JP2004300080A - 複合粉末、それを配合した化粧料、及び複合粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基盤粉末と、
該基盤粉末の表面に突起状に付着した数平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子とを含むことを特徴する複合粉末。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複合粉末、それを配合した化粧料、及び複合粉末の製造方法、特に基盤粉末表面上の粒子の付着状態、及び粒子の形状の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、素肌の毛穴や小じわなどの肌の物理的な凹凸を補正する方法として、球状粉末の拡散反射によるボカシ効果が用いられてきた。
【0003】
特に最近ではこのような効果を得る目的で、球状粉末として、従来のPMMAやナイロンなどの樹脂粉末から、硫酸バリウムやアルミナなどの屈折率が1.5〜2.0の球状無機粉末が用いられている。例えば、平均粒子径0.1〜4μmの球状硫酸バリウムが開発されており、これを用いた化粧料では毛穴やしわなどの肌の凹凸を目立ちにくくしながら、シミやソバカスなどの色むらを見えにくくし、良好な透明感や素肌感を与えることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、タルク、マイカ、アルミナ、硫酸バリウム等の薄片状粉末の表面上に微小な球状樹脂粉末を均一に複合化した複合粉末や、球状シリカ粒子の表面に酸化チタン層とシリカ層を設けて光の屈折率を高めることにより光拡散性を向上させ、ボカシ効果を高めた複合粉体の開発も行われている。
【0005】
例えば、マイカやタルク等の薄片状粉末の表面に平均粒子径0.5〜2.0μmの硫酸バリウムを被覆した複合粉末が開発されていたが、光の散乱効果によるシワ隠し効果が不十分であった(例えば、特許文献2,3参照)。その後、マイカやタルク等の薄片状粉末の表面に平均粒子径0.1μm以下の超微粒子硫酸バリウムを被覆した複合粉末が開発され、この粉末が肌に対する付着性及び伸展性に優れ、光の散乱効果にも優れていることが報告されている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
一方、素肌のくすみやしみ、そばかす、赤味、目の回りのくま等に例示される色彩的な欠点を補正する方法としては、主に屈折率が2.69の強い隠蔽性及び着色力がある酸化チタン顔料が用いられてきた。
また、このように色彩的な欠点を補正する方法としては、粉末の分光特性による補正が有効であることも知られている。
【0007】
しかしながら、球状粉末の拡散反射によるボカシ効果では化粧料中に均一に分散させることが比較的難しく、凝集状態での存在が拡散反射特性を低下させたり、球状粉末が肌の皮孔部に落ち込み、毛穴や小じわなどの肌の凹凸を目立たせてしまうことがあり、化粧肌の均一な仕上がりの観点からはほとんど満足されていない。また、薄片上粉末の表面上に微小な樹脂粉末を均一に複合化した複合粉末では0.5μm以下の微細な樹脂粉末のち密な付着状態が面として表面正反射となり強い光沢を与えたり、樹脂粉末の屈折率が1.5以下であるため化粧料中の油分と馴染み透明化されてしまい、期待した拡散反射特性が得られず、かえって肌の凹凸を目立たせてしまい、化粧肌の均一な仕上がりの観点からほとんど満足されていない。
【0008】
そこで、屈折率が1.5以上の無機粉末を複合化させた例としては、マイカやタルク等の薄片上粉末の表面に平均粒子径0.1μmの超微粒子硫酸バリウムを被覆した複合粉末は、光の散乱効果にも優れていることが報告されているが、化粧料中の油分や肌の皮脂などの影響を最小限に抑えながら、肌の凹凸を補正し均一に仕上げる効果はあるものの、肌表面のきめに関与する質感が感じられず、素肌感のあるファンデーションの仕上がりという観点からは満足されていない。
【0009】
一方、高屈折率(2.69)の酸化チタン顔料を使用することにより、肌の色彩的な欠点や肌の毛穴や小じわなどの凹凸を隠蔽して、均一な仕上がりに見せることは可能であるが、その質感は光沢のないマットな状態であり、また高い屈折率による強い光散乱性からファンデーションの仕上がりが青白くなり決して自然な仕上がりを与えるものではなかった。さらに、透明感が感じられず実際の素肌とはかけ離れた異質な印象しか与えなかった。
この問題を解決するために、酸化チタンに酸化鉄をドーピングし、黄橙色に着色することで肌に自然に馴染んだ仕上りを目指した粉末が開発(例えば、特許文献5参照)されているが、仕上りを自然な印象に見せる効果に一定の寄与はするものの、問題を十分に解決したものとはいえなかった。
【0010】
さらには、実際の素肌に近い仕上りを得るために皮膚組織の構造に着目した粉体開発も行われているが、複雑な皮膚組織を模倣することには限界があり、自然な仕上りが得られないばかりか、隠蔽性も低いために肌のくすみや色むら等の色彩的な欠点をカバーしきれず、十分な効果を期待できないのが現状である。
【0011】
【特許文献1】特開平8−283124号公報
【特許文献2】特公平2−42387号公報
【特許文献3】特公平2−42388号公報
【特許文献4】特許3184608号公報
【特許文献5】特開平7―3181号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
肌の凹凸や色彩的な欠点を補正するためには粉末の拡散反射特性や分光特性による補正が自然な仕上がりの補正方法として最も有効であり、実際に基盤粉末と被覆粒子の複合化によるこのような補正が化粧料において必要である。
本発明は前記従来技術に鑑みなされたものであり、その目的は化粧料に配合することにより肌の凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に自然な仕上りを与える複合粉末、それを配合した化粧料、及び複合粉末の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題に鑑み鋭意検討した結果、硫酸バリウム複合粉末の製造時に種粒子と錯形成剤とを添加することにより、基盤粉末表面に平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子が突起状に付着した複合粉末が得られ、これを化粧料に配合した場合に、肌の凹凸が補正されて自然な仕上りが得られることを見出した。さらに、基盤粉末として干渉系の雲母チタンを用いた前記複合粉末を化粧料に配合することにより、肌の凹凸及び肌の色彩的な欠点を補正すると共に、素肌の光学特性に近似した透明感のある自然な仕上りが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明の複合粉末は、基盤粉末と、該基盤粉末の表面に突起状に付着した数平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子とを含むことを特徴とする。
