JP3370288B2 - 自走式土質改良機械 - Google Patents

自走式土質改良機械

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JP3370288B2
JP3370288B2 JP03438999A JP3438999A JP3370288B2 JP 3370288 B2 JP3370288 B2 JP 3370288B2 JP 03438999 A JP03438999 A JP 03438999A JP 3438999 A JP3438999 A JP 3438999A JP 3370288 B2 JP3370288 B2 JP 3370288B2
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱な地盤を改良
して地盤強化を行うため等に用いられ、土砂の品質を所
定の目的に適うように改良する機械に関し、特に走行手
段を備え、適宜走行しながら土質改良を行う自走式土質
改良機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管等の埋設、上下水道工事
やその他の道路工事、基礎工事等においは、掘削による
発生土をそのまま埋め戻すのが望ましいが、発生土が埋
め戻しに適さないので、発生土を搬出して新たに良質の
土を搬入して掘削箇所を埋めることになる。例えば、粒
径が極めて小さく粘性の高い粘土質の土や、風化が進行
し過ぎて固化が困難な土等というように、土質そのもの
が軟弱であると、そのまま埋め戻した場合には、地盤沈
下等が発生するおそれがある。ただし、工事現場等での
掘削による発生した劣悪な土は一種の産業廃棄物である
から、その廃棄場所が制約されることになる。従って、
劣悪な土を再利用可能な資源に変換することが強く要求
される。このように、掘削による発生土を埋め戻した時
に地盤沈下を来す可能性のあるような軟弱な土質等を再
利用可能にするために、例えば土砂に石灰等を主成分と
する土質改良材を土砂に混合して固化させる。これによ
って、掘削箇所の埋め戻し用等として好適に用いられる
良質な土に変換することができる。
【0003】土砂を固化する土質改良処理は、土砂と土
質改良材とを混合させることにより行われるが、この土
砂と土質改良材の混合方式の代表的なものとして、攪拌
手段を用いたミキシング方式と、回転打撃子を備えた解
砕方式とが従来から知られている。ミキシング方式は、
タンク内に攪拌手段を設けて、このタンク内に土砂と土
質改良材とを投入して、攪拌手段で均一に攪拌・混合す
るものである。攪拌手段はタンク内を攪拌・混合する機
能だけを発揮するようにしたバッチ式処理を行うもの
と、スクリュー式の攪拌手段を設けて、土砂と土質改良
材とを攪拌・混合しながら所定の方向に移送するように
なし、土砂及び土質改良材を連続的に供給して、生成さ
れた改良土を連続的に排出する連続式処理を行うものと
がある。土質改良処理のもう一つの方式としての解砕方
式の土質改良機械は、例えば特開平9−195265号
公報等に示されている。この解砕方式の土質改良機械は
回転打撃子からなる解砕機を設けて、上部位置から土砂
と土質改良材とを回転打撃子に向けて落下させるように
なし、その間にこの回転打撃子を回転させることによっ
て、土砂及び土質改良材に打撃を加えて解砕するもので
ある。
【0004】ここで、解砕方式による土質改良機械は、
攪拌・混合を行うのではなく、打撃による解砕という点
で生産された改良土の品質、特に土砂と土質改良材との
混合度合いの点で満足な品質のものが得られない。一
方、ミキシング方式の土質改良機械は土砂と土質改良材
とを均一に混合でき、かつ混合比も制御できる等、生産
された改良土は解砕式のものと比較して、極めて高品質
のものとすることができる。従って、高品質の改良土を
工業的規模で生産する場合には、ミキシング方式の土質
改良機械が有利に用いられる。
【0005】しかしながら、従来技術によるミキシング
方式の土質改良機械は、大型のミキシング装置と極めて
大きな容積の土質改良材ホッパを用い、土砂ホッパには
ベルトコンベアで土砂を搬送して、大量の土砂を処理す
るのに適した大型のプラントとして構成されるのが一般
的である。従って、このような大規模プラントでは、土
砂と土質改良材とが極めて均一に混合した高品質の改良
土を効率的に生産できるが、土砂を広いエリアから集
め、かつ生産した改良土も広範囲にわたって供給するこ
とになるので、輸送コストが極めて高くなり、ダンプト
ラックが頻繁に通行することから、交通障害等が問題と
なる等の問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ミキシング方
式の土質改良機械として、小型でコンパクトな構成であ
り、かつ土質改良処理を行うための実質的にすべての構
成を走行車両に組み込んだ自走式土質改良機械として構
成すると、比較的少量の土砂が集積される小規模ヤード
に搬入して土質改良処理を行うことができることから、
前述した土砂及び改良土の輸送コストの問題や交通上で
の障害等が抑制され、また土質改良機械を複数のヤード
に使い回すことから、機械効率が向上する等の利点があ
る。
【0007】以上の点から、本発明者等は、土砂と土質
改良材とを攪拌・混合して改良土を生産する土質改良処
理手段を、土砂及び土質改良材を供給するホッパ等と共
に走行車両に装着した自走式土質改良機械を開発して、
特願平10−209647号として特許出願を行った。
この土質改良機械は、土質改良処理手段としてパドルミ
キサを設けた処理槽で構成して、この処理槽に搬入コン
ベアを接続し、また搬入コンベアに土砂ホッパから土砂
を、土質改良材ホッパから土質改良材をそれぞれ供給す
る構成としている。
【0008】このように構成することによって、小型で
コンパクトな構成で、土砂と土質改良材とを均一に混合
した高品質の土質改良材を連続的かつ効率的に生産する
ことができる。しかも、この自走式土質改良機械は、機
動性を有し、またトレーラ等で容易に搬送できることか
ら、比較的小規模な複数のヤードに適宜搬入して、当該
のヤードに集積した土砂の土質改良を行うことができる
等という優れた特徴を有する。しかしながら、この先願
による自走式土質改良機械にあっても、なお問題点がな
い訳ではない。
【0009】土砂を埋め戻し材や地盤改良材等に改質す
るためには、土質改良材は土砂を固化するもの、つまり
固化材を用いるが、この固化材としては、通常、石灰が
用いられる。そして、土質改良処理を行う土砂として
は、多量の水分が含まれて湿潤な状態になっているもの
がある。このような湿潤な土砂に石灰を混合した時に
は、石灰と水分との反応により発熱が生じて、多量の水
蒸気が発生する。土質改良機械をコンパクト化した上
で、土質改良材ホッパの容積をできるだけ大きくするた
めに、この土質改良材ホッパは処理槽の上部であって、
しかもこの処理槽に極めて近接した位置に配置される。
従って、処理槽の上部を開放していると、土質改良材ホ
ッパが水蒸気の発生による高湿度雰囲気下に置かれて、
土質改良材ホッパに貯留されている石灰が空気中の水分
の影響で固化乃至劣化が生じることになる。従って、処
理槽は、土砂及び固化材を導入し、また改良土を排出す
るために必須の開口部を除き、それ以外はできるだけ閉
鎖した容器で構成しなければならない。
【0010】ところで、処理槽内にはミキシング手段と
して回転軸にパドルを植設したパドルミキサ等を用い、
このパドルミキサで土砂と固化材とを攪拌・混合され
る。そして、処理槽内に供給される土砂には岩石やコン
クリート片等の固形異物や、ビニールシートその他の異
物等が含まれることがあり、これらの異物のかみ込み等
によりパドルミキサの正常な作動が阻害されるおそれが
あり、甚だしい場合にはパドルミキサが作動ロック状態
になることもある。従って、異物のかみ込み等でパドル
ミキサの作動が支障を来すようになると、これら異物を
取り除かなければならない。また、固化材としては土砂
を固化するものであることから、固化材及び土砂がパド
ルミキサにおける回転軸やパドルにこびりついたり、さ
らに処理槽の内壁にこびりついたりすることもある。従
って、処理槽の内部を容易に清掃できるようにしなけれ
