JP2001311141A - 自走式土質改良機 - Google Patents

自走式土質改良機

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JP2001311141A
JP2001311141A JP2000130955A JP2000130955A JP2001311141A JP 2001311141 A JP2001311141 A JP 2001311141A JP 2000130955 A JP2000130955 A JP 2000130955A JP 2000130955 A JP2000130955 A JP 2000130955A JP 2001311141 A JP2001311141 A JP 2001311141A
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sand
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soil improvement
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JP2000130955A
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Kazumichi Hosoya
和道 細谷
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Toshimitsu Kanazawa
利光 金沢
Hiromi Yoshimatsu
博見 吉松
Shunsuke Mukai
俊介 向
Fujio Sato
藤男 佐藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】混合装置への円滑な土砂供給を確保し、高品質
の改良土を安定的に生産できる自走式土質改良機を提供
する。 【解決手段】土砂ホッパ2に投入された土砂を搬入コン
ベア4を介し混合装置3に導入して土質改良材と混合
し、その混合物を搬出コンベア8で搬出する自走式土質
改良機において、搬入コンベア4のベルト25の土砂積
載面にラグ100を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土砂ホッパに投入
された土砂を土質改良材と混合して改良する自走式土質
改良機に関し、さらに詳しくは、土砂と搬送用コンベア
のベルトとのスリップ発生を抑制し、混合装置への円滑
な土砂供給を確保できる自走式土質改良機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管等の埋設工事、上下水道
工事、及びその他の道路工事・基礎工事等においては、
掘削による発生土をそのまま埋め戻すのが望ましい。し
かし、発生土が埋め戻しに適さない場合(例えば、岩石
・煉瓦片・コンクリート片・金属その他の異物が多量に
含まれている場合や、粒径が極めて小さく粘性の高い粘
土質の土や風化が進行し過ぎて困難な土等の土質そのも
のが軟弱でそのまま埋め戻すと地盤沈下等が発生するお
それのある場合)には、発生土に例えば石灰やセメント
等を主成分とする土質改良材を混合して固化させ、再利
用可能な良質の土に改良した後に掘削箇所を埋めること
が行われている。
【0003】このような土質改良を行う機械において、
土質改良プラントの用地確保の困難化あるいは用地の分
散化等の背景に基づき、例えば特開平9−195265
号公報に記載のように、土質改良機械を自力走行可能と
して機動性を持たせた自走式土質改良機が既に提唱され
ている。この自走式土質改良機は、例えば油圧ショベル
等によって土砂ホッパに投入された土砂を搬送用コンベ
ア(ベルトコンベア)を介し混合装置に導入して土質改
良材と混合し、その混合物を排出用コンベアで搬出する
ようになっている。このとき、良品質の改艮土を生産す
るためには、発生土と土質改良材との混合比をほぼ一定
にすることが重要である。
【0004】ここで、定置式の各種処理装置を配置した
大規模な土質改良プラントの場合、改艮土の品質確保・
向上のために発生土と土質改良材との混合比を制御する
ための計量手段を設けることは可能である。しかし、通
常、自走式土質改良機にあっては、走行体のフレーム上
にホッパ、搬送用コンベア、土質改良材(固化材)タン
ク、及び混合装置等を搭載する構造となるため、フレー
ム上の搭載スペースに限りがある。そのため、混合比を
高精度に制御するための機構を設けるのは困難である。
【0005】そこで、上記自走式土質改良機において
は、土砂と土質改良材との混合比の変動をなるべく少な
くするために、土砂ホッパの前記搬送用コンベア搬送方
向側の側壁に所定の大きさの供給用開口部(ゲート)を
設け、搬送用コンベアのベルト上を搬送されていく投入
土砂のうち前記供給用開口部を通り抜けるものだけ(=
開口部高さ分、すなわち一定体積分だけ)を土砂ホッパ
外へ切り出し、混合装置へ導入するようになっている。
このようにして混合装置への土砂の定量供給を図る一
方、土質改良材供給装置からも常時一定量の土質改良材
を供給するようにし、これによって混合比の安定化を図
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常、この種の自走式
土質改良機においては、油圧ショベル等による土砂ホッ
パへの土砂投入時の便宜のため、土砂ホッパはなるべく
低い位置にある方が好ましく、そのため搬送用コンベア
の搬送方向と反対側(自走式土質改良機前方側)端部も
比較的低い位置となっている。一方、搬送用コンベアの
搬送方向側(自走式土質改良機前方側)端部は、混合装
置に土砂を投入する構造上、混合装置の上部に位置する
こととなるため、搬送用コンベアは搬送方向下流側に向
かって上り傾斜の配置となっている。
【0007】さらに、上記従来技術においては、搬送用
