JP3705705B2 - 自走式土質改良機械及び土質改良方法 - Google Patents

自走式土質改良機械及び土質改良方法 Download PDF

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟弱な地盤を改良して地盤強化を行うため等に用いられ、土砂の品質を所定の目的に適うように改良する機械に関し、特に走行手段を備え、適宜走行しながら土質改良を行う自走式土質改良機械及び土質改良方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガス管等の埋設、上下水道工事やその他の道路工事、基礎工事等においは、掘削による発生土をそのまま埋め戻すのが望ましいが、発生土が埋め戻しに適さないこともある。この場合には、発生土を搬出して新たに良質の土を搬入して掘削箇所を埋めるようにしなければならない。発生土が埋め戻しに適さない劣悪なものでもそのまま廃棄するのではなく再利用可能な資源に変換することが要求される。このために、掘削土に石灰やセメント等を主成分とする土質改良材を混合して固化させる土質改良を行って、掘削箇所の埋め戻し用等として好適に用いられる良質な土に変換する方式が従来から種々提案されている。
【0003】
土砂と土質改良材の混合方式の代表的なものとして、攪拌手段を用いたミキシング方式と、回転打撃子を備えた解砕方式とが従来から知られている。このうち、ミキシング方式は、タンク内に攪拌手段を設けて、このタンク内に土砂と土質改良材とを投入して、攪拌手段で均一に攪拌・混合するものである。攪拌手段はタンク内を攪拌・混合する機能だけを発揮するようにしたバッチ式処理を行うものと、スクリュー式の攪拌手段を設けて、土砂と土質改良材とを攪拌・混合しながら所定の方向に移送するようになし、土砂及び土質改良材を連続的に供給して、生成された改良土を連続的に排出する連続式処理を行うものとがある。
【0004】
ミキシング方式は、バッチ式処理を行うものであれ、連続処理を行うものであれ、処置装置そのものは定置式とした処理プラントとして構成するのが一般的である。この処理プラントには処理装置及びコンベア等の付属施設が据え付けられるが、さらに土質改良を必要とする土砂を受け入れる土砂集積所と、処理装置で生成された改良土を一時的に堆積する改良土堆積所とが設けられる。ただし、土質改良すべき土砂は工事現場から発生することから、処理プラントへの発生土の受け入れ量及び改良土の供給量が著しく変動する。従って、この変動を抑制するには、処理プラントの大規模化を図り、かつ受け入れる土砂を広いエリアから集めるようにしなければならない。この結果、処理対象の土砂の搬入及び製品としての改良土の搬出に長距離輸送を強いる結果となり、製品のコストアップ、ダンプトラックが頻繁に走行することによる交通障害等という問題が発生する。
【0005】
土質改良処理のもう一つの方式としての解砕方式の土質改良機械は、例えば特開平9−195265号公報等に示されているが、この機械は前述した課題を解決する一つの手法として有効である。この公知の土質改良機械は、自走式のもので構成されている。即ち、履帯を有する下部走行体と車台とを有し、車台には複数の回転打撃子からなる解砕機を搭載し、また土砂を投入するホッパ及び土質改良材を供給するホッパと、これら両ホッパから供給される土砂と土質改良材を搬送する搬入コンベアと、解砕機による解砕で得た改良土を排出する搬出コンベアとが設けられている。つまり、自走可能な車両に、土質改良処理に必要な全ての機構を設けており、道路工事や基礎工事等の作業現場にこの機械を搬入して、下部走行体で走行させながら、掘削により発生した土砂を改良した上で掘削箇所に直接埋め戻すという作業を行うことができる。従って、ダンプトラックによる土砂の搬出及び改良土の搬入を必要としないので、処理コストの低減が図られ、またダンプ公害を抑制できる等といった利点がある。
【0006】
ただし、解砕機では搬入コンベアから落下する土砂を回転打撃子で打撃することにより解砕して細かく砕くようにして土質改良材と混合させるものであり、必ずしも土砂と土質改良材とを均一に混合させることはできない。勿論、回転打撃子を多数設けて、打撃回数を増やせば、土砂と土質改良材との混合度合いをある程度は向上する。しかしながら、打撃を加えるために土砂及び土質改良材を自重で落下させることから、打撃回数を増やすということは、土砂及び土質改良材の落下距離を長くすること、つまり解砕機の高さ寸法を高くしなければならないことになる。そして、土砂及び土質改良材はホッパから搬入コンベアに供給することから、車両全体としての車高は極めて高くなる。前述したように、この解砕方式の土質改良機械は、工事現場に運び込んで処理を行うことから、現場に搬入する際にはトレーラ等を用いて一般道路で運搬することになり、道路通行時における高さ制限を受ける。従って、土質改良機械全体としての高さを制限しなければならないから、回転打撃子による打撃回数を多くするには限度があり、高さ方向にはせいぜい3個程度の回転打撃子しか設けることはできない。この結果、解砕による土砂と土質改良材との混合を十分に行えないという問題点がある。
【0007】
以上のことから、本出願人は、均一に攪拌・混合した高品質の改良土を安定的に製造するために、可搬型で自走式であり、しかも連続式のミキシング装置を備えた土質改良機械を開発し、特願平10−209647号として特許出願を行った。この先願発明に係る土質改良機械は次のような構成となっている。