また、前記粉末において、前記球状硫酸バリウム粒子は基盤を接点として、前記基盤粉末の表面に付着することが好適である。また、前記粉末において、前記基盤粉末は球状、板状、薄片状、棒状、又は紡錘状のいずれかであることが好適である。また、前記粉末において、前記基盤粉末は雲母チタン、合成マイカ、マイカ、タルク、セリサイト、硫酸バリウム、アルミナ、オキシ塩化ビスマス、シリカ、窒化ホウ素、ガラス、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、PMMA、ナイロン、シリコーン、およびシリコーン弾性樹脂から選択される1種又は2種以上であることが好適である。
【0015】
また、前記粉末において、前記基盤粉末は干渉色を発現することが好適である。
また、前記粉末において、前記基盤粉末は雲母チタンであることが好適である。また、前記粉末において、前記基盤粉末の表面に、略均一な粒子径の球状硫酸バリウム粒子が、その粒子間隔が略均一であるように付着していることが好適である。
また、前記粉末において、球状硫酸バリウム粒子の付着率が前記基盤に対して15〜100質量%であることが好適である。また、前記粉末において、球状硫酸バリウム粒子の被覆率が前記基盤粉末表面積に対して10〜70%であることが好適である。
【0016】
また、本発明の化粧料は、前記複合粉末を配合したことを特徴とする。
また、本発明の複合粉末の製造方法は、基盤粉末のスラリー溶液に種粒子及び錯形成剤を共存させ、該溶液にバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を添加して反応させることにより、前記種粒子を核として硫酸バリウムを結晶成長させ、生成した硫酸バリウム粒子を前記基盤粉末の表面に付着させることを特徴とする。
また、前記粉末の製造方法において、種粒子の添加量が基盤粉末に対して0.5〜15質量%であることが好適である。また、前記粉末の製造方法において、錯形成剤の添加量がバリウムイオンに対して0.4〜10.0当量であることが好適である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明の製造方法により得られる粉末は、有機物質あるいは無機物質からなるあらゆる粉末を基盤として、その表面上に、数平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子が突起状に付着した複合粉末である。この粉末を化粧料に配合すると、基盤粉末の表面上に付着した球状硫酸バリウム粒子の高い光拡散特性によって、肌の凹凸が均一に補正され、キメ細やかな仕上がりと、適度な隠蔽性による透明感のある自然で美しい仕上がりが得られる。
【0018】
また、基盤粉末の表面に、球状の硫酸バリウム粒子が突起状に付着しているので、粉末と肌との接点が少なくなって使用感触が軽くなり、これを化粧料に配合して使用する際には、フィット感に優れながら、且つなめらかに肌へ均一に広がるため、使用感触の点においても好ましい効果が得られる。
なお、一般的に「球状」粒子とは、あらゆる角度から粒子を投影して見たときに略円状である粒子のことをいうが、本発明における「球状」硫酸バリウム粒子には、該粒子付着面を側方から投影して見た場合に、図1(a)〜(c)に示すような略円状〜略半円状の粒子も含まれるものである。
【0019】
基盤粉末表面上に付着した球状硫酸バリウム粒子は、数平均粒子径が0.5〜5.0μmであることが好適である。数平均粒子径が0.5μm未満である場合にはほとんどの光を透過してしまうため、拡散特性を十分に発揮することができない場合がある。一方、5.0μmを越える場合には、基盤粉末の干渉色が過度に隠蔽されて化粧肌の色彩的な補正に支障をきたす場合があるため好ましくない。また、球状硫酸バリウム粒子の数平均粒子径は、より好適には、1.0〜3.0μmである。
【0020】
このような複合粉末の基盤として使用される粉末としては、形状は特に限定されるものではないが、好ましくは球状、板状、薄片状、棒状、紡錘状のものが挙げられる。
このような基盤粉末としては、例えば、マイカ、タルク、セリサイト、カオリン、酸化チタン、シリカ、アルミナ、雲母チタン、酸化鉄、窒化ホウ素、合成マイカ、合成タルク、ハイドロキシアパタイト、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、ナイロン、PMMA、シリコーン、シリコーン弾性粉末等が例示されるが、重量平均粒子径(球状換算)が1〜150μmのものであれば特に限定されない。
【0021】
また、球状硫酸バリウム粒子の付着率が前記基盤に対して15〜100質量%であることが好適である。また、球状硫酸バリウム粒子の被覆率が基盤粉末表面積に対して10〜70%であることが好適である。
さらに、雲母チタン等の干渉色を発現する粉末を基盤として、本発明の方法により、その表面に球状の硫酸バリウム粒子を突起状に付着して得られた複合粉末は、これを化粧料、特にメークアップ化粧料に配合することにより、基盤粉末の干渉色による分光特性とその表面に突起状に付着した球状硫酸バリウム粒子の高い光拡散反射特性により肌の凹凸及び色彩的な欠点を均一に同時に補正することができる。
【0022】
さらに、球状硫酸バリウム粒子を突起状に付着することで粉末の拡散反射特性が向上するため、雲母チタン等に特有の強い表面反射光を低減し、また硫酸バリウムの屈折率(1.64)が肌の屈折率(1.56)に比較的近いため、透明感がありキメ細やかで自然な美しい仕上がりが可能となる。
雲母チタン等の干渉色を発現する層状構造粉末の干渉光は青色、黄色、緑色、赤色、紫色などがあり、肌に対応した好ましい干渉色を選択することで肌の色彩的な欠点を補正しつつ、雲母チタン等に特有のチカチカ感を生じずに自然で美しい仕上がりが可能となる。
【0023】
