JP3375556B2 - 土質改良システム - Google Patents

土質改良システム

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JP3375556B2
JP3375556B2 JP35781398A JP35781398A JP3375556B2 JP 3375556 B2 JP3375556 B2 JP 3375556B2 JP 35781398 A JP35781398 A JP 35781398A JP 35781398 A JP35781398 A JP 35781398A JP 3375556 B2 JP3375556 B2 JP 3375556B2
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱な地盤を改良
して地盤強化を行うため等として用いられ、土砂の品質
を所定の目的に適うように改良するための土質改良シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管等の埋設、上下水道工事
やその他の道路工事、さらには基礎工事等(以下、土木
工事現場という)においは、掘削により発生した土砂は
そのまま埋め戻すのが望ましいが、土質によっては発生
土をそのまま埋め戻すことができない劣悪なものもあ
る。特に、粒径が極めて小さく粘性の高い粘土質の土
や、風化が進行し過ぎて固化が困難な土等は、そのまま
埋め戻すと、地盤沈下等が発生するおそれのあるのでそ
のまま使用することはできない。また、軟弱地における
地盤改良を行う場合には、土砂を所定の深さまで掘削し
て、この掘削による発生土を廃棄すると共に、良質な土
砂に入れ替えるようにする。以上のように、種々の土木
工事現場等では、掘削により劣悪な土が発生するが、廃
棄場所の制約、良質な埋め戻し材の入手の困難性等か
ら、土砂をそのまま廃棄するのではなく再利用可能な資
源に変換して有効に活用することが強く要求される。
【0003】土木工事現場等での発生土を再利用するに
は、所定の目的に適った土質となるように改良しなけれ
ばならない。ここで、埋め戻し材や地盤改良材として用
いられる改良土は、例えば土砂に石灰やセメント等を主
成分とする土質改良材を混合して固化させるものであ
り、これによって掘削箇所に埋め戻すのに必要な硬さが
与えられる。この種の土質改良処理は、所定の場所に土
質改良プラントを設置して、このプラントに原料となる
土砂を搬入して固化材等の土質改良材を混合して土質改
良を行い、製造された改良土を必要な場所に搬送して埋
め戻すようにするか、また土木工事現場で掘削土を直接
土質改良することもできる。そこで、以下においては、
前者をプラント式土質改良システム、後者を現場搬入式
土質改良システムという。
【0004】ここで、土砂と土質改良材とを均一に混合
させる土質改良処理方式としては、攪拌手段を用いたミ
キシング方式、回転打撃子を備えた解砕方式等が従来か
ら知られている。ミキシング方式は、ミキシングタンク
内に攪拌手段を設けて、このタンク内に土砂と土質改良
材とを投入して、攪拌手段で均一に攪拌・混合するもの
である。攪拌手段はタンク内を攪拌・混合する機能だけ
を発揮するようにしたバッチ式処理を行うものと、スク
リュー式の攪拌手段を設けて、土砂と土質改良材とを攪
拌・混合しながら所定の方向に移送するようになし、土
砂及び土質改良材を連続的に供給して、生成された改良
土を連続的に排出する連続式処理を行うものとがある。
また、解砕方式では、土砂と土質改良材とをコンベアに
より高所に搬送して、このコンベアから落下させる間に
回転打撃子で打撃することにより解砕して細かく砕くよ
うになし、もって土砂と共に落下する土質改良材と混合
させるものである。
【0005】これらミキシング方式であれ、また解砕方
式であれ、プラント式土質改良システムとしては、従来
技術においては、例えば図14に模式的に示した構成の
ものが従来から用いられている。同図において、SFは
発生土供給ユニット、CFは土質改良材供給ユニット、
MXは攪拌混合ユニット、FTは篩い分けユニットであ
る。発生土供給ユニットSFは、土砂投入用のホッパS
と、フィーダSF とを備え、フィーダSFはホ
ッパSFからの土砂を搬送するコンベアを備える構成
となっている。また、土質改良材供給ユニットCFは、
土質改良材を貯留するタンクCFと、このタンクCF
から土質改良材を供給するフィーダCFとを備えて
いる。そして、土砂供給ユニットSFのフィーダSF
からの土砂、及び土質改良材供給ユニットCFのフィー
ダCFからの土質改良材は、搬入コンベアTCに供
給されて、攪拌混合ユニットMXに搬送される。図示し
た攪拌混合ユニットMXは解砕式の混合機構から構成さ
れるが、ミキシング方式の混合機構で構成したものもあ
る。いずれにしろ、攪拌混合ユニットMXで土砂と土質
改良材とが均一に混合される。
【0006】攪拌混合ユニットMXの下部には移送用コ
ンベアTCが接続されており、この移送用コンベアT
は、攪拌混合ユニットMXで土砂と土質改良材とを
混合してなる改良土を篩い分けユニットFTに搬送する
ためのものである。篩い分けユニットFTでは、改良土
を粒径に応じて分類するものであり、例えば粒径が13
mm,20mm,25mmというように、所定の粒径を
基準として、この基準寸法以下のものと、基準寸法以上
のものとに分離する。基準寸法以下の粒径のものは、そ
のまま製品となり、それより大きい粒径のものは再度混
合機構MXで混合することにより粒径を揃えるか、また
はそのまま埋め戻し材として使用することもできる。こ
こで、篩い分けユニットFTを構成する篩いは振動篩い
を用いるのが望ましく、また篩い分けた改良土は、それ
ぞれ搬出コンベアTC,TCにより所定の位置に堆
積される。
【0007】以上の土質改良プラントにおいては、さら
に、土砂を土砂供給ユニットSFに投入するための油圧
ショベル等からなる土砂投入機械と、堆積した改良土を
移動させたり、ダンプトラック等に搭載したりするため
に、ホイールローダ等からなる改良土移載機械とを備え