コンベアを上記のように上り傾斜とすることに別の意義
もある。すなわち、上記従来技術では、土砂投入をする
油圧ショベルの操作者の目視確認の便宜のため、土砂ホ
ッパの上方開口部(受入口)を自走式土質改良機前方側
に向かって下り傾斜構造としている。このため、搬送用
コンベアが略水平のままであると、土砂ホッパの容量が
低下してしまう。すなわち、搬送用コンベアが上り傾斜
配置であることは、土砂ホッパの容量確保という意義を
も持っている。一方、近年、再生資源促進法(いわゆる
リサイクル法)の施行(平成3年10月)といった廃棄
物再利用促進の背景の下、掘削発生土の土質改良のニー
ズが高まっており、土質改良の対象となる土砂の性質や
状態が極めて多種多様化するようになっている。そのた
め、土砂改良機械の改良対象土砂として、例えば、砂含
量が多く粘着度合いが低い砂質土や、粒径が極めて細か
くしかも粘着性の高い粘土というように、土性そのもの
が大きく異なったものが含まれるようになっている。さ
らにそれぞれの中で含水量が異なるものが混在したり、
さらに砂状のものと土が圧縮されて塊状となったものと
が混在する場合もある。
【0008】ここで、前述したように、通常の自走式土
質改良機では、搬送用コンベアが搬送方向に対して上り
傾斜配置となっている。そのため、土砂の粘度や密度、
さらに土砂ホッパ内の土砂の積量や土質等によっては、
前記の土砂ホッパの供給用開口部にて所定体積の土砂を
土砂ホッパ外へ切り出そうとするときに、ベルト上の土
砂に対し上流側(搬送側と反対側)へ戻そうとする向き
に作用する切り出し反力が下流側(搬送側)へ送ろうと
するベルト・土砂間の摩擦力を上回り、ベルト上の土砂
全体(あるいは一部)がベルトに対して上流側にスリッ
プして土砂を送れなくなる可能性がある。上記従来技術
では、このスリップ発生の防止について特に配慮されて
いないため、混合装置への円滑な土砂供給が困難となる
可能性があった。そのため、土砂と土質改良材との混合
比を安定化させるのが困難であり、高品質の改良土を安
定的に生産することが困難となる。
【0009】本発明の目的は、混合装置への円滑な土砂
供給を確保し、高品質の改良土を安定的に生産できる自
走式土質改良機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、土砂ホッパに投入された土砂を搬
送用コンベアを介し混合装置に導入して土質改良材と混
合し、その混合物を排出用コンベアで搬出する自走式土
質改良機において、前記搬送用コンベアのベルトの土砂
積載面に凸状部を設ける。
【0011】本発明においては、搬送用コンベアのベル
トの土砂積載面に凸状部を設けることにより、土砂がそ
の凸状部に引っかかって係合するため、土砂とベルトと
のスリップ発生を抑制するとともに土砂を順次搬送方向
に掻き出すことができる。したがって、混合装置への円
滑な土砂供給を確保できる。これにより、混合装置への
土砂定量供給を容易に図ることができるので、土質改良
材供給装置から常時一定量の土質改良材を供給すること
で、土砂と土質改良材との混合比の安定化を容易に図れ
る。したがって、高品質の改良土を安定的に生産するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自走式土質改良機
の一実施の形態を図面を用いて説明する。
【0013】図1は、本実施の形態の自走式土質改良機
の全体構造を表す側面図であり、図2はその上面図であ
る。
【0014】これら図1及び図2において、この自走式
土質改良機は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業
具により改良対象となる土砂が投入され、その投入土砂
を所定の粒度に選別する(詳細は後述)篩ユニット1、
この篩ユニット1で選別された土砂を受け入れる土砂ホ
ッパ2、この土砂ホッパ2から導入された土砂を所定の
土質改良材と混合して下方へ排出する混合装置(処理
槽)3、土砂ホッパ2に受け入れた土砂を前記混合装置
3へと搬送して導入する搬入コンベア4、及び前記土質
改良材を供給するための土質改良材供給装置5を搭載し
た土質改良機本体6と、この土質改良機本体6の下方に
設けられた走行体7と、混合装置3で混合され下方へ排
出された混合物を受け入れて自走式土質改良機の後方側
(後述するトラックフレーム土質改良機取付け部9Aの
長手方向の他方側、図2中右側)に運搬し搬出する搬出
コンベア8とを有する。
【0015】前記の走行体7は、トラックフレーム9
と、走行手段としての左・右無限軌道履帯10とを備え
ている。トラックフレーム9は、例えば略長方形の枠体
によって形成され前記篩ユニット1、前記土砂ホッパ
2、前記混合装置3、前記土質改良材供給装置5、及び
後述のパワーユニット(機械室)79等を載置する車台
を構成する土質改良機取付け部(本体フレーム)9A
と、この土質改良機取付け部9Aと前記の左・右無限軌
道履帯10とを接続する脚部9Bとから構成される。ま
た無限軌道履帯10は、前記脚部9Bに回転自在に支持
された駆動輪11及び従動輪(アイドラ)11bの間に
掛け渡されており、駆動輪11側に設けられた左・右走
行用油圧モータ13によって駆動力が与えられることに
より自走式土質改良機を走行させるようになっている。
【0016】前記の篩ユニット1は、前記土砂ホッパ2
とともに、前記トラックフレーム土質改良機取付け部9
Aの長手方向(図1中左右方向)一方側(自走式土質改
良機前方側、すなわち図1中左側)端部の上方に搭載さ
れている。
【0017】この篩ユニット1は、上下方向に振動可能
ないわゆる振動篩であり、前記トラックフレーム土質改
良機取付け部9Aに立設した支持ポスト14aの上に設
けた支持部材14bに、ばね16を介して弾性的に支持
された支持枠体17と、この支持枠体17に装着された
格子部材18(図2参照)と、この格子部材18の内部
に挿通された振動軸(図示せず)の両端部に設けられた