例えば、くすんだ肌や目の回りのくまなどはメラニンやうっ血により吸収された黄色〜赤色の光が色彩的に不足しているため赤〜橙色の反射干渉光により補正することで肌を健康的に明るく透明感のある仕上がりにすることができる。
また、最近増えた敏感肌やアトピー肌、ニキビ肌等の赤味の強い肌には血液中のヘモグロビン色素に吸収され不足している緑色の反射干渉光により赤味をやわらげた自然な仕上がりに補正することができる。また、しみやそばかす等の色ムラの多い肌の場合には濃いメラニン色素により吸収された黄色の反射干渉光を補正することによって肌を自然に均一化した美しい化粧肌が得られる。
【0024】
干渉色を発現する層状構造粉末の基盤として使用される薄片状粉末としては、雲母チタン、低次酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、薄片状酸化チタン、シリカ基盤パール、アルミナ基盤パール、ガラス基盤パール等が例示され、重量平均粒子径(球状換算)が1〜150μmのものであれば特に限定されない。
【0025】
また、基盤表面に付着される硫酸バリウムの付着率は、基盤に対して15〜100質量%であることが好適である。硫酸バリウムの付着率が15質量%以下では、干渉色を発現する基盤の場合、基盤粉末の表面反射を抑えることができず、チカチカしたような特性が見られる場合がある。一方、付着率が100質量%を超えると、基盤がタルク、セリサイトのような体質顔料の場合、粉末にざらつき感が出てしまうことがあり使用性の点で好ましくなく、さらに干渉色を発現する基盤の場合では、基盤粉末の干渉色が過度に隠蔽されて化粧肌の色彩的な補正に支障をきたすなど化粧効果が極端に悪化する恐れがある。硫酸バリウムの付着率は、より好適には40〜70質量%である。
【0026】
また、基盤表面に付着される硫酸バリウムの被覆率は、基盤粉末表面積の10〜70%であることが好適である。硫酸バリウムの被覆率が70%を超える場合には、基盤粉末の干渉色が過度に隠蔽されて化粧肌の色彩的な補正に支障をきたす場合があるため好ましくない場合がある。被覆率が10%未満の場合には、被覆粒子が少なすぎるために拡散特性が発揮されず、基盤粉末の表面反射を抑えることができず、チカチカしたような特性が見られる場合がある。
【0027】
基盤として雲母チタンを用い、反応時にアルミナ(種粒子)とL−グルタミン酸ソーダ(錯形成剤)とを共存させ、硫酸バリウム粒子を基盤表面に付着させることにより得られた複合粉末表面のSEM写真を図2に示す。このように、その表面構造は球状の硫酸バリウム粒子が、その周縁部を接点として前記基盤粉末の表面に突起状に付着し、基盤粉末の表面に粒子間隔が略均一であるように付着している。このような構造は、結晶成長反応時に種粒子と錯形成剤とを添加した場合に特有のものであった。
【0028】
球状の硫酸バリウム粒子が付着した複合粉末を得るために、本発明の製造方法では粉末製造時に種粒子と錯形成剤とを使用することを特徴としている。すなわち、例えばバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液の混合による反応時に種粒子として金属酸化物等の微粒子を共存させることで、それが硫酸バリウムの結晶成長の核となり、種粒子から硫酸バリウムが結晶成長して形成された粒子が基盤粉末上に突起状に付着した構造が得られる。さらに、反応時にL−グルタミン酸ソーダやアスパラギン酸ソーダといった、バリウムイオンの錯形成剤を共存させることによって、硫酸バリウムの結晶形状が球状に制御され、球状の硫酸バリウム粒子が基盤粉末上に突起状に付着した複合粉末が得られる。
【0029】
以下、本発明にかかる複合粉末の製造方法を説明する。
複合粉末の原料として使用するバリウム化合物は、水、アルコールなどの溶媒中でバリウムイオンを生じるものであればよく、その種類は特に限定されない。
このようなバリウム化合物としては、水酸化バリウム、塩化バリウム、硫化バリウム、硝酸バリウム、酢酸バリウム等が例示される。このうち、副生成物の処理が容易であることから、塩化バリウム、水酸化バリウムが好適である。
【0030】
複合粉末の原料として使用する硫酸化合物は、水、アルコールなどの溶媒中で硫酸イオンを生じるものであればよく、その種類は特に限定されない。
このような硫酸化合物としては硫酸、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム等が例示される。このうち、硫酸、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウムが特に好適である。
バリウム化合物、硫酸化合物を反応させる際には、バリウム化合物、硫酸化合物をそれぞれ水、またはアルコールに溶解させたバリウムイオン溶液、硫酸イオン溶液をあらかじめ調整する。反応時のバリウムイオン濃度、硫酸イオン濃度は希薄である方が生成する硫酸バリウムの使用感触が良好となる。
【0031】
バリウムイオン溶液、硫酸イオン溶液の濃度は、ともに通常0.01mmol/L〜1mol/Lに調製される。好ましくは、1mmol/L〜100mmol/Lの範囲である。濃度がこの範囲より小さい場合、工業的製法として効率が悪くなる。また、濃度がこの範囲より大きい場合には、過飽和度が大きいために核発生が多くなり、微少な粒子が多数発生するため凝集等が起こり、化粧料用途には使用しにくくなる。
また、バリウムイオン溶液及び硫酸イオン溶液を反応時に経時的に混和すれば反応溶液中では実質調製時より低い濃度で反応が進行することになる。
また、硫酸バリウム粒子の結晶成長の点から、反応溶液中のpHが常に6〜9の範囲となるように調整した状態で、反応を行うことが好ましい。
【0032】
反応時に共存させる種粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化鉄、硫酸バリウム等の粒子が使用できる。これらの粒子径は0.01μm〜2μm、好ましくは0.03μm〜0.5μmであり、これらの微粒子が硫酸バリウムの結晶成長の核となり、基盤粉末表面に対する硫酸バリウムの付着を促すことができる。
【0033】
該種粒子は、基盤粉末に対して、0.1〜15質量%の範囲で添加される。0.1質量%未満では、生成する硫酸バリウム粒子の粒子径、付着構造の制御が困難となり、期待される拡散反射特性が得られない場合がある。また、15質量%を超えると、結晶成長点が多くなりすぎ、形態制御が困難となる傾向にあり、さらには薄片状粉末の干渉色が過度に隠蔽されて化粧肌の色彩的な補正に支障をきたす場合があるため好ましくない。該種粒子の添加量は、より好適には、基盤粉末に対して1〜10質量%である。