ばならない。さらにまた、パドルは土砂と固化材とを攪
拌するものであり、早期に摩耗が生じることから、パド
ルの修理や交換も行わなければならない。このために、
先願発明においては、処理槽の側部に、所謂観音開きの
構造とした開閉扉を設けて、この開閉扉を開くことによ
って、内部に入り込んだ異物を除去したり、清掃した
り、修理等を行うメンテナンス作業を行うために、迅速
かつ円滑に処理槽の内部を開放できるように構成してい
る。
【0011】ここで、前述したようなトラブルの発生を
未然に防止し、かつ早期に発見して、致命的な状態に至
らないようにするには、処理槽の内部を常時点検できる
ようにする必要がある。この点検は、日常的に、特に始
動時に行う必要があることから、容易に点検することが
でき、しかも処理槽内に設けられているパドルミキサ全
体の作動状態を確認できるようにする必要がある。しか
しながら、前述したように、処理槽の側部に設けた開閉
扉を内部点検を行うために使用するのは必ずしも望まし
くはない。即ち、土質改良処理を行う際には、処理槽の
側部に攪拌時の押圧力が作用する等から、このような外
力の作用で開閉扉がみだりに開かないようにするため
に、その閉鎖状態に強固に保持できるようにしたロック
手段を備える必要があり、その開閉を容易には行えな
い。また、パドルミキサの全体を同時に点検するには、
複数の開閉扉を開かなければならず、この操作は極めて
煩わしいものとなる。特に、開閉扉は蝶番を介して処理
槽の側面に取り付けられているので、その開閉時に蝶番
に土砂及び固化材等が入り込んで、円滑な開閉操作を行
えなくなるおそれもある。さらに、土質改良処理が開始
した後に処理槽内を点検する必要が生じた時に、開閉扉
を開くと、土砂や土質改良材がその開口から溢出する等
の不都合もある。
【0012】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、処理槽を土砂及び土
質改良材の導入部と改良土の排出部以外を閉鎖状態に保
持して、土質改良材ホッパ内の土質改良材を保護し、し
かも処理槽の内部を点検したり、メンテナンスを行った
りするのに至便な構成とすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、走行手段と、この走行手段上に設け
た本体フレームと、この本体フレーム上に設けられ、閉
鎖された長尺の容器からなる処理槽、この処理槽の一方
側の上部に開口させて設けた土砂及び土質改良材の導入
部、前記処理槽の他方側の下部に開口させて設けた改良
土の排出部、少なくとも前記処理槽の上部における前記
排出部の上部位置と前記導入部との中間位置に設けた点
検口、この点検口に蝶番により開閉可能に装着した蓋、
前記処理槽壁面の少なくとも一部に設けたメンテナンス
用開口、このメンテナンス用開口を開閉する閉鎖部材、
及び前記処理槽内に装着され土砂と土質改良材とを攪拌
・混合するミキシング手段を備えた土質改良処理手段
と、前記点検口に装着した網体と、前記本体フレームの
長手方向一方側に設けた土砂ホッパと、前記土砂ホッパ
からの土砂を前記土質改良処理手段に移送するように、
前記土砂ホッパの下方に設けた搬入コンベアと、土質改
良材を供給するように前記土質改良処理手段上方に設け
た土質改良材ホッパと、前記土質改良処理手段からの改
良土を排出するように、前記本体フレームの長手方向他
方側に設けた排出コンベアとを備えたことを特徴とす
る。
【0014】理槽の上部に設けられる点検口、排出
部の上部位置と、この排出部の上部位置と前記導入部と
の中間位置とに設ける構成としたので、ミキシング手段
の全体をより有効に視認できるようになり、またこれら
点検口には閉鎖部材として蝶番により開閉可能な蓋体を
装着したので、その開閉操作が容易になる。土質改良処
理が開始された後にも点検を行う必要がある、これら
の点検口網体を装着する構成としたので、点検時にお
ける安全性確保される。また、前述した目的を達成す
るために、本発明は、走行手段と、この走行手段上に設
けた本体フレームと、この本体フレーム上に設けられ、
閉鎖された長尺の容器からなる処理槽、この処理槽の一
方側の上部に開口させて設けた土砂及び土質改良材の導
入部、前記処理槽の他方側の下部に開口させて設けた改
良土の排出部、少なくとも前記処理槽の上部における前
記排出部の上部位置乃至その近傍に設けた点検口、この
点検口に開閉可能に装着した蓋、前記処理槽壁面であっ
て前記点検口の形成位置と前記導入部との間の位置に設
けたメンテナンス用開口、このメンテナンス用開口に開
閉可能に装着した開閉扉、及び前記処理槽内に装着され
土砂と土質改良材とを攪拌・混合するミキシング手段を
備えた土質改良処理手段と、前記本体フレームの長手方
向一方側に設けた土砂ホッパと、前記土砂ホッパからの
土砂を前記土質改良処理手段に移送するように、前記土
砂ホッパの下方に設けた搬入コンベアと、土質改良材を
供給するように前記土質改良処理手段上方に設けた土質
改良材ホッパと、前記土質改良処理手段からの改良土を
排出するように、前記本体フレームの長手方向他方側に
設けた排出コンベアとを備えたことを特徴とする。ま
た、前述した目的を達成するために、本発明は、走行手
段と、この走行手段上に設けた本体フレームと、この本
体フレーム上に設けられ、閉鎖された長尺の容器からな
り側面部を円弧状に形成した処理槽、この処理槽の一方
側の上部に開口させて設けた土砂及び土質改良材の導入
部、前記処理槽の他方側の下部に開口させて設けた改良
土の排出部、前記処理槽の上部に少なくとも1箇所設け
た点検口、前記処理槽の側面部に形成したメンテナンス
用開口、前記点検口及びメンテナンス用開口をそれぞれ
開閉すると共に前記処理槽の側面部の円弧に沿う形状の
内壁面を有する閉鎖部材、及びその回転軌跡が前記処理
槽の円弧状の側面部よりも所定の寸法だけ小さく形成さ
れると共に前記導入部から排出部まで土砂及び土質改良
材を攪拌・混合しながら移送するように前記処理槽内に
装着されたパドルミキサを備えた土質改良処理手段と、
前記本体フレームの長手方向一方側に設けた土砂ホッパ
と、前記土砂ホッパからの土砂を前記土質改良処理手段
に移送するように、前記土砂ホッパの下方に設けた搬入
コンベアと、土質改良材を供給するように前記土質改良
処理手段上方に設けた土質改良材ホッパと、前記土質改
良処理手段からの改良土を排出するように、前記本体フ
レームの長手方向他方側に設けた排出コンベアとを備え
たことを特徴とする。
【0015】らに、閉鎖部材は、メンテナンス用開口
を閉鎖した状態に保持する係止手段と、この係止手段を
脱着した状態で、メンテナンス用開口に対して所定角度
だけ傾けた位置に保持する傾斜保持手段とを備え、この
傾斜保持手段により保持されている閉鎖部材を引き抜く
ことによって、このメンテナンス用開口を完全開放でき
る構成とすれば、メンテナンス作業に極めて便利であ
る。なお、土質改良材ホッパから供給される土質改良材
としては、固化材その他、目的に応じて様々な種類のも
のを用いることができ、格別その種類は問わないが、土
砂に添加した時に水蒸気が発生する石灰等の場合には、
前述した構成を採用することが特に有利となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。而して、図1及び図2に自
走式土質改良機械の全体構成を示す。まず、図1におい
て、1は下部走行体であって、この下部走行体1は履帯
1aを有するクローラ式手段を備える構成としたもので
ある。図示の下部走行体1は履帯式の走行手段としてい
るが、これは土砂が間欠的に投入される場合等を考慮し
て、土砂投入時の衝撃荷重等により車体全体が不安定に
なるのを防止するためである。従って、土砂の投入がコ
ンベア等で連続的に投入される場合等にあっては、ホイ
ール式の走行体で構成することもできる。
【0017】下部走行体1には車台を構成する本体フレ
ーム2が連結して設けられており、この本体フレーム2
に各種の機構なり機器なりが設けられている。この本体
フレーム2において、図1及び図2の左側を機械の前方
とした時に、前方位置には素材供給部3が配置されてい
る。また、後方側には処理機構部4が装着され、さらに
この処理機構部4より後方側に向けて改良土排出部5が
