JP2001342621A - 自走式土質改良機及び自走式土質改良機用混合装置 - Google Patents

自走式土質改良機及び自走式土質改良機用混合装置

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JP2001342621A
JP2001342621A JP2000164687A JP2000164687A JP2001342621A JP 2001342621 A JP2001342621 A JP 2001342621A JP 2000164687 A JP2000164687 A JP 2000164687A JP 2000164687 A JP2000164687 A JP 2000164687A JP 2001342621 A JP2001342621 A JP 2001342621A
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stirring
soil improvement
self
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earth
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JP2000164687A
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Inventor
Taisuke Ota
泰典 太田
Yoshihiro Hoshino
吉弘 星野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】土塊を形成しやすい土砂投入時でも確実に土塊
を解砕でき、改良土の強度を向上できる自走式土質改良
機及び自走式土質改良機用混合装置を提供する。 【解決手段】土砂ホッパ2と、受け入れた土砂及び土質
改良材を導入する導入口47、回転軸52,53のそれ
ぞれにパドル57を複数設け導入した土砂及び土質改良
材を攪拌混合するパドルミキサ49、及びその攪拌混合
した混合物を排出する排出口48を備えた混合装置3
と、その排出された混合物を搬出する搬出コンベア8と
を有し、パドル57は回転軸52,53の軸方向と直角
方向に対し所定の傾斜角α1,α2をもって取り付けられ
た自走式土質改良機において、パドルミキサ49を、互
いに異なる回転数で回転可能な導入口47側の第1パド
ルミキサ50及び排出口48側の第2パドルミキサ51
に分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土砂ホッパに投入
された土砂を土質改良材と混合して改良する自走式土質
改良機に関し、さらに詳しくは、土塊を形成しやすい土
砂投入時でも確実に土塊を解砕でき、改良土の強度を向
上できる自走式土質改良機及び自走式土質改良機用混合
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管等の埋設工事、上下水道
工事、及びその他の道路工事・基礎工事等においては、
掘削による発生土をそのまま埋め戻すのが望ましい。し
かし、発生土が埋め戻しに適さない場合(例えば、岩石
・煉瓦片・コンクリート片・金属その他の異物が多量に
含まれている場合や、粘性の高い粘土質の土や風化が進
行し過ぎた土など、土質そのものが軟弱でそのまま埋め
戻すと地盤沈下等が発生するおそれのある場合)には、
発生土に例えば石灰やセメント等を主成分とする土質改
良材を混合して固化させ、再利用可能な良質の土に改良
した後に掘削箇所を埋めることが行われている。
【0003】このような土質改良を行う機械において、
土質改良プラントの用地確保の困難化あるいは用地の分
散化等の背景に基づき、例えば特開2000−4532
7号公報に記載のように、土質改良機械を自力走行可能
として機動性を持たせた自走式土質改良機が既に提唱さ
れている。この自走式土質改良機は、例えば油圧ショベ
ル等によって土砂ホッパに投入された土砂をコンベア
(導入用コンベア)を介し混合装置に導入して土質改良
材と混合し、その混合物をコンベア(搬出用コンベア)
で搬出するようになっている。
【0004】このとき、混合装置は、土砂ホッパで受け
入れた土砂及び土質改良材を導入する導入部と、複数
(例えば2つ)の回転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け
前記導入した土砂及び土質改良材を攪拌混合する攪拌手
段と、その攪拌混合した混合物を排出する排出部とを備
えており、また前記攪拌翼は前記回転軸の軸方向と直角
方向に対し所定の傾斜角をもって取り付けられている。
このような構成において、2つの回転軸を互いに反対方
向に回転させることにより、導入部より導入した土砂及
び土質改良材を前記傾斜した攪拌翼で排出部側へと徐々
に移送しつつ攪拌混合し、かつ土塊を解砕するようにな
っている。これにより、土砂中に土質改良材を均一に分
布させてそれらを十分に反応させ、最終的に土質が改良
された改良土の状態で排出部から搬出用コンベアへと排
出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、再生資源促進法
(いわゆるリサイクル法)の施行(平成3年10月)と
いった廃棄物再利用促進の背景の下、掘削発生土の土質
改良のニーズが高まっており、土質改良の対象となる土
砂の性質や状態が極めて多種多様化するようになってい
る。そのため、土質改良機械の改良対象土砂として、例
えば、砂含量が多く粘着度合いが低い砂質土や、粘着性
の高い粘土というように、土質そのものが大きく異なっ
たものが含まれるようになっている。さらにそれぞれの
中で含水量が異なるものが混在したり、さらに粘土状の
土が圧縮されて塊状となったものとが混在する場合もあ
る。
【0006】このような背景の中で、例えば土塊を形成
しやすい細粒土(例えば粘土やシルト等の軟弱な土)が
投入された場合、上記従来技術の自走式土質改良機で
は、混合装置内において、形成された土塊が前記攪拌翼
と共回り(=攪拌翼と衝突することなく攪拌翼と隣接攪
拌翼との間に組み込まれて回る現象)してよく解砕され
ずに移送され、そのままコンベアへ排出される可能性が
ある。このように土砂と土質改良材との混合物の解砕が
不十分である場合、土塊の中心部まで土質改良材が十分
に分布せず、中心部は不十分な改良状態のままとなるた
め、リサイクル製品としての改良土の強度向上が困難と
なる。
【0007】本発明の目的は、土塊を形成しやすい土砂
投入時でも確実に土塊を解砕でき、改良土の強度を向上
できる自走式土質改良機及び自走式土質改良機用混合装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、土砂を受け入れる土砂ホッパと、
その受け入れた土砂及び土質改良材を導入する導入部、
複数の回転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入し
た土砂及び土質改良材を攪拌混合する攪拌手段、及びそ
の攪拌混合した混合物を排出する排出部を備えた混合装
置と、その排出された混合物を搬出するコンベアとを有
し、前記攪拌翼は前記回転軸の軸方向と直角方向に対し
所定の傾斜角をもって取り付けられている自走式土質改
良機において、前記攪拌手段を、前記導入部側の第1攪
拌部及び前記排出部側の第2攪拌部を含み互いに異なる
回転数で回転可能な複数の攪拌部に分離する。
【0009】回転軸及び攪拌翼を備えた攪拌手段で土砂
と土質改良材とを攪拌混合し、併せて土塊の解砕を行う
場合、解砕は攪拌翼と土砂との衝突によって行われる。
そのため、攪拌性能(小割り性能)を向上していわゆる
共回りを防止するためには、導入部から排出部まで移送
される間に土砂が攪拌翼と衝突する回数(頻度)を増加
させればよい。したがって、単純には、回転軸の回転数
を増大させることが考えられる。しかしながらこの場
合、導入部から導入される土砂及び土質改良材がその高
速回転する攪拌翼に跳ね飛ばされて飛散する可能性があ
る。また、慣性の大きな土塊が排出側に弾き飛ばされて
しまうショートパス現象が起きやすくなる可能性もあ
る。
【0010】そこで、本発明においては、攪拌手段を、
導入部側の第1攪拌部及び排出部側の第2攪拌部を含み