【0034】
粒子形状の制御を目的として、反応時に共存させる錯形成剤としては、例えば、L−グルタミン酸、アスパラギン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、ヒドロキシカルボン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTP)等が挙げられ、またこれらの塩を用いても良い。これらの錯形成剤のなかでも、特にグルタミン酸ソーダ、アスパラギン酸ソーダを用いることが特に好ましい。
該錯形成剤は、バリウムイオンに対して0.4〜10当量の範囲で添加される。0.4当量未満では、硫酸バリウム粒子を平均粒子径0.5〜5.0μmの球状に制御することが難しい。また、10.0当量を超えると、生成するバリウム粒子が凝集を起こしてしまい、基盤への均一な付着ができずに凝集状態となり使用感が低下するため、化粧料用としては好ましくない傾向となる。錯形成剤の添加量は、より好ましくは、バリウムイオンに対して1.0〜5.0当量である。
【0035】
また、粒子の結晶成長の制御を目的として、球状の形態を損なわない範囲で、さらに金属イオンを添加することもできる。粒子の結晶成長を制御することで、光学的な拡散反射を増強したり、或いは角度依存的な光沢感の変化を付与することができる。
金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオンが例示される。これらは、単独或いは2種以上組み合わせて使用される。それぞれの金属イオンは、該当する金属を含む塩化合物の水溶液またはアルコール溶液として与えられる。
【0036】
該金属イオンは、バリウムイオンに対して、0.01〜10当量の範囲で添加される。0.01当量未満では、硫酸バリウム粒子の結晶成長の制御が困難となる。また、10当量を超えると、生成する硫酸バリウムが凝集を起こしてしまい、基盤への均一な付着ができず凝集状態となり使用感を低下させる等の為、化粧料用途としては好ましくない傾向となる。
【0037】
金属イオンを与えるための金属塩としては、例えば水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウム等のリチウム塩;水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等のナトリウム塩;水酸化カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム等のカリウム塩;水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム等のマグネシウム塩;水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム等のカルシウム塩;水酸化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛等の亜鉛塩;水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、酢酸アルミニウム等のアルミニウム塩が使用される。
【0038】
また、これらの金属イオンの他、同じく粒子の結晶成長の制御を目的として、球状の形態を損なわない範囲で、水溶性有機物の1種又は2種以上を反応溶液に共存させてもよい。このような水溶性有機物としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜4の低級アルコール、分子量400〜20000のポリエチレングリコール類、ポリ−N,N−ジエチルアクリルアミド、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド等のポリアクリルアミド類等が挙げられる。
【0039】
上述のように調製したバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を、種粒子及び錯形成剤、さらに必要に応じて添加した金属イオン等を含む基盤粉末のスラリー分散液に添加して反応させる。反応終了後の溶液について濾過水洗、粉砕等の処理を行い本発明の複合粉末が得られる。
【0040】
以下に、本発明の製造方法の代表的な実施形態を示す。
<実施形態1>
雲母チタンのスラリー分散液に、種粒子として使用するアルミナ微粒子を超音波分散した溶液を添加して攪拌混合し、L−グルタミン酸ソーダをバリウムイオンに対して0.1〜5当量添加、溶解させた後、上述のように調製したバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を同時に添加する。この際バリウムイオンに対する硫酸イオンのモル比は、1/2〜2/1の範囲になるようにする。反応温度としては、10〜100℃が好適であり、25〜100℃がさらに好適である。
【0041】
<実施形態2>
雲母チタンのスラリー分散液に、種粒子として使用するシリカ微粒子を超音波分散した溶液を添加して攪拌混合し、L−アスパラギン酸ソーダをバリウムイオンに対して0.1〜5当量添加、溶解させた後、上述のように調製したバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を同時に添加する。この際バリウムイオンに対する硫酸イオンのモル比は、1/2〜2/1の範囲になるようにする。反応温度としては、10〜100℃が好適であり、25〜100℃がさらに好適である。
【0042】
<実施形態3>
平均粒子径8μmの球状シリカのスラリー分散液に、種粒子として使用するアルミナ微粒子を超音波分散した溶液を添加して攪拌混合し、クエン酸をバリウムイオンに対して0.1〜5当量添加した後、上述のように調製したバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を同時に添加する。この際バリウムイオンに対する硫酸イオンのモル比は、1/2〜2/1の範囲になるようにする。反応温度としては、10〜100℃が好適であり、25〜100℃がさらに好適である。
【0043】
