JP2004188326A - 自走式破砕機 - Google Patents

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正道 田中
Yoshimi Shiba
好美 柴
Tadashi Shiohata
忠 塩畑
Kentaro Hashimoto
謙太郎 橋本
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    • B02C21/00Disintegrating plant with or without drying of the material
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    • B02C25/00Control arrangements specially adapted for crushing or disintegrating

Abstract

【課題】破砕装置に重負荷が掛かった場合にも、破砕効率の低下を防止することができる自走式破砕機を提供する。
【解決手段】破砕装置20と、この破砕装置20を駆動する破砕装置用油圧モータ21、この破砕装置用油圧モータ21を駆動する第1油圧ポンプ62、及びこの第1油圧ポンプ62を駆動するエンジン61を有する油圧駆動装置と、破砕装置20の負荷状況を検出する圧力センサ151と、この圧力センサ151の検出信号に基づいて、エンジン61の回転数を増大させる制御を行うコントローラ84″とを備える。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョークラッシャ、ロールクラッシャ、シュレッダ、木材破砕機等、被破砕物を破砕する破砕装置を備えた自走式破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、破砕機は、例えば建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建設廃材等の被破砕物を所定の大きさに破砕することにより、廃材の再利用、工事の円滑化、コスト削減等を図るために用いられる。
【0003】
このような破砕機のうち、例えば自走式破砕機は、一般に、左・右の無限軌道履帯を備えた走行体と、ホッパから投入された被破砕物を所定の大きさに破砕する破砕装置と、ホッパから投入された被破砕物を破砕装置へ導くフィーダ、破砕装置で破砕され小さくなった破砕物を機外へ搬送する排出コンベア、及びこの排出コンベアの上方に設けられ排出コンベア上の運搬中の破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する磁選機等の上記破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う補助機械とから構成されている。
【0004】
この自走式破砕機の一般的な油圧駆動装置としては、原動機(エンジン)によって駆動される可変容量の油圧ポンプ(破砕装置用油圧ポンプ、補助機械用油圧ポンプ)と、これらの油圧ポンプから吐出される圧油によりそれぞれ駆動され、破砕装置及び補助機械をそれぞれ駆動する破砕装置用油圧モータ及び補助機械用油圧アクチュエータ(フィーダ用油圧モータ、排出コンベア用油圧モータ、及び磁選機用油圧モータ等)と、油圧ポンプからそれら油圧モータに供給される圧油の方向及び流量を制御する複数のコントロールバルブと、油圧ポンプの吐出流量を制御する制御手段等から構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−226444号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の油圧駆動装置においては、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置に重負荷が掛かるような場合には、破砕装置用油圧モータにも負荷が掛かり、その結果、破砕装置用油圧モータの回転数が低下していた。このため、破砕装置の破砕効率が低下し、更には破砕生産品の生産性が低下するといった問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、破砕装置に重負荷が掛かった場合にも、破砕効率の低下を防止することができる自走式破砕機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、被破砕物を破砕する自走式破砕機において、破砕装置と、この破砕装置を駆動する破砕装置用油圧モータ、この破砕装置用油圧モータを駆動する少なくとも1つの油圧ポンプ、及びこの油圧ポンプを駆動する原動機を有する油圧駆動装置と、前記破砕装置の負荷状況を検出する破砕装置負荷検出手段と、前記破砕装置負荷検出手段の検出信号に基づいて、前記原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段とを備えるものとする。
【0009】
本発明においては、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置に重負荷が掛かり破砕装置用油圧モータの負荷圧力が大きくなった場合には、破砕装置負荷検出手段でその過負荷状況を検出し、制御手段で原動機の回転数を増大して原動機の馬力を増大する。すなわち、破砕装置の過負荷時に破砕装置用油圧モータの負荷圧力が大きくなることでエンジン回転数が低下し、その結果破砕装置用油圧モータの回転数が低下して破砕生産品の生産性が低下する可能性のあった従来構造に比し、本発明によれば、上記のように破砕装置の過負荷時に原動機の馬力を増大することで、破砕装置用油圧モータの回転数が低下することにより生じる破砕効率の低下を防止することができる。
【0010】
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、被破砕物を破砕する自走式破砕機において、破砕装置と、この破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う少なくとも1つの補助機械と、前記破砕装置を駆動する破砕装置用油圧モータ、前記補助機械を駆動する補助機械用油圧アクチュエータ、前記破砕装置用油圧モータを駆動する第1の油圧ポンプ、前記補助機械用油圧アクチュエータを駆動する第2の油圧ポンプ、及び前記第1の油圧ポンプと前記第2の油圧ポンプとを駆動する原動機を有する油圧駆動装置と、前記第1の油圧ポンプの吐出圧を検出する第1の吐出圧検出手段と、前記第2の油圧ポンプの吐出圧を検出する第2の吐出圧検出手段と、前記第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの入力トルクの合計が前記原動機の出力トルク以下になるように前記第1の吐出圧検出手段の検出信号と第2の吐出圧検出手段の検出信号とに基づき前記第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの吐出流量を制御するとともに、前記第1の吐出圧検出手段と第2の吐出圧検出手段との検出信号とに基づき前記原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段とを備えるものとする。
【0011】
本発明においては、破砕装置用油圧モータに圧油を供給する第1の油圧ポンプと補助機械用油圧アクチュエータに圧油を供給する第2の油圧ポンプとの吐出圧に応じてこれら第1の油圧ポンプ及び第2の油圧ポンプの流量をそれぞれ制御し、且つこれら第1の油圧ポンプ及び第2の油圧ポンプのトルクの合計が原動機の馬力を下回るように制御を行ういわゆる全馬力制御を行う。これにより、第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの負荷の差に応じた形で原動機の馬力をそれぞれに効果的に配分することで、原動機の馬力を有効に活用できる。
【0012】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第1の油圧ポンプは、傾転制御が同調する2つの可変容量型の油圧ポンプで構成されるものとする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自走式破砕機の一実施の形態を図面を用いて説明する。
まず、本発明の自走式破砕機の一実施の形態を図1乃至図16を参照しつつ以下に説明する。
図1は、本発明の自走式破砕機の一実施の形態の全体構造を表す側面図、図2はその上面図、図3は図1中左側から見た正面図である。
【0014】
これら図1乃至図3において、1は走行体で、この走行体1は、走行装置2と、この走行装置2の上部にほぼ水平に延設した本体フレーム3とで構成されている。また、4は走行装置2のトラックフレームで、このトラックフレーム4は、本体フレーム3の下部に連設している。5,6はそれぞれこのトラックフレーム4の両端に設けた従動輪(アイドラ)及び駆動輪、7はこれら従動輪5及び駆動輪6に巻回した履帯(無限軌道履帯)、8は駆動輪6に直結した走行用油圧モータであり、この走行用油圧モータ8は自走式破砕機の左側に配置された左走行用油圧モータ8L及び右側に配置された右走行用油圧モータ8Rで構成されている(後述の図4参照)。9,10は本体フレーム3の長手方向一方側(図1中左側)に立設した支持ポスト、11はこれら支持ポスト9,10に支持された支持バーである。
【0015】
12は破砕対象となる被破砕物を受入れるホッパで、このホッパ12は、下方に向かって縮径するよう形成されており、上記支持バー11上に複数の支持部材13を介して支持されている。なお、本実施の形態における自走式破砕機は、例えばビル解体時に搬出されるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊等の建設現場で発生する大小様々な建設廃材、産業廃棄物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自然石等を処理対象とし、これらを上記被破砕物として受け入れ破砕処理するものである。
【0016】
15はホッパ12のほぼ直下に位置するフィーダ(グリズリフィーダ)で、このフィーダ15は、ホッパ12に受け入れた被破砕物を後述の破砕装置20に搬送し供給する役割を果たし、ホッパ12とは独立して支持バー11に支持されている。16はフィーダ15の本体で、このフィーダ本体16内には、先端(図2中右側端部)が櫛歯状に形成された櫛歯プレート17が複数(この例では2枚)階段状に固定されており、複数のばね18を介して支持バー11上に振動可能に支持されている。19はフィーダ用油圧モータで、このフィーダ用油圧モータ19は、投入された櫛歯プレート17上の被破砕物が後方側(図1中右側)に送られるようフィーダ15を加振するようになっている。なお、フィーダ用油圧モータ19の構成は、特に限定されるものではないが、例えば偏芯軸を回転駆動させる振動モータ等が挙げられる。なお、14は櫛歯プレート17の櫛歯部分のほぼ直下に設けたシュートで、このシュート14は、櫛歯プレート17の櫛歯の隙間から落下する被破砕物中に含まれた細粒(いわゆるズリ)等を後述の排出コンベア40上に導く役割を果たすものである。
【0017】
20は被破砕物を破砕する破砕装置としてのジョークラッシャ(以下適宜、破砕装置20と記述する)で、このジョークラッシャ20は、ホッパ12及びフィーダ15よりも後方側(図1中右側)に位置し、図1に示すように、本体フレーム3の長手方向(図1中左右方向)中央付近に搭載されている。また、ジョークラッシャ20は、公知の構成のものであり、内部には、互いの間隙空間が下方に向かって縮径するよう対向した一対の動歯及び固定歯(共に図示せず)が設けられている。21は破砕装置用油圧モータ(図2参照)で、この破砕装置用油圧モータ21はフライホイール22を回転駆動させ、更にこのフライホイール22の回転運動は、公知の変換機構を介して動歯(図示せず)の揺動運動に変換されるようになっている。即ち、動歯は、静止した固定歯に対して概ね前後方向(図1中左右方向)に揺動するようになっている。なお、本実施の形態において、破砕装置用油圧モータ21からフライホイール22への駆動伝達構造は、ベルト(図示せず)を介した構成となっているが、これに限られるものではなく、例えばチェーンを介する構成等、他の構成であっても構わない。
【0018】
25は各作動装置の動力源を内蔵した動力装置(パワーユニット)で、この動力装置25は、図1に示したように、破砕装置20より更に後方側(図1中右側)に位置し、支持部材26を介し本体フレーム3の長手方向他方側(図1中右側)端部に支持されている。また、動力装置25内には、動力源となる後述のエンジン(原動機)61やこのエンジン61によって駆動される後述の油圧ポンプ62,63等が備えられている(詳細は後述)。30,31はそれぞれ動力装置25に内蔵した燃料タンク及び作動油タンク(共に図示せず)の給油口で、これら給油口30,31は、動力装置25の上部に設けられている。32はプレクリーナで、このプレクリーナ32は、エンジン61への吸気中の塵埃を、動力装置25内のエアクリーナ(図示せず)の上流側にて事前に捕集するものである。また、35は操作者が搭乗する運転席で、この運転席35は、動力装置25の前方側(図1中左側)の区画に設けられている。36a,37aは左・右走行用油圧モータ8L,8Rを操作するための左・右走行用操作レバーである。
【0019】
40は被破砕物を破砕した破砕物や前述のズリ等を機外に搬送し排出する排出コンベアで、この排出コンベア40は、排出側(この場合、図1中右側)の部分が、斜めに立ち上がるよう、支持部材41,42を介し、動力装置25に取りつけたアーム部材43から懸架されている。また、この排出コンベア40は、その排出側と反対側(図1中左側)の部分が本体フレーム3からほぼ水平な状態で吊り下げ支持されている。45は排出コンベア40のコンベアフレーム、46,47はこのコンベアフレーム45の両端に設けた従動輪(アイドラ)及び駆動輪、48は駆動輪47に直結した排出コンベア用油圧モータ(図2参照)である。50は従動輪46及び駆動輪47に巻回した搬送ベルトで、この搬送ベルト50は、排出コンベア用油圧モータ48によって駆動輪47が回転駆動させられることにより循環駆動するようになっている。
【0020】
55は排出する破砕物中の鉄筋等といった異物(磁性物)を除去する磁選機で、この磁選機55は、支持部材56を介し上記アーム部材43に吊り下げ支持されている。磁選機55は、駆動輪57及び従動輪58に巻回した磁選機ベルト59が、排出コンベア40の搬送ベルト50の搬送面に対しほぼ直交するよう近接配置してある。60は駆動輪57に直結した磁選機用油圧モータである。なお、磁選機ベルト59の循環軌跡の内側には、図示しない磁力発生手段が設けられており、搬送ベルト50上の鉄筋等の異物は、磁選機ベルト59越しに作用する磁力発生手段からの磁力により磁選機ベルト59に吸着され、排出コンベア40の側方に搬送され落下させられるようになっている。
【0021】
ここで、上記走行体1、フィーダ15、破砕装置20、排出コンベア40、及び磁選機55は、この自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。図4乃至図6は、本実施の形態の自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
【0022】
これら図4乃至図6において、油圧駆動装置は、エンジン61と、このエンジン61によって駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ62及び第2油圧ポンプ63と、同様にエンジン61によって駆動される固定容量型のパイロットポンプ64と、第1及び第2油圧ポンプ62,63から吐出される圧油がそれぞれ供給される左・右走行用油圧モータ8L,8R、フィーダ用油圧モータ19、破砕装置用油圧モータ21、排出コンベア用油圧モータ48、及び磁選機用油圧モータ60と、第1及び第2油圧ポンプ62,63からこれら油圧モータ8L,8R,19,21,48,60に供給される圧油の流れ(方向及び流量、若しくは流量のみ)を制御する6つのコントロールバルブ65,66,67,68,69,70と、前記の運転席35に設けられ、左・右走行用コントロールバルブ66,67(後述)をそれぞれ切り換え操作するための左・右走行用操作レバー36a,37aと、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量Q1,Q2(後述の図8参照)を調整する制御手段、例えばレギュレータ装置71,72と、例えば運転席35内に設けられ、破砕装置20、フィーダ15、排出コンベア40、及び磁選機55の始動・停止等を操作者が指示入力して操作するための操作盤73とを有している。
【0023】
上記6つのコントロールバルブ65〜70は、2位置切換弁又は3位置切換弁であり、破砕装置用油圧モータ21に接続された破砕装置用コントロールバルブ65と、左走行用油圧モータ8Lに接続された左走行用コントロールバルブ66と、右走行用油圧モータ8Rに接続された右走行用コントロールバルブ67と、フィーダ用油圧モータ19に接続されたフィーダ用コントロールバルブ68と、排出コンベア用油圧モータ48に接続された排出コンベア用コントロールバルブ69と、磁選機用油圧モータ60に接続された磁選機用コントロールバルブ70とから構成されている。
【0024】
このとき、第1及び第2油圧ポンプ62,63のうち、第1油圧ポンプ62は、左走行用コントロールバルブ66及び破砕装置用コントロールバルブ65を介して左走行用油圧モータ8L及び破砕装置用油圧モータ21へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらコントロールバルブ65,66はいずれも、対応する油圧モータ21,8Lへの圧油の方向及び流量を制御可能な3位置切換弁となっており、第1油圧ポンプ62の吐出管路74に接続されたセンターバイパスライン75において、上流側から、左走行用コントロールバルブ66、破砕装置用コントロールバルブ65の順序で配置されている。なお、センターバイパスライン75の最下流側には、ポンプコントロールバルブ76(詳細は後述)が設けられている。
【0025】
一方、第2油圧ポンプ63は、右走行用コントロールバルブ67、フィーダ用コントロールバルブ68、排出コンベア用コントロールバルブ69、及び磁選機用コントロールバルブ70を介し、右走行用油圧モータ8R、フィーダ用油圧モータ19、排出コンベア用油圧モータ48、及び磁選機用油圧モータ60へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらのうち右走行用コントロールバルブ67は対応する右走行用油圧モータ8Rへの圧油の流れを制御可能な3位置切換弁となっており、その他のコントロールバルブ68,69,70は対応する油圧モータ19,48,60への圧油の流量を制御可能な2位置切換弁となっており、第2油圧ポンプ63の吐出管路77に接続されたセンターバイパスライン78a及びこれの下流側にさらに接続されたセンターライン78bにおいて、上流側から、右走行用コントロールバルブ67、磁選機用コントロールバルブ70、排出コンベア用コントロールバルブ69、及びフィーダ用コントロールバルブ68の順序で配置されている。なお、センターライン78bは、最下流側のフィーダ用コントロールバルブ68の下流側で閉止されている。
【0026】
