JP2001334162A - 脱水ケーキ細粒化装置 - Google Patents

脱水ケーキ細粒化装置

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JP2001334162A
JP2001334162A JP2000158664A JP2000158664A JP2001334162A JP 2001334162 A JP2001334162 A JP 2001334162A JP 2000158664 A JP2000158664 A JP 2000158664A JP 2000158664 A JP2000158664 A JP 2000158664A JP 2001334162 A JP2001334162 A JP 2001334162A
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JP2000158664A
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English (en)
Inventor
Fujio Sato
藤男 佐藤
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Manabu Nakano
学 仲野
Hidetsugu Yamazaki
英嗣 山崎
Minoru Tayama
稔 田山
Fumio Toyoshima
史生 豊島
Shinji Dobashi
伸次 土橋
Mitsuru Sato
満 佐藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】砕石・砕砂の水洗処理により生じる脱水ケーキ
から、5mmアンダー95%以上という高水準の細粒化
を確実に行う。 【解決手段】脱水ケーキと土質改良材とを混合かつ粗解
砕した改良土を、せん断し微解砕する脱水ケーキ細粒化
装置において、回転軸354cの軸方向に複数の羽根3
56を設けて形成され、互いの回転軌跡Rが径方向に一
部重なり合うように配置された複数の回転体と、これら
回転体の周囲を取り囲む本体ハウジング368及び点検
蓋367とを有し、本体ハウジング368及び点検蓋3
67は、内周面を回転体の回転軌跡Rに沿った略円弧形
状とした胴部側壁368Cの胴部本体368Ca及び嵌
合部367aを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱水ケーキと土質
改良材とを混合かつ微解砕した改良土を、せん断し微解
砕する脱水ケーキ細粒化装置に関し、さらに詳しくは、
砕石・砕砂の水洗処理により生じる脱水ケーキから、5
mmアンダー95%以上という高水準の細粒化を確実に
行うことができる脱水ケーキ細粒化装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、道路のアスファルト舗装の粗骨
材及び細骨材として、従来は、天然砂利・天然砂等が使
用されていたが、これら天然骨材資源は、採取地の制限
が厳しくなる等の背景により安定的な供給が困難となり
つつある。そこで、天然骨材資源に変わる材料として、
砕石工場で生産される砕石・砕砂の活用が積極的に行わ
れており、その使用割合は年々増加している。また近
年、新しい舗装技術として、低騒音舗装や排水性舗装の
需要拡大が予想されており、それらの新舗装の機能を十
分に発揮するために、骨材としての砕石・砕砂の粒度及
び粒形の高品質化(最大粒径の小径化や球状化)が求め
られている。
【0003】このような背景の下、砕石工場において
は、砕石・砕砂の製造過程で水洗による品質管理が行わ
れており、例えば、単粒度砕石・砕砂などを製造する際
には、分級工程で発生する砕石微粉末を水洗処理してい
る。その廃水は、フィルタープレスにより脱水処理して
脱水ケーキとする。この脱水ケーキの発生量は上記の背
景により年々増加しているが、その大部分は、砕石場内
又は場外で埋設処理されるか、あるいは産業廃棄物の汚
泥として外部の産廃処理業者に委託して処理している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来、
砕石・砕砂の水洗処理により生じる脱水ケーキは、有効
活用されることなく埋設処理あるいは産業廃棄物として
処理されている。ところが、処理費用の高騰や処分地の
不足等から、このような脱水ケーキの処理は年々困難に
なってきている。そこで、この問題に対応するために、
かつ、骨材資源の有効利用、自然環境の保全、及び循環
型社会への貢献等の観点から、脱水ケーキの有効利用に
関する調査・研究が各方面で進められている。その結
果、脱水ケーキを生石灰等で品質改良(安定処理)しこ
れを粒度調整材(安定処理材)としてクラッシャラン又
は再生クラッシャランに混合することにより、高品質の
水硬性複合路盤材を製造できることが、先般明らかにな
った。
【0005】これを受けて、建設省・砕石協会・石灰協
会等によってその新たな高品質水硬性複合路盤材の製造
基準が制定され、前記脱水ケーキから製造する安定処理
材の規格は「5mmアンダー(粒径5mm以下のものの
含有率)95%以上」という高い細粒化水準に決定され
た。以上の背景に基づき、本願発明者等は、砕石・砕砂
の水洗処理により生じる脱水ケーキから、5mmアンダ
ー95%以上の水硬性複合路盤材用粒度調整材を製造す
ることを目的として、特願2000−63650号(出
願日:平成12年3月8日)において、脱水ケーキを導
入して土質改良材と混合かつ粗解砕し、改良土を生成す
る混合解砕機械と、複数の回転ロールを備え、前記改良
土をそれら複数の回転ロール間にて圧縮し混練する混練
機械と、回転軸の軸方向に複数の羽根を設けた複数の回
転体を互いの回転軌跡が径方向に一部重なり合うように
配置し、前記混練した改良土をせん断し微解砕する細粒
化装置(せん断機械)とを有することを特徴とする脱水
ケーキ細粒化システムを提唱した。
【0006】この脱水ケーキ細粒化システムにおいて
は、まず脱水ケーキを混合解砕機械で土質改良材と混合
・粗解砕して改良土を生成し、その後混練機械にて改良
土を複数の回転ロール間にて圧縮し混練することにより
脱水ケーキ内部へ土質改良材を練り込んだ後、細粒化装
置にてその混練物をせん断・微解砕して所定の大きさに
造粒する。すなわち、まず予め混合解砕機械で脱水ケー
キと土質改良材とを混合解砕することにより、脱水ケー
キと土質改良材とを十分に混合させて土質改良材を均一
に分布させ、その後の混練機械での混練において脱水ケ
ーキ内部へまんべんなく土質改良材を練り込む。これに
よって、土質改良材の反応を均一に進ませ、ロールの圧
縮により改良土から絞り出された水分が比較的早くかつ
均一に除去される。これにより、改良土を非常にもろい
状態とでき、その後の細粒化装置でのせん断によって容
易に所定の大きさに造粒可能としている。
【0007】しかしながら、本願発明者等のその後の検
討によれば、上記先願発明には、以下のようなさらなる
改善の余地があることが分かった。
【0008】すなわち、混練機械にて混練された改良土
混練物を細粒化装置でせん断・微解砕するとき、通常、
脱水ケーキは例えば15〜35%程度の水分を含んでい
るため、上記のように混練機械のロール圧縮により除去
された後でもまだある程度の水分が残存している。その
ため、細粒化装置の回転体の羽根でせん断・微解砕した
後の改良土の粒が飛散し、細粒化装置の回転体周囲を取
り囲む包囲手段(ハウジング)の内周面に付着しやすい
傾向となる。そして、このように改良土の粒が一旦付着
すると、その付着粒に対して後続の粒が次々と付着して
成長し、塊となった状態で細粒化装置から排出される可
能性がある。この場合には、一旦せん断・微解砕されて
細粒化されているにもかかわらず、細粒化装置から排出
される改良土の粒は見かけ上大きなものとなるため、前
述した5mmアンダー(粒径5mm以下のものの含有
率)95%以上という高い細粒化水準を確実に実現する
のが困難となる可能性がある。
【0009】また、包囲手段の内周面に付着した改良土
の除去作業を頻繁に行う必要が生じ、その都度細粒化作
業が中断する結果、機械の稼働効率や生産性の向上が困
難になるという課題もある。
【0010】本発明の目的は、砕石・砕砂の水洗処理に
より生じる脱水ケーキから、5mmアンダー95%以上
という高水準の細粒化を確実に行うことができる脱水ケ
ーキ細粒化装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、脱水ケーキと土質改良材とを混合
かつ粗解砕した改良土を、せん断し微解砕する脱水ケー
キ細粒化装置において、回転軸の軸方向に複数の羽根を
設けて形成され、互いの回転軌跡が径方向に一部重なり
合うように配置された複数の回転体と、これら回転体の
周囲を取り囲む包囲手段とを有し、前記包囲手段は、内
周面を前記回転体の回転軌跡に沿った略円弧形状とした
円弧部を備えている。
【0012】本発明においては、回転体の周囲を取り囲
む包囲手段の少なくとも一部を、回転体に臨む側の内周
面が回転軌跡に沿う円弧形状の円弧部とする。これによ
り、回転体の羽根先端と包囲手段との間の隙間寸法を小
さくすることができる。したがって、回転体の羽根でせ
ん断・微解砕した後の改良土の粒が飛散し包囲手段の内
周面に向かって飛来してきても、付着するためのスペー
ス(空間)が少ないので、付着を抑制することができ
る。また仮に、包囲手段の円弧部内周面に改良土の粒が
一旦付着したとしても、すばやく回転体の羽根でその付
着粒を掻き取ることができる。したがって、付着粒の成
長による見かけ上の大粒径化を防止できるので、5mm
アンダー95%以上という高い細粒化水準を確実に実現
することができる。
【0013】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記複数の羽根は、前記回転軸の軸方向に互いに隙間な
く配設されている。回転体の羽根でせん断・微解砕した
後の改良土の粒は、包囲手段の内周面に飛来して付着す
る以外に、複数枚の羽根相互間に隙間が介在する場合に
はその隙間に侵入して付着する可能性がある。本発明に
おいては、複数枚の羽根相互間の隙間がなくなることに
より、この隙間への土粒付着を防止できる。また隙間な
く羽根を配設することで、包囲手段の円弧部内周面に付
着した改良土粒を隙間無くもれなく羽根で掻き取ること
ができる。したがって、さらに確実に5mmアンダー9
5%以上という高い細粒化水準を実現することができ
る。
【0014】また、隙間なく羽根を配設することで、羽
根の回転速度(周速)を比較的速くすれば、改良土が包
囲手段内を落下する間にいすれかの羽根に衝突させるこ
とができるので、改良土に対する解砕性能をさらに向上
できる効果もある。
【0015】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記羽根の回転方向前縁部の横断面形状を、少なく
とも厚さ方向両端部を欠落させた形状とする。
【0016】例えば包囲手段の円弧部内周面に付着した