互いに異なる回転数で回転可能な複数の攪拌部に分離す
る。具体的には、例えば各回転軸の一部を二重軸構造と
してその外側軸を第1若しくは第2攪拌部としたり、各
回転軸を複数の攪拌部ごとに分割して各分割軸ごとに軸
受手段を個別に設けたりする。これにより、各攪拌部ご
とに異なる回転数で回転させることができるので、導入
部側(第1攪拌部)を通常の回転速度で回転させつつ、
排出部側(第2攪拌部)をそれより速い回転速度で回転
させることができる。すなわち、導入部側(第1攪拌
部)を通常速度とすることで上記した土砂及び土質改良
材の飛散や土塊のショートパス現象を防止しつつ、排出
部側(第2攪拌部)を高速回転させることで、土砂が攪
拌翼と衝突する回数(頻度)を増加させ、解砕性能を向
上させることができる。
【0011】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記回転軸のそれぞれは、一部が内側軸と外側軸とから
なる二重軸構造となっており、かつ前記外側軸は、前記
第1及び第2攪拌部のうちいずれか一方の回転軸を構成
している。
【0012】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記回転軸のそれぞれを前記複数の攪拌部ごとに分
割し、各分割軸ごとに軸受手段を個別に設ける。
【0013】(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記複数の攪拌部ごとに駆
動手段を個別に設ける。
【0014】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記複数の駆動手段は、前記第2攪拌部を前記第
1攪拌部よりも大きな回転数で回転させる。
【0015】(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記第2攪拌部は、前記回
転軸への前記攪拌翼の軸方向取付けピッチが、前記第1
攪拌部よりも小さくなっている。
【0016】これにより、第2攪拌部では攪拌翼の配置
個数あるいは単位距離あたりの配置個数(=密度)が増
大するので、さらに確実に土砂と攪拌翼との衝突回数を
増加できる。したがって、さらに解砕性能を向上するこ
とができる。
【0017】(7)上記(1)〜(5)において、また
好ましくは、前記第2攪拌部の前記傾斜角は、前記第1
攪拌部の前記傾斜角より小さくなっている。
【0018】混合装置内の土砂及び土質改良材の混合物
(改良土)の移送量(移送速度)は、主として、回転軸
の回転数と攪拌翼の傾斜角とによって決まり、回転数が
大きいほど、あるいは傾斜角が大きいほど(但し45度
以下)、移送量は大きくなる。本発明においては、第2
攪拌部の傾斜角を相対的に小さくするとともに第1攪拌
部の傾斜角を相対的に大きくすることにより、第2攪拌
部の回転数を第1攪拌部の回転数よりも大きくした場合
にも、第1攪拌部と第2攪拌部の移送量をバランスさせ
ることができる。これにより、混合装置内の土砂詰まり
を防止できる。また、第2攪拌部の傾斜角を小さくする
ことは、ピッチを容易に小さくできるので上記(6)の
効果を得やすくなり、さらに第2攪拌部を高速回転させ
る時のショートパス現象発生を防止できるという効果も
ある。
【0019】(8)上記目的を達成するために、また本
発明は、土砂を受け入れる土砂ホッパと、その受け入れ
た土砂及び土質改良材を導入する導入部、複数の回転軸
のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入した土砂及び土
質改良材を攪拌混合する攪拌手段、及びその攪拌混合し
た混合物を排出する排出部を備えた混合装置と、その排
出された混合物を搬出するコンベアとを有し、前記攪拌
翼は前記回転軸の軸方向と直角方向に対し所定の傾斜角
をもって取り付けられている自走式土質改良機におい
て、前記攪拌手段を、前記導入部側の第3攪拌部及び前
記排出部側の第4攪拌部を含む複数の攪拌部に区分し、
かつこれら複数の攪拌部のそれぞれは、互いに異なる前
記傾斜角をもって前記攪拌翼を取り付けている。
【0020】攪拌性能(小割り性能)を向上していわゆ
る共回りを防止するためには、導入部から排出部まで移
送される間に土砂が攪拌翼と衝突する回数(頻度)を増
加させればよいことから、単純には、すべての攪拌翼の
傾斜角を小さくして土砂移送量を小さくすることが考え
られる。しかしながらこの場合、混合装置内で土砂が滞
留しがちとなり、後続の土砂の土圧により圧密したり、
ひいては導入部から排出部までの土砂通路が閉塞したり
する可能性がある。
【0021】そこで、本発明においては、攪拌手段を、
導入部側の第3攪拌部及び排出部側の第4攪拌部を含む
複数の攪拌部に区分し、それら複数の攪拌部のそれぞれ
に、互いに異なる前記傾斜角をもって前記攪拌翼を取り
付ける。具体的には、例えば前記第3攪拌部の前記傾斜
角を前記第4攪拌部の前記傾斜角より小さくしたり、さ
らに進んで、前記複数の攪拌部において前記導入部側に
あるものほど前記傾斜角を小さくしたりする。これによ
り、排出部側(第4攪拌部)を通常の土砂移送量としつ
つ、導入部側(第3攪拌部)をそれより遅い土砂移送速
度とすることができる。すなわち、排出部側(第4攪拌
部)を通常移送速度とすることで上記した土砂滞留によ
る圧密・閉塞を防止しつつ、導入部側(第3攪拌部)を
低速移送とすることで、土砂が攪拌翼と衝突する回数
(頻度)を増加させ、解砕性能を向上させることができ
る。
【0022】したがって、例えば土塊を形成しやすい土
砂(例えば細粒土等)が投入された場合であっても、そ
れらを確実に解砕することができ、改良土の強度を向上
することができる。
【0023】(9)上記(8)において、好ましくは、
前記第3攪拌部の前記傾斜角は、前記第4攪拌部の前記
傾斜角より小さくなっている。
【0024】(10)上記(8)又は(9)において、
また好ましくは、前記複数の攪拌部は、前記導入部側に
あるものほど前記傾斜角が小さくなっている。
【0025】(11)上記(8)〜(10)のいずれか
1つにおいて、また好ましくは、前記第3攪拌部は、前
記回転軸への前記攪拌翼の軸方向取付けピッチが、前記
第4攪拌部よりも小さくなっている。これにより、第3
攪拌部では攪拌翼の配置個数あるいは単位距離あたりの
配置個数(=密度)が増大するので、さらに確実に土砂
と攪拌翼との衝突回数を増加できる。したがって、さら
に解砕性能を向上することができる。
【0026】(12)上記(8)〜(11)のいずれか
1つにおいて、また好ましくは、前記複数の攪拌部は、
前記導入部側にあるものほど、前記回転軸への前記攪拌
翼の軸方向取付けピッチが小さくなっている。
【0027】(13)上記目的を達成するために、また
本発明の自走式土質改良機用混合装置は、受け入れた土
砂を土質改良材と混合して搬出する自走式土質改良機に
設けられ、土砂及び土質改良材を導入する導入部と、複
数の回転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入した
土砂及び土質改良材を攪拌混合する攪拌手段と、その攪
拌混合した混合物を排出する排出部とを備える自走式土
質改良機用混合装置において、前記攪拌手段を、前記導
入部側の第1攪拌部及び前記排出部側の第2攪拌部を含
み互いに異なる回転数で回転可能な複数の攪拌部に分離
する。
【0028】(14)上記目的を達成するために、また
本発明の自走式土質改良機用混合装置は、受け入れた土
砂を土質改良材と混合して搬出する自走式土質改良機に
設けられ、土砂及び土質改良材を導入する導入部と、複
数の回転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入した
土砂及び土質改良材を攪拌混合する攪拌手段と、その攪
拌混合した混合物を排出する排出部とを備え、前記攪拌
手段は、前記攪拌翼が前記回転軸の軸方向と直角方向に
対し所定の傾斜角をもって取り付けられている自走式土
質改良機用混合装置において、前記攪拌手段を、前記導
入部側の第3攪拌部及び前記排出部側の第4攪拌部を含
む複数の攪拌部に区分し、かつこれら複数の攪拌部のそ
れぞれは、互いに異なる前記傾斜角をもって前記攪拌翼
を取り付けている。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自走式土質改良機
