JP4749700B2 - 研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法 - Google Patents

研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法 Download PDF

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本発明は、薄板状の被研磨物の研磨技術に関し、特に、半導体ウェーハのように高度の平坦面を要求される被研磨物の表面を研磨するための研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法に関する。
従来から、半導体デバイスを作製するための原料ウェーハとして用いられる半導体ウェーハにあっては、高度な平坦面を有するウェーハとするために、その表面を研磨クロスによって研磨するのが一般的である。
半導体デバイスを作製するための原料ウェーハとして用いられるウェーハは、チョクラルスキー法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)等により単結晶の半導体インゴットを成長させ、成長した半導体インゴットの外周を円筒研削盤等により研削して整形し、これをスライス工程でワイヤソーによりスライスして形成される。
その後、面取り工程でウェーハ周縁部の面取り加工を行い、ラッピング工程による平坦化加工及びエッチング処理工程を経て、一次研磨・二次研磨した後、ウェーハ表面にエピタキシャル成長処理を施して鏡面ウェーハとなる。
このような工程を経て得られた鏡面ウェーハは、その表面に回路を形成されて、半導体デバイスとなる。
しかしながら、上記の工程を経て作製されたウェーハの表面平坦度が低いと、回路を形成するフォトリソグラフィ工程における露光時にレンズ焦点が部分的に合わなくなり、回路の微細パターン形成が難しくなるという問題が生ずる。
そのため、近年の高精度のデバイス作製では、極めて高い平坦度が要求される。
このように極めて高い平坦度を有するウェーハを製造するために、ウェーハの表面研磨は非常に重要である。一般に、ウェーハの表面研磨を行う研磨装置としては、両面研磨装置、枚葉式片面研磨装置、バッチ式片面研磨装置等が広く知られている。
図23は両面研磨装置の一例を示す概略図である。図23(A)は両面研磨装置のキャリア回転機構を模式的に示した平面図、図23(B)は両面研磨装置の一部の縦断面図を示す。
両面研磨装置は、上方から見た場合に円環状をなす上定盤1aと下定盤1bを、図23(B)に示すように研磨クロス2を貼り付けた面を互いに対向させた状態で平行に保持している。
図23(A)に示すように、上定盤1aと下定盤1bとの間にはウェーハを保持するための略円板状のキャリア51を、下定盤1bの中心に設けられたサンギヤ55を中心として5つ等間隔に配置する。
各キャリア51はSK5工具鋼またはSUS等によりつくられ、板面にウェーハWを収容する複数の貫通した装填穴52を有する。ウェーハWが装填穴52の中で自転できるように、装填穴52は、例えば直径200mmのウェーハWを収容する場合には、直径201mmの円形穴とする。
なお、図23(A)では、キャリア51に6個の装填穴52を等間隔に放射状に設けた例を示しているが、これら装填穴52の数や配置は両面研磨装置ごとに適宜設定可能な設計事項であり、これらに限定されるものではない。
キャリア51の外周にはプラネットギヤ53を設けており、下定盤1bの中心に設けられたサンギヤ55と噛合っている。このサンギヤ55は不図示の駆動手段により、上定盤1a及び下定盤1bと独立して回転運動することを可能としている。
また、下定盤1bの周囲には、下定盤1bの外周部と一定の間隙を設けてインターナルギヤ54が配置され、キャリア51のプラネットギヤ53と噛合っている。このインターナルギヤ54は、サンギヤ55と同心円状の内周面を備え、この内周面にギヤ部を設けている。このインターナルギヤ54は不図示の駆動手段により、上定盤1a及び下定盤1bと独立して回転運動することを可能としている。
そして、装填穴52にウェーハWを収容した状態で、サンギヤ55及びインターナルギヤ54の両方若しくはサンギヤ55またはインターナルギヤ54の何れか一方を回転させることにより、キャリア51が上定盤1aと下定盤1bに対して相対回転する。このときに、上定盤1a若しくは下定盤1bの何れか一方または上定盤1a及び下定盤1bの両方を回転させても良い。
その状態で、スラリーなどの研磨液をキャリア51の上面に供給し、上下定盤1a,1bとウェーハWとの間に流しこむ。これにより、上定盤1a及び下定盤1bに設けた研磨クロス2とウェーハWが相対的に滑りあい、ウェーハWの表面が削り取られて研磨される。
図24は枚葉式片面研磨装置の概略を示す縦断面図である。この研磨装置は、大別して、研磨定盤1と研磨ヘッド64、スラリー管8とから構成されている。
研磨定盤1は、例えば、被研磨物であるウェーハWの直径の2倍以上の直径からなる面積の平面を備え、その平面上には、例えばポリエステル樹脂製の不織布などの研磨クロス2が接着剤などで貼着されていて、定盤回転軸を中心に回転するように構成されている。
研磨ヘッド64は、研磨定盤1の上方に位置し、研磨定盤1の定盤回転軸から外れた位置にヘッド回転軸を配置し、このヘッド回転軸を中心として回転するように構成されている。
そして、この研磨ヘッド64は、ウェーハWを保持する保持手段として真空チャック機構65を備えている。
真空チャック機構65は、ウェーハWの一方の面を吸引するために、複数の吸引穴を設けた吸着面と、研磨ヘッド64のヘッド回転軸の中心に設けられた吸引管、及び、吸引管に接続された吸引ポンプなどから構成されている。
ウェーハWを保持する研磨ヘッド64の構成は、必ずしも真空チャック機構である必要はなく、例えばポリウレタン樹脂多孔質体などの多孔質の樹脂からなるバッキングパッドを用いてウェーハWを水貼りする構成であっても良い。真空チャック機構65の場合には、ウェーハWは研磨ヘッド64に対して自転不可能に固定されるが、バッキングパッドによる水貼りの場合は、ウェーハWは研磨ヘッド64に対して回転可能に保持される。
真空チャック機構65の外周には、リング状のリテーナ68が設けられている。このリテーナ68は、ウェーハWの横方向のずれを防止する役割を果たすと共に、ウェーハWの外周部における研磨クロス2からの圧力をリテーナ68で受け、ウェーハWの被研磨面にかかる面圧力を均一にする。このリテーナ68は枚葉式片面研磨装置にとって必須の構成要素ではなく、リテーナ68は備えていなくても良い。
また、スラリー管8は研磨定盤1の回転中心部付近で研磨クロス2とウェーハWとの間に研磨液(スラリー)を供給する。そして、真空チャック機構65にウェーハWを吸着させた状態で、研磨定盤1及び研磨ヘッド64を回転させることにより、ウェーハWが研磨クロス2の上を変位し、ウェーハWの表面が削り取られて研磨される。
次にバッチ式片面研磨装置の一例を、図21に示す。図21(A)はバッチ式片面研磨装置の縦断面図、図21(B)はバッチ式片面研磨装置の要部の拡大断面図である。バッチ式片面研磨装置とは、1回の研磨でウェーハの片面のみを研磨する装置であり、複数枚のウェーハを同時に研磨することができる。
