JP2002338424A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
料で被覆した粉体を含有する化粧料。 【効果】 本発明の化粧料は、透明感が高く自然な仕上
がりを演出し、肌の色相を明るく変化させることができ
る。
Description
つ、肌の色相感覚を変化させることができる化粧料に関
する。
布してその質感を変化させるため、さまざまな粉体を基
剤として配合している。例えば、マットな仕上がりを得
るために、拡散反射の強い粉体を配合したり、つやのあ
る仕上がりを得るためには、マイカ等の鏡面反射の強い
粉体が使用されている。血行不良、加齢等による肌のく
すみ(肌が暗く、黄色っぽくなる状態)をカバーするた
め、二酸化チタンや酸化鉄等の隠蔽力の高い顔料を配合
するほかに、レーキ顔料や有機顔料等の赤みを加えて肌
の色相を変化させることが行われている。
の補色である緑色の顔料を使用したり、透明感を与える
ために青色や紫色の顔料を使用して、肌の色相を変化さ
せることも行われている。
場合には、肌のくすみを隠す反面、メーキャップ後の肌
に自然な感じがなくなってしまう傾向がある。また、補
色の原理を利用した場合には、色相のカバーはできるも
のの彩度が低下し、肌色がくすんでしまうという傾向が
ある。これらは、メーキャップ化粧料の色の調合及び肌
への塗布を減法混色に基づく色相コントロールを基に行
っているためであり、色を重ねれば重ねるだけ、彩度が
低下して、灰色に近づいてしまうことが原因である。
粉体を用い、肌の色相感覚を変化させることが行われて
いる。しかし、干渉パール粉体を用いた場合、正反射方
向で若干色味の変化を感じる程度で、その色の彩度も低
く、全体的に色相を変化させるには十分でなかった。更
に、酸化鉄等を着色顔料として併用した場合、雲母チタ
ンを主流とする干渉パールの干渉作用が酸化鉄等による
光の吸収、散乱のため著しく弱められる傾向がある。
アップ化粧料では、透明感を持たせつつ、肌の色相感覚
を効果的に変化させることは不十分であった。
は、透明感を持たせつつ、肌の色相変化を十分に認識で
きる化粧料を提供することにある。
金属酸化物板状粉体を着色顔料で被覆した粉体が、反射
率が高くかつ彩度の高い表面干渉光を生じ、これを含有
する化粧料は、透明感を持たせつつ、肌の色相を効果的
に変化させることができることを見出した。
を着色顔料で被覆した粉体を含有する化粧料を提供する
ものである。
の金属酸化物板状粉体(以下、着色中空板状粉体と記載
する)の平均粒径は、使用感を良好にする点、及びギラ
ツキ感を低減する点から、12μm以下、特に5〜12
μmの範囲が好ましい。ここで、平均粒径は、レーザー
回折/散乱法で測定された値(エタノールを分散媒と
し、堀場製作所製、レーザー回折/散乱式粒度分布計L
A−920を用いた)をいう。
ペクト比が5〜100の範囲にある粉体のことをいい、
特に摩擦係数を小さくして使用感を良好にする点、及び
粉体の製造の容易さの点から、アスペクト比は10〜7
0の範囲が好ましい。ここで、アスペクト比とは板状粉
体の長径/短径の比を示す。
板状粉体(以下、中空板状粉体と記載する)を構成する
金属酸化物としては、例えば二酸化チタン、酸化鉄、酸
化ジルコニウム、酸化スズ等の屈折率の高いものが好ま
しい。特に二酸化チタンが好ましく、中でもその結晶系
がルチル型のものが好ましい。
ウム等の板状基体上に金属酸化物を被覆して金属酸化物
被覆板状粉体(以下、被覆板状粉体と記載する)を得
て、その後、板状基体の内部のみを酸又はアルカリによ
り溶解除去して中空状とする方法により製造することが
できる(特開昭55-60565号公報、特開平9-194757号公
報、米国特許第3861946号明細書)。ここで基体として
は、雲母、例えば白雲母、黒雲母、金雲母等;硫酸カル
シウム、例えば二水石膏等が使用できるが、特に雲母が
好ましい。また基体の溶解に用いられる酸としては、フ
ッ化水素酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸が挙げ
られ、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等が挙げられる。干渉色の強さの観点から、基体と
して用いた雲母、硫酸カルシウム等の生成粉体中の基体
の含有量は低いほうがより好ましく、20重量%以下で
あることが好ましい。基体の含有率をより下げる方法と
しては、例えば金属酸化物被覆板状粉体をリン酸及びそ
の他の鉱酸を含有する酸水溶液と接触させた後、アルカ
リ水溶液と接触させる方法が好ましい(特開平9-194757
号公報)。
をコントロールすることにより、目的に応じた様々な色
調をつくりだすことが可能である。例えば、光学的膜厚
