JP2000230248A - 自走式土質改良機械 - Google Patents

自走式土質改良機械

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JP2000230248A
JP2000230248A JP11034388A JP3438899A JP2000230248A JP 2000230248 A JP2000230248 A JP 2000230248A JP 11034388 A JP11034388 A JP 11034388A JP 3438899 A JP3438899 A JP 3438899A JP 2000230248 A JP2000230248 A JP 2000230248A
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JP
Japan
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soil
soil improvement
processing tank
earth
hopper
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Application number
JP11034388A
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English (en)
Inventor
Fujio Sato
藤男 佐藤
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Toshikazu Murai
俊和 村井
Kazumichi Hosoya
和道 細谷
Takami Kusaki
貴巳 草木
Satoshi Sekino
聡 関野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自走式土質改良機械をコンパクトに形成し、
かつ土質改良処理手段を構成する処理槽のメンテナンス
作業を容易に行えるようにする。 【解決手段】 土質改良材ホッパ30は搬入コンベア1
0に土質改良材を供給するが、この土質改良材ホッパ3
0は本体フレーム2上に立設した4本の支柱31上に設
けた枠状の台板32に支持されており、その下部位置に
パドルミキサ64を2本設けた処理槽60が配置されて
いる。この処理槽60内のメンテナンスを行うために、
上部には蓋体を装着した点検孔72と開閉扉73とが設
けられ、台板32をこの処理槽60に近接した作動位置
と、それから離間したメンテナンス位置との間に昇降変
位させ、かつこれらの位置で固定的に保持するために、
支柱31は支持杆100をガイド筒101にテレスコー
プ状に挿嵌され、ストッパピン102でこれら作動位置
またはメンテナンス位置に選択的に固定できるようにし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱な地盤を改良
して地盤強化を行うため等に用いられ、土砂の品質を所
定の目的に適うように改良する機械に関し、特に走行手
段を備え、適宜走行しながら土質改良を行う自走式土質
改良機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管等の埋設、上下水道工事
やその他の道路工事、基礎工事等においは、掘削による
発生土をそのまま埋め戻すのが望ましいが、発生土が埋
め戻しに適さないので、発生土を搬出して新たに良質の
土を搬入して掘削箇所を埋めることになる。例えば、粒
径が極めて小さく粘性の高い粘土質の土や、風化が進行
し過ぎて固化が困難な土等というように、土質そのもの
が軟弱であると、そのまま埋め戻した場合には、地盤沈
下等が発生するおそれがある。ただし、工事現場等での
掘削による発生した劣悪な土は一種の産業廃棄物である
から、その廃棄場所が制約されることになる。従って、
劣悪な土を再利用可能な資源に変換することが強く要求
される。このように、掘削による発生土を埋め戻した時
に地盤沈下を来す可能性のあるような軟弱な土質等を再
利用可能にするために、例えば土砂に石灰やセメント等
を主成分とする土質改良材を土砂に混合して固化させ
る。これによって、掘削箇所の埋め戻し用等として好適
に用いられる良質な土に変換することができる。
【0003】土砂を固化する土質改良処理は、土砂と土
質改良材とを混合させることにより行われるが、この土
砂と土質改良材の混合方式の代表的なものとして、攪拌
手段を用いたミキシング方式と、回転打撃子を備えた解
砕方式とが従来から知られている。ミキシング方式は、
タンク内に攪拌手段を設けて、このタンク内に土砂と土
質改良材とを投入して、攪拌手段で均一に攪拌・混合す
るものである。攪拌手段はタンク内を攪拌・混合する機
能だけを発揮するようにしたバッチ式処理を行うもの
と、スクリュー式の攪拌手段を設けて、土砂と土質改良
材とを攪拌・混合しながら所定の方向に移送するように
なし、土砂及び土質改良材を連続的に供給して、生成さ
れた改良土を連続的に排出する連続式処理を行うものと
がある。土質改良処理のもう一つの方式としての解砕方
式の土質改良機械は、例えば特開平9−195265号
公報等に示されている。この解砕方式の土質改良機械は
回転打撃子からなる解砕機を設けて、上部位置から土砂
と土質改良材とを回転打撃子に向けて落下させるように
なし、その間にこの回転打撃子を回転させることによっ
て、土砂及び土質改良材に打撃を加えて解砕するもので
ある。
【0004】ここで、解砕方式による土質改良機械は、
直接工事現場等に搬入して自走しながら土質改良を行う
ことができる構成としている。このために、土砂ホッ
パ,土質改良材ホッパ及び解砕装置は履帯を備えた走行
手段上に設置され、しかも機械全体をコンパクトなもの
としている。従って、工事現場等に搬入する際には、ト
レーラに積載し、また工事現場等においては、掘削箇所
や埋め戻し箇所の近傍にまで自走させて、所定の土質改
良処理が行われる。この自走式の解砕方式による土質改
良機械は、攪拌・混合を行うのではなく、打撃による解
砕という点で生産された改良土の品質、つまり土砂と土
