JP3640504B2 - ドレッシング方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ表面、特に半導体ウエハの上面に形成されたデバイスパターンを研磨クロス面に接触させて研磨して平坦化するポリッシング装置における研磨テーブルに貼付られた研磨クロスの表面状態を回復するドレッシング方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。特に0.5μm以下の光リソグラフィの場合、焦点深度が浅くなるためステッパの結像面の平坦度を必要とする。そこで、半導体ウエハの表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化の一手段として所定成分の研磨液を供給しながら機械的研磨を行なう化学的機械的研磨処理(CMP)などの処理方法が実用化されている。
【0003】
半導体ウエハ表面、特に半導体ウエハの上面に形成されたデバイスパターンを研磨し平坦化するポリッシング装置においては、研磨テーブル上面に貼付られた研磨クロスには、従来、不織布からなる研磨クロスを用いていた。
しかしながら、近年、ICやLSIの集積度が高くなるに従って、研磨後の研磨面の段差がより小さいことが要望されている。この段差の小さい研磨の要望に応えるため、研磨クロスに硬い材質のもの、例えば発泡ポリウレタンからなる研磨クロスを用いるようになってきた。
【0004】
研磨クロスに半導体ウエハを接触させて、研磨テーブルを回転することによりポリッシングを行うと、研磨クロスには砥粒や研磨クズが付着し、また、研磨クロスが不織布等の場合には、研磨クロスの繊維が寝てくる。このため、同一の研磨クロスを用いて半導体ウエハの研磨を繰返すと研磨速度が低下し、また、研磨ムラが生じる等の問題がある。そこで、半導体ウエハの研磨の前後、または最中に研磨クロス面の表面状態を回復するドレッシングが行なわれている。
【0005】
発泡ポリウレタンのような硬い材質の研磨クロス表面のポリッシングによる上述した経時変化を回復させるドレッシング方法として、ダイヤモンドドレッサーを用いる方法がある。このダイヤモンドドレッサーを用いると研磨クロス面の経時変化の回復が効果的で、研磨速度の低下も少ないという利点がある。
【0006】
即ち、ドレッシングは大別して2つの方法に分けられ、その1つはブラシ、水ジェット、気体ジェットなどによって倒れた繊維を起こすことや、研磨クズや残留砥液を洗い流すことを主としたドレッシングであり、他の1つは、ダイヤモンド、SiC(炭化ケイ素)などによって研磨クロスの表面を薄く削り取って新しいクロス表面を創出することを主としたドレッシングである。そして、前者の場合には、ドレッシングされる領域の中でドレッシングの効果が多少不均一であっても、ウエハの研磨後の仕上がりに対する影響がそれほど大きく無いのに対して、後者ではドレッシング効果の不均一の影響が大きいと考えられる。
【0007】
通常、ダイヤモンドドレッサーを用いたポリッシング装置では、研磨対象物である例えば半導体ウエハを把持するトップリングと、研磨クロス面のドレッシングを行う接触部を備えたドレッサーとがそれぞれ別ヘッドに備えられている。そして、ドレッサーはヘッド上に回転駆動装置を備え、研磨クロス面にドレッサー接触部を押圧しながら回転させ、かつヘッドを揺動させることにより、研磨クロスの全面のドレッシングを行う。
【0008】
即ち、研磨クロスのドレッシングは、研磨テーブルを回転させかつドレッサーを回転させた状態で研磨クロス面にドレッサーの接触部を押圧しながら、ヘッドを揺動させてドレッサーの接触部を研磨クロスの半径方向に移動させることにより行うものである。そして、従来は研磨テーブルの回転数とドレッサーの回転数とを等しくしてドレッシングを行うのが通常であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダイヤモンドドレッサーで研磨クロス面をドレッシングする場合には、研磨クロスが僅かながら削られる。この時、研磨クロス面が半径方向に沿って均一に削られないと、ドレッシングの回数を重ねていくうちに研磨クロス面の平坦性が失われ、その結果としてポリッシング対象物である半導体ウエハ面が均一に研磨されなくなるという問題がある。