が290〜390nmの二酸化チタン層で被覆された被覆
板状粉体は、干渉光が青〜紫色系を示し、くすんだ色に
ならず、肌に透明感を与え、干渉光が緑色系を示す粉体
は、同様にくすんだ色にならず、肌の赤みを抑えること
ができる。更に光学的膜厚が220〜320nmの二酸化
チタン層で被覆された被覆板状粉体は、干渉光がオレン
ジ〜赤色系を示し、肌を健康的に見せ、肌のくすみを隠
すことができる。
色顔料としては、例えば黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化
鉄、紺青、群青、酸化クロム、タール系色素、天然色素
等が挙げられ、中でも黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄等
の酸化鉄及び紺青が好ましい。また、中空板状粉体と同
系統の着色顔料で被覆することが、より彩度の高い表面
干渉光を生じる点で特に好ましい。
しては、一般に使用される化学反応により付着させる方
法、機械的衝撃力により物理的に付着させる方法等があ
る。例えば、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、シュウ酸第一鉄、
シュウ酸第二鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウ
ム、リン酸第二鉄、クエン酸第二鉄、乳酸第一鉄、フマ
ル酸鉄などの無機、有機鉄化合物の水溶液中に、中空板
状粉体を添加した後、50〜100℃、好ましくは80
℃以上に昇温して鉄化合物を加水分解させて中空板状粉
体表面に黄酸化鉄を析出させ、水洗、濾過後、これを1
50℃以下で乾燥し、黄酸化鉄被覆中空板状粉体を製造
することができる。なお、加水分解の速度を調整するた
めに、無機、有機鉄化合物の水溶液中に雲母チタンを添
加する前又は後に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
アンモニア、アミン等の塩基、又はこれら塩基の水溶液
を添加してもよい。
酸化物板状粉体を、150℃以上、好ましくは400℃
以上で焼成することによって、ベンガラ被覆金属酸化物
板状粉体を製造することができる。
てフェロシアン化ナトリウムと硫酸第一鉄との水溶液を
使用し、中空板状粉体を添加した後、硫酸アンモニウム
を添加し、更に硫酸酸性下で熟成し、塩素酸ナトリウム
で酸化すると紺青が粉体表面に析出する。これを水洗、
濾過後、乾燥して、紺青被覆中空板状粉体を製造するこ
とができる。
中空板状粉体は、2種類以上の着色顔料を組み合わせて
用いることにより、様々な色調をつくりだすことも可能
である。
化処理して用いてもよい。疎水化処理剤としては、一般
に粉体の疎水化処理に使用されるものなら何でもよく、
例えば鎖状シリコーン、環状シリコーン、変性シリコー
ン等のシリコーン油;炭素数12〜18の脂肪酸のカル
シウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の脂肪酸
金属塩;合計炭素数8〜45のアルキル又はアルケニル
基を有するモノ又はジ−リン酸エステル及びそのアルカ
リ金属塩又はアミン塩;N−モノ長鎖(炭素数8〜2
2)脂肪族アシル塩基性アミノ酸;パーフルオロアルキ
ル基を有するフッ素化合物等(米国特許第3632744号明
細書、特開昭62-250074号公報、特開昭55-167209号公
報、特開平2-218603号公報)が挙げられる。
理量は、十分な疎水性、良好な感触の点から、0.05
〜20重量%、特に2〜10重量%が好ましい。
液、クリーム等の基礎化粧料;粉白粉、固形白粉、フェ
イスパウダー、パウダーファンデーション、油性ファン
デーション、クリーム状ファンデーション、リキッドフ
ァンデーション、コンシーラー、口紅、リップクリー
ム、頬紅、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ等
のメークアップ化粧料等が挙げられる。
含有量は、効果を十分に発揮させ、かつ強い光沢感によ
る不自然さを回避する観点から、0.1〜30重量%、
特に0.5〜30重量%が好ましい。好ましくは、化粧
料が化粧水、乳液及びクリームの場合の着色中空板状粉
体の含有量は、全組成中に0.1〜10重量%、特に
0.5〜8重量%;粉白粉、固形白粉及びフェイスパウ
ダーの場合は、0.1〜30重量%、特に0.5〜30
重量%;パウダーファンデーション及び油性ファンデー
ションの場合は、0.1〜30重量%、特に0.5〜3
0重量%;クリーム状ファンデーション、リキッドファ
ンデーション及びコンシーラーの場合は、0.1〜30
重量%、特に0.5〜25重量%;口紅及びリップクリ