の一実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本実
施の形態の自走式土質改良機の全体構造を表す側面図で
ある。
【0030】図1において、この自走式土質改良機は、
例えば油圧ショベルのバケット等の作業具により改良対
象となる土砂が投入され、その投入土砂を所定の粒度に
選別する(詳細は後述)篩1、この篩1で選別された土
砂を受け入れる土砂ホッパ2、この土砂ホッパ2から導
入された土砂を所定の土質改良材(詳細は後述)と混合
して下方へ排出する混合装置(処理槽)3、土砂ホッパ
2に受け入れた土砂を前記混合装置3へと搬送して導入
する搬入コンベア4、及び前記土質改良材を供給するた
めの土質改良材供給装置5を搭載した土質改良機本体6
と、この土質改良機本体6の下方に設けられた走行体7
と、混合装置3で混合され下方へ排出された混合物を受
け入れて自走式土質改良機の後方側(後述する土質改良
機取付け部9Aの長手方向の他方側、図1中右側)に運
搬し搬出する搬出コンベア8とを有する。
【0031】前記の走行体7は、本体フレーム9と、走
行手段としての左・右無限軌道履帯10とを備えてい
る。本体フレーム9は、例えば略長方形の枠体によって
形成され前記篩1、前記土砂ホッパ2、前記混合装置
3、前記土質改良材供給装置5、及び後述のパワーユニ
ット(機械室)69等を載置する車台を構成する土質改
良機取付け部9Aと、この土質改良機取付け部9Aと前
記の左・右無限軌道履帯10とを接続するトラックフレ
ーム部9Bとから構成される。また無限軌道履帯10
は、前記トラックフレーム部9Bに回転自在に支持され
た駆動輪11及び従動輪(アイドラ)12の間に掛け渡
されており、駆動輪11側に設けられた左・右走行用油
圧モータ13によって駆動力が与えられることにより自
走式土質改良機を走行させるようになっている。
【0032】前記の篩1は、前記土砂ホッパ2と共に、
前記土質改良機取付け部9Aの自走式土質改良機前方側
(図1中左側)端部の上方に搭載されている。
【0033】この篩1は、土砂ホッパ2の上部に設けら
れて簀の子等からなる異物を篩い分けるものであり、こ
の篩1によって土砂を選択的に通過させ、所定の大きさ
より大きなコンクリート塊や、レキ(岩石)、金属塊等
が土砂ホッパ2内に入らないようにすると共に所定の大
きさ以下のもののみを選別して下方の土砂ホッパ2へと
導入するようになっている。これにより、土砂中に含ま
れる上記コンクリート塊や、レキ(岩石)、金属塊等の
固形異物を排除する機能を果たす。
【0034】図2は、前記の土砂ホッパ2の詳細構造を
表す側断面図である。図2において、土砂ホッパ2は、
篩1が装着された上側の受入部14と、前記搬入コンベ
ア4へ土砂を供給する下側の供給部15とで構成されて
おり、受入部14はその側面部が前記土質改良機取付け
部9Aに立設された支持ポストの上に設けられた支持部
材16(図1参照)に固定して設けられ、供給部15の
下端部は搬入コンベア4の傾斜角に応じて傾斜してい
る。受入部14及び供給部15からなる土砂ホッパ2
は、篩1からの円滑な土砂投入時の便宜のため、上方へ
向かって拡径となる無底の箱型形状(言い換えれば略角
筒形状あるいは枠体形状)となっており、その下端(す
なわち供給部15の下端)開口部は搬入コンベア4の搬
入ベルト21(後述)の幅と同じか、又はそれより僅か
に小さいものになっている。また、供給部15の自走式
土質改良機後方側の側壁には、土砂供給用開口部(流出
口)17が形成されている。
【0035】図1に戻り、前記の搬入コンベア4は、土
質改良機取付け部9Aの自走式土質改良機前方側(図1
中左側)端部に搭載されており、その略直上に前記土砂
ホッパ2及び前記篩1が位置している。この搬入コンベ
ア4は、上流側(図1中左側)が低く下流側(図1中右
側)が高くなっており、詳細には、自走式土質改良機の
前方から後方へ向かって所定角度だけ斜めに立ち上がる
ように傾斜して設けられている。そしてこの搬入コンベ
ア4は、フレーム18と、このフレーム18に支持され
図示しない搬入コンベア用油圧モータで駆動される駆動
輪19と、前記フレーム18に支持された従動輪(アイ
ドラ)20と、前記駆動輪19と従動輪20との間に巻
回して設けられた搬送ベルト21と、この搬送ベルト2
1における搬送面を支持するためのローラ22とを備え
ている。
【0036】前記の搬送ベルト21は、従動輪20側に
周知の調整機構(図示せず)を備えており、前記のロー
ラ22は、搬送ベルト21の搬送面の下側に所定のピッ
チ間隔をもって複数個が配置されている。
【0037】以上のような構造により、土砂ホッパ2
は、前記篩1より受入部14を介して導入された土砂を
搬入コンベア4の搬送ベルト21上に落下させて下流側
へと搬送し、このときその搬送ベルト21上を搬送され
ていく投入土砂のうち前記供給用開口部17を通り抜け
たものだけを土砂ホッパ2外へ導出し、混合装置3へと
導く。これにより、搬入コンベア4における搬送ベルト
21の搬送速度と、土砂供給用開口部17の開口面積に
より定まる所定量の土砂が、土砂ホッパ2から混合装置
3へ供給されるようになっている。
【0038】前記土質改良材供給装置5は、図1に示す
ように、前記篩1よりも自走式土質改良機後方側(図1
中右側)に位置しており、前記土質改良機取付け部9A
の長手方向ほぼ中間部上に搭載されている。詳細には、
土質改良機取付け部9A上に立設した複数本(例えば3
本)の支柱23上に設けた枠状の台板24に支持されて
いる。このとき、前記の搬入コンベア4の下流側端部
が、土質改良材供給装置5下方にまで延在されており、
土質改良材供給装置5によって、土砂ホッパ2から供給
された土砂に対し搬入コンベア4上で所定量の土質改良
材が添加されるようになっている。
【0039】図3は、前記の土質改良材供給装置5の全
体構造を表す側断面図である。図3において、土質改良
材供給装置5は、所定量の土質改良材を貯留する概略円
筒形状の貯留タンク25と、この貯留タンク25の下部
に連設され、所定量ずつ土質改良材を供給するフィーダ
26とを備え、貯留タンク25は、下部側の下部タンク
部27、上部側の上部円筒部28とで構成されている。
上部円筒部28の上面部には蓋体29が設けられてお
り、この蓋体29は2枚の蓋片30で構成されている。
各蓋片30は外方に開くようになっており、全開状態で
は適宜の構成を有するストッパ(図示せず)により斜め
上方に拡開静止するようになっている(図3参照)。ま
た、貯留タンク25における下部タンク部27と上部円
筒部28との連接部近傍位置には刃先が上方に突出した
カッタ31が取付けられている。そして、土質改良材は
フレキシブルコンテナ32に収納されており、土質改良
材供給装置5の各蓋片30を開蓋状態にして、フレキシ
ブルコンテナ32を貯留タンク25の上部円筒部28内
に入り込むようにして設置し、その自重によりフレキシ
ブルコンテナ32をカッタ31に押し付けてその下端部
を切り裂き、フレキシブルコンテナ32内の土質改良材
を貯留タンク25内へ供給する。なおこのとき、前述し
たように各蓋体30が上方に向かって拡開しているた
め、カッタ31で切り裂かれたフレキシブルコンテナ3
2から土質改良材が確実に貯留タンク25内に流入し、
周囲に溢出したり飛散したりしないようになっている。
【0040】なお、土質改良材は、土質を改良したり改
質したりするために土砂に混合されるものであり、土質
改良及び改質の目的に応じたものが適宜使用される。通
常、地盤を強化するための地盤改良や、配管の埋設等を
行うにあたって、掘削土をもって配管敷設部の周囲を埋
め戻すための埋め戻し土として用いる場合には、石灰や
セメント等の固化材、特に石灰が好適に用いられ、この
石灰には、必要に応じて固化を促進するための様々な添
加材等が混合される。
【0041】一方、図3に示すように、前記の下部タン
ク部27の底面には、土質改良材供給開口33が設けら
れ、この開口33から土質改良材をフィーダ26へ供給
するようになっている。そして円滑かつ確実なフィーダ
26への供給を実現するために、下部タンク部27内の
下部にはホッパ内撹拌手段34が設けられている。
【0042】このホッパ内撹拌手段34は、下部タンク
部27の底面の中央部を貫通して伸びる回転軸35に複