付着粒を羽根で掻き取った場合に、掻き取られた土粒が
そのまま羽根回転方向前縁部に居着く可能性がある。ま
た回転体の羽根でせん断・微解砕した後の改良土の粒
が、包囲手段の内周面に飛来して付着する以外に、羽根
の回転方向前縁部(回転進行側縁部)に飛来してそのま
ま付着する可能性もある。そこで、本発明においては、
羽根の回転方向前縁部の横断面形状を少なくとも厚さ方
向両端部を欠落させた形状、例えば斜めにカットした面
取り形状や略円弧状とすることにより、前縁部の土粒付
着を抑制することができるので、さらに確実に5mmア
ンダー95%以上という高い細粒化水準を実現すること
ができる。
【0017】(4)上記(1)〜(3)において、また
好ましくは、前記包囲手段の内周面の付着物を除去する
付着物除去手段を備える。
【0018】これにより、例えば包囲手段のうち円弧部
以外の部分に付着した改良土粒を除去することができる
ので、付着粒の除去作業の負担をさらに軽減でき、機械
の稼働効率及び生産性をさらに向上できる。
【0019】(5)上記(1)〜(3)において、また
好ましくは、前記羽根の外周部の回転方向後方側に逃げ
角をもたせる。
【0020】これにより、包囲手段の円弧部内周面に付
着した改良土の付着粒を羽根で掻き取るとき、その掻き
取り抵抗(削り取り抵抗)を小さくできる。したがっ
て、回転体駆動のための動力を小さくすることができ
る。
【0021】(6)上記(1)〜(3)において、また
好ましくは、前記羽根の外周部の回転方向前方側にすく
い角をもたせる。
【0022】これにより、包囲手段の円弧部内周面に付
着した改良土の付着粒を羽根で掻き取るとき、その掻き
取り抵抗(削り取り抵抗)を小さくできる。したがっ
て、回転体駆動のための動力を小さくすることができ
る。
【0023】(7)上記(1)〜(3)において、また
好ましくは、前記羽根の外周側先端部に刃物を設ける。
【0024】これにより、包囲手段の円弧部内周面に付
着した改良土の付着粒を羽根で掻き取るとき、容易かつ
円滑に掻き取ることができる。また、羽根の摩耗を低減
でき、その寿命を延ばすことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は、本発明の脱水ケーキ細
粒化装置の一実施の形態を備えた脱水ケーキ細粒化シス
テムの全体配置を表す側面図であり、図2はその上面図
である。これら図1及び図2において、例えば砕石工場
にて砕石・砕砂の製造時に分級工程で発生する砕石微粉
末の水洗処理廃水が、フィルタープレスによって脱水処
理されて脱水ケーキとなり、ケーキ置場Pに運搬され山
積みにされている。本実施の形態による脱水ケーキ細粒
化システムはこの砕石微粉末の脱水ケーキを細粒化する
ものであり、脱水ケーキを投入する油圧ショベル100
と、この油圧ショベル100によって投入された脱水ケ
ーキを導入し土質改良材と混合及び解砕(粗解砕)し、
改良土を生成する土質改良機械200と、前記改良土を
所定の大きさに造粒(=2次処理)する脱水ケーキ造粒
機械300と、前記脱水ケーキ造粒機械300から排出
された改良土を搬送する搬送コンベア370と、その搬
出された改良土を場外または指定の堆積場所に運搬する
ホイールローダ(積み出し機械)400とを有する。
【0026】前記の油圧ショベル100は、通常の建設
現場でごく一般的に用いられる自走式のものであり、走
行手段としての履帯103を備えた走行体102と、こ
の走行体102の上部に旋回可能に設けられた旋回体1
01と、この旋回体101に回動自在に接続された多関
節型のフロント装置(=旋回体101に基端部が枢支さ
れたブーム106、このブーム106に回動自在に接続
されたアーム105、及びこのアーム105に回動自在
に接続されたバケット104)とを備えている。
【0027】そしてこのような構成により、油圧ショベ
ル100は、前記ケーキ置場Pの脱水ケーキをバケット
104内にすくい込んで、土質改良機械200の篩ユニ
ット1(後述)を介し土砂ホッパ2(同)へと投入する
ようになっている。
【0028】前記の土質改良機械200は、この種のも
のとして公知の自走式の土質改良機であり、図3はこの
自走式の土質改良機械200の詳細構造を表す側面図で
ある。
【0029】図3において、自走式土質改良機械200
は、前記油圧ショベル100のバケット104により改
良対象となる脱水ケーキが投入されその投入脱水ケーキ
を所定の粒度に選別する(詳細は後述)篩ユニット1、
この篩ユニット1で選別された脱水ケーキを受け入れ一
時的に貯留しておく土砂ホッパ2、この土砂ホッパ2か
ら導入された脱水ケーキを所定の土質改良材(固化材)
と混合して下方へ排出する混合装置(処理槽)3、土砂
ホッパ2に受け入れた脱水ケーキを前記混合装置3へと
搬送して導入する搬入コンベア4、及び前記土質改良材
を供給するための土質改良材供給装置5を搭載した土質
改良機本体6と、この土質改良機本体6の下方に設けら
れた走行体7と、混合装置3で混合され下方へ排出され
た混合物を受け入れて自走式土質改良機械200の後方
側(後述するトラックフレーム土質改良機取付け部9A
の長手方向の他方側、図3中右側)に運搬し搬出する搬
出コンベア8とを有する。
【0030】前記の走行体7は、トラックフレーム9
と、左・右無限軌道履帯10とを備えている。トラック
フレーム9は、例えば略長方形の枠体によって形成され
前記篩ユニット1、前記土砂ホッパ2、前記混合装置
3、前記土質改良材供給装置5、及び後述のパワーユニ
ット(機械室)79等を載置する車台を構成する土質改
良機取付け部(本体フレーム2)9Aと、この土質改良
機取付け部9Aと前記の左・右無限軌道履帯10とを接
続する脚部9Bとから構成される。また無限軌道履帯1
0は、前記脚部9Bに回転自在に支持された駆動輪11
及び従動輪(アイドラ)12の間に掛け渡されており、
駆動輪11側に設けられた左・右走行用油圧モータ13
によって駆動力が与えられることにより自走式土質改良
機械200を走行させるようになっている。
【0031】前記の篩ユニット1は、上下方向振動を含
み揺動可能ないわゆる振動篩であり、前記トラックフレ
ーム土質改良機取付け部9Aに立設した支持ポスト14
の上に設けた支持部材15に、ばね16を介して弾性的
に支持された支持枠体17と、この支持枠体17に装着
された格子部材(図示せず)と、この格子部材の振動軸
(同)を内部に挿通した回転ドラム(同)を回転駆動さ
せるための駆動力を発生する加振用油圧モータ(同)と
を有している。そして、加振用油圧モータの駆動力を回
転ドラムに伝達して回転させ、格子部材の振動軸を振動
させることにより、格子部材及び支持枠体17が上下方
向に振動するようになっている。
【0032】前記の搬入コンベア4は、前記トラックフ
レーム土質改良機取付け部9Aの長手方向一方側から他
方側へ向かって(自走式土質改良機械200の後方へ向
かって)所定角度だけ斜めに立ち上がるように傾斜して
設けられている。そしてこの搬入コンベア4は、フレー
ム22と、このフレーム22に支持され図示しない搬入
コンベア用油圧モータで駆動される駆動輪23と従動輪
(アイドラ)24との間に巻回して設けられた搬送ベル
ト25と、この搬送ベルト25における搬送面を支持す
るためのガイドローラ26と、搬送ベルト25の搬送面
の下流側端部において幅方向左右両側に設けられた規制
板27とを備えている。
【0033】前記の土砂ホッパ2は、上端部が前記支持
部材15に固定して設けられており、その下端部は搬入
コンベア4の傾斜角に応じた角度傾斜している。またこ
の土砂ホッパ2は、篩ユニット1からの円滑な土砂投入
時の便宜のため、上方へ向かって拡径となる無底の箱型
形状(言い換えれば略角筒形状あるいは枠体形状)とな
っており、その上下は開口している。
【0034】このとき、この土砂ホッパ2の前記枠体を
構成する四周の側壁(図示せず)のうち、搬入コンベア
4の送り方向の下流側に位置する側壁(同)には、高さ
が前記規制板27の高さとほぼ同じでありかつ幅方向寸
法が前記搬入コンベア4の前記搬送ベルト25の幅より
若干小さい図示しない土砂供給用開口部(ゲート)が形
成されている。そして、土砂ホッパ2は、前記篩ユニッ
ト1より上方開口部を介して投入された土砂を搬入コン
ベア4の搬送ベルト25上に落下させて下流側へと搬送
し、このときその搬送ベルト25上を搬送されていく投
入土砂のうち前記供給用開口部を通り抜けたもの(=供
給用開口部の高さ分だけの量)だけを土砂ホッパ2外へ
導出し(引き出し)、混合装置3へと導く。これによ
り、搬入コンベア4における搬送ベルト25の搬送速度
と、土砂供給用開口部の開口面積とにより定まる所定量
の土砂が、土砂ホッパ2から混合装置3へ供給されるよ
うになっている。
【0035】前記の土質改良材供給装置5は、トラック
フレーム土質改良機取付け部9A上に立設した4本(ま
たは3本)の支柱32上に設けた例えば略長方形状の台
板33に支持されている。このとき、前記の搬入コンベ
ア4は、その下流側端部が、前記支柱32,32間にま
で延在されており、このような位置関係において、その
搬入コンベア4下流側端部の直上にある土質改良材供給
装置5によって、土砂ホッパ2から供給された土砂に対
し搬入コンベア4上で所定量の土質改良材が添加される
ようになっている。
【0036】土質改良材供給装置5は、所定量の土質改
良材を貯留する貯留タンク34と、この貯留タンク34
の下部に連設され、所定量ずつ土質改良材を供給するフ
ィーダ35とを備えている。なお、土質改良材は、脱水
ケーキを改良改質し先に述べた高品質水硬性複合路盤材
の粒度調整材(安定処理材)を製造するために混合され
るものであり、例えば石灰が使用される。
【0037】前記の貯留タンク34は、全体が概略円筒
形状で内部に土質改良材を貯留する空間を有するもので
あり、その高さ寸法が可変(詳細は後述)な構成となっ
ている。すなわち、貯留タンク34は、下部側が前記台
板33上に設置され、有底筒形の下部タンク部36と、
天板部37と、下部タンク部36と天板部37との間に
設けた上部側の容積が可変な上部タンク部としての蛇腹
部38とから構成される。
【0038】前記下部タンク部36の底板(図示せず)
には、所定の開口径を有する土質改良材供給開口が設け
られ、この開口から土質改良材をフィーダ35へ供給す
るようになっている。
【0039】前記フィーダ35はいわゆるロータリーフ
ィーダと称されるものであり、その内部に、図示しない
フィーダ用モータによって回転駆動されるロータ(図示
せず)が設けられている。このロータには複数の隔壁
(同)が放射状に設けられており、ロータが所定角度回
転する毎に相隣接する隔壁間の空間に相当する分の土質
改良材が分離され、その空間の容積分の土質改良材が定
量ずつ供給されるようになっている。これにより、前記
フィーダ用モータの回転速度を制御することで、土質改
良材の供給量(添加率)を制御し、脱水ケーキと土質改
良材との混合比を正確に一定にできるようになってい
る。具体的には、例えば搬入コンベア4による脱水ケー
キの搬送量を図示しない検出手段で検出し(あるいは搬