ームの場合は、0.1〜20重量%、特に0.5〜15
重量%;頬紅及びアイシャドウの場合は、0.1〜30
重量%、特に0.5〜25重量%;アイライナー及びア
イブロウの場合は、0.1〜30重量%、特に0.5〜
20重量%である。
例えば、各種油分、界面活性剤、水溶性高分子、保湿
剤、防腐剤、薬剤、紫外線吸収・散乱剤、色素、無機塩
又は有機酸塩、香料、キレート剤、pH調整剤、水等を含
有することができる。
母1.0gに蒸留水50mLを加え、加熱、攪拌しなが
ら、更に、濃フッ化水素酸(50%)2.0mLを加えた
後、70℃で1時間加熱した。放冷後、濾過し、洗浄し
残留した酸を除いた後、120℃で30分間乾燥して、
中空板状粉体を得た。なお、中空板状粉体の内部構造
は、電子顕微鏡にて確認した。別に硫酸第二鉄n水和物
60gを蒸留水2000mLに溶解させ、これを0.1mo
l/L水酸化ナトリウム水溶液でpH2.8に調整して得
られた水溶液に、上記中空板状粉体100gを加えて、
十分に攪拌して均一に分散させた後、6時間沸騰させ
た。放冷後、濾過、水洗して、黄酸化鉄で被覆された中
空板状粉体103gを得た。
0g、硫酸124g、リン酸60g及び蒸留水300mL
を混合し、120℃で6時間還流させた後、濾過し、洗
浄し、乾燥した。水酸化ナトリウム83gを加えて9重
量%の水酸化ナトリウム溶液とし、60℃で1時間撹拌
後、懸濁液を濾過し、pHが10になるまで洗浄した。
この生成物を100℃で14時間乾燥して中空板状粉体
を得た。別に硫酸第二鉄n水和物60gを蒸留水200
0mLに溶解させ、これを0.1mol/L水酸化ナトリウ
ム水溶液でpH2.8に調整して得られた水溶液に、上記
中空板状粉体100gを加えて、十分に攪拌して均一に
分散させた。次に、この溶液を攪拌しながら加熱して、
6時間沸騰させた。放冷後、濾過、水洗し、800℃で
2時間焼成し、ベンガラで被覆された中空板状粉体10
2gを得た。
gをイオン交換水1000mLに溶解して得られた水溶液
に、製造例2と同方法で得た中空板状粉体100gを加
えて、十分に攪拌して均一に分散させた。次に、この溶
液を攪拌しながら硫酸アンモニウム1.0gを蒸留水5
0mLに溶解させた水溶液と濃硫酸0.5gを添加し熟成
する。これに塩素酸ナトリウム0.15gを蒸留水50
mLに溶解させた水溶液を添加し水洗、濾過し乾燥して紺
青で被覆された中空板状粉体101gを得た。
び比較例1〜3 表1の組成を有するパウダーファンデーションを次法で
製造した。 (製造法)成分(1)〜(13)を混合粉砕する。これ
を高速ブレンダーに移し、更に成分(14)〜(16)
を80℃に混合溶解したものを加えて均一に混合する。
この混合物に成分(17)を加え、混合した後再び粉砕
しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
ダーファンデーションについて、これを肌に塗布したと
きのくすみ感のなさ、明るさ、自然さ及び透明感を評価
した。評価は、専門パネル20名により、各項目につい
て、下記の5段階の評価基準により判定し、20名の平
均値を算出した。結果を表2に示す。 評価基準 5点:非常に良好 4点:良好 3点:普通 2点:やや不良 1点:不良
化粧料は素肌の色味を自然に変化させ、くすみ感がな
く、明るく、透明感が高い仕上がりが得られ、又、通常
の二酸化チタン被覆雲母を配合したもの(比較例1)、
中空板状粉体と酸化鉄を使用したもの(比較例2)及び
酸化鉄等の着色顔料を使用したもの(比較例3)に比べ
てもそれぞれの効果の高いものであった。
明るく、透明感が高く自然な仕上がりを演出し、肌の色
相感覚を変化させることができた。
仕上がりを演出し、肌の色相を明るく変化させることが
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 中空構造の金属酸化物板状粉体を着色顔
料で被覆した粉体を含有する化粧料。 - 【請求項2】 金属酸化物が二酸化チタンである請求項
1記載の化粧料。 - 【請求項3】 着色顔料が酸化鉄又は紺青である請求項
1又は2記載の化粧料。 - 【請求項4】 着色顔料で被覆した粉体の平均粒径が1
2μm以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の化
粧料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001153572A JP2002338424A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 化粧料 |
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