回転ドラム19,19(図では片側のみを図示)と、こ
の回転ドラム19を回転駆動させるための駆動力を発生
する加振用油圧モータ20とを有している。
【0018】このとき、回転ドラム19は、その重心位
置が振動軸から所定の距離だけ離間した位置にあり(ま
たは回転ドラム19自体が回転軸に偏心して装着されて
もよい)、加振用油圧モータ20の駆動力がベルト21
を介して回転ドラム19に伝達されて回転ドラム19が
矢印ア(図1参照)方向に回転すると、その重心位置が
変位する結果、振動軸が振動(揺動)することになる。
これによって、格子部材18及び支持枠体17が振動
(揺動)するようになっている。そしてこのとき、図1
に示すように、支持枠体17は自走式土質改良機の前方
側(図1中左側)のほうが自走式土質改良機の後方側
(図1中右側)よりも低くなるように傾斜して配置され
ているため、上記の振動により、篩ユニット1に投入さ
れた土砂に含まれる種々の大きさの成分のうち、格子部
材18の格子サイズより大きなもの(塊状固形物等)を
格子部材18より自走式土質改良機前方側(図1中左
側)へと転がり落として流下排出し、格子部材18の格
子サイズ以下のもののみを選別して下方の土砂ホッパ2
へと導入するようになっている。これにより、土砂中に
含まれる岩石、コンクリート、金属塊等の固形異物を排
除すると共に、土砂の嵩密度を低下させて土砂の内部に
十分な空気が含まれるようにする機能をも果たす。
【0019】前記の搬入コンベア4は、図1に示すよう
に、トラックフレーム土質改良機取付け部9Aの長手方
向一方側(図1中左側)端部に搭載されており、その略
直上に前記土砂ホッパ2及び前記篩ユニット1が位置し
ている。この搬入コンベア4は、上流側(図1中左側)
が低く下流側(図1中右側)が高くなっており、詳細に
は、前記トラックフレーム土質改良機取付け部9Aの長
手方向一方側から他方側へ向かって(自走式土質改良機
の後方へ向かって)所定角度だけ斜めに立ち上がるよう
に傾斜して設けられている。そしてこの搬入コンベア4
は、フレーム(コンベアフレーム)22と、このフレー
ム22に支持される駆動輪23及び従動輪(アイドラ)
24と、これら駆動輪(駆動ローラ)23と従動輪(従
動ローラ、アイドラ)24との間に巻回して設けられ、
シート状のゴム等により構成される搬送ベルト25と、
この搬送ベルト25における土砂積載面(搬送面)を支
持するためにガイドローラ26と、搬送ベルト25の搬
送面の下流側端部において幅方向左右両側に設けられた
規制板(ガイド板)27とを備えている。
【0020】前記の駆動輪23の回転軸23aは、搬入
コンベア用油圧モータ12(後述の図12参照)が連結
されており、この油圧モータで回転軸23aを回転駆動
することによって駆動輪23を回転駆動し、搬送ベルト
25を(後述の図11の矢印イ方向に)送るようになっ
ている。
【0021】前記の従動輪24の回転軸24aは、フレ
ーム22に直接固定されるのではなく、周知の張り調整
機構15を介してフレーム22に接続されており、これ
によって搬送ベルト25の張りを一定に保つように調整
可能となっている。
【0022】前記のガイドローラ26は、搬送ベルト2
5の搬送面の下側に所定のピッチ間隔をもって複数個が
配置されている。規制板27は、搬送ベルト25の搬送
面より所定の高さだけ上方に突出して設けられており、
これによって、土砂搬送時における左右への土砂溢出を
防止するようになっている。
【0023】前記の土砂ホッパ2は、上端部が前記支持
部材14bに固定して設けられており、その下端部は搬
入コンベア4の傾斜角に応じた角度傾斜している。また
この土砂ホッパ2は、篩ユニット1からの円滑な土砂投
入時の便宜のため、上方へ向かって拡径となる無底の箱
型形状(言い換えれば略角筒形状あるいは枠体形状)と
なっており、その上下は開口している。
【0024】このとき、この土砂ホッパ2の前記枠体を
構成する四周の側壁のうち、搬入コンベア4の上流側
(自走式土質改良機の前方側、図1中左側)に位置する
側壁2a(図示せず、後述の図11参照)は、前記搬入
コンベア4の前記搬送ベルト25の表面に対して極僅か
な隙間をもって対面しており、この隙間を埋めるために
所定のシール用の弾性部材(例えばゴム部材)30が設
けられている。
【0025】また、搬入コンベア4の幅方向両側に対応
する側壁2bは、搬入コンベア4の前記規制板27に当
接している。さらに、土砂ホッパ2の搬入コンベア4の
送り方向の下流側に位置する側壁2c(図示せず、後述
の図11参照)には、高さが前記規制板27の高さ(突
出高さ)とほぼ同じであり(但し規制板27の高さを超
えないように設定されており)、かつ幅方向寸法が前記
搬入コンベア4の前記搬送ベルト25の幅と同じか又は
それより若干小さい土砂供給用開口部(ゲート)28
(図示せず、後述の図11参照)が形成されている。
【0026】以上のような構造により、土砂ホッパ2
は、前記篩ユニット1より上方開口部を介して投入され
た土砂を搬入コンベア4の搬送ベルト25上に落下させ
て下流側へと搬送し、このときその搬送ベルト25上を
搬送されていく投入土砂のうち前記供給用開口部28を
通り抜けたものだけを土砂ホッパ2外へ導出し、混合装
置3へと導く。これにより、主として、搬入コンベア4
における搬送ベルト25の搬送速度及び土砂供給用開口
部28の開口面積により定まる所定量の土砂が、土砂ホ
ッパ2から混合装置3へ供給されるようになっている。
【0027】図3は、前記の土質改良材供給装置5の全
体構造を表す側断面図であり、図4は、図3中IV−IV断
面による水平断面図であり、図5は図4中V−V断面に
よる横断面図である。
【0028】これら図3〜図5において、この土質改良
材供給装置5は、前記篩ユニット1よりも自走式土質改
良機後方側(図1中右側)に位置しており、図1に示す
ように、前記トラックフレーム土質改良機取付け部9A