【0008】
クローラ式の走行手段を有する車両における本体フレームに、土砂ホッパから供給される土砂と土質改良材ホッパから供給される土質改良材を搬送する搬入コンベアと、処理槽内に土砂及び土質改良材を混合・攪拌しながら概略水平方向に移送する攪拌手段を備えた処理機構と、この処理機構で生成した改良土を所定の方向に搬送する搬出コンベアとを備える構成としている。そして、処理機構を構成する処理槽には、その一方側の上部に搬入コンベアから供給される土砂及び土質改良材が導入される導入部を設け、また他方側の下部に改良土を搬出コンベアに排出する排出部を設けることによって、機械全体をコンパクト化し、特に高さ方向の寸法を抑制でき、可搬性に優れたものとなる。
【0009】
また、搬入コンベアには土砂ホッパから供給されて搬送される土砂の量を測定する土砂供給量測定手段を設け、かつ土質改良材ホッパは土質改良材の供給量を調整可能となし、土砂供給量測定手段による土砂の搬送量に応じて土質改良材の供給量を調整することによって、土砂と土質改良材との混合比が一定になるように制御している。さらに、処理槽内に設けられる攪拌手段としては、回転軸に所定のピッチ間隔をもって複数のパドルを設けたパドルミキサを複数本配置して、各パドルミキサは相隣接するものを相互に反対方向に回転駆動するようようになし、もって土砂と土質改良材とを均一に混合させるようにしている。
【0010】
以上のように、パドルミキサを用いることにより、土砂と土質改良材とを極めて均一に攪拌・混合でき、しかも土砂と土質改良材との混合比を正確に制御しているので、製品としての土質改良材は極めて高品質のものとなる。また、土質改良機械の構成が極めて小型でコンパクトなものとなり、トレーラ等で運搬できるので、比較的小規模なヤードに適宜搬入して、自走しながら簡易に土質改良処理を行うことができ、従って複数のヤードで機械の使い回しが可能になる。この結果、機械の稼働効率を著しく高めることができる等の優れた点がある。しかしながら、このような優れた土質改良機械であるにも拘らず、この先願発明にあってもなお問題点がない訳ではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、土質改良を行うべき土砂は種々の建設工事現場等から収集されるものであり、この土砂には様々な固形の異物が混入している可能性がある。土砂に混入する固形異物としては、例えば岩石であり、またコンクリート片や金属、木屑、その他のものがある。これらの固形異物が処理槽内に入り込むと、パドルミキサの円滑な作動を阻害し、甚だしい場合にはパドルミキサをロックさせる可能性もある。また、土砂供給量を計測して、土質改良材との混合比を制御する上で、土砂にこれらの固形異物が混入していると、その分だけ軽量誤差が大きくなって、混合比のばらつきの原因となり、製品としての改良土の品質が低下する等の問題点もある。勿論、土質改良処理を行う前の段階で篩い等を用いて前述した各種の固形異物を除去することも可能であるが、篩い分け工程を付加することは、簡易迅速な土質改良処理という点では後退的な要因となる。
【0012】
前述した先願発明においては、土砂ホッパに篩い分け手段として簀の子を設置し、土砂の投入時にある程度大きな固形異物を除去するように構成しており、これによって処理槽内に固形異物が入り込むのを抑制するようにしている。しかしながら、簀の子の上に固形異物が残留しているままの状態で土砂を投入すると、この固形異物が邪魔になり、土砂の円滑な供給が妨げられ、土砂の投入効率が低下することになる。従って、簀の子上に残留している固形異物を頻繁に取り除かなければならないが、このための措置としては、簀の子を傾斜した状態に設置して、固形異物を自重で簀の子上から地面に落下させるようにしており、必ずしも有効に固形異物を簀の子上から排除できないという問題点があった。
【0013】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、土砂ホッパから供給される土砂から固形異物を有効に分離して除去し、かつそのために土砂の投入効率を低下させないようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、第1の本発明は、走行手段と、この走行手段に設けた本体フレームと、この本体フレーム上に設置され、土砂と土質改良材とを攪拌・混合する処理機構部と、この処理機構部に土砂を供給する搬入コンベアと、この搬入コンベアにより搬送される土砂に土質改良材を供給する土質改良材ホッパと、前記搬入コンベアの搬送方向上流側に設置した土砂ホッパと、支持部材にロッドを所定のピッチ間隔をもって多数設けた簀の子部材で構成されており、前記支持部材の両側部に連結した支軸を中心に前記土砂ホッパの上部を覆う作動位置とこの作動位置から上方に所定角度傾斜した異物除去位置とに変位可能となるように前記土砂ホッパに傾動可能に装着され、篩い分けが必要でない土砂を投入する場合には前記土砂ホッパの上部から退避して前記土砂ホッパに土砂を直接投入できるように前記土砂ホッパの上部を開放する位置まで変位可能である篩い分け手段とを備えたことをその特徴とするものである。
【0015】
また、第2の発明は、傾動用モータと、この傾動用モータの出力軸及び前記支軸に設けたスプロケットと、これらスプロケット間に巻回したチェーンとを有し、前記篩い分け手段を前記作動位置と前記異物除去位置との間に傾動変位させる傾動駆動手段を備えたことを特徴とする。