設けられている。改良土排出部5は処理機構部4の下方
位置から斜め上方に延在されており、また処理機構部4
の上部位置にはエンジン,油圧ポンプ,方向切換弁ユニ
ット等の機械を内蔵した機械室6が設けられている。こ
の機械室6は、本体フレーム2に支持されている。
【0018】素材供給部3は、土砂と土質改良材とから
なる土質改良を行うための素材を供給するためのもので
あり、また供給される土砂と土質改良材との混合比が制
御される。このために、搬入コンベア10を設け、この
搬入コンベア10の搬送方向において、最上流側、つま
り機械の前方側には土砂ホッパ20が、後方側には土質
改良材ホッパ30が設置される。また、搬入コンベア1
0による土砂の搬送量を測定して、この測定量に応じて
土質改良材ホッパ30からの土質改良材の供給量を調整
するようにしている。
【0019】搬入コンベア10は、図3からも明らかな
通り、本体フレーム2の端部側から所定角度立ち上がる
ように傾斜して設けられている。搬入コンベア10は搬
送ベルト11を備え、この搬送ベルト11は支持部材1
2に装着した駆動輪13と従動輪14との間に巻回して
設けられ、従動輪14側には周知の張り調整機構を備え
ている。また、搬送ベルト11における搬送面を支持す
るために、この搬送面の下側には所定のピッチ間隔をも
ってガイドローラ15が設けられている。さらに、搬送
ベルト11の搬送面における左右の両側部には、土砂ホ
ッパ20の装着部より上流側の位置に規制板16,16
が設けられており、この規制板16は搬送ベルト11に
よる搬送高さを決定するものであり、これによって土砂
の搬送量をコントロールできる。この搬送コンベア10
はその下流側が低く、上流側に向けて斜め上方に立ち上
がる傾斜状態にして設けられている。
【0020】土砂ホッパ20は、図4及び図5から明ら
かなように構成される。この土砂ホッパ20は概略枠状
の部材からなり、その上下は開口している。この土砂ホ
ッパ20は、その上端部が本体フレーム2に立設した支
持ポスト17の上に設けた支持部材18に固定して設け
られており、その下端部は搬入コンベア10の傾斜角に
応じた角度傾斜している。そして、この土砂ホッパ20
を構成する四周の壁面のうち、搬入コンベア10の下流
側に位置する壁面20aは、搬送ベルト11の表面に対
して極めて僅かな隙間をもって対面しており、また両側
部の壁面20b,20cは搬入コンベア10の規制板1
6に当接している。これによって、搬入コンベア10に
おける端部位置は、その上流側を除き、土砂ホッパ20
の壁面20a,20b及び20cによりほぼ閉鎖状態に
なっている。
【0021】土砂ホッパ20における搬入コンベア10
の送り方向の上流側に位置する壁面20dの下端部は規
制板16の高さとほぼ同じ高さ位置に配置されており、
この結果土砂ホッパ20には土砂の供給口21が形成さ
れる。また、土砂ホッパ20における壁面20dの外面
側(または内面側)には外周面に押圧爪22aを多数設
けた加圧ローラ22が設けられており、この加圧ローラ
22は、その自重の作用またはばね等の付勢手段により
供給口21を通過した土砂に所定の加圧力を加えるよう
にしている。従って、土砂ホッパ20からは、搬入コン
ベア10における搬送ベルト11の搬送速度と、供給口
21の開口面積と、加圧ローラ22による押圧力により
定まる一定量の土砂が供給される。
【0022】土砂ホッパ20には直接土砂が供給される
のではなく、篩いユニット23により岩石,コンクリー
ト,金属塊等の固形異物を排除すると共に、土砂の嵩密
度を低下させて、土砂の内部に十分な空気が含まれるよ
うにした上で、搬送ベルト11上に落下させるようにし
ている。このように、土砂の嵩密度を低下させることに
より、搬入コンベア10による土砂の搬送を軽い負荷で
円滑に行うことができる。従って、図6及び図7に示し
たように、篩いユニット23は枠体24を有し、この枠
体24には格子部材25を所定のピッチ間隔で縦横に配
置する構成としている。従って、格子部材25の縦横の
ピッチ間隔によりメッシュが構成され、このメッシュサ
イズの粒径のものが選択的に土砂ホッパ20内に導か
れ、それ以上の大きさの物は格子部材25の上に残るこ
とになる。
【0023】ここで、篩いユニット23は固定篩いとし
て構成しても良いが、振動篩いとするのが望ましい。な
お、振動篩いとして構成するには、様々の態様がある
が、図示したものにあっては、篩いユニット23を上下
方向に振動させるようにしたものである。このために、
篩いユニット23が支持部材18に対して上下方向に振
動可能に支持されている。枠体24の4つの角隅部には
ばね受け部材26が固定して設けられており、支持部材
18とばね受け部材26との間にはばね27が介装され
て、枠体24は支持部材18に弾性的に支持されてい
る。そして、格子部材25には加振手段28が接続され
ており、この加振手段28によって、支持枠体24内で
格子部材25が上下動することになる。加振手段28
は、モータ(電動モータまたは油圧モータ)28aによ
り回転駆動される加振部材28bを有し、加振部材28
bは回転ドラムからなり、この加振部材28bは枠体2
4に設けた振動軸(図示せず)に連結され、モータ28
aにより加振部材28bを回転駆動すると、篩いユニッ
ト23全体が加振される。これによって、土砂と固形物
との分離が促進され、格子部材25の上部に分離された
固形物等は格子部材25の振動及びその傾斜に沿って手
前側の地面に落下するようにして除去される。
【0024】次に、搬入コンベア10による土砂の搬送
方向の上流側に配置される土質改良材ホッパ30は、図
8及び図9に示したように、本体フレーム2上に立設し
た4本の支柱31上に設けた枠状の台板32に支持され
ている。従って、搬入コンベア10は、支柱31,31
間の位置にまで延在されており、土砂ホッパ20から供
給された土砂に対して、搬入コンベア10上でこの土砂
に対して所定量の土質改良材が添加される。ここで、土
質改良材は、土質を改良したり、改質したりするため
に、土砂に混合されるものであり、それぞれの土質改良
及び改質の目的に応じたものが使用される。ここで、土
質改良は、劣悪な土砂を地盤改良や埋め戻し土として有
用なものに変換するには土質改良材としては固化材で構
成するが、この固化材としては石灰が好適に用いられ
る。そこで、以下の説明においては、固化材として石灰
を用いるものとして説明する。ただし、土質改良材は、
石灰以外の固化材や、固化を促進するための様々な添加
材等を混合したもの、さらにグランドの改質や、酸性土
の改質等を行う場合には、それぞれ適切な土質改良材を
用いることができる。
【0025】土質改良材ホッパ30は、所定量の石灰を
貯留する貯留タンク33と、この貯留タンク33の下部
に連設され、所定量ずつ石灰を供給するフィーダ34と
から構成される。ここで、貯留タンク33は概略円筒形
となっており、内部に石灰を貯留する空間を有するもの
であり、その高さ寸法が可変な構成となっている。従っ
て、貯留タンク33は、下部側が台板32上に設置され
た上端が開口したベース部35と、天板部36と、これ
らベース部35と天板部36との間に設けた蛇腹部37
とから構成される。ベース部35及び天板部36は鋼板
等の硬質部材で形成され、蛇腹部37は上下方向に向け
て伸縮可能となっており、この蛇腹部37を伸長させる
と、図8に示した作動状態となり、内部に大量の石灰を
貯留できるようになる。また、図10には、蛇腹部37
の格納状態が示されており、このように格納状態にする
と、後述するように、土質改良機械の高さ寸法が短縮さ
れる。これによって、土質改良処理を行う際には、貯留
タンク33の容積を大きくしてできるだけ多量の石灰を
貯留できるようになし、また土質改良機械を輸送する際
には、貯留タンク33を格納状態として、その高さ寸法
を抑制し、トレーラ等で道路上を輸送する際における高
さ制限の範囲内となるように格納される。
【0026】貯留タンク33におけるベース部35は、
底板35aと周胴部35bとから構成され、図11に示
したように、このベース部35にはホッパ内攪拌部材3
8が設けられている。ホッパ内攪拌部材38は、ベース
部35の内部において底板35aの近傍に配置した攪拌