る必要がある。
【0008】一方、現場搬入型の土質改良システムとし
ては、配管の埋設等の工事が行われている現場に土質改
良機械を搬入して、掘削土を土質改良材と混合した上
で、直接掘削箇所に埋め戻すものである。この種の土質
改良機械としては、例えば特開平9−195265号公
報等に示されているが、この公知の土質改良機械は自走
式のもので構成されている。即ち、履帯を有する下部走
行体と車台とを有し、車台には複数の回転打撃子からな
る解砕機を搭載し、また土砂を投入するホッパ及び土質
改良材を供給するホッパと、これら両ホッパから供給さ
れる土砂と土質改良材を搬送する搬入コンベアと、解砕
機による解砕で得た改良土を排出する搬出コンベアとが
設けられている。つまり、自走可能な車両に、土質改良
処理に必要な全ての機構を備えたものである。
【0009】ここで、前述した2つの土質改良システム
のうち、現場搬入型の土質改良システムとして用いられ
る土質改良機械は、小規模な土木工事現場で比較的少量
の土砂を簡易に処理するのに適している。配管の埋設等
の工事は交通量の多い道路等で行われることが多く、こ
のような土木工事現場に搬入できる機械の数や大きさ等
は制限される。従って、現場搬入型の土質改良機械は、
できるだけ小型化、コンパクト化する必要があることか
ら、大量の土砂を迅速かつ効率的に土質改良するための
ものとして用いるのには適切ではない。とりわけ、地盤
強化を行う工事においては、大量の土砂を用い、また土
質改良材として用いられる固化材の消費量が極めて大き
いので、小型の土質改良機械ではこの種の改良土を製造
するのは困難である。従って、この種の土質改良機械
は、ガス管等の埋設管を埋設するといった小規模な土木
工事現場で、少量発生する土砂の土質改良を行うのには
適している。そして、ある量以上の土砂が発生する場合
や、大量の土質改良材が混合される場合等には、土質改
良処理プラントに搬入して改良土を製造するのが一般的
である。また、土質改良プラントでは、土砂と土質改良
材との混合比を正確に制御することができ、攪拌・混合
も十分に行うことができるので、極めて高い品質の改良
土を大量に、しかも効率的に製造することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】土質改良プラントで
は、プラントの稼動を効率化するために、各種の機械
類、つまり発生土供給ユニット,土質改良材供給ユニッ
ト,攪拌混合ユニット等の能力を高める必要があり、図
14に示したように、プラントそのものが大規模なもの
となり、それを構成する各種の機械は固定的に据え付け
られることになる。この種のプラントにおいては、機械
効率を高めただけで土質改良処理の効率化が図られる訳
ではない。処理能力は、この機械効率に加えて、土砂及
び改良土の集積スペースにも依存する。
【0011】一般に、土木工事現場においては、常時一
定量の土砂が排出されるのではなく、一時的に大量の土
砂が発生することになり、これらの土砂が一度にプラン
トに搬入されることになる。また、当該の土木工事現場
では、掘削した土砂の量に概略見合った量の改良土が要
求されるが、発生土の現場からの搬出と、改良土の現場
への搬入との間には、時間的なずれがあり、しかもこの
時間的なずれは工事の種類や進捗状況等により必ずしも
一定ではない。さらに、当該の地域における工事が終了
してしまえば、その現場からは発生土の供給もなく、ま
た改良土の需要も全くなくなってしまう。従って、大量
に発生土が搬入された時には、プラントを構成する機械
はフル稼動するが、土砂の搬入量が減少すると、稼動効
率が低下し、さらに土砂の搬入が途絶えると、機械は休
止せざるを得ない。また、改良土の集積スペースが満杯
になってしまうと、やはりある程度改良土が搬出され
て、その集積スペースに余裕が生じるまでは機械を休止
させなければならない。要するに、プラントの稼動効率
は、土砂の受け入れと、改良土の引き渡しとの関係で大
きく変動することになる。
【0012】以上のことから、発生土の搬入量及び改良
土の搬出量の変動を抑制するには、できるだけ多数の土
木工事現場から土砂を集積するようになし、かつ改良土
の供給先も広いエリアに及ぶようにしなければならな
い。このためには、土砂及び改良土の集積スペースをさ
らに広くしなければならず、またそれに見合うプラント
機械の処理能力も高める必要があり、プラントの規模が
益々大規模化する。大規模プラントにおいては、それを
構成する大型の機械は定置式となり、このために機械の
配置レイアウトは固定的なものとなってしまう。しか
も、土質改良処理を行う各ユニットは搬送コンベアで接
続することから、発生土供給ユニットから篩い分けユニ
ットに至る機械の全長が長くなり、土砂の集積場所と改
良土の集積場所とが離れた位置となるから、それぞれ専
用のスペースが必要となる。
【0013】従って、広い敷地面積が必要となる点でこ
の種の大規模プラントの設置場所は限られ、都市部やそ
の近郊に設置するのは困難になる。しかしながら、処理
すべき土砂が発生し、かつ改良土が必要になるのは、つ
まり土砂の供給及び改良土の需要は主に都市部とその近
郊地である。発生土のプラントへの搬入及び改良土のプ
ラントからの搬出は、通常、ダンプトラックを用いて行
うが、ダンプトラックが頻繁に通行することは交通公害
の問題が生じることになり、また輸送距離が長くなる分
だけ改良土の製造に占める運搬コストが極めて高くなる
という問題点がある。従って、このように改良土のコス
トが高いということから、土砂の不法投棄等が頻発して
環境破壊等の原因ともなっている。
【0014】以上の点に鑑みて、本発明者等は、土砂と
土質改良材とを均一に混合させた高品質の土質改良材を
低コストで効率的に生産でき、ダンプ公害等といった交
通上の問題点を抑制できるようにするために鋭意研究を
行ったところ、次のような知見を得ることにより発明を
完成するに至った。
【0015】まず、発生土の供給と、改良土の需要とは
極めて大きく変動することから、1箇所の処理プラント
で集中的に処理を行うのには無理がある。小規模なヤー