【0010】
そして、従来の通例であるドレッサーの回転数と研磨テーブルの回転数を等しくしてドレッシングを行うと、研磨クロスの削れ量は研磨クロスの内周側の方が外周側と比較して大きくなるということが、図6に示すように本発明者等の実験により判明した。
図6は従来のドレッシング方法によってドレッシングした場合の研磨クロスの削れ量の測定結果を示す図である。同図において、横軸は研磨クロスの回転中心からの距離(半径)(cm)、縦軸は研磨クロスの削れ量(mm)を示す。図6は、ドレッサーの回転数と研磨テーブルの回転数を同一とし、500枚程度の半導体ウエハの研磨及びドレッシングを繰り返した場合の結果を示す。なお、ダイヤモンドの粒子サイズは2種類(#100と#200)を使用している。図6において、例えば、■印で示すように研磨テーブル回転数を13rpm、ドレッサーの回転数を13rpmとし、半導体ウエハの500枚程度の研磨及びドレッシングを繰り返すと、発泡ポリウレタンを用いた研磨クロス面上で、その内周側と外周側とで100μm程度の削れ量の差が生じてくる。
【0011】
本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、研磨クロスのドレッシングに際して研磨クロスの半径方向に沿って均一な削れ量が得られる研磨クロスのドレッシング方法及び装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のドレッシング方法は、研磨テーブル上の研磨クロスにドレッサーを当接させドレッシングする研磨クロスのドレッシング方法であって、前記研磨クロスの各半径方向位置における研磨クロス面の高さを計測し、この計測結果に基づき前記研磨テーブルの回転数に対する前記ドレッサーの回転数を決定し、研磨クロスをドレッシングすることを特徴とするものである。
また、前記ドレッサーの回転数を前記研磨テーブルの回転数よりも小さくして研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする。
【0013】
本発明のドレッシング方法の好ましい態様は、研磨テーブル上の研磨クロスにドレッサーを当接させドレッシングする研磨クロスのドレッシング方法であって、前記ドレッサーの回転数を前記研磨テーブルの回転数よりも小さくして研磨クロスをドレッシングする。
また、前記研磨テーブルの回転数と前記ドレッサーの回転数の比を1:0.4から0.85にして、前記研磨クロスをドレッシングするようにしてもよい。
【0014】
本発明のドレッシング装置は、研磨テーブル上の研磨クロスをドレッシングするドレッシング装置であって、前記研磨クロスに当接するドレッサーと、該ドレッサーを回転駆動する回転駆動装置と、前記研磨クロスの各半径方向位置における研磨クロス面の高さを計測する計測装置とを備え、前記計測装置の計測結果に基づき前記研磨テーブルの回転数に対する前記ドレッサーの回転数を決定し、研磨クロスをドレッシングすることを特徴とするものである。
また、前記ドレッサーの回転数を前記研磨テーブルの回転数よりも小さくして研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする。
また、前記研磨テーブルの回転数と前記ドレッサーの回転数の比を1:0.4から0.85にして、前記研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明のポリッシング装置の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、ポリッシング装置は、研磨テーブル20と、半導体ウエハ2を保持しつつ研磨テーブル20に押しつけるトップリング3とを具備している。前記研磨テーブル20はモータ7に連結されており、矢印で示すようにその軸心回りに回転可能になっている。また研磨テーブル20の上面には、研磨クロス4(例えば、ロデール社製のIC−1000)が貼設されている。