数本の攪拌翼36を取り付けたものからなり、攪拌翼3
6は下部タンク部27の底面に近接した位置に配置され
る。一方、回転軸35は下部タンク部27外の位置(底
板の裏面側)に固定して設けた撹拌用油圧モータ37に
連結されている。すなわち、攪拌翼36を回転すること
によって、下部タンク部27内の土質改良材が攪拌され
て、土質改良材供給開口33に円滑かつ確実に送りこま
れるようになっている。ここで、撹拌用油圧モータ37
は、電動モータ等で構成してもよい。
【0043】フィーダ26は土質改良材を所定の供給量
に調整して供給するために設けられ、貯留タンク25の
下部タンク部27における前記土質改良材供給用開口3
3の下面に固着したケーシング38を有している。
【0044】このケーシング38の下端部には、例えば
前記搬入コンベア4の搬送ベルト21の幅とほぼ同じ
か、それより僅かに狭い長孔からなる土質改良材供給口
39が形成されており、その近傍の壁面は相対向する円
弧状の定量供給部40,40となっている。この定量供
給部40,40の間の部位には、ロータ41が回転軸4
2に嵌合して設けられ、回転軸42とフィーダ26の外
面に取付けられたフィーダ用モータ43との間には伝達
ベルト44が巻回されており、フィーダ用モータ43の
回転が伝達ベルト44によりプーリ42aを介して回転
軸42に伝達され、ロータ41が回転駆動するようにな
っている。ロータ41には定量供給部40の内壁面にほ
ぼ摺接する複数の隔壁45が放射状に設けられており、
ロータ41が所定角度回転する毎に相隣接する隔壁4
5,45間の空間に相当する分の土質改良材が分離さ
れ、その空間の容積分の土質改良材が定量ずつ供給され
るようになっている。
【0045】このように、ロータ41の回転速度を制御
することにより、土質改良材の供給量を制御することが
できる(つまりロータ41の回転速度を速くすればする
ほど土質改良材の供給量を多くできる)ようになってい
る。このとき、ロータ41の回転による土質改良材の供
給を高精度に制御するには、フィーダ用モータ43とし
ては可変速電動モータを用いるのが望ましいが、流量調
整弁等により回転速度を可変にする構成とすれば、油圧
モータで構成しても良い。
【0046】以上説明した、土砂ホッパ2、搬入コンベ
ア4、及び土質改良材供給装置5が、土砂と土質改良材
とからなる土質改良を行うための混合材料を供給する混
合材料供給部としての機能を果たす。
【0047】図4は、前記の混合装置3の要部の詳細構
造を表す側断面図であり、図5は図4中V−V断面によ
る水平断面図である。これら図4、図5及び図1におい
て、混合装置3は土質改良機取付け部9Aの自走式土質
改良機後方側に設けられており、長手方向に略水平に配
置した長方形状容器からなる混合装置本体46と、前記
混合装置本体46の前方側上部に設けられ、前記搬入コ
ンベア4からの土砂及び土質改良材供給装置5からの土
質改良材を導入する導入口47と、前記混合装置本体4
6の後方側下部に設けられた排出口48と、混合装置本
体46内に互いに平行に設けられた偶数本(この実施の
形態では2本)のパドルミキサ49,49とを有してい
る。
【0048】前記の混合装置本体46は、前記導入口4
7及び排出口48以外の部位は密閉構造となっている。
【0049】前記のパドルミキサ49は、本実施の形態
の最も大きな特徴として、その導入口47側と排出口4
8側とが異なる回転数で回転可能となっている。
【0050】すなわち、図4及び図5において、パドル
ミキサ49は、それぞれ導入口47側の第1パドルミキ
サ50と、排出口48側の第2パドルミキサ51とで構
成されている。詳細には、第1パドルミキサ50の軸部
である第1回転軸52は、段差部52aを境界として後
側(図4中右側)が小径部52bで前側(図4中左側)
が大径部52cとなっており、その小径部52bが第2
パドルミキサ51の中空軸である第2回転軸53の内径
に挿入され、小径部52b外径と第2回転軸53内径の
間に介在する軸受(ベアリング)54,55により両者
は互いに回転自在に構成されている。つまり、各パドル
ミキサ49において第1回転軸52及び第2回転軸53
からなる回転軸56の一部(後部、図4中右側部)は、
内側軸としての小径部52bと外側軸としての第2回転
軸53からなる二重軸構造部となっている。なお、繁雑
防止のために詳細は図示しないが、前記軸受54,55
には土砂が侵入し回転を阻害するのを防止するシール
(図示せず)が装着されている。またこのことは軸受5
4,55に限られず、後述する他の軸受についても同様
である。更に、本実施の形態において第2回転軸53を
後側(図4中右側)に取付けたが、これに限られず第2
回転軸53を前側(図4中左側)に、すなわち前記二重
軸構造部を前側に設けてもよい。そして前記大径部52
cと第2回転軸53には攪拌・移送部材として攪拌翼と
しての羽根(パドル)57が間欠的に多数設けられてお
り、このパドル57は、図4及び図5に示すように周方
向に所定の角度間隔(例えば90°毎)となるようにし
て多数設置されている。なお、このとき、第1パドルミ
キサ50のパドル57の傾斜角α1は第2パドルミキサ
51のパドル57の傾斜角α2より大きく、また、第1
パドルミキサ50のパドル57のピッチP1も第2パド
ルミキサ51のパドル57のピッチP2より大きくなっ
ている。またこのとき、各パドルミキサ49において、
第2回転軸53の図4中右端側(言い換えれば回転軸5
6の一端側)は、軸受(ベアリング)58により混合装
置本体46に回転自在に支持され、さらに図4中右端
(回転軸56の一端)は混合装置本体46の後端部に設
けた駆動部59内に延在して、もう一方のパドルミキサ
49側と互いに噛合した伝達ギア60を介し混合用油圧
モータ61の出力軸と接続している。
【0051】また、同様に大径部52cの図4中左端側
(回転軸56の他端側)は軸受62により混合装置本体
46に回転自在に支持され、さらに図4中左端は混合装
置本体46前端部に設けた駆動部63内において伝達ギ
ア64を介して混合用油圧モータ65の出力軸と接続し
ている。すなわち、第1パドルミキサ50,50、第2
パドルミキサ51,51ごとに駆動手段を個別に設けた
構成となっている。このとき、両方のパドルミキサ4
9,49において、混合用油圧モータ61,61及び混
合用油圧モータ65,65をほぼ同流量の作動油で互い
に逆回転駆動させることにより、第2パドルミキサ5
1,51及び第1パドルミキサ50,50を互いに逆回
転させるが、互いのパドル57の干渉を防止するために
互いに同一の回転数で逆回転させる必要がある。そこ
で、混合用油圧モータ61,61及び混合用油圧モータ
65,65に若干の回転差が生じたとしても伝達ギア6
0,60及び伝達ギア64,64により強制的に回転数
が同一になるようになっている。
【0052】以上のような構成により第1パドルミキサ
50と第2パドルミキサ51が互いに独立して異なる回
転数で回転する(第1パドルミキサ50の回転数N1よ
りも第2パドルミキサ51の回転数N2の方が大きくな
るよう油圧モータ61,65の出力及び伝達ギア60,
64の歯数等が設定されている)ようになっている。そ
して、前述のように、回転軸56,56を同時にかつ相
互に反対方向に回転駆動することによってパドル57が
回転駆動され、導入口47を介し混合装置本体46内に
導かれた土砂及び土質改良材が攪拌され均一に混合され
ながら、排出口48側に向けて移送されるようになって
いる。
【0053】以上のようにして、混合装置本体46の導
入口47から導入された土砂と土質改良材とがパドルミ
キサ49の作用で均一に攪拌・混合されると共に、排出
口48に向けて移送され、その移送の間に改良土が製造
される。そして、このようにして製造された改良土は排
出口48から自重の作用により又は掻き取り羽根66に
より強制的に前記搬出コンベア8上に排出されるように
なっている。このとき、混合装置3は土質改良機取付け
部9A上に他の機器等と共に設置されることからその全
体の寸法には制約があるが、パドルミキサ49を用いる
ことによってその制約された容器内においても効率的に
攪拌及び混合を行えるようになっている。
【0054】なお、前述したように、混合装置本体46
は導入口47及び排出口48を除いて密閉形状となって
いるが、自走式土質改良機は砂塵、土埃等の生じやすい