ドを分散して設ければ、個々のヤードでは発生土の供給
及び改良土の需要は著しく変動するも、各ヤード全体を
総合すれば変動幅が小さくなる。しかも、ヤードを広い
地域にわたって分散して設置すれば、土木工事現場側で
ヤードを選択することができるので、輸送距離を著しく
短縮できる。ただし、小規模ヤードの各々にプラントを
構成する機械を設置したのでは、機械効率が著しく低下
する。各所に分散させたヤードに機械を使い回しすれ
ば、機械的効率及びスペース効率も最大限に発揮させる
ことができ、発生土及び改良土の輸送距離も短縮でき
る。このためには、プラントを構成するすべての機械に
機動性を持たせ、つまり据え付け及び撤去が容易に行え
るように構成する必要がある。
【0016】既に説明したように、輸送の問題点を回避
するには、土質改良を行うべき土砂の発生地であり、ま
た土質改良材の消費地でもある市街地になるべく近い位
置で処理を行うのが望ましい。小規模ヤードであれば、
その設置用地の確保という問題はある程度解消できる。
しかも、土質改良システムを構成する各種の機械類を組
み立てたり、撤去する作業を容易に行えるように構成す
ることによって、機械を使い回す場合には、ヤードその
ものに格別の施設を設けなくても良いことになり、一時
的な遊休地等であっても土質改良を行うためのヤードと
して利用できる。また、小型のプラント機械は騒音低減
も図られるから、住宅地近傍等でも、機械の稼動時間の
制約はあまり受けることはない。
【0017】プラントを構成する各機械に機動性がある
ということは、ヤード内でも適宜移動させることができ
るので、土砂の集積場所と改良土の集積場所とを共用で
きる。つまり、集積された土砂を取り出してできたスペ
ースを改良土の集積場所として利用できる。しかも、プ
ラント機械を小型化、コンパクト化すれば、ヤードのス
ペースをさらに有効に活用できることから、スペース効
率そのものを向上させることができる。従って、限定さ
れたエリアから土砂を収集する小型のヤードを多数設置
すれば、土砂及び改良土の輸送コストを著しく低減で
き、ダンプ公害を抑制するという点からも有利である。
【0018】以上のことから、最小限の設備を有する小
規模のヤードを各所に設けて、それぞれのヤードで土質
改良処理を行うようになし、かつ土質改良すべき土砂の
集積所と、製造された改良土の貯留所とを兼ねるように
して、ヤードのスペースを有効活用すると共に、各々の
ヤードに所定量の土砂が集積された時に、プラント機械
を各ヤードに搬入して土質改良処理を行い、処理が終わ
ると機械を撤去して他のヤードに搬入することによっ
て、稼働効率を著しく向上させることができる。このよ
うな小規模ヤードで土質改良処理を行うシステムが確立
できれば、高品質の改良土を効率的に生産でき、かつそ
の生産コストを著しく低減できると共に、土砂及び土質
改良材を輸送するためのダンプトラックの走行距離を大
幅に短縮できることから、交通上の障害も緩和されると
いう利点もある。
【0019】このためには、プラント機械全体を最小の
ユニットで構成した上で、それぞれ可搬性のものとしな
ければならない。而して、本発明の目的とするところ
は、小規模ヤードで効率的に土質改良処理を行うシステ
ムを確立することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、改質すべき土砂を搬入し、この搬入し
た土砂を改質して堆積し、この堆積した改質土砂を搬出
可能にする土質改良システムにおいて、前記改質すべき
土砂、改良土を堆積するスペース有するヤードと、
のヤード内に設けられ、前記改質すべき土砂の搬入を行
う車両の進入路と、前記ヤード内における前記車両の進
入路近傍位置に設けられ、前記改良土の搬出を行う車両
の退出路と、前記ヤード内における前記車両の進入路の
近傍に配置した改質すべき土砂の堆積置場と、前記ヤー
ド内における前記車両の退出路の近傍に配置した改良土
の堆積置場と、前記改質すべき土砂の堆積置場と前記改
良土の堆積置場との間に設けた自走式混合機械とを備え
ることを特徴とする土質改良システムにある。好ましく
は、前記自走式混合機械の改良土排出側に設けられ、改
質された改良土をその粒径に応じて篩い分ける振動篩い
と、この振動篩いにより篩い分けられた改良土のうち、
篩いを通過した所定粒度以下の改良土を前記改良土の堆
積置場に搬送する第1のコンベアとを備える。さらに好
ましくは、前記第1のコンベアと直交するように配設さ
れ、前記振動篩いにより篩い分けられた改良土のうち、
篩いを通過しなかった粒径の大きな改良土を前記改良土
の堆積置場とは異なる堆積置場に搬送する第2のコンベ
アを備える。また好ましくは、前記自走式混合機械に土
砂を供給するための自走式の土砂投入機械をさらに備え
る。また好ましくは、改良土を移動させ又はダンプトラ
ックに積載するための自走式の改良土移載機械をさらに
備える。また好ましくは、前記ヤードを複数配置構成す
る。また本発明は、上記の目的を達成するために、改質
すべき土砂を搬入し、この搬入した土砂を改質して堆積
し、この堆積した改質土砂を搬出可能にする土質改良シ
ステムにおいて、前記改質すべき土砂、改良土を堆積す
るスペースを有するヤードと、このヤード内に設けら
れ、前記改質すべき土砂の搬入を行う車両の進 入路と、
前記ヤード内における前記車両の進入路近傍位置に設け
られ、前記改良土の搬出を行う車両の退出路と、少なく
とも前記進入路及び前記退出路に一方側が近接するよう
に前記ヤード内に設けた、前記改質すべき土砂の堆積置
場及び前記改良土の堆積置場と、前記改質すべき土砂の
堆積置場及び前記改良土の堆積置場の他方側に設けた自
走式混合機械とを備えたことを特徴とする土質改良シス
テムにある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。まず、図1には本発明の土
質改良プラントの基本構成の一例が模式的に示されてい
る。図中において、Yはヤードであって、このヤードY
には、ダンプトラックDの進入路I及び退出路Oがこの
例では図示のように互いに近接して設けられ、また資材