の長手方向ほぼ中間部上に搭載されている。詳細には、
トラックフレーム土質改良機取付け部9A上に立設した
4本(または3本)の支柱32上に設けた略長方形状の
台板33に支持されている。このとき、前記の搬入コン
ベア4は、その下流側端部が、前記支柱32,32間に
まで延在されており、このような位置関係において、そ
の搬入コンベア4下流側端部の直上にある土質改良材供
給装置5によって、土砂ホッパ2から供給された土砂に
対し搬入コンベア4上で所定量の土質改良材が添加され
るようになっている。
【0029】土質改良材供給装置5は、所定量の土質改
良材を貯留する貯留タンク34と、この貯留タンク34
の下部に連設され、所定量ずつ土質改良材を供給するフ
ィーダ35とを備えている。
【0030】前記の貯留タンク34は、全体が概略円筒
形状で内部に土質改良材を貯留する空間を有するもので
あり、その高さ寸法が可変(詳細は後述)な構成となっ
ている。すなわち、貯留タンク34は、下部側が前記台
板33上に設置され、有底筒形の下部タンク部36と、
天板部37と、下部タンク部36と天板部37との間に
設けた上部側の容積が可変な上部タンク部としての蛇腹
部38とから構成される。
【0031】前記天板部37は、外周側が下方に曲成さ
れた板体からなり、その中央部には概略円形の開口39
が形成されており、この開口39の上部には両開き可能
な開閉蓋(蓋体)40が設けられている。この開閉蓋4
0は外方に開くようになっており、全開状態において
は、図示しないストッパによって斜め上方に拡開するよ
うになっている。そして、天板部37の開閉蓋40を設
けた部位の下方位置には、カッタ41が装着されてお
り、このカッタ41は、開閉蓋40の下面に連結した支
持アーム42に取り付けられている。
【0032】貯留タンク34に土質改良材を充填すると
きには、トラックフレーム土質改良機取付け部9Aの片
側に設けたクレーン43(図2参照)を用いる。このク
レーン43は、特に詳細な図示を省略するが、トラック
フレーム土質改良機取付け部9Aに基端部が枢支接続さ
れテレスコープ状に伸縮するアームと、アームを俯仰動
作させるシリンダとを備えており、アームの先端におい
てワイヤを巻き上げたり引き下ろしたりすることによ
り、ワイヤに連結したフックを昇降可能となっている。
すなわち、天板部37に設けた開閉蓋40を開き、フレ
キシブルコンテナを前記クレーン43で吊り下げた状態
でこの開閉蓋40から貯留タンク34の内部に挿入し、
自重によりフレキシブルコンテナをカッタ41に押し付
けてその下端部を切り裂き、フレキシブルコンテナ内部
の土質改良材を貯留タンク34内へ供給する。なおこの
とき、カッタ41で切り裂かれたフレキシブルコンテナ
から土質改良材が確実に貯留タンク34内に流入し、周
囲に溢出したり飛散したりしないようにするために、カ
ッタ41が取り付けられた支持アーム42は天板部37
から所定深さだけ入り込んだ位置に設けられている(図
3参照)。
【0033】なお、土質改良材は、土質を改良したり改
質したりするために土砂に混合されるものであり、土質
改良及び改質の目的に応じたものが適宜使用される。通
常、地盤を強化するための地盤改良や、配管の埋設等を
行うにあたって、掘削土をもって配管敷設部の周囲を埋
め戻すための埋め戻し土として用いる場合には、石灰や
セメント等の固化財、特に石灰が好適に用いられ、この
石灰には、必要に応じて固化を促進するための様々な添
加剤等が混合される。
【0034】一方、前記の下部タンク部36は、図3及
び図4に示すように、底板36aと周胴部36bとから
構成されている。このとき、下部タンク部底板36aに
は、所定の開口径を有する土質改良材供給開口44が設
けられ、この開口44から土質改良材をフィーダ35へ
供給するようになっている。そして円滑かつ確実なフィ
ーダ35への供給を実現するために、下部タンク部36
内の下部にはホッパ内撹拌手段45が設けられている。
【0035】このホッパ内撹拌手段45は、下部タンク
部36の底板36aの中央部を貫通して伸びる回転軸4
6に複数本(この実施の形態では4本)の主攪拌翼47
を取り付けたものからなり、主攪拌翼47は下部タンク
35内の底板36aに近接した位置に配置される。一
方、回転軸46の下部タンク部36外の位置には、その
底板36aの裏面側に固定して設けた撹拌用油圧モータ
48に連結されている。ここで、撹拌用油圧モータ48
は、電動モータ等で構成してもよい。
【0036】前記の主攪拌翼47の径方向外周側の先端
は下部タンク35の周胴部36bの内面近傍にまで延在
されており、各主攪拌翼47の先端部間を周方向に連結
するように、リング状の保持部材49が固着して設けら
れている。そして、この保持部材49において、前後に
位置する主攪拌翼47への連結部分の間にそれぞれ1ま
たは複数の補助攪拌翼50が取り付けられている。これ
ら各補助攪拌翼50は保持部材49の径方向内周側の面
から上部タンク部35の底板36aに沿って回転軸46
側に向けて所定の長さだけ突出している。
【0037】なお、土質改良材供給用開口44は底板3
6aにおける外周側、つまり周胴部36bへの連設側に
近接した位置に設けられており、補助攪拌翼50の回転
軌跡はこの土質改良供給用開口44が開口する位置の上
部を含むようになっている(図4参照)。そしてホッパ
内撹拌手段45の回転方向は、図4中矢印で示す方向で
あり、主攪拌翼47は、図5に示すように、その回転方
向の前方側の側面は上方に立ち上がる傾斜面46aとな
っている。また、補助攪拌翼50における回転方向前方
側の側面49aは、その平面上において、保持部材49
への連設側から、つまり下部タンク部36の外周側から
回転中心側に向けて回転方向後方に向くように傾斜して
いる。
【0038】図6は、前記のフィーダ35の詳細構造を
表す側断面図である。この図6において、フィーダ35
は、貯留タンク34における前記土質改良材供給用開口