上記コントロールバルブ65〜70のうち、左・右走行用コントロールバルブ66,67はそれぞれ、パイロットポンプ64で発生されたパイロット圧を用いて操作されるセンターバイパス型のパイロット操作弁である。これら左・右走行用コントロールバルブ66,67は、パイロットポンプ64で発生され前述の操作レバー36a,37aを備えた操作レバー装置36,37で所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。
【0027】
すなわち、操作レバー装置36,37は、操作レバー36a,37aとその操作量に応じたパイロット圧を出力する一対の減圧弁36b,36b及び37b,37bとを備えている。操作レバー装置36の操作レバー36aを図4中a方向(又はその反対方向、以下対応関係同じ)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路79(又はパイロット管路80)を介して左走行用コントロールバルブ66の駆動部66a(又は駆動部66b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバルブ66が図4中上側の切換位置66A(又は下側の切換位置66B)に切り換えられ、第1油圧ポンプ62からの圧油が吐出管路74、センターバイパスライン75、及び左走行用コントロールバルブ66の切換位置66A(又は下側の切換位置66B)を介して左走行用油圧モータ8Lに供給され、左走行用油圧モータ8Lが順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0028】
なお、操作レバー36aを図4に示す中立位置にすると、左走行用コントロールバルブ66はばね66c,66dの付勢力で図4に示す中立位置に復帰し、左走行用油圧モータ8Lは停止する。
【0029】
同様に、操作レバー装置37の操作レバー37aを図4中b方向(又はその反対方向)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路81(又はパイロット管路82)を介し右走行用コントロールバルブ67の駆動部67a(又は駆動部67b)に導かれて図4中上側の切換位置67A(又は下側の切換位置67B)に切り換えられ、右走行用油圧モータ8Rが順方向(又は逆方向)に駆動されるようになっている。操作レバー37aを中立位置にするとばね67c,67dの付勢力で右走行用コントロールバルブ67は中立位置に復帰し右走行用油圧モータ8Rは停止する。
【0030】
ここで、パイロットポンプ64からのパイロット圧を操作レバー装置36,37に導くパイロット導入管路83a,83bには、コントローラ84″からの駆動信号St(後述)で切り換えられるソレノイド制御弁85が設けられている。このソレノイド制御弁85は、ソレノイド85aに入力される駆動信号StがONになると図6中左側の連通位置85Aに切り換えられ、パイロットポンプ64からのパイロット圧を導入管路83a,83bを介し操作レバー装置36,37に導き、操作レバー36a,37aによる左・右走行用コントロールバルブ66,67の上記操作を可能とする。
【0031】
一方、駆動信号StがOFFになると、ソレノイド制御弁85はばね85bの復元力で図6中右側の遮断位置85Bに復帰し、導入管路83aと導入管路83bとを遮断すると共に導入管路83bをタンク86へのタンクライン86aに連通させ、この導入管路83b内の圧力をタンク圧とし、操作レバー装置36,37による左・右走行用コントロールバルブ66,67の上記操作を不可能とするようになっている。
【0032】
破砕装置用コントロールバルブ65は、両端にソレノイド駆動部65a,65bを備えたセンターバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動部65a,65bには、コントローラ84″からの駆動信号Scrで駆動されるソレノイドがそれぞれ設けられており、破砕装置用コントロールバルブ65はその駆動信号Scrの入力に応じて切り換えられるようになっている。
【0033】
すなわち、駆動信号Scrが破砕装置20の正転(又は逆転、以下、対応関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部65a及び65bへの駆動信号ScrがそれぞれON及びOFF(又はソレノイド駆動部65a及び65bへの駆動信号ScrがそれぞれOFF及びON)になると、破砕装置用コントロールバルブ65が図4中上側の切換位置65A(又は下側の切換位置65B)に切り換えられる。これにより、第1油圧ポンプ62からの圧油が吐出管路74、センターバイパスライン75、及び破砕装置用コントロールバルブ65の切換位置65A(又は下側の切換位置65B)を介して破砕装置用油圧モータ21に供給され、破砕装置用油圧モータ21が順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0034】
駆動信号Scrが破砕装置20の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆動部65a及び65bへの駆動信号ScrがともにOFFになると、コントロールバルブ65がばね65c,65dの付勢力で図4に示す中立位置に復帰し、破砕装置用油圧モータ21は停止する。
【0035】
ポンプコントロールバルブ76は、流量を圧力に変換する機能を備えるものであり、前記のセンターバイパスライン75とタンクライン86bとを絞り部分76aaを介して接続・遮断可能なピストン76aと、このピストン76aの両端部を付勢するばね76b,76cと、前記のパイロットポンプ64の吐出管路87にパイロット導入管路88a及びパイロット導入管路88cを介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側がタンクライン86cに接続され、かつ前記のばね76bによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁76dとを備えている。
【0036】
このような構成により、ポンプコントロールバルブ76は以下のように機能する。すなわち、上述したように左走行用コントロールバルブ66及び破砕装置用コントロールバルブ65はセンターバイパス型の弁となっており、センターバイパスライン75を流れる流量は、各コントロールバルブ66,65の操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ66,65の中立時、すなわち第1油圧ポンプ62へ要求する各コントロールバルブ66,65の要求流量(言い換えれば左走行用油圧モータ8L及び破砕装置用油圧モータ21の要求流量)が少ない場合には、第1油圧ポンプ62から吐出される圧油のうちほとんどが余剰流量Qt1(後述の図7参照)としてセンターバイパスライン75を介してポンプコントロールバルブ76に導入され、比較的大きな流量の圧油がピストン76aの絞り部分76aaを介してタンクライン86bへ導出される。これにより、ピストン76aは図4中右側に移動するので、ばね76bによるリリーフ弁76dの設定リリーフ圧が低くなり、管路88cから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第1サーボ弁131へ至る管路90に、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc1を発生する。
【0037】
逆に、各コントロールバルブ66,65が操作されて開状態となった場合、すなわち第1油圧ポンプ62へ要求する要求流量が多い場合には、センターバイパスライン75に流れる前記余剰流量Qt1は、油圧モータ8L,21側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分76aaを介しタンクライン86bへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン76aは図4中左側に移動してリリーフ弁76dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路90の制御圧力Pc1は高くなる。
【0038】
本実施の形態では、後述するように、この制御圧力(ネガコン圧)Pc1の変動に基づき、第1油圧ポンプ62の斜板62Aの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0039】
なお、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出管路74,77から分岐した管路91,92には、リリーフ弁93及びリリーフ弁94がそれぞれ設けられており、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2の最大値を制限するためのリリーフ圧の値を、それぞれに備えられたばね93a,94aの付勢力で設定するようになっている。
【0040】
フィーダ用コントロールバルブ68は、ソレノイド駆動部68aを備えた電磁切換弁である。ソレノイド駆動部68aには、コントローラ84″からの駆動信号Sfで駆動されるソレノイドが設けられており、フィーダ用コントロールバルブ68はその駆動信号Sfの入力に応じて切り換えられるようになっている。すなわち、駆動信号Sfがフィーダ15を動作させるON信号になると、フィーダ用コントロールバルブ68が図5中上側の切換位置68Aに切り換えられる。
【0041】
これにより、吐出管路77、センターバイパスライン78a、及びセンターライン78bを介し導かれた第2油圧ポンプ63からの圧油は、切換位置68Aに備えられた絞り手段68Aaから、これに接続する管路95、この管路95に設けられた圧力制御弁96(詳細は後述)、切換位置68Aに備えられたポート68Ab、及びこのポート68Abに接続する供給管路97を経て、フィーダ用油圧モータ19に供給され、この油圧モータ19が駆動される。駆動信号Sfがフィーダ15の停止に対応するOFF信号になると、フィーダ用コントロールバルブ68はばね68bの付勢力で図5に示す遮断位置68Bに復帰し、フィーダ用油圧モータ19は停止する。
【0042】
排出コンベア用コントロールバルブ69は、上記フィーダ用コントロールバルブ68同様、そのソレノイド駆動部69aにコントローラ84″からの駆動信号Sconで駆動されるソレノイドが設けられる。駆動信号Sconが排出コンベア40を動作させるON信号になると、排出コンベア用コントロールバルブ69は図5中上側の連通位置69Aに切り換えられ、センターライン78bからの圧油が、切換位置69Aの絞り手段69Aaから、管路98、圧力制御弁99(詳細は後述)、切換位置69Aのポート69Ab、及びこのポート69Abに接続する供給管路100を介し排出コンベア用油圧モータ48に供給されて駆動される。駆動信号Sconが排出コンベア40の停止に対応するOFF信号になると、排出コンベア用コントロールバルブ69はばね69bの付勢力で図5に示す遮断位置69Bに復帰し、排出コンベア用油圧モータ48は停止する。
【0043】
磁選機用コントロールバルブ70は、上記フィーダ用コントロールバルブ68及び排出コンベア用コントロールバルブ69同様、ソレノイド駆動部70aのソレノイドがコントローラ84″からの駆動信号Smで駆動される。駆動信号SmがON信号になると、磁選機用コントロールバルブ70は図5中上側の連通位置70Aに切り換えられ、圧油が絞り手段70Aa、管路101、圧力制御弁102(詳細は後述)、ポート70Ab、供給管路103を介し磁選機用油圧モータ60に供給されて駆動される。駆動信号SmがOFF信号になると、磁選機用コントロールバルブ70はばね70bの付勢力で遮断位置70Bに復帰する。
【0044】
なお、上記したフィーダ用油圧モータ19、排出コンベア用油圧モータ48、及び磁選機用油圧モータ60への圧油の供給に関し、回路保護等の観点から、供給管路97,100,103とタンクライン86bとの間を接続する管路104,105,106に、それぞれリリーフ弁107,108,109が設けられている。
【0045】
ここで、前述した管路95,98,101に設けた圧力制御弁96,99,102に係わる機能について説明する。
フィーダ用コントロールバルブ68の切換位置68Aの前記ポート68Ab、排出コンベア用コントロールバルブ69の切換位置69Aの前記ポート69Ab、及び磁選機用コントロールバルブ70の切換位置70Aのポート70Abには、それぞれ、対応するフィーダ用油圧モータ19、排出コンベア用油圧モータ48、磁選機用油圧モータ60の負荷圧力をそれぞれ検出するための負荷検出ポート68Ac,69Ac,70Acが連通されている。このとき、負荷検出ポート68Acは負荷検出管路110に接続しており、負荷検出ポート69Acは負荷検出管路111に接続しており、負荷検出ポート70Acは負荷検出管路112に接続している。
【0046】
ここで、フィーダ用油圧モータ19の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路110と、排出コンベア用油圧モータ48の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路111とは、さらにシャトル弁113を介して負荷検出管路114に接続され、シャトル弁113を介して選択された高圧側の負荷圧力はこの負荷検出管路114に導かれるようになっている。またこの負荷検出管路114と、磁選機用油圧モータ60の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路112とは、シャトル弁115を介して最大負荷検出管路116に接続され、シャトル弁115で選択された高圧側の負荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路116に導かれるようになっている。
【0047】
そして、この最大負荷検出管路116に導かれた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路116に接続する管路117,118,119,120を介して、対応する前記圧力制御弁96,99,102の一方側にそれぞれ伝達される。このとき、圧力制御弁96,99,102の他方側には前記の管路95,98,101内の圧力、すなわち絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの下流側圧力が導かれている。
【0048】
以上により、圧力制御弁96,99,102は、コントロールバルブ68,69,70の絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの下流側圧力と、フィーダ用油圧モータ19、排出コンベア用油圧モータ48、及び磁選機用油圧モータ60のうちの最大負荷圧力との差圧に応答して作動し、各油圧モータ19,48,60の負荷圧力の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持するようになっている。すなわち、絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの下流側圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね96a,99a,102aによる設定圧分だけ高くするようになっている。
【0049】
一方、第2油圧ポンプ63の吐出管路77に接続したセンターバイパスライン78a及びセンターライン78bから分岐したブリードオフ管路121には、ばね122aを備えたリリーフ弁(アンロード弁)122が設けられている。このリリーフ弁122の一方側には、最大負荷検出管路116、これに接続する管路123を介し最大負荷圧力が導かれており、またリリーフ弁122の他方側にはポート122bを介しブリードオフ管路121内の圧力が導かれている。これにより、リリーフ弁122は、管路121及びセンターライン78b内の圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね122aによる設定圧分だけ高くするようになっている。すなわち、リリーフ弁122は、管路121及びセンターライン78b内の圧力が、最大負荷圧が導かれる管路123内の圧力にばね122aのばね力分が加算された圧力になったときに、管路121の圧油をポンプコントロールバルブ124を介してタンク86へと導くようになっている。以上の結果、第2油圧ポンプ63の吐出圧が最大負荷圧よりもばね122aによる設定圧分だけ高くなるロードセンシング制御が実現される。
なお、このときばね122aで設定されるリリーフ圧は、前述したリリーフ弁93及びリリーフ弁94の設定リリーフ圧よりも小さい値に設定されている。
【0050】
そして、ブリードオフ管路121のリリーフ弁122より下流側には、前記のポンプコントロールバルブ76と同様の流量−圧力変換機能をもつポンプコントロールバルブ124が設けられており、タンクライン86dに接続されるタンクライン86eと管路121とを絞り部分124aaを介して接続・遮断可能なピストン124aと、このピストン124aの両端部を付勢するばね124b,124cと、前記のパイロットポンプ64の吐出管路87にパイロット導入管路88a及びパイロット導入管路88bを介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側が上記タンクライン86eに接続され、かつ前記のばね124bによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁124dとを備えている。
【0051】
このような構成により、破砕作業時において、ポンプコントロールバルブ124は以下のように機能する。すなわち、上述したようにセンターライン78bの最下流側端は閉止されており、また破砕作業時には後述のように右走行用コントロールバルブ67は操作されないため、センターライン78bを流れる圧油の圧力は、フィーダ用コントロールバルブ68、排出コンベア用コントロールバルブ69、磁選機用コントロールバルブ70の操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ68,69,70の中立時、すなわち第2油圧ポンプ63へ要求する各コントロールバルブ68,69,70の要求流量(言い換えれば各油圧モータ19,48,60の要求流量)が少ない場合には、第2油圧ポンプ63から吐出される圧油はほとんど供給管路97,100,103に導入されないため、余剰流量Qt2(後述の図7参照)としてリリーフ弁122から下流側へ導出され、ポンプコントロールバルブ124に導入される。これにより、比較的大きな流量の圧油がピストン124aの絞り部分124aaを介してタンクライン86eへ導出されるので、ピストン124aは図5中右側に移動してばね124bによるリリーフ弁124dの設定リリーフ圧が低くなり、パイロット導入管路88bから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第1サーボ弁132へ至る管路125に、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc2を発生する。
【0052】
逆に、各コントロールバルブが操作されて開状態となった場合、すなわち第2油圧ポンプ63への要求流量が多い場合には、ブリードオフ管路121に流れる前記余剰流量Qt2が油圧モータ19,48,60側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分124aaを介しタンクライン86eへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン124aは図5中左側に移動してリリーフ弁124dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路125の制御圧力Pc2は高くなる。本実施の形態では、後述するように、この制御圧力Pc2の変動に基づき、第2油圧ポンプ63の斜板63Aの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0053】