置き場を兼ねる事務所Aが設置されている。ここで、事
務所Aは固定的に設置することもできるが、ヤードYの
レイアウトに自由度を持たせる等のために容易に撤去で
きる仮設式のものとするのが望ましい。図示したヤード
Yでは、Gで示したスペースが進入路Iの近傍に配置さ
れた改質すべき土砂としての発生土置き場となってお
り、またPで示したスペースが退出路Oの近傍に配置さ
れた改良土置き場となっており、この例では図示のよう
にそれぞれの一方側(発生土置き場Gでは図1中右側、
改良土置き場Pでは図1中下側)が上記進入路I及び退
出路Oに近接して配置されている。さらに、これらの置
き場G,Pに加えて、篩い分けした残りの粒径の大きな
オーバー分改良土置き場Jも設けられている。ただし、
これらの配置は後述するプラント構成機械の配置に依存
するものであり、要は事務所Aと進入路I及び退出路O
とを除いたすべてのスペースが状況により、発生土置き
場また改良土置き場等として利用できる。
【0022】ヤードYに設置される機械類としては、ま
ず、発生土置場Gと改良土置場Pとの間に(この例では
図示のように発生土置き場G及び改良土置き場Pの他方
側、すなわち、進入路Iから発生土置き場Gを挟んで反
対側及び退出路Oから改良土置き場Pを挟んで反対側
に)設けられ土砂と土質改良材とが投入されて攪拌・混
合する混合機械Mがあり、また混合機械Mにより製造さ
れた改良土を篩い分ける篩い分けユニットFが設けられ
る。さらに、発生土置き場Gから混合機械Mに土砂を投
入するために油圧ショベルSが、また改良土置き場Pに
供給された改良土を移動させたり、ダンプトラックDに
積載したりするためのホイールローダRを備えている。
【0023】ここで、混合機械Mは自走式の土質改良機
械であって、その具体的な構成は図2乃至図4に示され
ている。而して、図2において、1は混合機械Mの下部
走行体であって、この下部走行体1は履帯1aを有する
クローラ式手段を備える構成としたものである。図示の
下部走行体1は履帯式の走行手段としているが、これは
土砂が間欠的に投入される場合等を考慮して、土砂投入
時の衝撃荷重等により車体全体が不安定になるのを防止
するためである。ただし、これに限らずホイール式の走
行体で構成することもできる。
【0024】下部走行体1には車台を構成する本体フレ
ーム2が連結して設けられており、この本体フレーム2
に各種の機構なり機器なりが設けられている。この本体
フレーム2において、図2における左側をこの機械の前
方とした時に、前方位置には供給部3が配置されてい
る。また、後方側には処理機構部4が装着され、さらに
この処理機構部4より後方側に向けて排出部5が設けら
れている。排出部5は処理機構部4の下方位置から斜め
上方に延在されており、また処理機構部4の上部位置に
はエンジン,油圧ポンプ,方向切換弁ユニット等の機器
を内蔵した動力源部6が設けられている。以上の各部が
本体フレーム2にコンパクトにユニット化して設けられ
ており、これらのユニットを構成する各部は動力源部6
から供給される油圧により駆動されるようになってい
る。
【0025】供給部3は、土砂と土質改良材とを供給す
るためのものであり、また供給される土砂と土質改良材
との混合比を調整するために、土砂の量を測定するよう
になっている。このために、供給部3は搬入コンベア1
0を有し、この搬入コンベア10の搬送方向において、
上流側、つまり機械の前方側には土砂ホッパ20が、下
流側には土質改良材ホッパ30が設置される。そして、
搬入コンベア10による土砂の搬送量を測定して、この
測定量に応じて土質改良材ホッパ30からの土質改良材
の供給量を調整するようにしている。
【0026】搬入コンベア10は、搬送ベルト11をコ
ンベアフレーム12,12間における両端に設けたロー
ラ13,13に巻回して設けてなるものであり、一方の
ローラを油圧モータ(図示せず)を回転駆動することに
よって、搬送ベルト11は送り駆動される。そして、油
圧モータ13に搬送ベルト11を送る間に、土砂ホッパ
20から土質改良すべき土砂が供給された後、所定距離
だけ進むと、この土砂の上に土質改良材ホッパ30から
土砂の供給がなされる。そして、これら土砂と土質改良
材とは、搬送ベルト11から処理機構部4に送り込まれ
る。
【0027】土砂ホッパ20は上下が開口する枠状の部
材からなり、図5に示したように、上部側は土砂の受入
部20a、下部側は搬入コンベア10への土砂の供給部
20bとなっている。土砂の投入作業を円滑に行うため
に、受入部20aの上端に開口する受入口は広口となっ
ている。また、供給部20bの底部からは搬入コンベア
10に土砂が供給するものであり、従って供給部20b
の下端の開口部である供給口は、搬入コンベア10のベ
ルト11の幅と同じか、またはそれより僅かに小さいも
のとなっている。
【0028】土砂ホッパ20の受入部20a側には篩
い,簀の子等からなる異物の篩い分け手段21が装着さ
れている。この篩い分け手段21は土砂ホッパ20の受
入部20aに固定的に設けても良いが、この受入部20
aに装着して、加振手段に連結して設けるように構成す
ることもできる。従って、この篩い分け手段21によっ
て土砂を選択的に通過させ、ある大きさ以上の塊状固形
物等が土砂ホッパ20内に入らないようにしている。
【0029】土砂ホッパ20に投入された土砂は、自重
の作用によって、供給部20bから搬入コンベア10の
搬送ベルト11上に落下して土砂の搬送される。この搬
送ベルト11による土砂の搬送量は必ずしも調整する必
要はないが、土砂の搬送量を検出して土質改良材との混
合比を一定にするために、この搬送量を検出する機構を
備えている。このために、土砂ホッパ20の下端部に
は、所定の高さに制限された開口面積を有するゲート2
2が形成されており、搬送ベルト11を送ると、ゲート
22により設定された高さ分に相当する嵩の土砂が堆積
した状態で搬送される。また、ゲート22を通過した搬
送ベルト11上の堆積土砂を均すために、ゲート22の
出口側には外周面に爪23を突設した均しローラ24が
回転自在に設けられている。これによって、搬送土砂の