【0016】
トップリング3は、モータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結されている。これによって、トップリング3は矢印で示すように昇降可能かつその軸心回りに回転可能になっており、半導体ウエハ2を研磨クロス4に対して任意の圧力で押圧できるようになっている。また半導体ウエハ2はトップリング3の下端面に真空等によって吸着されるようになっている。なお、トップリング3の下部外周部には、半導体ウエハ2の外れ止めを行なうガイドリング6が設けられている。
【0017】
また、研磨テーブル20の上方には砥液供給ノズル5が設置されており、砥液供給ノズル5によって研磨テーブル20上の研磨クロス4に研磨砥液が供給されるようになっている。研磨クロス4上のトップリング3の位置の反対側にドレッシング用のドレッサー10が配置可能になっており、研磨クロス4のドレッシングを行うことができるように構成されている。研磨クロス4には、ドレッシングに使用するドレッシング液、例えば水がテーブル上に伸びたドレッシング液供給ノズル9から供給されるようになっている。ドレッサー10は回転用のモータ15と昇降用のシリンダ16とに連結されており、矢印で示すように昇降可能かつその軸心回りに回転可能になっている。
【0018】
ドレッサー10は下面にダイヤモンド電着リング13(後述する)を備え、またドレッサーヘッド(図示せず)に保持されており、研磨クロス4の半径方向に可動になっている。砥液供給ノズル5及びドレッシング液供給ノズル9は研磨テーブル上の回転中心付近にまで伸び、研磨クロス4上の所定位置に砥液及び水をそれぞれ供給する。
【0019】
トップリング3に保持された半導体ウエハ2を研磨クロス4上に押圧し、研磨テーブル20及びトップリング3を回転させることにより、半導体ウエハ2の下面(研磨面)が研磨クロス4と擦り合わされる。この時、同時に研磨クロス4上に砥液供給ノズル5から砥液を供給することにより、半導体ウエハ2の研磨面は、砥液中の砥粒の機械的研磨作用と砥液の液体成分であるアルカリによる化学的研磨作用との複合作用によってポリッシングされる。
【0020】
半導体ウエハ2の所定の研磨量を研磨した時点でポリッシングを終了する。このポリッシングが終了した時点では、ポリッシングによって研磨クロスの特性が変化し、次に行うポリッシングの研磨性能が劣化するので、研磨クロスのドレッシングを行う。図2はドレッサーの下部に固定されるダイヤモンドドレッサーの構造の一例を示す図で、同図(A)は底面図、同図(B)はa−a断面図、同図(C)はb部分の拡大図である。
【0021】
ドレッサー10は円板状で下面の周端部に所定の幅で微粒のダイヤモンドを電着させる帯状の凸部12が形成されてなるドレッサー本体11を具備し、該凸部12の表面に微粒のダイヤモンドを電着させて形成したダイヤモンド電着リング13が設けられている。このダイヤモンド電着リング面が研磨クロス面に当接して、研磨クロス表面を薄く削り取る。該ダイヤモンド電着リング13は凸部12の表面に微粒のダイヤモンドを付着させ、該ダイヤモンド付着部にニッケルメッキを施すことにより、該ニッケルメッキ層により微粒のダイヤモンドを固着した構造である。
【0022】
本ドレッサー10の寸法構成は、一例としてドレッサー本体11の直径が250mmで、その下面の周端部に幅6mmのダイヤモンド電着リング13を形成した構成である。また、ダイヤモンド電着リング13は複数個(図では8個)に分割して形成している。ドレッサ本体11の直径は、研磨対象物である半導体ウエハ2の直径に対して大きくなっており、半導体ウエハの研磨時には研磨クロスのドレスアップされた面が半導体ウエハの研磨面に対して、テーブルの半径方向の内周側及び外周側に余裕を持つようになっている。
【0023】
