JP4262864B2 - 自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置 - Google Patents

自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被破砕物を破砕する破砕装置を備えた自走式破砕機や土砂に土質改良材を加えて解砕混合する混合装置を備えた自走式土質改良機等を含む自走式リサイクル品生産機に関し、更に詳しくは、その自走式リサイクル品生産機に備えられる被駆動部材を駆動する自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生資源促進法(いわゆるリサイクル法)の施行(平成3年10月)といった廃棄物再利用促進の背景の下、自走式破砕機や自走式土質改良機といった自走式リサイクル品生産機の活躍の場が拡がりつつある。
【0003】
自走式破砕機は、例えばビル解体時に搬出されるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建設廃材、あるいは産業廃棄物等(以下適宜、被破砕物という)をリサイクル原料とするものであり、例えば油圧ショベル等によって自走式破砕機上部の受け入れ手段としてのホッパに投入された前記被破砕物を、例えばホッパ下方に設けたフィーダによって処理装置としての破砕装置へ導き、この破砕装置で所定の大きさに破砕処理する。破砕物は、前記破砕装置下部の空間から破砕装置下方の排出コンベア上に落下し、この排出コンベアで運搬される。この運搬の途中で、排出コンベア上方に配置された磁選機によって例えばコンクリート塊に混入している鉄筋片等を吸着して取り除き、リサイクル用の破砕物製品又は半製品(以下、「リサイクル品」のように称する)として自走式破砕機から搬出するようになっている。
【0004】
なお、上記破砕装置としては、複数個の刃物を備えた打撃板を高速回転させ、この打撃板からの打撃及び反発板との衝突を用いて被破砕物を衝撃的に破砕する破砕装置(いわゆるインパクトクラッシャ)や、ロール状の回転体(ロータ)に破砕用の刃物を取り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体の間に被破砕物を挟み込んで破砕を行う回転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させることにより被破砕物をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、固定歯に対して動歯を揺動させ、これらの間に被破砕物を導入して破砕を行う破砕装置(いわゆるジョークラッシャ)や、木材、枝木材、建設廃木等の木材をカッタを備えた回転体(ロータ)に投入することにより細片にする木材破砕装置等がある。
【0005】
一方、自走式土質改良機は、例えば、ガス管等の埋設工事、上下水道工事、及びその他の道路工事・基礎工事等において発生する建設発生土のうち埋め戻しに適さないものをリサイクル原料とするものであり、例えば油圧ショベル等によって自走式土質改良機上部の受け入れ手段としての土砂ホッパに投入された前記リサイクル原料(土砂)を例えば土砂ホッパ下方に設けた導入コンベアによって処理装置としての混合装置へ導き、この混合装置で土質改良材とともに解砕混合処理し、混合物を排出コンベア上に落下させ、この排出コンベアでリサイクル用の土砂製品又は半製品(=リサイクル品)として自走式土質改良機から搬出するようになっている。
【0006】
なお、上記混合装置としては、複数の回転軸に多数の攪拌翼(パドル)を設けた攪拌手段(パドルミキサ)で、土砂及び土質改良材を導入側から排出側へと徐々に移送しつつ攪拌混合しかつ土塊を解砕するいわゆるミキシング方式の混合装置や、回転軸まわりに回転する複数の回転打撃子を備え、土砂と土質改良材とを高所にて回転カッタで予解砕後自重で落下させ、その落下途中で前記回転打撃子で打撃を加えて土塊を細かく解砕し土質改良材と混合させるいわゆる解砕方式の混合装置等がある。
これら自走式リサイクル品生産機は、前記のようにリサイクル処理を行う処理装置として、例えば前記破砕装置や前記混合装置を備えており、これらは、前記無限軌道履帯、フィーダ、導入コンベア、排出コンベア、及び磁選機等と共に油圧駆動のアクチュエータ(この場合は破砕装置用油圧モータや混合装置用油圧モータ等の処理装置用油圧モータ)によって駆動動作される。すなわち、原動機によって少なくとも1つの油圧ポンプを駆動し、その油圧ポンプから吐出された圧油を処理装置用油圧モータに供給して駆動する。そしてこのとき、処理装置用油圧モータへ供給する圧油の例えば方向及び流量を処理装置用制御弁手段によって制御するようになっている。
【0007】
処理作業(破砕作業や土質改良作業等)を開始する際には、例えば操作盤に設けられた起動スイッチを操作者が押すと、前記処理装置用制御弁手段が中立位置から対応する切換位置に切り換わり、前記油圧ポンプからの圧油を前記処理装置用油圧モータに供給して駆動し、処理装置を起動する。その後、例えば停止スイッチを操作者が押すと、処理装置用制御弁手段が中立位置に復帰し、処理装置用油圧モータを停止し、処理装置を停止させる。
【0008】
ここで、処理装置における処理装置用油圧モータの駆動対象は、上述したように、例えば破砕用の刃物を取り付けたロール状の回転体(ロータ)や、固定歯に対して揺動する動歯を備えたスイングジョーや、多数の攪拌翼(パドル)を備えた攪拌手段(パドルミキサ)等、比較的重量物であり大きな慣性を備えた慣性体である。そのため、そのままでは、上記のように処理装置を停止させる操作をしても、その大重量による慣性力によってしばらくは回転動作し続けようとするので、処理装置の動作を速やかに停止させるのが困難である。
【0009】
そこで、これに対応するために、例えば特開2000−15128号公報に記載のように、走行手段で自走するとともに受け入れ手段で受け入れたリサイクル原料を処理装置に導入して所定の処理を行いリサイクル品とする自走式リサイクル品生産機に設けられ、原動機により駆動される可変容量型の少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される圧油により前記処理装置を駆動する処理装置用油圧モータと、前記油圧ポンプから前記処理装置用油圧モータに供給される圧油の流れを制御する処理装置用制御弁手段とを有する自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記処理装置用制御弁手段を、中立位置において前記油圧ポンプと前記圧油供給管路及び圧油排出管路とを遮断するとともに、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに遮断する遮断型(詳細にはセンタークローズ型)の弁としたものがある。
【0010】
このような構成とすることにより、例えば操作盤の停止スイッチを操作者が押して処理装置用制御弁手段を中立位置に復帰させると、処理装置用制御弁手段が、油圧ポンプと圧油供給管路及び圧油排出管路とを遮断するとともに、圧油供給管路と圧油排出管路とを互いに遮断する。これにより、圧油供給管路〜処理装置用油圧モータ〜圧油排出管路内が油圧駆動装置の他の部分と隔絶された閉流路となり、それらの内部の圧油はその閉流路に密閉され流動が停止するので、処理装置用油圧モータが慣性力で回転を継続しようとしても強制的に回転を中止させられ、処理装置の処理動作は直ちに停止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には、以下のような課題が存在する。
自走式破砕機の破砕装置においては、破砕作業が長時間に及ぶに従い、被破砕物の破砕に直接関わる刃物や歯の摩耗が進むため、所定期間ごとにそれら刃物や歯の交換等のメンテナンスを行う必要がある。ここで、例えば破砕装置として前記の木材破砕装置やインパクトクラッシャを備える自走式破砕機の場合、高速回転する回転体(ロータ)や打撃板の外周部にカッタや刃物を周方向に多数配列した構造である。そのため、それらカッタ・刃物のメンテナンス作業時には、周方向に多数配列したカッタ・刃物のうちある周方向領域のいくつかのカッタ・刃物を交換・補修後、ロータ・打撃板を回転させて他の周方向領域のカッタ・刃物の交換・補修を行い、これを何回か繰り返して、周方向全領域のカッタ・刃物を順次交換・補修していく。
このメンテナンス作業の際には、例えばまず操作盤の停止スイッチをメンテナンス作業員が押し、処理装置用制御弁手段を中立位置に復帰させてポンプからの圧油による破砕装置の駆動を停止して破砕作業を中止し、メンテナンス作業を開始することとなる。このとき、前述のように処理装置用制御弁手段の遮断型の弁が圧油供給管路〜処理装置用油圧モータ〜圧油排出管路内を閉流路とし圧油流動を不可能とするので、この状態において作業員の手動でロータ・打撃板を適宜所望の周方向位置に回転させ、カッタ・刃物の交換・補修を行うことはできない。したがって、ある周方向領域のいくつかのカッタ・刃物の交換・補修が完了したら、メンテナンス作業員は再び操作盤の起動スイッチを押して処理装置用制御弁手段を中立位置から切り換え破砕装置を駆動した後に、再び操作盤の停止スイッチを押し破砕装置を停止させるといった操作盤の煩雑な操作を繰り返す必要がある。また特に、木材破砕装置やインパクトクラッシャにおいては、ロータ・打撃板は比較的高速で回転させるものであるため、交換・補修を行いたい所望の周方向位置で随時停止させること自体、容易なものではなく、多大な時間と労力を要する。以上の結果、処理装置(破砕装置)のメンテナンス作業時において、作業効率の向上が困難となる。
【0012】
なお、上記は破砕装置として木材破砕装置やインパクトクラッシャを備える自走式破砕機を例にとって説明したが、ロール状の回転体に破砕用の刃物を取り付けた前記ロールクラッシャや、平行複数軸にカッタを取り付けた前記シュレッダにおいても、ほぼ同様の課題が生じる場合がある。
【0013】
さらに、自走式土質改良機の混合装置においても、上記破砕装置同様、土質改良作業が長時間に及ぶに従い、改良対象土(例えば建設発生土)との摩擦によって前記攪拌翼や前記回転打撃子・前記回転カッタ等のメンテナンス作業が必要となる。そして、メンテナンス作業時には、攪拌翼を周方向多数箇所に取り付けた回転軸を回転させたり、刃物を周方向複数箇所に取り付けた前記回転打撃子及び回転カッタを回転させたりしたい場合があり、このような場合には、上記同様、操作盤の煩雑な操作が必要となり、メンテナンス作業時における作業効率の向上が困難であるという課題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理装置のメンテナンス作業時における作業効率の向上を図れる自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置を提供することにある。
【0014】
【問題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、走行手段で自走するとともに、受け入れ手段で受け入れたリサイクル原料を処理装置に導入して所定の処理を行いリサイクル品とする自走式リサイクル品生産機に設けられる自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、原動機により駆動される少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される圧油により前記処理装置を駆動する処理装置用油圧モータと、前記油圧ポンプから前記処理装置用油圧モータに供給される圧油の流れを制御するセンタークローズ型の処理装置用制御弁手段と、この処理装置用制御弁手段を制御する制御手段と、前記処理装置用制御弁手段と前記処理装置用油圧モータとの間に設けられ、前記処理装置用油圧モータへ圧油を供給する圧油供給管路及び前記処理装置用油圧モータから前記制御弁手段へ圧油を排出する圧油排出管路と、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路に設けられ、前記処理装置用制御弁手段を中立位置にして、前記処理装置用制御弁手段が前記油圧ポンプと前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路とを遮断するとともに、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに遮断し、前記圧油供給管路から前記処理装置用油圧モータを経て前記圧油排出管路に至る圧油の流動を停止して閉流路としたとき、前記圧油供給管路内の圧力と前記圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくすることを可能とした等圧調整手段とを有する。
【0015】
本発明においては、処理装置のメンテナンスの際には、メンテナンス作業員が例えば操作盤の停止スイッチを押して処理装置用制御弁手段を中立位置に復帰させ、油圧ポンプからの圧油による処理装置の駆動を停止させる。その後、処理装置用制御弁手段をその中立位置としたまま、処理装置用制御弁手段外において圧油供給管路と圧油排出管路とに設けた等圧調整手段によって、処理装置用制御弁手段から処理装置用油圧モータへの圧油供給管路内の圧力と処理装置用油圧モータから処理装置用制御弁手段への圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくする。これにより、メンテナンス作業員が手動で処理装置を回転可能となるので、例えば処理装置のロータや打撃板を手動で所望の周方向位置に順次回転させつつ、その外周部のカッタや刃物を順次交換・補修等していくことができる。したがって、操作盤の煩雑な操作が必要となる従来構造に比べて、メンテナンス作業時における作業効率を向上することができる。
【0016】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記制御手段は、前記処理装置の操作を指令する操作手段からの指令信号に基づき、前記処理装置用制御弁手段を遮断位置に切り換える。
【0017】
これにより、メンテナンス時の作業効率向上を確保しつつ、メンテナンス作業開始前に処理装置を迅速に停止させることができる。すなわち、処理装置のメンテナンス開始にあたって、例えば操作盤の停止スイッチ等の操作手段をメンテナンス作業員が押し制御手段が処理装置用制御弁手段を遮断位置に復帰させると、処理装置用制御弁手段が、油圧ポンプと圧油供給管路及び圧油排出管路とを遮断するとともに、圧油供給管路と圧油排出管路とを互いに遮断する。これにより、圧油供給管路〜処理装置用油圧モータ〜圧油排出管路内が油圧駆動装置の他の部分と隔絶された閉流路となり、それらの内部の圧油はその閉流路に密閉され流動が停止する。したがって、処理装置用油圧モータが慣性力で回転を継続しようとしても強制的に回転を中止させられるので、処理装置の処理動作を直ちに停止させることができる。
【0018】
(3)上記(1)又は(2)において、また好ましくは、前記等圧調整手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに連通させる第1連通手段である。
【0019】
本発明においては、第1連通手段で圧油供給管路と圧油排出管路とを互いに連通させることにより、圧油供給管路内の圧力と圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくする構成を実現できる。
【0020】
(4)上記(3)において、さらに好ましくは、前記第1連通手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを連結する第1連結管路と、この第1連結管路を開閉する第1開閉弁とを備えている。
【0021】