また、第3の発明は、前記篩い分け手段は、前記異物除去位置において振動可能であることを特徴とする。
また、第4の発明は、土砂と土質改良材とを混合し改良土を生成する土質改良方法において、処理対象の土砂に固形異物が含まれる場合には、篩い分け手段を土砂ホッパの上部を覆う作動位置として前記土砂ホッパに土砂を投入することにより、投入される土砂に含まれる固形異物を篩い分けして処理機構部に土砂を供給し、処理対象の土砂に固形異物が含まれていない場合には、前記篩い分け手段を反転位置まで傾動させて前記土砂ホッパの上部を開放し、前記土砂ホッパ内に直接土砂を投入して処理機構部に土砂を供給し、前記処理機構部で土砂と土質改良材とを混合することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。而して、図1乃至図3に自走式土質改良機械の構成を示す。まず、図1において、1は下部走行体であって、この下部走行体1は履帯1aを有するクローラ式手段を備える構成としたものである。図示の下部走行体1は履帯式の走行手段としているが、これは土砂が間欠的に投入される場合等を考慮して、土砂投入時の衝撃荷重等により車体全体が不安定になるのを防止するためである。
【0017】
下部走行体1には車台を構成する本体フレーム2が連結して設けられており、この本体フレーム2に各種の機構なり機器なりが設けられている。この本体フレーム2において、図1における左側を機械の前方とした時に、前方位置には供給部3が配置されている。また、その後方には処理機構部4が装着され、さらにこの処理機構部4より後方側に向けて排出部5が設けられている。排出部5は処理機構部4の下方位置から斜め上方に延在されており、また処理機構部4の上部位置にはエンジン,油圧ポンプ,方向切換弁ユニット等の機械を内蔵した機械室6が設けられている。
【0018】
供給部3は土砂と土質改良材とを供給するためのものであり、また供給される土砂と土質改良材との混合比が調整される。このために、搬入コンベア10を設け、この搬入コンベア10の搬送方向において、最上流側、つまり機械の前方側には土砂ホッパ20が、後方側には土質改良材ホッパ30が設置される。また、搬入コンベア10による土砂の搬送量を測定して、この測定量に応じて土質改良材ホッパ30からの土質改良材の供給量が調整される。
【0019】
搬入コンベア10は、履帯1a,1a間において、本体フレーム2より前方に向けて張り出すように設けたサポート7に支持させている。ここで、サポート7は基端側が最も低く、本体フレーム2への連設側に向かうに応じて斜め上方に立ち上がるように傾斜しており、従って搬入コンベア10も前方側から斜め上方に向けて延在されている。そして、搬入コンベア10の基端部の高さ位置は、履帯1aの接地面よりは高いが、本体フレーム2より低い位置となっている。
【0020】
搬入コンベア10は、図4から明らかなように、搬送ベルト11(仮想線で示す)を有し、この搬送ベルト11はシート状のゴム等からなり、荷重が作用すると、その荷重に応じた量だけ撓む構成としたものが用いられる。また、12はコンベアフレームを示し、このコンベアフレーム12の両端には、それぞれ駆動ローラ13,従動ローラ14に連結して設けた回転軸13a,14aが回転自在に連結されており、搬送ベルト11はこれら駆動ローラ13と従動ローラ14との間に巻回して設けられている。駆動ローラ13を設けた回転軸13aには油圧モータ15が連結されており、この油圧モータ15で回転軸13aを回転駆動することによって、駆動ローラ13を回転駆動して搬送ベルト11を図4の矢印方向に送るようになされている。
【0021】
搬送ベルト11における搬送面の左右両側部には、土砂が搬送中に溢出しないように保持するガイド板16が設けられており、搬送ベルト11における搬送面より所定の高さだけ上方に突出している。また、搬送ベルト11には、その搬送方向に所定のピッチ間隔でガイドローラ17が設けられる。さらに、従動ローラ14が装着されている回転軸14aは張り調整手段18を介して搬送ベルト11の張りが一定に保たれるように調整される。また、この張り調整手段18には荷重センサ等、搬送ベルト11の張り度合いを検出する手段が設けられて、搬送ベルト11の張りを一定に保たれる。ただし、これらの具体的な構成については図示を省略する。
【0022】
土砂ホッパ20は上下が開口する枠状の部材からなり、図5乃至図7に示したように、上部側は土砂の受入部20a、下部側は搬入コンベア10への土砂の供給部20bとなっている。土砂の投入作業を円滑に行うために、受入部20aの上端に開口する受入口は広口となっている。また、供給部20bの底部からは搬入コンベア10に土砂が供給するものであり、供給部20bの下端の開口部である供給口は、搬入コンベア10のベルト11の幅と同じか、またはそれより僅かに小さいものとなっている。この土砂ホッパ20はフレーム部材8により本体フレーム2に固定的に保持されている。
【0023】
土砂ホッパ20の受入部20a側には固形異物の篩い分け手段21が装着されている。この篩い分け手段21は土砂を選択的に通過させ、ある大きさ以上の塊状固形の異物、例えば岩石やコンクリート片等が土砂ホッパ20内に入らないように分離するためのものである。篩い分け手段21は、例えば金属メッシュ等で構成しても良いが、図8に示したように、断面円形のロッド22を所定のピッチ間隔をもって多数並べるようにしたものが用いられる。そして、これらのロッド22を固定的に保持するために、それらの一端が板体からなる支持部材23に溶接等の手段で固定されている。従って、土砂はロッド22間の隙間から落下することになり、この隙間より大きな固形異物は篩い分け手段21を通過できずに残留する結果、土砂と固形異物とが分離されて、土砂及びロッド22間の隙間以下の礫等が搬入コンベア10に供給される。
