表面の開口が加圧でつぶれ、研磨剤の開口内進入を効果的に防ぐことができる。
【0072】
この発明の請求項5記載の基板研磨方法によれば、緩衝材として表面に微細な穴を略有しない緩衝材を用いて、基板を研磨するので、緩衝材に微細な穴が存在しないことで研磨剤に含まれる砥粒が緩衝材に進入することがない。したがって、研磨剤の固着も起こりにくいので、緩衝材の交換頻度を減少させることができる。
【0073】
このように、研磨を行ったことによる研磨ヘッドの緩衝材への研磨剤の固着をなくすことによって、請求項1と同様に生産性の向上とコスト削減ができ、その他緩衝材コスト低減、および研磨材の固着分が研磨中に脱落するおそれがないことから、半導体集積回路の歩留りも改善される。
【0074】
この発明の請求項6記載の基板研磨方法によれば、基板を研磨する工程と、研磨ヘッドから基板を除去する工程と、緩衝材の表面に洗浄液を噴出させながら、緩衝材の周辺部に固着した研磨剤を機械的に除去する工程とを含むので、従来のようにマニュアルで緩衝材周辺に固着した研磨剤を除去することによる洗浄むらがなくなる。このため、従来の方法で研磨した後や、請求項1または5の方法で研磨した後にも残留したわずかな緩衝材周辺部の研磨剤の固着をほぼ完全に除去でき、緩衝材の交換頻度を延長することができる。
【0075】
請求項7では、洗浄液は界面活性剤または研磨剤の分散剤を含むので、研磨剤の固着を効果的に除去することができる。すなわち、界面活性剤あるいは分散剤は研磨剤に含まれる凝集した砥粒塊を互いに引き離す作用があるので超純水のみを使用するより洗浄効果が高い。
【0076】
この発明の請求項8記載の基板研磨方法によれば、基板を研磨する工程と、研磨剤の代わりに水のみを供給して基板を研磨する工程とを含むので、研磨剤を用いる本来の研磨を実行した後、水によって緩衝材と基板との間に周辺部から進入した研磨剤を、例えば後の緩衝材の洗浄に先立って除去することができ、研磨レートの面内均一性を安定して維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態と比較例における緩衝材の条件を示す説明図である。
【図2】研磨レートおよび研磨レートの面内均一性劣化の緩衝材圧縮率依存性を示すグラフである。
【図3】研磨レートの面内均一性劣化の緩衝材圧縮率依存性を示すグラフである。
【図4】この発明の第1の実施の形態と比較例における緩衝材の条件と緩衝材周辺部の研磨剤固着状態との関係を示す説明図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態における研磨ヘッドの洗浄装置を有する研磨装置の概略図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態における研磨ヘッドの洗浄装置で、(a)は下から見た平面図、(b)は断面図である。
【図7】ベルト方式の化学機械研磨装置の主要部を示す断面図である。
【図8】化学機械研磨装置の研磨ヘッドで、(a)は断面図、(b)は下から見た平面図である。
【図9】研磨レートと研磨レートの面内均一性の時間的推移を示すグラフである。
【図10】研磨処理枚数による半導体基板面内の研磨レート分布図である。
【図11】従来例において研磨レートの面内均一性が劣化したときの研磨ヘッドに取り付けた緩衝材の状態を示す平面図である。
【図12】従来例において研磨レートの面内均一性が劣化する推定原因を示す説明図である。
【符号の説明】
1 研磨布(パッド)
2 ベルト
3 回転軸
4 回転ドラム
5 研磨ヘッド回転機構部
6 研磨ヘッド
7 緩衝材(フィルム)
8 半導体基板
9 研磨剤供給装置
10 研磨剤(スラリー)
11 研磨ヘッド上下移載機構
21 ボールプランジャー機構
22 真空エアー室
23 基板保持部
24 ガイドリング
25 吸着穴
26 固着研磨剤
27 緩衝材の微細な穴(ポア)
28 高荷重
31 研磨ヘッド洗浄装置
32 ブラシ
33 ブラシ取り付け部
34 純水薬液配管
35 洗浄装置回転機構部
36 モータ

Claims (8)

  1. 研磨ヘッドに装着され表面に微細な多孔状の穴が開口した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する基板研磨方法であって、前記緩衝材として前記基板の研磨面の面内均一性が許容範囲内になるような圧縮率を有する緩衝材を用いて、前記基板を研磨することを特徴とする基板研磨方法。
  2. 緩衝材の圧縮率が20%以上40%以下とした請求項1記載の基板研磨方法。
  3. 緩衝材に開口した穴は、研磨剤の砥粒径の10倍以上500倍以下の穴径を有する請求項1または2記載の基板研磨方法。
  4. 緩衝材に開口した穴は、穴径と穴深さの割合が1:5〜10である請求項1,2または3記載の基板研磨方法。
  5. 研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する基板研磨方法であって、前記緩衝材として表面に微細な穴を略有しない緩衝材を用いて、前記基板を研磨することを特徴とする基板研磨方法。
  6. 研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する工程と、前記研磨ヘッドから前記基板を除去する工程と、前記緩衝材の表面に洗浄液を噴出させながら、前記緩衝材の周辺部に固着した研磨剤を機械的に除去する工程とを含む基板研磨方法。
  7. 洗浄液は界面活性剤または研磨剤の分散剤を含む請求項6記載の基板研磨方法。
  8. 研磨ヘッドに装着した緩衝材に基板を保持した状態で、前記研磨ヘッドとともに前記基板を研磨布の表面に押圧し、かつ前記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら前記基板の研磨面に前記研磨布を摺動して前記基板を研磨する工程と、前記研磨剤の代わりに水のみを供給して前記基板を研磨する工程とを含む基板研磨方法。
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