(5)上記(3)において、また好ましくは、前記第1連通手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを連結する第2連結管路と、この第2連結管路の途中に前記第2連結管路を分断・結合自在に設けられた連結継手とを備えている。
【0022】
(6)上記(1)又は(2)において、また好ましくは、前記等圧調整手段は、前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路をそれぞれ油圧タンクに連通する第2連通手段である。
【0023】
本発明においては、第2連通手段で圧油供給管路及び圧油排出管路をそれぞれ油圧タンクに連通させることにより、圧油供給管路内の圧力及び圧油排出管路内の圧力をそれぞれタンク圧とすることができる。したがって、圧油供給管路内の圧力及び圧油排出管路内の圧力を互いに等しくする構成を実現できる。
【0024】
(7)上記(6)において、さらに好ましくは、前記第2連通手段は、前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路と前記油圧タンクとを連結するタンク管路と、このタンク管路を開閉する第2開閉弁とを備えている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、本発明を、自走式リサイクル品生産機としての自走式木材破砕機に適用した場合の実施の形態である。
図1は、本発明の油圧駆動装置の一実施の形態を備えた自走式木材破砕機の全体構造を表す側面図であり、図2は図1に示した自走式木材破砕機の上面図である。
【0026】
これら図1及び図2において、この自走式木材破砕機は、例えば適宜の作業具あるいは手作業によりリサイクル原料としての被破砕物(例えば、森林で伐採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材・間伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、あるいは木造家屋に使用された廃木材、以下適宜、被破砕木材という)が投入され、その被破砕木材を略水平方向から受け入れるホッパ1、このホッパ1内に設けられホッパ1で受け入れた被破砕木材を搬送する案内コンベア2、及びこの案内コンベア2で搬送された被破砕木材を所定の大きさに破砕し下方へ排出する破砕装置(この例ではいわゆるインパクトクラッシャ)3、及び前記案内コンベア2で略水平方向から導入された前記被破砕木材を把持し前記破砕装置3へと導入する導入用ローラ装置4を搭載した破砕機本体5と、この破砕機本体5の下方に設けられた走行体6と、前記の破砕装置3で破砕され下方へ排出された木材破砕物を受け入れて自走式木材破砕機の後方側(図1及び図2中右側)に運搬し搬出する排出コンベア7と、この排出コンベア7上を運搬中の前記木材破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する磁選機8とを有する。
【0027】
前記の走行体6は、本体フレーム9と、その下部に設けられた走行装置10とを備えている。図3は、図1中に示す構造のうち本体フレーム9及び走行装置10を図1中A方向からみた正面図である。本体フレーム9は、この図3に示すように、例えば略長方形の枠体によって形成され前記破砕装置3、前記ホッパ1、及び後述のパワーユニット16等を載置する破砕機取付け部9Aと、この破砕機取付け部9Aの下部に設けられたトラックフレーム部9Bとから構成される。また、前記走行装置10は、図1に示すように、前記トラックフレーム部9Bに回転自在に支持された駆動輪10a及びアイドラ10bと、これらの間に掛け渡された無限軌道履帯10Aとを備えており、駆動輪10a側に設けられた左・右走行用油圧モータ301L,301R(後述の図6も参照)によって駆動力が与えられることにより自走式木材破砕機を走行させるようになっている。
【0028】
前記のホッパ1は、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの前方側端部に、その破砕機取付け部9Aと一体的に(=基本的に着脱自在でなく)略水平方向に搭載されている。このとき、ホッパ1は、幅方向両側の側壁1a,1a(図2参照)を備えると共に、前記前方側端部に開口部1bを備えており、このような構造により、前述したような被破砕木材を略水平方向から受け入れることが可能となっている。
【0029】
前記の案内コンベア2は、上記ホッパ1内に一体的に略水平方向に延設されており、駆動輪(スプロケット)2aと、従動輪2bと、これら駆動輪2a及び従動輪2bの間に巻回して複数列(この例では4列)設けられ、それぞれピン結合された2列のチェーンを結合してなるチェーンベルト2c(図2参照)とを備えている。そして、駆動輪2aの右側(図2中上側)でかつ後述のローラ駆動用油圧モータ303の下方に配置された案内コンベア用油圧モータ302(図2中では図示せず、後述の図7参照)の駆動力によって駆動輪2aを回転駆動して各チェーンベルト2cを同時に駆動し、これによってホッパ開口部1bに投入されチェーンベルト2c上に載置された被破砕木材を前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1及び図2中右側)へと略水平方向に搬送し、前記導入用ローラ装置4に導くようになっている。
【0030】
図4は、図1中B部の拡大透視側面図である。前記の導入用ローラ装置4は、この図4に示すように、ローラ11と、このローラ11の略水平方向の回転軸11aの両端部を軸受部12Aaを介し回転可能に支持する左右一対のブラケット12Aと、水平方向に延設され前記一対のブラケット12Aを連結する連結ビーム12Bとを有している。
【0031】
前記ローラ11は、前記回転軸11aに固定されたローラ本体11bと、このローラ本体11bの外周部に全周にわたって所定間隔で設けられた鋸歯状の把持部11cとを備えている。このローラ11の右側(図2中上側)にはローラ駆動用油圧モータ303(図2及び後述の図7参照)が設けられており、その駆動力が図示しない伝達機構を介し回転軸11aに与えられることによりローラ11が図4中矢印ア方向に回転駆動される。これによって、ローラ11は、前記案内コンベア2によって前方側(図1及び図2中左側)から略水平方向に導入された被破砕木材の上部を押さえ込むように把持しつつ、後方側(図1及び図2中右側)へと導出し、前記破砕装置3へと導入するようになっている。
【0032】
前記ブラケット12Aは、前記軸受部12Aaを下部に備え前記連結ビーム12Bの下部に固定された軸受支持部12Abと、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aに固定した支持架台12Cにピン12Acを介して回転可能に接続された回転支持部12Adとを備えている。このとき、軸受支持部12Abの上部に位置する連結ビーム12Bの両端部には、ブラケット12Baがそれぞれ設けられており、これらブラケット12Baはピン304cを介してローラリフト/プレス用油圧シリンダ304のロッド304a側に接続されている。また、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304のボトム304b側は、ピン304dを介し前記支持架台12Cに接続されている。これにより、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304の伸縮に応じて前記ブラケット12Aが前記ピン12Acを中心として回動可能(図4中2点鎖線参照)であり、これによって、前記ローラ11による被破砕木材の押さえ込み圧力(あるいは案内コンベアチェーンベルト2cとローラ11との間の間隙寸法)を適宜調整可能となっている。
【0033】
図1に戻り、前記の破砕装置3は、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの前後方向ほぼ中央部上に搭載されている。この破砕装置3は、いわゆるインパクトクラッシャであり、刃物としてのビット(打撃板)3a及びそのビット3aを固定する固定具3bを外周部に取り付けたロータ3cを高速回転させることにより、ホッパ1内の案内コンベア2より供給された被破砕木材に対し、前記ビット3aからの打撃及びロータ3cの外周側に固定された反発板(アンビル)3dとの衝突を用いて打撃力を加え、所定の大きさに破砕するようになっている。
図5は、前記のビット3aの前記ロータ3cへの取り付け位置の一例を表す図4中C1−C2面から見た展開外面図である。図5中右端の数字はC1位置からのロータ3c上における周方向位置を角度(0°〜360°)で表したものである。この図5に示すように、ロータ3cの外周面上において、ビット3a及び固定具3bは、軸方向(図5中左右方向)及び周方向(図5中上下方向)に所定間隔をおいて略V字形状をなすように例えば合計24個ずつ(ビット3a−1〜3a−24及び固定具3b−1〜3b−24)が配設されている。ビット3a−1〜3a−24はその刃面がロータ3cの正転方向(図4及び図5中矢印イ方向)回転に対応するような向きに配置されている。
【0034】
図1及び図2に戻り、前記ロータ3cは、その回転軸(図示せず)が本体フレーム破砕機取付け部9A上に取り付けた支持架台12D上の軸受機構12Eによって回転自在に支持されており、回転軸の右側(図2中上側)に設けた破砕装置用油圧モータ305(図2及び後述の図6参照)からの駆動力が図示しない伝達機構を介し与えられることにより、回転するようになっている。
【0035】
また、ロータ3cの外周側には、支持部材13aにより支持された略部分円筒面形状の篩い部材(グレート)13bが配置されており、前記ロータ3cで破砕されていく木材破砕物の破片が、その篩いの目よりも小さくなると、篩い部材13bを通過して下方へ排出される。排出された木材破砕物は、ロータ3cの下方に設けたシュート14(図1及び図3参照)を通過して排出コンベア7上に導入されるようになっている。
【0036】
なお、図1及び図2に示されように、上記破砕装置3及び導入用ローラ装置4の上部にはカバー18が設けられており、案内コンベア2の駆動輪2aを駆動する案内コンベア用油圧モータ302、導入用ローラ装置4のローラ11を駆動するローラ駆動用油圧モータ303、破砕装置3のロータ3cを駆動する破砕装置用油圧モータ305を、そのカバー18下方内においてすべて自走式木材破砕機の右側に集中して配置している(但し案内コンベア用油圧モータ302はローラ駆動用油圧モータ303の下方にあるため図示されていない)。なお、図4に示すように、前記ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304もカバー18内に配置されている。
前記の排出コンベア7は、排出側(後方側、図1及び図2中右側)部分が、パワーユニット16(後述)から突出して設けたアーム部材7aに、支持部材7b,7cを介し吊り下げ支持されている。また、排出反対側(前方側、図1及び図2中左側)部分は、本体フレーム破砕機取付け部9Aよりも下方に位置し、支持部材7dを介し本体フレーム破砕機取付け部9Aから吊り下げられるように支持されている。この結果、排出コンベア7は、本体フレーム9の下方からパワーユニット16の下方を通って、本体フレーム9の自走式木材破砕機後方側外方へ、上り傾斜で配置されている。
【0037】
またこの排出コンベア7は、フレーム7eと、このフレーム7eに支持され排出コンベア用油圧モータ306(図2及び後述の図7参照)で駆動される駆動輪7fと従動輪7gとの間に巻回して設けられたコンベアベルト7hと、このコンベアベルト7hの両側面及び搬送面をそれぞれ支持するガイドローラ7i及びローラ7jを備えており、排出コンベア用油圧モータ306の駆動力でによってコンベアベルト7hを駆動し、これによって破砕装置3から前記シュート14を介しコンベアベルト7h上に落下してきた木材破砕物を後方側(図1及び図2中右側)へ運搬するようになっている。
【0038】
前記の磁選機8は、支持部材8aを介し前記アーム部材7aより吊り下げ支持されており、前記コンベアベルト7hの上方にこのコンベアベルト7hと略直交するように配置された磁選機ベルト8b(図1参照)を、磁選機用油圧モータ307(図1、図2及び後述の図7参照)によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト8b越しに作用させてコンベアベルト7h上の磁性物を磁選機ベルト8bに吸着させた後、コンベアベルト7hと略直交する方向に運搬してシュート8cを介しコンベアベルト7hの側方に落下させ排出するようになっている。
前記の本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1、図2中右側)端部の上部には、パワーユニット積載部材15を介して動力体としてのパワーユニット16が搭載されている(図1参照)。また、パワーユニット16の前方側(図1及び図2中左側)には操作者が搭乗する区画である運転席16Aが設けられている。
【0039】
ここで、上記案内コンベア2、破砕装置3、導入用ローラ装置4、排出コンベア7、磁選機8、及び走行装置10は、この自走式木材破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。図6、図7、及び図8は、本発明の油圧駆動装置の一実施の形態の概略構成を表す油圧回路図である。
【0040】
これら図6〜図8において、この油圧駆動装置は、上記の自走式木材破砕機に設けられるものであり、原動機としてのエンジン17と、このエンジン17によって駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ19及び第2油圧ポンプ20と、同様にエンジン17によって駆動される固定容量型のパイロットポンプ21と、第1及び第2油圧ポンプ19,20から吐出される圧油がそれぞれ供給される前記油圧アクアチュエータ(油圧モータ301L,301R,302,303,305,306,307及び油圧シリンダ304)と、第1及び第2油圧ポンプ19,20からそれら油圧アクチュエータ301L,301R,302,303,304,305,306,307に供給される圧油の流れ(方向及び流量、若しくは流量のみ)を制御する8つのコントロールバルブ24,25,26,27,28,29,30,31と、前記の運転席16Aに設けられ(図1参照)、左・右走行用コントロールバルブ27,28(後述)をそれぞれ切り換え操作するための左・右走行用操作レバー32a,33aと、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量を調整するポンプ制御手段、例えばレギュレータ装置34,35と、破砕機本体5(例えば前記の運転席16A内)に設けられ、案内コンベア2、破砕装置3、導入用ローラ装置4、排出コンベア7、磁選機8の始動・停止あるいは昇降等を操作者が指示入力して操作するための操作盤36とを有している。
【0041】
8つの油圧アクチュエータ301L,301R,302〜307は、前述のように、左・右無限軌道履帯10Aへの駆動力を発生する上記左・右走行用油圧モータ301L,301Rと、案内コンベア2動作用の駆動力を発生する上記案内コンベア用油圧モータ302と、導入用ローラ装置4のローラ11回転用及び昇降用の駆動力をそれぞれ発生するローラ駆動用油圧モータ303及びローラリフト/プレス用油圧シリンダ304と、破砕装置3動作用の駆動力を発生する上記破砕装置用油圧モータ305と、排出コンベア7動作用の駆動力を発生する上記排出コンベア用油圧モータ306と、及び磁選機8動作用の駆動力を発生する上記磁選機用油圧モータ307とから構成されている。
【0042】