図21において、符号1は所定方向(例えば、上方から見たときに反時計回り方向)に回転可能な円板状を呈する定盤、符号2は定盤1の表面に貼付された不織布よりなる研磨用の研磨クロス、符号4は研磨クロス2の上方に配置されて支持軸3を回転中心として回転するポリッシングヘッド、符号9はポリッシングヘッド4の下面に配置されるキャリアプレート、符号6はキャリアプレート9の下面に固着されてウェーハWをウェーハ位置決め穴6aで保持するテンプレート、符号8は研磨クロス2の表面に向けてスラリーを供給するスラリー管である。
キャリアプレート9はウェーハを保持するためのキャリアであり、例えばポリウレタン樹脂多孔質体のような多孔質の樹脂から形成されている。テンプレート6はガラスエポキシ樹脂,ポリカーボネートシート,ポリエステルシート等から形成されている。
また、テンプレート6は、5枚のウェーハWを保持するために5つのウェーハ位置決め穴6aを有している。図21(B)に示すように、ウェーハ位置決め穴6aの直径はウェーハ径よりも大きく、ポリッシングヘッド4を回転させたときには、ウェーハ位置決め穴6a内でウェーハWが自由に自転する。
図21(A)(B)に示したバッチ式片面研磨装置では、ウェーハWが自由に自転できるようにキャリアプレート9にテンプレート6を設けたが、テンプレート6を設けずに、接着剤やワックスによりキャリアプレート9の下面にウェーハWを貼り付けて固定しても良い。
キャリアプレート9でウェーハWを保持した状態で、スラリー管8から定盤1の上面に研磨液を供給し、定盤1及びポリッシングヘッド4を回転させることにより、ウェーハWが研磨クロス2の上を変位し、ウェーハWの表面が削り取られて研磨される。
このように、研磨クロスを用いてウェーハの表面研磨を行う研磨装置としては、両面研磨装置、枚葉式片面研磨装置、バッチ式片面研磨装置など、種々の装置が知られている。
上述のように研磨クロスを用いてウェーハの表面研磨を行う研磨装置においては、一般に研磨クロスが弾性を有するため、ウェーハを研磨クロスに押し付けながら研磨を行うと、ウェーハが研磨クロスに僅かに沈み込む。すると、図19に示すように研磨クロス2からの弾性応力は、研磨クロス2に対するウェーハWの相対移動方向の先端部(破線丸部)に集中するため、ウェーハWの中心部に比べてウェーハWの外周部にかかる圧力が大きくなり、ウェーハWの外周部が過剰に研磨される。
そのため、研磨されたウェーハは、ウェーハの外周部において面ダレが発生し、その部分のSFQR値が悪くなるという問題が生じていた。
また、研磨ブロックでウェーハの自由回転を防止して研磨する方法を用いた研磨装置があり、この種の研磨装置では、ウェーハは研磨ブロックの下に貼り付けられるため、ウェーハが自転することなく研磨される。
このように研磨ブロックの下に複数のウェーハを自転しないように配置した場合、隣接して配置されたウェーハ間の距離が外周の位置によって異なるため、研磨クロスの動的粘弾性の影響により、ウェーハの外周部におけるSFQRを均一に確保することが困難であった。
図16および図17はウェーハ間の距離と研磨クロスの動的粘弾性との関係を示す模式図である。図16はウェーハ間の距離が小さい場合を示す模式図、図17はウェーハ間の距離が大きい場合を示す模式図である。
研磨クロス2は弾性を有する不織布よりなり、ウェーハWによって圧力を加えられると表面が一時的に凹む。そして、研磨クロス2がウェーハWから受ける圧力から解放されたときに、研磨クロスは元の状態に戻ろうとする性質を有する。このときの研磨クロスの粘性と弾性のことを称して動的粘弾性と言う。
例えば、図17においては、ウェーハWaとウェーハWbとの距離Lが十分に広く、先のウェーハWaが研磨クロス2を通過した後、次のウェーハWbが同じ場所に到達するまでに研磨クロス2の凹みが元の状態まで回復している。このようにウェーハWaとウェーハWbとの距離Lが十分に広く、研磨クロス2の粘弾性による回復時間が十分な場合、ウェーハWbの移動方向の先端部にはウェーハWaにおける場合と同じピークを有する応力が発生する。
これに対し図16においては、ウェーハWcとウェーハWdとの距離Lが狭く、先のウェーハWcが研磨クロス2を通過した後、次のウェーハWdが同じ場所に到達するまでに研磨クロス2の凹みが元の状態まで回復していない。このようにウェーハWcとウェーハWdとの距離Lが狭く、研磨クロス2の粘弾性による回復時間が十分でない場合、研磨クロス2が元の状態まで回復していないため、ウェーハWdの移動方向の先端部には図16のウェーハWbにおける場合よりも小さなピークを有する応力しか発生しない。
このことから、ウェーハ間の距離が大きい場合には大きなピークの応力が発生するために研磨量が多くなり、ウェーハ間の距離が小さい場合には応力のピーク値が下がり、小さな応力しか発生しないため、研磨量が少なくなることがわかる。
ここで、図18を参照する。図18(A)は研磨ブロックの一部とウェーハの一部を示す平面図、図18(B)は直径200mmのウェーハにおけるウェーハの間の円弧距離Lの変化を示すグラフ図である。
図18(A)に示す左側に描画された半円形のウェーハWの中心から反時計回りにパラメータθをとり、任意の角度θの位置におけるウェーハWの間の円弧距離Lを示したものが図18(B)である。
図18(A),(B)に示すように、研磨ブロック9上において隣り合うウェーハWの間の円弧距離Lは、隣接するウェーハWの外周全てにおいて均一な訳ではない。例えば、研磨ブロック9の外周から研磨ブロック9の中心に向かうにつれて隣接するウェーハWの間の円弧距離Lは最大距離Lから徐々に縮まり、最小距離Lを経て、更に研磨ブロック9の中心に向かうにつれて今度はLからLへと徐々に広がる。
例えば、図18(A)に示すウェーハ間円弧距離Lはウェーハ間円弧距離Lよりも格段に大きい。このように、研磨ブロック9の外周近傍では円弧距離Lが大きくなるため、図17に示すように大きなピークを有する応力が発生する。その結果、ウェーハWの外周部は過剰に研磨される傾向にある。
図13は隣接するウェーハ間の円弧距離Lと面ダレ量(ROA)との関係を示すグラフである。図13に示すように、ウェーハ間の円弧距離Lと面ダレ量には相関関係があり、ウェーハ間の円弧距離Lが最小になるLでは面ダレ量が最も少なく、ウェーハ間の円弧距離Lが最大になるLで面ダレ量が最大になる。尚、グラフが2段階になっているのは、研磨ブロック9の中心側にはスラリーが溜まり易く、内周側でウェーハ間の円弧距離LがLになる部位において面ダレが発生し易いためである。
このような隣接するウェーハWの円弧間距離と研磨クロスの動的粘弾性との関係を考慮せず、単に研磨ブロック9でウェーハWの自由回転を防止した状態でウェーハWを研磨すると、ウェーハWの外周に大きな面ダレが発生することになる。図14(A)は従来のウェーハ研磨装置を用いてウェーハを研磨した後のウェーハの三次元図であり、図面手前側が研磨ブロック9の外周に向けて配置された部分である。
図14(A)の三次元図では、ウェーハの外周全体において面ダレが発生していることが分かる。