【0024】
ここで、篩い分け手段21は土砂ホッパ20に直接固定されるのではなく、搬入コンベア10の搬送方向の上流側の位置を中心として上下方向に回動可能となっている。このために、フレーム部材8の左右両側には取付板8aが立設され、また篩い分け手段21を構成する支持部材23の両側部には支軸23aが連結して設けられて、これら支軸23aがそれぞれ取付板8aに枢着されている。従って、図6に示したように、篩い分け手段21は土砂ホッパ20の受入部20aの上部を完全に覆い、土砂が投入された時に土砂と固形異物とを分離する作動位置と、所定角度傾斜させて、図8にあるように、篩い分け手段21上から固形異物を排除して地面に落下させる異物除去位置との間に変位可能となっている。
【0025】
篩い分け手段21を作動位置と異物除去位置との間に傾動変位させるために、傾動駆動手段を備えている。この傾動駆動手段は傾動用モータ24(油圧モータまたは電動モータ)を有し、また篩い分け手段21における一方の支軸23aは取付板8aを貫通しており、その先端にスプロケット25aが連結して設けられ、このスプロケット25aと傾動用モータ24の出力軸に設けたスプロケット25bとの間には伝達用のチェーン26が巻回して設けられている。従って、傾動用モータ24を作動させることによって、篩い分け手段21を傾動させることができるようになっている。しかも、篩い分け手段21を作動位置となった状態で安定的に保持させるために、土砂ホッパ20を構成する受入部20aの左右両側部を掛け渡すようにストッパロッド27が連結して設けられており、篩い分け手段21が作動位置にある時には、その支持部材23の下面がストッパロッド27に当接することによって、その位置で安定的に保持されるようになっている。
【0026】
篩い分け手段21が作動位置にある状態で、土砂ホッパ20に土砂が投入されると、自重の作用によって供給部20bから搬入コンベア10の搬送ベルト11上に落下する。そして、搬送ベルト11を駆動することによって、土砂ホッパ20から供給された土砂が搬送される。この搬送ベルト11による土砂の搬送量ができるだけ変化しないようにするために、また搬送ベルト11上での土砂の高さ水準がこの搬送ベルト11の両端から突出するガイド板16の突出高さにより規制されることから、土砂ホッパ20の下端部にガイド板16の突出高さ位置を越えない高さに制限された開口面積を有するゲート28が形成されており、搬送ベルト11を送ると、ゲート28により設定された高さ分に相当する嵩の土砂が堆積した状態で搬送される。また、ゲート28を通過した搬送ベルト11上の堆積土砂を均すために、ゲート28の出口側には外周面に爪29aを突設した均しローラ29が回転自在に設けられている。これによって、搬送土砂の高さはほぼ一定となるように調整される。
【0027】
次に、土質改良材ホッパ30は支柱9により本体フレーム2に固定的に保持されており、その構成は図9乃至図12に示したようになっている。土質改良材ホッパ30は貯留部31と定量供給部32とから構成され、貯留部31は下方の部位が円筒部31aとなっており、上部側には方形ボックス部31bが連設されている。方形ボックス部31bの上端部には蓋体33が設けられており、この蓋体33は2枚の蓋片33aで構成される。各蓋片33aは外方に開くようになっており、全開状態では各蓋片33aは適宜の構成を有するストッパにより斜め上方で拡開するようになる。そして、土質改良材はフレキシブルコンテナ34に収納されており、土質改良材ホッパ30の各蓋片33aを開蓋状態にして、フレキシブルコンテナ34を貯留部31の方形ボックス部31b内に入り込むようにして設置することにより土質改良材が供給される。
【0028】
貯留部31における円筒部31aと方形ボックス部31bとの連設部乃至その近傍位置には刃先が上方に突出したカッタ35が取り付けられており、フレキシブルコンテナ34が土質改良材ホッパ30内に載置された時に、その自重でカッタ35でその下端部分が切り裂かれるようになるから、フレキシブルコンテナ34内の土質改良材、例えば石灰が、貯留部31内、特にその円筒部31a内に流れ込むように供給される。この状態で、蓋体33を閉鎖すると、土質改良材の飛散等が防止される。図10から明らかなように、円筒部31aと定量供給部32との間は連通孔36で連通しているので、土質改良材は定量供給部32内に供給される。この土質改良材の供給を促進するために、円筒部31aの底面近傍に回転ロッド37を十文字状に配設して、この回転ロッド37を、円筒部31aの下部に設けた油圧モータ38で回転駆動される回転軸39に連結する構成としている。この結果、回転ロッド37を回転することによって、貯留部31内の土質改良材が攪拌されて、定量供給部32に円滑かつ確実に送り込まれる。
【0029】
定量供給部32は搬入コンベア10における搬送ベルト11の幅方向の寸法と同じ程度の寸法を有するケーシング40を有し、このケーシング40の下端部には、搬送ベルト11の全長とほぼ同じか、それより僅かに狭い長孔からなる土質改良材供給口41が形成されており、貯留部31からこの定量供給部32に送り込まれた土質改良材はこの土質改良材供給口41から搬送ベルト11により搬送される土砂に供給するように構成されている。