高さはほぼ一定となるように調整され、もって搬入コン
ベア10による土砂の搬送量が制御される。なお、より
正確に土砂の搬送量を検出するには、搬送ベルト11の
土質改良材ホッパ30の配設位置より上流側に荷重セン
サ等からなる土砂の計量手段を設ければ良い。
【0030】次に、土質改良材ホッパ30は搬入コンベ
ア10に土質改良材を供給するものであるが、その構成
を図6に示す。土質改良材ホッパ30は上部側が貯留部
31であり、この貯留部31の下部に定量供給フィーダ
32が設けられている。貯留部31の上部には開閉可能
な両開き用の蓋体33が設けられており、この蓋体33
を開放してフレキシブルコンテナ34から、例えば石灰
等の土質改良材を供給できるようになっている。そし
て、土質改良材ホッパ30における貯留部31の内部に
はカッタ35が設けられ、フレキシブルコンテナ34の
下部が土質改良材30内に収容されると、カッタ35に
よりこのフレキシブルコンテナ34の下部が切り裂かれ
て、内部の土質改良材が貯留部31に流れ込むようにし
て供給され、土質改良材の飛散等が防止される。そし
て、空になったフレキシブルコンテナ34を土質改良材
ホッパ30から取り出した後に蓋体33を閉鎖する。こ
れにより、土質改良材が外部に飛散して周囲環境を汚損
する等のおそれはない。
【0031】貯留部31に供給された土質改良材は連通
孔36から定量供給フィーダ32に供給される。ここ
で、連通孔36の開口面積は貯留部31の断面積に対し
て比較的小さいことから、土質改良材が自重のみの作用
で定量供給フィーダ32内に送り込むとすれば、ブリッ
ジ現象等が生じて土質改良材を円滑に送り込めないこと
もある。この点を考慮して、円筒部31aの底面近傍に
回転ロッド37を配設して、この回転ロッド37を油圧
モータ38で回転駆動することによって、貯留部31内
の土質改良材が攪拌されて、定量供給フィーダ32に円
滑かつ確実に送り込まれる。
【0032】定量供給フィーダ32には、その供給口3
9に定量送り用の回転式計量器40が設けられており、
この回転式計量器40を油圧モータ等から構成される回
転駆動手段41で回転駆動することによって、搬入コン
ベア10における搬送ベルト11に土質改良材が供給さ
れるようになる。ここで、土砂ホッパ20に設けたゲー
ト22により定量の土砂が供給されるので、このゲート
22の開口面積と、搬入コンベア10による土砂の搬送
量とに基づいて、土砂の供給量が一定化される。従っ
て、定量ずつ供給される土砂に対して、土質改良材の混
合比に相当する量の土質改良材を供給するためには、回
転駆動手段41による回転式計量器40の回転数を制御
すれば良い。
【0033】以上のようにして搬入コンベア10を構成
する搬送ベルト11により土砂と土質改良材とが所定の
混合比となるようにして供給されるが、この搬入コンベ
ア10の端部は処理機構部4を構成する処理槽50に接
続されている。処理槽50は、図7乃至図10に示した
ように構成される。
【0034】まず、図7に示したように、処理槽50
は、本体フレーム2の長手方向、つまり概略水平方向に
配置した方形の容器からなる槽本体50aの上面は所定
の範囲にわたって開口させ、この開口部に蓋体50bを
ボルト等で着脱可能に固定されており、またその側部は
開閉扉51により開閉可能となっている。そして、処理
槽50の前方側の上部には導入部を構成する導入用筒体
52が、また後方側の下部には排出部を構成する排出用
筒体53が連結して設けられている。図8乃至図10に
示したように、処理槽50内には2本のパドルミキサ5
4が平行に設けられている。パドルミキサ54は回転軸
55を有し、この回転軸55には攪拌・移送部材として
の間欠的に設けた羽根であるパドル56が所定の角度と
なるようにして多数植設されており、回転軸55を回転
させることによって、パドル56が回転駆動されて処理
槽50内が攪拌され、かつこの処理槽50内に導かれた
土砂と土質改良材とが攪拌されて均一に混合されなが
ら、排出用筒体53側に向けて移送されることになる。
そして、この移送量はパドル56の角度に応じて変化す
る。また、パドル56は回転軸55に固着して設けた支
持杆56aにパドル本体56bがボルト56cで固定す
るように構成している。これによって、パドル本体56
bが摩耗した時に、それを容易に交換できることにな
る。
【0035】ここで、パドルミキサ54を2本設けるよ
うにしているが、このパドルミキサ54の本数は処理槽
50の高さと幅との関係で定まるものであり、2本には
限定されない。処理槽50の高さ寸法を大きくすると、
回転半径の大きな大型のパドルを取り付けることができ
るので、パドルミキサ54の本数は少なくて良いが、処
理槽50の高さ寸法を低くし、かつ幅を広くした場合に
は、パドルの回転半径が小さくなるので、パドルミキサ
の本数を多くする。ただし、処理槽50内での土砂と土
質改良材との混合・攪拌及び移送を円滑かつ効率的に行
うには、パドルミキサ54の本数は偶数本となし、相隣
接するパドルミキサ54,54は相互に反対方向に回転
するようにしなければならない。
【0036】処理槽50は本体フレーム2上に他の機器
等と共に設置されることから、その全体の寸法には制約
があり、この制約された容器内で効率的に攪拌及び混合
を行うために、パドルミキサ54を用いている。そし
て、各パドルミキサ54の回転軸55の両端は軸受5
7,57により回転自在に支持されており、また回転軸
55の先端部は、図8に示したように、処理槽50の前
端部に設けた駆動部58のハウジング内に延在されてい
る。各回転軸55の先端には伝達ギア59が連結されて
おり、両伝達ギア59,59は相互に噛合している。そ
して、一方の伝達ギアには油圧モータ60の出力軸に連
結した駆動ギア61が噛合しており、この油圧モータ6
0を回転駆動することによって、それぞれパドル56を
設けた両回転軸55,55を同時に、相互に反対方向に
回転駆動される。さらに、処理槽50内の底部にはガイ
ド板62が取り付けられており、このガイド板62によ
って、土砂や土質改良材が処理槽50の下端部の角隅部
等に滞留するのを防止している。ただし、ガイド板62