翼38aと、この攪拌翼38aに連結され、底板35a
を貫通させて下方に延在させた回転軸38bと、この回
転軸38bを回転駆動するモータ38cとから構成され
る。ホッパ内攪拌部材38は、貯留タンク33からフィ
ーダ34に石灰を供給するために、ベース部35の底板
35aに設けた連通孔39から円滑に石灰をフィーダ3
4に供給するためのものである。また、ベース部35の
周胴部35bには開閉可能な点検扉40が設けられてい
る。なお、図中において、39aは石灰の取り出し口で
あり、土質改良処理が終了した後にも、貯留タンク33
内になお石灰が残存している場合に、この石灰を排出す
るために、1または複数箇所設けられ、取り出し口39
aは開閉可能な構成としている。
【0027】天板部36は円形の板体の外周縁部を下方
に曲成することにより構成され、その中央部には概略円
形の開口36aが形成されており、この開口36aの上
部には両開き可能な開閉蓋41が形成される。また、こ
の開閉蓋41の外側の位置にはフック係止具42が少な
くとも3箇所設けられている。そして、天板36の開閉
蓋41を設けた部位の下方には、図12及び図13に示
したように、カッタ43がカッタ支持部43aに装着さ
れる。ここで、石灰はフレキシブルコンテナに充填され
ており、このフレキシブルコンテナから石灰を直接貯留
タンク33に供給されるものであり、カッタ43はこの
フレキシブルコンテナの下端部を切り裂くために設けら
れている。そして、カッタ43で切り裂かれたフレキシ
ブルコンテナから石灰が確実に貯留タンク33内に流入
し、周囲に溢出したり飛散したりしないようにするため
に、カッタ43及びその支持アーム43aは天板部36
から所定深さだけ入り込む位置に配置されている。
【0028】さらに、蛇腹部37は高い強度を有する可
撓性シート37aの外周に上下方向に所定のピッチ間隔
をもって止着したリング状の支骨37bとから構成さ
れ、支骨37bは内部に石灰を充填した時に、蛇腹部3
7全体が外方に膨出するのを防止するための保形部材と
なる。また、可撓性シート37aの下端部はベース部3
5の周胴部35aの上端に固着されると共に、上端部は
天板36のリング部36bに固着されている。
【0029】而して、土質改良材ホッパ30は、中間に
伸縮可能な蛇腹部37が設けられている関係から、この
蛇腹部37が伸長した図8の作動状態と、縮小させた図
10の格納状態とにおいて、固定的に保持する必要があ
る。このために、天板部36には、概略120°間隔で
3箇所にわたって取付板36bが側方に延在するように
設けられており、これら各取付板36bには支持杆45
が垂設されている。また、台板32にはこれら各支持杆
45の垂設位置に対応する位置に、それぞれガイド筒4
6が立設されており、支持杆45は各々ガイド筒46内
に摺動可能に挿入されている。これによって、ガイド筒
46と支持杆45とはテレスコープ状に嵌合された状態
になっており、支持杆45はガイド筒46を貫通して下
方にまで突出可能となっている。
【0030】これは蛇腹部37を作動状態または格納状
態の各位置に固定するためのものであり、支持杆45に
は上下に2箇所にピン挿通孔45a,45bが設けら
れ、ガイド筒46には1箇所のピン挿通孔(図示せず)
が所定の位置に穿設されている。ガイド筒46のピン挿
通孔に対して支持杆45の下方のピン挿通孔45aを一
致させた状態で、ストッパピン(またはねじ)47を挿
通させると、蛇腹部37は伸長した作動状態に保持され
る。これに対して、支持杆45の上方のピン挿通孔45
bをガイド筒46のピン挿通孔と一致させて、ストッパ
ピン47を挿通させると、蛇腹部37は格納状態に保持
される。
【0031】貯留タンク33に連結したフィーダ34は
石灰を調整された供給量で処理槽60に供給するための
ものである。即ち、図14乃至図16に示したように、
フィーダ34は貯留タンク33における連通孔39の下
面に固着したケーシング48を有し、このケーシング4
8には連通孔39に通じる流入口49aと下方に開口し
た供給口49bとを有し、その中間部の壁面は円弧状の
定量供給部49cとなっており、この定量供給部49c
の内部にはロータ50が回転可能に設けられている。ロ
ータ50には定量供給部49cの内壁面に対してほぼ摺
接する複数の隔壁50aが放射状に設けられており、ロ
ータ50が所定角度回転する毎に相隣接する隔壁50
a,50a間の空間に相当する分、つまり定量分の石灰
が供給される。従って、ロータ50の回転速度を制御す
ることにより、石灰の供給量を制御することができ、ロ
ータ50の回転速度を速くすればするほど石灰の供給量
を多くなる。ロータ50を回転駆動するために、それに
相対回転不能に挿嵌させた回転軸51がケーシング48
外に延在され、この回転軸51にはプーリ51aが取り
付けられており、またこのプーリ51aとモータ52の
出力軸52aとの間には伝達ベルト等からなる動力伝達
手段53が介装されている。ここで、ロータ50の回転
による石灰の供給量を厳格に制御するには、モータ52
としては可変速電動モータを用いるのが望ましいが、流
量調整弁等により回転速度を可変にする構成とすれば、
油圧モータで構成しても良い。
【0032】以上のようにして搬入コンベア10を構成
する搬送ベルト11により土砂と石灰とが搬送される
が、この搬入コンベア10の端部は処理機構部4におけ
る土砂と石灰との攪拌・混合を行う機構として処理槽6
0に接続されている。処理槽60は本体フレーム2の長
手方向、つまり概略水平方向に配置した長方形状の容器
からなり、その前後の位置には、それぞれ左右に張り出
した取付部61が連設されており、これら取付部61は
ボルト等により本体フレーム2の上面に固定的に設置さ
れている。そして、この処理槽60の上部位置には土質
改良材ホッパ30が所定の間隔を置いて配置されてい
る。
【0033】そこで、図17乃至図20に処理機構部4
を構成する処理槽60の内部構成を示す。まず、図17
及び図18から明らかなように、処理槽60の前方側の
上部には導入部を構成する導入口62が、また後方側の
下部には排出部を構成する排出口63がそれぞれ連結し
て設けられ、これら以外の部位は閉鎖された構造となっ
ている。これは、処理槽60の上部であって、それに近
接した位置に土質改良材ホッパ30が配置されており、
この土質改良材ホッパ30には水分と接触すると固化す
る石灰が貯留されているからであり、処理槽60内で水
分を多量に含んだ土砂を処理する際に発生する水蒸気が
土質改良材ホッパ30の方向に向けて放出されないよう
にするためである。
【0034】図19及び図20に示したように、処理槽
60内には2本のパドルミキサ64が平行に設けられて
いる。パドルミキサ64は回転軸65を有し、この回転
軸65には攪拌・移送部材としての間欠的に設けた羽根
であるパドル66が所定の角度となるようにして多数植
設されており、回転軸65を回転させると、パドル66
が回転駆動されて処理槽60内が攪拌され、かつこの処
理槽60内に導かれた土砂と石灰とが攪拌されて均一に
混合されながら、排出口63側に向けて移送される。そ
して、この移送量はパドル66の角度に応じて変化す
る。
【0035】以上のように、本実施の形態では、パドル
ミキサ64を2本設け、また回転軸65にはパドル66
が90°の位相となる位置に設ける構成としたが、この
パドルミキサ64の本数及びパドル66の配置間隔等は
処理槽60の高さと幅との関係で定まるものである。例
えば、処理槽60の高さ寸法を大きくすると、回転半径
の大きな大型のパドルを取り付けることができるので、
パドルミキサ64の本数は少なくて良いが、処理槽60
の高さ寸法を低くし、かつ幅を広くした場合には、パド
ルの回転半径が小さくなるので、パドルミキサの本数を
多くする。従って、所定の攪拌効率を持たせるために、
本体フレーム2の幅寸法と、車両全体の高さ寸法との関
係で、処理槽60のサイズとパドルミキサ64の本数と
を適宜設定すれば良い。ただし、処理槽60内での土砂
と石灰との混合・攪拌及び移送を円滑かつ効率的に行う
には、パドルミキサ64の本数は偶数本となし、相隣接
するパドルミキサ64,64は相互に反対方向に回転す
るように設定するのが望ましい。
【0036】処理槽60は本体フレーム2上に他の機器