出コンベア8による脱水ケーキ・土質改良材混合物の量
を検出することで間接的に搬入コンベア4による脱水ケ
ーキの搬送量を検出しても良い)、その検出量に応じて
フィーダ用油圧モータを駆動制御するようになってい
る。なお、前記した貯留タンク34を上下に分けて、上
部側に蛇腹部38を設けたのは、貯留タンク34による
土質改良材の収容量を多くし、かつ自走式土質改良機械
200全体をトレーラ等で輸送する際にその高さ寸法を
低くするためである。
【0040】すなわち、前記天板部37に設けた取付板
57に支持杆58が垂設されており、前記台板33の各
支持杆58の垂設位置に対応する位置にガイド筒59が
立設されている。そして、ガイド筒59に設けたピン挿
通孔61に対し支持杆58の下方に設けた挿通孔60を
一致させた状態にしてストッパピン(図示せず)を挿通
させると、蛇腹部38は伸長した作動状態に保持され
(図3の状態)、支持杆58の上方に設けたピン挿通孔
60を前記ピン挿通孔61と一致させてストッパピンを
挿通させると、蛇腹部38は格納状態に保持されるよう
になっている。
【0041】前記の混合装置3は、長手方向(=略水平
方向)に配置した長方形状容器からなる混合装置本体6
2と、前記混合装置本体62の前方側上部に設けられ、
前記搬入コンベア4からの脱水ケーキ及び土質改良材供
給装置5からの土質改良材を導入する導入口(図示せ
ず)と、前記混合装置本体62の後方側下部に設けられ
た排出口(同)と、混合装置本体62内に互いに平行に
設けられた偶数本(例えば2本の)のパドルミキサと、
駆動力を発生させる混合用油圧モータ72とを有してい
る。
【0042】前記パドルミキサは、回転軸(図示せず)
に攪拌・移送部材としての羽根(パドル、図示せず)を
間欠的(例えば周方向に90°ごと、軸方向に所定ピッ
チごと)に多数設けた構造であり、前記回転軸の後端部
は、伝達ギア(図示せず)を介し混合用油圧モータ72
の出力軸に連結されている。そして、混合用油圧モータ
72を駆動することで、パドルミキサの両回転軸を同時
にかつ相互に反対方向に(両回転軸の対向側が上向き回
転となるように)回転駆動させ、前記導入口を介し両パ
ドルミキサ間の中央部に導入された脱水ケーキ及び土質
改具材を攪拌しつつ排出口側に向けて移送し、その移送
の間にそれら混合物を解砕(粗解砕)しかつ均一に混合
して、改良土を製造するようになっている。そして、こ
のようにして製造された改良土は排出口から自重の作用
で前記搬出コンベア8上に排出されるようになってい
る。
【0043】前記の搬出コンベア8は、搬出コンベア用
油圧モータ74によってベルト75を駆動し、これによ
って前記混合装置3からベルト75上に落下してきた混
合物(改良土)を運搬し、前記脱水ケーキ造粒機械30
0の混練機械300U(後述)へと投入するようになっ
ている。
【0044】ここで、上記篩ユニット1、搬入コンベア
4、混合装置3、搬出コンベア8、及び無限軌道履帯1
0は、この自走式土質改良機械200に備えられる動力
源、すなわち原動機としてのエンジン(図示せず)及び
このエンジンによって駆動される少なくとも1つの油圧
ポンプ(同)からの動力によって駆動される。前記油圧
ポンプからの圧油は、当該圧油の方向及び流量を制御す
るコントロールバルブを備えた制御弁装置(図示せず)
を介し、前記篩ユニット1、搬入コンベア4、混合装置
3、搬出コンベア8、及び無限軌道履帯10にそれぞれ
対応する前記加振用油圧モータ、前記搬入コンベア用油
圧モータ、前記混合用油圧モータ72、前記搬出コンベ
ア用油圧モータ、及び前記左・右走行用油圧モータ13
へと供給され、これによって対応する油圧モータが回転
駆動する。
【0045】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記トラックフレーム土質改
良機取付け部9Aの長手方向他方側端部の上部にパワー
ユニット積載部材78を介し搭載されたパワーユニット
79内に設けられている。
【0046】図1に戻り、前記の脱水ケーキ造粒機械3
00は、2段構造の上部に位置するとともに前記自走式
土質改良機200の搬出コンベア8の搬出側端部から前
記改良土が供給される混練機械300Uと、2段構造の
下部(すなわち混練機械300Uの下方)に設けられる
細粒化装置(せん断機械)300Lとを有している。図
4は、この脱水ケーキ造粒機械300の全体構造を表す
側面図である。
【0047】混練機械300Uの詳細構造を表す拡大正
面図を図5(a)に、図5(a)中B方向から見た矢視
側面図を図5(b)に示す。これら図5(a)及び図5
(b)において、混練機械300Uは、例えばH型鋼等
により略箱形又は略枠体形状に構成された下部支持体3
13と、この下部支持体313上に設けられた混練機本
体317と、この混練機本体317の上部に設けられた
導入口318と、前記混練機本体317に設けられた軸
受機構319と、この軸受機構319に回転軸302a
を回転自在に支持された複数(この例では2つ)の回転
ロール302と、前記回転ロール回転軸302aの両端
部にそれぞれ取り付けられたプーリ303と、前記下部
支持体313上に設けられ回転駆動力を発生するロール
駆動用モータ(電動モータでも油圧モータでもよい)3
04と、このロール駆動用モータ304の回転軸に設け
たプーリ304aと前記プーリ303との間に掛け渡さ
れて回転駆動力を伝達するベルトVと、前記下部支持体
313内に略水平方向にかつ回転可能に配設されたスク
リュー306と、このスクリュー306を手動操作可能
なハンドル305と、前記回転ロール302の外周面に
対し略径方向に遠近可能に設けられたスクレーパ312
とを有している。
【0048】前記回転ロール302は、耐摩耗性および
石の破砕を考慮し、硬度および強度のある部材(例えば
ハイマンガン鋼等)を用いる。
【0049】前記スクレーパ312は、前記ハンドル1
14の操作によって前記ロール302に当接してロール
302表面に付着した脱水ケーキを掻き落とす。すなわ
ち、前記スクリュー306のねじ山にはナット307が
係合されており、このナット307に固定された第1ア
ーム308にはピン309を介して第2アーム310が
回動自在に連結されている。この第2アーム310は、
前記混練機本体317に設けたピン結合部311に回動
可能に支持される一方、ピン309と反対側の端部には
前記スクレーパ312が固定されている。このような構
造により、ハンドル305を適宜の一方向に回転させる
と、前記第1アーム308及び前記第2アーム310を
介して回り止めされているナット307が図5(a)中
の左・右両端側から中央側へ向かって移動し、これによ
って第1アーム308を介し第2アーム310がピン結
合部311を回動支点として回動(=その下端部が図5
(a)中の左・右両端側から中央側へ向かうように回
動)し、その結果、前記スクレーパ312が前記回転ロ
ール302に押付けられるようになっている。
【0050】前記軸受機構319は、略棒状のガイド部
材(分散部材)320,321,322をガイドとして
図示しない駆動手段によって略水平方向にスライド可能
となっており、これによって、2つの前記回転ロール3
02,302間の間隙寸法C(図5(a)参照)を調整
可能となっている。
【0051】以上のような構成の混練機械300Uが、
基板315及びこの基板315上に立設された複数の支
柱314からなる支持台316上に配置され、前記自走
式土質改良機搬出コンベア8から供給される改良土を前
記回転ロール302,302間に導入して圧縮し混練し
た後、下方の前記細粒化装置300Lへと導出するよう
になっている。
【0052】本実施の形態の要部である、細粒化装置3
00Lの詳細構造を表す水平断面図(但し後述のノッカ
ー371は図示省略)を図6に示し、図6中VII−VII断
面による側断面図を図7に示し、図7中VIII−VIII断面
による横断面図を図8(a)に示し、図8中D方向から
見た部分側面図を図9に示し、図7の要部拡大図を図1
0に示す。
【0053】これら図6〜図10において、細粒化装置
300Lは、例えばH型鋼やC型鋼からなる複数のビー
ム352a,352b,352c,352d,352e
等により略枠体形状に構成された下部支持体352と、
この下部支持体352上に立設され後述の回転体353
の周囲を取り囲む本体ハウジング(容器)368と、こ
の本体ハウジング368に中間部材372a,372b
及び軸受機構355を介し回転可能に設けられた複数
(この例では2つ)の回転体353と、これら回転体3
53にそれぞれ備えられた回転軸354aと、それら回
転軸354aの一端側(図6中右側)にそれぞれ接続さ
れた中間軸354bと、それら中間軸354bにそれぞ
れ固定された歯車358aを備えた歯車機構358と、
前記ビーム352e,352f上に載置固定された取付
板362上に設けられ、回転駆動力を発生する羽根駆動
用モータ(電動モータでも油圧モータでもよい)360
と、この羽根駆動用モータ360の回転軸360aと前
記2つの中間軸354bのうち一方側(図6中下方側)
との間に設けられ前記回転駆動力を伝達するカップリン
グ機構359aと、前記2つの中間軸354bと前記2
つの回転軸354aとの間にそれぞれ設けられる2つの
カップリング機構359bを有している。
【0054】前記下部支持体352の前記ビーム352
a,352bの下部には、それらビーム352a,35
2bの延設方向と略直角方向に突出するブラケット36
6aが固定されており、さらにこのブラケット366a
と、ビーム352a,352bとの間を連結するように
強度補強用のリブ366bが固定されている。
【0055】前記2つの回転体353は、それぞれ、前
記回転軸354aの軸方向中間側の羽根取付部354c
を、多数の略平板状かつ略一文字状の羽根356の略円
形の貫通孔356aに順次挿入し、これによって羽根3
56を羽根取付部354cに軸方向に配設している。こ
のとき、これら多数の羽根356は、回転軸354aの
軸方向に互いに隙間なく配設されている。
【0056】図11は、羽根356の詳細構造を表す正
面図である。羽根356は、キー溝356ca及び貫通
孔356cbを備えた径方向中心部356cと、この径
方向中心部356cから径方向両側にそれぞれ延設され
た2つの羽根本体356a,356bを備えた略一文字
状となっている。なお、羽根本体356a,356bの
外周側先端部の回転方向後方側には、所定の逃げ角γ1
をもたせてある。ここで、前記羽根356のキー溝35
6caに対応して、図12に示すように、回転軸354
の羽根取付部354cにもキー溝354cAが設けられ
ており、回転軸羽根取付部354cのキー溝354cA
及び羽根貫通孔キー溝356bにキー356dが挿入さ
れることにより、羽根356が回転軸羽根取付部354
cに固定されている。このとき、各羽根356のキー溝
356bの位置は、図12に示すように、周方向に45
°間隔でずれた4種類があり(言い換えればキー溝35
6bの位置が互いに異なる4種類の羽根356が用意さ
れており)、これによって、各羽根356は、周方向取