環境で使用されるため、この混合装置本体46内に何ら
かの原因で固形異物等が入り込んでパドルミキサ49の
円滑な作動を阻害する可能性がないとは言えない。ま
た、土質改良材として、石灰やセメント等の固化材を用
いる場合には、混合装置本体46内に土質改良材が残存
したまま放置されていると、混合装置本体46の内面や
パドル57等にこびりつく可能性がある。さらに、パド
ル57は長期間の間には摩耗すること等から、適宜修理
や交換の必要もある。以上のことから、混合装置本体4
6の内部点検・修理用に、混合装置本体46の側面又は
上面に開閉扉(図示せず)が設けられる。さらに下面に
もこの開閉扉を設けてもよい。
【0055】また、特に詳細を図示しないが、混合装置
本体46の底部は、パドル57の回転軌跡と概略一致す
る曲面形状となっており、これによって土砂や土質改良
材が混合装置本体の下端部の角隅部等に滞留するのを防
止している(後述の本発明の他の実施の形態の図7参
照)。
【0056】以上説明した混合装置3が、土砂と土質改
良材との攪拌・混合を行う処理機構部としての機能を果
たすようになっている。
【0057】図1に戻り、前記の搬出コンベア8は、搬
出コンベア用油圧モータ67によってベルト68を駆動
し、これによって前記混合装置3からベルト68上に落
下してきた混合物(改良土)を運搬するようになってい
る。
【0058】またこの搬出コンベア8は、搬送側(言い
換えれば自走式土質改良機後方側、図1中右側)端部近
傍の部分が支持部材(図示せず)を介しパワーユニット
69(詳細は後述)に吊り下げ支持されている。また、
搬送側と反対側(自走式土質改良機前方側、図1中左
側)端部近傍の部分(図示せず)及び搬送方向中間部7
0は、前記土質改良機取付け部9Aよりも下方に位置し
ており、支持部材(図示せず)を介し土質改良機取付け
部9Aから吊り下げられるように支持されている。
【0059】以上のような支持構造により、搬出コンベ
ア8は、図1に示すように、混合装置3の下方位置にお
いて搬送方向に小距離だけ水平に延在した後、パワーユ
ニット69の外縁部(後端部)71の下方空間で、搬出
方向(図1中右方)に斜め上方に立ち上がるように延在
配置されている。
【0060】以上説明した搬出コンベア8が、改良土排
出部としての機能を果たすようになっている。
【0061】ここで、前記搬入コンベア4、ホッパ内撹
拌手段34、混合装置3、搬出コンベア8、及び無限軌
道履帯10は、この自走式土質改良機に備えられる動力
源、すなわち原動機としてのエンジン(図示せず)及び
このエンジンによって駆動される少なくとも1つの油圧
ポンプ(図示せず)からの動力によって駆動される。前
記油圧ポンプからの圧油は、当該圧油の方向及び流量を
制御するコントロールバルブを備えた制御弁装置(図示
せず)を介し、前記搬入コンベア4、ホッパ内撹拌手段
34、混合装置3、搬出コンベア8、及び無限軌道履帯
10にそれぞれ対応する前記搬入コンベア用油圧モー
タ、撹拌用油圧モータ37、混合用油圧モータ61,6
5、搬出コンベア用油圧モータ67、及び左・右走行用
油圧モータ13へと供給され、これによって対応する油
圧モータが回転駆動する。
【0062】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記土質改良機取付け部9A
の長手方向他方側端部の上部にパワーユニット積載部材
72(図1参照)を介し搭載されたパワーユニット69
内に設けられている。このパワーユニット69は、図1
に示したように、前記混合装置3よりさらに自走式土質
改良機後方側(図1中では右側)に位置している。
【0063】このパワーユニット69の自走式土質改良
機前方側(図1中左側)の領域には、特に図示しない
が、操作者が搭乗する区画である運転席が設けられてい
る。この運転席には、前記制御弁装置に備えられた左・
右走行用コントロールバルブ(図示せず)を切り換え操
作して前記左・右走行用油圧モータ13の駆動速度を制
御するための操作手段(例えば左・右操作レバー)が設
けられている。
【0064】上記において、導入口47、排出口48が
それぞれ特許請求の範囲各項記載の導入部、排出部を構
成し、第1回転軸52、この第1回転軸52に取付けら
れたパドル57、軸受55,62からなる第1パドルミ
キサ50が導入部側の第1攪拌部を構成し、第2回転軸
53、この第2回転軸53に取付けられたパドル57、
軸受54,58からなる第2パドルミキサ51が排出部
側の第2攪拌部を構成する。
【0065】次に、本実施の形態の動作及び作用を以下
に説明する。例えば油圧ショベルのバケット等により自
走式土質改良機の前記篩1に土砂を投入すると、この篩
1で選別された土砂成分が下方の土砂ホッパ2へと導入
される。土砂ホッパ2で受け入れられた土砂は、その下
方の搬入コンベア4の搬送ベルト21上に載置され、自
走式土質改良機後方へ向かって搬送される。そして、搬
入コンベア4の搬送方向下流側端部近傍にて、その搬送
土砂の表面に貯留タンク25からフィーダ26を介して
所定量の土質改良材が加えられ、これらの混合物が混合
装置3へと導入される。
【0066】混合装置3へ導入された土砂及び土質改良
材は、混合装置本体46内のパドルミキサ49,49で
均一に攪拌混合され、改良土となって搬出コンベア8の
ベルト68上に排出される。そして、改良土は搬出コン
ベア8によってさらに自走式土質改良機後方へと運搬さ
れ、最終的に自走式土質改良機後部から搬出される。
【0067】上記のような土質改良動作において、改良
対象土砂として砂含量が多く粘着度合が低い砂質土や、
粒径が極めて小さくしかも粘着性の高い粘土というよう
に、土質そのものが大きく異なったもの、或いは、それ
ぞれの中で含水量が異なるものが混在したり、さらに粘
土状の土が圧縮されて塊状となったものとが混在する場
合がある。このうち、例えば土塊を形成しやすい細粒土
が投入された場合、回転軸56の全ての部分が同一回転
数のままでは、混合装置3内において形成された土塊が
パドル57と共回り(土塊がパドル57と衝突すること
なく相隣接するパドル57,57の間に組込まれて回る
現象)してよく解砕されずに移送され、そのまま搬出コ
ンベア8へ排出される可能性がある。
【0068】解砕はパドル57と土砂との衝突によって
行われるため、攪拌性能(小割り性能)を向上して上記
共回りを防止するためには、導入口47から排出口48
まで移送される間に土砂がパドル57と衝突する回数
(頻度)を増加させればよい。したがって、単純に回転
軸56の回転数を増大させることが考えられるが、この
場合、導入口47から導入される土砂及び土質改良材
が、高速回転するパドル57に跳ね飛ばされて飛散する
可能性がある。また、慣性の大きな土塊がよく解砕され
ずに排出口48まで弾き飛ばされてしまうショートパス
現象が起きやすくなる可能性もある。
【0069】そこで、本実施の形態においては、上記の
ようにパドルミキサ49を、導入口47側の第1パドル
ミキサ50と、排出口48側の第2パドルミキサ51に
分離すると共に、導入口47側の第1パドルミキサ50
を混合用油圧モータ65で通常の回転速度で回転させつ
つ、排出口48側の第2パドルミキサ51をそれより速
い回転速度で回転させる。すなわち、導入口47側の第
1パドルミキサ50を通常速度とすることで上記した土
砂及び土質改良材の飛散を防止し投入土砂を確実に混合
装置本体46内に導入すると共に土塊のショートパス現
象を防止しつつ、排出口48側の第2パドルミキサ51
を高速回転させることで、土砂がパドル57と衝突する
回数(頻度)を増加させ土塊をせん断し、解砕性能を向
上させることができる。従って、例えば土塊を形成しや
すい土砂(例えば細粒土等)が投入された場合であって
も、それらを確実に解砕することができ、改良土の強度
を向上することができる。
【0070】また、混合装置3内の土砂及び土質改良材
の混合物(改良土)の移送量(移送速度)は、主として
回転軸56の回転数Nとパドル57の回転方向に対する
傾斜角αとによって決まり、回転数Nが大きいほど、或
いは傾斜角αが大きいほど(但し45度以下)、移送量
は大きくなる。本実施の形態においては、第2パドルミ
キサ51のパドル57の傾斜角α2を相対的に小さくす
ると共に第1パドルミキサ50のパドル57の傾斜角α
1を相対的に大きくすることにより、第2パドルミキサ