以上のような問題点に鑑み、最近では特許文献2に開示されているように、定盤の外周部に傾斜を設けて、研磨クロスの外周部をウェーハから離間するように傾斜させたり、特許文献3及び4に開示されているように、研磨クロスの径をウェーハの移動軌跡外周径よりも小さくして、研磨の最中にウェーハの外周部を研磨クロスの外側に飛び出させたりすることによって、ウェーハの外周部における研磨量を減らし、面ダレの発生を抑制する技術が考えられている。
特開平11−285963号公報 特開2002−252191号公報 特開2001−138225号公報 特開2001−326197号公報 特開2004−160603号公報
しかしながら、上記した特許文献2のように定盤の外周部を傾斜させる場合には、既存の一般的な定盤や研磨クロスを使用することができず、また、外周を傾斜させる加工を施した定盤には、それに適合した特別な形状の研磨クロスを常に貼り付けなければならないといった問題が生じる。
また、上記した特許文献3及び4のように、ウェーハの外周部を一時的に研磨クロスから飛び出させる場合には、研磨クロスから一時的に飛び出したウェーハの外周部が再び研磨クロス上に戻る際に、研磨クロスの端面から局所的に高い圧力を受け、ウェーハの研磨面に傷やポリッシングマークが付き易いという新たな問題が発生した。特に研磨ブロックでウェーハの自由回転を防止した状態でウェーハを研磨する場合には、そのような傷やポリッシングマークが顕著に現われる。
また、研磨クロスはそれ自身の厚み・粘弾性等の物理物性のバラツキや、長時間の使用による研磨クロスの劣化・目詰まりなどの変化を持っている。このため、加工中のウェーハの研磨面は研磨クロスから完全に均一の圧力を受けることができない。
しかしながら、従来の研磨装置では、研磨クロスの物性変化に対して考慮がなされておらず、その結果、研磨クロスの製造ロットにより、研磨後のウェーハの平坦度に違いが見られた。
さらに、研磨クロスの中心部と最外周部はウェーハの走行量が少ないため研磨クロスの劣化も少なく、累積使用時間が長くなるに従い加工特性が変化し、部分的なウェーハの研磨量が変化する現象も見られた。
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的とするところは、高い平坦度のウェーハを供給できる研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法を提供することにある。
また、本出願に係る発明の第2の目的は、ウェーハの外周部において面ダレの少ないウェーハを供給できる研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法を提供することにある。
また、本出願に係る発明の第3の目的は、傷やポリッシングマークの発生を抑制し、高い平坦度のウェーハを供給することができる研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、被研磨物の被研磨面とクロス表面とを摺り合わせることによって前記被研磨面を研磨する研磨クロスにおいて、前記研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さを低くしたことを特徴とする研磨クロスである。
上記の発明によれば、研磨クロスの適切な場所に被研磨物を全体的に均一に研磨できるような処理を施すことによって、研磨クロスの粘弾性に起因する部分的な被研磨物の過剰研磨を低減することができる。
また、本出願に係る第2の発明は、前記クロス表面は、外周端に向うほど段階的に高さが低くなるように加工されていることを特徴とする上記第1の発明に記載の研磨クロスである。
上記の発明によれば、研磨クロスのクロス表面と被研磨物の被研磨面との接触圧力を段階的に制御することができる。
さらに、本出願に係る第3の発明は、前記クロス表面は、外周端に向うほど高さが低くなるようにテーパ状に加工されていることを特徴とする上記第1の発明に記載の研磨クロスである。
上記の発明によれば、研磨クロスのクロス表面と被研磨物の被研磨面との接触圧力を研磨クロスの粘弾性を考慮してより細かく設定することができる。
また、本出願に係る第4の発明は、研磨クロスを研削する研削プレートであって、台金に複数のダイヤモンド粒子を固着し、少なくとも金属部分をフッ素系樹脂或いはロジウムによりコーティングしてなる研削プレートである。
上記の発明によれば、研削プレートから金属イオンが溶出するのを防止することができ、ウェーハ研磨における金属汚染を低減することができる。
さらに、本出願に係る第5の発明は、研磨クロスを研削する研削プレートであって、基台に複数のダイヤモンド粒子を固着してなり、前記ダイヤモンド粒子の大きさ或いは接触面積が、前記基台の少なくとも一方向に向かって段階的に若しくは徐々に大きくなることを特徴とする研削プレートである。
上記の発明によれば、研磨クロスのクロス表面と被研磨物の被研磨面との接触圧力が、研磨クロスの外周部に向かって小さくなるように研磨クロスを研削することができる。
また、本出願に係る第6の発明は、外周部におけるクロス表面の高さを低くした研磨クロスと、前記研磨クロスを保持した定盤と、前記定盤を回転させる回転機構と、被研磨物を保持した状態で前記研磨クロスに該被研磨物を接触させる保持手段と、を備えた研磨装置である。
上記の発明によれば、被研磨物に対して傷やポリッシングマーク等の発生を抑制し、高い平坦度の被研磨物を供給することができる。
さらに、本出願に係る第7の発明は、研磨クロスを定盤に貼り付けるステップと、前記研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さが低くなるように、外周部を加工するステップと、少なくとも1枚のウェーハを前記研磨クロスに押し付けた状態で、前記研磨クロスと前記ウェーハを相対的に変位させることにより、前記ウェーハを研磨するステップと、を含むことを特徴とするウェーハ研磨方法である。
上記の発明によれば、ウェーハに対して傷やポリッシングマーク等の発生を抑制し、高い平坦度のウェーハを供給することができる。
また、本出願に係る第8の発明は、研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さが低くなるように、外周部を加工するステップと、前記研削された研磨クロスを用いて、ウェーハを研磨するステップと、を含むことを特徴とするウェーハ製造方法である。
上記の発明によれば、既存の研磨クロスを利用してウェーハを全体的に均一に研磨するような研磨クロスを得ることができるうえ、その研磨クロスの粘弾性に起因する部分的なウェーハの過剰研磨を低減することができる。
本発明の研磨クロス,ウェーハ研磨装置及びウェーハ製造方法によれば、ウェーハの外周部における面ダレの少ない、高平坦なウェーハを供給することができる。
次に、本発明の研磨クロス及びウェーハ研磨装置を図面に基づいて説明する。
本発明は、研磨クロスに被研磨物を摺り合わせることによって研磨する技術において、研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さが低くなるように、研磨クロスに加工を施したことに特徴を有する。