上記構造のドレッサー10を図3に示すように、上面に発泡ポリウレタンからなる研磨クロス4が貼り付けられた矢印Aに示す方向に回転する研磨テーブル20の上面に、ドレッサー10をそのダイヤモンド電着リング13の面(接触部)が研磨クロス4に当接するように押し当て、かつドレッサー10を矢印Bに示すように回転させることにより、研磨クロス面のドレッシングを行う。ここでは、ドレッサーの揺動は行っていない。
【0024】
このポリッシング装置においては、研磨テーブル20はモータ7により回転駆動され、その回転数は調節可能となっている。同様にドレッサー10の接触部もモータ15により回転駆動され、その回転数も研磨テーブル20の回転数とは独立に任意に設定可能となっている。
以下に述べるドレッシングの実施例では、研磨テーブル/ドレッサーの回転数の比を、20rpm/12rpm、50rpm/30rpm、150rpm/90rpm、即ち、1:0.6に設定してある。
【0025】
図4は、上記ドレッサー10を用いて研磨クロス面をドレッシングした場合の研磨クロスの削れ量の測定結果を示す図である。同図において、横軸は研磨クロスの半径(cm)、縦軸は研磨クロスの削れ量(mm)を示す。LT はドレッサーの当たる範囲を示す。ここでドレッサーは面圧450gf/cm2 としている。上述したように、ドレッシング範囲(LT)は半導体ウエハが当たる範囲(LD)に対してテーブルの半径方向の内周側及び外周側に余裕を持たせてある。
【0026】
図中、○印は比較例として従来の技術の場合である。即ち、研磨テーブルの回転数が13rpmで、ドレッサーの回転数も13rpmの場合である。この場合には従来の技術で説明したように、研磨クロス面のクロス削れ量がテーブルの半径方向の内周側で外周側に対して大きくなる。これに対して、□印は、研磨テーブル回転数20rpmに対してドレッサー回転数12rpmとしたものである。この場合は図示するように研磨クロスの内周側から外周側に半径方向にほぼ均一なクロス削れ量が得られている。△印は研磨テーブル回転数50rpm、ドレッサー回転数30rpmとしたものである。この場合にも良好な均一性のクロス削れ量が得られている。
【0027】
図中、■印は、研磨テーブル回転数150rpm、ドレッサー回転数90rpmとしたものである。この場合も、研磨クロスの内周側から外周側にかけてドレッシングの範囲(LT)で略均一なクロス削れ量が得られている。
【0028】
尚、上記実施例において研磨テーブル回転数とドレッサー回転数との比は、すべて1:0.6であるが、これらの絶対的な回転数が大きいほどクロス削れ量は大きくなっている。また、図示はしないが本発明者等の実験によれば、研磨テーブルの回転数とドレッサー回転数との比は、1:0.4から0.85の範囲で研磨クロスの内周側から外周側にかけて半径方向に均一なドレッシングにおけるクロス削れ量が得られることが確認されている。
【0029】
上述したように本実施例においては研磨テーブル回転数/ドレッサー回転数の比を1:0.4から0.85とすることにより、研磨テーブル中心から近いところでも遠いところでも、ドレッシングによって削られたクロス削れ量が均一になる。そして、その結果として研磨される半導体ウエハの仕上がり面の均一性が向上する。
【0030】
次に、上述のように研磨テーブル回転数/ドレッサー回転数の比を1:0.4〜0.85にすると、クロス削れ量が研磨クロスの内周側から外周側で均一になるというメカニズムについて考察する。考察の前提として、ドレッサーと研磨クロスの相対速度がクロスの削れ量に影響し、相対速度の大きい方がクロス削れ量が大きくなると考える。
【0031】
図5(A)、図5(B)及び図5(C)は、それぞれ研磨クロスとドレッサーの相対速度ベクトルの分布を示し、図中の左側に研磨テーブルの回転中心がある。
図5(A)は研磨テーブルの回転数が100rpm、ドレッサーの回転数が50rpmの場合である。図5(B)は、研磨テーブルとドレッサーの回転数が共に等しく100rpmの場合である。図5(C)は、研磨テーブルの回転数が100rpmに対してドレッサーの回転数が150rpmとドレッサーの回転数の方が高くなった場合である。