本発明の複合粉末を化粧料に配合する場合、配合される化粧料の種類は特に限定されないが、光学特性の観点から、特にメークアップ化粧料に好適に用いることができる。また、配合量も特に限定はされないが、例えば乳液等のスキンケア化粧料に1%程度配合することにより肌の凹凸を均一に見せる効果が見られ、パウダーファンデーション等のメークアップ化粧料に体質顔料として多量配合することにより肌の凹凸補正効果が顕著に見られる。
【0044】
但し、基盤として合成マイカ等の体質顔料を使用する場合、乳液などのスキンケア化粧料に対して0.1質量%以上の配合が可能であるが、毛穴や小じわ等の肌の凹凸を均一に補正する効果を持たせるためには1質量%以上が好ましく、くすみやしみ・そばかす、赤味、目の回りのくまなど肌の色彩的な欠点を補正する効果は3質量%以上の配合が好ましい。また、10質量%以上配合すると白さが強調されたり、仕上がりが粉っぽくなるなどの影響があり好ましくない。
【0045】
基盤として雲母チタン等の干渉色を有する顔料を使用する場合、化粧料に対して1質量%以上の配合が可能であるが、くすみやしみ・そばかす、赤味、目の回りのくまなど肌の色彩的な欠点を補正する効果を持たせるためには2質量%以上配合することが好ましい。また、20質量%以上配合すると、干渉光が強調されすぎて不自然な仕上がりになるなどの影響があり好ましくない。また、上述の光学的な色彩補正や新しい質感等を考慮した場合には3質量%以上が化粧効果を付与できるためより好ましい。
【0046】
また、本発明の複合粉末に対して、その効果を損なわない範囲で、通常の化粧料顔料に用いられる処理剤、例えばシリコーン、アクリルシリコーン、金属セッケン、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、フッ素系化合物等で表面処理したものを用いることもできる。
【0047】
本発明の化粧料には他の粉末成分として、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウム、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、クレー、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チッ化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、カラミン、炭酸マグネシウムおよびこれらの複合体等の無機粉体;シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末、セルロース粉末、ナイロン粉末、PMMA粉末、スターチ、ポリエチレン粉末およびこれらの複合体等の有機粉体を1種または2種以上必要に応じて配合することができる。
【0048】
また、本発明の化粧料には油性成分として、流動パラフィン、スクワラン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、パーフルオロポリエーテル、ワセリン、ラノリン、セレシン、カルナバロウ、固型パラフィン、脂肪酸、多価アルコール、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ビニルピロリドン等を1種または2種以上必要に応じて配合することができる。
また、本発明の化粧料には色素、pH調整剤、保湿剤、増粘剤、界面活性剤、分散剤、安定化剤、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等も本発明の目的を達する範囲内で適宜配合することができる。
【0049】
本発明の化粧料は通常の方法で製造され、剤型としては乳化ファンデーション、パウダーファンデーション、油性ファンデーション、アイシャドウ、チークカラー、ボディーパウダー、パヒュームパウダー、ベビーパウダー、フェースパウダー、乳液、美容ローション、化粧水、美容クリーム、日焼け防止ローション等が例示される。
【0050】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれによって限定されるものではなく、化粧料の実施例における各成分の配合量は化粧料全量に対する質量%で示す。
本発明の複合粉末を各種条件で製造した(実施例1〜19)。
【0051】
実施例1
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン50gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合し、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを36g(バリウムイオンに対して2当量)を溶解させた。別途、種粒子として使用する粒子径約0.5μmのアルミナ粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー分散液に添加した。雲母チタンのスラリー分散液に室温で、640mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと640mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0052】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例1,2、及び比較例1の赤色干渉系白色粉末を得た。また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は基盤の雲母チタンに対して、45質量%であった。
【0053】
比較例1
比較例1として、錯形成剤は一切添加せず、イオン交換水を適量調整した以外は、実施例1と同様の製法により、複合粉末を得た。
実施例1及び比較例1の粉末表面のSEM写真を図2,3に示す。
図2より、バリウムイオンの錯形成剤であるL−グルタミン酸ソーダを共存させた実施例1では、基盤粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、1〜3μmであった。
【0054】
これに対して、図3より、錯形成剤を添加していない比較例1では、基盤粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は略薄片状であった。
以上のことから、反応溶液中に錯形成剤を添加することにより、基盤粉末上に付着させる硫酸バリウム粒子を球状に制御することができることが明らかとなった。
【0055】
実施例2