このような研磨クロスへの加工としては種々のものが考えられるが、以下の説明では、研磨クロスに施す加工の一例として、研削プレートにより研削加工する場合を例に説明する。本願と同様な効果を得るための加工としては、他に研磨による加工も可能であるが、研磨については研削プレートを研磨具に置き換えるだけであるため、説明を省略する。
また、以下の実施例の説明においては、本発明のウェーハ研磨装置としてバッチ式片面研磨装置をモデルとして説明するが、本発明は研磨クロスを用いる研磨装置であれば適用可能であり、両面研磨装置や枚葉式片面研磨装置などの他の研磨装置においても当然に適用することができる。
本発明の研磨クロス及びウェーハ研磨装置を図面に基づいて説明する。
[装置の構成]
図1及び図2は本発明のウェーハ研磨装置を示し、図1(A)は本発明のウェーハ研磨装置の概略斜視図、図1(B)は本発明の研磨クロスの斜視図、図2は本発明のウェーハ研磨装置の平面図である。
図1(A)において、本発明のウェーハ研磨装置は、所定方向(例えば、図示反時計回り方向)に回転可能な定盤1と、この定盤1の上面に貼り付け固定された研磨クロス12と、定盤1の下面中心に取り付けられ、図示を略する回転駆動装置の動力伝達によって定盤1を研磨クロス12と一体に回転させる回転軸3と、センターローラ26(図2参照)によってウェイト支持軸5を回転中心として所定方向(例えば、図示反時計回り方向)に回転制御される複数のポリッシングヘッド4と、このポリッシングヘッド4の底面に配置されて研磨クロス12と対向配置された研磨ブロック9と、研磨ブロック9を側面から補助するガイドローラ18(図2参照)とを備えている。
研磨クロス12は、図2に示すようにウェーハWに対する外周側の所定の通過領域Eのクロス面の高さを、その外周側の通過領域Eより内側(内周側領域)に位置する標準クロス面12aの高さよりも低くした凹陥クロス面12bが形成されている。
具体的には、研磨クロス12は直径が約1400mmで、面圧0から300kg/cmにおける圧縮変位量が30μm程の不織布により形成され、その回転中心から半径640〜650mmまでの内周側領域に相当する標準クロス面12aの高さ0.8〜1.5mmに対して、半径640〜650mmから外径までの外周側の所定の通過領域Eの凹陥クロス面12bの高さは2〜25μm程低くなっている。
なお、前記研磨クロス12の圧縮変位量よりも少ない変位量の研磨クロス、すなわち硬い研磨クロスでは、12a面と12b面との高さの差はより少なくて良い。また、前記研磨クロス12の圧縮変位量よりも多い変位量の研磨クロス、すなわち柔らかい研磨クロスでは、12a面と12b面との高さの差はより多くする必要がある。
図3(A)〜(C)は研磨クロスの外周部の縦断面図である。凹陥クロス面12bは、図3(A),(B)に示すように、既存の研磨クロス12の外周側の所定の通過領域Eに深さD=2〜25μm程度の研削加工を施すことにより形成する。図3(B)では凹陥クロス面12bを1段としているが、例えば図3(C)に示すように、外周に向うほど標準クロス面12aよりも更に低くなるように2段以上の多段構成にしても良い。
このように研磨クロス12の標準クロス面12aと凹陥クロス面12bの段差は2〜25μm程度の極めて小さな段差であるため、研磨されるウェーハWに傷やポリッシングマークが発生することは殆どない。
また、図4(A),(B)に示すように、研磨クロス12の外周に向うほど断面下方へと傾斜させた連続的な傾斜クロス面12cとしても良い。図4(A)〜(D)は研磨クロスの外周部の縦断面図である。
図4(B)では傾斜クロス面12cを平坦な傾斜面としているが、例えば図4(C)に示すように傾斜クロス面を2段階以上で構成し、外周に向うほど傾斜角度が緩くなるようにしても良い。
また、図4(D)に示すように傾斜クロス面を2段階以上で構成し、外周に向うほど傾斜角度が急になるようにしても良い。
もちろん、標準クロス面12aから円弧状に傾斜させても良い。
このように研磨クロス12の標準クロス面12aに緩やかな傾斜を有する傾斜クロス面12cを連続させることにより、研磨クロス12に段差が発生するのを防ぎ、研磨されるウェーハWへの傷やポリッシングマークの発生を抑制することができる。
もちろん、凹陥クロス面12bと傾斜クロス面12cを組み合わせて使用することもでき、研磨クロス12の標準クロス面12aと凹陥クロス面12bを傾斜クロス面12cによって滑らかに連結しても良い。
この凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cは、図1(B)に示すように、その頂点を研磨クロス12の中心方向に向けて配置した研削プレート19を用いて、研磨クロス12の表面を研削することにより形成される。研削プレート19を位置固定し、研磨クロス12に押し付けた状態で研磨クロス12を回転させることにより、研磨クロス12のクロス表面を研削する。そのため、凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cは、研磨クロス12の外周側に円環状に形成される。
また、研削プレート19を研磨クロス12の中心に近接させる方向と離脱する方向に揺動させながら研磨クロス12のクロス表面を研削することにより、凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cを真円状ではなく波状に形成することもできる。このように凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cは、必ずしも円環状に形成する必要はない。
図5は研削プレート19の具体例を示し、図5(A)は研磨クロスに研削プレートを配置した状態の要部を示す平面図、図5(B)は均一サイズのダイヤモンド粒子を電着させた研削プレートの研削側の面を下に向けて配置した状態を示す拡大縦断面図、図5(C)は不均一なサイズのダイヤモンド粒子を電着させた研削プレートの研削側の面を下に向けて配置した状態を示す拡大縦断面図である。
図5(A),(B)に示すように、研削プレート19は、台金19aの研削側の面上にダイヤモンド粒子19bを多数均等に散りばめて電着させたものを用いる。ダイヤモンド粒子19bとしては、番手#100〜#300程度のものを使用することができ、特に粗研削用の場合には番手#100、仕上げ研削用の場合には番手#200のダイヤモンド粒子を使用するのが良い。
また、基台は金属製の台金19aである必要はなく、セラミックスなど他の材質からなるものであっても良い。
通常ダイヤモンド粒子19bは、台金19a上にほぼ同一の大きさのものを均等に散りばめて電着させるが、ダイヤモンド粒子19bの大きさは必ずしも同一でなくても良い。例えば、図5(C)に示すように、台金19aの研磨クロスの中心側には粒子の小さいダイヤモンド粒子を配置し、台金19aの研磨クロスの外周側に向かうにつれて段階的に若しくは徐々に粒子の大きいダイヤモンド粒子を配置しても良い。
このように、台金19a上に配置するダイヤモンド粒子19bの大きさを適宜変化させることによって、研削プレート19における研削量に変化をもたせ、研磨クロスの中心側の研削量が外周側の研削量よりも少なくなるように調整しても良い。