は排出用筒体53に対応する部位は開口している。
【0037】処理槽50では、その導入用筒体52から
導入された土砂と土質改良材とがパドルミキサ54の作
用で均一に攪拌・混合されると共に、排出用筒体53に
向けて移送される間に改良土が製造される。このように
して製造された改良土は排出用筒体53から自重の作用
で排出部5に排出される。排出部5は搬出コンベア70
から構成される。排出用筒体53は処理槽50より下方
に位置していることから、搬出コンベア70はこの排出
用筒体53より下方に配置する。しかしながら、搬出コ
ンベア70をそのまま真直ぐ延在させると、改良土を高
く堆積できないので、搬出コンベア70を斜め上方に延
在させることによって、所定の高さ位置から改良土を落
下させるようにする。
【0038】ここで、土質改良材として石灰を用いた場
合には、この石灰と土砂とが均一に混合されて生成され
た改良土は団粒構造となる。この改良土を搬出コンベア
70で斜め上方に搬送するに当って、無理なく円滑に搬
送するには、その傾斜角が制約される。従って、所定の
高さ位置から改良土を堆積するためには、搬出コンベア
70の長さがある程度長くなってしまう。そこで、搬出
コンベア70の先端側を所定の長さ分だけ折り曲げ可能
とすることによって、土質改良機械の全長を短縮化でき
るようにしている。しかも、この搬出コンベア70の折
り曲げ位置は、土質改良機械全体の高さ寸法のうちの最
も高い部位、つまり土質改良材ホッパ30の上端位置よ
り低い位置とする。従って、搬出コンベア70を処理槽
50への接続側の固定部70aとなし、この固定部70
aの先端にリンク機構71により図1の矢印方向に回動
可能な曲折部70bとから構成している。そして、曲折
部70bは、油圧シリンダ等の駆動手段によって、同図
に実線で示した作動状態と、仮想線で示した曲折状態と
に変位可能となっている。
【0039】搬出コンベア70は、篩い分けユニットF
に接続される。この篩い分けユニットFは、図11乃至
図13に示したように、振動篩い80と、この振動篩い
80により篩い分けられた改良土のうち、篩いを通過し
た所定粒径以下の改良土を搬送する第1のベルトコンベ
ア81と、篩いを通過しなかった粒径の大きな改良土を
搬送する第2のベルトコンベア82とから構成される。
【0040】振動篩い80は、図13から明らかなよう
に、枠状の支持部材83から立設した4本の支持ロッド
83aにばね84を介して連結して設けた筐体85に篩
い86を設けたものであり、この筐体85には振動板8
5aが連結して設けられ、この振動板85aは油圧モー
タ87aで駆動される偏心叩動板87bを備えた加振装
置87が設けられている。そして、この振動篩い80に
は、搬出コンベア70から供給される改良土が矢印イ方
向から篩い86上にその基端側から供給され、加振装置
87を作動させることによって、振動篩い80全体を加
振することによって、篩い86上を先端側に向けて移動
させる間に、篩い86のメッシュサイズにより定まる所
定の粒径以下の改良土が、この篩い86の矢印ロ方向に
落下し、この粒径以上の改良土は篩い86に沿って前進
して、その先端部から矢印ハ方向に落下することにな
る。
【0041】第1のベルトコンベア81は、その一端が
篩い86の下部に配置されて、篩い86を通過して矢印
ロ方向に落下する粒径の小さい改良土が受け取られる。
また、第2のベルトコンベア82は、篩い86の先端側
に配置されており、篩い86を通過せず、矢印ハ方向に
落下する粒径の大きな改良土が受け取られる。また、第
1,第2のベルトコンベア81,82は、それぞれ改良
土を斜め上方に搬送するようになっており、第1のベル
トコンベア81の先端はヤードYにおける改良土置き場
Pに、また第2のベルトコンベア82の先端はオーバー
分改良土置き場Jに向けて配置されている。このよう
に、第1,第2のベルトコンベア81,82で改良土を
高所に搬送するのは、各改良土置き場P,Jでの堆積高
さを高くして、改良土の収容量を多くするためである。
従って、第1,第2のベルトコンベア81,82を斜め
上方に向けた状態に固定するために、それぞれの基端部
と中間部とは、それぞれ所定高の支持部材88で支持さ
れている。また、これら何等1,第2のベルトコンベア
81,82は、それぞれ油圧モータ89で駆動されるよ
うになっている。
【0042】ヤードYには、以上の機械に加えて、油圧
ショベルSとホイールローダRとが設置されるが、これ
らの機械は従来から周知のものを使用できるので、その
具体的な説明及び詳細な図示は省略する。
【0043】而して、ヤードYにはダンプトラックDで
順次発生土が搬入されて、発生土置き場Gに集積され
る。このヤードYにおける発生土の集積が所定のレベル
にまで達すると、この発生土を土質改良する。このため
に、当該のヤードYにプラントを構成する各機械を設置
する。ここで、プラントを構成する機械類としては、混
合機械Mと、篩い分けユニットFと、油圧ショベルS及
びホイールローダRである。また、篩い分けユニットF
については、振動篩い80と、第1,第2のベルトコン
ベア81,82とがそれぞれ分離可能である。以上の機
械のヤードYへの搬入は、例えばトレーラに搭載して進
入路Iから行うことができる。トレーラから各機械を積
み降ろして、プラントを構成する各機械をヤードYの空
いたスペースに組み立てる。篩い分けユニットFを構成
する各機械は自走できないものであるが、油圧ショベル
Sを用い、この油圧ショベルSでクレーン機能を発揮さ
せるようにすれば、篩い分けユニットFを構成する振動
篩い80を所望の位置に設置することができる。また、
振動篩い80が設置されると、同様の手法で、第1,第
2のベルトコンベア81,82をこの振動篩い80に接
続するようにして設置される。さらに、この篩い分けユ
ニットF以外の機械はすべて自走式となっている。油圧
ショベルS及びホイールローダRは適宜の位置に配置す
ると共に、混合機械Mは篩い分けユニットFの設置部に
接続することによって、土質改良プラントの組み立てが
完了する。また、土質改良処理を行う前に、混合機械M