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン50gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合し、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを9g(バリウムイオンに対して0.5当量)を溶解させた。別途、種粒子として使用する粒子径約0.03μmのアルミナ粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー分散液に添加した。雲母チタンのスラリー分散液に室温で、640mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと、640mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0056】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例20〜22の赤色干渉系白色粉末を得た。
また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は、基盤の雲母チタンに対して45質量%であった。
【0057】
比較例2
比較例2として、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを3.6g(バリウムイオンに対して0.2当量)添加し、イオン交換水を適量調整した以外は、実施例1と同様の製法により、複合粉末を得た。
実施例2及び比較例2の粉末表面のSEM写真を図4,5に示す。
図4より、グルタミン酸ソーダをバリウムイオンに対して0.5当量共存させた実施例2では、硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、0.8〜1.5μmであった。
【0058】
一方で、図5より、錯形成剤であるグルタミン酸ソーダをバリウムイオンに対して0.2当量共存させた比較例2では、硫酸バリウム粒子は略多角形であり、その粒子径も小さなものであった。
本発明者らが更に検討を行ったところ、基盤粉末に付着させる硫酸バリウム粒子を平均粒子径0.5〜5.0μmの球状に制御するためには、錯形成剤をバリウムイオンに対して0.4〜10当量程度添加する必要があることが明らかとなった。
【0059】
実施例3〜5
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの各種干渉系雲母チタン50g(実施例3:黄色干渉系、実施例4:緑色干渉系、実施例5:青色干渉系)を測り、イオン交換水100mlを加えて攪拌混合し、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを36g(バリウムイオンに対して2当量)を添加した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.03μmのアルミナ粒子(雲母チタンに対して0.2〜5質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー分散液に添加した。雲母チタンのスラリー分散液に室温で、640mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと、640mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0060】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例3〜5の各種干渉系白色粉末(実施例3:黄色干渉系、実施例4:緑色干渉系、実施例5:青色干渉系)を得た。また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は、基盤の雲母チタンに対して45質量%であり、基盤粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、1〜3μmであった。
【0061】
実施例6〜9
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの各種体質顔料(実施例6:マイカ、実施例7:合成マイカ、実施例8:板状タルク、実施例9:球状シリカ)50gを測り、イオン交換水300mlを加えて攪拌混合し、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを48g(バリウムイオンに対して2当量)を添加した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.5μmのアルミナ粒子(タルク、雲母又はシリカに対して1質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー分散液に添加した。雲母チタンのスラリー分散液に室温で、850mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと850mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0062】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例6〜9の各種粉末(実施例6:マイカ、実施例7:合成マイカ、実施例8:板状タルク、実施例9:球状シリカ)を得た。また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は、基盤の雲母チタンに対して60質量%であり、基盤粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、1〜3μmであった。
実施例9の粉末表面のSEM写真を図6に示す。
【0063】
実施例10〜12