51の回転数N2を第1パドルミキサ50の回転数N1
よりも大きくした場合にも、第1パドルミキサ50と第
2パドルミキサ51の移送量をバランスさせることがで
きる。このとき、下流の第2パドルミキサ51の移送量
が上流の第1パドルミキサ50の移送量よりも小さい場
合、混合装置本体46内の後方の土砂に前方から送られ
てくる土砂からの圧力がかかり、土砂詰まりが生じる可
能性がある。したがって、回転数N1,N2及び傾斜角
α1,α2は、このような混合装置3内の土砂詰まりを
防止できるように設定するのが好ましい。また、第2パ
ドルミキサ51の傾斜角α2を小さくすることは、第2
パドルミキサ51のパドル57のピッチP2を容易に小
さくできるので、パドル57の配置個数或いは単位距離
当たりの配置個数(=密度)を増大させることができ、
さらに解砕性能を向上することができると共に、第2パ
ドルミキサ51を高速回転させる時のショートパス現象
を防止できるという効果もある。
【0071】なお、上記本発明の一実施の形態において
は、第2パドルミキサ51のパドル57の傾斜角α2を
相対的に小さくすると共に第1パドルミキサ50のパド
ル57の傾斜角α1を相対的に大きくし、第1パドルミ
キサ50のパドル57のピッチP1を第2パドルミキサ
51のピッチP2より大きくしたが、本発明の基本的な
効果である解砕性能向上効果を得る限りにおいてはこの
ような構造は必ずしも不要であり、例えば全てのパドル
57について傾斜角α、ピッチPを等しくしてもよい。
要は、第1パドルミキサ50の回転数N1よりも第2パ
ドルミキサ51の回転数N2の方を大きくすれば足り
る。
【0072】本発明の自走式土質改良機の他の実施の形
態を図6及び図7により説明する。
【0073】図6は、本実施の形態による自走式土質改
良機の要部である混合装置3の詳細構造を表す水平断面
図であり、前述の図5に対応する図(後述の図7中VI−
VI断面による断面図)である。また、図7は図6中VII
−VII断面による断面図である。図中、図4及び図5に
示す部分と同様の部分には同じ符号を付している。図6
及び図7において、パドルミキサ73は、導入口47側
の第1パドルミキサ74と、排出口48側の第2パドル
ミキサ75とで構成されており、混合装置本体46内部
において、前記導入口47及び排出口48(図4参照)
の間に略眼鏡状のハウジング76が設けられている。第
1パドルミキサ74は、第1回転軸77と、この第1回
転軸77に多数設けられたパドル57と、第1回転軸7
7の両端を混合装置本体46前方の側壁78及び前記ハ
ウジング76に回転自在に支持する軸受79,80とを
備えている。このとき、繁雑防止のため特に詳細は図示
しないが、前記第1回転軸77の前端部は、混合装置本
体46の前端部に設けられた駆動部63内に延在され
(上記軸受79もこの駆動部63内に位置している)、
また伝達ギアを介して前記混合用油圧モータ65の出力
軸に連結されている。第2パドルミキサ75も同様に、
第1回転軸77と分割して設けられた第2回転軸81
と、この第2回転軸81に多数設けられたパドル57
と、第2回転軸81の両端を混合装置本体46後方の側
壁82及び前記ハウジング76に回転自在に支持する軸
受83,84とを備えている。同じく詳細は図示しない
が、前記第2回転軸81の後端部は、混合装置本体46
の後端部に設けられた前記駆動部59内に延在され(上
記軸受84もこの駆動部59内に位置している)、また
伝達ギアを介して前記混合用油圧モータ61の出力軸に
連結されている。すなわち、分割して設けられた第1回
転軸77及び第2回転軸81に個別に軸受79,80及
び軸受83,84を設け、これにより第1パドルミキサ
74と第2パドルミキサ75が互いに独立して異なる回
転数で回転するようになっている。具体的には、混合用
油圧モータ61,65は導入口47側の第1パドルミキ
サ74を通常の回転数で回転させつつ、排出口48側の
第2パドルミキサ75をそれより速い回転速度で回転さ
せるようになっている。
【0074】なお、図4及び図5の実施の形態と同様
に、本実施の形態も、第1パドルミキサ74のパドルの
傾斜角α1は第2パドルミキサ75のパドルの傾斜角α
2より大きく、また、第1パドルミキサ74のパドルの
ピッチP1も第2パドルミキサ75のパドルのピッチP
2より大きくなっている。
【0075】上記において、第1回転軸77、パドル5
7、軸受79,80からなる第1パドルミキサ74が、
請求項記載の導入部側の第1攪拌部を構成し、第2回転
軸81、パドル57、軸受83,84からなる第2パド
ルミキサ75が排出部側の第2攪拌部を構成する。
【0076】本実施の形態においても、上記のようにパ
ドルミキサ73を、導入口47側の第1パドルミキサ7
4と、排出口48側の第2パドルミキサ75に分割し、
導入口47側の第1パドルミキサ74を通常の回転速度
で回転させつつ、排出口48側の第2パドルミキサ75
をそれより速い回転速度で回転させる。すなわち、導入
口47側の第1パドルミキサ74を通常速度とすること
で上記した土砂及び土質改良材の飛散や土塊のショート
パス現象を防止しつつ、排出口48側の第2パドルミキ
サ75を高速回転させることで、土砂が攪拌翼と衝突す
る回数(頻度)を増加させ、解砕性能を向上させること
ができる。
【0077】なお、以上2つの実施の形態においては、
パドル57を全て混合装置3の前方から後方へ土砂と土
質改良材の混合物(改良土)を移送する向きに傾斜させ
たが、これに限られず、混合物を逆(混合装置3の後方
から前方)に移送するように傾斜させたパドルを適所に
少数配置したり、又は傾斜のない攪拌専用のパドルを適
所に適数設けることにより、混合物の滞留時間を延長さ
せ、パドルと混合物の衝突する回数を増加させるように
してもよい。また、その両方を組合せてもよい。さら
に、以上2つの実施の形態においては、導入口47側の
第1パドルミキサ50,74よりも排出口48側の第2
パドルミキサ51,75の方を速い回転速度で回転させ
るようにしたが、土砂の性状によっては排出口48側の
第2パドルミキサ51,75よりも導入口47側の第1
パドルミキサ50,74の方を速い回転速度で回転させ
るようにしてもよい。また、上述の実施の形態は、パド
ルミキサを、混合装置本体46壁面近傍の土砂及び土質
改良材の混合物を下方へ押し下げ、混合装置本体46中
心部の混合物を上方へ押し上げるような向きのいわゆる
外回りに回転させたが、その逆の内回りに回転させるこ
とも可能である。この場合にはショートパス発生現象を
さらに確実に防止することができる。
【0078】また、パドルミキサ49(パドルミキサ7
3)を第1攪拌部(第1パドルミキサ50,74)と第
2攪拌部(第2パドルミキサ51,75)に分離した
が、これにも限られず、互いに異なる回転数で回転可能
で上記第1攪拌部及び第2攪拌部を含む3つ以上の攪拌
部に分離してもよいことは言うまでもない。この場合、
第1攪拌部、第2攪拌部以外の攪拌部は第1攪拌部又は
第2攪拌部と同一の(又は異なっていてもよい)パドル
57の傾斜角及びピッチを備えていてもよいが、第1攪
拌部および第2攪拌部を含め全ての攪拌部が互いに異な
る回転数で回転するようにする。
【0079】本発明の自走式土質改良機の更に他の実施
の形態を図8〜図11により説明する。
【0080】本実施の形態は、パドルミキサを導入口4
7側と排出口48側とで区分し、互いに異なる傾斜角で
パドル57を設けた実施の形態である。
【0081】図8は、本実施の形態の自走式土質改良機
の全体構造を表す側面図であり、図9は、本実施の形態
による自走式土質改良機の要部である混合装置3の要部
の詳細構造を表す側断面図であり、図10は図9中X−
X断面による水平断面図であり、図11は図9中XI−XI
断面による断面図である。図中、図1、図4及び図5に
示す部分と同様の部分には同じ符号を付し説明を省略し
ている。図8〜図11において、パドルミキサ85は、
回転軸86と、回転軸86に多数設けられたパドル57
と、回転軸86の両端を混合装置本体46に回転自在に
支持する軸受(図示せず)とを備えている。すなわち回
転軸86の前端部(図9中左側端部)は混合装置本体4
6前方側に別に設けた軸受部87内に収納された軸受
(図示せず)により回転自在に支持されており、回転軸
86の後端部は駆動部59内の軸受(図示せず)により