付け向き(すなわち回転軸羽根取付部354cに対する
取付け傾斜角)を45°間隔で順次ずれて取り付けられ
ている。なお、キーを用いず、回転軸羽根取付部354
c自体の横断面形状を四角形、六角形等とし、羽根35
6の貫通孔356aの形状自体をそれに嵌合する四角
形、六角形等としてもよい。
【0057】前記回転体353は、特に詳細な構造説明
は省略するが前記歯車機構358によって互いに異なる
方向に同じ速度で回転するように構成されており、例え
ば図8において一方の回転体353が矢印ア方向に回転
するときには他方の回転体353は矢印ア′方向に回転
し(=正回転)、一方の回転体353が矢印イ方向に回
転するときには他方の回転体353は矢印イ′方向に回
転するようになっている。なおこれら正回転及び逆回転
のうち、正回転の場合は土砂を通しやすく周辺部の土砂
の居着きも少ないが、逆回転の場合、落下する改良土を
跳ね上げてさらに衝突のチャンスを増やすためより確実
に5mmアンダーの割合を増加できる特性を持つ。した
がって、適宜これら正回転と逆回転を組み合わせればよ
い。
【0058】またこのとき、図6及び図8に示すよう
に、一方の回転体353の各羽根356が他方の回転体
353の回転軸羽根取付部354c近くまで延伸してお
り、この結果、2つの回転体353,353は、互いの
羽根356の回転軌跡R(図8参照)が径方向に一部重
なり合うように配置されている。但し、図8及び図12
に示すように、一方の回転体353の羽根356が例え
ば水平位置になったときには、他方の回転体353の羽
根356は鉛直位置となるように、それぞれの回転体の
353の羽根356の位相がずれ、軸と直角方向に隣接
する各羽根356が互いに干渉しないように構成されて
いる。前記軸受機構355は、前記回転軸354aの軸
方向両側に設けられており、前記中間部材372b,3
72aを介して後述の本体ハウジング368の軸端側側
壁368Aに例えばボルト(図示せず)により固定され
ており、それら軸受機構355のさらに軸端側には軸受
カバー361が設けられている。前記の歯車機構358
は、2つの回転体353に対応して設けられ互いに噛合
する2つの上記歯車358aと、これら2つの歯車35
8aを内包するギヤケース358bと、前記2つの中間
軸354bをそのギヤケース358bに回転自在に支持
する軸受358cとを備えている。
【0059】ギヤケース358bは、ケース上部358
b1とケース下部358b2とにほぼ上・下対称に2分
割できる構造となっており、このケース上部358b1
とケース下部358b2との嵌合面(合わせ面)付近に
ある程度の高さ方向寸法を持った支持部材358dが固
定されている。この支持部材358dは、前記ビーム3
52a,352b上に中間板358eを介してそれぞれ
固定されたギヤケース支持プレート358f上に載置固
定され、さらにこの支持プレート358fとの間を強度
補強用のリブ358gで連結されている。
【0060】前記の本体ハウジング368は、軸方向両
側に設けられ略平板状かつ横長楕円状の軸端側側壁36
8Aと、この軸端側側壁368Aのさらに軸方向内側に
固定された隙間埋め板368Bと、前記回転体353の
径方向外周側に位置する胴部側壁368Cと、この胴部
側壁368Cの下方に連設された略平板形状の下部側壁
368Dとを備えている。前記軸端側側壁368Aは、
前記リブ部365aを備えた支持板365を介して前記
ビーム352a,352bに固定されており、前記回転
軸354を貫通させる略円形の2つの貫通孔368Aa
を備えている。
【0061】前記隙間埋め板368Bは、前記軸端側側
壁368Aと最も軸端部側にある羽根356との軸方向
隙間を塞ぐためのものであり、前記回転軸354を貫通
させる略円形の2つの貫通孔368Baを備えている。
【0062】前記胴部側壁368Cは、略長方形の開口
部368Cbを備えた略枠体形状であるとともに、横断
面形状が略円弧状である胴部本体368Caと、この胴
部本体368Caの上方及び下方にそれぞれ連設される
上フランジ部368Cc及び下フランジ部368Cd
と、胴部本体368Caの軸方向両側にそれぞれ連設さ
れる2つのフランジ部368Ceとから構成されてい
る。
【0063】前記開口部368Cbには、点検蓋367
が着脱自在に設けられる。この点検蓋367は、前記開
口部368Cbとほぼ同一の大きさで該開口部368C
bに嵌合する横断面形状が略円弧状である嵌合部367
aと、この嵌合部367aの枠状外周部の前記略円弧径
方向外周側に、該枠状外周部を縁取るように固定された
枠体縁部367bと、前記嵌合部367aに設けられた
把持用取っ手367cとを備えている。そして、開口部
368Cbに嵌合部367aを挿入嵌合させた後に、枠
体縁部367bに設けたボルト用貫通孔(図示せず)を
介して取付ボルト367dを前記胴部本体368Caの
ボルト穴(図示せず)に締結することにより、胴部本体
368Caに強固に固定されるようになっている。そし
て、取付ボルト367を外して点検蓋367を胴部本体
368Caから取り外すことにより、羽根356に付着
した改良土の清掃等も含め、種々のメンテナンスを行え
るようになっている。
【0064】なお、前記胴部本体368Ca及び前記点
検蓋嵌合部367aは、図8に示すように互いに径方向
内周面及び径方向外周面がほぼ同一曲面状となってお
り、特に、それらの径方向内周面は、本実施の形態の最
も大きな特徴として、前記2つの回転体353の羽根3
56の回転軌跡Rに沿った(回転軌跡Rと微小な間隙を
介して対向する)略円弧形状の横断面形状となってい
る。
【0065】前記下部側壁368Dは、平板である側壁
本体368Daと、この側壁本体368Daの上方及び
下方にそれぞれ連設される上フランジ部368Db及び
下フランジ部368Dcと、側壁本体368Daの軸方
向両側にそれぞれ連設される2つのフランジ部368D
dとから構成される。
【0066】側壁本体368Daは、前記回転軸354
軸方向の複数箇所(例えば2箇所)に貫通孔368Da
aを備えるとともに、さらに側壁本体368Daの内側
には、側壁本体368Daへの土砂の直接的な付着(居
付き)を防止するために、土砂の付着しにくい弾性部材
(例えばゴム板)からなる可動壁363を設置してい
る。そして、前記貫通孔368Daa近傍の前記ビーム
352a,352bにはノッカー371が設けられてい
る。このノッカー371は、圧縮空気を駆動源としてシ
リンダ部371aが他の部分に対して軸方向(図8中左
右方向)に間欠的に進退可能となっており、シリンダ部
371aが前記貫通孔368Daaを介してハウジング
368内側に向かって間欠的に突出する(図8中2点鎖
線参照)ことにより、前記可動壁363が弾性的に変形
してハウジング368内側に向かって突き出される(図
8中2点鎖線参照)ようになっている。上フランジ部3
68Dbは、図示しないボルト等によって前記胴部側壁
368Cの下フランジ部368Cdと固定されており、
これによって胴部側壁368Cと下部側壁368Dとが
固定されている。
【0067】なお、以上のような構造のハウジング36
8の上部には、前記混練機械300Uから混練済み改良
土を導入する導入部381が設けられている。この導入
部381は、鉛直方向に設けられた大口径角筒形状の角
筒部381aと、略水平方向に設けられた鍔部381b
とを備えている。角筒部381aは、図示しないボルト
等によって前記軸端側側壁368Aの上部に固定される
(図10参照)とともに前記胴部側壁368Cの上フラ
ンジ部368Ccにも固定され(図8参照)、これによ
って導入部381はハウジング368に取り付けられて
いる。
【0068】この導入部381の内部には、その導入す
る改良土をガイドするガイド部材369が設けられてい
る。このガイド部材369は、図8に示すように、隣接
する回転軸354の略中点位置上方に設けられ(例えば
角筒部381aに固定されている)、略菱形の側面形状
を備えている。これによって前記混練機械300Uから
導入される混練改良土を上記隣接回転軸の中点位置より
もはずれた位置へと導くようになっている。なお、固定
構造とせず、例えばピンを回動中心として左・右に首振
り可能な構造としてもよい。
【0069】また、前記ハウジング368の下部には、
前述した2つの支持板365及び2つの側壁本体368
Da(但し表面に可動壁363あり)によって、細粒化
装置300Lで微解砕され所定の粒度となった改良土粒
が排出される排出部382が形成されている。
【0070】以上のような構成の細粒化装置300L
が、前記下部支持体352とその下方に設けられた複数
の支柱351(図4参照)からなる支持台350(同)
上に配置され、前記混練機械300Uから供給される混
練改良土を前記回転体353,353間に導入して前記
羽根356によってせん断し微解砕した後、下方の前記
搬送コンベア370(同)へと導出するようになってい
る。
【0071】図1に戻り、前記の搬送コンベア370
は、上記のように導入された解砕改良土を搬送し、所定
の改良土置場Sに山積みにするようになっている。なお
このとき、図13に示すように、細粒化装置300Lか
らの解砕改良土を一旦サイドコンベア370Aで受けて
側方へ搬出した後で、前記搬送コンベア370にて改良
土置場Sへ放出するようにしてもよい。この場合、以下
のような効果がある。
【0072】すなわち、図4に示すように搬送コンベア
370を直接せん断装置300Lの下方に配置した場
合、支持台350における下部支持体352下方の空間
が比較的狭いことから、下部支持体352との干渉を避
けるために搬送コンベア370の延在傾斜角度はあまり
大きくとれない可能性がある。そのため、搬送コンベア
370の搬送側端部の高さ方向位置(=放出高さ)をあ
まり高くできず、改良土置場Sにおける改良土積み上げ
高さ(言い換えれば連続処理容量)が制限されることと
なる。これに対し、図13に示すようにサイドコンベア
370Aを介在させれば、搬送コンベア370に対する
上記干渉防止のための制約がなくなるので、搬送コンベ
ア370の延在傾斜角度を十分に大きくとることがで
き、搬送コンベア370の搬送側端部の放出高さを十分
に高くすることができる。
【0073】図1に戻り、前記のホイールローダ400
は、通常の建設現場でごく一般的に用いられるものであ
り、前輪401及び後輪402と、これら前輪・後輪4
01,402によって走行するフロントフレーム404
及びリヤフレーム405と、フロントフレーム404に
設けられたバケット403と、リヤフレーム405に設
けられた運転席406とを有し、フロントフレーム40
4とリヤフレーム405とを屈曲させることにより操舵
(進行方向の変更)が行われるものである。
【0074】なお、以上において、軸端側側壁368
A、隙間埋め板368B、胴部側壁368C、及び下部
側壁368Dからなる本体ハウジング368と点検蓋3
67とが、各請求項記載の回転体の周囲を取り囲む包囲
手段を構成し、胴部側壁368Cの胴部本体368Ca
と、点検蓋367の嵌合部367aとが、内周面を回転