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン50gを測り、イオン交換水300mlを加えて攪拌混合し、錯体形成剤としてL−グルタミン酸ソーダをバリウムイオンに対して2当量溶解させた。別途、種粒子として使用する粒子径約0.03μmのアルミナ粒子(雲母チタンに対して0.2〜5質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加した。雲母チタンのスラリー水溶液の液温に室温で、硫酸バリウムの付着率が基板雲母チタンに対して45質量%(実施例10)、60質量%(実施例11)、100質量%(実施例12)となるように各濃度の塩化バリウム水溶液150mlと硫酸ナトリウム水溶液150mlを調整し別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0064】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例10〜12の赤色干渉系白色粉末を得た。また、得られた粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、1〜3μmであった。
【0065】
実施例13〜16
容量1000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン50gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合し、さらに各種錯形成剤(実施例13:L−アスパラギン酸ソーダ、実施例14:コハク酸、実施例15:クエン酸ソーダ、実施例16:EDTA)をバリウムイオンに対して2当量溶解させた。別途、種粒子として使用する粒子径約0.03μmのアルミナ粒子(雲母チタンに対して0.2〜5質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー分散液に添加した。雲母チタンのスラリー分散液に室温で、640mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと640mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0066】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例13〜16の赤色干渉系白色粉末を得た。また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は、基盤の雲母チタンに対して45質量%であり、基盤粉末表面に付着した硫酸バリウム粒子は球状であり、その数平均粒子径は、0.5〜4μmであった。
実施例13の粉末表面のSEM写真を図7に示す。
【0067】
実施例17〜19
容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基盤として用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン50gを測り、イオン交換水300mlを加えて攪拌混合し、錯形成剤としてL−グルタミン酸ソーダを36g(バリウムイオンに対して2当量)を添加し、さらに金属イオンを共存させるために964mmol/L−各種塩化金属水溶液100ml(実施例17:マグネシウム、実施例18:カルシウム、実施例19:ナトリウム)を添加した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.03μmのアルミナ粒子(雲母チタンに対して0.2〜5質量%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加した。雲母チタンのスラリー水溶液に室温で、640mmol/L−塩化バリウム水溶液150mlと640mmol/L−硫酸ナトリウム水溶液150mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の硫酸バリウムが生成・析出し、1時間反応を行った。
【0068】
反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形生成物を、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を施し実施例17〜19の赤色干渉系白色粉末を得た。また、得られた粉末の硫酸バリウム付着率は、基板の雲母チタンに対して45質量%であった。
【0069】
比較例3
比較例3として、共存種粒子及び錯形成剤は一切添加せず、イオン交換水を適量調整した以外は、実施例1と同様の製法により、複合粉末を得た。
【0070】
比較例4
比較例4として、基盤として直径1〜15μmの白雲母50gを用い、共存種粒子及び錯形成剤は一切添加せず、イオン交換水を適量調整した以外は、実施例1と同様の製法により、複合粉末を得た(特公平2−42387号)。
【0071】
比較例5
比較例4として、基盤として直径1〜15μmの白雲母50gを用い、共存種粒子は一切添加せず、錯形成剤としてクエン酸ナトリウムをバリウムイオンに対して0.2当量添加し、イオン交換水を適量調整した以外は、実施例1と同様の製法により、複合粉末を得た(特許318468号)。
【0072】
比較例6
3000mlセパラブルフラスコ中で、クエン酸ナトリウムと塩化バリウムの各8mmol/L−混合溶液を攪拌し、これに等モルの硫酸ナトリウム水溶液を投入した。1時間攪拌後、濾過、洗浄し、100℃で乾燥し、硫酸バリウム粉末を得た(特開平8−283124号)。
得られた硫酸バリウム粒子は球状であり、その平均粒子径は、約2μmであった。
【0073】
上記実施例の複合粉末を配合した各種化粧料を、20名の女性パネラーに塗布し、肌の凹凸(素肌の毛穴や小じわ等)及び色彩的な欠点(くすみやしみ・そばかす、赤味、目の回りのくま等)を補正する効果、透明感、仕上りの自然さ、及び塗布時の使用感触(なめらかさ)について下記基準に基づき実用特性評価を行った。
【0074】
化粧料の処方と評価結果を以下に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
表1から明らかなように、実施例1の複合粉末を配合した実施例20のファンデーションは、肌の凹凸や色彩的な欠点を均一に補正すると共に透明感のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。
これに対し、比較例3の複合粉末を配合した比較例7のファンデーションでは、肌の凹凸や色彩的な欠点が補正されず、さらに透明感のある自然な仕上りが得られなかった。また、干渉系雲母チタンを配合した比較例8のファンデーションでは、色彩的な欠点は補正されているものの、肌の凹凸が目立ち、チカチカ感があり透明感のある自然な仕上りが得られなかった。
【0077】
【表2】
【0078】