44の下面に固着したケーシング51を有している。
【0039】このケーシング51には土質改良材供給用
開口44に通じる流入口52と下方に開口した供給口5
3とを有し、その中間部の壁面は円弧状の定量供給部5
4となっている。この定量供給部54の内部には、ロー
タ55が回転軸56に嵌合するようにして設けられ、こ
のロータ55は回転軸56を図示しないフィーダ用モー
タによって回転駆動されるようになっている。ロータ5
5には定量供給部54の内壁面に対してほぼ摺接する複
数の隔壁55aが放射状に設けられており、ロータ55
が所定角度回転する毎に相隣接する隔壁55a,55a
間の空間に相当する分の土質改良材が分離され、その空
間の容積分の土質改良材が定量ずつ供給されるようにな
っている。そこで、ロータ55の回転速度を一定に制御
することにより、土質改良材の供給量を一定に制御する
ことができる。このようにして、フィーダ35は土質改
良材を予め調整して設定された所定の供給量(一定量)
で供給できるようになっている。なお、前記した貯留タ
ンク34を上下に分けて、上部側に蛇腹部38を設けた
のは、貯留タンク34による土質改良材の収容量を多く
し、かつ自走式土質改良機全体をトレーラ等で輸送する
際にその高さ寸法を低くするためである。以下、この点
について説明する。
【0040】すなわち、前記下部タンク部36及び前記
天板部37は鋼板等の硬質部材で形成されるとともに、
前記蛇腹部38は上下方向に向けて伸縮可能となってい
る。これによって、蛇腹部38を伸長させる(作動状
態)と内部に大量の土質改良材を貯留できるようになる
一方、蛇腹部38を収縮させる(格納状態)と自走式土
質改良機の高さ寸法が短縮される。つまり、蛇腹部38
は土質改良材供給装置5の高さ調整手段として機能する
ようになっている。
【0041】ここで、蛇腹部38が伸長した作動状態
と、縮小した格納状態とは、それぞれ選択的に固定され
る必要がある。このために、天板部37には、概略12
0°間隔で3箇所にわたって取付板57が側方に延在す
るように設けられており、これら各取付板57には支持
杆58が垂設されている。また、台板33にはこれら各
支持杆58の垂設位置に対応する位置に、それぞれガイ
ド筒59が立設されており、支持杆58は各々ガイド筒
59内に摺動可能に挿入されている、これによって、ガ
イド筒59と支持杆58とはテレスコープ状に嵌合され
た状態になっており、支持杆58はガイド筒59を貫通
して下方にまで突出可能となっている。
【0042】このとき、支持杆58には上下に2箇所に
ピン挿通孔60(図1に上方のもののみ図示)が設けら
れ、またガイド筒59には所定の位置に1箇所だけピン
挿通孔61が穿設されている。そして、このガイド筒ピ
ン挿通孔61に対して支持杆58の下方の挿通孔60を
一致させた状態にしてストッパピン(図示せず)を挿通
させると、蛇腹部38は伸長した作動状態に保持される
(図1の状態)。これに対して、支持杆58の上方のピ
ン挿通孔60をガイド筒59のピン挿通孔61と一致さ
せてストッパピンを挿通させると、蛇腹部38は格納状
態に保持されるようになっている。
【0043】以上説明した、土砂ホッパ2、搬入コンベ
ア4、及び土質改良材供給装置5が、土砂と土質改良材
とからなる土質改良を行うための素材を供給する素材供
給部としての機能を果たす。
【0044】図7は、前記の混合装置3の詳細構造を表
す上面図であり、図8は図7中B方向から見た矢視側面
図であり、図9は図7中IX−IX断面による側断面図であ
り、図10は、図7中X−X断面による横断面図であ
る。
【0045】これら図7〜及び図10において、混合装
置3はトラックフレーム土質改良機取付け部9Aの長手
方向中間部に設けられており、長手方向(=略水平方
向)に配置した長方形状容器からなる混合装置本体(槽
本体)62と、この混合装置本体62の側部に設けられ
た複数(この例では両側6箇所及び上部1箇所、設置個
所は適宜でよいことは言うまでもない)の開口部(図示
せず)を開閉可能な開閉扉63と、前記混合装置本体6
2の自走式土質改良機前方側上部に設けられ、前記搬入
コンベア4からの土砂及び土質改良材供給装置5からの
土質改良材を導入する導入部を構成する導入用筒体64
と、前記混合装置本体62の後方側下部に設けられ排出
部を構成する排出用筒体65と、混合装置本体62内に
互いに平行に設けられた偶数本(この実施の形態では2
本)のパドルミキサ66とを有している。
【0046】前記の混合装置本体62は、前記開口部、
導入用筒体64、及び排出用筒体65以外の部位は密閉
構造となっている。また、混合装置本体62の底部は、
図10に示すように、後述するパドル68aの回転軌跡
と概略一致する曲面形状となっており、これによって土
砂や土質改良材が混合装置本体62の下端部の角隅部等
に滞留するのを防止している。
【0047】前記のパドルミキサ66は、回転軸67
と、この回転軸67に攪拌・移送部材として前後方向及
び回転方向に位置を変えて(間欠的に)多数植設された
羽根(パドル)68aと、回転軸67の後方側の前記排
出用筒体65上方に位置する部分に設けられた掻き取り
羽根68bと、前記回転軸67のそれぞれの両端を回転
自在に支持する軸受69,69とを備えている。
【0048】このとき、前記回転軸67の後端部は、混
合装置本体62の後端部に設けた駆動部70内に延在さ
れている。各回転軸67の後端には伝達ギア71(図9
参照)が連結されており、両伝達ギア71,71は相互
に噛合している。そして、各伝達ギア71は混合用油圧
モータ72の出力軸にそれぞれ連結されており、これら
混合用油圧モータ72,72を回転駆動することによっ
て、2つの回転軸67,67を同時にかつ相互に反対方
向に回転駆動する(図10中矢印参照)ようになってい
る。
【0049】またこのとき、前記パドル68aは、図9
及び図10に示すように所定の角度(例えば90°毎)
となるようにして多数設置されており、上記のように回