体の回転軌跡に沿った略円弧形状とした円弧部を構成す
る。また、ノッカー371が、包囲手段の内周面の付着
物を除去する付着物除去手段を構成する。
【0075】次に、上記構成の脱水ケーキ細粒化システ
ムの概略動作を説明する。図14は、上記構成の脱水ケ
ーキ細粒化システムの処理対象である砕石微粉末の脱水
ケーキpの処理の流れ及び各処理工程における性状を示
す説明図である。この図14及び前述の図1において、
まず、ケーキ置場Pに山積みにされている砕石微粉末の
脱水ケーキpは、油圧ショベル100によって土質改良
機械200の篩いユニット1へ投入される。
【0076】土質改良機械200の篩ユニット1に投入
された脱水ケーキpは、所定の大きさのもののみが選別
されて下方の土砂ホッパ2へと導入され、搬入コンベア
4のベルト25上に載置されて搬送され、搬入コンベア
4の搬送方向下流側端部近傍にて表面にフィーダ35か
ら所定量の土質改良材が加えられ、これらの混合物が混
合装置3へと導入される。導入された脱水ケーキp及び
土質改良材は、混合装置本体62内のパドルミキサで均
一に攪拌混合されるとともに併せてパドルとパドルの問
に挟まれて粗解砕されて団粒状態の改良土q(=脱水ケ
ーキの粒q1の表面に土質改良材(石灰)q2が付着した
状態である)となり、最終的に搬出コンベア8によって
土質改良機械200後部から搬出される。以上のよう
に、予め脱水ケーキと土質改良材とを混合解砕する工程
を経ることにより、脱水ケーキと土質改良材とを十分に
混合させて脱水ケーキに対し土質改良材を均一に分布さ
せた改良土qとする。
【0077】土質改良機械200後部から搬出された改
良土qは、脱水ケーキ造粒機械300の混練機械300
Uの導入口318へと投入される。混練機械300Uの
導入口318に投入された改良土は、噛み込み方向(=
図5(a)中破線矢印エの方向)に高速回転する回転ロ
ール302,302間の隙間空間(図5(a)中寸法
C)に導入されて圧縮(圧延)混練され、せんべい状
(=扁平状)の改良土r(=脱水ケーキ層q1と土質改
良材層q2とが交互層状に練り込まれた質の高い混合物
の状態)に圧縮される。但しこのとき、前記隙間寸法C
の大きさにより圧縮後の製品寸法が決まり、Cが比較的
大きければ改良土qは通過しやすくなって処理量も増え
るが、圧縮後改良土rの厚みは厚くなるため、細粒化装
置300Lの負担が大きくなる。
【0078】以上のような混練工程において、脱水ケー
キ内部へまんべんなく分散して土質改良材を練り込む
(=改良土r)ことにより、土質改良材の反応を全体に
わたって均一に進ませ、回転ロール302の圧縮により
改良土から水分が絞り出されてもその水分が土質改良材
の脱水効果によって比較的早くかつ均一に除去される。
このとき、脱水ケーキp自体は、前記フィルタプレスで
絞られる段階で、強固に圧縮され強度を付与されており
そのままでは簡単には解砕が難しくなっているが、これ
を大きな慣性力を持つ回転ロール(ロールクラッシャ)
302で圧縮することにより、フィルタプレスで押し固
められた成分が押しつぶされて転圧され。これによって
上記水分均一除去と併せ、混練処理後の改良土rは非常
にもろい状態となる。混練機械300Uで圧縮された改
良土rは、下方の前記細粒化装置300Lへと導出さ
れ、細粒化装置300Lの導入部381に投入される。
上述のように混練処理後の改良土rは非常にもろい状態
となっていることから、この投入された混練改良土は、
噛み込み方向(=図8中矢印ア及びア′の方向)又は適
宜その逆方向(=図8中矢印イ及びイ′の方向)に高速
回転する回転体353,353に導入されて、羽根35
6によってせん断・微解砕され、分散した小粒子状の改
良土sとなる。
【0079】このとき、この細粒化装置300Lにおい
て、回転軸354の軸方向に羽根356を複数個設けた
回転体353,353間で改良土rをせん断し微解砕す
る際、その解砕効果は、羽根356と改良土rとの衝突
の確率及び隣接回転体羽根356間の間隙空間(前記の
C)における改良土rの存在確率の積で決まる。羽根3
56と改良土rとの衝突の確率については、回転体35
3の回転数を増大させれば向上する。一方、改良土rの
存在確率については、2つの回転体353,353を互
いの回転軌跡が径方向に一部重なり合うように配置する
ことで、隣接回転体羽根356間の間隙空間Cを十分に
小さくし、改良土rの存在確率をも向上させている。こ
れにより、細粒化装置300Lにおける十分な解砕効果
を確保できるようになっている。
【0080】細粒化装置300Lで小粒子状とされた改
良土sは、下方の搬送コンベア370へと導出され、搬
送コンベア370でさらに搬送された後、改良土置場S
へ山積みにされ、ホイルローダ400によって場外また
は指定の堆積場所に運搬される。
【0081】次に、上記のような動作である本発明の脱
水ケーキ細粒化装置の一実施の形態の作用を以下に説明
する。
【0082】(1)胴部側壁及び点検蓋の円弧形状によ
る確実な細粒化 上記した脱水ケーキ細粒化システムにおいては、まず予
め土質改良機械200で脱水ケーキpと土質改良材とを
混合・粗解砕することにより、脱水ケーキpと土質改良
材とを十分に混合させて土質改良材を均一に分布させた
改良土qとし、その後の混練機械300Uで改良土qを
2つの回転ロール302,302間にて圧縮して混練し
脱水ケーキ内部へ土質改良材が練り込まれたせんべい状
改良土rとし、土質改良材の反応を均一に進ませて改良
土を非常にもろい状態としている。これにより、細粒化
装置300Lにおけるせん断・微解砕機能により、容易
に小粒子状の改良土sに造粒可能となっている。
【0083】しかしながら、混練機械300Uにて混練
されたせんべい状改良土rを細粒化装置300Lでせん
断・微解砕するとき、通常、脱水ケーキは例えば15〜
35%程度の水分を含んでいることから、上記のように
混練機械300Uのロール圧縮により除去された後でも
まだある程度の水分が残存している。そのため、そのま
までは、細粒化装置300Lの回転体353の羽根35
6でせん断・微解砕した後の改良土sの粒が飛散し、細
粒化装置300Lの回転体353周囲を取り囲む包囲手
段(この実施の形態では本体ハウジング368及び点検
蓋367)の内周面に付着しやすい傾向となる。そし
て、このように改良土sの粒が一旦付着すると、その付
着粒に対して後続の粒が次々と付着して成長し、塊s′
(図14参照)となった状態で細粒化装置300Lから
排出される可能性がある。この場合には、一旦せん断・
微解砕されて小粒子状の改良土sに細粒化されているに
もかかわらず、細粒化装置300Lから排出される改良
土の粒は見かけ上大きなものとなるため、前述した5m
mアンダー95%以上という高い細粒化水準を確実に実
現するのが困難となる可能性がある。
【0084】そこで、上記本発明の一実施の形態の細粒
化装置300Lにおいては、回転体353の周囲を取り
囲む包囲手段の一部である、胴部側壁368Cの胴部本
体368Ca及び点検蓋367の嵌合部367aの回転
体353に臨む側の内周面を回転体353の回転軌跡R
に沿う円弧形状とする。これにより、回転体353の羽
根356先端と胴部側壁胴部本体368Ca及び点検蓋
嵌合部367aとの間の隙間寸法を小さくすることがで
きるので、羽根356でせん断・微解砕した後の改良土
sの粒が飛散しそれら胴部側壁胴部本体368Ca及び
点検蓋嵌合部367aの内周面に向かって飛来してきて
も、付着するためのスペース(空間)が少ないので、付
着を抑制することができる。また仮に、それら胴部側壁
胴部本体368Ca及び点検蓋嵌合部367aの内周面
に改良土sの粒が一旦付着したとしても、すばやく回転
体353の羽根356でその付着粒を掻き取ることがで
きる。したがって、付着粒の成長による見かけ上の大粒
径化を防止できるので、5mmアンダー95%以上とい
う高い細粒化水準を確実に実現することができる。
【0085】また、通常定期的にメンテナンス作業とし
て行う付着改良土の除去作業の負担を大幅に軽減でき、
機械の稼働効率及び生産性を向上できる効果もある。
【0086】(2)羽根の軸方向配置による作用 上記本発明の一実施の形態の細粒化装置300Lにおい
て、回転体353の羽根356でせん断・微解砕されて
小粒子状の改良土sは、本体ハウジング368や点検蓋
367に飛来して付着する以外に、多数の羽根356相
互間に隙間が介在する場合にはその隙間に侵入して付着
する可能性がある。本発明においては、複数枚の羽根相
互間の隙間がなくなることにより、この隙間への土粒付
着を防止できる。したがって、さらに確実に5mmアン
ダー95%以上という高い細粒化水準を実現することが
できる。
【0087】また、隙間なく羽根356を配設している
ので、羽根356の回転速度(周速)を比較的速くすれ
ば、混練機械300Uからの改良土rが包囲手段内を落
下する間にいすれかの羽根に確実に衝突させることがで
き、解砕性能をさらに向上できる効果もある。
【0088】(3)ノッカーによる付着粒除去 上記本発明の一実施の形態の細粒化装置300Lにおい
ては、ノッカー371のシリンダ部371aがハウジン
グ368内側に向かって間欠的に突出することにより、
前記可動壁363を弾性的に変形させてハウジング36
8内側に向かって間欠的に突き出すことができる。これ
により、横断面円弧形状の胴部側壁胴部本体368Ca
及び点検蓋嵌合部367aの下方に位置する可動壁36
3に付着した改良土粒を、たたき落として除去すること
ができる。したがって、通常定期的にメンテナンス作業
として行う付着粒除去作業の負担をさらに軽減でき、機
械の稼働効率及び生産性をさらに向上できる。
【0089】(4)逃げ角による作用 上記本発明の一実施の形態の細粒化装置300Lにおい
ては、図11に示したように、羽根356の外周部の回
転方向後方側に所定の逃げ角γ1をもたせてある。これ
により、胴部側壁胴部本体368Ca及び点検蓋嵌合部
367aの円弧部内周面に付着した改良土の付着粒を羽
根で掻き取るとき、その掻き取り抵抗(削り取り抵抗)
を小さくできる。したがって、回転体353駆動のため
の羽根駆動用モータ360の動力を小さくすることがで
きる。
【0090】(5)ガイド部材による投入改良土ガイド
(分散)作用 細粒化装置300Uにおいて、上部から落下する偏平状
の改良土rを2つの回転軸羽根取付部354cの中点位
置(2軸中心)に落下させると、回転体353の回転数
によっては改良土rと羽根356との衝突のチャンスが
少なく、所望の解砕精度を確実には達成できない可能性
がある。
【0091】そこで上記本発明の一実施の形態では、改
良土rを上記2つの回転軸羽根取付部354cの中点位
置に落下させるのでなく、ガイド部材369を設けこれ
に沿って衝突落下させ左右に振り分ける。これにより、
各回転軸羽根取付部354cの軸心近くに改良土rを落
下させることができ、衝突の確率を増大させて解砕効果
を向上できるので、5mmアンダー95%以上という高
規格をさらに確実に実現することができる。
【0092】なお、上記本発明の一実施の形態におい