の土質改良材ホッパ30に土質改良材を貯留するが、こ
の作業も油圧ショベルSを用いて、フレキシブルコンテ
ナ34を吊り下げるうようにして土質改良材ホッパ30
に供給できる。
【0044】而して、ヤードY内での土質改良は、発生
土置き場Gに所定の広がりをもって堆積されている土砂
を端から順に油圧ショベルSのバケットですくい上げ
て、混合機械Mに設けた土砂ホッパ20に投入すること
により開始される。この土砂ホッパ20から搬入コンベ
ア10により土砂が搬送される間に、土質改良材ホッパ
30から土質改良材が搬送土砂の上に供給される。土砂
と土質改良材との混合物は、この搬入コンベア10の端
部から導入用筒体52を経て処理槽50内に送り込ま
れ、この処理槽50に設けたパドルミキサ54の作用に
より土砂と土質改良材とが攪拌・混合されながら排出用
筒体53の位置にまで移行する。そして、処理槽50内
で土砂と土質改良材とが予め設定された混合比で、均一
に混合され、かつ団粒状態となった改良土が製造され
る。
【0045】混合機械Mで製造された改良土は、排出用
筒体53から排出コンベア70から篩い分けユニットF
を構成する振動篩い80に移行させる。そして、振動篩
い80を加振することによって、送り込まれた改良土
が、その粒径に応じて2つに分けられる。振動篩い80
を構成する篩い86を通過したものは、そのまま製品と
なる改良土であり、篩い86を通過しなかったものは、
設定された粒径を越えたオーバー分の改良土である。こ
れら、粒径に応じて2種類に分けられた改良土はそれぞ
れ第1,第2のベルトコンベア81,82によって、所
定の方向に、かつ所定の高さ位置となるように搬送され
る。第1のベルトコンベア81の先端が位置する箇所は
改良土置き場Pであり、また第2のベルトコンベア82
の先端が位置する箇所はオーバー分改良土置き場Jとな
る。而して、篩い分けユニットFを構成する振動篩い8
0における加振装置87を構成する油圧モータ87a
や、第1,第2のベルトコンベア81,82を駆動する
油圧モータ89は、それぞれ油圧駆動式のものであり、
その動力源を混合機械Mの動力源部6に設けた油圧ポン
プを共用できる。従って、篩い分けユニットFと混合機
械Mとを所定の位置に設置した後にそれらの間を油圧配
管で接続すれば良い。
【0046】以上のようにして混合機械Mで製造された
改良土は、その大半が設定粒径以下のものであり、これ
らは第1のベルトコンベア81側に供給される。ただ
し、篩い分けユニットFはヤードYに設置した時に固定
的に保持されるので、第1のベルトコンベア81の先端
からは1箇所に集中的に改良土が排出される。そこで、
ホイールローダRを作動させて、特に改良土置き場Pに
排出された改良土をヤードYにおける空いたスペースに
向けて逐次移動させる。従って、土砂が混合機械Mに供
給されることによって、発生土置き場Gにおいて、発生
土が占めるスペース、つまり発生土置き場Gの占有面積
が減少する。これと同時に、改良土が増加するので、改
良土置き場Pを、空いた発生土置き場Gを侵食するよう
に広がらせる。これによって、土質改良処理が進むに応
じて、発生土置き場Gであった場所が改良土置き場Pに
変わるようになる。ここで、混合機械Mによって製造さ
れた改良土は、その大半は小さな粒径となるから、オー
バー分改良土置き場Jには少量の改良土が収容されるの
で、このオーバー分改良土置き場Jは格別広げる必要は
ない。
【0047】また、製造した改良土は、例えば13mm
以下,20mm以下,25mm以下というように、粒径
の揃った改良土であり、最終的にはダンプトラックDに
積載されて、その需要地まで運搬されることになる。そ
して、この改良土のダンプトラックDへの積載作業はホ
イールローダRにより行うことになる。
【0048】而して、ヤードYにおいては、ダンプトラ
ックDで発生土が搬入されて、この発生土が集積された
場所が発生土置き場Gであり、ヤードYにおける空いた
スペースのどこかの位置に篩い分けユニットFが設置さ
れ、その第1のベルトコンベア81の先端が位置する箇
所が改良土置き場Pで、また同様に、第2のベルトコン
ベア82の先端が位置する箇所がオーバー分改良土置き
場Jである。つまり、ヤードYにおいて発生土置き場G
と改良土置き場Pとは定まった位置ではなく、自在に設
定できるものである。ここで、土質改良処理が進み、発
生土置き場Gから発生土を取り出して混合機械Mに投入
する作業を行う油圧ショベルSの移動距離が長くなる結
果、ヤードYの広さにもよるが、発生土の土砂ホッパ2
0への投入効率が低下することがある。この場合には、
篩い分けユニットFを移動させて、混合機械Mをこの篩
い分けユニットFの位置に自走させることによって、篩
い分けユニットFの設置位置を変えれば良い。これによ
って、さらに処理効率が向上することになる。
【0049】このプラントにおいて、混合機械M及び篩
い分けユニットFは、自動的に駆動されることになり、
格別オペレータが操作する必要はない。ただし、油圧シ
ョベルSとホイールローダRとはオペレータが適宜操作
しなければならない。従って、この土質改良プラントに
おいては、2人のオペレータで土質改良処理を行うこと
ができる。なお、混合機械Mにおける土砂ホッパ20の
容量を大きくしておけば、単一のオペレータで油圧ショ
ベルSとホイールローダRとの操作を行うことも不可能
ではない。
【0050】そして、ヤードYですべての土砂を土質改
良した後には、プラントを構成する各機械を撤去して、
再びトレーラに積載して、次のヤードYに移送して、同
様の操作で、当該のヤードYで土質改良を行う行うこと
ができる。また、当該のヤードにおいては、必要に応じ
て改良土を順次搬出し、その間に新たな発生土が搬入さ
れた時には、このヤードYにおける空いたスペースに集
積させるようにする。従って、ホイールローダRは改良
土のダンプトラックDへの積載と、新たに搬入された発
生土の整理とを行うために、他の機械を撤去させた後に
も、ある程度当該のヤードYに残しておくのが望まし
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の土質改良