コントロールバルブ24〜31は、2位置切換弁又は3位置切換弁であり、案内コンベア用油圧モータ302に接続された案内コンベア用コントロールバルブ24と、ローラ駆動用油圧モータ303に接続されたローラ駆動用コントロールバルブ25と、破砕装置用油圧モータ305に接続された破砕装置用コントロールバルブ26と、左走行用油圧モータ301Lに接続された左走行用コントロールバルブ27と、右走行用油圧モータ301Rに接続された右走行用コントロールバルブ28と、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304に接続されたローラリフト/プレス用コントロールバルブ29と、排出コンベア用油圧モータ306に接続されたコンベア用コントロールバルブ30と、磁選機用油圧モータ307に接続された磁選機用コントロールバルブ31とから構成されている。
【0043】
このとき、第1及び第2油圧ポンプ19,20のうち、第1油圧ポンプ19は、左走行用コントロールバルブ27及び破砕装置用コントロールバルブ26を介して左走行用油圧モータ301L及び破砕装置用油圧モータ305へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらコントロールバルブ27,26はいずれも、対応する油圧モータ301L,305への圧油の方向及び流量を制御可能な3位置切換弁となっており、第1油圧ポンプ19の吐出管路37に接続されたセンタバイパスライン22aを備えた第1弁グループ22において、上流側から、左走行用コントロールバルブ27、破砕装置用コントロールバルブ26の順序で配置されている。なお、センタバイパスライン22aの最下流側には、ポンプコントロールバルブ38(詳細は後述)が設けられている。
【0044】
一方、第2油圧ポンプ20は、右走行用コントロールバルブ28、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、排出コンベア用コントロールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ31、案内コンベア用コントロールバルブ24、ローラ駆動用コントロールバルブ25を介し、右走行用油圧モータ301R、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304、排出コンベア用油圧モータ306、磁選機用油圧モータ307、案内コンベア用油圧モータ302、及びローラ駆動用油圧モータ303へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらのうち右走行用コントロールバルブ28、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、案内コンベア用コントロールバルブ24、及びローラ駆動用コントロールバルブ25は対応する右走行用油圧モータ301R、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304、案内コンベア用油圧モータ302、及びローラ駆動用油圧モータ303への圧油の流れを制御可能な3位置切換弁となっており、残りの排出コンベア用コントロールバルブ30及び磁選機用コントロールバルブ31は対応する排出コンベア用油圧モータ306及び磁選機用油圧モータ307への圧油の流量を制御可能な2位置切換弁となっており、第2油圧ポンプ20の吐出管路39に接続されたセンタバイパスライン23a及びこれの下流側にさらに接続されたセンタライン23bを備えた上記第2弁グループ23において、上流側から、右走行用コントロールバルブ28、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、磁選機用コントロールバルブ31、排出コンベア用コントロールバルブ30、ローラ駆動用コントロールバルブ25、及び案内コンベア用コントロールバルブ24の順序で配置されている。なお、センタライン23bは、最下流側の案内コンベア用コントロールバルブ24の下流側で閉止されている。
【0045】
上記コントロールバルブ24〜31のうち、左・右走行用コントロールバルブ27,28はそれぞれ、パイロットポンプ21で発生されたパイロット圧を用いて操作されるセンタバイパス型のパイロット操作弁である。これら左・右走行用コントロールバルブ27,28は、パイロットポンプ21で発生され前述の操作レバー32a,33aを備えた操作レバー装置32,33で所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。
【0046】
すなわち、操作レバー装置32,33は、操作レバー32a及び33aとその操作量に応じたパイロット圧を出力する一対の減圧弁32b,32b及び33b,33bとを備えている。操作レバー装置32の操作レバー32aを図6中a方向(又はその反対方向、以下対応関係同じ)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路40(又は41)を介して左走行用コントロールバルブ27の駆動部27a(又は27b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバルブ27が図6中上側の切換位置27A(又は下側の切換位置27B)に切り換えられ、第1油圧ポンプ19からの圧油が吐出管路37、センタバイパスライン22a、及び左走行用コントロールバルブ27の切換位置27A(又は下側の切換位置27B)を介して左走行用油圧モータ301Lに供給され、左走行用油圧モータ301Lが正転方向(又は逆転方向)に駆動される。
【0047】
なお、操作レバー32aを図6に示す中立位置にすると、左走行用コントロールバルブ27はばね27c,27dの付勢力で図6に示す中立位置に復帰し、左走行用油圧モータ301Lは停止する。
【0048】
同様に、操作レバー装置33の操作レバー33aを図6中b方向(又はその反対方向)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路42(又は43)を介し右走行用コントロールバルブ28の駆動部28a(又は28b)に導かれて図6中上側の切換位置28A(又は下側の切換位置28B)に切り換えられ、右走行用油圧モータ301Rが正転方向(又は逆転方向)に駆動されるようになっている。操作レバー33aを中立位置にするとばね28c,28dの付勢力で右走行用コントロールバルブ28は中立位置に復帰し右走行用油圧モータ301Rは停止する。
【0049】
ここで、パイロットポンプ21からのパイロット圧を操作レバー装置32,33に導くパイロット導入管路44a,44bには、コントローラ45からの駆動信号St(後述)で切り換えられるソレノイド制御弁46が設けられている。このソレノイド制御弁46は、ソレノイド46aに入力される駆動信号StがONになると図8中左側の連通位置46Aに切り換えられ、パイロットポンプ21からのパイロット圧を導入管路44a,44bを介し操作レバー装置32,33に導き、操作レバー32a,33aによる左・右走行用コントロールバルブ27,28の上記操作を可能とする。
【0050】
一方、駆動信号StがOFFになると、ソレノイド制御弁46はばね46bの復元力で図8中右側の遮断位置46Bに復帰し、導入管路44aと導入管路44bとを遮断すると共に導入管路44bをタンク47へのタンクライン47aに連通させ、この導入管路44b内の圧力をタンク圧とし、操作レバー装置32,33による左・右走行用コントロールバルブ27,28の上記操作を不可能とするようになっている。
【0051】
また、前記破砕装置用コントロールバルブ26は、両端にソレノイド駆動部26a,26bを備えたセンタバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動部26a,26bには、コントローラ45(図8参照)からの駆動信号Scrで駆動されるソレノイドがそれぞれ設けられており、破砕装置用コントロールバルブ26はその駆動信号Scrの入力に応じて切り換えられるようになっている。
【0052】
すなわち、駆動信号Scrが破砕装置3の正転(又は逆転、以下、対応関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがそれぞれON及びOFF(又はソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがそれぞれOFF及びON)になると、破砕装置用コントロールバルブ26が図6中上側の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)に切り換えられる。これにより、第1油圧ポンプ19からの圧油が吐出管路37、センタバイパスライン22a、破砕装置用コントロールバルブ26の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)、及びその切換位置26A(又は切換位置26B)に接続される管路86a(又は管路86b)を介して破砕装置用油圧モータ305に供給され、破砕装置用油圧モータ305が正転方向(又は逆転方向)に駆動される。
【0053】
駆動信号Scrが破砕装置3の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがともにOFFになると、コントロールバルブ26がばね26c,26dの付勢力で図6に示す中立位置26Cに復帰する。このとき、破砕装置用コントロールバルブ26は、この中立位置26Cにおいて、管路86aと管路86bとの間も遮断された状態とするとともに、センタバイパスライン22a及び吐出管路37を介した前記管路86a,86bと第1油圧ポンプ19との接続を遮断する遮断型のバルブとなっており、これによって第1油圧ポンプ19からの圧油供給が停止され、破砕装置用油圧モータ305は停止する。
【0054】
ここで、本実施の形態の最も大きな特徴として、破砕装置用コントロールバルブ26の外部に、前記の管路86aと管路86bとを連結する連結管路150とこの連結管路150を開閉する開閉弁151とを設けたことである。前記開閉弁151は、手動で操作可能な弁であり、通常時には閉じ状態にしておく一方、破砕装置3のメンテナンス作業時(詳細は後述)において、この開閉弁151を開き状態とすることにより連結管路150を開通させ、管路86aと管路86bとを互いに連通させて管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを互いに等しくできるようになっている。
【0055】
前記ポンプコントロールバルブ38は、流量を圧力に変換する機能を備えるものであり、前記のセンタバイパスライン22aとタンクライン47bとを絞り部分38aaを介して接続・遮断可能なピストン38aと、このピストン38aの両端部を付勢するばね38b,38cと、前記のパイロットポンプ21の吐出管路79にパイロット導入管路83a(後述)、及びパイロット導入管路83c(後述)を介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側がタンクライン47cに接続され、かつ前記のばね38bによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁38dとを備えている。
【0056】
このような構成により、ポンプコントロールバルブ38は以下のように機能する。すなわち、上述したように左走行用コントロールバルブ27及び破砕装置用コントロールバルブ26はセンタバイパス型の弁となっており、センタバイパスライン22aを流れる流量は、各コントロールバルブ27,26の操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ27,26の中立時、すなわち第1油圧ポンプ19へ要求する各コントロールバルブ27,26の要求流量(言い換えれば左走行用油圧モータ301L及び破砕装置用油圧モータ305の要求流量)が少ない場合には、第1油圧ポンプ19から吐出される圧油のうちほとんどが余剰流量としてセンタバイパスライン22aを介してポンプコントロールバルブ38に導入され、比較的大きな流量の圧油がピストン38aの絞り部分38aaを介してタンクライン47bへ導出される。これにより、ピストン38aは図6中右側に移動するので、ばね38bによるリリーフ弁38dの設定リリーフ圧が低くなり、管路83cから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第1サーボ弁95へ至る管路81に、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc1を発生する。
【0057】
逆に、各コントロールバルブ27,26が操作されて開状態となった場合、すなわち第1油圧ポンプ19へ要求する要求流量が多い場合には、センタバイパスライン22aに流れる前記余剰流量は、油圧モータ301L,305側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分38aaを介しタンクライン47bへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン38aは図6中左側に移動してリリーフ弁38dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路81の制御圧力Pc1は高くなる。
【0058】
本実施の形態では、後述するように、この制御圧力(ネガコン圧)Pc1の変動に基づき、第1油圧ポンプ19の斜軸19Aの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0059】
なお、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出管路37,39から分岐した管路87,88には、リリーフ弁89及びリリーフ弁90がそれぞれ設けられており、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧P1,P2の最大値を制限するためのリリーフ圧の値を、それぞれに備えられたばね89a,90aの付勢力で設定するようになっている。
またパイロット油圧ポンプ21の吐出管路79から分岐した管路80からさらに分岐した管路75には、リリーフ弁75Aがそれぞれ設けられており、パイロット油圧ポンプ21の吐出圧の最大値を制限するためのリリーフ圧の値をばね75Aaの付勢力で設定するようになっている。
【0060】
また、前記ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29は、ソレノイド駆動部29a1,29a2を備えたセンタバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動部29a1,29a2には、コントローラ45からの駆動信号Slpで駆動されるソレノイドが設けられており、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29はその駆動信号Slpの入力に応じて切り換えられるようになっている。すなわち、駆動信号Slpがローラリフト/プレス用油圧シリンダ304の伸長(又は縮短、以下対応関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部29a1,29a2への駆動信号SlpがそれぞれON及びOFF(又はOFF及びON)になると、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29が図7中上側の切換位置29A(又は図7中下側の切換位置29B)に切り換えられる。