または、後述するように、研削プレート19が研磨クロスに接触する接触面積が、研磨クロスの中心側から外周側に向かって、段階的に若しくは徐々に大きくなるようにしても良い。このように、研削プレートと研磨クロスとの接触面積を調整することによっても、研磨クロスの外周側の研削量が中心側の研削量よりも多くなるようにすることができる。
また、研削プレート19の金属部分から金属粉が研磨クロスに落ちたり研削プレートから金属イオンが溶出したりすることによるウェーハWの金属汚染を防止するために、研削プレート19の金属部分にはポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂或いはロジウムによるコーティングを施している。
図6(A)は研削プレート19の斜視図であり、図6(B)は研削プレート19の側面図である。図6(A)に示すように研削プレート19は、上方から見た形状が底辺をH=100mmとし、高さをH=60mmとする二等辺三角形状を呈しており、厚さがT=10mmの三角柱形状をなす。二等辺三角形状の研削プレート19の頂角が研磨クロス12の中心側に向くように配置することにより、研磨クロス12はその外周に向うほど研削プレート19との接触面積が大きく確保される。
これにより、研磨クロス12は、外周に向うほど研削プレート19による研削量が大きくなり、図4(B)に示したような研磨クロス12の外周に向うほど下方へと傾斜する連続的な傾斜クロス面12cを形成するのに便利となる。
また、図6(B)に示すように、研削プレート19の研削側の面は、研磨クロスの中心側に配置される頂点が極めて緩い傾斜面19cとなるように切り落とされている。
例えば、研削プレート19にこのような傾斜面19cがない場合には、研磨クロス12を研削加工する際に、図22(A)に示すように研削プレート19の角が当たり、研磨クロス12に傷をつけたり、標準クロス面12aと凹陥クロス面12bとの境目に直角な段差ができたりする。特にこの段差が大きい場合には、研磨されるウェーハWに傷やポリッシングマークが発生することもある。
これに対して、図22(B)に示すように傾斜面19cを有する研削プレート19によって研磨クロス12を研削した場合には、標準クロス面12aと凹陥クロス面12bとの境目が緩やかな斜面によって結び付けられる。その結果、研磨されるウェーハWへの傷やポリッシングマークの発生を効果的に抑制することができる。
同様な効果を得る方法として、研削プレート19に傾斜面19cがない場合には、図22(C)に示すように研削プレート19自体を傾けて設置し、研磨クロス12を研削しても良い。
図7は、研削プレート19を既存のガイドローラ18を保持するガイドローラ本体20に装着した状態を示す。図7(A)は通常の使用状態のガイドローラ本体20の側面図、図7(B)は研削プレート19を装着した状態のガイドローラ本体20の側面図、図7(C)は研削プレート19を装着した状態のガイドローラ本体20の平面図である。
図2に示すようにガイドローラ18は、各研磨ブロック9の外周側面に接した状態で配置される。各研磨ブロック9は、研磨クロス12の中心に設けられたセンターローラ26に外周側面を接しており、センターローラ26の回転によって駆動力を与えられる。ガイドローラ18は各研磨ブロック9の側面を支え、研磨ブロック9が研磨クロス12の上を公転するのを防止する。
図7(A)の側面図に示すように、ガイドローラ本体20は、基台21と、基台21の上に固定され、貫通孔22aを有するブラケット22と、ブラケット22に支持軸23aを中心として旋回できるように一端が軸支されたアーム23を有する。このアーム23の先端には、回転軸18aにより回転自在に保持されたガイドローラ18を備える。
ガイドローラ18には、能動的な駆動力は与えられず、研磨ブロック9の回転に従って受動的に回転する。通常の研磨作業時は、図7(A)に示すように、回転している研磨ブロック9の側面にガイドローラ18が当接し、研磨ブロック9の側面を支持する。
そして、研磨クロス12の外周を研削するときには、このガイドローラ18の替わりに研削プレート19を設置する。
まず、図7(B)に示すように、ガイドローラ本体20のアーム23を、支持軸23aを中心として、研磨クロス12から退避するように約180°旋回させる。
次に、先端に研削プレート19を備えたクランク状のアーム24を、ブラケット22に装着する。
アーム24は、ブラケット22の貫通孔22aにピン24aを通して、アーム24の先端がピン24aを中心として揺動可能な状態で装着する。
また、ブラケット22は、駆動力またはバネにより、研磨クロスの中心に向かってまたは研磨クロスから離れるように前後移動するためのスライド機構を有する。
アーム24の先端には、研削プレート19を研磨クロス12側に向けて加圧するウェイト25が載置される。このように、アーム24の先端がピン24aを中心として揺動可能であり、さらにブラケット22は前後スライドするスライド機構を有するため、研削プレート19による研磨クロス12の研削が、定点研削になるのを防ぎ、段差の発生を防止することができる。
尚、研削プレート19を装着するのは、複数のガイドローラ本体20のうちの少なくとも1つで良い。
[動作説明]
次に、研削プレート19によって研磨クロス12を研削加工して、外周部に凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cを形成する手順について、図8のフロー図を用いて説明する。
(ステップS1)
ステップS1では、定盤1に研磨クロス12を貼り付ける。この研磨クロス12は一般的に販売されている全体が均一にフラットなものを使用する。研磨クロス12としては、特に不織布にウレタンを含浸させたものが良いが、研磨クロス12の材質・硬度や厚さなどは設計的な事項であるため、種々の選択ができる。
本実施例では0.8〜1.5mmの厚さで、300g/cmの荷重で30μm程度変位する研磨クロスを使用している。
(ステップS2)
ステップS2では、複数のガイドローラ本体20のうちの少なくとも1つにおいて、図7(B)に示すように研磨クロス12から退避するようにアーム23を旋回させる。そして、ブラケット22の貫通孔22aにピン24aを通して、研削プレート19を備えたアーム24を装着する。
本実施例では、研磨クロス12の表面粗さを低減させるために、番手の異なるダイヤモンド粒子を備えた2種類の研削プレート19を用いて、2段研削を行っている。ここでは、まず粗研削を行うため、粗研削用の番手#100(ダイヤモンド粒径180μm)の研削プレート19を装着する。
(ステップS3)
ステップS3では、研磨クロス12を回転させた状態で、粗研削用の研削プレート19を研磨クロス12に当接させ、研磨クロス12の外周側の所定の通過領域Eの研削を開始する。
通過領域Eの範囲は、研磨クロス12のサイズや研磨されるウェーハWの直径に応じて設定すれば良い。本実施例では通過領域Eとして、研磨クロス12の最外周から中心に向かって50〜60mmの範囲で研削を行っている。
例えば図20に示すように、凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cをウェーハWの中心近傍まで含むような大きな領域で形成すると、ウェーハの外周の面ダレを防止する以上に、ウェーハ全体の平坦度が悪くなる。