質改良材との混合度合いは多少劣ることから、ミキシン
グ方式の土質改良機械が有利に用いられる。
【0005】ミキシング方式の土質改良機械は、大型の
ミキシング装置と極めて大きな容積の土質改良材ホッパ
を用い、土砂ホッパにはベルトコンベアで土砂を搬送し
て、大量の土砂を処理するのに適した大型のプラントと
して構成されるのが一般的である。このような大規模プ
ラントでは、土砂と土質改良材とが極めて均一に混合し
た高品質の改良土を効率的に生産できるが、土砂を広い
エリアから集め、かつ生産した改良土も広範囲にわたっ
て供給することになるので、輸送コストが極めて高くな
り、ダンプトラックが頻繁に通行することから、交通障
害等が問題となる。また、土砂及び改良土等の集積スペ
ースを広くする関係から、掘削土が発生し、かつ埋め戻
し等のために改良土が消費される都市部乃至その近郊に
は、このような大規模プラントを設置するのは困難であ
り、このために輸送のためのコストはさらに高くなる。
【0006】プラント施設で土質改良を行う場合には、
土質改良を行うべき土砂の発生地であり、また土質改良
材の消費地でもある市街地になるべく近い位置で処理を
行うのが望ましい。土質改良処理施設においては、大量
の土砂が一度に搬入されるのではなく、処理施設が土質
改良処理を行うべき土砂で満杯になるまでにはある程度
の期間がかかるのが一般的である。従って、土砂を集積
するヤードを多数設定しておき、これら複数のヤード間
で土質改良機械を使い回しすれば、土質改良機械の稼働
効率は向上する。また、土質改良処理は集積した土砂を
処理して改良土を生産するのであるから、土質改良処理
を行うべき土砂の集積所と、改良土の堆積所とを兼ねる
ことができる。この結果、処理施設そのもののスペース
を有効に活用できるようになりスペース効率も向上す
る。
【0007】ただし、以上のように小型のヤードで土質
改良処理を行うには、土質改良機械を適宜各ヤード間に
輸送する必要がある。また、各ヤードにおけるスペース
を効率的に利用するには、ベルトコンベア等を用いず、
土質改良機械のみで全ての処理を行えるようにしなけれ
ばならない。従って、土質改良機械を小型でコンパクト
なものとなし、かつ機動性を持たせるようになし、この
土質改良機械を自走式とすると共に、トレーラ等による
輸送が可能な可搬性とする必要がある。
【0008】土質改良機械を自走式とするには、履帯式
等で構成される下部走行体に本体フレームを設置して、
この本体フレームに土質改良処理を行うすべての機構を
組み込まなければならない。土質改良処理を行う機構と
しては、まず土砂及び土質改良材の供給手段が必要とな
り、またこれらから供給された土砂と土質改良材とを攪
拌・混合するための土質改良処理手段を必要とする。土
質改良処理手段としては、生産される改良土の品質向上
のために、ミキシング方式の処理を行うようになし、か
つ連続的な処理を可能にするために、例えばパドルミキ
サ等からなるミキシング手段を内蔵し、土砂と土質改良
材とを攪拌・混合しながら所定の方向に移送する処理槽
を備える構成とするのが望ましい。従って、処理槽は土
砂及び土質改良材の導入部と、生産された改良土の排出
部とを備えた容器から構成され、その内部にパドルミキ
サ等が装着される。しかも、土砂と土質改良材とを攪拌
・混合しながら移送することから、この処理槽は所定の
長さを有するもので構成され、また土砂及び土質改良材
を処理槽の導入部に供給する手段として、土砂ホッパと
土質改良材ホッパとを備える構成とする。従って、土砂
及び土質改良材は処理槽の上部側から導入部に供給する
が、それらを導入部に直接供給するようにしても良い
が、処理槽の全長を短縮するために、搬入用コンベアを
設けて、この搬入用コンベアを介して土砂と土質改良材
とを処理槽の導入部に導くように構成するのが望まし
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、搬入用
コンベアを用いるか、または土砂及び土質改良材を直接
処理槽に供給するかはともかくとして、少なくとも土砂
ホッパ及び土質改良材ホッパは処理槽の一端側に設置し
なければならない。土砂ホッパには油圧ショベル等の土
砂投入手段から土砂が供給されることから、その作業を
円滑に行うためには、この土砂ホッパは、本体フレーム
において、少なくとも土質改良材ホッパより端部側に位
置させる必要がある。一方、土質改良材ホッパは、土質
改良材を貯留するものであるから、その容積をできるだ
け大きくして補給の頻度をできるだけ少なくする必要が
ある。このためには、土質改良材ホッパは大型化するこ
とになり、それを本体フレームにコンパクトに装着する
には、処理槽の上部におけるスペースを活用しなければ
ならず、土質改良材ホッパは処理槽に近接した位置に配
置することになる。しかも、土質改良材ホッパから供給
される土質改良材が周囲に飛散するのを防止するために
も、処理槽に対してできるだけ近い位置で土質改良材を
供給しなければならない。
【0010】ところで、処理槽内には土砂と共に岩石等
の固形の異物が入り込む可能性があり、また土質改良材
として石灰等を用いる場合には、それらが処理槽の内壁
やミキシング手段にこびりつく可能性もある。このよう
な場合には、ミキシング手段の作動の円滑性が損なわ
れ、甚だしい場合にはロックしてしまうことがある。従
って、処理槽の内部を適宜清掃する必要があり、またミ
キシング手段にかみ込んだ固形異物を除去する作業も行
わなければならない。さらに、土砂等を攪拌・混合する
関係から、ミキシング手段に摩耗を生じる等のおそれも
あり、このためにミキシング手段の構成部品を修理した
り、交換したりする必要もある。以上のように、処理槽
の内部の点検や修理等のメンテナンス作業を行う頻度は
比較的高いものとなる。このようなメンテナンスを行う
には、処理槽の上部を開放する必要がある。しかしなが
ら、土質改良機械の全体をコンパクト化するために、処
理槽の上部において、この処理槽に極めて近接した位置
に土質改良材ホッパを配置すると、この土質改良材ホッ
パが邪魔になって、前述したようなメンテナンス作業を
行うのに支障を来すことになる。