等と共に設置されることから、その全体の寸法には制約
があり、この制約された容器内で効率的に攪拌及び混合
を行うために、パドルミキサ64を用いている。そし
て、各パドルミキサ64の回転軸65の両端は軸受6
7,67により回転自在に支持されており、また回転軸
65の先端部は、処理槽60の前端部に設けた駆動部6
8のハウジング内に延在されている。各回転軸65の先
端には伝達ギア69が連結されており、両伝達ギア6
9,69は相互に噛合している。そして、一方の伝達ギ
ア69に油圧モータ70の出力軸を連結し、この油圧モ
ータ70を回転駆動することによって、それぞれパドル
66を設けた両回転軸65,65を同時に、相互に反対
方向に回転駆動させる。
【0037】ここで、処理槽60は、上面60aと、長
方形の枠状に形成した上部側面60bと、この上部側面
60bの下端部に溶接等の手段で固着した本体部60c
とから構成され、本体部60cはパドル66の回転軌跡
と概略一致する2連の凹曲面形状としている。パドルミ
キサ64による土砂と固化材との攪拌・混合は、実質的
にこの本体部60cの内部または本体部60cから上部
側面部60bの下方部位にかけてで行われ、しかも土砂
や石灰が下端角隅部等に滞留するのを防止している。一
方、上部側面60bの上部側と上面60aとには攪拌・
混合される土砂や固化材が直接及ばない。
【0038】上面60aは処理槽60の蓋体であり、パ
ドルミキサ64の作動時における土砂や固化材が飛散し
たり、処理槽60内で発生する水蒸気等がそのまま上方
に向けて放出されるのを防止するためのものである。こ
こで、上面60aは1枚の板体で構成しても良いが、後
述するように、メンテナンス作業時に取り外されること
から、その取り外しを容易にするために、例えば導入口
62を形成した部位と、排出口63の上部に位置する部
位と、これらの中間部とに配置される3枚の板体60a
F,60aR及び60aMで構成して、それぞれ上部側
面60bに対してボルト等の手段で着脱可能に連結する
構成とするのが望ましい。
【0039】前述したように、処理槽60は導入口62
及び排出口63を除いた部位は閉鎖構造になっている
が、この処理槽60内には、固形異物等が入り込んで、
パドルミキサ64の円滑な作動を阻害したり、甚だしい
場合にはパドルミキサ64の作動が停止したりする可能
性がある。また、石灰として、石灰やセメント等の固化
材を用いる場合には、処理槽60内に石灰が残存したま
ま放置されていると、処理槽60の内面やパドル66等
にこびりつく可能性がある。さらに、パドル66は長期
間の間には摩耗すること等もある。従って、処理槽60
に対しては、内部に入り込んだ異物を除去し、清掃し、
また部品の修理や交換を行ったりする、所謂メンテナン
ス作業が必要になる。また、メンテナンス作業が必要か
否か、どのようなメンテナンス作業が必要か、及びメン
テナンス作業を実行するタイミングを判定するために、
処理槽60の内部点検も必要となる。
【0040】このために、処理槽60の側面にはメンテ
ナンス用の開口が形成されており、この開口には開閉可
能な閉鎖部材71が所要の箇所(図面上では3箇所)装
着される。なお、閉鎖部材71は処理槽60の一方側の
側面だけでなく、反対側の側面にも設けられる。また、
処理槽60の上面部には2箇所の小さな開口が設けられ
ており、これら開口には筒状に形成した点検口部材7
2,73が設けられており、これら点検口部材72,7
3には蝶番等により開閉蓋74,75が着脱可能に連結
されている。さらに、開閉蓋74,75には、ロック手
段74a,75aが設けられており、このロック手段7
4a,75aによって、開閉蓋74,75は点検口部材
72,73を閉鎖する状態に保持できるようになってい
る。
【0041】点検口部材72,73は、処理槽60の内
部、特にパドルミキサ64の作動状態を上部側から確認
できるようにするためのものであり、処理槽60には2
本のパドルミキサ64が装着されていることから、点検
口部材72,73は、これら2本のパドルミキサ64,
64の中間の位置に配置されており、点検口部材72は
排出口63の上部位置に設けられ、また点検口部材73
はこの点検口部材72と導入口62との概略中間位置に
配置される。そして、導入口62は常時開口しているこ
とから、この導入口62も内部点検用の開口として機能
するようになり、従って導入口62と、開閉蓋74,7
5を開いた状態にして点検口部材72,73を順次覗き
込めば、処理槽60内のほぼ全体を点検できる。
【0042】ここで、点検は、処理槽60とその上部に
配置した土質改良材ホッパ30が装着されている台板3
2との間に点検を行う者の首を突っ込むようにして行う
ことができる。そして、処理槽60の内部点検をパドル
ミキサ64を作動させながら行うことができるようにな
っている。また、点検口部材72,73には、それぞれ
保護用の網体76が装着されており、点検を行う際に作
業者の手等が挿入できないようにしている。しかも、点
検口部材72,73の位置にはパドルミキサ64の作動
による土砂及び固化材の攪拌力が及ぶ訳ではないので、
ロック手段74a,75aとしては、車両の振動等によ
りがたつかない程度に保持できる構成であれば良く、従
ってその開閉操作も容易になる。
【0043】一方、メンテナンス作業を行うにはできる
だけ広い開口が必要となる。処理槽71の側部に閉鎖部
材71を設けたのはこのためである。そこで、図21乃
至図23に基づいて、閉鎖部材71の処理槽60に設け
たメンテナンス用開口への開閉機構の構成について説明
する。図21は閉鎖部材71を装着した状態を示し、ま
た図22は開閉蓋体72を取り外した状態を示してい
る。さらに、図23では、処理槽60の一方側の側部に
おける閉鎖部材71を半開き状態にし、かつ他方の側部
における閉鎖部材71を閉鎖状態にして示している。而
して、閉鎖部材71が装着されるメンテナンス用の開口
部分には、取付枠77が固着して設けられており、この
取付枠77には、連結部材78がそれぞれの辺に1乃至
複数箇所取り付けられており、これら連結部材78には
蝶ねじ79が枢着されている。また、閉鎖部材71に
は、それぞれ蝶ねじ79が設けられている位置に対応す
るように、止着板80が張り出すように連設されてお
り、これら各止着板80には先端側から途中までに、蝶
ねじ79のねじ軸の外径より僅かに広い間隔のスリット
81が形成されている。
【0044】従って、図22に示したように、蝶ねじ7
9を連結部材78に対して折り曲げた状態にして、閉鎖
部材71を取付枠77に接合した後に、蝶ねじ79を立
てると、各蝶ねじ79は止着板80のスリット81内に
進入する。この状態で、蝶ねじ79のナットの部分を螺
回して締め付けることによって、図21に示したよう
に、閉鎖部材71を固定することができる。そして、こ
の閉鎖部材71を閉鎖した状態では、その内面板部71
aは処理槽60の本体部60cの一部分を構成するもの
であり、従って内面板部71aはこの本体部60cの曲
面形状と一致する曲面形状となっており、これによって
処理槽60における本体部60cの内面はほぼ完全に連
続した凹曲面形状となる。ここで、この内面板部71a
と処理槽60の本体部60cとの間には多少の隙間が生
じるが、土質改良処理を行う間には、この僅かな隙間に
土砂等が埋め込まれるから、処理槽60における本体部
60cの内面は実質的に均等な面となる。
【0045】閉鎖部材71は、さらに、図23に示した
半開き状態、つまり閉鎖部材71を開放するが、なお取
付枠77からは完全には分離せず、所定角度傾けた状態
に保持できるようになっている。このために、閉鎖部材
71には下方に延在するように一対のストッパ板82が
固着して設けられており、また処理槽60には、これら
両ストッパ板82の外側に僅かな隙間を介して一対の規
制板83が取り付けられている。そして、規制板83は
板面を鉛直方向に向けるようにして装着されており、そ
の上端部は閉鎖部材71の下端面と当接するか、あるい
は僅かな隙間をもって対面するものであり、またその先
端側には所定角度傾斜した傾斜受承部83aが形成され
ている。なお、図中において、84は閉鎖部材71の開
閉用の把手である。
【0046】以上のように構成することによって、閉鎖