プラントは、このプラントを構成する各機械をヤードに
運び込んで、容易に組み立て、また撤去できるので、プ
ラントを構成する機械をヤード間で使い回しできるよう
になり、もって効率的な土質改良を行うことができる等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す土質改良プラント
の概念構成図である。
【図2】本発明の実施の一形態における混合機械の正面
図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の左側面図である。
【図5】本発明の実施の一形態における混合機械の土砂
ホッパの断面図である。
【図6】本発明の実施の一形態における混合機械に設け
た土質改良材ホッパの断面図である。
【図7】本発明の実施の一形態における混合機械におい
て、パドルミキサを省略して示す処理槽の外観図であ
る。
【図8】本発明の実施の一形態における混合機械に設け
た処理槽の横断面図である。
【図9】図8のX−X断面図である。
【図10】図8のY−Y断面図である。
【図11】本発明の実施の一形態における篩い分けユニ
ットの平面図である。
【図12】図11の正面図である。
【図13】図11に設けられる振動篩いの構成説明図で
ある。
【図14】従来技術による土質改良プラントの概略構成
図である。
【符号の説明】
F 篩い分けユニット G 発生土
置き場 J オーバー分改良土置き場 M 混合機
械 P 改良土置き場 R ホイー
ルローダ S 油圧ショベル Y ヤード 1 下部走行体 10 搬入
コンベア 20 土砂ホッパ 30 土質
改良材ホッパ 50 処理槽 54 パド
ルミキサ 70 排出コンベア 80 振動
篩い 81 第1のベルトコンベア 82 第2
のベルトコンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草木 貴巳 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 関野 聡 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (56)参考文献 特開 平9−195265(JP,A) 特開 平10−299029(JP,A) 特開 平8−74421(JP,A) 特開 平9−4235(JP,A) 特開 平10−43690(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 7/00 E02D 3/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改質すべき土砂を搬入し、この搬入した土
    砂を改質して堆積し、この堆積した改質土砂を搬出可能
    にする土質改良システムにおいて、 前記改質すべき土砂、改良土を堆積するスペース有す
    るヤードと、このヤード内に設けられ、前記改質すべき土砂の搬入を
    行う車両の進入路と、 前記ヤード内における前記車両の進入路近傍位置に設け
    られ、前記改良土の搬出を行う車両の退出路と、 前記 ヤード内における前記車両の進入路の近傍に配置し
    た改質すべき土砂の堆積置場と、 前記ヤード内における前記車両の退出路の近傍に配置し
    た改良土の堆積置場と、 前記改質すべき土砂の堆積置場と前記改良土の堆積置場
    との間に設けた自走式混合機械とを備えたことを特徴と
    する土質改良システム。
  2. 【請求項2】前記自走式混合機械の改良土排出側に設け
    られ、改質された改良土をその粒径に応じて篩い分ける
    振動篩いと、 この振動篩いにより篩い分けられた改良土のうち、篩い
    を通過した所定粒度以下の改良土を前記改良土の堆積置
    場に搬送する第1のコンベアとを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の土質改良システム。
  3. 【請求項3】前記第1のコンベアと直交するように配設
    され、前記振動篩いにより篩い分けられた改良土のう
    ち、篩いを通過しなかった粒径の大きな改良土を前記改
    良土の堆積置場とは異なる堆積置場に搬送する第2のコ
    ンベアを備えたことを特徴とする請求項2記載の土質改
    良システム。
  4. 【請求項4】前記自走式混合機械に土砂を供給するため
    の自走式の土砂投入機械をさらに備えることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の土質改良システ
    ム。
  5. 【請求項5】改良土を移動させ又はダンプトラックに積
    載するための自走式の改良土移載機械をさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の土質
    改良システム。
  6. 【請求項6】前記ヤードを複数配置構成したことを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載の土質改良シス
    テム。
  7. 【請求項7】改質すべき土砂を搬入し、この搬入した土
    砂を改質して堆積し、この堆積した改質土砂を搬出可能
    にする土質改良システムにおいて、 前記改質すべき土砂、改良土を堆積するスペースを有す
    るヤードと、 このヤード内に設けられ、前記改質すべき土砂の搬入を
    行う車両の進入路と、 前記ヤード内における前記車両の進入路近傍位置に設け
    られ、前記改良土の搬出を行う車両の退出路と、 少なくとも前記進入路及び前記退出路に一方側が近接す
    るように前記ヤード内に設けた、前記改質すべき土砂の
    堆積置場及び前記改良土の堆積置場と、 前記改質すべき土砂の堆積置場及び前記改良土の堆積置
    場の他方側に設けた自走式混合機械とを備えたことを特
    徴とする土質改良システム。
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