【0011】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、土質改良機械をコン
パクトに形成し、かつ土質改良処理手段を構成する処理
槽のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、走行手段に連結した本体フレーム
に、土砂ホッパと、土質改良材ホッパと、これら両ホッ
パから供給される土砂と土質改良材とを混合する土質改
良処理手段とを備え、この土質改良処理手段は土砂と土
質改良材とを攪拌・混合するミキシング手段を装着した
処理槽を有する構成となし、また前記土質改良材ホッパ
は前記処理槽の上部位置に昇降支持部に装着され、この
昇降支持部は、前記土質改良材ホッパから前記処理槽に
土質改良材の供給が可能になるように近接した作動位置
と、この処理槽から所定の間隔だけ上方に変位させて、
その間にメンテナンス等を行うための空間を形成するよ
うにしたメンテナンス位置とに昇降変位可能な構成とし
たことをその特徴とするものである。
【0013】ここで、昇降支持部に複数本の支持杆を垂
設し、また本体フレームにガイド筒を立設して、支持杆
をガイド筒に摺動可能に挿嵌させて設け、かつこれら支
持杆とガイド筒との間には、昇降支持部を作動位置とメ
ンテナンス位置とに選択的に保持可能なストッパ部材を
設ける構成とすることができる。処理槽の上部に、少な
くとも開閉可能な開口を設けて、この開口を介して内部
点検を行ったり、処理槽内に入り込んだ異物を取り除い
たり、部品の修理や交換等の作業、つまりメンテナンス
作業を行うことができるようにする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。而して、図1及び図2に自
走式土質改良機械の全体構成を示す。まず、図1におい
て、1は下部走行体であって、この下部走行体1は履帯
1aを有するクローラ式手段を備える構成としたもので
ある。図示の下部走行体1は履帯式の走行手段としてい
るが、これは土砂が間欠的に投入される場合等を考慮し
て、土砂投入時の衝撃荷重等により車体全体が不安定に
なるのを防止するためである。従って、土砂の投入がコ
ンベア等で連続的に投入される場合等にあっては、ホイ
ール式の走行体で構成することもできる。
【0015】下部走行体1には車台を構成する本体フレ
ーム2が連結して設けられており、この本体フレーム2
に各種の機構なり機器なりが設けられている。この本体
フレーム2において、図1及び図2の左側を機械の前方
とした時に、前方位置には素材供給部3が配置されてい
る。また、後方側には処理機構部4が装着され、さらに
この処理機構部4より後方側に向けて改良土排出部5が
設けられている。改良土排出部5は処理機構部4の下方
位置から斜め上方に延在されており、また処理機構部4
の上部位置にはエンジン,油圧ポンプ,方向切換弁ユニ
ット等の機械を内蔵した機械室6が設けられている。こ
の機械室6は、本体フレーム2に支持されている。
【0016】素材供給部3は、土砂と土質改良材とから
なる土質改良を行うための素材を供給するためのもので
あり、また供給される土砂と土質改良材との混合比を制
御されるようになっている。このために、搬入コンベア
10を設け、この搬入コンベア10の搬送方向におい
て、最上流側、つまり機械の前方側には土砂ホッパ20
が、後方側には土質改良材ホッパ30が設置される。ま
た、搬入コンベア10による土砂の搬送量を測定して、
この測定量に応じて土質改良材ホッパ30からの土質改
良材の供給量を調整するようにしている。
【0017】搬入コンベア10は、図3からも明らかな
通り、本体フレーム2の端部側から所定角度立ち上がる
ように傾斜して設けられている。搬入コンベア10は搬
送ベルト11を備え、この搬送ベルト11は支持部材1
2に装着した駆動輪13と従動輪14との間に巻回して
設けられ、従動輪14側には周知の張り調整機構を備え
ている。また、搬送ベルト11における搬送面を支持す
るために、この搬送面の下側には所定のピッチ間隔をも
ってガイドローラ15が設けられている。さらに、搬送
ベルト11の搬送面における左右の両側部には、土砂ホ
ッパ20の装着部より上流側の位置に規制板16,16
が設けられており、この規制板16は搬送ベルト11に
よる搬送高さを決定するものであり、これによって土砂
の搬送量をコントロールできる。この搬送コンベア10
はその下流側が低く、上流側に向けて斜め上方に立ち上
がる傾斜状態にして設けられている。
【0018】土砂ホッパ20は、図4及び図5から明ら
かなように構成される。この土砂ホッパ20は概略枠状
の部材からなり、その上下は開口している。この土砂ホ
ッパ20は、その上端部が本体フレーム2に立設した支
持ポスト17の上に取り付けた支持部材18に固定して
設けられており、その下端部は搬入コンベア10の傾斜
角に応じた角度傾斜している。そして、この土砂ホッパ
20を構成する四周の壁面のうち、搬入コンベア10の
下流側に位置する壁面20aは、搬送ベルト11の表面
に対して極めて僅かな隙間をもって対面しており、また
両側部の壁面20b,20cは搬入コンベア10の規制
板16に当接している。これによって、搬入コンベア1
0における端部位置は、その上流側を除き、土砂ホッパ
20の壁面20a,20b及び20cによりほぼ閉鎖状
態になっている。
【0019】土砂ホッパ20における搬入コンベア10
の送り方向の上流側に位置する壁面20dの下端部は規
制板16の高さとほぼ同じ高さ位置に配置されており、
この結果土砂ホッパ20には土砂の供給口21が形成さ
れる。また、土砂ホッパ20における壁面20dの外面
側(または内面側)には外周面に押圧爪22aを多数設
けた加圧ローラ22が設けられており、この加圧ローラ
22は、その自重の作用またはばね等の付勢手段により
供給口21を通過した土砂に所定の加圧力を加えるよう
にしている。従って、土砂ホッパ20からは、搬入コン
ベア10における搬送ベルト11の搬送速度と、供給口
21の開口面積と、加圧ローラ22による押圧力により
定まる一定量の土砂が供給される。
【0020】土砂ホッパ20には直接土砂が供給される
のではなく、篩いユニット23により岩石,コンクリー