て、細粒化装置300Lの2つの回転体353は、図1
2及び図11に示したような略一文字状の羽根356を
設けていたが、これに限られず、他の形状の羽根を用い
てもよい。以下、そのような変形例を順次説明する。各
変形例において、上記本発明の一実施の形態の細粒化装
置300Lと同等の部分には同一の符号を付し、適宜説
明を省略する。
【0093】(変1−1)三つ葉状の羽根を用いた場合 図15は、この変形例による羽根356Aの詳細形状を
表す正面図であり、図16は、その羽根356Aの前記
回転軸羽根取付部354cへの取付配置状態を示す分解
斜視図であり、図17は、前記羽根356に代えて羽根
356Aを用いた細粒化装置300LAの横断面構造を
表す図であり、それぞれ、上記本発明の一実施の形態の
図11、図12、及び図8に相当する図である。
【0094】これら図15〜図17において、本変形例
の羽根356Aは、キー溝356Ada及び貫通孔35
6Adbを備えた径方向中心部356Adと、この径方
向中心部356Adから放射状に径方向外周側にそれぞ
れ延設され、周方向に60°間隔で配設された3つの羽
根本体356Aa〜356Acを備えた三つ葉状の羽根
356Aとなっている。また、上記羽根356と同様、
各羽根本体356Aa〜356Acの外周側先端部の回
転方向後方側には、所定の逃げ角γ2をもたせてある。
【0095】そして、回転軸羽根取付部354cのキー
溝354cA及び羽根貫通孔キー溝356bにキー35
6dが挿入されることにより、羽根356Aが回転軸羽
根取付部354cに固定されている。このとき、各羽根
356Aのキー溝356Adaの位置は、図16に示す
ように、周方向に30°間隔でずれた3種類があり(言
い換えればキー溝356Adの位置が互いに異なる3種
類の羽根356Aが用意されており)、これによって、
各羽根356Aは、周方向取付け向き(すなわち回転軸
羽根取付部354cに対する取付け傾斜角)を30°間
隔で順次ずれて取り付けられている。本変形例によって
も、上記本発明の一実施の形態とほぼ同様の効果を得
る。また、図8と図17とを比較してわかるように、細
粒化装置300AL全体で見た羽根本体356Aa〜3
56Acの枚数が増大するので、改良土が羽根本体35
6Aa〜356Acと衝突するチャンスが増え、解砕性
能をより向上できるという効果もある。
【0096】(変1−2)すくい角を設けた場合 図18は、この変形例による羽根356Bの詳細形状を
表す正面図であり、上記本発明の一実施の形態の羽根3
56において、羽根本体356a,356bの外周側先
端部の回転方向前方側にすくい角α1をもたせたものと
なっている。
【0097】この場合、胴部側壁胴部本体368Ca及
び点検蓋嵌合部367aの内周面に付着した改良土の付
着粒を羽根356Bで掻き取るときの掻き取り抵抗(削
り取り抵抗)を小さくし、効率的に掻き取ることができ
る。したがって、回転体353駆動のための動力を小さ
くできる効果がある。
【0098】なお、図19に示すように、上記(変1−
1)に示した羽根356Aの羽根本体356Aa,35
6Ab,356Acの外周側先端部の回転方向前方側に
すくい角α2をもたせた羽根356Cとしてもよい。こ
の場合も、同様の効果を得る。
【0099】(変1−3)面取り等を設けた場合 図20は、この変形例による羽根356Dの詳細形状を
表す正面図であり、図21は、図20中XXI−XXI断面に
よる横断面図である。これら図20及び図21におい
て、羽根356Dは、上記本発明の一実施の形態の羽根
356において、羽根本体356a,356bの回転方
向前縁部に斜めにカットした形状の面取り部356a
A,356bAを設けている。
【0100】この場合、以下のような効果がある。すな
わち、胴部側壁胴部本体368Ca及び点検蓋嵌合部3
67aの内周面に付着した改良土の付着粒を羽根356
Bで掻き取った場合に、掻き取られた土粒がそのまま羽
根356Bの回転方向前縁部に居着く可能性がある。ま
た羽根356Bでせん断・微解砕した後の改良土の粒
が、羽根356Bの羽根本体356a,356bの回転
方向前縁部(回転進行側縁部)に飛来して衝突しそのま
ま付着する可能性もある。
【0101】本変形例においては、これに対応するため
に、羽根本体356a,356bの回転方向前縁部に面
取り部356aA,356bAを設けることにより、羽
根本体356a,356b前縁部の土粒付着を抑制する
ことができる。したがって、さらに確実に5mmアンダ
ー95%以上という高い細粒化水準を実現することがで
きる。
【0102】なおこのとき、図21では面取り部356
aA,356aA以外の鉛直端面356aBを残存させ
ていたが、これをなくし、図22に示すように、羽根本
体356a(羽根本体356bについても同様、以下同
じ)の前縁部を、より深くカットした形状の面取り部3
56aA,356bAのみで構成してもよい。
【0103】また、面取り部にも限られず、例えば図2
3に示すように、羽根本体356a前縁部を横断面略円
弧状(R状)の曲面部356aCとしてもよい。さら
に、図24に示すように、この曲面部356aCの代わ
りに、羽根本体356aの回転方向前縁部鉛直端面35
6aB上に硬質の耐摩耗材を溶接により肉盛りした肉盛
り部356aDを形成してもよい。以上のように、羽根
本体356a,356bの少なくとも厚さ方向両端部を
欠落させた形状とすることで、上記と同様の効果を得る
ことができる。また、特に肉盛り部356aDを設ける
場合には、羽根本体356a,356bの摩耗を軽減す
ることができ、長寿命化を図れるという効果もある。
【0104】(変1−4)羽根先端に刃物を設けた場合 図25は、この変形例による羽根356Eの詳細形状を
表す正面図であり、上記本発明の一実施の形態の羽根3
56において、羽根本体356a,356bの外周側先
端部に刃物(超硬ビット)356aEを設けたものであ
る。
【0105】この場合、胴部側壁胴部本体368Ca及
び点検蓋嵌合部367aの内周面に付着した改良土の付
着粒を羽根356Eで掻き取るとき、容易かつ円滑に掻
き取ることができる。また、超硬ビット356aEは耐
摩耗性に優れているので摩耗が少なく、欠けることも無
く、長時間使用が可能となるので、羽根356Eの寿命
を延ばすことができる。図26は、本発明の脱水ケーキ
細粒化装置の他の実施の形態の構造を表す鉛直断面図で
あり、前述の本発明の一実施の形態の図8に相当する図
である。上記本発明の一実施の形態と同等の部分には同
一の符号を付し、説明を省略する。
【0106】図26において、本実施の形態の細粒化装
置300L′は、ビーム352a,352bを備えた略
枠体形状の下部支持体352と、この下部支持体352
上に立設され回転体353の周囲を取り囲む本体ハウジ
ング373と、この本体ハウジング373に回転可能に
設けられた複数(この例では2つ)の回転体353と、
これら回転体353にそれぞれ備えられ羽根取付部35
4cに羽根356を取り付けた回転軸354とを有して
いる。
【0107】前記の本体ハウジング373は、軸方向両
側に設けられ略平板状かつ横長楕円状の軸端側側壁37
3Aと、前記回転体353の径方向外周側に位置する上
胴部側壁373U及び下胴部側壁373Lとを備えてい
る。
【0108】前記上胴部側壁373Uは、横断面形状が
略円弧状である胴部本体373Uaと、この胴部本体3
73Uaの上方及び下方にそれぞれ連設される上フラン
ジ部373Ub及び下フランジ部373Ucと、胴部本
体373Uaの軸方向両側にそれぞれ連設される2つ
(図26には一方のみを図示)のフランジ部373Ud
とを備えている。
【0109】前記下胴部側壁373Lは、上記上胴部側
壁373U同様、横断面形状が略円弧状である胴部本体
373Laと、この胴部本体373Laの上方及び下方
にそれぞれ連設される上フランジ部373Lb及び下フ
ランジ部373Lcと、胴部本体373Laの軸方向両
側にそれぞれ連設される2つ(図26には一方のみを図
示)のフランジ部373Ldとを備えている。そして、
上フランジ部373Lbが例えば図示しない取付ボルト
で上記上胴部側壁下フランジ部373Ucに締結固定さ
れることにより、上胴部側壁373Uに強固に固定され
るようになっている。
【0110】また、前記上胴部側壁胴部本体373Ua
及び前記下胴部側壁胴部本体373Laは、図26に示
すように互いに径方向内周面及び径方向外周面がほぼ同
一曲面状となっており、特に、それらの径方向内周面
は、本実施の形態の最も大きな特徴として、前記2つの
回転体353の羽根356の回転軌跡に沿った(回転軌
跡と微小な間隙を介して対向する)略円弧形状の横断面
形状となっている。
【0111】なお、以上のような構造のハウジング37
3の上部には、上記本発明の一実施の形態の細粒化装置
300の導入部381と同様、前記混練機械300Uか
ら混練済み改良土を導入する導入部374が設けられて
いる。この導入部374は、鉛直方向に設けられた大口
径筒形状の筒部374aと、略水平方向に設けられた鍔
部374bとを備えている。筒部374aは、図示しな
いボルト等によって前記軸端側側壁373Aの上部に固
定されるとともに前記上胴部側壁373Uの上フランジ
部373Ubにも固定され、これによって導入部374
はハウジング373に取り付けられている。
【0112】また、前記ハウジング373の下部には、
細粒化装置300L′で微解砕され所定の粒度となった
改良土粒が排出される排出部375が設けられている。
この排出部375は、鉛直方向に設けられた大口径筒形
状の筒部375aと、略水平方向に設けられた鍔部37
5bとを備えている。筒部375aは、図示しないボル
ト等によって前記軸端側側壁373Aの下部に固定され
るとともに前記下胴部側壁373Lの下フランジ部37
3Lcにも固定され、これによって排出部375はハウ
ジング373に取り付けられている。
【0113】なお、以上において、軸端側側壁373
A、上胴部側壁373U、及び下胴部側壁373Lから
なる本体ハウジング373が、各請求項記載の回転体の
周囲を取り囲む包囲手段を構成し、上胴部側壁373U
の胴部本体373Uaと、下胴部側壁373Lの胴部本
体373Laとが、内周面を回転体の回転軌跡に沿った
略円弧形状とした円弧部を構成する。
【0114】本実施の形態の脱水ケーキ細粒化装置30
0L′においても、上記本発明の一実施の形態の脱水ケ
ーキ細粒化装置300Lの上記(1)と同様、確実な細
粒化作用を得ることができる。
【0115】すなわち、本実施の形態の細粒化装置30
0L′においては、回転体353の周囲を取り囲む包囲
手段の一部である、上胴部側壁373Uの胴部本体37
3Ua及び下胴部側壁373Lの胴部本体373Laの
回転体353に臨む側の内周面を回転体353の回転軌
跡Rに沿う円弧形状とする。これにより、回転体353
の羽根356先端と上胴部側壁胴部本体373Ua及び
下胴部側壁胴部本体373Laとの間の隙間寸法を小さ
くすることができるので、羽根356でせん断・微解砕
した後の改良土sの粒が飛散し内周面に向かって飛来し