これにより、吐出管路39、センタバイパスライン23a、及びセンタライン23bを介し導かれた第2油圧ポンプ20からの圧油は、切換位置29A(又は29B)に備えられた絞り手段29Aa(又は29Ba)から、これに接続する管路50、この管路50に設けられた圧力制御弁51(詳細は後述)、切換位置29A(又は29B)に備えられたポート29Ab(又は29Bb)、及びこのポート29Ab(又は29Bb)に接続する供給管路52a(又は52b)を経て、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304に供給され、この油圧シリンダ304が伸長(又は縮短)方向に駆動される。駆動信号Slpがローラリフト/プレス用油圧シリンダ304の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆動部29a1,29a2への駆動信号SlpがともにOFFになると、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29はばね29b1,29b2の付勢力で図7に示す遮断位置に復帰し、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304はその位置で伸長又は縮短方向の駆動を停止する。
【0061】
また、前記磁選機用コントロールバルブ31は、ソレノイド駆動部31aを備えた電磁切換弁である。ソレノイド駆動部31aには、コントローラ45からの駆動信号Smで駆動されるソレノイドが設けられており、磁選機用コントロールバルブ31はその駆動信号Smの入力に応じて切り換えられるようになっている。すなわち、駆動信号Smが磁選機8を動作させるON信号になると、磁選機用コントロールバルブ31が図7中上側の切換位置31Aに切り換えられる。
これにより、吐出管路39、センタバイパスライン23a、及びセンタライン23bを介し導かれた第2油圧ポンプ20からの圧油は、切換位置31Aに備えられた絞り手段31Aaから、これに接続する管路56、この管路56に設けられた圧力制御弁57(詳細は後述)、切換位置31Aに備えられたポート31Ab、及びこのポート31Abに接続する供給管路58aを経て、磁選機用油圧モータ307に供給され、この油圧モータ307が駆動される。駆動信号Smが磁選機8の停止に対応するOFF信号になると、磁選機用コントロールバルブ31はばね31bの付勢力で図7に示す遮断位置に復帰し、磁選機用油圧モータ307は停止する。
【0062】
さらに、前記排出コンベア用コントロールバルブ30は、上記磁選機用コントロールバルブ31同様、そのソレノイド駆動部30aにコントローラ45からの駆動信号Scomで駆動されるソレノイドが設けられる。駆動信号Scomが排出コンベア7を動作させるON信号になると、排出コンベア用コントロールバルブ30は図7中上側の連通位置30Aに切り換えられ、センタライン23bからの圧油が、切換位置30Aの絞り手段30Aaから、管路53、圧力制御弁54(詳細は後述)、切換位置30Aのポート30Ab、及びこのポート30Abに接続する供給管路55を介し排出コンベア用油圧モータ306に供給されて駆動される。駆動信号Scomが排出コンベア7の停止に対応するOFF信号になると、排出コンベア用コントロールバルブ30はばね30bの付勢力で図7に示す遮断位置に復帰し、排出コンベア用油圧モータ306は停止する。
【0063】
また、前記ローラ駆動用コントロールバルブ25はセンタバイパス型の電磁比例弁であり、上記ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29同様、そのソレノイド駆動部25a1,25a2にコントローラ45からの駆動信号Srで駆動されるソレノイドが設けられる。駆動信号Srがローラ駆動用油圧モータ303の正転方向回転(又は逆転方向回転、以下対応関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部25a1,25a2への駆動信号SrがそれぞれON及びOFF(又はOFF及びON)になると、図7中上側の切換位置25A(又は図7中下側の切換位置25B)に切り換えられ、センタライン23bからの圧油が、切換位置25A(又は25B)の絞り手段25Aa(又は25Ba)から、管路66、圧力制御弁67(詳細は後述)、切換位置25A(又は25B)のポート25Ab(又は25Bb)、及びこのポート25Ab(又は25Bb)に接続する供給管路62a(又は62b)を介しローラ駆動用油圧モータ303に供給されて駆動される。駆動信号Slpがローラ駆動用油圧モータ303の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆動部25a1,25a2への駆動信号SrがともにOFFになると、ローラ駆動用コントロールバルブ25はばね25b1,25b2の付勢力で図7に示す遮断位置に復帰し、ローラ駆動用油圧モータ303は駆動を停止する。
【0064】
さらに、前記案内コンベア用コントロールバルブ24も、上記ローラ駆動用コントロールバルブ同様センタバイパス型の電磁比例弁であり、そのソレノイド駆動部24a1,24a2にコントローラ45からの駆動信号Sgで駆動されるソレノイドが設けられ、例えばソレノイド駆動部24a1,24a2への駆動信号SgがそれぞれON及びOFF(又はOFF及びON)になると、図7中上側の切換位置24A(又は図7中下側の切換位置24B)に切り換えられ、センタライン23bからの圧油が、切換位置24A(又は24B)の絞り手段24Aa(又は24Ba)から、管路63、圧力制御弁64(詳細は後述)、ポート24Ab(又は24Ab)、及び供給管路70a(又は70b)を介し案内コンベア用油圧モータ302に供給されて駆動される。例えばソレノイド駆動部24a1,24a2への駆動信号SgがともにOFFになると、ばね24b1,24b2の付勢力で図7に示す遮断位置に復帰し、案内コンベア用油圧モータ302は駆動を停止する。
【0065】
なお、上記したローラリフト/プレス用油圧シリンダ304、排出コンベア用油圧モータ306、磁選機用油圧モータ307、ローラ駆動用油圧モータ303、及び案内コンベア用油圧モータ302への圧油の供給に関し、回路保護等の観点から、供給管路52a,55a,58a,62a,70aとタンクライン47bとの間を接続する管路59,60,61,68,69に、それぞれリリーフ弁59a,60a,61a,68a,69aが設けられている。
ここで、前述した管路50,53,56,63,66に設けた圧力制御弁51,54,57,64,67に係わる機能について説明する。
【0066】
案内コンベア用コントロールバルブ24の切換位置24A(又は24B)の前記ポート24Ab(又は24Bb)、ローラ駆動用コントロールバルブ25の切換位置25A(又は25B)の前記ポート25Ab(又は25Bb)、排出コンベア用コントロールバルブ30の切換位置30Aの前記ポート30Ab、磁選機用コントロールバルブ31の切換位置31Aのポート31Ab、及びローラリフト/プレス用コントロールバルブ29の切換位置29A(又は29B)のポート29Ab(又は29Bb)には、それぞれ、対応する案内コンベア用油圧モータ302、ローラ駆動用油圧モータ303、排出コンベア用油圧モータ306、磁選機用油圧モータ307、及びローラリフト/プレス用油圧シリンダ304の負荷圧力をそれぞれ検出するための負荷検出ポート24Ac(又は24Bc),25Ac(又は25Bc),30Ac,31Ac,29Ac(又は29Bc)がそれぞれ連通されている。このとき、負荷検出ポート24Ac(又は24Bc)は負荷検出管路65aに接続しており、負荷検出ポート25Ac(又は25Bc)は負荷検出管路65bに接続しており、負荷検出ポート30Acは負荷検出管路65cに接続しており、負荷検出ポート31Acは負荷検出管路65dに接続しており、負荷検出ポート29Ac(又は29Bc)は負荷検出管路65eに接続している。
【0067】
ここで、案内コンベア用油圧モータ302の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路65aと、ローラ駆動用油圧モータ303の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路65bとは、さらにシャトル弁65fを介して負荷検出管路65gに接続され、シャトル弁65fを介して選択された高圧側の負荷圧力はこの負荷検出管路65gに導かれるようになっている。またこの負荷検出管路65gと、排出コンベア用油圧モータ306の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路65cとは、シャトル弁65hを介して負荷検出管路65iに接続され、シャトル弁65hで選択された高圧側の負荷圧力が負荷検出管路65iに導かれるようになっている。さらにこの負荷検出管路65iと、磁選機用油圧モータ307の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路65dとは、シャトル弁65jを介して負荷検出管路65kに接続され、シャトル弁65jで選択された高圧側の負荷圧力が負荷検出管路65kに導かれるようになっている。そして、この負荷検出管路65kと、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路65eとは、シャトル弁65mを介して最大負荷検出管路65nに接続され、シャトル弁65mで選択された高圧側の負荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路65nに導かれるようになっている。
【0068】
そして、この最大負荷検出管路65nに導かれた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路65nに接続する管路71a〜71hを介して、対応する前記圧力制御弁51,57,54,67,64の一方側にそれぞれ伝達される。このとき、圧力制御弁51,57,54,67,64の他方側には前記の管路50,56,53,66,63内の圧力、すなわち絞り手段29Aa(又は29Ba),31Aa,30Aa,25Aa(又は25Ba),24Aa(又は24Ba)の下流側圧力が導かれている。
【0069】
以上により、圧力制御弁51,57,54,67,64は、コントロールバルブ29,31,30,25,24の絞り手段29Aa(又は29Ba),31Aa,30Aa,25Aa(又は25Ba),24Aa(又は24Ba)の下流側圧力と、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304、磁選機用油圧モータ307、排出コンベア用油圧モータ306、ローラ駆動用油圧モータ303、及び案内コンベア用油圧モータ302のうちの最大負荷圧力との差圧に応答して作動し、各油圧モータ304,307,306,303,302の負荷圧力の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持するようになっている。すなわち、絞り手段29Aa(又は29Ba),31Aa,30Aa,25Aa(又は25Ba),24Aa(又は24Ba)の下流側圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね51a,57a,54a,67a,64aによる設定圧分だけ高くするようになっている。
【0070】
一方、第2油圧ポンプ20の吐出管路39に接続したセンタバイパスライン23a及びセンタライン23bから分岐したブリードオフ管路76には、ばね77aを備えたリリーフ弁(アンロード弁)77が設けられている。このリリーフ弁77の一方側には、前記最大負荷検出管路65n、これに接続する管路78を介し最大負荷圧力が導かれており、またリリーフ弁77の他方側にはポート77bを介しブリードオフ管路76内の圧力が導かれている。これにより、リリーフ弁77は、管路76及びセンタライン23b内の圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね77aによる設定圧分だけ高くするようになっている。すなわち、リリーフ弁77は、管路76及びセンタライン23b内の圧力が、最大負荷圧が導かれる管路78内の圧力にばね77aのばね力分が加算された圧力になったときに、管路76の圧油をポンプコントロールバルブ82を介してタンク47へと導くようになっている。以上の結果、第2油圧ポンプ20の吐出圧が最大負荷圧よりもばね77aによる設定圧分だけ高くなるロードセンシング制御が実現される。
【0071】
なお、このときばね77aで設定されるリリーフ圧は、前述したリリーフ弁89及びリリーフ弁90の設定リリーフ圧よりも小さい値に設定されている。
【0072】
そして、以上説明した、圧力制御弁51,57,54,67,64による絞り手段29Aa(又は29Ba),31Aa,30Aa,25Aa(又は25Ba),24Aa(又は24Ba)の下流側圧力と最大負荷圧力との間の制御、及びリリーフ弁77によるロードセンシング制御(ブリードオフ管路76内の圧力と最大負荷圧力との間の制御)により、絞り手段29Aa(又は29Ba),31Aa,30Aa,25Aa(又は25Ba),24Aa(又は24Ba)の前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこととなる。これにより、各油圧モータ304,307,306,303,302の負荷圧力の変化にかかわらず、コントロールバルブ29,31,30,25,24の開度に応じた流量の圧油を対応する油圧モータに供給できるようになっている。
【0073】
ここで、ブリードオフ管路76のリリーフ弁77より下流側には、前記のポンプコントロールバルブ38と同様の流量−圧力変換機能をもつポンプコントロールバルブ82が設けられており、タンクライン47dに接続されるタンクライン47eとを絞り部分82aaを介して接続・遮断可能なピストン82aと、このピストン82aの両端部を付勢するばね82b,82cと、前記のパイロットポンプ21の吐出管路79にパイロット導入管路83a(後述)、及びパイロット導入管路83b(後述)を介して上流側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側が上記タンクライン47eに接続され、かつ前記のばね82bによってリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁82dとを備えている。
【0074】
このような構成により、破砕作業時において、ポンプコントロールバルブ82は以下のように機能する。すなわち、上述したようにセンタライン23bの最下流側端は閉止されており、また破砕作業時には後述のように右走行用コントロールバルブ28は操作されないため、センタライン23bを流れる圧油の圧力は、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、磁選機用コントロールバルブ31、排出コンベア用コントロールバルブ30、ローラ駆動用コントロールバルブ25、及び案内コンベア用コントロールバルブ24の操作量(すなわちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コントロールバルブ29,31,30,25,24の中立時、すなわち第2油圧ポンプ20へ要求する各コントロールバルブ29,31,30,25,24の要求流量(言い換えれば各油圧モータ304,307,306,303,302の要求流量)が少ない場合には、第2油圧ポンプ20から吐出される圧油はほとんど供給管路52a(又は52b),58a,55a,62a(又は62b),70a(又は70b)に導入されないため、余剰流量としてリリーフ弁77から下流側へ導出され、ポンプコントロールバルブ82に導入される。これにより、比較的大きな流量の圧油がピストン82aの絞り部分82aaを介してタンクライン47eへ導出されるので、ピストン82aは図7中右側に移動してばね82bによるリリーフ弁82dの設定リリーフ圧が低くなり、管路83から分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の第1サーボ弁96へ至る管路84に、比較的低い制御圧力(ネガコン圧)Pc2を発生する。
【0075】