そのため、凹陥クロス面12bや傾斜クロス面12cは、研磨クロス12の外周若しくはウェーハWが通過する領域の外周から研磨クロス12の中心側に向かって60mm以下の領域であることが望ましい。
(ステップS4)
ステップS4では、外周側の所定の通過領域E内の研磨クロス12が所定深さまで研削されたか否かを、ウェイト25による面圧や研磨クロス12の回転速度・時間等によって判断する。研磨クロス12が所定深さまで研削されたら、粗研削が終了したと判断し、研削プレート19を研磨クロス12から退避させ、研磨クロス12の回転を停止する。
そして、ブラケット22の貫通孔22aからピン24aを抜き取り、粗研削用の研削プレート19を備えたアーム24を取り外す。
(ステップS5)
ステップS5では、ブラケット22の貫通孔22aにピン24aを通して、今度は仕上げ研削用の研削プレート19を備えたアーム24を装着する。ここでは、仕上げ研削を行うため、仕上げ研削用の番手#200の研削プレート19を装着する。
(ステップS6)
ステップS6では、研磨クロス12を回転させた状態で、仕上げ研削用の研削プレート19を研磨クロス12に当接させ、研磨クロス12の外周側の所定の通過領域Eの仕上げ研削を開始する。
(ステップS7)
ステップS7では、外周側の所定の通過領域E内の研磨クロス12が所定深さまで研削されたか否かを、ウェイト25による面圧や研磨クロス12の回転速度・時間等によって判断する。但し、仕上げ研削は粗研削と異なり、研削の深さよりも研削された面の面粗さを重視するものであるため、実際に研磨クロス12の研削された面の面粗さを測定する方が良い。
研磨クロス12が所望の面粗さまで研削されたら、仕上げ研削が終了したと判断し、研削プレート19を研磨クロス12から退避させ、研磨クロス12の回転を停止する。
(ステップS8)
ステップS8では、仕上げ研削の終了を確認したうえでアーム24をブラケット22から離脱させる。ブラケット22の貫通孔22aからピン24aを抜き取り、仕上げ研削用の研削プレート19を備えたアーム24を取り外す。
そして、ガイドローラ本体20を図7(A)に示す元の状態まで旋回させる。
(ステップS9)
ステップS9にてウェーハWの研磨加工を行う。
図1に示すように研磨ブロック9の下に5枚のウェーハWをワックスや接着剤により貼り付け、研磨クロス12を回転させた状態で、ポリッシングヘッド4により加圧を行う。
尚、図1及び図2においては、一つの研磨クロス12の上に4個のポリッシングヘッド4を配置した例を開示しているが、ポリッシングヘッド4の数は特に限定されるものではない。
また、1つの定盤1に対して複数のポリッシングヘッド4を配置することにより、その回転中心は定盤1の回転中心に対してずれることとなるが、ポリッシングヘッドが一つの場合であっても、ポリッシングヘッドの回転中心と定盤1の回転中心とが同軸上に配置されることはない。
また、研磨ブロック9はポリッシングヘッド4の下面に固定されても良く、またはポリッシングヘッド4からの加圧により圧接するだけで、固定されていなくても良い。固定されていない場合には、ポリッシングヘッド4からの加圧によりポリッシングヘッド4の下面に接触しているだけで、摩擦力によりポリッシングヘッド4の下面に対して研磨ブロック9が位置固定される。
研磨ブロック9の下には、5枚のウェーハWを配置した例を示しているが、配置されるウェーハWの枚数も特に限定されるものではない。
また、ウェーハWはワックス等の接着剤によって研磨ブロック9の下面に貼り付け固定されていなくても良く、ポリッシングヘッド4からの加圧により研磨ブロック9の下面に接触しているだけで、摩擦力により研磨ブロック9の下面に対して位置固定しても良い。
若しくは、バッキングパッドによる水貼りなどのソフトチャックを用いて、ポリッシングヘッド4からの加圧により研磨ブロック9の下面に接触させるだけでも良い。ソフトチャックを用いた場合には、研磨ブロック9の下でウェーハW自身も自転を行う。
研磨ブロック9はウェーハWを保持するためのキャリアであり、特に本願においてはその形状や構造が限定されるものではなく、例えば、ウェーハWの形状に合わせてウェーハWが嵌合するための凹みや装填穴を有するものや、真空チャック機構を備えていても良い。また、図21に示すように研磨ブロックの下面にテンプレート6を設けた構成であっても良い。
このような構成において、各研磨ブロック9の下に5枚のウェーハWを配置した状態で、ウェイト支持軸5によりポリッシングヘッド4による荷重をコントロールしながら、研磨ブロック9に所望の負荷を加える。このときの負荷は、ウェイト支持軸5により積極的に加えるものである必要はなく、ポリッシングヘッド4の自重によるものであっても良い。
この状態から、センターローラ26を回転させるとポリッシングヘッド4と一体に研磨ブロック9が回転する。4つの研磨ブロック9はガイドローラ18によって側面を支持された状態で、センターローラ26の回転駆動によってそれぞれその場で自転を行う。その結果、研磨ブロック9により研磨クロス12に押し付けられた5枚のウェーハWも、研磨ブロック9と共にウェイト支持軸5を中心として公転する。尚、ウェーハWは自転しない。
一方、研磨クロス12は、定盤1の回転に伴って回転する。研磨クロス12の上には、スラリーなどの研磨液を供給する。
このようにして、研磨ブロック9の自転作用と、研磨クロス12の回転作用によって、ウェーハWの被研磨面が研磨クロス12の表面に押し付けられた状態で擦られ、ウェーハWが研磨される。
研磨クロス12上を摺動するウェーハWは、研磨クロス12の標準クロス面12aと凹陥クロス面12b若しくは傾斜クロス面12cを通過することによって研磨される。
このとき、ウェーハWの外周部は、研磨クロス12の外周側を通過する際、凹陥クロス面12b若しくは傾斜クロス面12cに全く接触せずに研磨されないか、凹陥クロス面12b若しくは傾斜クロス面12cに接触して低い研磨圧で研磨される。
[実験例]
図9〜図12は、このような外周側の所定の通過領域Eに凹陥クロス面12bを形成した研磨クロス12を用いてウェーハWを研磨した場合と、凹陥クロス面12bを形成しない従来の研磨クロス2を用いてウェーハWを研磨した場合の比較例を示す。
ここで、本発明の研磨クロス12は直径約1400mmであり、研削プレート19を用いて面圧50g/cm、定盤の回転数40rpm、研削時間20分、ダイヤモンド粒子の番手#100および#200で研削を行い、凹陥クロス面12bを形成した。凹陥クロス面12bは、研磨クロス12の最外周から中心に向かって約60mmの幅で形成した。
このときの研磨クロス12の表面の厚み変化を図9に示す。図9は研磨クロスの外周から中心に向かって各測定ポイントを横軸にとり、研磨クロス12の厚みを縦軸にとったグラフである。横軸の0(cm)の測定ポイントが研磨クロス12の最外周位置であり、測定ポイントの数値が大きくなるにつれて、測定ポイントは研磨クロス12の中心側に向かう。
図9のグラフから、研磨クロス12は外周に向かうにつれて厚みが薄くなっており、上述した条件で研磨クロス12を研削した後の凹陥クロス面12bの厚さは、標準クロス面12aよりも57μm薄くなっていることが分かる。