回転自在に支持されている。また、各回転軸86は、パ
ドル57の取付け方に応じてその導入口47から排出口
48に向かって攪拌部(A)88a、攪拌部(B)88
b、攪拌部(C)88c、攪拌部(D)88d、攪拌部
(E)88eの5つに区分している。また、詳細は図示
しないが、前記回転軸86の後端部は、混合装置本体4
6の後端部に設けられた駆動部59内に延在され、また
伝達ギア(図示せず)を介して混合用油圧モータ61の
出力軸に連結されている。この混合用油圧モータ61を
回転駆動することによって、パドルミキサ85が回転す
るようになっている。ここで、通常この種の混合装置で
は、例えば特開2000−45327号公報に記載のよ
うに、パドルミキサのパドルの前記傾斜角は45度程度
が一般的であるが、本実施の形態の大きな特徴として前
記の攪拌部(A)88a、攪拌部(B)88b、攪拌部
(C)88c、攪拌部(D)88d、攪拌部(E)88
eにおいて、パドル57はパドルミキサ85の軸線と直
角な方向に対して、それぞれ傾斜角αa(例えば20
°、以下同様),αb(=25°),αc(=30
°),αd(=35°),αe(=45°)をもって取
付けられている。すなわち、導入口47側の攪拌部ほど
傾斜角αが小さくなっている。また、排出口48から導
入口47側に向かって(導入口47側ほど)パドル57
の取付けピッチP(図9参照)が小さくなっている。
【0082】上記において、例えば攪拌部(A)88a
が、請求項記載の導入部側の第3攪拌部を構成し、攪拌
部(E)88eが排出部側の第4攪拌部を構成する。或
いは攪拌部(B)88bが、請求項記載の導入部側の第
3攪拌部を構成し、攪拌部(D)88dが排出部側の第
4攪拌部を構成する。そして、攪拌部(A)88a、攪
拌部(B)88b、攪拌部(C)88c、攪拌部(D)
88d、攪拌部(E)88eが第3攪拌部及び第4攪拌
部を含む複数の攪拌部を構成する。
【0083】例えば、回転軸86を分割せずに攪拌性能
(小割り性能)を向上していわゆる共回りを防止するた
めには、導入口47から排出口48まで移送される間に
土砂がパドル57と衝突する回数(頻度)を増加させれ
ばよいことから、単純には、例えば全てのパドル57の
傾斜角αを小さくして土砂移送速度を遅くすることが考
えられる。しかしこの場合、混合装置3内で土砂が滞留
しがちとなり、後続の土砂の土圧により圧密したり、ひ
いては導入口47から排出口48までの土砂通路が閉塞
したりする可能性がある。
【0084】そこで、本実施の形態においては、上記の
ように、パドルミキサを5つの攪拌部88a〜88eに
区分すると共に、導入口47側の攪拌部ほど傾斜角αを
小さくしている。これにより、排出口48側の土砂移送
速度に比べ、導入口47側をそれより遅い移送速度とす
ることができる。すなわち、排出口48側を相対的に大
きい移送速度とすることで上記した土砂滞留による圧密
・閉塞を防止しつつ、導入口47側を低速移送とするこ
とで、土砂がパドル57と衝突する回数(頻度)を増加
させ、解砕性能を向上させることができる。したがっ
て、例えば土塊を形成しやすい土砂(例えば細粒土等)
が投入された場合であっても、それらを確実に解砕する
ことができ、改良土の強度を向上することができる。ま
た、排出口48から導入口47側に向かって(導入口4
7側ほど)パドル57の取付けピッチPが小さくなって
いることにより、導入口47側ほどパドル57の配置個
数あるいは単位距離あたりの配置個数(=密度)が増大
するので、さらに確実に土砂とパドル57の衝突回数を
増加できる。但し、本発明の基本的効果である解砕性能
向上の効果を得る限りにおいては、このような構造は必
ずしも不要であり、例えばすべてのパドル57の取付け
ピッチPを等しくしてもよい。要は、導入口47側の攪
拌部の傾斜角αを排出口48側の傾斜角αより小さくす
れば足りる。
【0085】なお、上記図8〜図11の実施の形態にお
いてはパドルミキサ85を5つの攪拌部に区分したがこ
れに限られない。すなわち、図12に側断面図を示すよ
うに、各パドルミキサ89を攪拌部(F)90f、攪拌
部(G)90gの2つに分けてもよい。このとき攪拌部
(F)90f、攪拌部(G)90gの傾斜角αf及びα
gはαf<αgとなっており、攪拌部(F)90fのピ
ッチPの方が攪拌部(G)90gよりも小さくなってい
る。この場合、攪拌部(F)90fが第3攪拌部を構成
し、攪拌部(G)90gが第4攪拌部を構成する。この
変形例においても上記図8〜図11の実施の形態と同様
の効果を得る。なお、3つ、4つ或いは6つ以上の攪拌
部に区分してもよいことは言うまでもない。
【0086】また、図8〜図11に示した実施の形態と
図12に示したその変形例においては、導入口47側の
攪拌部のパドル57の傾斜角よりも排出口48側の攪拌
部のパドル57の傾斜角を大きくしたが、土砂の性状に
よっては排出口48側の攪拌部のパドル57の傾斜角よ
りも導入口47側の攪拌部のパドル57の傾斜角の方を
大きくしてもよい。
【0087】また、以上においては、混合装置3におい
て、攪拌手段を用いたいわゆるミキシング方式で土砂と
土質改良材との混合を行ったが、これに限られるもので
はなく、例えば特開平9−195265号公報のように
いわゆる解砕方式による混合装置を用いてもよい。ま
た、以上においては、走行手段として無限軌道履帯10
を備える場合を例にとって説明したが、これにも限られ
ず、ホイール式等で走行手段を構成することもできる。
さらに、土砂ホッパ2上に設ける篩1を固定篩とした
が、これに限られず、振動篩としても良い。これらの場
合も、同様の効果を得る。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、攪拌手段
を、導入部側の第1攪拌部及び排出部側の第2攪拌部を
含み互いに異なる回転数で回転可能な複数の攪拌部に分
離するので、導入部側を通常速度とすることで上記した
土砂及び土質改良材の飛散や土塊のショートパス現象を
防止しつつ、排出部側を高速回転させることで、土砂が
攪拌翼と衝突する回数を増加させ、解砕性能を向上させ
ることができる。したがって、例えば土塊を形成しやす
い土砂が投入された場合であっても、それらを確実に解
砕することができ、改良土の強度を向上することができ
る。請求項8記載の発明によれば、攪拌手段を、前記導
入部側の第3攪拌部及び前記排出部側の第4攪拌部を含
む複数の攪拌部に区分し、かつこれら複数の攪拌部のそ
れぞれは、互いに異なる前記傾斜角をもって前記攪拌翼
を取り付けているので、排出部側を通常の土砂移送量と
しつつ、導入部側をそれより遅い土砂移送速度とするこ
とができる。すなわち、排出部側を通常移送速度とする
ことで上記した土砂滞留による圧密・閉塞を防止しつ
つ、導入部側を低速移送とすることで、土砂が攪拌翼と
衝突する回数を増加させ、解砕性能を向上させることが
できる。したがって、例えば土塊を形成しやすい土砂が
投入された場合であっても、それらを確実に解砕するこ
とができ、改良土の強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態の全
体構造を表す側面図である。
【図2】図1に示した土砂ホッパの詳細構造を表す側断
面図である。
【図3】図1に示した土質改良材供給装置の全体構造を
表す側断面図である。
【図4】図1に示した混合装置の要部の詳細構造を表す
側断面図である。
【図5】図4中V−V断面による水平断面図である。
【図6】本発明の自走式土質改良機の他の実施の形態に
備えられた混合装置の詳細構造を表す水平断面図であ
る。
【図7】図6中VII−VII断面による断面図である。
【図8】本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の
形態の全体構造を表す側面図である。
【図9】図8に示した混合装置の要部の詳細構造を表す
側断面図である。
【図10】図9中X−X断面による水平断面図である。
【図11】図9中XI−XI断面による断面図である。
【図12】図8に示した混合装置において、パドルミキ
サを2つの攪拌部に区分した変形例を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