転軸67を回転させることによって、パドル68aが回
転駆動されて混合装置本体62内に導かれた土砂及び土
質改具材が攪拌され均一に混合されながら、排出用筒体
65側に向けて移送されるようになっている。なお、こ
の移送量は、パドル68aの角度を変えることで適宜調
整可能である。
【0050】以上のようにして、混合装置本体62の導
入用筒体64から導入された土砂と土質改良材とがパド
ルミキサ66の作用で均一に攪拌・混合されると共に、
排出用筒体65に向けて移送され、その移送の間に改良
土が製造される。そして、このようにして製造された改
良土は排出用筒体65から自重の作用で前記搬出コンベ
ア8上に排出されるようになっている。このとき、混合
装置3はトラックフレーム土質改良機取付け部9A上に
他の機器等と共に設置されることからその全体の寸法に
は制約があるが、パドルミキサ66を用いることによっ
てその制約された容器内においても効率的に撹絆及び混
合を行えるようになっている。
【0051】なお、前述したように、混合装置本体62
は開口部、導入用筒体64、及び排出用筒体65を除い
て密閉形状となっているが、この混合装置本体62内に
は、固形異物等が入り込んで、パドルミキサ66の円滑
な作動を阻害したり、甚だしい場合にはパドルミキサ6
6の作動が停止したりする可能性がある。また、土質改
良材として、石灰やセメント等の固化材を用いる場合に
は、混合装置本体62内に土質改良材が残存したまま放
置されていると、混合装置本体62の内面やパドル68
a等にこぴりつく可能性がある。さらに、パドル68a
は長期間の間には摩耗すること等から、適宜修理や交換
の必要もある。前述した開閉扉63は、このような事情
に鑑み、混合装置本体62の内部点検・修理用に設けら
れたものである。なお混合装置本体62の下面にも開閉
扉63を設けてもよい。
【0052】以上説明した混合装置3が、土砂と土質改
良材との攪拌・混合を行う処理機構部としての機能を果
たすようになっている。
【0053】前記の搬出コンベア8は、搬送側(言い換
えれば自走式土質改良機後方側、図1中右側)端部近傍
の部分が支持部材76を介しパワーユニット79(詳細
は後述)に吊り下げ支持されている。また、搬送側と反
対側(自走式土質改良機前方側、図1中左側)端部近傍
の部分(図示せず)及び搬送方向中間部は、前記トラッ
クフレーム土質改良機取付け部9Aよりも下方(言い換
えれば前記混合装置3の排出用筒体65より下方)に位
置し、それぞれ支持部材(図示せず)を介しトラックフ
レーム土質改良機取付け部9Aから吊り下げられるよう
に支持されている。このような支持構造により、搬出コ
ンベア8は、図1に示すように、混合装置3の下方位置
において搬送方向に小距離だけ水平に延在した後、パワ
ーユニット79の外縁部(後端部)79aの下方空間
で、搬出方向(図1中右方)に斜め上方に立ち上がるよ
うに延在配置されている。これによって、所定の高さ位
置から改良土を落下させ高く堆積させることができるよ
うになっている。そして、この搬出コンベア8は、搬出
コンベア用油圧モータ74によってベルト75を駆動
し、これによって前記混合装置3からベルト75上に落
下してきた混合物(改良土)を運搬するようになってい
る。
【0054】以上説明した搬出コンベア8が、改良土排
出部としての機能を果たすようになっている。
【0055】ここで、上記篩ユニット1、搬入コンベア
4、ホッパ内撹拌手段45、混合装置3、搬出コンベア
8、及び無限軌道履帯10は、この自走式土質改良機に
備えられる動力源、すなわち原動機としてのエンジン
(図示せず)及びこのエンジンによって駆動される少な
くとも1つの油圧ポンプ(同)からの動力によって駆動
される。前記油圧ポンプからの圧油は、当該圧油の方向
及び流量を制御するコントロールバルブを備えた制御弁
装置(図示せず)を介し、前記篩ユニット1、搬入コン
ベア4、ホッパ内撹拌手段45、混合装置3、搬出コン
ベア8、及び無限軌道履帯10にそれぞれ対応する前記
加振用油圧モータ20、前記搬入コンベア用油圧モータ
12、前記撹拌用油圧モータ48、前記混合用油圧モー
タ72、前記搬出コンベア用油圧モータ、及び前記左・
右走行用油圧モータ13へと供給され、これによって対
応する油圧モータが回転駆動する。
【0056】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記トラックフレーム土質改
良機取付け部9Aの長手方向他方側端部の上部にパワー
ユニット積載部材78(図1参照)を介し搭載されたパ
ワーユニット79内に設けられている。このパワーユニ
ット79は、図1に示したように、前記混合装置3より
さらに自走式土質改良機後方側(図1中では右側)に位
置している。
【0057】このパワーユニット79の自走式土質改良
機前方側(図1中左側)の領域には、操作者が搭乗する
区画である運転席が設けられている。この運転席には、
前記制御弁装置に備えられた左・右走行用コントロール
バルブ(図示せず)を切り換え操作して前記左・右走行
用油圧モータ13の駆動速度を制御するための操作手段
(例えば左・右操作レバー)80が設けられている。
【0058】なお、以上のパワーユニット79の各機器
は、パワーユニット79の基礎下部構造をなすパワーユ
ニットフレーム79a(図1参照)上に配置されてお
り、このパワーユニットフレーム79aが、前記パワー
ユニット積載部材78(図1参照)を介し、前記トラッ
クフレーム自走式土質改良機取付け部9Aの長手方向他
方側(後方側)端部の上部に搭載されている。
【0059】以上のような基本構成の自走式土質改良機
において、本実施の形態の最も大きな特徴は、搬入コン
ベア4の搬送ベルト25の土砂載置面(積載面)に凸状
部を設けたことにある。図11は、搬入コンベア4の詳
細構造を表す拡大側断面図(但し動作の明確のため土砂
Pを併せて示している)であり、図12は搬入コンベア