図5(A)、図5(B)及び図5(C)において、点Oは研磨テーブル20の中心を表し、ドレッサー10のダイヤモンド電着リング13内に示された多数の矢印は、ダイヤモンド電着リング13の各部位におけるダイヤモンド電着リング13と研磨クロス4との相対速度をベクトル表示した相対速度ベクトルである。相対速度ベクトルの絶対値が大きいほど、その部位の研磨クロスの削れ量は大きいと考えられる。
【0032】
従来のドレッサーと研磨テーブルの回転数が同一(回転数比が1:1)の場合には、図5(B)に示すようにドレッサー10によってドレッシングされる全領域で、相対速度ベクトルが図示するように一様になっている。
この従来の条件において、ドレッシング領域内で研磨テーブルの中心Oに近い内周側で研磨クロスの削れ量が大きく、研磨テーブルの中心Oから遠い外周側で研磨クロスの削れ量が小さくなっていることは図6に示すように前述した通りである。従って、この従来の研磨クロスの削れ量の傾向を修正する方向としては、ドレッシング領域内でテーブル中心Oから遠い外周側で相対速度が大きくなり、テーブル中心Oから近い内周側で相対速度が小さくなる方向であると考えられる。
【0033】
図5(A)に示すように、研磨テーブルの回転数に対してドレッサーの回転数を小さくすることにより、研磨テーブルの中心Oに近い内周側で相対速度を小さくし研磨テーブルの外周側で相対速度を大きくすることができる。従って、相対速度ベクトルの絶対値が大きい程、研磨クロスの削れ量が大きいという前提に立てば、研磨クロスの削れ量を研磨テーブルの内周側で小さくし、外周側で大きくすることができると考えられる。
【0034】
一方、従来のように研磨テーブルの回転数とドレッサーの回転数とが等しい場合には、相対速度の分布は図5(B)に示すように均一であり、この場合には、結果的に図6に示すように研磨クロスの内周側において研磨クロスのドレッシングによる削れ量が大きく、外周側において削れ量が小さくなっている。よって、図6に示す傾向に図5(A)に示す研磨クロスの外周側において相対速度が大きくなる傾向を付加すること、即ち、テーブルの回転数に対してドレッサーの回転数を小さくすることにより、研磨クロスの内周側から外周側に均一な削れ量の分布が得られるものと考えられる。
【0035】
図2に示す本実施例においては、ドレッサーとして微細なダイヤモンド粒子をリング状に電着したものを用いたが、ダイヤモンド粒子に変えて炭化ケイ素(SiC)を用いたものでもよく、さらにはドレッサーの材質、構造に拘束されることなく同様のドレッシング効果が得られる。
【0036】
次に、上述の原理を利用して所望の研磨クロス面を得るためのドレッシング装置を図7及び図8を参照して説明する。図7に示すように、ダイヤモンド電着リング13を具備したドレッサー10は、ドレッサーヘッド21により保持されている。ドレッサーヘッド21は回転軸22により保持されている。ドレッサーヘッド21には研磨クロス4の表面形状を計測するための計測装置23が固定されている。計測装置23は、マイクロメータからなる計測部24と、計測部24を支持する支持部25と、計測部24の先端に固定されたローラからなる接触子26とから構成されている。
【0037】
図7に示すように、研磨テーブル20の回転を停止させた状態で、接触子26を研磨クロス4のクロス面に接触させ、回転軸22を回転させてドレッサーヘッド21を回転軸22の周りに揺動させる。これにより、図8に示すように、接触子26は研磨クロス4のクロス面に接触しながら半径方向に移動し、この移動中に計測部24が研磨クロス4のクロス面の各半径位置における高さを計測する。即ち、研磨クロス4のクロス面の半径方向のうねりである表面形状を計測する。なお、研磨クロス4のクロス面には水等のドレッシング液が残留しているため、クロス面の表面形状を計測する際には、非接触型のセンサよりも接触型のセンサの方が好ましい。
【0038】
次に、図7及び図8に示すドレッシング装置による各工程を、図9を参照して説明する。