てきても、付着するためのスペース(空間)が少ないの
で、付着を抑制することができる。また仮に、それら上
胴部側壁胴部本体373Ua及び下胴部側壁胴部本体3
73Laの内周面に改良土sの粒が一旦付着したとして
も、すばやく回転体353の羽根356でその付着粒を
掻き取ることができる。したがって、付着粒の成長によ
る見かけ上の大粒径化を防止できるので、5mmアンダ
ー95%以上という高い細粒化水準を確実に実現するこ
とができる。
【0116】また、このとき、上胴部側壁胴部本体37
3Ua及び下胴部側壁胴部本体373Laの内周面を円
弧形状とすることにより、上記本発明の一実施の形態よ
りも広い面積(側壁についてはほぼ全面積)にわたって
土粒の付着抑制と掻き取りを行うことができる。したが
って、上記本発明の一実施の形態のようなノッカー37
1が不要となる効果もある。
【0117】さらに、前述した上記本発明の一実施の形
態の上記(2)(4)の作用効果も得られることは言う
までもない。
【0118】なお、以上においては、混練機械300U
と細粒化装置300L(又は300L′、以下同様)を
上・下2段構造とした造粒機械300を用いた場合を例
にとって説明したが、これに限られず、他の配置構成も
考えられる。以下、そのような脱水ケーキ細粒化システ
ムの変形例を順次説明する。各変形例において、既に述
べた部分と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明
を省略する。
【0119】(変2−1)混練機械と細粒化装置とを別
々に配置した場合 図27は、この変形例によるシステムの全体配置を表す
側面図であり、図28はその要部拡大図(但し混練機械
300Uの向きを90°変えた例)であり、それぞれ先
に述べた図1及び図4にそれぞれ相当する図である。こ
れらの図に示されるように、この変形例では、混練機械
300Uと細粒化装置300Lとを上・下2段配置とせ
ず、それぞれ別置きに配置すると共に、それらの間に別
途搬送コンベア380を設け、混練機械300Uで圧縮
混練され下方に排出された改良土rを細粒化装置300
Lの上方から投入するようにしたものである。
【0120】この場合、上記本発明の一実施の形態にて
図1及び図2を用いて説明した配置構成よりも設置スペ
ースが若干広めに必要となるが、混練機械300U及び
細粒化装置300Lのメンテナンスがやりやすくなると
いう効果がある。例えば、混練機械300Uでは、下部
に位置する前記搬送コンベア380をとり外すだけで容
易に前記回転ロール302の下面をチェックできる。ま
た細粒化装置300L上部の点検・分解も容易になる。
【0121】また、上記本発明の一実施の形態で図1及
び図2を用いて説明したシステムでは、図1に示すよう
に土質改良機械200の設置位置を脱水ケーキ造粒機械
300よりもかなり高く設定する必要があったが、本変
形例では図27に示すように、土質改良機械200、混
練機械300U、細粒化装置300Lをほとんど同一の
高さに設置することが可能となり、機械設置の自由度が
向上する。
【0122】(変2−2)細粒化装置を2段に配置した
場合 図29は、この変形例によるシステムの全体配置を表す
側面図である。この図29に示されるように、この変形
例では、上記(変2−1)の変形例において細粒化装置
300Lを上・下2段配置としてせん断力強化を図った
ものである。
【0123】この場合、混練機械300Uよりも細粒化
装置300L,300Lのほうをより低い位置に設置す
る必要があるが、さらに解砕効果を向上できるという効
果がある。
【0124】(変2−3)混練機械と2段配置の細粒化
装置を上・下に積層した場合 図30は、この変形例によるシステムの全体配置を表す
側面図である。この図30に示されるように、この変形
例では、上記(変2−2)の変形例において、混練機械
300と上・下2段の細粒化装置300L,300Lと
を上・下積層構造(すなわち合わせて3段配置)とし、
搬送コンベア380を省略したものである。
【0125】この場合、混練機械300U及び細粒化装
置300L,300Lを土質改良機械200よりもかな
り低い位置に設置する必要があるが、解砕力強化を図り
つつ、上記(変2−2)の変形例よりも造粒機械300
の設置スペースを小さくし、省スペース化を図れる。
【0126】なお、上記本発明の一実施の形態及び本発
明の他の実施の形態は、細粒化プラント敷地に据え付け
て使用される定置式の造粒機械300に備えられた細粒
化装置300L,300L′の実施の形態であったが、
これに限られず、土質改良機械200のように自走式の
造粒機械に同様の構造の細粒化装置を用いることも考え
られる。以下、そのような自走式造粒機械に適用した場
合の一実施形態を説明する。各図において、上記本発明
の一実施の形態の造粒機械300(混練機械300U及
び細粒化装置300L,300L′)と同等の部分には
同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0127】図31は、本実施の形態による脱水ケーキ
細粒化装置が適用される自走式造粒機械300Aの全体
構造を表す側面図であり、図32はその上面図である。
【0128】これら図31及び図32において、自走式
造粒機械300Aは、既に述べた混練機械300U及び
細粒化装置300L(又は300L′)とほぼ同一構造
の混練装置300AU及びせん断装置300ALを搭載
した造粒機械本体395と、この造粒機械本体395の
下方に設けられた走行体396と、せん断装置300A
Lでせん断・微解砕され下方へ排出された改良土sを受
け入れて自走式造粒機械300Aの後方側(図31中右
側)に運搬し搬出する搬出コンベア397とを有する。
【0129】前記の走行体396は、トラックフレーム
394と、左・右無限軌道履帯390とを備えている。
トラックフレーム394は、例えば略長方形の枠体によ
って形成され前記混練装置300AU、せん断装置30
0AL、及び後述のパワーユニット(機械室)388等
を載置する造粒機械取付け部(本体フレーム)394A
と、この造粒機械取付け部394Aと前記の左・右無限
軌道履帯390とを接続する脚部394Bとから構成さ
れる。また無限軌道履帯390は、前記脚部394Bに
回転自在に支持された駆動輪392及び従動輪(アイド
ラ)393の間に掛け渡されており、駆動輪392側に
設けられた左・右走行用油圧モータ391によって駆動
力が与えられることにより自走式造粒機械300Aを走
行させるようになっている。
【0130】前記の搬出コンベア397は、搬出コンベ
ア用油圧モータ398によってベルト399を駆動し、
これによって前記せん断装置300ALから図示しない
シュートを介しベルト399上に落下してきた改良土s
を運搬し、前記改良土置場Sへ山積みするようになって
いる。
【0131】ここで、搬出コンベア397及び無限軌道
履帯390(前記ロール駆動用モータ304及び前記羽
根駆動用モータ360が油圧モータの場合には前記回転
ロール302及び前記回転体353も含まれる)は、こ
の自走式造粒機械300Aに備えられる動力源、すなわ
ち原動機としてのエンジン(図示せず)及びこのエンジ
ンによって駆動される少なくとも1つの油圧ポンプ
(同)からの動力によって駆動される。前記油圧ポンプ
からの圧油は、当該圧油の方向及び流量を制御するコン
トロールバルブを備えた制御弁装置(図示せず)を介
し、搬出コンベア397、無限軌道履帯390、回転ロ
ール302、及び回転体353にそれぞれ対応する前記
搬出コンベア用油圧モータ398、前記左・右走行用油
圧モータ391、前記ロール駆動用モータ304、及び
前記羽根駆動用モータ360へと供給され、これによっ
て対応する油圧モータが回転駆動する。
【0132】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記トラックフレーム造粒機
械取付け部394Aの端部の上部にパワーユニット積載
部材387を介し搭載されたパワーユニット388内に
設けられている。
【0133】以上のような構成の本実施の形態の自走式
造粒機械300Aにおいては、前記式土質改良機200
の搬出コンベア8から供給される改良土q(先に述べた
図14参照)が混練装置300AUの上方から投入され
ると、混練装置300AUの前記回転ロール302,3
02間にこれを導入して圧縮し混練し改良土rとした
後、下方の前記せん断装置300ALへと導出する。せ
ん断装置300ALは、上方の混練装置300AUから
の混練改良土rを前記回転体353,353間に導入し
て前記羽根356によってせん断し微解砕して小粒子状
の改良土sとした後、下方の前記搬送コンベア397へ
と導出する。前記の搬送コンベア397は、上記のよう
に導入された解砕改良土rを搬送し、所定の改良土置場
Sに山積みにする。
【0134】以上のように、本実施の形態の自走式造粒
機械によれば、前記自走式土質改良機200の搬出コン
ベア8から供給される改良土qを、十分に解砕された改
良土rとし、5mmアンダー95%以上の細粒化を確実
に実現することができる。また、自走可能であることに
より、機動性を持たせることができる。
【0135】なお、上記実施の形態では、前記式土質改
良機200の搬出コンベア8から直接混練装置300A
Uの回転ロール302,302へ導入する構成とした
が、これに限られず、図33に示すように、投入側に造
粒機械取付け部394A′及び脚部394B′を延長配
置し、支持部材386a,386bを介して搬入コンベ
ア383を設けるとともにその上流側にホッパ382を
設けてもよい。この場合、前記自走式土質改良機械20
0の搬出コンベア8から供給される改良土qは前記ホッ
パ382に投入され、その下部から搬入コンベア383
へ導入され、油圧モータ385で駆動されるベルト38
4によって運搬された後、混練装置300AUの上方か
ら投入される。この場合も、上記と同様の効果を得ると
ともに、これに加えて、自走式土質改良機械200と自
走式造粒機械300とを同一高さに設置することがで
き、機械配置の自由度が高くなるという効果もある。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、回転体の周囲を取り囲
む包囲手段が、内周面を前記回転体の回転軌跡に沿った
略円弧形状とした円弧部を備えるので、回転体の羽根で
せん断・微解砕した後の改良土の粒が飛散し包囲手段の
内周面に向かって飛来してきても、付着するためのスペ
ースが少なく、付着を抑制することができる。また仮
に、包囲手段の円弧部内周面に改良土の粒が一旦付着し
たとしても、すばやく回転体の羽根でその付着粒を掻き
取れるので、付着粒の成長による見かけ上の大粒径化を
防止できる。したがって、5mmアンダー95%以上と
いう高い細粒化水準を確実に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
が適用される細粒化システムの全体配置を表す側面図で
ある。
【図2】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