4の上面図である。
【0060】すなわち、これら図11及び図12におい
て、搬送ベルト25上には、前記凸状部としてのラグ1
00が搬送方向に一定の間隔を置いて配置されている。
このラグ100は、図12に示すように、幅方向両端部
が幅方向中央部よりも搬送方向前方側に位置するような
略「く」の字型の平板(土砂載置面から凸状となるよう
に所定高さを備えている)を、搬送ベルト25上に搬送
方向に多数配列したものである。各ラグ100は、搬送
ベルト25と同様のゴム等により構成されており、搬送
ベルト25に接着等により固定してもよいし、搬送ベル
ト25と一体成形してもよい。また、ラグ100の高さ
は、前記ガイド板27よりも低くなっており、これによ
って搬送ベルト25にて搬送される土砂Pがガイド板2
7を超えて左右に溢出しないように図られている。
【0061】上記において、搬入コンベア4が、請求項
記載の土砂ホッパに投入された土砂を混合装置に導入す
る搬送用コンベアを構成し、搬出コンベア8が、土砂と
土質改良材との混合物を搬出する排出用コンベアを構成
する。また、ラグ100が、搬送用コンベアのベルトの
土砂積載面に設けた凸状部を構成する。
【0062】次に、本実施の形態の動作及び作用を以下
に説明する。
【0063】例えば油圧ショベルのバケット等により自
走式土質改良機の前記篩ユニット1に土砂を投入する
と、この篩ユニット1で選別されて前記格子部材8を通
過した土砂成分が下方の土砂ホッパ2へと導入される。
土砂ホッパ2で受け入れられた土砂P(図11参照)
は、その下方の搬入コンベア4の搬送ベルト25上に載
置され、自走式土質改良機後方へ向かって搬送される。
そして、搬入コンベア4の搬送方向下流側端部近傍に
て、その搬送土砂の表面に貯留タンク34からフィーダ
35を介して所定量の土質改良材が加えられ、これらの
混合物が混合装置3へと導入される。
【0064】混合装置3へ導入された土砂及び土質改良
材は、混合装置本体62内のパドルミキサ66,66で
均一に攪拌混合され、団粒状態となった改良土となって
搬出コンベア8のベルト75上に排出される。そして、
改良土は搬出コンベア8によってさらに自走式土質改良
機後方へと運搬され、最終的に自走式土質改良機後部か
ら搬出される。上記のような土質改良動作において、土
砂ホッパ2においては、前述のように搬入コンベア4搬
送方向側の側壁2cに所定の大きさの供給用開口部28
が設けられ、搬送用コンベア4の搬送ベルト25上を搬
送されていく投入土砂Pのうち前記供給用開口部28を
通り抜けたものだけが土砂ホッパ2外へ搬送され、混合
装置3へと導入されるようになっている。
【0065】ここで、前述した背景(土砂ホッパへの土
砂投入時の便宜、ホッパ容量確保等)により搬送用コン
ベア4が搬送方向に対して上り傾斜配置となっているた
め、土砂Pの粘度や密度、さらに土砂ホッパ2内の土砂
Pの積載量や土質等によっては、供給用開口部28にて
所定体積の土砂Pを土砂ホッパ外へ切り出そうとすると
きに、搬送ベルト25上の土砂Pに対し上流側(搬送側
と反対側)へ戻そうとする向きに作用する切り出し反力
(切り出し抵抗力)F1(図11参照)が下流側(搬送
側)へ送ろうとする搬送ベルト25・土砂P間の摩擦力
F2(同)を上回り、搬送ベルト25上の土砂P全体
(あるいは一部)が搬送ベルト25に対して上流側にス
リップして土砂Pを送れなくなる可能性がある。このよ
うな場合、混合装置3への円滑な土砂供給が困難となる
ため、土砂Pと土質改良材との混合比を安定化させるの
が困難であり、高品質の改良土を安定的に生産すること
が困難となる可能性がある。
【0066】そこで、本実施の形態では、搬送ベルト2
5上にラグ100を設けることにより、土砂Pがそのラ
グ100に引っかかって係合する(すなわち上記摩擦力
F2が増大する)ため、上述の土砂Pと搬送ベルト25
とのスリップ発生を抑制するとともに土砂Pを順次搬送
方向に強制的に掻き出すことができる。
【0067】したがって、混合装置への円滑な土砂供給
を確保できるので、混合装置3への土砂定量供給を容易
に図ることができる。これにより、土質改良材供給装置
5から常時一定量の土質改良材を供給することで、土砂
Pと土質改良材との混合比の安定化を容易に図れる。す
なわち、高品質の改良土を安定的に生産することができ
る。
【0068】なお、上記本発明の一実施の形態では、搬
送ベルト25上に設ける凸状部材として、幅方向両端部
が幅方向中央部よりも搬送方向前方側に位置するような
略「く」の字型のラグ100を用いたが、これに限られ
ず、他の形状でもよい。そのような変形例を図13及び
図14に示す。図13は、この変形例における搬入コン
ベア4の詳細構造を表す拡大側断面図(上記図11に相
当する図)であり、図14は搬入コンベア4の上面図
(上記図12に相当する図)である。これら図13及び
図14において、搬送ベルト25上のラグ100Aは、
略「I」の字型の平板(土砂載置面から凸状となるよう
に所定高さを備えている)を、搬送ベルト25上に搬送
方向に線路の枕木状に多数配列したものである。この場
合も、上記本発明の一実施の形態と同様の効果を得る。
【0069】また、上記本発明の一実施の形態において
は、搬入コンベア4の搬送ベルト25にラグ100又は
100Aを設けることにより供給用開口部28にて確実
に所定体積の土砂Pを土砂ホッパ外へ切り出して混合装
置3へ確実に定量供給し、これに対応してフィーダ35
のロータ55を所定の速度で定速回転させることにより
土質改良材を一定量で供給し、土砂Pと土質改良材との
混合比を安定化した。しかしながら、さらに高精度に混
合比を制御したい場合には、さらに土砂量に応じてロー
タ55の回転速度を制御し、土質改良材の供給量を制御
してもよい。この変形例を図1を用いて説明する。すな
わち、図1において、本変形例では、搬出コンベア8
に、搬送ベルト25により搬送される土砂(厳密には土
砂と土質改良材との混合物)の重量を検出する公知の土