部材71を固定している蝶ねじ79を脱着すると、閉鎖
部材71はまずその下端部が規制板83と当接して、こ
の閉鎖部材71の荷重が規制板83に受承されることに
なる。また、閉鎖部材71における両規制板83の内側
の位置にはストッパ板82が延設されているので、閉鎖
部材71は前後方向に対してほぼ固定的に保持される。
そして、把手84を把持して、閉鎖部材71を手前側に
倒すようにすると、規制板83の傾斜受承部83aが閉
鎖部材71の表面と当接すると共に、ストッパ板82が
取付枠77と係合することになるので、閉鎖部材71は
その位置でほぼ固定的に保持される。ここで、処理槽6
0は本体フレーム2に固定されており、この本体フレー
ム60は処理槽60の左右両側に延在されていることか
ら、閉鎖部材71はストッパ板82と取付枠77との係
合により支持させるのではなく、より安定的に支持させ
るには、図23に示したように、本体フレーム2に当接
させるようにして支持させることもできる。勿論、この
状態から閉鎖部材71を図23の矢印方向に引き出せ
ば、処理槽60から完全に分離できるようになる。
【0047】本実施の形態は以上のように構成され、処
理槽60により掘削等により発生した土砂に対して土質
改良を行うが、このためには土砂ホッパ20に土砂が投
入する手段が必要となる。この土砂の投入手段として
は、例えば油圧ショベル等を用いることができる。従っ
て、油圧ショベルのバケットですくい上げて、土質改良
機械のの土砂ホッパ20に投入する。この土砂ホッパ2
0から搬入コンベア10により土砂が搬送される間に、
土質改良材ホッパ30から石灰が供給されて、土砂の表
面上に供給される。搬入コンベア10の端部から導入口
62を経て土砂と石灰との混合物が処理槽60内に送り
込まれ、この処理槽60に設けたパドルミキサ64の作
用により土砂と石灰とが攪拌・混合されながら排出口6
3の位置にまで移行する。そして、処理槽60内で土砂
と石灰とが均一に混合されて団粒状態となった改良土が
生産される。この改良土は排出口63から排出コンベア
からなる改良土排出部5により所定の位置に堆積するこ
とができる。
【0048】ところで、土砂には様々な異物が混入して
いる可能性があり、油圧ショベル等で土砂ホッパ20に
土砂を投入した時に、篩いユニット23により大半の異
物は除去できるものの、なおパドルミキサ64の作動に
影響を与えるような異物が処理槽60内に入り込むおそ
れがある。また、処理槽60内では土砂を固化する処理
が行われることから、処理作業が終了した後に、処理槽
60の内容物を完全に排出しなければ、固化材により固
化した土砂が槽内面やパドルミキサ64を構成するパド
ル66や回転軸65等に付着してこびりついてしまう。
さらに、パドルミキサ64を構成するパドル66は土質
改良処理時に摩耗が生じることから、適宜の時期に交換
しなければならない等、パドルミキサ64の修理や部品
交換もある程度頻繁に行う必要がある。
【0049】以上の点から、まず処理槽60の内部を頻
繁に点検して、土質改良処理を円滑に行える状態にある
か否かを常に確認しなければならない。処理槽60の上
面60aには点検口部材72,73が設けられており、
これら点検口部材72,73には開閉蓋74,75が設
けられているので、これら開閉蓋74,75を開くこと
によって、処理槽60の内部点検を容易に行うことがで
きる。そして、点検口部材72,73に加えて、導入口
62を覗くことによって、処理槽60内のパドルミキサ
64のほぼ全体の動きを確認できる。ここで、処理槽6
0の上部には土質改良材ホッパ30が配置されている
が、この土質改良材ホッパ30と処理槽60との間に
は、少なくとも搬入コンベア10が介在し、その間には
ある程度の間隔があるので、開閉蓋74,75の開閉及
び覗き込みを行うのに格別の支障を来すことはない。
【0050】従って、例えば土質改良処理の開始する直
前に処理槽60の内部点検を行い、土砂や石灰等のこび
りつき量を点検すれば、処理槽60が正常に作動するか
どうかの確認を行える。また、この点検により処理槽6
0の内部清掃のタイミングを的確に判定できる。パドル
ミキサ64の作動状態に異常が発生すると、例えば処理
槽60の振動が激しくなったり、回転軸65の回転に対
する抵抗が大きくなったりした時には、点検口部材7
2,73や導入口62を覗くことによって、その原因を
容易に究明できる。また、このようなトラブルの確認を
行うには、パドルミキサ64を作動状態にする必要があ
るが、点検口部材72,73には網体76が設けられ
て、内部に手等を挿入できない状態となっているから、
パドルミキサ64を回転させながら行う点検作業の安全
性が確保される。なお、導入口62は常時開口してお
り、しかも格別の保護部材は設けられていないが、この
導入口62上には搬入コンベア10が臨んでいるので、
導入口62内に手等を挿入するのは困難な構造となって
いる。
【0051】一方、メンテナンス作業は、処理槽60の
側部に設けた閉鎖部材71を取付枠77から脱着するこ
とにより行うことができる。而して、固形異物を取り除
く等、簡易に行えるメンテナンス作業時には、閉鎖部材
71を図23に示した半開き状態にして行う。ここで、
半開き状態での閉鎖部材71の重量は規制板83に受承
されることから、その開閉操作は容易に行える。
【0052】内部清掃や部品の修理・交換等のメンテナ
ンス作業を行う際には、閉鎖部材71を半開き状態にし
たままでは、この閉鎖部材71が邪魔になる場合があ
る。このような場合には、図23の状態から、閉鎖部材
71を矢印方向に引き出して、図22に示したように、
取付枠77の内部を完全に開口させるようにする。
【0053】さらに、内部を完全に清掃する際等におい
ては、処理槽60の側部側だけでなく、上部も開放しな
ければならないことがある。この場合には、処理槽60
の上面60aを上部側面60bから分離することにより
行える。そして、上面60aは3枚の板体60aF,6
0aR及び60aMで構成されているので、これらの板
体の少なくともいずれか1枚を取り外すことにより、適
宜の箇所のメンテナンスを行うことができる。このよう
に、上面60aを3枚の板体で構成することにより、そ
の着脱時における重量の軽減が図られるのでその作業性
が向上する。
【0054】ところで、処理槽60の上部位置には土質
改良材ホッパ30を装着した台板32が配置されている
ので、この処理槽60の上部側からのメンテナンス作業
の邪魔になる。このために、台板32を昇降可能となっ
た土質改良材ホッパ30の昇降支持部材として構成して
いる。この台板32の昇降機構は、既に説明した貯留タ
ンク33の蛇腹部37を上下方向に伸縮させるために、
天板部36の取付板36bと台板32との間に設けら
れ、テレスコープ状となった高さ調整機構と実質的に同
じ構造のものである。つまり、台板32を本体フレーム
2に支持する支柱31は、図24及び図25に示したよ
うに、支持杆100と、この支持杆100が挿嵌される
ガイド筒101とから構成され、支持杆100は台板3
2の下面に垂設されている。また、本体フレーム2に
は、ガイド筒101が立設されており、このガイド筒1
01には支持杆100が挿嵌されており、この支持杆1
00のガイド筒101への嵌合長を調整することにより
台板32と処理槽60との間の間隔を調整できるように
なっている。
【0055】台板32は、それに設けた土質改良材ホッ
パ30におけるフィーダ34が搬入コンベア10の搬送
面に近接し、この搬入コンベア10に石灰を供給した時
に、石灰が周囲に飛散しない程度にまで近接した図24
の作動位置と、開閉扉73を上方に開くことができ、か
つ上面60aを取り外した状態で、作業者が処理槽60
内のメンテナンスを円滑に行える位置まで台板32を上
昇させた図25のメンテナンス位置との間に昇降変位可
能となっている。そして、台板32をこれら作動位置と
メンテナンス位置とに昇降変位させると共に、これらの
位置で固定的に保持できるようにするために、ガイド筒
101には1箇所のピン挿通孔が所定の位置に穿設さ
れ、また支持杆100側には上下に2箇所のピン挿通孔
100a,100bが穿設されている。ガイド筒101
側のピン挿通孔と下側のピン挿通孔100bとを一致さ