逆に、各コントロールバルブが操作されて開状態となった場合、すなわち第2油圧ポンプ20への要求流量が多い場合には、ブリードオフ管路76に流れる前記余剰流量が油圧モータ304,307,306,303,302側へ流れる流量分だけ減じられるため、ピストン絞り部分82aaを介しタンクライン47eへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン82aは図6中左側に移動してリリーフ弁82dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路84の制御圧力c2は高くなる。本実施の形態では、後述するように、この制御圧力Pc2の変動に基づき、第2油圧ポンプ20の斜軸20Aの傾転角を制御するようになっている(詳細は後述)。
【0076】
なお、最大負荷圧が導かれる管路78とタンクライン47eとの間にはリリーフ弁85が設けられ、管路78内の最大圧力をばね85aの設定圧以下に制限し、回路保護を図るようになっている。すなわち、このリリーフ弁85と前記リリーフ弁77とでシステムリリーフ弁を構成しており、管路78内の圧力が、ばね85aで設定された圧力より大きくなると、リリーフ弁85の作用により管路78内の圧力がタンク圧に下がり、これによって前述のリリーフ弁77が作動しリリーフ状態となるようになっている。
【0077】
また、上記のような配置において、第1弁グループ22の破砕装置用コントロールバルブ26及び左走行用コントロールバルブ27と、第2弁グループの右走行用コントロールバルブ28と、ポンプコントロールバルブ38と、リリーフ弁89,90とは、高圧側系統としてまとめられ、メインバルブユニット91に一体的に組み込まれている。一方、第2弁グループ23のローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、磁選機用コントロールバルブ31、排出コンベア用コントロールバルブ30、ローラ駆動用コントロールバルブ25、及び案内コンベア用コントロールバルブ24と、リリーフ弁77と、ポンプコントロールバルブ82と、リリーフ弁85とは、低圧側系統としてまとめられ、サブバルブユニット92に一体的に組み込まれている。メインバルブユニット91のセンタバイパスライン23aの下流側のキャリオーバポート91aは、センタライン23bに連通するサブバルブユニット92のポンプポート92aに接続されている。
【0078】
レギュレータ装置34,35は、傾転アクチュエータ93,94と、第1サーボ弁95,96と第2サーボ弁97,98とを備え、これらのサーボ弁95〜98により第1及び第2油圧ポンプ19,20から傾転アクチュエータ93,94に作用する圧油の圧力を制御し、第1及び第2油圧ポンプ19,20の斜軸19A,20Aの傾転(すなわち押しのけ容積)を制御するようになっている。
傾転アクチュエータ93,94は、両端に大径の受圧部93a,94a及び小径の受圧部93b,94bを有する作動ピストン93c,94cと、受圧部93a,93b及び94a,94bがそれぞれ位置する受圧室93d,93e及び94d,94eとを有する。そして、両受圧室93d,93e及び94d,94eの圧力が互いに等しいときは、作動ピストン93c,94cは受圧面積の差によって図8中右方向に移動し、これによって斜軸19A,20Aの傾転は大きくなり、ポンプ吐出流量QP1,QP2が増大する。また、大径側の受圧室93d,94dの圧力が低下すると、作動ピストン93c,94cは図8中左方向に移動し、これによって斜軸19A,20Aの傾転が小さくなりポンプ吐出流量QP1,QP2が減少するようになっている。なお、大径側の受圧室93d,94dは第1及び第2サーボ弁95〜98を介して、パイロットポンプ21の吐出管路79に連通する管路99に接続されており、小径側の受圧室93e,94eは直接管路99に接続されている。
【0079】
第1サーボ弁95,96のうち、レギュレータ装置34の第1サーボ弁95は前述したようにポンプコントロールバルブ38からの制御圧力(ネガコン圧)Pc1により駆動されるネガティブ傾転制御用のサーボ弁であり、レギュレータ装置35の第1サーボ弁96は、前述したようにポンプコントロールバルブ82からの制御圧力Pc2により駆動されるネガティブ傾転制御用のサーボ弁であり、これらは互いに同等の構造となっている。
【0080】
すなわち、制御圧力PC1,PC2が高いときは弁体95a,96aが図8中右方向に移動し、パイロットポンプ21からのパイロット圧PPを減圧せずに傾転アクチュエータ93,94の受圧室93d,94dに伝達し、これによって斜軸19A,20Aの傾転が大きくなって第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量QP1,QP2を増大させる。そして制御圧力PC1,PC2が低下するにしたがって弁体95a,96aがばね95b,96bの力で図8中左方向に移動し、パイロットポンプ21からのパイロット圧PPを減圧して受圧室93d,94dに伝達し、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量QP1,QP2を減少させるようになっている。
以上により、レギュレータ装置34の第1サーボ弁95では、前述したポンプコントロールバルブ38の機能と併せてコントロールバルブ26,27の要求流量に応じた吐出流量QP1が得られるよう、具体的にはセンタバイパスライン22aから流入しポンプコントロールバルブ38を通過する流量が最小となるように第1油圧ポンプ19の斜軸19Aの傾転(吐出流量)を制御する、いわゆるネガティブコントロールが実現される。
また、レギュレータ装置35の第1サーボ弁96では、前述したポンプコントロールバルブ82の機能と併せ、コントロールバルブ24,25,29,30,31の要求流量に応じた吐出流量QP2が得られるよう、具体的にはブリードオフ管路76から流入しポンプコントロールバルブ82を通過する流量が最小となるように第2油圧ポンプ20の斜軸20Aの傾転(吐出流量)を制御するいわゆるネガティブコントロールが実現される。
【0081】
一方、第2サーボ弁97,98は、いずれも入力トルク制限制御用のサーボ弁で、互いに同一の構造となっている。すなわち、第2サーボ弁97,98は、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧P1,P2により作動する弁であり、それら吐出圧P1,P2が、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出管路37,39から分岐して設けられた吐出圧検出管路100a〜c,101a〜cを介し、操作駆動部97aの受圧室97b,97c及び操作駆動部98aの受圧室98b,98cにそれぞれ導かれるようになっている。
【0082】
すなわち、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧力の和P1+P2によって操作駆動部97a,98aに作用する力がばね97d,98dで設定されるばね力によって弁体97e,98eに作用する力より小さいときは、弁体97e,98eは図8中右方向に移動し、パイロットポンプ21から第1サーボ弁95,96を介し導かれたパイロット圧PPを減圧せずに傾転アクチュエータ93,94の受圧室93d,94dに伝達し、これによって第1及び第2油圧ポンプ19,20の斜軸19A,20Aの傾転を大きくして吐出流量を大きくする。
そして、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧力の和P1+P2による力がばね97d,98dのばね力設定値による力よりも大きくなるにしたがって弁体97e,98eが図8中左方向に移動し、パイロットポンプ21から第1サーボ弁95,96を介し導かれたパイロット圧PPを減圧して受圧室93d,94dに伝達し、これによって第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量を減少させるようになっている。
【0083】
以上により、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧力P1,P2が上昇するに従って第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量Q1,Q2の最大値Q1max,Q2maxが小さく制限され、第1及び第2油圧ポンプ19,20の入力トルクの合計をエンジン17の出力トルク以下に制限するように第1及び第2油圧ポンプ19,20の斜軸19A,20Aの傾転が制御されるいわゆる入力トルク制限制御(馬力制御)が実現される。このとき、さらに詳細には、第1油圧ポンプ19の吐出圧P1と第2油圧ポンプ20の吐出圧P2との和に応じて、第1及び第2油圧ポンプ19,20の入力トルクの合計をエンジン17の出力トルク以下に制限するいわゆる全馬力制御が実現される。
【0084】
本実施の形態では、第1油圧ポンプ19及び第2油圧ポンプ20の両方がほぼ同一の特性に制御される。すなわち、レギュレータ装置34の第2サーボ弁97において第1油圧ポンプ19を制御するときにおける第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧の和P1+P2と第1油圧ポンプ19の吐出流量Q1の最大値Q1maxとの関係と、レギュレータ装置35の第2サーボ弁98において第2油圧ポンプ20を制御するときにおける第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧の和P1+P2と第2油圧ポンプ20の吐出流量Q2の最大値Q2maxとの関係とが、互いに略同一の関係(例えば10%程度の幅で)となるように、かつ、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出流量Q1,Q2の最大値Q1max,Q2maxを互いに略同じ値(例えば10%程度の幅で)で制限するようになっている。
【0085】
前記の操作盤36には、破砕装置3を正転方向に起動させるためのクラッシャ正転起動スイッチ36aと、破砕装置3を逆転方向に起動するためのクラッシャ逆転起動スイッチ36bと、破砕装置3を停止させるためのクラッシャ停止スイッチ36cと、破砕装置3の動作速度を調整するためのクラッシャスピードダイヤル36dと、案内コンベア2を正転方向に起動させるための案内コンベア正転起動スイッチ36eと、案内コンベア2を逆転方向に起動するための案内コンベア逆転起動スイッチ36fと、案内コンベア2を停止させるための案内コンベア停止スイッチ36gと、案内コンベア3の動作速度を調整するための案内コンベアスピードダイヤル36hと、導入用ローラ装置4のローラ11を正転方向に起動させるための導入用ローラ正転起動スイッチ36iと、ローラ11を逆転方向に起動するための導入用ローラ逆転起動スイッチ36jと、ローラ11を停止させるための導入用ローラ停止スイッチ36kと、ローラ11の動作速度を調整するための導入用ローラスピードダイヤル36mと、ローラ11を下降させ押圧力を増大させるための導入用ローラ下降スイッチ36nと、ローラ11を上昇させ押圧力を減少させるための導入用ローラ上昇スイッチ36oと、ローラ11の上昇・下降を停止させるための導入用ローラ昇降停止スイッチ36pと、排出コンベア7を起動させるための排出コンベア起動スイッチ36qと、排出コンベア7を停止させるための排出コンベア停止スイッチ36rと、磁選機8を起動させるための磁選機起動スイッチ36sと、磁選機8を停止させるための磁選機停止スイッチ36tと、走行操作を行う走行モード及び破砕作業を行う破砕モードのいずれか一方を選択するためのモード選択スイッチ36uとを備えている。
【0086】
操作者が上記操作盤36の各種スイッチ及びダイヤルの操作を行うと、その操作信号が前記のコントローラ45に入力される。コントローラ45は、操作盤36からの操作信号に基づき、前述した案内コンベア用コントロールバルブ24、ローラ駆動用コントロールバルブ25、破砕装置用コントロールバルブ26、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29、排出コンベア用コントロールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ31、及びソレノイド制御弁46のソレノイド駆動部24a1,24a2、ソレノイド駆動部25a1,25a2、ソレノイド駆動部26a,26b、ソレノイド駆動部29a1,29a2、ソレノイド駆動部30a、ソレノイド駆動部31a、及びソレノイド46aへの前記の駆動信号Sg,Sr,Scr,Slp,Scom,Sm,Stを生成し、対応するソレノイドにそれらを出力するようになっている。
すなわち、操作盤36のモード選択スイッチ36uで「走行モード」が選択された場合には、ソレノイド制御弁46の駆動信号StをONにしてソレノイド制御弁46を図8中左側の連通位置に切り換え、操作レバー32a,33aによる走行用コントロールバルブ27,28の操作を可能とする。操作盤36のモード選択スイッチ36uで「破砕モード」が選択された場合には、ソレノイド制御弁46の駆動信号StをOFFにして図8中右側の遮断位置に復帰させ、操作レバー32a,33aによる走行用コントロールバルブ27,28の操作を不可能とする。言い換えれば、モード選択スイッチ36u及びソレノイド制御弁46は、走行作業あるいは破砕作業のいずれか一方を選択的に可能とする機能(いわゆるインターロック機能)を果たしている。
また、操作盤36のクラッシャ正転起動スイッチ36a(又はクラッシャ逆転起動スイッチ36b、以下、対応関係同じ)が押された場合、破砕装置用コントロールバルブ26のソレノイド駆動部26a(又はソレノイド駆動部26b)への駆動信号ScrをONにするとともにソレノイド駆動部26b(又はソレノイド駆動部26a)への駆動信号ScrをOFFにし、破砕装置用コントロールバルブ26を図6中上側の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)に切り換え、第1油圧ポンプ19からの圧油を破砕装置用油圧モータ305に供給して駆動し、破砕装置3を正転方向(又は逆転方向)に起動する。なおこのとき、クラッシャスピードダイヤル36dの操作量に応じて前記駆動信号Scrの信号電流値が設定され、これによってその操作量に応じた速度で破砕装置3が動作する。
その後、クラッシャ停止スイッチ36cが押された場合、破砕装置用コントロールバルブ26のソレノイド駆動部26a及びソレノイド駆動部26bの駆動信号ScrをともにOFFにして図6に示す中立位置26Cに復帰させ、破砕装置用油圧モータ305を停止し、破砕装置3を停止させる。
【0087】
同様に、操作盤36の案内コンベア正転起動スイッチ36e(又は案内コンベア逆転起動スイッチ36f)が押された場合、案内コンベア用コントロールバルブソレノイド駆動部24a1(又はソレノイド駆動部24a2)への駆動信号SgをONにするとともにソレノイド駆動部24a2(又はソレノイド駆動部24a1)への駆動信号SgをOFFにし、案内コンベア用コントロールバルブ24を切換位置24A(又は24B)に切り換え案内コンベア用油圧モータ302に供給して駆動し、案内コンベア2を正転方向(又は逆転方向)に起動する。このとき、案内コンベアスピードダイヤル36hの操作量に応じ駆動信号Sgの信号電流値が設定され、これに応じた速度で案内コンベア2が動作する。案内コンベア停止スイッチ36gが押されると、ソレノイド駆動部24a1,24a2の駆動信号SgをともにOFFにして図7に示す中立位置24Cに復帰させ、案内コンベア2を停止させる。
【0088】
また同様に、導入用ローラ正転起動スイッチ36i(又は導入用ローラ逆転起動スイッチ36j)が押された場合、ローラ駆動用コントロールバルブソレノイド駆動部25a1(又は25a2)の駆動信号SrをONにするとともにソレノイド駆動部25a2(又は25a1)への駆動信号SrをOFFにし、ローラ駆動用コントロールバルブ25を切換位置25A(又は25B)に切り換え導入用ローラ装置4のローラ11を正転方向(又は逆転方向)に起動する。このとき、導入用ローラスピードダイヤル36mの操作量に応じた速度でローラ11が動作する。導入用ローラ停止スイッチ36kが押されると、ソレノイド駆動部25a1,25a2の駆動信号SrをともにOFFにして図7に示す中立位置25Cに復帰させ、ローラ11を停止させる。