以上説明した、圧力制御弁96,99,102による絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの下流側圧力と最大負荷圧力との間の制御、及びリリーフ弁122によるブリードオフ管路121内の圧力と最大負荷圧力との間の制御により、絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこととなる。これにより、各油圧モータ19,48,60の負荷圧力の変化にかかわらず、コントロールバルブ68,69,70の開度に応じた流量の圧油を対応する油圧モータに供給できるようになっている。
そして、この圧力補償機能と、ポンプコントロールバルブ124からの制御圧力Pc2の出力に基づく後述の油圧ポンプ63の斜板63Aの傾転角制御とにより、結果として、第2油圧ポンプ63の吐出圧と絞り手段68Aa,69Aa,70Aaの下流側圧力との差が一定に保持されるようになっている(詳細は後述)。
【0054】
また、最大負荷圧が導かれる管路123とタンクライン86eとの間にはリリーフ弁126が設けられ、管路123内の最大圧力をばね126aの設定圧以下に制限し、回路保護を図るようになっている。すなわち、このリリーフ弁126と前記リリーフ弁122とでシステムリリーフ弁を構成しており、管路123内の圧力が、ばね126aで設定された圧力より大きくなると、リリーフ弁126の作用により管路123内の圧力がタンク圧に下がり、これによって前述のリリーフ弁122が作動しリリーフ状態となるようになっている。
【0055】
前記のレギュレータ装置71,72は、傾転アクチュエータ129,130と、第1サーボ弁131,132と第2サーボ弁133,134とを備え、これらのサーボ弁131〜134によりパイロットポンプ64や第1及び第2油圧ポンプ62,63から傾転アクチュエータ129,130に作用する圧油の圧力を制御し、第1及び第2油圧ポンプ62,63の斜板62A,63Aの傾転(すなわち押しのけ容積)を制御するようになっている。
【0056】
傾転アクチュエータ129,130は、両端に大径の受圧部129a,130a及び小径の受圧部129b,130bを有する作動ピストン129c,130cと、受圧部129a,129b及び130a,130bがそれぞれ位置する受圧室129d,129e及び130d,130eとを有する。そして、両受圧室129d,129e及び130d,130eの圧力が互いに等しいときは、作動ピストン129c,130cは受圧面積の差によって図6中右方向に移動し、これによって斜板62A,63Aの傾転は大きくなり、ポンプ吐出流量Q1,Q2が増大する。また、大径側の受圧室129d,130dの圧力が低下すると、作動ピストン129c,130cは図6中左方向に移動し、これによって斜板62A,63Aの傾転が小さくなりポンプ吐出流量Q1,Q2が減少するようになっている。なお、大径側の受圧室129d,130dは第1及び第2サーボ弁131〜134を介して、パイロットポンプ64の吐出管路87に連通する管路135に接続されており、小径側の受圧室129e,130eは直接管路135に接続されている。
【0057】
第1サーボ弁131,132のうち、レギュレータ装置71の第1サーボ弁131は前述したようにポンプコントロールバルブ76からの制御圧力(ネガコン圧)Pc1により駆動されるネガティブ傾転制御用のサーボ弁であり、レギュレータ装置72の第1サーボ弁132は、前述したようにポンプコントロールバルブ124からの制御圧力Pc2により駆動されるネガティブ傾転制御用のサーボ弁であり、これらは互いに同等の構造となっている。
【0058】
すなわち、制御圧力Pc1,Pc2が高いときは弁体131a,132aが図6中右方向に移動し、パイロットポンプ64からのパイロット圧Pp1を減圧せずに傾転アクチュエータ129,130の受圧室129d,130dに伝達し、これによって斜板62A,63Aの傾転が大きくなって第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量Q1,Q2を増大させる。そして制御圧力Pc1,Pc2が低下するにしたがって弁体131a,132aがばね131b,132bの力で図6中左方向に移動し、パイロットポンプ64からのパイロット圧Pp1を減圧して受圧室129d,130dに伝達し、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量Q1,Q2を減少させるようになっている。
【0059】
以上により、レギュレータ装置71の第1サーボ弁131では、前述したポンプコントロールバルブ76の機能と併せてコントロールバルブ65,66の要求流量に応じた吐出流量Q1が得られるよう、具体的にはセンターバイパスライン75から流入しポンプコントロールバルブ76を通過する流量が最小となるように第1油圧ポンプ62の斜板62Aの傾転(吐出流量)を制御する、いわゆるネガティブコントロールが実現される。
【0060】
また、レギュレータ装置72の第1サーボ弁132では、前述したポンプコントロールバルブ124の機能と併せ、コントロールバルブ67,68,69,70の要求流量に応じた吐出流量Q2が得られるよう、具体的にはセンターバイパスライン78aから流入しポンプコントロールバルブ124を通過する流量が最小となるように第2油圧ポンプ63の斜板63Aの傾転(吐出流量)を制御する、いわゆるネガティブコントロールが実現される。
【0061】
以上のような構成の結果実現される、前記ポンプコントロールバルブ76,124及び前記レギュレータ装置71,72によるポンプ吐出流量の制御特性を図7及び図8を用いて説明する。
図7は、第1油圧ポンプ62から吐出されセンターバイパスライン75を介してポンプコントロールバルブ76のピストン絞り部分76aaへ導かれる前記余剰流量Qt1、又は第2油圧ポンプ63から吐出されリリーフ弁122を介してポンプコントロールバルブ124の前記ピストン絞り部分124aaへ導かれる前記余剰流量Qt2と、このときポンプコントロールバルブ76,124の前記可変リリーフ弁76d,124dの機能によって発生される前記制御圧力Pc1,Pc2との関係を表した図である。また、図8は、上記制御圧力Pc1,Pc2と第1及び第2油圧ポンプ62,63のポンプ吐出流量Q1,Q2との関係を示した図である。
【0062】
これらの図7及び図8において、コントロールバルブ65,66(又はコントロールバルブ67,70,69,68、以下対応関係同じ)の要求流量が多く第1油圧ポンプ62(又は第2油圧ポンプ63)からポンプコントロールバルブ76(又はポンプコントロールバルブ124)への余剰流量Qt1(又は余剰流量Qt2)が全くないと制御圧力Pc1(又は制御圧力Pc2)は最大値P1となり(図7中の点▲1▼)、この結果、図8中の点▲1▼′に示すように、ポンプ吐出流量Q1(又はポンプ吐出流量Q2)は最大値Qmaxとなる。
【0063】
コントロールバルブ65,66(又はコントロールバルブ67,70,69,68)の要求流量が減少して第1油圧ポンプ62(又は第2油圧ポンプ63)からポンプコントロールバルブ76(又はポンプコントロールバルブ124)への余剰流量Qt1(又はQt2)が増加するにつれて、図7中実線Aで示すように、制御圧力Pc1(又は制御圧力Pc2)は前記最大値P1からほぼ直線的に減少し、この結果、図8に示すように、ポンプ吐出流量Q1(又はポンプ吐出流量Q2)も前記最大値Qmaxからほぼ直線的に減少する。
【0064】
そして、図7において、コントロールバルブ65,66(又はコントロールバルブ67,70,69,68)の要求流量がさらに減少し余剰流量Qt1(又はQt2)がさらに増加して制御圧力Pc1(又はPc2)がタンク圧PTまで減少すると(図7中の点▲2▼)、図8中の点▲2▼′に示すようにポンプ吐出流量Q1(又はポンプ吐出流量Q2)は最小値Qminとなるが、これ以降は、可変リリーフ弁76d,124dが全開状態となり、余剰流量Qt1(又はQt2)が増加しても制御圧力Pc1(又はPc2)はタンク圧PTのままとなり、ポンプ吐出流量Q1(又はQ2)も最小値Qminのままとなる(図8中の点▲2▼′)。
【0065】
この結果、前述したように、コントロールバルブ65,66の要求流量に応じた吐出流量Q1が得られるよう第1油圧ポンプ62の斜板62Aの傾転を制御するネガティブコントロールや、コントロールバルブ67,70,69,68の要求流量に応じた吐出流量Q2が得られるよう第2油圧ポンプ63の斜板63Aの傾転を制御するネガティブコントロールを実現するようになっている。
【0066】
図4乃至図6に戻り、第2サーボ弁133,134は、いずれも入力トルク制限制御用のサーボ弁で、互いに同一の構造となっている。すなわち、第2サーボ弁133,134は、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2により作動する弁であり、それら吐出圧P1,P2が、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出管路74,77から分岐して設けられた吐出圧検出管路136a〜c,137a〜cを介し、操作駆動部133aの受圧室133b,133c及び操作駆動部134aの受圧室134c,134bにそれぞれ導かれるようになっている。
【0067】
すなわち、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧の和P1+P2によって操作駆動部133a,134aに作用する力がばね133d,134dで設定されるばね力によって弁体133e,134eに作用する力より小さいときは、弁体133e,134eは図6中右方向に移動し、パイロットポンプ64から第1サーボ弁131,132を介し導かれたパイロット圧Pp1を減圧せずに傾転アクチュエータ129,130の受圧室129d,130dに伝達し、これによって第1及び第2油圧ポンプ62,63の斜板62A,63Aの傾転を大きくして吐出流量を大きくする。
【0068】
そして、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧の和P1+P2による力がばね133d,134dのばね力設定値による力よりも大きくなるにしたがって弁体133e,134eが図6中左方向に移動し、パイロットポンプ64から第1サーボ弁131,132を介し導かれたパイロット圧Pp1を減圧して受圧室129d,130dに伝達し、これによって第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量を減少させるようになっている。
【0069】
以上により、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2が上昇するに従って第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量Q1,Q2の最大値Q1max,Q2maxが小さく制限され、第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクの合計をエンジン61の出力トルク以下に制限するように第1及び第2油圧ポンプ62,63の斜板62A,63Aの傾転が制御されるいわゆる入力トルク制限制御(馬力制御)が実現される。このとき、さらに詳細には、第1油圧ポンプ62の吐出圧P1と第2油圧ポンプ63の吐出圧P2との和に応じて、第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクの合計をエンジン61の出力トルク以下に制限するいわゆる全馬力制御が実現されるようになっている。
【0070】
本実施の形態では、第1油圧ポンプ62及び第2油圧ポンプ63の両方がほぼ同一の特性に制御される。すなわち、レギュレータ装置71の第2サーボ弁133において第1油圧ポンプ62を制御するときにおける第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧の和P1+P2と第1油圧ポンプ62の吐出流量Q1の最大値Q1maxとの関係と、レギュレータ装置72の第2サーボ弁134において第2油圧ポンプ63を制御するときにおける第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧の和P1+P2と第2油圧ポンプ63の吐出流量Q2の最大値Q2maxとの関係とが、互いに略同一の関係(例えば10%程度の幅で)となるように、かつ、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出流量Q1,Q2の最大値Q1max,Q2maxを互いに略同じ値(同)で制限するようになっている。
【0071】
前記の操作盤73は、破砕装置20を起動・停止させるためのクラッシャ起動・停止スイッチ73aと、破砕装置20の動作方向を正転又は逆転方向のいずれかに選択するためのクラッシャ正転・逆転選択ダイヤル73bと、フィーダ15を起動・停止させるためのフィーダ起動・停止スイッチ73cと、排出コンベア40を起動・停止させるための排出コンベア起動・停止スイッチ73dと、磁選機55を起動・停止させるための磁選機起動・停止スイッチ73eと、走行操作を行う走行モード及び破砕作業を行う破砕モードのいずれか一方を選択するためのモード選択スイッチ73fとを備えている。
【0072】
操作者が上記操作盤73の各種スイッチ及びダイヤルの操作を行うと、その操作信号が前記のコントローラ84″に入力される。コントローラ84″は、操作盤73からの操作信号に基づき、前述した破砕装置用コントロールバルブ65、フィーダ用コントロールバルブ68、排出コンベア用コントロールバルブ69、磁選機用コントロールバルブ70、及びソレノイド制御弁85のソレノイド駆動部65a,65b、ソレノイド駆動部68a、ソレノイド駆動部69a、ソレノイド駆動部70a、及びソレノイド85aへの前記の駆動信号Scr,Sf,Scon,Sm,Stを生成し、対応するソレノイドにそれらを出力するようになっている。
【0073】
すなわち、操作盤73のモード選択スイッチ73fで「走行モード」が選択された場合には、ソレノイド制御弁85への駆動信号StをONにしてソレノイド制御弁85を図6中左側の連通位置85Aに切り換え、操作レバー36a,37aによる走行用コントロールバルブ66,67の操作を可能とする。操作盤73のモード選択スイッチ73fで「破砕モード」が選択された場合には、ソレノイド制御弁85への駆動信号StをOFFにして図6中右側の遮断位置85Bに復帰させ、操作レバー36a,37aによる走行用コントロールバルブ66,67の操作を不可能とする。
【0074】
また、操作盤73のクラッシャ正転・逆転選択ダイヤル73bで「正転」(又は「逆転」、以下、対応関係同じ)が選択された状態でクラッシャ起動・停止スイッチ73aが「起動」側へ押された場合、破砕装置用コントロールバルブ65のソレノイド駆動部65a(又はソレノイド駆動部65b)への駆動信号ScrをONにするとともにソレノイド駆動部65b(又はソレノイド駆動部65a)への駆動信号ScrをOFFにし、破砕装置用コントロールバルブ65を図4中上側の切換位置65A(又は下側の切換位置65B)に切り換え、第1油圧ポンプ62からの圧油を破砕装置用油圧モータ21に供給して駆動し、破砕装置20を正転方向(又は逆転方向)に起動する。
【0075】
その後、クラッシャ起動・停止スイッチ73aが「停止」側へ押された場合、破砕装置用コントロールバルブ65のソレノイド駆動部65a及びソレノイド駆動部65bへの駆動信号ScrをともにOFFにして図4に示す中立位置に復帰させ、破砕装置用油圧モータ21を停止し、破砕装置20を停止させる。
【0076】
また、操作盤73のフィーダ起動・停止スイッチ73cが「起動」側へ押された場合、フィーダ用コントロールバルブ68のソレノイド駆動部68aへの駆動信号SfをONにして図5中上側の切換位置68Aに切り換え、第2油圧ポンプ63からの圧油をフィーダ用油圧モータ19に供給して駆動し、フィーダ15を起動する。その後、操作盤73のフィーダ起動・停止スイッチ73cが「停止」側へ押されると、フィーダ用コントロールバルブ68のソレノイド駆動部68aへの駆動信号SfをOFFにして図5に示す中立位置に復帰させ、フィーダ用油圧モータ19を停止し、フィーダ15を停止させる。
【0077】
同様に、排出コンベア起動・停止スイッチ73dが「起動」側へ押された場合、排出コンベア用コントロールバルブ69を図5中上側の切換位置69Aに切り換え、排出コンベア用油圧モータ48を駆動して排出コンベア40を起動し、排出コンベア起動・停止スイッチ73dが「停止」側へ押されると、排出コンベア用コントロールバルブ69を中立位置に復帰させ、排出コンベア40を停止させる。
【0078】
また、磁選機起動・停止スイッチ73eが「起動」側へ押された場合、磁選機用コントロールバルブ70を図5中上側の切換位置70Aに切り換え、磁選機用油圧モータ60を駆動して磁選機55を起動し、磁選機起動・停止スイッチ73eが「停止」側へ押されると、磁選機用コントロールバルブ70を中立位置に復帰させ、磁選機55を停止させる。
【0079】
ここで、本実施の形態の最も大きな特徴は、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧をそれぞれ検出することでエンジンの負荷状況を検出し、この吐出圧の平均値が所定のしきい値以上となった場合にエンジン61の回転数を増大させることである。以下、この詳細について説明する。
図4乃至図6において、138はエンジン61へ燃料を噴射する燃料噴射装置(ガバナ)、139は上記燃料噴射装置138の燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置である。また、151,152は圧力センサであり、これら圧力センサ151及び152は、第1油圧ポンプ62の吐出管路74から分岐して設けた導圧管路153と第2油圧ポンプ63の吐出管路77から分岐して設けた導圧管路154とにそれぞれ設けられている(あるいは、図6中2点鎖線にて示すように前記吐出圧検出管路136b,137c等に設けてもよい)。これらの圧力センサ151,152は、検出した第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2をコントローラ84″にそれぞれ出力するようになっている。これら吐出圧P1,P2を入力されたコントローラ84″は、この入力された吐出圧P1,P2に応じて燃料噴射制御装置139に増馬力信号Sen′を出力し、燃料噴射制御装置139はこの入力された増馬力信号Sen′に応じて燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量を増加させる増馬力制御を行うようになっている。
【0080】
図9は、コントローラ84″の機能のうち、このときのエンジン61の増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートである。なお、コントローラ84″は、例えば操作者により電源が投入されることでこの図9に示すフローを開始し、電源をOFFとされることでこのフローを終了するようになっている。
【0081】