表2から明らかなように、実施例3の複合粉末を配合した実施例21のファンデーションは、肌の凹凸や色彩的な欠点を均一に補正すると共に透明感のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。
これに対し、比較例3の粉末を配合した比較例8のファンデーションでは、肌の凹凸が補正されず、さらに透明感及び自然な仕上りについても十分な結果が得られなかった。また、干渉系雲母チタンを配合した比較例9のファンデーションでは、肌の凹凸が目立ってチカチカ感があり、透明感のある自然な仕上りが得られなかった。
【0079】
【表3】
【0080】
表3から明らかなように、実施例6の複合粉末を配合した実施例22のファンデーションは、肌の凹凸を均一に補正する効果に優れ、きめ細やかな素肌感を有し、自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使用感触においてもなめらかな軽い感触を有しており、仕上がりと使用感触においてバランスが良く取れていることが見出された。
【0081】
これに対し、比較例4の複合粉末を配合した比較例10のファンデーションでは、肌の凹凸があまり補正されず、さらに透明感及び素肌感のある自然な仕上りについても十分な結果が得られなかった。また、比較例5の複合粉末を配合した比較例11のファンデーションでは、肌の凹凸がある程度は補正されているが、やはりきめ細かい素肌感のある自然な仕上がりには不十分であった。さらに、比較例6の球状硫酸バリウム粉末を配合した比較例12のファンデーションでは、球状粉末の単独配合にありがちな欠点として肌のきめや毛穴等に入り込み、均一性が失われ、かえって肌の凹凸は目立たせてしまう。また、きめ細かい素肌感のある自然な仕上がりには不十分であった。
【0082】
【表4】
【0083】
表4から明らかなように、実施例10,11,12の複合粉末を配合した実施例23,24,25のフェースパウダーは、肌の凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明感のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。
【0084】
以下、実施を行った他の処方を示す。
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【0087】
【表8】
【0088】
【表9】
表5〜9の化粧料はいずれも肌の毛穴やきめなどの凹凸を均一に補正し、干渉色を有する雲母チタン系複合粉末を用いた場合にはさらに色彩的な欠点についても補正することが可能となり、透明感のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基盤粉末表面上に平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子を付着した複合粉末が得られ、これを化粧料に配合した場合には、肌の毛穴やきめなどの凹凸が均一に補正され、自然で美しい仕上がりが得られる。
さらに、基盤粉末として雲母チタン等の干渉色を発現する薄片乗粉末用いて得られた複合粉末の場合では、この粉末を化粧料に配合することにより、肌の凹凸及びメラニンによるい肌のくすみやしみ、ソバカスなどの色彩的な欠点が均一に補正され、透明感のある自然で美しい仕上りが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる球状硫酸バリウム粒子の説明図である。
【図2】実施例1の複合粉末表面のSEM写真である。
【図3】比較例1の複合粉末表面のSEM写真である。
【図4】実施例2の複合粉末表面のSEM写真である。
【図5】比較例2の複合粉末表面のSEM写真である。
【図6】実施例9の複合粉末表面のSEM写真である。
【図7】実施例13の複合粉末表面のSEM写真である。
Claims (13)
- 基盤粉末と、
該基盤粉末の表面に突起状に付着した数平均粒子径0.5〜5.0μmの球状硫酸バリウム粒子と
を含むことを特徴する複合粉末。 - 請求項1記載の粉末において、前記球状硫酸バリウム粒子は基盤を接点として、前記基盤粉末の表面に付着することを特徴とする複合粉末。
- 請求項1又は2に記載の粉末において、前記基盤粉末は球状、板状、薄片状、棒状、又は紡錘状のいずれかであることを特徴とする複合粉末。
- 請求項3記載の粉末において、前記基盤粉末は雲母チタン、合成マイカ、マイカ、タルク、セリサイト、硫酸バリウム、アルミナ、オキシ塩化ビスマス、シリカ、窒化ホウ素、ガラス、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、PMMA、ナイロン、シリコーン、およびシリコーン弾性樹脂から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする複合粉末。
- 請求項1から3に記載の粉末において、前記基盤粉末は干渉色を発現することを特徴とする複合粉末。
- 請求項5に記載の粉末において、前記基盤粉末は雲母チタンであることを特徴とする複合粉末。
- 請求項1から6に記載の粉末において、前記基盤粉末の表面に、略均一な粒子径の球状硫酸バリウム粒子が、その粒子間隔が略均一であるように付着していることを特徴とする複合粉末。
- 請求項1から7に記載の粉末において、球状硫酸バリウム粒子の付着率が前記基盤に対して15〜100質量%であることを特徴とする複合粉末。
- 請求項1から8に記載の粉末において、球状硫酸バリウム粒子の被覆率が前記基盤粉末表面積に対して10〜70%であることを特徴とする複合粉末。
- 請求項1から9のいずれかに記載の複合粉末を配合したことを特徴とする化粧料。
- 基盤粉末のスラリー溶液に種粒子、及び錯形成剤を共存させ、該溶液にバリウムイオン溶液と硫酸イオン溶液を添加して反応させることにより、前記種粒子を核として硫酸バリウムを結晶成長させ、生成した硫酸バリウム粒子を前記基盤粉末の表面に付着させることを特徴とする複合粉末の製造方法。
- 請求項11に記載の粉末の製造方法において、種粒子の添加量が基盤粉末に対して0.5〜15質量%であることを特徴とする複合粉末の製造方法。
- 請求項11に記載の粉末の製造方法において、錯形成剤の添加量がバリウムイオンに対して0.4〜10.0当量であることを特徴とする複合粉末の製造方法。
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