【0089】
さらに同様に、導入用ローラ下降スイッチ36n(又は導入用ローラ上昇スイッチ36o)が押された場合、ローラリフト/プレス用コントロールバルブソレノイド駆動部29a1(又は29a2)の駆動信号SlpをONにするとともにソレノイド駆動部29a2(又は29a1)への駆動信号SlpをOFFにし、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29を切換位置29A(又は29B)に切り換え導入用ローラ装置4のローラ11を下降(又は上昇)させる。導入用ローラ昇降停止スイッチ36pが押されると、ソレノイド駆動部29a1,29a2の駆動信号SlpをともにOFFにして図7に示す中立位置29Cに復帰させ、ローラ11をそのときの高さ位置で停止させる。
また、操作盤36の排出コンベア起動スイッチ36qが押された場合、排出コンベア用コントロールバルブ30のソレノイド駆動部30aへの駆動信号ScomをONにして図7中上側の切換位置30Aに切り換え、第2油圧ポンプ20からの圧油を排出コンベア用油圧モータ306に供給して駆動し、排出コンベア7を起動する。その後、操作盤36の排出コンベア停止スイッチ36rが押されると、排出コンベア用コントロールバルブ30のソレノイド駆動部30aへの駆動信号ScomをOFFにして図7に示す中立位置30Bに復帰させ、排出コンベア用油圧モータ306を停止し、排出コンベア7を停止させる。
同様に、磁選機起動スイッチ36sが押された場合、磁選機用コントロールバルブソレノイド駆動部31aへの駆動信号SmをONにして切換位置31Aに切り換え、磁選機8を起動する。その後、磁選機停止スイッチ36tが押されるとソレノイド駆動部31aへの駆動信号SmをOFFにして中立位置31Bに復帰させ、磁選機8を停止させる。
【0090】
なお、以上説明した第1及び第2油圧ポンプ19,20と、パイロット油圧ポンプ21と、エンジン17と、コントロールバルブ24〜31を備えた制御弁装置(図示せず)とは、いずれも前記パワーユニット16に内蔵されている。
【0091】
すなわち、パワーユニット16の自走式木材破砕機後方側(図2中右側)の領域には、図2には現れていないが、前記第1及び第2油圧ポンプ19,20と、パイロット油圧ポンプ21と、前記エンジン17(その上部カバー17aのみ図2に図示)と、このエンジン17の冷却水を冷却するラジエータを備えた熱交換器装置とが、自走式木材破砕機の幅方向(図2中上下方向、前記本体フレーム9の短手方向)に並設されている。
一方、パワーユニット16の自走式木材破砕機前方側(図2中左側)の領域には、前記エンジン17の燃料タンク(その給油口102のみを図2に図示)と、前記動力としての圧油(作動油)を貯留する作動油タンク(その給油口103のみを図2に図示)と、前記制御弁装置と、運転席16Aとが、この順序で自走式木材破砕機幅方向右側(図2中上側)から左側(図2中下側)へ向かって並設されている。
【0092】
なお、以上のパワーユニット16の各機器は、パワーユニット16の基礎下部構造をなすパワーユニットフレーム16a(図1参照)上に配置されており、このパワーユニットフレーム16aが、前記パワーユニット積載部材15(図1参照)を介し、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの後端部の上部に搭載されている。
【0093】
以上において、ホッパ1が、リサイクル原料を受け入れる受け入れ手段を構成し、破砕装置3が、受け入れ手段で受け入れたリサイクル原料に対し所定の処理を行う処理装置を構成する。
【0094】
また、前記の破砕装置用油圧モータ305が、油圧ポンプから吐出される圧油により処理装置を駆動する処理装置用油圧モータを構成し、破砕装置用コントロールバルブ26が、油圧ポンプから処理装置用油圧モータに供給される圧油の流れを制御する処理装置用制御弁手段を構成し、その中立位置26Cが遮断位置を構成する。また、コントローラ45が、処理装置用制御弁手段を制御する制御手段を構成し、操作盤36が、処理装置の操作を指令する操作手段を構成する。
【0095】
さらに、破砕装置用コントロールバルブ26が切換位置26Aに切り換えられ破砕装置用油圧モータ305が正転方向に駆動されるときには、管路86aが処理装置用制御弁手段から処理装置用油圧モータへ至る圧油供給管路を構成するとともに管路86bが処理装置用油圧モータから前記制御弁手段へ至る圧油排出管路を構成し、破砕装置用コントロールバルブ26が切換位置26Bに切り換えられ破砕装置用油圧モータ305が逆転方向に駆動されるときには、管路86bが処理装置用制御弁手段から処理装置用油圧モータへ至る圧油供給管路を構成するとともに管路86aが処理装置用油圧モータから前記制御弁手段へ至る圧油排出管路を構成する。
【0096】
そして、連結管路150が、圧油供給管路と圧油排出管路とを連結する第1連結管路を構成し、開閉弁151が、この第1連結管路を開閉する第1開閉弁を構成する。そして、これら連結管路150及び開閉弁151が、圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに連通させる第1連通手段を構成すると共に、圧油供給管路内の圧力と前記圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくする等圧調整手段をも構成する。
【0097】
次に、本実施の形態の動作を以下に説明する。
【0098】
(I)自力走行時
例えば稼働現場内において自走式木材破砕機を平地走行させる場合、あるいは稼動現場に向かうためにトレーラーに積載するためにトレーラー荷台上へ向かって自走する場合、又は稼働現場に到着後トレーラー荷台から下りるために自走する場合等の自力走行時には、操作者は、操作盤36のモード選択スイッチ36uで「走行モード」を選択し、運転席16Aに搭乗して操作レバー32a,33aを前方に操作する。これにより、左・右走行用コントロールバルブ27,28が図6中上方の切換位置27A,28Aに切り換えられ、第1及び第2油圧ポンプ19,20からセンタバイパスライン22a,23aを介し導かれた圧油が左・右走行用油圧モータ301L,301Rに供給され、これらが正転方向に駆動され、破砕機の両側の無限軌道履帯10Aが正転方向に駆動されて走行体6が前方へ走行する。
(II)破砕作業時
上記構成の自走式木材破砕機において、破砕作業時には、操作者は、操作盤36のモード選択スイッチ36uで「破砕モード」を選択して走行操作を不可能にした後、クラッシャスピードダイヤル36d、案内コンベアスピードダイヤル36h、導入用ローラスピードダイヤル36mを所望の設定速度となる位置までまわして速度設定を行う。その後、磁選機起動スイッチ36s、排出コンベア起動スイッチ36q、クラッシャ正転起動スイッチ36aを順次押すとともに、導入用ローラ下降スイッチ36nを適宜操作し、さらに導入用ローラ正転起動スイッチ36i、案内コンベア正転起動スイッチ36eを順次押す。
【0099】
上記の操作により、コントローラ45から磁選機用コントロールバルブ31のソレノイド駆動部31aへの駆動信号SmがONになって磁選機用コントロールバルブ31が図7中上側の切換位置31Aに切り換えられ、またコントローラ45から排出コンベア用コントロールバルブ30のソレノイド駆動部30aへの駆動信号ScomがONになって排出コンベア用コントロールバルブ30が図7中上側の切換位置30Aに切り換えられ、さらにコントローラ45から破砕装置用コントロールバルブ26のソレノイド駆動部26aへの駆動信号ScrがONになるとともにソレノイド駆動部26bへの駆動信号ScrがOFFになり、破砕装置用コントロールバルブ26が図6中上側の切換位置26Aに切り換えられる。
また、コントローラ45からローラリフト/プレス用コントロールバルブ29のソレノイド駆動部29a1への駆動信号SlpがONになるとともにソレノイド駆動部29a2への駆動信号SlpがOFFになり、ローラリフト/プレス用コントロールバルブ29が図7中上側の切換位置29Aに切り換えられ、さらにコントローラ45からローラ駆動用コントロールバルブ25のソレノイド駆動部25a1への駆動信号SrがONになるとともにソレノイド駆動部25a2への駆動信号SrがOFFになり、ローラ駆動用コントロールバルブ25が図7中上側の切換位置25Aに切り換えられ、さらにコントローラ45から案内コンベア用コントロールバルブ24のソレノイド駆動部24a1への駆動信号SgがONになるとともにソレノイド駆動部24a2への駆動信号SgがOFFになり、案内コンベア用コントロールバルブ24が図7中上側の切換位置24Aに切り換えられる。
【0100】
これにより、第2油圧ポンプ20からの圧油がメインバルブユニット91のセンタバイパスライン23a及びキャリオーバポート91aを介し、サブバルブユニット92のポンプポート92a及びセンタライン23bへ導入され、さらに磁選機用油圧モータ307、排出コンベア用油圧モータ306、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304、ローラ駆動用油圧モータ303、及び案内コンベア用油圧モータ302に供給され、磁選機8、排出コンベア7、導入用ローラ装置4、及び案内コンベア2が起動されるとともに、導入用ローラ装置4のローラ11が、導入用ローラ下降スイッチ36nの操作時間(あるいは操作量)に応じて下降する。一方、第1油圧ポンプ19からの圧油が管路86aを介して破砕装置用油圧モータ305に供給されて破砕装置3が正転方向に起動される。
【0101】
その後、例えば適宜の作業具あるいは手作業(人力)によりホッパ1の開口部1bに略水平方向から被破砕木材を投入すると、ホッパ1で受け入れられた被破砕木材は案内コンベア2のチェーンベルト2c上に載置されて略水平方向に自走式木材破砕機後方(図1、図2中右方)に搬送される。このように後方へと搬送されてきた被破砕木材は、案内コンベア2の後端(図1、図2中右側端)付近まで来ると、その上部を導入用ローラ装置4のローラ把持部11cで押さえつけられることにより把持され、ローラ11の回転と共に少なくとも一部分が把持された状態のまま破砕装置3へと送り込まれる。破砕装置3では、その被破砕木材にロータ3cの刃物3aで打撃を加えて所定の大きさに破砕(粉砕)し、破砕された木材破砕物は、篩い部材13bを通過してシュート14を介し排出コンベア7のベルト7h上に落下して運搬され、最終的に自走式木材破砕機の後部(図1中右端部)からリサイクル品として排出(搬出)される。
【0102】
以上のように構成した本実施の形態の自走式木材破砕機の油圧駆動装置によれば、以下のような効果を奏する。
【0103】
(1)破砕装置のメンテナンス作業時の作業効率向上
一般に、破砕装置においては、破砕作業が長時間に及ぶに従い、被破砕物の破砕に直接関わる刃物や歯の摩耗が進むため、所定期間ごとにそれら刃物や歯の交換等のメンテナンスを行う必要がある。本実施の形態の油圧駆動装置に係わる自走式木材破砕機の前記破砕装置3は、図4及び図5に示したように、高速回転するロータ3cの外周部に刃物3a−1〜3a−24を周方向に配列した構造である。そのため、それら刃物3a−1〜3a−24のメンテナンス作業時には、周方向に多数配列した刃物3a−1〜3a−24のうちある周方向領域のいくつかの刃物(例えば、図5において角度0°〜90°の間の領域にある刃物3a−1〜3a−4、刃物3a−15、及び刃物3a−16)を交換・補修後、ロータ3cを回転させて他の周方向領域の刃物(例えば、図5において角度90°〜180°の間の領域にある刃物3a−5〜3a−7及び刃物3a−17〜3a−19)の交換・補修を行い、これを何回か(前述の例では、角度180°〜270°の間の領域及び角度270°〜360°の間の領域のあと2回)繰り返して、周方向全領域の刃物3a−1〜3a−24を順次交換・補修していく必要がある。本実施の形態においては、この破砕装置3のメンテナンスの際には、メンテナンス作業員は、操作盤36のクラッシャ停止スイッチ36cを押して破砕装置用コントロールバルブ26を中立位置26Cに切り換え(復帰させ)、第1油圧ポンプ19からの圧油による破砕装置3の駆動を停止させロータ3cを停止させる。
【0104】
その後、破砕装置用コントロールバルブ26をその中立位置26Cとしたまま、破砕装置用コントロールバルブ26外に設けた開閉弁151を手動操作して開き状態とし、連結管路150を開通させることにより、管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを互いに等しくすることができる。これにより、メンテナンス作業員が手動でロータ3cを回転可能となるので、ロータ3cを手動で所望の周方向位置に順次回転させつつ、その外周部の刃物3a−1〜3a−24を順次交換・補修等していくことができる。したがって、操作盤の煩雑な操作が必要となる従来構造に比べて、メンテナンス作業時における作業効率を向上することができる。
【0105】
(2)破砕装置の速やかな停止
上記(1)で説明したように、破砕作業を中断して破砕装置3のメンテナンスを開始するにあたっては、操作盤36のクラッシャ停止スイッチ36cをメンテナンス作業員が押して破砕装置用コントロールバルブ26を中立位置26Cに復帰させるが、本実施の形態においては、これにより、破砕装置用コントロールバルブ26が第1油圧ポンプ19と管路86a,86bとを遮断するとともに、管路86aと管路86bとを互いに遮断する。これにより、管路86a〜破砕装置用油圧モータ305〜管路86b内が油圧駆動装置の他の部分と隔絶された閉流路となり、それらの内部の圧油はその閉流路に密閉され流動が停止する。したがって、破砕油圧モータ305が慣性力で回転を継続しようとしても強制的に回転を中止させられるので、破砕装置3の破砕動作を迅速に停止させることができる。
【0106】
なお、上記本発明の一実施の形態においては、破砕装置用コントロールバルブ26と破砕装置用油圧モータ305とを接続する管路86a及び管路86bを互いに連結する連結管路150に手動操作の開閉弁151を設け、メンテナンス作業時において、この開閉弁151を開き状態とすることにより管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを互いに等しくしたが、これに限られず、他の構成で管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを等しくしてもよい。以下、そのような変形例を順次説明する。
▲1▼電磁切換弁を用いる場合
図9は、この本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において電磁切換弁を用いた変形例の要部構造を表す部分油圧回路図であり、上記本発明の一実施の形態における図6に相当する図である。この図9に示すように、本変形例においては、図6に示した手動操作の開閉弁151に代えて、コントローラ45からの駆動信号Scで切り換えられる電磁切換弁152が設けられている。この電磁切換弁152は、通常時はばね152aの復元力で図9中下側の遮断位置152Aとなっており、連結管路150を遮断するようになっている。一方、メンテナンス作業開始時に作業者が操作盤45の図示しないスイッチを操作し、電磁切換弁152のソレノイド152bに入力される駆動信号Sc(図8中に2点鎖線で示す)をONにすると、電磁切換弁152は、図9中上側の連通位置152Bに切り換えられて連結管路150を連通させ、管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを互いに等しくするようになっている。
【0107】