この図9において、まずステップ410では、エンジン61がコントローラ84″により増馬力制御されているかどうかを示すフラグを、制御されていない状態を示す0にクリアし、次のステップ420に移る。
【0082】
ステップ420では、圧力センサ151,152が検出した第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2をそれぞれ入力し、次のステップ430に移る。
【0083】
ステップ430では、上記ステップ420で入力した吐出圧P1,P2の平均値(P1+P2)/2を算出し、この値がしきい値P以上であるかどうかを判定する。なお、このしきい値Pは、エンジン61への負荷が増大して第1油圧ポンプ62の吐出流量Q1が減少するとき(すなわち破砕効率が低下し始めるとき)の第1及び第2油圧ポンプの吐出圧P1及びP2の平均値であり、例えばコントローラ84″に予め記憶(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。吐出圧P1,P2の平均値がしきい値P以上の場合には判定が満たされ、次のステップ440に移る。
【0084】
ステップ440では、前記フラグがエンジン61の増馬力制御されていない状態を示す0であるかどうかを判定する。フラグが1であれば判定が満たされず、ステップ420に戻る。一方、フラグが0であれば判定が満たされ、次のステップ450に移る。
【0085】
ステップ450では、吐出圧P1,P2の平均値(P1+P2)/2が上記しきい値P以上である状態が所定の時間継続したかどうかを判定する。なお、この所定の時間は例えばコントローラ84″に予め記憶(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。所定の時間が経過していない場合には判定が満たされず、ステップ420に戻る。一方、所定の時間が経過した場合には判定が満たされ、次のステップ460に移る。
【0086】
ステップ460では、コントローラ84″が燃料噴射制御装置139に増馬力信号Sen′を出力することにより、燃料噴射制御装置139が燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量を増加させ、これによりエンジン61の回転数を増大させる。
【0087】
次のステップ470でフラグをエンジン61が増馬力制御されている状態を示す1にして、ステップ420に戻る。
【0088】
一方、先のステップ430において、吐出圧P1,P2の平均値がしきい値Pより小さい場合には判定が満たされず、ステップ480に移る。
ステップ480では、フラグがエンジン61の増馬力制御されている状態を示す1であるかどうかを判定する。フラグが0であれば判定は満たされず、ステップ420に戻る。一方、フラグが1であれば判定が満たされ、次のステップ490に移る。
【0089】
ステップ490では、吐出圧P1,P2の平均値(P1+P2)/2がしきい値Pより小さい状態が所定の時間継続したかどうかを判定する。なお、この所定の時間は例えばコントローラ84″に予め記憶(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。所定の時間が経過していない場合には判定が満たされず、ステップ420に戻る。一方、所定の時間が経過した場合には判定が満たされ、次のステップ500に移る。
【0090】
ステップ500では、コントローラ84″が燃料噴射制御装置139に出力する増馬力信号Sen′をOFFとすることにより、燃料噴射制御装置139が燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量を元の噴射量に戻し、これによりエンジン61の回転数を増大前の回転数に復帰させる。
【0091】
以上において、フィーダ15、排出コンベア40、及び磁選機55は、特許請求の範囲各項記載の破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う少なくとも1つの補助機械を構成し、フィーダ用油圧モータ19、排出コンベア用油圧モータ48、及び磁選機用油圧モータ60は、補助機械を駆動する補助機械用油圧アクチュエータを構成する。また、第1油圧ポンプ62は破砕装置用油圧モータを駆動する少なくとも1つの油圧ポンプを構成すると共に破砕装置用油圧モータを駆動する第1の油圧ポンプを構成し、第2油圧ポンプ63は補助機械用油圧アクチュエータを駆動する第2の油圧ポンプを構成する。
【0092】
また、圧力センサ151は破砕装置の負荷状況を検出する破砕装置負荷検出手段を構成すると共に、この圧力センサ151と吐出圧検出管路136a〜cとが第1の油圧ポンプの吐出圧を検出する第1の吐出圧検出手段を構成し、吐出圧検出管路137a〜c及び圧力センサ152は第2の油圧ポンプの吐出圧を検出する第2の吐出圧検出手段を構成する。また、コントローラ84″は破砕装置負荷検出手段の検出信号に基づいて原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段を構成すると共に、このコントローラ84″とレギュレータ装置71,72とが、第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの入力トルクの合計が原動機の出力トルク以下になるように第1の吐出圧検出手段の検出信号と第2の吐出圧検出手段の検出信号とに基づき第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの吐出流量を制御するとともに、第1の吐出圧検出手段と第2の吐出圧検出手段との検出信号とに基づき原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段を構成する。
【0093】
次に、上記構成の本発明の自走式破砕機の一実施の形態の動作を以下に説明する。
上記構成の自走式破砕機において、破砕作業時には、操作者は、操作盤73のモード選択スイッチ73fで「破砕モード」を選択して走行操作を不可能にした後、磁選機起動・停止スイッチ73e、排出コンベア起動・停止スイッチ73d、クラッシャ起動・停止スイッチ73a、及びフィーダ起動・停止スイッチ73cを順次「起動」側へ押す。
【0094】
上記の操作により、コントローラ84から磁選機用コントロールバルブ70のソレノイド駆動部70aへの駆動信号SmがONになって磁選機用コントロールバルブ70が図5中上側の切換位置70Aに切り換えられ、またコントローラ84から排出コンベア用コントロールバルブ69のソレノイド駆動部69aへの駆動信号SconがONになって排出コンベア用コントロールバルブ69が図5中上側の切換位置69Aに切り換えられる。さらに、コントローラ84から破砕装置用コントロールバルブ65のソレノイド駆動部65aへの駆動信号ScrがONになるとともにソレノイド駆動部65bへの駆動信号ScrがOFFになり、破砕用コントロールバルブ65が図4中上側の切換位置65Aに切り換えられ、またフィーダ用コントロールバルブ68のソレノイド駆動部68aへの駆動信号SfがONになってフィーダ用コントロールバルブ68が図5中上側の切換位置68Aに切り換えられる。
【0095】
これにより、第2油圧ポンプ63からの圧油がセンターバイパスライン78a及びセンタライン78bへ導入され、さらに磁選機用油圧モータ60、排出コンベア用油圧モータ48、及びフィーダ用油圧モータ19に供給され、磁選機55、排出コンベア40、及びフィーダ15が起動される。一方、第1油圧ポンプ62からの圧油が破砕装置用油圧モータ65に供給されて破砕装置20が正転方向に起動される。
【0096】
そして、例えば油圧ショベル等によりホッパ12に被破砕物を投入すると、ホッパ12で受け入れられた被破砕物は、フィーダ15によって搬送される。このとき、櫛歯プレート17の櫛歯間の間隙よりも小さなもの(ズリ等)は、櫛歯間の隙間からシュート14を介して排出コンベア40上に導かれ、それより大きなものは破砕装置20へと搬送される。破砕装置20に搬送された被破砕物は、固定歯及び動歯により所定の粒度に砕かれ、下方の排出コンベア40上に落下する。排出コンベア40上に導かれた破砕物やズリ等は、後方(図1中右側)に向かって搬送され、その途中で磁選機55により鉄筋等の異物を吸着除去された上で、最終的に機外に排出される。
【0097】
このような手順で行われる破砕作業において、前述したように操作者によりコントローラ84の電源が投入された時点から、コントローラ84″は図9のフローに示すエンジン増馬力制御を開始する。
【0098】
すなわち、ステップ410でフラグを0とした後、ステップ420で圧力センサ151,152より出力される第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2を入力し、ステップ430でこれらの吐出圧P1,P2の平均値がしきい値P以上であるかどうかを判定する。このとき、エンジン61への負荷が通常の負荷量である場合には、第1及び第2油圧ポンプ吐出圧P1,P2の平均値がしきい値Pより小さくなるのでステップ430の判定が満たされず、またフラグが0であるので次のステップ480の判定も満たされずにステップ420に戻る。このように、通常のエンジン負荷にて破砕作業が行われている間は上記ステップ420→ステップ430→ステップ480→ステップ420を繰り返す。
【0099】
ここで、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置用油圧モータ21の負荷圧力が大きくなり、これによってエンジン61への負荷が上昇した場合、第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2の平均値がしきい値P以上となり、上記ステップ430の判定が満たされる。このときフラグは0なので次のステップ440の判定が満たされてステップ450に移り、所定時間が経過するまでステップ450→ステップ420〜ステップ450を繰り返す。このようにして、吐出圧P1,P2の平均値がしきい値P以上である状態が所定時間継続すると、ステップ450の判定が満たされてステップ460に移り、コントローラ84″が燃料噴射制御装置139に増馬力信号Sen′を出力することで燃料噴射制御装置139は燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量を増大させ、これによりエンジン61の回転数が増大する。そして次のステップ470でフラグを1とする。
【0100】
このようにして、コントローラ84″によるエンジン増馬力制御が行われると、ステップ420〜ステップ440→ステップ420を繰り返しながらエンジン61の回転数が増大した状態で破砕作業が行われる。このように破砕作業が行われるにつれて吐出圧P1,P2の平均値がしきい値Pより小さくなると、ステップ430の判定が満たされずにステップ480に移り、フラグが1となっているのでステップ480の判定が満たされてステップ490に移る。ここで、吐出圧P1,P2の平均値がしきい値Pより小さい状態が所定時間継続するまで、ステップ490→ステップ420→ステップ430→ステップ480→ステップ490を繰り返し、所定時間経過するとステップ490の判定が満たされて次のステップ500に移る。このステップ500で、コントローラ84″は燃料噴射制御装置139に出力している増馬力信号Sen′をOFFとし、これにより燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量が元の噴射量に戻り、エンジン61の回転数は元の回転数に復帰する。そして次のステップ510でフラグを0とする。
【0101】
以上説明したような構成及び動作である本発明の自走式破砕機の一実施の形態によれば、全馬力制御を行うことにより第1及び第2油圧ポンプ62,63にそれらの負荷の差に応じてエンジン61の馬力を配分し、エンジン馬力を有効使用し効率よく破砕作業を行う。このとき、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置用油圧モータ21の負荷圧力が大きくなり、全馬力制御によって第1油圧ポンプ62側のエンジン馬力配分を増加させても追従できず、エンジン馬力が不足して破砕装置用油圧モータ21の回転数が低下してしまうような場合には、圧力センサ151,152が第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2をそれぞれ検出することでエンジン61の過負荷状態を検出し、コントローラ84″が燃料噴射制御装置139に増馬力信号Sen′を出力することで燃料噴射装置138からエンジン61への燃料噴射量を増加させ、エンジン61の回転数を増大させる。これにより、エンジン過負荷時(すなわち破砕装置20の過負荷時)にエンジン61の回転数を増大させてエンジン馬力を増大させ、破砕装置用油圧モータ21の回転数が低下するのを防止することができるので、自走式破砕機の破砕効率が低下するのを防止することができる。
【0102】
なお、上記本発明の一実施の形態のおいては、第1及び第2油圧ポンプ62,63のそれぞれが自身の吐出圧P1,P2及び互いの吐出圧P2,P1の両方に応じて全馬力制御されるようにしたが、これに限らず、全馬力制御が行われない構成としてもよい。すなわち、例えば図10に示すように、第1サーボ弁133には第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2の両方が吐出圧検出管路136a及び137a,137bを介して導圧され、第2サーボ弁134′には第2油圧ポンプ63の吐出圧P2のみが吐出圧検出管路137a及び137cを介して導圧されるようにし、第1油圧ポンプ62については吐出圧P1,P2に応じて、第2油圧ポンプ63については自身の吐出圧P2のみに応じて傾転制御するようにした構成としてもよい。なお、本変形例において、レギュレータ71,72′は、第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの吐出流量を制御する制御手段を構成する。
【0103】
また、本発明を、エンジン回転数Nの増減に応じて第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクを制御するいわゆるスピードセンシング制御を行う自走式破砕機に適用してもよい。以下、この第2の変形例の詳細について説明する。
【0104】
図11はスピードセンシング制御機能を備えたコントローラ84′の機能を示す機能ブロック図である。この図11において、コントローラ84′は駆動制御部84′aと、スピードセンシング制御部84′bと、エンジン制御部84′cとを備えている。駆動制御部84′aは、前記操作盤73から各種操作信号が入力されると、これらの操作信号に基づき駆動信号Scr,Scon,Sm,Sf,Stを生成し、それらを対応するソレノイドにそれぞれ出力するようになっている。
【0105】
スピードセンシング制御部84′bは、回転数センサ140からエンジン61の回転数Nを入力され、このエンジン回転数Nに応じて減馬力信号Spを後述の減馬力用ソレノイド制御弁141のソレノイド141aに出力するようになっている。図12は、このときのエンジン回転数Nとスピードセンシング制御部84′bが出力する減馬力信号Spとの関係を示す図である。この図12において、スピードセンシング制御部84′bは、エンジン回転数Nが目標エンジン回転数Nt以上の場合は減馬力信号Spを一定出力(例えば一定の電流値)で出力し、目標エンジン回転数Ntより下の場合はエンジン回転数Nが小さくなるにつれ減馬力信号Spの出力を略比例して小さくするようになっている。なお、この目標エンジン回転数Ntは、例えばコントローラ84′に予め記憶(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。
【0106】
図13は、本変形例における油圧駆動装置の第1及び第2油圧ポンプ62,63回りの構成を表す油圧回路図である。
この図13において、141は減馬力用ソレノイド制御弁であり、この減馬力用ソレノイド制御弁141は比例電磁弁である。すなわち、エンジン61への負荷が小さくエンジン回転数Nが目標エンジン回転数Nt以上の場合には、上記コントローラ84′のスピードセンシング制御部84′bから上記減馬力用ソレノイド制御弁141のソレノイド141aに減馬力信号Spが一定出力され、この減馬力用ソレノイド制御弁141は図13中下側の遮断位置141Aとなる。これにより、導入管路142b,142cとタンク86とが連通され、導入管路142b,142cを介して操作駆動部133′a,134″aの受圧室133′f,134″f内に導かれるパイロット圧(減馬力パイロット圧Pp2)はタンク圧となるので、第2サーボ弁133′,134″の弁体133′e,134″eが図13中右方向に移動して前記傾転アクチュエータ129,130の受圧室129d,130dの圧力が増加し、前記作動ピストン129c,130cが図13中右方向に移動することによって、斜板62A,63Aの傾転がそれぞれ大きくなりポンプ吐出流量Q1,Q2が増加する。このように、エンジン61への負荷が小さくエンジン回転数Nが目標エンジン回転数Nt以上の場合には、第1及び第2ポンプ62,63の入力トルクが大きくなるようになっている。
【0107】
一方、エンジン61への負荷が大きくなりエンジン回転数Nが目標エンジン回転数Ntを下回る場合には、スピードセンシング制御部84′bから減馬力用ソレノイド制御弁141のソレノイド141aに入力される減馬力信号Spの出力がエンジン回転数Nの減少と略比例して小さくなり、減馬力用ソレノイド制御弁141は図16中上側の連通位置141Bに切り換えられる。このとき、入力される減馬力信号Spの出力が小さくなるにつれ導入管路142aと導入管路142b,142cとの連通開度が大きくなり、それに伴って導入管路142aからのパイロット圧が導入管路142b,142cに導かれ、導入管路142b,142c内のパイロット圧(減馬力パイロット圧Pp2)が次第に大きくなる。図14(a)は、このときの減馬力信号Spの出力と導入管路142b,142c内の減馬力パイロット圧Pp2との関係を示す図である。この図14(a)に示すように、減馬力信号Spの出力が小さくなるにしたがって減馬力パイロット圧Pp2は略反比例して大きくなる。この減馬力パイロット圧Pp2は導入管路142b,142cから操作駆動部133′a,134″aの受圧室133′f,134″f内に導かれ、これにより、第2サーボ弁133′,134″の弁体133′e,134″eが図13中左方向に移動して傾転アクチュエータ受圧室129d,130dの圧力が低下し、作動ピストン129c,130cは図13中左方向に移動することによって、斜板62A,63Aの傾転がそれぞれ小さくなりポンプ吐出流量Q1,Q2が減少する。このように、エンジン61への負荷が大きくなりエンジン回転数Nが目標エンジン回転数Nt以下となる場合には、第1及び第2ポンプ62,63の入力トルクが小さくなるようになっている。図14(b)はこのときの減馬力パイロット圧Pp2と第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクとの関係を示す図であり、この図14(b)に示すように、減馬力パイロット圧Pp2が大きくなるにつれ第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクが略反比例して小さくなるようになっている。
【0108】