【0030】
定量供給部32は、図11及び図12に示したように、定量供給部32のケーシング40における土質改良材供給口41が開口した下端近傍の壁面は相対向する円弧状壁面部40a,40aとなっており、この円弧状壁面部40a,40a間の部位に定量供給フィーダ42が設けられている。この定量供給フィーダ42は、ケーシング40の下端近傍部分を水平方向に貫通する状態に設けた回転軸43に所定角度毎(図示のものにあっては、90°毎)に隔壁44を形成することにより、相隣接する隔壁間に断面がV字状となった定量供給容器部45を形成するように構成したものである。そして、土質改良材供給口41の幅寸法は、相隣接する隔壁44,44間の間隔と等しいか、それより狭くなっており、また円弧状壁面部40aは少なくとも90°以上の円弧となっている。
【0031】
回転軸43を回転させた時には、4個の定量供給容器部45を構成する各々の隔壁44の先端は円弧状壁面部40aに摺接するようになっており、この円弧状壁面部40aは各定量供給容器部45の擦り切り壁として機能することになり、回転軸43が1/4回転する毎に、定量供給フィーダ42は図11の状態から図12の状態に変位して、1個の定量供給容器部45の容積に相当する量の土質改良材が搬送ベルト11上に供給されるようになっている。従って、回転軸43の回転速度を調整することにより定量供給部32からの土質改良材の供給量を制御することができる。そして、定量供給フィーダ42の回転軸43の回転速度を微細に制御するために、ケーシング40の外面には電動モータ46が取り付けられており、この電動モータ46と回転軸43との間には伝達ベルト等からなる動力伝達手段47が介装されている。
【0032】
土質改良材の供給量は搬送ベルト11により搬送される土砂の量に応じて変化させる。搬送ベルト11により搬送される土砂の量を正確に検出するために、土砂供給量測定手段50が設けられ、この土砂供給量測定手段50は、具体的には搬送土砂の重量を検出するものである。このために、土砂供給量測定手段50は、図13及び図14に示した構成となっている。
【0033】
これらの図において、51,51はコンベアフレーム12により固定的に支持され、搬送ベルト11の裏面と当接して、その送りにより転動する一対の固定ローラであって、これら前後の固定ローラ51,51間の部位が土砂供給量測定区間となっている。この土砂供給量測定区間を構成する前後の固定ローラ51,51間の概略中間位置に、搬送ベルト11の裏面に当接するように、重量測定ローラ52が装着されている。ここで、既に述べたように、搬送ベルト11は荷重により、つまりその上に堆積された土砂の重量に応じて撓むものであり、重量測定ローラ52はこの搬送ベルト11の撓み度合いを検出するためのものである。
【0034】
重量測定ローラ52は、コンベアフレーム12に設けた軸受部材53により揺動自在に支持されている揺動板54に連結して設けられており、この揺動板54の他端には、重量測定手段を構成するロードセル等からなる荷重センサ55が連結して設けられている。従って、搬送ベルト11上に所定量の土砂を堆積させた状態で搬送した時において、この搬送ベルト11の土砂を堆積させた部位が固定ローラ51,51間の土砂供給量測定区間にまで搬送されると、搬送ベルト11が沈むように撓むことになる。この結果、重量測定ローラ52が図14の矢印方向Dに押動されて、この重量測定ローラ52を連結した揺動板54が同図に矢印U方向に揺動変位しようとするから、荷重センサ55に対する荷重が増大することになり、この検出信号に基づいて搬送ベルト11により搬送される土砂の量を測定することができる。
【0035】
以上のようにして搬入コンベア10を構成する搬送ベルト11により土砂と土質改良材とが搬送されるが、この搬入コンベア10の端部は処理機構部4を構成する処理槽60に接続されている。処理槽60は槽本体60aの上面を所定の範囲にわたって開口させ、この開口部に蓋体60bをボルト等で着脱可能に固定することにより構成される。槽本体60aは本体フレーム2の上面に固定的に設置されており、また蓋体60bの上部に位置する機械室6はこの蓋体60bとは非接触状態になっており、これにより処理槽60を本体フレーム2に設置したままで、蓋体60bを槽本体60aから分離できるようになっている。処理槽60には、搬入コンベア10から土砂及び土質改良材が上方から供給されるが、搬入コンベア10を斜め上方に向くように延在させることにより、搬入コンベア10の最上流側に位置する土砂ホッパ20を低い位置に配置することができ、もって土砂の投入を容易にしている。
【0036】
図15乃至図18に処理機構部4を構成する処理槽60の内部構成を示す。処理槽60は、図15から明らかなように、本体フレーム2の長手方向、つまり概略水平方向に配置した方形の容器からなり、その側部は開閉扉61により開閉可能となっている。また、処理槽60の前方側の上部には導入部を構成する導入用筒体62が、また後方側の下部には排出部を構成する排出用筒体63が連結して設けられている。図16乃至図18に示したように、処理槽60内には2本のパドルミキサ64が平行に設けられている。なお、パドルミキサの数はこれに限定されないが、偶数本とするのが均一な攪拌を行う等の点で望ましい。パドルミキサ64は回転軸65を有し、この回転軸65には攪拌・移送部材としての間欠的に設けた羽根であるパドル66が所定の角度を持たせて多数植設されており、回転軸65を回転させて、パドル66を回転駆動すると処理槽60内が攪拌され、かつこの処理槽60内に導かれた土砂と土質改良材とが攪拌されて均一に混合され、排出用筒体63側に向けて移送される。そして、この移送量はパドル66の角度に応じて変化する。また、パドル66は回転軸65に固着して設けた支持杆66aにパドル本体66bがボルト66cで固定するように構成して、パドル本体66bが摩耗した時にその交換を行えるようにしている。