上記において、電磁切換弁152が、第1連結管路を開閉する第1開閉弁を構成する。
【0108】
本変形例によっても、上記本発明の一実施の形態と同様、メンテナンス作業時に管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを等しくしメンテナンス作業員が手動でロータ3cを回転可能となるので、作業効率を向上することができる。
▲2▼連結継手を用いる場合
図10は、この本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において連結継手を用いた変形例の要部構造を表す部分油圧回路図であり、上記本発明の一実施の形態における図6に相当する図である。この図10に示すように、本変形例においては、図6に示した手動操作の開閉弁151に代えて、連結継手(ワンタッチ着脱式流体配管継手)153a,153bが設けられている。この連結継手153a,153bは、手動で連結管路150を分断・結合自在に構成されており、分断時に圧油の噴出を防止するための逆止弁153aa,153baをそれぞれ内蔵している。そして、通常時はこれら2つの連結継手153a,153bが分断して連結管路150を遮断した状態で用いられるようになっている。一方、メンテナンス作業開始時には、作業者がそれら2つの連結継手153a,153bを結合して連結管路150を連通させ、管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを互いに等しくできるようになっている。
【0109】
なお、上記においては、連結管路150は、各請求項記載の圧油供給管路と圧油排出管路とを連結する第2連結管路を構成する。そして、この連結管路150と連結継手153a,153bとが、圧油供給管路と圧油排出管路とを互いに連通させる第1連通手段を構成すると共に、圧油供給管路内の圧力と圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくする等圧調整手段をも構成する。
【0110】
本変形例によっても、上記本発明の一実施の形態と同様、メンテナンス作業時に管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを等しくしメンテナンス作業員が手動でロータ3cを回転可能となるので、作業効率を向上することができる。
▲3▼圧油供給・排出管路内圧力をタンク圧に解放する場合
図11は、この本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において圧油供給・排出管路内圧力をタンク圧に解放する変形例の要部構造を表す部分油圧回路図であり、上記本発明の一実施の形態における図6に相当する図である。この図11に示すように、本変形例においては、図6に示した連結管路150及び手動操作の開閉弁151を省略するとともに、前記の管路86aから分岐しこの管路86aとタンク45に連通する前記タンクライン47cとを接続するタンクライン87aと、前記の管路86bから分岐しこの管路86bとタンク45に連通する前記タンクライン47bとを接続するタンクライン87bと、これらタンクライン87a,87bをそれぞれ開閉する開閉弁88a,88bとを設けたことである。前記開閉弁88a,88bは、手動で操作可能な弁であり、通常時には閉じ状態にしておく一方、破砕装置3のメンテナンス作業時において、この開閉弁88a,88bを開き状態とすることにより管路86a,86bをタンク45に連通させ、管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とをそれぞれタンク圧に等しくできるようになっている。
【0111】
なお、上記において、タンクライン87a,87bが、各請求項記載の圧油供給管路及び圧油排出管路と油圧タンクとを連結するタンク管路を構成し、開閉弁88a,88bが、そのタンク管路を開閉する第2開閉弁を構成する。そして、それらタンクライン87a,87b及び開閉弁88a,88bが、圧油供給管路及び圧油排出管路をそれぞれ油圧タンクに連通させる第2連通手段を構成すると共に、圧油供給管路内の圧力と前記圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくする等圧調整手段をも構成する。
【0112】
本変形例によっても、上記本発明の一実施の形態と同様、メンテナンス作業時に管路86a内の圧力と管路86b内の圧力とを等しくしメンテナンス作業員が手動でロータ3cを回転可能となるので、作業効率を向上することができる。
なお、以上においては、破砕装置としてロータ3cの外周部に刃物3aを取り付けたいわゆるインパクトクラッシャを備えた自走式木材破砕機を例にとって説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例えば、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させることにより被破砕木材をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、被破砕木材をチップ状にするいわゆる木材チッパーを備えた破砕機にも適用可能である。これらの場合にも、同様の効果を得る。
【0113】
また、リサイクル原料である破砕対象を被破砕木材とする自走式木材破砕機に限定されるものでもなく、例えばビル解体時に搬出されるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな建設廃材・産業廃棄物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自然石等を被破砕物とする通常の自走式破砕機に対しても本発明は適用可能である。この場合、破砕装置としては、例えば複数個の刃物を備えた打撃板を高速回転させ、この打撃板からの打撃及び反発板との衝突を用いて被破砕物を衝撃的に破砕する破砕装置(いわゆるインパクトクラッシャ)や、ロール状の回転体(ロータ)に破砕用の刃物を取り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体の間に被破砕物を挟み込んで破砕を行う回転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させることにより被破砕物をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、固定歯に対して動歯を揺動させ、これらの間に被破砕物を導入して破砕を行う破砕装置(いわゆるジョークラッシャ)等が適用可能となる。これらの場合も、上記と同様の効果を得る。
なお、以上は、本発明による油圧駆動装置の適用対象である自走式リサイクル品生産機として自走式破砕機を例にとって説明したが、これに限られるものではない。すなわち、例えばガス管等の埋設工事、上下水道工事、及びその他の道路工事・基礎工事等において発生する掘削土のうち埋め戻しに適さないものをリサイクル原料として、リサイクル品としての改良土を生産する自走式土質改良機(掘削発生土をスラリー状態にする自走式流動化処理機も含む)に適用してもよい。本発明による油圧駆動装置を自走式土質改良機に適用した場合を以下説明する。
【0114】
図12は、本発明の油圧駆動装置の一実施の形態の別の適用対象となる自走式土質改良機械200の構造を表す側面図である。
【0115】
この図12において、土質改良機械200は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業具によりリサイクル原料(=改良対象となる土砂)が投入されその投入土砂を所定の粒度に選別する(詳細は後述)篩ユニット201、この篩ユニット201で選別された土砂を受け入れ一時的に貯留しておく受け入れ手段としての土砂ホッパ202、この土砂ホッパ202から導入された土砂を所定の土質改良材(固化材)と解砕・混合処理して下方へ排出する処理装置としての混合装置(処理槽)203、土砂ホッパ202に受け入れた土砂を前記混合装置203へと搬送して導入する搬入コンベア(フィーダ)204、及び前記土質改良材を供給するための土質改良材供給装置205を搭載した土質改良機本体206と、この土質改良機本体206の下方に設けられた走行体207と、混合装置203で混合され下方へ排出された混合物を受け入れて自走式土質改良機械200の後方側(後述するトラックフレーム土質改良機取付け部209Aの長手方向の他方側、図12中右側)に運搬し搬出する排出コンベア208とを有する。
【0116】
前記の走行体207は、トラックフレーム209と、走行手段としての左・右無限軌道履帯210とを備えている。トラックフレーム209は、例えば略長方形の枠体によって形成され前記篩ユニット201、前記土砂ホッパ202、前記混合装置203、前記土質改良材供給装置205、及び後述のパワーユニット(機械室)279等を載置する車台を構成する土質改良機取付け部(本体フレーム)209Aと、この土質改良機取付け部209Aと前記の左・右無限軌道履帯210とを接続する脚部209Bとから構成される。また無限軌道履帯210は、前記脚部209Bに回転自在に支持された駆動輪211及び従動輪(アイドラ)212の間に掛け渡されており、駆動輪211側に設けられた左・右走行用油圧モータ213によって駆動力が与えられることにより自走式土質改良機械200を走行させるようになっている。
【0117】
前記の篩ユニット201は、上下方向に振動可能ないわゆる振動篩であり、前記トラックフレーム土質改良機取付け部209Aに立設した支持ポスト214の上に設けた支持部材215に、ばね216を介して弾性的に支持された支持枠体217と、この支持枠体217に装着された格子部材(図示せず)と、この格子部材の振動軸(図示せず)を内部に挿通した回転ドラム(図示せず)を回転駆動させるための駆動力を発生する加振用油圧モータ(図示せず)とを有している。そして、加振用油圧モータの駆動力を回転ドラムに伝達して回転させ、格子部材の振動軸を振動させることにより、格子部材及び支持枠体217が上下方向に振動するようになっている。
【0118】
前記の搬入コンベア204は、前記トラックフレーム土質改良機取付け部9Aの長手方向一方側から他方側へ向かって(自走式土質改良機械200の後方へ向かって)所定角度だけ斜めに立ち上がるように傾斜して設けられている。そしてこの搬入コンベア204は、フレーム222と、このフレーム222に支持され図示しない搬入コンベア用油圧モータで駆動される駆動輪223と従動輪(アイドラ)224との間に巻回して設けられた搬送ベルト225と、この搬送ベルト225における搬送面を支持するためのガイドローラ226と、搬送ベルト225の搬送面の下流側端部において幅方向左右両側に設けられた規制板227とを備えている。
【0119】
前記の土砂ホッパ202は、上端部が前記支持部材215に固定して設けられており、その下端部は搬入コンベア204の傾斜角に応じた角度傾斜している。またこの土砂ホッパ202は、篩ユニット201からの円滑な土砂投入時の便宜のため、上方へ向かって拡径となる無底の箱型形状(言い換えれば略角筒形状あるいは枠体形状)となっており、その上下は開口している。
【0120】
このとき、この土砂ホッパ202の前記枠体を構成する四周の側壁(図示せず)のうち、搬入コンベア204の送り方向の下流側に位置する側壁(図示せず)には、高さが前記規制板227の高さとほぼ同じでありかつ幅方向寸法が前記搬入コンベア204の前記搬送ベルト225の幅より若干小さい図示しない土砂供給用開口部(ゲート)が形成されている。そして、土砂ホッパ202は、前記篩ユニット201より上方開口部を介して投入された土砂を搬入コンベア204の搬送ベルト225上に落下させて下流側へと搬送し、このときその搬送ベルト225上を搬送されていく投入土砂のうち前記供給用開口部を通り抜けたもの(=供給用開口部の高さ分だけの量)だけを土砂ホッパ202外へ導出し(引き出し)、混合装置203へと導く。これにより、搬入コンベア204における搬送ベルト225の搬送速度と、土砂供給用開口部の開口面積とにより定まる所定量の土砂が、土砂ホッパ202から混合装置203へ供給されるようになっている。
【0121】
前記の土質改良材供給装置205は、トラックフレーム土質改良機取付け部209A上に立設した4本(または3本)の支柱232上に設けた例えば略長方形状の台板233に支持されている。このとき、前記の搬入コンベア204は、その下流側端部が、前記支柱232,232間にまで延在されており、このような位置関係において、その搬入コンベア204下流側端部の直上にある土質改良材供給装置205によって、土砂ホッパ202から供給された土砂に対し搬入コンベア4上で所定量の土質改良材が添加されるようになっている。
【0122】
土質改良材供給装置205は、所定量の土質改良材を貯留する貯留タンク234と、この貯留タンク234の下部に連設され、所定量ずつ土質改良材を供給するフィーダ235とを備えている。なお、土質改良材は、土砂を改良改質し先に述べた高品質水硬性複合路盤材の粒度調整材(安定処理材)を製造するために混合されるものであり、例えば石灰が使用される。
【0123】
前記の貯留タンク234は、全体が概略円筒形状で内部に土質改良材を貯留する空間を有するものであり、その高さ寸法が可変(詳細は後述)な構成となっている。すなわち、貯留タンク234は、下部側が前記台板233上に設置され、有底筒形の下部タンク部236と、天板部237と、下部タンク部236と天板部237との間に設けた上部側の容積が可変な上部タンク部としての蛇腹部238とから構成される。
【0124】
前記下部タンク部236の底板(図示せず)には、所定の開口径を有する土質改良材供給開口が設けられ、この開口から土質改良材をフィーダ235へ供給するようになっている。そして、下部タンク部236内の下部には、タンク内撹拌装置(図示せず)が設けられている。
【0125】
このタンク内撹拌装置は、下部タンク部236の底板中央部を貫通して伸びる回転軸230に複数本の主攪拌翼(図示せず)を取り付けたものからなり、主攪拌翼は下部タンク部236内の底板に近接した位置に配置される。一方、回転軸230の下部タンク部236外の位置は、その底板の裏面側に固定して設けた撹拌用油圧モータ(図示せず)に連結されている。
このような構成により、タンク内攪拌装置は、貯留タンク234内に貯留された土質改良材を攪拌して均一性・流動性を向上し、円滑かつ確実にフィーダ235への供給が行えるように図られている。
【0126】
前記フィーダ235はいわゆるロータリーフィーダと称されるものであり、その内部に、図示しないフィーダ用モータによって回転駆動されるロータ(図示せず)が設けられている。このロータには複数の隔壁(図示せず)が放射状に設けられており、ロータが所定角度回転する毎に相隣接する隔壁間の空間に相当する分の土質改良材が分離され、その空間の容積分の土質改良材が定量ずつ供給されるようになっている。これにより、前記フィーダ用モータの回転速度を制御することで、土質改良材の供給量(添加率)を制御し、土砂と土質改良材との混合比を正確に一定にできるようになっている。
具体的には、例えば搬入コンベア204による土砂の搬送量を図示しない検出手段で検出し(あるいは排出コンベア208による土砂・土質改良材混合物の量を検出することで間接的に搬入コンベア204による土砂の搬送量を検出しても良い)、その検出量に応じてフィーダ用油圧モータを駆動制御するようになっている。
なお、前記した貯留タンク234を上下に分けて、上部側に蛇腹部238を設けたのは、貯留タン2ク34による土質改良材の収容量を多くし、かつ自走式土質改良機械200全体をトレーラ等で輸送する際にその高さ寸法を低くするためである。
【0127】