せた状態で、それらにストッパピン102を挿通させる
と、台板32は下降した作動位置に保持され、台板32
を引き上げて、支持杆100の上部側のピン挿通孔10
0aとガイド筒101のピン挿通孔とを一致させてスト
ッパピン102を挿通させると、台板32は処理槽60
の上部から大きく離間して、この処理槽60の上部を開
放したメンテナンス位置に保持される。この結果、メン
テナンス作業者は、台板32と処理槽60との間に形成
される広いスペースをメンテナンス用の空間として利用
することができ、円滑なメンテナンス作業を行うことが
できる。
【0056】ここで、台板32を前述した作動位置とメ
ンテナンス位置とに昇降変位させるには、クレーンを用
いることによって容易に行える。而して、土質改良材ホ
ッパ30には貯留タンク33に石灰が充填されるが、こ
の充填作業はフレキシブルコンテナから行われることに
なる。土質改良材ホッパ30は高所に位置しているの
で、天板部36に設けた開閉蓋41を開き、フレキシブ
ルコンテナを吊り下げた状態にして、この開閉蓋41か
ら貯留タンク33の内部に挿入しなければならない。こ
のために、本体フレーム2には、その片側の位置にクレ
ーン110が設けられている。このクレーン110は、
図26に示したように、本体フレーム2上に旋回部11
0aを設け、この旋回部110aに支持部材110bを
立設し、この支持部材110bにテレスコープ状に伸縮
するアーム110cの基端部を枢支して、シリンダ11
0dで俯仰動作できるように構成している。そして、ア
ーム110cの先端にはフック111がワイヤ112を
介して連結されており、このワイヤ112を巻き上げた
り、引き下ろしたりすることによって、フック111を
昇降させるようにしている。土質改良材ホッパ30を設
置した台板32を昇降させるために、このクレーン11
0が用いられる。
【0057】土質改良材ホッパ30における貯留タンク
33の天板部36には、フック係止具42が設けられて
いるので、このフック係止具42に吊下用ワイヤ113
を連結すると共に、この吊下用ワイヤ113をクレーン
110のフック111に引っ掛けるようにして、フック
111を引き上げれば、台板32を作動位置からメンテ
ナンス位置に上昇させることができ、またフック111
を引き下げれば、台板32はメンテナンス位置から作動
位置に下降させることができる。ただし、この台板32
の引き上げ及び引き下げは、ストッパピン102を脱着
した状態で行う。また、このストッパピン102を装着
し、土質改良材ホッパ30における天板部36の取付板
36bから垂設した支持杆45とそのガイド筒46との
間の相対位置関係を固定するためのストッパピン47を
脱着した状態で、フック111により上げ下しすると、
貯留タンク33を構成する蛇腹部37が上下方向に伸縮
することになり、この結果、貯留タンク33は図8に示
した作動状態と、図10に示した蛇腹部37の格納状態
とに変位させることができる。
【0058】ここで、処理槽60の側部に形成した装着
され、メンテナンス用の開口を閉鎖する部材としては、
図21乃至図23に示したものだけでなく、図27及び
図28に示した開閉扉90で構成することもできる。開
閉扉90は処理槽60における本体部60cの内面はほ
ぼ完全に連続した凹曲面形状となった内面板部90aを
有し、処理槽60の側部に形成したメンテナンス用の開
口91を閉鎖するために、その下端部には一対のブラケ
ット90bを下方に延在させて、このブラケット92と
処理槽60の本体部60cに設けた支持アーム92との
間は蝶番93で連結されている。そして、上部側面60
bには開閉扉90の両側の位置に一対のフック94が固
着して設けられており、このフック94に開閉扉90に
軸支部90cにより水平方向に移動可能に支持させた軸
95の両端に固定して設けた係合部材96が係合してい
る。軸95の中間部には操作レバー97が連結して設け
られて、下方に延在されている。また、開閉扉90の表
面にはストッパ98が固着して設けられ、このストッパ
98には係合部材96がフック94と対面する係止位置
にレバー収容部98aが形成されている。操作レバー9
7は弾性のある細い金属板片からなり、この操作レバー
97を開閉扉90の表面から離間する方向に弾性変形さ
せて、ストッパ98のレバー収容部98aに収容・離脱
させることができ、操作レバー97をストッパ98から
離脱させた状態で横方向にずらすことによって、係合部
材96をフック94から離脱させることができる。な
お、図中において、99は開閉操作用の把手である。
【0059】以上のように構成すると、操作レバー97
を操作することによって、開閉扉90を実線で示した閉
鎖状態と仮想線で示した開放状態とに開閉操作を行うこ
とができる。ここで、開閉扉90は下方に向けて開くも
のであり、この開閉扉90を所定角度開いた状態に保持
できるようになっている。この開閉扉90を保持する手
段としては、閉鎖部材71の場合と同様、本体フレーム
2または支持アーム92である。
【0060】また、前述した処理槽の上部側におけるメ
ンテナンス作業をより容易にするには、図29に示した
ように、処理槽160の上面160aに開閉扉161を
設けるようにすることもできる。ここで、処理槽160
の上面160a側には土砂等が殆ど付着しないので、開
閉扉161は上面160aに蝶番で開閉可能に連結する
ことができる。また、この開閉扉161には処理槽16
0の内部から突き上げる方向の押圧力等が作用すること
はないので、ロック手段を設けないか、または簡易なロ
ック手段を設けるようにする。
【0061】ところで、処理槽には導入口が設けられ、
この導入口に搬入コンベアが接続されるが、水蒸気の放
出を最小限に抑制するには、搬入コンベアと導入口との
間隔をできるだけ小さくして、土砂及び土質改良材の搬
入コンベアから導入口に至るまでの間の落差を小さくす
る必要がある。このためには、図30に示したように、
処理槽260の導入口262を形成した部位に斜めの切
り欠き262aを設けると共に処理槽260の端面にも
切り欠き260aを形成して、搬入コンベア10をこれ
ら切り欠き260a,262aに部分的に嵌り込むよう
にして装着する。これにより、導入口262の開口面積
を小さくしても、搬入コンベア10から導入口262に
土砂及び土質改良材を供給する際に、周囲に散逸するこ
とがなくなる。また、搬入コンベア10の高さ位置が低
くなるので、その分だけこの搬入コンベア10の上部に
位置する土質改良材ホッパ30の高さ寸法を大きくで
き、石灰の貯留量を多くすることができる。
【0062】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、処
理槽の内部で発生する水蒸気等によりこの処理槽の上部
に配置されている土質改良材ホッパ内の土質改良材を劣
化させたり、固化させたりするのを抑制でき、しかも処
理槽の内部点検やメンテナンス作業を容易に行える等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す自走式土質改良機
械の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2における土質改良処理を行う各機構を分解
して示す構成説明図である。
【図4】本発明の実施の一形態における土砂ホッパの断
面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】本発明の実施の一形態における篩いユニットの
平面図である。
【図7】図6の正面図である。
【図8】本発明の実施の一形態における土質改良材ホッ
パの正面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】土質改良材ホッパの貯留タンクを格納状態に
して示す図8と同様の正面図である。
【図11】図8の土質改良材ホッパにおける貯留タンク
を構成するベース部の断面図である。
【図12】開閉蓋を取り除いて示す図9と同様の平面図
である。
【図13】図9のB−B断面図であって、ベース部を省
略して示す図である。
【図14】本発明の実施の一形態におけるフィーダの平
面図である。
【図15】図14のC−C断面図である。
【図16】図15のD−D断面図である。