ト,金属塊等の固形異物を排除すると共に、土砂の嵩密
度を低下させて、土砂の内部に十分な空気が含まれるよ
うにした上で、搬送ベルト11上に落下させるようにし
ている。このように、土砂の嵩密度を低下させることに
より、搬入コンベア10による土砂の搬送を軽い負荷で
円滑に行うことができる。従って、図6及び図7に示し
たように、篩いユニット23は枠体24を有し、この枠
体24には格子部材25を所定のピッチ間隔で縦横に配
置する構成としている。従って、格子部材25の縦横の
ピッチ間隔によりメッシュが構成され、このメッシュサ
イズの粒径のものが選択的に土砂ホッパ20内に導か
れ、それ以上の大きさの物は格子部材25の上に残るよ
うになる。
【0021】ここで、篩いユニット23は固定篩いとし
て構成しても良いが、振動篩いとするのが望ましい。な
お、振動篩いとして構成するには、様々の態様がある
が、図示したものにあっては、篩いユニット23を上下
方向に振動させるようにしたものである。このために、
篩いユニット23が支持部材18に対して上下方向に振
動可能に支持されている。枠体24の4つの角隅部には
ばね受け部材26が固定して設けられており、支持部材
18とばね受け部材26との間にはばね27が介装され
て、枠体24は支持部材18に弾性的に支持されてい
る。そして、格子部材25には加振手段28が接続され
ており、この加振手段28によって、支持枠体24内で
格子部材25が上下動することになる。加振手段28
は、モータ(電動モータまたは油圧モータ)28aによ
り回転駆動される加振部材28bを有し、この加振部材
28bは回転ドラムからなり、格子部材25に設けた振
動軸(図示せず)を振動させるためのものである。従っ
て、加振部材28bは左右両側に設けられており、両加
振部材28bを同時に回転駆動することにより格子部材
25を装着した支持枠体24が加振される。
【0022】次に、搬入コンベア10による土砂の搬送
方向の上流側に配置される土質改良材ホッパ30は、図
8及び図9に示したように、本体フレーム2上に立設し
た4本の支柱31上に設けた枠状の台板32に支持され
ている。従って、搬入コンベア10は、支柱31,31
間の位置にまで延在されており、土砂ホッパ20から供
給された土砂に対して、搬入コンベア10上でこの土砂
に対して所定量の土質改良材が添加されることになる。
ここで、土質改良材は、土質を改良したり、改質したり
するために、土砂に混合されるものであり、それぞれの
土質改良及び改質の目的に応じたものが使用される。例
えば、地盤改良や埋め戻し土として用いる場合には、石
灰やセメント、またこれらに固化を促進するための様々
な添加材等を混合したものが用いられる。さらに、グラ
ンドの改質や、酸性土の改質等を行う場合には、それぞ
れ適切な土質改良材を供給する。
【0023】土質改良材ホッパ30は、所定量の土質改
良材を貯留する貯留タンク33と、この貯留タンク33
の下部に連設され、所定量ずつ土質改良材を供給するフ
ィーダ34とから構成される。ここで、貯留タンク33
は概略円筒形となっており、内部に土質改良材を貯留す
る空間を有するものであり、その高さ寸法が可変な構成
となっている。従って、貯留タンク33は、下部側が台
板32上に設置された上端が開口したベース部35と、
天板部36と、これらベース部35と天板部36との間
に設けた蛇腹部37とから構成される。ベース部35及
び天板部36は鋼板等の硬質部材で形成され、蛇腹部3
7は上下方向に向けて伸縮可能となっており、この蛇腹
部37を伸長させると、図8に示した作動状態となり、
内部に大量の土質改良材を貯留できるようになる。ま
た、図10には、蛇腹部37の格納状態が示されてお
り、このように格納状態にすると、後述するように、土
質改良機械の高さ寸法が短縮される。
【0024】貯留タンク33におけるベース部35は、
底板35aと周胴部35bとから構成され、図11に示
したように、このベース部35にはホッパ内攪拌部材3
8が設けられている。ホッパ内攪拌部材38は、ベース
部35の内部において底板35aの近傍に配置した攪拌
翼38aと、この攪拌翼38aに連結され、底板35a
を貫通させて下方に延在させた回転軸38bと、この回
転軸38bを回転駆動するモータ38cとから構成され
る。ホッパ内攪拌部材38は、貯留タンク33からフィ
ーダ34に土質改良材を供給するために、ベース部35
の底板35aに設けた連通孔39から円滑に土質改良材
をフィーダ34に供給するためのものである。また、ベ
ース部35の周胴部35bには開閉可能な点検扉40が
設けられている。なお、図中において、39aは土質改
良材の取り出し口であり、土質改良処理が終了した後に
も、貯留タンク33内になお土質改良材が残存している
場合に、この土質改良材を排出するために、1または複
数箇所設けられ、取り出し口39aは開閉可能な構成と
している。
【0025】また、天板部36は外周縁部が下方に曲折
した板体からなり、その中央部には概略円形の開口36
aが形成されており、この開口36aの上部位置には両
開き可能な開閉蓋41が形成される。また、この開閉蓋
41の外側の位置にはフック係止具42が少なくとも3
箇所設けられている。そして、天板36の開閉蓋41を
設けた部位の下方には、図12及び図13に示したよう
に、カッタ43がカッタ支持部43aに装着される。こ
こで、土質改良材はフレキシブルコンテナに充填されて
おり、このフレキシブルコンテナから土質改良材を直接
貯留タンク33に供給されるものであり、カッタ43は
このフレキシブルコンテナの下端部を切り裂くために設
けられている。そして、カッタ43で切り裂かれたフレ
キシブルコンテナから土質改良材が確実に貯留タンク3
3内に流入し、周囲に溢出したり飛散したりしないよう
にするために、カッタ43及びその支持アーム43aは
天板部36から所定深さだけ入り込む位置に配置されて
いる。
【0026】さらに、蛇腹部37は高い強度を有する可
撓性シート37aの外周に上下方向に所定のピッチ間隔
をもって止着したリング状の支骨37bとから構成さ
れ、支骨37bは内部に土質改良材を充填した時に、蛇
腹部37全体が外方に膨出するのを防止するための保形
部材となる。また、可撓性シート37aの下端部はベー