【0037】
処理槽60は本体フレーム2上に他の機器等と共に設置されることから、その全体の寸法には制約があり、この制約された容器内で効率的に攪拌及び混合を行うために、パドルミキサ64を用いている。そして、各パドルミキサ64の回転軸65の両端は軸受67,67により回転自在に支持されており、また回転軸65の先端部は、図16に示したように、処理槽60の前端部に設けた駆動部68のハウジング内に延在されている。各回転軸65の先端には伝達ギア69が連結されており、両伝達ギア69,69は相互に噛合している。そして、一方の伝達ギアには油圧モータ70の出力軸に連結した駆動ギア71が噛合しており、この油圧モータ70を回転駆動することによって、それぞれパドル66を設けた両回転軸65,65を同時に、相互に反対方向に回転駆動される。さらに、処理槽60内の底部にはガイド板72が取り付けられ、このガイド板72によって、土砂や土質改良材が処理槽60の下端部の角隅部等に滞留するのを防止している。ただし、ガイド板72は排出用筒体63に対応する部位は開口している。
【0038】
処理槽60で製造された改良土は排出用筒体63から自重の作用で排出部5に排出される。排出部5は搬出コンベア73から構成される。排出用筒体63は処理槽60より下方に位置していることから、搬出コンベア73はこの排出用筒体63より下方に配置する。しかしながら、搬出コンベア73をそのまま真直ぐ延在させると、改良土を高く堆積できないので、搬出コンベア73を斜め上方に延在させることによって、所定の高さ位置から改良土を落下させるようにする。また、搬出コンベア73の先端を図1に仮想線で示したように折り曲げ可能な構成とすることによって、全体をコンパクト化できるようになっている。
【0039】
以上のように構成することによって、図19に示したようにして土質改良処理を行うことができる。同図に示したのは小規模なヤードであり、このヤードには予め土質改良を行うべき土砂が集積されている。この土質改良機械では、土砂ホッパ20が設けられており、この土砂ホッパ20に土砂が投入されて、その土質改良が行われる。土砂の投入手段を必要とするが、この土砂の投入手段としては油圧ショベルPSを用いることができる。従って、土質改良機械と油圧ショベルPSとをヤードに搬入して、集積した土砂の土質改良を行う。また、堆積部から土砂が土質改良機械に取り込まれることにより生じたスペースには順次製造した改良土を堆積させる。これにより、ヤードにおけるスペースのうちの大半が実質的に土砂の堆積場所と改良土の堆積場所とを兼ねることになり、ヤードのスペースを有効に活用できる。土質改良機械が下部走行体1で自走させる構成としたのはこのためであり、作業が進み、土砂の堆積場所が後退するのに応じて下部走行体1を作動させて、土質改良機械を移動させるようにする。
【0040】
製造した改良土を排出コンベア71で所定の位置に堆積するに当って、改良土の粒径に応じて分類分けする場合には、選別装置75を設ける。この選別装置75は可搬式のものとして構成し、篩い76と移送コンベア77とを備えるようにする。篩い76は、例えば13mm以下,20mm以下,25mm以下というように、所定の粒径以下のものを通過させるメッシュサイズのものであり、かつ振動篩いで構成するのが望ましい。そして、篩い76を通過し、粒径の揃った改良土を移送コンベア77で所定の堆積箇所に堆積する。
【0041】
以上のようにして製造される改良土の品質を向上させるには、固化度合いが所定の範囲となるようにするために、土砂と土質改良材との混合比を正確に調整すると共に、土砂と土質改良材とを十分に攪拌・混合する。
【0042】
まず、土砂と土質改良材との混合比については、土砂の性質等により土質改良材の添加による固化度合いが異なってくることがある。従って、予め実験等により望ましい混合比を決定しておく。土砂と土質改良材との混合比としては、容積比で設定しても良く、また重量比として設定することができる。土砂の密度や粘度等との関係を考慮すると、混合比は重量比として設定するのが望ましい。
【0043】
土砂ホッパ20から送り出された土砂の重量は土砂供給量測定手段50を構成する重量測定ローラ52に作用する荷重を荷重センサ55で検出することにより直接検出される。そして、この搬入コンベア10における土砂供給量測定手段50より下流側の位置で土質改良材ホッパ30から土質改良材が供給されるが、この土質改良材の供給量は定量供給部32を構成する定量供給フィーダ42の回転速度により調整できる。従って、荷重センサ55からの信号に基づいて電動モータ46を制御して、定量供給フィーダ42の回転速度を調整し、土質改良材の供給量を変化させる。これによって、搬入コンベア10での土砂の搬送量が変化しても、土砂と土質改良材との混合比を一定化することができる。
【0044】