2 土砂ホッパ 3 混合装置 8 搬出コンベア(コンベア) 47 導入口(導入部) 48 排出口(排出部) 49 パドルミキサ(攪拌手段) 50 第1パドルミキサ(第1攪拌部) 51 第2パドルミキサ(第2攪拌部) 52 第1回転軸(回転軸) 53 第2回転軸(回転軸) 57 パドル(攪拌翼) 61,65 混合用油圧モータ(駆動手段) 74 第1パドルミキサ(第1攪拌部) 75 第2パドルミキサ(第2攪拌部) 77 第1回転軸(分割軸、回転軸) 79,80 軸受(軸受手段) 81 第2回転軸(分割軸、回転軸) 83,84 軸受(軸受手段) 88a 攪拌部(A)(第3攪拌部) 88b 攪拌部(B)(第3攪拌部) 88d 攪拌部(D)(第4攪拌部) 88e 攪拌部(E)(第4攪拌部) 90f 攪拌部(F)(第3攪拌部) 90g 攪拌部(G)(第4攪拌部) P1 ピッチ(軸方向取付けピッチ) P2 ピッチ(軸方向取付けピッチ) α1 傾斜角 α2 傾斜角

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土砂を受け入れる土砂ホッパと、その受け
    入れた土砂及び土質改良材を導入する導入部、複数の回
    転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入した土砂及
    び土質改良材を攪拌混合する攪拌手段、及びその攪拌混
    合した混合物を排出する排出部を備えた混合装置と、そ
    の排出された混合物を搬出するコンベアとを有し、前記
    攪拌翼は前記回転軸の軸方向と直角方向に対し所定の傾
    斜角をもって取り付けられている自走式土質改良機にお
    いて、 前記攪拌手段を、前記導入部側の第1攪拌部及び前記排
    出部側の第2攪拌部を含み互いに異なる回転数で回転可
    能な複数の攪拌部に分離したことを特徴とする自走式土
    質改良機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自走式土質改良機におい
    て、前記回転軸のそれぞれは、一部が内側軸と外側軸と
    からなる二重軸構造となっており、かつ前記外側軸は、
    前記第1及び第2攪拌部のうちいずれか一方の回転軸を
    構成していることを特徴とする自走式土質改良機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自走式土質改良機におい
    て、前記回転軸のそれぞれを前記複数の攪拌部ごとに分
    割し、各分割軸ごとに軸受手段を個別に設けたことを特
    徴とする自走式土質改良機。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載の自走式
    土質改良機において、前記複数の攪拌部ごとに駆動手段
    を個別に設けたことを特徴とする自走式土質改良機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の自走式土質改良機におい
    て、前記複数の駆動手段は、前記第2攪拌部を前記第1
    攪拌部よりも大きな回転数で回転させることを特徴とす
    る自走式土質改良機。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の自走式
    土質改良機において、前記第2攪拌部は、前記回転軸へ
    の前記攪拌翼の軸方向取付けピッチが、前記第1攪拌部
    よりも小さくなっていることを特徴とする自走式土質改
    良機。
  7. 【請求項7】請求項1〜5記載の自走式土質改良機にお
    いて、前記第2攪拌部の前記傾斜角は、前記第1攪拌部
    の前記傾斜角より小さくなっていることを特徴とする自
    走式土質改良機。
  8. 【請求項8】土砂を受け入れる土砂ホッパと、その受け
    入れた土砂及び土質改良材を導入する導入部、複数の回
    転軸のそれぞれに攪拌翼を複数設け前記導入した土砂及
    び土質改良材を攪拌混合する攪拌手段、及びその攪拌混
    合した混合物を排出する排出部を備えた混合装置と、そ
    の排出された混合物を搬出するコンベアとを有し、前記
    攪拌翼は前記回転軸の軸方向と直角方向に対し所定の傾
    斜角をもって取り付けられている自走式土質改良機にお
    いて、 前記攪拌手段を、前記導入部側の第3攪拌部及び前記排
    出部側の第4攪拌部を含む複数の攪拌部に区分し、かつ
    これら複数の攪拌部のそれぞれは、互いに異なる前記傾
    斜角をもって前記攪拌翼を取り付けていることを特徴と
    する自走式土質改良機。
  9. 【請求項9】請求項8記載の自走式土質改良機におい
    て、前記第3攪拌部の前記傾斜角は、前記第4攪拌部の
    前記傾斜角より小さくなっていることを特徴とする自走
    式土質改良機。
  10. 【請求項10】請求項8又は9記載の自走式土質改良機
    において、前記複数の攪拌部は、前記導入部側にあるも
    のほど前記傾斜角が小さくなっていることを特徴とする
    自走式土質改良機。
  11. 【請求項11】請求項8〜10のいずれか1項記載の自
    走式土質改良機において、前記第3攪拌部は、前記回転
    軸への前記攪拌翼の軸方向取付けピッチが、前記第4攪
    拌部よりも小さくなっていることを特徴とする自走式土
    質改良機。
  12. 【請求項12】請求項8〜11のいずれか1項記載の自
    走式土質改良機において、前記複数の攪拌部は、前記導
    入部側にあるものほど、前記回転軸への前記攪拌翼の軸
    方向取付けピッチが小さくなっていることを特徴とする
    自走式土質改良機。
  13. 【請求項13】受け入れた土砂を土質改良材と混合して
    搬出する自走式土質改良機に設けられ、土砂及び土質改
    良材を導入する導入部と、複数の回転軸のそれぞれに攪
    拌翼を複数設け前記導入した土砂及び土質改良材を攪拌
    混合する攪拌手段と、その攪拌混合した混合物を排出す
    る排出部とを備える自走式土質改良機用混合装置におい
    て、 前記攪拌手段を、前記導入部側の第1攪拌部及び前記排
    出部側の第2攪拌部を含み互いに異なる回転数で回転可
    能な複数の攪拌部に分離したことを特徴とする自走式土
    質改良機用混合装置。
  14. 【請求項14】受け入れた土砂を土質改良材と混合して
    搬出する自走式土質改良機に設けられ、土砂及び土質改
    良材を導入する導入部と、複数の回転軸のそれぞれに攪
    拌翼を複数設け前記導入した土砂及び土質改良材を攪拌
    混合する攪拌手段と、その攪拌混合した混合物を排出す
    る排出部とを備え、前記攪拌手段は、前記攪拌翼が前記
    回転軸の軸方向と直角方向に対し所定の傾斜角をもって
    取り付けられている自走式土質改良機用混合装置におい
    て、 前記攪拌手段を、前記導入部側の第3攪拌部及び前記排
    出部側の第4攪拌部を含む複数の攪拌部に区分し、かつ
    これら複数の攪拌部のそれぞれは、互いに異なる前記傾
    斜角をもって前記攪拌翼を取り付けていることを特徴と
    する自走式土質改良機用混合装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006007778A1 (fr) * 2004-07-02 2006-01-26 Jiangsu Muyang Group Co., Ltd. Melangeur a pales
JP2012026138A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Assist:Kk 攪拌式融雪装置
KR101789721B1 (ko) 2017-03-29 2017-10-25 주식회사 지엠에스 토양을 이용한 유동성 혼합 조성물 제조 장치
WO2021136871A1 (en) * 2019-12-31 2021-07-08 Outotec (Finland) Oy Double shaft paddle mixer and arrangement and methods for producing paste

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