ス部35の周胴部35aの上端に固着されると共に、上
端部は天板36の内面に固着されている。
【0027】而して、土質改良材ホッパ30は、中間に
伸縮可能な蛇腹部37が設けられている関係から、この
蛇腹部37が伸長した図8の作動状態と、図10の格納
状態とにおいて、固定的に保持する必要がある。このた
めに、天板部36には、概略120°間隔で3箇所にわ
たって取付板36bが側方に延在するように設けられて
おり、これら各取付板36bには支持杆45が垂設され
ている。また、台板32にはこれら各支持杆45の垂設
位置に対応する位置に、それぞれガイド筒46が立設さ
れており、支持杆45は各々ガイド筒46内に摺動可能
に挿入されている。これによって、ガイド筒46と支持
杆45とはテレスコープ状に嵌合された状態になってお
り、支持杆45はガイド筒46を貫通して下方にまで突
出可能となっている。
【0028】これは、蛇腹部37が伸長した作動状態
と、縮小した格納状態との2つの位置に固定するための
ものであり、支持杆45には上下に2箇所にピン挿通孔
45a,45bが設けられ、ガイド筒46には1箇所の
ピン挿通孔(図示せず)が所定の位置に穿設されてい
る。ガイド筒46のピン挿通孔に対して支持杆45の下
方のピン挿通孔45aを一致させた状態で、ストッパピ
ン47を挿通させると、蛇腹部37は伸長した作動状態
に保持される。これに対して、支持杆45の上方のピン
挿通孔45bをガイド筒46のピン挿通孔と一致させ
て、ストッパピン47を挿通させると、蛇腹部37は格
納状態に保持される。ここで、蛇腹部37の格納状態で
は、天板部36側に設けたカッタ43及びそれを支持す
る支持アーム43aが、ベース部35側に設けたホッパ
内攪拌部材38の攪拌翼38aと干渉しない位置とす
る。
【0029】貯留タンク33に連結したフィーダ34は
土質改良材を調整された供給量で処理槽60に供給する
ためのものである。即ち、図14乃至図16に示したよ
うに、フィーダ34は貯留タンク33における連通孔3
9の下面に固着したケーシング48を有し、このケーシ
ング48には連通孔39に通じる流入口49aと下方に
開口した供給口49bとを有し、その中間部の壁面は円
弧状の定量供給部49cとなっており、この定量供給部
49cの内部にはロータ50が回転可能に設けられてい
る。ロータ50には定量供給部49cの内壁面に対して
ほぼ摺接する複数の隔壁50aが放射状に設けられてお
り、ロータ50が所定角度回転する毎に相隣接する隔壁
50a,50a間の空間に相当する分の土質改良材が分
離されることになる。従って、ロータ50が所定角度回
転する毎に前述した空間の容積分の土質改良材が定量ず
つ供給される。そこで、ロータ50の回転速度を制御す
ることにより、土質改良材の供給量を制御することがで
き、ロータ50の回転速度を速くすればするほど土質改
良材の供給量を多くできる。このために、ロータ50が
相対回転不能に嵌合される回転軸51がケーシング48
外に延在されて、この回転軸51にはプーリ51aが取
り付けられており、またこのプーリ51aとモータ52
の出力軸52aとの間には伝達ベルト等からなる動力伝
達手段53が介装されている。ここで、ロータ50の回
転による土質改良材の供給量を厳格に制御するには、モ
ータ52としては可変速電動モータを用いるのが望まし
いが、流量調整弁等により回転速度を可変にする構成と
すれば、油圧モータで構成しても良い。
【0030】以上のようにして搬入コンベア10を構成
する搬送ベルト11により土砂と土質改良材とが搬送さ
れるが、この搬入コンベア10の端部は処理機構部4に
おける土砂と土質改良材との攪拌・混合を行う機構とし
て処理槽60に接続されている。処理槽60は本体フレ
ーム2の長手方向、つまり概略水平方向に配置した長方
形状の容器からなり、その前後の位置には、それぞれ左
右に張り出した取付部61が連設されており、これら取
付部61はボルト等により本体フレーム2の上面に固定
的に設置されている。そこで、図17乃至図20に処理
機構部4を構成する処理槽60の内部構成を示す。
【0031】まず、図17及び図18から明らかなよう
に、処理槽60の前方側の上部には導入部を構成する導
入口62が、また後方側の下部には排出部を構成する排
出口63がそれぞれ連結して設けられ、これら以外の部
位は密閉されている。図19及び図20に示したよう
に、処理槽60内には2本のパドルミキサ64が平行に
設けられている。パドルミキサ64は回転軸65を有
し、この回転軸65には攪拌・移送部材としての間欠的
に設けた羽根であるパドル66が所定の角度となるよう
にして多数植設されており、回転軸65を回転させる
と、パドル66が回転駆動されて処理槽60内が攪拌さ
れ、かつこの処理槽60内に導かれた土砂と土質改良材
とが攪拌されて均一に混合されながら、排出口63側に
向けて移送されることになる。そして、この移送量はパ
ドル66の角度に応じて変化する。
【0032】以上のように、本実施の形態では、パドル
ミキサ64を2本設け、また回転軸65にはパドル66
が90°の位相となる位置に設ける構成としたが、この
パドルミキサ64の本数及びパドル66の配置間隔等は
処理槽60の高さと幅との関係で定まるものである。例
えば、処理槽60の高さ寸法を大きくすると、回転半径
の大きな大型のパドルを取り付けることができるので、
パドルミキサ64の本数は少なくて良いが、処理槽60
の高さ寸法を低くし、かつ幅を広くした場合には、パド
ルの回転半径が小さくなるので、パドルミキサの本数を
多くする。従って、所定の攪拌効率を持たせるために、
本体フレーム2の幅寸法と、車両全体の高さ寸法との関
係で、処理槽60のサイズとパドルミキサ64の本数と
を設定すれば良い。ただし、処理槽60内での土砂と土
質改良材との混合・攪拌及び移送を円滑かつ効率的に行
うには、パドルミキサ64の本数は偶数本となし、相隣
接するパドルミキサ64,64は相互に反対方向に回転
するように設定するのが望ましい。
【0033】処理槽60は本体フレーム2上に他の機器
等と共に設置されることから、その全体の寸法には制約
があり、この制約された容器内で効率的に攪拌及び混合
を行うために、パドルミキサ64が用いられる。そし