また、パドルミキサ64を内蔵した処理槽60を用いるのは、土砂と土質改良材とをできるだけ均一に攪拌・混合するためである。パドルミキサ64は処理槽60内に2本設けられており、図18に矢印で示したように、相互に反対方向に回転する。従って、処理槽60の内部では、パドルミキサ64の回転軸65に取り付けたパドル66の剪断及び攪拌作用によって、そのほぼ全域に及ぶ旋回流が形成されて、槽内全体が隈なく攪拌される結果、土砂と土質改良材とが均一に混ざることになる。また、パドル66は回転軸65の軸線に対して斜め方向に向いているので、その角度に応じた速度で土砂と土質改良材との混合物は攪拌されながら排出用筒体63に向けて概略水平方向に移送される。この結果、劣悪な土砂が良質の改良土に変換される。また、処理槽60の内部は導入用筒体62及び排出用筒体63を除いて実質的に閉鎖された空間となっているので、パドル66による攪拌中に土質改良材や土砂が周囲に飛散するおそれはない。
【0045】
パドル66に土砂が付着してこびり付くと、剪断及び攪拌効率が低下する。2本設けたパドルミキサ64は、一方のパドル66が相手方の回転軸65に近接する位置まで延在されており、両パドルミキサ64に設けたパドル66は、回転軸65の軸線方向から見た場合、相互にほぼ重畳する状態となっている。従って、パドルミキサ64の作動中にパドル66の表面に土砂が付着したとしても、相手方のパドル66のとの相対回転により付着した土砂を掻き落とすことになる結果、自己クリーニング作用を発揮することになり、パドル66の攪拌効率を良好に保つことができる。
【0046】
前述したように、改良土の品質向上を図るために、土砂供給量測定手段50と土質改良材ホッパ30の定量供給部32との作用で土砂と土質改良材との混合比を厳格に制御し、かつ処理槽60内部でパドルミキサ64により土砂と土質改良材とを十分に攪拌・混合するようにしているが、改良土として機能しない岩石,コンクリート片等の固形異物が搬入コンベア10から処理槽60に入り込むと、その分だけ土砂供給量測定手段50による重量計測時の誤差となるだけでなく、相互に接近したパドル66を有するパドルミキサ64によりこれらの固形異物がかみ込んで、その作動の円滑性が損なわれ、甚だしい場合にはパドルミキサ64の回転が停止してしまうことがある。土砂ホッパ20に装着した篩い分け手段21はこのような異物等を篩い分けるためのものであって、この篩い分け手段21の作用により実質的に土砂のみが土砂ホッパ20内に取り込まれる。この結果、極めて高い品質の改良土を迅速かつ効率的に製造できる。
【0047】
従って、篩い分け手段21を構成するロッド22上には、図6に示したように、土砂から分離した固形異物Rが残存することになる。これをそのままにしておくと、次に土砂を投入した時にロッド22の隙間が塞がれて、土砂の通過が阻害される。そこで、篩い分け手段21上に固形異物Rの残存量がある程度以上になると、図7に示したように、篩い分け手段21を支軸23aを中心として所定角度傾動させて異物除去位置に変位させる。この篩い分け手段21の異物除去位置への傾動は傾動用モータ24を作動させることによって、チェーン26により支軸23aに設けたスプロケット25aを回転させることにより行われる。而して、篩い分け手段21は傾動用モータ24で駆動されることから、この篩い分け手段21は鉛直状態から反転させる位置まで変位して、確実に固形異物Rを篩い分け手段21上から除去できることになる。
【0048】
しかも、傾動用油圧モータ26を微小量だけ往復駆動すれば、篩い分け手段21は振動することにもなるので、固形異物の除去をより確実に行うことができる。また、篩い分け手段21を作動位置において振動させることもできるので、この傾動用油圧モータ26では、篩い分け手段21を振動篩いとしての機能をも持たせることができる。
【0049】
さらに、投入される土砂には、必ず岩石やコンクリート片等の固形異物が含まれているとは限らず、また前処理として土砂ホッパ20に投入するのに先立って、固形異物が除去されている場合もある。このような場合には、土砂ホッパ20上に篩い分け手段21が設置されていると、むしろ邪魔になって、土砂供給の円滑性,迅速性が損なわれる。しかしながら、傾動用油圧モータ26の作動による篩い分け手段21の傾動ストロークは任意に設定できることから、図20に示したように、篩い分け手段21が反転する位置まで変位させると、土砂ホッパ20の上部を完全に開放することができる。この結果、篩い分けが必要でない土砂を投入する際に、迅速に投入することができるようになり、処理の高速化、効率化が図られる。
【0050】
ただし、篩い分け手段21の振動や反転が必要でない場合には、図21に示したように、傾動駆動手段として、例えば油圧シリンダ124を用い、この油圧シリンダ124により篩い分け手段21を作動位置と、所定角度傾斜した異物除去位置とに傾動変位させることができる。このために、支持部材23に設けた支軸23aにはレバー126を連結して設け、油圧シリンダ124はこのレバー126に連結する構成となっている。なお、これら以外の構成は、前述した第1の実施の形態と同様であるので、同一または均等な部材には同じ符号を付すものとする。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、土質改良機械を小型でコンパクトなものとなし、しかも土砂と土質改良材とを極めて均一に混合した高品質の改良土を製造できるようにするために、処理機構を構成する処理槽の一端に搬入コンベアを接続して設け、この搬入コンベアに土砂ホッパと土質改良材ホッパとを設置した上で、土砂ホッパに、その上部を覆う位置と、この作動位置から上方に回動して所定角度傾斜した位置とに変位可能な篩い分け手段を装着する構成としたので、土砂ホッパから供給される土砂から固形異物を有効に分離して除去することができ、しかもそのために土砂の投入効率を低下させない等といった効果を奏する。