すなわち、前記天板部237に設けた取付板257に支持杆258が垂設されており、前記台板233の各支持杆258の垂設位置に対応する位置にガイド筒259が立設されている。そして、ガイド筒259に設けたピン挿通孔261に対し支持杆258の下方に設けた挿通孔260を一致させた状態にしてストッパピン(図示せず)を挿通させると、蛇腹部238は伸長した作動状態に保持され(図12の状態)、支持杆258の上方に設けたピン挿通孔260を前記ピン挿通孔261と一致させてストッパピンを挿通させると、蛇腹部238は格納状態に保持されるようになっている。
【0128】
前記の混合装置203は、長手方向(=略水平方向)に配置した長方形状容器からなる混合装置本体262と、前記混合装置本体262の前方側上部に設けられ、前記搬入コンベア204からの土砂及び土質改良材供給装置205からの土質改良材を導入する導入口(図示せず)と、前記混合装置本体262の後方側下部に設けられた排出口(図示せず)と、混合装置本体262内に互いに平行に設けられた偶数本(例えば2本の)の攪拌手段(パドルミキサ)と、駆動力を発生させる混合装置用油圧モータ272とを有している。
【0129】
前記パドルミキサは、回転軸(図示せず)に攪拌・移送部材としての攪拌翼(パドル、図示せず)を間欠的(例えば周方向に90°ごと、軸方向に所定ピッチごと)に多数設けた構造であり、前記回転軸の後端部は、伝達ギア(図示せず)を介し混合装置用油圧モータ272の出力軸に連結されている。そして、混合装置用油圧モータ272を駆動することで、パドルミキサの両回転軸を同時にかつ相互に反対方向に(両回転軸の対向側が上向き回転となるように)回転駆動させ、前記導入口を介し両パドルミキサ間の中央部に導入された土砂及び土質改具材を攪拌しつつ排出口側に向けて移送し、その移送の間にそれら混合物を解砕(粗解砕)しかつ均一に混合して、改良土を製造するようになっている。そして、このようにして製造された改良土は排出口から自重の作用で前記排出コンベア208上に排出されるようになっている。
【0130】
前記の排出コンベア208は、排出コンベア用油圧モータ274によってベルト75を駆動し、これによって前記混合装置203からベルト275上に落下してきた混合物(改良土)を運搬し、自走式土質改良機200の後部から搬出するようになっている。
前記のトラックフレーム土質改良機取付け部209Aの長手方向後方側(図12中右側)端部の上部には、パワーユニット積載部材278を介してパワーユニット279が搭載されている。このパワーユニット279の前方側(図12中左側)には、操作者が搭乗する運転席(図示せず)が設けられている。
【0131】
ここで、上記篩ユニット201、混合装置203、搬入コンベア204、走行体207、排出コンベア208、及びタンク内攪拌装置は、この自走式土質改良機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、前述の図6〜図8を用いて説明した油圧駆動装置とほぼ同様の構成である。すなわち、それら図6〜図8において、例えば、左・右走行用油圧モータ301L,301Rを前記左・右走行用油圧モータ213に、破砕装置用油圧モータ305を前記混合装置用油圧モータ272に、案内コンベア用油圧モータ302を篩ユニット201を加振する前記加振用油圧モータに、ローラ駆動用油圧モータ303を前記搬入コンベア用油圧モータに、排出コンベア用油圧モータ306を前記攪拌用油圧モータに、磁選機用油圧モータ307を前記排出コンベア用油圧モータ274に置き換え、かつ、それらに対応して左・右走行用コントロールバルブ27,28を前記左・右走行用油圧モータ213への圧油を制御する左・右走行用コントロールバルブに、破砕装置用コントロールバルブ26を前記混合装置用油圧モータ272への圧油を制御する混合装置用コントロールバルブに、案内コンベア用コントロールバルブ24を篩ユニット用油圧モータへの圧油を制御するコントロールバルブに、ローラ駆動用コントロールバルブ25を前記搬入コンベア用油圧モータへの圧油を制御する搬入コンベア用コントロールバルブに、排出コンベア用コントロールバルブ30を前記攪拌用油圧モータへの圧油を制御する攪拌用コントロールバルブに、磁選機用コントロールバルブ31を前記排出コンベア用油圧モータ274への圧油を制御する排出コンベア用コントロールバルブに置き換え、さらに、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ304及びこれに接続されたローラリフト/プレス用コントロールバルブ29並びにその周辺回路を省略したものである。
【0132】
その他の構成は、図6〜図8に示す構成とほぼ同様である。
【0133】
なおこのとき、上記各種コントロールバルブを内蔵する制御弁装置(図示せず)は、エンジン17、第1及び第2油圧ポンプ19,20とともに、前記パワーユニット279内に収納配置されている。
【0134】
図12においては、土砂ホッパ202が、リサイクル原料を受け入れる受け入れ手段を構成し、混合装置203が、受け入れ手段で受け入れたリサイクル原料に対し所定の処理を行う処理装置を構成する。また、前記の混合装置用油圧モータ272が、油圧ポンプから吐出される圧油により処理装置を駆動する処理装置用油圧モータを構成し、混合装置用コントロールバルブが、油圧ポンプから処理装置用油圧モータに供給される圧油の流れを制御する処理装置用制御弁手段を構成する。
【0135】
以上のような自走式土質改良機の油圧駆動装置においても、前述した自走式破砕機の油圧駆動装置と同様の原理で、同様の作用効果を得られる。
【0136】
すなわち、一般に、自走式土質改良機の混合装置においては、土質改良作業が長時間に及ぶに従い、被破砕物の混合解砕に関わる攪拌翼、回転カッタ、回転打撃子等の摩耗が進むため、所定期間ごとにそれら攪拌翼、回転カッタ、回転打撃子の交換等のメンテナンスを行う必要がある。
【0137】
図12に示す自走式土質改良機の油圧駆動装置においては、混合装置203のメンテナンスの際には、メンテナンス作業員は、先に自走式木材破砕機に適用した本発明の一実施の形態において述べたように、操作盤36のクラッシャ停止スイッチ36cを押して混合装置用コントロールバルブ26を中立位置26Cに復帰させ、第1油圧ポンプ19からの圧油による混合装置203の駆動を停止させ攪拌翼を備えた攪拌手段を停止させる。
【0138】
その後、混合装置用コントロールバルブ26をその中立位置26Cとしたまま、混合装置用コントロールバルブ26外に設けた開閉弁151を手動操作して開き状態とし、連結管路150を開通させることにより、メンテナンス作業員が手動で攪拌手段を回転可能となるので、攪拌手段を手動で所望の周方向位置に順次回転させつつ、その回転軸の周方向多数箇所に設けた攪拌翼(パドル)を順次交換・補修等していくことができ、メンテナンス作業時における作業効率を向上することができる。
【0139】
なお、上記においては、混合装置203として、複数の回転軸に多数の攪拌翼(パドル)を設けた攪拌手段(パドルミキサ)で、土砂及び土質改良材を導入側から排出側へと徐々に移送しつつ攪拌混合しかつ土塊を解砕するいわゆるミキシング方式の混合装置を例にとって説明したが、これに限られず、回転軸まわりに回転する複数の回転打撃子を備え、土砂と土質改良材とを高所にて回転カッタで予解砕後自重で落下させ、その落下途中で前記回転打撃子で打撃を加えて土塊を細かく解砕し土質改良材と混合させるいわゆる解砕方式の混合装置を備えた自走式土質改良機の油圧駆動装置に本発明を適用してもよい。この場合も、上記同様、混合装置のメンテナンス作業時において回転カッタや回転打撃子を手動で回転可能となるので、作業効率を向上することができる。
【0140】
【発明の効果】
本発明によれば、処理装置用制御弁手段を中立位置にして、処理装置用制御弁手段が油圧ポンプと圧油供給管路及び圧油排出管路とを遮断するとともに、前記圧油供給管路及と前記圧油排出管路とを互いに遮断し、前記圧油供給管路から処理装置用油圧モータを経て前記圧油排出管路に至る圧油の流動を停止して閉流路としたとき、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路上に設けられた等圧調整手段によって、処理装置用制御弁手段から処理装置用油圧モータへの圧油供給管路内の圧力と処理装置用油圧モータから処理装置用制御弁手段への圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくすることができるので、メンテナンス作業員が手動で処理装置を回転可能となる。したがって、例えば処理装置のロータや打撃板を手動で所望の周方向位置に順次回転させつつ、その外周部のカッタや刃物を順次交換・補修等していくことができ、メンテナンス作業時における作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の油圧駆動装置の一実施の形態を備えた自走式木材破砕機の全体構造を表す側面図である。
【図2】図1に示した本発明の油圧駆動装置の一実施の形態を備えた自走式木材破砕機の上面図である。
【図3】図1に示した本発明の油圧駆動装置の一実施の形態を備えた自走式木材破砕機を構成する本体フレーム及び走行装置を図1中A方向からみた正面図である。
【図4】図1中B部の拡大透視側面図である。
【図5】図4中C1−C2面から見た展開外面図である。
【図6】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態の部分構成を表す部分油圧回路図である。
【図7】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態の部分構成を表す部分油圧回路図である。
【図8】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態の部分構成を表す部分油圧回路図である。
【図9】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において電磁切換弁を用いた変形例の要部構造を表す部分油圧回路図である。
【図10】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において連結継手を用いた変形例の要部構造を表す部分油圧回路図である。
【図11】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態において圧油供給・排出管路内圧力をタンク圧に解放する変形例の要部構造を表す部分油圧回路図である。
【図12】本発明の油圧駆動装置の一実施の形態を備えた自走式土質改良機械の構造を表す側面図である。
【符号の説明】
1 ホッパ(受け入れ手段)
3 破砕装置(処理装置)
10A 無限軌道履帯(走行手段)
17 エンジン(原動機)
19,20 油圧ポンプ
26 破砕装置用コントロールバルブ(処理装置用制御弁手段)
36 操作盤(操作手段)
45 コントローラ(制御手段)
86a,b 管路(圧油供給管路;圧油排出管路)
87a,b タンクライン(タンク管路、第2連通手段、等圧調整手段)
88a,b 開閉弁(第2開閉弁、第2連通手段、等圧調整手段)
150 連結管路(第1連結管路;第2連結管路、第1連通手段、等圧調整手段)
151 開閉弁(第1開閉弁、第1連通手段、等圧調整手段)
152 電磁切換弁(第1開閉弁、第1連通手段、等圧調整手段)
153a,b 連結継手(第1連通手段、等圧調整手段)
202 土砂ホッパ(受け入れ手段)
203 混合装置(処理装置)
210 無限軌道履帯(走行手段)
272 混合装置用油圧モータ(処理装置用油圧モータ)
305 破砕装置用油圧モータ(処理装置用油圧モータ)

Claims (7)

  1. 走行手段で自走するとともに、受け入れ手段で受け入れたリサイクル原料を処理装置に導入して所定の処理を行いリサイクル品とする自走式リサイクル品生産機に設けられる自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、
    原動機により駆動される少なくとも1つの油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから吐出される圧油により前記処理装置を駆動する処理装置用油圧モータと、
    前記油圧ポンプから前記処理装置用油圧モータに供給される圧油の流れを制御するセンタークローズ型の処理装置用制御弁手段と、
    この処理装置用制御弁手段を制御する制御手段と、
    前記処理装置用制御弁手段と前記処理装置用油圧モータとの間に設けられ、
    前記処理装置用油圧モータへ圧油を供給する圧油供給管路及び前記処理装置用油圧モータから前記制御弁手段へ圧油を排出する圧油排出管路と、
    前記圧油供給管路と前記圧油排出管路に設けられ、前記処理装置用制御弁手段を中立位置にして、前記処理装置用制御弁手段が前記油圧ポンプと前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路とを遮断するとともに、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに遮断し、前記圧油供給管路から前記処理装置用油圧モータを経て前記圧油排出管路に至る圧油の流動を停止して閉流路としたとき、前記圧油供給管路内の圧力と前記圧油排出管路内の圧力とを互いに等しくすることを可能とした等圧調整手段とを有することを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記制御手段は、前記処理装置の操作を指令する操作手段からの指令信号に基づき、前記処理装置用制御弁手段を遮断位置に切り換えることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  3. 請求項1又は2記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記等圧調整手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを互いに連通させる第1連通手段であることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  4. 請求項3記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記第1連通手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを連結する第1連結管路と、この第1連結管路を開閉する第1開閉弁とを備えていることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  5. 請求項3記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記第1連通手段は、前記圧油供給管路と前記圧油排出管路とを連結する第2連結管路と、この第2連結管路の途中に前記第2連結管路を分断・結合自在に設けられた連結継手とを備えていることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  6. 請求項1又は2記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記等圧調整手段は、前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路をそれぞれ油圧タンクに連通する第2連通手段であることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
  7. 請求項6記載の自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置において、前記第2連通手段は、前記圧油供給管路及び前記圧油排出管路と前記油圧タンクとを連結するタンク管路と、このタンク管路を開閉する第2開閉弁とを備えていることを特徴とする自走式リサイクル品生産機の油圧駆動装置。
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