て、各パドルミキサ64の回転軸65の両端は軸受6
7,67により回転自在に支持されており、また回転軸
65の先端部は、処理槽60の前端部に設けた駆動部6
8のハウジング内に延在されている。各回転軸65の先
端には伝達ギア69が連結されており、両伝達ギア6
9,69は相互に噛合している。そして、一方の伝達ギ
ア69に油圧モータ70の出力軸を連結し、この油圧モ
ータ70を回転駆動することによって、それぞれパドル
66を設けた両回転軸65,65を同時に、相互に反対
方向に回転駆動される。ここで、処理槽60の底部は、
パドル66の回転軌跡と概略一致する曲面形状となし、
もって土砂や土質改良材が処理槽60の下端部の角隅部
等に滞留するのを防止している。
【0034】前述したように、処理槽60は導入口62
及び排出口63を除いた部位は閉鎖構造になっている
が、この処理槽60内には、固形異物等が入り込んで、
パドルミキサ64の円滑な作動を阻害したり、甚だしい
場合にはパドルミキサ64の作動が停止したりする可能
性がある。また、土質改良材として、石灰やセメント等
の固化材を用いる場合には、処理槽60内に土質改良材
が残存したまま放置されていると、処理槽60の内面や
パドル66等にこびりつく可能性がある。さらに、パド
ル66は長期間の間には摩耗すること等から、適宜修理
や交換の必要もある。以上のことから、処理槽60の内
部を点検したり、また必要に応じて修理する必要もあ
る。このために、処理槽60の側面には開閉蓋71が適
宜の箇所に設けられており、また上部には蓋体を装着し
た点検孔72と両開き用の開閉扉73とが設けられる。
さらに、必要に応じて、下面も開閉可能な構成とするこ
ともできる。
【0035】以上の構成を有する処理槽60では、その
導入口62から導入された土砂と土質改良材とがパドル
ミキサ64の作用で均一に攪拌・混合されると共に、排
出口63に向けて移送される間に改良土が製造される。
このようにして製造された改良土は排出口63から自重
の作用で改良土排出部5に排出される。ここで、改良土
排出部5は搬出コンベア80を有するものである。
【0036】次に、土質改良機械を用いて土質改良処理
を行っている状態を図21に示す。同図に示したのは小
規模なヤードに土質改良機械を配置して、予めこのヤー
ドに堆積した土砂の土質改良を行うが、土質改良を行う
には、土砂ホッパ20に土砂が投入する手段が必要とな
る。この土砂の投入手段としては、例えば油圧ショベル
PSが好適に用いられる。
【0037】而して、ヤード内で土質改良を行うには、
所定の広がりをもって堆積されている土砂を端から順に
油圧ショベルPSのバケットBですくい上げて、土質改
良機械のの土砂ホッパ20に投入する。この土砂ホッパ
20から搬入コンベア10により土砂が搬送される間
に、土質改良材ホッパ30から土質改良材が供給され
て、土砂の表面上に供給される。そして、搬入コンベア
10の端部から導入口62を経て土砂と土質改良材との
混合物が処理槽60内に送り込まれ、この処理槽60に
設けたパドルミキサ64の作用により土砂と土質改良材
とが攪拌・混合されながら排出口63の位置にまで移行
する。処理槽60内で土砂と土質改良材とが均一に混合
されることにより団粒状態となった改良土が生産され
る。この改良土は排出口63から排出コンベア80を経
て所定の位置に堆積される。
【0038】土砂の堆積部から土砂が土質改良機械に取
り込まれると、その部位にスペースが生じることにな
る。このスペースに順次生産した改良土を堆積させるよ
うにすれば、ヤードにおけるスペースのうちの大半が実
質的に土砂の堆積場所と改良土の堆積場所とを兼ねるこ
とができ、ヤードのスペースを有効に活用できる。土質
改良機械が下部走行体1により自走可能にしたのはこの
ためであり、作業が進み、土砂の堆積場所が後退するの
に応じて下部走行体1を作動させて、土質改良機械を移
動させるようにする。
【0039】このように、生産した改良土を排出コンベ
ア71で所定の位置に堆積するに当っては、土砂の集積
箇所から土砂が取り除かれた部位にそのまま堆積箇所に
堆積するようにしても良いが、改良土は団粒形状となっ
たものであるから、粒径に応じて分類分けするのが望ま
しい場合があるために、選別装置81を設ける。この選
別装置81は可搬式のものとして構成し、篩い82と移
送コンベア83とを備えるようにする。篩い82は、例
えば13mm以下,20mm以下,25mm以下という
ように、所定の粒径以下のものを通過させるメッシュサ
イズのものであり、かつ振動篩いで構成するのが望まし
い。そして、篩い82を通過し、粒径の揃った改良土を
移送コンベア83で所定の堆積箇所に堆積する。また、
篩い82を通過しなかった粒径の大きい改良土も固化処
理がなされたという点では同じ品質のものであるので、
この粒径の大きな改良土も、そのまま、または粒径を揃
える処理を行った上で、埋め戻し等の素材として利用す
ることになる。
【0040】土質改良機械は複数のヤードに共用するこ
とによって、あるヤードにおいて比較的少量の土砂を土
質改良処理した後に、別のヤードにこの土質改良機械を
運搬して、このヤードで同様の土質改良処理を行う。こ
のためには、図22に示したように、トレーラTTの荷
台TRに載置して運搬する。このトレーラTTで運搬す
る際には、その長さ方向及び幅寸法もある程度の制約が
あるが、最も重要なのは高さ方向の寸法である。この高
さ寸法をできるだけ低く抑制しなければ、ガードや陸橋
の下等を通過できなくなるので運搬経路が著しく制約さ
れる。トレーラTTで運搬する際には、機械の一部を分
解することも考えられるが、そうすると、ヤードに搬入
・搬出する毎に分解及び組み立てを行わなければならな
いので、作業が極めて面倒になる。
【0041】而して、図1及び図2から明らかなよう
に、この土質改良機械においては、油圧ショベルPSの
バケットBを用いて土砂ホッパ20に土砂を投入するよ
うになっている関係から、土砂ホッパ20は車両の最先
端側に位置しており、この直下の位置に搬入コンベア1
0が配置されている。一方、この搬入コンベア10には
土砂に加えて土質改良材が供給された後に、処理槽60
の導入口62の上部から供給される。土質改良材ホッパ