また篩い分け手段を土砂ホッパの上部から退避させることにより土砂を土砂ホッパ内に直接投入できるので、篩い分けが必要でない土砂を投入する際に迅速に投入することができるようになり、処理の高速化、効率化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す自走式土質改良機械の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】本発明の実施の形態における搬入コンベアの構成説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における土砂ホッパの断面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】図6とは異なる作動状態を示す土砂ホッパの正面図である。
【図8】図5の土砂ホッパに装着される篩い分け手段とその駆動機構との構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態による土質改良材ホッパの断面図である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【図11】図9の土質改良材ホッパにおける定量供給機構の作動説明図である。
【図12】図11とは異なる作動状態を示す定量供給機構の作動説明図である。
【図13】本発明の実施の形態における土砂供給量測定手段の構成説明図である。
【図14】図13の土砂供給量測定手段による土砂の供給量の測定についての原理説明図である。
【図15】パドルミキサを省略して示す本発明の実施の形態における処理機構を構成する処理槽の外観図である。
【図16】図15の処理槽の横断面図である。
【図17】図16のY−Y断面図である。
【図18】図16のZ−Z断面図である。
【図19】ヤードにおいて、本発明の実施の形態に係る土質改良機械により土質改良を行っている状態を示す作動説明図である。
【図20】図6とはさらに異なる作動状態を示す土砂ホッパの正面図である。
【図21】本発明の他の実施の形態を示す土砂ホッパの正面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 本体フレーム
3 供給部 4 処理機構部
5 排出部 10 搬入コンベア
20 土砂ホッパ 21 篩い分け手段
22 ロッド 23 支持部材
23a 支軸 24 傾動用モータ
30 土質改良材ホッパ 32 定量供給部
42 定量供給フィーダ 50 土砂供給量測定手段
60 処理槽 64 パドルミキサ
65 回転軸 66 パドル
70 油圧モータ 73 搬出コンベア
124 油圧シリンダ 126 レバー

Claims (4)

  1. 走行手段と、
    この走行手段に設けた本体フレームと、
    この本体フレーム上に設置され、土砂と土質改良材とを攪拌・混合する処理機構部と、
    この処理機構部に土砂を供給する搬入コンベアと、
    この搬入コンベアにより搬送される土砂に土質改良材を供給する土質改良材ホッパと、
    前記搬入コンベアの搬送方向上流側に設置した土砂ホッパと、
    支持部材にロッドを所定のピッチ間隔をもって多数設けた簀の子部材で構成されており、前記支持部材の両側部に連結した支軸を中心に前記土砂ホッパの上部を覆う作動位置とこの作動位置から上方に所定角度傾斜した異物除去位置とに変位可能となるように前記土砂ホッパに傾動可能に装着され、篩い分けが必要でない土砂を投入する場合には前記土砂ホッパの上部から退避して前記土砂ホッパに土砂を直接投入できるように前記土砂ホッパの上部を開放する位置まで変位可能である篩い分け手段と
    を備えたことを特徴とする自走式土質改良機械。
  2. 傾動用モータと、この傾動用モータの出力軸及び前記支軸に設けたスプロケットと、これらスプロケット間に巻回したチェーンとを有し、前記篩い分け手段を前記作動位置と前記異物除去位置との間に傾動変位させる傾動駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の自走式土質改良機械。
  3. 前記篩い分け手段は、前記異物除去位置において振動可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の自走式土質改良機械。
  4. 土砂と土質改良材とを混合し改良土を生成する土質改良方法において、
    処理対象の土砂に固形異物が含まれる場合には、篩い分け手段を土砂ホッパの上部を覆う作動位置として前記土砂ホッパに土砂を投入することにより、投入される土砂に含まれる固形異物を篩い分けして処理機構部に土砂を供給し、
    処理対象の土砂に固形異物が含まれていない場合には、前記篩い分け手段を反転位置まで傾動させて前記土砂ホッパの上部を開放し、前記土砂ホッパ内に直接土砂を投入して処理機構部に土砂を供給し、
    前記処理機構部で土砂と土質改良材とを混合する
    ことを特徴とする土質改良方法。
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