砂重量検出機構101(2点鎖線で示す)を設ける。そ
してこの検出信号は例えば図示しないコントローラに入
力され、このコントローラがその検出信号に応じ、前記
フィーダ35の油圧モータの回転数を制御し、土質改良
材供給装置5からの土質改良材の供給量を調整する。つ
まり、混合物の量が多くなると(言い換えれば土砂の量
が多くなると)ロータ55の回転速度を速くして土質改
良材の供給量を多くし、混合物の量が少なくなると(土
砂の量が少なくなると)ロータ55の回転速度を遅くし
て土質改良材の供給量を少なくなるようにする。
【0070】ここで、上記土砂重量検出機構101は、
搬入コンベア4における混合装置3への供給土砂Pの量
を直接測定するものではなく、搬出コンベア8上の土砂
と土質改良材との混合物の量(重量)を測定するもので
あるが、その混合物の重量検出によっても間接的に土砂
量の検出を行うことは可能であるので、これに応じて供
給土砂Pと土質改良材との混合比の制御を行うことがで
きる。
【0071】なお、この場合は、ロータ55の回転によ
る土質改良材の供給を高精度に制御するために前記フィ
ーダ用油圧モータとしては可変速電動モータを用いるの
が望ましいが、流量調整弁等により回転速度を可変にす
る構成とすれば、油圧モータで構成しても良い。
【0072】また、上記本発明の一実施の形態において
は、混合装置3において、撹枠手段を用いたミキシング
方式で土砂と土質改良材との混合を行ったが、これに限
られるものではなく、前述の特開平9−195265号
公報のようにいわゆる解砕方式による混合装置を用いて
もよい。
【0073】また、上記本発明の一実施の形態において
は、走行手段として無限軌道履帯10を備える場合を例
にとって説明したが、これは主として、土砂が間欠的に
投入される場合等でも土砂投入時の衝撃荷重等により車
体全体が不安定になるのを防止するためである。したが
って、特に、土砂の投入がコンベア等で連続的に投入さ
れる場合、あるいは上記不安定をあまり考慮しなくて良
い場合等にあっては、ホイール式等で走行手段を構成す
ることもできる。さらに、土砂ホッパ2上に設ける篩ユ
ニット1を振動篩としたが、これに限られず、固定篩と
しても良い。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、搬送用コンベアのベル
トの土砂積載面に凸状部を設けるので、土砂とベルトと
のスリップ発生を抑制するとともに土砂を順次搬送方向
に掻き出すことができる。したがって、混合装置への土
砂定量供給を容易に図ることができるので、土砂と土質
改良材との混合比の安定化を容易に図れる。これによ
り、高品質の改良土を安定的に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の自走式土質改良機の全
体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態の自走式土質改良機の全
体構造を表す上面図である。
【図3】図1に示した土質改良材供給装置の全体構造を
表す側断面図である。
【図4】図3中IV−IV断面による水平断面図である。
【図5】図4中V−V断面による横断面図である。
【図6】図1に示したフィーダの詳細構造を表す側断面
図である。
【図7】図1に示した混合装置の詳細構造を表す上面図
である。
【図8】図7中B方向から見た矢視側面図である。
【図9】図7中IX−IX断面による側断面図である。
【図10】図7中X−X断面による横断面図である。
【図11】図1に示した搬入コンベアの詳細構造を表す
拡大側断面図である。
【図12】図1に示した搬入コンベアの上面図である。
【図13】異なる形状のラグを用いた変形例における搬
入コンベアの詳細構造を表す拡大側断面図である。
【図14】図13に示した搬入コンベアの上面図であ
る。
【符号の説明】
2 土砂ホッパ 3 混合装置 4 搬入コンベア(搬送用コンベア) 8 搬出コンベア(排出用コンベア) 25 搬送ベルト(ベルト) 100 ラグ(凸状部) 100A ラグ(凸状部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 利光 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 吉松 博見 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 向 俊介 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 佐藤 藤男 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D040 AB07 BB01 BC02 CA01 CA03 EA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土砂ホッパに投入された土砂を搬送用コン
    ベアを介し混合装置に導入して土質改良材と混合し、そ
    の混合物を排出用コンベアで搬出する自走式土質改良機
    において、 前記搬送用コンベアのベルトの土砂積載面に凸状部を設
    けたことを特徴とする自走式土質改良機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004074578A1 (ja) * 2003-02-19 2004-09-02 Nippo Corporation アスファルト敷均装置

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WO2004074578A1 (ja) * 2003-02-19 2004-09-02 Nippo Corporation アスファルト敷均装置

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