30は、できるだけ容量を大きくして、なおかつ土質改
良機械の全体の長さ及び幅寸法を短くするために、土質
改良材ホッパ30は処理槽60の上部位置に配置され、
その先端側の位置にフィーダ34を設けている。従っ
て、土質改良材ホッパ30を取り付けた台板32は処理
槽60のかなりの部分を覆うように配置されている。し
かも、輸送時の高さ制限等の観点から、土質改良機械全
体の高さ寸法を限られた範囲に抑制して、土質改良材ホ
ッパ30の容積をできるだけ広くするために、台板32
は処理槽60の上面に極めて近接した位置に配置され
る。また、このように構成することによって、フィーダ
34から搬入コンベア10に土質改良材を供給する際
に、その落下距離が著しく短縮され、フィーダ34から
流出した土質改良材が周囲に飛散するのを防止できるよ
うにしている。
【0042】土質改良材ホッパ30及びその台板32を
処理槽60の直上に配置すると、メンテナンス用として
設けた点検孔72による内部点検が困難になると共に、
開閉扉73を開いて、処理槽60内に入り込んだ岩石等
の固形異物を取り除いたり、また内壁やパドル66、さ
らには回転軸65に付着してこびりついた土質改良材及
び土砂を削り落としたり、パドル66の摩耗時等におけ
る修理や交換を行う、所謂メンテナンス作業にとって不
便である。
【0043】以上のことから、台板32を昇降可能とな
った土質改良材ホッパ30の昇降支持部材として構成し
ている。この台板32の昇降機構は、既に説明した貯留
タンク33の蛇腹部37を上下方向に伸縮させるため
に、天板部36の取付板36bと台板32との間に設け
られ、テレスコープ状となった高さ調整機構と実質的に
同じ構造のものである。つまり、台板32を本体フレー
ム2に支持する支柱31は、図23及び図24に示した
ように、支持杆100と、この支持杆100が挿嵌され
るガイド筒101とから構成され、支持杆100は台板
32の下面に垂設されている。また、本体フレーム2に
は、ガイド筒101が立設されており、このガイド筒1
01には支持杆100が挿嵌されており、この支持杆1
00のガイド筒101への嵌合長を調整することにより
台板32と処理槽60との間の間隔を調整できるように
なっている。
【0044】台板32は、それに設けた土質改良材ホッ
パ30におけるフィーダ34が搬入コンベア10の搬送
面に近接し、この搬入コンベア10に土質改良材を供給
した時に、土質改良材が周囲に飛散しない程度にまで近
接した図23の作動位置と、開閉扉73を上方に開くこ
とができ、かつこのようにして開閉扉73を開いた状態
で、作業者が処理槽60内のメンテナンスを円滑に行え
る位置まで台板32を上昇させた図24のメンテナンス
位置との間に昇降変位させることができるようになって
いる。そして、台板32をこれら作動位置とメンテナン
ス位置とに昇降変位させると共に、これらの位置で固定
的に保持できるようにするために、ガイド筒101には
1箇所のピン挿通孔が所定の位置に穿設され、また支持
杆100側には上下に2箇所のピン挿通孔100a,1
00bが穿設されている。
【0045】従って、ガイド筒101側のピン挿通孔と
下側のピン挿通孔100bとを一致させた状態で、それ
らにストッパピン102を挿通させると、台板32は下
降した位置、つまり図23の作動位置に保持される。こ
の結果、この台板32に設置した土質改良材ホッパ30
のフィーダ34から土質改良材を定量ずつ供給できる。
また、台板32を引き上げて、支持杆100の上部側の
ピン挿通孔100aとガイド筒101のピン挿通孔とを
一致させた状態で、それらにストッパピン102を挿通
させると、台板32は処理槽60の上部から大きく離間
して、この処理槽60の上部に設けた開閉扉73を開放
した図24のメンテナンス位置に保持される。この結
果、メンテナンス作業者は、台板32と処理槽60との
間に形成される広いスペースをメンテナンス用の空間と
して利用することができ、開閉扉73を開く等により円
滑なメンテナンス作業を行うことができる。
【0046】ここで、台板32を前述した作動位置とメ
ンテナンス位置とに昇降変位させるには、クレーンを用
いることによって容易に行える。而して、土質改良材ホ
ッパ30には、貯留タンク33に土質改良材が充填され
るが、この充填作業はフレキシブルコンテナから行われ
ることになる。土質改良材ホッパ30は高所に位置して
いるので、天板部36に設けた開閉蓋41を開き、フレ
キシブルコンテナを吊り下げた状態にして、この開閉蓋
41から貯留タンク33の内部に挿入して、カッタ43
でその下端部を切り裂くようにしなければならない。こ
のために、本体フレーム2には、その片側の位置にクレ
ーン90が設けられている。このクレーン90は、図2
5に示したように、本体フレーム2上に旋回部90aを
設け、この旋回部90aに支持部材90bを立設し、こ
の支持部材90bにテレスコープ状に伸縮するアーム9
0cの基端部を枢支して、シリンダ90dで俯仰動作で
きるように構成している。そして、アーム90cの先端
にはフック91がワイヤ92を介して連結されており、
このワイヤ92を巻き上げたり、引き下ろしたりするこ
とによって、フック91を昇降させるようにしている。
土質改良材ホッパ30を設置した台板32を昇降させる
ために、このクレーン90が用いられる。
【0047】土質改良材ホッパ30における貯留タンク
33の天板部36には、フック係止具42が設けられて
いるので、このフック係止具42に吊下用ワイヤ93を
連結すると共に、この吊下用ワイヤ93をクレーン90
のフック91に引っ掛けるようにして、フック91を引
き上げれば、台板32を作動位置からメンテナンス位置
に上昇させることができ、またフック91を引き下げれ
ば、台板32はメンテナンス位置から作動位置に下降さ
せることができる。ただし、この台板32の引き上げ及
び引き下げは、ストッパピン102を脱着した状態で行
う。また、このストッパピン102を装着し、土質改良
材ホッパ30における天板部36の取付板36bから垂
設した支持杆45とそのガイド筒46との間の相対位置
関係を固定するためのストッパピン47を脱着した状態
で、フック91により上げ下しすると、貯留タンク33