図10は上述の研磨クロス12によって実際にウェーハWを研磨したときの実験結果を示す。図10(A)は、ウェーハWが凹陥クロス面12bを通過する割合を示す平面図、図10(B)は、ウェーハWを研磨した後の、外周部の厚さをグラフ化したグラフ図である。
この図10(A)のウェーハWに示す黒い四角の部分には、ウェーハWの結晶方位を示すための切り欠きであるノッチ27が形成されている。図10(A)に示す実験では、研磨ブロック9の最外周側にノッチ27がくるように、各ウェーハWを配置した。図10(A)に示すように、直径約1400mmの研磨クロス12に外周から60mmの通過領域Eで凹陥クロス面12bを形成した場合、ノッチ27の部分は、直径570mmの研磨ブロック9が1回転するにつき1/4回転分だけ凹陥クロス面12bの上を通過する。そのため、凹陥クロス面12bを通過している間はウェーハWが研磨されないと仮定すると、ノッチ27の部分は他の外周部よりも1/4だけ研磨しろが少なくなることが考えられる。
図10(B)はウェーハの中心線上にとった各測定ポイントを横軸にとり、ウェーハの厚みを縦軸にとったグラフである。横軸の0(mm)の測定ポイントがウェーハWの中心位置であり、測定ポイントの絶対値が大きくなるにつれて、測定ポイントはウェーハWの外周側に向かう。横軸で−100の測定ポイントがノッチ27の部分である。
実際に研磨クロス12を用いてウェーハWを3μmの研磨しろで研磨したところ、ウェーハWのノッチ27の部分が約0.9μmだけ切り立つ形状となった。
ノッチ27の部分は他の外周部よりも1/4だけ研磨しろが少なくなることを考えると、計算上約0.75μm(=3÷4)だけ切り立つ形状になり、計算上の数値と実測値でほぼ同じ結果が得られた結果となった。
今回の実験により研磨クロス12の外周部を研削プレート9で研削することによって、ウェーハWの研磨量を部分的に変化させることができ、ウェーハの形状をコントロールできることが確認できた。
図14(B)は本願の研磨クロスを用いてウェーハを研磨した後のウェーハの三次元図であり、図面手前側が研磨ブロック9の外周に向けて配置された部分である。図14(B)の三次元図では、図14(A)に比べて、特に破線で囲んだ部分における面ダレが防止されていることがわかる。
図11は、従来の研磨クロス2を用いてウェーハWを研磨した場合と、本発明の研磨クロス12を用いてウェーハWを研磨した場合の比較グラフ図である。
図11(A)は凹陥クロス面12bを形成していない従来の研磨クロス2でウェーハWを研磨した場合のグラフ図、図11(B)は凹陥クロス面12bを形成した本発明の研磨クロス12でウェーハWを研磨した場合のグラフ図である。図11(B)では、研磨クロスの最外周から中心に向かって幅60mmを約5μmの深さで研削したものを使用した。
図のグラフはウェーハWを研磨した後のSFQR(横軸)に対するウェーハWの取得枚数である。縦軸の取得枚数については具体的な数値を省略し、割合のみが示された棒グラフとして表示している。また、図中の黒丸のプロットは累積枚数の割合を表している。
図11(A)においては棒グラフのピーク値がSFQRで0.15の位置にあるが、図11(B)においては棒グラフのピーク値がSFQRで0.12の位置にあり、平坦度が改善されていることがわかる。また、SFQRの平均値も図11(A)に示すグラフでは0.148であったのに対し、図11(B)に示すグラフでは0.125まで改善された。
図12は、ウェーハWの各平面位置におけるサイト毎のSFQRを数値化したものである。
図12(A)は凹陥クロス面12bを形成していない従来の研磨クロス2でウェーハWを研磨した場合のチップ毎のSFQRの分布の説明図、図12(B)は凹陥クロス面12bを形成した本発明の研磨クロス12でウェーハWを研磨した場合のチップ毎のSFQRの分布の説明図、図12(C)は凹陥クロス面12bを形成していない従来の研磨クロス2でウェーハWを研磨した場合と凹陥クロス面12bを形成した本発明の研磨クロス12でウェーハWを研磨した場合の差分値の分布の説明図である。
図12(A)〜(C)においては、図面下側が研磨ブロック9の最外周側に配置された部分である。
図12(C)から明らかなように、破線で囲んだ部分の数値が大きいことから、研磨ブロック9の最外周側に配置された部分における平坦度の改善率が高いことがわかる。
上記の実施例では、研削プレート19の形状を二等辺三角形とし、その頂角を研磨クロス12の中心側に向けた配置としたが、研削プレート19の形状は常に二等辺三角形である必要はない。
例えば、図15(A)に示すように上底側を研磨クロス12の中心側に向けた台形形状のもの、図15(B)に示すように一つの角部を研磨クロス12の中心側に向けて配置した菱形若しくは正方形状のもの、図15(C)に示すように、研磨クロス12の中心側と外周側とに短辺が位置するように配置した長方形状のものなど、その形状等は限定されるものではない。
尚、図15(C)に示したものは、図3(A),(B)に示した研磨クロス12の凹陥クロス面12bを形成する際に有利である。
また、図15(C)に示した長方形の研削プレート19によって図4(A),(B)に示した研磨クロス12の傾斜クロス面12cを形成する場合には、図5(C)に示したようにダイヤモンド粒子19bの径を外周側に向かうにつれて段階的に若しくは徐々に大きくしたり、研削プレート19を傾けて設置すれば良い。
本願においては、ウェーハの面ダレが発生し易いウェーハの外周部が通過する部分の研磨クロスを研削することで、その部分の研磨量が減少し、研磨クロス自身が有する製造時の物理的バラツキや、隣接するウェーハ間の距離の違いによる粘弾性の影響も低減することができる。
研磨クロスへの加工としては研削以外にも種々のものが考えられ、研磨による加工でも可能である。研磨については上述の研削プレートを研磨具に置き換えれば良い。
また、研磨クロスの研削量や研削エリア(幅)を自在に変えることができるため、研磨クロス毎に異なる圧縮特性に対応することができる。
さらに、研削プレートを三角形状にすることで、研磨クロスの外周部から中心部に向かって研削比を設けることができ、研削部と未研削部との段差をなくすことができる。その結果、段差による傷やポリッシングマークの発生を抑制し、高い平坦度のウェーハを供給することができる。
特に本願は、研磨クロスを事後的に加工するものであるため、製造ロット毎に発生する研磨クロスの圧縮特性の相違に合わせて研削加工が可能である。
また、研磨クロスの中心部と最外周部はウェーハの走行量が少ないため研磨クロスの劣化も少なく、累積使用時間が長くなるに従い加工特性が変化し、部分的なウェーハの研磨量が変化する現象も見られるが、本願は事後的に研削するため、それらの劣化具合に合わせた研削加工が可能である。
上記の実施例においては、バッチ式片面研磨装置について説明しているが、本発明は研磨クロスを用いる研磨装置であれば適用可能であり、両面研磨装置や枚葉式片面研磨装置などの他の研磨装置においても当然に適用することができる。
上記の実施例においては、被研磨物として半導体ウェーハを例に説明しているが、被研磨物は半導体ウェーハに限らず、他の材料からなるウェーハ(薄板状物)についても適用することができる。