ステップ1において、計測装置23によって、研磨クロス4のクロス面の各半径位置における高さを測定し、各値(以下、イニシャル値という)を記憶する。図10は研磨クロスの各半径位置におけるクロス面の高さを表すグラフであり、横軸はクロス半径(mm)、縦軸は高さの実測値を表す。図10において、曲線Aはイニシャル値を表す。ステップ2において、研磨テーブル20及びドレッサー10の回転数を設定する。ステップ3において、研磨クロス4を使用して砥液供給ノズル5から砥液を供給しつつ半導体ウエハ2のポリッシングを行う(図1参照)。ステップ4において、ドレッサー10によって研磨クロス4のドレッシングを行う。
【0039】
次に、ステップ5において、計測装置23によって、研磨クロス4のクロス面の各半径位置における高さを測定する。図10において、曲線Bは、研磨テーブル/ドレッサーの回転数の比を1:0.5に設定した場合のクロス面の各半径位置における高さを示す。そして曲線Cは、研磨テーブル/ドレッサーの回転数の比を1:0.7に設定した場合のクロス面の各半径位置における高さを示す。
【0040】
次に、ステップ6において、ステップ5で求めた測定値をステップ1で求めたイニシャル値から減算し、研磨クロス4の各半径位置におけるクロス削れ量を求める。図11は研磨クロスの各半径位置におけるクロス削れ量を表すグラフであり、横軸はクロス半径(mm)、縦軸はクロス削れ量を表す。図11において、曲線Dは、研磨テーブル/ドレッサーの回転数の比を1:0.5に設定した場合のクロス削れ量を表す。そして、曲線Eは、研磨テーブル/ドレッサーの回転数の比を1:0.7に設定した場合のクロス削れ量を表す。
【0041】
次に、ステップ7において、予め設定された好ましいクロス面の表面形状の曲線と比較する。そして、クロス削れ量研磨クロスの内周側で外周側より小さくする場合には、ドレッサー10の回転数を下げ(ステップ8)、クロス削れ量が研磨クロスの内外周側ともにそのままでよい場合には、ドレッサー10の回転数を変更せず(ステップ9)、クロス削れ量研磨クロスの外周側で内周側より小さくする場合には、ドレッサー10の回転数を上げる(ステップ10)。なお、ステップ8〜10において、研磨テーブルの回転数は変更しない。そして、上記ステップ8〜10において、ドレッサー10の回転数を最適な状態に設定した後、次回のドレッシングを行う。
【0042】
なお、上記の実施例では、研磨クロス表面の各点での高さを計測しているが、各点の高さは、各点での研磨クロスの厚さに基づいている。即ち、ドレッシングによる削れ量のバラツキによって研磨クロスの厚さのバラツキが生じ、結果的に研磨クロスの表面の各点での高さのバラツキになっている。よって、上記の方法によって研磨クロスの表面の各点の高さを修正するということは、研磨クロスの各点での厚さを修正していることにほぼ等しい。上記の実施例では、表面形状を計測するための接触型の計測装置を使用して研磨クロス表面の高さによって制御しているが、膜厚計等を用いて研磨クロスの厚さを計測して、研磨クロスの各位置での厚さに基づいて制御することも可能である。
【0043】
また、上記の実施例では、本発明を適用することによって、ドレッシング後の研磨クロスの表面形状が平坦になるように制御する場合を示したが、研磨の目的や条件によっては、研磨テーブルの表面をわずかに凸曲面にして、その表面に貼付けられた研磨クロスの表面もわずかに凸曲面にすることを、意図的に行う場合もある。この場合には、上記の方法、即ち、研磨テーブルの回転数に対するドレッサーの回転数の比を意図的に調節することによって、ドレッシング後の研磨クロスの表面の形状として、所定の凸曲面を得ることになり、この場合も、本発明の範囲である。
【0044】
更にまた、上記の実施例では、ドレッサーの研磨クロスとの接触部の形状が円環状の場合を示したが、接触部の形状が、リング状ではない環状、例えば中抜き部がハート形である環状や、小さな円形の接触部をドレッサー本体の周縁部に複数個配置した形状や、中抜き部がないディスク状の場合にも、本発明は適用可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、研磨クロスの各半径方向位置における研磨クロス面の高さを計測し、この計測結果に基づき、研磨テーブルの回転数に対するドレッサーの回転数を決定し、研磨クロスをドレッシングするため、研磨クロスの内周側から外周側にわたり、所望の研磨クロス面の形状を有した研磨クロスとすることができる。