上記構成により、例えば第1油圧ポンプ62の負荷が大きくなりエンジン61が過負荷となって回転数Nが低下すると、図15(a)中矢印アに示すように相対的に負荷の大きい第1油圧ポンプ62の特性を高トルク側へと移動させると共に、図15(b)中矢印イに示すように相対的に負荷の小さい第2油圧ポンプ63の特性を低トルク側へと移動させることでエンジン61の馬力を有効利用し、且つ、第1及び第2油圧ポンプ62,63の入力トルクの合計をエンジン61の出力トルクより小さくしてエンジン61への負荷を小さくすることでエンジンストールを防止するスピードセンシング制御が実現される。
【0109】
このスピードセンシング制御により、図15(c)中矢印ウ又は矢印エに示すように、第1油圧ポンプ62の吐出流量Q1が減少するとき(すなわち破砕効率が低下し始めるとき)の第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2の平均値((P1+P2)/2)は変動する。本変形例においては、前記のスピードセンシング制御部84′bがこの変動する吐出圧P1,P2の平均値をしきい値P′として後述のエンジン制御部84′cに出力するようになっている(図11参照)。
【0110】
このとき、スピードセンシング制御部84′bからしきい値P′を入力されたエンジン制御部84′cは、図11に示すように、圧力センサ151,152から出力される第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2を入力し、この吐出圧P1,P2の平均値がしきい値P′より大きい場合に燃料噴射制御装置139に増馬力信号Sen″を出力するようになっている。図16はこのときのコントローラ84′のエンジン制御部84′cのエンジン増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートである。
【0111】
この図16に示すエンジン制御部84′cの増馬力制御は、前述の一実施の形態の図9に示すフローチャートにおけるステップ430のしきい値Pを上記しきい値P′に置き換えたものであり、その制御内容は図9の制御内容とほぼ同等であるので説明を省略する。
【0112】
なお、本変形例において、コントローラ84′は破砕装置負荷検出手段の検出信号に基づいて原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段を構成する。
【0113】
以上説明したように、本変形例では圧力センサ151,152が検出する第1及び第2油圧ポンプ62,63の吐出圧P1,P2の平均値がスピードセンシング制御により変動するしきい値P′より大きい場合に、エンジン61の回転数を増大させてエンジン馬力を増大する。したがって、上記本発明の一実施の形態と同様に、破砕装置の負荷が増大してエンジンが過負荷状態となったときの破砕効率の低下を防止することができる。
【0114】
次に、本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を図17乃至図25を参照しつつ説明する。本実施の形態は、シュレッダ型の破砕装置を備える自走式破砕機に本発明を適用したもので、その油圧駆動装置は、破砕装置用油圧モータに圧油を供給する2つの油圧ポンプと補助機械用の油圧モータに圧油を供給する1つの油圧ポンプとの合わせて3つの可変容量型油圧ポンプを備えるものである。
【0115】
図17は、本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の全体構造を表す側面図であり、図18は図17に示した自走式破砕機の上面図である。
【0116】
これら図17及び図18において、161は例えば油圧ショベルのバケット等の作業具により被破砕物が投入され、その被破砕物を受け入れるホッパ、162はホッパ161に受け入れた被破砕物をせん断し所定の大きさに破砕し下方へ排出するせん断式の破砕装置(この例では2軸シュレッダ)、163はホッパ161及び破砕装置162を搭載した破砕機本体、164はこの破砕機本体163の下方に設けられた走行体、165は破砕装置162で破砕され下方へ排出された破砕物を受け入れて自走式破砕機の後方側(図17及び図18中右側)に運搬し搬出する排出コンベア、166はこの排出コンベア165の上方に設けられ排出コンベア165上を搬送中の破砕物に含まれる磁性物(鉄筋等)を磁気的に吸引除去する磁選機である。
【0117】
前記の走行体164は、本体フレーム167と、走行手段としての左・右無限軌道履帯168とを備えている。本体フレーム167は、例えば略長方形の枠体によって形成され、破砕装置162、ホッパ161、及びパワーユニット170(後述)等を載置する破砕機取付け部167Aと、この破砕機取付け部167Aと左・右無限軌道履帯168とを接続するトラックフレーム部167Bとから構成される。また無限軌道履帯168は、駆動輪172aと従動輪(アイドラ)172bとの間に掛け渡されており、駆動輪172a側に設けられた左・右走行用油圧モータ176,177(但し図17には左走行用油圧モータ176のみ図示)によって駆動力が与えられることにより自走式破砕機を走行させるようになっている。
【0118】
前記の破砕装置162は、図17及び図18に示すように、本体フレーム破砕機取付け部167Aの長手方向前方側(図17及び図18中左側)端部に搭載されており、ホッパ161は、破砕装置162のさらに上部に配置されている。この破砕装置162は、2軸せん断機(いわゆるシュレッダ、せん断式破砕装置)であり、スペーサ162aを介しカッタ(回転歯)162bを櫛歯状に所定間隔で取り付けた2つの回転軸(図示せず)を、互いに略平行でかつカッタ162bが交互に噛み合うように配置している。そして、それら回転軸を互いに逆方向へ回転させることにより、ホッパ161より供給された被破砕物をカッタ162b,162bの間に噛み込ませて細片状に噛み切るようにせん断し、所定の大きさに破砕するようになっている。このとき、上記回転軸への駆動力は、本体フレーム破砕機取付け部167A上の破砕装置162より後方側(すなわち本体フレーム破砕機取付け部167Aの長手方向中間部)に設けた駆動装置175内の可変容量型の破砕装置用油圧モータ169からの駆動力を、図示しないギヤ機構で分配することによって各駆動軸に与えられる。
【0119】
前記の排出コンベア165は、フレーム165aに支持され排出コンベア用油圧モータ174で駆動される駆動輪171と、従動輪(アイドラ、図示せず)と、これら駆動輪171及び従動輪の間に巻回して設けられたコンベアベルト165bとを備えており、コンベアベルト165bを循環駆動することによって破砕装置162からコンベアベルト165b上に落下してきた破砕物を運搬し、搬送側(図17及び図18中右側)端部から排出するようになっている。
【0120】
前記の磁選機166は、コンベアベルト165bの上方にこのコンベアベルト165bと略直交するように配置された磁選機ベルト166aを、磁選機用油圧モータ173によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト166a越しに作用させて磁性物を磁選機ベルト166aに吸着させた後コンベアベルト165bと略直交する方向に搬送し、排出コンベア165のフレーム165aに設けたシュート165cを介しコンベアベルト165bの側方に落下させるようになっている。
【0121】
前記の本体フレーム破砕機取付け部167Aの長手方向後方側(図17及び図18中右側)端部の上部には、パワーユニット積載部材170aを介し、パワーユニット170が搭載されている。このパワーユニット170は、左・右走行用油圧モータ176,177、破砕装置用油圧モータ169、排出コンベア用油圧モータ174、及び磁選機用油圧モータ173等の油圧アクチュエータへ圧油を吐出する第1〜第3油圧ポンプ179A〜C(図示せず、後述の図19参照)と、パイロットポンプ185(図19参照)と、これら油圧ポンプ179A〜C,185を駆動する原動機としてのエンジン181(図19参照)と、前記油圧ポンプ179A〜C,185から前記油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れをそれぞれ制御する複数のコントロールバルブ(後述)を備えた制御弁装置180A〜C(図19参照)などを内蔵している。
【0122】
また、パワーユニット170の前方側(図17及び図18中左側)には、操作者が搭乗する運転席178が設けられており、操作者がこの運転席178に立つことにより、破砕作業中において破砕装置162による破砕状況をある程度監視することができるようになっている。
【0123】
ここで、上記破砕装置162、排出コンベア165、磁選機166、及び走行体164は、この自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。以下、この油圧駆動装置の詳細構成を順を追って説明する。
【0124】
(a)全体構成
図19は、本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置の全体概略構成を表す油圧回路図である。
この図19において、181は上記エンジン、179A〜Cはこのエンジン181によって駆動される可変容量型の上記第1乃至第3油圧ポンプ、185は同様にエンジン21によって駆動される固定容量型の上記パイロットポンプ、169,173,174,176,177は第1〜第3油圧ポンプ179A〜Cから吐出される圧油がそれぞれ供給される上記油圧モータ、180A,180B,180Cは前記第1〜第3油圧ポンプ179A〜Cから油圧モータ169,173,174,176,177に供給される圧油の流れ(方向及び流量、若しくは流量のみ)を制御するコントロールバルブ186L,186R,187,188,190,191(詳細は後述)を内蔵する上記第1、第2、第3制御弁装置、192a,193aは運転席178に設けられ、第1制御弁装置180A内の左走行用コントロールバルブ187(後述)及び第2制御弁装置180B内の右走行用コントロールバルブ188(後述)をそれぞれ切り換え操作するための左・右走行用操作レバー(図18参照)、194は第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出流量を調整するポンプ制御手段、例えばレギュレータ装置、195は第3油圧ポンプ179Cのポンプ制御手段、例えばレギュレータ装置、196は破砕機本体163(例えば運転席178内)に設けられ、破砕装置162、排出コンベア165、及び磁選機166の始動・停止等を操作者が指示入力して操作するための操作盤である。
【0125】
第1乃至第3油圧ポンプ179A〜C及びパイロットポンプ185の吐出管路197A,197B,197C及び199から分岐した管路197Aa,197Ba,197Ca及び199aには、リリーフ弁200A,200B,200C及び201がそれぞれ設けられており、第1乃至第3油圧ポンプ179A〜C及びパイロットポンプ185の吐出圧P1′,P2′,P3′,Pp′の最大値を制限するためのリリーフ圧の値を、それぞれに備えられたばね200Aa,200Ba,200Ca及び201aの付勢力で設定するようになっている。
【0126】
5つの油圧モータ169,173,174,176,177は、前述のように、破砕装置162動作用の駆動力を発生する上記破砕装置用油圧モータ169、磁選機166動作用の駆動力を発生する上記磁選機用油圧モータ173、排出コンベア165動作用の駆動力を発生する上記排出コンベア用油圧モータ174、及び左・右無限軌道履帯168への駆動力を発生する上記左・右走行用油圧モータ176,177とから構成されている。
【0127】
(b)第1制御弁装置及び操作弁装置
図20は、第1制御弁装置180Aの詳細構成を表す油圧回路図である。この図20において、破砕装置用油圧モータ169に接続された第1破砕装置用コントロールバルブ186L及び左走行用油圧モータ176に接続された左走行用コントロールバルブ187は、いずれも対応する油圧モータ169,176への圧油の方向及び流量を制御可能な油圧パイロット方式の3位置切換弁となっている。
【0128】
このとき、これら左走行用コントロールバルブ187及び第1破砕装置用コントロールバルブ186Lには第1油圧ポンプ179Aから吐出された圧油が導入され、この圧油を左走行用油圧モータ176及び破砕装置用油圧モータ169へ供給するようになっている。これらコントロールバルブ187,186Lは、第1油圧ポンプ179Aの吐出管路197Aに接続されたセンターバイパスライン182Aaを備えた第1弁グループ182Aにおいて、上流側から、左走行用コントロールバルブ187、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lの順序で配置されている。そしてこの第1弁グループ182Aは、2連の上記コントロールバルブ187,186Lを含む1つのバルブブロックとして構成されている。またセンターバイパスライン182Aaの最下流側には、ポンプコントロールバルブ198L(詳細は後述)が設けられている。
【0129】
左走行用コントロールバルブ187は、パイロットポンプ185で発生され前記の操作レバー192aを備えた操作レバー装置192で所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。すなわち、操作レバー装置192は、上記操作レバー192aとその操作量に応じたパイロット圧を出力する一対の減圧弁192b,192bとを備えている。操作レバー装置192の操作レバー192aを図20中a方向(又はその反対方向、以下対応関係同じ)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路200a(又は200b)を介して左走行用コントロールバルブ187の駆動部187a(又は187b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバルブ187が図20中上側の切換位置187A(又は下側の切換位置187B)に切り換えられ、第1油圧ポンプ179Aからの圧油が吐出管路197A、センターバイパスライン182Aa、及び左走行用コントロールバルブ187の切換位置187A(又は下側の切換位置187B)を介して左走行用油圧モータ176に供給され、左走行用油圧モータ176が順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0130】
なお、操作レバー192aを図20に示す中立位置にすると、左走行用コントロールバルブ187はばね187c,187dの付勢力で図20に示す中立位置に復帰し、左走行用油圧モータ176は停止する。
【0131】
図21は、操作弁装置183の詳細構成を表す油圧回路図である。この図21において、199はパイロットポンプ185の吐出管路であり、この吐出管路199に対し、走行ロック用ソレノイド制御弁206、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F、及び破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rが互いにパラレルに接続されている。
【0132】
上記走行ロック用ソレノイド制御弁206は、操作弁装置183に内蔵されており、パイロットポンプ185からのパイロット圧を操作レバー装置192に導くパイロット導入管路204a,204bに配設され、コントローラ205(図19参照)からの駆動信号St′(後述)で切り換えられるようになっている。すなわち、この走行ロック用ソレノイド制御弁206は、ソレノイド206aに入力される駆動信号StがONになると図21中右側の連通位置206Aに切り換えられ、パイロットポンプ185からのパイロット圧を導入管路204a,204bを介し操作レバー装置192に導き、操作レバー192による左走行用コントロールバルブ187の上記操作を可能とする。一方、駆動信号StがOFFになると、走行ロック用ソレノイド制御弁206はばね206bの復元力で図21中左側の遮断位置206Bに復帰し、導入管路204aと導入管路204bとを遮断すると共に導入管路204bをタンク207へのタンクライン207aに連通させ、この導入管路204b内の圧力をタンク圧とし、操作レバー装置192による左走行用コントロールバルブ187の上記操作を不可能とするようになっている。
【0133】
図20に戻り、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lは、パイロットポンプ185で発生され操作弁装置183内の上記破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F及び上記破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rで所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。
【0134】
すなわち、図21に示した破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F及び破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rは、コントローラ205からの駆動信号Scr1,Scr2でそれぞれ駆動されるソレノイド208Fa,208Raが設けられており、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lはその駆動信号Scr1,Scr2の入力に応じて切り換えられるようになっている。
【0135】
すなわち、駆動信号Scr1がONで駆動信号Scr2がOFFになると、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208Fが図21中右側の連通位置208FAに切り換えられるとともに破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rはばね208Rbの復元力で図21中左側の遮断位置208RBに復帰する。これにより、パイロットポンプ185からのパイロット圧が導入管路210a,210bを介し第1破砕装置用コントロールバルブ186Lの駆動部186Laに導かれ、また導入管路213bはタンクライン207aに連通されてタンク圧になり、これによって第1破砕装置用コントロールバルブ186Lが図20中上側の切換位置186LAに切り換えられる。これにより、第1油圧ポンプ179Aからの圧油が吐出管路197A、センターバイパスライン182Aa、及び第1破砕装置用コントロールバルブ186Lの切換位置186LAを介して破砕装置用油圧モータ169に供給され、破砕装置用油圧モータ169が順方向に駆動される。
【0136】
同様に、駆動信号Scr1がOFFで駆動信号Scr2がONになると、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208Fがはばね208Fbの復元力で図21中左側の遮断位置208FBに復帰するとともに破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rが図21中右側の連通位置208RAに切り換えられる。これによって、パイロット圧が導入管路213a,213bを介し第1破砕装置用コントロールバルブ駆動部186Lbに導かれ、また導入管路210bはタンク圧になり、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lが図20中下側の切換位置186LBに切り換えられる。これにより、第1油圧ポンプ179Aからの圧油がその切換位置186LBを介して破砕装置用油圧モータ169に供給され、破砕装置用油圧モータ169が逆方向に駆動される。