が適用される図1に示した細粒化システムの全体配置を
表す上面図である。
【図3】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
が適用される図1に示した細粒化システムに備えられた
自走式土質改良機械の詳細構造を表す側面図である。
【図4】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
を備えた脱水ケーキ造粒機械の全体構造を表す側面図で
ある。
【図5】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
を備えた脱水ケーキ造粒機械における図4に示した混練
機械の詳細構造を表す拡大正面図、及びB方向から見た
矢視側面図である。
【図6】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態
の詳細構造を表す水平断面図である。
【図7】図6中VII−VII断面による側断面図である。
【図8】図7中VIII−VIII断面による横断面図である。
【図9】図8中D方向から見た部分側面図である。
【図10】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態の要部構造を表す図7の部分拡大図である。
【図11】図6に示した本発明の脱水ケーキ細粒化装置
の一実施の形態に備えられた羽根の詳細構造を表す正面
図である。
【図12】図11に示した本発明の脱水ケーキ細粒化装
置の一実施の形態に備えられた羽根の回転軸羽根取付部
への取付配置状態を表す分解斜視図である。
【図13】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態を備えた脱水ケーキ造粒機械において、細粒化装置か
らの解砕改良土をサイドコンベアで受けた後で、搬送コ
ンベアにて改良土置場へ放出する変形配置例を表す図で
ある。
【図14】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が適用される細粒化システムの処理対象である砕石微
粉末の脱水ケーキpの処理の流れ及び各処理工程におけ
る性状を示す説明図である。
【図15】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において形状を三つ葉状とした変形
例の詳細形状を表す正面図である。
【図16】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において形状を三つ葉状とした図1
5に示す変形例の回転軸羽根取付部への取付配置状態を
示す分解斜視図である。
【図17】図15に示す三つ葉状の羽根を備えた本発明
の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形態の変形例の横断
面構造を表す図である。
【図18】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、すくい角を設けた変形例
の詳細形状を表す正面図である。
【図19】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態の変形例に備えられる図15に示す三つ葉状の羽根に
おいて、すくい角を設けたさらなる変形例の詳細形状を
表す正面図である。
【図20】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、羽根本体前縁部に面取り
部を設けた変形例の詳細形状を表す正面図である。
【図21】図20中XXI−XXI断面による横断面図であ
る。
【図22】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、面取り部をより深くカッ
トして設けた変形例の詳細形状を表す正面図である。
【図23】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、羽根本体前縁部を横断面
略円弧状の曲面部とした変形例の詳細形状を表す正面図
である。
【図24】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、羽根本体前縁部の鉛直端
面に肉盛り部を設けた変形例の詳細形状を表す正面図で
ある。
【図25】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態に備えられる羽根において、羽根本体外周側先端部に
刃物を設けた変形例の詳細形状を表す正面図である。
【図26】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の他の実施の
形態の構造を表す鉛直断面図である。
【図27】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が適用される細粒化システムにおいて混練機械と細粒
化装置とを別々に配置した変形例の全体配置を表す側面
図である。
【図28】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が適用される細粒化システムの図27に示した変形例
の要部拡大図である。
【図29】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が適用される細粒化システムにおいて細粒化装置を2
段に配置した変形例の全体配置を表す側面図である。
【図30】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が適用される細粒化システムにおいて混練機械と2段
配置の細粒化装置を上・下に積層した変形例の全体配置
を表す側面図である。
【図31】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が搭載される自走式造粒機械の全体構造を表す側面図
である。
【図32】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が搭載される図31に示した自走式造粒機械の上面図
である。
【図33】本発明の脱水ケーキ細粒化装置の一実施の形
態が搭載される自走式造粒機械において搬入コンベアを
追加設置した変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
300L,L′ 細粒化装置 353 回転体 354 回転軸 356 羽根 356aA 面取り部 356aC 曲面部 356aD 肉盛り部 356aE 超硬ビット(刃物) 356bA 面取り部 367 点検蓋(包囲手段) 367a 嵌合部(円弧部) 368 本体ハウジング(包囲手段) 368A 軸端側側壁 368B 隙間埋め板 368C 胴部側壁 368Ca 胴部本体(円弧部) 368D 下部側壁 371 ノッカー(付着物除去手段) 373 本体ハウジング(包囲手段) 373A 軸端側側壁 373L 下胴部側壁 373La 胴部本体(円弧部) 373U 上胴部側壁 373Ua 胴部本体(円弧部) p 脱水ケーキ q 粗解砕後の改良土 R 回転軌跡 r 混練後の改良土 α1,α2 すくい角 γ1,γ2 逃げ角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲野 学 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 山崎 英嗣 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 田山 稔 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 豊島 史生 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 土橋 伸次 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 佐藤 満 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 Fターム(参考) 4D059 AA09 BE16 BJ01 BK09 BK11 CB18 CC04 4D065 CA12 CB03 CC01 CC08 DD11 EB03 EC09 ED02 ED12 ED23 4D067 CG08 DD04 DD08 EE04 EE13 EE18 GA03 GB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱水ケーキと土質改良材とを混合かつ粗解
    砕した改良土を、せん断し微解砕する脱水ケーキ細粒化
    装置において、 回転軸の軸方向に複数の羽根を設けて形成され、互いの
    回転軌跡が径方向に一部重なり合うように配置された複
    数の回転体と、 これら回転体の周囲を取り囲む包囲手段とを有し、 前記包囲手段は、内周面を前記回転体の回転軌跡に沿っ
    た略円弧形状とした円弧部を備えていることを特徴とす
    る脱水ケーキ細粒化装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の脱水ケーキ細粒化装置にお
    いて、前記複数の羽根は、前記回転軸の軸方向に互いに
    隙間なく配設されていることを特徴とする脱水ケーキ細
    粒化装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の脱水ケーキ細粒化装置にお
    いて、前記羽根の回転方向前縁部の横断面形状を、少な
    くとも厚さ方向両端部を欠落させた形状としたことを特
    徴とする脱水ケーキ細粒化装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3記載の脱水ケーキ細粒化装
    置において、前記包囲手段の内周面の付着物を除去する
    付着物除去手段を備えることを特徴とする脱水ケーキ細
    粒化装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3記載の脱水ケーキ細粒化装
    置において、前記羽根の外周部の回転方向後方側に逃げ
    角をもたせたことを特徴とする脱水ケーキ細粒化装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至3記載の脱水ケーキ細粒化装
    置において、前記羽根の外周部の回転方向前方側にすく
    い角をもたせたことを特徴とする脱水ケーキ細粒化装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至3記載の脱水ケーキ細粒化装
    置において、前記羽根の外周側先端部に刃物を設けたこ
    とを特徴とする脱水ケーキ細粒化装置。
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