【0046】
また本発明は、研磨クロスをドレッシングする際に研磨テーブルの回転数に対してドレッサーの回転数比を概略1:0.4〜0.85程度に低くしたものである。これによって、研磨クロスの内周側から外周側にわたり、半径方向にほぼ均一なクロスの削れ量を得るドレッシングを行うことができる。従って、本発明の方法で研磨クロスをドレッシングした研磨クロスを用いてポリッシングを行えば、より平坦度の高い研磨を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリッシング装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明のドレッサーの構造を示す図で、同図(A)は底面図、同図(B)はa−a断面図、同図(C)はb部分の拡大図である。
【図3】研磨テーブルとドレッサーの相対的な位置関係を示す図である。
【図4】本発明のドレッサーによるドレッシング後の研磨クロスの削れ量の測定結果を示す図である。
【図5】研磨クロスをドレッシングする際の研磨テーブルとドレッサーの回転数比による相対速度のベクトル分布を示す図である。
【図6】従来のドレッサーによるドレッシング後の研磨クロスの削れ量の測定結果を示す図である。
【図7】本発明のドレッシング装置を示す側面図である。
【図8】本発明のドレッシング装置を示す平面図である。
【図9】本発明のドレッシング装置の各工程を示すフローチャートである。
【図10】本発明のドレッシング装置における計測装置による研磨クロスの各半径位置における高さを示すグラフである。
【図11】本発明のドレッシング装置によるドレッシング後の研磨クロスの各半径位置におけるクロス削れ量を示すグラフである。
【符号の説明】
2 半導体ウエハ
3 トップリング
4 研磨クロス
7 モータ
10 ドレッサー
11 ドレッサー本体
13 ダイヤモンド電着部(接触部)
15 モータ
20 研磨テーブル
21 ドレッサーヘッド
23 計測装置
24 計測部
26 接触子
A,B 回転方向

Claims (5)

  1. 研磨テーブル上の研磨クロスにドレッサーを当接させドレッシングする研磨クロスのドレッシング方法であって、
    前記研磨クロスの各半径方向位置における研磨クロス面の高さを計測し、この計測結果に基づき前記研磨テーブルの回転数に対する前記ドレッサーの回転数を決定し、研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする研磨クロスのドレッシング方法。
  2. 前記ドレッサーの回転数を前記研磨テーブルの回転数よりも小さくして研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする請求項1記載の研磨クロスのドレッシング方法。
  3. 研磨テーブル上の研磨クロスをドレッシングするドレッシング装置であって、
    前記研磨クロスに当接するドレッサーと、該ドレッサーを回転駆動する回転駆動装置と、前記研磨クロスの各半径方向位置における研磨クロス面の高さを計測する計測装置とを備え、
    前記計測装置の計測結果に基づき前記研磨テーブルの回転数に対する前記ドレッサーの回転数を決定し、研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする研磨クロスのドレッシング装置。
  4. 前記ドレッサーの回転数を前記研磨テーブルの回転数よりも小さくして研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする請求項記載の研磨クロスのドレッシング装置。
  5. 前記研磨テーブルの回転数と前記ドレッサーの回転数の比を1:0.4から0.85にして、前記研磨クロスをドレッシングすることを特徴とする請求項記載の研磨クロスのドレッシング装置。
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