【0137】
なお駆動信号Scr1,Scr2がともにOFFになると、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F及び破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rはともにばね208Fb,208Rbの復元力で図21中左側の遮断位置208FB,208RBに復帰し、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lはばね186Lc,186Ldの復元力で図20に示す中立位置186LCに復帰して第1油圧ポンプ179Aからの圧油は遮断され、破砕装置用油圧モータ169が停止する。
【0138】
前記のポンプコントロールバルブ198Lは、流量を圧力に変換する機能を備えるものであり、センターバイパスライン182Aaとタンクライン207bとを絞り部分198Laaを介して接続・遮断可能なピストン198Laと、このピストン198Laの両端部を付勢するばね198Lb,198Lcと、パイロットポンプ185の吐出管路199にパイロット導入管路216a及びパイロット導入管路216bを介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側がタンクライン47cに接続され、かつ上記ばね198Lbによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁198Ldとを備えている。
【0139】
このような構成により、ポンプコントロールバルブ198Lは以下のように機能する。すなわち、上述したように左走行用コントロールバルブ187及び第1破砕装置用コントロールバルブ186Lはセンターバイパス型の弁となっており、センターバイパスライン182Aaを流れる流量は、各コントロールバルブ187,186Lの操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ187,186Lの中立時、すなわち第1油圧ポンプ179Aへ要求する各コントロールバルブ187,186Lの要求流量(言い換えれば左走行用油圧モータ176及び破砕装置用油圧モータ169の要求流量)が少ない場合には、第1油圧ポンプ179Aから吐出される圧油のうちほとんどが余剰流量としてセンターバイパスライン182Aaを介してポンプコントロールバルブ198Lに導入され、比較的大きな流量の圧油がピストン198Laの絞り部分198Laaを介してタンクライン207bへ導出される。これにより、ピストン198Laは図20中右側に移動するので、ばね198Lbによるリリーフ弁198Ldの設定リリーフ圧が低くなり、管路216bから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第1サーボ弁255へ至る管路241aに、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc1を発生する。
【0140】
逆に、各コントロールバルブ187,186Lが操作されて開状態となった場合、すなわち第1油圧ポンプ179Aへ要求する要求流量が多い場合には、センターバイパスライン182Aaに流れる前記余剰流量は、油圧モータ176,169側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分198Laaを介しタンクライン207bへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン198Laは図20中左側に移動してリリーフ弁198Ldの設定リリーフ圧が高くなるので、管路241aの制御圧力Pc1は高くなる。
【0141】
本実施の形態では、後述するように、この制御圧力(ネガコン圧)Pc1の変動に基づき、第1油圧ポンプ179Aの斜板179Aaの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0142】
(c)第2制御弁装置
図22は、第2制御弁装置180Bの詳細構成を表す油圧回路図である。この図22において、第2制御弁装置180Bは上述の第1制御弁装置180Aとほぼ同様の構造になっており、186Rは第2破砕装置用コントロールバルブ、188は右走行用コントロールバルブであり、それぞれ第2油圧ポンプ179Bから吐出された圧油を右走行用油圧モータ177及び破砕装置用油圧モータ169へ供給するようになっている。これらコントロールバルブ188,186Rは、第2油圧ポンプ179Bの吐出管路197Bに接続されたセンターバイパスライン182Baを備えた第2弁グループ182Bにおいて上流側から右走行用コントロールバルブ188、第2破砕装置用コントロールバルブ186Rの順序で配置されている。この第2弁グループ182Bは、上記第1制御弁装置180Aの第1弁グループ182Aと同様、1つのバルブブロックとして構成されている。しかもこのとき、右走行用コントロールバルブ188は、第1弁グループ182Aの左走行用コントロールバルブ187と流量制御特性が同一の弁(例えば同一構造の弁)となっており、さらに第2破砕装置用コントロールバルブ186Rは、第1弁グループ182Aの第1破砕装置用コントロールバルブ186Lと流量制御特性が同一の弁(例えば同一構造の弁)となっており、この結果、第2弁グループ182Bを構成するバルブブロックと、第1弁グループ182Aを構成するバルブブロックとが、互いに同一構造となっている。またセンターバイパスライン182Baの最下流側には、前記ポンプコントロールバルブ198Lと同様の構造・機能を備えたポンプコントロールバルブ198Rが設けられている。
【0143】
右走行用コントロールバルブ188は、左走行用コントロールバルブ187と同様に操作レバー装置193のパイロット圧により操作され、操作レバー193aを図22中b方向(又はその反対方向、以下対応関係同じ)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路202a(又は202b)を介して右走行用コントロールバルブ188の駆動部188a(又は188b)に導かれ、これによって右走行用コントロールバルブ188が図22中上側の切換位置188A(又は下側の切換位置188B)に切り換えられ、第2油圧ポンプ179Bからの圧油がその切換位置188A(又は下側の切換位置188B)を介して右走行用油圧モータ177に供給され順方向(又は逆方向)に駆動される。操作レバー193aを図22に示す中立位置にすると、右走行用コントロールバルブ188はばね188c,188dの付勢力で図22に示す中立位置に復帰し、右走行用油圧モータ177は停止する。
【0144】
なお、操作レバー装置193へのパイロット圧は、上記操作レバー装置192同様、パイロットポンプ185より走行ロック用ソレノイド制御弁206を介して供給される。したがって、操作レバー装置192と同様、走行ロック用ソレノイド制御弁206のソレノイド206aに入力される駆動信号St′がONになると操作レバー装置193による右走行用コントロールバルブ188の上記操作が可能となり、駆動信号St′がOFFになると、操作レバー装置193による右走行用コントロールバルブ188の上記操作が不可能となる。
【0145】
第2破砕装置用コントロールバル186Rは、上記第1破砕装置用コントロールバルブ186Lと同様、パイロットポンプ185で発生され操作弁装置183内の破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F及び破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rで所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。
【0146】
すなわち、コントローラ205からの駆動信号Scr1がONで駆動信号Scr2がOFFになると、パイロットポンプ185からのパイロット圧が導入管路210a,210bを介し第2破砕装置用コントロールバルブ186Rの駆動部186Raに導かれ、また導入管路213bはタンクライン207aに連通されてタンク圧になり、第2破砕装置用コントロールバルブ186Rが図22中上側の切換位置186RAに切り換えられる。これにより、第2油圧ポンプ179Bからの圧油がその切換位置186RAを介して破砕装置用油圧モータ169に供給され、破砕装置用油圧モータ169が順方向に駆動される。
【0147】
同様に、駆動信号Scr1がOFFで駆動信号Scr2がONになると、パイロット圧が導入管路213a,213bを介し第2破砕装置用コントロールバルブ駆動部186Rbに導かれ、また導入管路210bはタンク圧になり、第2破砕装置用コントロールバルブ186Rが図22中下側の切換位置186RBに切り換えられ、第2油圧ポンプ179Bからの圧油がその切換位置186RBを介して破砕装置用油圧モータ169に供給され、破砕装置用油圧モータ169が逆方向に駆動される。
【0148】
駆動信号Scr1,Scr2がともにOFFになると、第2破砕装置用コントロールバルブ186Rはばね186Rc,186Rdの復元力で図22に示す中立位置186RCに復帰して破砕装置用油圧モータ169が停止する。
【0149】
以上の説明で分かるように、第1破砕装置用コントロールバルブ186Lと第2破砕装置用コントロールバルブ186Rとは、ソレノイド制御弁208F,208Rへの駆動信号Scr1,Scr2に応じて互いに同一の動作を行い、駆動信号Scr1がONで駆動信号Scr2がOFFの場合には、第1油圧ポンプ179A及び第2油圧ポンプ179Bからの圧油を合流させて破砕装置用油圧モータ169へと供給するようになっている。
【0150】
前記のポンプコントロールバルブ198Rは、前述のポンプコントロールバルブ198Lと同様の構成・機能を備えている。すなわち、第2油圧ポンプ179Bへ要求する各コントロールバルブ188,186Rの要求流量(言い換えれば右走行用油圧モータ177及び破砕装置用油圧モータ169の要求流量)が少ない場合には、比較的大きな流量の圧油がピストン198Raの絞り部分198Raaを介してタンクライン207bへ導出され、ピストン198Raが図22中左側に移動してばね198Rbによるリリーフ弁198Rdの設定リリーフ圧が低くなり、管路216cから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第2サーボ弁256へ至る管路241bに、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc2を発生する。各コントロールバルブ188,186Rが操作され第2油圧ポンプ179Bへの要求流量が多い場合には、ピストン198Raは図22中右側に移動してリリーフ弁198Rdの設定リリーフ圧が高くなり、管路241bの制御圧力Pc2は高くなる。そして、第1油圧ポンプ179Aと同様、第2油圧ポンプ179Bの斜板179Baの傾転角がこの制御圧力(ネガコン圧)Pc2の変動に基づき制御される(詳細は後述)。
【0151】
(d)レギュレータ装置
図23は、レギュレータ装置194の詳細構造を表す油圧回路図である。
この図23において、レギュレータ装置194は、傾転アクチュエータ253,254と、上記第1サーボ弁255,256と、第2サーボ弁257及びこのサーボ弁257と同一構造の第2サーボ弁258とを備え、これらのサーボ弁255,256,257,258によりパイロットポンプ185や第1、第2、第3油圧ポンプ179A,179B,179Cから傾転アクチュエータ253,254に作用する圧油の圧力を制御し、第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの斜板179Aa,179Baの傾転(すなわち押しのけ容積)を制御するようになっている。
【0152】
傾転アクチュエータ253,254は、両端に大径の受圧部253a,254a及び小径の受圧部253b,254bを有する作動ピストン253c,254cと、受圧部253a,253b及び254a,254bがそれぞれ位置する受圧室253d,253e及び254d,254eとを備えている。そして、両受圧室253d,253e及び254d,254eの圧力が互いに等しいときは、作動ピストン253c,254cは受圧面積の差によって図23中右方向に移動し、これによって斜板179Aa,179Baの傾転は大きくなり、それぞれのポンプ吐出流量が増大する。また、大径側の受圧室253d,254dの圧力が低下すると、作動ピストン253c,254cは図23中左方向に移動し、これによって斜板179Aa,179Baの傾転が小さくなりそれぞれのポンプ吐出流量が減少するようになっている。なお、大径側の受圧室253d,254dは第1サーボ弁255,256を介してパイロットポンプ185の吐出管路199に連通する管路251に接続されており、小径側の受圧室253e,254eは直接管路251に接続されている。
【0153】
第1サーボ弁255,256は、ポンプコントロールバルブ198L,198Rからの制御圧力Pc1,Pc2が高いときは弁体255a,256aが図23中右方向に移動し、これによって斜板179Aa,179Baの傾転が大きくなって第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出流量を増大させる。そして制御圧力Pc1,Pc2が低下するにしたがって弁体255a,256aがばね255b,256bの力で図23中左方向に移動し、第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出流量を減少させる。以上により、第1サーボ弁255,256では、前述したポンプコントロールバルブ198L,198Rの機能と併せてコントロールバルブ186L,186R,187,188の要求流量に応じた吐出流量が得られるように第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの斜板179Aa,179Baの傾転(吐出流量)を制御するネガティブコントロールが実現される。
【0154】
第2サーボ弁257,258は、いずれも入力トルク制限制御用のサーボ弁で、互いに同一の構造となっている。
第2サーボ弁257は、第1、第3油圧ポンプ179A,179Cの吐出圧P1,P3により作動する弁であり、それら吐出圧P1,P3が、第1、第3油圧ポンプ179A,179Cの吐出管路197A,197Cから分岐して設けられた吐出圧検出管路260,262,262aを介し、操作駆動部257aの受圧室257b,257cにそれぞれ導かれるようになっている。
【0155】
すなわち、第1及び第3油圧ポンプ179A,179Cの吐出圧力の和P1+P3によって操作駆動部257aに作用する力がばね257dで設定されるばね力によって弁体257eに作用する力より小さいときは、弁体257eは図23中右方向に移動し、パイロットポンプ185から第1サーボ弁255を介し導かれたパイロット圧PP′を減圧せずに傾転アクチュエータ253の受圧室253dに伝達し、これによって第1油圧ポンプ179Aの斜板179Aaの傾転を大きくして吐出流量を大きくする。そして、第1及び第3油圧ポンプ179A,179Cの吐出圧力の和P1+P3による力がばね257dのばね力設定値による力よりも大きくなるにしたがって弁体257eが図23中左方向に移動し、パイロットポンプ185から第1サーボ弁255を介し導かれたパイロット圧PP′を減圧して受圧室253dに伝達し、これによって第1油圧ポンプ179Aの吐出流量を減少させるようになっている。
【0156】
一方、第2サーボ弁258は、第2、第3油圧ポンプ179B,179Cの吐出圧P2,P3により作動する弁であり、それら吐出圧P2,P3が、第2、第3油圧ポンプ179B,179Cの吐出管路197B,197Cから分岐して設けられた吐出圧検出管路261,262,262bを介し、操作駆動部258aの受圧室258b,258cにそれぞれ導かれるようになっている。
【0157】
すなわち、上記と同様、第2及び第3油圧ポンプ179B,179Cの吐出圧力の和P2+P3によって操作駆動部258aに作用する力がばね258dで設定されるばね力によって弁体258eに作用する力より小さいときは、弁体258eは図23中右方向に移動し、パイロット圧PP′を減圧せずに傾転アクチュエータ254の受圧室254dに伝達し、第2油圧ポンプ179Bの斜板179Baの傾転を大きくして吐出流量を大きくする。そして、第2及び第3油圧ポンプ179B,179Cの吐出圧力の和P2+P3による力がばね258dのばね力設定値による力よりも大きくなるにしたがって弁体258eが図23中左方向に移動し、パイロット圧PP′を減圧して受圧室254dに伝達し、これによって第2油圧ポンプ179Bの吐出流量を減少させるようになっている。
【0158】
以上のようにして、第1〜第3油圧ポンプ179A〜Cの吐出圧力P1,P2,P3が上昇するに従って第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出流量の最大値が小さく制限され、第1〜第3油圧ポンプ179A〜Cの入力トルクの合計をエンジン181の出力トルク以下に制限するように第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの斜板179Aa,179Baの傾転が制御されるいわゆる入力トルク制限制御(馬力制御)が実現される。このとき、さらに詳細には、第1油圧ポンプ179A側ではその吐出圧P1と第3油圧ポンプ179Cの吐出圧P3との和に応じ、第2油圧ポンプ179B側ではその吐出圧P2と第3油圧ポンプ179Cの吐出圧P3との和に応じ、第1〜第3油圧ポンプ179A〜Cの入力トルクの合計をエンジン181の出力トルク以下に制限するいわゆる全馬力制御が実現される。
【0159】
(f)第3制御弁装置
図24は、前記の第3制御弁装置180Cの詳細構成を表す油圧回路図である。この図24において、190は排出コンベア用コントロールバルブ、191は磁選機用コントロールバルブである。
【0160】
これらコントロールバルブ190,191は、第3油圧ポンプ179Cの吐出管路197Cに接続されたセンターライン225に対し、上流側から、磁選機用コントロールバルブ191、排出コンベア用コントロールバルブ190の順序で配置されている。なお、センターライン225は、最下流側の排出コンベア用コントロールバルブ190の下流側で閉止されている。
【0161】
排出コンベア用コントロールバルブ190は、ソレノイド駆動部190aを備えた電磁切換弁である。ソレノイド駆動部190aには、コントローラ205からの駆動信号Scon′で駆動されるソレノイドが設けられており、排出コンベア用コントロールバルブ190はその駆動信号Scon′の入力に応じて切り換えられるようになっている。
すなわち、駆動信号Scon′が排出コンベア165を動作させるON信号になると、排出コンベア用コントロールバルブ190が図24中上側の切換位置190Aに切り換えられる。これにより、吐出管路197C及びセンターライン225を介し導かれた第3油圧ポンプ179Cからの圧油は、切換位置190Aに備えられた絞り手段190Aaから、これに接続する管路214b、この管路214bに設けられた圧力制御弁214(詳細は後述)、切換位置190Aに備えられたポート190Ab、及びこのポート190Abに接続する供給管路215を経て、排出コンベア用油圧モータ174に供給され、この排出コンベア用油圧モータ174が駆動される。
【0162】