被研磨物の形状は、円板状のウェーハに限られることなく、四角や多角形状のウェーハについても適用することができる。
また、本願に係る発明は、薄板状のウェーハに限られるものではなく、如何なる形状の被研磨物についても適用することができる。
図1(A)は本発明のウェーハ研磨装置の概略斜視図、図1(B)は本発明の研磨クロスの斜視図である。 本発明のウェーハ研磨装置の平面図である。 図3(A)はウェーハ研磨装置の要部の縦断面図、図3(B)は研磨クロスの要部の拡大縦断面図、図3(C)は研磨クロスの変形例の要部の拡大縦断面図である。 図4(A)はウェーハ研磨装置の要部の縦断面図、図4(B)は研磨クロスの要部の拡大縦断面図、図4(C)および(D)は研磨クロスの変形例の要部の拡大縦断面図である。 図5(A)は研磨クロスと研削プレートの配置関係を示す平面図、図5(B)は研削プレートの要部の拡大縦断面図、図5(C)は研削プレートの変形例の要部の拡大縦断面図である。 図6(A)は本発明の研削プレートの斜視図、図6(B)は本発明の研削プレートの側面図である。 図7(A)はガイドローラの使用状態を示す側面図、図7(B)は研削プレートを装着した状態を示す側面図、図7(C)は研削プレートを装着した状態を示す平面図である。 本発明の研磨クロスの加工工程を示すフロー図である。 本発明の研磨クロスの厚み変化を示すグラフ図である。 本発明の研磨クロスによって実際にウェーハを研磨したときの実験結果を示す図であり、図10(A)はウェーハが凹陥クロス面を通過する割合を示す平面図、図10(B)はウェーハを研磨した後の外周部の厚さをグラフ化したグラフ図である。 従来の研磨クロスを用いてウェーハを研磨した場合と本発明の研磨クロスを用いてウェーハを研磨した場合の比較グラフ図であり、図11(A)は凹陥クロス面を形成していない研磨クロスでウェーハを研磨した場合のグラフ図、図11(B)は凹陥クロス面を形成した研磨クロスでウェーハを研磨した場合のグラフ図である。 ウェーハのサイト毎のSFQRを数値化したもので、図12(A)は凹陥クロス面を形成していない研磨クロスでウェーハを研磨した場合のサイト毎のSFQRの分布の説明図、図12(B)は凹陥クロス面を形成した研磨クロスでウェーハを研磨した場合のサイト毎のSFQRの分布の説明図、図12(C)は凹陥クロス面を形成していない研磨クロスでウェーハWを研磨した場合と凹陥クロス面を形成した研磨クロスでウェーハを研磨した場合の差分値の分布を示す説明図である。 ウェーハ間の距離と面ダレ量との関係を示すグラフ図である。 図14(A)は従来の研磨クロスを用いて研磨した場合のウェーハの三次元図、図14(B)は本発明の研磨クロスを用いて研磨した場合のウェーハの三次元図である。 本発明の研削プレートの応用例を示し、図15(A)台形形状の研削プレートの平面図、図15(B)は菱形形状の研削プレートの平面図、図15(C)は長方形状の研削プレートの平面図である。 ウェーハの離間距離に伴う動的粘弾性による弾性応力の説明図であり、ウェーハの離間距離が狭い場合の研磨クロスの弾性応力を示す説明図である。 ウェーハの離間距離に伴う動的粘弾性による弾性応力の説明図であり、ウェーハの離間距離が広い場合の研磨クロスの弾性応力を示す説明図である。 図18(A)は研磨ブロックの一部とウェーハの一部を示す平面図、図18(B)は隣り合うウェーハ間の円弧距離の関係を示すグラフ図である。 ウェーハの移動に伴う研磨クロスの動的粘弾性による弾性応力を説明するための説明図と、この説明図と位置を対応させた弾性応力のグラフ図である 凹陥クロス面や傾斜クロス面の領域が大きい研磨クロスの例を示す平面図である。 バッチ式片面研磨装置を示し、(A)はバッチ式片面研磨装置の縦断面図、(B)はバッチ式片面研磨装置の要部の拡大断面図である。 図22(A)〜(C)は、研削プレートによって研磨クロスを研削している状態を示す要部の拡大縦断面図である。 両面研磨装置を示し、は両面研磨装置のキャリア回転機構を模式的に示した平面図、(B)は両面研磨装置の一部の拡大縦断面図である。 枚葉式片面研磨装置の概略を示す縦断面図である。
符号の説明
W…ウェーハ(被研磨物) Wa,Wb,Wc,Wd…ウェーハ
E…外周側の所定の通過領域
1…定盤 1a…上定盤 1b…下定盤
2…研磨クロス
3…回転軸
4…ポリッシングヘッド
5…ウェイト支持軸
6…テンプレート 6a…ウェーハ位置決め穴
8…スラリー管
9…研磨ブロック
12…研磨クロス 12a…標準クロス面 12b…凹陥クロス面 12c…傾斜クロス面
18…ガイドローラ 18a…回転軸
19…研削プレート 19a…台金 19b…ダイヤモンド粒子 19c…傾斜面
20…ガイドローラ本体
21…基台
22…ブラケット 22a…貫通孔
23…アーム 23a…支持軸
24…アーム 24a…ピン
25…ウェイト
26…センターローラ
27…ノッチ
51…キャリア
52…装填穴
53…プラネットギヤ
54…インターナルギヤ
55…サンギヤ
64…研磨ヘッド
65…真空チャック機構
68…リテーナ。

Claims (4)

  1. 研磨クロスを保持した定盤と、
    前記定盤を回転させる回転機構と、
    前記定盤の中央に取り付けられたセンターローラと、
    外周形状が円形をなし、被研磨物を保持した状態で前記研磨クロスに該被研磨物を接触させる研磨ブロックと、
    前記定盤の外周近傍に配置されて前記研磨ブロックの側面を支えるガイドローラと、
    前記ガイドローラを保持するガイドローラ本体と、
    を備え
    前記ガイドローラ本体が、前記研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さが低くなるようにクロス表面を加工する研削プレートを着脱可能に設置するための機構を有することを特徴とする研磨装置。
  2. 研磨クロスを保持した定盤と、
    前記定盤を回転させる回転機構と、
    前記定盤の中央に取り付けられたセンターローラと、
    外周形状が円形をなし、被研磨物を保持した状態で前記研磨クロスに該被研磨物を接触させる研磨ブロックと、
    前記定盤の外周近傍に配置されて前記研磨ブロックの側面を支えるガイドローラと、
    前記ガイドローラを保持するガイドローラ本体と、
    を備え
    前記研磨クロスの外周部におけるクロス表面の高さが低くなるようにクロス表面を加工するための研削プレートを、前記ガイドローラ本体に着脱可能に取り付けたことを特徴とする研磨装置。
  3. 前記ガイドローラ本体は貫通孔を設けたブラケットを有し、
    前記研削プレートを先端に備えたアームは、前記ブラケットの貫通孔にピンを通すことにより、前記アームの前記先端がピンを中心として揺動可能な状態で前記ガイドローラ本体に装着可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 前記ブラケットは、駆動力またはバネにより、前記研磨クロスの中心に向かってまたは前記研磨クロスから離れるように前後移動するためのスライド機構を有することを特徴とする請求項3に記載の研磨装置。
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