【図17】本発明の実施の一形態における処理槽の平面
図である。
【図18】図17の正面図である。
【図19】図17のE−E断面図である。
【図20】図17のF−F断面図である。
【図21】本発明の実施の一形態における処理槽に形成
したメンテナンス用開口を閉鎖する閉鎖部材の構成を示
すものであって、この閉鎖部材を閉鎖状態にして示す正
面図である。
【図22】処理槽における図21と同じ位置において、
閉鎖部材を取り外した状態を示す図である。
【図23】図21の閉鎖部材を処理槽の一方側では半開
き状態となし、他方側では閉鎖状態にして示す断面図で
ある。
【図24】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板と処理槽との間の間隔を調整する状
態を示す作用説明図であって、本図は作動状態とした図
である。
【図25】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板と処理槽との間の間隔を調整する状
態を示す作用説明図であって、本図は格納状態とした図
である。
【図26】本発明の実施の一形態における土質改良材ホ
ッパを装着した台板を昇降させるためにクレーンの作動
説明図である。
【図27】本発明の実施の形態における閉鎖部材の他の
例を示すものであり、この閉鎖部材を閉鎖状態にして示
す断面図である。
【図28】図27の断面図である。
【図29】本発明の実施の形態における処理槽の他の構
成例を平面図である。
【図30】本発明の実施の形態におけるさらに別の処理
槽の要部断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 本体フレ
ーム 3 供給部 4 処理機構
部 5 排出部 10 搬入コ
ンベア 20 土砂ホッパ 12 篩い分
け手段 30 土質改良材ホッパ 31 支柱 32 台板 33 貯留タ
ンク 34 フィーダ 35 ベース
部 36 天板部 60,16
0,260 処理槽 60a 上面 60b 上部
側面 60c 本体部 64 パドル
ミキサ 65 回転軸 66 パドル 71 閉鎖部材 71a 側面
板 72,73 点検口部材 74,75
開閉蓋 77 取付枠 79 蝶ねじ 80 止着板 82 ストッ
パ板 83 規制板 90,161
開閉扉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細谷 和道 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 山本 康晴 愛知県岡崎市合歓木町字屋下1−1 日 立建機株式会社 中部支社内 (72)発明者 三浦 哲志郎 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立建機株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−195266(JP,A) 特開 平10−299029(JP,A) 実開 平5−22029(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 7/00 B01F 7/04 E02D 3/12 102 B09C 1/02 B09C 1/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行手段と、 この走行手段上に設けた本体フレームと、 この本体フレーム上に設けられ、閉鎖された長尺の容器
    からなる処理槽、この処理槽の一方側の上部に開口させ
    て設けた土砂及び土質改良材の導入部、前記処理槽の他
    方側の下部に開口させて設けた改良土の排出部、少なく
    とも前記処理槽の上部における前記排出部の上部位置と
    前記導入部との中間位置に設けた点検口、この点検口に
    蝶番により開閉可能に装着した蓋、前記処理槽壁面の少
    なくとも一部に設けたメンテナンス用開口、このメンテ
    ナンス用開口を開閉する閉鎖部材、及び前記処理槽内に
    装着され土砂と土質改良材とを攪拌・混合するミキシン
    グ手段を備えた土質改良処理手段と、前記点検口に装着した網体と、 前記本体フレームの長手方向一方側に設けた土砂ホッパ
    と、 前記土砂ホッパからの土砂を前記土質改良処理手段に移
    送するように、前記土砂ホッパの下方に設けた搬入コン
    ベアと、 土質改良材を供給するように前記土質改良処理手段上方
    に設けた土質改良材ホッパと、 前記土質改良処理手段からの改良土を排出するように、
    前記本体フレームの長手方向他方側に設けた排出コンベ
    アとを備えたことを特徴とする自走式土質改良機械。
  2. 【請求項2】走行手段と、 この走行手段上に設けた本体フレームと、 この本体フレーム上に設けられ、閉鎖された長尺の容器
    からなる処理槽、この処理槽の一方側の上部に開口させ
    て設けた土砂及び土質改良材の導入部、前記処理槽の他
    方側の下部に開口させて設けた改良土の排出部、少なく
    とも前記処理槽の上部における前記排出部の上部位置乃
    至その近傍に設けた点検口、この点検口に開閉可能に装
    着した蓋、前記処理槽壁面であって前記点検口の形成位
    置と前記 導入部との間の位置に設けたメンテナンス用開
    口、このメンテナンス用開口に開閉可能に装着した開閉
    扉、及び前記処理槽内に装着され土砂と土質改良材とを
    攪拌・混合するミキシング手段を備えた土質改良処理手
    段と、 前記本体フレームの長手方向一方側に設けた土砂ホッパ
    と、 前記土砂ホッパからの土砂を前記土質改良処理手段に移
    送するように、前記土砂ホッパの下方に設けた搬入コン
    ベアと、 土質改良材を供給するように前記土質改良処理手段上方
    に設けた土質改良材ホッパと、 前記土質改良処理手段からの改良土を排出するように、
    前記本体フレームの長手方向他方側に設けた排出コンベ
    アとを備えたことを特徴とする自走式土質改良機械。
  3. 【請求項3】走行手段と、 この走行手段上に設けた本体フレームと、 この本体フレーム上に設けられ、閉鎖された長尺の容器
    からなり側面部を円弧状に形成した処理槽、この処理槽
    の一方側の上部に開口させて設けた土砂及び土質改良材
    の導入部、前記処理槽の他方側の下部に開口させて設け
    た改良土の排出部、前記処理槽の上部に少なくとも1箇
    所設けた点検口、前記処理槽の側面部に形成したメンテ
    ナンス用開口、前記点検口及びメンテナンス用開口をそ
    れぞれ開閉すると共に前記処理槽の側面部の円弧に沿う
    形状の内壁面を有する閉鎖部材、及びその回転軌跡が前
    記処理槽の円弧状の側面部よりも所定の寸法だけ小さく
    形成されると共に前記導入部から排出部まで土砂及び土
    質改良材を攪拌・混合しながら移送するように前記処理
    槽内に装着されたパドルミキサを備えた土質改良処理手
    段と、 前記本体フレームの長手方向一方側に設けた土砂ホッパ
    と、 前記土砂ホッパからの土砂を前記土質改良処理手段に移
    送するように、前記土砂ホッパの下方に設けた搬入コン
    ベアと、 土質改良材を供給するように前記土質改良処理手段上方
    に設けた土質改良材ホッパと、 前記土質改良処理手段からの改良土を排出するように、
    前記本体フレームの長手方向他方側に設けた排出コンベ
    アとを備えたことを特徴とする自走式土質改良機械。
  4. 【請求項4】前記閉鎖部材は、前記メンテナンス用開口
    を閉鎖した状態に保持する係止手段と、この係止手段を
    脱着した状態で、前記メンテナンス用開口に対して所定
    角度だけ傾けた位置に保持する傾斜保持手段とを備え、
    この傾斜保持手段により保持されている閉鎖部材を引き
    抜くことによって、このメンテナンス用開口を完全開放
    できる構成としたことを特徴とする請求項記載の自走
    式土質改良機械。
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