駆動信号Scon′がOFFになると、排出コンベア用コントロールバルブ190はばね190bの付勢力で図24に示す遮断位置190Bに復帰し、排出コンベア用油圧モータ174は停止する。
【0163】
磁選機用コントロールバルブ191は、上記排出コンベア用コントロールバルブ190と同様、ソレノイド駆動部191aを備えた電磁切換弁であり、ソレノイド駆動部191aにコントローラ205からの駆動信号Sm′が入力されることにより切り換えられるようになっている。すなわち、図24において、コントローラ205からソレノイド駆動部191aに入力される駆動信号Sm′がONになると、図24中上側の連通位置191Aに切り換えられる。これにより、第3油圧ポンプ179Cからの圧油は、切換位置191Aに備えられた絞り手段191Aaから、管路217b、圧力制御弁217(詳細は後述)、ポート191Ab、供給管路218を経て、磁選機用油圧モータ173に供給され駆動される。駆動信号Sm′がOFFになると、磁選機用コントロールバルブ191はばね191bの付勢力で遮断位置191Bに復帰し、磁選機用油圧モータ173は停止する。
【0164】
ここで、前述した管路214b,217bに設けた圧力制御弁214,217に係わる機能について説明する。
排出コンベア用コントロールバルブ190の切換位置190Aのポート190Ab、及び磁選機用コントロールバルブ191の切換位置191Aのポート191Abには、それぞれ、対応する排出コンベア用油圧モータ174、磁選機用油圧モータ173の負荷圧力をそれぞれ検出するための負荷検出ポート190Ac、負荷検出ポート191Acが連通されている。このとき、負荷検出ポート190Acは負荷検出管路226に接続しており、負荷検出ポート191Acは負荷検出管路227に接続している。
【0165】
ここで、排出コンベア用油圧モータ174の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路226と、磁選機用油圧モータ173の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路227とは、シャトル弁230を介して最大負荷検出管路231aに接続され、シャトル弁230で選択された高圧側の負荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路231aに導かれるようになっている。
【0166】
そして、この最大負荷検出管路231aに導かれた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路231aに接続する管路231b,231cを介して、対応する前記圧力制御弁214,217の一方側にそれぞれ伝達される。このとき、圧力制御弁214,217の他方側には前記の管路214b,217b内の圧力、すなわち絞り手段190Aa,191Aaの下流側圧力が導かれている。
【0167】
以上により、圧力制御弁214,217は、コントロールバルブ190,191の絞り手段190Aa,191Aaの下流側圧力と、排出コンベア用油圧モータ174及び磁選機用油圧モータ173のうちの最大負荷圧力との差圧に応答して作動し、各油圧モータ174,173の負荷圧力の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持するようになっている。すなわち、絞り手段190Aa,191Aaの下流側圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね214a,217aによる設定圧分だけ高くするようになっている。
【0168】
一方、第3油圧ポンプ179Cの吐出管路197Cから分岐したブリードオフ管路236には、ばね237aを備えたリリーフ弁(アンロード弁)237が設けられている。このリリーフ弁237の一方側には、最大負荷検出管路231a、これに接続する管路231d,231eを介し最大負荷圧力が導かれており、またリリーフ弁237の他方側にはポート237bを介しブリードオフ管路236内の圧力が導かれている。これにより、リリーフ弁237は、管路236及びセンターライン225内の圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね237aによる設定圧分だけ高くするようになっている。すなわち、リリーフ弁237は、管路236及びセンターライン225内の圧力が、最大負荷圧が導かれる管路231e内の圧力にばね237aのばね力分が加算された圧力になったときに、管路236の圧油をポンプコントロールバルブ242(後述)を介してタンク207へと導くようになっている。以上の結果、第3油圧ポンプ179Cの吐出圧力が最大負荷圧よりもばね237aによる設定圧分だけ高くなるロードセンシング制御が実現される。
【0169】
そして、以上説明した、圧力制御弁214,217による絞り手段190Aa,191Aaの下流側圧力と最大負荷圧力との間の制御、及びリリーフ弁237によるブリードオフ管路236内の圧力と最大負荷圧力との間の制御により、絞り手段190Aa,191Aaの前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこととなる。これにより、各油圧モータ174,173の負荷圧力の変化にかかわらず、コントロールバルブ190,191の開度に応じた流量の圧油を対応する油圧モータに供給できるようになっている。
【0170】
ここで、ブリードオフ管路236のリリーフ弁237より下流側には、前記ポンプコントロールバルブ198L,198Rと同様の流量−圧力変換機能をもつポンプコントロールバルブ242が設けられており、絞り部分242aaを備えたピストン242aと、このピストン242aの両端部を付勢するばね242b,242cと、前記のパイロットポンプ185の吐出管路199にパイロット導入管路216a,216dを介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側がタンクライン207dに接続され、かつ前記のばね242bによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁242dとを備えている。
【0171】
このような構成により、破砕作業時において、ポンプコントロールバルブ242は以下のように機能する。すなわち、上述したようにセンターライン225の最下流側端は閉止されているため、センターライン225を流れる圧油の圧力は、排出コンベア用コントロールバルブ190、磁選機用コントロールバルブ191の操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ190,191の中立時、すなわち第3油圧ポンプ179Cへ要求する各コントロールバルブ190,191の要求流量(言い換えれば各油圧モータ174,173の要求流量)が少ない場合には、第3油圧ポンプ179Cから吐出される圧油はほとんど供給管路215,218に導入されないため、余剰流量としてリリーフ弁237から下流側へ導出され、ポンプコントロールバルブ242に導入される。これにより、比較的大きな流量の圧油がピストン242aの絞り部分242aaを介してタンクライン207dへ導出されるので、ピストン242aは図24中右側に移動してばね242bによるリリーフ弁242dの設定リリーフ圧が低くなり、管路216dから分岐して設けられ第3油圧ポンプネガティブ傾転制御用の前記レギュレータ195へ至る管路241c(図19も参照)に、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc3を発生する。
【0172】
逆に、各コントロールバルブが操作されて開状態となった場合、すなわち第3油圧ポンプ179Cへの要求流量が多い場合には、ブリードオフ管路236に流れる前記余剰流量が油圧モータ174,173側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分242aaを介しタンクライン207dへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン242aは図24中左側に移動してリリーフ弁242dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路241cのネガコン圧Pc3は高くなる。本実施の形態では、後述するように、このネガコン圧Pc3の変動に基づき、第3油圧ポンプ179Cの斜板179Caの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0173】
なお、最大負荷圧が導かれる管路231dとタンクライン207bとの間にはリリーフ弁245が設けられ、管路231a〜e内の最大圧力をばね245aの設定圧以下に制限し、回路保護を図るようになっている。すなわち、このリリーフ弁245と前記リリーフ弁237とでシステムリリーフ弁を構成しており、管路231a〜e内の圧力がばね245aで設定された圧力より大きくなると、リリーフ弁245の作用により管路231a〜e内の圧力がタンク圧に下がり、これによって前述のリリーフ弁237が作動しリリーフ状態となるようになっている。
【0174】
(g)第3油圧ポンプ用レギュレータ装置
図19に戻り、前記レギュレータ195は、油室195aと、ピストン195bと、ばね195cとから構成されており、管路241cを介し油室195aに導入される制御圧力PC3が高いときはピストン195bがばね195cの付勢力に抗して図19中左方向に移動し、これによって第3油圧ポンプ179Cの斜板179Caの傾転が大きくなって第3油圧ポンプ179Cの吐出流量を増大させる。一方、制御圧力PC3が低下するにしたがってピストン195bがばね195cの力で図19中右方向に移動し、第3油圧ポンプ179Cの吐出流量を減少させるようになっている。
【0175】
以上により、レギュレータ195では、前述したポンプコントロールバルブ242の機能と併せてコントロールバルブ190,191の要求流量に応じた吐出流量が得られるよう、具体的にはポンプコントロールバルブ242を通過する流量が最小となるように第3油圧ポンプ179Cの斜板179Caの傾転(吐出流量)を制御する、いわゆるネガティブコントロールが実現される。
【0176】
(e)操作盤
図19において、前記の操作盤196には、破砕装置162を起動・停止させるためのシュレッダ起動・停止スイッチ196aと、破砕装置162の動作方向を正転又は逆転方向のいずれかに選択するためのシュレッダ正転・逆転選択ダイヤル196bと、排出コンベア165を起動・停止させるためのコンベア起動・停止スイッチ196cと、磁選機166を起動・停止させるための磁選機起動・停止スイッチ196dと、走行操作を行う走行モード及び破砕作業を行う破砕モードのいずれか一方を選択するためのモード選択スイッチ196eとを備えている。
【0177】
操作者が上記操作盤196の各種スイッチ及びダイヤルの操作を行うと、その操作信号がコントローラ205に入力される。コントローラ205は、操作盤196からの操作信号に基づき、排出コンベア用コントロールバルブ190、磁選機用コントロールバルブ191、走行ロック用ソレノイド制御弁206、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208F、破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rのソレノイド駆動部190a、ソレノイド駆動部191a、ソレノイド206a、ソレノイド208Fa、ソレノイド208Raへの駆動信号Scon′,Sm′,St′,Scr1,Scr2を生成し、対応するソレノイドにそれらを出力するようになっている。
【0178】
すなわち、操作盤196のモード選択スイッチ196eで「走行モード」が選択された場合には、走行ロック用ソレノイド制御弁206の駆動信号St′をONにして走行ロック用ソレノイド制御弁206を図21中右側の連通位置206Aに切り換え、操作レバー192a,193aによる走行用コントロールバルブ187,188の操作を可能とする。操作盤196のモード選択スイッチ196eで「破砕モード」が選択された場合には、走行ロック用ソレノイド制御弁206の駆動信号St′をOFFにして図21中左側の遮断位置206Bに復帰させ、操作レバー192a,193aによる走行用コントロールバルブ187,188の操作を不可能とする。
【0179】
また、操作盤196のシュレッダ正転・逆転選択ダイヤル196bで「正転」(又は「逆転」、以下、対応関係同じ)が選択された状態でシュレッダ起動・停止スイッチ196aが「起動」側へ押された場合、破砕装置正転用ソレノイド制御弁208Fのソレノイド208Fa(又は破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rのソレノイド208Ra)への駆動信号Scr1(又は駆動信号Scr2)をONにするとともに破砕装置逆転用ソレノイド制御弁208Rのソレノイド208Ra(又は破砕装置正転用ソレノイド制御弁208Fのソレノイド208Fa)への駆動信号Scr2(又は駆動信号Scr1)をOFFにし、第1及び第2破砕装置用コントロールバルブ186L,186Rを図20及び図22中上側の切換位置186LA,186RA(又は下側の切換位置186LB,186RB)に切り換え、第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bからの圧油を合流させて破砕装置用油圧モータ169に供給して駆動し、破砕装置162を正転方向(又は逆転方向)に起動する。
その後、シュレッダ起動・停止スイッチ196aが「停止」側へ押された場合、上記駆動信号Scr1,Scr2をともにOFFにして第1及び第2破砕装置用コントロールバルブ186L,186Rを図20及び図22に示す中立位置に復帰させ、破砕装置用油圧モータ169を停止し、破砕装置162を停止させる。
【0180】
また、操作盤196のコンベア起動・停止スイッチ196cが「起動」側へ押された場合、排出コンベア用コントロールバルブ190のソレノイド駆動部190aへの駆動信号Scon′をONにして図24中上側の連通位置190Aに切り換え、第3油圧ポンプ179Cからの圧油を排出コンベア用油圧モータ174に供給して駆動し、排出コンベア165を起動する。その後、操作盤196のコンベア起動・停止スイッチ196cが「停止」側へ押されると、排出コンベア用コントロールバルブ190のソレノイド駆動部190aへの駆動信号Scon′をOFFにして図24に示す遮断位置190Bに復帰させ、排出コンベア用油圧モータ174を停止し、排出コンベア165を停止させる。
【0181】
同様に、磁選機起動・停止スイッチ196dが「起動」側へ押された場合、磁選機用コントロールバルブ191を図24中上側の連通位置191Aに切り換え、磁選機用油圧モータ173を駆動して磁選機166を起動し、磁選機起動・停止スイッチ196dが「停止」側へ押されると、磁選機用コントロールバルブ191を遮断位置に復帰させ、磁選機166を停止させる。
【0182】
ここで、本実施の形態においても、前述の一実施の形態と同様に、第1乃至第3油圧ポンプ179A,179B,179Cの吐出圧をそれぞれ検出することでエンジンの負荷状況を検出し、この吐出圧の平均値が所定のしきい値以上となった場合にエンジン181の回転数を増大する増馬力制御を行うようになっている。以下、この詳細について説明する。
図19、図20、図22、及び図24において、271はエンジン181へ燃料を噴射する燃料噴射装置(ガバナ)、272は上記燃料噴射装置271の燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置である。また、158,159,160は圧力センサであり、圧力センサ158は第1油圧ポンプ179Aの吐出管路197Aから分岐して設けた導圧管路155に設けられ、圧力センサ159は第2油圧ポンプ179Bの吐出管路197Bから分岐して設けた導圧管路156に設けられ、圧力センサ160は第3油圧ポンプ179Cの吐出管路197Cから分岐して設けた導圧管路157にそれぞれ設けられている。これらの圧力センサ158,159,160は、検出した第1乃至第3油圧ポンプ179A,179B,179Cの吐出圧P1′,P2′,P3をコントローラ84″にそれぞれ出力するようになっている。これら吐出圧P1′,P2′,P3を入力されたコントローラ205は、この入力された吐出圧P1′,P2′,P3に応じて燃料噴射制御装置271に増馬力信号Senを出力し、燃料噴射制御装置271はこの入力された増馬力信号Senに応じて燃料噴射装置271からエンジン181への燃料噴射量を増加させる増馬力制御を行うようになっている。
【0183】
図25は、コントローラ205の機能のうち、このときのエンジン181の増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートであり、前述の本発明の一実施の形態における図9に対応する図である。なお、コントローラ205は、例えば操作者により電源が投入されることでこの図25に示すフローを開始し、電源をOFFにされることでこのフローを終了するようになっている。
【0184】
この図25において、まずステップ610では、エンジン181がコントローラ205により増馬力制御されているかどうかを示すフラグを、制御されていない状態を示す0にクリアし、次のステップ620では、圧力センサ158,159,160で検出した第1乃至第3油圧ポンプ179A,179B,179Cの吐出圧P1′,P2′,P3を入力し、次のステップ630に移る。
【0185】
ステップ630では、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P0″以上であるかどうかを判定する。なお、このしきい値P″は、エンジン181への負荷が増大して第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出流量が減少するとき(すなわち破砕効率が低下し始めるとき)の第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bの吐出圧P1′及びP2′の平均値と第3油圧ポンプ179Cの吐出圧P3との平均値であり、例えばコントローラ205に予め記憶(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″以上の場合には判定が満たされ、次のステップ640に移る。
【0186】
ステップ640では、前記フラグがエンジン181の増馬力制御されていない状態を示す0であるかどうかを判定する。フラグが1であれば判定が満たされず、ステップ620に戻る。一方、フラグが0であれば判定が満たされ、次のステップ650に移る。
【0187】
ステップ650では、上記{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″以上である状態が所定の時間継続したかどうかを判定する。所定の時間が経過していない場合には判定が満たされず、ステップ620に戻る。一方、所定の時間が経過した場合には判定が満たされ、次のステップ660に移る。
【0188】
ステップ660では、コントローラ205により燃料噴射制御装置272に増馬力信号Senを出力することにより、燃料噴射制御装置272が燃料噴射装置271からエンジン181への燃料噴射量を増加させ、これによりエンジン181の回転数が増大する。次のステップ670では、フラグを1にして、ステップ620に戻る。
【0189】