を構成する蛇腹部37が上下方向に伸縮することにな
り、この結果、貯留タンク33は図8に示した作動状態
と、図10に示した蛇腹部37の格納状態とに変位させ
ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、土質改
良材ホッパを処理槽の上部位置に昇降支持部に装着し
て、この昇降支持部を、土質改良材ホッパから処理槽に
土質改良材の供給が可能な作動位置と、この処理槽から
所定の間隔だけ上方に変位させたメンテナンス位置とに
昇降変位可能な構成としたので、土質改良機械をコンパ
クトに形成し、かつ土質改良処理手段を構成する処理槽
の内部から異物を排除したり、清掃したり、さらには部
品の修理や交換等を行うメンテナンス作業を容易に行え
る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す自走式土質改良機
械の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2における土質改良処理を行う各機構を分解
して示す構成説明図である。
【図4】本発明の実施の一形態における土砂ホッパの断
面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】本発明の実施の一形態における篩いユニットの
平面図である。
【図7】図6の正面図である。
【図8】本発明の実施の一形態における土質改良材ホッ
パの正面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】土質改良材ホッパの貯留タンクを格納状態に
して示す図8と同様の正面図である。
【図11】図8の土質改良材ホッパにおける貯留タンク
を構成するベース部の断面図である。
【図12】開閉蓋を取り除いて示す図9と同様の平面図
である。
【図13】図9のB−B断面図であって、ベース部を省
略して示す図である。
【図14】本発明の実施の一形態におけるフィーダの平
面図である。
【図15】図14のC−C断面図である。
【図16】図15のD−D断面図である。
【図17】本発明の実施の一形態における処理槽の平面
図である。
【図18】図17の正面図である。
【図19】図17のE−E断面図である。
【図20】図17のF−F断面図である。
【図21】ヤードにおいて、本発明の実施の一形態によ
る自走式土質改良機械により土質改良を行っている状態
を示す作動説明図である。
【図22】本発明の実施の一形態による自走式土質改良
機械をトレーラで運搬している状態を示す外観図であ
る。
【図23】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板と処理槽との間の間隔を調整する状
態を示す作用説明図であって、本図は作動状態とした図
である。
【図24】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板と処理槽との間の間隔を調整する状
態を示す作用説明図であって、本図はメンテナンス位置
にある状態とした図である。
【図25】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板を昇降させるためにクレーンの作動
説明図である。
【符号の説明】 1 下部走行体 2 本体フレ
ーム 3 供給部 4 処理機構
部 5 排出部 10 搬入コ
ンベア 20 土砂ホッパ 12 篩い分
け手段 30,90 土質改良材ホッパ 31 支柱 32 台板 33 貯留タ
ンク 34 フィーダ 35 ベース
部 36 天板部 37 蛇腹部 60 処理槽 64 パドル
ミキサ 72 点検孔 73 開閉扉 90 クレーン 91 フック 92 ワイヤ 93 吊下用
ワイヤ 100 支持杆 101 ガイ
ド筒 102 ストッパピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 俊和 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 細谷 和道 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 草木 貴巳 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 関野 聡 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行手段に連結した本体フレームに、土
    砂ホッパと、土質改良材ホッパと、これら両ホッパから
    供給される土砂と土質改良材とを混合する土質改良処理
    手段とを備え、この土質改良処理手段は土砂と土質改良
    材とを攪拌・混合するミキシング手段を装着した処理槽
    を有する構成とした自走式土質改良機械において、前記
    土質改良材ホッパは前記処理槽の上部位置に昇降支持部
    に装着され、この昇降支持部は、前記土質改良材ホッパ
    から前記処理槽に土質改良材の供給が可能になるように
    近接した作動位置と、この処理槽から所定の間隔だけ上
    方に変位させて、その間にメンテナンス等を行うための
    空間を形成するようにしたメンテナンス位置とに昇降変
    位可能な構成としたことを特徴とする自走式土質改良機
    械。
  2. 【請求項2】 前記昇降支持部には複数本の支持杆を垂
    設し、また前記本体フレームにはガイド筒を立設して、
    前記支持杆をガイド筒に摺動可能に挿嵌させて設け、か
    つこれら支持杆とガイド筒との間には、前記昇降支持部
    を作動位置とメンテナンス位置とに選択的に保持可能な
    ストッパ部材を設ける構成としたことを特徴とする請求
    項1記載の自走式土質改良機械。
  3. 【請求項3】 前記処理槽の上部には、開閉可能な扉を
    設けて、この扉を開放することによって、この処理槽の
    少なくとも一部を開放可能とする構成としたことを特徴
    とする請求項1記載の自走式土質改良機械。
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