一方、先のステップ630において、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″より小さい場合には判定が満たされず、ステップ680に移る。ステップ680では、フラグが1であるかどうかを判定する。フラグが0であれば判定は満たされず、ステップ620に戻る。一方、フラグが1であれば判定が満たされ、次のステップ690に移る。
【0190】
ステップ690では、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″より小さい状態が所定の時間継続したかどうかを判定する。所定の時間が経過していない場合には判定が満たされず、ステップ620に戻る。一方、所定の時間が経過した場合には判定が満たされ、次のステップ700に移る。
【0191】
ステップ700では、コントローラ205が燃料噴射制御装置272に出力する増馬力信号SenをOFFとすることにより、燃料噴射制御装置272が燃料噴射装置271からエンジン181への燃料噴射量を元の噴射量に戻し、これによりエンジン181の回転数が増大前の回転数に復帰する。そして、次のステップ710でフラグを0にして、ステップ620に戻る。
【0192】
以上において、排出コンベア165及び磁選機166は、特許請求の範囲各項記載の破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う少なくとも1つの補助機械を構成し、排出コンベア用油圧モータ174及び磁選機用油圧モータ173は、補助機械を駆動する補助機械用油圧アクチュエータを構成する。また、第1油圧ポンプ179A及び第2油圧ポンプ179Bは破砕装置用油圧モータを駆動する少なくとも1つの油圧ポンプを構成すると共に、請求項3記載の傾転制御が同調する2つの可変容量型の油圧ポンプで構成された第1の油圧ポンプを構成し、第3油圧ポンプ179Cは補助機械用油圧アクチュエータを駆動する第2の油圧ポンプを構成する。
【0193】
また、圧力センサ158,159及び吐出圧検出管路260,261は第1の油圧ポンプの吐出圧を検出する第1の吐出圧検出手段を構成し、圧力センサ160及び吐出圧検出管路262,262a,262bは第2の油圧ポンプの吐出圧を検出する第2の吐出圧検出手段を構成する。また、コントローラ205は原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段を構成すると共に、このコントローラ205とレギュレータ装置194とが、第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの入力トルクの合計が原動機の出力トルク以下になるように第1の吐出圧検出手段の検出信号と第2の吐出圧検出手段の検出信号とに基づき第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの吐出流量を制御するとともに、第1の吐出圧検出手段と第2の吐出圧検出手段との検出信号とに基づき原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段を構成する。
【0194】
次に、上記構成の本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の動作を以下に説明する。
上記構成の自走式破砕機において、破砕作業時には、操作者は、操作盤196のモード選択スイッチ196eで「破砕モード」を選択して走行操作を不可能にした後、シュレッダ正転・逆転選択ダイヤル196bで「正転」を選択しつつ、磁選機起動・停止スイッチ196d、コンベア起動・停止スイッチ196c、シュレッダ起動・停止スイッチ196aを順次「起動」側へ押す。
【0195】
上記の操作により、コントローラ205から磁選機用コントロールバルブ191のソレノイド駆動部191aへの駆動信号Sm′がONになって磁選機用コントロールバルブ191が図24中上側の連通位置191Aに切り換えられ、またコントローラ205からコンベア用コントロールバルブ190のソレノイド駆動部190aへの駆動信号Scon′がONになって排出コンベア用コントロールバルブ190が図24中上側の連通位置190Aに切り換えられる。さらに、コントローラ205から第1及び第2破砕装置用コントロールバルブ186L,186Rのソレノイド駆動部186La,186Raへの駆動信号Scr1がONになるとともにソレノイド駆動部186Lb,186Rbへの駆動信号Scr2がOFFになり、第1及び第2破砕装置用コントロールバルブ186L,186Rが図20及び図22中上側の切換位置186LA,186RAに切り換えられる。
【0196】
これにより、第3油圧ポンプ179Cからの圧油が磁選機用油圧モータ173及び排出コンベア用油圧モータ174に供給され、磁選機166及び排出コンベア165が起動される一方、第1及び第2油圧ポンプ179A,179Bからの圧油が合流して破砕装置用油圧モータ169に供給され破砕装置162が正転方向に起動される。
【0197】
そして、例えば油圧ショベルのバケットでホッパ161に被破砕物を投入すると、その投入された被破砕物が破砕装置162へと導かれ、破砕装置162で所定の大きさに破砕される。破砕された破砕物は、破砕装置162下部の空間から排出コンベア165上に落下して運搬され、その運搬途中で磁選機166によって破砕物に混入した磁性物(例えばコンクリートの建設廃材に混入している鉄筋片等)が取り除かれ、大きさがほぼ揃えられて、最終的に自走式破砕機の後部(図17中右端部)から搬出される。
【0198】
このような手順で行われる破砕作業において、前述したように操作者によりコントローラ205の電源が投入された時点から、コントローラ205は図25のフローに示すエンジン増馬力制御を開始する。
すなわち、ステップ610でフラグを0とした後、ステップ620で圧力センサ158,159,160より出力される第1乃至第3油圧ポンプ179A,179B,179Cの吐出圧P1′,P2′,P3を入力し、ステップ630で{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″以上であるかどうかを判定する。このとき、破砕装置用油圧モータ169の負荷が通常の負荷量である場合には、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″より下となるのでステップ630の判定が満たされず、またフラグが0であるので次のステップ680の判定も満たされずにステップ620に戻る。このように、通常のエンジン負荷にて破砕作業が行われている間は上記ステップ620→ステップ630→ステップ680→ステップ620を繰り返す。
【0199】
ここで、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置用油圧モータ169の負荷圧力が大きくなると、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″以上となり、上記ステップ630の判定が満たされる。このときフラグは0なので次のステップ640の判定が満たされてステップ650に移り、所定時間が経過するまでステップ650→ステップ620〜ステップ650を繰り返す。このようにして、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″以上である状態が所定時間継続すると、ステップ650の判定が満たされてステップ660に移り、コントローラ205が燃料噴射制御装置272に増馬力信号Senを出力することで、燃料噴射制御装置272は燃料噴射装置271からエンジン181への燃料噴射量を増大させて、エンジン181の回転数が増大する。そして次のステップ670でフラグを1とする。
【0200】
このようにして、コントローラ205によるエンジン増馬力制御が行われエンジン181の回転数が増大すると、破砕装置162による被破砕物の破砕処理が進み、破砕装置用油圧モータ169の負荷圧力が低下する。これにより、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″より小さくなるのでステップ630の判定は満たされず、ステップ620→ステップ630→ステップ680と進み、フラグは1であるのでこのステップ680の判定が満たされてステップ690に移る。ここで、{((P1′+P2′)/2)+P3}/2がしきい値P″より小さい状態が所定時間継続するまで、ステップ690→ステップ620→ステップ630→ステップ680→ステップ690を繰り返し、所定時間経過するとステップ690の判定が満たされて次のステップ700に移る。このステップ700で、コントローラ205は燃料噴射制御装置272に出力している増馬力信号SenをOFFとし、これにより燃料噴射装置271からエンジン181への燃料噴射量が元の噴射量に戻り、エンジン181の回転数は元の回転数に復帰する。そして次のステップ710でフラグを0とする。
【0201】
以上説明したような構成及び動作である本発明の自走式破砕機の他の実施の形態によれば、圧力センサ158,159,160が第1乃至第3油圧ポンプ179A,179B,179Cの吐出圧P1′,P2′,P3を検出してエンジン181の過負荷状態を検出した場合に、コントローラ205がエンジン181の回転数を増大させる。これにより、前述の一実施の形態と同様に、破砕装置の負荷が増大してエンジンが過負荷状態となったときにエンジン181の馬力を増大するので、破砕効率の低下を防止することができる。
【0202】
なお、以上説明してきた本発明の自走式破砕機の一実施の形態及び他の実施の形態においては、圧力センサを用いて第1及び第2(及び第3)油圧ポンプの吐出圧を検出し、これによりエンジンの過負荷状態を検出したときにエンジンの増馬力制御を行うようにしたが、これに限らず、例えばエンジンの回転数を検出し、その回転数が所定の値より小さい場合にエンジンが過負荷状態であるとしてエンジンの増馬力を行うようにしてもよい。
【0203】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば被破砕物(破砕原料)の過供給等の原因により破砕作業中に破砕装置に重負荷が掛かり破砕装置用油圧モータの負荷圧力が大きくなった場合には、破砕装置負荷検出手段でその過負荷状況を検出し、制御手段で原動機の回転数を増大して原動機の馬力を増大する。このように、破砕装置の過負荷時に原動機の馬力を増大することで、破砕装置用油圧モータの回転数が低下することにより生じる破砕効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の全体構造を表す正面図である。
【図4】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えられる油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
【図5】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えられる油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
【図6】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えられる油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
【図7】本発明の自走式破砕機の一実施の形態における、第1油圧ポンプから吐出されセンターバイパスラインを介してポンプコントロールバルブのピストン絞り部分へ導かれる余剰流量、又は第2油圧ポンプから吐出されリリーフ弁を介してポンプコントロールバルブのピストン絞り部分へ導かれる余剰流量と、このときポンプコントロールバルブの可変リリーフ弁の機能によって発生される制御圧力との関係を表した図である。
【図8】本発明の自走式破砕機の一実施の形態における、制御圧力と第1又は第2油圧ポンプのポンプ吐出流量との関係を示した図である。
【図9】本発明の自走式破砕機の一実施の形態を構成するコントローラの機能のうちエンジンの増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートである。
【図10】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第1の変形例に備えられる油圧駆動装置の構成のうち第1及び第2油圧ポンプ周りの構成を表す油圧回路図である。
【図11】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例を構成するコントローラの機能を示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例を構成するコントローラにおける、エンジン回転数とスピードセンシング制御部が出力する減馬力信号との関係を示す図である。
【図13】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例に備えられる油圧駆動装置の構成のうち第1及び第2油圧ポンプ回りの構成を表す油圧回路図である。
【図14】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例における、減馬力信号の出力と導入管路内の減馬力パイロット圧との関係、及び減馬力パイロット圧と第1又は第2油圧ポンプの入力トルクとの関係を示す図である。
【図15】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例において、スピードセンシング制御により、第1油圧ポンプの特性が高トルク側に移動する場合、第2油圧ポンプの特性が低トルク側に移動する場合、及びしきい値が変動することを示す図である。
【図16】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の第2の変形例を構成するコントローラの機能のうちエンジンの増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートである。
【図17】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図18】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の全体構造を表す上面図である。
【図19】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置の全体概略構成を表す油圧回路図である。
【図20】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置を構成する第1制御弁装置の詳細構成を表す油圧回路図である。
【図21】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置を構成する操作弁装置の詳細構成を表す油圧回路図である。
【図22】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置を構成する第2制御弁装置の詳細構成を表す油圧回路図である。
【図23】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置を構成するレギュレータ装置の詳細構造を表す油圧回路図である。
【図24】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動装置を構成する第3制御弁装置の詳細構成を表す油圧回路図である。
【図25】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成するコントローラの機能のうちエンジンの増馬力制御に係わる制御内容を表すフローチャートである。
【符号の説明】
15 フィーダ(補助機械)
19 フィーダ用油圧モータ(補助機械用油圧アクチュエータ)
20 破砕装置
21 破砕装置用油圧モータ
40 排出コンベア(補助機械)
48 排出コンベア用油圧モータ(補助機械用油圧アクチュエータ)55 磁選機(補助機械)
60 磁選機用油圧モータ(補助機械)
61 エンジン(原動機)
62 第1油圧ポンプ(第1の油圧ポンプ)
63 第2油圧ポンプ(第2の油圧ポンプ)
71 レギュレータ装置(制御手段)
72 レギュレータ装置(制御手段)
72′ レギュレータ装置(制御手段)
84′ コントローラ(制御手段)
84″ コントローラ(制御手段)
136 吐出圧検出管路(第1の吐出圧検出手段)
137 吐出圧検出管路(第2の吐出圧検出手段)
151 圧力センサ(第1の吐出圧検出手段)
152 圧力センサ(第2の吐出圧検出手段)
158 圧力センサ(第1の吐出圧検出手段)
159 圧力センサ(第1の吐出圧検出手段)
160 圧力センサ(第2の吐出圧検出手段)
179A 第1油圧ポンプ(第1の油圧ポンプ)
179B 第2油圧ポンプ(第1の油圧ポンプ)
179C 第3油圧ポンプ(第2の油圧ポンプ)
194 レギュレータ装置(制御手段)
205 コントローラ(制御手段)
260 吐出圧検出管路(第1の吐出圧検出手段)
261 吐出圧検出管路(第1の吐出圧検出手段)
262 吐出圧検出管路(第2の吐出圧検出手段)

Claims (3)

  1. 被破砕物を破砕する自走式破砕機において、
    破砕装置と、
    この破砕装置を駆動する破砕装置用油圧モータ、この破砕装置用油圧モータを駆動する少なくとも1つの油圧ポンプ、及びこの油圧ポンプを駆動する原動機を有する油圧駆動装置と、
    前記破砕装置の負荷状況を検出する破砕装置負荷検出手段と、
    前記破砕装置負荷検出手段の検出信号に基づいて、前記原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段と
    を備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  2. 被破砕物を破砕する自走式破砕機において、
    破砕装置と、
    この破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う少なくとも1つの補助機械と、
    前記破砕装置を駆動する破砕装置用油圧モータ、前記補助機械を駆動する補助機械用油圧アクチュエータ、前記破砕装置用油圧モータを駆動する第1の油圧ポンプ、前記補助機械用油圧アクチュエータを駆動する第2の油圧ポンプ、及び前記第1の油圧ポンプと前記第2の油圧ポンプとを駆動する原動機を有する油圧駆動装置と、
    前記第1の油圧ポンプの吐出圧を検出する第1の吐出圧検出手段と、
    前記第2の油圧ポンプの吐出圧を検出する第2の吐出圧検出手段と、
    前記第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの入力トルクの合計が前記原動機の出力トルク以下になるように前記第1の吐出圧検出手段の検出信号と第2の吐出圧検出手段の検出信号とに基づき前記第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプの吐出流量を制御するとともに、前記第1の吐出圧検出手段と第2の吐出圧検出手段との検出信号とに基づき前記原動機の回転数を増大させる制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  3. 請求項2記載の自走式破砕機において、前記第1の油圧ポンプは、傾転制御が同調する2つの可変容量型の油圧ポンプで構成されることを特徴とする自走式破砕機。
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